説明

情報表示制御装置、ナビゲーション装置、情報表示制御装置の制御方法、情報表示制御装置の制御プログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体

イメージデータ取得部が、表示装置に表示される地図情報を、地図情報記憶部から読み出しイメージデータに変換してイメージデータ記憶メモリに記憶させ、変更表示制御部が、イメージデータを読み出し、表示装置に縮小または拡大表示させ、確定サイズ情報生成部が、地図情報記憶部から地図情報を読み出し、当該地図情報の縮小または拡大率をユーザ指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換し、確定表示制御部が当該確定サイズ情報を表示装置に表示させることにより、表示装置に表示された情報を、表示精度が良く、視認できる簡単な操作でユーザの好みの表示倍率の情報に変換することができる情報表示制御装置を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を表示するための情報表示制御装置、ナビゲーション装置、情報表示制御装置の制御方法、情報表示制御装置の制御プログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車等に搭載されるナビゲーション装置が各種開発されている。また、携帯電話機等の移動体通信端末にナビゲーションの機能を持つものも開発されている。これらナビゲーション装置には様々な機能が搭載され、ユーザに高度なサービスを提供している。しかし、ナビゲーション装置が表示する地図は、縮小または拡大しても地図の範囲が狭くなるか(詳細地図)、広くなるか(広域地図)であり、地図上の文字サイズは縮小または拡大されない。そのため、高齢者などにとってはメガネをかけないと、地図の文字を見にくいのが現状である。このような現状に対して、例えば、日本国特許公報特開平11−183181号(1999年7月9日公開)には、使用者の年齢によらずに使用性、視認性を向上させるナビゲーション装置が記載されている。このナビゲーション装置は、年齢を入力することによって、年齢に応じた表示色、コントラスト、文字サイズ、地図の縮尺、警告音の周波数で画像ナビゲーション情報及び音声ナビゲーション情報をユーザに提供する。
【0003】
しかし、上記日本国特許公開公報特開平11−183181号に記載されたナビゲーション装置では、ユーザの個人差により、あるユーザにとっては必ずしも適切でない場合もあり得る。また、ユーザの好みに応じて地図の縮尺や文字サイズの変更を短い時間で容易に行うことについては、何も言及されていない。また、例えば日本国特許公開公報特開平11−296511号(1999年10月29日公開)には、文字情報を表示する場合に、フォントを割り当てる電子機器について記載されている。しかしこの電子機器では、ユーザの好みに適するようには表示されないという問題がある。
【0004】
また、地図の縮小または拡大とは別に、表示文字のサイズを選べるナビゲーション装置もある。しかし、せいぜい9Pから12P程度の文字サイズを選べるだけであり、表示文字が見づらいことを抜本的に解消できるようなサイズに変更できるわけではない。また、ナビゲーション装置において、地図の縮小または拡大する操作は、多段階に分かれているボタンをタッチしていく方式が主流となっている。そのため、ユーザは、自分が望む縮尺の地図を選ぶにも、何回かボタンのタッチを繰り返さなければならず、効率が悪い。さらに、運転上、操作に時間がかかることは、危険である。
【0005】
そこで、特に運転中に見ることがあるナビゲーション装置は、凡その表示状態が一見してわかることが望まれる。また、ナビゲーション装置では、パーソナルコンピュータほど高度なCPUを搭載するのは難しいことから、迅速な処理を実現する簡易な方法が望まれる。
【0006】
一方、パーソナルコンピュータ等の図形描画機能等において、文字を含んだ図形の縮小または拡大を行うことができるものがある。元々、文字を含んだ図形を表示画面上で縮小または拡大する際、図7(a)に示すように、図形は縮小または拡大されるが、文字は縮小または拡大されない。そこで、図7(b)に示すように、文字を含んだ図形(ベクトルデータ)をいったん画像(イメージデータ)に変換してしまえば、図形と共に文字の拡大も可能である。しかし、図7(c)に示すように、マウス等で縮小または拡大操作(ズーミング)を行うと、リアルタイムに縮小または拡大されるのは全体の輪郭を示す矩形だけであり、中の図形や文字はリアルタイムでは表示画面上に表示されない。そのため、ズーミングを決定した時点での再描画で、初めて図形や文字がどれだけ縮小または拡大されたのかが、ユーザにわかる。よって、実際には、ユーザが何度か操作して、好みのサイズになるまで調整しなければならない、というのが現状である。
【0007】
また、文字を含んだ図形の全体の表示率を変更することができる装置の場合、100%、75%、50%などの表示パーセントによって、ユーザが表示率を選択するようになっている。そのため、ユーザは、表示パーセントを選択して再描画された後に、何パーセントかは分からないがもう少し拡大したい、などと自分の好みの表示にするためには、何回か表示率を変更しなければならない。そのため、ユーザにとって不便な状況にある。また、文字を含んだ図形が地図情報である場合も同様に、スムーズに変換されない。このことから、どの程度の縮尺サイズで表示できるのか、ユーザは、一見して知ることができない、といったことが起きる。
【発明の開示】
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示部に表示された情報を、視認できる簡単な操作で、表示精度が良い、ユーザの好みの表示倍率の情報に変換できる情報表示制御装置、ナビゲーション装置、情報表示制御装置の制御方法、情報表示制御装置の制御プログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することである。また、表示部に表示された情報について、縮小または拡大表示の動作を目視できるようにすること目的とする。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報表示制御装置は、情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる情報表示制御手段と、少なくとも上記表示部に表示される表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得手段と、ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部から上記イメージデータを読み出し、上記表示部に縮小または拡大表示させる変更表示制御手段と、ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換する確定サイズ情報生成手段と、上記確定サイズ情報を上記表示部に表示させる確定表示制御手段とを有することを特徴としている。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る情報表示制御装置は、情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる表示制御手段と、少なくとも上記表示部に表示される表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得手段を備え、上記表示制御手段は、ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部から上記イメージデータを読み出し、上記表示情報の表示に代えて、当該イメージデータを、上記表示部に縮小または拡大表示させ、ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた情報である、確定サイズ情報を、上記イメージデータの表示に代えて、上記表示部に表示することを特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る情報表示制御の制御方法は、情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる情報表示ステップと、少なくとも上記表示部に表示される表示情報をイメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得ステップと、ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部からイメージデータを読み出し、上記表示部に縮小または拡大表示させる変更表示ステップと、ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換する確定サイズ情報生成ステップと、上記確定サイズ情報を上記表示部に表示させる確定表示ステップとを有することを特徴としている。
【0012】
ここで、縮小または拡大確定指示における表示倍率とは、確定指示があった時点の、イメージデータが表示されている表示倍率のことである。
【0013】
上記の構成および上記の方法によると、表示情報はイメージデータに変換されて、縮小または拡大表示が行われる。そして、表示部において、表示倍率が確定した段階で、表示情報を表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換させる。ゆえに、表示部に表示された情報を、視認できる簡単な操作で、表示精度が良い、ユーザの好みの表示倍率の情報に変換することができる。また、イメージデータの縮小または拡大表示が、ユーザによる拡大変更指示の入力操作に連動していれば、ユーザは、実際に表示情報がどのような表示倍率になるかをリアルタイムで確認しながら、短時間で、好みの表示倍率の情報を得ることができる。なお、イメージデータとは、表示される表示情報を一つの画像として捉えたものである。
【0014】
また、初めから表示情報を情報提供部から読み出し、サイズ変更してから表示させるよりも、画像表示が早くなる。そのため、ユーザは、表示部においてイメージデータの縮小または拡大表示の動作を目視でき、表示のサイズを目で確認して、好みのサイズの情報を得ることができる。そして、再度情報提供部から読み込んだ表示情報の表示倍率を変換した確定サイズ情報が表示されるので、表示精度の良い見やすい情報を得ることができる。なお、表示情報は、文字データであっても、画像データであっても、図形データであっても、また、これらの組み合わせであってもかまわない。また、表示情報において、文字データはベクトルフォントデータでもドットフォントデータでもよいものとする。ここで、ベクトルフォントデータとは、アウトライン(輪郭)を表す線を頂点の座標のデータと直線・曲線を表す関数データとからなり、一つの文字を構成するデータである。なお、ドッドフォントデータとは、ドット(点)の集まりから1つの文字を構成するデータである。また、表示情報において、画像データはイメージデータ、図形データはベクトルデータであるとする。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るナビゲーション装置は、上記本発明に係る情報表示制御装置と、上記表示情報として地図情報を提供する上記情報提供部としての地図情報記憶部と、上記情報表示制御装置により制御される画像表示部と、上記情報表示制御装置にユーザの指示を入力する入力部と、イメージデータ記憶部を備えることを特徴とする。
【0016】
上記構成によると、地図情報は、イメージデータに変換されて縮小または拡大表示が行われる。そして、表示部において、表示倍率が確定した段階で、地図情報を表示倍率に合わせた確定サイズの情報に変換する。ゆえに、表示部に表示された地図情報を、視認できる簡単な操作で、表示精度が良い、ユーザの好みの表示倍率の情報に変換することができる。また、イメージデータの縮小または拡大表示が、ユーザによる拡大変更指示の指示に連動していれば、ユーザは、実際に地図情報がどのような表示倍率になるかをリアルタイムで確認しながら、短時間で、好みの表示倍率の情報を得ることができる。よって、ユーザが運転中であっても、迅速に簡易に、表示精度のよい、また、どのユーザにとっても適切な表示倍率の地図情報の表示を行うことができる。
【0017】
なお、本発明に係る情報表示制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記情報表示制御装置をコンピュータにて実現させる情報表示制御装置の制御プログラム、及びその情報表示制御装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0018】
これらの構成によれば、情報表示制御装置の制御プログラムを、コンピュータに読み取らせて実行させることによって、上記情報表示制御装置と同一の作用効果を実現することができる。
【0019】
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の一実施形態について図1〜6を用いて説明すると以下の通りである。なお、以下の実施形態では、本発明に係る情報表示制御装置を、ナビゲーション装置の構成の一部として使用するものとして説明するが、使用はこれに限されるものではない。
【0021】
図1は、本実施形態に係るナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。なお、ナビゲーション装置1は、本実施形態では車両(移動体)に搭載され、地図情報およびそれに付随するナビゲーション情報等を運転者に提示するものである。また、地図情報とは、地図およびそれに付随する情報(例えば、河川,湖,山,道路,交差点,建物,橋梁,路線,店舗,公園,駐車場などの名称や記号、あるいは、予め記憶された観光地などなどを案内する画像など)を意味する。
【0022】
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、情報表示制御装置2、地図情報記憶部(情報提供部)3、表示装置(表示部)4、イメージデータ記憶メモリ(イメージデータ記憶部)5、入力部6、位置情報測定装置(位置情報測定手段)7、およびベクトルデータ記憶部8から構成される。
【0023】
情報表示制御装置2は、制御部21と、記憶部27とからなる。
【0024】
制御部21は、ナビゲーション装置1における各種構成の動作を統括的に制御する。よって、制御部21は、ナビゲーション装置1に含まれる情報表示制御装置2における各種構成の動作も統括的に制御する。
【0025】
また、制御部21は、地図情報を表示装置4に表示させる情報表示制御部(情報表示制御手段)22、イメージデータ記憶メモリ5からイメージデータを読み出し、表示装置4に縮小または拡大表示させる変更表示制御部(変更表示制御手段)23、確定サイズ情報を表示装置4に表示させる確定表示制御部(確定表示制御手段)24、地図情報記憶部3から読み出した地図情報をイメージデータに変換してイメージデータ記憶メモリ5に記憶させるイメージデータ取得部(イメージデータ取得手段)25、地図情報記憶部3から地図情報を読み出し、地図情報の縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換する確定サイズ情報生成部(確定サイズ情報生成手段)26とを有する。これら制御部21における各構成の動作については後段で詳細に説明する。なお、制御部21において、情報表示制御部22、変更表示制御部23、確定表示制御部24は、表示統括制御部(表示統括制御手段)として一つにまとまっており、この表示統括制御部が表示制御全般を行うようになっていてもよい。
【0026】
また、本実施形態では、制御部21における上記各構成は、以下で詳細に説明するように、地図情報を処理するものとするが、地図情報を含め、表示情報を処理することができる。なお、表示情報とは、地図情報記憶部3の地図データベース30から記憶部27を介して読み出した地図情報や、位置情報測定装置7によって測定した現在地の情報である位置情報、位置情報などに基づくナビゲーション情報など、表示装置4に表示される情報のことである。表示情報は、これらに限定されず、表示装置4に表示させることができるものであればよく、外部から受信した情報であってもよい。
【0027】
制御部21は、例えばCPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)によって構成されればよい。しかし、PC(Personal Computer)ベースのコンピュータによって構成されてもよい。そして、ナビゲーション装置1における各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えば、ROM(Read Only Memory)上に記憶されたものであってもよいし、CD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部21がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
【0028】
記憶部27は、RAM(Random Access Memory)もしくはフラッシュメモリもしくはハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。この記憶部27に記憶される内容としては、上記した制御プログラム、およびその他各種プログラム、地図情報記憶部3における地図データベース30から読み出した地図情報等が挙げられる。
【0029】
地図情報記憶部3は、地図情報のデータベースである地図データベース30を記憶した記憶手段であり、地図情報を、制御部21の指示に応じて記憶部27を介して制御部21に提供する。地図情報記憶部3は、ハードディスクからなるものとするが、これに限るものではない。例えば、ビデオテープやカセットテープ等の磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD−ROM,MO,MD,DVD,CD−R等の光ディスク(光磁気ディスク)、ICカード,光カード等のメモリカード、マスクROM,EPROM,EEPROM,フラッシュROM等の半導体メモリなどに予め記憶された地図情報を読み出す構成としてもよい。また、この地図データベース30は、図1に示される様に、記憶部27とは独立して地図情報記憶部3に記憶されていてもよいし、上記記憶部27に格納されていてもよい。あるいは、ナビゲーション装置1が通信部を有しておりインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して外部から地図データベース30をダウンロードしてもよい。または、地図情報をダウンロードして用いてもよい。
【0030】
表示装置4は、地図データベース30から読み出した地図情報や、位置情報測定装置7によって測定した現在地の情報である位置情報、位置情報などに基づくナビゲーション情報などの表示情報を表示させる表示手段である。なお、表示装置4における表示画面は液晶パネルであってもよいがこれに限るものではない。地図情報やナビゲーション情報等を表示可能であればよく、例えば、有機EL(Electro Luminesence)パネルや、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode Ray Tube)などを用いてもよい。また、表示装置4における表示画面は、インストルメントパネルとして車体に設置されるものであってもよく、あるいは、インストルメントパネルとは別に備えられるものであってもよい。
【0031】
イメージデータ記憶メモリ5は、イメージデータ取得部25が読み出した地図情報をイメージデータとして一時的に記憶するものであり、揮発性の記憶装置によって構成されればよい。
【0032】
入力部6は、ユーザからの指示入力を受け付け、制御部21に伝達するものである。入力部6は、複数の入力キー/ボタンからなり、ユーザは、これらの入力キー/ボタンを介して、本実施形態のナビゲーション装置1に対して各種指示を行うことができるようになっている。
【0033】
なお、入力部6として表示装置4を兼用してもよい。つまり、例えば、入力部6と表示装置4における表示画面とが一体型のタッチパネルが設けられていてもよい。この場合、表示装置4における表示画面に運転者による入力が可能な項目を表示し、運転者が、所望する項目が表示されている表示領域に触れることにより、制御部21に指示を与えるようになる。あるいは、入力部6として、マウスやスティック状の操作手段などを設けてもよい。また、オーディオシステムなどの操作入力部と兼用するようになっていてもよい。また、ドアミラー(フェンダーミラー)の角度等を電動で調整できるシステムを備える場合、これらの操作手段と兼用するようになっていてもよい。
【0034】
位置情報測定装置7は、GPS用アンテナで受信した測位用人工衛星からのGPS用測位信号をもとに現在地(緯度、経度、高度)を解析するGPS71、車両の速度を測定する車速センサ72、車両の走行距離を測定する走行距離センサ73を有している。なお、位置情報測定装置7における各種構成は、単なる例示であり、これらに限定されない。位置情報測定装置7は、取得した位置情報を制御部21に伝達する。位置情報の取得は、GPS71を用いて車両の現在地を検出してもよいし、出発地点の情報、自動車等の走行方向、走行速度、走行距離などをもとに現在地の変化を追跡する、いわゆる自律航法によって車両の現在地を検出してもよい。なお、位置情報の取得はこれらには限定されない。
【0035】
ベクトルデータ記憶部8は、ベクトルフォントの文字データのデータベースであるベクトルフォントデータベース80を記憶した記憶手段であり、ベクトルフォントの文字データを制御部21の指示に応じて記憶部27を介して制御部21に提供する。
【0036】
また、ナビゲーション装置1は、図示しないが、例えば、ユーザによる音声入力を行うための音声入力部、音声による操作案内、走行案内等を行うための音声出力部、外部や他の通信装置との間でデータの送受信を行うための通信部等を備えていてもよい。また、ナビゲーション装置1は、基本的なナビゲーション情報(走行案内情報)を提供する機能を有しているものとするが、ここでは説明を省略する。
【0037】
次に、ナビゲーション装置1における、地図情報の拡大または縮小の処理について図2を用いて説明する。図2は、地図情報の拡大または縮小の処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下では、拡大または縮小の処理をされる表示情報として、少なくとも文字、画像、図形の何れかのデータを含む地図情報を用いて説明する。しかし表示情報は、このような地図情報に限定されず、少なくとも文字、画像、図形の何れかのデータを含む情報であれば、以下に示す拡大または縮小の処理をすることができる。表示情報は、表示装置4に表示させることができる情報であればよく、外部から受信した情報であってもよい。
【0038】
図2に示すように、初めに、ナビゲーション装置1の電源がONにされ、プログラムが起動すると、ステップ1(以降、S1のように称する)において、制御部21にて地図情報の表示が指示され、S2に進む。
【0039】
S2では、情報表示制御部22は、地図情報記憶部3の地図データベース30から記憶部27を介して地図情報を読み出す。そしてS3で、情報表示制御部22は、読み出した地図情報を表示装置4に表示させる。さらに、ここで、情報表示制御部22は、表示装置4に表示された地図情報に基づく地図上に位置情報測定装置7によって測定した自車の位置を示すマークを表示する。
【0040】
S4では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された地図情報を(自車の位置を示すマークを含んでいてもよい)、イメージデータに変換してイメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。イメージデータとは、表示装置4に表示される表示情報を一つの画像として捉えたものである。ここで、イメージデータ取得部25は、イメージデータに変換して記憶させる場合、表示装置4に表示される地図情報と合わせて当該地図情報の周辺部の地図情報をイメージデータに変換して、イメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。このように周辺部の地図情報も合わせてイメージデータ記憶メモリ5に格納することで、以下で説明する地図情報の縮小時には、縮小した周辺部の地図情報も合わせて表示させることができる。また、地図スクロールの処理を円滑に行うことができる。なお、この場合、例えば図3に示す様に、表示装置4に表示される地図情報に加え、上下左右および斜め上下左右の同じ表示範囲を持つ地図情報をイメージデータに変換して、イメージデータ記憶メモリ5に記憶させればよい。なお、S3とS4とを行う順序が逆になっても、並行して行ってもかまわない。
【0041】
ここで、本実施形態では、イメージデータ取得部25が、地図情報をイメージデータに変換するのは、地図情報記憶部3からの地図情報の読み出しがある場合、常に行われるものとする。しかし、ユーザにより入力部6の縮小または拡大ボタンが押された(縮小または拡大変更指示の入力)時点で、イメージデータに変換してもよい。この場合、拡大ボタンが押された場合には、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示されている地図情報のみをイメージデータ記憶メモリ5に記憶させてもよい。拡大ボタンが押された場合(拡大変更指示の入力)であると、地図情報が拡大されて表示されるため、拡大表示前に表示装置4に表示されている以外の情報は必要ない。そのため上記のように、表示装置4に表示されている地図情報をそのまま記憶するだけでよい。このように記憶させることで、情報表示制御装置2は、より高速で処理することができ、よりリアルタイムで縮小または拡大表示させることができる。よって、ユーザにとって地図情報を確認しやすい表示を行うことができる。
【0042】
S5では、制御部21は、ユーザによる地図情報の縮小または拡大の変更指示があるか否かを判断する。ここでは、ユーザにより入力部6の縮小または拡大ボタンが押されたか否かで判断する。変更指示があると判断すると(S5においてYES)S6に進み、無いと判断すると(S5においてNO)S2に戻る。なおここで、ナビゲーション装置1の表示装置4は、表示画面の全部に対して地図情報を表示するものとし、表示画面全体を対象として、縮小または拡大変更指示が行われるものとする。
【0043】
S6では、変更表示制御部23は、イメージデータ記憶メモリ5からイメージデータを読み出し、ユーザによる縮小または拡大変更指示に基づき、表示装置4に縮小または拡大表示させる。なお、縮小表示の場合、S4で周辺部の地図情報も合わせてイメージデータに変換されているので、変更表示制御部23は、この周辺部の地図情報も縮小表示させる。S6において、ユーザが入力部6の縮小または拡大ボタンを押し続けることで、それに合わせて、縮小または拡大表示させるものとする。このように表示することで、表示装置4において、リアルタイムでイメージデータを縮小または拡大表示することができる。
【0044】
またここで、変更表示制御部23は、表示装置4の表示画面に、読み出した上記イメージデータを表示させない領域がある場合には、当該領域に背景となる画像を表示させてもよい。このような表示により、イメージデータが表示されない領域には、背景となる画像が表示されるため、イメージデータの視認性をよくすることができる。つまり、表示画面に元の地図情報が残っていたりすると、視認性がよくないが、背景となる画像を表示させると、元の地図情報を消すことができ、視認性を向上させることができる。これは、例えば、縮小変更指示がある場合、イメージデータ記憶部に格納しているデータの範囲だけでは表示領域が余るときに、対処することができる。余った領域はブルーやグレーなどの塗りつぶし等の背景となる画像を表示させれば、現在表示装置4に表示されている以外のイメージデータはイメージデータ記憶メモリ5には無いことを示すと共に、視認性を良くすることができる。なお、上記した背景となる画像は単なる例示である。
【0045】
なお、変更表示制御部23は、イメージデータ記憶メモリ5に記憶されたイメージデータの真中を中心として縮小または拡大表示させてもよい。イメージデータの真中を中心として縮小または拡大表示させることで、ユーザにとって視認性のよい表示とすることができる。あるいは、変更表示制御部23は、表示装置4の表示画面上の地図情報に位置情報測定装置7が検知した自車の現在地を示すマークを表示されていると、このマークされた現在地を中心に、イメージデータを縮小または拡大表示させてもよい。自車の現在地を中心に縮小または拡大表示されると、ユーザは位置確認しやすい情報を得ることができ、ユーザにとって使い勝手がよくなる。
【0046】
S7では、制御部21は、ユーザによる地図情報の縮小または拡大の確定指示(縮小または拡大確定指示の入力)があるか否かを判断する。ここでは、ユーザにより入力部6の縮小または拡大ボタンが押し離されたか否かで判断する。つまり、ユーザが押していた縮小または拡大ボタンを離すことで、確定指示があると判断する。確定指示があると判断すると(S7においてYES)S8に進み、無いと判断すると(S7においてNO)S6に戻り縮小または拡大表示を続ける。
【0047】
S8で、確定サイズ情報生成部26は、地図情報記憶部3から記憶部27を介して地図情報を読み出す。そして、S9で、確定サイズ情報生成部26は、地図情報の縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズの地図情報(確定サイズ情報)に変換する。ここで、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率とは、S7において確定指示があったときの、イメージデータが表示されている表示倍率である。
【0048】
S10では、確定表示制御部24が、確定サイズの地図情報を表示装置4に表示させる。
【0049】
S11では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された確定サイズの地図情報をイメージデータに変換し、イメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。なお、S10とS11とを行う順序が逆になっても、並行して行ってもかまわない。
【0050】
S12において、制御部21は、ユーザによる表示された地図情報の縮小または拡大の変更指示があるか否かを判断する。この動作はS5と同様である。変更指示があると判断すると(S12においてYES)S6に戻る。変更指示がないと判断すると(S12においてNO)S8に戻り、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率での地図情報の表示を続ける。
【0051】
以上で、ナビゲーション装置1における地図情報の縮小または拡大の処理動作の一連の流れが終了する。なお、S10において、ナビゲーション装置1における縮小または拡大の処理動作を終了してもよい。上記のような処理により、表示装置4に表示された地図情報を、視認できる簡単な操作で、表示精度が良い、ユーザの好みの表示倍率の情報に変換することができる。また、本実施形態では、イメージデータの縮小または拡大表示が、ユーザによる拡大変更指示の入力操作に連動して行われるため、ユーザは、実際に地図情報がどのような表示倍率になるかをリアルタイムで確認しながら、短時間で、好みの表示倍率で表示精度がよい情報を得ることができる。また、初めから地図情報を地図情報記憶部3から読み出し、サイズ変更してから表示させるよりも、画像表示が早くなる。そのため、ユーザは、リアルタイムで表示装置4で画像のサイズを確認し、好みのサイズの画像を得ることができる。そして、再度地図情報記憶部3から読み出した地図情報の表示倍率を変換した確定サイズの地図情報が表示されるので、表示精度の良い、見やすい情報を得ることができる。
【0052】
以上の図2を用いた説明では、地図情報の構成については言及していなかったが、地図情報が文字データと画像データとからなる情報である場合には、地図情報の拡大または縮小の処理は以下の様になる。図4は、文字データと画像データとからなる地図情報の拡大または縮小の処理の流れを示すフローチャートである。
【0053】
上記図2を用いて説明したフローでは地図情報を読み出し表示させていたが、文字データと画像データとからなる地図情報の拡大または縮小の処理のフローでは、図4に示す様に、地図情報として文字データと画像データとを読み出し合成表示させる。これ以外のフローは、図2で示したフローと同じである。そのため、省略して説明する。
【0054】
図4に示すように、初めに、ナビゲーション装置1の電源がONにされプログラムが起動すると、S21では、制御部21において地図情報としての文字データと画像データとの合成表示が指示され、S22に進む。
【0055】
S22では、情報表示制御部22は、地図情報記憶部3の地図データベース30から記憶部27を介して地図情報としての文字データおよび画像データを読み出す。そしてS23で、情報表示制御部22は、読み出した文字データおよび画像データを表示装置4に表示させる。そしてS24に進む。
【0056】
S24では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された文字データおよび画像データを、1つのイメージデータに変換してイメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。なお、S23とS24とを行う順序が逆になっても、並行して行ってもかまわない。そしてS25に進む。
【0057】
S25では、制御部21は、ユーザによる文字データおよび画像データの縮小または拡大の変更指示(縮小または拡大変更指示の入力)があるか否かを判断する。変更指示があると判断すると(S25においてYES)S26に進み、無いと判断すると(S25においてNO)S22に戻る。
【0058】
S26では、変更表示制御部23は、イメージデータ記憶メモリ5からイメージデータを読み出し、ユーザによる縮小または拡大変更指示に基づき、表示装置4に縮小または拡大表示させる。そしてS27に進む。
【0059】
S27では、制御部21は、ユーザによる地図情報の縮小または拡大の確定指示(縮小または拡大確定指示の入力)があるか否かを判断する。ここでは、ユーザにより入力部6の縮小または拡大ボタンが押し離されたか否かで判断する。つまり、ユーザが押していた縮小または拡大ボタンを離すことで、確定指示があると判断する。確定指示があると判断すると(S27においてYES)S28に進み、確定指示が無いと判断すると(S27においてNO)S26に戻り縮小または拡大表示を続ける。
【0060】
S28で、確定サイズ情報生成部26は、地図情報記憶部3から記憶部27を介して地図情報としての文字データおよび画像データを読み出す。そして、S29で、確定サイズ情報生成部26は、文字データおよび画像データの縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズの文字データおよび画像データに変換する。ここで、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率とは、S27において確定指示があったときの、イメージデータが表示されている表示倍率である。
【0061】
S30では、確定表示制御部24が、確定サイズの文字データおよび画像データを表示装置4に表示させる。
【0062】
S31では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された確定サイズの文字データおよび画像データをイメージデータに変換し、イメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。
【0063】
S32において、制御部21は、ユーザによる表示された文字データおよび画像データの縮小または拡大の変更指示があるか否かを判断する。この動作はS25と同様である。変更指示があると判断すると(S32においてYES)S26に戻る。変更指示がないと判断すると(S32においてNO)S28に戻り、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率での地図情報の表示を続ける。
【0064】
以上で、ナビゲーション装置1における文字データと画像データとからなる地図情報の縮小または拡大の処理動作の一連の流れが終了する。
【0065】
なお、上記では、地図情報は文字データと画像データとからなるものとして説明したが、文字データ、画像データ、および図形データからなる地図情報であってもよい。その場合、地図情報を地図データベース30から読み出し表示装置4に表示する際、文字データ、画像データ、および図形データの合成表示がなされる。また、文字データ、画像データ、および図形データのいずれか2つのデータの組み合わせの合成表示、あるいは、何れかのデータのみの表示が行われてもかまわない。また、確定サイズ情報生成部26は、文字データ、画像データ、および図形データの縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズの文字データ、確定サイズの画像データ、および確定サイズの図形データに変換する。
【0066】
また、上記では、図4を用いて、地図情報が文字データと画像データとからなる情報である場合の地図情報の拡大または縮小の処理を説明した。この文字データがベクトルフォントのデータ(ベクトルフォントで記載された文字データ)である場合には、地図情報の拡大または縮小の処理は、以下の様になる。図5は、文字データがベクトルフォントで記載された地図情報の拡大または縮小の処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、上記図4で説明したフローに加え、ベクトルフォントの文字データの表示サイズの算出が行われる。これ以外のフローは、図4で示したフローと同じである。そのため、省略して説明する。なお、ベクトルフォントの文字データとは、アウトライン(輪郭)を表す線を頂点の座標のデータと直線・曲線を表す関数データとからなり、一つの文字を構成するデータである。
【0067】
図5に示すように、初めに、ナビゲーション装置1の電源がONにされプログラムが起動すると、S41では、制御部21において地図情報としての文字データと画像データとの合成表示が指示され、S42に進む。
【0068】
S42では、情報表示制御部22は、地図情報記憶部3の地図データベース30から記憶部27を介して地図情報としての文字データおよび画像データを読み出す。そしてS43に進む。
【0069】
S43で、制御部21は、ベクトルフォントデータベース80を参照に、S42で読み出した文字データの表示サイズを算出する。この算出では、表示装置4の表示画面に適するように表示サイズを算出するか、あるいは、予め決まった表示サイズとして算出する。このベクトルフォントデータベース80は、ナビゲーション装置1内部のベクトルデータ記憶部8に記憶されているものとする。ベクトルデータ記憶部8は、ハードディスクであるとする。しかし、これに限るものではなく、例えば、ビデオテープやカセットテープ等の磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD−ROM,MO,MD,DVD,CD−R等の光ディスク(光磁気ディスク)、ICカード,光カード等のメモリカード、マスクROM,EPROM,EEPROM,フラッシュROM等の半導体メモリなどに予め記憶され、これを読み出す構成としてもよい。また、このベクトルフォントデータベース80は、図1に示される様に、記憶部27とは独立してベクトルデータ記憶部8に記憶されていてもよいし、上記記憶部27あるいは、地図情報記憶部3に格納されていてもよい。あるいは、ナビゲーション装置1がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して外部からベクトルフォントデータベース80をダウンロードしてもよい。
【0070】
また、ベクトルフォントの文字データの表示サイズの算出は、公知の方法で行うことができる。例えば、文字のラインの交点や端など、文字を構成するポイントをある座標データに置き換え、拡大または縮小時には、このポイントの間隔を変更し、必要とするサイズの文字を生成することによって表示を行えばよい。
【0071】
S44では、情報表示制御部22は、S43で算出した表示サイズで文字データを表示装置4に表示させる。また、読み出した画像データを表示させる。そしてS45に進む。
【0072】
S45では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された文字データおよび画像データを、1つのイメージデータに変換してイメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。なお、S44とS45とを行う順序が逆になってもかまわないし、並行に行ってもよい。そしてS46に進む。
【0073】
S46では、制御部21は、ユーザによる文字データおよび画像データの縮小または拡大の変更指示(縮小または拡大変更指示の入力)があるか否かを判断する。変更指示があると判断すると(S46においてYES)S47に進み、ないと判断すると(S46においてNO)S42に戻る。
【0074】
S47では、変更表示制御部23は、イメージデータ記憶メモリ5からイメージデータを読み出し、ユーザによる縮小または拡大変更指示に基づき表示装置4に縮小または拡大表示させる。そしてS48に進む。
【0075】
S48では、制御部21は、ユーザによる地図情報の縮小または拡大の確定指示(縮小または拡大確定指示の入力)があるか否かを判断する。確定指示があると判断すると(S48においてYES)S49に進み、確定指示がないと判断すると(S48においてNO)S47に戻り縮小または拡大表示を続ける。
【0076】
S49で、確定サイズ情報生成部26は、地図情報記憶部3から記憶部27を介して地図情報としての文字データおよび画像データを読み出す。そして、S50に進む。
【0077】
S50では、制御部21は、ベクトルフォントデータベース80を参照に、S49で読み出した文字データの表示サイズを算出する。ここでの算出は、文字データの表示サイズをユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせたものになるように行う。なお、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率とは、S48において確定指示があったときの、イメージデータが表示されている表示倍率である。ベクトルフォントの文字データの表示サイズの算出はS43と同様に行えばよい。
【0078】
S51では、確定表示制御部24が、S50でサイズを算出された大きさの文字データつまり確定サイズの文字データ、および画像データを表示装置4に表示させる。
【0079】
S52では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された確定サイズの文字データおよび画像データをイメージデータに変換し、イメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。
【0080】
S53において、制御部21は、ユーザによる表示された文字データおよび画像データの縮小または拡大の変更指示があるか否かを判断する。この動作はS46と同様である。変更指示があると判断すると(S53においてYES)S47に戻る。変更指示がないと判断すると(S53においてNO)S49に戻り、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率での地図情報の表示を続ける。
【0081】
以上で、ナビゲーション装置1における文字データと画像データとからなる地図情報の縮小または拡大の処理動作の一連の流れが終了する。
【0082】
なお、S50において、確定サイズ情報生成部26が、S49で読み出した画像データを、縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズの画像データに変換してもよい。
【0083】
また上記では、地図情報の文字データがベクトルフォントのデータであるとして説明したが、文字データが全てベクトルフォントのデータではなく、一部の文字データのみがベクトルフォントのデータであってもよい。この場合は、ベクトルフォントの文字データのみについて表示サイズの算出が行われる。
【0084】
上記のように、ベクトルフォントの文字データの表示サイズの算出が行われると、文字のアウトラインのディテールや鮮明さを失うことがない。そのため、確定サイズ情報の表示において、計算されたベクトルフォントの文字データを表示部に表示させると、ユーザにはっきりと見やすい情報を表示させることができる。
【0085】
上記では、地図情報は文字データと画像データとからなるものとして説明したが、文字データ、画像データ、および図形データからなる地図情報であってもよく、その場合、地図情報を地図データベース30から読み出し表示装置4に表示する際、文字データ、画像データ、および図形データ合成表示がなされる。また、文字データ、画像データ、および図形データのいずれか2つのデータの組み合わせの合成表示、あるいは、何れかのデータのみの表示が行われてもかまわない。また、確定サイズ情報生成部26は、文字データ、画像データ、および図形データの縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズの文字データ、確定サイズの画像データ、および確定サイズの図形データに変換する。
【0086】
なお、上記実施形態のナビゲーション装置1の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、タッチパネルなどの入力手段・出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態のナビゲーション装置の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
【0087】
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0088】
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0089】
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
【0090】
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
【0091】
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
【0092】
なお、上記実施形態では、ナビゲーション装置1は、車両に搭載されるものとしたが、ここでの車両とは、自動車に限らず、自動二輪車、自転車などを含むものとする。また、ナビゲーション装置1は、車両に限らず、例えばヘリコプターや航空機、船舶など、あらゆる移動体に搭載することができる。また、ナビゲーション装置1は、必ずしも移動体に備え付けられるものでなくてもよく、例えば、これらの移動体に脱着可能に備えられてもよい。
【0093】
また、例えば、ナビゲーション装置1を使用者によって持ち運び可能な構成としてもよい。この場合、ナビゲーション装置1を単独で持ち運び可能な構成としてもよく、あるいは、携帯電話,PHS(Personal Handyphone System、登録商標),PDA(Personal Digital Assistant),ノートパソコン等の移動端末装置に備えるようにしてもよい。もちろん、持ち運び可能な構成からなるナビゲーション装置1を、上記した各移動体に載置して使用してもよい。
【0094】
なお、上記実施形態では、情報表示制御装置がナビゲーション装置の構成の一部である場合について、また、表示情報として地図情報を用いて、表示情報の拡大または縮小表示における処理について説明したが、これに限るものではない。情報表示制御装置2が備えられた情報処理装置であれば、本実施形態と略同様の効果が得られる。例えば、パーソナルコンピュータに情報表示制御装置2が設けられていてもよい。この場合に、図1に示す地図情報記憶部3が備えられ、地図情報記憶部3から地図情報を読み出してもよいし、制御部21に表示情報を提供する別の情報提供部が設けられていてもよい。また、入力部6として、入力キー/ボタン以外に、マウス等が設けられる。なお、位置情報測定装置7はなくてもよい。
【0095】
このパーソナルコンピュータに情報表示制御装置2が設けられている場合の、縮小または拡大表示の流れについて図6を参照に説明する。
【0096】
図6に示すように、初めに、S61において、制御部21において表示情報の表示が指示され、S62に進む。
【0097】
S62では、情報表示制御部22は、情報提供部から表示情報を読み出す。そしてS63で、情報表示制御部22は、読み出した表示情報を表示装置4に表示させる。そしてS64に進む。
【0098】
S64では、制御部21は、ユーザによる拡大または縮小したい範囲の指定を受け付ける。ここでは、例として、ユーザは入力部6におけるマウスを用いてマウスボタンをクリックし、範囲をドラッグすることで範囲を指定できるものとする。これ以外の範囲の指定方法であってもよい。範囲を指定すると、表示装置4には指定された範囲を示する範囲枠(マーカ)が表示される。
【0099】
このように、表示装置4の表示画面に表示された、全体または一部の選択された領域の画像を対象として、縮小または拡大の処理が行われるものとする。
【0100】
S65では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された全体または一部の選択された領域の表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。ここでは、ユーザにより、入力部6の縮小または拡大ボタンが押された(縮小または拡大変更指示の入力)時点でイメージデータに変換するものとする。あるいは、S64で範囲指定した範囲の枠をユーザがドラッグした時点で変換してもよい。
【0101】
S66では、制御部21は、ユーザによる表示情報の縮小または拡大の変更指示(縮小または拡大変更指示の入力)があるか否かを判断する。ここでは、ユーザのマウスによる範囲枠のドラッグが開始されたか否かで判断する。つまり、ドラッグが開始されると変更指示があると判断する。変更があると判断すると(S66においてYES)S67に進み、ないと判断すると(S66においてNO)S62に戻る。
【0102】
S67では、変更表示制御部23は、イメージデータ記憶メモリ5からイメージデータを読み出し、ユーザによる縮小または拡大変更指示に基づき表示装置4に縮小または拡大表示させる。S67において、ユーザがマウスのドラッグをし続けることで、それに合わせて、縮小または拡大表示させるものとする。このようにすることで、表示装置4において、リアルタイムでイメージデータを縮小または拡大表示することができる。
【0103】
S68では、制御部21は、ユーザによる地図情報の縮小または拡大の確定指示(縮小または拡大確定指示の入力)があるか否かを判断する。ここでは、ユーザによるマウスのドラッグが停止したか否かで判断する。つまり、ユーザがマウスによるドラッグを停止することで、確定指示があると判断する。確定指示があると判断すると(S68においてYES)S69に進み、確定指示がないと判断すると(S68においてNO)S67に戻り縮小または拡大表示を続ける。
【0104】
S69で、確定サイズ情報生成部26は、情報提供部から表示情報を読み出す。そして、S70で、確定サイズ情報生成部26は、表示情報の縮小または拡大率をユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズの表示情報(確定サイズ情報)に変換する。ここで、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率とは、S68において確定指示があったときの、イメージデータが表示されている表示倍率である。
【0105】
S71では、確定表示制御部24が、確定サイズ情報を表示装置4に表示させる。
【0106】
S72では、イメージデータ取得部25は、表示装置4に表示された確定サイズ情報をイメージデータに変換し、イメージデータ記憶メモリ5に記憶させる。
【0107】
S73において、制御部21は、ユーザによる表示された表示情報の縮小または拡大の変更指示があるか否かを判断する。この動作はS66と同様である。変更指示があると判断すると(S73においてYES)S67に戻る。変更指示がないと判断すると(S73においてNO)S69に戻り、ユーザの縮小または拡大確定指示における表示倍率での表示情報の表示を続ける。
【0108】
以上で、上記パーソナルコンピュータに情報表示制御装置2が設けられている場合の、情報表示制御装置2における表示情報の縮小または拡大の処理動作の一連の流れが終了する。
【0109】
以上のように、本発明に係る情報表示制御装置は、情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる情報表示制御手段と、少なくとも上記表示部に表示される表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得手段と、ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部から上記イメージデータを読み出し、上記表示部に縮小または拡大表示させる変更表示制御手段と、ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換する確定サイズ情報生成手段と、上記確定サイズ情報を上記表示部に表示させる確定表示制御手段とを有する構成である。
【0110】
さらに、本発明に係る情報表示制御装置は、上記構成に加え、上記表示情報にベクトルフォントデータが含まれていると、上記確定サイズ情報生成手段は、上記ベクトルフォントデータのサイズを上記表示倍率に合わせて算出し、上記ベクトルフォントデータを算出したサイズで表記する確定サイズ情報に変換してもよい。
【0111】
上記構成によると、表示情報が確定サイズ情報として画像表示部に再表示される際に、ベクトルフォントデータのサイズについて算出が行われ、確定サイズ情報に変換されるため、文字のアウトラインのディテールや鮮明さを失うことがない。そのため、確定サイズ情報の表示において、計算されたベクトルフォントデータを画像表示部に表示させると、はっきりと見やすい情報を表示させることができる。ここで、ベクトルフォントデータとは、アウトライン(輪郭)を表す線を頂点の座標のデータと直線・曲線を表す関数データとからなり、一つの文字を構成するデータである。
【0112】
また、本発明に係る情報表示制御装置では、上記構成に加え、上記表示情報は、少なくとも文字、画像、図形のデータのいずれかを含む地図情報でもよい。
【0113】
上記構成によると、画像表示部に地図情報が表示され、その地図情報に含まれる文字データ、画像データ、図形データを、縮小または拡大表示させることができる。そのため、ユーザは、好みの見やすいサイズに縮小または拡大した地図情報を得ることができる。なお、本明細書において、地図情報とは、地図およびそれに付随する情報(例えば、河川,湖,山,道路,交差点,建物,橋梁,路線,店舗,公園,駐車場などの名称や記号、あるいは、予め記憶された観光地などを案内する画像など)を意味するものとする。また地図情報に含まれる、文字はベクトルフォントデータでもドットフォントデータでもよいものとし、地図情報に含まれる画像はイメージデータ、図形はベクトルデータであるとする。
【0114】
また、本発明に係る情報表示制御装置では、上記構成に加え、上記イメージデータ取得手段は、上記画像表示部に表示される地図情報に加え当該地図情報の周辺部の地図情報をイメージデータとして、イメージデータ記憶部に記憶させてもよい。
【0115】
地図情報には、画像表示部に表示される情報だけでなく、周辺部の地図情報が含まれている。よって、上記構成によると、画像表示部に表示される地図情報に、周辺部の地図情報も合わせてイメージデータとして、イメージデータ記憶部に格納することで、地図の縮小時には、縮小した周辺部の地図情報も合わせて表示させることができる。また、地図スクロールの処理を円滑に行うことができる。例えば、画像表示部に表示される地図情報に加え、上下左右および斜め上下左右の同じ表示範囲を持つ地図情報をイメージデータとして、イメージデータ記憶部に記憶させればよい。
【0116】
また、本発明に係る情報表示制御装置では、上記構成に加え、上記拡大変更指示入力に基づき、上記イメージデータ取得部は、画像表示部に表示されている表示情報のみをイメージデータ記憶部に記憶させてもよい。
【0117】
上記構成によると、画像表示部に表示されている表示情報をそのまま、イメージデータとして記憶させる。拡大変更指示の入力であると、表示情報が拡大されて表示されるため、拡大表示前に画像表示部に表示されている以外の情報は必要ない。そのため上記のように、画像表示部に表示されている表示情報をそのまま記憶するだけでよい。このように、上記構成によると、より高速で処理することができ、よりリアルタイムで縮小または拡大表示させることができる。よって、ユーザにとって表示情報の確認をしやすいものとなる。
【0118】
本発明に係る情報表示制御装置では、上記構成に加え、上記変更表示制御手段は、上記画像表示部に、読み出した上記イメージデータを表示させない領域がある場合には、当該領域に背景となる画像を表示させてもよい。
【0119】
上記構成によれば、イメージデータを表示しない領域には、背景となる画像を表示させるため、イメージデータの視認性をよくすることができる。つまり、画像表示部に元の表示情報が残っていたりすると、視認性がよくないが、上記構成であると、元の表示情報を消すことができ、視認性を向上させることができる。
【0120】
例えば、縮小変更指示がある場合、イメージデータ記憶部に格納しているデータの範囲だけでは表示領域が余る場合には、余った領域はブルーやグレーなどの塗りつぶし等の背景となる画像を表示すればよい。このように表示させることで、現在画像表示部に表示されている以外のイメージデータはイメージデータ記憶部には無いことを示すと共に、視認性を良くすることができる。
【0121】
また、本発明に係る情報表示制御装置では、上記構成に加え、上記変更表示制御手段は、上記イメージデータの真中を中心として縮小または拡大表示してもよい。
【0122】
上記構成によると、イメージデータの真中を中心として縮小または拡大表示させることで、ユーザにとって視認性のよい表示とすることができる。
【0123】
また、本発明に係る情報表示制御装置では、上記構成に加え、イメージデータ取得手段は、上記イメージデータ記憶部に、ユーザによる範囲指定指示の入力に基づいた範囲の表示情報を記憶させてもよい。
【0124】
上記構成によると、ユーザが縮小または拡大したい範囲を自身で選択することができる。そのため、イメージデータの縮小または拡大表示において、無駄な表示部分のない、また、ユーザの好みの表示領域について、縮小または拡大表示を行うことができる。
【0125】
また、本発明に係るナビゲーション装置は、以上のように、本願発明に係る情報表示制御装置と、上記表示情報として地図情報を提供する上記情報提供部としての地図情報記憶部と、上記情報表示制御装置により制御される画像表示部と、上記情報表示制御装置にユーザの指示を入力する入力部と、イメージデータ記憶部を備えることを特徴としている。
【0126】
また、本発明に係るナビゲーション装置では、上記構成に加え、現在地の情報である位置情報を測定する位置情報測定部を有し、上記画像表示部に表示される上記地図情報に上記位置情報測定部が測定した現在地が含まれる場合には、上記変更表示制御手段は、上記位置情報測定部が測定した現在地を中心に上記イメージデータを縮小または拡大表示してもよい。
【0127】
上記構成によると、地図情報が、現在地を中心に縮小または拡大表示される。そのため、ユーザは位置確認しやすい地図情報を得ることができ、ユーザにとって使い勝手のよい装置となる。
【0128】
なお、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明は、少なくとも文字、画像、図形のいずれかのデータを含む画像情報を表示させる情報処理分野に適用できる。特に、少なくとも文字、画像、図形のいずれかを縮小または拡大する処理を行う情報処理装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、ナビゲーション装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置における画像データからなる地図情報の縮小または拡大処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図1に示すナビゲーション装置におけるイメージデータ取得部がイメージデータに変換する地図情報の範囲を示す図である。
【図4】図1に示すナビゲーション装置における文字データおよび画像データからなる地図情報の縮小または拡大処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図1に示すナビゲーション装置における文字データがベクトルフォントで記載された地図情報の縮小または拡大処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態の情報表示制御装置が備えられた情報処理装置における表示情報の縮小または拡大処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】(a)〜(c)は、従来の図形描画機能等を用いて、文字を含んだ図形の縮小または拡大を行う際の図形の表示方式を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる情報表示制御手段と、
少なくとも上記表示部に表示される表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得手段と、
ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部から上記イメージデータを読み出し、上記表示部に縮小または拡大表示させる変更表示制御手段と、
ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換する確定サイズ情報生成手段と、
上記確定サイズ情報を上記表示部に表示させる確定表示制御手段とを有することを特徴とする情報表示制御装置。
【請求項2】
上記変更表示制御手段は、ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力操作に連動して、上記イメージデータの縮小または拡大表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報表示制御装置。
【請求項3】
上記表示情報にベクトルフォントデータが含まれていると、
上記確定サイズ情報生成手段は、上記ベクトルフォントデータのサイズを上記表示倍率に合わせて算出し、上記ベクトルフォントデータを算出したサイズで表記する確定サイズ情報に変換することを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示制御装置。
【請求項4】
上記表示情報は、少なくとも文字、画像、図形のいずれか1つのデータを含む地図情報であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の情報表示制御装置。
【請求項5】
上記イメージデータ取得手段は、上記表示部に表示される地図情報に加え当該地図情報の周辺部の地図情報をイメージデータとして、イメージデータ記憶部に記憶させることを特徴とする請求項4に記載の情報表示制御装置。
【請求項6】
上記拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ取得部は、上記表示部に表示されている表示情報のみをイメージデータ記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の情報表示制御装置。
【請求項7】
上記変更表示制御手段は、上記表示部に、読み出した上記イメージデータを表示させない領域がある場合には、当該領域に背景となる画像を表示させることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の情報表示制御装置。
【請求項8】
上記変更表示制御手段は、上記イメージデータの画像の真中を中心として上記イメージデータを縮小または拡大表示させることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の情報表示制御装置。
【請求項9】
上記イメージデータ取得手段は、上記イメージデータ記憶部に、ユーザによる範囲指定指示入力に基づいた範囲の表示情報を記憶させることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の情報表示制御装置。
【請求項10】
情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる表示統括制御手段と、
少なくとも上記表示部に表示される表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得手段を備え、
上記表示統括制御手段は、
ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部から上記イメージデータを読み出し、上記表示情報の表示に代えて、当該イメージデータを、上記表示部に縮小または拡大表示させ、
ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた情報である、確定サイズ情報を、上記イメージデータの表示に代えて、上記表示部に表示することを特徴とする情報表示制御装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか1項に記載の情報表示制御装置と、
上記表示情報として地図情報を提供する上記情報提供部としての地図情報記憶部と、
上記情報表示制御装置により制御される表示部と、
上記情報表示制御装置にユーザの指示を入力する入力部と、
イメージデータ記憶部とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
現在地の情報である位置情報を測定する位置情報測定部を有し、
上記表示部に表示される上記地図情報に上記位置情報測定部が測定した現在地が含まれる場合には、
上記変更表示制御手段は、上記位置情報測定部が測定した現在地を中心に縮小または拡大表示させることを特徴とする請求項11に記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
情報提供部から読み出した表示情報を表示部に表示させる情報表示ステップと、
少なくとも上記表示部に表示される表示情報を、イメージデータに変換してイメージデータ記憶部に記憶させるイメージデータ取得ステップと、
ユーザによる縮小または拡大変更指示の入力に基づき、上記イメージデータ記憶部からイメージデータを読み出し、上記表示部に縮小または拡大表示させる変更表示ステップと、
ユーザによる縮小または拡大確定指示の入力に基づき、上記情報提供部から表示情報を読み出し、当該表示情報の縮小または拡大率を上記縮小または拡大確定指示における表示倍率に合わせた確定サイズ情報に変換する確定サイズ情報生成ステップと、
上記確定サイズ情報を上記表示部に表示させる確定表示ステップとを有することを特徴とする情報表示制御装置の制御方法。
【請求項14】
請求項1〜10の何れか1項に記載の情報表示制御装置を動作させる制御プログラムであって、上記各手段をコンピュータに実現させることを特徴とする情報表示制御装置の制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の情報表示制御装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−501984(P2008−501984A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545835(P2006−545835)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/JP2005/010637
【国際公開番号】WO2005/122113
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】