説明

携帯端末装置及び携帯端末装置を用いた情報の選択方法

【課題】携帯端末装置において電話帳のグループ情報を選択する際に、装置本体の傾きの方向に応じて、分割した電話帳のグループを表示するようにする。
【解決手段】電話帳の分割された情報を、装置本体の傾きの方向を検出することにより、表示部に表示する。そして、装置の傾きの状態を維持しつつ選択キーを押下することにより、分割された情報を選択し、選択キーの押圧を解除することにより、これを確定させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話帳等に含まれる情報を分割して表示し、その表示した情報の選択を容易に行えるようにした携帯端末装置及びこれを利用した情報の選択方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末装置が普及したことに伴い、電子メールやスケジュール管理のために文字入力を高速に行うための操作が要求されている。
【0003】
特許文献1には、表示装置、入力装置、CPU(Central Processing Unit)、加速度センサ、文字データベースROM(Read Only Memory)から構成され、本体の傾きに伴う加速度を検出することにより、文字変換候補の選択、決定、バックスペース、ESC等の命令を実行する文字変換装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、傾き検出手段により検出された傾きに基づいて、表示手段の表示を変化させ、設定手段を押した時に表示手段に表示されていたものを設定手段による設定内容とする入力装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−194693号公報
【特許文献2】特開平10−200618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の携帯端末装置では、入力キーの配置数に厳しい制限があるうえ、日本語の50音の仮名文字はアルファベットなどに比べて種類が多い。このことから、仮名文字を1文字入力するためには、同一のキーを複数回押下する入力方法が一般的であるが、この入力方法では入力にかかる時間や労力が非常に多くなるという不都合があった。
【0007】
そこで、母音キーと子音キーの組み合わせを50音の仮名文字に対応させる入力方法や、特許文献1のように、仮名漢字変換などの操作に加速度センサを用いてキー押下の回数を低減する文字変換装置が提案されていたが、これはPDAの変換時の表示のみに関するものであり、携帯電話の入力時の表示については何ら開示されていないという不都合があった。
【0008】
また、特許文献2には、携帯電話の傾きに基づいて入力表示を行う入力装置が提案されていたが、数字入力のみに関するものであり、仮名文字については何ら開示されておらず、しかもこれは設定キーが必須でありキーの数が増加すると共にその操作が余計に必要となるという不都合があった。
【0009】
そこで、本発明は、携帯端末装置において電話帳のグループ情報を選択する際に、装置本体の傾きの方向に応じて文字入力を行う技術を用いて、分割した電話帳のグループ情報を表示装置に表示するようにした携帯端末装置及びこの携帯端末を用いた情報の選択方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の通信端末装置は、分割された情報を表示する表示手段と、この分割された情報を選択するための選択キーと、装置本体の傾きの方向を検出するための傾き検出手段と、選択キーが押圧されたとき、検出手段により検出された傾きの方向に応じて、分割された情報を表示手段に表示させる。そして、選択キーの押圧が解除されたとき、表示されている分割された情報の選択が確定されるように制御する制御手段を、備えている。
【0011】
また、好ましい形態として、制御手段は、傾き検出手段で検出された装置本体の傾きデータを取り込み、装置本体の傾きの方向を表示手段に表示させるようにしている。そして、選択キーの押下を検出したら、装置本体の傾斜状態に応じた分割された情報を表示手段に表示させるようにしている。
【0012】
また、本発明の携帯端末装置を用いた情報の選択方法は、装置本体の傾きの方向を検出するステップと、この検出した傾きの方向に応じて、分割された情報のうちのいずれかの情報を表示する表示するステップと、この分割され、表示された情報を、選択キーにより選択するステップと、傾き検出手段により検出された装置本体の傾きに応じて表示され、分割された情報の選択を、上記選択キーの押圧を解除することにより確定するステップと、を含んでいる。更に、好ましい形態としては、装置本体の傾きを表示部に表示するステップを含んでいる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の携帯端末装置及びこの装置を用いた情報の選択方法によれば、少ないキーの押下回数で分割された情報の選択を行うことができるので、入力速度の向上を図ることができる。すなわち、押下されたキーの解除(離隔)により、選択した情報を確定することができるので、余計なキー操作が不要となり、そのための処理を削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本発明の実施の形態例に関係する携帯端末装置の概観図である。
図1に示すように、携帯端末装置1は、送信すべき情報を入力するためのキー入力部4と、送信すべき情報を表示する表示部5と、装置本体の傾きを検出する傾き検出センサ3と、傾き検出センサ3により検出された傾きに応じて、キー入力部4に対する入力操作に関連する情報を、表示部5に表示させるCPU2とを有して構成される。
【0015】
CPU2は、定期的に傾き検出センサ3から検出された装置本体の傾きデータを取り込み、装置本体の傾きをユーザーが視覚により確認できるように表示部5に表示させる。このとき、CPU2は、キー入力部4の押下を検出したら、キー入力部4のキーの種類と装置本体の傾斜状態に応じた文字を表示部5に表示させる。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態例に適用される携帯端末装置の構成を示すブロック図である。この携帯端末装置は、例えば、W−CDMA(Wideband‐Code Division Multiple Access)方式に適用可能な構成を想定している。
【0017】
送信時には、通信処理部8において、レイヤ1(物理レイヤ)が処理を行うデータの基本単位(MAC(Medium Access Control)レイヤからレイヤ1にデータが転送される単位)であるトランスポートブロック(TB:Transport Block)毎にブロック誤りを検出するためのCRC(Cyclic Redundancy Check)符号を付加後、チャンネル符号化(誤り訂正符号化)及びインターリーブされる。
【0018】
インターリーブ後のビット系列は、チャンネル推定のためのパイロットビット等のオーバーヘッドを付加された後、データ変調される。データ変調マッピングされた位相平面上の同相及び直交成分は、それぞれ2階層の拡散符号系列で拡散される。
【0019】
拡散後のチップデータ系列は、自乗余弦ルートナイキストフィルタで5MHz帯域に帯域制限された後、D/A変換器でアナログ信号に変換後、直交変換される。RF処理部7において直交変換された中間周波数信号はさらに2GHz帯のRF信号に周波数変換後、電力増幅されてアンテナ10を介して無線通信により送信される。
【0020】
図2は、携帯端末装置の内部の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、受信時には、携帯端末装置のアンテナ10を介して無線通信により入力した受信信号は、RF処理部7において低雑音増幅器で増幅され、高周波数から中間周波数に周波数変換された後、自動利得制御増幅器で線形増幅される。
【0021】
また、通信処理部8において、増幅後の信号は直交検波されて、同相及び直交成分を生じる。この同相及び直交成分のアナログ信号は、A/D変換器でディジタル信号に変換される。さらにディジタル値変換された同相及び直交成分はルートナイキストフィルタで帯域制限後、拡散された受信信号の拡散符号と同一の拡散符号で、逆拡散することにより、伝搬遅延時間の異なる複数のマルチパス成分に時間分離される。
【0022】
時間分離されたパスはコヒーレントレイク合成され、レイク合成後のデータ系列は、デインターリーブ及びチャネル復号による誤り訂正復号の後、2値のデータ判定が行われ、送信データ系列が再生される。再生データ系列から各トランスポートチャネルへの分離及びブロック誤りの検出が行われ、再生データが出力される。
【0023】
出力された再生データは制御部9の上位レイヤのアプリケーションソフトウエア処理部に転送される。ユーザーがキー入力部4にキー入力することにより、制御部9の上位レイヤのアプリケーションソフトウエア処理部は表示部5に再生データ及び再生状態の表示を行う。
【0024】
上述した携帯端末装置の制御部9、キー入力部4及び表示部5において、本発明の実施の形態の通信装置が適用される。以下、この通信装置について説明する。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態例に適用される携帯端末装置の要部を示すハードウエア構成図である。ここで、制御部9は、CPU2及びメモリ6により構成される。メモリ6にはCPU2の動作プログラム及び処理データが記憶される。
【0026】
図4は、本発明の実施の形態例と関連する、携帯端末装置を用いた文字入力モードの動作を示すフローチャートである。図4のフローチャートは、CPU2内でメモリ6に記憶されている動作プログラムに基づいて文字入力モードの動作が行われる場合の処理を示している。
【0027】
図4に示すように、まず、文字入力モードに入ると、タイマーをセットする(ステップS1)。ここでは、CPU2が100msecのタイマーをセットするようにしている。
次に、タイマーが切れているか否か、つまり、セットしたタイマーの100msecが経過しているか否かを判断する(ステップS2)。
【0028】
ステップS2でタイマーが切れていると判断されると、CPU2は、傾き検出センサ3から検出された装置本体の傾きデータを取り込み、装置本体の傾斜状態を計算してメモリ6内に保持すると共に、表示部5に傾斜状態の描画を行って、再び100msecのタイマーをセットする(ステップS3)。
ステップS2で、タイマー切れがないと判断された場合は、次のステップS4へ移行する。
【0029】
そして、CPU2は、装置本体の傾斜状態に応じた文字種が選択されているか否かを判断する(ステップS4)。なお、ステップS4で、文字種が選択されていない場合には、ステップS7へ移行する。
【0030】
ステップS4で文字種が選択されていると判定された場合には、続いてキーが押下されたか否かを判断する(ステップS5)。ここでは、CPU2は、装置本体の傾斜状態に応じて文字種が選択されている状態で、キーが押下されたか否かを判断する。そして、装置本体の傾斜状態に応じた文字種のキーが押下されたと判定された場合には、その文字種の選択が行われたことになる。なお、ステップS5で、キーが押下されていないと判定された場合は、ステップS7へ移行する。
【0031】
ステップS5でキーが押下されたと判定されたときは、センサ情報とキーから文字をセレクトし、文字を描画する(ステップS6)。すなわち、CPU2は、キー入力部4によりキー入力されたキーデータを表示のために取込みメモリ6内に保持すると共に、メモリ6内に表示のために保持されている装置本体の傾斜状態とから、装置本体の傾きとキーの組み合わせに対応する文字を選択し、表示部5に選択された文字の描画をする。
【0032】
最後に、文字入力モードの終了要求があるか否かを判断する(ステップS7)。このステップS7の終了要求は、(a)キー入力部4により終了のためのキー入力がされたこと、(b)表示部5に選択された文字をキー入力部4によりメモリ6内に保持するためのキー入力がされたこと、または(c)表示部5に選択された文字をキー入力部4により通信処理部8に対して送信のための処理をするためのキー入力がされたこと、のいずれかである。
【0033】
なお、ステップS7で、文字入力モードの終了要求がないときは、ステップS2へ戻って、文字入力モードの終了要求があるまでステップS2〜ステップS7までの処理及び判断を繰り返す。
【0034】
図5は、本発明の実施の形態例に関係する、携帯端末装置を用いた文字入力及び確定の動作を示すフローチャートである。
図5は、図4のステップS5のキー押下により文字入力するときの確定の動作に対応するものである。まず、CPU2によって、キーが押下されたか否かが判断される(ステップS11)。
【0035】
このステップS11でキーが押下されたと判定された場合は、続いて傾き情報とキーから文字を描画する(ステップS12)。ここでは、CPU2が、キー入力部4によりキー入力されたキーデータを表示のために取込みメモリ6内に保持すると共に、メモリ6内に保持されている装置本体の傾斜状態とから装置本体の傾きとキーの組み合わせに対応する文字を選択して、表示部5に描画をする。なお、ステップS11で、キーが押下されないと判定されたときは、キーの押下があるまでステップS11の判断を繰り返す。
【0036】
ステップS12で、傾き情報とキー入力とから文字が描画された後は、続いて押下されたキーがリリースされたか否かが判断される(ステップS13)。このステップS13において、キーがリリースされたと判定された場合は、入力された文字が確定する(ステップS14)。すなわち、CPU2は、キー入力部4によりキー入力されたキーデータを確定のために取込みメモリ6内に保持する。なお、ステップS13で、キーがリリースされない場合には、ステップS12へ戻って、キーのリリースがあるまでステップS12〜ステップS13までの処理及び判断を繰り返す。
【0037】
次に、文字入力モードの終了要求があるか否かを判断する(ステップS15)。この終了要求も、図4のステップS7と同様に、(a)キー入力部4により終了のためのキー入力がされたこと、(b)表示部5に選択された文字をキー入力部4によりメモリ6内に保持するためのキー入力がされたこと、または(c)表示部5に選択された文字をキー入力部4により通信処理部8に対して送信のための処理をするためのキー入力がされたこと、のいずれかの場合を意味する。
【0038】
なお、ステップS14で、文字入力モードの終了要求がないと判定された場合には、ステップS11へ戻って、文字入力モードの終了要求があるまでステップS11〜ステップS15までの処理及び判断を繰り返す。
【0039】
図6は、本発明の実施の形態例に関係する、傾斜状態による文字種の入力及び電話帳の表示を示す図であり、図6Aは通常保持状態の平仮名、図6Bは左傾斜のカタカナ、図6Cは上傾斜の数字、図6Dは右傾斜のアルファベット、図6Eは下傾斜の電話帳グループ(1〜10)である。図6は、図4のステップS4の文字種の選択の動作に対応するものである。
【0040】
図6Aに示す通常保持状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の中央部が点灯する傾斜のない状態を示す傾斜状態表示部61−1が表示される。このとき、キー入力部4の平仮名キー63−1が押下されると、表示部5に平仮名62−1が表示される。
【0041】
図6Bに示す左傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の左端部が点灯する左傾斜状態を示す傾斜状態表示部61−2が表示される。このとき、キー入力部4のカタカナキー63−2が押下されると、表示部5にカタカナ62−2が表示される。
【0042】
図6Cに示す上傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の上端部が点灯する上傾斜状態を示す傾斜状態表示部61−3が表示される。このとき、キー入力部4の数字キー63−3が押下されると、表示部5に数字62−3が表示される。
【0043】
図6Dに示す右傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の右端部が点灯する右傾斜状態を示す傾斜状態表示部61−4が表示される。このとき、キー入力部4のアルファベットキー63−4が押下されると、表示部5にアルファベット62−4が表示される。
【0044】
図6Eに示す下傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の下端部が点灯する下傾斜状態を示す傾斜状態表示部61−5が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー63−5が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)62−5が表示される。
【0045】
ここで、各キーが押下及びリリースされたとき、その文字種が選択されて確定されたことになる。なお、連続して同じ文字種のキーが押下及びリリースされたとき、その文字種が選択されて確定される。また、同じ文字種のキーが押下及びリリースが中断されたとき、図4に示したフローチャートに従い、ステップS7の終了要求がないときは、ステップS4の文字種の判断が繰り返される。
【0046】
上述した図6の文字種の選択表示の後に、以下の各文字の入力が行われる。図7は、傾斜状態による平仮名文字の入力を示す図であり、図7Aは通常保持状態のあ行、図7Bは左傾斜のい行、図7Cは上に傾斜のう行、図7Dは右に傾斜のえ行、図7Eは下に傾斜のお行である。
【0047】
図7Aに示す通常保持状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の中央部が点灯する傾斜のない状態を示す傾斜状態表示部71−1が表示される。このとき、キー入力部4の平仮名キー「あ」73−1が押下されると、表示部5に平仮名「あ」72−1が表示される。ここでは、連続して同じの平仮名キーが押下及びリリースされたとき、その平仮名が選択されて表示されて確定される状態を示す。
【0048】
図7Bに示す左傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の左端部が点灯する左傾斜状態を示す傾斜状態表示部71−2が表示される。このとき、キー入力部4の平仮名キー「い」73−2が押下されると、表示部5に平仮名「あ」72−1の次に平仮名「い」72−2が表示される。
【0049】
図7Cに示す上傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の上端部が点灯する上傾斜状態を示す傾斜状態表示部71−3が表示される。このとき、キー入力部4の平仮名キー「う」73−3が押下されると、表示部5に平仮名「い」72−2の次に平仮名「う」72−3が表示される。
【0050】
図7Dに示す右傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の右端部が点灯する右傾斜状態を示す傾斜状態表示部71−4が表示される。このとき、キー入力部4の平仮名キー「え」73−4が押下されると、表示部5に平仮名「う」72−3の次に平仮名「え」72−4が表示される。
【0051】
図7Eに示す下傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の下端部が点灯する下傾斜状態を示す傾斜状態表示部71−5が表示される。このとき、キー入力部4の平仮名キー「お」73−5が押下されると、表示部5に平仮名「え」72−4の次に平仮名「お」72−5が表示される。
【0052】
なお、他のカタカナ、数字、アルファベットも同様に選択されて表示されるので、その説明を省略する。以下に、電話帳グループ(1〜10)の選択表示を説明する。なお、平仮名などの文字種を選択表示した後に、次に直ちに電話番号の数字のみを入力するモードを優先させるようにしてもよい。
【0053】
図8は、本発明の実施の形態例を示す説明図である。特に、図8は、携帯端末装置本体の傾斜の方向により、電話帳の分割グループの表示を変更するものである。図8Aは、通常保持状態の1グループ、図8Bは左傾斜の1/4分割グループ、図8Cは上に傾斜の2/4分割グループ、図8Dは右に傾斜の3/4分割グループ、図8Eは下に傾斜の4/4分割グループを示している。この図8の動作は、図6Eの電話帳グループ(1〜10)の選択表示の動作に対応するものである。ここでは、電話帳グループ(1〜10)の1グル−プが装置1の傾きの方向とキーの押下とにより1/4〜4/4まで分割して選択表示される例を示している。なお、ここでも文字の入力の場合と同様に、押下されたキーのリリースにより分割されたグループの選択が確定することになる。
【0054】
図8Aに示す通常保持状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の中央部が点灯する傾斜のない状態を示す傾斜状態表示部81−1が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「1」83−1が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「1グループ」82−1が表示される。
【0055】
また、図8Bに示す左傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の左端部が点灯する左傾斜状態を示す傾斜状態表示部81−2が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「1/4」83−2が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「1/4グループ」82−2が表示される。
【0056】
図8Cに示す上傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の上端部が点灯する上傾斜状態を示す傾斜状態表示部81−3が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「2/4」83−3が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「2/4グループ」82−3が表示される。
【0057】
図8Dに示す右傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の右端部が点灯する右傾斜状態を示す傾斜状態表示部81−4が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「3/4」83−4が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「3/4グループ」82−4が表示される。
【0058】
図8Eに示す下傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の下端部が点灯する下傾斜状態を示す傾斜状態表示部81−5が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「4/4」83−5が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「4/4グループ」82−5が表示される。
【0059】
図9は、本発明の実施の形態例において、傾斜状態による電話帳の前後の分割グループ及び前後の候補の表示を示す図であり、図9Aは通常保持状態の分割グループ、図9Bは左傾斜の前の候補、図9Cは上に傾斜の前のグループ、図9Dは右に傾斜の次の候補、図9Eは下に傾斜の次のグループである。ここでは装置1の傾きとキーの押下とにより、図8の各1/4〜4/4の分割グループから前後の分割グループの選択表示、及び前後の候補の選択表示例を示す。
【0060】
上述した図8Cに示す上傾斜状態において、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「2/4グループ」82−3が表示された後に、図9Aに示す通常保持状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の中央部が点灯する傾斜のない状態を示す傾斜状態表示部91−1が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「2/4」93−1が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)の「現在の2/4グループの現在の候補(n)」92−1が表示される。
【0061】
図9Bに示す左傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の左端部が点灯する左傾斜状態を示す傾斜状態表示部91−2が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「2/4」93−2が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「2/4グループの前の候補(n−1)」92−2が表示される。
【0062】
図9Cに示す上傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の上端部が点灯する上傾斜状態を示す傾斜状態表示部91−3が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「1/4」93−3が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)「前の1/4グループの現在の候補(n)」92−3が表示される。
【0063】
図9Dに示す右傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の右端部が点灯する右傾斜状態を示す傾斜状態表示部91−4が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「2/4」93−4が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)の「現在の2/4グループの次の候補(n+1)」92−4が表示される。
【0064】
図9Eに示す下傾斜状態において、携帯端末装置1の表示部5には十字形の下端部が点灯する下傾斜状態を示す傾斜状態表示部91−5が表示される。このとき、キー入力部4の電話帳グループ(1〜10)キー「3/4」93−5が押下されると、表示部5に電話帳グループ(1〜10)の「次の3/4グループの現在の候補(n)」92−5が表示される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態例に関係する携帯端末装置の概観図である。
【図2】図1に示す携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す携帯端末装置の要部を示すハードウエア構成図である。
【図4】携帯端末装置を用いた文字入力モードの動作を示すフローチャートである。
【図5】携帯端末装置を用いた文字入力及び文字入力の確定の動作を示すフローチャートである。
【図6】携帯端末装置の傾斜状態による文字種の入力及び電話帳の表示を示す図であり、図6Aは通常保持状態の平仮名、図6Bは左傾斜のカタカナ、図6Cは上に傾斜の数字、図6Dは右に傾斜のアルファベット、図6Eは下に傾斜の電話帳グループ(1〜10)である。
【図7】携帯端末装置の傾斜状態による平仮名文字の入力を示す図であり、図7Aは通常保持状態のあ行、図7Bは左傾斜のイ行、図7Cは上に傾斜のう行、図7Dは右に傾斜のえ行、図7Eは下に傾斜のお行である。
【図8】本発明の実施の形態例としての携帯端末装置の利用状態を示す図であり、携帯端末装置の傾斜状態により、電話帳の分割グループの表示を示している。図8Aは通常保持状態の1グループ、図8Bは左傾斜の1/4分割グループ、図8Cは上に傾斜の2/4分割グループ、図8Dは右に傾斜の3/4分割グループ、図8Eは下に傾斜の4/4分割グループである。
【図9】本発明の実施の形態例としての携帯端末装置の傾斜状態による電話帳の前後の分割グループ及び前後の候補の表示を示す図である。図9Aは通常保持状態の分割グループ、図9Bは左傾斜の前の候補、図9Cは上に傾斜の前のグループ、図9Dは右に傾斜の次の候補、図9Eは下に傾斜の次のグループである。
【符号の説明】
【0066】
1…携帯端末装置、2…CPU、3…傾き検出センサ、4…キー入力部、5…表示部、6…メモリ、7…RF処理部、8…通信処理部、9…制御部、10…アンテナ、61−1…通常保持状態の傾斜状態表示部、62−1…平仮名、63−1…平仮名キー、61−2…左傾斜の傾斜状態表示部、62−2…カタカナ、63−2…カタカナキー、61−3…上に傾斜の傾斜状態表示部、62−3…数字、63−3…数字キー、61−4…右に傾斜の傾斜状態表示部、62−4…アルファベット、63−4…アルファベットキー、61−5…下に傾斜の傾斜状態表示部、62−5…電話帳グループ(1〜10)、63−5…電話帳グループ(1〜10)キー、71−1…通常保持状態の傾斜状態表示部、72−1…平仮名「あ」行、73−1…平仮名「あ」行キー、71−2…左傾斜の傾斜状態表示部、72−2…平仮名「い」行、73−2…平仮名「い」行キー、71−3…上に傾斜の傾斜状態表示部、72−3…平仮名「う」行、73−3…平仮名「う」行キー、71−4…右に傾斜の傾斜状態表示部、72−4…平仮名「え」行、73−4…平仮名「え」行キー、71−5…下に傾斜の傾斜状態表示部、72−5…平仮名「お」行、73−5…平仮名「お」行キー、81−1…通常保持状態の傾斜状態表示部、82−1…グループ(1〜10)、83−1…グループ(1〜10)キー、81−2…左傾斜の傾斜状態表示部、82−2…1/4グループ、83−2…1/4グループキー、81−3…上に傾斜の傾斜状態表示部、82−3…2/4グループ、83−3…2/4グループキー、81−4…右に傾斜の傾斜状態表示部、82−4…3/4グループ、83−4…3/4グループキー、81−5…下に傾斜の傾斜状態表示部、82−5…4/4グループ、83−5…4/4グループキー、91−1…通常保持状態の傾斜状態表示部、92−1…現在のグループの現在の候補、93−1…現在のグループー、91−2…左傾斜の傾斜状態表示部、92−2…現在のグループの前の候補、93−2…現在のグループキー、91−3…上に傾斜の傾斜状態表示部、92−3…前のグループの現在の候補、93−3…前のグループキー、91−4…右に傾斜の傾斜状態表示部、92−4…現在のグループの次の候補、93−4…現在のグループキー、91−5…下に傾斜の傾斜状態表示部、92−5…次のグループの現在の候補、93−5…次のグループキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分割された情報を表示する表示手段と、
上記分割された情報を選択するための選択キーと、
装置本体の傾きの方向を検出するための傾き検出手段と、
上記選択キーが押圧されたとき、上記検出手段により検出された傾きの方向に応じて、上記分割された情報を上記表示手段に表示させ、上記選択キーの押圧が解除されたとき、表示されている分割された情報の選択が確定されるように制御する制御手段を、
備えたことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
上記分割された情報は、電話帳を分割したグループの情報である、請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
上記表示手段には、上記分割された情報の他に、上記装置本体の傾きの方向を表示する表示部を備えている、請求項1または2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
装置本体の傾きの方向を検出するステップと、
上記検出した傾きの方向に応じて、表示する情報を分割して表示するステップと、
上記分割された情報を、選択キーにより選択するステップと、
上記傾き検出手段により検出された上記装置本体の傾きに応じて表示された上記分割された情報の選択を、上記選択キーの押圧を解除することにより確定するステップと、
を含む携帯端末装置を用いた情報の選択方法。
【請求項5】
更に、装置本体の傾きの方向を表示手段に表示するステップを含む、
請求項4に記載の携帯端末装置を用いた情報の選択方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−193737(P2008−193737A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−110486(P2008−110486)
【出願日】平成20年4月21日(2008.4.21)
【分割の表示】特願2003−391324(P2003−391324)の分割
【原出願日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】