説明

液晶表示装置

【課題】液晶層の散乱による黒表示の光漏れを低減でき、コントラスト比が高い優れた画質性能を有する液晶表示装置を提供する。
【解決手段】一対の基板と、一対の基板に挟持された液晶層と、一対の基板の一方に形成され、液晶層に電界を印加するための電極群と、を有する液晶パネルと、一対の偏光板と、一対の基板の外側に配置する光源ユニットと、を有し、電極群は共通電極,画素電極を含み、画素電極および共通電極の一方は、櫛歯状であり、液晶層は、常光屈折率が1.46以上1.49以下であり、異常光屈折率が1.54以上1.59以下であり、平均弾性定数が11.2×10-12N以上25×10-12N以下であって、ネマティック相を示す液晶材料を有し、液晶パネルのコントラストは1000以上であり、最大輝度表示に対する相対輝度5%の値と最小輝度との比で示す階調コントラスト比が少なくとも50である液晶表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の基板間に液晶層を有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイは、これまで表示装置の主流であったCRT(Cathode Ray Tube、一般にブラウン管と称される)にくらべて薄型軽量にできるという強みに加え、画質向上技術の進展に伴い、その用途,市場が拡大されてきた。
【0003】
近年、デスクトップ型パーソナルコンピューター用のモニター、あるいは印刷やデザイン向け用途のモニター,液晶テレビとしての用途拡大に伴って、良好な色再現性,高いコントラスト比に対する要求が強まっている。
【0004】
液晶表示装置における正面コントラスト比は、黒表示における輝度がゼロでなく有限の値(以下、黒輝度と称する)を持つことから、液晶パネルの有効透過率で決まる白表示における輝度(以下、白輝度と称する)を黒輝度で除した値で定義される。
【0005】
なお、液晶表示装置は、輝度が視野角に依存するため、正面コントラスト比と視野角コントラスト比で区別されることが多い。前者は、パネル正面への輝度値で定義される値であり、具体的には、2度視野,10度視野で定義される輝度、すなわち輝度計で測定する際の輝度で求められる。
【0006】
後者の視野角特性は、光源強度の拡散プロファイル,偏光板,位相差フィルム等による視野角補償の度合い、液晶分子の配向制御等で決定される特性である。ただし、正面コントラスト比と視野角コントラスト比は、完全に独立した特性ではなく、正面コントラスト比が高くなれば、視野角コントラスト比も高くなるという正の相関があるので、正面コントラスト比改善は液晶表示装置の画質向上に非常に有効である。
【0007】
なお、白表示における有効透過率とは、開口率,液晶のリタデーション等の光学定数、ノーマリクローズ型であるならば、電圧が有効に印加されて表示される領域の割合等で影響される値である。
【0008】
正面コントラスト比を向上するには、黒輝度の低減,白輝度の増大が有効であることは明らかであり、このうち、黒輝度について、液晶パネル内に存在する部分偏光解消部材によって、増大することが報告されている(非特許文献1,非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】M. Yoneya et al., J. Appl. Phys.,98(2005), p.016106.
【非特許文献2】Y. Utsumi et al., EuroDisplay’05,P-27.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
液晶テレビとして使用される液晶表示装置は、一般に、偏光を利用している。すなわち、液晶パネルの背面に配置された光源からの入射光が偏光に制御され、その入射偏光は、液晶層の配向状態によって変化し、所望の強度の光を出射することによって表示される。液晶の配向状態は、基板に形成された電極によって電界が印加され、その強度で制御される。電界が無印加の状態において、光を遮断し、電界印加によって光を透過させる表示方法をノーマリクローズモード、あるいはノーマリブラックモードと呼び、一般に液晶テレビはこのモードが適用される。テレビにおいて、強く求められる画質が高コントラスト比であり、そのためには、光を遮断して表示する黒の輝度をいかに低減するかが重要となる。これを実現するためには、電界無印加の状態の液晶配向状態で光を遮断する方が、電界印加により配向が変化した状態で光を遮断するよりも、より効果的に光を遮断することができるからである。
【0011】
ノーマリクローズモードでは、電界無印加状態で黒を表示するので、入射する偏光の偏光度、すなわち、光源と液晶層の間に配置される偏光板の偏光度が非常に高いことが重要である。この偏光が、初期配向状態の液晶層を通過する際に完全に保持されれば、液晶層の上側(観察者側)に、偏光軸を直交に配置した偏光板によって、偏光は遮断される。これが、黒表示における輝度となる。通常用いられている偏光板は、ポリビニルアルコールをヨウ素や二色性色素で染色,延伸して得られる偏光板であり、その偏光度は十分に高い。たとえば、その偏光板自身のコントラスト比(一対の偏光板を用いて、偏光軸を平行に2枚配置した場合の明るさを、偏光軸を直交に2枚配置した場合の明るさで割ることで得られる値)は、1万以上であることが多い。
【0012】
しかしながら、液晶表示装置として、我々が観察するコントラスト比はその1/10程度にすぎない。これは、一対の偏光板の間、すなわち液晶パネル内に、入射した偏光を望ましくない偏光状態、もしくは部分的に偏光を解消した状態の光に変えてしまう部材が存在するからである。たとえば、カラーフィルター層内の顔料微粒子による散乱,液晶の配向乱れ等に起因する光漏れである。また、非特許文献1では、液晶層の散乱もコントラスト低下要因であることが述べられている。これらのうち、カラーフィルター,液晶配向乱れについてはよく知られているし、それらの課題を解決する手段も種々報告されている。しかしながら、液晶層の散乱については、バルクの液晶層の散乱についてはよく知られている(チャンドラセカール,リキッド クリスタルズ セカンドエディション、ケンブリッジユニヴァーシティプレス、1992、第3章第9節)が、実際の液晶ディスプレイに於ける影響、すなわち直交した偏光板の間に配置された液晶層で生じる散乱が、光漏れとどのような相関関係にあり、黒表示の輝度上昇に寄与しているかについての定量的な評価の報告はない。
【0013】
よって本願発明は、液晶層の散乱による黒表示の光漏れを低減でき、コントラスト比が高い優れた画質性能を有する液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、一対の基板にそれぞれ配置された一対の偏光板と、一対の基板に挟持された液晶層と、一対の基板の少なくとも一方に形成され、液晶層に電界を印加するための電極群と、を有する液晶パネルと、一対の基板の外側に配置する光源ユニットと、を有し、一対の基板に挟持された液晶は、その常光屈折率が1.46以上1.49以下であり、異常光屈折率が1.54以上1.59以下であり、平均光弾性定数が8以上25以下であって、ネマティック相を示す液晶材料である構成とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明においては、黒表示の光漏れを低減することができ、コントラスト比が高い優れた画質性能を有する液晶表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による液晶表示装置の構成の一例を示す模式断面図。
【図2】本発明における散乱指数と液晶の光漏れとの相関についての一例。
【図3】本発明における散乱指数と液晶の散乱強度との相関についての一例。
【図4】本発明の一実施例に用いたユニットセルの概略図。
【図5】液晶層の光散乱強度を測定した結果の一例を示す図。
【図6】本発明におけるバックライトユニットの左右方向に対する光源強度の視野角特性の一例を示す図。
【図7】本発明による液晶表示装置の使用形態の一例である一画素付近の模式断面図。
【図8】本発明による液晶表示装置の使用形態の一例であるアクティブマトリクス基板の一画素付近の模式図。
【図9】本発明による液晶表示装置の使用形態の一例であるカラーフィルター基板の一画素付近の模式図。
【図10】本発明による液晶表示装置の使用形態の一例であるカラーフィルター基板の一絵素付近の模式図。
【図11】本発明における散乱指数とパネルコントラストの相関についての一例。
【図12】本発明における散乱指数と黒表示の輝度との相関についての一例。
【図13】本発明による液晶表示装置のパネルコントラストに対する階調コントラスト特性を示す図。
【図14】本発明による液晶表示装置のパネルコントラストに対する階調コントラスト特性の低階調付近を示す図。
【図15】本発明による液晶表示装置の左右方向に対するコントラスト比変動を示す一例。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本願発明の特徴は、一対の基板にそれぞれ配置された一対の偏光板と、一対の基板に挟持された液晶層と、一対の基板の少なくとも一方に形成され、液晶層に電界を印加するための電極群と、を有する液晶パネルと、一対の基板の外側に配置する光源ユニットと、を有し、液晶層は、その常光屈折率が1.46以上1.49以下であり、異常光屈折率が1.54以上1.59以下であり、平均光弾性定数が8以上25以下であって、ネマティック相を示す液晶材料を有することである。
【0018】
以下、図面を参照して、本発明による液晶表示装置の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0019】
液晶材料A〜Cの物性を表1に示す。表1は、異常光屈折率ne,常光屈折率no,それらの差である屈折率異方性Δn,平均弾性定数K=(K1+K22+K33)/3,液晶層の厚みdと散乱指標Skを示している。発明者らは、液晶層の微分散乱断面積の大きさを表す式(1)から、液晶層の光漏れ(直交偏光板間に配置したときに観察される透過率を意味する)強度を表す指標として、式(2)の散乱指標Skを見出した。この指標は、液晶層の実際の散乱強度と光漏れ、それぞれに対して正比例関係にある。
【0020】
【数1】

【0021】
【数2】

【0022】
ここで、Δnは液晶材料の屈折率異方性、neは異常光屈折率、noは常光屈折率、dは液晶層の厚み、KはスプレイK11,ツイストK22,ベンドK33の弾性定数の平均値を表す
【0023】
【表1】

【0024】
図2は、散乱指標Slcと光漏れ、図3は散乱指標Slcと散乱強度との相関関係を示している。なお、本実施例に用いた液晶セルは、0.7mm厚さの無アルカリガラスを用いて、ポリイミド配向膜を塗布し、ラビング後、所定のセルギャップ(液晶層厚み)を保持するためのスペーサビーズを分散したシール剤により作成したユニットセルである(図4に示す)。散乱光は半導体レーザ(651.5nm)を光源として、コリメートレンズ,コンデンサーレンズを介して、ユニットセルに入射角を5度から25度までかえて照射した際に、ユニットセルの正面(鉛直方向)に出射する光を散乱光として輝度計により測定した。この測定例を図5に示す。入射角が鉛直方向に近いほど、正面への出射光(散乱光)強度が高い。入射角5度から25度の散乱光強度を積分した値が図3に示す散乱強度である。
【0025】
本願発明は、液晶層は、鉛直方向から入射される光の偏光度に対して、鉛直方向から30度から70度に傾斜して入射される光の偏光度が高いとする。より好ましくは、30度から45度に傾斜して入射される光の偏光度が高いとする。
【0026】
一方、液晶表示装置において、液晶の熱揺らぎに起因する光散乱が偏光を解消し、生じる光漏れは、光源として拡散光源を用いているためである。すなわち、液晶表示装置は、広い視野角特性が要求されるため、液晶パネルに入射される光は、ある程度の拡散した光であることが必要である。蛍光管や、発光ダイオード等の光源から発した光は、直下型である場合には、拡散シートや集光シートを通して、拡散された光として液晶に入射される。サイドライト型では、導光板を用いる必要があるが、この場合でも拡散された光が液晶パネルに入射される。例えば、図6に示すように液晶層に入射する光は角度分布を有する。液晶層に斜め方向から入射する偏光は、液晶層の熱揺らぎによる光散乱が生じ、正面方向への出射光となる。この鉛直方向への出射光は、液晶の熱揺らぎによって散乱された光であり、偏光が解消された光である。そのため、液晶ディスプレイにおける黒表示の光漏れとなる。
【0027】
そこで、液晶層の光漏れを測定する際には、実施例2で用いたバックライトユニットを使った。直交偏光板を配置し、その間に回転ホルダーに設置したユニットセルを配置して、透過光が最小となる角度に合わせる。そのときの透過光強度をバックライトユニットの輝度で除した値が透過率で、図2に示す値である。なお、バックライト上でユニットセルを測定するときは、バックライトの熱により、表面温度が40度程度になった。屈折率,弾性定数は温度によって変化する。表1は40度における値であり、図2を作図する際の散乱指標はこの値を元にしている。レーザ光源を用いて散乱光を測定する際は室温であるため、図3の散乱指標はそれぞれ20度における値を用いて算出している。このように、温度で特性が変化するので、液晶表示装置とする場合には、実際の使用温度における値を用いればよい。一般に、温度が低下すれば、散乱光強度,光漏れともに減少する。屈折率も弾性定数も温度低下に伴って増大するが、弾性定数の増加率の方が大きいためである。また、本実施例、以下の実施例の液晶表示装置では液晶層の温度は約40度であるが、用いるバックライトユニットによって温度が変わる場合には、その温度における散乱指標との関係とすればよい。また、本発明では、液晶の屈折率は546nmを基準としている。
【0028】
なお、液晶材料の屈折率異方性(異常光屈折率と常光屈折率の差、Δnで表される)と液晶層の厚み(dで表される)の積で示されるリタデーション(複屈折位相差とも称される、dΔnで表される)は、ノーマリクローズモード液晶表示装置の白表示の特性を決める重要な構成要素であるため、白表示の特性を考慮した値に設定することが重要である。そのためには、0.32以上0.40以下であることが好ましい。
【0029】
以上から、黒表示、及び白表示双方において最適な値とし、高いコントラスト比を得るためには、液晶材料の光学的性質を示す屈折率について、その常光屈折率が1.46以上1.49以下であり、異常光屈折率が1.54以上1.59以下であり、かつ、機械的性質を示す弾性定数のうち、スプレイK11,ツイストK22,ベンドK33の平均値で表される平均弾性定数Kが少なくとも8以上であるネマティック液晶材料を用いればよいことがわかった。
【0030】
すなわち、屈折率を低減,弾性定数を増大させることが重要であるが、屈折率異方性は前述のように白表示特性から決められているため、異常光,常光屈折率の絶対値を低減することが好ましい。弾性定数は増大すればするほどよいが、より好ましくは9以上、さらに好ましくは10以上である。上限は、理論的には液晶相を示す材料としての限界値となるが、実用上の観点からは、ベンドK33(ほとんどの材料で最も大きい値を示す)以下であって、ほぼ25以下となる。好ましくは20以下となる。
【0031】
この液晶材料を用いることで、ノーマリクローズモード液晶表示装置における黒表示の光漏れを劇的に低減することが可能となる。本発明により、黒輝度を低減し、かつ白輝度を十分に得ることができ、液晶表示装置において高いコントラスト比を得ることができる。
【実施例2】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0033】
本発明の第1実施例である液晶表示装置の製造について、図1,図7〜図10を参照して説明する。図1は、本発明による液晶表示装置の実施の形態を説明する模式断面図である。図7,図8は、本発明による液晶表示装置の実施の形態を説明する一画素付近の模式断面図である。図9は、本発明による液晶表示装置の実施の形態を説明するアクティブマトリクス基板の一画素付近の構成を示す模式図、図10はカラーフィルター基板の一絵素(本実施例では、R,G,B画素の三原色構成)付近の模式図である。
【0034】
本発明の液晶表示装置は、図1に記載の通り、一対の基板(基板31,32)と、その一対の基板に挟持された液晶層21と、一対の基板の少なくとも一方に形成され、液晶層21に電界を印加するための電極群と、を有する液晶パネル15と、その液晶パネル15を挟持する一対の偏光板(偏光板11,12)と、光学シート17,光源を有する光源ユニット16とを備える。
【0035】
図7〜図9に示すように、アクティブマトリクス基板として基板31上には、ITO(インジウム−ティン−オキサイド)からなる共通電極(コモン電極)33が配置され、Mo/Al(モリブデン/アルミニウム)からなる走査電極(ゲート電極)34、および共通電極配線(コモン配線)46がITO共通電極に重なるように形成され、この共通電極33,ゲート電極34、および共通電極配線46を被覆するように窒化珪素からなるゲート絶縁膜37が形成されている。また、走査電極34上には、ゲート絶縁膜37を介してアモルファスシリコンまたはポリシリコンからなる半導体膜41が配置され、アクティブ素子として薄膜トランジスタ(TFT)の能動層として機能する。また、半導体膜41のパターンの一部に重畳するように、Cr/Mo(クロム/モリブデン)よりなる信号電極(ドレイン電極)36と画素電極(ソース電極)配線48が配置され、これらすべてを被覆するように窒化珪素からなる保護絶縁膜38が形成されている。
【0036】
また、図7に示すように、液晶層21を挟持するように一対の配向膜(配向膜22,23)が配置されている。アクティブマトリクス基板である基板31とは反対側の基板32上には、カラーフィルター層42が形成され、その上にオーバーコート層43が形成されている。また画素間にはブラックマトリクス44が形成されている。
【0037】
また、図8に示すように、保護絶縁膜38を介して形成されたスルーホール45を介してメタル(Cr/Mo)の画素電極(ソース電極)配線48に接続するITO画素電極(ソース電極)35が保護絶縁膜38上に配置されている。また、図9からわかるように、平面的には一画素の領域においてITO共通電極(コモン電極)33は平板状に形成されており、ITO画素電極(ソース電極)35が約8度傾いた櫛歯状に形成されている。対角32インチ,WXGAの画素数を有するアクティブマトリクス基板を得た。
【0038】
次に、図10に示すように、基板32上に、東京応化工業(株)製のブラックレジストを用いて、定法であるフォトリソグラフィー法により、塗布,プリベーク,露光,現像,リンス,ポストベークの工程を経てブラックマトリクス44を形成した。本実施例では、膜厚を1.5μmとしたが、膜厚は、光学濃度が概ね3以上になるように、用いるブラックレジストにあわせればよい。次に、カラーレジスト3色を用いて、定法であるフォトリソグラフィー法に従い、塗布,プリベーク,露光,現像,リンス,ポストベークの工程を経て、カラーフィルター層42を形成した。本実施例では、青が3.0μm、緑が2.8μm、赤が2.7μmとしたが、膜厚は所望の色純度、もしくは液晶層厚に対して適宜あわせればよい。本実施例では、ブラックマトリクス44は、1画素を取り囲むように形成したが、TFT基板の走査電極34と重なる領域に形成し、異なる色が重なる領域には形成せず、隣接し、かつ異なる色のレジストが重なるように形成してもよい。また、一般にインクジェット方式と呼ばれる方法で作成したカラーフィルターを用いてもよい。
【0039】
次に、平坦化とカラーフィルター層の保護を目的として、新日鐵化学V−259を用いて、オーバーコート層43を形成した。露光は、高圧水銀ランプのi線により、200mJ/cm2の光量を照射し、次いで200℃30分加熱により形成した。膜厚は、画素上でほぼ1.2〜1.5μmであった。なお、カラーフィルター層からの防汚が十分である場合には、オーバーコート層は形成しなくても構わない。次に、柱状スペーサー47を、感光性樹脂を用いて、定法であるフォトリソグラフィー法とエッチング処理により、青画素同士に挟まれたブラックマトリクス上に、ほぼ3.9μmの高さで形成した。なお、柱状スペーサーは、必要に応じて任意の位置に形成でき、本実施例に限定されない。また、球状のボールスペーサーを印刷やインクジェット方式等により、選択配置する方法でもよい。
【0040】
TFT基板,カラーフィルター基板、それぞれにポリアミック酸ワニスを印刷形成し、210℃30分の加熱処理を行い、約100nmの緻密なポリイミド膜からなる配向膜22,23を形成し、ラビング処理した。本実施例の配向膜材料には特に限定はなく、たとえば、ジアミンとして2,2−ビス[4−(p−アミノフェノキシ)フェニルプロパン]、酸無水物としてピロメリット酸二無水物を用いたポリイミドやアミン成分としてパラフェニレンジアミン,ジアミノジフェニルメタンなどを用い、酸無水物成分として脂肪族テトラカルボン酸二無水物やピロメリット酸に無水物などを用いたポリイミドでもよい。本実施例ではラビング法を用いたが、これに限定されることなく、たとえば、光官能性の配向膜材料を用いて、偏光紫外線照射による配向膜形成であってもよし、ダイヤモンドライクカーボンを用いたイオンビーム法であってもよい。液晶配向方向は、図9に示す走査電極34の方向、すなわち図面の水平方向とした。
【0041】
また、液晶層が示す透過軸が、一対の偏光板のうち光源側に配置される偏光板の透過軸とほぼ平行に配置した。
【0042】
次に、これらの2枚の基板をそれぞれの液晶配向能を有する配向膜22,23を有する表面を相対させて、周辺部にシール剤を塗布し、液晶パネルを組み立てた。
【0043】
このパネルに、誘電率異方性が+3.4(1kHz,25℃)であり、異常光屈折率が1.5875、常光屈折率が1.4873、屈折率異方性が0.1002(波長546nm,25℃)、K11が16.4、K22が8.7、K33が21.3、平均弾性定数が15.5(25℃)のネマティック液晶組成物を封入した。
【0044】
液晶パネル基板の外側に、偏光板11,12を直交するように貼付した。このとき、視野角補償フィルムを用いれば、視野角方向のコントラスト向上効果が得られる。本発明により正面コントラストを向上できるので、視野角補償フィルムを併用することで、視野角方向へのコントラスト向上効果も得られ、ディスプレイの画質はさらに向上する。
【0045】
駆動回路,光源ユニットなどを接続して、液晶モジュールとし、液晶表示装置を得た。光源ユニットの構成は、光源として三波長蛍光管を12本用いる直下型であり、光源上に、拡散板,拡散シート3枚を配置した。なお、光源ユニットの構成は、本実施例に限定されない。拡散シートだけでなく、集光シートや偏光変換層による光利用効率向上シートを用いる構成であってもよい。また、光源では、蛍光管の場合、熱陰極管,冷陰極管のどちらであってもかまわないし、発光ダイオードや、有機EL等を光源として用いてもよい。直下型でなく、サイドライト型とする場合には、導光板を用いればよい。
【0046】
本実施例における液晶表示装置のパネルコントラスト比は1530であった。なお、パネルコントラスト比は、BL光源の調光がなく、同一光源強度における最小輝度と最大輝度から定義されるパネル固有のコントラスト比として定義する。測定方法としては、同一光源強度において、全画面最大輝度,最小輝度を表示させて最大輝度を最小輝度で除した値、もしくは、背景画面を最小輝度(最小階調)として、同一画面の一部に最大階調(最大輝度)のウィンドウを表示させ、その最大輝度を背景の最小輝度で除した値、として測定する。画面の表示輝度に合わせてγを補正する画像処理エンジンが作用する場合は、前者の全面表示を用いたコントラスト、画面の表示輝度に合わせた画像エンジンを作用させない場合は、どちらでもよい。また、画像エンジンを考慮した実用上のコントラストを評価する場合には、後者の方法で測定する。本明細書では、前者の方法によるコントラストをパネルコントラスト、後者の方法で測定するコントラストをダイナミックγコントラスト、BLの調光を含めてすべての画像処理エンジンを作動させた状態で、同一画面の表示(ウィンドウ表示によるコントラスト測定)におけるコントラストを実用コントラストとして定義する。
【0047】
本実施例におけるパネルと後述する比較例1のパネルを並べて、延べ57名の観察者にDVDによる映画を鑑賞してもらったところ、54名から本実施例のパネルで見る画像が明らかに美しいとの回答を得た。3名は、差異がよくわからないとの回答であった。57名の内訳は、23名がディスプレイ開発従事者、34名が非関係者であった。年齢は25歳から62歳で、最大分布は35歳から45歳である。
【0048】
[比較例1]
比較例として、実施例1と液晶材料のみ異なるパネルを作成した。本比較例に用いた液晶材料Bは、誘電率異方性が+4.3(1kHz,25℃)であり、異常光屈折率が1.5938、常光屈折率が1.4934、屈折率異方性が0.100(波長546nm,25℃)、平均弾性定数が7.8(25℃)のネマティック液晶組成物を封入した。本比較例のパネルコントラストは870であった。
【実施例3】
【0049】
液晶材料C〜Jを用いて、それぞれ実施例1と同様の液晶パネルを作成した。各物性と液晶層の厚み、式(1)で定義したSk、およびパネルコントラスト(CR)を表2に示す。
【0050】
【表2】

【0051】
散乱指数Skとパネルコントラストの相関性を図11に示す。図11に示すように、散乱指数とパネルコントラストはよい相関性があることが明らかである。なお、この相関性は、リタデーション(液晶のΔnと液晶層厚みの積)が著しく異ならない条件のときに成り立つが、実際の液晶パネルでは、リタデーションの値は白表示の輝度、あるいは最大輝度の値を支配する因子であり、実用的な液晶パネルにおける設定値の範囲内であれば、問題なくこの相関性が得られる。
【0052】
この相関から、散乱指数が4(×104m/N)以下であれば、パネルコントラストが1000以上である関係がわかる。同様に、散乱指数が3.2(×104m/N)以下であればパネルコントラストは1200、さらに散乱指数が2.5(×104m/N)以下であればパネルコントラストは1400以上が得られる。
【0053】
なお、このとき、液晶パネル内における液晶以外の散乱媒体であるカラーフィルターと電極基板の偏光解消度,偏光子の偏光度によって、散乱指数とパネルコントラストの関係は平行移動する。本実施例に於いては、偏光度0.99967の偏光板と、偏光解消度が1.5〜1.8×10-4の範囲にあるカラーフィルターを用いている。これらの部材の偏光度,変更解消度が大きく変動する場合は、改めて相関性を求める必要があるが、現実的には、高コントラスト化が要求される液晶パネルにおいては、それらの部材に対する偏光解消度は低減する改善がなされ、偏光板偏光度はより高くなる改善であり、上記の散乱指数、たとえば散乱指数が3.2(×104m/N)のとき、現状ではパネルコントラストが1200であるパネルが1300に向上する、という改善方向であるため、この指標で決めておけば何ら問題はない。
【0054】
本実施例における偏光板偏光度Pは、光源としてバックライトユニットを用いて、一対の偏光板をクロス(L90),パラレル(L0)配置したときの輝度を測定して、式(3)により求めた。
【0055】
【数3】

【0056】
カラーフィルターの偏光解消度dは、光源としてバックライトユニットを用いて、一対の偏光板の間にカラーフィルター基板を配置し、偏光板をクロス(L90′),パラレル(L0′)配置したときの輝度を測定して式(4)により求めた。
【0057】
【数4】

【0058】
ここで、P′は、カラーフィルターの分光特性を考慮した偏光板偏光度である。
【0059】
また、図12は、黒表示の輝度と散乱指数との相関である。上述の白表示の影響を排除できるため、散乱強度による黒表示の光漏れを表しており、図12は、非常に良好な相関性を示す。すなわち、カラーフィルターや電極基板等の偏光解消度を低減したり、偏光板の偏光度を向上したりすることで、図12において下方にシフトする。
【0060】
次に、被験者7名で実施した官能試験結果を述べる。
【0061】
7名の被験者に、平均輝度レベル(ALL)が5%から40%の映像が全体の87%を占めるテレビ放送を5分、平均輝度レベル(ALL)が4%から40%の映像が全体の95%を占める映画を5分、1回鑑賞する毎に3分の休憩をとって鑑賞してもらった。まず、テレビ放送、次に10分の休憩を挟んで映画を鑑賞してもらった。被験者に見せるディスプレイがどのタイプであるかは伏せ、テレビ放送と映画放送を鑑賞する差異の順番を変えるようにした。部屋は、垂直照度100ルクス程度とし、間接照明を用いて、ディスプレイ表面に照明が映り込まないようにした。
【0062】
官能試験に用いたディスプレイは、液晶材料A(実施例1),B(比較例1),C(実施例3),I(実施例3)の4台で、以下、液晶材料で記載する。
【0063】
5分の映像をみた直後に、以下の5段階で評価してもらった。許容限を3.5、我慢限を2とする。
【0064】
5:非常に美しい画像が見られる
4:ところどころ物足りなさを感じるが、概ね美しい画像が見られる
3:美しさを感じることはほとんどないが、不満もない
2:ところどころ不満がある
1:強く不満を感じる
この結果を表3に示す。表中の数字は被験者7名の平均点である。
【0065】
【表3】

【0066】
TV放送においては、比較例のB以外のディスプレイで許容限をクリアした。映画放送においては、許容限がA、我慢限がC,Hであり、Bでは我慢限を下回った。Bでは、TV放送のみを鑑賞する分には比較例Bでも我慢はできるか、映画(DVD)鑑賞には堪えられない画質であることがわかった。リビングで映画を鑑賞することは日常的とまではいかないにしても、週末に鑑賞することは多い。このことから、パネルコントラストが少なくとも1000が必要であることがわかる。
【0067】
パネルコントラスト1000を達成するためには、散乱指数Skが3.85以下となる必要がある。そのためには、液晶材料は、異常光屈折率が1.6を超えてはならず、平均弾性定数は9.4以上であることが必要である。前述したとおり、リタデーション(屈折率異方性と液晶層厚みの積)は、白表示の特性から大きく変更されることはないので、散乱指数に関わる物性値をすべて任意に決めることはできない。そのため、液晶材料の異常光屈折率と平均弾性定数の臨界値としての数値が決定されるのである。
【0068】
さらに好ましくは、パネルコントラスト1200であることが、表2からわかる。すなわち、ディスプレイI(パネルコントラスト1010)の映画鑑賞の場合、平均では我慢限をクリアするが、標準偏差を考慮すると、このディスプレイでは我慢限をクリアできない、すなわち、不満を感じる人がかなりの割合で存在することが読み取れるからである。パネルコントラスト1200以上であれば、かなりの割合で我慢限をクリアすることが表2からわかる。従って、より好ましくはパネルコントラスト1200であることがわかる。パネルコントラスト1200を達成するには、散乱指数Skが3.11以下となる必要がある。そのためには、液晶材料は、異常光屈折率が1.59を超えてはならず、常光屈折率は1.49を超えてはならず、平均弾性定数は11.5以上であることが必要である。前述したとおり、リタデーション(屈折率異方性と液晶層厚みの積)は、白表示の特性から大きく変更されることはないので、散乱指数に関わる物性値をすべて任意に決めることはできない。そのため、液晶材料の異常光屈折率,常光屈折率と平均弾性定数の臨界値としての数値が決定されるのである。
【0069】
さらに好ましくはパネルコントラスト1500以上である。いずれにおいても許容限をクリアできるからである。パネルコントラスト1500を達成するためには、散乱指数Skが2.3以下となる必要がある。そのためには、液晶材料は、異常光屈折率が1.59を超えてはならず、常光屈折率は1.49を超えてはならず、平均弾性定数は15以上であることが必要である。前述したとおり、リタデーション(屈折率異方性と液晶層厚みの積)は、白表示の特性から大きく変更されることはないので、散乱指数に関わる物性値をすべて任意に決めることはできない。そのため、液晶材料の異常光屈折率,常光屈折率と平均弾性定数の臨界値としての数値が決定されるのである。
【0070】
また、画質評価の観点からも、本発明の有効性を説明できる。図13は、白表示の輝度を1として、各階調の輝度を相対輝度として横軸に、その相対輝度と黒表示の比である階調コントラストを縦軸に表した図である。■がパネルコントラスト1530であるA、◇がパネルコントラスト1200であるC、●がパネルコントラスト1010であるI、△がパネルコントラスト870である比較例Bである。
【0071】
低階調の輝度に対して、高いコントラスト比を保持するには、白黒表示の比で示されるパネルコントラストを十分に高くする必要がある。TV放送は、ALLが5%(相対輝度0.05)から40%(相対輝度0.4)が87%を占める。高階調側はつねに十分なコントラストが保持できるので、画質評価に強く影響するのは、低階調である。そこで、低階調付近(相対輝度0.1以下)における階調コントラストを図14に示す。ここから、これらのディスプレイの特徴が明確になる。コントラスト比が50以下になると、黒白の対比感が著しく劣るので、コントラスト比50は非常に重要な臨界値である。比較例Bは、TV放送の相対輝度0.05において、コントラスト比50を保持できない。これは、黒表示の輝度が高い(パネルコントラストが低い)からである。逆に、相対輝度0.05においてコントラスト比50を保持するには、少なくともパネルコントラスト1000が必要である、といえる。このことは官能試験結果とよく一致する。
【0072】
一方、相対輝度0.04(4%)においてコントラスト50以上となる。これを超えるのは、本実施例ではパネルAであり、官能試験結果も呼応している。
【0073】
また、テレビを視聴する条件において、画角の特性を評価することが重要である。すなわち、ハイビジョン放送では、3H(縦横比9:16のパネルサイズで、縦方向の長さの3倍)の距離で視聴することが適しているといわれている。つまり、パネルの端から端までを33度の角度で視聴することが、いわゆる没入感を得るのに適しているためといわれている。従って、33度の範囲内で、相対輝度0.05における階調コントラスト50が最も重要視される特性である。
【0074】
図15は、水平方向の視野角とコントラスト比を示す。本実施例における表示装置において、視野角33度では正面に対してコントラスト比が約10%低下する。この画角範囲内で、相対輝度0.05における階調コントラスト50を達成するパネルはA,Cであることから、パネルコントラスト1200以上が、テレビとして好ましいことがわかる。また、パネルコントラスト1500であるAは、相対輝度0.04の階調コントラストにおいて、画角範囲内もコントラスト50を保持できる。
【0075】
以上の結果から、少なくともパネルコントラスト1000が必要であることが明らかである。また、1200であればテレビとしてより好ましく、1500であれば、映画(低階調が多い映像)を視聴するにも十分な画質を提供できることがわかる。
【0076】
本発明では、パネルコントラストでのみ比較したが、たとえば、ALLにあわせてバックライトの輝度を調光する、あるいはALLにあわせて階調(ガンマ特性を)を制御する等、ダイナミックγコントラスト、実用コントラストの定義を用いれば、数値としてはパネルコントラストよりさらに改善した値を得ることができる。たとえば、人間の視知覚として、最大感度はコントラスト100〜200と言われている。そこで、相対輝度0.05の階調コントラストの目標を100とすると、パネルコントラストに求められる値は1850となるが、ダイナミックγコントラストや実用コントラストでは、パネルコントラスト1500あれば達成できると我々は見込んでいる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は液晶表示装置全般に関する。
【符号の説明】
【0078】
11,12 偏光板15 液晶パネル16 光源ユニット17 光学シート21 液晶層22,23 配向膜31,32 基板33 共通電極(コモン電極)34 走査電極(ゲート電極)35 画素電極(ソース電極)36 信号電極(ドレイン電極)37 絶縁膜38 保護絶縁膜39 層間絶縁膜40 薄膜トランジスタ41 半導体膜42 カラーフィルター層43 オーバーコート層44 ブラックマトリクス45 スルーホール46 共通電極配線47 柱状スペーサー48 画素電極配線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の基板と、
前記一対の基板に挟持された液晶層と、
前記一対の基板の一方に形成され、前記液晶層に電界を印加するための電極群と、を有する液晶パネルと、
前記一対の基板にそれぞれ配置された一対の偏光板と、
前記一対の基板の外側に配置する光源ユニットと、を有し、
前記電極群は共通電極および画素電極を含み、
前記画素電極または前記共通電極は、櫛歯状であって、
前記液晶層は、常光屈折率が1.46以上1.49以下であり、
異常光屈折率が1.54以上1.59以下であり、
平均弾性定数が11.2×10-12N以上25×10-12N以下であって、
ネマティック相を示す液晶材料を有し、
前記液晶パネルのコントラストは、1000以上であり、
最大輝度表示に対する相対輝度5%の値と最小輝度との比で示す階調コントラスト比が少なくとも50である液晶表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶表示装置において、
配向膜を有し、
前記配向膜は光官能性の配向膜材料で形成される、
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の液晶表示装置において、
前記画素電極および前記共通電極の一方は櫛歯状であって、他方が平板状である、
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の液晶表示装置において、
前記画素電極および前記共通電極のうち櫛歯状となる電極の表面には、配向膜が形成される、
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
請求項2に記載の液晶表示装置において、
前記配向膜の配向方向は、偏光紫外線照射により形成される、
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
前記液晶材料の屈折率異方性と前記液晶層の厚みを乗じた複屈折位相差が、0.32×10-6m以上0.40×10-6m以下である液晶表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
前記液晶材料の平均弾性定数が11.5×10-12N以上20×10-12N以下である液晶表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
前記液晶材料の平均弾性定数が15×10-12N以上20×10-12N以下である液晶表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
最大輝度表示に対する相対輝度4%の値と最小輝度との比で示す階調コントラスト比が少なくとも50である液晶表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
最大輝度表示に対する相対輝度5%の値と最小輝度との比で示す階調コントラスト比が、パネルの左右方向に対して鉛直方向から33度の範囲内で少なくとも50である液晶表示装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
最大輝度表示に対する相対輝度4%の値と最小輝度との比で示す階調コントラスト比が、パネルの左右方向に対して鉛直方向から33度の範囲内で少なくとも50である液晶表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−128635(P2011−128635A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10125(P2011−10125)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【分割の表示】特願2007−224999(P2007−224999)の分割
【原出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】