説明

測量スティッチングを用いる位置測定方法

モバイル通信デバイスは、異なる出来事の間に取得されてもよい衛星輸送手段のような複数の参照基地局および/または基地局からの測量値を用いて初期設定されるカルマンフィルターのような測位フィルターを含む位置決定に関する方法を用いる。したがって、当該測位フィルターは、同じ測量の出来事の間の少なくとも3つの異なる信号の第1の取得を必要することなく、位置の推定値に関して用いられてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、複数の位置決定システムに係り、そしてより具体的には、複数のモバイルレシーバーに関する複数の位置解決についての当該計算に関する。
【背景技術】
【0002】
全地球測位システム(The Global Positioning System:GPS)は、衛星ナビゲーションシステム、すなわち衛星測位システムであり、世界中の殆どどこでも位置、速度、および時間の情報を提供するためにデザインされたものである。GPSは合衆国国防総省によって開発されたものであり、現在は24時間稼働中の衛星の一群を含む。他の複数のタイプの衛星ナビゲーションシステムは、広域拡大システム(the Wide Area Augmentation System:WAAS)、ロシア連邦によって配備された全地球ナビゲーション衛星システム(the Global Navigation Satellite System:GLONASS)、および欧州連合によって計画されたガリレオシステム(the Galileo system)を含む。ここで用いられたように、“衛星測位システム(satellite positioning system)”(SPS)は、GPS、ガリレオ、GLONASS、NAVSTAR、GNSS、これらの複数のシステムの組み合わせから複数の衛星を利用するシステム、複数の擬似衛星システム(pseudolite systems)、あるいは将来において開発された任意のSPSを参照するために理解されるであろう。
【0003】
様々なレシーバーは、位置、速度、あるいは時間(時刻)を測定(determine)するために複数の当該衛星から送信された複数の当該信号を復号(解読:decode)するためにデザインされた。一般的に、複数の当該信号を解読(decipher)して最終的な位置を計算するためには、当該レシーバーは、複数の当該衛星から複数の信号を期待して(in view)取得(捕捉:acquire)し、当該受信した複数の信号を測量(measure)および追跡(track)し、そして複数の当該信号からナビゲーション用のデータを回収(recover)しなければならない。3機の異なる衛星からの当該距離を正確に測量することによって、当該レシーバーはその位置を三角測量で測量する、すなわち、緯度、経度、および高度に関して解明する。特に、当該レシーバーは、当該それぞれの衛星から当該レシーバーに伝えるために各信号について必要とされた当該時間を計測すること(measuring)によって距離を測量する。これは正確な時間情報を要求する。この理由により、第4の衛星からの複数の測量は、典型的には共通の時間測量の複数の誤差、例えば当該レシーバー内で複数の時限回路(timing circuits)の当該複数の不正確さによって作られた複数の誤差の解決を助けるために必要とされる。
【0004】
ある複数のロケーション、例えば背の高い複数のビルを伴う都会の複数の環境内においては、当該レシーバーは3機以下の衛星からの複数の信号を取得することができるだけかもしれない。これらの状況下では、当該レシーバーは、当該位置の解:緯度、経度、高度、および時間(時刻)についての4つの変数の全てを決定する(resolve)ことはできないであろう。もし当該レシーバーが3機の衛星から複数の信号を取得することができるのであれば、例えば、緯度、経度、および時間(時刻)を決定するために当該レシーバーは高度計算をしないで済ませてもよい。あるいは、もし外部の手段を経由して高度が得られるならば、3機の衛星の複数の信号から4つの変数の全てが決定されてもよい。もし3つ未満の信号しか利用できないならば、当該レシーバーはその位置を計算することがおそらくできないであろう。
【0005】
この限界に対処する(address)ために、多くのレシーバーは、無線通信システムの複数の基地局からの複数の信号を使用するハイブリッド・ロケーション・テクノロジー(hybrid location technology)を使用する。複数の衛星信号を用いるのと同様に、複数の当該ハイブリッド・レシーバーは、当該ネットワークの複数の当該基地局からの複数の距離を測量するために複数の当該無線信号についての複数の時間遅延を計測する。複数の当該ハイブリッド・レシーバーは、複数のGPS衛星からの任意の取得した複数の信号と同様に、当該位置および当該時間の変数を決定するために、複数の当該基地局からの複数の当該信号を利用する。当該ハイブリッド・ロケーション技術は、レシーバーに、従来の複数の位置決定技術では失敗するであろうところの広い様々なロケーションにおいて位置の解を計算することをしばしば可能ならしめる。複数の符号分割多元接続(code division multiple access:CDMA)モバイル無線システムにおいては、例えば、このハイブリッド技術についてのこの基地局測量部は、アドヴァンスド・フォワード・リンク三辺測量(Advanced Forward Link Trilateration:AFLT)として参照される。
【0006】
当該レシーバーによって測定された当該ロケーションの解の当該精度(accuracy)は、当該システム内での時間の精度(time precision)についての当該程度によって影響を受ける。複数の同期システムにおいては、現在の複数のCDMAシステムのように、複数の当該セルラー方式の基地局によって通信された当該タイミング情報は、複数の当該GPS衛星からの当該タイミング情報に同期され、当該システム全体にわたって正確な時間を利用可能ならしめている。幾つかのシステムにおいては、複数のモバイル通信に関する当該グローバルシステム(the Global System for Mobile Communications:GSM)のように、当該タイミング情報は、複数の当該基地局と複数の当該GPS衛星との間では同期されない。これらのシステムにおいては、複数のロケーション測量ユニット(Location Measurement Units:LMUs )は、当該無線ネットワークに関する正確なタイミング情報を提供するために当該現在の基幹施設(インフラストラクチャー:infrastructure)に増設される(added)。
【0007】
複数の位置測定システムおよびアルゴリズムにおいて一般に用いられている他の技術は、複数のカルマンフィルターの当該利用である。良く知られているように、カルマンフィルター(KF)は最適の再帰的データ評価アルゴリズム(an optimal recursive data estimation algorithm)である。それは、航空機、人間、乗り物等のような動く複数の実態についての複数の特性(attributes)をモデル化するために頻繁に使用される。これらの特性は、例えば、速度および位置の両方を含むことができる。当該システムについての当該現在の状態および現在の測量は、当該システムについての新しい状態を推定する(estimate)ために用いられる。実際には、カルマンフィルターは、当該誤差が統計上最小となるような方法において当該望ましい複数の変数についての評価(estimate)を産出するために、当該システム、複数の測量デバイス、および誤差の統計量についての事前の情報を加えて、全ての利用可能な測量データを組み合わせる。
【0008】
過去においては、カルマンフィルターは、典型的な例では、付随の(accompanying)位置システムレシーバーからの複数のある初期設定パラメーターを要求したモバイル電気通信デバイス(a mobile telecommunications device)内で用いられた。例えば、GPSレシーバーが用いられた際に、当該カルマンフィルターが初期化され得る前に少なくとも3機の異なる衛星輸送手段からの同時の複数の測量値が得られたことは典型的であった。これは、一つの測量の画期的な出来事(epoch)において、少なくとも3機の異なる衛星輸送手段からの複数の信号が受信され、そして当該モバイル通信デバイスによってうまく処理されたことを意味する。3機の衛星輸送手段からの複数の信号を取得するために大体数十秒掛かるおそれがあるので、この要求は当該モバイルデバイスの性能を低下させる。もし、当該必要な複数の信号が取得されないならば、あるいは時節に適した方法で取得されないならば、その際は当該モバイルデバイスの当該位置測定部は初期化することに失敗するであろうし、また適正にあるいは有効に機能しないであろう。
【0009】
このように、モバイルユニットの位置測定に関して用いられたカルマンフィルターの当該典型的な初期設定は、更新された位置状態の情報が複数の時刻t>t0 に関して推定され得る前に、当該完璧な初期状態がある時刻t0 において最初に得られることを要求する。この限定は、例えば、複数の当該衛星に対する当該照準線(the line of sight)に対して時間変化している複数の障害を伴う、限界の(marginal)複数の信号環境における複数のモバイルGPSレシーバーに関して、カルマンフィルターの初期設定に関して必要とされた少なくとも3機のGPS衛星から同時に(すなわち、当該同じ画期的な出来事の中で)複数の領域の測量値を取得することは、おそらく困難であるか、または時間を浪費することであろうということを意味する。時節に適するやり方においては複数の領域の測量値についての同時性が起こり得ない複数の厳しい信号環境において、複数のモバイルGPSレシーバーに関して位置測定性能を向上させることは大いに望ましいことである。
【0010】
したがって、複数のモバイル通信デバイスについての当該位置測定性能を改善すること、そして時節に適するとともに有効な方法においてそのように行うことの必要性が残されている。
【発明の開示】
【発明の概要】
【0011】
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、そして参照によって本願明細書中に組み込まれている、“Measurement Stitching for Improved Position Location in Wireless Communication System”と題された、2006年3月6日に出願された共同出願中の米国仮特許出願第60/779,935号に基づいて優先権を主張するものである。
【0012】
本願発明の一態様に係るモバイル通信デバイスの当該位置を推定することに関する方法は、近似の位置を伴う測位フィルターをシードすること;および複数の参照基地についての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること、を含み、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地を含み;参照基地についての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること;および前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定すること、を具備する。
【0013】
本願発明の他の態様に係るモバイル通信デバイスの当該位置を推定することに関する方法は、近似の位置を伴う測位フィルターをシードすること;複数のシュードレンジング(pseudoranging)ソースについての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること、を含み、前記第1の部分は3機未満の異なるシュードレンジングソースを含み;複数のシュードレンジングソースについての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること;および前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定すること、を具備する。
【0014】
本願発明の他の態様に係るモバイル通信デバイスの当該位置を推定することに関する方法は、ローカルな時計の時間を用いてタイムスタンプされた、参照基地局のセットからのシュードレンジング(pseudoranging)測量値のセットを格納すること;衛星輸送手段システムの時間とローカルな時計の時間との間の関係を後に確立すること;前記格納されたシュードレンジング測量値のセットについての前記衛星輸送手段システムの時間を決定すること;および前記モバイルデバイスについての前記位置を決定するために、前記格納されたシュードレンジング測量値のセット、およびその測量セットについての前記衛星輸送手段システムの時間を用いること、を具備する。
【0015】
本願発明の他の態様に係るモバイル通信デバイスの当該位置を推定することに関する方法は、複数の参照基地局のセットからの複数のシュードレンジング(pseudoranging)測量値のセットを格納すること;前記複数の参照基地局のセットに関する天体暦の情報を後に決定すること;および前記モバイル通信デバイスについての前記位置を決定するために、前記格納されたシュードレンジング測量値のセット、および新しく決定された天体暦の情報を用いること、を具備する。
【0016】
本願発明の他の態様に係るモバイル通信デバイスの当該位置を推定することに関する方法は、近似の位置を伴う測位フィルターをシードすること;および複数の参照基地局の第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1のシュードレンジング測量値を更新すること、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む;複数の参照基地局の第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターを更新すること;前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定すること;および後方伝達、前記第1の部分および前記第2の部分に関する時間の決定を用いること、を具備する。
【0017】
さらに本願発明の他の態様に係るモバイル通信デバイスは、衛星測位システムに関係付けされた複数の信号を受信するために構成された第1のレシーバーと、通信ネットワークに関係付けされた複数の信号を受信するために構成された第2のレシーバーと、前記第1および第2のレシーバーとの通信におけるプロセッサーと、を具備し、前記プロセッサーは、前記衛星測位システムの複数の参照基地局についての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1のシュードレンジング(pseudoranging)測量値を用いて前記測位フィルターをシードするため、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む;前記衛星測位システムの複数の参照基地局についての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2のシュードレンジング(pseudoranging)測量値を用いて前記測位フィルターを更新するため;および前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定するために、構成されている。
【0018】
他の複数の実施形態は、当該技術に熟練した人々にとっては当該以下の詳細な説明から直ちに明らかになるであろう、ということが理解され、そこには様々な実施形態が実例として示され、そして説明される。当該複数の図面および詳細な説明は、本質的に実例となり、そして制限されないものとして見なされるべきである。
【詳細な説明】
【0019】
当該添付された複数の図面を伴う以下に示す当該詳細な説明は、本願発明に係る様々な実施形態についての説明として意図されたものであり、本願発明が実行されてもよい当該複数の実施形態だけを表わすことを意図するものではない。この開示内容において説明される各実施形態は、単に本願発明の一例または図解として提供され、そして必ずしも他の複数の実施形態を超える好ましいものまたは有利なものとして解釈されるべきではない。当該詳細な説明は、本願発明についての徹底した(through)理解を提供することを目的とする特定の細部を含む。しかしながら、本願発明がこれらの特定の細部を用いずに実行されてもよいということは、当該技術に熟練した人々にとっては明白になるであろう。幾つかの例では、本願発明についての当該コンセプトを不明瞭にすることを避けるために、良く知られた複数の構造および複数のデバイスがブロック図形式で示される。複数の頭字語および他の説明的な用語は、単に便宜的にそして明瞭のために用いられてもよく、また本願発明の当該範囲を制限することを意図するものではない。加えて、この開示内容の目的上、“結合された”という当該用語は“〜に接続された”ということを意味し、そしてそのような接続は、文脈上適正であれば、直接または、例えば、仲介しているまたは中継の複数のデバイスまたは他の複数の手段を通して、間接のどちらでもあり得る。
【0020】
図1に示されたように、位置の解を計算することに関して、モバイルユニット104は、衛星輸送手段106のような複数の参照局および/または複数の基地局108からの複数のナビゲーション信号(例えば、複数の衛星ナビゲーション信号110または複数の無線通信信号112)を受信することができる様々なモバイルレシーバーのうちの任意の一つの当該形態をとってもよい。複数の例は、モバイルフォン、ハンドヘルド・ナビゲーション・レシーバー、飛行機、自動車、トラック、タンク、船、およびそれらと同じようなもののように乗り物内に搭載されたレシーバーを含む。複数の基地局108は、複数の無線通信プロトコルの番号のうちの任意の一つに従って、モバイルユニット104と通信してもよい。一つの共通の無線通信プロトコルは、符号分割多元接続(code division multiple access:CDMA)であり、そこでは無線周波数(RF)の周波数域(spectrum)を通じて多数の通信が同時に行われる。CDMA環境では、当該複数の技術は、拡張されたアドヴァンスド・フォワード・リンク三辺測量(Advanced Forward Link Trilateration:AFLT)に関するメカニズムとして見られてもよい。他の複数の例は、複数のモバイル通信に関するグローバルシステム(Global System for Mobile Communications:GSM)を含み、これはデータ通信、およびゼネラル・パケット・ラジオ・サービス(General Packet Radio Service:GPRS)に関する狭帯域の時分割多元接続(time-division multiple access:TDMA)を用いる。幾つかの例においては、モバイルユニット104は、GPSレシーバー、および音声またはデータ通信に関する無線通信デバイスの両方を統合してもよい。このように、GPSシステムについての当該特定の例はこの文書内で説明されてもよいけれども、本願発明に係る当該複数の原理および複数の技術は、無線ネットワークのような任意の衛星測位システムまたは地上波測位システムに適用可能である。
【0021】
モバイルユニット104は、複数の衛星106および複数の基地局108から受信した複数の信号110,112に基づいて位置の解を計算するための技術を個々に使用する。モバイルユニット104は複数の衛星106からの複数の信号110を期待して(in view)取得し、そして当該シュードレンジング量(pseudoranging measurement)を測定するために、当該それぞれの衛星からモバイルユニット104に伝わるために各信号に関して要求された当該時間を測定することによって、各衛星からの距離を測量する。同様に、モバイルユニット104はまた、無線通信システム107の複数の基地局108からの複数の信号112を受信し、そして当該複数の基地局から当該モバイルユニットに伝わるために各無線信号に関して要求された当該時間に基づいて、複数の基地局108からの複数の距離を測量する。モバイルユニット104は、典型的には当該測量値に基づいて位置および複数の時間変数を決定する。
【0022】
図2は、本願発明についての当該複数の原理に従って、モバイル通信デバイス104の複数の部分についてのブロック図を図示し、それは当該モバイルユニット104に関する位置測定に関連する。当該モバイルユニット104は、衛星ナビゲーションシステムまたは衛星測位システムからの複数の信号を受信するために構成されたアンテナ220、および地上波通信ネットワークからの複数の信号を受信するために構成された他のアンテナ206を含んでもよい。これらの信号は、当該複数の信号に関しての信号処理機能を提供するためのソフトウェアおよびハードウェアの両方の構成要素を含むプロセッサー202に提供される。格別興味深いものとしては、カルマンフィルター204は、当該モバイルユニット104の当該複数の位置測定機能を助力するために、当該モバイルユニット104の一部として実施される。
【0023】
当該技術において良く知られているように、カルマンフィルター204のような測位フィルターは、複数の入力測定値を受け取り、そして当該複数の入力測定値および当該システムの当該履歴状態に基づいて、望ましい複数の変数を推定することに関するアルゴリズムを実施する。図示しないが、メモリーは、状態情報、および当該カルマンフィルターによって提供された当該状態の推定値についての誤差または確からしさの基準(measure)を提供する当該カルマンフィルターに関する共分散マトリックスの値を格納するために、しばしば用いられる
当該モバイルユニット104は、例えば、セルラー方式の電話または似たようなモバイル通信デバイスであってもよい。したがって、当該モバイルユニット104の一部である付加的な複数の機能ブロックおよび複数のデバイスは、図2においては図示されない。これらの付加的な複数のブロックおよび/または複数のデバイスは、典型的には当該複数のアンテナ206,220から受信された処理信号に関連する;ユーザーインターフェースを提供すること、複数の言語通信(speech communications)を提供すること;複数のデータ通信を提供すること;そして他の似たような複数の性能である。多くのこれらの機能ブロックおよびデバイスは、位置測定には直接関連せず、そしてそれゆえに、本願発明に係る当該複数の原理を邪魔しないように含まれない。
【0024】
前に簡単に説明したように、複数の信号は典型的には当該アンテナ220によって複数の衛星輸送手段から受信される。これらの信号は、その際に良く知られた複数のアルゴリズムおよび複数の技術を用いて、位置情報内に向けて解読(復号:decode)されて処理される。過去においては、少なくとも3機の衛星輸送手段からの複数の信号が、当該カルマンフィルター204を初期化するために用いられ得る重み付けされた最小二乗法(a weighted least squares:WLS)を用いて、位置を固定して発生させるための信号測定の画期的な出来事(epoch)の間中、要求された。一旦当該カルマンフィルターが初期化されると、それからは後に発生しているGPS測量値に基づいて位置の複数の推定値を生み出すことを続けることができる。図3は、個々の測量の画期的な出来事300の間中、複数のGPS測量値302(1,2または3機の衛星からの)が受信され、そして最も早い測量値が3機の異なる衛星輸送手段からの複数の信号を同時に含むことは全然ない。このように、位置情報を含む複数の信号は絶えず取得されているが、単一の測量の画期的な出来事(これは時刻306において起きる)の間中、3機の異なる衛星から複数のGPS測量値が取得されるまでに、過去の当該カルマンフィルターが初期化され得ることはなかった。
【0025】
対照的に、本願発明に係る複数の実施形態は、カルマンフィルターを初期化するために、複数の異なる測量の画期的な出来事の間に取得された位置情報を用いる。このように、多数の、複数の同時でない測量の画期的な出来事からの3つの異なる測量値は、時刻304(時刻306よりもかなり早い)において利用可能であり、そして当該カルマンフィルターは、代わりにこのより早い点において良い品質を固定して提供することができる。当該先の説明は、レシーバーの位置を固定して発生させるためには、たった3機の衛星の測量信号が必要とされる、という仮定に依拠した。この仮定は、当該通信ネットワークまたはそれと同じようなものとしてのような複数の代替ソースからの利用可能となっている高度情報を遊ばせる(rests)。あるいは、利用可能な高度情報が無いならば、その際は当該同じ原理を、3機の代わりに4機の衛星について適用する。
【0026】
3つの衛星位置測量値が利用可能となる以前でさえ、初期の位置に重要な改良を加えるために、本願発明に係る複数の実施形態は2つの測量値を用いることができる。例えば、2機の衛星からの当該測量値を用いると、典型的には当該初期の位置よりも少なくとも30%以上はより正確に、しばしば100−500メートル以内で、水平線上の位置の推定値を提供することができる。
【0027】
図4は、本願発明に係る当該複数の原理に従って位置情報を提供するために異なる衛星の複数の測量値を用いる典型的な(exemplary)方法についてのフローチャートを図示する。ステップ402においては、当該通信ネットワークからまたはメモリーから利用可能である任意の位置の補助情報を取得することにより、当該モバイルユニットは開始する。例えば、もし補助されたGPSシステムが在るならば、数百メートル以内の可能な位置として50メートル以内の高度は利用可能であってよい。次に、ステップ404においては、この情報は当該カルマンフィルターの状態および共分散マトリックスをシード(seed)するために用いられる。当該カルマンフィルターは、現在の位置および速度を提供するように、以前の予測と同程度の正確さで位置および速度の予測を提供するためにデザインされる。このように、当該通信ネットワーク、デバイスメモリー、または他の複数のソースは、当該カルマンフィルターをシードする当該初期位置および誤差の複数の推定値を提供できる。
【0028】
次に、ステップ406においては、当該カルマンフィルターの状態および共分散マトリックスは、任意の衛星輸送手段から取得された任意の位置情報を用いて更新される。例えば、もし地球の中の相対的に小さい部分(例えば、無線ネットワーク・セル・セクター)の中の当該モバイルユニットの当該位置が知られていれば、その際は、2機の衛星からの当該シュードレンジング(pseudoranging)情報は、当該モバイルユニットが位置している(located)相対的に短い直線の区分(segment)を識別するために利用可能である。当該カルマンフィルターの当該本来の動作の一部として、当該共分散マトリックスは、当該予測された複数の値に関する新しい誤差の推定値を反映するために自動的に更新される。このように、当該カルマンフィルターは、例えばステップ408において、当該誤差(エラー)または不確実性についての推定値に加えて、当該モバイルユニットの当該緯度および当該経度についての推定値を提供する。当該モバイルユニットについての当該高度は、当該カルマンフィルターによっても提供される。ステップ409は、当該推定された複数の誤差(エラー)が当該アプリケーションの要求を満足するかどうかを決定するための試験を提供する。もしそうならば、ステップ410に進み、そして当該推定された緯度、経度、および高度を当該アプリケーションに提供する。もしそうでないならば、ステップ406に戻る。通常の熟練者の一人であれば、当該状態においてロードされて更新された情報および共分散マトリックスが適正なフォーマット内にあるということを確実にするために、様々な数学上の操作および同等の変換が実行されてもよいということを認識するであろう
図5は、多数のサイトにわたって集められたモンテカルロシミュレーションを用いる当該性能向上を要約する。百分順位の第68番目に関する当該水平線上の誤差(horizontal error:HE)は、WLSに関する333mからKFスティッチに関する124mまでを向上させる。百分順位の第95番目に関する当該HEは、WLSに関する942mからKFスティッチに関する838mまでを向上させる。
【0029】
一時的に図3に戻ると、二次的な画期的な出来事からの当該GPSの測量値は、他の複数の衛星からのデータが利用不可能であるときでさえも、当該推定値(当該カルマンフィルターを経由する)を改善するために利用され得る。このように、例えば、衛星輸送手段“1”からの2つの近接した測量値は、利用できる他の衛星輸送手段からの情報がなくても、当該カルマンフィルターによって利用されてもよい。結局、結果的にそのような測量値は当該同じような測量の画期的な出来事の間には受信されないが、付加的な複数の衛星からの情報が取得された際には、当該カルマンフィルターからの当該推定値は更新され得る。最後に、十分な更新の後に、当該カルマンフィルターは、不確実性のレベルを受け入れることができるアプリケーション内で位置および速度を予測するために利用されるであろう。
【0030】
当該改良されたカルマンフィルター・スティッチ方法についての更なる詳細が図6に示される。一番上のダイヤグラムは、少なくとも同時に3つのGPS測量値を利用することができない間は当該カルマンフィルターが初期化されることができない、モバイルレシーバーに関する従来のGPS測量の時系列のシナリオを図示する。3つの衛星を用いるWLS位置固定は、この仮定的な例が当該セッションの開始の後に30秒近く起こる当該KF推定処理を開始するために必要とされる。続いて、当該KFは、与えられた画期的な出来事の中で利用可能な3つ未満の衛星測量値を用いてさえも、位置固定を更新し続ける。対照的に、一番下のダイヤグラムは、この発明に係る当該“スティッチング”の性能を用いる3つの同時でないGPS測量値を用いて当該カルマンフィルターが典型的なGPS品質の位置の解を生じさせることができる、当該発明のGPS測量の時系列のシナリオを図示する。この場合、異なる複数の画期的な出来事においてでさえも、少なくとも3機の衛星がうまく観測された際の当該セッションの開始後に、当該KF推定処理は約10秒間開始する。さらには、この成功した初期設定の後に、当該KFは、与えられた画期的な出来事の中で利用可能な3つ未満の衛星測量値を用いてさえも、位置固定を更新し続ける。
【0031】
このように、上に図示された当該改善されたKFスティッチ方法は、不利な複数の信号環境における複数のモバイルGPSレシーバーに関する1回目の固定のための当該時間の大幅な短縮に関する当該ポテンシャルを提供する。また、以前に議論したように、向上された水平線上の測位の正確性は同等に達成されてもよい。
【0032】
この発明に係る他の利点は、厳しい複数の信号環境の中の解の歩留まりを向上する。例えば、図7は、図6におけるものと当該同じ仮定的な例を示し、そして16秒間の当該仮定的なセッション・タイムアウトを加えている。WLS推定に基づく当該従来の位置固定は、30秒間近くのその遅延による当該タイムアウトの固定の前の正確な位置を達成しないであろう。他方では、この発明に係る当該KFスティッチに基づく当該初期の位置固定は、当該タイムアウトの期限未満での正確な固定を達成することができる。このように、この方法は、困難な複数の信号環境における複数のモバイルGPSレシーバーに関する成功した位置固定についてのより大きな可能性をもたらすことができる。
【0033】
この発明に係る他の態様は、2つのGPS線の位置を用いる不確実なシード位置における当該向上である。図8は、たった2機の衛星が取得した後の仮定的な状況を図示し、シード位置の向上は、3機の異なる衛星を有している測量に先立って得られることができる。この特徴は、3次元測位における幾何学上の特性に基づいており、位置の解についての1次元の線に帰着する高度に加えられる2つの確かなシュードレンジング(pseudoranging)測量値を有している。この解は、当該完全な位置固定と比較して、たった一つの余分な自由度を有し、それは当該シード位置と比較して、線形の不確実性、および2次的に減縮された領域の不確実性に帰着する。
【0034】
この発明に係る当該利点についての他の例は、もしセッション開始時に正確なGPS時間が利用できないならば、先の功績(exploit prior)に対する後方伝達(back propagation)を利用することができ、正確な(ミリ秒以下の)GPS時間が取得された後に測量値が格納される、ということである。例えば、図9は、セッション開始後約20秒間までGPS時間が取得されない仮定的な場合を示す。換言すれば、GPS領域測量の1回目のセットは取得されたり保存されたりしてもよいが、GPS時間情報の当該欠如に起因して、直ぐには用いられない。一旦GPS時間が決定されると、ローカルの時計とGPS時間との関係が確立され、そしてその際は、予め保存されたGPS測量値は正確なGPS時間に関連付けられてもよく、そして後方伝達処理は向上された位置測定に関して当該予め格納されたデータを回復するために用いられてもよい。このように、後方伝達は、たとえGPS時間が直ぐに取得されなくても、当該GPSレシーバーに全ての正確なGPS衛星の測量値を十分に活用することを可能ならしめ、向上された歩留まりおよび正確性に帰着している。
【0035】
この発明に係る当該利点についての他の例は、もしセッション開始時に正確な衛星の天体暦のデータが利用できないならば、先の功績(exploit prior)に対する後方伝達を利用することができ、正確な天体暦が取得された後に測量値を格納する、ということである。一旦天体暦が得られれば、当該衛星の位置は知られ、そしてその際に予め保存されたGPS測量値は当該正確な衛星の天体暦のデータに関連づけられてよく、そして後方伝達処理は向上された位置測定に関する予め格納されたデータを回復するために用いられてもよい。このように、後方伝達はたとえ衛星の天体暦のデータが直ぐに取得されなくても、当該GPSレシーバーに全ての正確なGPS衛星の測量値を十分に活用することを可能ならしめ、向上された歩留まりおよび正確性に帰着している。
【0036】
実際には、当該カルマンフィルターについての当該位置情報は、ステップ410において、当該モバイルユニット上で実行されてもよい一つまたはそれ以上のアプリケーションに提供される。例えば、局所的な天気のようなロケーションに基づく複数のサービスは、キロメートルまたはそれ以上に接近することの不確実性を伴う位置の推定を利用してもよい。対照的に、“911”サービスは、50メートル以下に接近する位置の推定についての正確性を義務付ける。したがって、当該位置(および速度)の両方の推定値は、任意の不確実性、または誤差、複数の推定に加えて、複数のアプリケーションに提供されてもよい。この方法では、各アプリケーションは、当該カルマンフィルターからの当該位置の推定はその複数の要求に関して十分であるか否かを選択してもよい。
【0037】
無線による異なるタイプの伝送での放送に関してここで述べられた当該複数の技術は、様々な手段によって実施されてもよい。例えば、これらの技術は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせによって実施されてもよい。ハードウェアの実施に関しては、異なるタイプの伝送での放送に用いられた基地局における当該複数の処理ユニットとは、一つまたはそれ以上の特定用途向けIC(application specific integrated circuits:ASICs )、デジタル信号プロセッサー(digital signal processors:DSPs )、デジタル信号処理デバイス(digital signal processing devices:DSPDs )、プログラマブル・ロジック・デバイス(programmable logic devices:PLDs )、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate arrays:FPGAs )、プロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、ここで述べられた当該複数の機能を実行するためにデザインされた他の電子デバイス、またはそれらの組み合わせ、である。異なるタイプの伝送を受信するために用いられた無線デバイスにおける当該複数の処理ユニットはまた、一つまたはそれ以上のASICs 、DSPs 、およびそれらのようなものによって実施されてもよい。
【0038】
ソフトウェアの実施に関しては、ここで述べられた当該複数の技術は、ここで述べられた当該複数の機能を実行する複数のモジュール(例えば、複数のプロシージャー、複数の関数、およびそれらのようなもの)を用いて実施してもよい。当該ソフトウェアのコードは、メモリーユニットの中に格納されて、そしてプロセッサーによって実行されてもよい。当該メモリーユニットは、当該プロセッサー内で実施されてもよく、あるいは当該技術において知られた様々な手段を経由して当該プロセッサーと通信できるように結合された場合には、当該プロセッサーの外部で実施されてもよい。
【0039】
当該先の説明は、当該技術における任意の熟練者に、ここで述べられた当該様々な実施形態を実施することを可能ならしめる。これらの実施形態に対する様々な変更は、当該技術に熟練した者達にとって既に明白であろうし、またここで定義された当該包括的な複数の原理は他の複数の実施形態に適用されてもよい。このように、当該複数の請求項は、ここで示された当該複数の実施形態が制限されることを意図するものではないが、当該単独での要素の参照は具体的でない限りそのように述べられる“唯一無二の一つ(one and only one)”を意味すること意図しないが、むしろ“一つまたはそれ以上(one or more)”である当該請求項の文言と矛盾しない最大の範囲に一致される。当該技術における通常のスキルを有する者にとっては知られているか、もしくは後に知られるようになるこの開示内容を通して説明された当該様々な実施形態についての当該複数の要素と構造的および機能的に同等である全てのものは、参照によってここに明白に組み込まれ、そして当該複数の請求項によって包含されることを意図される。さらには、ここでの開示内容は、そのような開示内容が当該複数の請求項において明白に列挙されている(recited)かどうかにかかわらず、当該世間に対して捧げられる(dedicated)べきことを意図されるものではない。請求項の要素は、“〜に関する手段(means for)”という当該フレーズを用いて明白に列挙されている当該要素、または方法の請求項の場合に、“〜に関する工程(step for)”という当該フレーズを用いて列挙されている当該要素を用いることなく、35 U.S.C. §112の第6段落についての当該備えの下で解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、セルラー方式のテレフォンネットワークおよび衛星を拠点とする(satellite-based)測位システムと通信するモバイルデバイスについての概念上の概観を図示する。
【図2】図2は、本願発明に係る当該複数の原理に従ってモバイル通信デバイスの複数の部分を図示する。
【図3】図3は、衛星測位システムの様々な輸送手段から受信した複数の測量値の時系列を図示する。
【図4】図4は、本願発明に係る当該複数の原理に従ってモバイルユニットの位置を測定することに関する典型的な(exemplary)方法についてのフローチャートを図示する。
【図5】図5は、多数のサイトにわたって集められたモンテカルロシミュレーションを用いる当該性能向上を要約する。
【図6】図6は、当該向上されたカルマンフィルター・スティッチ方法についてのさらなる詳細を示す。
【図7】図7は、当該セッションが16秒間のタイムアウトを有する仮定的な例を示す。
【図8】図8は、3機の異なる衛星の測量値を有するのに先立って向上されたシード位置が得られ得る、たった2機の衛星が捕捉された後の仮定的な状態を図示する。
【図9】図9は、セッション開始から約20秒間までGPS時間が取得されない仮定的な場合を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル通信デバイスの位置を推定することに関する方法は、
近似の位置を伴う測位フィルターをシードすること;および
複数の参照基地局についての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること、
前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含み;
参照基地についての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること;および
前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定すること、
を具備する。
【請求項2】
前記測位フィルターはカルマンフィルターである請求項1の方法。
【請求項3】
前記第2の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む請求項1の方法。
【請求項4】
前記第1の部分および前記第2の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む請求項1の方法。
【請求項5】
前記第1の部分および前記第2の部分は共通の参照基地局を共有しない請求項1の方法。
【請求項6】
前記第1の部分および前記第2の部分は少なくとも1機の共通の参照基地局を共有する請求項1の方法。
【請求項7】
セルラー方式の通信ネットワークから前記モバイル通信デバイスについての初期の位置情報を受信すること、
をさらに具備する請求項2の方法。
【請求項8】
前記セルラー方式の通信ネットワークはCDMAネットワークを含む請求項7の方法。
【請求項9】
前記初期の位置情報はロケーションの値および不確実な値を含む請求項7の方法。
【請求項10】
前記ロケーションの値のうちの少なくとも一部を用いて前記カルマンフィルターの状態ベクトルの一部を読み込むこと(populating)、
をさらに具備する請求項9の方法。
【請求項11】
前記不確実な値のうちの少なくとも一部を用いて前記カルマンフィルターの共分散マトリックスの一部を読み込むこと(populating)、
をさらに具備する請求項9の方法。
【請求項12】
前記第1の測量セットは全地球測位システムに関連付けられたシュードレンジング(pseudoranging)測量値を含む請求項1の方法。
【請求項13】
前記位置の推定値はロケーションの値および不確実な値を含む請求項1の方法。
【請求項14】
前記モバイル通信デバイス上で実行されているアプリケーションに対して前記位置の推定値を転送すること、
をさらに具備する請求項1の方法。
【請求項15】
任意の複数の参照基地からの2次的な測量値を用いて測位フィルターの更新を続けること、
をさらに具備する請求項1の方法。
【請求項16】
モバイル通信デバイスの位置を推定することに関する方法は、
近似の位置を伴う測位フィルターをシードすること;
複数のシュードレンジング(pseudoranging)ソースについての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること、
前記第1の部分は3機未満の異なるシュードレンジングソースを含み;
複数のシュードレンジングソースについての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2の測量セットを用いて前記測位フィルターを更新すること;および
前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定すること、
を具備する。
【請求項17】
前記複数のシュードレンジングソースは複数の地上波の無線ネットワーク基地局からなる請求項16の方法。
【請求項18】
前記複数のシュードレンジングソースは、複数の地上波の無線ネットワーク基地局、および複数の参照基地局の組み合わせからなる請求項16の方法。
【請求項19】
前記複数のシュードレンジングソースは衛星測位システムの複数の衛星からなる請求項16の方法。
【請求項20】
モバイル通信デバイスの位置を推定することに関する方法は、
ローカルな時計の時間を用いてタイムスタンプされた、参照基地局のセットからの複数のシュードレンジング(pseudoranging)測量値のセットを格納すること;
衛星輸送手段システムの時間とローカルな時計の時間との間の関係を後に確立すること;
前記格納されたシュードレンジング測量値のセットについての前記衛星輸送手段システムの時間を決定すること;および
前記モバイルデバイスについての前記位置を決定するために、前記格納されたシュードレンジング測量値のセット、およびその測量セットについての前記衛星輸送手段システムの時間を用いること、
を具備する。
【請求項21】
モバイル通信デバイスの位置を推定することに関する方法は、
複数の参照基地局のセットからの複数のシュードレンジング(pseudoranging)測量値のセットを格納すること;
前記複数の参照基地局のセットに関する天体暦の情報を後に決定すること;および
前記モバイル通信デバイスについての前記位置を決定するために、前記格納されたシュードレンジング測量値のセット、および新しく決定された天体暦の情報を用いること、
を具備する。
【請求項22】
モバイル通信デバイスは、
衛星測位システムに関係付けされた複数の信号を受信するために構成された第1のレシーバーと、
通信ネットワークに関係付けされた複数の信号を受信するために構成された第2のレシーバーと、
前記第1および第2のレシーバーとの通信におけるプロセッサーと、を具備し、
前記プロセッサーは、
前記衛星測位システムの複数の参照基地局についての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1のシュードレンジング(pseudoranging)測量値を用いて前記測位フィルターをシードするため、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む;
前記衛星測位システムの複数の参照基地局についての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターを更新するため;および
前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定するために、
構成されている。
【請求項23】
前記測位フィルターはカルマンフィルターである請求項22の装置。
【請求項24】
前記第2の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む請求項22の装置。
【請求項25】
前記第1の部分および前記第2の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む請求項22の装置。
【請求項26】
前記第1の部分および前記第2の部分は共通の参照基地局を共有しない請求項22の装置。
【請求項27】
前記第1の部分および前記第2の部分は少なくとも1機の共通の参照基地局を共有する請求項22の装置。
【請求項28】
前記第1のレシーバーはさらに、前記モバイル通信ネットワークから前記モバイル通信デバイスについての初期の位置情報を受信するために構成されている請求項22の装置。
【請求項29】
前記通信ネットワークはCDMAネットワークを含む請求項28の装置。
【請求項30】
前記初期の位置情報はロケーションの値および不確実な値を含む請求項28の装置。
【請求項31】
前記プロセッサーはさらに、前記ロケーションの値および前記不確実な値のうちの少なくとも一つを用いて前記測位フィルターの共分散マトリックスの一部を読み込むために構成されている請求項30の装置。
【請求項32】
前記第1のシュードレンジング測量値は全地球測位システムに関連付けられている請求項22の装置。
【請求項33】
前記位置の推定値はロケーションの値および不確実な値を含む請求項22の装置。
【請求項34】
前記プロセッサーによって実行され、そして前記位置の推定値を受信するために構成されたアプリケーション、
をさらに具備する請求項22の装置。
【請求項35】
任意の複数の参照基地からの複数のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターの更新を続けること、
をさらに具備する請求項22の装置。
【請求項36】
モバイル通信デバイスの位置を推定することに関する方法は、
近似の位置を伴う測位フィルターをシードすること;および
複数の参照基地局の第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1のシュードレンジング測量値を更新すること、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む;
複数の参照基地局の第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターを更新すること;
前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定すること;および
後方伝達、前記第1の部分および前記第2の部分に関する時間の決定を用いること、
を具備する。
【請求項37】
前記測位フィルターはカルマンフィルターである請求項26の方法。
【請求項38】
モバイル通信デバイスの位置を推定することに関する方法を実行するためにモバイル通信デバイスの一つまたはそれ以上のプロセッサーによって実行され得る複数の命令についてのプログラムを組み込んでいるコンピューターに読み取り可能な記録媒体であって、
近似の位置を伴う測位フィルターをシードすることに関するプログラム命令と;
複数の参照基地局の第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターを更新することに関するプログラム命令と、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む;
複数の参照基地局の第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターを更新することに関するプログラム命令と;および
前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定することに関するプログラム命令と;
を具備する。
【請求項39】
後方伝達、前記第1の部分および前記第2の部分に関する時間の決定を用いることに関するプログラム命令をさらに具備する請求項38のコンピューターに読み取り可能な記録媒体。
【請求項40】
モバイル通信デバイスは、
衛星測位システムに関係付けされた複数の信号を受信するために構成された第1の受信手段と、
通信ネットワークに関係付けされた複数の信号を受信するために構成された第2の受信手段と、
前記第1および第2のレシーバーとの通信における処理手段と、を具備し、
前記処理手段は、
近似の位置を用いて測位フィルターをシードするため;
前記衛星測位システムの複数の参照基地局についての第1の部分からの第1の測量の出来事の間に取得された第1のシュードレンジング(pseudoranging)測量値を用いて前記測位フィルターをシードするため、前記第1の部分は3機未満の異なる参照基地局を含む;
前記衛星測位システムの複数の参照基地局についての第2の部分からの第2の測量の出来事の間に取得された第2のシュードレンジング測量値を用いて前記測位フィルターを更新するため;および
前記更新された測位フィルターに基づいて前記モバイル通信デバイスに関する位置の推定値を決定するために、
構成されている。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−529677(P2009−529677A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558511(P2008−558511)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/063428
【国際公開番号】WO2008/019172
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】