説明

無線通信装置及び高周波スイッチ回路

【課題】回路規模が小さく、かつ消費電力の小さい無線通信装置及び高周波スイッチ回路を提供する。
【解決手段】無線通信装置100は、共用アンテナ101と、整合回路110、120と、高周波スイッチ回路130と、充電電力受電回路140と、応答器150と、から構成される。高周波スイッチ回路130は、電界効果トランジスタ131、132と、検波回路と、を備える。電界効果トランジスタ131、132のソース端子は共通接続される。検波回路は共通接続点に接続され、電界効果トランジスタ131のドレイン端子から出力された高周波信号を検波し、共通接続点の電位を基準とした検波電圧を電界効果トランジスタ131、132のゲート端子に印加する。電界効果トランジスタ131、132のドレイン端子間のインピーダンスは検波電圧に従って変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置及び高周波スイッチ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の周波数を利用できるマルチバンド携帯電話に搭載されているアンテナスイッチは、電界効果トランジスタ等の半導体素子で構成されるが、少なからず非線形特性が生じ、アンテナから高調波と呼ばれる信号が不要に輻射されることがある。この高調波は、他の通信機器に影響を与えることがあるため、マルチバンド携帯電話に搭載されるようなアンテナスイッチには低歪特性が求められている。
【0003】
アンテナスイッチを低歪化する方法には、スイッチ回路を構成する電界効果トランジスタを多段に接続し、電界効果トランジスタに加わる電圧振幅を小さくする方法や、電界効果トランジスタの動作電圧を上げる方法等がある。
【0004】
電界効果トランジスタを多段接続する方法は、容易に実現可能であるが、IC(Integrated Circuit)チップの面積が大きくなり、コストの面で欠点がある。電界効果トランジスタの動作電圧を上げる方法は、携帯電話等のバッテリ電圧に制約がある。このため、アンテナスイッチ内部に昇圧回路を内蔵し、電源電圧を昇圧することで動作電圧を上げる方法がある(特許文献1)。
【0005】
特許文献1は、昇圧回路を備えることで外部から供給される電源電圧よりも高い電圧をアンテナスイッチに供給することができ、さらに歪の発生を抑圧することができる高周波スイッチ回路を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−55156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1が開示する高周波スイッチ回路は、発振回路等によって昇圧回路を構成しているが、この構成の場合、昇圧回路を構成する発振回路等を駆動するための消費電力は大きくなる。また、このような高周波スイッチ回路は、昇圧回路を備えない高周波スイッチ回路と比較すると、回路規模が大きくなる。
【0008】
また、RFID(Radio Frequency IDentification)カード等の近距離通信装置や、磁気的結合等によりバッテリを充電する非接触充電装置等は、数W程度の電力を伝送するため、信号の経路を切り替える際、従来のアンテナスイッチに比べ、信号電圧振幅が10数V程度と大きくなる。このことから、昇圧回路を用いた高周波スイッチ回路は、さらに回路規模が大きくなり、消費電流も増加する。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、回路規模が小さく、かつ消費電力の小さい無線通信装置及び高周波スイッチ回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る無線通信装置は、
アンテナと、高周波スイッチ回路と、無線通信回路と、受電回路と、を備える無線通信装置であって、
前記高周波スイッチ回路と前記無線通信回路は並列に接続され、前記アンテナと前記無線通信回路及び前記受電回路は直列に接続され、
前記アンテナは、外部装置から受信した高周波信号を前記高周波スイッチ回路に出力し、
前記高周波スイッチ回路は、前記アンテナから出力された前記高周波信号を検波し、検波電圧に従って該高周波信号の経路を切り替え、
前記無線通信回路は、前記高周波信号を受信すると、前記アンテナを介して前記外部装置へ応答信号を送信し、
前記受電回路は、バッテリを備え、前記高周波信号を受信すると、該高周波信号を充電電力として前記バッテリに供給する、
ことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る無線通信装置は、
アンテナと、高周波スイッチ回路と、第1の無線通信回路と、第2の無線通信回路と、を備える無線通信装置であって、
前記アンテナと前記第1の無線通信回路及び第2の無線通信回路は、前記高周波スイッチ回路に接続され、
前記高周波スイッチ回路には、バイアス電圧が印加され、
前記アンテナは、外部装置から受信した高周波信号を前記高周波スイッチ回路に出力し、
前記高周波スイッチ回路は、前記バイアス電圧を基に前記アンテナから出力された前記高周波信号の経路を切り替え、
前記第1の無線通信回路または前記第2の無線通信回路は、前記高周波信号を受信する、
ことを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る高周波スイッチ回路は、
第1の電界効果トランジスタと、第2の電界効果トランジスタと、検波回路と、を備える高周波スイッチ回路であって、
前記第1の電界効果トランジスタのソース端子と前記第2の電界効果トランジスタのソース端子は共通接続され、
前記検波回路は、前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのソース端子の共通接続点に接続され、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子から出力された高周波信号を検波し、前記共通接続点の電位を基準とした検波電圧を前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子と前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に印加し、
前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子間のインピーダンスは、前記検波電圧に従って変化する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、回路規模を小さく、かつ消費電力を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る高周波スイッチ回路を備える無線通信装置の一例を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る高周波スイッチ回路を備える無線通信装置の一例を示す等価回路図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る高周波スイッチ回路を備える無線通信装置の一例を示す回路図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る高周波スイッチ回路を備える無線通信装置の一例を示す回路図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る高周波スイッチ回路を備える無線通信装置の一例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る高周波スイッチ回路及び無線通信装置について、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る無線通信装置100は、共用アンテナ101と、整合回路110、120と、高周波スイッチ回路130と、充電電力受電回路140と、応答器150と、から構成されている。無線通信装置100は、非接触型通信にて外部装置と通信する。
【0016】
無線通信装置100は、共用アンテナ101が整合回路110を介して応答器150と充電電力受電回路140と直列に接続し、応答器150が高周波スイッチ回路130と整合回路120と並列に接続する構成である。
【0017】
共用アンテナ101は、外部からの搬送波を受信し、又は外部へ搬送波を送信する。整合回路110は容量111から構成され、整合回路120はインダクタ121から構成される。整合回路110、120は、インピーダンス整合を図る。
【0018】
高周波スイッチ回路130は、電界効果トランジスタ131、132と、バイアス抵抗133、134と、検波用ダイオード135、136と、接地用容量137と、平滑用容量138と、抵抗139と、から構成され、高周波信号の経路を切り替える。また、検波用ダイオード135、136と、接地用容量137と、平滑用容量138と、抵抗139と、は検波回路を構成する。
【0019】
電界効果トランジスタ131、132のソース端子は、共通接続する。検波用ダイオード135のアノードは、電界効果トランジスタ131、132の共通接続点と接続し、検波用ダイオード135のカソードは、接地用容量137を介して接地し、さらに検波用ダイオード136のアノードと接続する。検波用ダイオード136のカソードは、平滑用容量138と抵抗139の並列接続体を介して電界効果トランジスタ131、132の共通接続点と接続し、さらにバイアス抵抗133、134を介して、電界効果トランジスタ131、132のゲート端子と接続する。
【0020】
充電電力受電回路140は、整流用ダイオード141〜144と、平滑用容量145と、充電制御回路146と、バッテリ147と、から構成され、バッテリを充電するための電力を受電する。整流用ダイオード141〜144は全波整流回路を構成し、全波整流回路の整流出力端子は平滑用容量145と充電制御回路146を介してバッテリ147と接続する。
【0021】
応答器150は、無線通信及び電力受電回路から構成され、搬送波によって送信されたデータに対する応答データを生成する。
【0022】
なお、図2に示すように、応答器150から共用アンテナ101側へのインピーダンスは、電界効果トランジスタ131、132のドレイン端子間の寄生容量180と、整流用ダイオード141〜144より構成される整流回路の寄生容量190と、が付加されるために容量性となり、整合回路120は、インダクタ121を接続することで容量性のインピーダンスを打ち消すことができ、インピーダンス整合を図ることができる。
【0023】
以上が、無線通信装置100の構成である。
【0024】
次に外部装置の構成について説明する。図1に示すように、質問器160は、無線通信及び電力供給回路161と、無線通信用アンテナ162と、から構成され、無線通信装置100の応答器150との無線通信に必要な電力の供給を行い、無線通信装置100と無線通信を行う。
【0025】
また、充電電力供給装置170は、発振回路171と、増幅回路172と、電力送電用アンテナ173と、から構成され、例えば、無線通信装置100と非接触による磁気的結合をすることで無線通信装置100のバッテリ147の充電に必要な電力を送電する。
【0026】
以上が、外部装置の構成である。
【0027】
ところで、無線通信装置100が備える高周波スイッチ回路130は、電界効果トランジスタ131、132のオン状態、オフ状態を切り替えることで高周波信号の経路を切り替える。ここでは、そのような電界効果トランジスタの制御に必要なゲート端子電圧について説明する。
【0028】
一般的に、高周波スイッチに入力される送信あるいは受信信号の電圧をVrf、電界効果トランジスタがオン状態とオフ状態が切り替わるゲート端子の閾値電圧をVthとすると、電界効果トランジスタの制御に必要なゲート端子電圧Vgswは下式となる。
Vgsw > Vrf + Vth
【0029】
例えば、携帯機器のバッテリを充電するような非接触充電装置で電力伝送に用いられる信号振幅Vrfは、10数V程度である。また、電界効果トランジスタの閾値電圧Vthは2V弱程度であるため、電界効果トランジスタの制御に必要なゲート端子電圧Vgswは、10数Vから20V程度必要となる。
【0030】
これに対し、本実施形態の構成は、電界効果トランジスタのソース端子の共通接続点を基準として検波電圧を印加する構成であるため、高周波スイッチ回路に入力される信号振幅Vrfによらず、電界効果トランジスタのゲート端子とソース端子間には常に検波回路で発生する電圧が印加されるため、電界効果トランジスタの制御に必要なゲート端子電圧Vgswは下式となる。
Vgsw > Vth
【0031】
従って、本実施形態では、制御に必要となるゲート端子電圧は、電界効果トランジスタの閾値電圧の2V程度で良いことから、非接触充電装置のような高い電圧振幅であっても、従来の昇圧回路を用いた場合に比べて消費電流を小さくすることができる。
【0032】
続いて、無線通信装置100と質問器160との無線通信の動作について説明する。
【0033】
質問器160の無線通信及び電力供給回路161は、無線通信装置100の応答器150が動作可能な電力を、搬送波(例えば13.56MHz帯の信号)を用いて無線通信用アンテナ162を介して送信する。なお、送信データは、ASK(Amplitude Shift Keying)等の変調方式を用いて送信するが、これに限られず、GASK(Gaussian filtered ASK)やSSB−ASK(Single Side Band ASK)等を用いても良い。
【0034】
このとき、無線通信装置100が質問器160に対し近距離にあった場合、無線通信装置100は、質問器160からの搬送波信号を共用アンテナ101で受信する。
【0035】
無線通信装置100が受信した搬送波は、高周波スイッチ回路130の電界効果トランジスタ131を介して、検波用ダイオード135、136により検波され、平滑用容量138により平滑され、さらにバイアス抵抗133、134を介して電界効果トランジスタ131、132のゲート端子に印加される。
【0036】
なお、接地用容量137の容量値は、このときの検波電圧では電界効果トランジスタ131、132がオン状態にならないような値である。すなわち、電界効果トランジスタ131、132のドレイン端子間のインピーダンスは、検波回路の検波電圧に従った大きな値となる。
【0037】
このため、無線通信装置100が受信した搬送波は、応答器150と充電電力受電回路140の両端に加わるが、充電電力受電回路140の入力は、整流用ダイオード141〜144による全波整流回路のインピーダンスとなるため、応答器150の入力インピーダンスに比べ大幅に低い値となる。
【0038】
さらに、受信した搬送波は、整合回路120が応答器150とのインピーダンス整合を図ることで搬送波の振幅のほとんどが応答器150の入力端子間に加わるため、応答器150に入力されることとなる。応答器150は、電力受電回路により搬送波を電力に変換し、その電力を用いて応答器150で送信データに対する応答データを生成し、生成した応答データを、共用アンテナ101を介して返送する。返送されたデータは、質問器160の無線通信用アンテナ162を介して質問器160の無線通信及び電力供給回路161で受信する。
【0039】
このように無線通信装置100が動作することで、質問器160と無線通信装置100間での無線通信が可能となる。
【0040】
続いて、無線通信装置100と充電電力供給装置170との非接触で電力を伝送する動作について説明する。
【0041】
充電電力供給装置170は、送電信号を発振回路171において電力供給を行う周波数(例えば13.56MHz)で発振し、増幅回路172において増幅し、電力送電用アンテナ173を介して送電する。
【0042】
このとき、無線通信装置100が充電電力供給装置170に対し近距離にあった場合、無線通信装置100は、充電電力供給装置170からの送電信号を共用アンテナ101で受信する。充電電力供給装置170からの送電信号は数W程度であり、質問器160から送信される搬送波に比べ大幅に高い電力となる。
【0043】
これによって、検波用ダイオード135、136の検波電圧により電界効果トランジスタ131、132はオン状態となるため、応答器150の入力間はショート状態となる。従って、受信した送電信号は充電電力受電回路140に入力される。
【0044】
充電電力受電回路140に入力された送電信号は、整流用ダイオード141〜144から構成される整流回路により整流され、平滑用容量145と充電制御回路146を介しバッテリ147へ充電電力として供給される。
【0045】
このように無線通信装置100が動作することで、充電電力供給装置170と無線通信装置100間で、非接触で電力を伝送することができる。
【0046】
以上説明した無線通信装置100の動作を要約すると、無線通信装置100は、受信信号の電力値が小さい場合、応答器150への経路に切り替え、受信信号の電力値が大きい場合、充電電力受電回路140への経路に切り替えることとなる。
【0047】
なお、高周波スイッチ回路130は、検波用ダイオード135、136により倍電圧検波回路を構成しているが、ここでは、この倍電圧検波回路の動作について説明する。
【0048】
充電電力供給装置170から送電信号を受信した場合、検波用ダイオード135は、オフ状態の電界効果トランジスタ131のドレイン端子とソース端子間を介して、接地用容量137で高周波接地する。受信した送電信号の振幅が電界効果トランジスタ131、132の共通接続点側では正極、接地側では負極の場合、検波用ダイオード135はオン状態となるので、検波用ダイオード135の両端の電位差はアノード側が若干高くなる。
【0049】
また、受信した送電信号の振幅が電界効果トランジスタ131、132の共通接続点側では負極、接地側では正極の場合、検波用ダイオード135はオフ状態となるので、検波用ダイオード135のアノード側は負極、カソード側は正極となる。このため、検波用ダイオード135の両端の電位を平均した場合(検波電圧)、平均電位はアノード側に比べカソード側が高くなる。
【0050】
同様に、検波用ダイオード136の検波電圧もカソード側が高くなるが、検波用ダイオード135のカソードと検波用ダイオード136のアノードが接続しているため、検波用ダイオード135のアノード側(電界効果トランジスタ131、132の共通接続点)からみた検波用ダイオード136のカソード側の電位は、ダイオードの検波電圧の2倍の電圧が出力される(倍電圧検波)。このように、倍電圧検波回路は、比較的簡易な構成で高い検波電圧を得ることができる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係る無線通信装置100は、電力を含んだ搬送波信号を受信して応答する無線通信の場合と、非接触による充電電力を受電する場合とで、高周波スイッチ回路の回路規模を小さくすることができ、動作電源の供給が不要であるため消費電力を少なくすることができる。
【0052】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る高周波スイッチ回路及び無線通信装置について、図面を参照して説明する。なお、第1実施形態に係る無線通信装置100と同様の構成・機能である構成要素については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0053】
図3に示すように、本実施形態に係る無線通信装置200は、共用アンテナ101と、整合回路110、120と、高周波スイッチ回路230と、充電電力受電回路140と、応答器150と、制御端子201と、から構成されている。
【0054】
高周波スイッチ回路230は、第1実施形態に係る高周波スイッチ回路130の構成に加え、さらに電界効果トランジスタ202と、バイアス抵抗203と、から構成される。
【0055】
無線通信装置200は、電界効果トランジスタ202により接地用容量137の接地状態を制御し、検波用ダイオード135、136の検波の動作を制御することができる。すなわち、高周波スイッチ回路230の制御端子201に電界効果トランジスタ202がオン状態となる2V程度のハイレベルのバイアス電圧を印加することにより、接地用容量137は電界効果トランジスタ202を介して接地される。
【0056】
このため、無線通信装置200は、例えば、図1に示すような充電電力供給装置170からの送電信号を受信する場合、検波用ダイオード135、136により検波された電圧で電界効果トランジスタ131、132がオン状態となり、バッテリ147に充電電流を供給することができる。
【0057】
一方、充電電力供給装置170からの送電信号を受信している場合でも、高周波スイッチ回路230の制御端子201のバイアス電圧を0Vのローレベルにすることで、電界効果トランジスタ202がオフ状態となり、接地用容量137は接地されなくなる。このため、検波用ダイオード135、136による検波はほとんどされなくなり、電界効果トランジスタ131、132はオフ状態となる。
【0058】
なお、無線通信装置200に係る基本的な動作については、第1実施形態に係る無線通信装置100と同様である。
【0059】
以上説明したように、本実施形態に係る無線通信装置200は、第1実施形態と同様の効果が得られ、さらに、制御端子201により高周波スイッチ回路230を切り替えることができるため、高周波スイッチ回路230の経路切り替えのタイミングを容易に制御することができ、受信した信号の詳細な制御が可能となる。
【0060】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る高周波スイッチ回路及び無線通信装置について、図面を参照して説明する。なお、第1実施形態に係る無線通信装置100と同様の構成・機能である構成要素については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0061】
図4に示すように、本実施形態に係る無線通信装置300は、共用アンテナ101と、整合回路110、120と、高周波スイッチ回路130と、充電電力受電回路340と、応答器150と、から構成されている。
【0062】
充電電力受電回路340は、第1実施形態に係る充電電力受電回路140に加え、さらにnチャネル型電界効果トランジスタ301と、pチャネル型電界効果トランジスタ302と、バイアス抵抗303、305と、負荷抵抗304と、から構成される。
【0063】
nチャネル型電界効果トランジスタ301において、ドレイン端子は整流用ダイオード141〜144から構成される整流回路の出力端子の正極側(整流用ダイオード142のカソードと144のカソードの接続点)と負荷抵抗304を介して接続し、ソース端子は整流回路の出力端子の負極側(整流用ダイオード141のアノードと143のアノードの接続点)と接続し、ゲート端子は検波用ダイオード136のカソードとバイアス抵抗303を介して接続する。
【0064】
pチャネル型電界効果トランジスタ302において、ソース端子は整流回路の出力端子の正極側と接続し、ドレイン端子は平滑用容量145と接続し、ゲート端子はnチャネル型電界効果トランジスタ301のドレイン端子とバイアス抵抗305を介して接続する。
【0065】
無線通信装置300は、例えば図1に示すような充電電力供給装置170から充電電力を受電した場合、高周波スイッチ回路130がオン状態となり、高周波スイッチ回路130の検波電圧によりnチャネル型電界効果トランジスタ301がオン状態となる。
【0066】
このため、pチャネル型電界効果トランジスタ302のゲート端子電位は、ソース端子電位よりも直流電位の低い負極側の電位となる。よって、pチャネル型電界効果トランジスタ302はオン状態となり、充電制御回路146は充電電力を受電することができる。
【0067】
また、充電電力が受信されない場合、すなわち、高周波スイッチ回路130がオフ状態の場合、nチャネル型電界効果トランジスタ301はオフ状態となる。このため、pチャネル型電界効果トランジスタ302のゲート端子は正極側のソース端子電位と等しい電位となり、pチャネル型電界効果トランジスタ302はオフ状態となる。
【0068】
なお、無線通信装置300に係る基本的な動作については、第1実施形態に係る無線通信装置100と同様である。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る無線通信装置300は、第1実施形態と同様の効果が得られ、さらに、質問器160から無線通信信号を受信した場合、整流用ダイオード141〜144を介して充電制御回路146に無線通信信号が漏れ込むことで、通信感度の劣化を抑えることができる。
【0070】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る高周波スイッチ回路及び無線通信装置について、図面を参照して説明する。なお、第1実施形態に係る無線通信装置100と同様の構成・機能である構成要素については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0071】
図5に示すように、本実施形態に係る無線通信装置400は、送受信共用アンテナ401と、受信側制御端子402と、送信側制御端子403と、電界効果トランジスタ404と、バイアス抵抗405と、容量406と、送信回路410と、受信回路420と、高周波スイッチ回路430と、から構成されている。無線通信装置400は、無線LAN(Local Area Network)のように、送信と受信を同じ周波数を用いて交互に送受信を繰り返して通信を行う方式を採用している。
【0072】
送受信共用のアンテナ401は、容量406を介して電界効果トランジスタ404と高周波スイッチ回路430に接続する。電界効果トランジスタ404は、容量406と受信回路420と接続する。高周波スイッチ回路430は、容量406と送信回路410と接続する。受信側制御端子402は、バイアス抵抗405を介して電界効果トランジスタ404のゲート端子と接続し、送信側制御端子403は、バイアス抵抗203を介して電界効果トランジスタ202と接続する。
【0073】
続いて、無線通信装置400の信号受信動作について説明する。
【0074】
送受信共用のアンテナ401より外部装置から送信された信号を受信する場合、無線通信装置400は受信側制御端子402にハイレベルの制御電圧を印加し、送信側制御端子403にローレベルの制御電圧を印加する。これにより、電界効果トランジスタ404はオン状態、電界効果トランジスタ131、132はオフ状態となる。従って、受信回路420は送受信共用のアンテナ401が受信した信号を受信することができる。
【0075】
また、送信回路410から信号を送信する場合、無線通信装置400は受信側制御端子402にローレベルの制御電圧を印加し、送信側制御端子403にハイレベルの制御電圧を印加する。これにより、高周波スイッチ回路430の検波回路は送信回路410からの送信信号の電力で動作することができる。検波用ダイオード135、136による検波電圧により、電界効果トランジスタ131,132はオン状態となるので、送信回路410は容量406を介して送受信共用のアンテナ401により送信することができる。
【0076】
なお、高周波スイッチ回路430に係る基本的な動作については、第1実施形態に係る高周波スイッチ回路130と同様である。
【0077】
以上説明したように、本実施形態に係る無線通信装置400は、第1実施形態と同様の効果が得られ、さらに、送信回路のスイッチ回路に本発明の高周波スイッチ回路を採用することで、回路規模を小さくし、消費電流を小さくすることができる。
【0078】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形例及び応用が可能である。例えば、本発明に係る高周波スイッチ回路は、送受信装置に採用する場合について説明したが、これに限られず、送信装置のみに採用しても良く、受信装置のみに採用しても良い。
【0079】
なお、本発明は、本発明の広義の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【0080】
上記実施形態の一部又は全ては、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0081】
(付記1)
アンテナと、高周波スイッチ回路と、無線通信回路と、受電回路と、を備える無線通信装置であって、
前記高周波スイッチ回路と前記無線通信回路は並列に接続され、前記アンテナと前記無線通信回路及び前記受電回路は直列に接続され、
前記アンテナは、外部装置から受信した高周波信号を前記高周波スイッチ回路に出力し、
前記高周波スイッチ回路は、前記アンテナから出力された前記高周波信号を検波し、検波電圧に従って該高周波信号の経路を切り替え、
前記無線通信回路は、前記高周波信号を受信すると、前記アンテナを介して前記外部装置へ応答信号を送信し、
前記受電回路は、バッテリを備え、前記高周波信号を受信すると、該高周波信号を充電電力として前記バッテリに供給する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【0082】
(付記2)
前記高周波スイッチ回路は、
第1の電界効果トランジスタと、第2の電界効果トランジスタと、検波回路と、を備える高周波スイッチ回路であって、
前記第1の電界効果トランジスタのソース端子と前記第2の電界効果トランジスタのソース端子は共通接続され、
前記検波回路は、前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのソース端子の共通接続点に接続され、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子から出力された高周波信号を検波し、前記共通接続点の電位を基準とした検波電圧を前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子と前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に印加し、
前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子間のインピーダンスは、前記検波電圧に従って変化する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
【0083】
(付記3)
前記検波回路は、第1の検波用ダイオードと、第2の検波用ダイオードと、第1の容量と、第2の容量と、第1の抵抗と、を備え、
前記第1の検波用ダイオードのアノードは、前記共通接続点に接続され、
前記第1の検波用ダイオードのカソードは、前記第1の容量を介して接地し、さらに前記第2の検波用ダイオードのアノードに接続され、
前記第2の検波用ダイオードのカソードは、前記第1の抵抗と前記第2の容量の並列接続体を介して前記共通接続点に接続され、さらに第1のバイアス抵抗を介して前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子に接続され、第2のバイアス抵抗を介して前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に接続される、
ことを特徴とする付記2に無線通信装置。
【0084】
(付記4)
前記高周波スイッチ回路は、第3の電界効果トランジスタを更に備え、
前記第3の電界効果トランジスタは、前記第1の容量に接続され、前記第3の電界効果トランジスタのゲート端子には、バイアス電圧が印加され、
前記検波回路は、前記バイアス電圧に従って前記高周波信号を検波する、
ことを特徴とする付記3に記載の無線通信装置。
【0085】
(付記5)
前記バイアス電圧がハイレベルの場合、前記検波回路は前記高周波信号を検波し、前記バイアス電圧がローレベルの場合、前記検波回路は前記高周波信号を検波しない、
ことを特徴とする付記4に記載の無線通信装置。
【0086】
(付記6)
第1の整合回路と、第2の整合回路と、をさらに備え、
前記アンテナは前記第1の整合回路を介して前記無線通信回路と前記受電回路に直列に接続され、
前記高周波スイッチ回路は前記第2の整合回路に並列に接続され、
前記第1の整合回路と前記第2の整合回路はインピーダンス整合を図る、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【0087】
(付記7)
前記無線通信回路は、電力受電回路を備え、
前記電力受電回路は、前記無線通信回路が前記高周波信号を受信すると、該高周波信号を電力に変換する、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【0088】
(付記8)
前記受電回路は、整流回路と、平滑用容量と、充電制御回路と、を備え、
前記整流回路の整流出力は、前記平滑用容量と前記充電制御回路を介して、前記バッテリに接続される、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【0089】
(付記9)
アンテナと、高周波スイッチ回路と、第1の無線通信回路と、第2の無線通信回路と、を備える無線通信装置であって、
前記アンテナと前記第1の無線通信回路及び第2の無線通信回路は、前記高周波スイッチ回路に接続され、
前記高周波スイッチ回路には、バイアス電圧が印加され、
前記アンテナは、外部装置から受信した高周波信号を前記高周波スイッチ回路に出力し、
前記高周波スイッチ回路は、前記バイアス電圧を基に前記アンテナから出力された前記高周波信号の経路を切り替え、
前記第1の無線通信回路または前記第2の無線通信回路は、前記高周波信号を受信する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【0090】
(付記10)
第1の電界効果トランジスタと、第2の電界効果トランジスタと、検波回路と、を備える高周波スイッチ回路であって、
前記第1の電界効果トランジスタのソース端子と前記第2の電界効果トランジスタのソース端子は共通接続され、
前記検波回路は、前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのソース端子の共通接続点に接続され、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子から出力された高周波信号を検波し、前記共通接続点の電位を基準とした検波電圧を前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子と前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に印加し、
前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子間のインピーダンスは、前記検波電圧に従って変化する、
ことを特徴とする高周波スイッチ回路。
【0091】
(付記11)
前記検波回路は、第1の検波用ダイオードと、第2の検波用ダイオードと、第1の容量と、第2の容量と、第1の抵抗と、を備え、
前記第1の検波用ダイオードのアノードは、前記共通接続点に接続され、
前記第1の検波用ダイオードのカソードは、前記第1の容量を介して接地し、さらに前記第2の検波用ダイオードのアノードに接続され、
前記第2の検波用ダイオードのカソードは、前記第1の抵抗と前記第2の容量の並列接続体を介して前記共通接続点に接続され、さらに第1のバイアス抵抗を介して前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子に接続され、第2のバイアス抵抗を介して前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に接続される、
ことを特徴とする付記10に高周波スイッチ回路。
【0092】
(付記12)
前記高周波スイッチ回路は、第3の電界効果トランジスタを更に備え、
前記第3の電界効果トランジスタは、前記第1の容量に接続され、前記第3の電界効果トランジスタのゲート端子には、バイアス電圧が印加され、
前記検波回路は、前記バイアス電圧に従って前記高周波信号を検波する、
ことを特徴とする付記11に記載の高周波スイッチ回路。
【0093】
(付記13)
前記バイアス電圧がハイレベルの場合、前記検波回路は前記高周波信号を検波し、前記バイアス電圧がローレベルの場合、前記検波回路は前記高周波信号を検波しない、
ことを特徴とする付記12に記載の高周波スイッチ回路。
【0094】
(付記14)
前記受電回路は、第4の電界効果トランジスタと、第5の電界効果トランジスタと、をさらに備え、
前記第4の電界効果トランジスタにおいて、ドレイン端子は前記整流回路の出力端子の正極側に接続され、ソース端子は前記整流回路の出力端子の負極側に接続され、ゲート端子は前記第2の検波用ダイオードのカソードに接続され、
前記第5の電界効果トランジスタにおいて、ドレイン端子は前記平滑用容量に接続され、ソース端子は前記整流回路の出力端子の正極側に接続され、ゲート端子は前記第4の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続される、
ことを特徴とする付記8に記載の無線通信装置。
【符号の説明】
【0095】
100、200、300、400 無線通信装置
101、401 共用アンテナ
110、120 整合回路
111、406 容量
121 インダクタ
130、230、430 高周波スイッチ回路
131、132、202、404 電界効果トランジスタ
133、134、203、303、305、405 バイアス抵抗
135、136 検波用ダイオード
137 接地用容量
138、145 平滑用容量
139 抵抗
140、340 充電電力受電回路
141、142、143、144 整流用ダイオード
146 充電制御回路
147 バッテリ
150 応答器
160 質問器
161 無線通信及び電力供給回路
162 無線通信用アンテナ
170 充電電力供給装置
171 発振回路
172 増幅回路
173 電力送電用アンテナ
180、190 寄生容量
201 制御端子
301 nチャネル型電界効果トランジスタ
302 pチャネル型電界効果トランジスタ
304 負荷抵抗
402 受信側制御端子
403 送信側制御端子
410 送信回路
420 受信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナと、高周波スイッチ回路と、無線通信回路と、受電回路と、を備える無線通信装置であって、
前記高周波スイッチ回路と前記無線通信回路は並列に接続され、前記アンテナと前記無線通信回路及び前記受電回路は直列に接続され、
前記アンテナは、外部装置から受信した高周波信号を前記高周波スイッチ回路に出力し、
前記高周波スイッチ回路は、前記アンテナから出力された前記高周波信号を検波し、検波電圧に従って該高周波信号の経路を切り替え、
前記無線通信回路は、前記高周波信号を受信すると、前記アンテナを介して前記外部装置へ応答信号を送信し、
前記受電回路は、バッテリを備え、前記高周波信号を受信すると、該高周波信号を充電電力として前記バッテリに供給する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記高周波スイッチ回路は、
第1の電界効果トランジスタと、第2の電界効果トランジスタと、検波回路と、を備える高周波スイッチ回路であって、
前記第1の電界効果トランジスタのソース端子と前記第2の電界効果トランジスタのソース端子は共通接続され、
前記検波回路は、前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのソース端子の共通接続点に接続され、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子から出力された高周波信号を検波し、前記共通接続点の電位を基準とした検波電圧を前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子と前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に印加し、
前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子間のインピーダンスは、前記検波電圧に従って変化する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記検波回路は、第1の検波用ダイオードと、第2の検波用ダイオードと、第1の容量と、第2の容量と、第1の抵抗と、を備え、
前記第1の検波用ダイオードのアノードは、前記共通接続点に接続され、
前記第1の検波用ダイオードのカソードは、前記第1の容量を介して接地し、さらに前記第2の検波用ダイオードのアノードに接続され、
前記第2の検波用ダイオードのカソードは、前記第1の抵抗と前記第2の容量の並列接続体を介して前記共通接続点に接続され、さらに第1のバイアス抵抗を介して前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子に接続され、第2のバイアス抵抗を介して前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に接続される、
ことを特徴とする請求項2に無線通信装置。
【請求項4】
前記高周波スイッチ回路は、第3の電界効果トランジスタを更に備え、
前記第3の電界効果トランジスタは、前記第1の容量に接続され、前記第3の電界効果トランジスタのゲート端子には、バイアス電圧が印加され、
前記検波回路は、前記バイアス電圧に従って前記高周波信号を検波する、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記バイアス電圧がハイレベルの場合、前記検波回路は前記高周波信号を検波し、前記バイアス電圧がローレベルの場合、前記検波回路は前記高周波信号を検波しない、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
第1の整合回路と、第2の整合回路と、をさらに備え、
前記アンテナは前記第1の整合回路を介して前記無線通信回路と前記受電回路に直列に接続され、
前記高周波スイッチ回路は前記第2の整合回路に並列に接続され、
前記第1の整合回路と前記第2の整合回路はインピーダンス整合を図る、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記無線通信回路は、電力受電回路を備え、
前記電力受電回路は、前記無線通信回路が前記高周波信号を受信すると、該高周波信号を電力に変換する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記受電回路は、整流回路と、平滑用容量と、充電制御回路と、を備え、
前記整流回路の整流出力は、前記平滑用容量と前記充電制御回路を介して、前記バッテリに接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項9】
アンテナと、高周波スイッチ回路と、第1の無線通信回路と、第2の無線通信回路と、を備える無線通信装置であって、
前記アンテナと前記第1の無線通信回路及び第2の無線通信回路は、前記高周波スイッチ回路に接続され、
前記高周波スイッチ回路には、バイアス電圧が印加され、
前記アンテナは、外部装置から受信した高周波信号を前記高周波スイッチ回路に出力し、
前記高周波スイッチ回路は、前記バイアス電圧を基に前記アンテナから出力された前記高周波信号の経路を切り替え、
前記第1の無線通信回路または前記第2の無線通信回路は、前記高周波信号を受信する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項10】
第1の電界効果トランジスタと、第2の電界効果トランジスタと、検波回路と、を備える高周波スイッチ回路であって、
前記第1の電界効果トランジスタのソース端子と前記第2の電界効果トランジスタのソース端子は共通接続され、
前記検波回路は、前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのソース端子の共通接続点に接続され、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子から出力された高周波信号を検波し、前記共通接続点の電位を基準とした検波電圧を前記第1の電界効果トランジスタのゲート端子と前記第2の電界効果トランジスタのゲート端子に印加し、
前記第1の電界効果トランジスタと前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子間のインピーダンスは、前記検波電圧に従って変化する、
ことを特徴とする高周波スイッチ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−182652(P2012−182652A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44214(P2011−44214)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】