説明

接近検知の表示装置および装置の使用方法

本発明は接近を検知する手段を含む表示装置およびこの装置の使用方法に関する。本装置は液晶層(3)、液晶の励磁を可能にする少なくとも2つの電極(4、5および7)、電極用の制御信号を発生させる手段(30)、第二電極に与えられる高周波信号を発生させる手段(31)、高周波信号の変更がある場合にそれを検知する手段(32)を含む。本装置はまた高周波信号と制御信号のミキシング手段(Rscb)を含む。本方法においては制御信号を発生させる手段(30)はプラスとマイナスの交番を含む周期的信号を備え、高周波信号を発生させる手段(31)は制御信号(30)のプラスの交番および同数のマイナスの交番の間に、ほぼ同じ量の高周波信号を注入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接近を検知する手段を含む表示装置および装置の使用方法に関する。それらの装置は特にオペレータが処理装置との扱いやすいやりとりの枠内で伝送および受信できるタイプの通信端末の実現に用いられる。本発明は液晶、プラズマ、発光ダイオードまたは電界効果発光の画面を含む双方向端末の画面に関する特定の応用を見出すものである。
【背景技術】
【0002】
既知の画面はそのうちの少なくとも1つが透明である2枚の板を備える。これらの板の間には、液晶の分子が配置されている。液晶の分子を励磁しそれらを通過する光線の極性を変更するため、画面は2枚の板の内面にある透明な電極を含む。これらの電極の1つは一般に対電極と呼ばれる。一般に低い周波数の制御信号が液晶の分子を励磁し、このようにして要求される表示を得るために電極間に与えられる。
【0003】
双方向通信端末を、接触あるいは容量性か誘起効果、または同種のものに基づく1つ以上の透明なタッチ層を装置に配置することにより実現することは知られている。該装置は次に要求される構成に従って、このパッド(埋め込み範囲)の押圧する区域の画定に役立つことができる。その層の押圧は通常はオペレータの指により行われる。これらの既知の方法に結びついた欠点は、画面に付け加えられた感度の良い構成要素の価格、および装置により提供される視覚情報が、付加されたタッチパッドにより必然的に変えられることに関連する。
【0004】
この問題を解決するために、欧州特許第0 340 096号明細書は付加されたタッチ層の代りに液晶画面の対電極の表面を用いることを提案している。この対電極はオペレータの指の面積に釣り合った大きな面積を有し、容量性効果により指の検知に適切である。例として、そのような画面は発光し、またはしない7セグメントからなる数字の表示を可能にする。このタイプの画面の対電極は一般に1つ以上の文字の所定のロケーションをカバーする。
【0005】
欧州特許第0 340 096号明細書は対電極への高周波信号の適用について記述している。高周波信号は画面近くで対電極の向かいにユーザーの指があることにより減衰する。高周波信号の減衰検知により指の存在を検出することができる。
【0006】
欧州特許第0 340 096号明細書は相互に妨害しないように制御信号と高周波信号を独立して適用することを記述している。この独立した適用では他の信号を適用するために、それらの内の1つの信号が遮断されることが必要である。これでは表示の変更と指の存在の検知を同時に行なうことができない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は制御信号と高周波信号を同時に適用できる手段を提案することにより、この問題を軽減することを目的とする。このため、本発明の主題は2枚の絶縁板を備えた装置の表示区域の近くにある導電性要素の接近検知手段と、電気的制御信号の効果のもとに目に見える表面の全体または一部分の表現に適した電気光学特性を示す2枚の板の間にある層状の材料と、絶縁板の内の1つの、第一の面上にある少なくとも1つの第一電極と、少なくとも1つの第一電極と対向する別の絶縁板の第二の面上にある第二電極と、表示区域に表示される画像の関数としての電極用の制御信号を発生させる手段と、第二電極に与えられる高周波信号を発生させる手段と、高周波信号に変更があればそれを検知する手段とを備え、本装置が更に制御信号を発生させる手段の動作とは無関係の、接近検知手段の動作を可能にするように整えられた高周波信号と制御信号をミックスする手段を備えることを特徴とする電子表示装置である。
【0008】
本発明の主題はまた、制御信号を発生させる手段がプラスとマイナスの交番を含む周期的信号を備え、高周波信号を発生させる手段が制御信号のプラスの交番および同数のマイナスの交番の間に、ほぼ同じ量の高周波信号を注入することを特徴とする上記の装置を使用する方法である。
【0009】
本発明は特に専用タイプまたはわずかに多重化された静的表示装置に適合する。実際にこれらのタイプの表示装置は、表示を可能にする電極上に直接作られた電子スイッチを含まない。そのようなスイッチが電極上にある場合に、スイッチ「開」はこの電極のインピーダンスを増加させ、対向する対電極へ高周波信号を与えることができるようにする。
【0010】
スイッチが電極上にない場合、電極のインピーダンスの増加は難しく、高周波信号を与えることにより表示が変わる恐れがある。
【発明の効果】
【0011】
本発明は高周波信号と制御信号のミキシングを監視して、制御信号を発生させる手段の動作と無関係に接近検知手段の動作を可能にすることによりこの問題を軽減できる。
【0012】
本発明は例として与えられている添付の図面に示された実施形態の詳細記述を読むことでより良く理解され、他の利点が明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に表わされる表示装置は他方に重ねられた絶縁板1および2を含む。2枚の板1または2のうちの少なくとも1枚は透明である。本装置はまた伝送可能な電気光学特性または、さもなければ電気的励磁効果のもとでの光の放射を示す材料で作られた層3を備える。この材料は例えば液晶を含む。本装置は例えばピクトグラムの形を有する2つの第一電極4および5を含む。これらの2つの第一電極は絶縁板2の面6の上に配置される。本装置は更に他の絶縁板1の面8の上に配置された対電極7とも呼ばれる第二電極7を含む。層3は2枚の絶縁板1および2の面6と8の間に配置される。面6と8は層3に最も近い板の面である。これらの面はまた絶縁板1および2の内面とも呼ばれる。第二電極7は第一電極のうちの1つと第二電極7の間に送られる制御信号が電極間の液晶の状態を変更するように、2つの第一電極4および5に対向して配置される。
【0014】
図1では3つの電極4,5および7のみが例として表わされている。勿論本発明は電極の数にかかわらず実施されうることは当然である。
【0015】
図2aは電極4および5を用いて作られたピクトグラムの実例を表わす。電極4のピクトグラムは一点に集中する矢印を表わし、電極5のピクトグラムは座った人のシルエットを表わす。これらの2つのピクトグラムは例えば自動車の内部の通風状態を表わしてもよい。電極4はパッド9により電気的に接続端子10につながる。電極5についても同様にパッド11により接続端子12につながる。端子10および12は本装置の制御信号が電極4および5に与えられることを可能にする。端子10および12は本装置の縁16に置かれる。
【0016】
図2bは電極7およびその電気的な接続パッド14を表わす。パッド14は本装置の縁16にある端子15により電極7に(電力を)供給することを可能にする。表示されている例示的実施形態では、電極7の外側の輪郭17はほぼ楕円形である。電極7が電極4および5に対向して置かれるとき、後者は輪郭17の内側に位置する。言い換えれば、電極7は完全に電極4および5をカバーする。従って電極7の面積は電極4および5の面積の合計よりも大きいかまたはそれに等しい。容量性効果による接近検知の正しい動作を確保するため、電極7は少なくとも9mmの面積を持たなければならない。容量性効果はユーザーの指を電極7に対向する装置の上に置くことにより得られる。その結果キャパシタンスは電極7と指の間に生成される。例えば2MHzの高周波電気信号を電極7へ注入することによって、指と電極7の間に生成されたキャパシタンスの実在に起因する、高周波信号の起こりうる弱化を解析することで指の存在を検知することができる。電極7の面積が9mm未満の場合、高周波信号の弱化は非常に小さいため検知することが実際には不可能であることを実験では示している。
【0017】
有利な点としては、電極7はパッド9および11に対向して形成されている。より正確に言えば、液晶の状態の変更は例えば100Hzの低周波制御信号を一方の電極7と他方の少なくとも電極4または5のいずれかの間に与えることによって得られる。パッド9および11は電極7に対向する側、またはもっと正確には電極7の輪郭17の内側にある。電極7が輪郭17の内側にある面積全体を占める場合には、電極7に対向するパッド9および11の部分は電極4および5によりピクトグラムが形成されるのと同時に現れる。この欠点を軽減しピクトグラムのみを現わすため、電極7はパッドに対向して輪郭を描かれる。輪郭18は図2bにはっきりと見ることができる。2つの図2aおよび2bは同じ尺度で表わされ、重ねることにより輪郭18は輪郭17の内側にあるパッド9および11の部分をカバーする。この重なりは本装置の中の電極4、5および7の配置を前もって示している。図2bでは電極7の中に作られたもう一つの輪郭19もまた識別され、一旦電極4、5と7が重ねられると、電極5のおかげで作られた人間のシルエットの表示において体19を頭20から視覚的に分離することを可能にする。
【0018】
有利な点としては、本装置はいくつかの対電極7を備えている。それぞれの電極7の近くの導体要素の存在を確実に検知するため、それぞれは別々に(電力を)供給される。もっと正確に言えば、それぞれが個別の電極15の所で終端になっている自分のパッド14を有する。
【0019】
図3は例えば電極4である第一電極および対向位置にある第二電極7で形成される基本の表示セルの動作方法を説明できるようにする。液晶の分子が2つの電極4および7の間に置かれ数ミクロンの厚さの絶縁材を形成する。2つの電極はそこでLCDの基本セルのコンデンサとも呼ばれるコンデンサCpsbを構成する。第一電極4の電気的接続は、その値が第一電極4の(電力)供給パッド9のエッチングによって好都合に適合される抵抗Rlssを形成しているパッド9により確保される。より正確には、抵抗Rlssの値は供給パッド9の長さおよび/または幅および/または厚さを変更することにより適合される。
【0020】
抵抗Rlssの値が不十分な場合、例えば別個の構成部品の形の追加抵抗Rscsがパッド9と直列に追加されてもよい。電極4の電気的接続における容量ロスはパッド9に接続されていない抵抗Rscsの端子と電気的アース25の間につながれたコンデンサCp2によりモデル化され得る。
【0021】
第二電極7の電気的接続は抵抗Rlsbを形成するパッド14により確保される。電極7の電気的接続の容量ロスは電極7に接続されていないパッド14の終端部とアース25との間につながっているコンデンサCp1によりモデル化され得る。コンデンサCp1とパッド14の共通ポイントに接続されているコンデンサCinjは第二電極7へ高周波信号を注入することを可能にする。
【0022】
図4は制御信号および高周波信号が電極4と5に与えられる方法を記述することにより、図3で記述されている要素を完成させる。より正確に言えば本装置は、低周波の交流電圧電源で構成され、一方は抵抗Rlssに接続されていない抵抗Rscsの端子と、他方はパッド14と注入コンデンサCinjとの共通ポイントとの間に接続されている制御信号を発生させる手段30とを含む。制御信号を発生させる手段30は抵抗Rscsと共有している共通ポイントにおいて、例えば抵抗Rで形成される負荷のインピーダンスおよび並列に接続されているコンデンサCを経由してアース25に接続される。このインピーダンスは発生器出力側インピーダンスの1つのモデリング例である。本装置は更にアース25とパッド14に接続されていない注入コンデンサCinjの端子との間に接続されている高周波信号を発生させる手段31を備える。高周波信号の変更がある場合にそれを検知する手段32は抵抗Rlsbを経由して第二電極7とつながれ、もっと正確には注入コンデンサCinjと抵抗Rlsbの共通ポイントにつながれている。
【0023】
本発明によれば、本装置は高周波信号と制御信号をミキシングする手段を備えている。これらの手段は低周波電圧電源30と直列に接続された抵抗Rscbを含む。抵抗Rscbの値は例えば1kΩ〜100kΩの間である。
【0024】
有利な点としては、抵抗Rscbの値は少なくとも高周波信号の周波数における注入コンデンサCinjのインピーダンスの大きさのオーダーである。従って抵抗Rscbによる制御信号と高周波信号のミキシングは、事実として高周波信号を過度に減衰しない。例えば高周波信号が2MHzの周波数の場合、および10pFの注入コンデンサCinjが選択された場合、抵抗Rscb用に採用される値は約5kΩ以上であろう。
【0025】
有利な点としては、電極7の供給パッド14における抵抗Rlsbの値は電極7により受信される信号の減衰を制限するため5kΩ未満である。
【0026】
有利な点としては、抵抗Rlssの値はコンデンサCpsbおよび抵抗Rlssによって形成される時定数τが、少なくとも制御信号の時間より1けた小さくなるような方法で適合される。1けた小さいという表現は約1/10を意味すると理解される。従って制御信号は抵抗Rlssの端子を通るよりもコンデンサCpsbの端子を通る方がはるかに大きい電圧となる。前述に見られたように、抵抗Rlssは追加の抵抗Rscsによって補われてもよい。この場合、時定数τの計算には2つの抵抗RlssおよびRscsが考慮されなければならない。
【0027】
有利な点としては、時定数の値が高周波信号の時間よりも大きいかまたはそれに等しいことである。従って高周波信号はコンデンサCpsbの端子を通るよりも、場合により追加の抵抗Rscsにより補われる抵抗Rlssの端子を通過する方がはるかに大きい電圧となる。従ってLCDのセルは高周波電圧を与えることによっては殆んど妨害されない。
【0028】
有利な点としては、本装置が第二電極7に対向して配置された異なる面積の、少なくとも2つの電極4および5を含むときに、それぞれの電極4または5の、場合により追加の抵抗Rscsにより補われる抵抗Rlssの値は考えられる電極4または5の面積の逆数とともに増加する。言い換えれば電極4または5の面積が小さくなる程、場合により追加の抵抗Rscsによって補われる抵抗Rlssの値は、従って全ての第一電極4および5のために同じ時定数τを保つように増加する。
【0029】
本発明の主題はまた前述の装置を使う方法であり、制御信号を発生させる手段30はその手段の中にプラスとマイナスの交番を含む周期的な信号を備える。高周波信号を発生させる手段31は制御信号30のプラスの交番および同数のマイナスの交番の間に、ほぼ同じ量の高周波信号を注入する。これは高周波信号をLCDのセルに与えるに際してあらゆる非対称を避けることを可能にする。実際にそのようなセルは自分の電極の端子を通って信号が非対称に与えられる場合に生じた直流電圧成分がかかる場合に破損することがある。
【0030】
有利な点として、高周波信号は制御信号30のプラスとマイナス間の交番の切替えの間には遮断される。実際にこれらの切替えの間に高周波信号を与えることは前述と同様に電圧のアンバランスを生じ、電極の端子を通って直流成分がかかることを誘発する。高周波信号の注入におけるこの一時的な制限は、高周波信号を注入するために制御信号を遮断する必要があった欧州特許第0 340 096号明細書の教示による既存の実施形態よりもはるかに少ない不利益しかもたらさない。
【0031】
有利な点としては、高周波信号を発生させる手段31によって伝送される高周波信号の持続時間および/または振幅は、高周波信号の実効値が層3のしきい値電圧よりも小さくなるようなものである。層3のしきい値電圧は、液晶の状態に変化を起こし透明な状態から不透明な状態またはその逆の変化を起こすために適切な電圧と定義される。もっと正確に言えば、しきい値電圧はセル自体のハードウェア構成部品およびセルの多重度に依存する。装置がいくつかのセルを含んでいる場合、最小のしきい値電圧は最小の時定数τを有しているセルの電圧になる。更に、高周波信号の振幅がその高周波信号の実効値に直接作用し、また高周波信号の発現持続時間によって、高周波信号の現れる所で制御信号が交番している中での持続時間と、同様に制御信号の交番の数が分かる。
【0032】
図5は専用の表示装置の電極のうちの一つの好適な変形実施形態を表わす。この変形では、低周波電圧電源30と直列に接続された抵抗Rscbは、電極7用の追加の接続パッド51の自然抵抗性を利用することにより好適に具現化される。パッド51はパッド14と異なり、装置の縁にある端子52を経由して電極7を低周波電圧電源30につなげる。端子52は端子15と異なる。抵抗Rlssについては、抵抗Rscbの値が電極7のパッド51をエッチングすることにより好適に適合される。
【0033】
図6は図5に表された電極7を含む表示装置の動作方式の概略モデル化図を表わす。図5および6を用いて表された変形実施形態は表示装置の外側で実施されるミキシング手段を免除し、これらのミキシング手段を実現するために電極7の設計を使用することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】専用の表示装置の断面を示す。
【図2a】本発明による表示装置の電極の例を示す。
【図2b】本発明による表示装置の電極の例を示す。
【図3】液晶画面を備えた表示装置の動作の概略モデル化を示す。
【図4】本発明による表示装置を図式的に示す。
【図5】専用の表示装置の電極のうちの1つの好適な変形実施形態を示す。
【図6】図5に示された電極を含む表示装置の動作の概略モデル化を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の表示区域の近傍にある導電性要素の接近を検知する手段を備えた電子表示装置であって、前記装置が、
2枚の絶縁板(1、2)と、
電気的制御信号の効果のもとに目に見える表面の全部または一部分をレンダリングするのに適した電気光学特性を示し、前記2枚の板(1、2)の間に配置されている材料の層(3)と、
前記絶縁板の1つ(2)の面(6)上に配置された少なくとも1つの第一電極(4、5)と、
少なくとも1つの第一電極(4、5)に対向する他の絶縁板(1)の面(8)上に配置された第二電極(7)と、
前記表示区域に表示される画像の関数として前記電極(4、5、7)用の制御信号を発生させる手段(30)と、
前記第二電極(7)に与えられる高周波信号を発生させる手段(31)と、
前記高周波信号が変更される場合はそれを検知する手段(32)とを備える電子表示装置において、
前記装置が更に、制御信号を発生させる前記手段の動作に無関係に前記接近を検知する手段の動作を可能にするような方法で配置される前記高周波信号と前記制御信号とのミキシング手段(Rscb)を含むことを特徴とする電子表示装置。
【請求項2】
前記制御信号を発生させる手段が低周波電圧電源(30)を備え、その第一端子が前記第一電極(4、5)につながれ、又その第二端子が前記第二電極(7)につながれており、
更に前記高周波信号を発生させる手段(31)が前記第二電極(7)につながれ、
前記ミキシング手段が前記低周波電圧電源と直列に接続された第一抵抗(Rscb)を備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記高周波信号が変更される場合はそれを検知する前記手段(32)が前記第二電極(7)につながれることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第一抵抗(Rscb)の値が1kΩ〜100kΩの間にあることを特徴とする請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記高周波信号を発生させる手段(31)が注入コンデンサ(Cinj)を経由して前記第二電極(7)につながれ、
前記第一抵抗(Rscb)の値が前記高周波信号の周波数において、少なくとも前記注入コンデンサ(Cinj)のインピーダンスの大きさのオーダーであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第二電極(7)が前記制御信号を発生させる手段(30)および前記高周波信号を発生させる手段(31)へ、抵抗値(Rlsb)が5kΩ未満の供給パッド(14)によってつながれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記第一電極(4、5)および前記第二電極(7)がコンデンサ(Cpsb)を形成し、
前記第一電極(4、5)が、前記コンデンサ(Cpsb)および第二抵抗(Rlss+Rscs)により形成される時定数(τ)が少なくとも前記制御信号の時間よりも小さい大きさのオーダーになるようにその値を適合される、前記第二抵抗(Rlss+Rscs)を経由して前記制御信号を発生させる手段につながれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記時定数(τ)の値が前記高周波信号の時間よりも大きいかまたはそれに等しいことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第二抵抗(Rlss+Rscs)の値が前記第一電極(4、5)の供給パッド(9、Rlss)のエッチングにより適合されることを特徴とする請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記第二抵抗(Rlss+Rscs)の値が前記第一電極(4、5)の長さおよび/または幅および/または厚さの変更により適合されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第二抵抗(Rlss+Rscs)が前記第一電極(4、5)の前記供給パッド(9、Rlss)と直列に接続された追加の抵抗(Rscs)を含むことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が第二電極(7)に対向して配置された少なくとも2つの異なる面積の第一電極(4、5)を含み、
各々の第一電極(4、5)の前記第二抵抗(Rlss+Rscs)値が、考えられる前記第一電極(4、5)の面積の逆数とともに増加することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第二電極(7)が、それぞれ別個の端子(15、52)によりつながれた2つの別個の接続パッド(14、51)を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記第一の端子(15)が前記高周波信号を発生させる手段(31)につながれ、
前記第二の端子(52)が前記制御信号を発生させる手段(30)につながれることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ミキシング手段(Rscb)の値が前記第二の端子(52)につながれた前記端子(51)のエッチングにより適合されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記制御信号を発生させる手段(30)がプラスとマイナスの交番を含む周期的信号を備え、
前記高周波信号を発生させる手段(31)が前記制御信号(30)のプラスの交番および同数のマイナスの交番の間に、ほぼ同じ量の高周波信号を注入することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置の使用方法。
【請求項17】
前記高周波信号が、前記制御信号(30)の前記プラスとマイナス間での交番の切替えの間には遮断されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記高周波信号を発生させる手段(31)により送られる高周波信号の持続時間および/または振幅が、前記高周波信号の実効値が前記層(3)のしきい値電圧より小さくなるようなものであることを特徴とする請求項16または17に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の表示区域の近傍にある導電性要素の接近を検知する手段を備えた電子表示装置であって、前記装置が、
2枚の絶縁板(1、2)と、
電気的制御信号の効果のもとに目に見える表面の全部または一部分をレンダリングするのに適した電気光学特性を示し、前記2枚の板(1、2)の間に配置されている材料の層(3)と、
前記絶縁板の1つ(2)の面(6)上に配置された少なくとも1つの第一電極(4、5)と、
少なくとも1つの第一電極(4、5)に対向する他の絶縁板(1)の面(8)上に配置された第二電極(7)と、
前記表示区域に表示される画像の関数として前記電極(4、5、7)用の制御信号を発生させる手段(30)と、
前記第二電極(7)に与えられる高周波信号を発生させる手段(31)と、
前記高周波信号が変更される場合はそれを検知する手段(32)とを備える電子表示装置において、
前記装置が更に、制御信号を発生させる前記手段の動作に無関係に前記接近を検知する手段の動作を可能にするような方法で配置される前記高周波信号と前記制御信号とのミキシング手段(Rscb)を含み、
前記ミキシング手段(Rscb)が第二電極(7)にアクセスするためのパッド(51)を含むことを特徴とする電子表示装置。
【請求項2】
前記制御信号を発生させる手段が低周波電圧電源(30)を備え、その第一端子が前記第一電極(4、5)につながれ、又その第二端子が前記第二電極(7)につながれており、
更に前記高周波信号を発生させる手段(31)が前記第二電極(7)につながれ、
前記ミキシング手段が前記低周波電圧電源と直列に接続された第一抵抗(Rscb)を備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記高周波信号が変更される場合はそれを検知する前記手段(32)が前記第二電極(7)につながれることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第一抵抗(Rscb)の値が1kΩ〜100kΩの間にあることを特徴とする請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記高周波信号を発生させる手段(31)が注入コンデンサ(Cinj)を経由して前記第二電極(7)につながれ、
前記第一抵抗(Rscb)の値が前記高周波信号の周波数において、少なくとも前記注入コンデンサ(Cinj)のインピーダンスの大きさのオーダーであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第二電極(7)が前記制御信号を発生させる手段(30)および前記高周波信号を発生させる手段(31)へ、抵抗値(Rlsb)が5kΩ未満の供給パッド(14)によってつながれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記第一電極(4、5)および前記第二電極(7)がコンデンサ(Cpsb)を形成し、
前記第一電極(4、5)が、前記コンデンサ(Cpsb)および第二抵抗(Rlss+Rscs)により形成される時定数(τ)が少なくとも前記制御信号の時間よりも小さい大きさのオーダーになるようにその値を適合される、前記第二抵抗(Rlss+Rscs)を経由して前記制御信号を発生させる手段につながれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記時定数(τ)の値が前記高周波信号の時間よりも大きいかまたはそれに等しいことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第二抵抗(Rlss+Rscs)の値が前記第一電極(4、5)の供給パッド(9、Rlss)のエッチングにより適合されることを特徴とする請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記第二抵抗(Rlss+Rscs)の値が前記第一電極(4、5)の長さおよび/または幅および/または厚さの変更により適合されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第二抵抗(Rlss+Rscs)が前記第一電極(4、5)の前記供給パッド(9、Rlss)と直列に接続された追加の抵抗(Rscs)を含むことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が第二電極(7)に対向して配置された少なくとも2つの異なる面積の第一電極(4、5)を含み、
各々の第一電極(4、5)の前記第二抵抗(Rlss+Rscs)値が、考えられる前記第一電極(4、5)の面積の逆数とともに増加することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第二電極(7)が、それぞれ別個の耳(15、52)によりつながれた2つの別個の接続パッド(14、51)を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記第一の耳(15)が前記高周波信号を発生させる手段(31)につながれ、
前記第二の耳(52)が前記制御信号を発生させる手段(30)につながれることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ミキシング手段(Rscb)の値が前記第二の耳(52)につながれた前記端子(51)のエッチングにより適合されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記制御信号を発生させる手段(30)がプラスとマイナスの交番を含む周期的信号を備え、
前記高周波信号を発生させる手段(31)が前記制御信号(30)のプラスの交番および同数のマイナスの交番の間に、ほぼ同じ量の高周波信号を注入することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置の使用方法。
【請求項17】
前記高周波信号が、前記制御信号(30)の前記プラスとマイナス間での交番の切替えの間には遮断されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記高周波信号を発生させる手段(31)により送られる高周波信号の持続時間および/または振幅が、前記高周波信号の実効値が前記層(3)のしきい値電圧より小さくなるようなものであることを特徴とする請求項16または17に記載の方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−508444(P2006−508444A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554552(P2004−554552)
【出願日】平成15年11月26日(2003.11.26)
【国際出願番号】PCT/EP2003/050900
【国際公開番号】WO2004/049094
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(505157485)テールズ (231)
【Fターム(参考)】