説明

液滴吐出装置および液滴吐出装置の制御方法

【課題】ワーク処理のタクトタイムに影響を与えることなく、且つ時間的制約を受けずに、機能液滴吐出ヘッドの吐出検査を実施することができる液滴吐出装置および液滴吐出装置の制御方法を提供することである。
【解決手段】ワークWがセットされる一対のワークステージ2と、各ワークステージ2の外側に配設され、機能液滴吐出ヘッド42からの検査吐出を受ける一対の検査ステージ15と、各検査エリアに配設され、検査ステージ15の検査吐出結果を画像認識する一対の画像認識ユニット16と、ワークステージ2を、描画エリアおよび除給材エリア間で自在に移動させ、且つ検査ステージ15を描画エリアおよび検査エリア間で移動させるステージ移動手段32,33,34,35,36と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対のワークステージおよび一対の検査ステージを備え、機能液滴吐出ヘッドによるワークへの描画動作と機能液滴吐出ヘッドの検査とを交互に行う液滴吐出装置および液滴吐出装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の液滴吐出装置として、ワークの除給材中に機能液滴吐出ヘッドの吐出検査を実施するものが知られている(特許文献1参照)。
この液滴吐出装置は、ワークテーブルにセットしたワークを、X軸方向に移動させるX軸テーブルと、X軸テーブルを跨ぐように配設されたY軸テーブルと、Y軸テーブルに搭載され、複数の機能液滴吐出ヘッドを有する2組のキャリッジユニットと、を備えている。X軸テーブルには、ワークテーブルの他、機能液滴吐出ヘッドからの検査吐出を受けるターゲットユニットと、機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出(フラッシング)を受ける定期フラッシングボックスと、が移動自在に搭載され、またY軸テーブルのガイドレール部分には、検査シートに検査吐出された着弾ドットを画像認識する撮像ユニットが垂設されている。
X軸テーブルおよびY軸テーブルが交差する領域には、機能液を吐出して描画動作を行う描画エリアが設定され、描画エリアからX軸方向に外れた領域には、ワークの除給材やアライメントを行うアライメント位置が設定されている。ワークステージを介してワークをアライメント位置に移動させると、定期フラッシングボックスが機能液滴吐出ヘッド(キャリッジユニット)の直下に移動し、ワークステージと定期フラッシングボックスの間に位置するターゲットユニットが、撮像ユニットの直下に移動する。この状態で、ワークの除給材およびアライメント(除給材動作)が実施され、また除給材動作を実施している間に、機能液滴吐出ヘッドから定期フラッシングボックスへの捨て吐出(保守動作)および撮像ユニットによる画像認識(吐出検査)が実施されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−6212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような液滴吐出装置では、ワークテーブルおよび定期フラッシングボックス間にターゲットユニットが配置されているため、検査吐出は、検査データを描画データに含ませることにより、描画動作に続いて実施することができるが、画像認識(吐出検査)は、ワークの除給材動作の間でしか実施することができなかった。このため、吐出検査が除給材動作の時間より長い場合、ワーク処理のタクトタイムに影響が生じてしまう。逆に、タクトタイムを維持しようとすると、検査内容に時間的制約が生ずる問題があった。
【0005】
本発明は、ワーク処理のタクトタイムを短縮することができると共に、機能液滴吐出ヘッドの吐出検査時間を十分に執ることができる液滴吐出装置および液滴吐出装置の制御方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液滴吐出装置は、描画エリアにおいて、ワークを移動させながら機能液滴吐出ヘッドを駆動してワークに描画動作を実施し、描画エリアからワークの移動方向両外側に外れた2つの除給材エリアにおいて、ワークの除給材を交互に実施し、各除給材エリアの移動方向外側に外れた2つの検査エリアにおいて、画像認識による機能液滴吐出ヘッドの吐出検査を交互に実施する液滴吐出装置であって、ワークがセットされる一対のワークステージと、各ワークステージの外側に配設され、機能液滴吐出ヘッドからの検査吐出を受ける一対の検査ステージと、各検査エリアに配設され、検査ステージの検査吐出結果を画像認識する一対の画像認識手段と、一方のワークステージを、描画エリアおよび一方の除給材エリア間で自在に移動させると共に、他方のワークステージを、描画エリアおよび他方の除給材エリア間で自在に移動させ、且つ一方の検査ステージを描画エリアおよび一方の検査エリア間で移動させると共に、他方の検査ステージを描画エリアおよび他方の検査エリア間で移動させるステージ移動手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この場合、機能液滴吐出ヘッド、一対の画像認識手段および一対のステージ移動手段を制御する制御手段を、更に備え、制御手段は、一対のワークステージを描画エリアと各除給材エリアとの間で交互に移動させて、描画動作を交互に実施すると共に、一対の検査ステージを描画エリアと各検査エリアとの間で交互に移動させて、描画動作と併せて行う検査吐出および吐出検査を交互に実施することが好ましい。
【0008】
一方、本発明の液滴吐出装置の制御方法は、描画エリアにおいて、ワークを移動させながら機能液滴吐出ヘッドを駆動してワークに描画動作を実施し、描画エリアからワークの移動方向両外側に外れた2つの除給材エリアにおいて、ワークの除給材を交互に実施し、各除給材エリアの移動方向外側に外れた2つの検査エリアにおいて、画像認識による機能液滴吐出ヘッドの吐出検査を交互に実施する液滴吐出装置の制御方法であって、ワークがセットされる一対のワークステージと、各ワークステージの外側に配設され、機能液滴吐出ヘッドからの検査吐出を受ける一対の検査ステージと、各検査エリアに配設され、検査ステージの検査吐出結果を画像認識する一対の画像認識手段と、を用い、一方のワークステージを描画エリアおよび一方の除給材エリア間で移動させ、且つ他方のワークステージを描画エリアおよび他方の除給材エリア間で移動させるように、一対のワークステージを描画エリアと各除給材エリアとの間で交互に移動させて、描画動作を交互に実施すると共に、一方の検査ステージを描画エリアおよび一方の検査エリア間で移動させ、且つ他方の検査ステージを描画エリアおよび他方の検査エリア間で移動させるように、一対の検査ステージを描画エリアと各検査エリアとの間で交互に移動させて、描画動作と併せて行う検査吐出および吐出検査を交互に実施することを特徴とする。
【0009】
これらの構成によれば、一対のワークステージを描画エリアおよび除給材エリア間で移動させ、描画動作を交互に実施すると共に、一対の検査ステージを描画エリアおよび検査エリア間で移動させ、描画動作と併せて行う検査吐出および吐出検査を交互に実施する。これにより、ワークへの描画動作と機能液滴吐出ヘッドの吐出検査と、を交互に連続して実施することができる。また、一方の検査ステージへの検査吐出後、これを直ちに検査エリアに移動させれば、一方のワークステージにおけるワークへの描画を実施している間に、一方の画像認識手段による吐出検査を実施することができる。さらに、吐出検査の時間を執りたければ、続く他方のワークステージにおけるワークへの描画動作中も、吐出検査の時間として活用することができる。したがって、ワークへの描画動作に対するタクトタイムを短縮することができると共に、吐出検査の時間を十分に執ることができる。
【0010】
この場合、ステージ移動手段は、一対のワークステージおよび一対の検査ステージを共通の移動軸上において移動させることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、一対のワークステージおよび一対の検査ステージにおける移動系の構造を単純化することができる。なお、ステージ移動手段にリニアモーターを用いることが好ましい。
【0012】
また、制御手段は、描画エリアにおいて、各ワークステージを移動方向に複数回往復動させて描画動作を実施し、往復動の最初の往動動作に同期して、検査ステージを検査エリアから描画エリアに移動させて検査吐出を実施することが好ましい。
【0013】
この場合、制御手段は、検査吐出を実施した後、検査ステージを描画エリアから検査エリアに移動させて吐出検査を実施することが好ましい。
【0014】
これらの構成によれば、描画動作に影響を及ぼすことなく検査吐出を実施することができると共に、実際の描画状況を反映した検査吐出を行うことができる。また、検査吐出が描画動作の初期に行われる分、吐出検査の時間を十分に執ることができる。
【0015】
この場合、制御手段は、吐出検査を、検査吐出を伴った描画動作が完了するまでに完了することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、吐出検査の検査結果を次の描画動作に反映することができるため、歩留まりを向上させることができる。
【0017】
この場合、制御手段は、吐出検査を、検査吐出を伴った描画動作の次の描画動作が完了するまでに完了することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、ワーク処理(描画動作)のタクトタイムに影響を及ぼすことなく、時間を要する高精度の吐出検査も行うことができる。
【0019】
この場合、各除給材エリアに配設され、ワークの除給材を行う一対の除給材手段を、更に備え、制御手段は、一対の除給材手段を制御し、各除給材エリアに移動してきた各ワークステージに対し、ワークの除給材を実施することが好ましい。
【0020】
この構成によれば、ワークステージに対するワークの除給材を連続的に行うことができる。すなわち、ワークへの描画動作とワークの除給材とを交互に連続して行うことができ、ワーク処理(描画動作)を効率良く行うことができる。
【0021】
この場合、一対のワークステージ間に配設され、機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を受ける単一のフラッシングステージを、更に備え、ステージ移動手段は、フラッシングステージを2つの除給材エリア間において移動可能に構成されていることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、上記の吐出検査結果がNGとなった場合等、一時的に描画動作を停止させる場合が生じても、機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を実施することができ、機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を維持することができる。また、フラッシングステージを活用して、描画開始時に常に行う捨て吐出(描画前フラッシング)を実施することができる。
【0023】
この場合、一方の検査ステージの移動方向外側に配設され、機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を受ける単一のフラッシングステージを、更に備え、ステージ移動手段は、フラッシングステージを一方の検査エリアと描画エリア間において移動可能に構成されていることが好ましい。
【0024】
この構成によれば、フラッシングステージは、ワークの移動方向最外端に位置する構成になる。これにより、フラッシングステージの保守を、描画動作に関係なく行うことができる。
【0025】
この場合、各ワークステージの移動方向内側に添設され、機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を受ける一対のフラッシングステージを、更に備え、ステージ移動手段は、各フラッシングステージを各ワークステージと一体に移動可能に構成されていることが好ましい。
【0026】
この構成によれば、上記の吐出検査結果がNGとなった場合等、一時的に描画動作を停止させる場合が生じても、機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を実施することができ、機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を維持することができる。また、フラッシングステージを活用して、描画開始時に常に行う捨て吐出(描画前フラッシング)を実施することができる。しかも、各フラッシングテージおよび各ワークステージの移動系を単純化することができる。なお、フラッシングステージは、ワークステージに搭載された形態であってもよいし、連結された形態であってもよい。
【0027】
この場合、一対のワークステージ間に配設され、機能液滴吐出ヘッドから吐出された機能液の重量を測定する単一の重量測定ステージを、更に備え、ステージ移動手段は、重量測定ステージを2つの除給材エリア間において移動可能に構成されていることが好ましい。
【0028】
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドの交換(キャリッジ交換)時等、吐出機能液の重量測定が必要な場合に、ステージ移動手段上において、これを実施することができ、生産性を向上させることができる。
【0029】
この場合、一方の検査ステージの移動方向外側に配設され、機能液滴吐出ヘッドから吐出された機能液の重量を測定する単一の重量測定ステージを、更に備え、ステージ移動手段は、重量測定ステージを一方の検査エリアと描画エリア間において移動可能に構成されていることが好ましい。
【0030】
この構成によれば、重量測定ステージは、ワークの移動方向最外端に位置する構成になる。これにより、重量測定ステージの保守を、描画動作に関係なく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】液滴吐出装置の平面図である。
【図2】機能液滴吐出ヘッドの斜視図である。
【図3】液滴吐出装置の一連の動作を説明するための図である。
【図4】第2実施形態に係る液滴吐出装置の平面図である。
【図5】第3実施形態に係る液滴吐出装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置およびその制御方法について説明する。この液滴吐出装置は、フラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれており、例えば特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を導入したインクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドを用いて、カラーフィルターや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成すると共に、これに並行して機能液滴吐出ヘッドの機能維持・機能回復(保守)を実施するものである。なお、以下の説明では、ワークの移動方向をX軸方向(主走査方向)とし、機能液滴吐出ヘッド(キャリッジユニット)の移動方向をY軸方向(副走査方向)としている。
【0033】
図1に示すように、液滴吐出装置1は、ワークWをセットする一対のワークステージ2と、X軸方向に延在して、主に一対のワークステージ2,2を介してワークWをX軸方向に交互に移動させるX軸テーブル(ステージ移動手段)3と、X軸テーブル3を跨ぐように架け渡され、Y軸方向に延在するY軸テーブル4と、Y軸テーブル4に移動自在に吊設され、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド42がそれぞれ搭載された13個のキャリッジユニット5と、を備えている。液滴吐出装置1は、X軸テーブル3およびY軸テーブル4の駆動と同期して、機能液滴吐出ヘッド42を選択的に吐出駆動させることにより、ワークWに対して所定の描画パターンに基づいて描画動作を実施する。なお、キャリッジユニット5は、各図において4つのみ図示しており、また、機能液滴吐出ヘッド42は、各図において1つのキャリッジユニット5につき1つのみ図示している。
【0034】
また、液滴吐出装置1は、後述する保守エリア64に配設された吸引ユニット11およびワイピングユニット12と、X軸テーブル3に搭載されたフラッシングステージ13、重量測定ステージ14および一対の検査ステージ15と、後述する各検査エリア69,70に配設された一対の画像認識ユニット(画像認識手段)16と、後述する除給材エリア65に臨むように配設された一対の除給材ロボット(除給材手段)17および一対のアライメントユニット20と、これら構成装置を統括制御する制御装置(制御手段)18と、これら構成装置を収容するチャンバー19と、を備えている。
【0035】
X軸テーブル3およびY軸テーブル4の交差領域には、ワークWに描画動作を行う描画エリア63が設定され、描画エリア63からY軸方向の外側一方に外れた位置には、機能液滴吐出ヘッド42の保守を行う保守エリア64が設定されている。また、描画エリア63からY軸方向に外れた両側には、ワークWの除給材を行う2つの除給材エリア65が設定されている。さらに、各除給材エリア65からY軸方向に外れた両側には、機能液滴吐出ヘッド42の吐出検査を行う2つの検査エリア66が設定されている。
【0036】
そして、2つの除給材エリア65は、一方(図1において上側)の第1除給材エリア67および他方(図1において下側)の第2除給材エリア68で構成されている。また、2つの検査エリア66は、一方(図1において上側)の第1検査エリア69および他方(図1において下側)の第2検査エリア70で構成されている。
一対のワークステージ2は、第1ワークステージ21および第2ワークステージ22で構成され、X軸テーブル3にそれぞれ搭載されている。各ワークステージ21(22)は、ワークWを吸着セットする吸着ステージ23と、吸着ステージ23をθ方向に回転自在に支持する回転機構24と、を有している。同様に、一対の検査ステージ15は、第1検査ステージ25および第2検査ステージ26で構成されている。また、一対の画像認識ユニット16は、第1画像認識ユニット27および第2画像認識ユニット28で構成されている。さらに、一対の除給材ロボット17は、第1除給材ロボット29および第2除給材ロボット30で構成されており、一対のアライメントユニット20は、第1アライメントユニット37および第2アライメントユニット38で構成されている。
【0037】
X軸テーブル3は、X軸方向に延在する一対のX軸ガイドレール31と、第1ワークステージ21をX軸ガイドレール31に沿って移動させる第1ワークステージ移動機構32と、第2ワークステージ22をX軸ガイドレール31に沿って移動させる第2ワークステージ移動機構33と、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14を一体としてX軸ガイドレール31に沿って移動させる共有ステージ移動機構34と、第1検査ステージ25をX軸ガイドレール31に沿って移動させる第1検査ステージ移動機構35と、第2検査ステージ26をX軸ガイドレール31に沿って移動させる第2検査ステージ移動機構36と、を有している。
【0038】
X軸テーブル3は、第1ワークステージ21を描画エリア63および第1除給材エリア67間で自在に移動させると共に、第2ワークステージ22を描画エリア63および第2除給材エリア68間で自在に移動させる。また、X軸テーブル3は、第1検査ステージ25を描画エリア63および第1検査エリア69間で自在に移動させると共に、第2検査ステージ26を描画エリア63および第2検査エリア70間で自在に移動させる。
【0039】
第1・第2両ワークステージ移動機構32,33、共有ステージ移動機構34、第1・第2両検査ステージ移動機構35,36は、これら機構に対応するモーター駆動(リニアモーター)のスライダーで構成されており、第1・第2両ワークステージ移動機構32,33、共有ステージ移動機構34、第1・第2両検査ステージ移動機構35,36は、X軸ガイドレール31上を個別に移動可能に構成されている。また、一対のX軸ガイドレール31およびリニアモーターのステーター(図示省略)は、第1検査エリア69、第1除給材エリア67、描画エリア63、第2除給材エリア68および第2検査エリア70に亘って延在している。すなわち、X軸テーブル3は、第1・第2両ワークステージ21,22、フラッシングステージ13、重量測定ステージ14および第1・第2両検査ステージ25,26を、共通の移動軸上において、個別に移動させ得るようになっている。
【0040】
Y軸テーブル4は、X軸テーブル3を跨いでY軸方向に延在する一対のY軸ガイドレール41と、一対のX軸ガイドレール31に掛け渡すように搭載され、各キャリッジユニット5をそれぞれ吊設した複数のブリッジプレート(図示省略)と、各ブリッジプレートを介して複数のキャリッジユニット5をY軸ガイドレール41に沿って移動させるキャリッジ移動機構(図示省略)と、を有している。キャリッジ移動機構は、複数のキャリッジユニット5(複数のブリッジプレート)に対応する複数のスライダーを有するリニアモーターで構成されており、各キャリッジユニット5を個別に移動可能に構成されている(13個のキャリッジユニット5を一体として移動させることも可能)。また、一対のY軸ガイドレール41は、描画エリア63を横断して保守エリア64まで延びており、Y軸テーブル4は、描画動作時に描画エリア63において機能液滴吐出ヘッド42(キャリッジユニット5)を副走査するほか、保守時にキャリッジユニット5を保守エリア64に臨ませる。
【0041】
各キャリッジユニット5は、R・G・B・C・M・Yの6色、各2個(計12個)の機能液滴吐出ヘッド42と、12個の機能液滴吐出ヘッド42を6個ずつ2群に分けて支持するヘッドプレートと、から成るヘッドユニット(共に図示省略)を備えている。また、各キャリッジユニット5は、ヘッドユニットをθ回転可能に支持するθ回転機構と、θ回転機構を介して、ヘッドユニットをブリッジプレートに支持させる吊設部材(共に図示省略)と、を備えている。なお、キャリッジユニット5の個数および各キャリッジユニット5に搭載される機能液滴吐出ヘッド42の個数は任意である。
【0042】
図2に示すように、機能液滴吐出ヘッド42は、2連の接続針46を有する機能液導入部43と、機能液導入部43に連なる2連のヘッド基板44と、ヘッド基板44に連なり機能液を吐出するヘッド本体45と、を備えている。また、ヘッド本体45は、ピエゾ素子等で構成される2連のポンプ部と、複数の吐出ノズル48が形成されたノズル面49を有するノズルプレート50と、を有している。ノズルプレート50に形成された複数の吐出ノズル48は、等間隔に並べられており、ノズル列47を2列形成している。
【0043】
吸引ユニット11は、複数のキャリッジユニット5と同数の個別吸引ユニット39から構成されている。各個別吸引ユニット39は、12個の機能液滴吐出ヘッド42に対応する12個のヘッドキャップを有するキャップユニットと、キャップユニットに連なる吸引機構と、キャップユニットを昇降させる昇降機構(いずれも図示省略)と、を備えており、機能液滴吐出ヘッド42に対しキャッピングおよび機能液吸引を実施する。
【0044】
ワイピングユニット12は、ワイピングシートをロール状に巻回した繰出しリールと、繰出しリールから繰出されたワイピングシートを巻取る巻取りリールと、両リール間に掛け渡されたワイピングシートを機能液滴吐出ヘッド42に押し付ける押圧ローラー(いずれも図示省略)と、を有している。ワイピングユニット12は、押圧ローラーを介して機能液滴吐出ヘッド42にワイピングシートを押し付けながら、ワイピングシートを走行させ、さらに全体をX軸方向に移動させて、各キャリッジユニット5の機能液滴吐出ヘッド42のノズル面49を払拭する。
【0045】
フラッシングステージ13は、第1ワークステージ21および第2ワークステージ22の間に配設されており、X軸テーブル3により第1除給材エリア67および第2除給材エリア68間において移動可能に構成されている。フラッシングステージ13は、機能液滴吐出ヘッド42から吐出された機能液を受けるフラッシングボックスを備えており、例えば吐出検査結果がNGとなった場合等、一時的に描画動作を停止させる場合に、機能液滴吐出ヘッド42からの捨て吐出を受ける。
【0046】
重量測定ステージ14は、第1ワークステージ21および第2ワークステージ22間に配設されており、X軸テーブル3により第1除給材エリア67および第2除給材エリア68間において移動可能に構成されている。重量測定ステージ14は、複数の電子天秤と、電子天秤を受ける複数枚の受皿(共に、図示省略)と、を有しており、機能液滴吐出ヘッド42吐出された機能液の重量を測定する。電子天秤は、機能液滴吐出ヘッド42が機能液を吐出する前後で、受皿の重量を測定し、吐出前後における受皿の重量の差分から吐出した機能液の重量を測定可能となっている。そして、算出された機能液の平均吐出量に基づいて、機能液滴吐出ヘッド42の駆動電圧が補正される。なお、フラッシングステージ13と重量測定ステージ14とは、一体にユニット化されていてもよい。
【0047】
なお、上記のチャンバー19において、描画エリア63および第1・第2除給材エリア68を覆う主チャンバー51と、第1・第2検査エリア69,70をそれぞれ覆う一対の副チャンバー52,52と、に仕切り、各副チャンバー52内において、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14の保守(インク吸収材や受皿の交換等)を行うようにしてもよい。このようにすれば、描画に影響を及ぼすことなく、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14の保守を実施することができる。
【0048】
各除給材ロボット29(30)は、X軸テーブル3の外側から各除給材エリア65に臨み、各除給材エリア65に移動してきた各ワークステージ21(22)に対して、描画済みのワークWをワークステージ2から除材すると共に、新しいワークWを各ワークステージ21(22)に給材する。なお、この場合の除給材動作は、ワークWの交換(搬入・搬出)と、セットしたワークWのアライメントを含むものである。そして、この除給材動作は、他方のワークステージ21(22)に描画動作を行っている間に実施するようになっている。
【0049】
各検査ステージ35(36)は、各ワークステージ21(22)に対してX軸方向外側に配設されており、機能液滴吐出ヘッド42からの検査吐出を受ける。各検査ステージ35(36)は、ロール状に巻回した検査シートSを吸着載置する吸着載置ステージと、吸着載置ステージに検査シートSを繰出す繰出し機構53と、検査後の検査シートSを巻取る巻取り機構54と、を備えている。各検査ステージ35(36)は、繰出し機構53により繰出された検査シートSを、吸着ステージ23に吸着させた状態で、機能液滴吐出ヘッド42からの検査吐出を受ける。そして、各検査ステージ35(36)は、巻取り機構54により、着弾ドットで埋め尽くされた検査後の検査シートSを巻取ると共に、新たな検査シートSを吸着ステージ23に繰出す。
【0050】
各画像認識ユニット27(28)は、検査ステージ35(36)に上方から臨むカメラ57と、カメラ57を支持するカメラ台58と、X軸テーブル3を跨ぐように架け渡され、カメラ台58をY軸方向にスライド自在に支持するカメラフレーム59と、カメラ台58を介してカメラ57をカメラフレーム59に沿ってY軸方向に移動させるカメラ移動機構(図示省略)と、を有している。各画像認識ユニット27(28)は、カメラ台58を介してカメラ57をY軸方向に移動させながら、検査シートSに検査吐出された着弾ドットを数ドットずつ連続して画像認識する。なお、カメラ57は、複数台設けられていてもよく、係る場合には、画像認識時間を短縮することができる。
【0051】
なお、吐出検査では、検査シートSに対して全吐出ノズル48から機能液滴を吐出させ、これを画像認識ユニット16により画像認識する。認識した画像は、制御装置18にて画像処理されドット抜けや飛行曲がり、さらにはサテライト(ドットが2つ以上に分離して着弾すること)等が検査される。この検査結果において、軽度のNGとなった場合には、フラッシングステージ13にフラッシングを行って機能回復(機能回復の後、再検査を行う。)を図り、重度のNGとなった場合には、吸引ユニット11およびワイピングユニット12により機能液吸引およびワイピングを行って機能回復を図るようになっている。
【0052】
次に、第1ワークステージ21、第2ワークステージ22、第1検査ステージ25、第2検査ステージ26、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14の位置関係を模式的に表した図3を参照して、液滴吐出装置1における一連の動作について説明する。先ず、ワークWをアライメント状態にセットした第1ワークステージ21が第1除給材エリア67に位置しており、第1検査ステージ25が第1検査エリア69に位置している(同図(a))。この状態から、第1ワークステージ21および第1検査ステージ25を描画エリア63に向って移動させるが、先ず第1ワークステージ21の先行端部がキャリッジユニット5の直下(描画エリア63)に達したら、ワークWへの1パス目(往動)の描画動作を開始する(同図(b))。続いて、第1検査ステージ25がキャリッジユニット5の直下に達したら第1検査吐出を実施する(同図(c))。
【0053】
第1検査ステージ25は、検査吐出を終えると、第1ワークステージ21の復動に同期して、第1画像認識ユニット27の直下に移動して、第1画像認識ユニット27により吐出検査に供される(同図(d))。一方、描画エリア63では、ワークWを主走査方向(X軸方向)に複数回往復動させながら、機能液滴吐出ヘッド42から、ワークWに対して所定の吐出パターンに基づいて描画動作が行われる(同図(d))。すなわち、描画動作における1パス目の往動(復動でもよい)時に第1検査吐出を実施し、2パス目となる復動時に第1検査ステージ25が第1検査エリア69に移動して、吐出検査が開始される。吐出検査が開始された時点で、描画動作は続行されており、この描画動作が完了するまで(実質的には、第1ワークステージ21が第1除給材エリア67に戻るまで)に、吐出検査が終了するようになっている。一方、この間、第2除給材エリア68において、第2除給材ロボット30および第2アライメントユニット38により、第2ワークステージ22に対してワークWの除給材(交換)と、新しいワークWのアライメントが行われる。
【0054】
第1ワークステージ21は、最終往動動作を終えると、第1除給材エリア67に移動する。この第1ワークステージ21の第1除給材エリア67への移動に同期して、重量測定・フラッシングテーブル14,13、第2ワークステージ22および第2検査ステージ26は、第1ワークステージ21を追従するように、第1除給材エリア67に向って移動する(同図(e))。なお、重量測定ステージ14は、必要に応じてキャリッジユニット5の直下に移動し、機能液滴吐出ヘッド42から重量測定吐出を受け、同様にフラッシングステージ13も、必要に応じてフラッシングを受ける(同図(e))。
【0055】
第1ワークステージ21、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14が、第1除給材エリア67に移動したら、今度は、第2ワークステージ22および第2検査ステージ26を描画エリア63に向って移動させる。先ず、第2ワークステージ22のワークWへの1パス目(往動)の描画動作を実施し(同図(f))、続いて、第2検査ステージ26に対して検査吐出を実施する(同図(g))。
【0056】
第2検査ステージ26は、検査吐出を終えると、第2ワークステージ22の復動に同期して、第2画像認識ユニット28の直下に移動して、吐出検査に供される(同図(h))。一方、描画エリア63では、ワークWを主走査方向に複数回往復動させながら、機能液滴吐出ヘッド42から、ワークWに対して所定の吐出パターンに基づいて描画動作が行われる(同図(h))。すなわち、描画動作における1パス目の往動時に第1検査吐出を実施し、2パス目となる復動時に第1検査ステージ25が第1検査エリア69に移動して、吐出検査が開始される。吐出検査が開始された時点で、描画動作は続行されており、この描画動作が完了するまでに、吐出検査が終了するようになっている。一方、この間、第1除給材エリア67では、第1除給材ロボット29および第2アライメントユニット38により、第1ワークステージ21に対してワークWの除給材(交換)と、新しいワークWのアライメントが行われる。
【0057】
以上の工程を繰り返すことで、ワークWへの描画動作を併せて行う検査吐出および吐出検査を交互に実施するようになっている。なお、ワークWへの描画動作中に吐出検査を行うようにしているため、吐出検査の結果がNGとなった場合には、ワークWの描画動作を中止し、キャリッジユニット5(機能液滴吐出ヘッド42)の機能回復と、ワークWの交換(除給材)と、が実施される。
【0058】
また、本実施形態では、ワークWを描画動作する毎に吐出検査および吐出検査を行うようなっているが、複数枚の描画動作毎に行っても良い。すなわち、例えば、2枚分描画動作した毎に吐出検査を実施する場合には、第1画像認識ユニット27により吐出検査を実施している間に、第1ワークステージ21および第2ワークステージ22にセットしたワークWへ描画動作を完了させる。この場合、さらに検査時間を確保することができ、さらに精密な吐出検査を実施することができる(図示省略)。
【0059】
以上の構成によれば、一対のワークステージ2に対して、描画動作を交互に実施すると共に、一対の検査ステージ15を用いて、描画動作と併せて行う検査吐出および吐出検査を交互に実施することにより、ワークWへの描画動作と機能液滴吐出ヘッド42の吐出検査と、を交互に連続して実施することができる。また、一方のワークステージ2におけるワークWへの描画を実施している間に、一方の画像認識ユニット27(28)による吐出検査を実施することができるため、ワークWへの描画動作に対するタクトタイムを短縮することができると共に、吐出検査の時間を十分に執ることができる。
【0060】
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る液滴吐出装置1について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、異なる部分を主として説明する。この液滴吐出装置1では、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14は、第1検査ステージ25あるいは第2検査ステージ26の移動方向外側に配設されており、第1検査ステージ移動機構35あるいは第2検査ステージ移動機構36(X軸テーブル3)は、第1検査ステージ25あるいは第2検査ステージ26と、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14を一体として、描画エリア63および第1検査エリア69あるいは第2検査エリア間において移動させる。なお、この場合における描画動作、検査吐出および吐出検査は、上記の第1実施形態と同一であるため、ここでは、その説明を省略する。
【0061】
これにより、フラッシングステージ13および重量測定ステージ14が、第1(第2)検査ステージ15より外側に配設されているため、第1(第2)検査エリア69(70)で検査シートSの交換(保守)や、フラッシングステージ13に溜まった機能液の廃液処分(保守)を描画動作に関係なく行うことができる。
【0062】
次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る液滴吐出装置1について説明する。この液滴吐出装置1では、重量測定ステージ14は、第1検査ステージ25あるいは第2検査ステージ26の移動方向外側に配設されており、且つ一対のフラッシングステージ13は、各ワークステージ21(22)の移動方向内側に搭載(あるいは連結)されている。この場合、第1ワークステージ移動機構32は、第1ワークステージ21および第1フラッシングステージ61を一体として、また、第2ワークステージ移動機構33は、第2ワークステージ22および第2フラッシングステージ62を一体として移動可能に構成されている。なお、この場合における描画動作、検査吐出および吐出検査も、上記の第1実施形態と同一であるため、ここでは、その説明を省略する。
【0063】
これにより、重量測定ステージ14は、ワークWの移動方向最外端に位置するため、重量測定ステージ14の保守を、描画動作を停止させることなく行うことができる。また、一時的に描画動作を停止させる場合が生じても、フラッシングを実施することができ、機能液滴吐出ヘッド42の吐出性能を維持することができる。さらに各フラッシングステージ61,62および各ワークステージ21,22が、一体として移動可能に構成されているため、各フラッシングステージ61,62および各ワークステージ21,22の移動系を単純化することができる。
【符号の説明】
【0064】
1…液滴吐出装置 2…ワークステージ 13…フラッシングステージ 14…重量測定ステージ 15…検査ステージ 16…画像認識ユニット 17…除給材ロボット 18…制御装置 31…X軸ガイドレール 32…第1ワークステージ移動機構 33…第2ワークステージ移動機構 34…共有ステージ移動機構 35…第1検査ステージ移動機構 36…第2検査ステージ移動機構 42…機能液滴吐出ヘッド W…ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
描画エリアにおいて、ワークを移動させながら機能液滴吐出ヘッドを駆動して前記ワークに描画動作を実施し、
前記描画エリアから前記ワークの移動方向両外側に外れた2つの除給材エリアにおいて、前記ワークの除給材を交互に実施し、
前記各除給材エリアの前記移動方向外側に外れた2つの検査エリアにおいて、画像認識による前記機能液滴吐出ヘッドの吐出検査を交互に実施する液滴吐出装置であって、
前記ワークがセットされる一対のワークステージと、
前記各ワークステージの外側に配設され、前記機能液滴吐出ヘッドからの検査吐出を受ける一対の検査ステージと、
前記各検査エリアに配設され、前記検査ステージの検査吐出結果を画像認識する一対の画像認識手段と、
一方の前記ワークステージを、前記描画エリアおよび一方の前記除給材エリア間で自在に移動させると共に、他方の前記ワークステージを、前記描画エリアおよび他方の前記除給材エリア間で自在に移動させ、且つ一方の前記検査ステージを前記描画エリアおよび一方の前記検査エリア間で移動させると共に、他方の前記検査ステージを前記描画エリアおよび他方の前記検査エリア間で移動させるステージ移動手段と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項2】
前記ステージ移動手段は、前記一対のワークステージおよび前記一対の検査ステージを共通の移動軸上において移動させることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項3】
前記機能液滴吐出ヘッド、前記一対の画像認識手段および前記一対のステージ移動手段を制御する制御手段を、更に備え、
前記制御手段は、
前記一対のワークステージを前記描画エリアと前記各除給材エリアとの間で交互に移動させて、前記描画動作を交互に実施すると共に、
前記一対の検査ステージを前記描画エリアと前記各検査エリアとの間で交互に移動させて、前記描画動作と併せて行う前記検査吐出および前記吐出検査を交互に実施することを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記描画エリアにおいて、前記各ワークステージを前記移動方向に複数回往復動させて前記描画動作を実施し、
前記往復動の最初の往動動作に同期して、前記検査ステージを前記検査エリアから前記描画エリアに移動させて前記検査吐出を実施することを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記検査吐出を実施した後、前記検査ステージを前記描画エリアから前記検査エリアに移動させて前記吐出検査を実施することを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記吐出検査を、前記検査吐出を伴った前記描画動作が完了するまでに完了することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記吐出検査を、前記検査吐出を伴った前記描画動作の次の前記描画動作が完了するまでに完了することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
【請求項8】
前記各除給材エリアに配設され、前記ワークの除給材を行う一対の除給材手段を、更に備え、
前記制御手段は、前記一対の除給材手段を制御し、
前記各除給材エリアに移動してきた前記各ワークステージに対し、前記ワークの除給材を実施することを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の液滴吐出装置。
【請求項9】
前記一対のワークステージ間に配設され、前記機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を受ける単一のフラッシングステージを、更に備え、
前記ステージ移動手段は、前記フラッシングステージを前記2つの除給材エリア間において移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置。
【請求項10】
一方の前記検査ステージの前記移動方向外側に配設され、前記機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を受ける単一のフラッシングステージを、更に備え、
前記ステージ移動手段は、前記フラッシングステージを一方の前記検査エリアと前記描画エリア間において移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置。
【請求項11】
前記各ワークステージの前記移動方向内側に添設され、前記機能液滴吐出ヘッドからの捨て吐出を受ける一対のフラッシングステージを、更に備え、
前記ステージ移動手段は、前記各フラッシングステージを前記各ワークステージと一体に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置。
【請求項12】
前記一対のワークステージ間に配設され、前記機能液滴吐出ヘッドから吐出された機能液の重量を測定する単一の重量測定ステージを、更に備え、
前記ステージ移動手段は、前記重量測定ステージを前記2つの除給材エリア間において移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の液滴吐出装置。
【請求項13】
一方の前記検査ステージの前記移動方向外側に配設され、前記機能液滴吐出ヘッドから吐出された機能液の重量を測定する単一の重量測定ステージを、更に備え、
前記ステージ移動手段は、前記重量測定ステージを一方の前記検査エリアと前記描画エリア間において移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の液滴吐出装置。
【請求項14】
描画エリアにおいて、ワークを移動させながら機能液滴吐出ヘッドを駆動して前記ワークに描画動作を実施し、
前記描画エリアから前記ワークの移動方向両外側に外れた2つの除給材エリアにおいて、前記ワークの除給材を交互に実施し、
前記各除給材エリアの前記移動方向外側に外れた2つの検査エリアにおいて、画像認識による前記機能液滴吐出ヘッドの吐出検査を交互に実施する液滴吐出装置の制御方法であって、
前記ワークがセットされる一対のワークステージと、前記各ワークステージの外側に配設され、前記機能液滴吐出ヘッドからの検査吐出を受ける一対の検査ステージと、前記各検査エリアに配設され、前記検査ステージの検査吐出結果を画像認識する一対の画像認識手段と、を用い、
一方の前記ワークステージを前記描画エリアおよび一方の前記除給材エリア間で移動させ、且つ他方の前記ワークステージを前記描画エリアおよび他方の前記除給材エリア間で移動させるように、前記一対のワークステージを前記描画エリアと前記各除給材エリアとの間で交互に移動させて、前記描画動作を交互に実施すると共に、
一方の前記検査ステージを前記描画エリアおよび一方の前記検査エリア間で移動させ、且つ他方の前記検査ステージを前記描画エリアおよび他方の前記検査エリア間で移動させるように、前記一対の検査ステージを前記描画エリアと前記各検査エリアとの間で交互に移動させて、前記描画動作と併せて行う前記検査吐出および前記吐出検査を交互に実施することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−177679(P2011−177679A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46143(P2010−46143)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】