説明

携帯端末、携帯端末の防犯方法、携帯端末の防犯プログラム、および通信システム

【課題】携帯端末の位置情報を測位する機能を備えた携帯端末において、現在位置周辺の
犯罪予防地域を通知することが可能な携帯端末を提供する。
【解決手段】携帯端末の位置情報を測位する測位機能を備えた携帯端末において、防犯情
報通知メールから犯罪事件や未遂事件が発生した地域、発生件数などの情報を抽出しデー
タベース化する。測位によって得た位置情報をデータベースの地域位置と照会し(ステッ
プ202)、携帯端末の周辺に犯罪予防地域が存在する場合には(ステップ203)、デ
ィスプレイ表示や警告音の再生などを用いて警告を行う(ステップ204)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信機能を持ち、防犯予防機能を備えた携帯端末、携帯端末の防犯方法および
携帯端末の防犯プログラム、および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の小型化・軽量化および無線通信技術の普及に伴って、無線通信機能を
備えた携帯端末の普及が進んでいる。携帯端末の一例として、無線通信機能を備えた携帯
電話機は、電話による音声通信機能に加えてデータ通信機能を備えており、電子メール(
以下、単にメールと表記する)の送受信やインターネット上のウェブサイトの閲覧、およ
びインターネットショッピング等を利用した商取引など、様々な用途に活用されている。
【0003】
無線信号の提供される範囲は非常に広いために、携帯電話機の使用者はいつでも外部と通
信することが可能である。また、GPS(Global Positioning Sy
stem)測位技術の発展に従ってGPS測位処理を行う部品の小型化が進み、GPS測
位によって位置情報を取得する機能を備えた携帯電話機も実現している。測位機能を備え
た携帯電話機では、携帯電話機の使用者に対し目的地までの経路を案内する道案内サービ
スを有するものが開発されている。また、測位機能付き携帯電話機の位置情報によって子
供たちの居場所を保護者に通知する第3者測位サービスなどを有するものが開発されてい
る。
【0004】
こうした携帯電話機の普及と、携帯電話機に用いられる測位技術を含めた技術の発展に
伴って、携帯電話機を防犯用具として用いる機会が増加している。携帯電話機の防犯機能
を起動すると、防犯用報知音を発生すると共にGPS測位を行い、特定の緊急連絡先に位
置情報を送信する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。また、犯罪の発生
地域、内容、発生件数などの情報を蓄えるデータベースサーバをネットワーク上に設ける
。携帯電話機が取得した位置情報を用いてデータベースサーバへの照会を行うことで、携
帯電話機の周辺地域の犯罪情報を通知する技術が開発されている(例えば、特許文献2参
照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−172445号公報
【特許文献2】特開2005−277952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年警察や自治体などから犯罪の発生情報を収拾し、これをメールで送信す
るサービスが実用化している。これを実現するメールサーバには、犯罪の発生日時、発生
場所、犯人像などの情報が格納され、サービス契約者の携帯端末や固定通信端末などに電
子メールによって送信される。しかし、この様な電子メールによって配信される犯罪情報
は多数ある。そのため、携帯電話機の使用者にとって、目的地の周辺地域に関る犯罪情報
のみを選び出す作業は煩雑であった。更に、電子メールで送信される情報は、携帯電話機
の使用者の現在地が考慮されていない。そのため携帯電話機の使用者が、自身の移動に合
わせて現在地(所在位置)が、犯罪多発地域であるか否かを逐一チェックすることは煩雑
であった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、外部地域情報サーバより送信され
る犯罪情報等を防犯データベースとして蓄え、携帯電話機の測位機能を用いて周辺地域が
防犯地域である場合に警告することが可能な携帯端末、携帯端末の警報方法、及び携帯端
末の警報プログラム、および通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は前記目的を達成するために、無線通信を行う送受信手段と、文字あるいは指示
を入力する入力手段と、自端末の位置情報を測位する測位手段と、前記受信手段を介して
受信した防犯情報が記憶される記憶手段と、前記入力手段を用いて入力された確認指示を
受けて、前記記憶手段に記憶された前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記測位手段か
ら取得した自端末の位置情報とを比較し、両者が近接していると判断した場合に第1の警
報を行う警報制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の携帯端末の犯罪発生地域警告方法は、無線通信を行う送受信手段と、自
端末の位置情報を測位する測位手段と、前記受信手段を介して受信した防犯情報が記憶さ
れる記憶手段とを有した携帯端末の防犯方法であって、前記記憶手段に記憶された前記防
犯情報に含まれる位置情報を読み出し、前記測位手段から自端末の位置情報を取得し、前
記防犯情報に含まれる位置情報と、前記自端末の位置情報とを比較し、両者が近接してい
ると判断した場合に警報を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の携帯端末の犯罪発生地域警告プログラムは、無線通信を行う送受信手段
と、自端末の位置情報を測位する測位手段と、前記受信手段を介して受信した防犯情報が
記憶される記憶手段とを有した携帯端末の防犯プログラムであって、前記記憶手段に記憶
された前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記測位手段から取得した自端末の位置情報
とを比較する比較機能と、前記比較機能による結果を受けて、両者が近接していると判断
された場合に警報を行う警報制御機能とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の通信システムは、ネットワーク上の基地局との間で無線通信を行う送受
信手段と、自端末の位置情報を測位する測位手段と、スピーカを用いた音発生手段あるい
はバイブレータを用いて携帯端末の筐体を振動させる振動発生手段とを有する携帯端末と
、前記ネットワークに接続され、犯罪予防地域を含む防犯情報が格納される記憶手段を備
えた制御装置とを備えた無線通信システムであって、前記携帯端末は、前記ネットワーク
に接続された他端末から受信した確認要求に応じて前記位置情報を前記制御装置に送信し
、前記制御装置は、前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記携帯端末の位置情報とを比
較して、両者が近接していると判断した場合に、前記基地局を介して前記携帯端末に前記
犯罪予防地域の存在を、前記音発生手段による音あるいは前記振動発生手段による振動を
伴って報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、地域防犯情報サーバによる犯罪情報配信サービスによって得た犯罪情
報を防犯データベースとして蓄える。更に、測位によって得た携帯端末の位置情報をデー
タベースと照合し、現在位置が防犯地域であると判断された場合は警告を行うことにより
、携帯端末が移動した場合にも適切な警告を行い、携帯端末使用者の安全を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末の一例である折り畳み式携帯電話機の、外観の構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係る携帯端末の一例である折り畳み式携帯電話機の、他の外観の構成を示す図。
【図3】本実施形態における携帯電話機の内部の構成を示す図。
【図4】本実施形態における携帯電話機のシステム構成図。
【図5】本実施形態における携帯電話機と、固定通信端末と、GPS衛星とを結ぶネットワーク接続の概念図。
【図6】本実施形態における犯罪情報通知メールを受信した際にデータベース作成を行う処理のフローチャート。
【図7】本実施形態における犯罪多発地域チェックを行う処理のフローチャート。
【図8】本実施形態における周辺の犯罪多発地域を表示する画面構成を示した図。
【図9】本実施形態における犯罪多発地域を迂回した経路案内を表示する画面構成を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る携帯端末の一例である折り畳み携帯電話機1の外観の構成を示す
図である。図1(a)は、携帯電話機1を約180度に開いた開状態を正面から見た外観
の構成を示し、図1(b)は携帯電話機1を開状態にあるときの側面から見た外観の構成
を示している。
【0016】
図1(a)および(b)に示されるように、携帯電話機1は中央のヒンジ部6を介して
第1筐体2と第2筐体3とがヒンジ結合されており、ヒンジ部6を介して矢印X方向に折
り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(
後述する図3の無線信号アンテナ21およびGPS信号アンテナ33)が設けられており
、内蔵されたアンテナを介して後述する電波基地局83との電波の送受信を行い、GPS
衛星89から送信される電波信号の受信を行う。
【0017】
第1筐体2には、その表面に「0」から「9」までの数字キー、発信・着信キー、リダ
イヤルキー、終話・電源キー、クリアキー、および第1のメニューキーなどから構成され
る操作キー4が設けられている。更に、第1筐体2の側面にはマナーモードキー、第2の
メニューキーなどから構成されるサイドキー5が設けられている。使用者は、操作キー4
またはサイドキー5を用いて携帯電話機1へ各種指示やデータを入力する。
【0018】
第1筐体2には、操作キー4の下部にマイクロフォン7が設けられており、マイクロフ
ォン7によって通話時の使用者音声を集音する。
【0019】
なお、第1筐体2には背面側にバッテリ9が取り付けられており、終話・電源キーが長
押されて携帯電話機1がオン状態になると、バッテリ9は後述する各回路部に対して電源
を供給する。
【0020】
また、第1筐体2には背面側にバイブレータ12が取り付けられており、着信やメール
受信、また後述する現在地が犯罪多発地域に近いことを示す際に、振動によって通知を行
う。
【0021】
一方、第2筐体3には、その正面にメインディスプレイ10が設けられており、携帯電
話機の設定画面やメール、ウェブサイトなどを表示することができる。なお、メインディ
スプレイ10は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有
機EL(Electro Luminescence)によって構成されるディスプレイ
である。また、メインディスプレイ10の丈夫にはレシーバ8が設けられており、これを
用いて使用者は通話相手から送信された音声を聞くことができる。
【0022】
図2は、本発明に係る携帯電話の一例である折り畳み携帯電話機1が折り畳まれたとき
の外観の構成を示す図である。図2(a)は、携帯電話機1が閉状態にあるときの正面か
ら見た外観の構成を示し、図2(b)は携帯電話機1が閉状態のときの側面から見た外観
の構成を示している。
【0023】
第2筐体3の表面には、例えばLCDで構成されるサブディスプレイ11が設けられて
おり、例えば、携帯電話機1が受信している電波強度レベルを示すアンテナピクト、バッ
テリ9の残量を示す電池ピクト、あるいは現在時刻などが表示される。また、第2筐体3
に設けられたサイドキー5は、携帯電話機1が閉状態にあっても操作可能な位置に設けら
れている。
【0024】
図3は、本実施形態における携帯電話機1の内部の構成を示すブロック図である。
【0025】
後述する電波基地局83から送信された無線信号は、アンテナ21で受信される。また
、後述するGPS衛星89から送信された無線信号は、GPSアンテナ33で受信される
。受信された無線信号は、アンテナ共用機(DUP)22を介して受信回路(RX)23
に入力される。受信回路23は、受信された無線信号と周波数シンセサイザ(SYN)2
4から出力された局部発信信号とをミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウン
コンバート)される。そして、受信回路23によってこのダウンコンバートされた中間周
波数信号が復調され、受信ベースバンド信号として出力される。
【0026】
受信回路23から出力された受信ベースバンド信号は、CDMA(Code Divi
sion Multiple Access)信号処理部26に入力される。CDMA信
号処理部26は、図示せぬRake受信器を備える。このRake受信器では、受信ベー
スバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれの拡散符号(即ち、拡散された受信信号の
拡散符号と同一の拡散符号)で逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パス
の信号は、位相を回転させた後にコヒーレントRake合成される。Rake合成後のデ
ータ系列は、デインターリーブおよびチャネル復号(誤り訂正復号)が行われた後、2値
のデータ判定が行われる。これにより、CDMA信号処理部26によって、所定の伝送フ
ォーマットの受信パケットデータが生成される。この受信パケットデータは、CDMA信
号処理部26から圧縮/伸張処理部27へ入力される。
【0027】
圧縮/伸張処理部27は、PCMコーデック28から出力されたディジタルオーディオ
信号あるいは制御部31から出力されたデータ信号を、所定の送信データレートに応じた
フォーマットで圧縮符号化する。その後、圧縮符号化された信号は図示せぬ多重分離部で
所定の伝送フォーマットに従って多重化された後にパケット化される。パケット化された
後の送信パケットデータはCDMA信号処理部26に出力される。
【0028】
一方、マイクロフォン7に入力された使用者の音声信号は、送話増幅器30により適正
レベルまで増幅された後、PCMコーデック28によりPCM符号化される。このPCM
符号化されたディジタルオーディオ信号は、圧縮/伸張処理部27に入力される。また、
制御部31で生成されたメールなどのデータ信号も、圧縮/伸張処理部27に入力される

【0029】
CDMA信号処理部26は、圧縮/伸張処理部27から出力された送信パケットデータ
に、スペクトラム拡散処理を施し拡散符号を生成する。このスペクトラム拡散処理は、送
信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いて行われる。CDMA信号処理部26によっ
て生成された拡散信号は、送信回路(TX)25へ出力される。送信回路25は、拡散信
号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式な
どのディジタル変調方式を使用し変調する。更に送信回路25は、拡散信号と周波数シン
セサイザ24から発生される局部発信信号とを合成し、無線信号に周波数変換(アップコ
ンバート)する。そして送信回路25は、制御部31により指示される送信電力レベルを
満たすようにアップコンバートされた無線信号を増幅する。この増幅された無線信号は、
アンテナ共用器22を介してアンテナ21に供給され、このアンテナ21から後述する電
波基地局83に向けて無線信号が送信される。
【0030】
また、携帯電話機1には所定の周期を計算し、この所定周期ごとに制御部31にクロッ
ク信号を供給するクロック信号発生器(タイマ)39が設けられている。また、携帯電話
機1に設けられた電源回路34は、バッテリ9のアナログ電圧出力をアナログ/ディジタ
ル変換して生成した所定の動作電源電圧Vccを上述した各回路部へ供給する。
【0031】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM
(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access
Memory)などの電子回路から構成される。CPUはROMに記憶されているプログ
ラム、または制御部31からRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに
従って処理を実行する。更にCPUは上述した各回路部から供給される信号を処理し、ま
た種々の制御信号を生成し、各回路部へ供給する。これらの処理により、CPUは携帯電
話機1を統括的に制御する。また、RAMにはCPUが各種の処理を実行する上で必要な
データが記憶される。また、制御部31は図示しないビデオRAMを備えており、メイン
ディスプレイ10に表示される映像に関する情報が記憶される。記憶部32は、例えば電
気的に書き換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子や、HDD(
Hard Disc Drive)などから構成される。記憶部32は、制御部31のC
PUにより実行される種々のアプリケーションプログラムやデータ群、そして後述する犯
罪情報データベースを記憶している。
【0032】
次に、実施形態の携帯電話機におけるシステム部の構成について述べる。図4は、本実
施形態における携帯電話機1の制御部31の構成を示すシステム構成図である。
【0033】
制御部31の中に含まれる警報制御手段は、例えばデータ通信手段40、データベース
作成手段41、測位手段42、データベース比較手段43、警告手段44、地図情報表示
手段45、および経路設計手段46などから構成される。
【0034】
データ通信手段40は、ネットワークに接続される地域防犯情報サーバと後述する電波
基地局84を介してパケット信号の送受信を行う。地域防犯情報サーバと交信するパケッ
ト信号の内容としては、例えば犯罪事件や未遂事件の情報および発生場所等を含む防犯情
報通知メール、他の通信端末よりの要求を受けて、携帯電話機1に送信される安全確認要
求、ウェブサイトの表示データ、および基地局より送信されるセル情報などである。防犯
情報通知メールを受信したデータ通信手段44は、これを記憶部32へ格納する。また、
安全確認要求を受信したデータ通信手段44は、後述する測位手段42を動作させる。
【0035】
データベース作成手段41は、記憶部32に記憶された防犯情報通知メールの情報から
、例えば犯罪事件や未遂事件に係わる発生場所、内容、発生件数、発生時刻などの情報を
抽出し、データベースとして整理する。データベース作成手段41はデータベースを作成
すると、これを記憶部32へ格納する。
【0036】
測位手段42は、GPS衛星89(図5を参照)から受信した時報情報およびGPS衛
星89の位置情報を用いて、携帯電話機1の位置情報を計算する。測位手段42は、例え
ば3つ以上の複数のGPS衛星89から時報情報を受信し、各衛星から得られた時報情報
を比較する。各衛星間の報知した時報情報の時間差分を取ることによって、GPS衛星8
9と携帯電話機1との距離を算出する。複数のGPS衛星89間の距離をそれぞれ算出し
、算出した距離とGPS衛星89の位置情報を用いた位置推定を行うことで、携帯電話機
1の座標を一意に求めることができる。なお、ここで時報情報を用いた測位処理は、測位
手段42が行うと述べたがこれに限定されない。例えば、携帯電話機1が受信した時報情
報を後述する制御装置85に送信し、制御装置85が測位処理を行い、携帯電話機1の位
置情報を算出して携帯電話機1に送信する構成を取っても構わない。測位手段42は、測
位によって得た携帯電話機1の位置情報を、後述するデータベース比較手段43および地
図情報表示手段45に出力する。
【0037】
データベース比較手段43は、測位手段42から出力された位置情報を記憶部32に格
納した前記データベースと照会する。これによって、携帯電話機1の現在位置が、例えば
過去に犯罪事件や未遂事件が発生した地域又はその周辺地域にあるか否かを判断する。例
えば、携帯電話機1の使用者の現在位置が過去に犯罪が発生した地域であると判断される
と、後述する警告手段44に警告指示を出力する。なお、データベース比較手段43は、
警告指示と共に犯罪の発生件数や発生時刻、犯罪内容などを同時に出力しても構わない。
【0038】
警告手段44は、データベース比較手段から出力された警告指示に従って、現在位置が
犯罪多発地域であることを通知する。通知は、例えばメインディスプレイ10あるいはサ
ブディスプレイ11による文字情報の表示、スピーカ8による警告音の再生、あるいはバ
イブレータ12による振動などによって行われる。
【0039】
地図情報表示手段45は、測位手段42から出力された携帯電話機1の位置情報に基づ
いて記憶部32から現在位置および周辺の地図情報を読み出してメインディスプレイ10
に表示する。また、迂回経路設計の指示を受けた場合は、後述する経路設計手段46に現
在位置と目的地間の地図情報を出力する。なお、地図情報は記憶部32から読み出される
と述べたが、例えば地図情報の表示指示に従って、後述する制御装置85から地図情報を
読み出し出力する構成を取っても構わない。
【0040】
経路設計手段46は、迂回経路設計指示および現在位置と目的地とを結ぶ地図情報を受
けて、犯罪発生場所を避けた現在位置と目的地とを結ぶ迂回経路を設計する手段である。
【0041】
即ち、経路設計手段46が行う迂回経路設計は、データベース比較手段43から得た犯罪
発生場所情報を用いて、当該犯罪発生場所を通過しない迂回経路を設計してメインディス
プレイ10に表示する。
【0042】
なお、図4に示した制御部31の構成はこれに限られるものではなく、図4に挙げた構
成要素の一部を削除し、あるいは図4に図示しない構成要素を付加しても構わない。また
、制御部31を構成する要素はソフトウェア又はハードウェアのいずれで構成しても良い

【0043】
図5は、携帯電話機70と防犯情報をメール送信する固定通信端末(地域防犯情報サー
バ)71、およびGPS衛星89とを繋ぐ、ネットワーク接続を示した概念図である。ネ
ットワーク80は少なくとも電波基地局83、制御装置85、交換装置87、およびメー
ルサーバ88から構成される。
【0044】
電波基地局83は、ネットワーク80間を流れる有線信号を無線信号に変調し携帯電話
機70へ送信する。また携帯電話機70が送信する無線信号を有線信号に復調しネットワ
ーク80内に送信する。
【0045】
交換装置87は、送信されたメールおよびパケット信号の宛先情報に応じて送信先への
回線経路を設計する。更に、設計した回線経路に従ってネットワーク80間あるいは交換
装置87間を繋ぐ回線接続を切り替える、所謂回線交換処理を行う。
【0046】
制御装置85は、ネットワーク80内にある多数の通信端末の存在情報を保持する。更
に、ネットワーク80内で交信可能な多数の通信端末と、その通信端末へメールサービス
を提供するメールサーバ88とを関連付けた情報を保持する。
【0047】
メールサーバ88は、自サーバが所属するネットワーク80内にある通信端末に対して
メールが送信された場合に、当該送信されたメールを一旦保管する。更に、制御装置85
からのメールデータ出力指示に応じてメールアドレスで指定された通信端末に対しメール
データを出力する。
【0048】
GPS衛星89は、測位要求を受けた携帯端末70に対して、時報情報およびGPS衛
星89の位置情報を送信する。
【0049】
(メール送信処理)
次に、固定通信端末(例えば、地域防犯情報サーバ)71から携帯電話機70に対して
メールなどのパケットデータを送信する場合の処理について述べる。ここでは既に、固定
通信端末71に携帯電話機70のメールサービスが登録されているものとする。もしも、
登録されていない携帯電話機であるとするならば、事前にその登録作業が実施される。
【0050】
まず、固定通信端末71が携帯電話機70を宛先に指定したメールの送信操作を行う。
【0051】
固定通信端末71はメールをパケットデータに変換し、パケットデータを制御装置85へ
送信する。メールを受信した制御装置85は、メールの宛先欄に設定されている携帯電話
機70のネットワーク80上におけるアドレスを確認する。制御装置85は携帯電話機7
0のアドレスを確認すると、携帯電話機70に対してメールサービスを提供するメールサ
ーバ88のアドレスを確認する。そして、制御装置85はアドレスを確認したメールサー
バ88に繋ぐ回線経路を設計する。回線経路の設計は、回線ごとに通信コストを予め設定
しておき、回線経路に掛かる通信コストの合計が最も少なくなる経路を選択するプロトコ
ルである、OSPF(Open Shortest Pass Fast)が用いられる
。回線経路が設計されると、制御装置85は最寄の交換装置87へメールを送信する。交
換装置87は設計された回線経路に従って回線交換処理を行い、メールをメールサーバ8
8へ送信する。メールサーバ88は受信したメールを、自身の保持する情報記録媒体内に
保存する。
【0052】
次に、携帯電話機70からメール受信要求の無線パケットデータを電波基地局83に向
けて送信する。電波基地局83は無線パケットデータを受信すると、受信信号の復調を行
い、復調したメール受信要求を交換装置87へ送信する。メール受信要求は先述した制御
装置85および交換装置87によるOSPFを用いた回線交換処理によって、制御装置8
5へ送信される。メール受信指示を受信した制御装置85は、メールサーバ88に対して
メール受信指示を送信する。メールサーバ88は、メール受信要求に応じてメールを読み
出し、携帯電話機70を宛先としたメールを送信する。以降、固定通信端末71とメール
サーバ88のメール送受信処理と同様の処理を経て、携帯電話機70へメールの送信が行
われる。
【0053】
以上の操作によって、メールサービスが行われる。なお、以上は電波基地局83、制御
装置85、交換装置87、およびメールサーバ88をそれぞれ別の装置として構成する場
合について説明したが、これらの装置のうち幾つかを1つの装置としてまとめた構成を利
用しても良い。例えば、制御装置85とメールサーバ88をまとめて1つの装置として構
成しても良い。
【0054】
(データベースの作成)
図6は、携帯電話機70が固定通信端末71より送信された防犯情報通知メールを受信
し、データベースを作成する手順について示している。以下に、データベースの作成手順
について述べる。
【0055】
まず、制御部31のデータ通信手段40はメールを受信すると(ステップ100)、メ
ールが犯罪情報通知メールであるか否かを判断する(ステップ101)。犯罪情報通知メ
ールであるか否かの判断は、例えば固定通信端末71のアドレスを前もって記憶部32に
登録しておき、受信したメールの送信元アドレスと登録した固定通信端末71のアドレス
とを比較して一致するか否かによって行う。あるいは、受信したメール本文を参照し、犯
罪事件や未遂事件が発生した場所、発生件数、発生時刻、事件の内容などの情報を含むか
否かの判断によって行うようにしてもよい。
【0056】
データ通信手段40は、受信したメールを防犯情報通知メールと異なると判断すると(
ステップ101のNo)、通常のメール受信処理を行う(ステップ102)。通常のメー
ル受信処理においては、データ通信手段40は例えばスピーカ8やバイブレータ12を用
いてメールの受信通知を行い、更にメインディスプレイ10にメール本文を表示する。メ
ールの受信処理を行うと、処理を終了する(ステップ105)。
【0057】
データ通信手段40は、受信したメールが防犯情報通知メールである場合は(ステップ
101のYes)、受信したメールから犯罪情報等の抽出を行う(ステップ103)。こ
こで抽出される犯罪情報は、例えば犯罪事件や未遂事件が発生した場所、発生件数、発生
時刻、事件の内容などが挙げられる。データ通信手段40は抽出した犯罪情報を記憶部3
2に格納する。
【0058】
データベース作成手段41は、記憶部32に保存された犯罪情報を読み出し、地域毎の
犯罪情報に整理した防犯データを作成する。防犯データはデータベース化されるため再び
記憶部32に出力され、記憶される(ステップ104)。データベース作成手段41によ
って防犯データベースが記憶部32に記憶されると、処理を終了する(ステップ105)

【0059】
以上の処理によって、固定通信端末71から送信される犯罪情報を基にして記憶部32
内へのデータベース化が行われる。なお、防犯情報通知メールを受信した際にはメール受
信通知を行わないため、携帯電話機70の使用者は犯罪情報通知メールを受信する度に行
う必要があった受信操作を省くことができる。
【0060】
(犯罪予防地域の通知)
図7は、携帯電話機70が測位手段42によって取得した位置情報を用いて、携帯電話
機70の現在地が犯罪予防地域である場合に警告を行う手順について示している。以下に
、警告の手順について述べる。
【0061】
まず、制御部31から出力される犯罪予防地域チェック指示を受けて、犯罪予防地域チ
ェックを開始する(ステップ200)。犯罪予防地域チェック指示は、例えば犯罪予防地
域チェックを行う動作モードにあるときに、所定の時間間隔を空けて実行される。あるい
は犯罪予防地域チェック指示入力を受けて行うものであっても構わない。更に、データ通
信手段40がネットワークに接続される他の通信端末から送信される犯罪予防地域チェッ
ク指示を受信し、これに応じて行うものであっても構わない。
【0062】
測位手段42は犯罪予防地域チェック指示に応答して測位を開始すると、GPS機能を
用いて携帯電話機70の現在位置を測位する(ステップ201)。測位手段42は現在位
置を取得すると、データベース比較手段43が起動され、データベース比較手段43は現
在位置と記憶部43の防犯データベースに格納されている犯罪事件や未遂事件が発生した
場所情報と照合し、現在位置と犯罪事件あるいは未遂事件が発生した場所とが近接した位
置にあるか否かを判断する(ステップ203)。なお、ここで近接しているか否かの判断
は、例えば現在位置が犯罪予防地域内や犯罪予防地域に隣接する地域内にあるか否かによ
って判断する。また、例えば現在位置と、犯罪事件あるいは未遂事件が発生した場所との
距離をGPS測位を用いて測定し、予め設定した一定距離内にあるか否かによって判断し
ても良い。データベース比較手段43が両者は近接しない位置にあると判断した場合は(
ステップ203のNo)、データベース比較手段43は現在位置周辺が安全な地域である
と判断し、処理を終了する(ステップ205)。
【0063】
一方、データベース比較手段43が現在位置と犯罪事件あるいは未遂事件が発生した場
所とが近接すると判断した場合は(ステップ203のYes)、警告手段44に警告指示
を行う。そして、警告手段44は、例えばメインディスプレイ10やサブディスプレイ1
1に現在位置周辺に犯罪予防地域があること、犯罪の発生件数、犯罪の内容などを記した
メッセージを表示する(ステップ204)。警告はこの他に、スピーカ8を用いて警告音
を発生する、あるいはバイブレータ12による振動によって通知するなどの方法が用いら
れる。更に、犯罪予防地域チェック指示がネットワーク上の他の通信端末によって行われ
た場合は、警告手段44は指示を出力した通史端末に対してディスプレイ表示、警告音の
再生、振動の発生などを用いて通知を行う。警告手段44は、犯罪予防地域である旨の警
告を行うと処理を終了する(ステップ205)。
【0064】
以上の処理によって、携帯電話機70の現在位置が犯罪予防地域である場合に警告が行
われる。犯罪予防地域のチェックは測位によって得られた位置情報を用いて行うため、携
帯電話機70の周辺地域についての犯罪情報を取得することができる。なお、携帯電話機
70が行う犯罪予防地域のチェックが、ネットワーク80に接続される他の通信端末より
送信された犯罪予防地域チェック指示に基づいて行われた場合を考える。この場合、携帯
電話機70のメインディスプレイ10などを視認できない状態にあるときに、携帯電話機
70が犯罪予防地域チェック指示を受信する可能性がある。こうした場合にも確実に犯罪
予防地域の存在を通知するために、他端末から犯罪予防地域チェック指示を受信しチェッ
クを行う場合には、警告手段44が警告音の再生あるいは振動を伴って通知を行う。警告
音あるいは振動によって通知を行うことで、例えば携帯電話機70が鞄やポケットの中に
入れられていた場合でも、確実に通知を行うことができる。
【0065】
(犯罪予防地域の地図表示)
図8は、測位によって取得した携帯電話機70の位置情報と地図情報を用いて、現在位
置周辺の犯罪予防地域の表示を行う例を示している。この場合、携帯電話機70の記憶部
32又は他の記憶部に、ナビゲーション用の地図情報が格納されているものとする。
【0066】
まず、前記と同様の手順によって犯罪予防地域チェックの指示が行われると、測位手段
42はGPS機能を用いて携帯電話機70の現在位置を測位する。測位手段42は、取得
した現在位置を地図情報表示手段45に出力する。地図情報表示手段45は、現在位置を
用いて、記憶部32から周辺の地図情報を読み出してメインディスプレイ10に表示する
。更に、測位手段42は、現在位置をデータベース比較手段43に出力する。データベー
ス比較手段43は、現在位置の周辺に犯罪予防地域があるか否かを確認する。犯罪予防地
域が存在する場合は、その地域情報を地図情報表示手段45に出力する。地図情報出力手
段45は、犯罪予防地域の情報を地図に書き加え、メインディスプレイ10に表示出力し
て使用者に警報する。
【0067】
以上の処理によって、図8に示すような、現在位置周辺の犯罪予防地域を図示した地図
を表示することができる。携帯電話機70の使用者は、具体的な犯罪予防地域を地図情報
によって知ることができる。これによって、犯罪予防地域を避けて移動するなどの対策を
講じることができる。
【0068】
(犯罪予防地域を迂回する経路設計)
図9(a)および(b)は、測位によって取得した携帯電話機70の位置情報と地図情
報を用いて、犯罪予防地域を迂回した目的地までの経路を設計する例を示している。
【0069】
まず、目的地までの経路設計指示が行われると、測位手段42は犯罪予防地域の通知と
同様の手順によって携帯電話機70の位置情報を測位する。測位手段42は、取得した現
在位置を地図情報表示手段45に出力する。更に、測位手段42は、現在位置をデータベ
ース比較手段43に出力する。
【0070】
データベース比較手段43は、現在位置の周辺に犯罪予防地域があるか否かを確認する
。犯罪予防地域が無かった場合には、経路設計手段46は目的地と現在位置を繋ぐ最短の
経路を設計して、メインディスプレイ10の地図情報に当該経路を表示する(図9(a)
)。ここで最短の経路とは、例えば目的地までの距離が最短になる経路の他に、交差点を
曲がる回数が最小となる経路、大きな道路を通過する経路、あるいはこれらの組み合わせ
を指す。地図情報表示手段45は、犯罪予防地域が現在位置又はその周辺に存在する場合
には、地図情報に犯罪防止地域を明示する。更に、経路設計手段46は、犯罪防止地域の
情報を受けて、これを迂回する経路を設計し、メインディスプレイ10の地図情報に当該
迂回経路を表示する(図9(b))。
【0071】
以上の処理によって、図9に示すような、犯罪予防地域を迂回した経路案内を行うこと
ができる。これによって、犯罪予防地域を避けて移動することが可能となり、携帯電話機
70の使用者の安全を確保することができる。
【0072】
なお、地図情報の記憶には通常、大容量を持つ記憶媒体が必要となる。しかし、携帯可
能なように小型に構成される携帯電話機70の記憶部32を大容量とすることは難しい。
【0073】
従って、例えば制御装置85が地図情報を記憶し、携帯電話機70の地図表示指示および
犯罪多発地域チェック指示に応じて制御装置85が記憶する地図情報を携帯電話機70に
送信する構成としても良い。制御装置85は携帯電話機70に比べ記憶容量の拡大が比較
的容易であるため、大容量の地図情報を容易に記録できるという利点が得られる。また、
携帯電話機70の現在位置から目的地までを繋ぐ経路設計も、地図情報の中から最短の経
路を設計する必要があるために、経路設計処理における計算負荷は高い。記憶容量の拡大
と同様に、小型に構成される携帯電話機70に計算負荷の高い処理を行わせることは困難
である。従って、例えば制御装置85が携帯電話機70の測位によって得た位置情報およ
び目的地の位置情報を制御装置85に送信し、制御装置85が経路設計処理を行う。制御
装置85が設計した経路を携帯電話機70に送信する構成としても良い。これにより、携
帯電話機70の処理能力を高めることなく経路案内のサービスを提供できるという利点が
得られる。
【0074】
以上の処理によって、固定通信端末71から送信される防犯情報通知メールをデータベ
ース化し整理する。更に、携帯電話機70の位置情報を測位し、周囲に犯罪予防地域があ
る場合にはこれを通知する。固定通信端末71から送信される防犯情報通知メールは自動
的にデータベース化されるために、逐一行われる受信操作を省けるという利点が得られる
。更に、携帯電話機70の位置情報に照会して犯罪予防地域の警告を行うため、携帯端末
が移動した場合にも適切な警告を行い、携帯端末使用者の安全を確保することができる。
【0075】
なお、ここに述べた実施の形態において、携帯電話機を挙げて説明を行った。しかし、
本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、例えばPDA(Personal Di
gital Assistant)や小型情報処理機器などにも適用できる。また、実施
の形態において折り畳み携帯電話機を例にとって説明したが、スライド式携帯端末や、可
動機構を持たないバータイプの携帯端末にも適用できる。
【0076】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば、構成要素を変形して具体化しても良い。また、上記各実施形態に開示されている複
数の構成要素の適宣な組み合わせにより、種々の発明を形成しても良い。例えば、各実施
形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を排除しても良い。
【符号の説明】
【0077】
1 携帯電話機
2 第1筐体
3 第2筐体
4 操作キー
5 サイドキー
7 マイクロフォン
8 レシーバ
9 バッテリ
10 メインディスプレイ
11 サブディスプレイ
12 バイブレータ
21 アンテナ
31 制御部
32 記憶部
33 GPSアンテナ
39 タイマ
40 データ通信手段
41 データベース作成手段
42 測位手段
43 データベース比較手段
44 警告手段
45 地図情報表示手段
46 経路設計手段
70 携帯電話機
71 固定通信端末
80 ネットワーク
83 電波基地局
85 制御装置
87 交換装置
88 メールサーバ
89 GPS衛星

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信を行う通信手段と、
文字あるいは指示を入力する入力手段と、
自端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記通信手段を介して受信した防犯情報が記憶される記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記位置情報取得手段
から取得した自端末の位置情報に基づいて、第1の警報を行う警報制御手段と
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記警報制御手段による第1の警報は、前記入力手段を用いて入力された確認指示を受
けて行われることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記警報制御手段による第2の警報は、前記通信手段を介して他端末から受信した確認
指示を受けて行われることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
スピーカを用いて音を発生する音発生手段と、
バイブレータを用いて前記携帯端末の筐体を振動させる振動発生手段とを更に備え、
前記第2の警報は、前記音発生手段を用いた音の発生あるいは前記振動手段を用いた振
動によって行われることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記警報制御手段は、
前記第1の警報を前記通信手段を介して前記他端末に送信することを特徴とする請求項
4に記載の携帯端末。
【請求項6】
文字あるいは図形を表示する表示手段を更に備え、
前記第1の警報あるいは第2の警報は、前記記憶部に記憶された前記防犯情報に含まれ
る地図情報を読み出し、前記防犯情報に基づいた犯罪予防地域を特定して地図情報を前記
表示手段に表示することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記警報制御手段は、自端末の位置と目的地とを繋ぐ迂回経路を前記犯罪予防地域を避
けて設計し、前記表示手段に表示することを特徴とする請求項6に記載の携帯端末。
【請求項8】
無線通信を行う通信手段と、
自端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記通信手段を介して受信した防犯情報が記憶される記憶手段と、を有した携帯端末の
防犯情報であって、
前記記憶手段に記憶された前記防犯情報に含まれる位置情報を読み出し、
前記位置情報取得手段から自端末の位置情報を取得し
前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記自端末の位置情報に基づいて警報を行うこと
を特徴とする携帯端末の防犯方法。
【請求項9】
無線通信を行う通信手段と、
自端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記通信手段を介して受信した防犯情報が記憶される記憶手段と、を有した携帯端末の
防犯プログラムであって、
前記記憶手段に記憶された前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記位置情報取得手段
から取得した自端末の位置情報に基づいて警報を行う警報制御機能とを備えたことを特徴
とする携帯端末の防犯プログラム。
【請求項10】
ネットワーク上の基地局との間で無線通信を行う通信手段と、自端末の位置情報を取得
する位置情報取得手段と、スピーカを用いた音発生手段あるいはバイブレータを用いて携
帯端末の筐体を振動させる振動発生手段とを有する携帯端末と、
前記ネットワークに接続され、防犯情報が格納される記憶手段を備えた制御装置と、
を備えた無線通信システムであって、
前記携帯端末は、前記ネットワークに接続された他端末から受信した確認要求に応じて
前記位置情報を前記制御装置に送信し。
前記制御装置は、前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記携帯端末の位置情報に基づ
いて、前記基地局を介して前記携帯端末に前記音発生手段による音あるいは前記振動発生
手段による振動を伴って報知することを特徴とする通信システム。
【請求項11】
ネットワーク上の基地局との間で無線通信を行う送受信手段と、自端末の位置情報を即
位する測位手段とを備えた携帯端末と、
前記ネットワークに接続され、防犯情報が格納される記憶手段と、地図情報を通知する
機能とを備えた制御装置と、
を備えた無線通信システムであって、
前記携帯端末は、前記防犯情報に含まれる位置情報と、前記携帯端末の位置情報に基づ
いて、前記携帯端末に前記防犯情報に基づいた前記犯罪防止情報を特定した地図情報を送
信することを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−160621(P2010−160621A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1644(P2009−1644)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】