説明

気遣い運転ガイド装置および気遣い運転ガイド方法

【課題】 同乗者が快適となるように運転操作のガイドを行う気遣い運転ガイド装置および気遣い運転ガイド方法を提供することを目的とする
【解決手段】 現在位置から目的地までの走行経路上において、運転者が陥り易い同乗者が不快と感じるであろう運転操作と運転シーンとを、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録されたデータを用いて過去の運転操作と運転シーンの履歴とを分析することによって推定し、表示部5に表示する走行経路上に重ねて表示することにより、運転者は走行経路上において同乗者が不快と感じるであろうポイントと運転操作とをあらかじめ知ることができ、同乗者が不快と感じることがないように運転傾向の修正を促すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同乗者にとって不快な運転操作を検出して運転者に報知する気遣い運転ガイド装置および気遣い運転ガイド方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、同乗者の有無に応じて車両の加速度合いを適正に補正する装置が特開平8−337133号公報に記載されている。
幼児もしくは老人、体の不自由な人を同乗させるときなど、同乗者への配慮が特に必要とされる場合には、運転者はアクセル操作が乱雑にならないように大変気を使う。そして運転者と同乗者とでも車両の加速度に対する不快感は異なるのが一般的である。そのため、上記装置は同乗者の有無に応じてその加速度合いを適正に制御しようとするものである。
【特許文献1】特開平8−337133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この従来の装置においては、オンタイムの加速度情報を運転者に提示し、急激な加速をしないように促すが、加速度情報だけでは同乗者の不快感を表現する指標としては不十分である。
運転者は自分の運転操作のどの部分に対して同乗者が不快感を感じているのかを認識しない限り、同乗者が不快感を感じないように運転傾向を改善するといったことは困難である。したがって、運転傾向の改善のために同乗者が不快と感じた運転操作を運転者に的確に伝達する必要があるが、従来の装置においてはこれに対応できない。
さらに、これから車両が走行する経路上において、どの地点でどんな運転に気をつければよいかも、運転者にはわかりにくい。
【0004】
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、同乗者が快適となるように運転操作のガイドを行う気遣い運転ガイド装置および気遣い運転ガイド方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、走行経路探索手段によって探索された走行経路にもとづいて運転シーン推定手段が運転シーンを推定し、運転状態検出手段によって検出された運転状態にもとづいて同乗者不快感検出手段が同乗者にとって不快な運転状態であるかどうかを検出し、運転シーン別同乗者不快度データベースに、運転シーン推定手段によって推定された運転シーンにおいて、運転状態検出手段によって検出された運転状態が同乗者不快感検出手段によって同乗者にとって不快な運転状態であると検出されたかどうかを登録し、要注意ポイント推定手段が、運転シーン推定手段によって推定された走行経路上の運転シーンが、運転シーン別同乗者不快度データベースに同乗者にとって不快な運転状態であると登録されている運転シーンを前記要注意ポイントとして推定し、さらに、当該推定された要注意ポイントにおいて同乗者にとって不快であると登録されている運転状態を同乗者不快運転として推定し、報知手段が要注意ポイント推定手段の推定結果を運転者に報知するものとした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、運転シーン別同乗者不快度データベースに登録されたデータにもとづいて、これから走行する走行経路上において同乗者が不快であると感じるポイントを要注意ポイントとして推定し、さらに同乗者不快運転を推定して、要注意ポイントと同乗者不快運転とを報知手段によって報知することにより、運転者に同乗者が不快であると感じると推定されるポイントをあらかじめ知らせることができ、同乗者が不快と感じることがないように運転傾向の修正を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
まず第1の実施例について説明する。
図1に、第1の実施例の全体構成を示す。
気遣い運転ガイド装置は、車速を検出する車速検出部1と、車間距離を検出する車間距離検出部2と、目的地を設定するための目的地入力設定部3と、自車両の現在位置を検出する自車両位置検出部4と、各種の処理を行う車載コンピュータ6と、車載コンピュータ6からの出力結果を表示する表示部5とより構成される。
車速検出部1は、たとえば車両の車輪速センサであり、車速に対応する車速値を車載コンピュータ6へ出力する。
車間距離検出部2は、たとえばオートクルーズ装置用のレーザレーダであり、車間距離に対応する車間距離信号を車載コンピュータ6へ出力する。
【0008】
目的地入力設定部3は、たとえば表示部5の表示画面に重ねて設置されるタッチパネル等を通じて入力された住所や電話番号等をもとに目的地を設定し、目的地情報を車載コンピュータ6へ出力する。
自車両位置検出部4は、たとえばGPSレシーバであり、衛星から送られる情報をもとに、自車両の現在位置を検出し、該検出した自車両位置を車載コンピュータ6へ出力する。
車載コンピュータ6は、後述の処理を行うことによって、運転者の操作において、同乗者がどの地点におけるどの操作に不快感を感じるかを示す画像を生成し、表示部5へ出力する。
【0009】
車載コンピュータ6は、車速検出部1によって検出された車速値がそれぞれ入力される減速度算出部10、最高車速算出部11および平均車速算出部12を備え、さらに車間距離検出部2によって検出された車間距離信号が入力される平均車間距離算出部13を備える。
減速度算出部10は、車両の減速度を算出するものであり、最高車速算出部11は車両の最高車速を算出し、平均車速算出部12は車両の平均車速を算出する。また平均車間距離算出部13は、自車両と前方車両との車間距離の平均距離を算出する。
【0010】
車載コンピュータ6はさらに、急ブレーキ度算出判定部14、スピード出し過ぎ度算出判定部15、狭い車間距離度算出判定部16を備える。
急ブレーキ度算出判定部14は、減速度算出部10によって算出された車両の減速度を用いて急ブレーキ度を算出し、該算出した急ブレーキ度にもとづいて同乗者にとって不快なブレーキ操作であるかどうかの判定を行う。
スピード出し過ぎ度算出判定部15は、最高車速算出部11によって算出された最高車速と平均車速算出部12によって算出された平均車速とを用いてスピード出し過ぎ度を算出し、該スピード出し過ぎ度にもとづいて同乗者にとって不快なスピードであるかどうかの判定を行う。
また狭い車間距離度算出判定部16は、平均車速算出部12によって算出された平均車速と平均車間距離算出部13によって算出された平均車間距離とを用いて、前方車両との車間距離が狭いかどうかを表す狭い車間距離度を算出し、該狭い車間距離度にもとづいて同乗者にとって不快な車間距離であるかどうかの判定を行う。
【0011】
また車載コンピュータ6は、同乗者不快度算出部17、運転シーン別同乗者不快度データベース18および不快度画像作成部26を備える。
同乗者不快度算出部17は、急ブレーキ度算出判定部14、スピード出し過ぎ度算出判定部15および狭い車間距離度算出判定部16の判定結果を後述の運転シーン推定部21によって推定された運転シーンととも運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録し、運転シーン別同乗者不快度データベース18内の登録データの読み出しを行う。
また同乗者不快度算出部17は、急ブレーキ度算出判定部14、スピード出し過ぎ度算出判定部15および狭い車間距離度算出判定部16の判定結果にもとづいて、現在の同乗者不快度などを算出する。
不快度画像作成部26は、同乗者不快度算出部17によって算出された同乗者不快度などを運転者に提示するための画像を作成する。不快度画像作成部26によって作成された画像データは表示部5へ出力されて運転者に提示される。
【0012】
さらに車載コンピュータ6は、自車両の走行経路を探索する経路探索部19と、地図データを記憶する地図データベース20と、自車両の運転シーンを推定する運転シーン推定部21とを備える。
経路探索部19は、目的地入力設定部3によって設定された目的地と、自車両位置検出部4によって検出された自車両位置と、地図データベース20に記憶された地図データとにもとづいて、現在位置から目的地間での経路探索を行う。
【0013】
運転シーン推定部21は、経路探索部19によって探索された走行経路上の運転シーンを推定する。
なお本実施例において運転シーン推定部21が推定する運転シーンの種類は、交差点右折、交差点左折、交差点直進、緩やかなカーブ(以下、緩カーブと呼ぶ)、急カーブ、狭路、わき道であるものとする。
また運転シーン推定部21は、現在位置における運転シーンを同乗者不快度算出部17へ出力する。これにより、同乗者不快度算出部17によって算出された同乗者の不快度と運転シーンとが対応付けされて運転シーン別同乗者不快度データベース18に記憶される。
【0014】
さらに車載コンピュータ6は、車両の走行経路上の要注意ポイントを推定する要注意ポイント推定部22と、要注意ポイント画像を作成する要注意ポイント画像作成部23と、地図と走行経路の画像を作成する地図・経路画像作成部24と、画像を合成する合成部25とを備える。
要注意ポイント推定部22は、運転シーン推定部21で推定された走行経路上の運転シーンにおいて同乗者が不快と感じるポイントであるかどうかを運転シーン別同乗者不快度データベース18を参照することによって推定する。
要注意ポイント画像作成部23は、現在位置から目的地までの走行経路上において要注意ポイント推定部22によって同乗者が不快と感じると推定されたポイントを提示するための表示画像を作成する。
【0015】
地図・経路画像作成部24は、現在位置から目的地までの地図と走行経路を示す画像を作成する。
合成部25は、要注意ポイント画像作成部23によって作成された同乗者が不快であると感じるポイントの画像と、地図・経路画像作成部24によって作成された地図と走行経路の画像とを合成する。
この合成部25によって合成された画像が表示部5によって表示され、運転者に提示される。
【0016】
次に、車載コンピュータ6内で行われる運転シーン別同乗者不快度データベースへの各データの登録処理について説明する。
図2は、運転シーン別同乗者不快度データベースへの登録処理の流れを示す図である。
ステップ200において車速検出部1は、車速の検出を行う。
ステップ201において減速度算出部10は、ステップ200で算出された車速をもとに、次の微分方程式を用いて減速度の算出を行う
A=dV/dt (1)
ここで、Aは減速度、Vは車速を表す。
【0017】
ステップ202において最高車速算出部11は、ステップ200で検出された車速をもとに所定時間内での最高車速を算出し、ステップ203において平均車速算出部12は所定時間内での平均車速を算出する。
ステップ204において車間距離検出部2は、前方車両との車間距離の検出を行う。
ステップ205において平均車間距離算出部13は、ステップ204で検出された車間距離をもとに所定時間内での平均車間距離を算出する。
なお、ステップ204およびステップ205の処理は、後述のステップ206の処理を行う前であればいつ行ってもよく、たとえばステップ200〜ステップ203の処理の前に行うこともできる。
【0018】
ステップ206において経路探索部19は、自車両位置検出部4より自車両位置を取得し、ステップ207において目的地入力設定部3より目的地情報を取得する。
さらにステップ208において経路探索部19は、ステップ206およびステップ207で取得した自車両の現在位置と目的地情報と、地図データベース20に記憶された地図データとにもとづいて、現在位置から目的地間での経路探索を行う。
ステップ209において運転シーン推定部21は、ステップ208で探索された現在位置から目的地までの走行経路における運転シーンを推定する。
【0019】
次にステップ210において急ブレーキ度算出判定部14は、ステップ201で算出された車両の減速度をもとに、急ブレーキ度を次式を用いて算出する。
EB=A (2)
ここで、EBは急ブレーキ度、Aは減速度を表す。
なお本実施例においては、急ブレーキ度=減速度とする。
【0020】
ステップ211において急ブレーキ度算出判定部14は、算出した急ブレーキ度にもとづいて、ブレーキ操作が同乗者にとって不快であるかどうかの判定を行う。
減速度は、通常の減速時にも1.0〜4.5[m/s]程度の大きさで発生していることが知られている。従って、4.5[m/s]以内の大きさの減速度が発生する状態は通常の動作状態であると考えられる。
そこで本実施例では、急ブレーキ度の快適ゾーンを4.5[m/s]以下とし、算出された急ブレーキ度が4.5[m/s]を超える場合、急ブレーキ度算出判定部14は同乗者にとって不快な急ブレーキ度であると判定する。
ただし、急ブレーキ度の最大値が6.0[m/s]以上である場合、緊急度が高い急ブレーキであると判断し安全性を優先して、同乗者にとって不快ではないと判定する。
【0021】
ステップ212においてスピード出し過ぎ度算出判定部15は、ステップ202で算出した最高車速と、ステップ203で算出した平均車速とをもとに、スピード出し過ぎ度を次式を用いて算出する。
OS=MS/AS (3)
ここで、OSはスピード出し過ぎ度、MSは最高車速(m/sec)、ASは平均車速(m/sec)を表す。
【0022】
ステップ213においてスピード出し過ぎ度算出判定部15は、算出したスピード出し過ぎ度にもとづいて、同乗者にとって不快なスピードであるかどうかの判定を行う。
車速は、通常の走行状態でも、平均車速に対して常に20%程度の変動はあると考えられ、この時の状態のスピード出し過ぎ度は、1.2となる。
そこで本実施例では、スピード出し過ぎ度の快適ゾーンを1.2以下とし、算出されたスピード出し過ぎ度の最大値が1.2を超える場合、スピード出し過ぎ度算出判定部15は同乗者にとって不快なスピードであると判定する。
ただし、発進直後や停止直前は車速の変動が大きいため、このような場合にはスピード出し過ぎ度の最大値が1.2を超えても、同乗者にとって不快ではないと判定する。
【0023】
ステップ214において狭い車間距離度算出判定部16は、ステップ203で算出した平均車速と、ステップ205で算出した平均車間距離とをもとに狭い車間距離度を次式を用いて算出する。
SD=AS/AFD (4)
ここで、SDは狭い車間距離度、ASは平均車速(m/sec)、AFDは平均車間距離(m)を表す。
通常、人の平均的な反応時間は0.75秒とされている。
そこで本実施例では、反応時間が少ない場合(不快な場合)には値が大きくなるように、0.75の逆数(1.0/0.75=1.33)を演算し、1.33以下を車間距離度の快適ゾーンとする。
【0024】
ステップ215において狭い車間距離度算出判定部16は、式(4)を用いて算出した狭い車間距離度が1.33を超える場合、同乗者にとって不快な狭い車間距離であると判定する。
ただし、発進直後や停止直前は、狭い車間距離度が1.33を超えても、同乗者にとって不快ではないと判定する。
【0025】
ステップ216において同乗者不快度算出部17は、ステップ209において推定された運転シーンおよび、不快判定の種別ごとに、ステップ211における急ブレーキ度不快判定、ステップ213におけるスピード出し過ぎ度不快判定およびステップ215における狭い車間距離度不快判定によって、快適ゾーンを超えたと判定された日付とそのときの値をそれぞれ運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録する。
【0026】
ここで図3に、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録されたデータを示す。
たとえばステップ209において運転シーンが交差点右折であると推定され、このときにステップ211において急ブレーキ度不快判定によって快適ゾーンを超えたと判定された場合、図3の右上欄に示すように、快適ゾーンを超えたと判定されたときの日付(○月○日)とそのときの急ブレーキ度の値(A)とを登録する。
さらに、同乗者不快度算出部17は各運転シーンごとに、急ブレーキ度不快判定、スピード出し過ぎ度不快判定および狭い車間距離度不快判定によって快適ゾーンを超えたと判定された日付を、図3の要注意ポイント推定用データ欄に登録する。
すなわち、図3の右上欄に示すように、快適ゾーンを超えたと判定されたときの日付(○月○日)とそのときの急ブレーキ度の値(A)の登録と同時に、同じデータを要注意ポイント推定用データ欄にも登録する。
【0027】
なお、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録されるデータは、現在から第1の所定期間内のデータであり、同乗者不快度算出部17が運転シーン別同乗者不快度データベース18へのデータの登録時に、上記日付を用いて所定期間内のデータのみが運転シーン別同乗者不快度データベース18内に残るようにデータ更新を行い、古いデータを消去している。
すべての処理が終了すると、ステップ200へ戻り上述の処理を繰り返して運転シーン別同乗者不快度データベース18内のデータ更新を常時行う。
【0028】
次に、探索を行った走行経路上に要注意ポイントを図示する手順について説明する。
図4に、探索を行った走行経路上に要注意ポイントを図示する手順の流れを示す。
ステップ300からステップ303までは、上述の図2を用いて説明したステップ206からステップ209と同じであり説明を省略する。
次にステップ304において要注意ポイント推定部22は、現在位置から目的地までの走行経路上の各運転シーンにおいて、運転者がどの運転シーンで不快な運転操作を行うか(不快な運転状態となるか)を要注意ポイントとして推定する。
この推定は、たとえば運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録された要注意ポイント推定用データ(図3の要注意ポイント推定用データ欄に登録されたデータ)を用いて、不快な運転操作であると判定された回数が所定の閾値以上の運転シーンを要注意ポイントとする。
本実施例においては、所定の閾値を3回とし、図3に示すように、不快な運転操作であると判定された回数が3回以上の運転シーンである交差点右折と狭路とを要注意ポイントとして推定する。
【0029】
次にステップ305において要注意ポイント推定部22は、要注意ポイントとして推定されたポイントにおいて、どの運転操作が最も不快な運転操作であるかを推定する。
これは、たとえば運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録されたデータを用い、要注意ポイントとして交差点右折が推定されている場合には、当該要注意ポイント(交差点右折)における各運転操作(スピードが高い、狭い車間距離、急ブレーキ)ごとに不快度の数値の平均値を算出し、該平均値の最も高い運転操作を、当該要注意ポイントにおいて最も不快な運転操作であると推定する。
【0030】
ステップ306において要注意ポイント画像作成部23は、ステップ304において推定した要注意ポイントを表す画像と、ステップ305において推定した要注意項目を表すテキスト画像とを生成する。
具体的には、要注意ポイントを表す画像とは、走行経路上の要注意ポイントを赤や青などの色によって強調するための画像であり、要注意項目を表すテキスト画像とは、ステップ305で推定された要注意項目を文字によって表したものである。
【0031】
次にステップ307において地図・経路画像作成部24は、ステップ302において探索した現在位置から目的地までの走行経路画像と、該走行経路を表示するための地図画像とを地図データベース20内のデータを用いて作成する。
ステップ308において合成部25は、ステップ306において作成された要注意ポイント画像データと、ステップ307において作成された走行経路画像および地図画像とを合成する。
ステップ309において合成部25は、合成した画像データを表示部5に出力する。
【0032】
これにより図5に示す表示部5の表示画像例のように、表示画面中の左上に、車両の走行経路が示された地図と、車両の走行経路の所定ポイントを塗りつぶして表示した要注意ポイントと、テキスト表示によって表された要注意項目とが同一地図上に表示される。
表示部5に画像データを出力した後、本処理を終了する。
なお、目的地情報が変更されるなど再びルート探索の必要性が生じた場合に、本処理を再度開始する。
ここで要注意ポイント画像作成部23は、常時、自車両位置検出部4から自車両の現在地の情報を取得して自車両の現在位置を示す画像を作成し、表示部5に表示する自車両の位置の更新を行う。
【0033】
次に、現在の運転操作が不快な運転操作であるかどうかを表示部5に表示するための手順について説明する。
図6に、現在の同乗者不快度を表示するための処理の流れを示す。
ステップ400からステップ405は、上述の図2を用いて説明したステップ210からステップ215と同じであり説明を省略する。
ステップ406において同乗者不快度算出部17は第2の所定期間内(なお、第2の所定期間は、運転シーン別同乗者不快度データベース18にデータを蓄積する際に用いた第1の所定期間よりも短い期間とする)に、ステップ401での急ブレーキ度不快判定、ステップ403でのスピード出し過ぎ度不快判定、ステップ405での狭い車間距離度不快判定によって不快な運転操作であると判定された回数の総和を同乗者不快度として算出する。
【0034】
ステップ407において不快度画像作成部26は、ステップ400において算出された急ブレーキ度、ステップ402において算出されたスピード出し過ぎ度、ステップ404において算出された狭い車間距離度の各値を運転者に提示するための項目別同乗者不快度画像として作成する。
具体的には不快度画像作成部26は、項目別同乗者不快度画像として、急ブレーキ度、スピード出し過ぎ度および狭い車間距離度をレーダチャートによって表した画像を作成する。
【0035】
ステップ408において不快度画像作成部26は、ステップ406において同乗者不快度算出部17が算出した同乗者不快度を運転者に提示するための同乗者不快度画像を作成する。
具体的には不快度画像作成部26は、同乗者不快度を棒グラフによって表した画像を作成する。
【0036】
ステップ409において不快度画像作成部26は、同乗者が現在、スピードが高い、車間が狭いおよび急ブレーキのなかでどの項目について最も不快であると感じているかを示すテキスト画像を作成する。
具体的には不快度画像作成部26は、ステップ406において算出された同乗者不快度が所定値を超えたかどうかを判断し、所定値を超えた場合には、テップ400において算出された急ブレーキ度、ステップ402において算出されたスピード出し過ぎ度、ステップ404において算出された狭い車間距離度の各値のうち最も高い値の項目を抽出し、急ブレーキ度の値が最も高い場合にはたとえば、「急ブレーキに注意してください」、狭い車間距離度の値が最も高い場合には、「車間距離に注意してください」、スピード出し過ぎ度の値が最も高い場合には、「スピード出しすぎに注意してください」といったテキスト画像を作成する。
次にステップ410において、ステップ407〜ステップ409において作成した画像データを表示部5に出力する。
【0037】
これにより、図5に示す表示部5の表示画像例のように、表示画面中の右下に、ステップ407で作成したレーダチャートが表示され、表示画面の右上にステップ408で作成した棒グラフが表示される。さらに表示画面中の左下に、ステップ409で作成したテキスト画像が表示される。
なお、ステップ407においてレーダチャートを作成する際に、急ブレーキ度、狭い車間距離度、スピード出し過ぎ度の各項目において同乗者が快適と感じる範囲を快適ゾーンとしてレーダチャート中に表示する。
これにより、運転者がレーダチャートを見た場合に、どの項目がどの程度、快適ゾーンから外れているかなどを、容易に認識することができる。
【0038】
なお本実施例において、ステップ208およびステップ302が本発明における走行経路探索手段を構成し、ステップ209およびステップ303が本発明における運転シーン推定手段を構成する。またステップ200〜205、ステップ210、212、214、ステップ400、402、404が本発明における運転状態検出手段を構成する。さらにステップ211、213、215、ステップ401、403、405が本発明における同乗者不快感検出手段を構成する。
【0039】
本実施例は以上のように構成され、現在位置から目的地までの走行経路上において、運転者が陥り易い同乗者が不快と感じるであろう運転操作と運転シーンとを、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録されたデータを用いて過去の運転操作と運転シーンの履歴とを分析することによって推定し、表示部5に表示する走行経路上に重ねて表示することにより、運転者は走行経路上において同乗者が不快と感じるであろうポイントと運転操作とをあらかじめ知ることができ、同乗者が不快と感じることがないように運転傾向の修正を促すことができる。
【0040】
また、「急ブレーキ」、「狭い車間距離」、「スピード出し過ぎ」の3つの項目について現在の運転操作を検出し、急ブレーキ度、狭い車間距離度、スピード出し過ぎ度として運転者に報知することによって、運転者は現在の運転操作のどの部分に対して同乗者が不快と感じているのかを容易に理解することができる。
【0041】
また、「急ブレーキ」、「狭い車間距離」、「スピード出しすぎ」の3つの項目に対して、同乗者快適ゾーンを設定して、現在の運転操作が同乗者快適ゾーンに入っているかどうかを運転者に報知することによって、運転者は自身の運転操作のどの部分に対してどの程度改善すれば同乗者が快適になるのかを容易に理解することができる。
また、同乗者が現在、スピードが高い、車間が狭いおよび急ブレーキのなかでどの項目について最も不快であると感じているかを示すテキスト画像を表示部5に表示することにより、運転者は現在の運転操作のどの部分に対して同乗者が不快と感じているのかを、さらに明確に理解することができる。
【0042】
また上記実施例において、図5に示すようにレーダチャートを用いて急ブレーキ度、狭い車間距離度、スピード出し過ぎ度を運転者に提示するものとしたが、これに限定されず、たとえば図7に示すように折れ線グラフを用いたり、図8に示すように円グラフを用いたりすることもできる。
なお、円グラフを用いて提示を行う場合、急ブレーキ度、狭い車間距離度、スピード出し過ぎ度の各項目の相対的な面積の大小によって、どの項目について同乗者が不快感を感じているかを提示する。なお各項目の面積が同じ場合には、それぞれの項目について同乗者は同程度の不快感を感じていることを示す。
例示しないが、同乗者不快度についても、図5、7、8に示す棒グラフ以外の表示方法を用いても良い。
これらの場合にも、上記のレーダチャートを用いて提示する場合と同じ効果を得ることができる。
【0043】
次に第2の実施例について説明する。
図9に、第2の実施例の全体構成を示す。
本実施例における気遣い運転ガイド装置は、第1の実施例における車載コンピュータ6内の構成を一部変更した車載コンピュータ6Aと、第1の実施例における表示部5に代えてスピーカ28を備えたものである。
同乗者不快度算出部17Aは、第1の実施例における同乗者不快度算出部17が運転シーン別同乗者不快度データベース18内の要注意ポイント推定用データとして快適ゾーンを超えたと判定された日付を登録する処理に加えて、図3に示すようにそのときの値を登録する。
【0044】
要注意ポイント推定部22Aにおいて、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録されたデータにもとづいて第1の実施例と同様に要注意ポイントを推定するとともに、推定された要注意ポイントにおいて同乗者がどの程度不快と感じるかを同乗者不快度予測値として推定する。
なお、ここでは要注意ポイントであると推定された運転シーンにおいて、快適ゾーンを超えたと判定されたときの値(急ブレーキ度の値、狭い車間距離度の値、スピード出し過ぎ度の値)のすべての平均値、すなわち当該運転シーンにおける図3の要注意ポイント推定用データ欄内の値の平均値を、要注意ポイントにおける同乗者不快度予測値として推定する。
【0045】
車載コンピュータ6Aは提示音楽選択部27を備える。
提示音楽選択部27は、自車両位置検出部4によって検出された自車両の現在位置を取得し、自車両が現在、経路探索部19によって探索された走行経路上のどの位置にいるかを算出する。
さらに提示音楽選択部27は、要注意ポイント推定部22Aによって推定された要注意ポイントに自車両が差し掛かると、当該要注意ポイントにおいて注意すべき運転操作と注意すべき度合いを示す音楽を、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録された音楽選択表にもとづいて選択する。
提示音楽選択部27は、選択した音楽をスピーカ28へ出力する。
他の構成は、第1の実施例と同じであり、同一番号を付して説明を省略する。
また本実施例においても、第1の実施例において図2に示した運転シーン別同乗者不快度データベース18の登録処理を行う。
【0046】
次に、探索を行った走行経路上の要注意ポイントにおいて、音楽を提示する手順について説明する。
図10に、探索を行った走行経路上の要注意ポイントにおいて音楽を提示する手順の流れを示す。
ステップ500からステップ504までは、上述の図4を用いて説明したステップ300からステップ304と同じであり説明を省略する。
ステップ505において要注意ポイント推定部22Aは、第1の実施例と同様に、現在位置から目的地までの走行経路上の各運転シーンにおいて、運転者がどの運転シーンで不快な運転操作を行うかを表す要注意ポイントを、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録された要注意ポイント推定用データ(図3参照)を用いて推定する。
【0047】
ステップ506において要注意ポイント推定部22Aは、推定した要注意ポイントにおいて、同乗者がどの程度不快と感じるかを表す同乗者不快度予測値を推定する。
具体的には、要注意ポイントであると推定された運転シーンにおいて、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録された要注意ポイント推定用データ(図3参照)を用いて、快適ゾーンを超えたと判定されたときのすべての値の平均値を算出し、算出結果を要注意ポイントにおける同乗者不快度予測値とするものである。
【0048】
次にステップ506において提示音楽選択部27は運転シーン別同乗者不快度データベース18を参照し、各運転シーンにおいて、どの運転操作が快適ゾーンを超えたと判定されたことがあるかを不快運転操作として抽出する。
図3に示すように、たとえば狭路においては、スピードが高い、狭い車間距離、急ブレーキの項目について、快適ゾーンを超えたと判定されているので、スピードが高い、狭い車間距離、急ブレーキのすべての運転操作を不快運転操作として抽出する。
【0049】
ステップ507において提示音楽選択部27は、ステップ504において推定された要注意ポイントと、当該要注意ポイントにおける同乗者不快度予測値(ステップ505において推定)と、当該要注意ポイントにおける運転シーンに対応した不快運転操作(ステップ506において抽出)とを用い、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録された図11に示す音楽選択表にもとづいて音楽を選択する。
たとえば、要注意ポイントとして狭路が推定され、そのときの同乗者不快度予測値が極めて大きく、不快運転操作として、スピードが高い、車間が狭い、急ブレーキの項目が抽出されている場合には、図11に示す音楽選択表の右下欄の「急ブレーキ・車間距離・スピードに気をつけてください」との音声メッセージを選択する。
この音楽選択を、ステップ502で探索された走行経路上の全区間において行う。
【0050】
ステップ508において提示音楽選択部27は、自車両位置検出部4によって検出された自車両の現在位置と、ステップ502で探索された走行経路とにもとづいて、自車両が現在要注意ポイントにいるかどうかを判断する。
現在位置が要注意ポイントである場合には、ステップ509へ進み、要注意ポイントでない場合にはステップ508へ戻り上述の処理を繰り返す。
ステップ509において提示音楽選択部27は、現在位置におけるステップ506で選択された提示音楽を、スピーカ28へ出力する。
これにより、車両の走行中に要求意ポイント差し掛かると、同乗者不快度予測値と、不快運転操作に応じた音楽が出力される。
【0051】
本実施例は以上のように構成され、要注意ポイント推定部22Aにおいて要注意ポイントの推定を行い、該要注意ポイントにおける同乗者不快度予測値と不快運転操作とに応じた音楽を選択して、該音楽をスピーカ28より出力することにより、運転者は走行経路上において同乗者が不快と感じるであろうポイントと運転操作とを、画面等を見ることなくあらかじめ容易に知ることができ、運転者が不快と感じることがないように運転傾向の修正を促すことができる。
【0052】
次に第3の実施例について説明する。
本実施例は、図1に示す第1の実施例において要注意ポイント推定部22が、図1に破線で示すように、車両の走行経路の再探索の指示を経路探索部19に対して行うようにしたものである。
また本実施例においても、第1の実施例において図2に示した運転シーン別同乗者不快度データベース18の登録処理を行う。
【0053】
次に、探索を行った走行経路上に要注意ポイントを図示する手順について説明する。
図12に、探索を行った走行経路上に要注意ポイントを図示する手順の流れを示す。
ステップ600からステップ604までは、上述の図4を用いて説明したステップ300からステップ304と同じであり説明を省略する。
ステップ605において要注意ポイント推定部22は、走行経路における要注意度を推定する。
この推定は、たとえば走行経路上の各要注意ポイントごとに、運転シーン別同乗者不快度データベース18に登録された要注意ポイント推定用データ(図3の要注意ポイント推定用データ)にもとづいて、当該要注意ポイントにおいて不快な運転操作であると判定された回数を算出し、該算出した回数の総和を要注意度とするものである。
【0054】
ステップ606において要注意ポイント推定部22は、今回の処理によって探索された走行経路における要注意度が所定値以下であるかどうかを判断する。
所定値以下の場合にはステップ608へ進み、以降ステップ612まで、第1の実施例におけるステップ305からステップ309と同じ処理を行うことによって、表示部5に、車両の走行経路が示された地図と、車両の走行経路の所定ポイントを塗りつぶして表示した要注意ポイントと、テキスト表示によって表された要注意項目とが同一地図上に表示される。
【0055】
一方、ステップ606において走行経路上の要注意度が所定値以下でないと判定された場合、ステップ607へ進む。
ステップ607において要注意ポイント推定部22は、当該走行経路上の要注意度が最も高い地点のリンクコストを増加させる。
このリンクコストとは、経路探索部19が走行経路の探索時に、当該地点(区間)を走行経路として選択するかどうかの判断基準となるものであり、リンクコストが高い場合には、当該地点(区間)は走行経路として選択されにくくなるものとする。
リンクコストの増加後、要注意ポイント推定部22は経路探索部19に対して、再び走行経路の探索の指示を出し、フローチャート上では再びステップ602へ戻り、経路探索が行われる。
探索された走行経路の要注意度が所定値以下となるまで、ステップ602からステップ607までの処理を繰り返すことにより、運転者に提示される走行経路(表示部5に表示される走行経路)は、同乗者に不快感を与えにくい走行経路となる。
【0056】
本実施例は以上のように構成され、探索された走行経路の要注意度が所定値以下でない場合に要注意ポイント推定部22は当該経路のリンクコストを増加させ、走行経路の要注意度が所定値以下となるまで経路探索部19によって経路探索を行うことにより、運転者に対して要注意度の低い走行経路を提示することができる。すなわち、同乗者に対して不快感を与えにくい走行経路を運転者に提示することができるので、運転者は同乗者に不快感を与えにくい経路を走行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の実施例の全体構成を示す図である。
【図2】運転シーン別同乗者不快度データベースへの登録処理の流れを示す図である。
【図3】運転シーン別同乗者不快度データベースに登録されたデータを示す図である。
【図4】走行経路上に要注意ポイントを図示する手順の流れを示す図である。
【図5】表示部の表示画像例を示す図である。
【図6】現在の同乗者不快度を表示するための処理の流れを示す図である。
【図7】表示部の表示画像例を示す図である。
【図8】表示部の表示画像例を示す図である。
【図9】第2の実施例の全体構成を示す図である。
【図10】要注意ポイントにおいて音楽を提示する手順の流れを示す図である。
【図11】音楽選択表を示す図である。
【図12】走行経路上に要注意ポイントを図示する手順の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0058】
1 車速検出部
2 車間距離検出部
3 目的地入力設定部
4 自車両位置検出部
5 表示部
6、6A 車載コンピュータ
10 減速度算出部
11 最高車速算出部
12 平均車速算出部
13 平均車間距離算出部
14 急ブレーキ度算出判定部
15 スピード出し過ぎ度算出判定部
16 狭い車間距離度算出判定部
17、17A 同乗者不快度算出部
18 運転シーン別同乗者不快度データベース
19 経路探索部
20 地図データベース
21 運転シーン推定部
22、22A 要注意ポイント推定部
23 要注意ポイント画像作成部
24 地図・経路画像作成部
25 合成部
26 不快度画像作成部
27 提示音楽選択部
28 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行経路を探索する走行経路探索手段と、
該走行経路探索手段によって探索された走行経路にもとづいて車両の運転シーンを推定する運転シーン推定手段と、
運転状態を検出する運転状態検出手段と、
該運転状態検出手段によって検出された運転状態にもとづいて、同乗者にとって不快な運転状態であるかどうかを検出する同乗者不快感検出手段と、
前記運転シーン推定手段によって推定された運転シーンにおいて、前記運転状態検出手段によって検出された運転状態が、前記同乗者不快感検出手段によって同乗者にとって不快な運転状態であると検出されたかどうかが登録される運転シーン別同乗者不快度データベースと、
前記走行経路探索手段によって探索された走行経路上の要注意ポイントを推定し、当該要注意ポイントにおける同乗者不快運転を推定する要注意ポイント推定手段と、
該要注意ポイント推定手段の推定結果を運転者に報知する報知手段とを有し、
前記要注意ポイント推定手段は、前記運転シーン推定手段によって推定された走行経路上の運転シーンが、前記運転シーン別同乗者不快度データベースに同乗者にとって不快な運転状態であると登録されている運転シーンを前記要注意ポイントとして推定し、
さらに、当該推定された要注意ポイントにおいて同乗者にとって不快であると登録されている運転状態を前記同乗者不快運転として推定することを特徴とする気遣い運転ガイド装置。
【請求項2】
前記同乗者不快感検出手段は、前記運転状態検出手段によって検出された運転状態にもとづいて、同乗者にとってどの程度不快な運転状態であるかどうかを示す同乗者不快度予測値を算出し、該算出した同乗者不快度予測値を、前記運転シーン別同乗者不快度データベースに登録し、
前記要注意ポイント推定手段は、前記運転シーン別同乗者不快度データベースに登録された前記同乗者不快度予測値の大きさにもとづいて前記要注意ポイントを推定し、
前記報知手段は、前記要注意ポイントにおける同乗者不快度予測値の大きさにもとづいた優先度で、前記要注意ポイント推定手段の推定結果を運転者に報知することを特徴とする請求項1に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項3】
前記報知手段は、前記要注意ポイント推定手段の推定結果を視覚を通じて運転者に報知するものであり、
前記報知手段を通じて提示する地図画像を作成する地図画像生成手段を備え、
前記報知手段は、前記地図画像上に、前記要注意ポイントおよび同乗者不快運転の少なくともいずれか一方を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項4】
前記報知手段は、レーダチャート、棒グラフ、円グラフ、または折れ線グラフによって、前記運転状態検出手段によって検出された運転状態を運転者に報知することを特徴とする請求項3に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項5】
前記同乗者不快感検出手段は、前記運転状態検出手段によって検出された運転状態にもとづいて、現在の運転状態が同乗者にとって不快であるかどうかを現在の同乗者不快度として算出し、
前記報知手段は、レーダチャート、棒グラフ、円グラフ、または折れ線グラフによって、前記現在の同乗者不快度を、運転者に報知することを特徴とする請求項3または4に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項6】
車両の現在位置を検出する現在位置検出手段を備え、
前記報知手段は、前記現在位置検出手段によって検出された現在位置が、前記走行経路探索手段によって探索された走行経路上に推定された要注意ポイントである場合に、
音によって、前記要注意ポイント推定手段の推定結果を運転者に報知することを特徴とする請求項1または2に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項7】
前記走行経路探索手段は、探索する走行経路上に前記同乗者不快感検出手段が算出した同乗者不快度予測値が所定値を超える要注意ポイントが存在することがないように、走行経路を探索することを特徴とする請求項2から6のいずれか1に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項8】
前記運転状態検出手段が検出する運転状態は、急ブレーキ、狭い車間距離、スピード出し過ぎ、の3項目のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載の気遣い運転ガイド装置。
【請求項9】
車両の走行経路を探索し、該探索した走行経路より運転シーンを推定し、運転状態を検出し、該検出した運転状態にもとづいて同乗者にとって不快な運転状態であるかどうかを検出し、前記推定した運転シーンにおいて、前記検出した運転状態が同乗者にとって不快な運転状態であるかどうかを運転シーン別同乗者不快度データベースに登録し、
前記探索された走行経路上の運転シーンが、前記運転シーン別同乗者不快度データベースに同乗者にとって不快な運転状態であると登録されている運転シーンを要注意ポイントとして推定し、さらに当該要注意ポイントにおいて同乗者にとって不快であると登録されている運転状態を同乗者不快運転として推定し、前記推定した要注意ポイントと、前記同乗者不快運転とを運転者に報知することを特徴とする気遣い運転ガイド方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−308507(P2006−308507A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−133873(P2005−133873)
【出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】