説明

液晶パネル、液晶表示装置、及びその製造方法

【課題】最上層に共通電極が形成された横電界方式の液晶パネルの製造工程において、露光の回数を低減する。
【解決手段】ゲート配線40は、画素電極70と同じ材料で形成され且つ画素電極70と同じ層に位置する下ゲート配線40aと、当該下ゲート配線40bに積層され、透明導電材料よりも導電率の高い材料で形成された上ゲート配線40bと、を含む2層構造を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶パネルに関し、特に、その製造過程での露光の回数を抑える技術に関する。
【背景技術】
【0002】
横電界方式の液晶パネルでは、薄膜トランジスタが形成された一方の基板に、画素電極と共通電極(対向電極)の双方が形成されている。下記特許文献1に開示されるように、この種の液晶パネルには、配向膜を除く最上層に共通電極が形成され、共通電極よりも下層に画素電極や信号線などの他の導体層が形成されたタイプがある。このタイプによれば、映像信号線(ドレイン配線)に印加される電圧によって生じる電界を共通電極で遮蔽できる。その結果、電界の影響を隠すブラックマトリックスを細くでき、画素の開口率を向上できるなどのメリットが得られる。
【0003】
液晶パネルの基板は一般的にフォトリソグラフィー法によって製造される。フォトリソグラフィー法においては、絶縁膜や導体膜上に露光工程によってレジスト膜がパターニングされ、そのレジスト膜をマスクとして絶縁膜等がエッチングされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第WO01/018597号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、露光工程は、フォトマスクが高価であることに起因して、多くのコストを要する。そのため、液晶パネルの製造過程においては、露光の回数が少ない方が望ましい。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、一方の基板に画素電極及び共通電極が形成されるとともに、共通電極より低い層に画素電極や信号線などが形成された液晶パネル、液晶表示装置、及びその製造方法において、製造において必要とされる露光の回数を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明に係る液晶パネルは、液晶を挟む2つの基板を有している。一方の基板には、薄膜トランジスタと、透明導電材料で形成された画素電極と、透明導電材料で形成された共通電極とが形成されている。前記画素電極、前記薄膜トランジスタ、及び前記薄膜トランジスタに接続される配線は、前記共通電極よりも低い層に位置している。そして、前記薄膜トランジスタに接続されるゲート配線は、前記画素電極と同じ材料で形成され且つ前記画素電極と同じ層に位置する下配線と、当該下配線に積層され、前記透明導電材料よりも導電率の高い材料で形成された上配線とを含む2層構造を有している。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は上記液晶パネルを備えている。
【0009】
本発明によれば、ゲート配線と画素電極とを形成する工程において、多階調マスクを利用した露光をレジスト膜に対して行うことができるようになる。その結果、1回の露光工程でゲート配線と画素電極の双方を形成できるようになり、露光工程の回数を低減することが可能となる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記薄膜トランジスタは、前記ゲート配線と前記画素電極とを被覆する第1絶縁膜の上側に形成された電極を含み、前記共通電極は前記第1絶縁膜上に形成された第2絶縁膜上に形成されてもよい。そして、前記共通電極と同じ層には、当該共通電極と同じ材料で形成され、且つ前記薄膜トランジスタの前記電極と前記画素電極とにコンタクトホールを介して接続される連結導体が形成されてもよい。この形態によれば、露光工程の回数を増すことなく、連結導体を形成できるようになる。この態様では、前記薄膜トランジスタの前記電極の一部は前記画素電極の上方に位置し、前記コンタクトホールの内側には前記電極の前記一部と前記画素電極の一部とが位置し、前記連結導体は前記コンタクトホールにおいて前記電極の前記一部と前記画素電極の前記一部とに接続されてもよい。こうすることによって連結導体を小さくできるので、画素の開口率を向上できる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記共通電極よりも低い層には、当該共通電極にコンタクトホールを介して接続される補助共通配線が形成されてもよい。そして、前記補助共通配線は、前記画素電極及び前記下配線と同じ層に位置し且つ前記画素電極と同じ材料で形成された下補助配線と、前記上配線と同じ材料で形成され、前記下補助配線に積層された上補助配線とを含む2層構造を有してもよい。この態様によれば、補助共通配線によって共通電極の抵抗を下げることができる。また、露光工程の回数を増やすことなく補助共通配線を形成できる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記共通電極上には、当該共通電極の材料よりも高い導電率を有する材料で形成された補助共通配線が形成されてもよい。この態様によれば、補助共通配線によって共通電極の抵抗を下げることができる。また、露光工程の回数を増やすことなく補助共通配線を形成できる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記共通電極よりも低い層に、前記薄膜トランジスタに接続され且つ映像信号が印加されるドレイン配線が形成されもよい。そして、前記ドレイン配線と同じ層に、前記共通電極よりも高い導電率を有する材料で形成され、且つ、前記共通電極とコンタクトホールを介して接続される補助共通配線が形成されてもよい。この態様によれば、共通電極の抵抗を下げることができる。
【0014】
また、この態様においては、前記薄膜トランジスタは半導体層で形成されたチャネル部を含み、前記ドレイン配線及び前記補助共通配線は、前記半導体層と、前記半導体層に積層された導体層とを含む2層構造を有してもよい。こうすることにより、チャネル部とドレイン配線と補助共通配線とを形成する工程において、多階調マスクを利用した露光をレジスト膜に対して行うことができるようになる。その結果、1回の露光工程でチャネル部とドレイン配線と補助共通配線とを形成できるようになり、露光工程の回数を低減できる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記共通電極は、その一部が前記薄膜トランジスタに接続され且つ映像信号が印加されるドレイン配線の上方に位置するように形成されてもよい。この形態によれば、ドレイン配線によって生じる電界を共通電極で遮蔽できる。
【0016】
また、この態様では、前記共通電極の前記一部と前記ドレイン配線との間には、第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜よりも誘電率の低い材料で形成された付加絶縁部とが形成されてもよい。こうすることで、ドレイン配線と共通電極との間の容量を低減できる。
【0017】
この態様では、さらに、前記付加絶縁部は前記第2絶縁膜に対するエッチング処理でレジスト膜として機能し得る材料で形成されてもよい。こうすることで、露光工程の回数を増やすことなく付加絶縁部を形成できる。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、前記画素電極を形成するための透明導電膜に、前記透明導電膜よりも導電率の高い導体膜を積層する工程と、前記導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記画素電極に対応してパターニングされた第1レジスト膜と、前記薄膜トランジスタに接続されたゲート配線に対応してパターニングされ、前記第1レジスト膜よりも厚い第2レジスト膜とを、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、前記第1レジスト膜と前記第2レジスト膜とを用いて、前記透明導電膜から前記画素電極を形成するとともに、前記透明導電膜と前記導体膜とから前記ゲート配線を形成する工程と、を含む。
【0019】
本発明によれば、1回の露光工程でゲート配線と画素電極の双方を形成できるようになり、露光工程の回数を低減することが可能となる。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記画素電極と前記ゲート配線とを被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、前記薄膜トランジスタを構成する電極を前記第1絶縁膜の上側に形成する工程と、前記薄膜トランジスタの前記電極を被覆するように前記第1絶縁膜の上側に第2絶縁膜を積層する工程と、前記第2絶縁膜上に透明導電膜を形成する工程と、前記画素電極と前記薄膜トランジスタの前記電極とにコンタクトホールを介して接続する連結導体と、前記共通電極とを、前記透明導電膜から形成する工程と、をさらに含んでもよい。この態様によれば、露光工程の回数を増やすことなく、連結導体を形成できる。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記第2レジスト膜は、前記ゲート配線に加えて、前記共通電極と接続するための補助共通配線に対応してパターニングされてもよい。この態様によれば、露光工程の回数を増やすことなく、補助共通配線を形成できる。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記共通電極を形成するための透明導電膜に、当該透明導電膜よりも導電率の高い導体膜を積層する工程と、前記導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記共通電極に対応してパターニングされた第3レジスト膜と、前記共通電極上に形成される補助共通配線に対応してパターニングされ、前記第3レジスト膜よりも厚い第4レジスト膜とを、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、前記第3レジスト膜と前記第4レジスト膜とを用いて、前記透明導電膜から前記共通電極を形成するとともに、前記導体膜から前記補助共通配線を形成する工程と、をさらに含んでもよい。この態様によれば、露光工程の回数を増やすことなく、補助共通配線を形成できる。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記薄膜トランジスタのチャネル部を形成するための半導体層に導体膜を積層する工程と、前記導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記チャネル部に対応してパターニングされた第5レジスト膜と、前記薄膜トランジスタに接続されるドレイン配線と前記ドレイン配線に沿って形成される補助共通配線に対応してパターニングされ、前記第5レジスト膜よりも厚い第6レジスト膜とを、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、前記第5レジスト膜と前記第6レジスト膜とを利用して、前記半導体層から前記チャネル部を形成するとともに、前記半導体層と前記導体膜から前記ドレイン配線と前記補助共通配線とを形成する工程と、をさらに含んでもよい。この態様によれば、この態様によれば、露光工程の回数を増やすことなく、補助共通配線を形成できる。
【0024】
本発明の一態様では、前記薄膜トランジスタに接続されるドレイン配線を被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の上側に第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁膜よりも低い誘電率を有するレジスト膜を前記第2絶縁膜上に形成する工程と、前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記ドレイン配線の上方に他の部分に比べて厚い部分を有するレジスト膜を、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、前記レジスト膜の前記厚い部分を除いて、当該レジスト膜を除去する工程と、前記レジスト膜の前記厚い部分と前記第2絶縁膜とに前記共通電極を形成する工程と、をさらに含んでもよい。この態様によれば、露光工程の回数を増やすことなく、共通電極とドレイン配線との間に誘電率の低い絶縁部を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶パネルの分解斜視図である。
【図2】上記液晶パネルを構成する一方の透明基板に形成された画素の平面図である。
【図3】図2に示すIII−III線を切断面とする、上記液晶パネルの断面図である。
【図4】図2に示すIV−IV線を切断面とする、上記液晶パネルの断面図である。
【図5】第1基板の製造工程における第1の露光工程を説明する為の図である。
【図6】上記第1基板の製造工程における第2の露光工程を説明する為の図である。
【図7】上記第1基板の製造工程における第3の露光工程を説明する為の図である。
【図8】上記第3の露光工程を説明する為の図である。
【図9】上記第3の露光工程を説明する為の図である。
【図10】上記第1基板の製造工程における第4の露光工程を説明する為の図である。
【図11】図3で示されるソース電極と画素電極との連結構造の他の例である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る液晶パネルが備える第1基板の平面図である。
【図13】図12に示す第1基板の断面図である。同図は図12のXIII−XIII線で示される面を切断面としている。
【図14】図12に示す第1基板の断面図である。同図は図12のXIV−XIV線で示される面を切断面としている。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る液晶パネルが備える第1基板の平面図である。
【図16】図15に示す第1基板の断面図である。同図は図15のXVI−XVI線で示される面を切断面としている。
【図17】図15に示す第1基板の断面図である。同図は図15のXVII−XVII線で示される面を切断面としている。
【図18A】第3の実施形態に係る第1基板の製造工程を示す図である。
【図18B】第3の実施形態に係る第1基板の製造工程を示す図である。
【図18C】第3の実施形態に係る第1基板の製造工程を示す図である。
【図18D】第3の実施形態に係る第1基板の製造工程を示す図である。
【図19】本発明の第4の実施形態に係る液晶パネルが備える第1基板の平面図である。
【図20】図19に示す第1基板の断面図であり、同図は図19のXX−XX線で示される線を切断面としている。
【図21】図19に示す第1基板の断面図であり、同図は図19のXXI−XXI線で示される線を切断面としている。
【図22】本発明の第5の実施形態に係る液晶パネルの断面図である。同図は図2のIII−III線で示される切断面と同じ面を切断面としている。
【図23】上記第5の実施形態に係る液晶パネルの断面図である。同図は図2のIV−IV線で示される切断面と同じ面を切断面としている。
【図24】上記第5の実施形態において、付加絶縁部を形成する工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は発明の実施形態に係る液晶表示装置の分解斜視図である。
【0027】
図1に示すように、液晶表示装置は液晶パネル10を有している。また、液晶表示装置は、液晶パネル10の外周縁を挟む上フレーム12と下フレーム14と、を有している。液晶パネル10はこれらフレーム12,14によって支持される。また、液晶表示装置はバックライトユニット(不図示)を備えている。バックライトユニットは液晶パネル10の裏面側に配置され、当該液晶パネル10の裏面に光を照射する。
【0028】
図2は液晶パネル10を構成する一方の透明基板16に形成された画素の平面図である。図3と図4は液晶パネル10の断面図である。図3は図2に示すIII−III線を切断面とする断面図であり、図4は図2に示すIV−IV線を切断面とする断面図である。
【0029】
図3及び図4に示すように、液晶パネル10は互いに向き合う第1基板16と第2基板18とを有している。これら2つの基板は透明基板(例えば、ガラス基板)である。第1基板16と第2基板18は液晶20を挟むように配置されている。第1基板16の液晶20とは反対側の面と、第2基板18の液晶20とは反対側の面とには、偏光板22がクロスニコル状態で貼り付けられている。
【0030】
第2基板18の液晶20側の面にブラックマトリックス130が形成されている。ブラックマトリックス130は、例えば、黒顔料やカーボンを含む樹脂や、金属クロム、ニッケルなど遮光性の高い材料で形成される。ブラックマトリックス130は、第1基板16に形成された後述する薄膜トランジスタ50のチャネル部53への光の進行を防ぐ機能を有している。また、ここで説明する例では、図4に示すように、ブラックマトリックス130は第1基板16に形成された後述するドレイン配線52の上方に位置し、当該ドレイン配線52に沿って形成されている。
【0031】
第2基板18の液晶20側の面にはさらにカラーフィルタ100が形成されている。カラーフィルタ100は複数色(例えば、赤、緑、青の3色)の着色膜で形成されている。
【0032】
また、第2基板18の液晶20側にはカラーフィルタ100を被覆するオーバーコート膜120が形成されている。第2基板18の液晶20側の表面はオーバーコート膜120によって保護されている。
【0033】
第1基板16について説明する。なお、以下の説明では、液晶20に向いた方向を上方向とする。
【0034】
第1基板16の液晶20側の面(上側の面)には、図2及び図3に示すように、液晶20の駆動を制御するスイッチとして機能する複数の薄膜トランジスタ(以下、TFT)50が形成されている。TFT50は、非晶質シリコンや微結晶シリコンなどの半導体層で形成されるチャネル部53と、チャネル部53を挟んで互いに反対側に位置するドレイン電極52とソース電極54とを有している。なお、本実施形態では、チャネル部53が間に配置される2つの電極52,54のうち後述する画素電極70に接続される電極を、ソース電極54とし、他方の電極54をドレイン電極とする。
【0035】
第1基板16には、図2に示すように、TFT50に接続された複数のゲート配線40が形成されている。この例では、ゲート配線40の上方に、ドレイン電極52、ソース電極54、チャネル部53が位置している。そのため、ゲート配線40の一部が、TFT50のゲート電極として機能している。ゲート配線40にはTFT50をオン/オフするための走査信号(ゲート電圧)が印加される。
【0036】
図4に示すように、第1基板16にはドレイン電極52に接続される複数のドレイン配線56が形成されている。ドレイン配線56には映像信号(各画素の階調値を表す電圧信号)が印加される。複数のゲート配線40と複数のドレイン配線56は格子状に形成されている。すなわち、複数のゲート配線40は各ドレイン配線56と概ね直交するように形成されている。隣接する2つのゲート配線40と隣接する2つのドレイン配線56とによって囲まれる領域が1つの画素を構成し、各画素にTFT50が設けられている。
【0037】
液晶パネル10は横電界方式(より具体的には、IPS(In Plane Switching)方式)で液晶20を駆動するパネルであり、第1基板16に画素電極70と画素電極70に対向する共通電極80の双方が形成されている。これら画素電極70と共通電極80はいずれも透明導電材料(例えば、酸化インジウム錫(ITO(indium tin oxide))や、酸化インジウム亜鉛で形成されている。
【0038】
画素電極70には、ドレイン配線56とTFT50とを介して映像信号が印加される。画素電極70は平面視で略矩形であり、その大きさは1つの画素の大きさに対応している。
【0039】
図2に示すように、共通電極80は共通配線82を含んでいる。ここで説明する例では、図4に示すように、共通配線82はドレイン配線56の上方に位置し、且つ、ドレイン配線56に沿って形成されている。共通配線82は、共通電極80の、画素電極70に対向する部分を接続している。これにより、共通電極80の全体が概ね同電位となっている。
【0040】
共通電極80の画素電極70と対向する部分には、複数のスリットが形成されている。図2に示す例では、各スリットはドレイン配線56に沿った方向に細長い。また、各スリットは、その中途部で屈曲しており、中途部に対して一方側(図2において上側)の部分と他方側(図2において下側)の部分はラビング方向に対する角度が異なっている。
【0041】
画素電極70と、TFT50、及び、TFT50に接続される配線(具体的には、ゲート配線40及びドレイン配線56)は、共通電極80よりも下層(第1基板16に近い層)に位置している。ここで説明する例では、図3に示すように、共通電極80が、配向膜(不図示)を除く最も上の層(最も液晶20に近い層)に形成されている。
【0042】
図3に示すように、ゲート配線40は2層構造を有している。すなわち、ゲート配線40は下ゲート配線40aと上ゲート配線40bとを有している。下ゲート配線40aは画素電極70と同じ透明導電材料で形成され、且つ、画素電極70と同じ層に位置している。すなわち、画素電極70と下ゲート配線40aは、いずれも第1基板16上に位置している。上ゲート配線40bは下ゲート配線40aに積層されている。下ゲート配線40aは上ゲート配線40bに相応した形状にパターニングされている。そして、上ゲート配線40bの全体が下ゲート配線40a上に位置し、下ゲート配線40aに接触している。このようなゲート配線40の2層構造によって、後述する製造方法が可能となっている。
【0043】
上ゲート配線40bは下ゲート配線40aや画素電極70の材料とは異なる材料で形成されている。具体的には、上ゲート配線40bは、画素電極70等を形成する透明導電材料よりも高い導電率を有する金属で形成されている。例えば、上ゲート配線40bは銅や、モリブデン、アルミニウムなどで形成されている。そのため、ゲート配線40全体の抵抗を小さくできている。
【0044】
図3に示すように、ゲート配線40と画素電極70の上側には、これらを被覆するゲート絶縁膜42が形成されている。ゲート絶縁膜42は、半導体酸化物(酸化シリコン(SiO2))や、半導体窒化物(窒化シリコン(SiNx))などの無機材料で形成されている。
【0045】
図3に示すように、TFT50のチャネル部53、ソース電極54及びドレイン電極52は、ゲート絶縁膜42の上側に形成されている。この例では、これらチャネル部53等はゲート絶縁膜42上に形成されている。
【0046】
図4に示すように、ドレイン電極52に接続されるドレイン配線56もゲート絶縁膜42の上側に形成されている。ここでは、ドレイン配線56は電極52,54と同じ層に位置し、ゲート絶縁膜42上に形成されている。
【0047】
図3及び図4に示すように、ソース電極54、ドレイン電極52、及びドレイン配線56は、チャネル部53を形成するための半導体層60と、半導体層60に積層された導体層(例えば、銅や、モリブデン、アルミニウムなどの金属層)とからなる2層構造を有している。すなわち、半導体層60は、ソース電極54、ドレイン電極52及びドレイン配線56に対応した形状にパターニングされている。そして、ソース電極54、ドレイン電極52及びドレイン配線56を形成する導体層の全体が半導体層60上に位置し、半導体層60に接触している。
【0048】
図3及び図4に示すように、チャネル部53、ソース電極54、ドレイン電極52及びドレイン配線56の上側には、これらを被覆する保護絶縁膜44が形成されている。保護絶縁膜44は、半導体酸化物(酸化シリコン(SiO2))や、半導体窒化物(窒化シリコン(SiNx))などの無機材料で形成されている。この保護絶縁膜44は半導体層60の湿度汚染を防止している。
【0049】
図4に示すように、保護絶縁膜44上に共通電極80が形成されている。共通電極80は、その一部がドレイン配線56の上方に位置するように(すなわちドレイン配線56を覆うように)形成されている。この例では、共通電極80は共通配線82を含んでいる。共通配線82はドレイン配線56の上方に位置し、平面視においては、ドレイン配線56と重なっている。特にこの例では、共通配線82の幅はドレイン配線56の幅よりも大きくなっている。上述したように、ドレイン配線56には各画素の階調値に応じた映像信号が印加される。共通配線82は、この映像信号の変化に起因するノイズ電界を遮蔽する機能を有している。その結果、ノイズ電界による光の透過を防止するためのブラックマトリックスの幅を小さくできる。
【0050】
図3に示すように、共通電極80と同じ層には、ソース電極54と画素電極70とを繋ぐための連結導体(連結線)84が形成されている。この例では、連結導体84は保護絶縁膜44上に形成され、画素電極70とソース電極54とにコンタクトホール92,94を介して接続されている。詳細には、ソース電極54の上側には保護絶縁膜44を貫通するコンタクトホール92が形成されている。また、画素電極70の上側にはゲート絶縁膜42と保護絶縁膜44とを貫通するコンタクトホール94が形成されている。2つのコンタクトホール92,94は離れて位置している。連結導体84は、このコンタクトホール92,94に掛け渡され、コンタクトホール92,94を介して画素電極70とソース電極54とに接続されている。その結果、ソース電極54と画素電極70とが電気的に繋がっている。連結導体84は共通電極80と同じ透明導電材料で形成されている。
【0051】
図2又は図3に示すように、画素電極70上には接続パッド32が形成されている。接続パッド32はコンタクトホール94の下端に位置し、且つ、画素電極70に接触している。そのため、連結導体84は、コンタクトホール94と接続パッド32とを介して画素電極70に接続されている。接続パッド32は、画素電極70や下ゲート配線40aを形成する透明導電材料よりも高い導電率を有する材料で形成されている。この例では、接続パッド32は上ゲート配線40bと同じ材料(すなわち、銅やモリブデンなどの金属)で形成されている。これにより、コンタクトホール94の下端と画素電極70との電気的な接続の安定性が向上している。また、接続パッド32は上ゲート配線40bと同じ層に位置している。そのため、接続パッド32は、後述するように、上ゲート配線40bと同じ工程において形成できる。なお、接続パッド32の大きさは、コンタクトホール94の大きさよりも僅かに大きくなっている。
【0052】
ここで第1基板16の製造方法について説明する。図5乃至図10は第1基板16の製造工程を示す図である。なお、本実施形態では、第1基板16は4回の露光工程を経て製造される。図5は第1の露光工程を説明するための図であり、図6は第2の露光工程を説明するための図であり、図7乃至図9は第3の露光工程を説明するための図であり、図10は第4の露光工程を説明するための図である。
【0053】
図5の5Aに示すように、まず、画素電極70を形成するための透明導電膜(例えば、酸化インジウム錫や、酸化インジウム亜鉛などの膜)79と、上述した上ゲート配線40bや接続パッド32を形成するための導体膜49とを、第1基板16上に積層させる。例えば、第1基板16上にスパッタリング法や真空蒸着法により透明導電膜79を形成し、透明導電膜79上に透明導電膜79よりも高い導電率を有する導体膜49(例えば、銅、モリブデン、アルミニウムなどの金属膜)を形成する。その後、導体膜49上にレジスト膜99を形成する。
【0054】
次に、5Bに示すように、フォトマスクを用いた露光工程及び現像工程を経てレジスト膜99をパターニングし、導体膜49上にレジスト99A,99Bを形成する。ここでは、フォトマスクとして、ハーフトーンマスクやグレイトーンマスクなど、3つのレベルの光透過率を有する多階調マスクを用いる。そして、厚さの異なる2つのレジスト膜を形成する。具体的には、画素電極70の形状に対応したパターンの薄レジスト膜99Aと、ゲート配線40と接続パッド32の形状に対応した、薄レジスト膜99Aよりも厚い厚レジスト膜99Bと、を形成する。
【0055】
その後、薄レジスト膜99Aを用いて画素電極70を形成し、厚レジスト膜99Bを用いてゲート配線40と接続パッド32とを形成する。具体的には、まず、薄レジスト膜99Aと厚レジスト膜99Bの双方をマスクとして、導体膜49と透明導電膜79とをエッチングする。その結果、図5の5Cに示すように、薄レジスト膜99Aと厚レジスト膜99Bのいずれもが存在しない領域で、導体膜49と透明導電膜79とが除去される。その後、5Dに示すように、薄レジスト膜99Aを剥離する。このとき、厚レジスト膜99Bは、薄レジスト膜99Aに比べて厚いので、薄くなった状態で残る。次に、残った厚レジスト膜99Bをマスクとして導体膜49をエッチングし、その後、厚レジスト膜99Bを完全に剥離する。その結果、図5の5Eに示すように、上述したゲート配線40と、接続パッド32と、画素電極70とが得られる。すなわち、画素電極70と下ゲート配線40aとが透明導電膜79から形成され、上ゲート配線40bと接続パッド32とが導体膜49から形成される。
【0056】
次に、図6に示すように、ゲート配線40、画素電極70、及び接続パッド32上に、これらを被覆するゲート絶縁膜42を形成する。ゲート絶縁膜42は、例えば、プラズマ化学気相成長法で形成できる。
【0057】
その後、ゲート絶縁膜42上にTFT50のチャネル部53や、ソース電極54、ドレイン電極52、及びドレイン配線56を形成する。本実施形態では、これらを1回の露光工程で形成するために、これらの形成にあたっても多階調マスクを利用する。
【0058】
具体的には、ゲート絶縁膜42上に、プラズマ化学気相成長法やスパッタリング方により、半導体層60と、オーミック層(不図示)と、ソース電極54等を形成するための導体膜と、を積層させる。次に、その導体膜上にレジスト膜を形成する。そして、図5の5Cで示した方法と同様にして、多階調マスクを利用し、レジスト膜をパターニングする。すなわち、導体膜上にチャネル部に対応した薄レジスト膜と、ソース電極54、ドレイン電極52及びドレイン配線56に対応した厚レジスト膜とを形成する。そして、これら厚さの異なる2つのレジストパターンを用いて、チャネル部53、ソース電極54、ドレイン電極52及びドレイン配線56を形成する。
【0059】
次に、図7の7Aに示すように、TFT50を被覆するようにしてゲート絶縁膜42上に保護絶縁膜44を形成する。その後、保護絶縁膜44上にレジスト膜98を積層する。保護絶縁膜44の形成には、ゲート絶縁膜42の形成と同様に、例えばプラズマ化学気相成長法を用いることができる。
【0060】
次に、7B及び7Cに示すように、保護絶縁膜44を貫通するコンタクトホール92と、ゲート絶縁膜42と保護絶縁膜44とを貫通するコンタクトホール94とを形成する。具体的には、露光工程及び現像工程を経てレジスト膜98をパターニングする。すなわち、レジスト膜98に、コンタクトホール92及びコンタクトホール94に対応するパターン(穴98a,98b)を形成する(7B参照)。次に、このパターニングされたレジスト膜98をマスクとして、保護絶縁膜44及びゲート絶縁膜42をエッチングし、その後、レジスト膜98を剥離する。これにより、コンタクトホール92,94が得られる(7C参照)。
【0061】
上述したゲート配線40の端子部とドレイン配線56の端子部は、第1基板16の外周部に設けられている。第1基板16の外周部においてはゲート絶縁膜42及び保護絶縁膜44に開口が形成され、ゲート配線40の端子部は、この開口を通して、当該ゲート配線40に走査信号を印加する駆動回路に接続されている。また、ドレイン配線56の端子部は、この開口を通して、当該ドレイン配線56に映像信号を印加する駆動回路に接続されている。ゲート配線40の端子部と駆動回路との接続に供される開口と、ドレイン配線56の端子部と駆動回路との接続に供される開口は、図7に示すコンタクトホール92,94の形成と同時に、形成される。
【0062】
図8はゲート配線40の端子部での断面図である。図8の8A,8B,8Cで示す断面は、図7の7A,7B,7Cの段階にそれぞれ対応している。また、図9はドレイン配線56の端子部での断面図である。図9の9A,9B,9Cで示す断面は、図7の7A,7B,7Cの段階にそれぞれ対応している。
【0063】
図8の8Aに示すように、ゲート配線40の端子部上に、ゲート絶縁膜42と、保護絶縁膜44と、レジスト膜98とが積層されている。また、図9の9Aに示すように、ドレイン配線56はゲート絶縁膜42上に形成され、ドレイン配線56の端子部も、保護絶縁膜44とレジスト膜98とによって覆われている。
【0064】
次に、図8の8B及び図9の9Bに示すように、露光工程及び現像工程を経て、レジスト膜98をパターニングする。すなわち、ゲート配線40の端子部及びドレイン配線56の端子部の上方に、レジスト膜98の開口98c,98dを形成する。そして、そのパターニングされたレジスト膜98をマスクとして保護絶縁膜44及びゲート絶縁膜42をエッチングする。その結果、8C及び9Cに示すように、ゲート配線40の端子部上とドレイン配線56の端子部上とに、開口43a,43bが形成される。これら端子部は、このようにして形成された開口43a,43bを通して、駆動回路に接続される。具体的には、後述の工程において、共通電極80を形成するための透明導電膜が、これらの開口43a,43bにも供給される。その結果、各配線40,56の端子部は、これら開口43a,43bに供給された透明導電膜を介して、駆動回路に接続される。
【0065】
保護絶縁膜44及びゲート絶縁膜42をエッチングした後、共通電極80と連結導体84とを保護絶縁膜44上に形成する。具体的には、図10の10Aに示すように、保護絶縁膜44上に透明導電膜89を形成する。透明導電膜89の形成は、例えば、スパッタリング法により行われる。そして、透明導電膜89上にレジスト膜97を塗布し、露光工程及び現像工程を経て、レジスト膜97をパターニングする。すなわち、レジスト膜97を、共通電極80及び連結導体84に対応したパターンに形成する。そして、パターニングされたレジスト膜97をマスクとして、透明導電膜89をエッチングする。その結果、10Bに示すように、保護絶縁膜44上に共通電極80と連結導体84とが形成される。なお、この過程において、上述した開口43a,43bにも、透明導電膜が供給され、エッチング処理等を経て、開口43a,43bの部分にのみ透明導電膜が残される。以上が第1基板16の製造方法の例である。
【0066】
以上説明した液晶パネル10では、ゲート配線40は、画素電極70と同じ材料で形成され且つ画素電極70と同じ層に位置する下ゲート配線40aと、下ゲート配線40aに積層され、画素電極70の透明導電材料よりも導電率の高い材料で形成された上ゲート配線40bとを含む2層構造を有している。そのため、1回の露光工程で、ゲート配線40と画素電極70の双方を形成することができる。
【0067】
特に液晶パネル10では、共通電極80と同じ層に、当該共通電極80と同じ材料で形成され、且つTFT50のソース電極54と画素電極70とにコンタクトホール92,94を介して接続される連結導体84が形成されている。これにより、共通電極80を形成するのと同じ工程で連結導体84を形成できる。その結果、連結導体84のために製造工程が増えることを抑えることができている。
【0068】
なお、以上の例では、連結導体84は保護絶縁膜44上に形成され、離れて位置する2つのコンタクトホール92,94を介してソース電極54と画素電極70とを接続していた。しかしながら、連結導体84は1つのコンタクトホールにおいてソース電極54と画素電極70とを接続してもよい。図11はソース電極54と画素電極70との接続構造の他の例を示す断面図であり、その切断面は図3と同様である。なお、図11では、これまで説明した箇所と同一部分には同一符合を付している。
【0069】
この例では、ソース電極54はゲート配線40上の領域を越えて、画素電極70に向かって伸びている。ソース電極54の端部54’は画素電極70の上方(この例では、接続パッド32の上方)に位置し、接続パッド32の一部と平面視で重なっている。保護絶縁膜44及びゲート絶縁膜42にはこれらを貫通するコンタクトホール94’が形成されている。1つのコンタクトホール94’はソース電極54の端部54’と接続パッド32の一部とを露出させるように形成されている。すなわち、コンタクトホール94’の内側には、ソース電極54の端部54’と接続パッド32の一部とが位置している。連結導体(連結電極)84’はコンタクトホール94’においてソース電極54の端部54’と画素電極70(この例では、接続パッド32)とに接続されている。このような連結導体84’は、上述の連結導体84に比べて、長さが短いので、各画素の開口率を向上できる。なお、連結導体84’も、連結導体84と同様に、共通電極80と同じ材料で形成されている。連結導体84’は、図10に示す工程によって、共通電極80と同時に形成することができる。また、ソース電極54’は、図6を参照して説明した工程によって、ソース電極54と同様に形成できる。
【0070】
[第2の実施形態]
図12は本発明の第2の実施形態に係る液晶パネル110が備える第1基板の平面図である。図13及び図14は本実施形態の液晶パネル110の断面図であり、それぞれ図12のXIII−XIII線及びXIV−XIV線で示される面を切断面としている。なお、これらの図において、以上説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
【0071】
この形態では、透明導電材料によって形成された共通電極180が、保護絶縁膜44上に形成されている。この例においても共通電極180にはスリットが形成されているものの、その形状は上述した共通電極80とは異なっている。すなわち、共通電極180に形成されたスリットは、一方の共通配線182から他方の共通配線182に向かって斜めに伸びるよう形成されている。複数のスリットは各画素の中心線Cを挟んで対称となるように形成されている。
【0072】
また、この例の共通配線182は、図13に示すように、ドレイン配線56に沿って形成されているものの、ドレイン配線56を覆うようには形成されていない。こうすることにより、ドレイン配線56と共通電極80とによって形成される容量を低減できる。その結果、ドレイン配線56による映像信号の伝送が遅延するのを抑えることができる。
【0073】
図14に示すように、共通電極180よりも低い層に補助共通配線183が形成されている。補助共通配線183は上述したゲート配線40及び画素電極70と同じ層に形成されている。すなわち、補助共通配線183は第1基板16上に形成されている。また、補助共通配線183はゲート配線40に沿って形成されている。換言すると、補助共通配線183はゲート配線40と平行に形成されている。また、補助共通配線183は、隣接する2つのゲート配線40のうち、一方のゲート配線40に寄っている。
【0074】
補助共通配線183は、上述したゲート配線40と同様に、2層構造を有している。具体的には、補助共通配線183は、画素電極70や下ゲート配線40aと同じ透明導電材料で形成された下補助配線183aと、下補助配線183aに積層され、上ゲート配線40bと同じ材料で形成された上補助配線183bとを含んでいる。すなわち、上補助配線183bは透明導電材料よりも導電率の高い材料によって形成されている。
【0075】
補助共通配線183は共通電極180と電気的に接続されている。これにより、共通電極180の抵抗を下げることができている。この例では、図14に示すように、ゲート絶縁膜42と保護絶縁膜44にコンタクトホール195が形成されている。補助共通配線183はこのコンタクトホール195を介して共通電極180と電気的に繋がっている。
【0076】
このような補助共通配線183は、図5で示した、画素電極70とゲート配線40と同じ工程において形成できる。すなわち、透明導電膜79と導体膜49とレジスト膜99とを第1基板16上で積層させた後(図5における5A)、多階調マスクを利用して、ゲート配線40と補助共通配線183の形状に対応したパターンを有する薄レジスト膜99Aと、画素電極70の形状に対応したパターンを有する厚レジスト膜99Bとを形成する。こうすることにより、露光工程の回数を増やすことなく、補助共通配線183を形成できる。
【0077】
また、コンタクトホール195は図7に示すコンタクトホール92,94を形成する工程において形成される。すなわち、コンタクトホール92,94、195に対応するパターンを有するレジスト膜を保護絶縁膜44上に形成する(図7における7B参照)。そして、保護絶縁膜44及びゲート絶縁膜42をエッチングした後、そのレジスト膜を剥離する。これにより、コンタクトホール92,94,195が得られる。その他の工程は第1の実施形態と同様である。
【0078】
[第3の実施形態]
図15は本発明の第3の実施形態に係る液晶パネル210が備える第1基板の平面図である。図16及び図17は本実施形態の液晶パネル210の断面図であり、それぞれ図15のXVI−XVI線及びXVII−XVII線で示される面を切断面としている。なお、これらの図において以上説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
【0079】
図15及び図16に示すように、共通電極80上には補助共通配線283が形成されている。補助共通配線283は、共通電極80を形成する透明導電材料よりも高い導電率を有する材料で形成されている。具体的には、補助共通配線283は、銅や、モリブデン、アルミニウムなどの金属によって形成されている。これにより、共通電極80の抵抗を低減することが可能となっている。
【0080】
また、この例では、補助共通配線283は共通配線82に沿って形成され、当該共通配線82に積層されている。共通配線82は、上述したように、銅などの金属によって形成されたドレイン配線56の上方に形成されている。そのため、補助共通配線283を形成することによって画素の開口率が下がることを抑えることができている。
【0081】
図17に示すように、連結導体84には補助連結導体284が積層されている。補助連結導体284は、共通電極80や連結導体84を形成する透明導電材料よりも高い導電率を有する材料で形成されている。具体的には、補助連結導体284は、補助共通配線283と同様に、銅や、モリブデン、アルミニウムなどの金属によって形成されている。これにより、連結導体84の抵抗を低減することが可能となっている。
【0082】
第3の実施形態に係る第1基板の製造方法を説明する。この形態の第1基板16の製造方法は、第1の実施形態に係る液晶パネル10の第1基板16を形成する工程と概ね同様で、異なる点は図10に示す第4の露光工程にある。図18A乃至図18Dは第3の実施形態に係る第1基板の製造における第4の露光工程を示す図である。図18A乃至図18Dにおいて(a)は、図15のXVI−XVI線で示される面を切断面とする断面図であり、(b)は、図15に示すXVII−XVII線で示される面を切断面とする断面図である。
【0083】
この形態では、共通電極80や連結導体84の形成する際においても、多階調マスクを利用する。それにより、露光工程の回数を増すことなく、補助連結導体284及び補助共通配線283を形成できる。具体的には、図18Aに示すように、透明導電膜89と、補助共通配線283及び補助連結導体284を形成するための導体膜289とを保護絶縁膜44上で積層させ、さらに導体膜289上にレジスト膜97を形成する。
【0084】
次に、図18Bに示すように、多階調マスクを利用した露光工程、及び現像工程を経てレジスト膜97をパターニングし、導体膜289上に厚さの異なるレジスト膜97A,97Bを形成する。すなわち、共通電極80の形状に対応したパターンを有する薄レジスト膜97Aと、補助共通配線283と補助連結導体284の形状に対応したパターンを有する厚レジスト膜97Bとを形成する。ここで、厚レジスト膜97Bは薄レジスト膜97Aよりも厚い。
【0085】
次に、図18Cに示すように、薄レジスト膜97Aと厚レジスト膜97Bの双方をマスクとして、導体膜289と透明導電膜89とをエッチングする。その後、図18Dに示すように、薄レジスト膜97Aを剥離する。このとき、厚レジスト膜97Bは薄くなった状態で残る。次に、残った厚レジスト膜97Bをマスクとして導体膜289をエッチングし、その後、厚レジスト膜97Bを完全に剥離する。これにより、図15及び図16に示される補助共通配線283と補助連結導体284とが得られる。その他の工程は第1の実施形態と同様である。
【0086】
[第4の実施形態]
図19は本発明の第4の実施形態に係る液晶パネル310が備える第1基板の平面図である。図20及び図21は本実施形態の液晶パネル310の断面図であり、それぞれ図19のXX−XX線及びXXI−XXI線で示される面を切断面としている。
【0087】
図19及び図20に示すように、この形態では、ドレイン配線56と同じ層に補助共通配線383が形成されている。補助共通配線383はドレイン配線56に沿って形成されている。具体的には、補助共通配線383はドレイン配線56と平行に形成され、且つ、隣接する2つのドレイン配線56のうち、一方のドレイン配線56に近接している。
【0088】
図20に示すように、共通配線382は補助共通配線383とドレイン配線56の上方に位置し、これらを被覆している。すなわち、共通配線382は補助共通配線383とドレイン配線56とに沿って形成され、平面視においてこれらの配線と重なるように形成されている。
【0089】
図21に示すように、補助共通配線383は、保護絶縁膜44に形成されたコンタクトホール395を介して、共通電極380に接続している。補助共通配線383には接続部383aが設けられており、コンタクトホール395は接続部383a上に形成されている。この例では、接続部383aは、補助共通配線383からゲート配線40に沿った方向に突出し、ゲート配線40の上方に位置している。これにより、接続部383aに起因して画素の開口率が低下することを、抑えることができている。なお、補助共通配線383から突出するこのような接続部383aは設けられなくてもよい。すなわち、コンタクトホール395は補助共通配線383上に形成されてもよい。
【0090】
補助共通配線383も、ドレイン配線56と同様に、半導体層60と、半導体層60に積層された導体層とからなる2層構造を有している。すなわち、この形態においては、半導体層60は、ソース電極54、ドレイン電極52、ドレイン配線56、及び補助共通配線383に対応した形状にパターニングされている。
【0091】
このような補助共通配線383は、露光工程の回数を増すことなく、ドレイン配線56を形成する工程において形成できる。具体的には、まず、図6を参照して説明した工程において、半導体層60と、ドレイン配線56や補助共通配線383などを形成するための導体膜とをゲート絶縁膜42上に積層させる。次に、その導体膜上にレジスト膜を形成する。そして、多階調マスクを用いた露光工程、及び現像工程を経て、レジスト膜をパターニングする。すなわち、チャネル部53に対応したパターンの薄レジスト膜と、ドレイン配線56や補助共通配線383など2層構造を有する部分に対応したパターンを有する厚レジスト膜とを、導体膜上に形成する。そして、これら薄レジスト膜と厚レジスト膜とを用いて、チャネル部53、ソース電極54、ドレイン電極52、ドレイン配線56及び補助共通配線383を形成する。
【0092】
また、コンタクトホール395は、図7に示すコンタクトホール92,94を形成する工程において、形成される。すなわち、保護絶縁膜44上に、コンタクトホール92,94、395に対応するパターンを有するレジスト膜を形成する(図7の7B参照)。そして、保護絶縁膜44及びゲート絶縁膜42をエッチングした後、そのパターニングされたレジスト膜を剥離する。これにより、コンタクトホール92,94,395が得られる。その他の工程は第1の実施形態と同様である。
【0093】
[第5の実施形態]
図22及び図23は本発明の第5の実施形態に係る液晶パネル410の断面図である。図22は図2のIII−III線で示される切断面と同じ面と切断面としている。図23は、図2のIV−IV線で示される切断面と同じ面と切断面としている。
【0094】
この形態においても、第1の実施形態と同様に、共通電極80は、その一部がドレイン配線56の上方に位置するように形成されている。具体的には、共通電極80と一体的に形成されている共通配線82がドレイン配線56の上方に位置している。この形態では、共通配線82とドレイン配線56との間に付加絶縁部445が形成されている。付加絶縁部445は、共通配線82やドレイン配線56に沿って、保護絶縁膜44上に形成されている。すなわち、付加絶縁部445は共通配線82とドレイン配線56との間にのみ形成され、それ以外の領域には形成されていない。これにより、付加絶縁部445に起因して光の透過率が低下することを、抑えることができている。
【0095】
付加絶縁部445は保護絶縁膜44よりも誘電率の低い材料で形成されている。例えば、保護絶縁膜44としてSiO2やSiNxが用いられた場合には、付加絶縁部445には比誘電率が4以下の有機材料が使用される。
【0096】
特に本実施形態では付加絶縁部445は保護絶縁膜44に対するエッチング処理でレジスト膜として機能し得る材料(例えば、感光性アクリル樹脂)で形成されている。これにより、露光工程の回数を増すことなく、保護絶縁膜44上に付加絶縁部445を形成することができている。
【0097】
図24は、付加絶縁部445を形成する工程を示す図である。なお、この図における24A,24B,24Cで示される工程は、図7の7A,7B,7Cで示す工程にそれぞれ対応している。ここでは、第1の実施形態に係る製造工程と異なる工程を中心に説明する。
【0098】
まず、TFT50を被覆するように、ゲート絶縁膜42上に保護絶縁膜44と、付加絶縁部445を形成するためのレジスト膜449とを積層させる。次に、図24の24Aで示すように、露光工程及び現像工程を経てレジスト膜449をパターニングする。この露光工程では、多階調マスクを用いてパターニングされた厚さの異なる2つのレジスト膜を、保護絶縁膜44上に形成する。すなわち、コンタクトホール92,94とゲート配線40,56の端子部上に形成された開口43a,43b(図8乃至図9参照)とを有する薄レジスト膜449Aと、付加絶縁部445に対応する形状の厚レジスト膜449Bとを形成する。この厚レジスト膜449Bは既に形成されているドレイン配線56の上方に位置し、且つドレイン配線56に沿って形成される。
【0099】
次に、24Bで示すように、保護絶縁膜44とゲート絶縁膜42とをエッチングして、コンタクトホール92,94、及び端子部の開口43a,43bを形成する。次に、24Cで示すように、薄レジスト膜449Aを剥離する。この時、厚レジスト膜449Bは、剥離液に触れることなどに起因して、薄くなる。そして、残った厚レジスト膜449Bが付加絶縁部445となる。その後、図10で示した工程を経ることで、付加絶縁部445上に共通配線82が形成される。
【符号の説明】
【0100】
10,110,210,310,410 液晶パネル、16 第1基板、18 第2基板、22 偏光板、32 接続パッド、40 ゲート配線(走査線)、40a 下ゲート配線、40b 下ゲート配線、42 ゲート絶縁膜、44 保護絶縁膜、49 導体膜、50 薄膜トランジスタ、52 ドレイン配線、53 チャネル部、54 ソース電極、56 ドレイン配線(映像信号線)、60 半導体層、70 画素電極、79 透明導電膜、80180 共通電極、82,182 共通配線、84 連結導体、89 透明導電膜、92,94 コンタクトホール、97 レジスト膜、97A 薄レジスト膜、97B 厚レジスト膜、98 レジスト膜、99 レジスト膜、99A 薄レジスト膜、99B 厚レジスト膜、100 カラーフィルタ、120 オーバーコート膜、130 ブラックマトリックス、180 共通電極、182 共通配線183 補助共通配線、195 コンタクトホール、283 補助共通配線、284 補助連結導体、289 導体膜、380 共通電極、382 共通配線、383 補助共通配線、383a 接続部、395 コンタクトホール、410 液晶パネル、445 付加絶縁部、449 レジスト膜、449A 薄レジスト膜、449B 厚レジスト膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶を挟む2つの基板を有し、
一方の基板に、薄膜トランジスタと、透明導電材料で形成された画素電極と、透明導電材料で形成された共通電極とが形成され、
前記画素電極、前記薄膜トランジスタ、及び前記薄膜トランジスタに接続される配線が前記共通電極よりも低い層に位置する液晶パネルにおいて、
前記薄膜トランジスタに接続されるゲート配線は、前記画素電極と同じ材料で形成され且つ前記画素電極と同じ層に位置する下配線と、当該下配線に積層され、前記透明導電材料よりも導電率の高い材料で形成された上配線とを含む2層構造を有している、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
前記薄膜トランジスタは、前記ゲート配線と前記画素電極とを被覆する第1絶縁膜の上側に形成された電極を含み、
前記共通電極は前記第1絶縁膜の上側に形成された第2絶縁膜上に形成され、
前記共通電極と同じ層に、当該共通電極と同じ材料で形成され且つ前記薄膜トランジスタの前記電極と前記画素電極とにコンタクトホールを介して接続される連結導体が形成されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項3】
請求項2に記載の液晶パネルにおいて、
前記薄膜トランジスタの前記電極の一部は前記画素電極の上方に位置し、
前記コンタクトホールの内側には、前記電極の前記一部と前記画素電極の一部とが位置し、
前記連結導体は前記コンタクトホールにおいて前記電極の前記一部と前記画素電極の前記一部とに接続されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項4】
請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
前記共通電極よりも低い層には、当該共通電極にコンタクトホールを介して接続される補助共通配線が形成されており、
前記補助共通配線は、前記画素電極及び前記ゲート配線の前記下配線と同じ層に位置し且つ前記画素電極と同じ材料で形成された下補助配線と、前記ゲート配線の前記上配線と同じ材料で形成され、前記下補助配線に積層された上補助配線とを含む2層構造を有する、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項5】
請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
前記共通電極上には、当該共通電極の材料よりも高い導電率を有する材料で形成された補助共通配線が形成されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項6】
請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
前記共通電極よりも低い層に、前記薄膜トランジスタに接続され且つ映像信号が印加されるドレイン配線が形成され、
前記ドレイン配線と同じ層に、前記共通電極よりも高い導電率を有する材料で形成され、且つ、前記共通電極とコンタクトホールを介して接続される補助共通配線が形成されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項7】
請求項6に記載の液晶パネルにおいて、
前記薄膜トランジスタは半導体層で形成されたチャネル部を含み、
前記ドレイン配線及び前記補助共通配線は、前記半導体層と、前記半導体層に積層された導体層とを含む2層構造を有している、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項8】
請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
前記共通電極は、その一部が前記薄膜トランジスタに接続され且つ映像信号が印加されるドレイン配線の上方に位置するように形成されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項9】
請求項8に記載の液晶パネルにおいて、
前記共通電極の前記一部と前記ドレイン配線との間には、第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜よりも誘電率の低い材料で形成された付加絶縁部とが形成されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項10】
請求項9に記載の液晶パネルにおいて、
前記付加絶縁部は前記第2絶縁膜に対するエッチング処理でレジスト膜として機能し得る材料で形成されている、
ことを特徴とする液晶パネル。
【請求項11】
請求項1に記載の液晶パネルを含む液晶表示装置。
【請求項12】
液晶を挟む2つの基板を有し、
一方の基板に、薄膜トランジスタと、透明導電材料で形成された画素電極と、透明導電材料で形成された共通電極とが形成され、
前記画素電極、前記薄膜トランジスタ及び前記薄膜トランジスタに接続される配線が前記共通電極よりも低い層に位置する液晶パネルの製造方法において、
前記画素電極を形成するための透明導電膜に、前記透明導電膜よりも導電率の高い導体膜を積層する工程と、
前記導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記画素電極に対応してパターニングされた第1レジスト膜と、前記薄膜トランジスタに接続されたゲート配線に対応してパターニングされ、前記第1レジスト膜よりも厚い第2レジスト膜とを、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、
前記第1レジスト膜と前記第2レジスト膜とを用いて、前記透明導電膜から前記画素電極を形成するとともに、前記透明導電膜と前記導体膜とから前記ゲート配線を形成する工程と、
を含むことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記画素電極と前記ゲート配線とを被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、
前記薄膜トランジスタを構成する電極を前記第1絶縁膜の上側に形成する工程と、
前記薄膜トランジスタの前記電極を被覆するように前記第1絶縁膜の上側に第2絶縁膜を積層する工程と、
前記第2絶縁膜上に透明導電膜を形成する工程と、
前記画素電極と前記薄膜トランジスタの前記電極とにコンタクトホールを介して接続する連結導体と、前記共通電極とを、前記透明導電膜から形成する工程と、をさらに含む、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項14】
請求項12に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記第2レジスト膜は、前記ゲート配線に加えて、前記共通電極と接続するための補助共通配線に対応してパターニングされている、
ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項15】
請求項12に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記共通電極を形成するための透明導電膜に、当該透明導電膜よりも導電率の高い導体膜を積層する工程と、
前記導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記共通電極に対応してパターニングされた第3レジスト膜と、前記共通電極上に形成される補助共通配線に対応してパターニングされ、前記第3レジスト膜よりも厚い第4レジスト膜とを、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、
前記第3レジスト膜と前記第4レジスト膜とを用いて、前記透明導電膜から前記共通電極を形成するとともに、前記導体膜から前記補助共通配線を形成する工程と、
を含むことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
【請求項16】
請求項12に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記薄膜トランジスタのチャネル部を形成するための半導体層に導体膜を積層する工程と、
前記導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記チャネル部に対応してパターニングされた第5レジスト膜と、前記薄膜トランジスタに接続されるドレイン配線と前記ドレイン配線に沿って形成される補助共通配線に対応してパターニングされ、前記第5レジスト膜よりも厚い第6レジスト膜とを、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、
前記第5レジスト膜と前記第6レジスト膜とを利用して、前記半導体層から前記チャネル部を形成するとともに、前記半導体層と前記導体膜から前記ドレイン配線と前記補助共通配線とを形成する工程と、をさらに含む、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項17】
請求項12に記載の液晶パネルの製造方法において、
前記薄膜トランジスタに接続されるドレイン配線を被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、
前記第1絶縁膜の上側に第2絶縁膜を形成する工程と、
前記第2絶縁膜よりも低い誘電率を有するレジスト膜を前記第2絶縁膜上に形成する工程と、
前記レジスト膜をパターニングする工程であって、前記ドレイン配線の上方に他の部分に比べて厚い部分を有するレジスト膜を、多階調マスクを用いた露光によって形成する工程と、
前記レジスト膜の前記厚い部分を除いて、当該レジスト膜を除去する工程と、
前記レジスト膜の前記厚い部分と前記第2絶縁膜とに前記共通電極を形成する工程と、をさらに含む、
ことを特徴とする製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−118199(P2012−118199A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266443(P2010−266443)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】