照明付きプローブ端を有する座標測定機および動作方法
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)が、提供される。AACMM(100)は、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム(104)を含む。アーム(104)は、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、アームセグメント(106、108)のそれぞれは、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む。測定デバイス(118)が、AACMM(100)の第1の端部に装着される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)が、設けられる。光源(402)が、アーム(104)に結合され、測定デバイス(118)の近くに光を放射するように配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、座標測定機に関し、より具体的には、可搬型の座標測定機のプローブ端に対象領域の照明の特徴を組み込んだ可搬型の関節アーム座標測定機(articulated arm coordinate measuring machine)に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2010年1月20日に出願した仮出願第61/296,555号、および2010年7月8日に出願した仮出願第61/362,497号の利益を主張するものであり、これらの仮出願の内容は、その全体を本願に引用して援用する。
【0003】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)は、部品の製造または生産のさまざまな段階(例えば、機械加工)の間に部品の寸法を迅速かつ正確に確認するニーズが存在する部品の製造または生産に広く使用されている。可搬型のAACMMは、特に、比較的複雑な部品の寸法の測定を実行するのにかかる時間量の中で、知られている据え付け式のまたは固定式の、コストが高く、使用するのが比較的難しい測定設備と比べて大きな改善を示す。通常、可搬型のAACMMのユーザは、単純に、測定されるべき部品または物体の表面に沿ってプローブを導く。次に、測定データが記録され、ユーザに提供される。場合によっては、データは、視覚的な形態、例えば、コンピュータスクリーン上の3次元(3D)の形態でユーザに提供される。その他の場合、データは、数字の形態でユーザに提供され、例えば、穴の直径を測定するとき、テキスト「直径=1.0034」がコンピュータスクリーン上に表示される。
【0004】
先行技術のAACMMの一例が、同一出願人による特許文献1に開示されており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。特許文献1は、一端に支持基部を、他端に測定プローブを有する手動操作式のAACMMを備える3D測定システムを開示する。同一出願人による特許文献2は、類似のAACMMを開示しており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。特許文献2においては、AACMMは、プローブ端の追加的な回転軸を含むいくつかの特徴を含み、それによって、2−2−2軸構成または2−2−3軸構成(後者は7軸アームである)のどちらかを有するアームを提供する。
【0005】
AACMMの端部のプローブを操作するとき、AACMMのオペレータが、例えば、空洞の一部の中、部品のへりの下に対して作業をするか、またはそれらの箇所を見ることが望ましい場合が多い。これらのまたはその他の比較的届きにくい位置は、部品の表面が影の中にあるという結果をもたらすことが多い。この配置は、AACMMのオペレータが測定のためにプローブによって接触されている部品の特徴を適切に認識することを比較的難しくすることがあることを理解されたい。多くの場合、AACMMのアームとは別個の補助的な照明が、可搬型の作業灯、頭部装着型のライト、または手持ち式のライトの形態で提供される。しかし、これらは、AACMMのオペレータが使用するには扱いにくい可能性があり、設定および動作のためにさらなる時間または人手がかかる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,402,582号
【特許文献2】米国特許第5,611,147号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存のAACMMはそれらのAACMMの意図される目的に適してはいるが、必要とされるのは、本発明の実施形態の特定の特徴を有する可搬型のAACMMである。特に、必要とされるのは、対象領域の照明を使用することによる、比較的照らすのが難しい部品の位置の照明のための効果的な解決策である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)が、提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。測定デバイスが、第1の端部に結合される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。プローブ端部分が、測定デバイスと前記第1の端部の間に結合される。少なくとも1つの光源が、プローブ端部分と測定デバイスの間のインターフェースに配置され、少なくとも1つの光源は、測定デバイスの近くに可視光を投射するように配置される。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、AACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。測定デバイスが、AACMMの第1の端部に装着される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。プローブ端部分が、第1の端部に結合される。少なくとも1つの光源が、第1の端部から遠位に配置され、プローブ端部分に動作可能に結合され、少なくとも1つの光源は、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために測定デバイスの近くに光を投射する。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、別のAACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。測定デバイスがAACMMの第1の端部に結合され、測定デバイスは本体を含み、本体は少なくとも1つの開口を含む。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。プローブ端部分が、第1の端部と測定デバイスの間に配置され、プローブ端部分は、筐体およびハンドルを有する。少なくとも1つのLEDを有する光源が、プローブ端部分に動作可能に結合され、光源は、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために少なくとも1つの開口と協力し、開口から可視光を投射する。
【0011】
本発明の別の実施形態によれば、別のAACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アームであって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アームを含む。測定デバイスが、第1の端部に結合される。少なくとも1つの光源が、可搬型の関節アーム座標測定機に配置され、少なくとも1つの光源は、測定デバイスに近接する領域を照らすために投射される調整可能な色を有する。トランスデューサからの位置信号を受信し、測定デバイスの位置に対応するデータを提供し、調整可能な色を制御する電子回路が、設けられる。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、別のAACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。プローブ端部分が、第1の端部に結合される。測定デバイスが、第1の端部から遠位の、プローブ端部分の端部に装着される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。ハンドルが、プローブ端部分の中間部分に結合され、中間部分は、測定デバイスと第1の端部の間に配置される。少なくとも1つの光源が、ハンドルの測定デバイスに近接する側に動作可能に結合され、少なくとも1つの光源は、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために測定デバイスの近くに光を投射する。
【0013】
ここで図面を参照して、本開示の範囲全体に関して限定的であると解釈されるべきでなく、要素がいくつかの図で同様に付番されている例示的な実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図1B】本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図2】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2A】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2B】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2C】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2D】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図3】一実施形態による、図2、図2A〜図2Dの電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3A】一実施形態による、図2、図2A〜図2Dの電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3B】一実施形態による、図2、図2A〜図2Dの電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図4】ハンドルおよび照明付きプローブを装着した図1A、図1BのAACMMのプローブ端部分のより詳細な斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による組み込まれた対象領域の照明の特徴を有する図4に示された測定デバイスの断面切り取り図である。
【図6】プローブ筐体内の1つ以上の光源から始まり、ライトリングとして構成されて、それによって、測定デバイス付近のプローブ筐体周りの360度の照明を提供する光導波管の斜視図である。
【図7】LEDおよび電子基板が図1A、図1BのAACMMの端部のプローブ端に取り付けられる本発明の別の実施形態の分解図である。
【図8】プローブ筐体が穴、光導波管、またはレンズを有し、それらを通って、プローブ端のLEDからの光がプローブ筐体のレンズを通って対象領域まで伝わる図7の実施形態のプローブ筐体の斜視図である。
【図9】AACMMのプローブ端が、AACMMのプローブ端の内部に配置された電子回路基板に配置された1つ以上の光源によって照らされる本発明の別の実施形態の斜視図である。
【図10】本発明の別の実施形態による、ハンドルが1つ以上の組み込まれた光源を含む、図1のAACMMのプローブ端に装着されたハンドルの斜視図である。
【図11】本発明の別の実施形態による、組み込まれた光源がレーザラインプローブ(LLP)の前部に配置された、図1A、図1BのAACMMに取り付けられたLLPの斜視図である。
【図12】プローブ端が異なる色を示すことができるライトリングを有する、図1A、図1BのAACMMのプローブ端の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
照明、およびオペレータに対する視覚的なフィードバックを提供する可搬型の関節アーム座標測定機を有することが望ましい。本発明の実施形態は、光を測定デバイスおよび周辺領域に導く組み込まれた光源の利点を含む。本発明のその他の実施形態は、プローブ端の色のついた光源によって座標測定機の状態の視覚的な指示をオペレータに提供する利点を含む。本発明のさらにその他の実施形態は、測定された物体に関連する測定されたパラメータの視覚的なフィードバックをオペレータに提供するためにセンサに結合された光源の利点を含む。
【0016】
図1Aおよび1Bは、本発明のさまざまな実施形態による可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)100を全体的に示し、関節アームは、座標測定機の一種である。図1Aおよび1Bに示されるように、例示的なAACMM100は、一端でAACMM100のアーム部104に結合された測定プローブ筐体102を有する6または7軸関節測定デバイスを含み得る。アーム部104は、軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第1の群110によって第2のアームセグメント108に結合された第1のアームセグメント106を含む。軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第2の群112は、第2のアームセグメント108を測定プローブ筐体102に結合する。軸受カートリッジ(例えば、3つの軸受カートリッジ)の第3の群114は、第1のアームセグメント106を、AACMM100のアーム部104の他端に配置された基部116に結合する。軸受カートリッジの各群110、112、114は、関節による動作の複数の軸を提供する。また、測定プローブ筐体102は、AACMM100の第7の軸部のシャフト(例えば、AACMM100の第7の軸内の測定デバイス、例えば、プローブ118の動作を決定するエンコーダシステムを含むカートリッジ)を含み得る。AACMM100を使用する際、基部116は、通常、作業台に固定される。
【0017】
各軸受カートリッジの群110、112、114の中の各軸受カートリッジは、通常、エンコーダシステム(例えば、光学式の角度エンコーダシステム)を含む。エンコーダシステム(すなわち、トランスデューサ)は、基部116に対するプローブ118の位置(および、ひいては、特定の基準系、例えば、局所または大域基準系におけるAACMM100によって測定されている物体の位置)をすべてが一緒になって示すそれぞれのアームセグメント106、108および対応する軸受カートリッジの群110、112、114の位置を示す。アームセグメント106、108は、例えば、これに限定されないが、炭素複合材料などの好適な剛性のある材料で作製され得る。関節による動作の6つまたは7つの軸(すなわち、自由度)を有する可搬型のAACMM100は、オペレータによって簡単に扱われ得るアーム部104を提供しながら、オペレータが基部116周りの360度の領域内の所望の位置にプローブ118を位置付けることを可能にする利点をもたらす。しかし、2つのアームセグメント106、108を有するアーム部104の例は例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。AACMM100は、軸受カートリッジによって一緒に結合された任意の数のアームセグメント(および、ひいては、6つもしくは7つを超えるか、または6つもしくは7つ未満の関節による動作の軸または自由度)を持つ可能性がある。
【0018】
プローブ118は、測定プローブ筐体102に取り外し可能なように取り付けられ、測定プローブ筐体102は、軸受カートリッジの群112に接続される。ハンドル126は、例えば、クイック接続インターフェース(quick−connect interface)により測定プローブ筐体102に対して取り外し可能である。ハンドル126は、別のデバイス(例えば、レーザラインプローブ、バーコードリーダ)で置き換えられることができ、それによって、オペレータが同じAACMM100で異なる測定デバイスを使用することを可能にする利点をもたらす。例示的な実施形態において、プローブ筐体102は、接触式の測定デバイスであり、測定されるべき物体に物理的に接触する、ボール形の、タッチセンシティブな、湾曲した、および伸長式のプローブを含むがこれらに限定されない異なるチップ118を有する可能性がある取り外し可能なプローブ118を収容する。その他の実施形態において、測定は、例えば、レーザラインプローブ(LLP)などの非接触式のデバイスによって実行される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースを使用してLLPで置き換えられる。その他の種類の測定デバイスが、追加的な機能を提供するために取り外し可能なハンドル126を置き換える可能性がある。そのような測定デバイスの例は、例えば、1つ以上の照明、温度センサ、熱スキャナ、バーコードスキャナ、プロジェクタ、ペイントスプレーヤ、カメラなどを含むがこれらに限定されない。
【0019】
図1Aおよび1Bに示されるように、AACMM100は、軸受カートリッジの群112から測定プローブ筐体102を取り外すことなしにアクセサリまたは機能が変更されることを可能にする利点をもたらす取り外し可能なハンドル126を含む。図2、図2A〜図2Dに関して以下でより詳細に検討されるように、取り外し可能なハンドル126は、電力およびデータが、ハンドル126、およびプローブ端に配置された対応する電子機器とやりとりされることを可能にする電気コネクタも含み得る。
【0020】
さまざまな実施形態において、軸受カートリッジの各群110、112、114は、AACMM100のアーム部104が複数の回転軸周りを動くことを可能にする。述べられたように、各軸受カートリッジの群110、112、114は、例えばアームセグメント106、108の対応する回転軸と同軸上にそれぞれが配置された、例えば光学式の角度エンコーダなどの対応するエンコーダシステムを含む。光学式のエンコーダシステムは、本明細書において以下でより詳細に説明されるように、例えば、対応する軸周りのアームセグメント106、108のそれぞれのアームセグメントの回転する(スイベルの)または横の(蝶番の)動きを検出し、AACMM100内の電子データ処理システムに信号を送信する。それぞれの個々の処理されていないエンコーダのカウントが信号として電子データ処理システムに別々に送信され、電子データ処理システムにおいて、そのカウントは測定データへとさらに処理される。同一出願人による特許文献1に開示されているような、AACMM100自体から分離した位置計算機(例えば、シリアルボックス)は必要とされない。
【0021】
基部116は、装着デバイスまたは取り付けデバイス120を含み得る。取り付けデバイス120は、AACMM100が、例えば、検査台、マシニングセンタ、壁、または床などの所望の位置に取り外し可能なように取り付けられることを可能にする。一実施形態において、基部116は、AACMM100が移動されているときにオペレータが基部116を持つのに都合の良い位置を提供するハンドル部122を含む。一実施形態において、基部116は、折りたたむとディスプレイスクリーンなどのユーザインターフェースが見えるようになる可動式のカバー部124をさらに含む。
【0022】
一実施形態によれば、可搬型のAACMM100の基部116は、2つの主要なコンポーネント、すなわち、AACMM100内のさまざまなエンコーダシステムからのデータ、および3次元(3D)位置計算をサポートするためのその他のアームパラメータを表すデータを処理する基部処理システムと、比較的完全な計測機能が外部コンピュータへの接続を必要とせずにAACMM100内で実施されることを可能にする、搭載オペレーティングシステム、タッチスクリーンディスプレイ、および常駐アプリケーションソフトウェアを含むユーザインターフェース処理システムとを含む電子データ処理システムを含むまたは収容する。
【0023】
基部116内の電子データ処理システムは、基部116から離れて配置されたエンコーダシステム、センサ、およびその他の周辺ハードウェア(例えば、AACMM100上の取り外し可能なハンドル126に取り付けられることができるLLP)と通信することができる。これらの周辺ハードウェアデバイスまたは特徴をサポートする電子機器は、可搬型のAACMM100内に配置された軸受カートリッジの群110、112、114のそれぞれに配置され得る。
【0024】
図2、図2A〜図2Dは、一実施形態による、AACMM100で利用される電子機器の構成図である。図2、図2A〜図2Dに示される実施形態は、基部処理システムを実装するための基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、電力を供給するための基部電源基板206と、Bluetooth(登録商標)モジュール232と、基部傾斜基板208とを含む電子データ処理システム210を含む。ユーザインターフェース基板202は、ユーザインターフェース、表示、および本明細書において説明されるその他の機能を実行するアプリケーションソフトウェアを実行するためのコンピュータプロセッサを含む。
【0025】
図2、図2A〜図2Dに示されるように、電子データ処理システム210は、1つ以上のアームバス218を介して上述の複数のエンコーダシステムと通信している。図2、図2A〜図2Dに示された実施形態において、各エンコーダシステムは、エンコーダデータを生成し、エンコーダアームバスインターフェース214と、エンコーダデジタル信号プロセッサ(DSP)216と、エンコーダ読み取りヘッドインターフェース234と、温度センサ212とを含む。歪みセンサなどのその他のデバイスが、アームバス218に装着され得る。
【0026】
さらに図2、図2A〜図2Dに示されているのは、アームバス218と通信しているプローブ端電子機器230である。プローブ端電子機器230は、プローブ端DSP228と、温度センサ212と、一実施形態においてはクイック接続インターフェースによってハンドル126またはLLP242に接続するハンドル/LLPインターフェースバス240と、プローブインターフェース226とを含む。クイック接続インターフェースは、LLP242およびその他のアクセサリによって使用されるデータバス、制御線、および電源バスへのハンドル126によるアクセスを可能にする。一実施形態において、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースから取り外されることができ、測定は、ハンドル/LLPインターフェースバス240を介してAACMM100のプローブ端電子機器230と通信するレーザラインプローブ(LLP)242によって実行される可能性がある。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置され、エンコーダシステムは、軸受カートリッジの群110、112、114に配置される。プローブインターフェース226は、1−wire(登録商標)通信プロトコル236を実施する、Maxim Integrated Products,Inc.から販売されている製品を含む任意の好適な通信プロトコルによってプローブ端DSP228に接続することができる。
【0027】
図3、図3A、図3Bは、一実施形態による、AACMM100の電子データ処理システム210の詳細な特徴を示す構成図である。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜モジュール208とを含む。
【0028】
図3、図3A、図3Bに示される実施形態において、基部プロセッサ基板204は、図中に示されるさまざまな機能ブロックを含む。例えば、基部プロセッサ機能302は、AACMM100からの測定データの収集をサポートするために利用され、アームバス218およびバス制御モジュール機能308を介して処理されていないアームデータ(例えば、エンコーダシステムのデータ)を受信する。メモリ機能304は、プログラムおよび静的なアーム構成データを記憶する。基部プロセッサ基板204は、LLP242などの任意の外部ハードウェアデバイスまたはアクセサリと通信するための外部ハードウェアオプションポート機能310も含む。リアルタイムクロック(RTC)およびログ306と、バッテリパックインターフェース(IF)316と、診断ポート318とが、図3、図3A、図3Bに示される基部プロセッサ基板204の実施形態の機能にやはり含まれる。
【0029】
また、基部プロセッサ基板204は、外部(ホストコンピュータ)および内部(ディスプレイプロセッサ202)デバイスとのすべての有線および無線データ通信を管理する。基部プロセッサ基板204は、(例えば、米国電気電子学会(IEEE)1588などのクロック同期規格を用いて)イーサネット(登録商標)機能320を介してイーサネット(登録商標)ネットワークと、LAN機能322を介して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、およびパラレルシリアル通信(PSC)機能314を介してBluetoothモジュール232と通信する能力を有する。基部プロセッサ基板204は、ユニバーサルシリアルバス(USB)デバイス312への接続も含む。
【0030】
基部プロセッサ基板204は、上述の特許文献1のシリアルボックスで開示されたようないかなる前処理も必要とせずに測定データへと処理するために、処理されていない測定データ(例えば、エンコーダシステムのカウント、温度の読み取り値)を送信および収集する。基部プロセッサ204は、RS485インターフェース(IF)326を介してユーザインターフェース基板202のディスプレイプロセッサ328に処理されたデータを送信する。一実施形態において、基部プロセッサ204は、処理されていない測定データを外部コンピュータにやはり送信する。
【0031】
ここで図3、図3A、図3Bのユーザインターフェース基板202に目を向けると、基部プロセッサによって受信された角度および位置データが、AACMM100内の自律的な計測システムを提供するためにディスプレイプロセッサ328で実行されるアプリケーションによって利用される。アプリケーションは、これらに限定されないが、特徴の測定、手引きおよび訓練のグラフィックス、遠隔診断、温度の修正、さまざまな動作の特徴の制御、さまざまなネットワークへの接続、ならびに測定された物体の表示などの機能をサポートするためにディスプレイプロセッサ328で実行され得る。ディスプレイプロセッサ328および液晶ディスプレイ(LCD)338(例えば、タッチスクリーンLCD)ユーザインターフェースとともに、ユーザインターフェース基板202は、セキュアデジタル(SD)カードインターフェース330と、メモリ332と、USBホストインターフェース334と、診断ポート336と、カメラポート340と、音声/映像インターフェース342と、ダイヤルアップ/セルモデム344と、全地球測位システム(GPS)ポート346とを含むいくつかのインターフェースオプションを含む。
【0032】
図3、図3A、図3Bに示される電子データ処理システム210は、環境データを記録するための環境レコーダ362を有する基部電源基板206も含む。また、基部電源基板206は、AC/DCコンバータ358およびバッテリ充電器制御360を用いて、電子データ処理システム210に電力を供給する。基部電源基板206は、集積回路間(inter−integrated circuit)(I2C)シリアルシングルエンドバス354を用いて、およびDMAシリアル周辺インターフェース(DMA serial peripheral interface)(DSPI)356を介して基部プロセッサ基板204と通信する。基部電源基板206は、基部電源基板206に実装された入力/出力(I/O)拡張機能364を介して傾斜センサおよび無線周波数識別(RFID)モジュール208に接続される。
【0033】
別個のコンポーネントとして示されているが、その他の実施形態において、これらのコンポーネントのすべてまたは一部は、図3、図3A、図3Bに示された位置とは異なる位置に物理的に配置される、および/または図3、図3A、図3Bに示された方法とは異なる方法で組み合わされた機能である可能性がある。例えば、一実施形態において、基部プロセッサ基板204およびユーザインターフェース基板202は、1つの物理的な基板に組み合わされる。
【0034】
図4を参照すると、例えば、機械的および電子的インターフェースを用いてハンドル126を接続したプローブ端部分400が、より詳細に示されている。プローブ端部分400は、例えば、限定することなしに、内部シャフト、筐体、軸受、信号処理および/またはその他の機能を実行することができる電子機器、ライトリング、ならびに止めナットなどのさまざまなコンポーネントを含み得る。接触式のまたは非接触式の測定デバイス118が、測定プローブ筐体102に取り付けられる。以下でより詳細に説明されるように、測定プローブ筐体102、測定デバイス118、および/またはハンドル126は、プローブ端筐体102、測定デバイス118、および/またはハンドル126に組み込まれ、本発明の実施形態の照明またはその他の同様の照明の特徴の一部である機械的、電子的、および/または光学的コンポーネントをやはり含み得る。
【0035】
図4〜5を参照すると、測定デバイス118および測定デバイス118に近接する領域が、例えば、発光ダイオード(LED)402などの1つ以上の光源によって照らされる本発明の実施形態が示されている。照明付き測定デバイスまたは「iプローブ(i−Probe)」のこの実施形態において、測定デバイス118は、プローブ端部分400と測定デバイス118の間のインターフェース405に配置された電子インターフェース回路基板404を含む。一実施形態において、電子インターフェース回路基板404は、測定デバイス118の本体406内に配置され、LED402などの1つ以上の光源を含む。そのような実施形態の例は、限定することなしに、電子インターフェース基板404に取り付けられているLED402を含み、基板404は、本体406内に取り付けられ、プローブ端筐体102に電子的に接続される。本体406は、測定デバイス118を測定プローブ筐体102に結合するために測定プローブ筐体102の端部のねじ部材414と協力するねじ部412を含み得る。
【0036】
LED402は、チップ端部408の方を向くように位置を調整され、例えば、AACMM100によって測定されている部品の一部などの対象領域に本体406を通じて照明を提供することができる。より具体的には、本体406の円錐形をした部分の1つ以上の穴またはレンズ410が、LED402からの光が測定デバイス118を出ることを可能にすることができ、この光を対象領域に集め、それによって、チップ端部408付近の部品の作業面を照らすことができる。例示的な実施形態においては、5つのLED402が、電子インターフェース基板404に配置され、対応する開口またはレンズ410を通じて光を導くように位置を調整される。別の実施形態においては、複数のLED402が、電子インターフェース基板404のあちこちに均等に配置される(例えば、90度離して配置された4つのLED)。プローブ端部分と測定デバイスのインターフェースへの、または測定デバイス内への光源の配置は、光をオペレータの手に遮られることなく作業面に投射する利点をもたらすことを理解されたい。
【0037】
図6を参照すると、本体406内の1つ以上の光源(例えば、LED402)から始まる光導波管がライトリング416として構成される本発明の実施形態が示されている。一実施形態において、ライトリング416は、チップ端部408付近の本体406周りに360度の照明を提供する。別の実施形態において、ライトリング416は、360度未満(例えば、180度)の範囲に延びる。さらに別の実施形態において、360度未満の範囲に延び、オペレータが本体406周りにライトリング416を回転することを可能にするように構成されるライトリング416が、提供される。
【0038】
図7を参照すると、LED402および1つ以上の電子回路基板404が、図5の実施形態のように本体406内にではなく、AACMM100の端部の測定プローブ筐体102内に取り付けられる本発明の実施形態が示されている。また、図8を参照すると、この実施形態において、(1つ以上の)光源402が、電子回路基板404を全く含まない可能性があり、さらにいかなる電気接続も収容しない可能性がある本体406に配置された穴、光導波管、またはレンズ410を通じて対象領域にそれらの光源402の光を導く。
【0039】
本明細書の実施形態は光源がLED402であると述べる可能性があるが、これは例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。作業領域を照らすために使用される光源は、例えば、白熱灯、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード、ガス放電灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、高輝度放電灯、またはメタルハライドランプを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0040】
図9を参照すると、(測定デバイス118が取り付けられる)図1A、図1BのAACMM100のプローブ端部分400が、例えばLED402などの例えば1つ以上の光源によって照らされる本発明の別の実施形態が、示されている。別の実施形態において、LED402は、AACMM100の測定プローブ筐体102の内部に配置される電子インターフェース回路基板404に配置され得る。測定プローブ筐体102に配置された穴、レンズ、または光導波管410が、チップ端部408に向かって、およびチップ端部408周りに光を導くために使用され得る。代替的にまたは追加的に、測定デバイス118の外周に配置された光導波管またはライトリングが、図6の実施形態と同様の領域全体の照明を提供するために使用され得る。図9の実施形態において、本体406は、ねじ部412に近接する円錐面418を有する可能性がある。円錐面418は、少なくとも1つの凹部420を含む。凹部420から延びているのは、LED402によって生成された光を放射するための穴、レンズ、または光導波管410と同様の特徴と協力するレンズ422である。一実施形態において、LED402は、レンズ422内に配置される。
【0041】
本発明のさらにその他の実施形態においては、図10のAACMMのプローブ端部分400に付属するアクセサリが、主に照明のために利用され得るか、または副次的なメリットとして照明を含み得る。例えば、図10は、AACMM100の測定プローブ筐体102に装着されたハンドル126を示す。この実施形態において、ハンドル126は、1つ以上の組み込まれた光源424、426を含む。第1の光源424は、測定デバイス118に近接するハンドル126の凸部428に配置される。第1の光源424は、第1の光源424から放射されている光を集めるかまたは拡散させるレンズ部材を含み得る。レンズ部材は、オペレータが光の集中および拡散を手動で調節することを可能にするように構成され得る。
【0042】
ハンドル126は、測定プローブ筐体102とは反対の端部430に配置された第2の光源426を含み得る。端部430は、角度のついた表面434を有する凸部432を含み得る。第2の光源426は、測定デバイス118および周辺領域に向かって斜めに光を放射するために角度のついた表面434に配置され得る。第2の光源426は、測定デバイス118付近に配置された光源が所望の見る領域から遮断される可能性がある用途で視認性を改善するために作業面に光を分配する利点をもたらし得ることを理解されたい。一実施形態において、第2の光源426は、レンズを含む。レンズは、オペレータが測定デバイス118に向けられる光の位置および量を変更することを可能にするために手動で調整することができる可能性がある。
【0043】
図11を参照すると、光源438を持つレーザラインプローブ(LLP)436を有するハンドル126が示されている。LLP436は、例えばカメラなどのセンサ442に近接して配置された、例えばレーザなどの光学式デバイス440を有する、AACMM100用のアクセサリである。LLP436は、物体に接触せずに3次元座標データを得ることを可能にする。LLP436は、座標データが最適に獲得される焦点または焦線を有する可能性がある。この実施形態において、LLP436は、光学式デバイス440とセンサ442の間に配置された組み込まれた光源438を含む。光源438は、最適な焦点/線の領域などの、測定デバイス118およびLLP436に近接する領域に光を放射する。LLP436を有するプローブ端部分400は、測定されている作業面または物体の所望の照明を提供するために協力する、測定デバイス118または測定プローブ筐体102に配置されたLED402などの追加的な光源も含み得ることを理解されたい。
【0044】
光学式デバイス440によって放射される光とは異なり、光源438から放射される光は、センサ442からの反応を最小化するような方法で与えられる。一実施形態において、この不感知性は、LLPがデータを収集していないときにだけ光源438を作動させることによって実現される。別の実施形態において、この不感知性は、センサ442からの反応を大幅に少なくするかもしくは最小化する光源438の波長を選択するか、または光源438からの波長を遮断するための光学フィルターをセンサ442上に追加するかのいずれかによって、センサ442に対する光源438からの光の波長の影響を最小化することによって実現される。
【0045】
販売されているレーザラインプローブにおいては、光学式デバイス440によって放射される光は、高いコヒーレンスを有する種類の光であるレーザ光である。一方、通常の照明を目的とする光源438は、低いコヒーレンスを有する。将来、光学式デバイス440から放射される光は、別の種類の低コヒーレンスデバイスであるスーパールミネッセントダイオード(SLD)から発せられる可能性がある。
【0046】
AACMM100のプローブ端部分400に取り付けられ得るLLP436以外のアクセサリは、それぞれ、本明細書における本発明の例示的な実施形態の教示にしたがって1つ以上の照明の光源を含み得る。これらのさまざまなアクセサリは、例えば、限定することなしに、(1)写真用のフラッシュ機能を含み得る組み込まれた光源を有するカメラと、(2)組み込まれた光源を有する熱画像デバイスと、(3)組み込まれた光源を有するバーコードリーダと、(4)組み込まれた光源を有する非接触式の温度センサと、(5)光源を有するかまたは光源として使用されるプロジェクタと、(6)独立型の光源とを、例えば、取り付け可能なアクセサリとして含み得る。
【0047】
本発明のその他の実施形態において、2つの機能を持った照明が、多目的光源を持つ可能性をもたらす。そのような2つの機能を持った照明は、例えば、(人間の目によって読み取られる)任意の色のまたは連続スペクトルの光を生成するように制御され得る多色(例えば、RGB)LEDコンポーネントの登場によって現れる。概して、我々は、可変スペクトル光源として2色以上の光を生成可能な光源について述べる。例えば、可変スペクトル光源は、1度に1色ずつ灯されるか、または人間の目に知覚される可視スペクトルのほとんどあらゆる色を生成するために組み合わされ得る赤、青、および緑のライトを含む可能性がある。図12を参照すると、例えばライトリング444のようなLEDまたはその他の光源もしくはインジケータが、AACMM100の状態を示すために使用され得る。例えば、青色光(450〜475ナノメートル)が、「電源オン」の意味で放射され、赤(620〜750ナノメートル)が、「停止」の意味で放射され、黄色が、「警告」の意味で放射され、または緑(495〜570ナノメートル)が、「良好」の意味で放射されるといった可能性があり、これらのすべては、命令され、通常の照明の目的のために白色光に変えられる可能性がある。図12において、これらの状態のライトは、図1A、図1BのAACMM100の測定プローブ筐体102またはハンドル126に配置された単一の360度のライトリング444の形態である可能性がある。また、ライトリング444は、白色光を生成するように命令されるときは、状態のインジケータではなく通常の照明を提供するために使用され得る。
【0048】
再び図4〜5を参照すると、測定デバイス118(またはプローブ端部分400)に配置され、通常の照明を目的とするLED402が、AACMM100の状態を指示するためにそれらのLED402の照明の色を変更するように命令され得る。このようにして、状態のライトの色が、部品の表面の対象領域に投射され、それによって、AACMM100のインジケータライトを見ることを必要とせずにオペレータにフィードバックを提供することができる。例えば、通常の照明のために使用される光の色が、特定の用途のために変更される可能性がある。例として、LLPの光源の波長(例えば、赤)との干渉の可能性なしに表面の照明を提供するために、白色光ではなく青色光が、LLP436とともに使用され得る。さらに、光をあまり必要としない状況、またはグレアを最小化し、光が見られる領域を小さくすることが望ましい状況では、赤色光が使用され得る。色のついた表面を照らすとき、光の色は、コントラストを最大化するように選択され得る。部品の表面に格子、目標、またはその他の視覚的な合図を投射する可能性があるその他のデバイスと連携して使用されるとき、その画像を視覚的に見えなくすること、またはデバイスがその画像を生成および利用する動作を妨げることがない色が選択され得る。
【0049】
一実施形態において、ライトリング444などの光源は、例えば、センサ446に動作可能に結合されるRGB LED402などの連続スペクトル光源を含む。センサ446は、例えば、距離計または高温計である可能性がある。センサ446は、所望のパラメータを測定し、測定プローブ筐体102内に配置されたコントローラ(図示せず)に信号を与える。コントローラは、測定されたパラメータが閾値(例えば、温度閾値もしくは距離閾値)を超えているか、または所望の範囲内であるかのいずれかに応じて、ライトリング444によって放射される色または色の色調を変更する。センサ446が距離計である場合、放射される色の色調が、プローブ端部分400が物体に近づくにつれて変更されることができる。これは、たとえ測定デバイス118のチップ端部408が(例えば、空洞内で)オペレータに見えていなくても、オペレータが物体までの距離についての視覚的な指示を受け取ることを可能にする利点をもたらす。LLP436を用いる一実施形態において、色または色調が、物体がLLPの焦点/線の所望の範囲内にあるときに変化する可能性がある。一実施形態において、ライトリング444は、測定プローブが、例えば円筒状の穴の底と表面との間の中間部分の直径などの特定の測定値を得るための所望の位置にあるときに、ある色調または異なる色に変化する可能性がある。
【0050】
その他の実施形態において、センサ446は、例えば、高温計などの温度測定デバイスである可能性がある。この実施形態において、ライトリング444の色または色調は、物体または周辺環境の温度に応じて変更され得る。この構成は、オペレータに、測定が行われるべき領域にプローブ端部分400を配置することが望ましいかどうかについての視覚的なフィードバックを与えることよって利点をもたらす。温度が高すぎる場合、得られる測定値が、(熱膨張のために)誤りがある可能性があるか、または測定デバイスが、高温のために損傷を受ける可能性がある。
【0051】
本明細書に記載の光源は、ハンドル126のボタン448またはプローブ筐体102のボタン450を作動させることなどによってオペレータにより作動され得る。さらに、光源は、電子データ処理システム210から、ユーザインターフェース基板202から、または遠隔のコンピュータを介して発せられたコマンドによって作動され得る。これは、プローブ端部分400を操作するオペレータが狭い空間内にいるか、またはその他の理由でボタン448、450のうちの1つを押すことができない場合に、光源が第2のオペレータによって点灯されることを可能にする利点をもたらす。
【0052】
当業者に理解されるであろうように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはすべてが概して本明細書において「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」と呼ばれることがあるソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる可能性がある。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラムコードを具現化する1つ以上のコンピュータ可読媒体で具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとる可能性がある。
【0053】
本発明が例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変更が行われる可能性があり、均等物が本発明の要素の代替とされる可能性があることが当業者に理解されるであろう。さらに、特定の状況または構成要素を本発明の教示に適合させるために、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく多くの修正が行われ得る。したがって、本発明は本発明を実施するための考えられる最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施形態を含むことが意図される。さらに、用語「第1」、「第2」などの使用はいかなる順序または重要度も表さず、むしろ用語「第1」、「第2」などはある要素を別の要素と区別するために使用される。その上、用語「a」、「an」などの使用は量の限定を表さず、むしろ言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。
【技術分野】
【0001】
本開示は、座標測定機に関し、より具体的には、可搬型の座標測定機のプローブ端に対象領域の照明の特徴を組み込んだ可搬型の関節アーム座標測定機(articulated arm coordinate measuring machine)に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2010年1月20日に出願した仮出願第61/296,555号、および2010年7月8日に出願した仮出願第61/362,497号の利益を主張するものであり、これらの仮出願の内容は、その全体を本願に引用して援用する。
【0003】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)は、部品の製造または生産のさまざまな段階(例えば、機械加工)の間に部品の寸法を迅速かつ正確に確認するニーズが存在する部品の製造または生産に広く使用されている。可搬型のAACMMは、特に、比較的複雑な部品の寸法の測定を実行するのにかかる時間量の中で、知られている据え付け式のまたは固定式の、コストが高く、使用するのが比較的難しい測定設備と比べて大きな改善を示す。通常、可搬型のAACMMのユーザは、単純に、測定されるべき部品または物体の表面に沿ってプローブを導く。次に、測定データが記録され、ユーザに提供される。場合によっては、データは、視覚的な形態、例えば、コンピュータスクリーン上の3次元(3D)の形態でユーザに提供される。その他の場合、データは、数字の形態でユーザに提供され、例えば、穴の直径を測定するとき、テキスト「直径=1.0034」がコンピュータスクリーン上に表示される。
【0004】
先行技術のAACMMの一例が、同一出願人による特許文献1に開示されており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。特許文献1は、一端に支持基部を、他端に測定プローブを有する手動操作式のAACMMを備える3D測定システムを開示する。同一出願人による特許文献2は、類似のAACMMを開示しており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。特許文献2においては、AACMMは、プローブ端の追加的な回転軸を含むいくつかの特徴を含み、それによって、2−2−2軸構成または2−2−3軸構成(後者は7軸アームである)のどちらかを有するアームを提供する。
【0005】
AACMMの端部のプローブを操作するとき、AACMMのオペレータが、例えば、空洞の一部の中、部品のへりの下に対して作業をするか、またはそれらの箇所を見ることが望ましい場合が多い。これらのまたはその他の比較的届きにくい位置は、部品の表面が影の中にあるという結果をもたらすことが多い。この配置は、AACMMのオペレータが測定のためにプローブによって接触されている部品の特徴を適切に認識することを比較的難しくすることがあることを理解されたい。多くの場合、AACMMのアームとは別個の補助的な照明が、可搬型の作業灯、頭部装着型のライト、または手持ち式のライトの形態で提供される。しかし、これらは、AACMMのオペレータが使用するには扱いにくい可能性があり、設定および動作のためにさらなる時間または人手がかかる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,402,582号
【特許文献2】米国特許第5,611,147号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存のAACMMはそれらのAACMMの意図される目的に適してはいるが、必要とされるのは、本発明の実施形態の特定の特徴を有する可搬型のAACMMである。特に、必要とされるのは、対象領域の照明を使用することによる、比較的照らすのが難しい部品の位置の照明のための効果的な解決策である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)が、提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。測定デバイスが、第1の端部に結合される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。プローブ端部分が、測定デバイスと前記第1の端部の間に結合される。少なくとも1つの光源が、プローブ端部分と測定デバイスの間のインターフェースに配置され、少なくとも1つの光源は、測定デバイスの近くに可視光を投射するように配置される。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、AACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。測定デバイスが、AACMMの第1の端部に装着される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。プローブ端部分が、第1の端部に結合される。少なくとも1つの光源が、第1の端部から遠位に配置され、プローブ端部分に動作可能に結合され、少なくとも1つの光源は、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために測定デバイスの近くに光を投射する。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、別のAACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。測定デバイスがAACMMの第1の端部に結合され、測定デバイスは本体を含み、本体は少なくとも1つの開口を含む。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。プローブ端部分が、第1の端部と測定デバイスの間に配置され、プローブ端部分は、筐体およびハンドルを有する。少なくとも1つのLEDを有する光源が、プローブ端部分に動作可能に結合され、光源は、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために少なくとも1つの開口と協力し、開口から可視光を投射する。
【0011】
本発明の別の実施形態によれば、別のAACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アームであって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アームを含む。測定デバイスが、第1の端部に結合される。少なくとも1つの光源が、可搬型の関節アーム座標測定機に配置され、少なくとも1つの光源は、測定デバイスに近接する領域を照らすために投射される調整可能な色を有する。トランスデューサからの位置信号を受信し、測定デバイスの位置に対応するデータを提供し、調整可能な色を制御する電子回路が、設けられる。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、別のAACMMが提供される。AACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。プローブ端部分が、第1の端部に結合される。測定デバイスが、第1の端部から遠位の、プローブ端部分の端部に装着される。トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路が、設けられる。ハンドルが、プローブ端部分の中間部分に結合され、中間部分は、測定デバイスと第1の端部の間に配置される。少なくとも1つの光源が、ハンドルの測定デバイスに近接する側に動作可能に結合され、少なくとも1つの光源は、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために測定デバイスの近くに光を投射する。
【0013】
ここで図面を参照して、本開示の範囲全体に関して限定的であると解釈されるべきでなく、要素がいくつかの図で同様に付番されている例示的な実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図1B】本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図2】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2A】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2B】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2C】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2D】一実施形態による、図1A、図1BのAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図3】一実施形態による、図2、図2A〜図2Dの電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3A】一実施形態による、図2、図2A〜図2Dの電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3B】一実施形態による、図2、図2A〜図2Dの電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図4】ハンドルおよび照明付きプローブを装着した図1A、図1BのAACMMのプローブ端部分のより詳細な斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による組み込まれた対象領域の照明の特徴を有する図4に示された測定デバイスの断面切り取り図である。
【図6】プローブ筐体内の1つ以上の光源から始まり、ライトリングとして構成されて、それによって、測定デバイス付近のプローブ筐体周りの360度の照明を提供する光導波管の斜視図である。
【図7】LEDおよび電子基板が図1A、図1BのAACMMの端部のプローブ端に取り付けられる本発明の別の実施形態の分解図である。
【図8】プローブ筐体が穴、光導波管、またはレンズを有し、それらを通って、プローブ端のLEDからの光がプローブ筐体のレンズを通って対象領域まで伝わる図7の実施形態のプローブ筐体の斜視図である。
【図9】AACMMのプローブ端が、AACMMのプローブ端の内部に配置された電子回路基板に配置された1つ以上の光源によって照らされる本発明の別の実施形態の斜視図である。
【図10】本発明の別の実施形態による、ハンドルが1つ以上の組み込まれた光源を含む、図1のAACMMのプローブ端に装着されたハンドルの斜視図である。
【図11】本発明の別の実施形態による、組み込まれた光源がレーザラインプローブ(LLP)の前部に配置された、図1A、図1BのAACMMに取り付けられたLLPの斜視図である。
【図12】プローブ端が異なる色を示すことができるライトリングを有する、図1A、図1BのAACMMのプローブ端の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
照明、およびオペレータに対する視覚的なフィードバックを提供する可搬型の関節アーム座標測定機を有することが望ましい。本発明の実施形態は、光を測定デバイスおよび周辺領域に導く組み込まれた光源の利点を含む。本発明のその他の実施形態は、プローブ端の色のついた光源によって座標測定機の状態の視覚的な指示をオペレータに提供する利点を含む。本発明のさらにその他の実施形態は、測定された物体に関連する測定されたパラメータの視覚的なフィードバックをオペレータに提供するためにセンサに結合された光源の利点を含む。
【0016】
図1Aおよび1Bは、本発明のさまざまな実施形態による可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)100を全体的に示し、関節アームは、座標測定機の一種である。図1Aおよび1Bに示されるように、例示的なAACMM100は、一端でAACMM100のアーム部104に結合された測定プローブ筐体102を有する6または7軸関節測定デバイスを含み得る。アーム部104は、軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第1の群110によって第2のアームセグメント108に結合された第1のアームセグメント106を含む。軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第2の群112は、第2のアームセグメント108を測定プローブ筐体102に結合する。軸受カートリッジ(例えば、3つの軸受カートリッジ)の第3の群114は、第1のアームセグメント106を、AACMM100のアーム部104の他端に配置された基部116に結合する。軸受カートリッジの各群110、112、114は、関節による動作の複数の軸を提供する。また、測定プローブ筐体102は、AACMM100の第7の軸部のシャフト(例えば、AACMM100の第7の軸内の測定デバイス、例えば、プローブ118の動作を決定するエンコーダシステムを含むカートリッジ)を含み得る。AACMM100を使用する際、基部116は、通常、作業台に固定される。
【0017】
各軸受カートリッジの群110、112、114の中の各軸受カートリッジは、通常、エンコーダシステム(例えば、光学式の角度エンコーダシステム)を含む。エンコーダシステム(すなわち、トランスデューサ)は、基部116に対するプローブ118の位置(および、ひいては、特定の基準系、例えば、局所または大域基準系におけるAACMM100によって測定されている物体の位置)をすべてが一緒になって示すそれぞれのアームセグメント106、108および対応する軸受カートリッジの群110、112、114の位置を示す。アームセグメント106、108は、例えば、これに限定されないが、炭素複合材料などの好適な剛性のある材料で作製され得る。関節による動作の6つまたは7つの軸(すなわち、自由度)を有する可搬型のAACMM100は、オペレータによって簡単に扱われ得るアーム部104を提供しながら、オペレータが基部116周りの360度の領域内の所望の位置にプローブ118を位置付けることを可能にする利点をもたらす。しかし、2つのアームセグメント106、108を有するアーム部104の例は例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。AACMM100は、軸受カートリッジによって一緒に結合された任意の数のアームセグメント(および、ひいては、6つもしくは7つを超えるか、または6つもしくは7つ未満の関節による動作の軸または自由度)を持つ可能性がある。
【0018】
プローブ118は、測定プローブ筐体102に取り外し可能なように取り付けられ、測定プローブ筐体102は、軸受カートリッジの群112に接続される。ハンドル126は、例えば、クイック接続インターフェース(quick−connect interface)により測定プローブ筐体102に対して取り外し可能である。ハンドル126は、別のデバイス(例えば、レーザラインプローブ、バーコードリーダ)で置き換えられることができ、それによって、オペレータが同じAACMM100で異なる測定デバイスを使用することを可能にする利点をもたらす。例示的な実施形態において、プローブ筐体102は、接触式の測定デバイスであり、測定されるべき物体に物理的に接触する、ボール形の、タッチセンシティブな、湾曲した、および伸長式のプローブを含むがこれらに限定されない異なるチップ118を有する可能性がある取り外し可能なプローブ118を収容する。その他の実施形態において、測定は、例えば、レーザラインプローブ(LLP)などの非接触式のデバイスによって実行される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースを使用してLLPで置き換えられる。その他の種類の測定デバイスが、追加的な機能を提供するために取り外し可能なハンドル126を置き換える可能性がある。そのような測定デバイスの例は、例えば、1つ以上の照明、温度センサ、熱スキャナ、バーコードスキャナ、プロジェクタ、ペイントスプレーヤ、カメラなどを含むがこれらに限定されない。
【0019】
図1Aおよび1Bに示されるように、AACMM100は、軸受カートリッジの群112から測定プローブ筐体102を取り外すことなしにアクセサリまたは機能が変更されることを可能にする利点をもたらす取り外し可能なハンドル126を含む。図2、図2A〜図2Dに関して以下でより詳細に検討されるように、取り外し可能なハンドル126は、電力およびデータが、ハンドル126、およびプローブ端に配置された対応する電子機器とやりとりされることを可能にする電気コネクタも含み得る。
【0020】
さまざまな実施形態において、軸受カートリッジの各群110、112、114は、AACMM100のアーム部104が複数の回転軸周りを動くことを可能にする。述べられたように、各軸受カートリッジの群110、112、114は、例えばアームセグメント106、108の対応する回転軸と同軸上にそれぞれが配置された、例えば光学式の角度エンコーダなどの対応するエンコーダシステムを含む。光学式のエンコーダシステムは、本明細書において以下でより詳細に説明されるように、例えば、対応する軸周りのアームセグメント106、108のそれぞれのアームセグメントの回転する(スイベルの)または横の(蝶番の)動きを検出し、AACMM100内の電子データ処理システムに信号を送信する。それぞれの個々の処理されていないエンコーダのカウントが信号として電子データ処理システムに別々に送信され、電子データ処理システムにおいて、そのカウントは測定データへとさらに処理される。同一出願人による特許文献1に開示されているような、AACMM100自体から分離した位置計算機(例えば、シリアルボックス)は必要とされない。
【0021】
基部116は、装着デバイスまたは取り付けデバイス120を含み得る。取り付けデバイス120は、AACMM100が、例えば、検査台、マシニングセンタ、壁、または床などの所望の位置に取り外し可能なように取り付けられることを可能にする。一実施形態において、基部116は、AACMM100が移動されているときにオペレータが基部116を持つのに都合の良い位置を提供するハンドル部122を含む。一実施形態において、基部116は、折りたたむとディスプレイスクリーンなどのユーザインターフェースが見えるようになる可動式のカバー部124をさらに含む。
【0022】
一実施形態によれば、可搬型のAACMM100の基部116は、2つの主要なコンポーネント、すなわち、AACMM100内のさまざまなエンコーダシステムからのデータ、および3次元(3D)位置計算をサポートするためのその他のアームパラメータを表すデータを処理する基部処理システムと、比較的完全な計測機能が外部コンピュータへの接続を必要とせずにAACMM100内で実施されることを可能にする、搭載オペレーティングシステム、タッチスクリーンディスプレイ、および常駐アプリケーションソフトウェアを含むユーザインターフェース処理システムとを含む電子データ処理システムを含むまたは収容する。
【0023】
基部116内の電子データ処理システムは、基部116から離れて配置されたエンコーダシステム、センサ、およびその他の周辺ハードウェア(例えば、AACMM100上の取り外し可能なハンドル126に取り付けられることができるLLP)と通信することができる。これらの周辺ハードウェアデバイスまたは特徴をサポートする電子機器は、可搬型のAACMM100内に配置された軸受カートリッジの群110、112、114のそれぞれに配置され得る。
【0024】
図2、図2A〜図2Dは、一実施形態による、AACMM100で利用される電子機器の構成図である。図2、図2A〜図2Dに示される実施形態は、基部処理システムを実装するための基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、電力を供給するための基部電源基板206と、Bluetooth(登録商標)モジュール232と、基部傾斜基板208とを含む電子データ処理システム210を含む。ユーザインターフェース基板202は、ユーザインターフェース、表示、および本明細書において説明されるその他の機能を実行するアプリケーションソフトウェアを実行するためのコンピュータプロセッサを含む。
【0025】
図2、図2A〜図2Dに示されるように、電子データ処理システム210は、1つ以上のアームバス218を介して上述の複数のエンコーダシステムと通信している。図2、図2A〜図2Dに示された実施形態において、各エンコーダシステムは、エンコーダデータを生成し、エンコーダアームバスインターフェース214と、エンコーダデジタル信号プロセッサ(DSP)216と、エンコーダ読み取りヘッドインターフェース234と、温度センサ212とを含む。歪みセンサなどのその他のデバイスが、アームバス218に装着され得る。
【0026】
さらに図2、図2A〜図2Dに示されているのは、アームバス218と通信しているプローブ端電子機器230である。プローブ端電子機器230は、プローブ端DSP228と、温度センサ212と、一実施形態においてはクイック接続インターフェースによってハンドル126またはLLP242に接続するハンドル/LLPインターフェースバス240と、プローブインターフェース226とを含む。クイック接続インターフェースは、LLP242およびその他のアクセサリによって使用されるデータバス、制御線、および電源バスへのハンドル126によるアクセスを可能にする。一実施形態において、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースから取り外されることができ、測定は、ハンドル/LLPインターフェースバス240を介してAACMM100のプローブ端電子機器230と通信するレーザラインプローブ(LLP)242によって実行される可能性がある。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置され、エンコーダシステムは、軸受カートリッジの群110、112、114に配置される。プローブインターフェース226は、1−wire(登録商標)通信プロトコル236を実施する、Maxim Integrated Products,Inc.から販売されている製品を含む任意の好適な通信プロトコルによってプローブ端DSP228に接続することができる。
【0027】
図3、図3A、図3Bは、一実施形態による、AACMM100の電子データ処理システム210の詳細な特徴を示す構成図である。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜モジュール208とを含む。
【0028】
図3、図3A、図3Bに示される実施形態において、基部プロセッサ基板204は、図中に示されるさまざまな機能ブロックを含む。例えば、基部プロセッサ機能302は、AACMM100からの測定データの収集をサポートするために利用され、アームバス218およびバス制御モジュール機能308を介して処理されていないアームデータ(例えば、エンコーダシステムのデータ)を受信する。メモリ機能304は、プログラムおよび静的なアーム構成データを記憶する。基部プロセッサ基板204は、LLP242などの任意の外部ハードウェアデバイスまたはアクセサリと通信するための外部ハードウェアオプションポート機能310も含む。リアルタイムクロック(RTC)およびログ306と、バッテリパックインターフェース(IF)316と、診断ポート318とが、図3、図3A、図3Bに示される基部プロセッサ基板204の実施形態の機能にやはり含まれる。
【0029】
また、基部プロセッサ基板204は、外部(ホストコンピュータ)および内部(ディスプレイプロセッサ202)デバイスとのすべての有線および無線データ通信を管理する。基部プロセッサ基板204は、(例えば、米国電気電子学会(IEEE)1588などのクロック同期規格を用いて)イーサネット(登録商標)機能320を介してイーサネット(登録商標)ネットワークと、LAN機能322を介して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、およびパラレルシリアル通信(PSC)機能314を介してBluetoothモジュール232と通信する能力を有する。基部プロセッサ基板204は、ユニバーサルシリアルバス(USB)デバイス312への接続も含む。
【0030】
基部プロセッサ基板204は、上述の特許文献1のシリアルボックスで開示されたようないかなる前処理も必要とせずに測定データへと処理するために、処理されていない測定データ(例えば、エンコーダシステムのカウント、温度の読み取り値)を送信および収集する。基部プロセッサ204は、RS485インターフェース(IF)326を介してユーザインターフェース基板202のディスプレイプロセッサ328に処理されたデータを送信する。一実施形態において、基部プロセッサ204は、処理されていない測定データを外部コンピュータにやはり送信する。
【0031】
ここで図3、図3A、図3Bのユーザインターフェース基板202に目を向けると、基部プロセッサによって受信された角度および位置データが、AACMM100内の自律的な計測システムを提供するためにディスプレイプロセッサ328で実行されるアプリケーションによって利用される。アプリケーションは、これらに限定されないが、特徴の測定、手引きおよび訓練のグラフィックス、遠隔診断、温度の修正、さまざまな動作の特徴の制御、さまざまなネットワークへの接続、ならびに測定された物体の表示などの機能をサポートするためにディスプレイプロセッサ328で実行され得る。ディスプレイプロセッサ328および液晶ディスプレイ(LCD)338(例えば、タッチスクリーンLCD)ユーザインターフェースとともに、ユーザインターフェース基板202は、セキュアデジタル(SD)カードインターフェース330と、メモリ332と、USBホストインターフェース334と、診断ポート336と、カメラポート340と、音声/映像インターフェース342と、ダイヤルアップ/セルモデム344と、全地球測位システム(GPS)ポート346とを含むいくつかのインターフェースオプションを含む。
【0032】
図3、図3A、図3Bに示される電子データ処理システム210は、環境データを記録するための環境レコーダ362を有する基部電源基板206も含む。また、基部電源基板206は、AC/DCコンバータ358およびバッテリ充電器制御360を用いて、電子データ処理システム210に電力を供給する。基部電源基板206は、集積回路間(inter−integrated circuit)(I2C)シリアルシングルエンドバス354を用いて、およびDMAシリアル周辺インターフェース(DMA serial peripheral interface)(DSPI)356を介して基部プロセッサ基板204と通信する。基部電源基板206は、基部電源基板206に実装された入力/出力(I/O)拡張機能364を介して傾斜センサおよび無線周波数識別(RFID)モジュール208に接続される。
【0033】
別個のコンポーネントとして示されているが、その他の実施形態において、これらのコンポーネントのすべてまたは一部は、図3、図3A、図3Bに示された位置とは異なる位置に物理的に配置される、および/または図3、図3A、図3Bに示された方法とは異なる方法で組み合わされた機能である可能性がある。例えば、一実施形態において、基部プロセッサ基板204およびユーザインターフェース基板202は、1つの物理的な基板に組み合わされる。
【0034】
図4を参照すると、例えば、機械的および電子的インターフェースを用いてハンドル126を接続したプローブ端部分400が、より詳細に示されている。プローブ端部分400は、例えば、限定することなしに、内部シャフト、筐体、軸受、信号処理および/またはその他の機能を実行することができる電子機器、ライトリング、ならびに止めナットなどのさまざまなコンポーネントを含み得る。接触式のまたは非接触式の測定デバイス118が、測定プローブ筐体102に取り付けられる。以下でより詳細に説明されるように、測定プローブ筐体102、測定デバイス118、および/またはハンドル126は、プローブ端筐体102、測定デバイス118、および/またはハンドル126に組み込まれ、本発明の実施形態の照明またはその他の同様の照明の特徴の一部である機械的、電子的、および/または光学的コンポーネントをやはり含み得る。
【0035】
図4〜5を参照すると、測定デバイス118および測定デバイス118に近接する領域が、例えば、発光ダイオード(LED)402などの1つ以上の光源によって照らされる本発明の実施形態が示されている。照明付き測定デバイスまたは「iプローブ(i−Probe)」のこの実施形態において、測定デバイス118は、プローブ端部分400と測定デバイス118の間のインターフェース405に配置された電子インターフェース回路基板404を含む。一実施形態において、電子インターフェース回路基板404は、測定デバイス118の本体406内に配置され、LED402などの1つ以上の光源を含む。そのような実施形態の例は、限定することなしに、電子インターフェース基板404に取り付けられているLED402を含み、基板404は、本体406内に取り付けられ、プローブ端筐体102に電子的に接続される。本体406は、測定デバイス118を測定プローブ筐体102に結合するために測定プローブ筐体102の端部のねじ部材414と協力するねじ部412を含み得る。
【0036】
LED402は、チップ端部408の方を向くように位置を調整され、例えば、AACMM100によって測定されている部品の一部などの対象領域に本体406を通じて照明を提供することができる。より具体的には、本体406の円錐形をした部分の1つ以上の穴またはレンズ410が、LED402からの光が測定デバイス118を出ることを可能にすることができ、この光を対象領域に集め、それによって、チップ端部408付近の部品の作業面を照らすことができる。例示的な実施形態においては、5つのLED402が、電子インターフェース基板404に配置され、対応する開口またはレンズ410を通じて光を導くように位置を調整される。別の実施形態においては、複数のLED402が、電子インターフェース基板404のあちこちに均等に配置される(例えば、90度離して配置された4つのLED)。プローブ端部分と測定デバイスのインターフェースへの、または測定デバイス内への光源の配置は、光をオペレータの手に遮られることなく作業面に投射する利点をもたらすことを理解されたい。
【0037】
図6を参照すると、本体406内の1つ以上の光源(例えば、LED402)から始まる光導波管がライトリング416として構成される本発明の実施形態が示されている。一実施形態において、ライトリング416は、チップ端部408付近の本体406周りに360度の照明を提供する。別の実施形態において、ライトリング416は、360度未満(例えば、180度)の範囲に延びる。さらに別の実施形態において、360度未満の範囲に延び、オペレータが本体406周りにライトリング416を回転することを可能にするように構成されるライトリング416が、提供される。
【0038】
図7を参照すると、LED402および1つ以上の電子回路基板404が、図5の実施形態のように本体406内にではなく、AACMM100の端部の測定プローブ筐体102内に取り付けられる本発明の実施形態が示されている。また、図8を参照すると、この実施形態において、(1つ以上の)光源402が、電子回路基板404を全く含まない可能性があり、さらにいかなる電気接続も収容しない可能性がある本体406に配置された穴、光導波管、またはレンズ410を通じて対象領域にそれらの光源402の光を導く。
【0039】
本明細書の実施形態は光源がLED402であると述べる可能性があるが、これは例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。作業領域を照らすために使用される光源は、例えば、白熱灯、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード、ガス放電灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、高輝度放電灯、またはメタルハライドランプを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0040】
図9を参照すると、(測定デバイス118が取り付けられる)図1A、図1BのAACMM100のプローブ端部分400が、例えばLED402などの例えば1つ以上の光源によって照らされる本発明の別の実施形態が、示されている。別の実施形態において、LED402は、AACMM100の測定プローブ筐体102の内部に配置される電子インターフェース回路基板404に配置され得る。測定プローブ筐体102に配置された穴、レンズ、または光導波管410が、チップ端部408に向かって、およびチップ端部408周りに光を導くために使用され得る。代替的にまたは追加的に、測定デバイス118の外周に配置された光導波管またはライトリングが、図6の実施形態と同様の領域全体の照明を提供するために使用され得る。図9の実施形態において、本体406は、ねじ部412に近接する円錐面418を有する可能性がある。円錐面418は、少なくとも1つの凹部420を含む。凹部420から延びているのは、LED402によって生成された光を放射するための穴、レンズ、または光導波管410と同様の特徴と協力するレンズ422である。一実施形態において、LED402は、レンズ422内に配置される。
【0041】
本発明のさらにその他の実施形態においては、図10のAACMMのプローブ端部分400に付属するアクセサリが、主に照明のために利用され得るか、または副次的なメリットとして照明を含み得る。例えば、図10は、AACMM100の測定プローブ筐体102に装着されたハンドル126を示す。この実施形態において、ハンドル126は、1つ以上の組み込まれた光源424、426を含む。第1の光源424は、測定デバイス118に近接するハンドル126の凸部428に配置される。第1の光源424は、第1の光源424から放射されている光を集めるかまたは拡散させるレンズ部材を含み得る。レンズ部材は、オペレータが光の集中および拡散を手動で調節することを可能にするように構成され得る。
【0042】
ハンドル126は、測定プローブ筐体102とは反対の端部430に配置された第2の光源426を含み得る。端部430は、角度のついた表面434を有する凸部432を含み得る。第2の光源426は、測定デバイス118および周辺領域に向かって斜めに光を放射するために角度のついた表面434に配置され得る。第2の光源426は、測定デバイス118付近に配置された光源が所望の見る領域から遮断される可能性がある用途で視認性を改善するために作業面に光を分配する利点をもたらし得ることを理解されたい。一実施形態において、第2の光源426は、レンズを含む。レンズは、オペレータが測定デバイス118に向けられる光の位置および量を変更することを可能にするために手動で調整することができる可能性がある。
【0043】
図11を参照すると、光源438を持つレーザラインプローブ(LLP)436を有するハンドル126が示されている。LLP436は、例えばカメラなどのセンサ442に近接して配置された、例えばレーザなどの光学式デバイス440を有する、AACMM100用のアクセサリである。LLP436は、物体に接触せずに3次元座標データを得ることを可能にする。LLP436は、座標データが最適に獲得される焦点または焦線を有する可能性がある。この実施形態において、LLP436は、光学式デバイス440とセンサ442の間に配置された組み込まれた光源438を含む。光源438は、最適な焦点/線の領域などの、測定デバイス118およびLLP436に近接する領域に光を放射する。LLP436を有するプローブ端部分400は、測定されている作業面または物体の所望の照明を提供するために協力する、測定デバイス118または測定プローブ筐体102に配置されたLED402などの追加的な光源も含み得ることを理解されたい。
【0044】
光学式デバイス440によって放射される光とは異なり、光源438から放射される光は、センサ442からの反応を最小化するような方法で与えられる。一実施形態において、この不感知性は、LLPがデータを収集していないときにだけ光源438を作動させることによって実現される。別の実施形態において、この不感知性は、センサ442からの反応を大幅に少なくするかもしくは最小化する光源438の波長を選択するか、または光源438からの波長を遮断するための光学フィルターをセンサ442上に追加するかのいずれかによって、センサ442に対する光源438からの光の波長の影響を最小化することによって実現される。
【0045】
販売されているレーザラインプローブにおいては、光学式デバイス440によって放射される光は、高いコヒーレンスを有する種類の光であるレーザ光である。一方、通常の照明を目的とする光源438は、低いコヒーレンスを有する。将来、光学式デバイス440から放射される光は、別の種類の低コヒーレンスデバイスであるスーパールミネッセントダイオード(SLD)から発せられる可能性がある。
【0046】
AACMM100のプローブ端部分400に取り付けられ得るLLP436以外のアクセサリは、それぞれ、本明細書における本発明の例示的な実施形態の教示にしたがって1つ以上の照明の光源を含み得る。これらのさまざまなアクセサリは、例えば、限定することなしに、(1)写真用のフラッシュ機能を含み得る組み込まれた光源を有するカメラと、(2)組み込まれた光源を有する熱画像デバイスと、(3)組み込まれた光源を有するバーコードリーダと、(4)組み込まれた光源を有する非接触式の温度センサと、(5)光源を有するかまたは光源として使用されるプロジェクタと、(6)独立型の光源とを、例えば、取り付け可能なアクセサリとして含み得る。
【0047】
本発明のその他の実施形態において、2つの機能を持った照明が、多目的光源を持つ可能性をもたらす。そのような2つの機能を持った照明は、例えば、(人間の目によって読み取られる)任意の色のまたは連続スペクトルの光を生成するように制御され得る多色(例えば、RGB)LEDコンポーネントの登場によって現れる。概して、我々は、可変スペクトル光源として2色以上の光を生成可能な光源について述べる。例えば、可変スペクトル光源は、1度に1色ずつ灯されるか、または人間の目に知覚される可視スペクトルのほとんどあらゆる色を生成するために組み合わされ得る赤、青、および緑のライトを含む可能性がある。図12を参照すると、例えばライトリング444のようなLEDまたはその他の光源もしくはインジケータが、AACMM100の状態を示すために使用され得る。例えば、青色光(450〜475ナノメートル)が、「電源オン」の意味で放射され、赤(620〜750ナノメートル)が、「停止」の意味で放射され、黄色が、「警告」の意味で放射され、または緑(495〜570ナノメートル)が、「良好」の意味で放射されるといった可能性があり、これらのすべては、命令され、通常の照明の目的のために白色光に変えられる可能性がある。図12において、これらの状態のライトは、図1A、図1BのAACMM100の測定プローブ筐体102またはハンドル126に配置された単一の360度のライトリング444の形態である可能性がある。また、ライトリング444は、白色光を生成するように命令されるときは、状態のインジケータではなく通常の照明を提供するために使用され得る。
【0048】
再び図4〜5を参照すると、測定デバイス118(またはプローブ端部分400)に配置され、通常の照明を目的とするLED402が、AACMM100の状態を指示するためにそれらのLED402の照明の色を変更するように命令され得る。このようにして、状態のライトの色が、部品の表面の対象領域に投射され、それによって、AACMM100のインジケータライトを見ることを必要とせずにオペレータにフィードバックを提供することができる。例えば、通常の照明のために使用される光の色が、特定の用途のために変更される可能性がある。例として、LLPの光源の波長(例えば、赤)との干渉の可能性なしに表面の照明を提供するために、白色光ではなく青色光が、LLP436とともに使用され得る。さらに、光をあまり必要としない状況、またはグレアを最小化し、光が見られる領域を小さくすることが望ましい状況では、赤色光が使用され得る。色のついた表面を照らすとき、光の色は、コントラストを最大化するように選択され得る。部品の表面に格子、目標、またはその他の視覚的な合図を投射する可能性があるその他のデバイスと連携して使用されるとき、その画像を視覚的に見えなくすること、またはデバイスがその画像を生成および利用する動作を妨げることがない色が選択され得る。
【0049】
一実施形態において、ライトリング444などの光源は、例えば、センサ446に動作可能に結合されるRGB LED402などの連続スペクトル光源を含む。センサ446は、例えば、距離計または高温計である可能性がある。センサ446は、所望のパラメータを測定し、測定プローブ筐体102内に配置されたコントローラ(図示せず)に信号を与える。コントローラは、測定されたパラメータが閾値(例えば、温度閾値もしくは距離閾値)を超えているか、または所望の範囲内であるかのいずれかに応じて、ライトリング444によって放射される色または色の色調を変更する。センサ446が距離計である場合、放射される色の色調が、プローブ端部分400が物体に近づくにつれて変更されることができる。これは、たとえ測定デバイス118のチップ端部408が(例えば、空洞内で)オペレータに見えていなくても、オペレータが物体までの距離についての視覚的な指示を受け取ることを可能にする利点をもたらす。LLP436を用いる一実施形態において、色または色調が、物体がLLPの焦点/線の所望の範囲内にあるときに変化する可能性がある。一実施形態において、ライトリング444は、測定プローブが、例えば円筒状の穴の底と表面との間の中間部分の直径などの特定の測定値を得るための所望の位置にあるときに、ある色調または異なる色に変化する可能性がある。
【0050】
その他の実施形態において、センサ446は、例えば、高温計などの温度測定デバイスである可能性がある。この実施形態において、ライトリング444の色または色調は、物体または周辺環境の温度に応じて変更され得る。この構成は、オペレータに、測定が行われるべき領域にプローブ端部分400を配置することが望ましいかどうかについての視覚的なフィードバックを与えることよって利点をもたらす。温度が高すぎる場合、得られる測定値が、(熱膨張のために)誤りがある可能性があるか、または測定デバイスが、高温のために損傷を受ける可能性がある。
【0051】
本明細書に記載の光源は、ハンドル126のボタン448またはプローブ筐体102のボタン450を作動させることなどによってオペレータにより作動され得る。さらに、光源は、電子データ処理システム210から、ユーザインターフェース基板202から、または遠隔のコンピュータを介して発せられたコマンドによって作動され得る。これは、プローブ端部分400を操作するオペレータが狭い空間内にいるか、またはその他の理由でボタン448、450のうちの1つを押すことができない場合に、光源が第2のオペレータによって点灯されることを可能にする利点をもたらす。
【0052】
当業者に理解されるであろうように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはすべてが概して本明細書において「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」と呼ばれることがあるソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる可能性がある。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラムコードを具現化する1つ以上のコンピュータ可読媒体で具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとる可能性がある。
【0053】
本発明が例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変更が行われる可能性があり、均等物が本発明の要素の代替とされる可能性があることが当業者に理解されるであろう。さらに、特定の状況または構成要素を本発明の教示に適合させるために、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく多くの修正が行われ得る。したがって、本発明は本発明を実施するための考えられる最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施形態を含むことが意図される。さらに、用語「第1」、「第2」などの使用はいかなる順序または重要度も表さず、むしろ用語「第1」、「第2」などはある要素を別の要素と区別するために使用される。その上、用語「a」、「an」などの使用は量の限定を表さず、むしろ言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
前記第1の端部に結合された測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記測定デバイス(118)と前記第1の端部の間に結合されたプローブ端部分(400)と、
前記プローブ端部分(400)と前記測定デバイス(118)の間のインターフェース(405)に配置された少なくとも1つの光源(402)であって、前記測定デバイス(118)の近くに可視光を投射するように配置される、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項2】
請求項1に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、前記測定デバイス(118)内に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項3】
請求項2に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、複数の発光ダイオード(LED)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項4】
請求項3に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)内の複数の開口(410)であって、前記複数のLED(402)から放射された光を前記測定デバイス(118)に近接する領域に導くように構成される、複数の開口(410)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項5】
請求項4に記載のAACMMであって、それぞれが前記複数の開口(410)のうちの1つの中に配置された複数のレンズ(410)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項6】
請求項3に記載のAACMMであって、前記複数の光源(402)が、調整可能な色を有する少なくとも1つの可変スペクトル光源を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項7】
請求項6に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの可変スペクトル光源から投射される前記調整可能な色が、前記電子回路(210)によって決定されたパラメータに応じたものであることを特徴とするAACMM。
【請求項8】
請求項2に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)が、ハンドル(126)と、前記ハンドル(126)に結合される前記少なくとも1つの光源(402)とを含むことを特徴とするAACMM。
【請求項9】
請求項1に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、低コヒーレンス光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項10】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記第1の端部に結合されたプローブ端部分(400)と、
前記第1の端部から遠位に配置され、前記プローブ端部分(400)に動作可能に結合された少なくとも1つの光源(402)であって、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために前記測定デバイス(118)の近くに光を投射する、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項11】
請求項10に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、低コヒーレンス光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項12】
請求項10に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、前記アームの状態を示すために前記電子回路(210)に動作可能に結合されることを特徴とするAACMM。
【請求項13】
請求項10に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)に結合されたセンサをさらに含み、前記少なくとも1つの光源(402)が、感知されたパラメータを示すために前記センサに動作可能に結合されることを特徴とするAACMM。
【請求項14】
請求項13に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、複数のLEDからなることを特徴とするAACMM。
【請求項15】
請求項14に記載のAACMMであって、前記複数のLED(402)が、可変スペクトルLEDであり、前記複数のLED(402)が、前記電子回路(210)によって決定されたパラメータに応じて色の色調を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項16】
請求項15に記載のAACMMであって、前記電子回路(210)が、距離計または高温計の読み取り値に少なくとも部分的に基づいて前記パラメータを決定することを特徴とするAACMM。
【請求項17】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
AACMMの第1の端部に結合された測定デバイス(118)であって、少なくとも1つの開口(410)を含む本体(406)を有する、測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記第1の端部と前記測定デバイス(118)の間に配置されたプローブ端部分(400)であって、筐体(102)およびハンドル(126)を有する、プローブ端部分(400)と、
前記プローブ端部分(400)に動作可能に結合された、少なくとも1つのLEDを有する光源(402)であって、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために前記少なくとも1つの開口(410)と協力し、前記開口(410)から可視光を投射する、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項18】
請求項17に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの開口(410)内に配置された少なくとも1つのレンズ(422)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項19】
請求項18に記載のAACMMであって、前記本体(406)が、円錐面(418)を含み、前記少なくとも1つの開口が、前記円錐面(418)に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項20】
請求項18に記載のAACMMであって、前記本体(406)が、少なくとも1つの凹部(420)を有する円錐面(418)を含み、前記少なくとも1つのレンズ(422)が、前記少なくとも1つの凹部(420)に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項21】
請求項18に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つのLED(402)が、前記筐体(102)内に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項22】
請求項18に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つのLED(402)が、前記本体(406)内に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項23】
請求項17に記載のAACMMであって、前記筐体(102)内に配置された輪部材(444)であって、前記光源(402)に動作可能に結合された、輪部材(444)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項24】
請求項17に記載のAACMMであって、前記光源(402)が、前記電子回路(210)からの信号を受信するように動作可能に結合され、前記光源(402)が、前記信号に応答して前記AACMMの状態を示すために色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項25】
請求項17に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)に動作可能に結合され、前記光源(402)に動作可能に結合されたセンサをさらに含み、前記光源(402)が、前記センサからの信号に応答して色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項26】
請求項25に記載のAACMMであって、前記センサが、高温計であり、前記光源が、温度閾値に応じて色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項27】
請求項25に記載のAACMMであって、前記センサが、距離計であり、前記光源が、距離閾値に応じて色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項28】
請求項27に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)に結合されたレーザラインプローブ(436)をさらに含み、前記距離閾値が、前記レーザラインプローブ(436)の焦点に近いことを特徴とするAACMM。
【請求項29】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム(104)と、
前記第1の端部に結合された測定デバイス(118)と、
可搬型の関節アーム座標測定機に配置された少なくとも1つの光源(402)であって、前記測定デバイス(118)に近接する領域を照らすために投射される調整可能な色を有する、光源(402)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信し、前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供し、前記調整可能な色を制御する電子回路(210)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項30】
請求項29に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)から投射される前記調整可能な色が、前記電子回路(210)によって決定されたパラメータに応じたものであることを特徴とするAACMM。
【請求項31】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
前記第1の端部に結合されたプローブ端部分(400)と、
前記第1の端部から遠位の、前記プローブ端部分(400)の端部に装着された測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記プローブ端部分(400)の中間部分に結合されたハンドル(126)であって、前記中間部分が、前記測定デバイス(118)と前記第1の端部の間に配置される、ハンドル(126)と、
前記ハンドル(126)の前記測定デバイス(118)に近接する側に動作可能に結合された少なくとも1つの光源(402)であって、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために前記測定デバイス(118)の近くに光を投射する、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項32】
請求項31に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、第1の光源(424)および第2の光源(426)を含み、前記第1の光源(424)が、前記ハンドル(126)に前記測定デバイス(118)に近接して結合され、前記第2の光源(426)が、前記ハンドル(126)の前記第1の光源(424)とは反対の端部に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項33】
請求項31に記載のAACMMであって、前記ハンドル(126)が、前記測定デバイス(118)に近接するレーザラインプローブ(436)を含み、前記レーザラインプローブ(436)が、光学デバイス(440)およびセンサ(442)を有し、前記少なくとも1つの光源(438)が、前記光学式デバイス(440)と前記センサ(442)の間に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項34】
請求項33に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(438)が、低コヒーレンス光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項35】
請求項33に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(438)が、前記光学式デバイス(440)が光を投射していないときにのみ可視光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項36】
請求項31に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(438)から前記センサ(442)に進む光が、前記光の波長に基づいて選択的に減衰させられることを特徴とするAACMM。
【請求項1】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
前記第1の端部に結合された測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記測定デバイス(118)と前記第1の端部の間に結合されたプローブ端部分(400)と、
前記プローブ端部分(400)と前記測定デバイス(118)の間のインターフェース(405)に配置された少なくとも1つの光源(402)であって、前記測定デバイス(118)の近くに可視光を投射するように配置される、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項2】
請求項1に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、前記測定デバイス(118)内に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項3】
請求項2に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、複数の発光ダイオード(LED)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項4】
請求項3に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)内の複数の開口(410)であって、前記複数のLED(402)から放射された光を前記測定デバイス(118)に近接する領域に導くように構成される、複数の開口(410)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項5】
請求項4に記載のAACMMであって、それぞれが前記複数の開口(410)のうちの1つの中に配置された複数のレンズ(410)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項6】
請求項3に記載のAACMMであって、前記複数の光源(402)が、調整可能な色を有する少なくとも1つの可変スペクトル光源を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項7】
請求項6に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの可変スペクトル光源から投射される前記調整可能な色が、前記電子回路(210)によって決定されたパラメータに応じたものであることを特徴とするAACMM。
【請求項8】
請求項2に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)が、ハンドル(126)と、前記ハンドル(126)に結合される前記少なくとも1つの光源(402)とを含むことを特徴とするAACMM。
【請求項9】
請求項1に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、低コヒーレンス光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項10】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記第1の端部に結合されたプローブ端部分(400)と、
前記第1の端部から遠位に配置され、前記プローブ端部分(400)に動作可能に結合された少なくとも1つの光源(402)であって、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために前記測定デバイス(118)の近くに光を投射する、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項11】
請求項10に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、低コヒーレンス光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項12】
請求項10に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、前記アームの状態を示すために前記電子回路(210)に動作可能に結合されることを特徴とするAACMM。
【請求項13】
請求項10に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)に結合されたセンサをさらに含み、前記少なくとも1つの光源(402)が、感知されたパラメータを示すために前記センサに動作可能に結合されることを特徴とするAACMM。
【請求項14】
請求項13に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、複数のLEDからなることを特徴とするAACMM。
【請求項15】
請求項14に記載のAACMMであって、前記複数のLED(402)が、可変スペクトルLEDであり、前記複数のLED(402)が、前記電子回路(210)によって決定されたパラメータに応じて色の色調を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項16】
請求項15に記載のAACMMであって、前記電子回路(210)が、距離計または高温計の読み取り値に少なくとも部分的に基づいて前記パラメータを決定することを特徴とするAACMM。
【請求項17】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
AACMMの第1の端部に結合された測定デバイス(118)であって、少なくとも1つの開口(410)を含む本体(406)を有する、測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記第1の端部と前記測定デバイス(118)の間に配置されたプローブ端部分(400)であって、筐体(102)およびハンドル(126)を有する、プローブ端部分(400)と、
前記プローブ端部分(400)に動作可能に結合された、少なくとも1つのLEDを有する光源(402)であって、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために前記少なくとも1つの開口(410)と協力し、前記開口(410)から可視光を投射する、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項18】
請求項17に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの開口(410)内に配置された少なくとも1つのレンズ(422)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項19】
請求項18に記載のAACMMであって、前記本体(406)が、円錐面(418)を含み、前記少なくとも1つの開口が、前記円錐面(418)に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項20】
請求項18に記載のAACMMであって、前記本体(406)が、少なくとも1つの凹部(420)を有する円錐面(418)を含み、前記少なくとも1つのレンズ(422)が、前記少なくとも1つの凹部(420)に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項21】
請求項18に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つのLED(402)が、前記筐体(102)内に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項22】
請求項18に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つのLED(402)が、前記本体(406)内に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項23】
請求項17に記載のAACMMであって、前記筐体(102)内に配置された輪部材(444)であって、前記光源(402)に動作可能に結合された、輪部材(444)をさらに含むことを特徴とするAACMM。
【請求項24】
請求項17に記載のAACMMであって、前記光源(402)が、前記電子回路(210)からの信号を受信するように動作可能に結合され、前記光源(402)が、前記信号に応答して前記AACMMの状態を示すために色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項25】
請求項17に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)に動作可能に結合され、前記光源(402)に動作可能に結合されたセンサをさらに含み、前記光源(402)が、前記センサからの信号に応答して色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項26】
請求項25に記載のAACMMであって、前記センサが、高温計であり、前記光源が、温度閾値に応じて色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項27】
請求項25に記載のAACMMであって、前記センサが、距離計であり、前記光源が、距離閾値に応じて色を変更することを特徴とするAACMM。
【請求項28】
請求項27に記載のAACMMであって、前記プローブ端部分(400)に結合されたレーザラインプローブ(436)をさらに含み、前記距離閾値が、前記レーザラインプローブ(436)の焦点に近いことを特徴とするAACMM。
【請求項29】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム(104)と、
前記第1の端部に結合された測定デバイス(118)と、
可搬型の関節アーム座標測定機に配置された少なくとも1つの光源(402)であって、前記測定デバイス(118)に近接する領域を照らすために投射される調整可能な色を有する、光源(402)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信し、前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供し、前記調整可能な色を制御する電子回路(210)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項30】
請求項29に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)から投射される前記調整可能な色が、前記電子回路(210)によって決定されたパラメータに応じたものであることを特徴とするAACMM。
【請求項31】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメント(106、108)のそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部(104)と、
前記第1の端部に結合されたプローブ端部分(400)と、
前記第1の端部から遠位の、前記プローブ端部分(400)の端部に装着された測定デバイス(118)と、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するための電子回路(210)と、
前記プローブ端部分(400)の中間部分に結合されたハンドル(126)であって、前記中間部分が、前記測定デバイス(118)と前記第1の端部の間に配置される、ハンドル(126)と、
前記ハンドル(126)の前記測定デバイス(118)に近接する側に動作可能に結合された少なくとも1つの光源(402)であって、AACMMによって測定されている部品を見ることを容易にするために前記測定デバイス(118)の近くに光を投射する、光源(402)とを含むことを特徴とする関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項32】
請求項31に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(402)が、第1の光源(424)および第2の光源(426)を含み、前記第1の光源(424)が、前記ハンドル(126)に前記測定デバイス(118)に近接して結合され、前記第2の光源(426)が、前記ハンドル(126)の前記第1の光源(424)とは反対の端部に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項33】
請求項31に記載のAACMMであって、前記ハンドル(126)が、前記測定デバイス(118)に近接するレーザラインプローブ(436)を含み、前記レーザラインプローブ(436)が、光学デバイス(440)およびセンサ(442)を有し、前記少なくとも1つの光源(438)が、前記光学式デバイス(440)と前記センサ(442)の間に配置されることを特徴とするAACMM。
【請求項34】
請求項33に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(438)が、低コヒーレンス光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項35】
請求項33に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(438)が、前記光学式デバイス(440)が光を投射していないときにのみ可視光を投射することを特徴とするAACMM。
【請求項36】
請求項31に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの光源(438)から前記センサ(442)に進む光が、前記光の波長に基づいて選択的に減衰させられることを特徴とするAACMM。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1B】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2013−517496(P2013−517496A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550041(P2012−550041)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/021247
【国際公開番号】WO2011/090888
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/021247
【国際公開番号】WO2011/090888
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】
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