説明

新規なインドール又はベンゾイミダゾール誘導体

本発明は、式(I)(式中、R〜R、X、及びYは明細書及び請求項に定義されたとおりである)の化合物及びその薬学的に許容され得る塩に関する。その化合物はCB1受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なインドール又はベンゾイミダゾール誘導体、それらの製造、それらを含む医薬組成物、ならびに医薬としてのそれらの使用に関する。本発明の活性化合物は、肥満及びその他の疾患を処置するのに有用である。
【0002】
特に本発明は、一般式I:
【0003】
【化17】

【0004】
(式中、
Xは、N又はCHであり;
は、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rは、水素であるか、又は、代わりに、
は、
【0005】
【化18】

【0006】
であり、Rは、水素若しくはハロゲンであり;
Yは、N又はCHであり;
、R、R及びRは、互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択されるか;又は
及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5員若しくは6員不飽和環を形成し、その環は、N、O若しくはSからなる群から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよく;
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素又は−NHであり;
は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択され;
10は、低級アルキル又は低級アルケニルであり;
11は、−C(O)−R12、−SO−R13及び−SO−NR1415からなる群から選択され;
12は、低級アルキル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−フェニル及び−(CH−ピリジル(ここで、フェニル又はピリジルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)からなる群から選択され;
13は、低級アルキル又は−(CH−フェニル(ここで、フェニルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)から選択され;
14は、水素又は低級アルキルであり;
15は、低級アルキル又は−(CH−C3〜7−シクロアルキルであり;
mは、0、1又は2であり;
nは、0又は1である)で示される化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩に関する。
【0007】
本発明の式Iで示される化合物は、CB受容体のモジュレータである。
【0008】
カンナビノイド受容体の2種の異なるサブタイプ(CB及びCB)は、単離されたが、両者はG蛋白質共役型受容体スーパーファミリーに属するものである。CBの選択的スプライシング型:CB1Aも記載されたが、リガンド結合及び受容体活性化に関して、CBと異なる性質を示さなかった。(D. Shire, C. Carrillon, M. Kaghad, B. Calandra, M. Rinaldi-Carmona, G. Le Fur, D. Caput, P. Ferrara, J. Biol. Chem. 270(8)(1995)3726-31)。CB受容体は主に脳に存在するが、CB受容体は主に末梢に分布し、主として脾臓及び免疫系の細胞に存在する(S. Munro, K. L. Thomas, M. Abu-Shaar, Nature 365(1993)61-61)。それゆえ副作用を回避するためには、CB選択性化合物が望ましい。
【0009】
Δ−テトラヒドロカンナビノール(Δ−THC)は、インド大麻である大麻(cannabis sativa)(マリファナ)中の主たる精神活性化合物であり(Y. Gaoni, R. Mechoulam, J. Am. Chem. Soc., 86(1964) 1646)、古くから医薬として用いられている(R. Mechoulam (Ed.) in "Cannabinoids as therapeutic Agents", 1986, pp. 1-20, CRC Press)。Δ−THCは、非選択的CB受容体アゴニストであり、米国では、癌の化学療法による嘔吐(CIE)を軽減し、食欲刺激によりAIDS患者の体重減少を回復させるドロナビノール(Marinol(登録商標))として入手できる。英国では、Δ−THCの合成類似体であるNabolinone(LY-109514、Cesamet(登録商標))が、CIEに用いられている(R. G. Pertwee, Pharmaceut. Sci. 3 (11)(1997)539-545, E. M. Williamson, F. J. Evans, Drugs 60(6)(2000)1303-1314)。
【0010】
アナンダミド(アラキドニルエタノールアミド)は、CBの内因性リガンド(アゴニスト)として同定された(R. G. Pertwee, Curr. Med. Chem., 6(8)(1999)635-664; W.A. Devane, L. Hanus, A. Breuer, R.G. Pertwee, L.A. Stevenson, G. Griffin, D. Gibson, A. Mandelbaum, A. Etinger, R. Mechoulam, Science 258 (1992)1946-9)。アナンダミド及び2−アラキドノイルグリセロール(2−AG)は、シナプス前神経末端で、アデニレートシクラーゼ及び電位感受性Ca2+チャネルを負に調整して、内向き整流性K+チャネルを活性化させ(V. Di Marzo, D. Melck, T. Bisogno, L. De Petrocellis, Trends in Neuroscience 21 (12)(1998)521-8)、それにより、神経伝達物質の放出及び/又は作用に影響を与えて、神経伝達物質の放出を減少させる(A. C. Porter, C.C. Felder, Pharmacol. Ther., 90(1)(2001)45-60)。
【0011】
Δ−THCとしてのアナンダミドは、CB受容体を介した機序により摂食量も増加させる。CB選択性アンタゴニストは、アナンダミドの投与に関連する摂食量増加を阻害し(C.M. Williams, T.C. Kirkham, Psychopharmacology 143(3)(1999)315-317; C. C. Felder, E. M. Briley, J. Axelrod, J. T. Simpson, K. Mackie, W. A. Devane, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 90(16)(1993)7656-60)、食欲を抑制して体重を減少させる(G. Colombo, R. Agabio, G. Diaz, C. Lobina, R. Reali, G. L. Gessa, Life Sci. 63(8)(1998)L113-PL117)。
【0012】
レプチンは、視床下部が栄養状態を感知し、摂食とエネルギーのバランスを調整する際の主たるシグナルである。CB受容体ノックアウトマウスは、一時的な食事制限により、野生型の同腹子よりも少ない量を摂食するが、CBアンタゴニスト:SR141716Aは、野生型の摂食量を減少させ、ノックアウトマウスでは減少させない。その上、欠損レプチンシグナル伝達は、肥満db/db及びob/obマウスならびにZuckerラットにおけるエンドカンナビノイド値の視床下部での上昇と小脳での非上昇に関連する。健常なラット及びob/obマウスでの急性レプチン処置は、視床下部におけるアナンダミド及び2−アラキドノイルグリセロールを減少させる。これらの結果から、視床下部におけるエンドカンナビノイドがCB受容体を持続的に活性化して摂食量を維持し、レプチンにより調節される神経回路の一部を形成する可能性が示される(V. Di Marzo, S. K. Goparaju, L. Wang, J. Liu, S. Bitkai, Z. Jarai, F. Fezza, G. I. Miura, R. D. Palmiter, T. Sugiura, G. Kunos, Nature 410 (6830)822-825)。
【0013】
SR−141716A(CB選択性アンタゴニスト/インバースアゴニスト)は、現在、肥満の処置に関する第三相臨床試験を受けている。二重盲検プラセボ対照試験では、SR−141716は、一日あたり5、10及び20mgの用量で、プラセボと比較して有意に体重を減少させた(F. Barth, M. Rinaldi-Carmona, M. Arnone, H. Heshmati, G. Le Fur, "Cannabinoid antagonists: From research tools to potential new drugs." Abstracts of Papers, 222nd ACS National Meeting, Chicago, IL, United States, August 26-30, 2001)。
【0014】
CB受容体アンタゴニスト又はインバースアゴニストとして提案された他の化合物が、6−ブロモプラバドリン(WIN54661; F. M. Casiano, R. Arnold, D. Haycock, J. Kuster, S. J. Ward, NIDA Res. Monogr. 105 (1991) 295-6)又は6−ヨードプラバドリン(AM630, K. Hosohata, R.M. Quock, R.M; Hosohata, T. H. Burkey, A. Makriyannis, P. Consroe, W. R. Roeske, H. I. Yamamura, Life Sci. 61 (1997)115-118; R. Pertwee, G. Griffin, S. Fernando, X. Li, A. Hill, A. Makriyannis, Life Sci. 56 (23-24) (1995) 1949-55)などのアミノアルキルインドール(AAI; M. Pacheco, S. R. Childers, R. Arnold, F. Casiano, S. J. Ward, J. Parmacol. Exp. Ther. 257(1) (1991) 170-183)である。WO9602248、US5596106に開示されたアリールベンゾ[b]チオフェン及びベンゾ[b]フラン(LY320135, C. C. Felder, K. E. Joyce, E. M. Briley, M. Glass, K. P. Mackie, K. J. Fahey, G. J. Cullinan, D. C. Hunden, D. W. Johnson, M. O. Chaney, G. A. Koppel, M. Brownstein, J. Pharmacol. Exp. Ther. 284(1) (1998) 291-7)、3−アルキル−(5,5−ジフェニル)イミダゾリジンジオン(M. Kanyonyo, S. J. Govaerts, E. Hermans, J. H. Poupaert, D. M. Lambert, Bioorg. Med. Chem. Lett. 9 (15) (1999) 2233-2236)、及び3−アルキル−5−アリールイミダゾリジンジオン(F. Ooms, J. Wouters, O. Oscaro. T. Happaerts, G. Bouchard, P.-A. Carrupt, B. Testa, D. M. Lambert, J. Med. Chem. 45 (9) (2002) 1748-1756)は、CB受容体と拮抗するか、又はhCB受容体上でインバースアゴニストとして作用することで知られている。WO0015609(FR2783246−A1)、WO0164634(FR2805817−A1)、WO0228346、WO0164632(FR2805818−A1)、WO0164633(FR2805810−A1)には、CBのアンタゴニストとしての置換された1−ビス(アリール)メチル−アゼチジン誘導体が開示された。WO0170700には、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール誘導体が、CBアンタゴニストとして記載されている。複数の特許に、架橋及び非架橋の1,5−ジフェニル−3−ピラゾールカルボキシアミド誘導体が、CBアンタゴニスト/インバースアゴニストとして開示されている(WO0132663、WO0046209、WO9719063、EP658546、EP656354、US5624941、EP576357、US3940418)。
【0015】
本発明の目的は、選択的で直接作用するCB受容体アンタゴニスト又はインバースアゴニストを提供することである。そのようなアンタゴニスト/インバースアゴニストは、医学療法に(特に、CB受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防に)有用である。
【0016】
他に断りがなければ、以下の定義は、本明細書の発明を記載するのに用いた様々な用語の意義及び範囲を例示及び定義するために示されている。
【0017】
本明細書において、用語「低級」は、炭素原子1〜8個、好ましくは1〜4個からなる基を意味するために用いる。
【0018】
単独か又は他の基と一緒に用いられる用語「アルキル」は、炭素原子が1〜20個、好ましくは1〜16個、より好ましくは1〜10個の、分枝鎖又は直鎖一価飽和脂肪族炭化水素基を指す。
【0019】
単独か又は他の基と一緒に用いられる用語「低級アルキル」、すなわち「C1〜7−アルキル」は、炭素原子が1〜7個、好ましくは1〜4個の、分枝鎖又は直鎖一価アルキル基を指す。この用語は、更に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、2−エチルブチル等の基を例とする。
【0020】
単独か又は他の基と一緒に用いられる用語「低級アルケニル」、すなわち「C2〜7−アルケニル」は、オレフィン結合を含み、かつ炭素原子が最大7個、好ましくは最大6個、特に好ましくは最大4個の、直鎖又は分枝鎖一価炭化水素基を意味する。アルケニル基の例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、及びイソブテニルである。好ましい例は、2−プロペニルである。
【0021】
用語「アルコキシ」は、基:R′−O−(式中、R′は、アルキルである)を指す。用語「低級アルコキシ」、すなわち「C1〜7−アルコキシ」は、R′が低級アルキルである、基:R′−O−を指す。低級アルコキシ基の例は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ及びヘキシルオキシであり、メトキシが特に好ましい。
【0022】
用語「アルコキシ低級アルキル」、すなわち「C1〜7−アルコキシ−C1〜7−アルキル」は、上記で定義した低級アルコキシ基で一置換又は多置換された、上記で定義した低級アルキルを指す。アルコキシ低級アルキル基の例は、例えば、−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH、−CH−O−CH−CH、及び本明細書に具体的に例示した基である。
【0023】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。
【0024】
用語「フルオロ低級アルキル」、すなわち「フルオロ−C1〜7−アルキル」は、フッ素で一置換又は多置換された低級アルキル基を指す。フルオロ低級アルキル基の例は、例えば、−CF、−CHF、−CHCF、−CH(CF、−CF−CF、及び本明細書に具体的に例示した基である。
【0025】
用語「フルオロ低級アルコキシ」、すなわち「フルオロ−C1〜7−アルコキシ」は、低級アルコキシ基の水素の少なくとも1個が、フルオロに置き換えられている、上記で定義した低級アルコキシ基を指す。中でも、好ましいフルオロ低級アルコキシ基は、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフルオロメトキシであり、トリフルオロメトキシが特に好ましい。
【0026】
用語「アルキルスルファニル」は、基:R′−S−(式中、R′は、アルキルである)を指す。用語「低級アルキルスルファニル」、すなわち「C1〜7−アルキルスルファニル」は、R′が、低級アルキルである、基:R′−S−を指す。低級アルキルスルファニル基の例は、例えば、メチルスルファニル又はエチルスルファニルである。
【0027】
用語「フルオロ低級アルキスルスルファニル」、すなわち「フルオロ−C1〜7−アルキルスルファニル」は、低級アルキル基の水素の少なくとも1個が、フルオロに置き換えられた、上記で定義した低級アルキルスルファニル基を指す。中でも、好ましいフルオロ低級アルキルスルファニル基は、トリフルオロメチルスルファニル及びペンタフルオロエチルスルファニルであり、トリフルオロメチルスルファニルが、特に好ましい。
【0028】
用語「シクロアルキル」は、炭素原子が3〜7個、好ましくは3〜5個の一価炭素環式基を指す。この用語は、更に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルなどの基を例とし、シクロプロピルが、特に好ましい。
【0029】
用語「ピリジルアミノ」は、ピリジル環により一置換されたアミノ基を意味する。最も好ましいのは、2−ピリジルアミノ基である。
【0030】
用語「薬学的に許容され得る塩」は、式Iで示される化合物の、無機酸又は有機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸など)での塩であって、生きた有機体に対し非毒性の塩を包含する。酸での好ましい塩は、ギ酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、及びメタンスルホン酸塩であり、塩酸塩が特に好ましい。
【0031】
詳細には、本発明は、一般式I:
【0032】
【化19】

【0033】
[式中、
Xは、N又はCHであり;
は、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rは、水素であるか、又は、代わりに、
は、
【0034】
【化20】

【0035】
であり、Rは、水素若しくはハロゲンであり;
Yは、N又はCHであり;
、R、R及びRは、互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択されるか;又は
及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5員若しくは6員不飽和環を形成し、その環は、N、O若しくはSからなる群から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよく;
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素又は−NHであり;
は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択され;
10は、低級アルキル又は低級アルケニルであり;
11は、−C(O)−R12、−SO−R13及び−SO−NR1415からなる群から選択され;
12は、低級アルキル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−フェニル及び−(CH−ピリジル(ここで、フェニル又はピリジルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)からなる群から選択され;
13は、低級アルキル又は−(CH−フェニル(ここで、フェニルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)から選択され;
14は、水素又は低級アルキルであり;
15は、低級アルキル又は−(CH−C3〜7−シクロアルキルであり;
mは、0、1又は2であり;
nは、0又は1である]で示される新規の化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩に関する。
【0036】
好ましいのは、Xが、Nである、上記で定義した式Iで示される化合物である。
【0037】
同じく好ましいのは、Xが、Nであり、Rが、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rが、水素であり、R、R及びR10が、本明細書の上記で定義したとおりである、本発明の式Iで示される化合物であり、Rが、−C(O)−NRであり、Rが、水素であり、Rが、水素又は−NHであり、Rが、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択されるそれらの化合物が、特に好ましい。
【0038】
より好ましいのは、Xが、Nであり、Rが、−C(O)−NRであり、Rが、水素であり、Rが、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択され、mが、0、1又は2である、それらの化合物である。この群のうち、Rが、低級アルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、及び−(CH−ピペリジニルからなる群から選択される化合物が、特に好ましい。
【0039】
更に、Rが、
【0040】
【化21】

【0041】
であり、Rが、水素又はハロゲンであり、R11が、−C(O)−R12、−SO−R13、及び−SO−NR1415からなる群から選択される、本発明の式Iで示される化合物が好ましい。
【0042】
一つの実施形態において、Rが、
【0043】
【化22】

【0044】
であり、Rが、水素である、式Iで示される化合物が好ましい。
【0045】
が、
【0046】
【化23】

【0047】
であり、Rが、ハロゲンである、式Iで示される化合物も好ましい。
【0048】
より好ましいのは、Xが、Nであり、Rが、
【0049】
【化24】

【0050】
であり、Rが、水素又はハロゲンであり、R11が、−C(O)−R12、−SO−R13、及び−SO−NR1415からなる群から選択される、式Iで示される化合物である。
【0051】
特に好ましいのは、R11が、−C(O)−R12であり、R12が、低級アルキル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−フェニル及び−(CH−ピリジル(ここで、フェニル又はピリジルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)からなる群から選択される、式Iで示されるそれらの化合物であり、R12が、低級アルキル又は−(CH−フェニル(ここで、フェニルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)である、式Iで示されるそれらの化合物がよりなお好ましい。
【0052】
式Iで示される特に好ましい化合物の別の群は、R11が、−SO−R13であり、R13が、低級アルキル又は−(CH−フェニル(ここで、フェニルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)から選択されるそれらであり、R13が、低級アルキルであるそれらの化合物がよりなお好ましい。
【0053】
更に、R11が、−SO−NR1415であり、R14及びR15が、低級アルキルである、式Iで示される化合物も好ましい。
【0054】
別の実施形態において、Xが、CHである、式Iで示される化合物も好ましい。
【0055】
特に好ましいのは、Xが、CHであり、Rが、−C(O)−NRであり、Rが、水素であり、Rが、水素又は−NHであり、Rが、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択される、式Iで示されるそれらの化合物である。
【0056】
より好ましいのは、Rが、水素であり、Rが、C1〜7−アルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、及び−(CH−ピペリジニルからなる群から選択され、mが、0、1又は2である、この群内のそれらの化合物である。
【0057】
特に好ましいのは、Yが、CHである、本発明の式Iで示される化合物である。
【0058】
更に、R、R、R及びRの少なくとも1個が、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択されるか;又はR及びRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5員若しくは6員不飽和環を形成し、その環が、N、O又はSからなる群から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよい、式Iで示される化合物が好ましい。
【0059】
より好ましいのは、Rが、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択され、R、R、及びRが、水素である、式Iで示されるそれらの化合物である。
【0060】
同じく好ましいのは、Rが、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択され、R、R、及びRが、水素である、式Iで示される化合物である。
【0061】
式Iで示される好ましい化合物の更なる群は、Rが、ハロゲン、C1〜7−アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択され、R、R、及びRが、水素である化合物である。
【0062】
更に、Rが、水素又は低級アルキルである、本発明の式Iで示される化合物が好ましい。特に好ましいのは、Rが、水素又はメチルである、式Iで示されるそれらの化合物であり、Rが、メチルであるそれらの化合物が、特に好ましい。
【0063】
一般式Iで示される好ましい化合物は、以下の化合物:
6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
6−(4−ベンゼンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
2−フェノキシメチル−6−(4−フェニルメタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
2−フェノキシメチル−6−[4−(トルエン−2−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン、
6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
2−フェノキシメチル−6−(4−フェニルメタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
1−{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン、
{4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
[4−(3−ベンジル−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル−メタノン、
[4−(3−ベンジル−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−o−トリル−メタノン、
6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−(1−フェノキシ−エチル)−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
2−(1−フェノキシ−エチル)−6−[4−(トルエン−2−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ヘキサン−1−オン、
{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−(1−フェノキシ−エチル)−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
6−(4−ベンゼンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
2−(1−フェノキシ−エチル)−6−(4−フェニルメタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
2−(1−フェノキシ−エチル)−6−[4−(トルエン−2−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ヘキサン−1−オン、
{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
1−{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロ−メチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン
{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾ−イミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
1−ベンジル−6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−(1−フェノキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[3−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
6−(4−ベンゼンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−[4−(トルエン−2−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−1H−ベンゾイミダゾール、
1−{4−[3−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[3−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ヘキサン−1−オン、
{4−[3−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
1−{4−[3−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン、
{4−[3−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
1−(4−クロロ−ベンジル)−6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール、
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−1−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
6−(4−ベンゼンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−(4−フェニルメタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール、
1−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−[4−(トルエン−2−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−1H−ベンゾイミダゾール、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ヘキサン−1−オン、
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸アリルエステル、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ブチル−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ペンチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2,2−ジメチルプロピル)−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸アリルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(3−ブトキシ−プロピル)−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(ナフタレン−1−イルメチル)−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸2−トリフルオロメチル−ベンジルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ヘキシルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ヘプチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸2,4−ジフルオロ−ベンジルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸4−メトキシ−ベンジルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸N′−ピリジン−2−イル−ヒドラジド、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ピリジン−4−イル−メタノン、
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−シクロプロピル−メタノン、
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
シクロプロピル−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−メタノン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−メタノン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ブタン−1−オン、
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−3−メトキシ−プロパン−1−オン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ブタン−1−オン、
2−シクロプロピル−1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−シクロプロピル−エタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−3−メトキシ−プロパン−1−オン、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(2−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(4−メトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシ−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
1−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
1−(2,5−ジフルオロ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(3−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシ−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシ−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
2−フェノキシメチル−1−キノリン−8−イルメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(4−メトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(2−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2,5−ジフルオロ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2,3,4−トリフルオロ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
1−(3−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
1−(3−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシ−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
1−(2−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2−フェノキシ−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸N−ブチル−ヒドラジド、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩である。
【0064】
特に好ましいのは、
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ブチル−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ブタン−1−オン、
からなる群から選択される化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩である。
【0065】
更に、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(4−メトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
からなる群から選択される式Iで示される化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩も、特に好ましい。
【0066】
本発明は、上記で定義した式Iで示される化合物の製造方法であって、
a)Rが、
【0067】
【化25】

【0068】
であり、Rが、水素若しくはハロゲンである場合、
式II:
【0069】
【化26】

【0070】
(式中、X、Y、及びR〜Rは、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される化合物を、式III:
【0071】
【化27】

【0072】
(式中、R11は、−C(O)−R12、−SO−R13又は−SO−NR1415から選択され、R12、R13、R14、及びR15は、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される塩化物と反応させて、式I−A:
【0073】
【化28】

【0074】
(式中、X、Y、R〜R、及びR11は、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される化合物を得ること、又は
b)Rが、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rが、水素である場合、
水素化ナトリウムの存在下で、式IV:
【0075】
【化29】

【0076】
(式中、X、R、及びR10は、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される化合物を、式V:
【0077】
【化30】

【0078】
(式中、Y、及びR〜Rは、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される臭化物と反応させて、式I−B:
【0079】
【化31】

【0080】
で示される化合物を得て、場合により、この化合物を遊離酸に変換した後で、式VI:
【0081】
【化32】

【0082】
(式中、R及びRは、本明細書の上記で定義したとおりである)で示されるアミンと反応させて、式I−C:
【0083】
【化33】

【0084】
(式中、X、Y、及びR〜Rは、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される化合物を得ること、又は
c)Rが、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rが、水素であり、Xが、Nである場合、
酸の存在下で、式VII:
【0085】
【化34】

【0086】
(式中、Y、R〜R、及びR10は、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される化合物を反応させて、式I−D:
【0087】
【化35】

【0088】
で示される化合物を得て、場合により、この化合物を遊離酸に変換した後で、式VI:
【0089】
【化36】

【0090】
(式中、R及びRは、本明細書の上記で定義したとおりである)で示されるアミンと反応させて、式I−E:
【0091】
【化37】

【0092】
(式中、Y、及びR〜Rは、本明細書の上記で定義したとおりである)で示される化合物を得ること、及び
所望なら、得られた式Iで示される化合物を薬学的に許容され得るその塩に変換することを含む、方法にも関する。
【0093】
つまり、式Iで示される化合物は、以下の方法、実施例に示した方法、又は類似の方法により製造することができる。各反応ステップの適切な反応条件は、当業者に公知である。出発原料は、市販されているか、あるいは以下に示す方法若しくは実施例に示す方法と類似の方法、又は当該技術分野で公知の方法のいずれかにより製造することができる。
【0094】
一般構造Iで示される化合物、特にXが、Nであり、Rが、
【0095】
【化38】

【0096】
である、式I−aで示される化合物の合成は、スキーム1により実行することができる。
【0097】
5−クロロ−2−ニトロフェニルアミン(1)を、塩基(例えば、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)など)の存在下で、窒素原子の1個がアミノ保護基(PG)(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル基(BOC)、アリルオキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基(Z))で保護されたピペラジン誘導体と反応させ、DMSOのような溶媒中で数時間、好ましくは16時間、150℃まで加熱して、PGが保護基(例えば、BOC(tert−ブチルオキシカルボニル)、アリルオキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基(Z))を表す、式2で示される化合物を得る。
【0098】
その後、式2で示される2−ニトロフェニルアミン誘導体を、塩基性条件下で(例えば、過剰量のトリエチルアミンを用いることにより)フェノキシアセチルクロリド又は2−アルキル−2−フェノキシアセチルクロリドと反応させて、Rが水素又はC1〜7−アルキルである、式3で示される化合物を得る。次のステップにおいて、式3で示されるアミドを、適切なベンジルブロミド又はピリジルメチルブロミド(市販されているか、又は適宜、参考資料に記載された方法若しくは当該技術分野で公知の方法により入手できる)でアルキル化する。ベンジル基又はピリジルメチル基の導入は、温和な条件下で実行しなければならず、本発明者らは、Wangら、J. Org. Chem. 1977, 42(8), 1286-1290により記載された方法と同様に、DMF中で炭酸セシウム(CsCO)を用いることが簡便であることを見出した。その反応を、最高110℃までの温度で実行して、室温に冷却した後、式4で示される化合物を沈殿させることができる。
【0099】
その後、式4で示される化合物のニトロ基をアミンに還元し、ベンゾイミダゾールに環化することにより、式5で示されるベンゾイミダゾール化合物を形成させる。この反応は、DMF中で塩化スズ(II)及び塩酸水溶液(1N)を用いることにより、一工程で実行することができる。酸性条件下で、アミノ保護基(PG)を開裂することもできる。
【0100】
【化39】

【0101】
最後の工程において、式5で示される化合物を、塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、適切なアシルクロリド(Cl−C(O)−R12であり、ここで、R12は、本明細書の上記で定義したとおりである)、スルホニルクロリド(Cl−SO−R13であり、ここで、R13は、本明細書の上記で定義したとおりである)、又はアミノスルホニルクロリド(Cl−SO−NR1415であり、ここで、R14及びR15は、本明細書の上記で定義したとおりである)と反応させることができる。反応は、ジクロロメタン(DCM)のような溶媒中、室温で実施することができる。アシルクロリド、スルホニルクロリド、又はアミノスルホニルクロリドは、市販されているか、又は適宜、参考資料に記載された方法若しくは当該技術分野で公知の方法のいずれかにより入手できる。
【0102】
一般構造Iで示される化合物、特にRが、−C(O)−NR又は−C(O)−OR10であり、Rが、水素である、式I−bで示される化合物の合成は、スキーム2により実行することができる。
【0103】
【化40】

【0104】
式6で示されるインドール又はベンゾイミダゾール誘導体を、強塩基(例えば水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、又は好ましくは水素化ナトリウム)の助力で適切なベンジルブロミド又はピリジルメチルブロミドでアルキル化して、式7で示される化合物を得ることができる。その反応は、THF又はジオキサンのような溶媒中で0℃の温度で実施することができる。
【0105】
場合により、R10がC1〜7−アルキルを示す、式7で示されるエステルを、1M NaOH又は1M KOH溶液と共に加熱することにより、各カルボン酸に変換することができる。本発明者らは、ジオキサンを溶媒として50℃の温度で数時間用いることが簡便であることを見出した。式8で示されるカルボン酸は、簡便には、R及びRが上記で定義したとおりである、アミン:9(市販されているか、又は参考資料に記載された方法若しくは当該技術分野で公知の方法のいずれかにより入手できる)とのカップリングにより各アミドに変換することができる。
【0106】
XがCHである、式6aで示される中間体は、スキーム3により、4−アミノ−3−ヨード安息香酸エステル:10をトシルクロリド樹脂(PS−TsCl、ポリスチレンスルホニルクロリド、Argonaut Technologiesから市販される)に結合させて、式11で示される樹脂結合化合物を得ることにより製造することができる。その樹脂を、ピリジン、ジクロロメタン、THF又はDMFのような適合性溶媒に懸濁させる。簡便には、式10で示されるエステルを懸濁液に添加して、混合物を50℃の温度で数時間撹拌し、次に樹脂をメチレンクロリド及びイソプロパノールで洗浄する。
【0107】
次のステップにおいて、式11で示される樹脂結合エステルを、トリエチルアミンなどの塩基ならびに触媒量のCuI及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドの存在下で各フェニルプロパルギルエーテルと反応させて、式12で示される樹脂結合インドールを得て、最後に、それをTHFのような溶媒中、テトラ−N−フッ化ブチルアンモニウム(TBAF)で70℃の温度で数時間処理することにより樹脂から開裂する。
【0108】
【化41】

【0109】
一般構造Iで示される化合物、特にXが、Nであり、Rが、−C(O)−NR又は−C(O)−OR10であり、Rが、水素である、式I−cで示される化合物の合成は、スキーム4により実行することができる。
【0110】
4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸アリルエステル(14)は、4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(13)をエタノール中の炭酸セシウムでセシウム塩に変換することにより調製する。その後、セシウム塩をDMFに溶解して、臭化アリルと反応させる。その反応は、室温で実施することができる。
【0111】
以下の工程において、14を適切なベンジルアミン又はピリジルメチルアミン(市販されているか、又は適宜、参考資料に記載された方法若しくは当該技術分野で公知の方法のいずれかにより入手できる)で置換する。その反応は、エタノールのような極性有機溶媒中で室温で実施しすることができる。
【0112】
【化42】

【0113】
その後、式15で示されるアミンを、アミノ保護基(PG)(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル基(BOC)、アリルオキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基(Z))で保護する。好ましくは、当該技術分野で公知の方法、例えばジイソプロピルアミン及びジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で、ジ−tert−ブチルジカルボナートを用いることにより、tert−ブチルオキシカルボニル基(BOC)を導入する。
【0114】
以下のステップにおいて、式16で示される化合物のニトロ基を、DMF中の塩化スズ(II)二水和物で還元して、式17で示される対応するアミンを得て、その後、それぞれフェノキシ酢酸又は2−アルキル−2−フェノキシ酢酸、及びカップリング剤としてのジイソプロピルカルボジイミドを添加することにより、式18で示されるアミドに変換する。その反応は、ジクロロメタンのような不活性溶媒中で室温で実施することができる。ベンゾイミダゾール誘導体:19への環化は、酸性条件下で実施することができる。我々は、式18で示される化合物をメタノールのような極性有機溶媒に溶解して、ジオキサン中の4N HClを添加し、溶液を40℃の温度で数時間撹拌することが簡便であることを見出した。
【0115】
アリルエステル基の開裂は、当該技術分野で公知の方法、例えば、ジクロロメタンのような不活性溶媒中で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などの試薬、及び塩基としてのモルホリンを用いることにより実施することができる。式20で示されるカルボン酸は、簡便には、カップリング剤(例えばジイソプロピルカルボジイミド(DIC))を用いて、R及びRが、本明細書の上記で定義したとおりであるアミン:9(市販されているか、又は参考資料に記載された方法若しくは当該技術分野で公知の方法のいずれかにより入手できる)とカップリングさせることにより、式I−cで示される各アミドに変換することができる。
【0116】
式Iで示される数種の化合物は、不斉中心を有していてもよく、それゆえ、1種より多い立体異性体が存在することができる。つまり本発明は、1種以上の不斉中心にて実質的に純粋な異性形態の化合物に加え、そのラセミ混合物などの混合物にも関する。そのような異性体は、例えばキラル中間体を用いて、不斉合成により調製してもよく、又は混合物を、従来の方法、例えば、クロマトグラフィー(キラル吸着剤又は溶離液によるクロマトグラフィー)により、若しくは可溶化剤の使用により分割してもよい。
【0117】
本発明の一般式Iで示される化合物を官能基で誘導体化して誘導体を得て、それをインビボで親化合物に戻し得ることは理解されよう。
【0118】
上記で記載したとおり、式Iで示される化合物、又はその薬学的に許容され得る塩を、CB受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防用の医薬として使用してもよい。
【0119】
それゆえ本発明は、上記で定義した化合物と、薬学的に許容され得る担体及び/又は佐剤とを含む医薬組成物にも関する。
【0120】
更に本発明は、治療活性物質(特に、CB受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防用の治療活性物質)として使用されるための、上記で定義した化合物に関する。
【0121】
別の実施形態において、本発明は、上記で定義した化合物をヒト又は動物に投与することを含む、CB受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防の方法に関する。
【0122】
更に本発明は、CB受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防用の、上記で定義した化合物の使用に関する。
【0123】
加えて本発明は、CB受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防用の医薬を製造するための、上記で定義した化合物の使用に関する。そのような医薬は、上記で定義した化合物を含む。
【0124】
この文脈において、表現「CB受容体の調整に関連する疾患」は、CB受容体の調整により治療及び/又は予防され得る疾患を意味する。そのような疾患としては、非限定的に、精神障害、特に、不安、精神病、精神分裂病、うつ病、向精神薬の濫用(例えば、アルコール依存症及びニコチン依存症をはじめとする物質の濫用及び/又は依存症のため)、ニューロパシー、多発性硬化症、偏頭痛、ストレス、てんかん、ジスキネジー、パーキンソン病、健忘症、認知障害、記憶欠損、老人性痴呆、アルツハイマー病、摂食障害、肥満、II型糖尿病若しくは非インスリン依存性糖尿病(NIDD)、胃腸疾患、嘔吐、下痢、泌尿器障害、心臓血管障害、不妊症、炎症、喘息、感染、癌、神経炎症(特に、アテローム硬化症又はギラン・バレー症候群)、ウイルス性脳炎、脳血管の事象、及び頭部外傷が挙げられる。
【0125】
好ましい態様において、表現「CB受容体の調整に関連する疾患」は、摂食障害、肥満、II型糖尿病又は非インスリン依存性糖尿病(NIDD)、神経炎症、下痢、アルコール依存症及びニコチン依存症をはじめとする物質の濫用及び/又は依存症に関する。より好ましい態様において、前記用語は、摂食障害、肥満、II型糖尿病又は非インスリン依存性糖尿病(NIDD)、アルコール依存症及びニコチン依存症をはじめとする物質の濫用及び/又は依存症に関し、肥満が特に好ましい。
【0126】
更に好ましい目的は、治療上効果的な量の式Iで示される化合物を、治療上効果的な量のリパーゼ阻害剤(特に、リパーゼ阻害剤は、オルリスタットである)と配合又は会合させて投与することを含む、ヒトにおけるII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))の治療又は予防の方法を提供することである。同じく本発明の目的は、式Iで示される化合物及びリパーゼ阻害剤(特にテトラヒドロリプスタチン)の同時投与、別投与又は連続投与のための上記方法である。
【0127】
更に好ましい目的は、治療上効果的な量の式Iで示される化合物を、治療上効果的な量の、肥満又は摂食障害の処置用の他の薬物と配合又は会合させて投与することで、それらが一緒になって効果的緩和を付与することを含む、肥満及び肥満関連障害の治療又は予防のための方法を提供することである。適切な他の薬物としては、非限定的に、食欲抑制剤、リパーゼ阻害剤及び選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)が挙げられる。上記薬剤の配合又は会合は、別投与、連続投与又は同時投与を包含してもよい。
【0128】
好ましいリパーゼ阻害剤は、テトラヒドロリプスタチンである。
【0129】
本発明の化合物と併用する適切な食欲抑制剤としては、非限定的に、アミノレクス、アンフェクロラール、アンフェタミン、ベンズフェタミン、クロルフェンテルミン、クロベンゾレクス、クロホレクス、クロミノレクス、クロルテルミン、シクレキセドリン(cyclexedrine)、デクスフェンフルラミン、デクストロアンフェタミン、ジエチルプロピオン、ジフェメトキシジン(diphemethoxidine)、N−エチルアンフェタミン、フェンブトラゼート、フェンフルラミン、フェニソレクス、フェンプロポレクス、フルドレクス、フルミノレクス、フルフリルメチルアンフェタミン、レバンフェタミン、レボファセトペラン、マジンドール、メフェノレクス、メタンフェプラモン、メタンフェタミン、ノルシュードエフェドリン、ペントレクス、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミン、ピシロレクス及びシブトラミン、ならびにそれらの薬学的に許容され得る塩が挙げられる。
【0130】
最も好ましい食欲抑制剤は、シブトラミン及びフェンテルミンである。
【0131】
本発明の化合物と併用する適切な選択的セロトニン再取り込み阻害剤としては:フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン及びセルトラリン、ならびにそれらの薬学的に許容され得る塩が挙げられる。
【0132】
更に好ましい目的は、治療上効果的な量の式Iで示される化合物を、治療上効果的な量のリパーゼ阻害剤(特に、リパーゼ阻害剤は、オルリスタットである)と配合又は会合させて投与することを含む、ヒトにおけるII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))の治療又は予防の方法を提供することである。同じく本発明の目的は、式Iで示される化合物及びリパーゼ阻害剤(特にテトラヒドロリプスタチン)の同時投与、別投与又は連続投与のための上記の方法である。
【0133】
更に好ましい目的は、治療上効果的な量の式Iで示される化合物を、1)ピオグリタゾン又はロシグリタゾンなどのPPARγアゴニスト;2)メトホルミンなどのビグアニド;3)グリベンクラミドなどのスルホニル尿素;4)GW−2331などのPPARα/γアゴニスト;5)LAF−237(Vildagliptin)又はMK−0431などのDPP−IV阻害剤;6)例えばWO00/58293A1などに開示された化合物などのグルコキナーゼ活性化剤、からなる群から選択される治療上効果的な量の抗糖尿病剤と配合又は会合させて投与することを含む、ヒトにおけるII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))の治療又は予防の方法を提供することである。同じく本発明の目的は、式Iで示される化合物及び治療上効果的な量の抗糖尿病剤、例えば、1)ピオグリタゾン又はロシグリタゾンなどのPPARγアゴニスト;2)メトホルミンなどのビグアニド;3)グリベンクラミドなどのスルホニル尿素;4)GW−2331 GW−2331などのPPARα/γアゴニスト;5)LAF−237(Vildagliptin)又はMK−0431などのDPP−IV阻害剤;6)例えばWO00/58293A1などに開示された化合物などのグルコキナーゼ活性化剤、の同時投与、別投与又は連続投与のための上記の方法である。
【0134】
更に好ましい目的は、治療上効果的な量の式Iで示される化合物を、治療上効果的な量の脂質低下剤、例えば、1)クロレスチラミンなどの胆汁酸捕捉剤;2)アトルバスタチンなどのHMG−CoAリダクターゼ阻害剤;3)エゼチミブなどのコレステロール吸収阻害剤;4)トルセトラピブ、JTT 705などのCETP阻害剤;5)ベクロフィブレート(beclofibrate)、フェノフィブレートなどのPPARαアゴニスト;6)ナイアシンなどのリポ蛋白質合成阻害剤;及び7)ナイアシン受容体アゴニスト、と配合又は会合させて投与することを含む、ヒトにおける脂質代謝異常の治療又は予防の方法を提供することである。同じく本発明の目的は、式Iで示される化合物及び治療上効果的な量の脂質低下剤、例えば、1)クロレスチラミンなどの胆汁酸捕捉剤;2)アトルバスタチンなどのHMG−CoAリダクターゼ阻害剤;3)エゼチミブなどのコレステロール吸収阻害剤;4)トルセトラピブ、JTT 705などのCETP阻害剤;5)ベクロフィブレート、フェノフィブレートなどのPPARαアゴニスト;6)ナイアシンなどのリポ蛋白質合成阻害剤;及び7)ナイアシン受容体アゴニスト、の同時投与、別投与又は連続投与のための上記の方法である。
【0135】
本発明の化合物の更なる生物活性の実証を、当該技術分野で周知のインビトロアッセイ、エクスビボアッセイ、及びインビボアッセイにより実行してもよい。例えば、肥満関連障害(糖尿病、X症候群又はアテローム硬化性疾患など)、及び関連の障害(高トリグリセリド血症及び高コレステロール血症など)の処置に対する医薬活性物質の有効性を実証するために、以下のアッセイを用いてもよい。
【0136】
血糖値を測定する方法
db/dbマウス(Jackson Laboratories, Bar Harbor, MEから入手)を、採血して(眼又は尾静脈のいずれかから)、同等の平均血糖値により群分けする。それらに、試験化合物を1日1回7〜14日間、経口投与する(薬学的に許容され得る担体中での胃管栄養法による)。この時点で、動物の眼又は尾静脈から再度、採血し、血糖値を測定する。
【0137】
トリグリセリド値を測定する方法
hApoAlマウス(Jackson Laboratories, Bar Harbor, MEから入手)を、採血して(眼又は尾静脈のいずれかから)、同等の平均血清トリグリセリド値により群分けする。それらに、試験化合物を1日1回7〜14日間、経口投与する(薬学的に許容され得る担体中での胃管栄養法による)。その後、動物の眼又は尾静脈から再度、採血し、血清トリグリセリド値を測定する。
【0138】
HDL−コレステロール値を測定する方法
血漿HDL−コレステロール値を測定するために、hApoA1マウスを採血して、同等の平均血漿HDL−コレステロール値により群分けする。マウスに担体又は試験化合物を1日1回7〜14日間経口投与し、その後、翌日に採血する。血漿のHDL−コレステロールを分析する。
【0139】
加えて、本発明の化合物のCNS活性を実証するために、以下のインビボアッセイを利用してもよい。
【0140】
タスク学習及び空間記憶を試験する方法
モリス水迷路を日常的に用いて、タスク学習及び空間記憶を評価する(Jaspers et al., Neurosci. Lett. 117:149-153, 1990; Morris, J. Neurosci. Methods 11:47-60, 1984)。このアッセイでは、動物を4分区間に分割した水プールに入れる。一つのプラットフォームが、4分区間の一つに隠されている。動物を水プールに入れて、所定の時間内に隠されたプラットフォームの位置を探させる。数回の訓練試験の間に、動物はプラットフォームの位置及びプールからの逃避手段を学習する。動物はこのタスクで複数回の試験を受ける。泳いだ全距離、プラットフォームを探し当てた試行の回数、プラットフォームを見つけるのにかかった時間、及び遊泳経路を、動物毎に記録する。隠されたプラットフォームを見つけるのに必要な時間の長さ又は試行の回数により、動物の学習能力を測定する。習得後の所定の遅延時間でプラットフォームを見つけた試行の数又はかかった時間により、記憶の欠損又は改善を測定する。習得期間の間、プラットフォームが存在する4分区間を動物が横切った回数により、学習及び記憶を測定してもよい。
【0141】
薬物依存を試験する方法
動物における自己投与は、ヒトにおける化合物の濫用可能性の予測因子となる。この手順の改良法を利用して、濫用可能性を有する薬物の増強性を予防又は遮断する化合物を同定してもよい。薬物の自己投与を絶つ化合物により、薬物濫用又は依存を予防してもよい(Ranaldi et al., Psychopharmacol. 161:442-448, 2002; Campbell et al., Exp. Clin. Psychopharmacol. 8:312-25, 2000)。自己投与試験では、動物を作動及び非作動の両方のレバーを備える作業チャンバーに入れる。作動レバーでの各応答により、試験化合物又は自己投与で知られる薬物のいずれかが注入される。非作動レバーが押されても何も効果がないが、記録はされる。その後、1日1回のセッションで薬物に接触させることにより、一定時間をかけて化合物/薬物を自己投与することを動物に訓練させる。チャンバーの屋内灯の照明が、セッション開始及び化合物/薬物利用のシグナルとなる。セッションが終了したら、屋内灯を消す。最初は、作動レバーを押す毎に、薬物注入が起こる。レバー押し行動が確立されると、押して薬物を注入させる回数が増加する。安定した化合物/薬物自己投与が得られた後、薬物増強行動に対する第2の化合物の影響を評価してもよい。セッションの前にこの第2の化合物を投与すると、自己投与行動が増強若しくは消失するか、又は変化を起こさないかのいずれかの可能性がある。
【0142】
以下の試験は、式Iで示される化合物の活性を測定するために実施した。
【0143】
Semliki Forest Virusシステムを放射線リガンドの[H]−CP−55,940と共に用いてヒトカンナビスCB受容体を一過性にトランスフェクトさせたヒト胎児腎臓(HEK)細胞の膜調製物を利用して、カンナビノイドCB受容体に関する本発明の化合物の親和性を測定した。新たに調製した細胞膜調製物に、本発明の化合物を添加して又は添加せずに、[H]−リガンドと共にインキュベートした後、結合リガンドと遊離リガンドとを、ガラス繊維での濾過により分離した。フィルタ上の放射線活性を、液体シンチレーションカウントにより測定した。
【0144】
Semliki Forest Virusシステムを放射線リガンドの[H]−CP−55,940と共に用いてヒトカンナビスCB受容体を一過性にトランスフェクトさせたヒト胎児腎臓(HEK)細胞の膜調製物を利用して、カンナビノイドCB受容体に関する本発明の化合物の親和性を測定した。新たに調製した細胞膜調製物に、本発明の化合物を添加して又は添加せずに、[H]−リガンドと共にインキュベートした後、結合リガンドと遊離リガンドとを、ガラス繊維での濾過により分離した。フィルタ上の放射線活性を、液体シンチレーションカウントにより測定した。
【0145】
ヒトカンナビノイドCB受容体が安定発現されるCHO細胞を用いた機能試験により、本発明の化合物のカンナビノイドCB拮抗活性を測定した(M. Rinaldi-Carmona et al., J. Pharmacol. Exp. Ther. 278(1996) 871参照)。細胞系におけるヒトカンナビノイド受容体の安定発現は、最初、それぞれNature 1990, 346, 561-564 (CB)及びNature 1993, 365, 61-65 (CB)に記載された。アデニリルシクラーゼは、ホルスコリンを用いて刺激し、蓄積したサイクリックAMPの量を定量することにより測定した。CB受容体アゴニスト(例えば、CP−55,940又は(R)−WIN−55212−2)によるCB受容体の同時活性化で、ホルスキン誘発によるcAMP蓄積が濃度依存的に調整され得る。このCB受容体を介した応答は、本発明の化合物などのCB受容体アンタゴニストにより拮抗され得る。
【0146】
式(I)で示される化合物は、Devaneら、Mol. Pharmacol. 34 (1988) 605-613に記載された実験条件で測定すると、CB受容体への優れた親和性を示す。本発明の化合物又はその薬学的に許容され得る塩は、CB受容体のアンタゴニストで、それへの選択性があり、IC50=2μM未満、好ましくは1nM〜100nMの親和性を有する。それらは、CB受容体に対して少なくとも10倍の選択性を示す。
【0147】
【表1】

【0148】
NMRIマウスでのCP 55,940誘発による低体温に対するCB受容体アンタゴニスト/インバースアゴニストの影響
【0149】
動物
雄NMRIマウスをこの試験に用いたが、それらはFullinsdorf (Switzerland)のResearch Consulting Company Ltd (RCC)から入手した。体重30〜31gのマウスを、この試験に用いた。周囲温度は約20〜21℃で、相対湿度は55〜65%であった。室内は12時間の明暗周期を維持し、全ての試験を照光時間に実施した。給水及び給餌に自由に手に入れることができた。
【0150】
方法
測定は全て、午前12:00〜午後5:00に行った。マウスをこの環境に入れ、少なくとも2時間馴化させた後で、実験を開始した。マウスは、いつも自由に飼料及び水を入手できた。各用量毎に、マウス8匹を使用した。直腸体温の測定値を、直腸用プローブ(PhysitempのRET2)及びデジタル温度計(Cole Parmer, Chicago USAのDigi-sense n°8528-20)を用いて記録した。プローブは、各マウスに約3.5cm挿入した。
【0151】
体温を15分間測定した後で、担体又はCB受容体アンタゴニスト/インバースアゴニストのいずれかを投与した。この化合物をそれぞれ静脈内投与又は経口投与してから30分後又は90分後に化合物そのものの影響を評価するために、直腸体温を記録した。直後に、CB受容体アゴニストCP 55,940(0.3mg/kg)を静脈内投与し、その後、CP 55940の静脈内投与の20分後に再度、体温を測定した。
【0152】
摂食行動を調節する能力についての式(1)で示される化合物のインビボ活性を、絶食動物での食物消費を記録することにより評価した。
【0153】
1日あたり2時間、飼料を入手することをラットに訓練し、22時間は絶食した。このスケジュールで訓練すると、この2時間摂食セッションの間の1日あたりの摂食量が、毎日一定になった。
【0154】
式Iで示される化合物の、摂食量を減少させる能力を試験するために、動物8匹をクロスオーバー試験に用いた。床に格子の付いたPlexiglasボックスで、ラットを個別に飼育し、ケージの床の下に紙を置いて、こぼれたものを集めた。予め計量した飼料を入れた給餌器(becher)を、動物に2時間与えた。摂食セッションの終了時に、ラットを飼育ケージに戻した。実験開始前に各ラットの体重を計量し、この2時間の摂食セッションで消費した飼料の量を記録した。2時間の摂食セッションの60分前に、様々な用量の試験化合物又は担体のいずれかを経口投与した。陽性対照:Rimonabant(SR141716)を実験に含ませた。反復測定値でのAnova解析を利用し、その後、事後検定Student Neumann-Keulsを利用した。*:生食水処置ラットと比較してP<0.05
【0155】
その上、疾患又は障害における式Iで示される化合物の有用性を、文献に報告された動物疾患モデルで実証してもよい。以下は、そのような動物疾患モデルの例である:a)マーモセットにおける甘味食の摂食量の減少(Behavioural Pharm, 1998, 9, 179-181);b)マウスにおけるショ糖及びエタノール摂食量の減少(Psychopharm. 1997, 132, 104-106);c)ラットにおける運動能及び場所条件付けの増加(Psychopharm. 1998, 135, 324-332; Psychopharmacol. 2000, 151:25-30);d)マウスにおける自発運動能(J. Pharm. Exp. Ther. 1996, 277, 586-594);e)マウスにおけるオピエート自己投与の減少(Sci. 1999, 283, 401-404)。
【0156】
式Iで示される化合物及び/又はその薬学的に許容され得る塩は、例えば、経腸投与、非経口投与又は局所投与用の医薬製剤の形態で、医薬として用いてもよい。それらは、例えば、経口投与(例えば、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で)、経直腸投与(例えば、坐剤の形態で)、非経口投与(例えば、注射剤又は輸液の形態で)、又は局所投与(例えば、軟膏、クリーム又はオイルの形態で)することができる。経口投与が好ましい。
【0157】
医薬製剤の製造は、式Iで示される上記の化合物及び/又はその薬学的に許容され得る塩を、場合により他の薬学的に有用な物質と配合させて、適切な非毒性不活性の治療適合性固体又は液体担体材料、及び所望なら通常の医薬佐剤と共にガレヌス投与形態にすることにより、当業者に知られる手法で実行することができる。
【0158】
適切な担体材料は、無機担体材料だけでなく、有機担体材料である。つまり、例えば、ラクトース、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩を、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル用の担体材料として用いてもよい。軟ゼラチンカプセル用の適切な担体材料は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固形及び液体ポリオールである(しかし、活性成分の性質にもよるが、軟ゼラチンカプセルの場合、担体が必要ない場合がある)。液剤及びシロップ剤の製造用の適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射剤用の適切な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油である。坐剤用の適切な担体材料は、例えば、天然油、硬化油、ワックス、脂肪、半液体ポリオール又は液体ポリオールである。局所製剤用の適切な担体材料は、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、水添油、液体ワックス、液体パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール、ならびにセルロース誘導体である。
【0159】
通常の安定剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、稠度改良剤、風味改良剤、浸透圧改変用の塩、緩衝物質、可溶化剤、着色剤、マスキング剤及び抗酸化剤が、医薬佐剤として考慮される。
【0160】
式Iで示される化合物の投与量は、コントロールされるべき疾患、患者の年齢及び個々の状態、ならびに投与様式に応じて広い限界内で変動してもよいが、もちろん、個々の症例の各要件に適合させる。成人患者では、一日用量 約1〜1000mg、特に約1〜100mgが、考慮される。疾患の重症度及び正確な薬物動態プロファイルに応じて、化合物を複数の一日用量単位(例えば、1〜3用量単位)で投与してもよい。
【0161】
該医薬製剤は、簡便には、式Iで示される化合物を約1〜500mg、好ましくは1〜100mg含む。
【0162】
以下の実施例は、本発明をより詳細に例示するものである。しかしそれらは、発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0163】
MS=質量分析;ISP=ESI(エレクトロスプレー、陽イオン)に相当するイオンスプレー(陽イオン);mp=融点;DCM=ジクロロメタン、DIC=N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、DIPEA=ジイソプロピルアミン、DMF=ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、EDCI=1−エチル−3(3′−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;HOBt=N−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、TEA=トリエチルアミン、TBAF=テトラ−N−フッ化ブチルアンモニウム、TBTU=O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N′,N′−テトラメチル−ウロニウム−テトラフルオロボラート。
【0164】
実施例1
6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−(3−アミノ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
DMSO 20ml中の5−クロロ−2−ニトロ−フェニルアミン2g(11.6mmol)、ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2.14g(11.6mmol)及び1,4−ジアゾ−ビシクロ[2.2.2]オクタン1.3g(11.6mmol)との混合物を、150℃まで16時間加熱した。混合物を水200mlに注ぎ、酢酸エチル250mlで抽出した。エマルションをdecaliteで濾過し、水相を2×200mlで抽出した。合わせた有機相を水2×100mlで洗浄し、MgSOで乾燥し、蒸発乾固した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を黄色の固体として得た。MS(ISP):321.2(M−H)
【0165】
工程2:
4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
THF 20ml中の4−(3−アミノ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル1g(3.1mmol)、フェノキシアセチルクロリド0.793g(4.65mmol)及びトリエチルアミン2.2g(21.7mmol)との混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を蒸発し、DCM 100mlを加えた。有機相を0.1M NaCO水溶液2×50mlで洗浄した。合わせた水相をDCM 2×100mlで抽出した。合わせた有機相をMgSOで乾燥し、蒸発乾固した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン 1/1で溶離するシリカで精製して、標記化合物1.15g(81%)を、黄色の固体として得た。MS(ISP):455.3(M−H)
【0166】
工程3:
4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
DMF 6.6ml中の4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル1g(2.19mmol)、炭酸セシウム1.07g(3.29mmol)及び4−(トリフルオロメトキシ)ベンジルブロミド(市販)0.79g(3.29mmol)との混合物を、110℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、沈殿物を濾別した。残渣を更に精製しないで使用した。標記化合物を、褐色の固体(0.39g;37%)として単離した。MS(ISP):631.5(M+H)
【0167】
工程4:
2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール
DMF 10ml中の4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロ−メトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル390mg(0.62mmol)、塩化スズ(II)二水和物837mg(3.7mmol)及び1N HCl水溶液3.7mlとの混合物を、110℃まで2.5時間加熱した。混合物を塩基性になるまで、2N NaCOで処理し、酢酸エチル3×100mlで抽出した。合わせた有機相を水2×50mlで洗浄し、MgSOで乾燥し、蒸発乾固した。標記化合物を更に精製しないで継続の工程で使用した。黄色の固体;MS(ISP):483.4(M+H)
【0168】
工程5:
DCM 1ml中の2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンズイミダゾール48.3mg(0.1mmol)、メタンスルホニルクロリド17.2mg(0.15mmol)及びトリエチルアミン101mg(1mmol)との混合物を、室温で1時間撹拌した。全ての揮発物を蒸発した後、残渣をアセトニトリル/DMFに取り、アセトニトリル/水の勾配を用いて溶離する逆相分取HPLCにより精製した。生成物を蒸発した後、標記化合物の画分4.2mgを単離した。MS(ISP):560.2(M+H)+。
【0169】
中間体1:
2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例1/工程3(4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルと4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(市販)とから、収率42%で合成した。MS(ISP):614.6(M+H)
【0170】
工程2:
実施例1/工程4(2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから還元的条件下で合成して、更に精製しないで継続の工程で使用した。MS(ISP):483.4(M+H)
【0171】
中間体2:
1−ベンジル−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−{3−[ベンジル−(2−フェノキシ−アセチル)−アミノ]−4−ニトロ−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例1/工程3(4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルとベンジルブロミド(市販)とから、収率84%で合成した。MS(ISP):546.6(M+H)
【0172】
工程2:
実施例1/工程4(2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから還元的条件下で合成して、更に精製しないで継続の工程に使用した。MS(ISP):399.5(M+H)
【0173】
実施例1/工程5の合成について記載された手順に従って、更にベンゾイミダゾール−誘導体を、表1に示すように、2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール、2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール又は1−ベンジル−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールと、各カルボン酸クロリド又は各スルホニルクロリドとから合成した。結果は表1にまとめ、そして実施例2〜実施例20から成る。
【0174】
【表2】



【0175】
実施例21
6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−プロピオニルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例1/工程2(4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−(3−アミノ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルと2−フェノキシ−プロピオニルクロリドから、収率95%で合成した。
【0176】
工程2:
4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例1/工程3(4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−アセチル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−プロピオニルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルと4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド(市販)とから、収率85.4%で合成した。MS(ISP):645.1(M+H)
【0177】
工程3:
2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール
実施例1/工程4(2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから還元条件下で合成し、更に精製しないで継続の工程に使用した。MS(ISP):497.3(M+H)
【0178】
工程4:
実施例1/工程5(6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾールとメタンスルホニルクロリド(市販)とから、収率12.5%で合成した。MS(ISP):497.3(M+H)
【0179】
中間体3:
2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例20/工程2(4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−プロピオニルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルと4−トリフルオロメチル−ベンジルブロミド(市販)とから、収率91.2%で合成した。MS(ISP):629.0(M+H)
【0180】
工程2:
実施例20/工程3(2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから還元条件下で合成し、更に精製しないで継続の工程に使用した。MS(ISP):481.4(M+H)
【0181】
中間体4:
1−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−{3−[ベンジル−(2−フェノキシ−プロピオニル)−アミノ]−4−ニトロ−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例20/工程2(4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−プロピオニルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルとベンジルブロミド(市販)とから、収率51%で合成した。MS(ISP):561.0(M+H)
【0182】
工程2:
実施例20/工程3(2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−{3−[ベンジル−(2−フェノキシ−プロピオニル)−アミノ]−4−ニトロ−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから還元条件下で合成し、更に精製しないで継続の工程に使用した。MS(ISP):413.4(M+H)
【0183】
中間体5:
1−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール
工程1:
4−{3−[(4−クロロ−ベンジル)−(2−フェノキシ−プロピオニル)−アミノ]−4−ニトロ−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
実施例20/工程2(4−{4−ニトロ−3−[(2−フェノキシ−プロピオニル)−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−[4−ニトロ−3−(2−フェノキシ−プロピオニルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルと4−クロロベンジルブロミド(市販)とから、収率53%で合成した。MS(ISP):595.0(M+H)
【0184】
工程2:
実施例20/工程3(2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール)の合成について記載された手順に従って、標記化合物を、4−{3−[(4−クロロ−ベンジル)−(2−フェノキシ−プロピオニル)−アミノ]−4−ニトロ−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから還元条件下で合成し、更に精製しないで継続の工程に使用した。MS(ISP):447.4(M+H)
【0185】
実施例20/工程4の合成について記載された手順に従って、更にベンゾイミダゾール−誘導体を、表2に示されたように、2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−H−ベンゾイミダゾール、2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、1−ベンジル−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール又は1−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールと各カルボン酸クロリド又は各スルホニルクロリドとから合成した。結果は表2にまとめ、そして実施例22〜実施例59から成る。
【0186】
【表3】







【0187】
実施例60
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸アリルエステル
工程1:
4−フルオロ−3−ニトロ−安息香酸アリルエステル
4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸50.6gをエタノールに溶解し、炭酸セシウム44.5gで処理した。溶媒を蒸発し、得られた残渣をDMF中に取った。臭化アリル25mlを加え、得られた臭化セシウムを濾別した。溶媒を蒸発した後、tert.ブチルメチルエーテル/水から抽出して、黄色の油状物を得た。
【0188】
工程2:
3−ニトロ−4−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミノ)−安息香酸アリルエステル
4−フルオロ−3−ニトロ−安息香酸アリルエステル5.0g(22mmol)をエタノール100mlに溶解した。4−(トリフルオロメトキシ)−ベンジルアミン4.25g(22mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。生成物をメチレンクロリド/水から抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物をイソプロピルエーテルから結晶化して、黄色の結晶(7.5g)を得た。MS(ISP):397.2(M+H)
【0189】
工程3:
4−[tert−ブトキシカルボニル−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−3−ニトロ−安息香酸アリルエステル
3−ニトロ−4−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミノ)−安息香酸アリルエステル7.5g(18.9mmol)をTHF 100mlに溶解した。ジ−tert.ブチル−ジカルボナート8.25g(37.8mmol)、ジイソプロピルエチルアミン8ml(47.2mmol)及びジメチルアミノピリジン3.4g(28.3mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、粗生成物をシクロヘキサンから分解して、橙色の結晶を得て、それを更に特徴付けしなかった。
【0190】
工程4:
3−アミノ−4−[tert−ブトキシカルボニル−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−安息香酸アリルエステル
4−[tert−ブトキシカルボニル−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−3−ニトロ−安息香酸アリルエステル2g(4.0mmol)をDMF 20mlに溶解した。SnCl×2HO 2.8g(12mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗生成物をKieselgelで濾過し、溶媒を蒸発した。MS(ISP):467.3(M+H)
【0191】
工程5:
4−[tert−ブトキシカルボニル−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−安息香酸アリルエステル
フェノキシ酢酸318mgをメチレンクロリドに溶解し、ジイソプロピルカルボジイミド0.36mlを加えた。3−アミノ−4−[tert−ブトキシカルボニル−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−安息香酸アリルエステル950mgを加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。生成物をメチレンクロリド/水から抽出し、更なる特徴付けをしなかった。
【0192】
工程6:
1−(4−メトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸アリルエステル
粗4−[tert−ブトキシカルボニル−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−アミノ]−3−(2−フェノキシ−アセチルアミノ)−安息香酸アリルエステルをメタノールに溶解し、ジオキサン中の4N HClを加えた。反応物を40℃で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):483.3(M+H)
【0193】
実施例61
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ブチル−アミド
工程1:
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸
1−(4−メトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸アリルエステル0.6gをメチレンクロリドに溶解した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)55mg及びモルホリン1mlを加え、室温で1時間撹拌した。生成物をメチレンクロリド/水から抽出した。MS(ISP):441.1(M−H)
【0194】
工程2:
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ブチル−アミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のブチルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP)498.3(M+H)
【0195】
実施例62
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のシクロプロピルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):482.4(M+H)
【0196】
実施例63
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の3−メトキシフェネチルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):576.3(M+H)
【0197】
実施例64
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、3−トリフルオロメチルフェネチルアミン1.5当を加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):614.6(M+H)
【0198】
実施例65
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ペンチルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のn−ペンチルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):512.3(M+H)
【0199】
実施例66
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2,2−ジメチルプロピル)−アミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の2,2−ジメチルプロピルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):512.3(M+H)
【0200】
実施例67
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸アリルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のアリルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):482.2(M+H)
【0201】
実施例68
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(3−ブトキシ−プロピル)−アミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の3−ブトキシプロピルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):556.3(M+H)
【0202】
実施例69
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(ナフタレン−1−イルメチル)−アミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のナフタレン−1−イルメチル−アミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):582.3(M+H)
【0203】
実施例70
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):616.3(M+H)
【0204】
実施例71
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸2−トリフルオロメチル−ベンジルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の2−トリフルオロメチル−ベンジルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):600.3(M+H)
【0205】
実施例72
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ヘキシルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のヘキシルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):526.3(M+H)
【0206】
実施例73
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ヘプチルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のヘプチルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):540.3(M+H)
【0207】
実施例74
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸2,4−ジフルオロ−ベンジルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の2,4−ジフルオロ−ベンジルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):568.3(M+H)
【0208】
実施例75
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸4−メトキシ−ベンジルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量の4−メトキシ−ベンジルアミンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):562.3(M+H)
【0209】
実施例76
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸N′−ピリジン−2−イル−ヒドラジド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸0.16mmolを、1当量のDICを含むTHF 1mlに溶解した。15分後、1.5当量のN′−ピリジン−2−イル−ヒドラジンを加え、反応物を室温で16時間撹拌した。粗物質を、逆相分取HPLCを介して精製した。MS(ISP):534.2(M+H)
【0210】
実施例77
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、アセチルクロリド0.0145ml(0.2mmol)で処理した。室温で5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体85mg(98%)を得た。MS(ISP)543.3(M+H)
【0211】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:
a) DMF 280ml中の1,2,4−トリフルオロ−5−ニトロ−ベンゼン12.5g(70.6mmol)及び炭酸カリウム10.25g(74.1mmol)の懸濁液に、温度を−2〜2℃の間に保ちながら、DMF 70ml中のピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル14.1g(74.1mmol)の溶液を加えた。添加の終了時に、それは30分間かかったが、反応混合物を同じ温度で更に15分間、続いて室温で1時間更に撹拌した。沈殿した塩を濾過により除去し、DMF溶液を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテル/ヘキサン1:1 200mlで撹拌し、濾過し、高真空下で乾燥して、4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル16.37g(66.8%)を、黄色の固体として得た。MS(ISP)361.3(M+NH
【0212】
b) 4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル8g(23mmol)及び炭酸カリウム3.82g(27.65mmol)を、撹拌下でDMF 80mlに懸濁し、次にDMF 30ml中の4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミン5.29g(27.65mmol)の溶液を10分以内に滴下して処理した。次に反応混合物を室温で48時間撹拌し、ジクロロメタン500ml及び水1リットルで希釈した。分離した後、有機相をブライン(500ml)で洗浄した。次に2つの水相をジクロロメタン2×250mlで再抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。固体残渣をヘプタン/酢酸エチル 4:1 150mlで撹拌した。10分間後、懸濁液をヘプタン100mlで希釈し、更に10分間の撹拌後、濾過した。減圧下で乾燥した後、4−[2−フルオロ−4−ニトロ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル9.5gを、黄色の固体(80%)として得た。MS(ISP):515.3(M+H)
【0213】
c) 4−[2−フルオロ−4−ニトロ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル5.1g(9.9mmol)及び亜鉛粉末8.4g(128.7mmol)を、メタノール200mlに懸濁し、飽和塩化アンモニウム水溶液100mlで撹拌下にて処理し、45分間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、亜鉛塩を濾過により除去し、メタノールで十分に洗浄した。メタノール溶液を合わせ、減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル/水で希釈した。有機相を分離し、水で2回、ブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を高真空下で乾燥し、4−[4−アミノ−2−フルオロ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.8gを、赤色の泡状物として得て、次の工程に直接使用した。
【0214】
d) 4−[4−アミノ−2−フルオロ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.8g(9.9mmol)及び1−エトキシ−2−フェノキシ−1−エタンイミニウムクロリド3.2g(14.9mmol、CAS登録No. 67386-33-8)を、ジオキサン105ml及び濃酢酸35mlに懸濁し、2時間還流した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を水/酢酸エチルに取った。次に濃縮した水酸化アンモニウムを、pHが塩基性になるまで加えた。有機相を水で2回及びブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル310g、酢酸エチル/ヘプタン 1:1)により精製して、4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.6gを、黄色の固体(76%)として得た。MS(ISP):600.1(M+H)
【0215】
e) 4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.6g(7.6mmol)を、トリフルオロ酢酸51ml(661mmol)中で室温にて2時間撹拌した。反応混合物を水500mlで希釈し、固体の重炭酸ナトリウムでpHを8に調整した。混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。次に残渣を水70mlに懸濁し、水酸化アンモニウムでpHを9に調整し、酢酸エチルで抽出し、水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール3.67gを、明黄色の固体(95%)として得た。MS(ISP):500.3(M+H)
【0216】
実施例78
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、ベンゾイルクロリド0.023ml(0.2mmol)で処理した。室温で4時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の固体85mgを得て、それをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g、ジクロロメタン/メタノール 30:1)により精製した。生成物71mgを、明黄色の固体(73%)として得た。MS(ISP)605.3(M+H)
【0217】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0218】
実施例79
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ピリジン−4−イル−メタノン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.06ml(0.44mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、イソニコチン酸クロリド塩酸塩36mg(0.2mmol)で処理した。室温で22時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の固体86mgを得て、それをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9.5g、ジクロロメタン/メタノール 24:1)により精製した。生成物46mgを、明黄色の固体(48%)として得た。MS(ISP)606.3(M+H)
【0219】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0220】
実施例80
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−シクロプロピル−メタノン
l−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール(0.16mmol)72mg及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、シクロプロパンカルボニルクロリド0.0145ml(0.2mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、白色の固体82mg(98%)を得た。MS(ISP)519.3(M+H)
【0221】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:
a) DMF 280ml中の1,2,4−トリフルオロ−5−ニトロ−ベンゼン12.5g(70.6mmol)と炭酸カリウム10.25g(74.1mmol)の懸濁液に、DMF 70ml中のピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル14.1g(74.1mmol)の溶液を、温度−2〜2℃の間に保ちながら加えた。添加の終了時に、それは30分間かかったが、反応混合物を同じ温度で更に15分間、続いて室温で1時間更に撹拌した。沈殿した塩を濾過により除去し、DMF溶液を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテル/ヘキサン 1:1 200mlで撹拌し、濾過し、高真空下で乾燥して、4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル16.37g(66.8%)を、黄色の固体として得た。MS(ISP)361.3(M+NH
【0222】
b) 4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル8g(23mmol)及び炭酸カリウム3.82g(27.65mmol)を、DMF 80mlに撹拌下で懸濁し、次にDMF 30ml中の4−クロロ−ベンジルアミン3.56ml(27.65mmol)の溶液を10分以内に滴下して処理した。次に反応混合物を室温で28時間撹拌し、水1リットル500mlで希釈し、ジクロロメタン500mlで2回、ジクロロメタン250mlで1回抽出した。合わせた有機相をブライン(500ml)で洗浄した。次に2つの水相をジクロロメタン2×250mlで再抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。固体残渣をヘプタン/酢酸エチル 4:1 150mlで撹拌した。10分後、懸濁液をヘプタン100mlで希釈し、更に10分間撹拌後、濾過した。高真空下で乾燥した後、4−[5−(4−クロロ−ベンジルアミノ)−2−フルオロ−4−ニトロ−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル8.8gを、黄色の固体(77%)として得た。MS(ISP):465.4(M+H)
【0223】
c) 4−[5−(4−クロロ−ベンジルアミノ)−2−フルオロ−4−ニトロ−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.6g(9.9mmol)及び亜鉛粉末8.4g(128.7mmol)を、メタノール200mlに懸濁し、飽和塩化アンモニウム水溶液100mlで撹拌下にて処理し、45分間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、亜鉛塩を濾過により除去し、メタノールで十分に洗浄した。メタノール溶液を合わせ、減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル/水で希釈した。有機相を分離し、水で2回、ブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を高真空下で乾燥して、4−[4−アミノ−5−(4−クロロ−ベンジルアミノ)−2−フルオロ−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.4gを、暗褐色の泡状物として得て、次の工程に直接使用した。
【0224】
d) 4−[4−アミノ−5−(4−クロロ−ベンジルアミノ)−2−フルオロ−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.3g(9.9mmol)及び1−エトキシ−2−フェノキシ−1−エタンイミニウムクロリド3.2g(14.9mmol、CAS登録No. 67386-33-8)を、ジオキサン105ml及び濃酢酸35mlに懸濁し、2時間還流した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を水/酢酸エチルに取った。次に濃水酸化アンモニウムを、pHが塩基性になるまで加えた。有機相を水で2回、ブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル300g、酢酸エチル/ヘプタン 1:1)により精製して、4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.2gを、黄色の固体(75%)として得た。MS(ISP):551.3(M+H)
【0225】
e) 4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル4.2g(7.6mmol)を、トリフルオロ酢酸50ml(651mmol)中で室温にて2時間撹拌した。反応混合物を水500mlで希釈し、固体の重炭酸ナトリウムでpHを8に調整し、次に水酸化アンモニウムでpHを9〜10に調製し、酢酸エチルで抽出し、水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール3.34gを明黄色の固体(99%)として得た。MS(ISP):451.2(M+H)
【0226】
実施例81
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール72mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、ベンゾイルクロリド0.023ml(0.2mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣84mgを得、それをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、酢酸エチル/ヘプタン 2:1)により精製した。生成物69mgを、明黄色の固体(98%)として得た。MS(ISP)555.3(M+H)
【0227】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0228】
実施例82
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール72mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、ペンタノイルクロリド0.024ml(0.2mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物84mgを、明黄色の固体(98%)として得た。MS(ISP)535.3(M+H)
【0229】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0230】
実施例83
シクロプロピル−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−メタノン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、シクロプロパンカルボニルクロリド0.019ml(0.2mmol)で処理した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体89mg(98%)を得た。MS(ISP)569.4(M+H)
【0231】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0232】
実施例84
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、ペンタノイルクロリド0.025ml(0.2mmol)で処理した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体89mg(93%)を得た。MS(ISP)585.3(M+H)
【0233】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0234】
実施例85
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、プロピオニルクロリド0.018ml(0.2mmol)で処理した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体87mg(98%)を得た。MS(ISP)557.2(M+H)
【0235】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0236】
実施例86
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、フェニル−アセチルクロリド0.027ml(0.2mmol)で処理した。室温で5時間撹拌後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明黄色の固体89mg(86%)を得た。MS(ISP)619.4(M+H)
【0237】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0238】
実施例87
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ブタン−1−オン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、ブチリルクロリド0.021ml(0.2mmol)で処理した。室温で5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明黄色の固体88mg(97%)を得た。MS(ISP)571.3(M+H)
【0239】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0240】
実施例88
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール80mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、2−メチル−ベンゾイルクロリド0.026ml(0.2mmol)で処理した。室温で5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明黄色の固体74mg(73%)を得た。MS(ISP)619.4(M+H)
【0241】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0242】
実施例89
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−3−メトキシ−プロパン−1−オン
3−メトキシ−プロピオン酸0.020ml(0.2mmol)及び1′1−カルボニルジイミダゾール40mg(0.24mmol)を、ジクロロメタン4mlに窒素下で40分間還流した。5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール100mg(0.2mmol)を加え、得られた混合物を更に4.5時間還流した。次に反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体129mgを得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル40g、ジクロロメタン/メタノール 24:1)により精製して、オフホワイトの固体44mg(37%)を得た。MS(ISP)587.2(M+H)
【0243】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0244】
実施例90
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール72mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、アセチルクロリド0.0145ml(0.2mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、オフホワイトの固体68mg(84%)を得た。MS(ISP)493.3(M+H)
【0245】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0246】
実施例91
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−プロパン−1−オン
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール72mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、プロピオニルクロリド0.018ml(0.2mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明褐色の固体79mg(96%)を得た。MS(ISP)507.3(M+H)
【0247】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0248】
実施例92
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ブタン−1−オン
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール72mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、ブチリルクロリド0.021ml(0.2mmol)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明赤色の固体79mg(94%)を得た。MS(ISP)521.3(M+H)
【0249】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0250】
実施例93
2−シクロプロピル−1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
シクロプロピル酢酸0.020ml(0.2mmol)及び1′1−カルボニルジイミダゾール40mg(0.24mmol)を、ジクロロメタン4ml中で窒素下にて40分間還流した。5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール100mg(0.2mmol)を加え、得られた混合物を更に26時間還流した。次に反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の固体129mgを得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル24g、ジクロロメタン/メタノール 24:1)により精製して、明黄色の固体77mg(63%)を得た。MS(ISP)583.3(M+H)
【0251】
5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例77の記載と同様にして。
【0252】
実施例94
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール72mg(0.16mmol)及びTEA 0.033ml(0.24mmol)を、ジクロロメタン1.5mlに溶解し、フェニル−アセチルクロリド0.027ml(0.2mmol)で処理した。還流で22時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明褐色の固体90mg(94%)を得た。MS(ISP)469.3(M+H)
【0253】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0254】
実施例95
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−2−シクロプロピル−エタノン
TBTU 71mg(0.22mmol)、エチルジイソプロピルアミン0.19ml及びシクロプロピル酢酸0.022mlを、DMF 6mlに溶解し、室温でアルゴン下にて1分間撹拌した。次に1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール100mg(0.22mmol)を加え、反応混合物を室温で22時間撹拌した。次に反応混合物を水30mlで希釈し、酢酸エチル(2回)で抽出した。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明赤色の固体130mg(100%)を得た。MS(ISP)533.4(M+H)
【0255】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0256】
実施例96
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−3−メトキシ−プロパン−1−オン
TBTU 71mg(0.22mmol)、エチルジイソプロピルアミン0.19ml及び3−メトキシ−プロピオン酸0.023ml(0.22mmol)を、DMF 6mlに溶解し、室温でアルゴン下にて1分間撹拌した。次に1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール100mg(0.22mmol)を加え、反応混合物を室温で22時間撹拌した。次に反応混合物を水30mlで希釈し、酢酸エチル(2回)で抽出した。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、明赤色の固体121mg(97%)を得た。MS(ISP)537.4(M+H)
【0257】
1−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−フェノキシメチル−6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾールの調製:実施例80の記載と同様にして。
【0258】
中間体1:
2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
工程1: 樹脂結合4−アミノ−3−ヨード−安息香酸メチルエステル
4−アミノ−3−ヨード−安息香酸メチルエステル16.3gを、ピリジン中の塩化トシル樹脂10g(装填:1.97mg当量/g)の懸濁液に加え、反応物を50℃で16時間撹拌した。その後、樹脂をメチレンクロリドとイソプロパノールと一緒にした。
【0259】
工程2: 樹脂結合2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
樹脂結合4−アミノ−3−ヨード−安息香酸メチルエステルを、DMFに懸濁し、フェニルプロパルギルエーテル15.6g、トリエチルアミン60ml及び触媒量のCuI及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドで処理した。樹脂を50℃で6時間振とうし、その後、DMF、イソプロパノール/水及びジエチルエーテルで洗浄した。
【0260】
工程3: 2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
樹脂を1M TBAF/THFで70℃にて5時間処理した。濾液を蒸発し、生成物を酢酸エチル/水から抽出した。MS(ISP):282.3(M+H)
【0261】
実施例97
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド
工程 1:
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル30mgを、THF 1mlに溶解し、NaH 5mg(60%)で0℃にて15分間処理した。1.2当量の1−ブロモメチル−4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンゼンを加え、反応物を1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発し、生成物をメチレンクロリド/水から抽出した。生成物を分取HPLCにより精製した。MS(ISP):472.5(M+H)
【0262】
工程2:
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステルを、ジオキサンに溶解し、1M NaOHで50℃にて16時間処理した。溶媒を蒸発し、残留固体をHCI 0.5ml/酢酸エチル1mlで処理し、水で抽出した。
【0263】
工程3:
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸を、メチレンクロリドに溶解した。1当量のDIPEA、HOBT及びブチルアミンを加えた。1当量のEDCIを0℃で加え、反応物を25℃で16時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、有機相を蒸発した。生成物を分取HPLCにより精製した。MS(ISP):513.1(M+H)
【0264】
実施例1の合成について記載された手順に従って、表3に示したように、更なるインドール誘導体を、2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステルから合成した。これらの結果を表1にまとめ、そして実施例98〜実施例145から成る。
【0265】
【表4】







【0266】
実施例A
下記の成分を含有するフィルムコーティング剤は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポビドンK30 12.5mg 15.0mg
グリコールデンプンナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg
(核重量) 120.0mg 350.0mg
フィルム:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
【0267】
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物を水中のポリビニルピロリドンの溶液で造粒する。顆粒をグリコールデンプンナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して、それぞれ120又は350mgの核を得る。上記のフィルムの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
【0268】
実施例B
下記の成分を含有するカプセル剤は、常法により製造することができる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
【0269】
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
【0270】
実施例C
注射剤は下記の組成を有することができる:
式(I)の化合物 3.0mg
ポリエチレングリコール400 150.0mg
酢酸 最終pH 5.0を得るため
注射用水 全量を1.0mlにする量
【0271】
活性成分を、ポリエチレングリコール400と注射用水(一部)の混合物に溶解する。酢酸の添加によりpHを5.0に調整する。水の残量を加えて、容量を1.0mlに調整する。溶液を濾過し、適切な過剰量を使用してバイアルに充填し、滅菌する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】


[式中、
Xは、N又はCHであり;
は、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rは、水素であるか、又は、代わりに、
は、
【化2】


であり、Rは、水素若しくはハロゲンであり;
Yは、N又はCHであり;
、R、R及びRは、互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択されるか;又は
及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5員若しくは6員不飽和環を形成し、その環は、N、O若しくはSからなる群から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよく;
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素又は−NHであり;
は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択され;
10は、低級アルキル又は低級アルケニルであり;
11は、−C(O)−R12、−SO−R13及び−SO−NR1415からなる群から選択され;
12は、低級アルキル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−フェニル及び−(CH−ピリジル(ここで、フェニル又はピリジルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)からなる群から選択され;
13は、低級アルキル又は−(CH−フェニル(ここで、フェニルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)から選択され;
14は、水素又は低級アルキルであり;
15は、低級アルキル又は−(CH−C3〜7−シクロアルキルであり;
mは、0、1又は2であり;
nは、0又は1である]で示される化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩。
【請求項2】
Xが、Nである、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項3】
が、−C(O)−NR又は−C(O)−OR10であり、Rが、水素であり、R、R及びR10が、請求項1に定義したとおりである、請求項1又は2記載の式Iで示される化合物。
【請求項4】
が、−C(O)−NRであり、Rが、水素であり、R及びRが、請求項1に定義したとおりである、請求項1〜3のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項5】
が、水素であり、Rが、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシアルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、−(CH−ピペリジニル、−(CH−フェニル(ここで、フェニル環は、非置換であるか、又はハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル及び低級フルオロアルコキシから選択される1若しくは2個の基により置換されている)、−(CH−ナフチル、及びピリジルアミノからなる群から選択され、mが、0、1又は2である、請求項4記載の式Iで示される化合物。
【請求項6】
が、低級アルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、及び−(CH−ピペリジニルからなる群から選択される、請求項4又は5記載の式Iで示される化合物。
【請求項7】
が、
【化3】


であり、Rが、水素又はハロゲンであり、R11が、請求項1に定義したとおりである、請求項1又は2記載の式Iで示される化合物。
【請求項8】
11が、−C(O)−R12であり、R12が、請求項1に定義したとおりである、請求項7記載の式Iで示される化合物。
【請求項9】
12が、低級アルキル、又は−(CH−フェニル(ここで、フェニルは、非置換であるか、又は低級アルキルにより置換されている)である、請求項8記載の式Iで示される化合物。
【請求項10】
11が、−SO−R13であり、R13が、請求項1に定義したとおりである、請求項7記載の式Iで示される化合物。
【請求項11】
13が、低級アルキルである、請求項10記載の式Iで示される化合物。
【請求項12】
11が、−SO−NR1415であり、R14及びR15が、低級アルキルである、請求項7記載の式Iで示される化合物。
【請求項13】
Xが、CHである、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項14】
が、−C(O)−NRであり、Rが、水素であり、R及びRが、請求項1に定義したとおりである、請求項13記載の式Iで示される化合物。
【請求項15】
が、水素であり、Rが、低級アルキル、−(CH−C3〜7−シクロアルキル、及び−(CH−ピペリジニルからなる群から選択され、mが、0、1又は2である、請求項14記載の式Iで示される化合物。
【請求項16】
Yが、CHである、請求項1〜15のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項17】
、R、R及びRの少なくとも1個が、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択されるか;又はR及びRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5員若しくは6員不飽和環を形成しており、その環が、N、O又はSからなる群から選択されるヘテロ原子を含んでいてもよい、請求項1〜16のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項18】
が、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択され、そしてR、R、及びRが、水素である、請求項1〜17のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項19】
が、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択され、そしてR、R、及びRが、水素である、請求項1〜17のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項20】
が、ハロゲン、低級アルコキシ、低級フルオロアルキル、低級フルオロアルコキシ、及び低級フルオロアルキルスルファニルからなる群から選択され、そしてR、R、及びRが、水素である、請求項1〜17のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項21】
が、水素又はメチルである、請求項1〜20のいずれか一項記載の式Iで示される化合物。
【請求項22】
6−[4−(ブタン−1−スルホニル)−ピペラジン−1−イル]−2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール、
4−[2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
{4−[2−(1−フェノキシ−エチル)−3−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−o−トリル−メタノン、
4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−スルホン酸ジメチルアミド、
{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−2−(1−フェノキシ−エチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ブチル−アミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル−メタノン、
1−{4−[3−(4−クロロ−ベンジル)−6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ペンタン−1−オン、
1−{4−[6−フルオロ−2−フェノキシメチル−3−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル}−ブタン−1−オン
からなる群から選択される、請求項1記載の式Iで示される化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩。
【請求項23】
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
1−(4−メトキシ−ベンジル)−2−フェノキシメチル−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(3−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド、
2−フェノキシメチル−1−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸ブチルアミド
からなる群から選択される、請求項1記載の式Iで示される化合物、
及びその薬学的に許容され得る全ての塩。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか一項記載の式Iで示される化合物の製造方法であって、
a)Rが、
【化4】


であり、Rが、水素若しくはハロゲンである場合、
式II:
【化5】


(式中、X、Y、及びR〜Rは、請求項1に定義したとおりである)で示される化合物を、式III:
【化6】


(式中、R11は、−C(O)−R12、−SO−R13又は−SO−NR1415から選択され、R12、R13、R14、及びR15は、請求項1に定義したとおりである)で示される塩化物と反応させて、式I−A:
【化7】


(式中、X、Y、R〜R、及びR11は、請求項1に定義したとおりである)で示される化合物を得ること、又は
b)Rが、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rが、水素である場合、
水素化ナトリウムの存在下で、式IV:
【化8】


(式中、X、R、及びR10は、請求項1に定義したとおりである)で示される化合物を、式V:
【化9】


(式中、Y、及びR〜Rは、請求項1に定義したとおりである)で示される臭化物と反応させて、式I−B:
【化10】


で示される化合物を得て、場合により、この化合物を遊離酸に変換した後で、式VI:
【化11】


(式中、R及びRは、請求項1に定義したとおりである)で示されるアミンと反応させて、式I−C:
【化12】


(式中、X、Y、及びR〜Rは、請求項1に定義したとおりである)で示される化合物を得ること、又は
c)Rが、−C(O)−NR若しくは−C(O)−OR10であり、Rが、水素であり、Xが、Nである場合、
酸の存在下で、式VII:
【化13】


(式中、Y、R〜R、及びR10は、請求項1に定義したとおりである)で示される化合物を反応させて、式I−D:
【化14】


で示される化合物を得て、場合により、この化合物を遊離酸に変換した後で、式VI:
【化15】


(式中、R及びRは、請求項1に定義したとおりである)で示されるアミンと反応させて、式I−E:
【化16】


(式中、Y、及びR〜Rは、請求項1に定義したとおりである)で示される化合物を得ること、及び
所望なら、得られた式Iで示される化合物を薬学的に許容され得るその塩に変換することを含む方法。
【請求項25】
請求項24記載の方法により製造される、請求項1〜23のいずれか一項記載の化合物。
【請求項26】
請求項1〜23のいずれか一項記載の化合物と、薬学的に許容され得る担体及び/又は佐剤とを含む医薬組成物。
【請求項27】
治療活性物質として使用されるための、請求項1〜23のいずれか一項記載の化合物。
【請求項28】
CB1受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防のために治療活性物質として使用されるための、請求項1〜23のいずれか一項記載の化合物。
【請求項29】
請求項1〜23のいずれか一項記載の化合物をヒト又は動物に投与することを含む、CB1受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防の方法。
【請求項30】
摂食障害、肥満、II型糖尿病又は非インスリン依存性糖尿病(NIDD)、アルコール依存症及びニコチン依存症をはじめとする物質の濫用及び/又は依存症の治療及び/又は予防のための、請求項29記載の方法。
【請求項31】
CB1受容体の調整に関連する疾患の治療及び/又は予防用の医薬を製造するための、請求項1〜23のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項32】
摂食障害、肥満、II型糖尿病又は非インスリン依存性糖尿病(NIDD)、アルコール依存症及びニコチン依存症をはじめとする物質の濫用及び/又は依存症の治療及び/又は予防のための、請求項31記載の使用。
【請求項33】
新規な化合物、工程及び方法、ならびに実質的に本明細書の上記で記載されたそのような化合物の使用。

【公表番号】特表2008−517959(P2008−517959A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538299(P2007−538299)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011176
【国際公開番号】WO2006/045478
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】