説明

洗浄除去液

【課題】レジスト膜の表面特性の変化を抑えながらレジスト膜上の付着物を除去することが可能な洗浄除去液を提供する。
【解決手段】本発明に係る洗浄除去液は、非極性ポリマーを含有する保護膜形成用材料を用いてレジスト膜上に形成された保護膜など、レジスト膜上の付着物を除去するために用いられるものであり、炭化水素系非極性溶剤と極性溶剤とを含有する。極性溶剤の含有量は、炭化水素系非極性溶剤と極性溶剤との合計量に対して1〜50質量%であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト膜上の付着物を除去するための洗浄除去液に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造においては、シリコンウエハ等の基板上にレジスト膜を形成し、このレジスト膜に紫外線等の活性光線を選択的に照射して露光した後、現像処理を行って基板上にレジストパターンを形成するリソグラフィ技術が用いられている。
【0003】
このリソグラフィ技術を用いたレジストパターン形成においては、レジスト膜内の光の多重干渉を防止し、レジスト膜厚の変動に伴うレジストパターン寸法幅の変動を抑制するため、或いはレジスト膜からのアウトガスを抑制するために、レジスト膜上に保護膜(反射防止膜)が形成されることがある。
【0004】
また、液浸露光法と称される新たなリソグラフィ技術においても、液浸露光用液体によるレジスト膜の変質や液浸露光用液体の屈折率変動を防止するため、レジスト膜上に保護膜が形成されることがある。
【0005】
このようにレジスト膜上に保護膜を形成して露光を行った場合、レジスト膜を現像する前に、洗浄除去液を用いて保護膜を除去する必要がある。例えば特許文献1では、テルペン系溶剤等の炭化水素系溶剤を洗浄除去液として用いて保護膜を除去している。
【特許文献1】国際公開第2008/035620号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の洗浄除去液は、保護膜の除去性能に優れているものの、本件発明者らの研究により、この洗浄除去液に起因して保護膜除去後のレジスト膜の表面特性が変化していることが判明した。具体的に、保護膜除去後のレジスト膜は水に対する接触角が増加する。このような接触角の増加は、アルカリ水溶液を用いてレジスト膜を現像する際の濡れ性の低下やレジスト膜の現像溶解性の低下等に繋がり、ディフェクトが発生する要因となり得る。
【0007】
なお、特許文献1記載の洗浄除去液は、保護膜を除去する場合のみならず、保護膜除去後の残渣やその他の付着物(以下、保護膜のような層状物を含め、レジスト上に付着しているものを総称して「付着物」という。)を除去する場合にも用いることができるが、このような場合にも、付着物を除去した後にレジスト膜の表面特性が変化しないことが望ましい。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、レジスト膜の表面特性の変化を抑えながらレジスト膜上の付着物を除去することが可能な洗浄除去液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その結果、特定の溶剤を組み合わせることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、レジスト膜上の付着物を除去するための洗浄除去液であって、炭化水素系非極性溶剤と極性溶剤とを含有することを特徴とする洗浄除去液を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る洗浄除去液によれば、レジスト膜の表面特性の変化を抑えながらレジスト膜上の付着物を除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
≪洗浄除去液≫
本発明に係る洗浄除去液は、レジスト膜上の付着物を除去するための洗浄除去液であって、炭化水素系非極性溶剤と極性溶剤とを含有するものである。以下、洗浄除去液に含有される各成分について説明する。
【0013】
[炭化水素系非極性溶剤]
炭化水素系非極性溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の環状炭化水素;ベンゼン、トルエン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;テルペン系溶剤等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
【0014】
これらの中でも、テルペン系溶剤を用いることが好ましい。このようなテルペン系溶剤としては、具体的には、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン等のメンタン、ジフェニルメンタン、リモネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン等のテルピネン、1,4−テルピン、1,8−テルピン等のテルピン、カルボン、ヨノン、ツヨン、カンファー、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、α−ピネン、β−ピネン等のピネン、ツジャン、α−ツジョン、β−ツジョン等のツジョン、カラン、ロンギホレン等のモノテルペン類、アビエタン等のジテルペン類、等が挙げられる。中でもモノテルペン類が入手の容易さから好ましく、特にリモネン、ピネン、及びp−メンタンの中から選ばれる少なくとも1種が高い洗浄性能を有することから好ましい。
【0015】
[極性溶剤]
極性溶剤としては、特に限定されるものではないが、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、及びエステル系溶剤の中から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0016】
アルコール系溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−オクタノール等の炭素数1〜14、好ましくは2〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルアルコールが挙げられる。また、ゲラニオール、ネロール、ボルネオール、リナロール、シトロネロール、メントール、イソメントール、ネオメントール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、δ−テルピネオール等のテルピネオール、ジヒドロテルピネン−1−オール、ジヒドロテルピネン−4−オール、ジヒドロテルピネン−8−オール等のジヒドロテルピネオール、等のアルコール性水酸基を有するテルペン系溶剤も挙げられる。
【0017】
エーテル液溶剤としては、具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、アニソール等の炭素数2〜14、好ましくは3〜12のアルキルエーテル及び芳香族アルキルエーテルが挙げられる。また、1,4−シネオール、1,8−シネオール等のエーテル結合を有するテルペン系溶剤も挙げられる。
【0018】
エステル系溶剤としては、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の直鎖状エステル、γ−ブチロラクトン等の環状エステル等が挙げられる。また、酢酸ジヒドロテルピネン−1−オール、酢酸ジヒドロテルピネン−4−オール、酢酸ジヒドロテルピネン−8−オール等の酢酸ジヒドロテルピネオール、等のエステル結合を有するテルペン系溶剤も挙げられる。
【0019】
これらの極性溶剤の中でも、炭化水素系非極性溶剤との相溶性や、レジスト膜の表面特性の変化を抑える効果の観点から、2−メチル−1−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール、アニソール、及び酢酸ジヒドロテルピネオールの中から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0020】
極性溶剤の含有量は、炭化水素系非極性溶剤と極性溶剤との合計量に対して1〜50質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましい。極性溶剤の含有量を上記範囲とすることにより、レジスト膜の表面特性の変化を抑えながらレジスト膜上の付着物を効果的に除去することができる。
【0021】
[その他]
本発明に係る洗浄除去液は、その特性を損なわない程度に公知の界面活性剤等を含有していてもよい。
【0022】
≪洗浄除去液を用いたレジスト膜上の付着物の除去≫
上述したように、本発明に係る洗浄除去液は、レジスト膜上の付着物を除去するために用いられる。
レジスト膜を構成するレジスト組成物としては、特に限定されるものでなく、ネガ型及びポジ型レジスト組成物を含め、アルカリ水溶液で現像可能なレジスト組成物を任意に使用できる。
レジスト膜上の付着物としては、レジスト膜内の光の多重干渉を防止し、又はレジスト膜からのアウトガスを抑制するための保護膜、或いは液浸露光法において液浸露光用液体によるレジスト膜の変質や液浸露光用液体の屈折率変動を防止するための保護膜が挙げられる。また、保護膜のような層状物に限らず、保護膜除去後の残渣やその他の付着物も挙げられる。本発明に係る洗浄除去液は、このような付着物の中でも、非極性ポリマーを含有してなる付着物、特に非極性ポリマーを含有してなる保護膜等の層状物を除去する際に好ましく用いることができる。このような非極性ポリマーを含有してなる保護膜を形成するための保護膜形成用材料については、後で詳述する。
【0023】
洗浄除去液を用いてレジスト膜上の付着物を除去する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、レジスト膜が形成された基板を回転させながら洗浄除去液を吐出して除去する方法や、レジスト膜が形成された基板を洗浄除去液中に浸漬して除去する方法等が挙げられる。
【0024】
本発明に係る洗浄除去液を用いた場合には、このようにしてレジスト膜上の付着物を除去した後のレジスト膜の表面特性変化、具体的には水に対する接触角の変化を抑えることができる。したがって、アルカリ水溶液を用いてレジスト膜を現像する際に、現像液の濡れ性やレジスト膜の現像溶解性が低下し、ディフェクトが発生してしまうことを抑制することができる。
【0025】
≪保護膜形成用材料≫
以下、レジスト膜上の付着物である保護膜を形成するための保護膜形成用材料の一例について説明する。この保護膜形成用材料は、非極性ポリマーと非極性溶剤とを含有し、形成される保護膜は、レジスト膜内の光の多重干渉を防止し、又はレジスト膜からのアウトガスを抑制するための保護膜として、或いは液浸露光法において液浸露光用液体によるレジスト膜の変質や液浸露光用液体の屈折率変動を防止するための保護膜として好適である。以下、保護膜形成用材料に含有される各成分について説明する。
【0026】
[非極性ポリマー]
非極性ポリマーとは、分子内に極性基(−OH、−NO、−CO、−NH、−OCH等)を有さないポリマーをいう。分子内に極性基を含有しないことによって、ポリマーに疎水性を付与することが可能となる。
この非極性ポリマーとしては、下記一般式(1)で表されるモノマー単位を構成単位とするポリマーを用いることができる。
【化1】

[式(1)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基(但し、アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。)を示し、Rは水素原子、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状、若しくは環状のアルキル基(但し、アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。)を示し、Zは炭素数1又は2のアルキレン基、又は酸素原子を示し、nは0〜3の整数を示す。]
【0027】
特に、R、Rのアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖状のアルキル基、イソプロピル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、tert−ブチル基等の分岐鎖状のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状のアルキル基等が挙げられる。これらアルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。
また、上記一般式(1)中、Zは好ましくはメチレン基であり、nは0であることが好ましい。
【0028】
この非極性ポリマーは、上記一般式(1)で表されるモノマー単位のみを構成単位とするホモポリマーであっても、他のモノマー単位と共重合したコポリマーであってもよい。他のモノマー単位としては特にエチレンが好ましく、エチレンとノルボルネンとの共重合体が好ましい。このような非極性ポリマーは、公知の方法によって合成することができる。
【0029】
この非極性ポリマーのGPCによるポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)は、特に限定されるものではないが、2000〜80000が好ましく、3000〜50000がより好ましい。
【0030】
また、非極性ポリマーとしては、上記以外の環状オレフィン系ポリマーやコポリマーを用いることができる。このような環状オレフィン系のポリマーやコポリマーとしては、例えば市販品の中から、アペルシリーズ(三井化学株式会社製)、ZEONORシリーズ、ZEONEXシリーズ(いずれも日本ゼオン社製)、TOPASシリーズ(TICONA社製)等が挙げられる。
【0031】
非極性ポリマーの含有量は、保護膜形成用材料の全体量に対して、0.1〜20質量%程度とすることが好ましく、0.3〜10質量%とすることがより好ましい。
【0032】
[非極性溶剤]
非極性溶剤は、非極性ポリマーを溶解することが可能であり、レジスト膜と反応せず、環境に対する影響が少ないものであれば、特に限定されるものではないが、炭化水素系溶剤が好ましい。
炭化水素系溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の環状炭化水素;ベンゼン、トルエン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;テルペン系溶剤等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
【0033】
これらの中でも、テルペン系溶剤を用いることが好ましい。このようなテルペン系溶剤としては、具体的には、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン等のメンタン、ジフェニルメンタン、リモネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン等のテルピネン、1,4−テルピン、1,8−テルピン等のテルピン、カルボン、ヨノン、ツヨン、カンファー、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、α−ピネン、β−ピネン等のピネン、ツジャン、α−ツジョン、β−ツジョン等のツジョン、カラン、ロンギホレン等のモノテルペン類、アビエタン等のジテルペン類、等が挙げられる。中でもモノテルペン類が入手の容易さから好ましく、特にリモネン、ピネン、及びp−メンタンの中から選ばれる少なくとも1種が高い溶解性能を有することから好ましい。
【実施例】
【0034】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0035】
<試験例1>
アクリル系樹脂を含有するレジスト組成物「TArF−7a128」(製品名、東京応化工業社製)をHDMS処理されたシリコンウエハ上に塗布し、110℃にて60秒間加熱し、膜厚120nmのレジスト膜を形成した。
【0036】
このようにレジスト膜が形成されたシリコンウエハ上に各洗浄除去液を10ml滴下し、ウエハ上で60秒間保持した後、ウエハを高速回転させることで乾燥(スピンドライ)させた。その後、この洗浄処理を行ったレジスト膜の水に対する接触角を測定した。具体的には、2μlの水を滴下してから0.1秒後の接触角を測定する操作を、ウエハの中心から外周に向けて等間隔に8箇所で行い、平均値を求めた。また、洗浄除去液としては、炭化水素系非極性溶剤であるp−メンタンが100質量%である洗浄除去液のほかに、p−メンタンに極性溶剤である2−メチル−1−プロパノール(IBA)、4−メチル−2−ペンタノール(MIBC)、アニソール、又は酢酸ジヒドロテルピネオール(DHTPAc)をそれぞれ10質量%加えた洗浄除去液を準備した。
対照となる洗浄除去液への浸漬前の平均接触角、洗浄除去液への浸漬後の平均接触角、及び接触角変化量の結果を表1に示す。
【0037】
【表1】

【0038】
表1から分かるように、p−メンタン単独の洗浄除去液よりも極性溶剤を加えた洗浄除去液の方が、浸漬後のレジスト膜において、水に対する接触角の増加量が抑えられていた。これは、p−メンタンよりも極性溶剤の方がレジスト膜表面への親和力が強く、レジスト膜表面に優先して吸着されるためと推測される。なお、浸漬前よりも接触角が若干高くなっているのは、極性基がレジスト膜表面を向いて配向しているためと考えられる。
【0039】
<試験例2>
下記式(2)で表されるモノマー単位を構成単位として有する非極性ポリマー(質量平均分子量:12000)をp−メンタンに溶解し、固形分濃度1.5質量%の保護膜形成用材料を調製した。
【化2】

【0040】
この保護膜形成用材料を、試験例1と同様にして形成されたレジスト膜上に塗布し、90℃にて60秒間加熱し、膜厚30nmの保護膜を形成した。
【0041】
このように保護膜が形成されたシリコンウエハを各洗浄除去液中に60秒間浸漬することにより保護膜を除去し、さらにシリコンウエハを90℃にて60秒間加熱した。その後、試験例1と同様にして、レジスト膜の水に対する接触角を測定した。洗浄除去液としては、炭化水素系非極性溶剤であるp−メンタンが100質量%である洗浄除去液のほかに、p−メンタンに極性溶剤である4−メチル−2−ペンタノール(MIBC)、アニソール、又は酢酸ジヒドロテルピネオール(DHTPAc)をそれぞれ10質量%加えた洗浄除去液を準備した。
対照となる保護膜形成前の平均接触角、洗浄除去液による保護膜の除去後の平均接触角、及び接触角変化量の結果を表2に示す。
【0042】
【表2】

【0043】
表2から分かるように、p−メンタン単独の洗浄除去液よりも極性溶剤を加えた洗浄除去液の方が、保護膜除去後のレジスト膜において、水に対する接触角の増加量が抑えられていた。この結果から、アルカリ水溶液を用いてレジスト膜を現像する際に、現像液の濡れ性やレジスト膜の現像溶解性が低下し、ディフェクトが発生してしまうことを抑制することができると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レジスト膜上の付着物を除去するための洗浄除去液であって、
炭化水素系非極性溶剤と極性溶剤とを含有することを特徴とする洗浄除去液。
【請求項2】
前記付着物が、非極性ポリマーを含有してなることを特徴とする請求項1記載の洗浄除去液。
【請求項3】
前記付着物が、非極性ポリマーを含有してなる層状物であることを特徴とする請求項1又は2記載の洗浄除去液。
【請求項4】
前記層状物が、非極性ポリマーを含有する保護膜形成用材料を用いてレジスト膜上に形成された保護膜であることを特徴とする請求項3記載の洗浄除去液。
【請求項5】
前記保護膜形成用材料が非極性ポリマーと非極性溶剤とを含有することを特徴とする請求項4記載の洗浄除去液。
【請求項6】
前記極性溶剤の含有量が、前記炭化水素系非極性溶剤と前記極性溶剤との合計量に対して1〜50質量%であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の洗浄除去液。
【請求項7】
前記炭化水素系非極性溶剤が、テルペン系溶剤であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の洗浄除去液。
【請求項8】
前記極性溶剤が、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、及びエステル系溶剤の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の洗浄除去液。
【請求項9】
前記非極性ポリマーが、下記一般式(1)で表されるモノマー単位を構成単位とするポリマーであることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項記載の洗浄除去液。
【化1】

[式(1)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基(但し、アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。)を示し、Rは水素原子、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状、若しくは環状のアルキル基(但し、アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。)を示し、Zは炭素数1又は2のアルキレン基、又は酸素原子を示し、nは0〜3の整数を示す。]

【公開番号】特開2009−251506(P2009−251506A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−102448(P2008−102448)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(000220239)東京応化工業株式会社 (1,407)
【Fターム(参考)】