説明

情報表示制御装置

【課題】駐車場に関する情報を分かりやすい表示形態で表示すること。
【解決手段】道路地図情報に基づく地図を表示する表示部7と、表示部7に表示される地図に、駐車場の入口を示す駐車場アイコンを表示する制御部2(情報表示制御部)とを有し、この制御部2は、複数の駐車場アイコンが所定の範囲内に表示されるとき、複数の駐車場アイコンに代えて、駐車場に関する情報と対応付けた統合駐車場アイコンを表示させるナビゲーション装置1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
道路交通情報の内容が集中している地域においても、視認性を損なわずに本来の道路交通情報の内容をユーザに提供できる車載情報端末が知られている。たとえば、特許文献1に開示される技術では、駐車場アイコンが重なりあって表示されてしまう場合に、重なり合っている複数の駐車場アイコンを1つに統合した駐車場アイコンに置き換えて表示するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−308475号公報(要約など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される技術のように、複数の駐車場を統合したアイコンを表示させるのみでは、狭い範囲内に複数の駐車場がある場合、これらの駐車場のそれぞれの駐車場の入口位置がわかりにくくなる可能性がある。また、特許文献1に開示される技術では、駐車場に関する情報として空き情報、または駐車場数を示す情報が表示できるものであるが、そのほかの駐車場に関する情報を分かり易く表示させるための技術は開示されていない。
【0005】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、駐車場に関する情報を分かりやすい表示形態で表示する情報表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る情報表示制御装置は、道路地図情報に基づく地図を表示する表示部と、表示部に表示される地図に、駐車場の入口を示す駐車場アイコンを表示する情報表示制御部と、を有し、情報表示制御部は、複数の駐車場アイコンが所定の範囲内に表示されるとき、複数の駐車場アイコンに代えて、駐車場に関する情報と対応付けた統合駐車場アイコンを表示させるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、駐車場に関する情報を分かりやすい表示形態で表示する情報表示制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施の形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す駐車場DBに記録されている駐車場の静的情報および動的情報の一例である。
【図3】複数の駐車場にそれぞれ存在する複数の入口の位置関係を示した図である。
【図4】図3に示す画面の縮尺を小さくして表示範囲を広くした場合の従来の表示例である。
【図5】図4で表示された範囲を図1に示すナビゲーション装置の表示部に表示させた場合の画面例である。
【図6】図1に示すナビゲーション装置の表示部に図3に示す地域を示した画面例である。
【図7】図5に示す統合駐車場アイコンの変形例その1を示したものである。
【図8】図5に示す統合駐車場アイコンの変形例その2を示したものである。
【図9】図5に示す統合駐車場アイコンの変形例その3を示したものである。
【図10】図5に示す統合駐車場アイコンをユーザがタッチする(第1のトリガ)ことにより表示される情報を示す画面例である。
【図11】図10に示した表示画面の他の表示例を示す図である。
【図12】図12は、図5に示す統合駐車場アイコンをユーザがタッチすることで各駐車場の入口に示されるアイコン同士が互いの所定の範囲内に含まれなくなるまで縮尺を拡大されて表示される画面例を示す図である。
【図13】図8に示す表示画面が表示されている状態で、入口矢印アイコンがユーザにタッチされることで表示される画面例を示す図である。
【図14】図1に示すナビゲーション装置が実行する情報表示制御処理のフローチャートである。
【図15】図1に示すナビゲーション装置が実行する情報表示制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報表示制御装置の一実施の形態によるナビゲーション装置1について図面を参照しながら説明する。しかしながら、本発明に係る情報表示制御装置は、このナビゲーション装置1の実施の形態に限定されるものではない。なお、本実施の形態では、情報表示制御方法およびプログラムについてもこのナビゲーション装置1の説明と共に行う。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態によるナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は不図示の車両に搭載されており、推奨経路を探索して道路地図を表示することにより自車両を目的地まで誘導することができる。また、ナビゲーション装置1は、道路地図と共に、または道路地図とは別に、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)によって提供される各種サービスを利用することで、所望のコンテンツ情報を受信して、受信したコンテンツ情報の内容を表示させることができる。なお、ここでいうコンテンツ情報とは、たとえば、自車位置の直近にある道路の詳細な道路交通情報、広域エリアの道路交通情報、および駐車場情報などである。しかしながら、コンテンツ情報には、上記以外の情報が含まれてもよく、たとえば、その駐車場を含む商業施設に関する情報(商業施設名、提供サービス、広告、その商業施設情報のクーポン情報など)などであってもよい。
【0011】
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、制御部2、通信部3、測位部4、放送波受信部5、音響出力部6、表示部7、入力部8、および記憶部9を有している。
【0012】
制御部2は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access
Memory)、およびROM(Read Only Memory)などから構成される。制御部2は、CPUがROMに格納された制御プログラム(不図示)をRAMに読み出して実行することにより、ナビゲーション装置1の各部における各種演算処理、制御を行うことができる。なお、制御部2は、請求項の情報表示制御部及び判定部の一例である。
【0013】
通信部3は、たとえば、DSRC(Dedicated Short Range Communications:専用狭域通信)用モジュール、携帯電話網またはPHS網などの一般通信回線に接続するための通信用モジュール、およびWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)規格に対応した通信用モジュールなどから構成される。通信部3は、外部から送信されてきた情報を受信して、制御部2に出力すると共に、制御部2から出力された情報を上述した通信網を介して外部の装置へ送信することができる。ナビゲーション装置1は、この通信部3によって、車道などに設置された路側機、または無線アクセスポイント(いずれも不図示)との間で双方向通信を行い、これらの路側機または無線アクセスポイントと上述したネットワークを経由して接続される情報配信装置(不図示)へ自車に関する情報、または駐車場の検索条件などの情報を送信すると共に、この送信に応じた情報を受信することができる。そして、このナビゲーション装置1は、通信部3から受信した情報に基づいて画像データまたは映像データを作成し、表示部7にそのデータに基づく情報を表示することができる。なお、通信部3は、上述したすべての通信用モジュールを備えている必要はない。
【0014】
測位部4は、たとえば、自車両の進行方位を検出する振動ジャイロ、車速を検出する車速センサ、およびGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサなどから構成される。なお、測位部4は、GPSセンサに加えて準天頂衛星システムからの信号を検出するセンサを備えていてもよい。測位部4は、自車両の現在位置を検出して制御部2に出力する。ナビゲーション装置1は、この測位部4により検出される自車両の現在地に基づいて、探索経路の開始点などを決定することができる。
【0015】
放送波受信部5は、たとえば、VICS(Vehicle Information and Communication System)用通信モジュールなどから構成される。放送波受信部5は、電波ビーコン、光ビーコン、あるいはFM多重放送によって送信される自車位置から直近の道路交通情報、または広域エリアの道路交通情報を受信することができる。この道路交通情報には、たとえば、道路の混雑度を示す渋滞情報、道路の通行止め時間帯などを示す交通規制情報が含まれる。放送波受信部5は、受信した道路交通情報を制御部2へ出力する。ナビゲーション装置1は、この放送波受信部5から受信した道路交通情報に基づいて画像データを作成し、道路地図情報および道路交通情報などを表示部7に表示させることができる。
【0016】
なお、放送波受信部5は、アナログテレビ放送、または地上デジタルテレビ放送を受信できるチューナで構成されて、アナログテレビ放送、または地上デジタルテレビ放送の映像信号を受信するようにしてもよい。あるいは、ナビゲーション装置1が不図示の外部接続端子を備え、この外部接続端子にアナログテレビ放送、または地上デジタルテレビ用のチューナが接続される構成とされて、上述の映像信号を受信するようにしてもよい。ナビゲーション装置1は、この放送波受信部5から受信した映像信号に基づいて映像データを作成し、映像データに基づくTV映像を表示部7に表示させるようにしてもよい。
【0017】
音響出力部6は、たとえば、D/Aコンバータ(DAC)、アンプなどから構成される。音響出力部6は、制御部2から出力された音声信号に基づいて、音声を出力することができる。ナビゲーション装置1は、この音響出力部6から出力した音声案内により、ユーザに対して経路誘導、または注意喚起などをすることができる。
【0018】
表示部7は、たとえば、ビデオカード、ディスプレイなどから構成される。表示部7は、制御部2から出力された映像データ、または画像データに基づいて、道路地図を表示させたり、TV映像を表示させたりすることができる。
【0019】
入力部8は、たとえば操作ボタン、タッチパネルなどで構成される。入力部8は、車両の目的地、経由地(以下、これらを合わせて単に「目的地」という)を設定することができる。入力部8にタッチパネルが含まれる場合、このタッチパネルは透明なスクリーンを有し、上述した表示部7に重ねて配設され、透明なスクリーン内のユーザが触れた位置を検出し、検出した位置の位置情報を制御部2へと出力する。ユーザは、表示部7に表示される画面指示に従ってタッチパネルを操作することにより、地名、地図上の位置などを指定して目的地を設定することができる。また、ユーザは、表示部7に表示される画面指示に従って、タッチパネルを操作することにより、表示画面に表示されている項目の詳細情報を表示させることなどもできる。なお、この表示部7に表示される具体的な内容については後述する。
【0020】
記憶部9は、たとえばハードディスクドライブなどにより構成される。なお、記憶部9は、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブなどにより構成されてもよい。記憶部9には、たとえば、不図示のリアルタイムOS(Operating System)と、ナビゲーションプログラム10、ナビゲーションデータ11、および駐車場DB(Data Base)12が記憶されている。
【0021】
ナビゲーションプログラム10は、案内経路作成プログラム13および情報表示制御プログラム14から構成される。案内経路作成プログラム13は、ユーザが入力部8を操作することによって、設定された目的地までの案内経路を所定のアルゴリズムにしたがって作成し、作成された経路に従って画面表示または音声案内などにより経路誘導する。情報表示制御プログラム14は、案内経路作成プログラム13によって生成された案内経路に従って地図データおよび画像データなどが分かりやすく表示されるように表示制御を行うと共に、表示させる情報について駐車場DB12を参照して取得し、最終的に表示部7に表示させる画面データを生成することができる。なお、情報表示制御プログラム14によって生成された画面データに基づく表示画面例については後述する。
【0022】
ナビゲーションデータ11には、地点データ群15、リンクデータ群16、ノードデータ群17、コスト計算条件リスト18、および地図データ19などが含まれる。地点データ群15は、複数のレコードを有する。地点データ群15の複数のレコードには、その地点にある建物、店舗、施設などの名称、その地点の位置情報などが関連付けられており、地点データ群15の複数の地点は、目的地、経由地あるいは出発地などとして選択可能な地点である。リンクデータ群16およびノードデータ群17は、車両の経路探索、経路案内において使用するデータである。コスト計算条件リスト18は、最適な経路を選択するために、各経路(リンクおよびノード)のコストを計算するときの計算条件として使用するデータである。地図データ19は、表示部7に地図を表示するために使用するデータであり、たとえば、駐車場のマークを示す駐車場アイコン、複数の駐車場または複数の駐車場の入口をまとめて示す統合駐車場アイコンなども記録されている。
【0023】
地点データ群15に含まれるあるレコードに駐車場情報がある場合、制御部2が、その駐車場に関する情報について駐車場DB12を参照して、その駐車場の静的情報20および動的情報21などを取得することができる。以下、駐車場DB12に記録されている駐車場の静的情報20および動的情報21について説明する。
【0024】
図2は、図1に示す駐車場DB12に記録されている駐車場の静的情報20および動的情報21の一例である。なお、駐車場DB12に記録されている静的情報20および動的情報21は、予め記録されていてもよいし、通信部3を介して車道に設置された不図示の路側機との間でDSRC通信を行って、不図示の情報配信装置から自動的に配信されてくる情報を蓄積しているものでもよいし、不図示の情報配信装置に対して取得要求、または検索要求を行って、取得するものであってもよい。
【0025】
駐車場DB12は、たとえば、リレーショナルデータベースなどで構築される。図2に示すように、駐車場DB12に記憶されている駐車場の静的情報20には、たとえば、駐車場の位置を示す3次メッシュ情報20A(たとえば、JIS X0410で規定される地域メッシュコードに関連付けられている所定の地域情報など)、駐車場を一意に識別できる駐車場ID情報20B、駐車場の位置を示す中心座標情報20C(中心位置情報)、その駐車場が有する入口の数を示す入口数情報20D、各入口の入口位置情報20E、駐車場の名称情報20F、駐車場の車両収容台数情報20G、駐車場の構造(平地、立体、地下、屋上など)、様式(自走、機械、ターンテーブル有りの機械、二段式、多段式)などを示す駐車場形式情報20H、車高制限、車幅制限、車長制限、車重制限などを示す車両制限情報20I、営業開始時刻、営業終了時刻、および定休日などを示す営業時間情報20J、駐車場が提携している施設などの提携店舗情報20K、身障者専用、女性専用、RV車専用、バイク用などの駐車スペースの有無、バリアフリー対応(エレベータの有無、スロープの有無,段差の有無)、トイレの有無などの設備状況情報20L、ICクレジットカード決済などの各種決済手段情報20M、現金決済時の各種紙幣対応の有無情報、駐車場の予約対応が可能であるか否かを示す予約可否情報20Nなどがある。
【0026】
また、駐車場DB12に記憶されている駐車場の動的情報21には、たとえば、駐車場の満車、駐車場全体の空車状況を示す駐車場満空情報21A、入出庫可能時刻情報、初期料金情報、初期料金に加算される追加料金情報、1日の上限となる最大料金情報などの料金情報21B、駐車場の入口毎の空車情報を示す空き台数情報21Cなどがある。
【0027】
ナビゲーション装置1は、通信部3または放送波受信部5により情報を受信すると、その情報に基づいた内容を表示部7に表示する。また、ナビゲーション装置1は、放送波受信部5によって受信した交通規制情報に基づいて渋滞情報、通行規制情報などの道路交通情報の内容と、駐車場DB12を参照して取得した、または駐車場の静的情報20、動的情報21の内容について、これらの内容を表すためのアイコンまたはウィンドウを表示する。このように、ナビゲーション装置1は、情報の内容の各々が、各種のアイコンまたはウィンドウなどを用いて道路地図上に表示される。
【0028】
次に、制御部2の情報表示制御によって表示部7に表示される画面例について、下記(1)〜(6)の順番で説明する。なお、ここでいう情報表示制御とは、制御部2が情報表示制御プログラム14を不図示のRAMに読み出して実行することにより実現されるものであり、処理の詳細については後述する。
【0029】
図3は、駐車場領域30,31にそれぞれ存在する複数の駐車場の入口の位置関係を示した図である。図3に示すように、駐車場領域30には、入口30A、入口30B、入口30Cの3箇所の駐車場の入口が存在し、駐車場領域30の対面にある駐車場領域31には、入口31A、入口31Bの2箇所の駐車場の入口が存在する。
【0030】
図4は、図3に示す画面の縮尺を小さくして表示範囲を広くした場合の従来の表示例である。図4には、複数の駐車場が存在する駐車場領域30,31に駐車場アイコン40A,40B,40C、41A,41Bによって表示されている。図4に示すように、従来の方法では、複数の駐車場領域30,31付近の領域を表示させると、たくさんのアイコンが表示されてしまい、これらの駐車場アイコン40A,40B,40C、41A,41Bはお互いに重なる、または近接し過ぎて見づらいものとなってしまう。また、従来のナビゲーション装置では、表示させる地図の縮尺を小さくして表示範囲を広くすればするほど、画面内に表示される駐車場または駐車場の入口が複数となる可能性が高くなるので、図4に示すような見づらい状況が発生しやすくなる。
【0031】
(1)本実施例における駐車場アイコンの表示画面例
図5は、図4で表示された範囲を図1に示すナビゲーション装置1の表示部7に表示させた場合の画面例である。本実施例では、駐車場領域30,31に対して、1つの統合駐車場アイコン50,51がそれぞれ表示される。すなわち、本実施例では、複数の駐車場を1つの統合駐車場アイコン50,51として表示するようにしたので、各入口を示すアイコンをそれぞれ表示した場合にそれらのアイコンが重なり合うことでまたは近接し過ぎて見づらい表示となることを回避することができる。なお、図5に示す統合駐車場アイコン50,51と、図4に示す駐車場アイコン40A,40B,40C、41A,41Bとは同一のデザインのアイコンを使用しているが、1つの駐車場と複数の駐車場の統合駐車場とを区別するために、これらの色相、明度、彩度、形状、大きさのいずれか1つ以上を変更してもよい。これにより、ユーザは、統合されて表示されている駐車場なのか否かを一目で判別できるようになる。
【0032】
なお、図5に示した統合駐車場アイコン50,51を、自車位置から最も近い駐車場アイコンのみを表示部7に表示させ、表示画面内に位置する他の駐車場アイコンについては表示部7に表示させないようにしてもよい。すなわち、図6に示すように、自車位置を示すマークとしての自車位置T1から一番距離が近い駐車場の入口(図3に示す入口30A)の位置に統合駐車場アイコン50のみを表示させるようにしてもよい。これにより、一番使用する可能性が高い駐車場の入口のみを表示させることができ、他の駐車場も含めて他の駐車場の入口が表示されることがないため、ユーザが自車位置からどの駐車場の入口が一番近いのか迷わず、かつ非常に見やすい表示となる。
【0033】
さらに、統合駐車場アイコン50,51の表示位置については、以下のようにしてもよい。すなわち、表示部7に表示される道路地図の縮尺が小さく広い範囲が表示される場合には、駐車場の位置を示す中心座標情報20C(図2)に基づいた位置に統合駐車場アイコン50,51を表示させ、表示部7に表示される道路地図の縮尺が大きく狭い範囲が表示され、中心座標情報20Cに基づいた位置に統合駐車場アイコン50,51を表示させる場合と比較して、入口位置情報20E(図2)に基づいた位置とすると表示位置に差異がある場合に、入口位置情報20Eに基づいた位置に統合駐車場アイコン50,51を表示させるように制御してもよい。
【0034】
このような制御とすることで、縮尺が大きく狭い範囲が表示されるときは、一般的に表示範囲内の駐車場数は少なくなる可能性が高いので、駐車場領域30,31の入口位置情報20Eから入口の表示位置を計算しても、通常、その計算量は多くはならない。また、このような制御は、縮尺が小さく広い範囲を表示させるときは、表示範囲内の駐車場数が多くなる可能性が高くなるので、そのような場合には、駐車場領域30,31の中心座標情報20Cから表示位置を単純に求めことで、計算量が多くなることを防止することができる。
【0035】
(2)統合駐車場アイコンを表示する際の表示制御によって生成される画面例1
図7は、図5に示す統合駐車場アイコン50,51の変形例その1を示したものである。図7に示すように、統合駐車場アイコン70のアイコン内には、駐車場領域30の入口数である3が表示され、統合駐車場アイコン71のアイコン内には、駐車場領域31の入口数である2が表示されている。このような表示とすることにより、駐車場領域30,31に存在する入口数を容易に把握することができる。なお、この駐車場領域30,31の入口数は、駐車場DB12の静的情報20にある入口数情報20D(図2)を参照することで表示可能であるが、動的情報21の駐車場満空情報21Aおよび駐車場の入口毎の空き台数情報21Cを参照することにより空きがある駐車場の入口の数をカウントアップして、そのカウントアップした数値(つまり空きがある入口数)を表示するように制御してもよい。また、表示部7に表示される道路地図の縮尺が小さく広い範囲が表示される場合には、駐車場の位置を示す中心座標情報20C(図2)に基づいた位置に統合駐車場アイコン50,51を表示させ、表示部7に表示される道路地図の縮尺が大きく狭い範囲が表示され、中心座標情報20Cに基づいた位置に統合駐車場アイコン50,51を表示させる場合と比較して、入口位置情報20E(図2)に基づいた位置とすると表示位置に差異がある場合に、入口位置情報20Eに基づいた位置に統合駐車場アイコン50,51を表示させるように制御してもよい。さらに、図7に示した表示制御方法を、図6に示した表示制御方法と共に実施するようにしてもよい。すなわち、図6に示す自車位置T1から一番距離が近い駐車場の入口(図3に示す入口30A)を含む統合駐車場アイコン70のアイコン内にその駐車場の入口数、または空きがある入口数を表示するように制御してもよい。
【0036】
(3)統合駐車場アイコンを表示する際の表示制御によって生成される画面例2
図8は、図5に示す統合駐車場アイコン50,51の変形例その2を示したものである。図8に示すように、統合駐車場アイコン80,81の他に、入口矢印アイコン80A,80B,80C、および入口矢印アイコン81A,81Bが表示されている。これらの入口矢印アイコン80A,80B,80C、および入口矢印アイコン81A,81Bは、駐車場の動的情報21である入口毎の空き台数情報21C(図2)に応じてアイコン内の背景模様を互いに異なるように表示させている。図8の例では、空きのある入口である場合には、アイコン内の背景が黒地に塗りつぶされている矢印アイコン(図8の矢印アイコン80A、81A)を表示させ、空きがない入口の場合には、アイコン内の背景が右下がり対角線が描画されている矢印アイコン(図8の矢印アイコン80B、81B)を表示させ、閉鎖中の入口の場合には、アイコン内の背景が格子状の矢印アイコン(図8の矢印アイコン80C)を表示させている。なお、模様以外にもアイコンの色相、明度、彩度、形状、大きさのいずれか1つ以上を互いに異なるように変更して表示させてもよい。さらには、入口矢印アイコン80A,80B,80C、および入口矢印アイコン81A,81Bについて、アイコンの点滅有無により空いているか否か(点滅している場合には空きがあり利用可能など)を表示させる、点滅速度を異なるものとして表示させる(たとえば、点滅速度が速いものほど利用率が高く、満車に近い状況を示しているなど)ようにしてもよい。
【0037】
(4)統合駐車場アイコンを表示する際の表示制御によって生成される画面例3
図9は、図5に示す統合駐車場アイコン50,51の変形例その3を示したものである。図9に示すように、図8に示した統合駐車場アイコン80,81と、利用可能な入口に対応した入口矢印アイコン80A,81Aとが表示され、利用不可能な駐車場の入口は表示させないようにしている。なお、駐車場が利用可能であるか否かの判定は、制御部2が、駐車場情報の静的情報20でもある、車輌制限情報20I(図2)と自車の車輌条件とを比較して、合致しているか否かによって利用可否を判定するようにしてもよい。
【0038】
また、複数の駐車場に対してそれぞれ複数の入口があり、これらを1つにまとめた統合駐車場アイコンを表示させる場合、同じ駐車場の入り口であれば同じ色で表示して、異なる駐車場の入口は異なる色となるように表示させてもよい。このような制御をすることで、同じ駐車場の入口なのか、異なる駐車場の入口なのかを容易に判断することができる。
【0039】
(5)詳細情報を表示する際の表示制御によって生成される画面例その1
図10は、図5に示す統合駐車場アイコン50,51をユーザがタッチする(第1のトリガ)ことにより表示される情報を示す画面例である。図10に示すように、統合駐車場アイコン50をユーザがタッチすると、この統合駐車場アイコン50が示す駐車場の入口1、入口2、入口3の空き台数情報21C(図2)に基づく情報を表示するリスト表示画面100が、統合駐車場アイコン50の近傍に表示される。なお、この図10に示す画面例で表示される情報として、駐車場の利用状況を示す駐車場満空情報と、営業時間内であるか否かを示す開閉情報を表示させているが、これ以外の情報を表示してもよいし、このリストを更にタッチして入口を選択することでより詳しい情報が表示されるようにしてもよい。また、駐車場の入口の数が多いときはリスト表示画面100内をスクロールできるようにして、すべての情報を表示できるようにしてもよい。
【0040】
図11は、図10に示した表示画面の他の表示例を示す図である。この図11に示す例では地図上の統合駐車場アイコン50にタッチしたときリストに表示されるのは駐車場の営業時間情報、利用料金の概要、入口数の概要を示すリスト表示画面110である。また、このリスト表示画面110内には、詳細マークの項目ボタン111,112,113,114をタッチするとより詳しい情報が表示される。たとえば、料金の欄にある項目ボタン111をユーザがタッチすると、図2に示した料金情報21Bに基づく情報(たとえば、30分毎に150円加算される追加料金情報など)が表示される。なお、駐車場の入口の欄にある項目ボタン113をユーザがタッチすると、上述の図10に示す画面情報が表示されるようにしてもよい。
【0041】
(6)詳細情報を表示する際の表示制御によって生成される画面例その2
図12は、図5に示す統合駐車場アイコン50をユーザがタッチすることで各駐車場の入口に示されるアイコン同士が互いの所定の範囲内(たとえば、駐車場アイコンと少なくとも同じ大きさの範囲内か、それらよりも大きい範囲内など)に含まれなくなるまで縮尺を拡大されて表示される画面例を示す図である。図12に示すように、各駐車場領域30の各入口位置には駐車場アイコン120A,120B,120Cが表示され、駐車場領域31の各入口位置には、駐車場アイコン121A、121Bが表示されている。なお、図5に示す統合駐車場アイコン50をユーザがタッチすることで表示される画面は図12に示す画面ではなく、図8の画面としてもよい。すなわち、駐車場アイコンに代えて、矢印アイコンが表示されるようにすることもできる。また、図12または図8に示した画面は、図11に示したリスト表示画面110内にある詳細マークの項目ボタン113がユーザによりタッチされた場合に表示されるようにしてもよい。あるいは、図11に示したリスト表示画面110内に「入口リスト」と「入口マップ」という項目を2つ設けて、「入口リスト」の詳細を示す項目ボタンがタッチされた場合に、上述の図10に示した画面を表示させ、「入口マップ」という項目ボタンがタッチされた場合に、図12または図8に示す画面が表示されるようにしてもよい。さらには、図12に示す表示画面内の駐車場領域30,31の入り口に配置された駐車場アイコン120A,120B,120C,121A、および121B、または図8に示す表示画面内の駐車場領域30,31の入口に配置された入口矢印アイコン80A,80B,80C,81A,および81Bがユーザによりタッチされると、そのタッチされた入り口の詳細情報(車輌制限情報、満空情報など)が表示されるようにしてもよい。
【0042】
図13は、図8に示した画面の入口矢印アイコン80Aがユーザにタッチされることで表示される画面例を示す図である。図13に示すように、詳細表示画面130には、駐車場の入口1の詳細情報として、満空情報として空きがあること、右折入庫が不可であること、車輌制限としてRV車が不可であることが表示される。
【0043】
(ナビゲーション装置1の情報表示制御処理)
以上、上述した(1)〜(4)を実現する表示制御の具体的な処理について説明する。図14は、図1に示すナビゲーション装置1が実行する情報表示制御処理のフローチャートである。なお、図14に示す情報表示制御処理は、制御部2が記憶部9に記憶されている情報表示制御プログラム14を不図示のRAMに読み出して実行することにより開始される(START)ものであり、上述した(1)〜(4)において説明した表示制御は、後述するステップS12において表示される統合駐車場アイコンを表示する際に適用されるものである。
【0044】
制御部2は、ステップS1において、記憶部9に記録されているナビゲーションデータ11のうちの地図データ19に基づいて、所定範囲の道路地図を描画する。そして、制御部2は、ステップS2において、ステップS1で描画した道路地図範囲において駐車場DB12を参照して、表示すべき駐車場に関する情報の有無を判定する。制御部2は、表示すべき駐車場に関する情報がある場合は次のステップS3へ進む。一方、制御部2は、表示すべき駐車場に関する情報がない場合は図14の処理フローを終了する。この場合、上述した(1)〜(4)で説明した表示制御は行われない。
【0045】
制御部2は、ステップS3において、駐車場DB12に含まれている駐車場に関する情報(図2参照)を抽出する。そして、制御部2は、ステップS4において、ステップS3で抽出した駐車場情報に含まれる駐車場からいずれか1つを選択する。そして、制御部2は、ステップS5において、ステップS4で選択した1つの駐車場について、駐車場アイコンを表示すると他の駐車場アイコン(ステップS4で選択した1つの駐車場が複数の入口を有し、それらの各入口に対応した駐車場アイコンも他の駐車場アイコンに含む)と重なる恐れのある重なり判定範囲(所定の範囲)内に表示されるか否かを判定する。ここでいう「重なり判定範囲」とは、駐車場アイコンまたは統合駐車場アイコンと少なくとも同じ大きさの範囲内か、それらよりも大きい範囲であることが好ましい。なお、この「重なり判定範囲」については、後で説明するステップS7を実行することにより設定されるものであり、最初にこのステップS5を実行するときにはまだ設定されていない。制御部2は、選択した駐車場の駐車場アイコンの表示位置がそのとき設定されている重なり判定範囲のいずれかと重なっている場合、すなわち、その駐車場アイコンを表示するといずれかの重なり判定範囲内に表示される場合には、ステップS6へ進む。
【0046】
制御部2は、ステップS6において、ステップS5で駐車場アイコンと重なっていると判定された重なり判定範囲内の駐車場アイコン数をカウントアップする。このステップS6が各駐車場に対して実行されることにより、設定された重なり判定範囲ごとに、その中に含まれる駐車場アイコンの数だけ、駐車場アイコン数がカウントアップされる。そして、制御部2は、ステップS6を実行した後はステップS9へ進む。
【0047】
一方、制御部2は、ステップS5において、選択した駐車場を示す駐車場アイコンの表示位置がいずれの重なり判定範囲にも重なっていないと判定された場合(ステップS5でNO)は、ステップS5からステップS7へと進む。制御部2は、ステップS7において、ステップS4で選択された駐車場の位置に重なり判定範囲を設定する。この重なり判定範囲を用いて、前述のステップS5の判定が実行される。
【0048】
制御部2は、ステップS8において、ステップS7で設定した重なり判定範囲内の駐車場アイコン数を1に設定する。この駐車場アイコン数は、前述したステップS6が実行されることによって1つずつカウントアップされる。ステップS7を実行した後は、ステップS9へ進む。
【0049】
制御部2は、ステップS9において、それまでに実行した処理対象として全ての駐車場を選択したか否かを判定する。制御部2は、全ての駐車場を選択した場合(ステップS9でYES)は、次のステップS10へ進む。制御部2は、まだ選択していない駐車場がある場合(ステップS9でNO)にはステップS4へ戻り、ステップS4において新たな駐車場を選択した後、その駐車場について上述した処理を繰り返して実行する。
【0050】
制御部2は、ステップS10において、ステップS7において設定された重なり判定範囲のいずれか1つ選択する。制御部2は、ステップS11において、ステップS10で選択した重なり判定範囲内の駐車場アイコン数は2以上であるか否かを判定する。この駐車場アイコン数は、上述したようにその重なり判定に対してステップS6の処理が実行されることによって、1から順次カウントアップされる。制御部2は、選択した重なり判定範囲内の駐車場アイコン数が2以上である場合(ステップS11でYES)はステップS12へ進み、2以上でない場合、すなわち1の場合(ステップS11でNO)はステップS13へ進む。
【0051】
制御部2は、ステップS12において、選択した重なり判定範囲内の駐車場アイコン数に応じて、統合駐車場アイコン及び駐車場の入口件数を示す数字を重畳して表示させる。これにより、図7で示した統合駐車場アイコン70,72が表示され、駐車場の入口件数も、アイコン内に表示される。なお、このステップS12において表示される統合駐車場アイコンは、上述した(1)〜(4)で説明した表示制御により実現されるアイコンとしてもよい。制御部2は、ステップS12を実行した後はステップS14へ進む。
【0052】
一方、制御部2は、ステップS11の判定において重なり判定範囲内の駐車場アイコン数が1の場合には、通常の駐車場アイコンを表示する。これにより、駐車場アイコンが重なり合わないときには、統合駐車場アイコンでなく駐車場アイコンが表示部7において道路地図上に表示される。制御部2は、ステップS13を実行した後はステップS14へ進む。
【0053】
制御部2は、ステップS14において、それまでに実行したステップS10の処理により全ての重なり判定範囲を選択したか否かを判定する。制御部2は、全ての重なり判定範囲を選択した場合(ステップS14でYES)は、図14の処理フローを終了し(END)、まだ選択していない重なり判定範囲がある場合(ステップS14でNO)はステップS10へ戻り、ステップS10において新たな重なり判定範囲を選択した後、その重なり判定範囲について上述した処理を実行する。
【0054】
続いて、上述した(5)または(6)を実現する表示制御の具体的な処理について説明する。図15は、図1に示すナビゲーション装置1が実行する情報表示制御処理のフローチャートである。なお、図15に示す情報表示制御処理は、制御部2が記憶部9に記憶されている情報表示制御プログラム14を不図示のRAMに読み出して実行することにより開始される(START)ものであり、上述した(5)または(6)において説明した表示制御は、後述するステップS23およびステップS24において作成される画面データを生成する際に適用されるものである。
【0055】
制御部2は、ステップS21において、記憶部9に記録されているナビゲーションデータ11のうちの地図データ19に基づいて、所定範囲の道路地図を描画する。そして、制御部2は、ステップS22において、所定のトリガの発生有無を判定する。ここで、所定のトリガとは、たとえば、図5に示す統合駐車場アイコン50をユーザがタッチするなどにより情報の表示要求を指示するものである。制御部2は、所定のトリガが発生したと判定した場合(ステップS22でYES)は次のステップS23へ進む。一方、制御部2は、所定のトリガが発生しないと判定した場合(ステップS22でNO)は所定のトリガが発生するまでこの判定処理を続ける。
【0056】
制御部2は、ステップS23において、駐車場DB12を参照して、所定範囲の道路地図内に含まれる駐車場に関する情報を取得する。なお、ここでいう駐車場に関する情報としては、上述した(5)の表示制御の場合には、たとえば、該当する駐車場の入口数情報20D、入口位置情報20E、および空き台数情報21C(いずれも図2)などを取得し、上述した(6)の表示制御の場合には、(5)の場合に取得する情報に加えて、駐車場形式情報20H、車両制限情報20Iなどを取得すればよい。制御部2は、ステップS23を実行した後はステップS24へ進む。
【0057】
制御部2は、ステップS24において、ステップS23で取得した情報に基づいて画面データを作成する。ここでいう画面データとは、たとえば、駐車場の入口の駐車場満空情報を示すリスト表示画面100(図10)、駐車場の営業時間情報、利用料金の概要、入口数の概要を示すリスト表示画面110(図11、図12)、および詳細表示画面130(図13)などである。制御部2は、ステップS24を実行した後はステップS25へ進む。そして、制御部2は、ステップS25において、ステップS24で生成した画面データと道路地図とを重畳させて、表示部7に表示させ、処理を終了する(END)。
【0058】
(変形例)
次に、上述した実施の形態の変形例について説明する。上記の実施の形態では、記憶部9に記憶されている駐車場に関する情報に基づいて、駐車場アイコン、統合駐車場アイコン、または入口矢印アイコンのいずれかを表示したり、その表示態様を変更するようにしたが、その他にも、曜日または時間帯による定期的な通行規制、工事、お祭りなどによる臨時の交通規制、あるいは冬季の除雪情報などを駐車場DB12以外より取得し、駐車場の入口に到達することが不可能あるいは著しく困難と判断されるときは、その入口のアイコンを表示しないようにする、あるいはその入り口のアイコンの模様、色相、明度、彩度、形状、大きさのいずれか一つ以上を変えて表示するようにしてもよい。
【0059】
また、本実施例のナビゲーション装置1において、駐車場の入口まで案内を行う場合、道路地図上に表示されるアイコンを次の2点のようにしてもよい。1点目は、各入口にアイコンを表示させるとアイコン同士が重なってしまうほど表示中の地図の縮尺が小さいときは、案内対象の特定の入口の位置に1つだけアイコンを表示するようにしてもよい。
【0060】
また、2点目は、駐車場の複数の入口にアイコンを表示してもそれらが重ならないほど表示中の地図の縮尺が大きいときは、上述した変形例と同様に案内対象の入口にのみアイコンを表示する、もしくは案内対象の入口のアイコンと他の入口のアイコンの模様、色相、明度、彩度、形状、大きさのいずれか一つ以上を変えて案内対象の入口が容易に判別できるようにして各入口にアイコンを表示するようにしてもよい。なお、上述した1点目と2点目は両方実施してもよいし、どちらか一方のみ実施するようにしてもよい。
【0061】
また、上述の(1)〜(6)で示した各表示制御については、単独で実施してもよいし、2つ以上を実施してもよい。
【0062】
また、上述の実施の形態では、駐車場に関する情報や基地局からの配信によって取得した道路交通情報の内容を表示する例を説明したが、他の方法で取得した道路交通情報の内容を表示するようにしてもよい。たとえば、地図データ中にあらかじめ記憶部18に記憶された駐車場の位置情報(座標情報)を地図データ19などから取得し、この内容を道路交通情報として表示することもできる。
【0063】
また、上述の実施の形態では、ナビゲーション装置1において、記憶部9に記録された地図データ19に基づいて経路探索を行い、探索された推奨経路にしたがって自車両を案内する例について説明しているが、本発明はこの内容には限定されない。たとえば、不図示の携帯電話などによる無線通信を用いて、地図データ19を不図示の情報配信センターからダウンロードする通信型のナビゲーション装置などにおいても、本発明を適用できる。
【0064】
以上説明した実施の形態および変形例によれば、次の作用効果が得られる。
【0065】
このナビゲーション装置1は、道路地図情報に基づく地図を表示する表示部7と、表示部7に表示される地図に、駐車場の入口を示す駐車場アイコンを表示する制御部2(情報表示制御部)を有し、制御部2は、複数の駐車場アイコンが所定の範囲内に表示されるとき(図14のステップS5でYES)、複数の前記駐車場アイコンに代えて、駐車場に関する情報と対応付けた統合駐車場アイコンを表示させるものである(図14のステップS12)。これにより、複数の駐車場アイコンが重なり合うことにより見づらい状況となることを回避することができる。また、複数の駐車場アイコンを1つに統合した統合駐車場アイコン50,51(図5)を表示させた上で、1つに統合したアイコン内に、駐車場の入口数または、空きがある駐車場の入口数を表示させる統合駐車場アイコン70,71(図7)とした。これにより、ユーザは駐車場に存在する入口数または空きがある駐車場の入口数(つまり、利用可能な駐車場の入口数)を容易に把握することができる。
【0066】
また、このナビゲーション装置1では、統合駐車場アイコン80,81の他に、駐車場の入口毎に入口矢印アイコン80A,80B,80C、および入口矢印アイコン81A,81B(図8)を表示させ、駐車場の入口毎の空き台数に応じてアイコンの模様、色相、明度、彩度、形状、大きさのいずれか1つ以上を変更して表示させることとした。これにより、駐車場の各入口の空き状況の変化に応じた表示がなされ、ユーザは、駐車場の各入口の混雑状況を容易に把握することができる。
【0067】
また、このナビゲーション装置1では、統合駐車場アイコン80,81と利用可能な駐車場の入口に対応した入口矢印アイコン80A,81A(図9)は表示させるが、利用不可能な入口に対応した入口矢印アイコンは表示させないようにした。これにより、ユーザは利用可能な駐車場の入口が一目で把握することができる。
【0068】
また、このナビゲーション装置1では、図5に示す統合駐車場アイコン50,51をユーザがタッチすると、この統合駐車場アイコン50,51が示す駐車場の入口の駐車場満空情報を示すリスト表示画面100(図10)を表示させることとした。これにより、ユーザが仮に駐車場に関する詳細情報を知りたい場合には、統合駐車場アイコンをタッチするのみで詳細情報を表示させることができる。
【0069】
また、このナビゲーション装置1では、図5に示す統合駐車場アイコン50をユーザがタッチすると、道路地図の縮尺が大きくなると共に、表示部7に表示されている統合駐車場アイコン50としてまとめられている複数の駐車場の入口に関する情報を表示させるようにした。これにより、ユーザが仮に統合駐車場アイコンに含まれる駐車場の詳細情報を知りたい場合には、その統合駐車場アイコンをタッチするのみで、自動的に縮尺が大きくなると共に、駐車場の詳細情報を表示させることができる。
【0070】
また、このナビゲーション装置1において、上述した変形例のように、駐車場DB12以外から、駐車場の入口に関する情報を取得した場合には、これらの情報に応じて、駐車場の入口を示すアイコンの模様、色相、明度、彩度、形状、大きさのいずれか一つ以上を変えて表示するようにもできる。その場合には駐車場の周囲状況などに応じた表示がなされるため、ユーザは、駐車場の入口の状況を容易に把握することができる。
【0071】
また、このナビゲーション装置1が実行する情報表示制御処理(情報表示制御方法)は、駐車場に関する情報を分かりやすい表示形態で表示することができる。
【0072】
また、上述の表示制御を実行するための情報表示制御プログラム14を、コンピュータにインストールすることで、ナビゲーション装置1が実行する情報表示制御を実現することが可能である。したがって、この情報表示制御プログラム14は、駐車場に関する情報を分かりやすい表示形態で表示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、カーナビゲーション装置などに利用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1…ナビゲーション装置(情報表示制御装置の一例)、2…制御部(情報表示制御部、判定部の一例)、3…通信部、4…測位部、5…放送波受信部、6…音響出力部、7…表示部、8…入力部、9…記憶部、10…ナビゲーションプログラム、11…ナビゲーションデータ、12…駐車場DB、14・・・情報表示制御プログラム(プログラムの一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図情報に基づく地図を表示する表示部と、
前記表示部に表示される前記地図に、駐車場の入口を示す駐車場アイコンを表示する情報表示制御部と、
を有し、
前記情報表示制御部は、複数の前記駐車場アイコンが所定の範囲内に表示されるとき、複数の前記駐車場アイコンに代えて、前記駐車場に関する情報と対応付けた統合駐車場アイコンを表示させる、
ことを特徴とする情報表示制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図14】
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【図15】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−168029(P2012−168029A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29600(P2011−29600)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】