説明

液晶表示装置

【課題】横電界モードを用いた液晶表示装置において、配線の抵抗の抑制を図り、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑えることができる、液晶表示装置とその作製方法を提案する。
【解決手段】第1の配線と第2の配線の交差部において、一方の配線を分断し、分断した配線を絶縁膜上の接続電極で架橋し、寄生容量を低減することができる。また、画素電極である第1の電極層、共通電極である第2の電極層と同時に接続電極を形成し、これらの膜厚を厚くし、配線抵抗の小さい金属を用いることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる液晶表示装置および液晶表示装置の作製方法を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
液晶表示装置および液晶表示装置の作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薄型、軽量化を図った表示装置(所謂フラットパネルディスプレイ)には液晶素子を有する液晶表示装置、自発光素子を有する発光装置、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などが競合し、開発されている。
【0003】
液晶表示装置の表示方式としては、TN(Twisted Nematic)モードが代表的に用いられる。しかし、液晶層に対して縦向きに電界を印加するTNモードの液晶表示装置には、視野角による色変化や輝度変化が大きい、つまり、正常な表示を認識できる視野角が狭いという欠点があった。
【0004】
これに対してTNモードの他によく用いられる液晶表示装置の表示方式としてIPSモード(In−Plane−Switching)などの横電界モードが挙げられる。TNモードとは異なり、横電界モードは、基板に対して平行に電界を印加することにより液晶分子の駆動を行う。これにより、横電界モードの液晶表示装置は、TNモードの液晶表示装置より視野角を広げることが可能である。しかし、横電界モードもコントラスト比や応答速度などの面において問題が残っていた。
【0005】
液晶分子の応答速度の高速化が図られた表示モードとしては、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、ブルー相を示す液晶を用いるモードが挙げられる。
【0006】
特にブルー相を示す液晶を用いる表示モードは、液晶の応答速度が1msec以下であり、高速応答が可能なことに加えて、配向膜が不要、高視野角化が可能など、様々なメリットが挙げられる。(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、近年、液晶表示装置を大型化、高精細化しようとすると動きがみられる。高速応答が可能になると、動画表示性能が改善され、高品質な動画を提供することができる。しかし、液晶表示装置の大型化と高精細化しようとすると、高品質な動画を表示するために寄生容量や配線抵抗を低減し、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑える必要がある。
【0008】
液晶表示装置の大型化と高精細化が進むと、画素数が増加し、それに伴って走査線と、信号線とが交差する箇所が増加し、走査線と、信号線との間における寄生容量の総和が大きくなるため、信号の遅延が起こってしまうという問題もある。液晶表示装置の画素数が少ない場合、上記信号の遅延はあまり問題とはならないが、液晶表示装置の大型化と高精細化が進み、画素数が増加すると、上記寄生容量は液晶表示装置の駆動速度の向上を阻む一因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2005/090520号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の問題に鑑み本発明は、画素数を増加させても寄生容量が増大せず、これにより液晶表示装置の駆動速度の低下を抑えることができる液晶表示装置とその作製方法の提案を課題の一とする。
【0011】
また、液晶表示装置における問題として高いコントラストを実現するためには、白透過率(白表示時の光の透過率)が大きいことが必要である。
【0012】
白透過率を大きくするには、液晶層の広い領域で電界を形成し、その電界を用いて液晶分子を制御することが重要である。画素電極と共通電極との間に広く電界を形成するために液晶に高電圧を印加すると液晶層の劣化が生じる。
【0013】
また、液晶層の劣化を解決するために横電界方式を採用した液晶表示装置では、液晶表示装置の電極構造がメーカーによって異なっており、それぞれに特色のある技術的工夫が凝らされている。しかし、電極構造の検討は未だ十分であるとは言えず、それに伴って電極の作製方法も未だ十分に確立されているとは言えない。よって、液晶の特性を生かした新規な電極や電極の作製方法の提案が求められる。
【0014】
また、本発明は、コントラスト比の向上を図る、横電界方式を採用した高品質である液晶表示装置を提供することを課題の一とする。
【0015】
また、本発明は、横電界方式の液晶表示装置の電極とその作製方法の提案を課題の一とする。
【0016】
また、本発明は、高品質な動画を提供することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
開示する発明の一態様は、液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、画素領域と、を有し、画素領域の各画素は、トランジスタと、トランジスタと電気的に接続された第1の配線と、トランジスタと電気的に接続され、第1の配線に対して垂直で、且つ画素ごとに分断あるいは分離された第2の配線と、第1の配線と第2の配線の間に設けられた第1の絶縁膜と、トランジスタと第2の配線とを覆う第2の絶縁膜と、第1の配線を挟んで隣接する画素の第2の配線同士を電気的に接続する接続電極と、トランジスタと電気的に接続され、液晶層に接する第1の電極層と、第1の電極層の間に設けられ、且つ液晶層に接する第2の電極層と、を有する液晶表示装置であり、第2の配線は第1の配線よりも上にあり、接続電極は第2の絶縁膜を介して第1の配線の一部と重なり、接続電極、第1の電極層および第2の電極層の膜厚は、それぞれ液晶層の膜厚の10%以上100%以下であり、接続電極、第1の電極層および第2の電極層は、金属膜であり、第2の絶縁膜上に設けられている。
【0018】
また、開示する発明の他の一態様は、液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、画素領域と、を有し、画素領域の各画素は、トランジスタと、トランジスタと電気的に接続された第1の配線と、トランジスタと電気的に接続され、第1の配線に対して垂直で、且つ画素ごとに分断あるいは分離された第2の配線と、第1の配線と第2の配線の間に設けられた第1の絶縁膜と、トランジスタと第1の配線とを覆う第2の絶縁膜と、隣接する画素の第2の配線同士を電気的に接続する接続電極と、トランジスタと電気的に接続され、液晶層と接する第1の電極層と、第1の電極層の間に設けられ、かつ液晶層中に接する第2の電極層と、を有する液晶表示装置であり、第1の配線は第2の配線よりも上にあり、接続電極は第2の絶縁膜を介して第1の配線の一部と重なり、接続電極、第1の電極層および第2の電極層の膜厚は、それぞれ液晶層の膜厚の10%以上100%以下であり、接続電極、第1の電極層および第2の電極層は、金属膜であり、第2の絶縁膜上に設けられている。
【0019】
また、開示する発明の他の一態様は、上記構成において、接続電極、第1の電極層および第2の電極層上に接して第3の絶縁膜が設けられ、第3の絶縁膜は遮光性を有していてもよい。
【0020】
また、開示する発明の他の一態様は、上記構成において、接続電極、第1の電極層および第2の電極層上に接して第3の絶縁膜が設けられ、第3の絶縁膜は第2の基板に接していてもよい。
【0021】
また、開示する発明の他の一態様は、上記構成において、第3の絶縁膜は遮光性を有していてもよい。
【0022】
また、開示する発明の他の一態様は、上記構成において、第2の絶縁膜に設けられた開口を介して、第2の配線と、第1の配線を挟んで隣接する画素の第2の配線と、接続電極とが電気的に接続されている。
【0023】
また、開示する発明の他の一態様は、上記構成において、液晶層がブルー相を示す液晶を含んでいることが好ましい。
【0024】
また、開示する発明の他の一態様は、上記構成において、第1の配線と同一層に、当該配線と平行に設けられる、第1の電極層に容量電位を供給するための第3の配線を有することが好ましい。
【0025】
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、第1の電極層および第2の電極層は櫛歯状であることが好ましい。
【0026】
また、本発明の他の一態様は、上記構成において、第2の絶縁膜の膜厚は500nm以上5μm以下であることが好ましい。
【0027】
また、本明細書等において「電極」や「配線」という用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」という用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
【0028】
また、「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」という用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
【0029】
なお、本明細書等において、「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。
【0030】
例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極や配線などが接続対象間に含まれており、接続対象間において電気信号を授受するものであればよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一態様では、上記構成により、画素ごとに第2の配線が分断され、隣接する画素の第2の配線同士を絶縁膜上の接続電極で架橋することで接続電極を第1の配線と交差さる。その結果、絶縁膜を介して第1の配線と接続電極との間の距離をより長くすることができるため配線の交差部の寄生容量を低減することができる。よって、画素領域における寄生容量の総和を低減させることができ、画素数を増加させても画素領域における駆動速度の低下を抑制することができる。
【0032】
分断された二つの配線を透明導電性材料からなる接続電極を用いて接続する構成が例えば特開2011−017821号公報で示されているが、透明導電性材料は抵抗が大きいため、配線の抵抗が増大してしまう。
【0033】
しかし、本発明の一態様では、上記構成により、接続電極の材料に抵抗の小さい金属を用い、かつ膜厚を大きくすることで接続配線の抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。
【0034】
本発明の一態様では、上記構成により、高品質な動画を提供することができる。
【0035】
また、本発明の一態様では、上記構成により、画素電極である第1の電極層と共通電極である第2の電極層の膜厚を厚くすることで、第1の電極層と第2の電極層の表面積を液晶層の膜厚方向に(3次元的に)も拡大できる。
【0036】
よって、第1の電極層と第2の電極層間に電圧を印加した時、液晶層において広く電界を形成することができ、その電界を用いて液晶分子を制御でき、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白透過率を大きくし、コントラスト比が向上された液晶表示装置および該液晶表示装置の作製方法を提供することができる。
【0037】
また、本発明の一態様では、上記構成により、画素電極である第1の電極層、共通電極である第2の電極層、接続電極を同一層で同時に形成することができるため、工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の上面図。
【図2】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の断面図。
【図3】本発明の一態様に係る液晶表示装置の電界モードを説明する図。
【図4】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の作製方法を説明する図。
【図5】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の作製方法を説明する図。
【図6】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の上面図。
【図7】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の断面図。
【図8】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の作製方法を説明する図。
【図9】本発明の一態様に係る液晶表示装置の電極の形状を説明する図。
【図10】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の上面図。
【図11】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の断面図。
【図12】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の上面図。
【図13】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する画素の断面図。
【図14】トランジスタの断面図。
【図15】本発明の一態様に係る液晶表示装置を用いた電子機器を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0039】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下の説明に限定されず、趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0040】
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
【0041】
また、本明細書等にて用いる第1、第2、第3などの用語は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではない。そのため、例えば、「第1の」を「第2の」または「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。また、複数の構成が同一層に設けられるとは、該複数の構成が同時に形成され、同じ層として存在することを意味する。
【0042】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る液晶表示装置およびその作製方法について、図1乃至図5を用いて説明する。また、本発明の一態様に係る液晶表示装置に含まれるトランジスタは、ボトムゲート構造の逆スタガ型のトランジスタであり、分断された上部の配線が接続電極で電気的に接続され、接続配線が下部の配線と交差する構成を一例に挙げる。
【0043】
本発明の一態様にかかる液晶表示装置の画素領域は、複数の第1の配線と、複数の第2の配線と、複数のトランジスタと、液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、を有している。本発明の一態様にかかる液晶表示装置の、画素領域の一部の構成について説明する。図1は液晶表示装置の平面図であり、1画素分の画素を示しており、本実施の形態に示す液晶表示装置では当該画素がマトリクス状に複数設けられる。また、図2は図1の線X1−X2、線X3−X4、線X5−X6における断面図をそれぞれ示す。
【0044】
以下に本実施の形態に示す液晶表示装置の各構造について詳細を説明する。
【0045】
図1、図2に示すトランジスタを有するアクティブマトリクス型の液晶表示装置の1画素は、トランジスタ301と、画素電極層として機能する第1の電極層302と、共通電極層として機能する第2の電極層303と、容量素子304とを有する。
【0046】
まず、トランジスタ301の構成について説明する。図2に示すように、トランジスタ301は、第1の基板318上に設けられた、絶縁膜319と、絶縁膜319上の第1の配線305と、第1の配線305上のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜320と、絶縁膜320を間に挟んで第1の配線305と重なる位置に形成された半導体層306と、絶縁膜320および半導体層306上のソース電極307およびドレイン電極308と、半導体層306、ソース電極307およびドレイン電極308上の絶縁膜321と、絶縁膜321上の絶縁膜322と、を有する。
【0047】
トランジスタ301の各構成の詳細については、後で本発明の一態様にかかる液晶表示装置の作製方法で説明する。
【0048】
トランジスタ301において、ソース電極307は、ソース電極307上の絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323が有する開口部を介して、第1の接続電極311に電気的に接続されている。ドレイン電極308は、ドレイン電極308上の絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323が有する開口部を介して、第2の接続電極312に電気的に接続されている。導電膜314は、導電膜314上の絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323が有する開口部を介して、画素電極として機能する第1の電極層302に電気的に接続されている。
【0049】
本実施の形態では、ソース電極307は、第1の接続電極311に電気的に接続されているが、ソース電極307と第1の接続電極311の間に電極や配線などを介して電気信号を授受する構成としてもよい。同様にドレイン電極308は、第2の接続電極312に電気的に接続されているが、ドレイン電極308と第2の接続電極312の間に電極や配線などを介して電気信号を授受する構成としてもよい。同様に、導電膜314は、画素電極として機能する第1の電極層302に電気的に接続されているが、導電膜314と第1の電極層302の間に電極や配線などを介して電気信号を授受する構成としてもよい。
【0050】
また、第1の配線305はゲート電極として機能し、走査線としても機能する。また、第2の配線310と隣接画素の第2の配線309は第1の接続電極311と電気的に接続されており、共に信号線として機能する。また、第1の配線305と、第2の配線309および第2の配線310とは、第1の接続電極311によって直交している。
【0051】
本実施の形態では、第2の配線309および第2の配線310は、第1の接続電極311と電気的に接続されているが、第2の配線309と第1の接続電極311、第2の配線310と第1の接続電極311の間に電極や配線などを介して電気信号を授受する構成としてもよい。
【0052】
図1に示すように、第2の配線309、第2の配線310が互いに平行(図中上下方向に延伸)かつ互いに離間した状態で配置されている。第1の配線305は、第2の配線309、第2の配線310に対して垂直な方向(図中左右方向)に延伸し、かつ互いに離間するように配置されている。第3の配線316は、第1の配線305に隣接する位置に配置されており、第1の配線305に平行な方向、つまり、第2の配線309、第2の配線310に対して垂直な方向(図中左右方向)に延伸している。また、第3の配線316と導電膜314の重畳する領域に容量が形成されている。
【0053】
また、走査線と信号線の交差部において分断され、信号線として機能する第2の配線309と第2の配線310を平坦化された絶縁膜323上の第1の接続電極311で架橋する。また、第1の配線305と第3の配線316上に設けられる絶縁膜323の膜厚は500nm以上5μm以下とすることが好ましい。これにより、厚い絶縁膜323を介して第1の接続電極311と第1の配線305との間の距離をより長くすることができるため、配線の交差部の寄生容量を低減することができる。よって、画素領域における寄生容量の総和を低減させることができ、画素数を増加させても画素領域における駆動速度の低下を抑制することができる。
【0054】
また、絶縁膜323上にある第1の接続電極311の材料を抵抗の小さい金属を用い、膜厚を厚くすることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。
【0055】
なお、本実施の形態では、第1の接続電極311を用いて、第2の配線309および第2の配線310とソース電極307とを電気的に接続していたが、これに限定されない。最低限、第1の接続電極311は、第2の配線309および第2の配線310と電気的に接続していれば良く、ソース電極307は、第2の配線309および第2の配線310のどちらか一方と電気的に接続する構成としても良い。
【0056】
次に、容量素子304の構成について説明する。容量素子304は、容量線として機能する第3の配線316と、第3の配線316上の絶縁膜320と、絶縁膜320上の導電膜314と、を有し、第3の配線316、絶縁膜320、導電膜314が重なっている部分が、容量素子304として機能する。
【0057】
容量線として機能する配線は、第3の配線316に限定されない。たとえば、走査線として機能する第1の配線と兼用する構成とすることもできる。さらに、導電膜314においてもこれに限定されず、ドレイン電極308と兼用する構成とすることもできる。さらに、導電膜314が、第3の配線316、絶縁膜320、絶縁膜321、絶縁膜322、絶縁膜323、第1の電極層302(または第2の電極層303)と重なる構成にして容量を形成することもできる。
【0058】
次に、画素電極および共通電極として機能する第1の電極層302および第2の電極層303について図3を用いて説明する。図3は、液晶表示装置の画素電極および共通電極間の電界について説明する断面図である。
【0059】
図3に示すように、画素電極として機能する第1の電極層302および共通電極として機能する第2の電極層303a、共通電極として機能する第2の電極層303bが絶縁膜323上に設けられている。第1の電極層302および第2の電極層303a、第2の電極層303bの膜厚は、液晶層328の膜厚方向に(3次元的に)広く電界を形成することができ、その電界を用いて液晶分子を制御できる膜厚であり、具体的には液晶層328の膜厚の10%以上100%以下と厚く、絶縁膜323の液晶層328側の面から液晶層328中に突出して設けられている。
【0060】
第1の電極層302および第2の電極層303a、第2の電極層303bは柱状である。
【0061】
また、第1の電極層302および第2の電極層303a、第2の電極層303bの形状は、リブ状、錐形の先端が平面である断面が台形の形状などを用いることができる。
【0062】
図3のように柱状の第1の電極層302を設け、柱状の第2の電極層303a、柱状の第2の電極層303bを設けることで、第1の電極層302および第2の電極層303a、第2の電極層303bの表面積を液晶層328の膜厚方向に(3次元的に)も拡大できる。よって、図3に示すように、第1の電極層302と第2の電極層303aとの間に矢印342aで示す電界が、第1の電極層302と第2の電極層303bとの間に矢印342bで示す電界がそれぞれ液晶層の膜厚方向にわたって広範囲に加わる。なお、矢印342a、矢印342bに示すように、第1の電極層302と第2の電極層303a、第2の電極層303bとの上面(上方領域)では電気力線は円状に回り込むように形成される。
【0063】
従って、液晶層328全体に渡って液晶分子を応答させることができ、白透過率が向上する。よって、白透過率と黒透過率(黒表示時の光の透過率)との比であるコントラスト比も高くすることができる。また、ブルー相を示す粘度の高い液晶材料であっても、効果的に電界を印加することができるため、低消費電力化も達成できる。
【0064】
また、画素領域における第1の電極層302および第2の電極層303a、第2の電極層303bが有する形状としては、閉空間を持たない櫛歯状のようなパターンが好ましい。第1の電極層302と、第2の電極層303aおよび共第2の電極層303bとは接することなく、互いの櫛歯状のパターンがかみ合うように同一の絶縁表面上に設けられている。
【0065】
なお、第2の電極層303は、本実施の形態では、第1の配線に対して直交する方向に延設されているがこれに限定されず、第1の配線に対して平行な方向に延設されていてもよい。また、延設されている第2の電極層303は、画素領域の末端で外部電源と接続されている。
【0066】
第1の基板318と対峙するように、第2の基板327が設けられている。第1の基板318と第2の基板327の間には、液晶層328が設けられている。液晶層328は、第1の電極層302と第2の電極層303の間にも充填されている。第1の電極層302と第2の電極層303と液晶層328とを含む領域が、液晶素子として機能する。
【0067】
本実施の形態では、トランジスタ301としてボトムゲート構造の逆スタガ型のトランジスタを用いたが、これに限定されない。例えば、トップゲート構造のトランジスタを用いる構成としても良い。
【0068】
また、本実施の形態では、分断された上部の第2の配線が接続電極で電気的に接続されて接続電極が下部の第1の配線と交差する構成としたが、これに限定されない。例えば、上部の第2の配線の代わりに下部の第1の配線が分断されており、分断された下部の第1の配線が接続電極で電気的に接続されている構成としても良い。
【0069】
また、第2の基板327上に、特定の波長領域の光を選択的に透過するカラーフィルタを設けても良い。
【0070】
続いて、本発明の一態様に係る液晶表示装置の作製方法について、図4および図5を用いて説明する。図4および図5は、本発明の一態様にかかる液晶表示装置の作製方法を説明する断面図である。
【0071】
まず、図4(A)に示すように、第1の基板318上に絶縁膜319を形成した後、絶縁膜319上に第1の配線305および第3の配線316を形成する。
【0072】
第1の基板318として使用することができる素材に大きな制限は特にないが、少なくとも、後の加熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有している必要がある。例えば、第1の基板318には、フュージョン法やフロート法で作製されるガラス基板、石英基板、半導体基板、セラミック基板等を用いることができる。ガラス基板としては、後の加熱処理の温度が高い場合には、歪み点が730℃以上のものを用いると良い。
【0073】
絶縁膜319は、必ずしも設ける必要はないが、絶縁膜319を設けることによって第1の基板318中に含まれるアルカリ金属やアルカリ土類金属が、後に形成される半導体層306中に拡散し、トランジスタ301の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。絶縁膜319は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム等の絶縁性を有する材料を用いて形成する。
【0074】
なお、本明細書において酸化窒化シリコンのような「酸化窒化物」とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い物質であり、また、窒化酸化シリコンのような「窒化酸化物」とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い物質を意味する。
【0075】
第1の配線305および第3の配線316は、絶縁膜319上に導電膜を形成した後、該導電膜を所定の形状に加工(パターニング)することで形成することができる。該導電膜の形成には、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、スピンコート法等を用いることができる。第1の配線305および第3の配線316となる導電膜は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた元素、または上述した元素を成分とする合金か、上述した元素を組み合わせた合金膜等が挙げられる。
【0076】
また、第1の配線305および第3の配線316となる導電膜は、単層構造でも、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する2層構造、チタン膜と、そのチタン膜上に重ねてアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を成膜する3層構造などが挙げられる。
【0077】
あるいは、アルミニウム、銅などの金属膜の下側若しくは上側にクロム、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンなどの高融点金属膜を積層させた構成としても良い。また、アルミニウムまたは銅は、耐熱性や腐食性の問題を回避するために、高融点金属材料と組み合わせて用いると良い。高融点金属材料としては、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、ネオジム、スカンジウム、イットリウム等を用いることができる。
【0078】
導電膜形成後に加熱処理を行う場合には、この加熱処理に耐える耐熱性を導電膜に持たせることが好ましい。
【0079】
本実施の形態では、第1の配線305および第3の配線316として、膜厚50nmのチタン膜、膜厚100nmのアルミニウム膜、膜厚50nmのチタン膜を順に積層することで得られる導電膜を用いる。
【0080】
なお、マスクを用いずに、液滴吐出法を用いて選択的に第1の配線305および第3の配線316を形成しても良い。液滴吐出法とは、組成物を含む液滴を細孔から吐出または噴出することでパターンを形成する方法を意味し、インクジェット法などがその範疇に含まれる。
【0081】
また、第1の配線305および第3の配線316は、導電膜を形成後、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)法、ICP(Inductively Coupled Plasma)エッチング法、ECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチング法、平行平板型(容量結合型)エッチング法、マグネトロンプラズマエッチング法、2周波プラズマエッチング法またはヘリコン波プラズマエッチング法等を用い、エッチング条件(コイル型の電極層に印加される電力量、基板側の電極層に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節することにより、所望のテーパー形状を有するようにエッチングすることができる。また、テーパー形状は、マスクの形状によっても角度等を制御することができる。なお、エッチング用ガスとしては、塩素、塩化硼素、塩化シリコンもしくは四塩化炭素などの塩素系ガス、四弗化炭素、弗化硫黄もしくは弗化窒素などのフッ素系ガスまたは酸素を適宜用いることができる。
【0082】
次いで、図4(B)に示すように、第1の配線305および第3の配線316上の絶縁膜320を形成した後、絶縁膜320を間に挟んで第1の配線305と重なる位置に半導体層306を形成する。
【0083】
絶縁膜320は、プラズマCVD法またはスパッタリング法などを用い、酸化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウムまたは酸化タンタル、酸化イットリウム、ハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAl(x>0、y>0))等を含む膜を、単層で、または積層させることで形成することができる。
【0084】
絶縁膜320の厚さは、例えば、1nm以上500nm以下、好ましくは10nm以上400nm以下とすることができる。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて、膜厚300nm程度の窒化シリコンを含む単層の絶縁膜を、絶縁膜320として用いる。
【0085】
なお、絶縁膜320のプラズマCVD法による形成工程においてグロー放電プラズマの生成は、3MHzから30MHz、代表的には13.56MHz、27.12MHzの高周波電力、または30MHzより大きく300MHz程度までのVHF帯の高周波電力、代表的には60MHzを印加することで行われる。また、1GHz以上のマイクロ波の高周波電力を印加することで行われる。なお、高周波電力がパルス状に印加されるパルス発振や、連続的に印加される連続発振とすることができる。また、HF帯の高周波電力と、VHF帯の高周波電力を重畳させることで、大面積基板においてもプラズマのムラを低減し、均一性を高めることができると共に、成膜速度を高めることができる。また、高周波数が1GHz以上であるマイクロ波プラズマCVD装置を用いて絶縁膜320を形成すると、ゲート電極として機能する第1の配線305と、ソース電極307およびドレイン電極308との間の耐圧を向上させることができるため、信頼性の高いトランジスタ301を得ることができる。
【0086】
絶縁膜320として、有機シランガスを用いたCVD法により酸化シリコン層を形成することで、後に形成する半導体層の結晶性を高め、トランジスタ301のオン電流、移動度および信頼性を高めることができる。有機シランガスとしては、珪酸エチル(TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
【0087】
半導体層306は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製される非晶質(アモルファスともいう)半導体、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、あるいは微結晶(セミアモルファス若しくはマイクロクリスタルともいう)半導体などを用いることができる。これらの半導体層はスパッタリング法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により成膜することができる。
【0088】
ここで微結晶半導体は、短距離秩序から中距離秩序を有し、結晶粒界、双晶境界、転位欠陥、格子歪みを有する。柱状または針状結晶が基板表面に対して法線方向に成長している。微結晶半導体の代表例である微結晶シリコンは、そのラマンスペクトルが単結晶シリコンを示す520cm−1よりも低波数側に、シフトしている。即ち、単結晶シリコンを示す520cm−1とアモルファスシリコンを示す480cm−1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、未結合手(ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで、安定性が増し、良好な微結晶半導体膜が得られる。このような微結晶半導体に関する記述は、例えば、米国特許第4,409,134号明細書で開示されている。
【0089】
アモルファス半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体としては代表的にはポリシリコンなどが挙げられる。ポリシリコン(多結晶シリコン)には、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また、結晶化を促進する元素などを用いて、非晶質シリコンを結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、前述したように、微結晶半導体または半導体層の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。また、微結晶半導体層または結晶性半導体層とアモルファス半導体層を積層して用いることもできる。
【0090】
また、半導体の材料としてはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの単体のほかGaAs、InP、SiC、ZnSe、GaN、SiGeなどのような化合物半導体も用いることができる。
【0091】
また、半導体層306は酸化物半導体膜を用いて形成することができる。半導体層306として酸化物半導体膜を用いる場合、例えば、インジウムを含有する酸化物半導体材料や、インジウムおよびガリウムを含有する酸化物半導体材料などを用いることができる。
【0092】
また、酸化物半導体膜に用いる材料としては、四元系金属酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn−O系の材料や、三元系金属酸化物であるIn−Ga−Zn−O系の材料、In−Sn−Zn−O系の材料、In−Al−Zn−O系の材料、Sn−Ga−Zn−O系の材料、Al−Ga−Zn−O系の材料、Sn−Al−Zn−O系の材料や、二元系金属酸化物であるIn−Zn−O系の材料、Sn−Zn−O系の材料、Al−Zn−O系の材料、Zn−Mg−O系の材料、Sn−Mg−O系の材料、In−Mg−O系の材料、In−Ga−O系の材料や、単元系金属の酸化物であるIn−O系の材料、Sn−O系の材料、Zn−O系の材料などがある。また、上記の材料にSiOを含ませてもよい。ここで、例えば、In−Ga−Zn−O系の材料とは、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)を有する酸化物膜、という意味であり、その組成比は特に問わない。また、InとGaとZn以外の元素を含んでいてもよい。
【0093】
また、酸化物半導体膜としては、化学式InMO(ZnO)(m>0)で表記される材料を用いた薄膜とすることができる。ここで、Mは、Ga、Al、MnおよびCoから選ばれた一または複数の金属元素を示す。例えば、Mとして、Ga、GaおよびAl、GaおよびMn、またはGaおよびCoなどを用いることができる。
【0094】
酸化物半導体膜は、水素や水などが混入しにくい方法で作製するのが望ましい。例えば、スパッタリング法などを用いて作製することができる。酸化物半導体膜の成膜の雰囲気は、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下、酸素雰囲気下、または、希ガスと酸素の混合雰囲気下などとすればよい。また、酸化物半導体膜への水素、水、水酸基を有する化合物、水素化物などの混入を防ぐために、水素、水、水酸基を有する化合物、水素化物などの水素原子を含む不純物が十分に除去された高純度ガスを用いた雰囲気とすることが望ましい。また、成膜後、酸化物半導体膜に熱処理を行うのが望ましい。熱処理を行うことにより、酸化物半導体膜中の水や水素などの不純物を除去する、または酸化物半導体膜中に酸素を供給することができる。
【0095】
このようなバンドギャップの広い酸化物半導体膜を半導体層306として用いることにより、オフ状態における電流値(オフ電流値)を低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力をより抑制する効果を奏する。
【0096】
半導体層、電極層、配線層の作製工程において、薄膜を所望の形状に加工するためにエッチング工程を用いる。エッチング工程は、ドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。
【0097】
ドライエッチングに用いるエッチング装置としては、反応性イオンエッチング法(RIE法)を用いたエッチング装置や、ECRやICPなどの高密度プラズマ源を用いたドライエッチング装置を用いることができる。
【0098】
所望の加工形状にエッチングできるように、エッチング条件(コイル型の電極に印加される電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節する。
【0099】
また、所望の加工形状にエッチングできるように、材料に合わせてエッチング条件(エッチング液、エッチング時間、温度等)を適宜調節する。
【0100】
次に、図4(C)に示すように、絶縁膜320と、半導体層306とを覆うように導電膜を形成した後、第1の配線305および第3の配線316の加工と同様に上記導電膜を加工(パターニング)することで、第2の配線309、第2の配線310、ソース電極307、ドレイン電極308、導電膜314を形成する。
【0101】
なお、本実施の形態では、ソース電極307、ドレイン電極308を形成する際にトランジスタ301の半導体層306も一部がエッチングされ、半導体層306は溝部(凹部)を有する。
【0102】
第2の配線309、第2の配線310、ソース電極307、ドレイン電極308、導電膜314は、第1の配線305および第3の配線316と同様の材料、および同様の積層構造で形成することができる。
【0103】
なお、Cu−Mg−Al合金、Cu−Mg−O合金、Cu−Ca−O合金、Cu−Mg−Al−O合金、Mo−Ti合金、Ti、Mo、は、酸化膜との密着性が高い。よって、下層にCu−Mg−Al合金、Cu−Mg−O合金、Cu−Ca−O合金、Cu−Mg−Al−O合金、Mo−Ti合金、Ti、あるいはMoで構成される導電膜、上層にCuで構成される導電膜を積層して第2の配線309、第2の配線310、導電膜314を形成することで、絶縁膜320が酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウムまたは酸化タンタル、酸化イットリウムなどの酸化膜である場合において、第2の配線309、第2の配線310、導電膜314と絶縁膜320との密着性を高めることができる。
【0104】
以上の工程により、図4(C)に示すようなトランジスタ301を作製することができる。
【0105】
次いで、図4(D)に示すように、絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323を形成する。本実施の形態では、絶縁膜321と絶縁膜322と絶縁膜323を積層しているが、単層構造の絶縁膜としても良いし、2層以上の積層構造でもよい。
【0106】
単層構造の絶縁膜または積層構造の最も第2の基板側の絶縁膜は、平坦性の高い絶縁膜であることが、後に形成される第1の電極層302、第2の電極層303、第1の接続電極311、および第2の接続電極312の高さを均一に揃える上で望ましい。
【0107】
絶縁膜321、絶縁膜322として、例えば、酸化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル等の無機絶縁材料を含む材料を用いて形成することができる。また、ポリイミド、アクリル樹脂等の有機絶縁材料を用いて形成することも可能である。また、上記材料の他に、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等の低誘電率材料(low−k材料)を用いることができる。シロキサン系樹脂は、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料である。置換基として、水素の他、フッ素、有機基(例えば、アルキル基、アリール基)、フッ素を含む有機基などを有していても良い。そして、絶縁膜321、絶縁膜322の形成には、その材料に応じて、CVD法、スパッタリング法、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)等を用いることができる。
【0108】
また、絶縁膜321、絶縁膜322として、有機シランを用いて化学気相成長法により作製される酸化シリコン膜を用いることもできる。有機シランとしては、珪酸エチル(TEOS:Si(OC)、トリメチルシラン(TMS:(CHSiH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等を用いることができる。もちろん、モノシラン、ジシラン、またはトリシラン等の無機シランを用いて、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコンなどを形成しても良い。
【0109】
平坦性の高い絶縁膜323は、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の有機材料を用いることができる。また、上記有機材料の他に、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等の低誘電材料(low−k材料)を用いることができる。そして、絶縁膜323の形成には、その材料に応じて、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等を用いることができる。
【0110】
絶縁膜321および絶縁膜322の合計の膜厚は100nm以上1.5μm以下が好ましく、300nm以上1.0μm以下がより好ましい。また、平坦性の高い絶縁膜323は、500nm以上5μm以下が好ましく、1.0μm以上2.0μm以下がより好ましい。
【0111】
絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323の膜厚を厚くすることで第1の配線と第1の接続電極との間の距離をより長くすることができるため配線の交差部の寄生容量を低減することができる。よって、画素領域における寄生容量の総和を低減させることができ、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。
【0112】
本実施の形態では、絶縁膜321、絶縁膜322と平坦性の高い絶縁膜323の3層構造であり、絶縁膜321、絶縁膜322を窒化シリコンを用いて合計の膜厚を300nmとして形成し、絶縁膜323をアクリルを用いて膜厚1.5μmで形成する。
【0113】
次いで、図5(A)に示すように、絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323に開口部を形成し、第2の配線309の一部、第2の配線310の一部、ソース電極307の一部、ドレイン電極308の一部、導電膜314の一部を露出させる。そして、開口部において、第2の配線309、第2の配線310、ソース電極307、ドレイン電極308、および導電膜314に接するように、絶縁膜323上に導電膜340を形成する。
【0114】
導電膜340は、第1の配線305および第3の配線316と同様の材料、および同様の積層構造で形成することができる。なお、液晶表示装置の高速駆動の低下を抑制するため、抵抗の小さい金属を用いるのが好ましい。後に形成される第1の接続電極311の材料が抵抗の小さい金属を用い、膜厚を厚くすることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。また、後に形成される第1の電極層302および第2の電極層303の膜厚を大きくし、横電界を液晶に印加しやすいように導電膜340の膜厚を大きくすることが好ましい。また、第1の接続電極311、第1の電極層302および第2の電極層303の膜厚は、液晶層328の膜厚の10%以上100%以下が好ましく、20%以上80%以下がより好ましい。
【0115】
また、還元力の高い元素であるチタンを用いて導電膜340の下にバリアメタル膜を形成すると、第2の配線309、第2の配線310、ソース電極307、ドレイン電極308、および導電膜314上に薄い酸化膜ができていたとしても、バリアメタル膜に含まれるチタンがこの酸化膜を還元し、第2の配線309、第2の配線310、ソース電極307、ドレイン電極308、および導電膜314と、導電膜340とが、それぞれ良好なコンタクトをとることができる。
【0116】
よって、例えば、チタン膜上にアルミニウム膜、タングステン膜を順に積層する3層構造、チタン膜上にアルミニウム膜、窒化タンタル膜を順に積層する3層構造とすることで、上述した2つの利点に加えて、第2の配線309、第2の配線310、ソース電極307、ドレイン電極308、および導電膜314との接続部におけるコンタクト抵抗を下げるという利点を得ることができる。
【0117】
また、導電膜340の膜厚は、500nm以上5μm以下、より好ましくは1μm以上4μm以下であることが望ましい。本実施の形態では、膜厚200nmのチタン膜、膜厚600nmのアルミニウム膜、膜厚200nmのタングステン膜を順に積層して、導電膜340を形成する。
【0118】
次いで、図5(B)に示すように、ドライエッチングにより導電膜340を加工することで、島状の第1の電極層302、第2の電極層303、第1の接続電極311および第2の接続電極312を形成する。第1の接続電極311は、絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323に形成された開口部を介してソース電極307、第2の配線309および第2の配線310に接続している。第2の接続電極312は、絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323に形成された開口部を介してドレイン電極308に接続している。画素電極として機能する第1の電極層302は、絶縁膜321、絶縁膜322および絶縁膜323に形成された開口部を介して導電膜314に接続されている。また、第1の電極層302は、導電膜314および第2の接続電極312を介してドレイン電極308と接続されている。
【0119】
上記ドライエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング法、ICPエッチング法、ECRエッチング法、平行平板型(容量結合型)エッチング法、マグネトロンプラズマエッチング法、2周波プラズマエッチング法またはヘリコン波プラズマエッチング法等のドライエッチング法を用いることができる。
【0120】
エッチングガスには、塩素、塩化硼素、塩化シリコン、三塩化ホウ素または四塩化炭素などの塩素系ガス、四弗化炭素、弗化硫黄または弗化窒素などのフッ素系ガス、酸素などを適宜用いることができる。
【0121】
具体的に、本実施の形態では、チタン膜、アルミニウム膜、タングステン膜を順に積層して形成された導電膜340を用いているので、エッチングガスである塩素の流量45sccm、四弗化炭素の流量55sccm、酸素の流量55sccm、反応圧力0.67Pa、下部電極の温度−10℃、コイル型の電極に投入するRF(13.56MHz)電力3000W、下部電極(バイアス側)に投入する電力140Wとした後、エッチングガスである塩素の流量20sccm、三塩化ホウ素の流量60sccm、反応圧力1.9Pa、下部電極の温度−10℃、コイル型の電極に投入するRF(13.56MHz)電力450W、下部電極(バイアス側)に投入する電力100Wとなるように、途中で条件を変更してドライエッチングを行う。
【0122】
あるいは、チタン膜、アルミニウム膜、チタン膜を順に積層して形成された導電膜340を用いる場合、エッチングガスである塩素の流量20sccm、三塩化ホウ素の流量60sccm、反応圧力1.9Pa、下部電極の温度−10℃、コイル型の電極に投入するRF(13.56MHz)電力450W、下部電極(バイアス側)に投入する電力100Wとなるようしてドライエッチングを行う。
【0123】
上記工程の後、第1の基板318と対峙するように第2の基板327を設け、液晶層328を充填することで、図2に示したような液晶表示装置を得ることができる。
【0124】
液晶層328を形成するために行われる液晶の注入は、ディスペンサ式(滴下式)を用いても良いし、ディップ式(汲み上げ式)を用いていても良い。
【0125】
液晶は、サーモトロピック液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶等を用いることができ、これらは低分子液晶、高分子液晶のいずれでも構わない。
【0126】
液晶層328は、横電界モードで使用可能な液晶材料を用いれば良く、特にブルー相を示す液晶材料が好ましい。ブルー相を示す液晶材料は、液晶およびカイラル剤を含む。カイラル剤は、液晶を螺旋構造に配向させ、ブルー相を発現させるために用いる。例えば、3重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶材料を液晶層に用いればよい。
【0127】
カイラル剤は、液晶に対する相溶性が良く、かつ、ねじれ力の強い材料を用いる。また、R体、S体のどちらか片方の材料が良く、R体とS体の割合が50:50のラセミ体は使用しない。
【0128】
上記液晶材料は、条件により、コレステリック相、コレステリックブルー相、スメクチック相、スメクチックブルー相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
【0129】
ブルー相であるコレステリックブルー相およびスメクチックブルー相は、螺旋ピッチが500nm以下とピッチの比較的短いコレステリック相またはスメクチック相を有する液晶材料にみられる。液晶材料の配向は二重ねじれ構造を有する。可視光の波長以下の秩序を有しているため、透明であり、電圧印加によって配向秩序が変化して光学的変調作用が生じる。ブルー相は光学的に等方であるため視野角依存性がなく、配向膜を形成しなくとも良いため、表示画像の質の向上およびコスト削減が可能である。
【0130】
また、ブルー相は狭い温度範囲でしか発現が難しく、温度範囲を広く改善するために液晶材料に、光硬化樹脂および光重合開始剤を添加し、高分子安定化処理を行うことが好ましい。高分子安定化処理は、液晶、カイラル剤、光硬化樹脂、および光重合開始剤を含む液晶材料に、光重合開始剤が反応する波長の光を照射して行う。この高分子安定化処理は、温度制御を行い、等方相を示した状態で光照射して行っても良いし、ブルー相を示した状態で光照射して行ってもよい。
【0131】
例えば、液晶層の温度を制御し、ブルー相を発現した状態で液晶層に光を照射することにより高分子安定化処理を行う。但し、これに限定されず、ブルー相と等方相間の相転移温度から+10℃以内、好ましくは+5℃以内の等方相を発現した状態で液晶層に光を照射することにより高分子安定化処理を行ってもよい。ブルー相と等方相間の相転移温度とは、昇温時にブルー相から等方相に転移する温度または降温時に等方相からブルー相に相転移する温度をいう。高分子安定化処理の一例としては、液晶層を等方相まで加熱した後、徐々に降温させてブルー相にまで相転移させ、ブルー相が発現する温度を保持した状態で光を照射することができる。他にも、液晶層を徐々に加熱して等方相に相転移させた後、ブルー相と等方相間の相転移温度から+10℃以内、好ましくは+5℃以内状態(等方相を発現した状態)で光を照射することができる。また、液晶材料に含まれる光硬化樹脂として、紫外線硬化樹脂(UV硬化樹脂)を用いる場合、液晶層に紫外線を照射すればよい。なお、ブルー相と等方相間の相転移温度から+10℃以内、好ましくは+5℃以内で等方相を発現させ、光を照射して高分子安定化処理を行えば、応答速度が1msec以下と短く高速応答が可能である。
【0132】
光硬化樹脂は、ジアクリレート、トリアクリレート、ジメタクリレート、トリメタクリレートなどの多官能モノマー、あるいはこれらに単官能モノマーを混合させたものでもよい。また、液晶性のものでも非液晶性のものでもよく、両者を混合させてもよい。
【0133】
光重合開始剤は、光照射によってラジカルを発生させるラジカル重合開始剤でもよく、酸を発生させる酸発生剤でもよく、塩基を発生させる塩基発生剤でもよい。
【0134】
具体的には、液晶材料として、JC−1041XX(チッソ株式会社製)と4−シアノ−4’−ペンチルビフェニルの混合物を用いることができ、カイラル剤としては、ZLI−4572(メルク株式会社製)を用いることができ、光硬化樹脂は、2−エチルヘキシルアクリレート、RM257(メルク株式会社製)、トリメチロールプロパントリアクリレートを用いることができ、光重合開始剤としては2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンを用いることができる。
【0135】
また、第2の基板327上に、特定の波長領域の光を選択的に透過するカラーフィルタを設けても良い。
【0136】
従来の構成では、第1の配線に相当する走査線と第2の配線に相当する信号線は絶縁膜320のみを介して交差する。絶縁膜320はゲート絶縁膜として機能するため、その膜厚には限界がある。これに対し、上述した構成では、画素ごとに第2の配線を分断し、絶縁膜323上の第1の接続電極で架橋することで、絶縁膜320乃至絶縁膜323を介して走査線と信号線を交差させることができる。したがって、前記交差部において、走査線と信号線を絶縁する絶縁膜の膜厚を増大させることができるため、交差部分において生じる寄生容量を低減させることができ、その結果、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。また、第1の接続電極の材料に抵抗の小さい金属を用い、膜厚を厚くすることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。よって、高品質な動画を提供することができる。また、画素電極である第1の電極層と共通電極である第2の電極層の膜厚を厚くすることで、第1の電極層と第2の電極層の表面積を液晶層の膜厚方向に(3次元的に)も拡大でき、第1の電極層と第2の電極層間に電圧を印加した時、液晶層において広く電界を形成することができ、その電界を用いて液晶分子を制御でき、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図ることができる。また、画素電極である第1の電極層、共通電極である第2の電極層、第1の接続電極を同一層で同時に形成することができるため、工程を簡略化することができる。
【0137】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わせて用いることができる。
【0138】
(実施の形態2)
本実施の形態では、他の本発明の一態様に係る液晶表示装置およびその作製方法について、図6乃至図8を用いて説明する。
【0139】
本発明の一態様にかかる液晶表示装置の画素領域は、複数の第1の配線と、複数の第2の配線と、複数のトランジスタと、液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、を有している。本発明の一態様にかかる液晶表示装置の、画素領域の一部の構成について説明する。図6は液晶表示装置の平面図であり、1画素分の画素を示しており、本実施の形態に示す液晶表示装置では当該画素がマトリクス状に複数設けられる。また、図7は、図6の線X1−X2、線X3−X4、線X5−X6における断面図をそれぞれ示す。また、図8は、本発明の一態様にかかる液晶表示装置の作製方法を説明する図である。
【0140】
以下に本実施の形態に示す液晶表示装置の各構造について詳細を説明する。
【0141】
図6、図7に示すトランジスタを有するアクティブマトリクス型の液晶表示装置の1画素は、トランジスタ301と、画素電極層として機能する第1の電極層302と、共通電極層として機能する第2の電極層303と、容量素子304とを有する。
【0142】
トランジスタ301の構成について説明する。トランジスタ301は、第1の基板318上に設けられた、絶縁膜319と、絶縁膜319上の第1の配線305と、第1の配線305上のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜320と、絶縁膜320を間に挟んで第1の配線305と重なる位置に形成された半導体層306と、絶縁膜320および半導体層306上のソース電極307およびドレイン電極308と、半導体層306、ソース電極307およびドレイン電極308上の絶縁膜321と、絶縁膜321上の絶縁膜322と、を有する。
【0143】
トランジスタ301の構成については、先の実施の形態を参酌できる。
【0144】
また、第1の電極層302、第2の電極層303、第1の接続電極311、第2の接続電極312や第1の配線305、第2の配線309、第2の配線310、第3の配線316、導電膜314においても先の実施の形態を参酌できる。
【0145】
本実施の形態に示す液晶表示装置と実施の形態1で示した液晶表示装置と比較して、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303の上に接して設けられている絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dを有する点が異なる。
【0146】
絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dは、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303から反射する光を吸収する。光を吸収することで第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303などの金属層による光の反射を抑制することができるため、隣接する画素での混色を防ぐことができる。
【0147】
絶縁膜333a乃至絶縁膜333dには、カーボンブラック、または黒色顔料を含む有機樹脂を用いることができる。
【0148】
絶縁膜333a乃至絶縁膜333dは、画素間における液晶の配向の乱れに起因するディスクリネーションが視認されるのを防ぐ、あるいは、拡散した光が隣接する複数の画素に入射するのを防ぐ機能を有する。
【0149】
また、絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dを設けることで第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303の上面の凹部の深さより絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dの上面の凹部の深さが浅くなるため、後に形成される液晶層328の液晶の配向乱れを低減することができ、液晶層328の配向状態を制御することができる。
【0150】
続いて、本発明の一態様に係る液晶表示装置の作製方法について図8を用いて説明する。
【0151】
図8(A)の構成は先の実施の形態に示した図5(A)と同様に作製することができる。導電膜340を形成した後、図8(B)のように該導電膜340に接するように絶縁膜333を形成する。
【0152】
次いで、図8(C)に示すように、ドライエッチングにより導電膜340および絶縁膜333を加工することで、島状の第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303を形成し、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303に接して設けられた絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dを形成する。同一工程で導電膜340および絶縁膜333を加工することにより、導電膜340および絶縁膜333のそれぞれを加工する際に使用するマスクを1つにでき、マスクを削減することができる。
【0153】
上記工程の後、第1の基板318と対峙するように第2の基板327を設け、液晶層328を充填することで、図7に示したような液晶表示装置を得ることができる。
【0154】
次いで、図9を用いて、絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333d、並びに第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303の断面形状について説明する。ここでは、一例として、絶縁膜333cおよび絶縁膜333d、並びに第1の電極層302および第2の電極層303の断面形状について説明する。
【0155】
図9(A)に示すように絶縁膜333cおよび絶縁膜333dの側面は、第1の基板318に対して傾いて設けられている、所謂テーパー形状としてもよい。また、図9(B)に示すように第1の電極層302および第2の電極層303の側面においてテーパー形状としてもよい。さらに、図9(C)に示すように絶縁膜333cおよび絶縁膜333dの側面のテーパー角と、第1の電極層302および第2の電極層303の側面のテーパー角が同じであり、連続したテーパー形状としてもよい。さらに、図9(D)に示すように絶縁膜333cおよび絶縁膜333dの側面のテーパー角と、第1の電極層302および第2の電極層303の側面のテーパー角が異なっていても良い。
【0156】
つまり、第1の電極層302および第2の電極層303の上面が絶縁膜333cおよび絶縁膜333dで覆われている構成であれば良い。
【0157】
従来の構成では、第1の配線に相当する走査線と第2の配線に相当する信号線は絶縁膜320のみを介して交差する。絶縁膜320はゲート絶縁膜として機能するため、その膜厚には限界がある。これに対し、上述した構成では、画素ごとに第2の配線を分断し、絶縁膜323上の第1の接続電極で架橋することで、絶縁膜320乃至絶縁膜323を介して走査線と信号線を交差させることができる。したがって、前記交差部において、走査線と信号線を絶縁する絶縁膜の膜厚を増大させることができるため、交差部分において生じる寄生容量を低減させることができ、その結果、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。また、第1の接続電極の材料に抵抗の小さい金属を用い、膜厚を厚くすることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。よって、高品質な動画を提供することができる。また、画素電極である第1の電極層と共通電極である第2の電極層の膜厚を厚くすることで、第1の電極層と第2の電極層の表面積を液晶層の膜厚方向に(3次元的に)も拡大でき、第1の電極層と第2の電極層間に電圧を印加した時、液晶層において広く電界を形成することができ、その電界を用いて液晶分子を制御でき、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図ることができる。また、画素電極である第1の電極層、共通電極である第2の電極層、第1の接続電極を同一層で同時に形成することができるため、工程を簡略化することができる。また、遮光性を有する絶縁膜が、第1の電極層、第2電極層などの金属層から反射する光を吸収し、金属層による光の反射を抑制することができるため、隣接する画素での混色を防ぐことができる。
【0158】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わせて用いることができる。
【0159】
(実施の形態3)
他の本発明の一態様にかかる液晶表示装置の画素領域は、複数の第1の配線と、複数の第2の配線と、複数のトランジスタと、液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、を有している。本発明の一態様にかかる液晶表示装置の、画素領域の一部の構成について説明する。図10は、液晶表示装置の平面図であり、1画素分の画素を示しており、本実施の形態に示す液晶表示装置では当該画素がマトリクス状に複数設けられる。また、図11は、図10の線X1−X2、線X3−X4、線X5−X6における断面図をそれぞれ示す。
【0160】
以下に本実施の形態に示す液晶表示装置の各構造について詳細を説明する。
【0161】
図10、図11に示すトランジスタを有するアクティブマトリクス型の液晶表示装置の1画素は、トランジスタ301と、画素電極層として機能する第1の電極層302と、共通電極層として機能する第2の電極層303と、容量素子304とを有する。
【0162】
トランジスタ301の構成について説明する。トランジスタ301は、第1の基板318上に設けられた、絶縁膜319と、絶縁膜319上の第1の配線305と、第1の配線305上のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜320と、絶縁膜320を間に挟んで第1の配線305と重なる位置に形成された半導体層306と、絶縁膜320および半導体層306上のソース電極307およびドレイン電極308と、半導体層306、ソース電極307およびドレイン電極308上の絶縁膜321と、絶縁膜321上の絶縁膜322と、を有する。
【0163】
トランジスタ301の構成については、先の実施の形態を参酌できる。
【0164】
また、第1の電極層302、第2の電極層303、第1の接続電極311、第2の接続電極312や第1の配線305、第2の配線309、第2の配線310、第3の配線316、導電膜314においても先の実施の形態を参酌できる。
【0165】
本実施の形態に示す液晶表示装置と実施の形態1で示した液晶表示装置の相違点は、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303の上に接して設けられている絶縁膜334a、絶縁膜334b、絶縁膜334cおよび絶縁膜334dがあり、絶縁膜334a、絶縁膜334b、絶縁膜334cおよび絶縁膜334dが第2の基板327と接している点である。
【0166】
図11に示すように第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303の接して設けられている絶縁膜334a、絶縁膜334b、絶縁膜334cおよび絶縁膜334dは、第2の基板327と接する構成にすることで液晶素子のセルギャップを調整するスペーサとしての機能している。
【0167】
本発明の一態様に係る液晶表示装置の作製方法について説明する。
【0168】
先の実施の形態の図8(B)と同様に該導電膜340上に接するように絶縁膜334を形成する。
【0169】
また、先の実施の形態と同様に、ドライエッチングにより導電膜340および絶縁膜334を加工することで、島状の第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303を形成し、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303に接して設けられた絶縁膜334a、絶縁膜334b、絶縁膜334cおよび絶縁膜334dを形成する。同一工程で導電膜340および絶縁膜334を加工することにより、導電膜340および絶縁膜334のそれぞれを加工する際に使用するマスクを1つにでき、マスクを削減することができる。
【0170】
絶縁膜334には、例えば、アクリル樹脂などを用いることができる。
【0171】
上記工程の後、第1の基板318と対峙し、かつ、絶縁膜334a、絶縁膜334b、絶縁膜334cおよび絶縁膜334dと接するように第2の基板327を設け、液晶層328を充填することで、図10に示したような液晶表示装置を得ることができる。
【0172】
また、絶縁膜334の代わりに実施の形態2のように遮光性を有する絶縁膜333a乃至絶縁膜333dを用いることもでき、その場合、絶縁膜333a乃至絶縁膜333dは第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303と共に第2の基板327と接する。
【0173】
絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dは、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303から反射する光を吸収する。光を吸収することで第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303などの金属層による光の反射を抑制することができるため、隣接する画素での混色を防ぐことができる。
【0174】
遮光性を有する絶縁膜333を用いていることにより、さらに画素間における液晶の配向の乱れに起因するディスクリネーションが視認されるのを防ぐ、あるいは、拡散した光が隣接する複数の画素に入射するのを防ぐことができる。
【0175】
従来の構成では、第1の配線に相当する走査線と第2の配線に相当する信号線は絶縁膜320のみを介して交差する。絶縁膜320はゲート絶縁膜として機能するため、その膜厚には限界がある。これに対し、上述した構成では、画素ごとに第2の配線を分断し、絶縁膜323上の第1の接続電極で架橋することで、絶縁膜320乃至絶縁膜323を介して走査線と信号線を交差させることができる。したがって、前記交差部分において、走査線と信号線を絶縁する絶縁膜の膜厚を増大させることができるため、交差部分において生じる寄生容量を低減させることができ、その結果、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。また、第1の接続電極の材料に抵抗の小さい金属を用い、膜厚を厚くすることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。よって、高品質な動画を提供することができる。また、画素電極である第1の電極層と共通電極である第2の電極層の膜厚を厚くすることで、第1の電極層と第2の電極層の表面積を液晶層の膜厚方向に(3次元的に)も拡大でき、第1の電極層と第2の電極層間に電圧を印加した時、液晶層において広く電界を形成することができ、その電界を用いて液晶分子を制御でき、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図ることができる。また、画素電極である第1の電極層、共通電極である第2の電極層、第1の接続電極を同一層で同時に形成することができるため、工程を簡略化することができる。また、絶縁膜が第2の基板と接する構成にすることで液晶素子のセルギャップを調整することができる。
【0176】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わせて用いることができる。
【0177】
(実施の形態4)
本発明の一態様に係る液晶表示装置のトランジスタは趣旨およびその範囲から逸脱することがなければどのような構成でもいいが特に微結晶シリコンを半導体層に用いたトランジスタが好ましい。よって、本実施の形態では、微結晶シリコンを半導体層に用いたトランジスタを含む本発明の一態様の液晶表示装置について図12、図13を用いて説明する。
【0178】
本発明の一態様にかかる液晶表示装置の画素領域は、複数の第1の配線と、複数の第2の配線と、複数のトランジスタと、液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、を有している。本発明の一態様にかかる液晶表示装置の、画素領域の一部の構成について説明する。図12は、液晶表示装置の平面図であり、1画素分の画素を示しており、本実施の形態に示す液晶表示装置では当該画素がマトリクス状に複数設けられる。また、図13は、図12の線X1−X2、線X3−X4、線X5−X6における断面図をそれぞれ示す。
【0179】
以下に本実施の形態に示す液晶表示装置の各構造について詳細を説明する。
【0180】
図12、図13に示すトランジスタを有するアクティブマトリクス型の液晶表示装置の1画素は、トランジスタ351と、画素電極層として機能する第1の電極層302と、共通電極層として機能する第2の電極層303と、容量素子304とを有する。
【0181】
トランジスタ351の構成について説明する。トランジスタ351は、第1の基板318上に設けられた、絶縁膜319と、絶縁膜319上の第1の配線305と、第1の配線305上のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜320と、絶縁膜320を間に挟んで第1の配線305と重なる位置に形成された半導体層356と、絶縁膜320および半導体層356上のソース電極307およびドレイン電極308と、半導体層356、ソース電極307およびドレイン電極308上の絶縁膜321と、絶縁膜321上の絶縁膜322と、を有する。
【0182】
トランジスタ351の構成については、半導体層356以外は先の実施の形態を参酌できる。
【0183】
また、第1の電極層302、第2の電極層303、第1の接続電極311、第2の接続電極312や第1の配線305、第2の配線309、第2の配線310、第3の配線316、導電膜314においても先の実施の形態を参酌できる。
【0184】
本実施の形態に示す液晶表示装置と実施の形態2で示した液晶表示装置の相違点は、トランジスタ351が微結晶シリコンを半導体層に用いたトランジスタである点である。
【0185】
図13に示す液晶表示装置は、微結晶シリコンを半導体層に用いたトランジスタ351を含んでおり、トランジスタ351は、ゲート電極として機能する第1の配線305と、絶縁膜320を間に挟んで第1の配線305と重なる位置に形成された半導体層356と、半導体層356上のソース電極307およびドレイン電極308と、を有する。トランジスタ351以外の構成は先の実施の形態と同様であるため、先の実施の形態を参酌する。
【0186】
半導体層356は、絶縁膜320上に半導体膜を形成し、上記半導体膜をエッチング等により所望の形状に加工することで、形成することができる。
【0187】
次いで、図13に示したトランジスタ351の断面を、拡大して図14に示す。図14に示すように、トランジスタ351が有する半導体層356には、微結晶半導体層329と、微結晶半導体層329上の非晶質半導体層330と、非晶質半導体層330上のソース領域またはドレイン領域として機能する不純物半導体層331および不純物半導体層332とが含まれる。不純物半導体層331は、非晶質半導体層330とソース電極307の間に位置し、不純物半導体層332は、非晶質半導体層330とドレイン電極308の間に位置する。
【0188】
なお、図14では、一の非晶質半導体層330が微結晶半導体層329と不純物半導体層331および不純物半導体層332との間に設けられている場合を例示している。本発明の一態様では、半導体層が、微結晶半導体層上に一対の非晶質半導体層を有し、一方の非晶質半導体層上に不純物半導体層の一つを有し、他方の非晶質半導体層上に不純物半導体層の他の一つを有していても良い。
【0189】
微結晶半導体層329は、微結晶半導体を含む。微結晶半導体とは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造の半導体である。微結晶半導体は、熱力学的に安定な状態を有する半導体であって、短距離秩序から中距離秩序を有し、結晶粒界、双晶境界、転位欠陥、格子歪みを有する。柱状、針状または逆錐状結晶が下地膜表面に対して法線方向に成長しており、結晶粒径が2nm以上200nm以下、好ましくは10nm以上80nm以下、より好ましくは、20nm以上50nm以下の柱状結晶、針状結晶または逆錐状結晶が基板表面に対して法線方向に成長している。その他の特徴は前述したとおりである。
【0190】
微結晶半導体層329の厚さ、即ち、絶縁膜320との界面から、微結晶半導体層329の突起(凸部)の先端までの距離を、3nm以上410nm以下、好ましくは20nm以上100nm以下とすることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
【0191】
また、微結晶半導体層329に含まれる酸素および窒素の二次イオン質量分析法によって計測される濃度を、1×1018atoms/cm未満とすることで、微結晶半導体層329の結晶性を高めることができるため好ましい。
【0192】
非晶質半導体層330は、窒素を有する非晶質半導体で形成される。非晶質半導体層330に含まれる窒素は、例えば、NH基またはNH基として存在していてもよい。非晶質半導体としては、非晶質シリコンを用いることができる。
【0193】
窒素を含む非晶質半導体は、従来の非晶質半導体と比較して、CPM(Constant photocurrent method)やフォトルミネッセンス分光測定で測定されるUrbach端のエネルギーが小さく、欠陥に由来する吸収が小さい半導体である。即ち、窒素を含む非晶質半導体は、従来の非晶質半導体と比較して、欠陥が少なく、価電子帯のバンド端における準位に由来する吸収のテール(裾)の傾きが急峻である秩序性の高い非晶質半導体である。
【0194】
トランジスタ351がnチャネル型である場合、不純物半導体層331および不純物半導体層332は、リンが添加された非晶質シリコン、リンが添加された微結晶シリコン等で形成する。また、リンが添加された非晶質シリコンおよびリンが添加された微結晶シリコンの積層構造とすることもできる。なお、トランジスタ351がpチャネル型である場合、不純物半導体層331および不純物半導体層332は、ボロンが添加された微結晶シリコン、ボロンが添加された非晶質シリコン等で形成する。なお、半導体層356と、ソース電極307およびドレイン電極308とがオーミックコンタクトをする場合は、不純物半導体層331および不純物半導体層332を半導体層356が有していなくともよい。
【0195】
また、本発明の一態様では、ソース電極307およびドレイン電極308は半導体層356の側面と離隔している。すなわち本発明の一態様では、ソース電極307およびドレイン電極308が、半導体層356が有する微結晶半導体層329の側面と接していない。ソース電極307およびドレイン電極から半導体層356の側面へはリーク電流が流れやすい。よって、トランジスタ351のオフ電流を低減させることができるので、電荷のリークを防ぎ、表示品質を向上させることができる。
【0196】
そして、図13に示すように絶縁膜323上に導電膜340を形成し、さらに該導電膜340上に遮光性を有する絶縁膜333を形成し、該導電膜および該絶縁膜を同一工程でエッチング等により所望の形状に加工することで第1の接続電極311、第2の接続電極312、画素電極として機能する第1の電極層302および共通電極として機能する第2の電極層303を形成し、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303に接するように設けられた絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333c、および絶縁膜333dを形成する。同一工程で導電膜340および絶縁膜333を加工することにより、導電膜340および絶縁膜333のそれぞれを加工する際に使用するマスクを1つにでき、マスクを削減することができる。
【0197】
絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dは、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303から反射する光を吸収する。光を吸収することで第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303などの金属層による光の反射を抑制することができるため、隣接する画素での混色を防ぐことができる。
【0198】
絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dは、画素間における液晶の配向の乱れに起因するディスクリネーションが視認されるのを防ぐ、あるいは、拡散した光が隣接する複数の画素に入射するのを防ぐ機能を有する。
【0199】
また、絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dを設けることで、第1の接続電極311、第2の接続電極312、第1の電極層302および第2の電極層303の上面の凹部の深さより絶縁膜333a、絶縁膜333b、絶縁膜333cおよび絶縁膜333dの上面の凹部の深さが浅くなるため、後に形成される液晶層328の液晶の配向乱れを低減することができ、液晶層328の配向状態を制御することができる。
【0200】
従来の構成では、第1の配線に相当する走査線と第2の配線に相当する信号線は絶縁膜320のみを介して交差する。絶縁膜320はゲート絶縁膜として機能するため、その膜厚には限界がある。これに対し、上述した構成では、画素ごとに第2の配線を分断し、絶縁膜323上の第1の接続電極で架橋することで、絶縁膜320乃至絶縁膜323を介して走査線と信号線を交差させることができる。したがって、前記交差部において、走査線と信号線を絶縁する絶縁膜の膜厚を増大させることができるため、交差部分において生じる寄生容量を低減させることがでる。その結果、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。また、第1の接続電極の材料に抵抗の小さい金属を用い、膜厚を厚くすることで配線による抵抗を小さくすることができ、液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができる。よって、高品質な動画を提供することができる。また、画素電極である第1の電極層と共通電極である第2の電極層の膜厚を厚くすることで、第1の電極層と第2の電極層の表面積を液晶層の膜厚方向に(3次元的に)も拡大でき、第1の電極層と第2の電極層間に電圧を印加した時、液晶層において広く電界を形成することができ、その電界を用いて液晶分子を制御でき、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図ることができる。また、画素電極である第1の電極層、共通電極である第2の電極層、第1の接続電極を同一層で同時に形成することができるため、工程を簡略化することができる。また、遮光性を有する絶縁膜が、第1の電極層、第2電極層など金属層から反射する光を吸収し、金属層による光の反射を抑制することができるため、隣接する画素での混色を防ぐことができる。
【0201】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わせて用いることができる。
【0202】
(実施の形態5)
本明細書に開示する液晶表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、電子書籍、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
【0203】
図15(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置1000は、筐体1001に表示部1003が組み込まれている。表示部1003により、映像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド1005により筐体1001を支持した構成を示している。
【0204】
テレビジョン装置1000の操作は、筐体1001が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機1010により行うことができる。リモコン操作機1010が備える操作キー1009により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部1003に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機1010に、当該リモコン操作機1010から出力する情報を表示する表示部1007を設ける構成としてもよい。
【0205】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1003、表示部1007を作製することにより、白透過率を大きくし、画素数を増加させても液晶表示装置の駆動速度の低下を抑制することができ、コントラスト比の向上を図ったテレビジョン装置1000を提供することができる。
【0206】
なお、テレビジョン装置1000は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0207】
図15(B)は、デジタルフォトフレームの一例を示している。例えば、デジタルフォトフレーム1100は、筐体1101に表示部1103が組み込まれている。表示部1103は、各種画像を表示することが可能であり、例えば、デジタルカメラなどで撮影した画像データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
【0208】
なお、デジタルフォトフレーム1100は、操作部、外部接続用端子(USB端子、USBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込まれていてもよいが、側面や裏面に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、デジタルフォトフレームの記録媒体挿入部に、デジタルカメラで撮影した画像データを記憶したメモリを挿入して画像データを取り込み、取り込んだ画像データを表示部1103に表示させることができる。
【0209】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1103を作製することにより、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図ったデジタルフォトフレーム1100を提供することができる。
【0210】
また、デジタルフォトフレーム1100は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
【0211】
図15(C)は携帯型遊技機であり、筐体1281と筐体1291の2つの筐体で構成されており、連結部1293により、開閉可能に連結されている。筐体1281には表示部1282が組み込まれ、筐体1291には表示部1283が組み込まれている。また、図15(C)に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカー部1284、記録媒体挿入部1286、LEDランプ1290、入力手段(操作キー1285、接続端子1287、センサ1288(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン1289)等を備えている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも本明細書に開示する液晶表示装置を備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成とすることができる。図15(C)に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図15(C)に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
【0212】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1282、表示部1283を作製することにより、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図った携帯型遊技機を提供することができる。
【0213】
図15(D)は、携帯電話機であり、筐体1340と筐体1341の2つの筐体で構成されている。さらに、筐体1340と筐体1341は、スライドし、図15(D)のように展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能である。また、筐体1341は、表示パネル1342、スピーカー1343、マイクロフォン1344、ポインティングデバイス1346、カメラ用レンズ1347、外部接続端子1348などを備えている。また、筐体1340は、携帯電話機の充電を行う太陽電池セル1349、外部メモリスロット1350などを備えている。また、アンテナは、筐体1341に内蔵されている。なお、図15(D)では、表示パネル1342に表示された表示ボタン1345を図示しており、指などで触れることにより入力を行うことができる。
【0214】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示パネル1342を作製することにより、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図った携帯電話機を提供することができる。
【0215】
また、図15(E)は、腕時計のように使用者の腕に装着可能な形態を有している携帯電話機の一例を示す斜視図である。
【0216】
この携帯電話機は、少なくとも電話機能を有する通信装置およびバッテリーを有する本体、本体を腕に装着するためのバンド部1404、腕に対するバンド部1404の固定状態を調節する調節部1405、表示部1401、スピーカー1407、およびマイク1408から構成されている。
【0217】
また、本体は、操作スイッチ1403を有し、電源入力スイッチや、表示切り替えスイッチや、撮像開始指示スイッチの他、例えばボタンを押すとインタネット用のプログラムが起動されるなど、各ファンクションを対応づけることができる。
【0218】
この携帯電話機の入力操作は、表示部1401に指や入力ペンなどで触れること、または操作スイッチ1403の操作、またはマイク1408への音声入力により行われる。なお、図15(E)では、表示部1401に表示された表示ボタン1402を図示しており、指などで触れることにより入力を行うことができる。
【0219】
また、本体は、撮影レンズを通して結像される被写体像を電子画像信号に変換する撮像手段を有するカメラ部1406を有する。なお、特にカメラ部は設けなくともよい。
【0220】
また、図15(E)に示す携帯電話機は、テレビ放送の受信機などを備えた構成として、テレビ放送を受信して映像を表示部1401に表示することができ、さらにメモリなどの記憶装置などを備えた構成として、テレビ放送をメモリに録画できる。また、図15(E)に示す携帯電話は、GPSなどの位置情報を収集できる機能を有していてもよい。
【0221】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1401を作製することにより、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図った携帯電話機を提供することができる。
【0222】
図15(F)は携帯型のコンピュータの一例を示す斜視図である。
【0223】
図15(F)の携帯型のコンピュータは、上部筐体1501と下部筐体1502とを接続するヒンジユニットを閉状態として表示部1503を有する上部筐体1501と、キーボード1504を有する下部筐体1502とを重ねた状態とすることができ、持ち運ぶことが便利であるとともに、使用者がキーボード入力する場合には、ヒンジユニットを開状態として、表示部1503を見て入力操作を行うことができる。
【0224】
また、下部筐体1502はキーボード1504の他に入力操作を行うポインティングデバイス1506を有する。また、表示部1503をタッチ入力パネルとすれば、表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる。また、下部筐体1502はCPUやハードディスク等の演算機能部を有している。また、下部筐体1502は他の機器、例えばUSBの通信規格に準拠した通信ケーブルが差し込まれる外部接続ポート1505を有している。
【0225】
上部筐体1501にはさらに上部筐体1501内部にスライドさせて収納可能な表示部1507を有しており、広い表示画面を実現することができる。また、収納可能な表示部1507の画面の向きを使用者は調節できる。また、収納可能な表示部1507をタッチ入力パネルとすれば、収納可能な表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる。
【0226】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1503、収納可能な表示部1507を作製することにより、白透過率を大きくし、コントラスト比の向上を図った携帯型のコンピュータを提供することができる。
【0227】
また、図15(F)の携帯型のコンピュータは、受信機などを備えた構成として、テレビ放送を受信して映像を表示部に表示することができる。また、上部筐体1501と下部筐体1502とを接続するヒンジユニットを閉状態としたまま、収納可能な表示部1507をスライドさせて画面全面を露出させ、画面角度を調節して使用者がテレビ放送を見ることもできる。この場合には、ヒンジユニットを開状態として表示部1503を表示させることなく、さらにテレビ放送を表示するだけの回路の起動のみを行うため、最小限の消費電力とすることができ、バッテリー容量の限られている携帯型のコンピュータにおいて有用である。
【0228】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わせて用いることができる。
【符号の説明】
【0229】
301 トランジスタ
302 第1の電極層
303 第2の電極層
303a 第2の電極層
303b 第2の電極層
304 容量素子
305 第1の配線
306 半導体層
307 ソース電極
308 ドレイン電極
309 第2の配線
310 第2の配線
311 第1の接続電極
312 第2の接続電極
314 導電膜
316 第3の配線
318 第1の基板
319 絶縁膜
320 絶縁膜
321 絶縁膜
322 絶縁膜
323 絶縁膜
327 第2の基板
328 液晶層
329 微結晶半導体層
330 非晶質半導体層
331 不純物半導体層
332 不純物半導体層
333 絶縁膜
333a 絶縁膜
333b 絶縁膜
333c 絶縁膜
333d 絶縁膜
334 絶縁膜
334a 絶縁膜
334b 絶縁膜
334c 絶縁膜
334d 絶縁膜
340 導電膜
342a 矢印
342b 矢印
351 トランジスタ
356 半導体層
1000 テレビジョン装置
1001 筐体
1003 表示部
1005 スタンド
1007 表示部
1009 操作キー
1010 リモコン操作機
1100 デジタルフォトフレーム
1101 筐体
1103 表示部
1281 筐体
1282 表示部
1283 表示部
1284 スピーカー部
1285 操作キー
1286 記録媒体挿入部
1287 接続端子
1288 センサ
1289 マイクロフォン
1290 LEDランプ
1291 筐体
1293 連結部
1340 筐体
1341 筐体
1342 表示パネル
1343 スピーカー
1344 マイクロフォン
1345 表示ボタン
1346 ポインティングデバイス
1347 カメラ用レンズ
1348 外部接続端子
1349 太陽電池セル
1350 外部メモリスロット
1401 表示部
1402 表示ボタン
1403 操作スイッチ
1405 調節部
1406 カメラ部
1407 スピーカー
1408 マイク
1501 上部筐体
1502 下部筐体
1503 表示部
1504 キーボード
1505 外部接続ポート
1506 ポインティングデバイス
1507 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、
画素領域と、を有し、
前記画素領域の各画素は、
トランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続された第1の配線と、
前記トランジスタと電気的に接続され、前記第1の配線と直交し、且つ前記画素ごとに分断された第2の配線と、
前記第1の配線と前記第2の配線の間に設けられた第1の絶縁膜と、
前記トランジスタと、前記第2の配線と、を覆う第2の絶縁膜と、
前記第2の配線と当該第2の配線と前記第1の配線を挟んで隣接する画素の他の第2の配線とを電気的に接続している接続電極と、
前記トランジスタと電気的に接続され、前記液晶層中に突出する第1の電極層と、
前記第1の電極層の間に設けられた、前記液晶層中に突出する第2の電極層と、を有し、
前記第2の配線は、前記第1の配線上にあり、
前記接続電極は、前記第2の絶縁膜を介して前記第1の配線の一部と重なり、
前記接続電極、前記第1の電極層および前記第2の電極層の膜厚は、前記液晶層の膜厚の10%以上100%以下であり、
前記接続電極、前記第1の電極層および前記第2の電極層は、金属膜であり、前記第2の絶縁膜上に設けられている液晶表示装置。
【請求項2】
液晶層を挟持する第1の基板および第2の基板と、
画素領域と、を有し、
前記画素領域の各画素は、
トランジスタと、
前記トランジスタと電気的に接続された第1の配線と、
前記トランジスタと電気的に接続され、前記第1の配線と直交し、且つ前記画素ごとに分断された第2の配線と、
前記第1の配線と前記第2の配線の間に設けられた第1の絶縁膜と、
前記トランジスタと、前記第1の配線と、を覆う第2の絶縁膜と、
前記第2の配線と当該第2の配線と前記第1の配線を挟んで隣接する画素の他の第2の配線とを電気的に接続している接続電極と、
前記トランジスタと電気的に接続され、前記液晶層中に突出する第1の電極層と、
前記第1の電極層の間に設けられた、前記液晶層中に突出する第2の電極層と、を有し、
前記第1の配線は、前記第2の配線上にあり、
前記接続電極は、前記第2の絶縁膜を介して前記第1の配線の一部と重なり、
前記接続電極、前記第1の電極層および前記第2の電極層の膜厚は、前記液晶層の膜厚の10%以上100%以下であり、
前記接続電極、前記第1の電極層および前記第2の電極層は、金属膜であり、前記第2の絶縁膜上に設けられている液晶表示装置。
【請求項3】
接続電極、第1の電極層および第2の電極層上に接して設けられる第3の絶縁膜と、を有し、
前記第3の絶縁膜は遮光性を有している請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
接続電極、第1の電極層および第2の電極層上に接して設けられる第3の絶縁膜と、を有し、
前記第3の絶縁膜は、前記第2の基板と接している請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第3の絶縁膜は遮光性を有している請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第2の絶縁膜に設けられた開口を介して、前記第2の配線と、当該第2の配線と前記第1の配線を挟んで隣接する画素の他の第2の配線と、前記接続電極とが電気的に接続される請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記液晶層は、ブルー相を示す液晶を含んでいる請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1の配線と同一層に、当該配線と平行に設けられる、前記第1の電極層に容量電位を供給するための第3の配線を有する請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記第1の電極層および前記第2の電極層は櫛歯状である請求項1乃至請求項8のいずれか一に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記第2の絶縁膜の膜厚は500nm以上5μm以下である請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−208480(P2012−208480A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−48120(P2012−48120)
【出願日】平成24年3月5日(2012.3.5)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】