説明

溶接方法

【課題】小型部品同士の溶接において、溶け落ちや溶け残りを防止するとともに、溶接トーチの溶着を防止する。
【解決手段】軸棒形状部品(駆動軸30)の縮径突起部30aと板状部品(駆動リンク板28)の開口部28aを形成する部位とをパルス溶接により接合する。また縮径突起部30aの段差高さを、板状部品28の開口部28aを形成する部位の厚さとほぼ同一に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸棒形状部品と板状部品とを溶接するための方法に関し、特に過給機の可変ノズル機構に適用される駆動リンク板と駆動軸とを溶接するのに好適な溶接方法に関する。
【背景技術】
【0002】
過給機は、内燃機械の排気ガスでタービンインペラを回転させることでタービンインペラと回転軸を介して連結されたコンプレッサインペラを回転駆動させて、内燃機関への吸気を圧縮し、圧縮空気を内燃機関の燃焼室へと強制的に送り込むものである。過給機では、このようにして排気ガスの持つエネルギーを利用した過給を行って、内燃機関の出力向上を図っている。また、このような過給機にあっては、タービンインペラへ通じる環状の排気ガス通路内に複数のノズルベーンが配置され、このノズルベーンの向きを変化させることで流路断面積を可変する可変ノズル機構が設けられることがある。
【0003】
下記特許文献1には、可変ノズル機構が設けられた過給機が開示されている。図4は、特許文献1に開示された過給機50の構成図である。
【0004】
図4において、タービンインペラ51とコンプレッサインペラ52が回転軸53によって連結されて一体的に回転する。タービンインペラ51はタービンハウジング54内に収容され、コンプレッサインペラ52はコンプレッサハウジング55内に収容されており、タービンハウジング54とコンプレッサハウジング55との間にはベアリングハウジング56が配置されている。ベアリングハウジング56内には、ラジアル軸受58が配置されており、このラジアル軸受58によって回転軸53が回転自在に支持されている。
【0005】
タービンハウジング56内には、排気ガスが導入される環状のスクロール通路59と、スクロール通路59の内側からタービンインペラ51まで延びる環状の排気ガス通路60と、排気出口61が形成されている。タービンインペラ51へは排気ガス通路60から排気ガスが導入され、排気ガスの流体エネルギーによりタービンインペラ51が回転駆動され、タービンインペラ51を出た排気ガスは排気出口61から排出される。
【0006】
コンプレッサハウジング55内には、吸気を取り入れる吸気口62と、コンプレッサインペラ52の出口から半径方向に広がる環状のディフューザ63と、ディフューザ63からの空気を取り入れる環状のスクロール室64が形成されている。コンプレッサインペラ52へは吸気口62から空気が導入され、導入された空気は、タービンインペラ51と一体となって回転駆動されるコンプレッサインペラ52により半径方向外側に送られてディフューザ63を通る過程で加圧され、スクロール室64で集められてから図示しない出口から排出されて内燃機関へ送り込まれる。
【0007】
過給機50において、排気ガス通路60の流路断面積を変化させるために、可変ノズル機構70が設けられている。可変ノズル機構70は、排気ガス通路60内において周方向に等間隔で配置された複数のノズルベーン71と、ノズルベーン71の駆動源となるアクチュエータ72と、アクチュエータ72の駆動に基づいて回動される駆動リング73と、駆動リング73の回動をノズルベーン71の回動(揺動)に変換する複数のアーム74とを備えている。
【0008】
ノズルベーン71とアーム74はノズル軸75を介して連結されており、ノズルベーン71、ノズル軸75及びアーム74はノズル軸75の軸心回りに回動(揺動)できるようになっている。アーム74はY字形状をなし、Y字の下部に相当する部位においてノズル軸75と連結している。駆動リング73の外周側の側面には周方向に等間隔に複数のピン76が設けられおり、アーム74におけるY字の上部の2つの枝の間にピン76を挟みこむ形で、ピン76の各々に上記のアーム75が係合している。このため、駆動リング73が回動すると、各アーム74がノズル軸75を中心に回動することで、ノズル軸75に連結されたノズルベーン71が回動する。
【0009】
駆動リング73の外周部において上記のピン76が設けられた位置とは位相が異なる周方向位置には図示しないピン穴が設けられており、このピン穴に、駆動リンク板78の一端側(図4で半径方向外側)に設けられた駆動ピン79が係合している。駆動リンク板78は、その他端側(図4で半径方向内側)において駆動軸80の一端(図4で右側の端部)に連結されている。駆動軸80はベアリングハウジング56を貫通して回転可能に支持されており、その他端(図4で左側)においてレバー81が連結されている。レバー81はアクチュエータ72によって押し引き(回動)動作されて、この動作により駆動軸80に連結された駆動リンク板78が揺動される。駆動リンク板78が揺動することで、これに係合する駆動リング73が回動し、上述したようにノズルベーン71が回動(揺動する)。
【0010】
【特許文献1】特開2002−47941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
とろこで、上記の駆動リンク板78と駆動軸80は、連続放電を用いたアーク溶接によって接合していた。図5を参照し、従来の溶接方法について説明する。図5では、溶接する前の状態の駆動軸80と駆動リンク板78の断面が示されている。
図5に示すように、駆動軸80の先端には、他の部分より径が小さく突起した縮径突起部80aが設けられている。また、駆動リンク板78には、縮径突起部81aが挿入される開口部78aが形成されている。
【0012】
そして、図5に示すように、駆動軸80の縮径突起部80aを駆動リンク板78の開口部78aに挿入した状態で、駆動軸80の端部側から母材同士の境目を狙って溶接することで両者を接合する。駆動軸80の直径は10mm程度又はそれ以下であり、駆動リンク板78の厚さも数mm程度と薄く、ともに体積の小さい小型部品である。このため、溶接条件のマージン(調整範囲)が狭く、溶け落ち、溶け残りが発生しやすく、生産性が悪いという問題がある。
【0013】
また、溶接後のビードの盛り上がりを防止するため、図5に示すように、縮径突起部80aの高さhを駆動リンク板78の厚さtより低くすることで駆動軸80と駆動リンク板78の段差Gを大きくしていた。しかし、溶接トーチで母材同士の境目を狙うために、溶接トーチが駆動リンク板78の開口部78aの内周面に接触することで、この内周面と溶接トーチが溶着する危険性が高く、このような事態が生じた場合、溶接トーチを交換する必要がある。このように交換作業が発生するために溶接工程が煩雑となるとともに歩留まりが低下するという問題がある。
【0014】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、小型部品同士の溶接において、溶け落ちや溶け残りを防止するとともに、溶接トーチの溶着を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するため、本発明の溶接方法は、以下の技術的手段を採用する。
(1)本発明は、一端部に縮径突起部を有する軸棒形状部品と、前記縮径突起部が挿入される開口部を有する板状部品とを溶接する方法であって、前記軸棒形状部品の縮径突起部を前記板状部品の開口部に挿入した状態で、前記軸棒形状部品の縮径突起部と前記板状部品の開口部を形成する部位とをパルス溶接により接合する、ことを特徴とする。
【0016】
上記の本発明の方法によれば、入熱条件をパルス幅によって制御することが可能となるため、体積の小さい部品に対して溶接条件のマージンを増やすことができる。これにより、小型部品同士を溶接する場合でも溶け落ちや溶け残りを防止することができる。また、パルス溶接の場合、局所的に分散して融解することから溶接後の盛り上がりが少なく、溶接部に近接する部品とのクリアランスを縮めることができる。
【0017】
(2)また上記の溶接方法において、前記縮径突起部の段差高さは、前記板状部品の開口部を形成する部位の厚さとほぼ同一に設定されている、ことを特徴とする。
【0018】
上記の方法によれば、駆動軸と駆動リンク板の段差がないため、溶接トーチで母材同士の境目を狙うときに溶接トーチが母材と溶着する危険性が殆ど無い。したがって、溶接トーチの交換作業が不要になることで、作業性が改善され歩留まりも向上する。
【0019】
(3)また上記の溶接方法において、前記板状部品は、過給機の排気ガス通路内に配置された複数の可変ノズルを同時に回動させるための駆動リングに係合して該駆動リングを回動させるための駆動リンク板であり、前記軸棒形状部品は、前記駆動リンク板を揺動させるための駆動軸である、ことを特徴とする。
【0020】
このように本発明の溶接方法は、特に過給機(例えば車両用過給機)の可変ノズル機構における駆動軸と駆動リンク板を溶接するのに好適である。
【発明の効果】
【0021】
上述したように、本発明の溶接方法によれば、小型部品同士の溶接において、溶け落ちや溶け残りを防止できるとともに、溶接トーチの溶着を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0023】
図1は、本発明の溶接方法により溶接した駆動軸30と駆動リンク板28を有する可変ノズル機構20を備えた過給機の構成図である。
【0024】
図1において、タービンインペラ2とコンプレッサインペラ3が回転軸4によって連結されて一体的に回転する。タービンインペラ2はタービンハウジング内に収容され、コンプレッサインペラ3はコンプレッサハウジング6内に収容されており、タービンハウジング5とコンプレッサハウジング6との間にはベアリングハウジング7が配置されている。ベアリングハウジング7内には、ラジアル軸受8が配置されており、このラジアル軸受8によって回転軸4が回転自在に支持されている。
【0025】
タービンハウジング5内には、排気ガスが導入される環状のスクロール通路9と、スクロール通路9の内側からタービンインペラ2まで延びる環状の排気ガス通路10と、排気出口11が形成されている。
【0026】
タービンインペラ2へは排気ガス通路10から排気ガスが導入され、排気ガスの流体エネルギーによりタービンインペラ2が回転駆動され、タービンインペラ2を出た排気ガスは排気出口11から排出される。
【0027】
コンプレッサハウジング6内には、吸気を取り入れる吸気口12と、コンプレッサインペラ3の出口から半径方向に広がる環状のディフューザ13と、ディフューザ13からの空気を取り入れる環状のスクロール室14が形成されている。
【0028】
コンプレッサインペラ3へは吸気口12から空気が導入され、導入された空気は、タービンインペラ2と一体となって回転駆動されるコンプレッサインペラ3により半径方向外側に送られてディフューザ13を通る過程で加圧され、スクロール室14で集められてから図示しない出口から排出されて内燃機関へ送り込まれる。
【0029】
過給機1において、排気ガス通路10の流路断面積を変化させるために、可変ノズル機構20が設けられている。可変ノズル機構20は、排気ガス通路10内において周方向に等間隔で配置された複数のノズルベーン21と、ノズルベーン21の駆動源となるアクチュエータ22と、アクチュエータ22の駆動に基づいて回動される駆動リング23と、駆動リング23の回動をノズルベーン21の回動(揺動)に変換する複数のアーム24とを備えている。
【0030】
ノズルベーン21とアーム24はノズル軸25を介して連結されており、ノズルベーン21、ノズル軸25及びアーム24はノズル軸25の軸心回りに回動(揺動)できるようになっている。ノズル軸25は、タービンハウジングと共に排気ガス通路10を形成するノズルベーンプレート17を貫通して設けられている。アーム24は略Y字形状をなし、Y字の基端側(図1で半径方向内側)に相当する部位においてノズル軸25と連結している。
【0031】
駆動リング23の外周側の側面には周方向に等間隔に複数のピン26が設けられおり、アーム24におけるY字の先端側(図1で半径方向外側)の2つの枝の間にピン26を挟みこむ形で、ピン26の各々に上記のアーム24が係合している。このため、駆動リング23が回動すると、各アーム24がノズル軸25を中心に回動することで、ノズル軸25に連結されたノズルベーン21が各ノズル軸25及びアーム24と一体的に、ノズルベーンプレート17に対して回動する。
本例は駆動リング23にピンがある場合を説明したが、逆にアーム24がピンに相当する形状を持ち、駆動リング23が挟み込み形状を形成してもよい。
【0032】
23の外周部において上記のピン26が設けられた位置とは位相が異なる周方向位置にはピン穴23aが設けられており、このピン穴23aに、駆動リンク板28の一端側(図1で半径方向外側)に設けられた駆動ピン29が係合している。駆動リンク板28は、その他端側(図1で半径方向内側)において駆動軸30の一端(図1で左側の端部)に連結されている。
【0033】
駆動軸30はベアリングハウジング7を貫通して軸受32によって回転可能に支持されており、その他端(図1で右側)においてレバー31が連結されている。レバー31はアクチュエータ22によって押し引き(回動)動作されて、この動作により駆動軸30に連結された駆動リンク板28が揺動される。駆動リンク板28が揺動することで、これに係合する駆動リング23が回動し、上述したようにノズルベーン21が回動(揺動する)。
【0034】
なお、本発明の溶接方法を適用して溶接した駆動軸30と駆動リンク板28を有する可変ノズル機構20の構成は、駆動リンク板28が駆動リング23に係合して駆動リング23を回動させるための板状部品であり、駆動軸30が駆動リンク板28を揺動させるための軸棒形状部品である限りで、図1に示したものに限定されない。例えば、以下のような改変は本発明の範囲に影響を与えない。
【0035】
図1の可変ノズル機構20は、ベアリングハウジング7側に設けられているが、例えば特開2007−40251号公報の図9に示されているように、タービンハウジング側に設けられた構成であってもよい。
図1の可変ノズル機構20において、駆動リング23はピン26を介してアーム24と係合しているが、例えば特開2007−231934号公報の図2に示されているように、駆動リング23の内周部に周方向に等間隔に複数の溝を設け、この溝の各々にアーム24の半径方向外方端部を係合させた構成を採用してもよい。
【0036】
図2及び図3は、本発明の溶接方法を説明する図である。図2及び図3に示すように、本発明の溶接方法は、駆動軸30と駆動リンク板28のような、体積の小さい部品同士を接合するために適用される。
【0037】
図2において、(A)は駆動リンク板28の開口部28aに駆動軸30の縮径突起部30aが挿入された状態を示す図であり、(B)は(A)における2B−2B線断面図である。図2(B)に示すように、駆動軸30の先端には、他の部分より径が小さく突起した縮径突起部30aが設けられている。駆動リンク板28には、縮径突起部30aが挿入される開口部28aが形成されている。駆動軸30の直径(縮径突起部30aの直径)は10mm程度又はそれ以下であり、駆動リンク板28の厚さも数mm(例えば1.5mm〜3.0mm)程度と薄く、ともに体積の小さい小型部品である。
【0038】
図2(B)に示すように、本実施形態において縮径突起部30aの段差高さhは、駆動リンク板28の開口部28aを形成する部位の厚tさとほぼ同一に設定されている。このため、駆動リンク板28の上面と駆動軸30の縮径突起部30aの上面は、ほぼ面一となっている。なお、上記の「ほぼ同一」とは、駆動軸30の上面と駆動リンク板28の上面の段差が0.1mm以内となる範囲をいう。
【0039】
駆動軸30と駆動リンク板28の接合に際しては、駆動軸30の縮径突起部30aを駆動リンク板28の開口部28aに挿入した状態で、図2(A)の矢印Aで示すように、母材同士の境目を狙って円を描くよう(例えば一定の速度で)溶接トーチを移動させ、パルス溶接を実施する。パルス溶接としては、TIG溶接、MAG溶接、MIG溶接などを適用できる。またパルス電源としては、母材がステンレス鋼や鉄系材料の場合は直流、アルミニウム合金の場合は交流を用いるのがよい。
【0040】
またパルス電流は、例えば、周波数を1Hz、ピーク電流とベース電流の比率を50:50とすることができるが、溶接トーチの移動速度、ピーク電流値などの他の条件に応じて、十分な溶け込みが得られ且つ溶け落ち(駆動リンク板28への入熱が多いと外縁部まで融解して角部が落ち込むように変形し、ひねりに耐えるのに必要な肉厚が確保できなくなること)が生じないように、適切な条件に設定するのがよい。
【0041】
こうしてパルス溶接を実施すると、図3に示すような溶接ビード(溶接金属)33が形成される。図3(A)に示すように、パルス溶接によって形成された溶接ビード33は花模様のような概観となる。図3(B)は図3(A)における3B−3B線断面図である。
【0042】
上述した本発明の溶接方法によれば、入熱条件をパルス幅、パルス周波数、ピーク電流値、溶接トーチ移動速度などによって制御することが可能となるため、体積の小さい部品に対して溶接条件のマージンを増やすことができる。したがって、駆動軸30と駆動リンク板28のような小型部品同士を溶接する場合でも溶け落ちや溶け残りを防止することができる。また、パルス溶接の場合、図3(A)及び(B)に示すように、局所的に分散して融解することから溶接後の盛り上がりが少なく、溶接部に近接する部品とのクリアランスを縮めることができる。
【0043】
本実施形態では、駆動軸30と駆動リンク板28の段差がないため、溶接トーチで母材同士の境目を狙うときに溶接トーチが母材(駆動リンク板28)と溶着する危険性が殆ど無い。したがって、溶接トーチの交換作業が不要になることで、作業性が改善され歩留まりも向上する。
【0044】
なお、上述した実施形態では、駆動軸30と駆動リンク板28をパルス溶接の対象としたが、本発明はこれに限定されず、一端部に縮径突起部を有する軸棒形状部品と、この縮径突起部が挿入される開口部を有する板状部品とを溶接する場合に広く適用できる。
【0045】
また、上述した実施形態では、縮径突起部30aの段差高さhは駆動リンク板28の開口部28aを形成する部位の厚さtとほぼ同一に設定されていたが、本発明はこれに限定されず、作業性等の観点から許容できる範囲で、駆動軸30の縮径突起部30aの段差高さhは駆動リンク板28の開口部28aを形成する部位の厚さtより低く設定されてもよい。
【0046】
上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の溶接方法により溶接した駆動軸と駆動リンク板を有する可変ノズル機構を備えた過給機の構成図である。
【図2】本発明の溶接方法を説明する図である。
【図3】本発明の溶接方法を説明する別の図である。
【図4】特許文献1に開示された過給機の構成図である。
【図5】従来の溶接方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0048】
1 過給機
2 タービンインペラ
3 コンプレッサインペラ
4 回転軸
5 タービンハウジング
6 コンプレッサハウジング
7 ベアリングハウジング
20 可変ノズル機構
21 ノズルベーン
22 アクチュエータ
23 駆動リング
24 アーム
25 ノズル軸
28 駆動リンク板
28a 開口部
30 駆動軸
30a 縮径突起部
33 溶接ビード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に縮径突起部を有する軸棒形状部品と、前記縮径突起部が挿入される開口部を有する板状部品とを溶接する方法であって、
前記軸棒形状部品の縮径突起部を前記板状部品の開口部に挿入した状態で、前記軸棒形状部品の縮径突起部と前記板状部品の開口部を形成する部位とをパルス溶接により接合する、ことを特徴とする溶接方法。
【請求項2】
前記縮径突起部の段差高さは、前記板状部品の開口部を形成する部位の厚さとほぼ同一に設定されている、請求項1記載の溶接方法。
【請求項3】
前記板状部品は、過給機の排気ガス通路内に配置された複数の可変ノズルを同時に回動させるための駆動リングに係合して該駆動リングを回動させるための駆動リンク板であり、
前記軸棒形状部品は、前記駆動リンク板を揺動させるための駆動軸である、請求項1又は2記載の溶接方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−241096(P2009−241096A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89913(P2008−89913)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】