液晶表示装置及びその製造方法
【課題】本発明は、文書、イメージスキャン、タッチ入力、及び入力されたイメージを画像で具現できるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による液晶表示装置は、基板上に相互交差して形成され、画素電極が位置する画素領域を定義するゲートライン及びデータラインと、前記ゲートライン及びデータラインの交差領域に位置する第1の薄膜トランジスタと、イメージ情報を有する光をセンシングすると共に前記データラインから第1の駆動電圧を供給されるセンサー薄膜トランジスタと、前記ゲートラインと並んで位置し、前記センサー薄膜トランジスタに第2の駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、を備える。
【解決手段】本発明による液晶表示装置は、基板上に相互交差して形成され、画素電極が位置する画素領域を定義するゲートライン及びデータラインと、前記ゲートライン及びデータラインの交差領域に位置する第1の薄膜トランジスタと、イメージ情報を有する光をセンシングすると共に前記データラインから第1の駆動電圧を供給されるセンサー薄膜トランジスタと、前記ゲートラインと並んで位置し、前記センサー薄膜トランジスタに第2の駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、文書、イメージスキャン、タッチ入力ができるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法と、これを用いたイメージセンシング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の液晶表示装置は、電界を用いて液晶の光透過率を調節することで、画像を表示している。これのために、液晶表示装置は、液性セルがマトリックス状に配列された液晶表示パネルと、液晶表示パネルを駆動するための駆動回路と、を備える。
【0003】
液晶表示パネルは、相互対向する薄膜トランジスタアレイ基板及びカラーフィルターアレイ基板と、両基板の間に一定のセルギャップを維持するために位置するスペーサと、そのセルギャップに注入された液晶と、を備える。
【0004】
薄膜トランジスタアレイ基板は、ゲートライン及びデータラインと、そのゲートラインとデータラインとの交差部ごとにスイッチング素子で形成された薄膜トランジスタと、液晶セルの単位で形成され、薄膜トランジスタに接続された画素電極など、それらの上に塗布された配向膜と、から構成される。
【0005】
ゲートラインとデータラインとは、それぞれのパッド部を介して駆動回路から信号を供給される。薄膜トランジスタは、ゲートラインに供給されるスキャン信号に応じて、データラインに供給される画素電圧信号を画素電極に供給する。
【0006】
カラーフィルターアレイ基板は、液晶セルの単位で形成されたカラーフィルタと、カラーフィルタ間の区分及び外部光の反射のためのブラックマトリックスと、液性セルに共通的に基準電圧を供給する共通電極など、それらの上に塗布される配向膜と、から構成される。
【0007】
液晶表示パネルは、薄膜トランジスタアレイ基板とカラーフィルターアレイ基板とを別途に製作し、液晶を挟んで貼り合わせることによって形成される。
【0008】
図1は、従来の液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示す平面図であり、図2は、図1に示されている薄膜トランジスタアレイ基板のI-I'線断面図である。
【0009】
図1及び図2に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、下部基板42上にゲート絶縁膜44を挟んで交差して形成されたゲートライン2及びデータライン4と、その交差部ごとに形成された薄膜トランジスタ(TFT)6と、その交差構造に設けられるセル領域に形成された画素電極18と、を備える。そして、TFTアレイ基板は、画素電極18と前段ゲートライン2との重畳部に形成されたストレージキャパシタ20と、を備える。
【0010】
TFT6は、ゲートライン2に接続されたゲート電極8と、データライン4に接続されたソース電極10と、画素電極18に接続されたドレーン電極12と、ゲート電極8と重畳し、ソース電極10とドレーン電極12との間にチャンネルを形成する活性層14と、を備える。活性層14は、データライン4、ソース電極10及びドレーン電極12と重畳して形成され、ソース電極10とドレーン電極12との間のチャンネル部をさらに含む。活性層14の上には、データライン4、ソース電極10及びドレーン電極12とのオーミック接触のためのオーミック接触層48がさらに形成される。ここで、通常、活性層14及びオーミック接触層48は、半導体パターン45という。
【0011】
このようなTFT6は、ゲートライン2に供給されるゲート信号に応じて、データライン4に供給される画素電圧信号が画素電極18に充電され、保持される。
【0012】
画素電極18は、保護膜50を貫通する接触ホール16を介して、TFT6のドレーン電極12と接続する。画素電極18は、充電された画素電圧により、示していない上部基板に形成される共通電極と共に、電位差を発生させる。この電位差により、TFTアレイ基板とカラーフィルターアレイ基板との間に位置する液晶が、誘電異方性によって回転し、示していない光源から画素電極18を経て入射される光を上部基板の方に透過させる。
【0013】
ストレージキャパシタ20は、前段ゲートライン2と画素電極18とにより形成される。ゲートライン2と画素電極18との間には、ゲート絶縁膜44及び保護膜50が位置する。このようなストレージキャパシタ20は、画素電極18に充電された画素電圧を、次の画素電圧が充電されるまでに保持させる役割を果たす。
【0014】
このような従来の液晶表示装置は、ディスプレイ機能のみを有し、外部文書またはイメージなどの内容を画像で具現するなど、外部イメージをセンシングしてディスプレイできる機能は有していない。
【0015】
図3は、従来のイメージセンシング素子を示す図面である(図3に示されているイメージセンシング素子内の各構成要素のうち、通常のTFTに含まれる構成要素は、図1及び2に示されているTFTの構成要素と同じ図面符号を付す。)
【0016】
図3に示されているイメージセンシング素子は、フォトTFT40、フォトTFT40と接続したストレージキャパシタ80、ストレージキャパシタ80を挟んでフォトTFT40と反対方向に位置するスィッチTFT6、を備える。
【0017】
フォトTFT40は、基板42上に形成されたゲート電極8と、ゲート絶縁膜44を挟んでゲート電極8と重畳する活性層14、活性層14と電気的に接続する駆動ソース電極60、駆動ソース電極60と対向する駆動ドレーン電極62、を備える。活性層14は、駆動ソース電極60及び駆動ドレーン電極62と重畳して形成され、駆動ソース電極60と駆動ドレーン電極62との間のチャンネル部をさらに含む。活性層14の上には、駆動ソース電極60及び駆動ドレーン電極62とのオーミック接触のためのオーミック接触層48がさらに形成される。このようなフォトTFT40は、文書または人の指紋など、所定のイメージにより入射される光をセンシングする役割を果たす。
【0018】
ストレージキャパシタ80は、フォトTFT40のゲート電極8と接続したストレージ下部電極72、絶縁膜44を挟んでストレージ下部電極72と重畳して形成され、フォトTFT40の駆動ドレーン電極62と接続したストレージ上部電極74、を備える。このようなストレージキャパシタ80は、フォトTFT40から発生した光電流による電荷を保存する役割を果たす。
【0019】
スイチングTFT6は、基板42上に形成されたゲート電極8と、ストレージ上部電極74と接続したソース電極10、ソース電極10と対向するドレーン電極12、ゲート電極8と重畳し、ソース電極10とドレーン電極12との間にチャンネルを形成する活性層14、を備える。活性層14は、ソース電極10及びドレーン電極12と重畳して形成され、ソース電極10とドレーン電極12との間のチャンネル部をさらに含む。活性層14の上には、ソース電極10及びドレーン電極12とのオーミック接触のためのオーミック接触層48がさらに形成される。
【0020】
このような構造を有するイメージセンシング素子の駆動を簡略に説明すると、フォトTFT40の駆動ソース電極60に、例えば、約10V程度の駆動電圧が印加されると共に、ゲート電極8に、例えば、約−5V程度の逆バイアス電圧が印加され、活性層14に光がセンシングされると、センシングされた光量により、駆動ソース電極60からチャンネルを経て駆動ドレーン電極62に流れる光電流(Photo Current)パスが発生される。光電流パスが駆動ドレーン電極62からストレージ上部電極74につながっていると共に、ストレージ下部電極72がフォトTFT40のゲート電極8と接続していることから、ストレージキャパシタ80には、光電流による電荷が充電される。このように、ストレージキャパシタ80に充電された電荷は、スィッチTFT6に伝達され、フォトTFT40によりセンシングされたイメージを読み取ることができる。
【0021】
このように、従来の液晶表示装置は、ディスプレイのための機能のみを有し、従来のイメージセンシング素子は、イメージをセンシングする機能のみを有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
従って、本発明の目的は、文書、人の指紋などのイメージが入力されると共に入力されたイメージを画像で表すイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法と、これを用いたイメージセンシング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記目的を達成するために、本発明による液晶表示装置は、基板上に相互交差して形成され、画素電極が位置する画素領域を定義するゲートライン及びデータラインと、前記ゲートライン及びデータラインの交差領域に位置する第1の薄膜トランジスタと、イメージ情報を有する光をセンシングすると共に前記データラインから第1の駆動電圧を供給されるセンサー薄膜トランジスタと、前記ゲートラインと並んで位置し、前記センサー薄膜トランジスタに第2の駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、を備える。
【0024】
また、前記画素電極に充電された画素電圧を保存する第1のストレージキャパシタと、前記センサー薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタと、前記第2のストレージキャパシタに保存された前記センシング信号を検出するための集積回路と、前記第2のストレージキャパシタ及び前段ゲートラインと接続すると共に前記センシング信号を選択的に前記集積回路に供給するための第2の薄膜トランジスタと、前記画素領域を挟んで前記データラインと並んで位置し、前記第2の薄膜トランジスタからのセンシング信号を集積回路に伝達するためのセンシング信号伝達ラインと、を備える。
【0025】
前記センサー薄膜トランジスタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第1の半導体パターンと接触され、前記データラインと接続した第1のソース電極と、前記第1のソース電極と対向する第1のドレーン電極と、を備える。
【0026】
前記第1のドレーン電極は、“U”字状である。
【0027】
前記第1のストレージキャパシタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳する第1のストレージ上部電極と、を備え、前記第1のストレージ上部電極は、保護膜を貫通する第1のホールを介して前記画素電極と接触される。
【0028】
前記第2のストレージキャパシタは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタと接触された第2のストレージ電極、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインからなる第2−1のストレージキャパシタと、保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンからなる第2−2のストレージキャパシタと、を含む。
【0029】
前記第2の薄膜トランジスタは、前記前段ゲートラインと接触される第2のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、前記第2の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記第2のストレージ電極から伸張された第2のソース電極と、前記第2のソース電極と対向し、前記センシング信号伝達ラインと接続した第2のドレーン電極と、を備える。
【0030】
前記第1の薄膜トランジスタは、前記ゲートラインから伸張された第3のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第3のゲート電極と重畳して形成される第3の半導体パターンと、前記第3の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記データラインから伸張された第3のソース電極と、前記第3のソース電極と対向し、前記画素電極と接続した第3のドレーン電極と、を備える。
【0031】
本発明による液晶表示装置の製造方法は、基板上に、ゲートラインと、センサー薄膜トランジスタの第1のゲート電極と、第1の薄膜トランジスタの第2のゲート電極と、第2の薄膜トランジスタの第3のゲート電極とを含むゲートパターンを形成するステップと、前記ゲートパターンが形成された基板上に、ゲート絶縁膜を形成するステップと、前記ゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、第3のゲート電極と重畳する第3の半導体パターンとを形成するステップと、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ゲートラインと交差するデータラインと、第1の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第1のソース電極と第1のドレーン電極、前記第2の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第2のソース電極と第2のドレーン電極と、前記第3の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第3のソース電極及び第3のドレーン電極とを含むソース/ドレーンパターンを形成しすることでセンサー薄膜トランジスタ、第1及び第2の薄膜トランジスタを形成するステップと、前記第1の薄膜トランジスタの第2のドレーン電極を露出させる第1のホールを有する保護膜を形成するステップと、前記第1のホールを介して前記第2のドレーン電極と接続する画素電極を形成するステップと、を含み、前記センサー薄膜トランジスタの第1のソース電極と前記第1の薄膜トランジスタの第2のソース電極とは、それぞれ前記データラインと接続する。
【0032】
前記ゲートパターンを形成するステップは、前記ゲートラインと並んで形成され、前記センサー薄膜トランジスタに駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、前記ゲートラインと並んでおり、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極を形成するステップを含むことを特徴とする。
【0033】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳して形成され、前記第1のストレージ下部電極と第1のストレージキャパシタを成す第1のストレージ上部電極を形成するステップを含む。
【0034】
前記センサー用薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタを形成するステップをさらに含み、前記第2のストレージキャパシタを形成するステップは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタの第2のソース電極の間に位置する第2のストレージ電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインを含む第2−1のストレージキャパシタを形成するステップと、前記第2ストレージ電極と、保護膜を挟んで前記第2保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記第2の駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記第2の駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンを含む第2−2のストレージキャパシタを形成するステップと、を含む。
【0035】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記データラインと並んで位置すると共に前記第2の薄膜トランジスタの第3のドレーン電極と接続するセンシング信号伝達ラインを形成するステップを含む。
【発明の効果】
【0036】
本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法と、これを用いたイメージセンシング方法は、画像のみを表示する液晶表示装置に、文書、イメージなどをセンシングできるセンシング素子を含めることによって、一つの液晶表示装置を用いてイメージなどを入力することができるだけではなく、必要に応じて、入力されたイメージを画像で表示することができる。特に、液晶表示装置にイメージセンシング機能を付加することによって、液晶表示装置内にイメージの入出力が可能となり、コストや体積を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の望ましい実施例を図4乃至図16を参照して、詳しく説明する。
【0038】
図4は、本発明の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示す平面図であり、図5は、図4に示されているII-II'線、III-III'線、IV-IV'線の断面図である。
【0039】
図4及び図5に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、下部基板142上に、ゲート絶縁膜144を挟んで交差して形成されたゲートライン102及びデータライン104と、その交差部ごとに形成された画素スイッチングTFT(第1のTFT)106と、その交差構造に設けられるセル領域に形成された画素電極118と、画素電極118を挟んでデータライン104と並んで形成されたリードアウトライン204と、ゲートライン102と並んで形成される第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171、第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171との間に位置し、第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171からの第1及び第2の駆動電圧が供給されるセンサーTFT140と、前段ゲートライン102とリードアウトライン204との交差領域に形成されたスイッチングTFT(第2のTFT)170と、第2の駆動電圧供給ライン171と画素電極118との重畳部に形成された画素データ保存用ストレージキャパシタ(第1のストレージキャパシタ)と、第2のTFT170とセンサーTFT140との間に位置するセンシング信号保存用ストレージキャパシタ(第2のストレージキャパシタ)180と、を備える。
【0040】
第1のTFT106は、ゲートライン102に接続されたゲート電極108aと、データライン104に接続されたソース電極110aと、画素電極118に接続されたドレーン電極112aと、ゲート電極108aと重畳し、ソース電極110aとドレーン電極112aとの間にチャンネルを形成する活性層114aと、を備える。活性層114aは、ソース電極110a及びドレーン電極112aと部分的に重畳して形成され、ソース電極110aとドレーン電極112aとの間のチャンネル部をさらに含む。活性層114aの上には、ソース電極110a及びドレーン電極112aとのオーミック接触のためのオーミック接触層148aがさらに形成される。ここで、通常、活性層114a及びオーミック接触層148aを、半導体パターン145aという。
【0041】
このような第1のTFT106は、ゲートライン102に供給されるゲート信号に応じて、データライン104に供給される画素電圧信号が、画素電極118に充電されて維持される。
【0042】
画素電極118は、保護膜150を貫通する第1の接触ホール115aを介して、第1のTFT106のドレーン電極112aと接続する。画素電極118は、充電された画素電圧により、示していない上部基板(例えば、カラーフィルターアレイ基板)に形成される共通電極と共に、電位差を発生させる。この電位差により、TFTアレイ基板とカラーフィルターアレイ基板との間に位置する液晶が、遺伝異方性によって回転し、示していない光源から画素電極118を経て入射される光を上部基板の方に透過させる。
【0043】
第1のストレージキャパシタ120は、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張された第1のストレージ下部電極121と、ゲート絶縁膜144を挟んで第1のストレージ下部電極121と重畳する第1のストレージ上部電極123と、から構成される。第1のストレージ上部電極123は、保護膜150を貫通し、第2の接触ホール115bを介して画素電極118と接触される。
【0044】
このような第1のストレージキャパシタ120は、画素電極118に充電された画素電圧を、次の画素電圧が充電されるまでに保持させる。
【0045】
センサーTFT140は、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたゲート電極108bと、ゲート絶縁膜144を挟んでゲート電極108bと重畳する活性層114bと、活性層114bと電気的に接続すると共に第1の駆動電圧供給ライン152と接続したソース電極110bと、ソース電極110bと対向するドレーン電極112bと、を備える。センサーTFT140のドレーン電極112bは、“U”字状に形成され、光を受光するためのチャンネルの領域が広くなっている。
【0046】
また、センサーTFT140は、保護膜150及びゲート絶縁膜144を貫通して第1の駆動電圧供給ライン152の一部を露出させる第3の接触ホール115c、及び保護膜150を貫通してソース電極110bを露出させる第4の接触ホール115dを備え、第3の接触ホール115cを介してソース電極110bと接触され、第4の接触ホール115dを介して第1の駆動電圧供給ライン152と接触される第1の透明電極パターン155を備える。このような第1の透明電極パターン155は、ソース電極110bと第1の駆動電圧供給ライン152とを電気的に連結させる役割を果たす。活性層114bは、ソース電極110b及びドレーン電極112bと部分的に重畳して形成され、ソース電極110bとドレーン電極112bとの間のチャンネル部をさらに含む。活性層114bの上には、ソース電極110b及びドレーン電極112bとのオーミック接触のためのオーミック接触層148bがさらに形成される。このようなセンサーTFT140は、文書または人の指紋などの所定のイメージにより入射される光をセンシングする役割を果たす。
【0047】
第2のストレージキャパシタ180は、少なくとも3つ以上のストレージキャパシタからなる。図5には、ゲート絶縁膜144を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の駆動電圧供給ライン171とからなる第2−1のストレージキャパシタ180aと、ゲート絶縁膜144を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第1の駆動電圧供給ライン152とからなる第2−2のストレージキャパシタ180bと、保護膜150を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156とからなる第2−3のストレージキャパシタ180cと、を示されている。ここで、第2のストレージ電極182は、第2のTFT170のソース電極110c及びセンサーTFT140のドレーン電極112bとそれぞれ連結され、第2の透明電極パターン156は、ゲート絶縁膜144及び保護膜150を貫通する第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0048】
このような、第2のストレージキャパシタ180は、フォトTFT140から発生した光電流による電荷を保存する役割を果たす。
【0049】
第2のTFT170は、前段ゲートライン102の一部分であるゲート電極108cと、第2のストレージ電極182と接続したソース電極110cと、ソース電極110cと対向するドレーン電極112cと、ゲート電極108cと重畳し、ソース電極110cとドレーン電極112cとの間にチャンネルを形成する活性層114cと、を備える。第2のTFT170におけるゲート電極108cは、第1のTFT106におけるゲート電極108aとは区分される。即ち、第1のTFT106におけるゲート電極108aは、ゲートライン102から突出した形態であるのに対し、第2のTFT170におけるゲート電極108cは、実質、ゲートライン102の一領域を示している。活性層114cは、ソース電極110c及びドレーン電極112cと部分的に重畳して形成され、ソース電極110cとドレーン電極112cとの間のチャンネル部をさらに含む。活性層114cの上には、ソース電極110c及びドレーン電極112cとのオーミック接触のためのオーミック接触層148cがさらに形成される。
【0050】
このような、構造を有する本発明の液晶表示装置における光センシングの過程を、図6に示されている回路図を参照して説明する。
【0051】
まず、センサーTFT140のソース電極110bに第1の駆動電圧Vdrvが印加されると共に、センサーTFT140のゲート電極108bに第2の駆動電圧Vbiasが印加され、センサーTFT140の活性層114bに所定の光がセンシングされると、センシングされた光量によってセンサーTFT140のソース電極110bからチャンネルを経てドレーン電極112bに流れる光電流パスが発生する。光電流パスは、センサーTFT140のドレーン電極112bから第2のストレージ電極182につながっている。これにより、第2の駆動電圧供給ライン171と第2のストレージ電極182による第2−1のストレージキャパシタ180aと、第2のストレージ電極182と第1の駆動電圧供給ライン152による第2−2のストレージキャパシタ180bと、第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156による第2−3のストレージキャパシタ180cと、を含む第2のストレージキャパシタ180に光電流による電荷が充電される。このように、第2のストレージキャパシタ180に充電された電荷は、第2のTFT170及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路(Read Out I.C)で読み取られる。
【0052】
即ち、センサーTFT140でセンシングされた光量によってリードアウト集積回路で検出される信号が変わり、文書、イメージスキャン、タッチ入力などのイメージをセンシングすることができる。センシングされたイメージは、制御部などに伝達され、またはユーザの調節によって液晶表示パネルの画像で具現されることができる。
【0053】
一方、このような本発明のイメージセンシング機能を有する液晶表示装置は、図4及び図5に示されている薄膜トランジスタアレイ基板と、それに対向するカラーフィルターアレイ基板とを貼り合わせることで形成される。
【0054】
即ち、図7に示されているように、上部基板193上にセル領域を区切ると共に光漏れを防止するブラックマトリックス194、ブラックマトリックス194によって区切られたセル領域にカラーフィルター196など、が形成されるカラーフィルターアレイ基板192を別途に形成した後、液晶197を挟んで薄膜トランジスタアレイ基板190と貼り合わせることで、イメージセンシングを有する液晶表示装置を形成することができる。
【0055】
以下、図8A乃至図8Eを参照して、本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の製造方法を詳しく説明する。
【0056】
まず、下部基板142上に、スパッタリング方法などの蒸着方法によりゲート金属層を形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりゲート金属層をパターニングすることで、図8Aに示されているように、第1のTFT106のゲート電極108aと、第2のTFT170のゲート電極108cと、第1の駆動電圧供給ライン152と、第2の駆動電圧供給ライン171と、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたセンサーTFT140のゲート電極108bと、第1のストレージ下部電極121と、ゲートライン(図示せず)と、を含むゲートパターンを形成する。ここで、第2の駆動電圧供給ライン171は、第1のストレージキャパシタ120の第1のストレージ下部電極121及びセンサーTFT140のゲート電極108bと一体化する。
【0057】
ゲートパターンが形成された下部基板142上に、PECVD、スパッタリングなどの蒸着方法によりゲート絶縁膜144を形成する。ゲート絶縁膜144が形成された下部基板142上に、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層を順次形成する。
【0058】
以後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層をパターニングすることで、図8Bに示されているように、第1、第2のTFT106、170及びセンサーTFT140にそれぞれ対応する半導体パターン145a、145b、145cを形成する。ここで、半導体パターン145a、145b、145cは、活性層114a、114b、114c及びオーミック接触層148a、148b、148cの2重層からなる。
【0059】
半導体パターン145a、145b、145cが形成された下部基板142上に、ソース/ドレーン金属層を順次形成した後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程などにより、図8Cに示されているように、データライン104と、第1のTFT106のソース電極110a及びドレーン電極112aと、第2のTFT170のソース電極110c及びドレーン電極112cと、センサーTFT140のソース電極110b及びドレーン電極112bと、ゲート絶縁膜144を挟んで第1のストレージ下部電極121と重畳する第1のストレージ上部電極123と、センサーTFT140のドレーン電極112bと接続した第2のストレージ電極182と、を含むソース/ドレーンパターンを形成する。
【0060】
以後、ソース/ドレーンパターンが形成されたゲート絶縁膜144上に、PECVDなどの蒸着方法により保護膜150を全面形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりパターニングすることで、図8Dに示されているように、第1のTFT106のドレーン電極112aを露出させる第1の接触ホール115aと、第1のストレージ上部電極123を露出させる第2の接触ホール115bと、第1の駆動電圧供給ライン152を露出させる第3の接触ホール115cと、センサーTFT140のソース電極110bを露出させる第4の接触ホール115dと、第2のストレージキャパシタ180における第2の駆動電圧供給ライン171を露出させる第5の接触ホール115eと、を形成する。
【0061】
保護膜150上に、スパッタリングなどの蒸着方法により、透明電極物質を全面蒸着した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、透明電極物質をパターニングすることで、図8Eに示されているように、画素電極118と、第1の透明電極パターン155と、第2の透明電極パターン156と、を形成する。
【0062】
画素電極118は、第1の接触ホール115aを介して第1のTFT106のドレーン電極112aと接触されると共に、第2の接触ホール115bを介して第1のストレージ上部電極123と接触される。
【0063】
第1の透明電極パターン155は、第3の接触ホール115cを介して第1の駆動電圧供給ライン152と接触されると共に、第4の接触ホール115dを介してセンサーTFT140のソース電極110bと接触される。
【0064】
第2の透明電極パターン156は、第2のストレージ電極182と一部重畳すると共に、第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0065】
以後、別途の工程により、上部基板193上に、セル領域を区切り、液晶表示装置の駆動の際に光漏れを防止するブラックマトリックス194、ブラックマトリックス194により区切られたセル領域に形成されるカラーフィルター196など、を備えるカラーフィルターアレイ基板192を形成する。ブラックマトリックス194は、第2のTFT170などをマスキングし、画素領域P1及びセンサーTFT140と対応する受光領域P2を開口させる。また、カラーフィルター196は、画素電極118が位置する画素領域と対応する。ここで、カラーフィルターアレイ基板192には、共通電極、配向膜、スペーサ、オーバーコート層などを選択的にさらに形成することができる。
【0066】
以後、貼り合わせ工程により、液晶197を挟んで薄膜トランジスタアレイ基板190とカラーフィルターアレイ基板192とを貼り合わせることで、図7に示されているような液晶表示装置を形成する。
【0067】
図9は、上述した液晶表示装置がイメージをセンシングする過程を示す断面図であり、図10は、外部光がセンサー TFTに入射され、センシングされる過程を示す回路図であり、図11は、センシングされた信号がリードアウト集積回路I.Cに検出される過程を示す回路図である。
【0068】
まず、図9における液晶表示装置は、液晶が位置する液晶層を挟んでセンサーTFT140が形成されたTFTアレイ基板と対向するカラーフィルターアレイ基板を備える。カラーフィルターアレイ基板の上部には、印刷物(文書、写真など)185が位置する。図面では、便宜上、光をセンシンするセンサーTFT140を中心として示す。
【0069】
このような液晶表示装置は、図10に示されているように、第1の駆動電圧供給ライン152からセンサーTFT140のソース電極110bに、例えば、約10V程度の駆動電圧が印加されると共に、第2の駆動電圧供給ライン171からセンサーTFT140のゲート電極108bに、例えば、約−5V程度の逆バイアス電圧が印加され、図9のように、センサーTFT140の活性層114bに光(例えば、外部光)がセンシングされると、センシングされた光量によってセンサーTFT140のソース電極110bから活性層114bのチャンネルを経てドレーン電極112bに流れる光電流パスが発生する。光電流パスは、センサーTFT140のドレーン電極112bから第2のストレージ電極182につながっている。これにより、第2のストレージキャパシタ180を成す第2−1のストレージキャパシタ180a、第2−2のストレージキャパシタ180b、第2−3のストレージキャパシタ180cに、光電流により、電荷が充電される。ここで、第2のストレージキャパシタ180への最大の充電量は、センサーTFT140のソース電極110bと第2の駆動電圧供給ライン171との電圧差、例えば、15V程度である。
【0070】
このように、センサーTFT140が光をセンシングし、第2のストレージキャパシタ180に電荷が充電される間に、第2のTFT170のゲート電極108cには、ゲートのロー電圧、例えば、−5Vが印加され、第2のTFT170は、ターンオフ状態を保持することとなる。
【0071】
以後、図11に示されているように、第2のTFT170のゲート電極108cにハイ電圧、例えば、約20〜25V程度の電圧が供給されると、第2のTFT170がターンオンし、第2のストレージキャパシタ180に充電された電荷により、電流が第2のTFT170のソース電極110c、活性層114cのチャンネル、ドレーン電極112c及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路ICに供給される。このように供給された電流により、センシング信号をリードアウト集積回路で読み取ることとなる。
【0072】
このように、本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置は、画像を表示するディスプレイ機能だけではなく、イメージセンシング能力を有することによって、外部文書、タッチなどを入力すると共に、入力されたイメージをユーザの要求によって出力するできる機能も有することができる。
【0073】
図12は、本発明の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示す平面図であり、図13は、図12に示されているII-II'線、III-III'線、IV-IV'線の断面図である。
【0074】
図12及び図13に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、図4及び図5に示されている薄膜トランジスタアレイ基板に対し、第1の駆動電圧供給ライン152の代わりに、データライン104からセンサーTFT140の第1の駆動電圧を供給される。
【0075】
以下、本発明の第2の実施例では、第1の実施例で説明した構成要素と同様の構成要素に対しては、同一の番号を付し、重複される説明は省略する。
【0076】
図12及び図13に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、下部基板142上に、ゲート絶縁膜144を挟んで交差して形成されたゲートライン102及びデータライン104と、その交差部ごとに形成された第1のTFT106と、その交差構造に設けられるセル領域に形成された画素電極118と、画素電極118を挟んでデータライン104と並んで形成されたリードアウトライン204と、ゲートライン102と並んで形成される第2の駆動電圧供給ライン171と、第2の駆動電圧供給ライン171とゲートライン102との間に位置し、第2の駆動電圧供給ライン171からの第2の駆動電圧が供給され、データライン104から第1の駆動電圧が供給されるセンサーTFT140、前段ゲートライン102とリードアウトライン204との交差領域に形成された第2のTFT170と、第2の駆動電圧供給ライン171と画素電極118との重畳部に形成された第1のストレージキャパシタ20と、第2のTFT170とセンサーTFT140との間に位置する第2のストレージキャパシタ280と、を備える。
【0077】
画素電極118は、保護膜150を貫通する第1の接触ホール115aを介して第1のTFT106のドレーン電極112aと接続する。
【0078】
ここで、画素電極118は、本発明の第1の実施例における画素電極118より広く形成されている。即ち、本発明の第2の実施例では第1の駆動電圧供給ライン152を有していないことから、画素電極118の領域を広く形成することができる。その結果、本発明の第1の実施例に比べて、画像を具現するための開口率が高くなる。なお、画素電極118を経てセンサーTFT170に入射されるバックライト光の経路が一層広くなり、センサーTFT170の信頼性が向上する。
【0079】
センサーTFT140は、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたゲート電極108bと、ゲート絶縁膜144を挟んでゲート電極108bと重畳する活性層114bと、活性層114bと電気的に接続すると共にデータライン104から伸張されたソース電極110bと、ソース電極110bと対向するドレーン電極112bと、を備える。ここで、データライン104から伸張されるセンサーTFT140のソース電極110bは、第1のTFT106のソース電極110aとは区別される。即ち、本発明の第2の実施例では、データライン104と接続するソース電極が2つ設けられる。従って、液晶表示装置のディスプレイモードの場合には、データライン104からのデータ電圧が第1のTFT106のソース電極110aに供給される。これと異なって、液晶表示装置のセンサーモードの場合には、データライン104から第1の駆動電圧がセンサーTFT140のソース電極110bに供給される。
【0080】
また、センサーTFT140は、データライン104から直接第1の駆動電圧を供給されることから、第1の実施例における第3及び第4の接触ホール115c、115dと第1の透明電極パターン155などが不要となる。第2のストレージキャパシタ280は、少なくとも2つのストレージキャパシタからなる。即ち、ゲート絶縁膜144を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の駆動電圧供給ライン171とからなる第2−1のストレージキャパシタ280aと、保護膜150を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156とからなる第2−2のストレージキャパシタ280bと、からなる。ここで、第2のストレージ電極182は、第2のTFT170のソース電極110c及びセンサーTFT140のドレーン電極112bとそれぞれ連結され、第2の透明電極パターン156は、ゲート絶縁膜144及び保護膜150を貫通する第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0081】
このような第2のストレージキャパシタ280は、フォトTFT140から発生した光電流による電荷を保存する役割を果たす。
【0082】
このような、構造を有する本発明の第2の実施例による液晶表示装置における光センシング過程を、図14に示されている回路図を参照して説明する。
【0083】
まず、センサーTFT140のソース電極110bに、データライン104からの第1の駆動電圧Vdrvが印加されると共に、センサーTFT140のゲート電極108bに、第2の駆動電圧Vbiasが印加され、センサーTFT140の活性層114bに所定の光がセンシングされると、センシングされた光量によってセンサーTFT140のソース電極110bからチャンネルを経てドレーン電極112bにつながる光電流パスが形成される。光電流パスは、センサーTFT140のドレーン電極112bから第2のストレージ電極182につながっている。これにより、第2の駆動電圧供給ライン172と第2のストレージ電極182による第2−1のストレージキャパシタ280aと、第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156による第2−2のストレージキャパシタ280bと、を含む第2のストレージキャパシタ280に光電流により、電荷が充電される。このように、第2のストレージキャパシタ280に充電された電荷は、第2のTFT170及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路で読み取られる。
【0084】
以下、図15A乃至図15Eを参照して、本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の製造方法を詳しく説明する。
【0085】
まず、下部基板142上に、スパッタリング方法などの蒸着方法によりゲート金属層を形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりゲート金属層をパターニングすることで、図15Aに示されているように、第1のTFT106のゲート電極108aと、第2のTFT170のゲート電極108cと、第2の駆動電圧供給ライン171と、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたセンサーTFT140のゲート電極108bと、第1のストレージ下部電極121と、ゲートライン(図示せず)と、を含むゲートパターンを形成する。ここで、第2の駆動電圧供給ライン171は、第1のストレージキャパシタ180の第1のストレージ下部電極121及びセンサーTFT140のゲート電極108bと一体化する。ゲートパターンが形成された下部基板142上に、PECVD、スパッタリングなどの蒸着方法によりゲート絶縁膜144を形成する。ゲート絶縁膜144が形成された下部基板142上に、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層を順次形成する。
【0086】
以後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層をパターニングすることで、図15Bに示されているように、第1、第2のTFT106、170及びセンサーTFT140にそれぞれ対応する半導体パターン145a、145b、145cを形成する。ここで、半導体パターン145a、145b、145cは、活性層114a、114b、114c及びオーミック接触層148a、148b、148cの2重層とからなる。
【0087】
半導体パターン145a、145b、145cが形成された下部基板142上に、ソース/ドレーン金属層を順次形成した後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程などを用いて、図15Cに示されているように、データライン104と、第1のTFT106のソース電極110a及びドレーン電極112aと、第2のTFT170のソース電極110c及びドレーン電極112cと、センサーTFT140のソース電極110b及びドレーン電極112bと、ゲート絶縁膜144を挟んで第1のストレージ下部電極121と重畳する第1のストレージ上部電極123と、センサーTFT140のドレーン電極112bと接続した第2のストレージ電極182とを含むソース/ドレーンパターンが形成される。ここで、第1のTFT106のソース電極110a及びセンサーTFT140のソース電極110bは、それぞれデータライン104から伸張される。
【0088】
以後、ソース/ドレーンパターンが形成されたゲート絶縁膜144上に、PECVDなどの蒸着方法により保護膜150を全面形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりパターニングすることで、図15Dに示されているように、第1のTFT106のドレーン電極112aを露出させる第1の接触ホール115aと、第1のストレージ上部電極123を露出させる第2の接触ホール115bと、第2のストレージキャパシタ180における第2の駆動電圧供給ライン171を露出させる第5の接触ホール115eと、が形成される。
【0089】
保護膜150上に、スパッタリングなどの蒸着方法により、透明電極物質を全面蒸着した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、透明電極物質をパターニングすることで、図15Eに示されているように、画素電極118、第2の透明電極パターン156を形成する。
【0090】
画素電極118は、第1の接触ホール115aを介して第1のTFT106のドレーン電極112aと接触されると共に、第2の接触ホール115bを介して第1のストレージ上部電極123と接触される。
【0091】
第2の透明電極パターン156は、第2のストレージ電極182と一部重畳すると共に、第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0092】
このように、本発明の第2の実施例による液晶表示装置及びその製造方法は、本発明の第1の実施例と同様に、文書、イメージスキャン、タッチ入力などのイメージをセンシングすることができる。
【0093】
一方、本発明の第2の実施例による液晶表示装置及びその製造方法は、本発明の第1の実施例における第1の駆動電圧供給ライン152が不要となることから、第1の実施例に比べて、更なる長所を有する。
【0094】
また、第1の駆動電圧供給ライン152が不要となることから、ゲートライン102、第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171を全て含む構造に比べて、ライン間の距離を充分確保することができる。その結果、ライン間のショートなどによる不良率を顕著に減らすことができる。
【0095】
また、本発明の第1の実施例における第1の駆動電圧供給ライン152が位置する領域だけ、画素電極118の領域を広く形成することができる。その結果、本発明の第1の実施例に比べて、画像を具現するための開口率が高くなる。まお、画素電極118を経てセンサーTFT170に入射されるバックライト光の経路が一層広くなり、センサーTFT170の信頼性が向上する。
【0096】
また、リードアウトライン204と他のラインとの間の寄生キャパシタの用量を減らすことができ、センサーTFT140によりセンシングされた信号の感知能力が向上するなど、センサー能力への信頼性がさらに向上する。
【0097】
これを、図16を参照して、さらに詳しく説明する。
図16は、センシングされた電圧が、リードアウト集積回路により伝達される原理を示すものである。
【0098】
まず、センサーTFT140で所定のイメージを有する光がセンシングされ、第2のストレージキャパシタ180に光電流により、電荷が充電される。ここで、Rsは、第1の駆動電圧供給源から第2のストレージキャパシタ280までの総抵抗値を示すものである。例えば、センサーTFT140及び電極内における抵抗などの合計を意味する。Vsは、第2のストレージキャパシタ280の両端電圧、即ち、ストレージ電圧Vsを示す。
【0099】
以後、第2のTFT170がターンオンすると、第2のストレージキャパシタ280に充電された電荷により、電流が、第2のTFT170のソース電極110c、活性層114cのチャンネル、ドレーン電極112c及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路に供給される。ここで、Rroは、第2のストレージキャパシタ280からリードアウト集積回路までの総抵抗値を示すものである。ここで、実質、リードアウト集積回路でセンシングされるセンシング電圧Vroは、数式1で表すことができる。
[数式1]
Vro≒Cst2/(Cst2+Cro)*Vs
ここで、Croは、第1の実施例における第1の駆動電圧供給ライン152とリードアウトライン204との間の交差領域に形成される寄生キャパシタを示すものである。
【0100】
前式1から分かるように、実質、リードアウト集積回路でセンシングされる電圧Vroと、第2のストレージキャパシタ280に保存される第2のストレージ電圧Vsとは、寄生キャパシタによって僅かな差ができる。
【0101】
従って、本発明の第2の実施例では、第2の駆動電圧供給ライン152を有していないことから、Cro値が顕著に減って、2のストレージ電圧Vsと、リードアウト集積回路ICでセンシングされる電圧Vroとが、ほぼ同様となる。その結果、第1の実施例に比べて、液晶表示装置のセンサがさらに精度よく機能するなど、センサーの信頼性が向上する。
【0102】
また、センサーTFT140は、ータライン104に供給されるデータ電圧を、第1の駆動電圧として利用することもできる。これにより、液晶表示装置がディスプレイモードになっている場合にも、ユーザの必要に応じて、ユーザが所望のイメージをセンシングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】通常のTFTアレイ基板の一部を示す平面図である。
【図2】図1に示されているTFTアレイ基板のI-I'線断面図である。
【図3】従来のフォトセンシング素子を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示すものである。
【図5】図4のII-II'線、III-III'線及びIV-IV'線の断面図である。
【図6】図4に示されている1画素を概略的に示す回路図である。
【図7】本発明による液晶表示装置を示す断面図である。
【図8A】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8B】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8C】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8D】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8E】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図9】本発明による液晶表示装置のセンサー薄膜トランジスタが光をセンシングする過程を示す模式図である。
【図10】本発明によるフォトセンシング過程を詳しく説明するための回路図である。
【図11】本発明によるフォトセンシング過程を詳しく説明するための回路図である。
【図12】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示すものである。
【図13】図4のII-II'線、III-III'線及びIV-IV'線の断面図である。
【図14】図12に示されている1画素を概略的に示す回路図である。
【図15A】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15B】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15C】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15D】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15E】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図16】センシングされた電圧が、リードアウト集積回路により伝達される原理を示すものである。
【符号の説明】
【0104】
102:ゲートライン
104:データライン
106:第1の薄膜トランジスタ
108a、108b、108c:ゲート電極
110a、110b、110c:ソース電極
112a、112b、112c:ドレーン電極
14、114a、114b、114c:活性層
115a、115b、115c、115d、115e:接触ホール
18、118:画素電極
120:第1のストレージキャパシタ
180、280:第2のストレージキャパシタ
44、144:ゲート絶縁膜
50、150:保護膜
140:センサー薄膜トランジスタ
170:第2の薄膜トランジスタ
152:第1の駆動電圧供給ライン
171:第2の駆動電圧供給ライン
155:第1の透明電極パターン
156:第2の透明電極パターン
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、文書、イメージスキャン、タッチ入力ができるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法と、これを用いたイメージセンシング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の液晶表示装置は、電界を用いて液晶の光透過率を調節することで、画像を表示している。これのために、液晶表示装置は、液性セルがマトリックス状に配列された液晶表示パネルと、液晶表示パネルを駆動するための駆動回路と、を備える。
【0003】
液晶表示パネルは、相互対向する薄膜トランジスタアレイ基板及びカラーフィルターアレイ基板と、両基板の間に一定のセルギャップを維持するために位置するスペーサと、そのセルギャップに注入された液晶と、を備える。
【0004】
薄膜トランジスタアレイ基板は、ゲートライン及びデータラインと、そのゲートラインとデータラインとの交差部ごとにスイッチング素子で形成された薄膜トランジスタと、液晶セルの単位で形成され、薄膜トランジスタに接続された画素電極など、それらの上に塗布された配向膜と、から構成される。
【0005】
ゲートラインとデータラインとは、それぞれのパッド部を介して駆動回路から信号を供給される。薄膜トランジスタは、ゲートラインに供給されるスキャン信号に応じて、データラインに供給される画素電圧信号を画素電極に供給する。
【0006】
カラーフィルターアレイ基板は、液晶セルの単位で形成されたカラーフィルタと、カラーフィルタ間の区分及び外部光の反射のためのブラックマトリックスと、液性セルに共通的に基準電圧を供給する共通電極など、それらの上に塗布される配向膜と、から構成される。
【0007】
液晶表示パネルは、薄膜トランジスタアレイ基板とカラーフィルターアレイ基板とを別途に製作し、液晶を挟んで貼り合わせることによって形成される。
【0008】
図1は、従来の液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示す平面図であり、図2は、図1に示されている薄膜トランジスタアレイ基板のI-I'線断面図である。
【0009】
図1及び図2に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、下部基板42上にゲート絶縁膜44を挟んで交差して形成されたゲートライン2及びデータライン4と、その交差部ごとに形成された薄膜トランジスタ(TFT)6と、その交差構造に設けられるセル領域に形成された画素電極18と、を備える。そして、TFTアレイ基板は、画素電極18と前段ゲートライン2との重畳部に形成されたストレージキャパシタ20と、を備える。
【0010】
TFT6は、ゲートライン2に接続されたゲート電極8と、データライン4に接続されたソース電極10と、画素電極18に接続されたドレーン電極12と、ゲート電極8と重畳し、ソース電極10とドレーン電極12との間にチャンネルを形成する活性層14と、を備える。活性層14は、データライン4、ソース電極10及びドレーン電極12と重畳して形成され、ソース電極10とドレーン電極12との間のチャンネル部をさらに含む。活性層14の上には、データライン4、ソース電極10及びドレーン電極12とのオーミック接触のためのオーミック接触層48がさらに形成される。ここで、通常、活性層14及びオーミック接触層48は、半導体パターン45という。
【0011】
このようなTFT6は、ゲートライン2に供給されるゲート信号に応じて、データライン4に供給される画素電圧信号が画素電極18に充電され、保持される。
【0012】
画素電極18は、保護膜50を貫通する接触ホール16を介して、TFT6のドレーン電極12と接続する。画素電極18は、充電された画素電圧により、示していない上部基板に形成される共通電極と共に、電位差を発生させる。この電位差により、TFTアレイ基板とカラーフィルターアレイ基板との間に位置する液晶が、誘電異方性によって回転し、示していない光源から画素電極18を経て入射される光を上部基板の方に透過させる。
【0013】
ストレージキャパシタ20は、前段ゲートライン2と画素電極18とにより形成される。ゲートライン2と画素電極18との間には、ゲート絶縁膜44及び保護膜50が位置する。このようなストレージキャパシタ20は、画素電極18に充電された画素電圧を、次の画素電圧が充電されるまでに保持させる役割を果たす。
【0014】
このような従来の液晶表示装置は、ディスプレイ機能のみを有し、外部文書またはイメージなどの内容を画像で具現するなど、外部イメージをセンシングしてディスプレイできる機能は有していない。
【0015】
図3は、従来のイメージセンシング素子を示す図面である(図3に示されているイメージセンシング素子内の各構成要素のうち、通常のTFTに含まれる構成要素は、図1及び2に示されているTFTの構成要素と同じ図面符号を付す。)
【0016】
図3に示されているイメージセンシング素子は、フォトTFT40、フォトTFT40と接続したストレージキャパシタ80、ストレージキャパシタ80を挟んでフォトTFT40と反対方向に位置するスィッチTFT6、を備える。
【0017】
フォトTFT40は、基板42上に形成されたゲート電極8と、ゲート絶縁膜44を挟んでゲート電極8と重畳する活性層14、活性層14と電気的に接続する駆動ソース電極60、駆動ソース電極60と対向する駆動ドレーン電極62、を備える。活性層14は、駆動ソース電極60及び駆動ドレーン電極62と重畳して形成され、駆動ソース電極60と駆動ドレーン電極62との間のチャンネル部をさらに含む。活性層14の上には、駆動ソース電極60及び駆動ドレーン電極62とのオーミック接触のためのオーミック接触層48がさらに形成される。このようなフォトTFT40は、文書または人の指紋など、所定のイメージにより入射される光をセンシングする役割を果たす。
【0018】
ストレージキャパシタ80は、フォトTFT40のゲート電極8と接続したストレージ下部電極72、絶縁膜44を挟んでストレージ下部電極72と重畳して形成され、フォトTFT40の駆動ドレーン電極62と接続したストレージ上部電極74、を備える。このようなストレージキャパシタ80は、フォトTFT40から発生した光電流による電荷を保存する役割を果たす。
【0019】
スイチングTFT6は、基板42上に形成されたゲート電極8と、ストレージ上部電極74と接続したソース電極10、ソース電極10と対向するドレーン電極12、ゲート電極8と重畳し、ソース電極10とドレーン電極12との間にチャンネルを形成する活性層14、を備える。活性層14は、ソース電極10及びドレーン電極12と重畳して形成され、ソース電極10とドレーン電極12との間のチャンネル部をさらに含む。活性層14の上には、ソース電極10及びドレーン電極12とのオーミック接触のためのオーミック接触層48がさらに形成される。
【0020】
このような構造を有するイメージセンシング素子の駆動を簡略に説明すると、フォトTFT40の駆動ソース電極60に、例えば、約10V程度の駆動電圧が印加されると共に、ゲート電極8に、例えば、約−5V程度の逆バイアス電圧が印加され、活性層14に光がセンシングされると、センシングされた光量により、駆動ソース電極60からチャンネルを経て駆動ドレーン電極62に流れる光電流(Photo Current)パスが発生される。光電流パスが駆動ドレーン電極62からストレージ上部電極74につながっていると共に、ストレージ下部電極72がフォトTFT40のゲート電極8と接続していることから、ストレージキャパシタ80には、光電流による電荷が充電される。このように、ストレージキャパシタ80に充電された電荷は、スィッチTFT6に伝達され、フォトTFT40によりセンシングされたイメージを読み取ることができる。
【0021】
このように、従来の液晶表示装置は、ディスプレイのための機能のみを有し、従来のイメージセンシング素子は、イメージをセンシングする機能のみを有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
従って、本発明の目的は、文書、人の指紋などのイメージが入力されると共に入力されたイメージを画像で表すイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法と、これを用いたイメージセンシング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記目的を達成するために、本発明による液晶表示装置は、基板上に相互交差して形成され、画素電極が位置する画素領域を定義するゲートライン及びデータラインと、前記ゲートライン及びデータラインの交差領域に位置する第1の薄膜トランジスタと、イメージ情報を有する光をセンシングすると共に前記データラインから第1の駆動電圧を供給されるセンサー薄膜トランジスタと、前記ゲートラインと並んで位置し、前記センサー薄膜トランジスタに第2の駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、を備える。
【0024】
また、前記画素電極に充電された画素電圧を保存する第1のストレージキャパシタと、前記センサー薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタと、前記第2のストレージキャパシタに保存された前記センシング信号を検出するための集積回路と、前記第2のストレージキャパシタ及び前段ゲートラインと接続すると共に前記センシング信号を選択的に前記集積回路に供給するための第2の薄膜トランジスタと、前記画素領域を挟んで前記データラインと並んで位置し、前記第2の薄膜トランジスタからのセンシング信号を集積回路に伝達するためのセンシング信号伝達ラインと、を備える。
【0025】
前記センサー薄膜トランジスタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第1の半導体パターンと接触され、前記データラインと接続した第1のソース電極と、前記第1のソース電極と対向する第1のドレーン電極と、を備える。
【0026】
前記第1のドレーン電極は、“U”字状である。
【0027】
前記第1のストレージキャパシタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳する第1のストレージ上部電極と、を備え、前記第1のストレージ上部電極は、保護膜を貫通する第1のホールを介して前記画素電極と接触される。
【0028】
前記第2のストレージキャパシタは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタと接触された第2のストレージ電極、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインからなる第2−1のストレージキャパシタと、保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンからなる第2−2のストレージキャパシタと、を含む。
【0029】
前記第2の薄膜トランジスタは、前記前段ゲートラインと接触される第2のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、前記第2の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記第2のストレージ電極から伸張された第2のソース電極と、前記第2のソース電極と対向し、前記センシング信号伝達ラインと接続した第2のドレーン電極と、を備える。
【0030】
前記第1の薄膜トランジスタは、前記ゲートラインから伸張された第3のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第3のゲート電極と重畳して形成される第3の半導体パターンと、前記第3の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記データラインから伸張された第3のソース電極と、前記第3のソース電極と対向し、前記画素電極と接続した第3のドレーン電極と、を備える。
【0031】
本発明による液晶表示装置の製造方法は、基板上に、ゲートラインと、センサー薄膜トランジスタの第1のゲート電極と、第1の薄膜トランジスタの第2のゲート電極と、第2の薄膜トランジスタの第3のゲート電極とを含むゲートパターンを形成するステップと、前記ゲートパターンが形成された基板上に、ゲート絶縁膜を形成するステップと、前記ゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、第3のゲート電極と重畳する第3の半導体パターンとを形成するステップと、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ゲートラインと交差するデータラインと、第1の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第1のソース電極と第1のドレーン電極、前記第2の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第2のソース電極と第2のドレーン電極と、前記第3の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第3のソース電極及び第3のドレーン電極とを含むソース/ドレーンパターンを形成しすることでセンサー薄膜トランジスタ、第1及び第2の薄膜トランジスタを形成するステップと、前記第1の薄膜トランジスタの第2のドレーン電極を露出させる第1のホールを有する保護膜を形成するステップと、前記第1のホールを介して前記第2のドレーン電極と接続する画素電極を形成するステップと、を含み、前記センサー薄膜トランジスタの第1のソース電極と前記第1の薄膜トランジスタの第2のソース電極とは、それぞれ前記データラインと接続する。
【0032】
前記ゲートパターンを形成するステップは、前記ゲートラインと並んで形成され、前記センサー薄膜トランジスタに駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、前記ゲートラインと並んでおり、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極を形成するステップを含むことを特徴とする。
【0033】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳して形成され、前記第1のストレージ下部電極と第1のストレージキャパシタを成す第1のストレージ上部電極を形成するステップを含む。
【0034】
前記センサー用薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタを形成するステップをさらに含み、前記第2のストレージキャパシタを形成するステップは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタの第2のソース電極の間に位置する第2のストレージ電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインを含む第2−1のストレージキャパシタを形成するステップと、前記第2ストレージ電極と、保護膜を挟んで前記第2保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記第2の駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記第2の駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンを含む第2−2のストレージキャパシタを形成するステップと、を含む。
【0035】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記データラインと並んで位置すると共に前記第2の薄膜トランジスタの第3のドレーン電極と接続するセンシング信号伝達ラインを形成するステップを含む。
【発明の効果】
【0036】
本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置及びその製造方法と、これを用いたイメージセンシング方法は、画像のみを表示する液晶表示装置に、文書、イメージなどをセンシングできるセンシング素子を含めることによって、一つの液晶表示装置を用いてイメージなどを入力することができるだけではなく、必要に応じて、入力されたイメージを画像で表示することができる。特に、液晶表示装置にイメージセンシング機能を付加することによって、液晶表示装置内にイメージの入出力が可能となり、コストや体積を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の望ましい実施例を図4乃至図16を参照して、詳しく説明する。
【0038】
図4は、本発明の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示す平面図であり、図5は、図4に示されているII-II'線、III-III'線、IV-IV'線の断面図である。
【0039】
図4及び図5に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、下部基板142上に、ゲート絶縁膜144を挟んで交差して形成されたゲートライン102及びデータライン104と、その交差部ごとに形成された画素スイッチングTFT(第1のTFT)106と、その交差構造に設けられるセル領域に形成された画素電極118と、画素電極118を挟んでデータライン104と並んで形成されたリードアウトライン204と、ゲートライン102と並んで形成される第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171、第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171との間に位置し、第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171からの第1及び第2の駆動電圧が供給されるセンサーTFT140と、前段ゲートライン102とリードアウトライン204との交差領域に形成されたスイッチングTFT(第2のTFT)170と、第2の駆動電圧供給ライン171と画素電極118との重畳部に形成された画素データ保存用ストレージキャパシタ(第1のストレージキャパシタ)と、第2のTFT170とセンサーTFT140との間に位置するセンシング信号保存用ストレージキャパシタ(第2のストレージキャパシタ)180と、を備える。
【0040】
第1のTFT106は、ゲートライン102に接続されたゲート電極108aと、データライン104に接続されたソース電極110aと、画素電極118に接続されたドレーン電極112aと、ゲート電極108aと重畳し、ソース電極110aとドレーン電極112aとの間にチャンネルを形成する活性層114aと、を備える。活性層114aは、ソース電極110a及びドレーン電極112aと部分的に重畳して形成され、ソース電極110aとドレーン電極112aとの間のチャンネル部をさらに含む。活性層114aの上には、ソース電極110a及びドレーン電極112aとのオーミック接触のためのオーミック接触層148aがさらに形成される。ここで、通常、活性層114a及びオーミック接触層148aを、半導体パターン145aという。
【0041】
このような第1のTFT106は、ゲートライン102に供給されるゲート信号に応じて、データライン104に供給される画素電圧信号が、画素電極118に充電されて維持される。
【0042】
画素電極118は、保護膜150を貫通する第1の接触ホール115aを介して、第1のTFT106のドレーン電極112aと接続する。画素電極118は、充電された画素電圧により、示していない上部基板(例えば、カラーフィルターアレイ基板)に形成される共通電極と共に、電位差を発生させる。この電位差により、TFTアレイ基板とカラーフィルターアレイ基板との間に位置する液晶が、遺伝異方性によって回転し、示していない光源から画素電極118を経て入射される光を上部基板の方に透過させる。
【0043】
第1のストレージキャパシタ120は、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張された第1のストレージ下部電極121と、ゲート絶縁膜144を挟んで第1のストレージ下部電極121と重畳する第1のストレージ上部電極123と、から構成される。第1のストレージ上部電極123は、保護膜150を貫通し、第2の接触ホール115bを介して画素電極118と接触される。
【0044】
このような第1のストレージキャパシタ120は、画素電極118に充電された画素電圧を、次の画素電圧が充電されるまでに保持させる。
【0045】
センサーTFT140は、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたゲート電極108bと、ゲート絶縁膜144を挟んでゲート電極108bと重畳する活性層114bと、活性層114bと電気的に接続すると共に第1の駆動電圧供給ライン152と接続したソース電極110bと、ソース電極110bと対向するドレーン電極112bと、を備える。センサーTFT140のドレーン電極112bは、“U”字状に形成され、光を受光するためのチャンネルの領域が広くなっている。
【0046】
また、センサーTFT140は、保護膜150及びゲート絶縁膜144を貫通して第1の駆動電圧供給ライン152の一部を露出させる第3の接触ホール115c、及び保護膜150を貫通してソース電極110bを露出させる第4の接触ホール115dを備え、第3の接触ホール115cを介してソース電極110bと接触され、第4の接触ホール115dを介して第1の駆動電圧供給ライン152と接触される第1の透明電極パターン155を備える。このような第1の透明電極パターン155は、ソース電極110bと第1の駆動電圧供給ライン152とを電気的に連結させる役割を果たす。活性層114bは、ソース電極110b及びドレーン電極112bと部分的に重畳して形成され、ソース電極110bとドレーン電極112bとの間のチャンネル部をさらに含む。活性層114bの上には、ソース電極110b及びドレーン電極112bとのオーミック接触のためのオーミック接触層148bがさらに形成される。このようなセンサーTFT140は、文書または人の指紋などの所定のイメージにより入射される光をセンシングする役割を果たす。
【0047】
第2のストレージキャパシタ180は、少なくとも3つ以上のストレージキャパシタからなる。図5には、ゲート絶縁膜144を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の駆動電圧供給ライン171とからなる第2−1のストレージキャパシタ180aと、ゲート絶縁膜144を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第1の駆動電圧供給ライン152とからなる第2−2のストレージキャパシタ180bと、保護膜150を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156とからなる第2−3のストレージキャパシタ180cと、を示されている。ここで、第2のストレージ電極182は、第2のTFT170のソース電極110c及びセンサーTFT140のドレーン電極112bとそれぞれ連結され、第2の透明電極パターン156は、ゲート絶縁膜144及び保護膜150を貫通する第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0048】
このような、第2のストレージキャパシタ180は、フォトTFT140から発生した光電流による電荷を保存する役割を果たす。
【0049】
第2のTFT170は、前段ゲートライン102の一部分であるゲート電極108cと、第2のストレージ電極182と接続したソース電極110cと、ソース電極110cと対向するドレーン電極112cと、ゲート電極108cと重畳し、ソース電極110cとドレーン電極112cとの間にチャンネルを形成する活性層114cと、を備える。第2のTFT170におけるゲート電極108cは、第1のTFT106におけるゲート電極108aとは区分される。即ち、第1のTFT106におけるゲート電極108aは、ゲートライン102から突出した形態であるのに対し、第2のTFT170におけるゲート電極108cは、実質、ゲートライン102の一領域を示している。活性層114cは、ソース電極110c及びドレーン電極112cと部分的に重畳して形成され、ソース電極110cとドレーン電極112cとの間のチャンネル部をさらに含む。活性層114cの上には、ソース電極110c及びドレーン電極112cとのオーミック接触のためのオーミック接触層148cがさらに形成される。
【0050】
このような、構造を有する本発明の液晶表示装置における光センシングの過程を、図6に示されている回路図を参照して説明する。
【0051】
まず、センサーTFT140のソース電極110bに第1の駆動電圧Vdrvが印加されると共に、センサーTFT140のゲート電極108bに第2の駆動電圧Vbiasが印加され、センサーTFT140の活性層114bに所定の光がセンシングされると、センシングされた光量によってセンサーTFT140のソース電極110bからチャンネルを経てドレーン電極112bに流れる光電流パスが発生する。光電流パスは、センサーTFT140のドレーン電極112bから第2のストレージ電極182につながっている。これにより、第2の駆動電圧供給ライン171と第2のストレージ電極182による第2−1のストレージキャパシタ180aと、第2のストレージ電極182と第1の駆動電圧供給ライン152による第2−2のストレージキャパシタ180bと、第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156による第2−3のストレージキャパシタ180cと、を含む第2のストレージキャパシタ180に光電流による電荷が充電される。このように、第2のストレージキャパシタ180に充電された電荷は、第2のTFT170及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路(Read Out I.C)で読み取られる。
【0052】
即ち、センサーTFT140でセンシングされた光量によってリードアウト集積回路で検出される信号が変わり、文書、イメージスキャン、タッチ入力などのイメージをセンシングすることができる。センシングされたイメージは、制御部などに伝達され、またはユーザの調節によって液晶表示パネルの画像で具現されることができる。
【0053】
一方、このような本発明のイメージセンシング機能を有する液晶表示装置は、図4及び図5に示されている薄膜トランジスタアレイ基板と、それに対向するカラーフィルターアレイ基板とを貼り合わせることで形成される。
【0054】
即ち、図7に示されているように、上部基板193上にセル領域を区切ると共に光漏れを防止するブラックマトリックス194、ブラックマトリックス194によって区切られたセル領域にカラーフィルター196など、が形成されるカラーフィルターアレイ基板192を別途に形成した後、液晶197を挟んで薄膜トランジスタアレイ基板190と貼り合わせることで、イメージセンシングを有する液晶表示装置を形成することができる。
【0055】
以下、図8A乃至図8Eを参照して、本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の製造方法を詳しく説明する。
【0056】
まず、下部基板142上に、スパッタリング方法などの蒸着方法によりゲート金属層を形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりゲート金属層をパターニングすることで、図8Aに示されているように、第1のTFT106のゲート電極108aと、第2のTFT170のゲート電極108cと、第1の駆動電圧供給ライン152と、第2の駆動電圧供給ライン171と、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたセンサーTFT140のゲート電極108bと、第1のストレージ下部電極121と、ゲートライン(図示せず)と、を含むゲートパターンを形成する。ここで、第2の駆動電圧供給ライン171は、第1のストレージキャパシタ120の第1のストレージ下部電極121及びセンサーTFT140のゲート電極108bと一体化する。
【0057】
ゲートパターンが形成された下部基板142上に、PECVD、スパッタリングなどの蒸着方法によりゲート絶縁膜144を形成する。ゲート絶縁膜144が形成された下部基板142上に、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層を順次形成する。
【0058】
以後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層をパターニングすることで、図8Bに示されているように、第1、第2のTFT106、170及びセンサーTFT140にそれぞれ対応する半導体パターン145a、145b、145cを形成する。ここで、半導体パターン145a、145b、145cは、活性層114a、114b、114c及びオーミック接触層148a、148b、148cの2重層からなる。
【0059】
半導体パターン145a、145b、145cが形成された下部基板142上に、ソース/ドレーン金属層を順次形成した後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程などにより、図8Cに示されているように、データライン104と、第1のTFT106のソース電極110a及びドレーン電極112aと、第2のTFT170のソース電極110c及びドレーン電極112cと、センサーTFT140のソース電極110b及びドレーン電極112bと、ゲート絶縁膜144を挟んで第1のストレージ下部電極121と重畳する第1のストレージ上部電極123と、センサーTFT140のドレーン電極112bと接続した第2のストレージ電極182と、を含むソース/ドレーンパターンを形成する。
【0060】
以後、ソース/ドレーンパターンが形成されたゲート絶縁膜144上に、PECVDなどの蒸着方法により保護膜150を全面形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりパターニングすることで、図8Dに示されているように、第1のTFT106のドレーン電極112aを露出させる第1の接触ホール115aと、第1のストレージ上部電極123を露出させる第2の接触ホール115bと、第1の駆動電圧供給ライン152を露出させる第3の接触ホール115cと、センサーTFT140のソース電極110bを露出させる第4の接触ホール115dと、第2のストレージキャパシタ180における第2の駆動電圧供給ライン171を露出させる第5の接触ホール115eと、を形成する。
【0061】
保護膜150上に、スパッタリングなどの蒸着方法により、透明電極物質を全面蒸着した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、透明電極物質をパターニングすることで、図8Eに示されているように、画素電極118と、第1の透明電極パターン155と、第2の透明電極パターン156と、を形成する。
【0062】
画素電極118は、第1の接触ホール115aを介して第1のTFT106のドレーン電極112aと接触されると共に、第2の接触ホール115bを介して第1のストレージ上部電極123と接触される。
【0063】
第1の透明電極パターン155は、第3の接触ホール115cを介して第1の駆動電圧供給ライン152と接触されると共に、第4の接触ホール115dを介してセンサーTFT140のソース電極110bと接触される。
【0064】
第2の透明電極パターン156は、第2のストレージ電極182と一部重畳すると共に、第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0065】
以後、別途の工程により、上部基板193上に、セル領域を区切り、液晶表示装置の駆動の際に光漏れを防止するブラックマトリックス194、ブラックマトリックス194により区切られたセル領域に形成されるカラーフィルター196など、を備えるカラーフィルターアレイ基板192を形成する。ブラックマトリックス194は、第2のTFT170などをマスキングし、画素領域P1及びセンサーTFT140と対応する受光領域P2を開口させる。また、カラーフィルター196は、画素電極118が位置する画素領域と対応する。ここで、カラーフィルターアレイ基板192には、共通電極、配向膜、スペーサ、オーバーコート層などを選択的にさらに形成することができる。
【0066】
以後、貼り合わせ工程により、液晶197を挟んで薄膜トランジスタアレイ基板190とカラーフィルターアレイ基板192とを貼り合わせることで、図7に示されているような液晶表示装置を形成する。
【0067】
図9は、上述した液晶表示装置がイメージをセンシングする過程を示す断面図であり、図10は、外部光がセンサー TFTに入射され、センシングされる過程を示す回路図であり、図11は、センシングされた信号がリードアウト集積回路I.Cに検出される過程を示す回路図である。
【0068】
まず、図9における液晶表示装置は、液晶が位置する液晶層を挟んでセンサーTFT140が形成されたTFTアレイ基板と対向するカラーフィルターアレイ基板を備える。カラーフィルターアレイ基板の上部には、印刷物(文書、写真など)185が位置する。図面では、便宜上、光をセンシンするセンサーTFT140を中心として示す。
【0069】
このような液晶表示装置は、図10に示されているように、第1の駆動電圧供給ライン152からセンサーTFT140のソース電極110bに、例えば、約10V程度の駆動電圧が印加されると共に、第2の駆動電圧供給ライン171からセンサーTFT140のゲート電極108bに、例えば、約−5V程度の逆バイアス電圧が印加され、図9のように、センサーTFT140の活性層114bに光(例えば、外部光)がセンシングされると、センシングされた光量によってセンサーTFT140のソース電極110bから活性層114bのチャンネルを経てドレーン電極112bに流れる光電流パスが発生する。光電流パスは、センサーTFT140のドレーン電極112bから第2のストレージ電極182につながっている。これにより、第2のストレージキャパシタ180を成す第2−1のストレージキャパシタ180a、第2−2のストレージキャパシタ180b、第2−3のストレージキャパシタ180cに、光電流により、電荷が充電される。ここで、第2のストレージキャパシタ180への最大の充電量は、センサーTFT140のソース電極110bと第2の駆動電圧供給ライン171との電圧差、例えば、15V程度である。
【0070】
このように、センサーTFT140が光をセンシングし、第2のストレージキャパシタ180に電荷が充電される間に、第2のTFT170のゲート電極108cには、ゲートのロー電圧、例えば、−5Vが印加され、第2のTFT170は、ターンオフ状態を保持することとなる。
【0071】
以後、図11に示されているように、第2のTFT170のゲート電極108cにハイ電圧、例えば、約20〜25V程度の電圧が供給されると、第2のTFT170がターンオンし、第2のストレージキャパシタ180に充電された電荷により、電流が第2のTFT170のソース電極110c、活性層114cのチャンネル、ドレーン電極112c及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路ICに供給される。このように供給された電流により、センシング信号をリードアウト集積回路で読み取ることとなる。
【0072】
このように、本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置は、画像を表示するディスプレイ機能だけではなく、イメージセンシング能力を有することによって、外部文書、タッチなどを入力すると共に、入力されたイメージをユーザの要求によって出力するできる機能も有することができる。
【0073】
図12は、本発明の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示す平面図であり、図13は、図12に示されているII-II'線、III-III'線、IV-IV'線の断面図である。
【0074】
図12及び図13に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、図4及び図5に示されている薄膜トランジスタアレイ基板に対し、第1の駆動電圧供給ライン152の代わりに、データライン104からセンサーTFT140の第1の駆動電圧を供給される。
【0075】
以下、本発明の第2の実施例では、第1の実施例で説明した構成要素と同様の構成要素に対しては、同一の番号を付し、重複される説明は省略する。
【0076】
図12及び図13に示されている薄膜トランジスタアレイ基板は、下部基板142上に、ゲート絶縁膜144を挟んで交差して形成されたゲートライン102及びデータライン104と、その交差部ごとに形成された第1のTFT106と、その交差構造に設けられるセル領域に形成された画素電極118と、画素電極118を挟んでデータライン104と並んで形成されたリードアウトライン204と、ゲートライン102と並んで形成される第2の駆動電圧供給ライン171と、第2の駆動電圧供給ライン171とゲートライン102との間に位置し、第2の駆動電圧供給ライン171からの第2の駆動電圧が供給され、データライン104から第1の駆動電圧が供給されるセンサーTFT140、前段ゲートライン102とリードアウトライン204との交差領域に形成された第2のTFT170と、第2の駆動電圧供給ライン171と画素電極118との重畳部に形成された第1のストレージキャパシタ20と、第2のTFT170とセンサーTFT140との間に位置する第2のストレージキャパシタ280と、を備える。
【0077】
画素電極118は、保護膜150を貫通する第1の接触ホール115aを介して第1のTFT106のドレーン電極112aと接続する。
【0078】
ここで、画素電極118は、本発明の第1の実施例における画素電極118より広く形成されている。即ち、本発明の第2の実施例では第1の駆動電圧供給ライン152を有していないことから、画素電極118の領域を広く形成することができる。その結果、本発明の第1の実施例に比べて、画像を具現するための開口率が高くなる。なお、画素電極118を経てセンサーTFT170に入射されるバックライト光の経路が一層広くなり、センサーTFT170の信頼性が向上する。
【0079】
センサーTFT140は、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたゲート電極108bと、ゲート絶縁膜144を挟んでゲート電極108bと重畳する活性層114bと、活性層114bと電気的に接続すると共にデータライン104から伸張されたソース電極110bと、ソース電極110bと対向するドレーン電極112bと、を備える。ここで、データライン104から伸張されるセンサーTFT140のソース電極110bは、第1のTFT106のソース電極110aとは区別される。即ち、本発明の第2の実施例では、データライン104と接続するソース電極が2つ設けられる。従って、液晶表示装置のディスプレイモードの場合には、データライン104からのデータ電圧が第1のTFT106のソース電極110aに供給される。これと異なって、液晶表示装置のセンサーモードの場合には、データライン104から第1の駆動電圧がセンサーTFT140のソース電極110bに供給される。
【0080】
また、センサーTFT140は、データライン104から直接第1の駆動電圧を供給されることから、第1の実施例における第3及び第4の接触ホール115c、115dと第1の透明電極パターン155などが不要となる。第2のストレージキャパシタ280は、少なくとも2つのストレージキャパシタからなる。即ち、ゲート絶縁膜144を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の駆動電圧供給ライン171とからなる第2−1のストレージキャパシタ280aと、保護膜150を挟んで相互重畳する第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156とからなる第2−2のストレージキャパシタ280bと、からなる。ここで、第2のストレージ電極182は、第2のTFT170のソース電極110c及びセンサーTFT140のドレーン電極112bとそれぞれ連結され、第2の透明電極パターン156は、ゲート絶縁膜144及び保護膜150を貫通する第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0081】
このような第2のストレージキャパシタ280は、フォトTFT140から発生した光電流による電荷を保存する役割を果たす。
【0082】
このような、構造を有する本発明の第2の実施例による液晶表示装置における光センシング過程を、図14に示されている回路図を参照して説明する。
【0083】
まず、センサーTFT140のソース電極110bに、データライン104からの第1の駆動電圧Vdrvが印加されると共に、センサーTFT140のゲート電極108bに、第2の駆動電圧Vbiasが印加され、センサーTFT140の活性層114bに所定の光がセンシングされると、センシングされた光量によってセンサーTFT140のソース電極110bからチャンネルを経てドレーン電極112bにつながる光電流パスが形成される。光電流パスは、センサーTFT140のドレーン電極112bから第2のストレージ電極182につながっている。これにより、第2の駆動電圧供給ライン172と第2のストレージ電極182による第2−1のストレージキャパシタ280aと、第2のストレージ電極182と第2の透明電極パターン156による第2−2のストレージキャパシタ280bと、を含む第2のストレージキャパシタ280に光電流により、電荷が充電される。このように、第2のストレージキャパシタ280に充電された電荷は、第2のTFT170及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路で読み取られる。
【0084】
以下、図15A乃至図15Eを参照して、本発明によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の製造方法を詳しく説明する。
【0085】
まず、下部基板142上に、スパッタリング方法などの蒸着方法によりゲート金属層を形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりゲート金属層をパターニングすることで、図15Aに示されているように、第1のTFT106のゲート電極108aと、第2のTFT170のゲート電極108cと、第2の駆動電圧供給ライン171と、第2の駆動電圧供給ライン171から伸張されたセンサーTFT140のゲート電極108bと、第1のストレージ下部電極121と、ゲートライン(図示せず)と、を含むゲートパターンを形成する。ここで、第2の駆動電圧供給ライン171は、第1のストレージキャパシタ180の第1のストレージ下部電極121及びセンサーTFT140のゲート電極108bと一体化する。ゲートパターンが形成された下部基板142上に、PECVD、スパッタリングなどの蒸着方法によりゲート絶縁膜144を形成する。ゲート絶縁膜144が形成された下部基板142上に、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層を順次形成する。
【0086】
以後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、非晶質シリコーン層、n+非晶質シリコーン層をパターニングすることで、図15Bに示されているように、第1、第2のTFT106、170及びセンサーTFT140にそれぞれ対応する半導体パターン145a、145b、145cを形成する。ここで、半導体パターン145a、145b、145cは、活性層114a、114b、114c及びオーミック接触層148a、148b、148cの2重層とからなる。
【0087】
半導体パターン145a、145b、145cが形成された下部基板142上に、ソース/ドレーン金属層を順次形成した後、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程などを用いて、図15Cに示されているように、データライン104と、第1のTFT106のソース電極110a及びドレーン電極112aと、第2のTFT170のソース電極110c及びドレーン電極112cと、センサーTFT140のソース電極110b及びドレーン電極112bと、ゲート絶縁膜144を挟んで第1のストレージ下部電極121と重畳する第1のストレージ上部電極123と、センサーTFT140のドレーン電極112bと接続した第2のストレージ電極182とを含むソース/ドレーンパターンが形成される。ここで、第1のTFT106のソース電極110a及びセンサーTFT140のソース電極110bは、それぞれデータライン104から伸張される。
【0088】
以後、ソース/ドレーンパターンが形成されたゲート絶縁膜144上に、PECVDなどの蒸着方法により保護膜150を全面形成した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程によりパターニングすることで、図15Dに示されているように、第1のTFT106のドレーン電極112aを露出させる第1の接触ホール115aと、第1のストレージ上部電極123を露出させる第2の接触ホール115bと、第2のストレージキャパシタ180における第2の駆動電圧供給ライン171を露出させる第5の接触ホール115eと、が形成される。
【0089】
保護膜150上に、スパッタリングなどの蒸着方法により、透明電極物質を全面蒸着した後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、透明電極物質をパターニングすることで、図15Eに示されているように、画素電極118、第2の透明電極パターン156を形成する。
【0090】
画素電極118は、第1の接触ホール115aを介して第1のTFT106のドレーン電極112aと接触されると共に、第2の接触ホール115bを介して第1のストレージ上部電極123と接触される。
【0091】
第2の透明電極パターン156は、第2のストレージ電極182と一部重畳すると共に、第5の接触ホール115eを介して第2の駆動電圧供給ライン171と接触される。
【0092】
このように、本発明の第2の実施例による液晶表示装置及びその製造方法は、本発明の第1の実施例と同様に、文書、イメージスキャン、タッチ入力などのイメージをセンシングすることができる。
【0093】
一方、本発明の第2の実施例による液晶表示装置及びその製造方法は、本発明の第1の実施例における第1の駆動電圧供給ライン152が不要となることから、第1の実施例に比べて、更なる長所を有する。
【0094】
また、第1の駆動電圧供給ライン152が不要となることから、ゲートライン102、第1及び第2の駆動電圧供給ライン152、171を全て含む構造に比べて、ライン間の距離を充分確保することができる。その結果、ライン間のショートなどによる不良率を顕著に減らすことができる。
【0095】
また、本発明の第1の実施例における第1の駆動電圧供給ライン152が位置する領域だけ、画素電極118の領域を広く形成することができる。その結果、本発明の第1の実施例に比べて、画像を具現するための開口率が高くなる。まお、画素電極118を経てセンサーTFT170に入射されるバックライト光の経路が一層広くなり、センサーTFT170の信頼性が向上する。
【0096】
また、リードアウトライン204と他のラインとの間の寄生キャパシタの用量を減らすことができ、センサーTFT140によりセンシングされた信号の感知能力が向上するなど、センサー能力への信頼性がさらに向上する。
【0097】
これを、図16を参照して、さらに詳しく説明する。
図16は、センシングされた電圧が、リードアウト集積回路により伝達される原理を示すものである。
【0098】
まず、センサーTFT140で所定のイメージを有する光がセンシングされ、第2のストレージキャパシタ180に光電流により、電荷が充電される。ここで、Rsは、第1の駆動電圧供給源から第2のストレージキャパシタ280までの総抵抗値を示すものである。例えば、センサーTFT140及び電極内における抵抗などの合計を意味する。Vsは、第2のストレージキャパシタ280の両端電圧、即ち、ストレージ電圧Vsを示す。
【0099】
以後、第2のTFT170がターンオンすると、第2のストレージキャパシタ280に充電された電荷により、電流が、第2のTFT170のソース電極110c、活性層114cのチャンネル、ドレーン電極112c及びリードアウトライン204を経てリードアウト集積回路に供給される。ここで、Rroは、第2のストレージキャパシタ280からリードアウト集積回路までの総抵抗値を示すものである。ここで、実質、リードアウト集積回路でセンシングされるセンシング電圧Vroは、数式1で表すことができる。
[数式1]
Vro≒Cst2/(Cst2+Cro)*Vs
ここで、Croは、第1の実施例における第1の駆動電圧供給ライン152とリードアウトライン204との間の交差領域に形成される寄生キャパシタを示すものである。
【0100】
前式1から分かるように、実質、リードアウト集積回路でセンシングされる電圧Vroと、第2のストレージキャパシタ280に保存される第2のストレージ電圧Vsとは、寄生キャパシタによって僅かな差ができる。
【0101】
従って、本発明の第2の実施例では、第2の駆動電圧供給ライン152を有していないことから、Cro値が顕著に減って、2のストレージ電圧Vsと、リードアウト集積回路ICでセンシングされる電圧Vroとが、ほぼ同様となる。その結果、第1の実施例に比べて、液晶表示装置のセンサがさらに精度よく機能するなど、センサーの信頼性が向上する。
【0102】
また、センサーTFT140は、ータライン104に供給されるデータ電圧を、第1の駆動電圧として利用することもできる。これにより、液晶表示装置がディスプレイモードになっている場合にも、ユーザの必要に応じて、ユーザが所望のイメージをセンシングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】通常のTFTアレイ基板の一部を示す平面図である。
【図2】図1に示されているTFTアレイ基板のI-I'線断面図である。
【図3】従来のフォトセンシング素子を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示すものである。
【図5】図4のII-II'線、III-III'線及びIV-IV'線の断面図である。
【図6】図4に示されている1画素を概略的に示す回路図である。
【図7】本発明による液晶表示装置を示す断面図である。
【図8A】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8B】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8C】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8D】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図8E】本発明の第1の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図9】本発明による液晶表示装置のセンサー薄膜トランジスタが光をセンシングする過程を示す模式図である。
【図10】本発明によるフォトセンシング過程を詳しく説明するための回路図である。
【図11】本発明によるフォトセンシング過程を詳しく説明するための回路図である。
【図12】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する液晶表示装置の薄膜トランジスタアレイ基板を示すものである。
【図13】図4のII-II'線、III-III'線及びIV-IV'線の断面図である。
【図14】図12に示されている1画素を概略的に示す回路図である。
【図15A】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15B】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15C】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15D】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図15E】本発明の第2の実施例によるイメージセンシング機能を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程図である。
【図16】センシングされた電圧が、リードアウト集積回路により伝達される原理を示すものである。
【符号の説明】
【0104】
102:ゲートライン
104:データライン
106:第1の薄膜トランジスタ
108a、108b、108c:ゲート電極
110a、110b、110c:ソース電極
112a、112b、112c:ドレーン電極
14、114a、114b、114c:活性層
115a、115b、115c、115d、115e:接触ホール
18、118:画素電極
120:第1のストレージキャパシタ
180、280:第2のストレージキャパシタ
44、144:ゲート絶縁膜
50、150:保護膜
140:センサー薄膜トランジスタ
170:第2の薄膜トランジスタ
152:第1の駆動電圧供給ライン
171:第2の駆動電圧供給ライン
155:第1の透明電極パターン
156:第2の透明電極パターン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に相互交差して形成され、画素電極が位置する画素領域を定義するゲートライン及びデータラインと、前記ゲートライン及びデータラインの交差領域に位置する第1の薄膜トランジスタと、イメージ情報を有する光をセンシングすると共に前記データラインから第1の駆動電圧を供給されるセンサー薄膜トランジスタと、前記ゲートラインと並んで位置し、前記センサー薄膜トランジスタに第2の駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記画素電極に充電された画素電圧を保存する第1のストレージキャパシタと、前記センサー薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタと、前記第2のストレージキャパシタに保存された前記センシング信号を検出するための集積回路と、前記第2のストレージキャパシタ及び前段ゲートラインと接続すると共に前記センシング信号を選択的に前記集積回路に供給するための第2の薄膜トランジスタと、前記画素領域を挟んで前記データラインと並んで位置し、前記第2の薄膜トランジスタからのセンシング信号を集積回路に伝達するためのセンシング信号伝達ラインと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記センサー薄膜トランジスタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第1の半導体パターンと接触され、前記データラインと接続した第1のソース電極と、前記第1のソース電極と対向する第1のドレーン電極と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1のドレーン電極は、“U”字状であることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1のストレージキャパシタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳する第1のストレージ上部電極と、を備え、前記第1のストレージ上部電極は、保護膜を貫通する第1のホールを介して前記画素電極と接触されることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第2のストレージキャパシタは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタと接触された第2のストレージ電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインからなる第2−1のストレージキャパシタと、保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンからなる第2−2のストレージキャパシタと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第2の薄膜トランジスタは、前記前段ゲートラインと接触される第2のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、前記第2の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記第2のストレージ電極から伸張された第2のソース電極と、前記第2のソース電極と対向し、前記センシング信号伝達ラインと接続した第2のドレーン電極と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1の薄膜トランジスタは、前記ゲートラインから伸張された第3のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第3のゲート電極と重畳して形成される第3の半導体パターンと、前記第3の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記データラインから伸張された第3のソース電極と、前記第3のソース電極と対向し、前記画素電極と接続した第3のドレーン電極と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
基板上に、ゲートラインと、センサー薄膜トランジスタの第1のゲート電極と、第1の薄膜トランジスタの第2のゲート電極と、第2の薄膜トランジスタの第3のゲート電極とを含むゲートパターンを形成するステップと、前記ゲートパターンが形成された基板上に、ゲート絶縁膜を形成するステップと、前記ゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、第3のゲート電極と重畳する第3の半導体パターンとを形成するステップと、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ゲートラインと交差するデータラインと、第1の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第1のソース電極と第1のドレーン電極と、前記第2の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第2のソース電極と第2のドレーン電極と、前記第3の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第3のソース電極及び第3のドレーン電極とを含むソース/ドレーンパターンを形成することでセンサー薄膜トランジスタ、第1及び第2の薄膜トランジスタを形成するステップと、前記第1の薄膜トランジスタの第2のドレーン電極を露出させる第1のホールを有する保護膜を形成するステップと、前記第1のホールを介して前記第2のドレーン電極と接続する画素電極を形成するステップと、を含み、前記センサー薄膜トランジスタの第1のソース電極と前記第1の薄膜トランジスタの第2のソース電極とは、それぞれ前記データラインと接続することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記ゲートパターンを形成するステップは、前記ゲートラインと並んで形成され、前記センサー薄膜トランジスタに駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、前記ゲートラインと並んでおり、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極を形成するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳して形成され、前記第1のストレージ下部電極と第1のストレージキャパシタを成す第1のストレージ上部電極を形成するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記センサー用薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタを形成するステップをさらに含み、前記第2のストレージキャパシタを形成するステップは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタの第2のソース電極の間に位置する第2のストレージ電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインを含む第2−1のストレージキャパシタを形成するステップと、前記第2ストレージ電極と、保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記第2の駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記第2の駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンを含む第2−2のストレージキャパシタを形成するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記データラインと並んで位置すると共に前記第2の薄膜トランジスタの第3のドレーン電極と接続するセンシング信号伝達ラインを形成するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項1】
基板上に相互交差して形成され、画素電極が位置する画素領域を定義するゲートライン及びデータラインと、前記ゲートライン及びデータラインの交差領域に位置する第1の薄膜トランジスタと、イメージ情報を有する光をセンシングすると共に前記データラインから第1の駆動電圧を供給されるセンサー薄膜トランジスタと、前記ゲートラインと並んで位置し、前記センサー薄膜トランジスタに第2の駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記画素電極に充電された画素電圧を保存する第1のストレージキャパシタと、前記センサー薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタと、前記第2のストレージキャパシタに保存された前記センシング信号を検出するための集積回路と、前記第2のストレージキャパシタ及び前段ゲートラインと接続すると共に前記センシング信号を選択的に前記集積回路に供給するための第2の薄膜トランジスタと、前記画素領域を挟んで前記データラインと並んで位置し、前記第2の薄膜トランジスタからのセンシング信号を集積回路に伝達するためのセンシング信号伝達ラインと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記センサー薄膜トランジスタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第1の半導体パターンと接触され、前記データラインと接続した第1のソース電極と、前記第1のソース電極と対向する第1のドレーン電極と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1のドレーン電極は、“U”字状であることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1のストレージキャパシタは、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳する第1のストレージ上部電極と、を備え、前記第1のストレージ上部電極は、保護膜を貫通する第1のホールを介して前記画素電極と接触されることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第2のストレージキャパシタは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタと接触された第2のストレージ電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインからなる第2−1のストレージキャパシタと、保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンからなる第2−2のストレージキャパシタと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第2の薄膜トランジスタは、前記前段ゲートラインと接触される第2のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、前記第2の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記第2のストレージ電極から伸張された第2のソース電極と、前記第2のソース電極と対向し、前記センシング信号伝達ラインと接続した第2のドレーン電極と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1の薄膜トランジスタは、前記ゲートラインから伸張された第3のゲート電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第3のゲート電極と重畳して形成される第3の半導体パターンと、前記第3の半導体パターンと電気的に接続すると共に前記データラインから伸張された第3のソース電極と、前記第3のソース電極と対向し、前記画素電極と接続した第3のドレーン電極と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
基板上に、ゲートラインと、センサー薄膜トランジスタの第1のゲート電極と、第1の薄膜トランジスタの第2のゲート電極と、第2の薄膜トランジスタの第3のゲート電極とを含むゲートパターンを形成するステップと、前記ゲートパターンが形成された基板上に、ゲート絶縁膜を形成するステップと、前記ゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と重畳する第1の半導体パターンと、前記第2のゲート電極と重畳する第2の半導体パターンと、第3のゲート電極と重畳する第3の半導体パターンとを形成するステップと、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ゲートラインと交差するデータラインと、第1の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第1のソース電極と第1のドレーン電極と、前記第2の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第2のソース電極と第2のドレーン電極と、前記第3の半導体パターンとそれぞれ接続し、相互対向して位置する第3のソース電極及び第3のドレーン電極とを含むソース/ドレーンパターンを形成することでセンサー薄膜トランジスタ、第1及び第2の薄膜トランジスタを形成するステップと、前記第1の薄膜トランジスタの第2のドレーン電極を露出させる第1のホールを有する保護膜を形成するステップと、前記第1のホールを介して前記第2のドレーン電極と接続する画素電極を形成するステップと、を含み、前記センサー薄膜トランジスタの第1のソース電極と前記第1の薄膜トランジスタの第2のソース電極とは、それぞれ前記データラインと接続することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記ゲートパターンを形成するステップは、前記ゲートラインと並んで形成され、前記センサー薄膜トランジスタに駆動電圧を供給する駆動電圧供給ラインと、前記ゲートラインと並んでおり、前記駆動電圧供給ラインから伸張された第1のストレージ下部電極を形成するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第1のストレージ下部電極と重畳して形成され、前記第1のストレージ下部電極と第1のストレージキャパシタを成す第1のストレージ上部電極を形成するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記センサー用薄膜トランジスタによりセンシングされた信号を保存するための第2のストレージキャパシタを形成するステップをさらに含み、前記第2のストレージキャパシタを形成するステップは、前記センサー薄膜トランジスタの第1のドレーン電極及び前記第2の薄膜トランジスタの第2のソース電極の間に位置する第2のストレージ電極と、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳する前記駆動電圧供給ラインを含む第2−1のストレージキャパシタを形成するステップと、前記第2ストレージ電極と、保護膜を挟んで前記第2のストレージ電極と重畳し、前記第2の駆動電圧供給ラインを露出させる第2のホールを介して前記第2の駆動電圧供給ラインと接触される透明電極パターンを含む第2−2のストレージキャパシタを形成するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記ソース/ドレーンパターンを形成するステップは、前記データラインと並んで位置すると共に前記第2の薄膜トランジスタの第3のドレーン電極と接続するセンシング信号伝達ラインを形成するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【公開番号】特開2007−164127(P2007−164127A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155659(P2006−155659)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(501426046)エルジー.フィリップス エルシーデー カンパニー,リミテッド (732)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(501426046)エルジー.フィリップス エルシーデー カンパニー,リミテッド (732)
【Fターム(参考)】
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