携帯端末
【課題】ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にする。
【解決手段】本発明のハンズフリーシステムは、車両の室内に配設されるものであって、音声を出力する音声出力手段3と、音声を入力する音声入力手段4と、携帯電話機の動作を制御する制御手段とを備えて成るものにおいて、携帯電話機が車両の室内に持ち込まれたときに、この携帯電話機との間でデータや信号等を無線通信によって送受するように構成したものである。この構成によれば、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業が不要になる。
【解決手段】本発明のハンズフリーシステムは、車両の室内に配設されるものであって、音声を出力する音声出力手段3と、音声を入力する音声入力手段4と、携帯電話機の動作を制御する制御手段とを備えて成るものにおいて、携帯電話機が車両の室内に持ち込まれたときに、この携帯電話機との間でデータや信号等を無線通信によって送受するように構成したものである。この構成によれば、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業が不要になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車等の車両を運転する運転者が携帯電話機を持たずに通話することができるハンズフリーシステムに無線接続される携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンズフリーシステムの一例として、箱状のケースの内部に、音声を出力するスピーカ(音声出力手段)と音声を入力するマイク(音声入力手段)と携帯電話機の動作を制御する制御装置(制御手段)とを設けた構成がある。この構成の場合、上記ケースを車両の室内の適当な部位に配設し、ケースから導出された電源ケーブルをシガレットライターのソケットに接続し、ケースから導出された接続ケーブルを車両の室内に持ち込まれた携帯電話機に接続している。
【0003】
上記構成によれば、携帯電話機が着呼したときには、ケースに設けられた通話開始キーを操作することにより、受話音声をスピーカから出力すると共に、送話音声をマイクから入力することができるようになる。この結果、運転者は、携帯電話機を持たずに通話できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来構成では、携帯電話機を車両の室内に持ち込んだときに、ハンズフリーシステムの接続ケーブルを携帯電話機に接続する作業を行わなければならず、その作業が面倒である。また、車両の室内は狭いため、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブルが邪魔になるという不具合もあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にすることができる携帯電話機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、車両の室内に配設される表示手段と、車両の室内に配設される、音声を出力する音声出力手段と、車室内に配設される、音声を入力する音声入力手段と、制御手段とを有するハンズフリーシステムに対して、無線通信手段によって接続されることで、自己への着信に対する通話を、前記制御手段が処理することで、前記ハンズフリーシステムを用いたハンズフリー通話が可能である携帯電話機であって、
前記無線通信手段によって前記ハンズフリーシステムと無線リンクが接続されているときに、自動着呼機能が設定されている場合において、着信があると、着呼操作無しに前記ハンズフリーシステムとの間で音声パスを設定し、前記音声入力手段から入力された音声を前記音声パスで受信するとともに、着信元の他携帯電話機からの音声を前記音声パスで前記音声出力手段へ送信することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、携帯電話機が車両の室内に持ち込まれたときに、携帯電話機とがハンズフリーシステムとが無線接続されることで、ハンズフリー通話が行えるため、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にすることができる。
【0008】
また、自動着呼機能を設定しておくと、着呼操作を行わなくても、音声パスが自動的に設定されて、ハンズフリー通話が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を自動車の車室内に配設するハンズフリーシステムに適用した一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、図1は、本実施例のハンズフリーシステム1の全体構成を概略的に示す図である。この図1に示すように、ハンズフリーシステム1は、本体ケース2と、音声を出力する音声出力手段である例えばスピーカ3と、音声を入力する音声入力手段である例えばマイク4とを備えて構成されている。スピーカ3はほぼ棒状をなす取付部材5の一端部に取り付けられ、マイク4は上記取付部材5の他端部に支持アーム6を介して取り付けられている。
【0010】
上記取付部材5(即ち、スピーカ3及びマイク4)は、自動車の運転者のシートのヘッドレスト(図示しない)に着脱可能に取り付けられている。そして、スピーカ3及びマイク4は、本体ケース2に接続ケーブル7を介して接続されている。
【0011】
また、上記本体ケース2には、車室内のインストルメントパネルの下部に配設されたシガレットライターのソケット(図示しない)に着脱可能に挿入接続されるプラグ部8が一体に設けられている。この場合、本体ケース2のプラグ部8をシガレットライターのソケットに挿入接続することにより、ハンズフリーシステム1は自動車に搭載されたバッテリから電源が供給されるように構成されている。尚、イグニッションキーがACC位置(またはIG位置)に位置するように回動操作されると、ハンズフリーシステム1に電源が投入されるように構成されている。
【0012】
また、本体ケース2の上面部(または前面部)には、表示手段である例えば状態インジケータ9が配設されている。この状態インジケータ9には、携帯電話機の圏外表示用のLED10と、携帯電話機の着信表示用のLED11と、携帯電話機の電界強度表示用の例えば3個のLED12、13、14と、ブルートースリンクアクティブ表示用のLED30とが設けられている。
【0013】
更に、本体ケース2の内部には、ハンズフリーシステム1の動作を制御する制御装置15(図2参照)が配設されている。この制御装置15が、携帯電話機の動作を制御する制御手段としての機能を備えている。
【0014】
さて、図2は、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16の電気的構成を示すブロック図である。尚、ハンズフリーシステム1の電気的構成のうちのスピーカ3とマイク4と状態インジケータ9を除く構成部分が上記制御装置15に相当している。また、携帯電話機16の電気的構成としては、ブルートースモジュール(Bluetooth Module)17だけを図示しているが、携帯電話機16の図示しない周知の電気的構成が備わっている。
【0015】
上記図2に示すように、ハンズフリーシステム1の制御装置15は、MPU18、エコーキャンセラ19、イコライザ20、アンプ21、CODEC22、ブルートースモジュール(Bluetooth Module)23、ノイズキャンセラ24、イコライザ25及びアンプ26を備えて構成されている。この場合、MPU18が、エコーキャンセラ19、イコライザ20、アンプ21、CODEC22、ブルートースモジュール(Bluetooth Module)23、ノイズキャンセラ24、イコライザ25及びアンプ26をそれぞれ制御するように構成されている。
【0016】
また、MPU18は、状態インジケータ9のLED10〜14、30をそれぞれ点灯制御するように構成されている。そして、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23と、携帯電話機16のブルートースモジュール17との間には、後述するようにして、ブルートースリンク(Bluetooth Link)がアクティブな状態に設定されるように、即ち、無線によるリンクが設定されるように構成されている。
【0017】
尚、上記2つのブルートースモジュール17、23間で無線通信を行う場合、いずれか一方をマスタに設定し、他方をスレーブに設定する必要がある。通常、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23側をマスタに設定することが好ましい。これは、ハンズフリーシステム1は車載バッテリから電源をとっているため、電源の容量の面で有利なためである。
【0018】
そして、上記ブルートースリンクがアティブな状態に設定されると、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間でデータや信号等を無線通信によって送受することが可能なように構成されている。即ち、ブルートースモジュール17、23が無線通信手段を構成している。更にまた、上記ブルートースリンクがアクティブな状態で、後述するようにしてブルートースの音声パスが設定されると、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間で音声信号を送受信することができるように構成されている。
【0019】
また、ハンズフリーシステム1及び携帯電話機16と、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等との間の電話回線が接続された通話状態の場合、ハンズフリーシステム1においては、音声(送話音声)がマイク4に入力されると、マイク4から音声信号が出力され、この音声信号は、エコーキャンセラ19、イコライザ20、アンプ21を通ってCODEC22へ与えられ、ここで、デジタルの音声信号に変換されると共に符号化される。この音声信号は、ブルートースモジュール23を経由することにより電波信号として送信されるように構成されている。そして、携帯電話機16は、上記電波信号をブルートースモジュール17を介して受信すると共に、この受信信号(即ち、送話音声信号)を他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等へ送信するように構成されている。
【0020】
一方、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等から送信された受話音声信号を携帯電話機16が受信すると、この受信信号はブルートースモジュール17を介して電波信号としてハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。そして、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23が上記受話音声信号を受信すると、この受話音声信号はCODEC22へ与えられ、ここで、復号化されると共にアナログの音声信号に変換される。そして、この受話音声信号は、ノイズキャンセラ24、イコライザ25、アンプ26を経由してスピーカ3へ与えられ、スピーカ3から受話音声が出力されるように構成されている。これにより、ハンズフリーシステム1(即ち、携帯電話機16)と、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等との間で通話を実行できる構成となっている。
【0021】
次に、上記した構成のハンズフリーシステム1及び携帯電話機16の動作について、図3ないし図13を参照して説明する。まず、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間でブルートースリンクが確立されるシーケンスについて、図3に従って述べる。
【0022】
尚、ハンズフリーシステム1は、車両の車室内に搭載された状態で、車室内に搭載された複数の機器(例えばオーディオ装置やカーナビ装置やパソコン等)と共にブルートースによる車内LANが構成されている。この場合、複数の機器にもブルートースモジュールがそれぞれ内蔵されている。そして、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23をマスタとし、他の機器のブルートースモジュールをスレーブとしている。勿論、他の機器のいずれか1つの機器のブルートースモジュールをマスタとし、それ以外をスレーブとしても良い。
【0023】
さて、電源が入っている携帯電話機16を所持している運転者が車室内に乗り込み、エンジンの始動キー(イグニッションキー)を回動させてACC位置或はIG位置に位置させると、ハンズフリーシステム1に電源が投入される。すると、図3に示すように、ハンズフリーシステム1は、車内LANに接続される機器がないか、データリンク要求信号を周辺機器に対して送出するように構成されている。
【0024】
ここで、携帯電話機16が、上記データリンク要求信号を受けると、データリンク応答の信号をハンズフリーシステム1へ返すように構成されている。これにより、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間でブルートースリンクが確立され、該ブルートースリンクがアクティブな状態に設定される。そして、ハンズフリーシステム1の制御装置15は、状態インジケータ9のブルートースリンクアクティブ表示用のLED30を点灯するように構成されている。このLED30の点灯により、運転者(ユーザー)は、上記ブルートースリンクがアクティブ状態になったことを明確に認識できる。
【0025】
そして、上記ブルートースリンクがアクティブ状態で、ユーザーが携帯電話機16において発呼操作または着呼操作を実行すると、図4に示すように、携帯電話機16からハンズフリーシステム1へ音声リンク要求の信号が送出される。続いて、ハンズフリーシステム1が、上記音声リンク要求を受けると、音声リンク応答の信号を携帯電話機16へ返すように構成されている。
【0026】
これにより、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間に、ブルートースによる音声パスが設定される。この結果、携帯電話機16と、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等との間が通話状態であれば、ユーザーは、ハンズフリーシステム1のスピーカ3及びマイク4を利用して音声通話を実行することができるようになる。
【0027】
尚、携帯電話機16における発呼操作とは、例えば、通話開始キーを操作して、電話番号を入力する操作である。また、着呼操作とは、例えば、携帯電話機16が着呼(着信)動作しているときに、通話開始キーを操作する操作である。この場合、携帯電話機16の自動着呼(着信)機能を設定しておくと、上記着呼操作を行わなくても、上記した音声パスが自動的に設定されるように構成されている。
【0028】
次に、ハンズフリーシステム1の本体ケース2に設けられた状態インジケータ9の圏外表示用のLED10の点灯動作について、図5を参照して説明する。携帯電話機16は、常時、サービスエリア内、即ち、圏内にいるか否か(圏外であるか)を監視している。そこで、携帯電話機16は、圏内または圏外の状態が変化したときに、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であれば、圏外表示オン要求または圏外表示オフ要求の信号をハンズフリーシステム1へ送出するように構成されている。
【0029】
具体的には、図5に示すように、携帯電話機16が圏外を検出すると、その時点で、圏外表示オン要求の信号をハンズフリーシステム1へ送出する。すると、ハンズフリーシステム1は、上記圏外表示オン要求の信号を受けて、状態インジケータ9の圏外表示用のLED10を点灯するように構成されている。この後、携帯電話機16が圏内を検出すると、その時点で、圏外表示オフ要求の信号をハンズフリーシステム1へ送出する。すると、ハンズフリーシステム1は、上記圏外表示オフ要求の信号を受けて、状態インジケータ9の圏外表示用のLED10を消灯するように構成されている。
【0030】
また、携帯電話機16は、常時、受信電界強度をモニタしている。そこで、携帯電話機16は、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であれば、検知した受信電界強度をハンズフリーシステム1へ送出するように構成されている。
【0031】
具体的には、図6に示すように、携帯電話機16が受信電界強度を設定時間毎に繰り返し検出すると、その検出時点で、受信電界強度の信号(信号ヘッダ及び受信レベルを表示する信号)をハンズフリーシステム1へ送出する。すると、ハンズフリーシステム1は、上記受信電界強度の信号を受けて、状態インジケータ9の受信電界強度表示用のLED12、13、14を点灯制御するように構成されている。
【0032】
この場合、受信電界強度の強さに応じてLED12、13、14の点灯個数を調整するように構成されている。例えば、受信電界強度を3段階に分けて、受信電界強度が最大のときは3個のLEDを点灯させ、受信電界強度が中ぐらいときは2個のLEDを点灯させ、受信電界強度が最小のときは1個のLEDを点灯させるように構成しても良い。この場合、LEDの個数は、3個に限られるものではなく、4個以上設けても良い。尚、LEDの点灯個数で受信電界強度を表示する構成に代えて、LEDの点灯の明るさや点滅点灯のパターン等で受信電界強度を表示するように構成しても良い。
【0033】
一方、本実施例では、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であるちきには、携帯電話機16をハンズフリーシステム1のリモコンとして利用することが可能なように構成されている。具体的に説明すると、まず、携帯電話機16は、通常、マイク感度設定機能、スピーカの音量設定機能、エコーキャンセラ設定機能、音声イコライザ設定機能等の種々の設定機能を備えており、該携帯電話機16の筐体に設けられた各種の操作キーを操作することにより、上記種々の設定を実行できるように構成されている。そして、ハンズフリーシステム1にも、携帯電話機16とほぼ同じ種々の設定機能が備わっている。
【0034】
そこで、携帯電話機16は、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、上記種々の設定機能を実行するための操作キーが操作されたときには、ハンズフリーシステム1の種々の設定機能が動作して各設定が変更されるように構成されている。
【0035】
例えば、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図7に示すように、携帯電話機16側でマイク感度変更の操作が実行されると、マイク感度設定の信号(即ち、マイク感度アップまたはダウンの信号)がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記マイク感度設定の信号を受けて、マイク4の感度をアップまたはダウンするように構成されている。尚、マイク感度の変更設定は、アンプ21のゲインを調整することにより実行されるように構成されている。
【0036】
また、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図8に示すように、携帯電話機16側で音量変更の操作が実行されると、音量設定の信号(即ち、音量アップまたはダウンの信号)がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記音量設定の信号を受けて、スピーカ3の音量をアップまたはダウンするように構成されている。尚、スピ−カの音量変更設定は、アンプ26のゲインを調整することにより実行されるように構成されている。
【0037】
更に、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図9に示すように、携帯電話機16側でエコーキャンセラをオンまたはオフする操作が実行されると、エコーキャンセラのオンまたはオフ設定の信号がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記エコーキャンセラのオンまたはオフ設定の信号を受けて、エコーキャンセラ19をオンまたはオフ設定するように構成されている。
【0038】
更にまた、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図10に示すように、携帯電話機16側で音声イコライザを設定する操作が実行されると、音声イコライザの設定信号(即ち、ノーマルまたは高域強調または低域強調の設定信号)がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記音声イコライザの設定信号を受けて、イコライザ20、25を設定するように構成されている。
【0039】
次に、本実施例のハンズフリーシステム1は、音声ダイヤラの機能を備えており、以下、この機能について図11及び図12を参照して説明する。まず、音声ダイヤラには、不特定のユーザーが数字を発声することにより電話番号を直接認識する不特定話者認識と、事前に電話番号をユーザーが発声する名称(名前)と共に登録しておき、ユーザーが発声する名称を認識することにより、それに対応する電話番号を読み出す特定話者認識とがある。ここでは、特定話者認識について、以下説明する。
【0040】
まず、特定話者認識の登録の動作について、図11を参照して説明する。ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図11に示すように、携帯電話機16で特定話者認識登録の操作(音声と電話番号を登録する操作)が実行されると、特定話者認識登録のコマンド(起動)の信号がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記コマンドの信号を受けて、特定話者認識の登録動作を起動させるように構成されている。
【0041】
そして、特定話者認識の登録動作が起動されると、ハンズフリーシステム1は、電話番号入力要求(表示)の信号を携帯電話機16へ送出するように構成されている。この信号を受けて、携帯電話機16は、そのディスプレイに電話番号入力要求のメッセージ等(即ち、画面)を表示する。これと共に、ハンズフリーシステム1は、電話番号入力要求のメッセージに対応する合成音声を生成し、スピーカ3から出力するように構成されている。
【0042】
続いて、ユーザーが、携帯電話機16の種々の操作キーを操作することによって、電話番号を入力する操作と、電話番号入力の完了操作(例えば確定キーや通話開始キーを押す操作)とを行う。すると、携帯電話機16は、入力された電話番号のデータをハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。
【0043】
そして、上記電話番号のデータを受けると、ハンズフリーシステム1は、音声登録要求(表示)の信号を携帯電話機16へ送出するように構成されている。この信号を受けて、携帯電話機16は、そのディスプレイに音声登録要求のメッセージ等(即ち、画面)を表示する。これと共に、ハンズフリーシステム1は、音声登録要求のメッセージに対応する合成音声を生成し、スピーカ3から出力するように構成されている。
【0044】
続いて、ユーザーが、登録したい名称の音声をハンズフリーシステム1のマイク4に向けて発声すると、その音声は該マイク4により入力され、ハンズフリーシステム1内に入力される。そして、ハンズフリーシステム1は、電話番号のデータと名称の音声のデータ(音声のデジタルデータのパターン)を対応させて内部の記憶手段(RAMやEEPROM等のメモリ)に登録するように構成されている。
【0045】
尚、登録したい名称を携帯電話機16の種々の操作キーを操作することにより入力し、入力した名称のデータをハンズフリーシステム1へ送信し、ハンズフリーシステム1側で上記受信した名称のデータを合成音声のデータに変換してから登録するように構成しても良い。また、携帯電話機16のマイクによって登録したい名称の音声を入力し、この入力した名称の音声データをハンズフリーシステム1へ送信して登録するように構成しても良い。
【0046】
次に、特定話者認識の発信(発呼)の動作について、図12を参照して説明する。前記ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図12に示すように、携帯電話機16で特定話者認識による発信の起動操作(例えば携帯電話機16の種々の操作キーの中の所定の操作キーを操作することによりなされる操作)が実行されると、特定話者認識の発信のコマンド(起動)の信号がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記コマンドの信号を受けて、特定話者認識の発信動作を起動させるように構成されている。
【0047】
そして、特定話者認識の発信動作が起動されると、ハンズフリーシステム1は、発信先名(発信先の名称)要求のメッセージに対応する合成音声を生成し、スピーカ3から出力するように構成されている。続いて、ユーザーが、発信先の名称の音声をハンズフリーシステム1のマイク4に向けて発声すると、その音声は該マイク4により入力され、ハンズフリーシステム1内に入力される。そして、ハンズフリーシステム1は、上記入力した音声を認識し、認識した名称(認識結果)、または、登録されている名称(上記認識結果と一致する登録名称)の音声を合成し、スピーカ3から出力するように構成されている。この認識結果の名称の発声(出力)処理が、認識登録名再生の処理である。
【0048】
続いて、上記スピーカ3から出力された音声を聞いたユーザーが、その出力音声で正しいと判断した場合には、携帯電話機16側で発呼キー(通話開始キー)を操作する、即ち、発信(発呼)操作を実行する。すると、携帯電話機16は、発信先の電話番号を要求する信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。この信号を受けると、ハンズフリーシステム1は、上記認識結果と一致する登録名称に対応して登録されている電話番号を読み出し、この電話番号のデータと発信要求の信号を携帯電話機16へ送信するように構成されている。これを受信すると、携帯電話機16は、受信した電話番号の発信先へ自動的に発信するように構成されている。
【0049】
尚、上述した携帯電話機16側で発呼キーを操作する構成を止めて、代わりに、ハンズフリーシステム1側において、認識結果と一致する登録名称に対応して登録されている電話番号を読み出し、この電話番号のデータと発信要求の信号を携帯電話機16へ送信した後、これを受信した携帯電話機16が、予め決められた設定時間が経過した時点で、受信した電話番号の発信先へ自動的に発信するように構成しても良い。この構成の場合、上記設定時間が経時されている途中で、ユーザーにより取り消しキーが操作されたときには、自動発信を止めるように構成されている。
【0050】
一方、上述した特定話者認識の発信に代えて、不特定話者認識の発信を実行する場合には、ハンズフリーシステム1側でユーザーが発声する電話番号を1桁の数字単位で音声認識するように構成すると共に、ユーザーが携帯電話機16で発信操作を行ったときに、上記認識結果の電話番号のデータを携帯電話機16へ送信して、携帯電話機16にて発信するように構成すれば良い。
【0051】
次に、ハンズフリーシステム1の状態インジケータ9の着信表示用のLED30の点灯動作について、図13を参照して説明する。前記ブルートースリンクがアクティブな状態で、携帯電話機16が着信動作すると、携帯電話機16は着信表示用のLED30をオンする要求の信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。上記要求の信号を受けると、ハンズフリーシステム1は、着信表示用のLED30を点灯させるように構成されている。
【0052】
この後、ユーザーが、携帯電話機16において着信応答操作(通話開始キーを押す操作)を実行すると、携帯電話機16は着信表示用のLED30をオフする要求の信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。上記要求の信号を受けると、ハンズフリーシステム1は、着信表示用のLED30を消灯させるように構成されている。尚、ユーザーが携帯電話機16において着信応答操作すると、前述したようにして、ハンズフリー通話が実行できるようになっている(図4参照)。
【0053】
また、携帯電話機16において自動着信機能が設定されている場合には、自動着信が実行された時点で、携帯電話機16は着信表示用のLED30をオフする要求の信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。そして、これ以降の動作は、図13の場合と同じである。
【0054】
このような構成の本実施例によれば、携帯電話機16が車両の室内に持ち込まれたときに、この携帯電話機16とハンズフリーシステム1との間でデータや信号等を無線通信(例えばブルートースリンク)によって送受するように構成したので、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にすることができる。
【0055】
また、上記実施例では、携帯電話機16を、ハンズフリーシステム1の動作の調整等を実行するリモコンとして使用可能なように構成したので、ハンズフリーシステム1に各種の操作キーを設けなくても済み、全体の構成を簡単化することができる。
【0056】
更に、上記実施例においては、携帯電話機16の圏外、電界強度、着信等の情報を表示する状態インジケータ9を、ハンズフリーシステム1の本体ケース2に設けるように構成したので、上記状態インジケータ9を視認することにより、携帯電話機16の圏外、電界強度、着信等の情報を容易に認識することができ、使い勝手が良くなる。
【0057】
一方、上記実施例において、ハンズフリーシステム1の本体ケース2内に、携帯電話機16を充電する充電回路を配設すると共に、上記充電回路から出力される電力を携帯電話機16へ供給する充電ケーブルを備え、この充電ケーブルの一端を携帯電話機16に着脱可能に接続するように構成しても良い。この場合、充電ケーブルの一端を携帯電話機16に着脱可能に接続するに当たっては、例えば16芯のコネクタまたは18芯のコネクタを用いることが好ましい。また、充電ケーブルの他端をハンズフリーシステム1の本体ケース2に着脱可能に構成することも好ましい構成である。
【0058】
そして、上記したように、ハンズフリーシステム1に充電回路と充電ケーブルとを備えるように構成したので、車両の室内において、携帯電話機16を容易に充電することができる。
【0059】
尚、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続ケーブルで接続する構成(従来構成のハンズフリーシステム)において、充電回路と充電ケーブルとを備えるように構成しても良い。
【0060】
また、上記実施例では、ハンズフリーシステム1のスピーカ3とマイク4を運転者用のシートのヘッドレストに取り付けるように構成したが、車室内の他の部位に取り付けるように構成しても良い。更に、上記実施例においては、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間の無線通信方式として例えばブルートースリンクを用いるように構成したが、これに限られるものではなく、他の無線通信方式を用いるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施例を示すハンズフリーシステムの全体の概略構成図
【図2】ハンズフリーシステム及び携帯電話機のブロック図
【図3】ハンズフリーシステムと携帯電話機との間でブルートースリンクが確立されるまでの動作を示す図
【図4】ハンズフリーシステムと携帯電話機との間にブルートースによる音声パスが設定されるまでの動作を示す図
【図5】ハンズフリーシステムの状態インジケータの圏外表示用のLEDが点灯または消灯されるまでの動作を示す図
【図6】ハンズフリーシステムの状態インジケータの受信電界強度表示用のLEDが点灯されるまでの動作を示す図
【図7】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながらマイク感度を設定するときの動作を示す図
【図8】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながら音量を設定するときの動作を示す図
【図9】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながらエコーキャンセラを設定するときの動作を示す図
【図10】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながら音声イコライザを設定するときの動作を示す図
【図11】音声ダイヤラ機能の登録動作を示す図
【図12】音声ダイヤラ機能の発信動作を示す図
【図13】ハンズフリーシステムの状態インジケータの着信表示用のLEDが点灯または消灯されるまでの動作を示す図
【符号の説明】
【0062】
1はハンズフリーシステム、2は本体ケース、3はスピーカ(音声出力手段)、4はマイク(音声入力手段)、5は取付部材、7は接続ケーブル、8はプラグ部、9は状態インジケータ(表示手段)、10は圏外表示用のLED、11は着信表示用のLED、12、13、14は受信電界強度表示用のLED、15は制御装置(制御手段)、16は携帯電話機、17はブルートースモジュール(無線通信手段)、18はMPU、23はブルートースモジュール(無線通信手段)、30はブルートースリンクアクティブ表示用のLEDを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車等の車両を運転する運転者が携帯電話機を持たずに通話することができるハンズフリーシステムに無線接続される携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンズフリーシステムの一例として、箱状のケースの内部に、音声を出力するスピーカ(音声出力手段)と音声を入力するマイク(音声入力手段)と携帯電話機の動作を制御する制御装置(制御手段)とを設けた構成がある。この構成の場合、上記ケースを車両の室内の適当な部位に配設し、ケースから導出された電源ケーブルをシガレットライターのソケットに接続し、ケースから導出された接続ケーブルを車両の室内に持ち込まれた携帯電話機に接続している。
【0003】
上記構成によれば、携帯電話機が着呼したときには、ケースに設けられた通話開始キーを操作することにより、受話音声をスピーカから出力すると共に、送話音声をマイクから入力することができるようになる。この結果、運転者は、携帯電話機を持たずに通話できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来構成では、携帯電話機を車両の室内に持ち込んだときに、ハンズフリーシステムの接続ケーブルを携帯電話機に接続する作業を行わなければならず、その作業が面倒である。また、車両の室内は狭いため、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブルが邪魔になるという不具合もあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にすることができる携帯電話機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、車両の室内に配設される表示手段と、車両の室内に配設される、音声を出力する音声出力手段と、車室内に配設される、音声を入力する音声入力手段と、制御手段とを有するハンズフリーシステムに対して、無線通信手段によって接続されることで、自己への着信に対する通話を、前記制御手段が処理することで、前記ハンズフリーシステムを用いたハンズフリー通話が可能である携帯電話機であって、
前記無線通信手段によって前記ハンズフリーシステムと無線リンクが接続されているときに、自動着呼機能が設定されている場合において、着信があると、着呼操作無しに前記ハンズフリーシステムとの間で音声パスを設定し、前記音声入力手段から入力された音声を前記音声パスで受信するとともに、着信元の他携帯電話機からの音声を前記音声パスで前記音声出力手段へ送信することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、携帯電話機が車両の室内に持ち込まれたときに、携帯電話機とがハンズフリーシステムとが無線接続されることで、ハンズフリー通話が行えるため、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にすることができる。
【0008】
また、自動着呼機能を設定しておくと、着呼操作を行わなくても、音声パスが自動的に設定されて、ハンズフリー通話が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を自動車の車室内に配設するハンズフリーシステムに適用した一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、図1は、本実施例のハンズフリーシステム1の全体構成を概略的に示す図である。この図1に示すように、ハンズフリーシステム1は、本体ケース2と、音声を出力する音声出力手段である例えばスピーカ3と、音声を入力する音声入力手段である例えばマイク4とを備えて構成されている。スピーカ3はほぼ棒状をなす取付部材5の一端部に取り付けられ、マイク4は上記取付部材5の他端部に支持アーム6を介して取り付けられている。
【0010】
上記取付部材5(即ち、スピーカ3及びマイク4)は、自動車の運転者のシートのヘッドレスト(図示しない)に着脱可能に取り付けられている。そして、スピーカ3及びマイク4は、本体ケース2に接続ケーブル7を介して接続されている。
【0011】
また、上記本体ケース2には、車室内のインストルメントパネルの下部に配設されたシガレットライターのソケット(図示しない)に着脱可能に挿入接続されるプラグ部8が一体に設けられている。この場合、本体ケース2のプラグ部8をシガレットライターのソケットに挿入接続することにより、ハンズフリーシステム1は自動車に搭載されたバッテリから電源が供給されるように構成されている。尚、イグニッションキーがACC位置(またはIG位置)に位置するように回動操作されると、ハンズフリーシステム1に電源が投入されるように構成されている。
【0012】
また、本体ケース2の上面部(または前面部)には、表示手段である例えば状態インジケータ9が配設されている。この状態インジケータ9には、携帯電話機の圏外表示用のLED10と、携帯電話機の着信表示用のLED11と、携帯電話機の電界強度表示用の例えば3個のLED12、13、14と、ブルートースリンクアクティブ表示用のLED30とが設けられている。
【0013】
更に、本体ケース2の内部には、ハンズフリーシステム1の動作を制御する制御装置15(図2参照)が配設されている。この制御装置15が、携帯電話機の動作を制御する制御手段としての機能を備えている。
【0014】
さて、図2は、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16の電気的構成を示すブロック図である。尚、ハンズフリーシステム1の電気的構成のうちのスピーカ3とマイク4と状態インジケータ9を除く構成部分が上記制御装置15に相当している。また、携帯電話機16の電気的構成としては、ブルートースモジュール(Bluetooth Module)17だけを図示しているが、携帯電話機16の図示しない周知の電気的構成が備わっている。
【0015】
上記図2に示すように、ハンズフリーシステム1の制御装置15は、MPU18、エコーキャンセラ19、イコライザ20、アンプ21、CODEC22、ブルートースモジュール(Bluetooth Module)23、ノイズキャンセラ24、イコライザ25及びアンプ26を備えて構成されている。この場合、MPU18が、エコーキャンセラ19、イコライザ20、アンプ21、CODEC22、ブルートースモジュール(Bluetooth Module)23、ノイズキャンセラ24、イコライザ25及びアンプ26をそれぞれ制御するように構成されている。
【0016】
また、MPU18は、状態インジケータ9のLED10〜14、30をそれぞれ点灯制御するように構成されている。そして、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23と、携帯電話機16のブルートースモジュール17との間には、後述するようにして、ブルートースリンク(Bluetooth Link)がアクティブな状態に設定されるように、即ち、無線によるリンクが設定されるように構成されている。
【0017】
尚、上記2つのブルートースモジュール17、23間で無線通信を行う場合、いずれか一方をマスタに設定し、他方をスレーブに設定する必要がある。通常、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23側をマスタに設定することが好ましい。これは、ハンズフリーシステム1は車載バッテリから電源をとっているため、電源の容量の面で有利なためである。
【0018】
そして、上記ブルートースリンクがアティブな状態に設定されると、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間でデータや信号等を無線通信によって送受することが可能なように構成されている。即ち、ブルートースモジュール17、23が無線通信手段を構成している。更にまた、上記ブルートースリンクがアクティブな状態で、後述するようにしてブルートースの音声パスが設定されると、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間で音声信号を送受信することができるように構成されている。
【0019】
また、ハンズフリーシステム1及び携帯電話機16と、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等との間の電話回線が接続された通話状態の場合、ハンズフリーシステム1においては、音声(送話音声)がマイク4に入力されると、マイク4から音声信号が出力され、この音声信号は、エコーキャンセラ19、イコライザ20、アンプ21を通ってCODEC22へ与えられ、ここで、デジタルの音声信号に変換されると共に符号化される。この音声信号は、ブルートースモジュール23を経由することにより電波信号として送信されるように構成されている。そして、携帯電話機16は、上記電波信号をブルートースモジュール17を介して受信すると共に、この受信信号(即ち、送話音声信号)を他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等へ送信するように構成されている。
【0020】
一方、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等から送信された受話音声信号を携帯電話機16が受信すると、この受信信号はブルートースモジュール17を介して電波信号としてハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。そして、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23が上記受話音声信号を受信すると、この受話音声信号はCODEC22へ与えられ、ここで、復号化されると共にアナログの音声信号に変換される。そして、この受話音声信号は、ノイズキャンセラ24、イコライザ25、アンプ26を経由してスピーカ3へ与えられ、スピーカ3から受話音声が出力されるように構成されている。これにより、ハンズフリーシステム1(即ち、携帯電話機16)と、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等との間で通話を実行できる構成となっている。
【0021】
次に、上記した構成のハンズフリーシステム1及び携帯電話機16の動作について、図3ないし図13を参照して説明する。まず、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間でブルートースリンクが確立されるシーケンスについて、図3に従って述べる。
【0022】
尚、ハンズフリーシステム1は、車両の車室内に搭載された状態で、車室内に搭載された複数の機器(例えばオーディオ装置やカーナビ装置やパソコン等)と共にブルートースによる車内LANが構成されている。この場合、複数の機器にもブルートースモジュールがそれぞれ内蔵されている。そして、ハンズフリーシステム1のブルートースモジュール23をマスタとし、他の機器のブルートースモジュールをスレーブとしている。勿論、他の機器のいずれか1つの機器のブルートースモジュールをマスタとし、それ以外をスレーブとしても良い。
【0023】
さて、電源が入っている携帯電話機16を所持している運転者が車室内に乗り込み、エンジンの始動キー(イグニッションキー)を回動させてACC位置或はIG位置に位置させると、ハンズフリーシステム1に電源が投入される。すると、図3に示すように、ハンズフリーシステム1は、車内LANに接続される機器がないか、データリンク要求信号を周辺機器に対して送出するように構成されている。
【0024】
ここで、携帯電話機16が、上記データリンク要求信号を受けると、データリンク応答の信号をハンズフリーシステム1へ返すように構成されている。これにより、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間でブルートースリンクが確立され、該ブルートースリンクがアクティブな状態に設定される。そして、ハンズフリーシステム1の制御装置15は、状態インジケータ9のブルートースリンクアクティブ表示用のLED30を点灯するように構成されている。このLED30の点灯により、運転者(ユーザー)は、上記ブルートースリンクがアクティブ状態になったことを明確に認識できる。
【0025】
そして、上記ブルートースリンクがアクティブ状態で、ユーザーが携帯電話機16において発呼操作または着呼操作を実行すると、図4に示すように、携帯電話機16からハンズフリーシステム1へ音声リンク要求の信号が送出される。続いて、ハンズフリーシステム1が、上記音声リンク要求を受けると、音声リンク応答の信号を携帯電話機16へ返すように構成されている。
【0026】
これにより、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間に、ブルートースによる音声パスが設定される。この結果、携帯電話機16と、他の携帯電話機や公衆電話網の電話機等との間が通話状態であれば、ユーザーは、ハンズフリーシステム1のスピーカ3及びマイク4を利用して音声通話を実行することができるようになる。
【0027】
尚、携帯電話機16における発呼操作とは、例えば、通話開始キーを操作して、電話番号を入力する操作である。また、着呼操作とは、例えば、携帯電話機16が着呼(着信)動作しているときに、通話開始キーを操作する操作である。この場合、携帯電話機16の自動着呼(着信)機能を設定しておくと、上記着呼操作を行わなくても、上記した音声パスが自動的に設定されるように構成されている。
【0028】
次に、ハンズフリーシステム1の本体ケース2に設けられた状態インジケータ9の圏外表示用のLED10の点灯動作について、図5を参照して説明する。携帯電話機16は、常時、サービスエリア内、即ち、圏内にいるか否か(圏外であるか)を監視している。そこで、携帯電話機16は、圏内または圏外の状態が変化したときに、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であれば、圏外表示オン要求または圏外表示オフ要求の信号をハンズフリーシステム1へ送出するように構成されている。
【0029】
具体的には、図5に示すように、携帯電話機16が圏外を検出すると、その時点で、圏外表示オン要求の信号をハンズフリーシステム1へ送出する。すると、ハンズフリーシステム1は、上記圏外表示オン要求の信号を受けて、状態インジケータ9の圏外表示用のLED10を点灯するように構成されている。この後、携帯電話機16が圏内を検出すると、その時点で、圏外表示オフ要求の信号をハンズフリーシステム1へ送出する。すると、ハンズフリーシステム1は、上記圏外表示オフ要求の信号を受けて、状態インジケータ9の圏外表示用のLED10を消灯するように構成されている。
【0030】
また、携帯電話機16は、常時、受信電界強度をモニタしている。そこで、携帯電話機16は、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であれば、検知した受信電界強度をハンズフリーシステム1へ送出するように構成されている。
【0031】
具体的には、図6に示すように、携帯電話機16が受信電界強度を設定時間毎に繰り返し検出すると、その検出時点で、受信電界強度の信号(信号ヘッダ及び受信レベルを表示する信号)をハンズフリーシステム1へ送出する。すると、ハンズフリーシステム1は、上記受信電界強度の信号を受けて、状態インジケータ9の受信電界強度表示用のLED12、13、14を点灯制御するように構成されている。
【0032】
この場合、受信電界強度の強さに応じてLED12、13、14の点灯個数を調整するように構成されている。例えば、受信電界強度を3段階に分けて、受信電界強度が最大のときは3個のLEDを点灯させ、受信電界強度が中ぐらいときは2個のLEDを点灯させ、受信電界強度が最小のときは1個のLEDを点灯させるように構成しても良い。この場合、LEDの個数は、3個に限られるものではなく、4個以上設けても良い。尚、LEDの点灯個数で受信電界強度を表示する構成に代えて、LEDの点灯の明るさや点滅点灯のパターン等で受信電界強度を表示するように構成しても良い。
【0033】
一方、本実施例では、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であるちきには、携帯電話機16をハンズフリーシステム1のリモコンとして利用することが可能なように構成されている。具体的に説明すると、まず、携帯電話機16は、通常、マイク感度設定機能、スピーカの音量設定機能、エコーキャンセラ設定機能、音声イコライザ設定機能等の種々の設定機能を備えており、該携帯電話機16の筐体に設けられた各種の操作キーを操作することにより、上記種々の設定を実行できるように構成されている。そして、ハンズフリーシステム1にも、携帯電話機16とほぼ同じ種々の設定機能が備わっている。
【0034】
そこで、携帯電話機16は、上記ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、上記種々の設定機能を実行するための操作キーが操作されたときには、ハンズフリーシステム1の種々の設定機能が動作して各設定が変更されるように構成されている。
【0035】
例えば、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図7に示すように、携帯電話機16側でマイク感度変更の操作が実行されると、マイク感度設定の信号(即ち、マイク感度アップまたはダウンの信号)がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記マイク感度設定の信号を受けて、マイク4の感度をアップまたはダウンするように構成されている。尚、マイク感度の変更設定は、アンプ21のゲインを調整することにより実行されるように構成されている。
【0036】
また、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図8に示すように、携帯電話機16側で音量変更の操作が実行されると、音量設定の信号(即ち、音量アップまたはダウンの信号)がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記音量設定の信号を受けて、スピーカ3の音量をアップまたはダウンするように構成されている。尚、スピ−カの音量変更設定は、アンプ26のゲインを調整することにより実行されるように構成されている。
【0037】
更に、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図9に示すように、携帯電話機16側でエコーキャンセラをオンまたはオフする操作が実行されると、エコーキャンセラのオンまたはオフ設定の信号がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記エコーキャンセラのオンまたはオフ設定の信号を受けて、エコーキャンセラ19をオンまたはオフ設定するように構成されている。
【0038】
更にまた、ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図10に示すように、携帯電話機16側で音声イコライザを設定する操作が実行されると、音声イコライザの設定信号(即ち、ノーマルまたは高域強調または低域強調の設定信号)がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記音声イコライザの設定信号を受けて、イコライザ20、25を設定するように構成されている。
【0039】
次に、本実施例のハンズフリーシステム1は、音声ダイヤラの機能を備えており、以下、この機能について図11及び図12を参照して説明する。まず、音声ダイヤラには、不特定のユーザーが数字を発声することにより電話番号を直接認識する不特定話者認識と、事前に電話番号をユーザーが発声する名称(名前)と共に登録しておき、ユーザーが発声する名称を認識することにより、それに対応する電話番号を読み出す特定話者認識とがある。ここでは、特定話者認識について、以下説明する。
【0040】
まず、特定話者認識の登録の動作について、図11を参照して説明する。ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図11に示すように、携帯電話機16で特定話者認識登録の操作(音声と電話番号を登録する操作)が実行されると、特定話者認識登録のコマンド(起動)の信号がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記コマンドの信号を受けて、特定話者認識の登録動作を起動させるように構成されている。
【0041】
そして、特定話者認識の登録動作が起動されると、ハンズフリーシステム1は、電話番号入力要求(表示)の信号を携帯電話機16へ送出するように構成されている。この信号を受けて、携帯電話機16は、そのディスプレイに電話番号入力要求のメッセージ等(即ち、画面)を表示する。これと共に、ハンズフリーシステム1は、電話番号入力要求のメッセージに対応する合成音声を生成し、スピーカ3から出力するように構成されている。
【0042】
続いて、ユーザーが、携帯電話機16の種々の操作キーを操作することによって、電話番号を入力する操作と、電話番号入力の完了操作(例えば確定キーや通話開始キーを押す操作)とを行う。すると、携帯電話機16は、入力された電話番号のデータをハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。
【0043】
そして、上記電話番号のデータを受けると、ハンズフリーシステム1は、音声登録要求(表示)の信号を携帯電話機16へ送出するように構成されている。この信号を受けて、携帯電話機16は、そのディスプレイに音声登録要求のメッセージ等(即ち、画面)を表示する。これと共に、ハンズフリーシステム1は、音声登録要求のメッセージに対応する合成音声を生成し、スピーカ3から出力するように構成されている。
【0044】
続いて、ユーザーが、登録したい名称の音声をハンズフリーシステム1のマイク4に向けて発声すると、その音声は該マイク4により入力され、ハンズフリーシステム1内に入力される。そして、ハンズフリーシステム1は、電話番号のデータと名称の音声のデータ(音声のデジタルデータのパターン)を対応させて内部の記憶手段(RAMやEEPROM等のメモリ)に登録するように構成されている。
【0045】
尚、登録したい名称を携帯電話機16の種々の操作キーを操作することにより入力し、入力した名称のデータをハンズフリーシステム1へ送信し、ハンズフリーシステム1側で上記受信した名称のデータを合成音声のデータに変換してから登録するように構成しても良い。また、携帯電話機16のマイクによって登録したい名称の音声を入力し、この入力した名称の音声データをハンズフリーシステム1へ送信して登録するように構成しても良い。
【0046】
次に、特定話者認識の発信(発呼)の動作について、図12を参照して説明する。前記ブルートースリンクがアクティブな状態であるときに、図12に示すように、携帯電話機16で特定話者認識による発信の起動操作(例えば携帯電話機16の種々の操作キーの中の所定の操作キーを操作することによりなされる操作)が実行されると、特定話者認識の発信のコマンド(起動)の信号がハンズフリーシステム1へ送信されるように構成されている。すると、ハンズフリーシステム1は、上記コマンドの信号を受けて、特定話者認識の発信動作を起動させるように構成されている。
【0047】
そして、特定話者認識の発信動作が起動されると、ハンズフリーシステム1は、発信先名(発信先の名称)要求のメッセージに対応する合成音声を生成し、スピーカ3から出力するように構成されている。続いて、ユーザーが、発信先の名称の音声をハンズフリーシステム1のマイク4に向けて発声すると、その音声は該マイク4により入力され、ハンズフリーシステム1内に入力される。そして、ハンズフリーシステム1は、上記入力した音声を認識し、認識した名称(認識結果)、または、登録されている名称(上記認識結果と一致する登録名称)の音声を合成し、スピーカ3から出力するように構成されている。この認識結果の名称の発声(出力)処理が、認識登録名再生の処理である。
【0048】
続いて、上記スピーカ3から出力された音声を聞いたユーザーが、その出力音声で正しいと判断した場合には、携帯電話機16側で発呼キー(通話開始キー)を操作する、即ち、発信(発呼)操作を実行する。すると、携帯電話機16は、発信先の電話番号を要求する信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。この信号を受けると、ハンズフリーシステム1は、上記認識結果と一致する登録名称に対応して登録されている電話番号を読み出し、この電話番号のデータと発信要求の信号を携帯電話機16へ送信するように構成されている。これを受信すると、携帯電話機16は、受信した電話番号の発信先へ自動的に発信するように構成されている。
【0049】
尚、上述した携帯電話機16側で発呼キーを操作する構成を止めて、代わりに、ハンズフリーシステム1側において、認識結果と一致する登録名称に対応して登録されている電話番号を読み出し、この電話番号のデータと発信要求の信号を携帯電話機16へ送信した後、これを受信した携帯電話機16が、予め決められた設定時間が経過した時点で、受信した電話番号の発信先へ自動的に発信するように構成しても良い。この構成の場合、上記設定時間が経時されている途中で、ユーザーにより取り消しキーが操作されたときには、自動発信を止めるように構成されている。
【0050】
一方、上述した特定話者認識の発信に代えて、不特定話者認識の発信を実行する場合には、ハンズフリーシステム1側でユーザーが発声する電話番号を1桁の数字単位で音声認識するように構成すると共に、ユーザーが携帯電話機16で発信操作を行ったときに、上記認識結果の電話番号のデータを携帯電話機16へ送信して、携帯電話機16にて発信するように構成すれば良い。
【0051】
次に、ハンズフリーシステム1の状態インジケータ9の着信表示用のLED30の点灯動作について、図13を参照して説明する。前記ブルートースリンクがアクティブな状態で、携帯電話機16が着信動作すると、携帯電話機16は着信表示用のLED30をオンする要求の信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。上記要求の信号を受けると、ハンズフリーシステム1は、着信表示用のLED30を点灯させるように構成されている。
【0052】
この後、ユーザーが、携帯電話機16において着信応答操作(通話開始キーを押す操作)を実行すると、携帯電話機16は着信表示用のLED30をオフする要求の信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。上記要求の信号を受けると、ハンズフリーシステム1は、着信表示用のLED30を消灯させるように構成されている。尚、ユーザーが携帯電話機16において着信応答操作すると、前述したようにして、ハンズフリー通話が実行できるようになっている(図4参照)。
【0053】
また、携帯電話機16において自動着信機能が設定されている場合には、自動着信が実行された時点で、携帯電話機16は着信表示用のLED30をオフする要求の信号をハンズフリーシステム1へ送信するように構成されている。そして、これ以降の動作は、図13の場合と同じである。
【0054】
このような構成の本実施例によれば、携帯電話機16が車両の室内に持ち込まれたときに、この携帯電話機16とハンズフリーシステム1との間でデータや信号等を無線通信(例えばブルートースリンク)によって送受するように構成したので、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16を接続する接続ケーブル及び接続作業を不要にすることができる。
【0055】
また、上記実施例では、携帯電話機16を、ハンズフリーシステム1の動作の調整等を実行するリモコンとして使用可能なように構成したので、ハンズフリーシステム1に各種の操作キーを設けなくても済み、全体の構成を簡単化することができる。
【0056】
更に、上記実施例においては、携帯電話機16の圏外、電界強度、着信等の情報を表示する状態インジケータ9を、ハンズフリーシステム1の本体ケース2に設けるように構成したので、上記状態インジケータ9を視認することにより、携帯電話機16の圏外、電界強度、着信等の情報を容易に認識することができ、使い勝手が良くなる。
【0057】
一方、上記実施例において、ハンズフリーシステム1の本体ケース2内に、携帯電話機16を充電する充電回路を配設すると共に、上記充電回路から出力される電力を携帯電話機16へ供給する充電ケーブルを備え、この充電ケーブルの一端を携帯電話機16に着脱可能に接続するように構成しても良い。この場合、充電ケーブルの一端を携帯電話機16に着脱可能に接続するに当たっては、例えば16芯のコネクタまたは18芯のコネクタを用いることが好ましい。また、充電ケーブルの他端をハンズフリーシステム1の本体ケース2に着脱可能に構成することも好ましい構成である。
【0058】
そして、上記したように、ハンズフリーシステム1に充電回路と充電ケーブルとを備えるように構成したので、車両の室内において、携帯電話機16を容易に充電することができる。
【0059】
尚、ハンズフリーシステムと携帯電話機を接続ケーブルで接続する構成(従来構成のハンズフリーシステム)において、充電回路と充電ケーブルとを備えるように構成しても良い。
【0060】
また、上記実施例では、ハンズフリーシステム1のスピーカ3とマイク4を運転者用のシートのヘッドレストに取り付けるように構成したが、車室内の他の部位に取り付けるように構成しても良い。更に、上記実施例においては、ハンズフリーシステム1と携帯電話機16との間の無線通信方式として例えばブルートースリンクを用いるように構成したが、これに限られるものではなく、他の無線通信方式を用いるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施例を示すハンズフリーシステムの全体の概略構成図
【図2】ハンズフリーシステム及び携帯電話機のブロック図
【図3】ハンズフリーシステムと携帯電話機との間でブルートースリンクが確立されるまでの動作を示す図
【図4】ハンズフリーシステムと携帯電話機との間にブルートースによる音声パスが設定されるまでの動作を示す図
【図5】ハンズフリーシステムの状態インジケータの圏外表示用のLEDが点灯または消灯されるまでの動作を示す図
【図6】ハンズフリーシステムの状態インジケータの受信電界強度表示用のLEDが点灯されるまでの動作を示す図
【図7】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながらマイク感度を設定するときの動作を示す図
【図8】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながら音量を設定するときの動作を示す図
【図9】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながらエコーキャンセラを設定するときの動作を示す図
【図10】携帯電話機をハンズフリーシステムのリモコンとして使用しながら音声イコライザを設定するときの動作を示す図
【図11】音声ダイヤラ機能の登録動作を示す図
【図12】音声ダイヤラ機能の発信動作を示す図
【図13】ハンズフリーシステムの状態インジケータの着信表示用のLEDが点灯または消灯されるまでの動作を示す図
【符号の説明】
【0062】
1はハンズフリーシステム、2は本体ケース、3はスピーカ(音声出力手段)、4はマイク(音声入力手段)、5は取付部材、7は接続ケーブル、8はプラグ部、9は状態インジケータ(表示手段)、10は圏外表示用のLED、11は着信表示用のLED、12、13、14は受信電界強度表示用のLED、15は制御装置(制御手段)、16は携帯電話機、17はブルートースモジュール(無線通信手段)、18はMPU、23はブルートースモジュール(無線通信手段)、30はブルートースリンクアクティブ表示用のLEDを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の室内に配設される表示手段と、車両の室内に配設される、音声を出力する音声出力手段と、車室内に配設される、音声を入力する音声入力手段と、制御手段とを有するハンズフリーシステムに対して、無線通信手段によって接続されることで、自己への着信に対する通話を、前記制御手段が処理することで、前記ハンズフリーシステムを用いたハンズフリー通話が可能である携帯電話機であって、
前記無線通信手段によって前記ハンズフリーシステムと無線リンクが接続されているときに、自動着呼機能が設定されている場合において、着信があると、着呼操作無しに前記ハンズフリーシステムとの間で音声パスを設定し、前記音声入力手段から入力された音声を前記音声パスで受信するとともに、着信元の他携帯電話機からの音声を前記音声パスで前記音声出力手段へ送信することを特徴とする携帯電話機。
【請求項1】
車両の室内に配設される表示手段と、車両の室内に配設される、音声を出力する音声出力手段と、車室内に配設される、音声を入力する音声入力手段と、制御手段とを有するハンズフリーシステムに対して、無線通信手段によって接続されることで、自己への着信に対する通話を、前記制御手段が処理することで、前記ハンズフリーシステムを用いたハンズフリー通話が可能である携帯電話機であって、
前記無線通信手段によって前記ハンズフリーシステムと無線リンクが接続されているときに、自動着呼機能が設定されている場合において、着信があると、着呼操作無しに前記ハンズフリーシステムとの間で音声パスを設定し、前記音声入力手段から入力された音声を前記音声パスで受信するとともに、着信元の他携帯電話機からの音声を前記音声パスで前記音声出力手段へ送信することを特徴とする携帯電話機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−184968(P2007−184968A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−45531(P2007−45531)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【分割の表示】特願2005−135175(P2005−135175)の分割
【原出願日】平成12年12月6日(2000.12.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【分割の表示】特願2005−135175(P2005−135175)の分割
【原出願日】平成12年12月6日(2000.12.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]