説明

現像剤収容装置及び画像形成装置

【課題】 ベルトクリーナユニット19において、検知用空間37Aで所定量の現像剤を検知した後も検知用空間37Aへ搬送される現像剤が過度に圧縮されて固着することを抑制する。
【解決手段】 ベルトから回収した現像剤を溜めた収容部31から現像剤をオーガ39Bによって検知用空間37Aに搬送する。検知用空間37A内の現像剤が所定量に達したことを検知機構37が検知(収容部31がニアフル状態)しても、画像形成装置は画像形成を継続し、検知用空間37Aに現像剤が搬送され続けられる。検知用空間37A内の所定量を超えた現像剤は、オーガ39Bの搬送力により連通口35Jから予備収容部41に供給される。これにより、検知用空間37Aで現像剤が過度に圧縮されて固着することが抑制され、画像形成を継続することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成に用いられずに回収された現像剤(廃現像剤)が収容される現像剤収容装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の現像剤収容装置では、現像剤(廃現像剤)を溜めた収容空間から、その現像剤の一部をオーガ等の搬送手段により検知部に搬送し、その検知部での現像剤の量が所定値を超えたか否かを検知することで、収容空間での現像剤の量がほぼ満杯になったか否かを推定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−26155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、検知部に溜まった現像剤の量が所定値を超えた場合、すなわち収容空間での現像剤の量がほぼ満杯に達した場合には、新しい現像剤収容装置に速やかに交換することが望ましい。
【0005】
しかしながら、画像形成装置が連続的に稼働している場合等、検知部に溜まった現像剤の量が所定値を超えたからといった直ちに装置の使用を中止させることは、業務に支障が生ずるおそれがある。また、新しい現像剤収容装置が準備されていなかった場合、新しい現像剤収容装置が届くまでの或る程度の期間は、画像形成装置の使用をそのまま許容できるようにしておくことが望ましい。
【0006】
このため、従来は、例えば、検知部に溜まった現像剤の量が所定値を超えた場合、いわゆるニアフル状態(もうすぐ満杯になる状態)であることを、ユーザに知らせて、新しい現像剤収容装置の手配を促すとともに、ニアフル状態に至ってからも、フル状態(満杯の状態)になるまで、所定枚数分の画像形成については許容をするようにすることが行われている。
【0007】
しかし、検知部に溜まった現像剤の量が所定値を超えたことが検知された後も検知部に現像剤が搬送され続けると、下流側端部に位置する検知部内において現像剤が過度に圧縮されてしまうとともに、搬送時に現像剤同士が擦れ合うことによる摩擦熱により現像剤が検知部に固着してしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、検知部を備える現像剤収容装置において、現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、現像剤像を記録シートに転写することにより、記録シートに画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられ、画像形成に用いられずに回収された現像剤が収容される収容部(31)を有する現像剤収容装置であって、収容部(31)が設けられた箱体(30)と、現像剤の量が所定量を超えたか否かを検知するためその現像剤を収容する検知部(37A)と、収容部(31)内の現像剤を検知部(37A)に搬送する搬送手段(39)と、検知部(37A)に連通し、現像剤を収容することができる予備収容部(41)とを備えることを特徴とする。
【0010】
これにより、請求項1に記載の発明では、検知部内の現像剤の量が所定値に達した後、検知部(37A)に現像剤が搬送され続けられても、その現像剤を予備収容部(41)にて収容することができるので、現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を抑制することができ、検知部内の現像剤の量が所定値を超えても、装置の動作を継続することができる。
【0011】
なお、請求項2に記載の発明では、一端側が検知部(37A)内の現像剤の量に応じて変位し、他端側が、搬送手段(39)による現像剤の搬送方向において、検知部(37A)より搬送方向下流側まで延びたセンサアクチュエータ(37B)と、そのセンサアクチュエータ(37B)の他端側により操作される検出器(37H)とを備え、予備収容部(41)の入口部(41A)は、検知部(37A)より搬送方向下流であって、センサアクチュエータ(37B)の他端側よりも搬送方向上流側に設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
これにより、請求項2に記載の発明では、検知部(37A)に現像剤が搬送され続けられた場合であっても、その現像剤を予備収容部(41)の入口部(41A)を通って予備収容部(41)に確実に収容させることができるので、現像剤がセンサアクチュエータ(37B)の他端側まで搬送されることが少なく、現像剤により検出器(37H)が誤作動等するおそれが少ない。
【0013】
また、請求項3に記載の発明では、センサアクチュエータ(37B)の他端側は、箱体(30)に設けられた検出窓(37G)に隣接する位置で変位可能であり、さらに、検出窓(37G)の外に設けられた非接触式検出器(37H)によりセンサアクチュエータ(37B)の他端側の変位が検出されることを特徴とするものである。
【0014】
これにより、請求項3に記載の発明では、検知部(37A)に現像剤が搬送され続けられた場合であっても、現像剤が検出窓(37G)に隣接する位置まで搬送されることが少なく、現像剤により検出器(37H)が誤作動等するおそれが少ない。さらに、現像剤が検出窓(37G)等から外部に漏れるのを少なくできる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明では、検知部(37A)とセンサアクチュエータ(37B)の他端側との間には、予備収容部(41)の入口部(41A)と連通する第1空間(41B)が設けられており、予備収容部(41)の入口部(41A)は、検知部(37A)からセンサアクチュエータ(37B)の他端側に向かう方向と直交する方向に開口していることを特徴とするものである。
【0016】
これにより、請求項4に記載の発明では、検知部(37A)に現像剤が搬送され続けられた場合であっても、その現像剤を予備収容部(41)の入口部(41A)と連通する第1空間(41B)を通って予備収容部(41)に確実に収容させることができるので、現像剤がセンサアクチュエータ(37B)の他端側まで搬送されるおそれがない。
【0017】
請求項5に記載の発明では、検知部(37A)から流出した現像剤を予備収容部(41)側に送り出す送り手段(39F)を備えることを特徴とする。
これにより、請求項5に記載の発明では、検知部(37A)内の現像剤の量が所定値に達した後も検知部(37A)に搬送されてきた現像剤を確実に予備収容部(41)に流入させることができるので、検知部(37A)近傍ので現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を確実に抑制し、装置の動作を所定期間継続することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明では、搬送手段(39)は、回転部材(39B)の回転により現像剤を搬送し、送り手段(39F)は、回転部材(39E)の回転により現像剤を送り出しており、さらに、搬送手段(39)の回転部材(39B)と送り手段(39F)の回転部材(39E)とは、一体化されていることを特徴とする。
【0019】
これにより、請求項6に記載の発明では、搬送手段(39)の回転部材(39B)及び送り手段(39F)の回転部材(39E)を同期させながら容易に駆動することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明では、検知部(37A)は、区画壁(35C、35E、35F)により囲まれて搬送手段(39)の下流側の端部に連通して形成され、搬送手段(39)よって搬送されてきた現像剤を溜める第2空間(37A)を有し、予備収容部(41)は、搬送手段(39)よって第2空間(37A)へ搬送されてきた現像剤のうち所定量を超える現像剤を第2空間(37A)から受け取るように第2空間(37A)に連通していることを特徴とする。
【0021】
これにより、請求項7に記載の発明では、第2空間(37A)内の現像剤の量が所定値に達した後も所定量を越える現像剤を予備収容部(41)に流入させることができるので、第2空間(37A)近傍ので現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を確実に抑制し、装置の動作を所定期間継続することができる。
【0022】
請求項8に記載の発明では、搬送手段(39)は、収容部(31)から検知部(37A)に繋がる搬送路(39A)並びに搬送路(39A)内に収納されて搬送路(39A)に沿って延びる軸部(39C)及びこの軸部(39C)周りに設けられた螺旋状の羽根(39D)を有するオーガ(39B)により構成され、検知部は、区画壁(35C、35E、35F)により囲まれてオーガ(39B)よって搬送されてきた現像剤を溜める第2空間(37A)を有し、軸部(39C)は、区画壁(35E、35F)を貫通して少なくとも第1空間(41B)まで延びており、さらに、軸部(39C)のうち第1空間(41B)内の部位には、第1空間(41B)内の現像剤を予備収容部(41)側に送り出す送り手段(39F)が設けられていることを特徴とする。
【0023】
これにより、請求項8に記載の発明では、検知部(37A)に搬送されてきた現像剤を確実に予備収容部(41)に流入させることができるので、現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を確実に抑制することができる。
【0024】
請求項9に記載の発明では、現像剤像を記録シートに転写することにより、記録シートに画像を形成する画像形成手段と、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の現像剤収容装置とを備え、検知部(37A)により収容部(31)に溜まった現像剤の量が所定量を超えたことが検知された後も画像形成を許容することを特徴とする。
【0025】
これにより、請求項9に記載の発明では、現像剤が満杯に近い状態になっても、現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を抑制しつつ、少なくとも予備収容部(41)内に現像剤が完全に満杯になるまでは、画像形成装置を停止させることなく稼働させることが可能となる。
【0026】
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の中央断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るベルトクリーナユニット19の中央断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るベルトクリーナユニット19から蓋体33、34を取り外した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るベルトクリーナユニット19から蓋体33、34を取り外した状態を示す上面図である。
【図5】検知用空間37A周囲の拡大図である。
【図6】図5のA−A線断面図で、(a)及び(b)は、センサアクチュエータ37Bの作動を示す図である。
【図7】図5のB−B線断面図で、(a)及び(b)は、センサアクチュエータ37B及びロッカアーム37Jの作動を示す図である。
【図8】図5のC−C線断面図である。
【図9】オーガ39Bの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本実施形態はダイレクトタンデム方式のカラー画像形成装置に本発明に係る現像剤収容装置(ベルトクリーナユニット)及び画像形成装置を適用したものであり、以下に本実施形態を図面と共に説明する。
【0029】
1.画像形成装置概要
画像形成装置1の装置本体内には、図1に示すように、記録用紙やOHPシート等の記録シート(以下、用紙という。)に現像剤像を転写することにより、用紙に画像を形成する電子写真方式の画像形成部5が収納されており、この画像形成部5は、プロセスユニット7、ベルトユニット13、露光器9及び定着器11等から構成されている。
【0030】
なお、本実施形態に係る画像形成装置1は、いわゆるダイレクトタンデム方式によってカラー画像を形成する画像形成装置である。このため、画像形成部5は、用紙の搬送方向に沿って直列に複数個(本実施形態では、4個)のプロセスユニット7を備える。
【0031】
4個のプロセスユニット7は、具体的には、用紙の搬送方向上流側から順に、ブラック用のプロセスユニット7K、イエロー用のプロセスユニット7Y、マゼンタ用のプロセスユニット7M、シアン用のプロセスユニット7Cである。なお、各プロセスユニット7K〜7Cは、現像剤像が担持される感光ドラム7A、及び感光ドラム7Aを帯電させる帯電器7B等から構成されている。
【0032】
そして、帯電した感光ドラム7Aを露光器9にて露光して感光ドラム7Aの外周面に静電潜像を形成した後、電荷を帯びた現像剤(トナー)を感光ドラム7Aに供給すると、感光ドラム7Aの外周面に現像剤像が担持(形成)される。
【0033】
また、ベルトユニット13に搬送される用紙を挟んで感光ドラム7Aと対向する位置には、感光ドラム7Aに担持された現像剤を用紙に転写させる転写ローラ15が設けられており、この転写ローラ15には、感光ドラム7Aに担持された現像剤像を用紙に転写させるための電圧が印加されている。
【0034】
そして、感光ドラム7Aに担持されていた現像剤像が、ベルトユニット13により搬送される用紙に転写されると、その用紙は定着器11に搬送され、定着器11にて加熱されて現像剤像が用紙に溶着(定着)される。その後、用紙は、その搬送方向が上方側に転向されて筐体3の上端面に設定された排紙トレイ3Aに排出される。
【0035】
また、ベルトユニット13の下方側には、画像形成部5に搬送される用紙が載置される給紙トレイ14が着脱自在に装置本体に装着されており、この給紙トレイ14に載置されている用紙は、フィーダ機構17により1枚ずつ画像形成部5側に送出される。
【0036】
そして、ベルトユニット13と給紙トレイ14との間には、ベルトユニット13に付着した現像剤等の付着物を回収するベルトクリーナユニット19が配設され、このベルトクリーナユニット19及びベルトユニット13は装置本体に着脱自在に装着されている。
【0037】
因みに、装置本体とは、画像形成部5を支持するメインフレーム(図示せず)及びそのメインフレームを囲む筐体3等の通常使用時においては分解又は着脱されない部分をいう。
【0038】
2.ベルトクリーナユニット(現像剤収容装置)について
2.1.ベルトクリーナユニットの概略構成
本実施形態に係る画像形成装置1では、用紙の搬送を行わない適当なタイミングで現像剤(トナー)濃度調整用のパッチ又は色ずれ検知用のレジマークをベルトユニット13の転写ベルト13A上に印刷(転写)し、その後、使用済みのパッチ又はレジマークを廃現像剤(廃トナー)としてベルトクリーナユニット(現像剤収容装置)19にて回収している。
【0039】
そして、ベルトクリーナユニット19は、図2に示すように、クリーニングローラ21、クリーニングシャフト22、剥離ブレード23、飛散防止ブレード24、アジテータ25、オーガ式搬送機構39、及び現像剤収容箱30等から構成されている。
【0040】
クリーニングローラ21は、ベルトユニット13と対向配置されて転写ベルト13Aの表面に付着した付着物(主に、現像剤)を転写ベルト13Aから回収するクリーニング部材であり、クリーニングシャフト22はクリーニングローラ21の表面に付着した現像剤を回収して収容部31に搬送するクリーニング部材である。
【0041】
バックアップローラ26は、図1に示すように、転写ベルト13Aを挟んでクリーニングローラ21と反対側に配設され、転写ベルト13Aをクリーニングローラ21に押し付けるためのバックアップ部材である。なお、このバックアップローラ26は、ベルトクリーナユニット19ではなく、ベルトユニット13の内側に設けられている。
【0042】
そして、クリーニングシャフト22の表面に回収された現像剤は、薄板状の剥離ブレード23によって掻きとられ、現像剤収容箱30に構成された収容部31に落とされる。この掻き落とされた現像剤は、飛散防止ブレード24によりクリーニングローラ21側に飛散してしまうことを防止される。
【0043】
また、現像剤収容箱30は、収容部31を構成する箱本体32、並びに箱本体32の上部側開口部を閉塞する第1及び第2蓋体33、34からなるもので、蓋体33、34は、ネジ等の機械的な締結(結合)手段により箱本体32に組付固定されている。第2蓋体34は、クリーニングローラ21、クリーニングシャフト22、剥離ブレード23及び飛散防止ブレード24を支持し、クリーニングシャフト22の下に、現像剤を収容部31へ落下させるための開口を有する。
【0044】
なお、現像剤収容箱30は、図2に示すように、水平方向にベルトユニット13と略対応する幅及びベルトユニット13の長手方向に延びる長さを有し、その長さ及び幅が上下方向寸法よりも大きい扁平形状である。収容部31は、現像剤収容箱30内に形成され、クリーニングシャフト22下の開口からベルトユニット13の長手方向と平行に延び、収容箱と同様の方向に扁平形状である。
【0045】
2.2.アジテータ
アジテータ25は、図2に示すように、収容部31内に収容され、クリーニングシャフト22下の開口から収容部31の延びる方向に略水平に延び、後述するクランクシャフト29の回転により略水平方向に往復運動(正確には後述するように揺動運動をともなう往復運動)をすることにより、剥離ブレード23によって掻きとられ、クリーニングシャフト22下の開口から落下した現像剤を、その落下点から略水平方向へずれた位置に移動させるものである。
【0046】
クランクシャフト29は、両端の回転軸において収容部31の両側壁に回転可能に支持され、その両回転軸の間に、その両回転軸に対して偏心した偏心部を有している。アジテータ25は、そのクランクシャフト29の偏心部に連結されている。
【0047】
また、アジテータ25は、図3、4に示すように、格子状に構成され、クランクシャフト29の偏心部と略平行に延び、間隔をおいた複数の横フレーム棒25Bと、偏心部から略直角に延びて複数の横フレーム棒25Bを相互に連結する複数の縦フレーム棒25Cを備えている。横フレーム棒25Bは、往復運動方向と略直交する面を有し、アジテータの25の往復運動にともない現像剤を移動させる機能を持つ(以下、「搬送部」という)。
【0048】
そして、アジテータ25のうち、その延び方向先端25D側には、左右に突出する一対の摺動ピン25Eが設けられている。これらの摺動ピン25Eは、収容部31の左右両側に、クランクシャフト29の回転軸に対し直交する方向にリブ状に延びる保持壁32Aと、その保持壁32Aと対向して蓋体33に設けられたリブ状の保持壁(図示せず)との間に、その壁が延びる方向に摺動可能に挿入されている。したがって、アジテータ25は、摺動ピン25Eを保持壁間で滑らせて往復運動可能としながら、摺動ピン25Eを中心として揺動可能になっている。
【0049】
なお、アジテータ25は、クランクシャフト29により往復運動させられるが、アジテータ25が図2に示す左方向に向かって移動するときに、収容部31内に落下してきた現像剤は、搬送部25Bにて順次、その落下ポイントから、図2の左側に移送される。すなわち、落下ポイントにて山状に積み上がった現像剤は、アジテータ25の搬送部25Bによって山の頂部の部分が掻き取られながら、他の搬送部25Bによって順次、図2の左側(すなわち摺動ピン25E側)へ移送される。
【0050】
したがって、積み上がった現像剤の山がアジテータ25を超えるまでは現像剤の山が図2の左側に拡大していく。そして、収容部31のうち図2の左端側から順次、現像剤の山が盛り上がっていくと、アジテータ25の運動に伴って移送される現像剤は、格子状に形成されたアジテータ25を乗り越えて収容部31の上部まで溜まりながら、盛り上がった現像剤の山のすそ部分が次第に落下ポイント側に近づいていく。
【0051】
そして、収容部31内に貯留されている現像剤の量が所定量以上になると、収容部31内に貯留されている現像剤が落下ポイントを超えて、第1区画壁35Aの左側の空間を通って後述するオーガ39Bの位置まで到達し、さらにオーガ39Bの羽根39Dに接触する高さ以上になると、回転しているオーガ39Bにより現像剤を検知機構37へ搬送することが可能になる。すなわち、オーガ39Bによる現像剤の搬送が開始されることになる。
【0052】
2.3.廃現像剤検知機構
クリーニングシャフト22下の開口から収容部31の延びる方向と反対側には、オーガ式搬送機構39及び廃現像剤の検知機構37が設けられている。収容部31とオーガ式搬送機構39及び検知機構37との間には、図4に示すように、クランクシャフト29の前方での回転軸の軸方向と平行な方向(本実施形態では、左右方向(以下、幅方向という。))に延びる収容部31を区画する第1区画壁35A及び第2区画壁35Bが設けられている。
【0053】
現像剤検知機構37は、図5に示すように、後述するオーガ39Bよって搬送されてきた現像剤を収容する検知用空間37A、検知用空間37A内に溜まった現像剤の量に応じて変位するセンサアクチュエータ37B、及びセンサアクチュエータ37Bの変位を検出する検出器37H等から構成されている。
【0054】
なお、検知用空間37Aは、箱本体32の前壁32B、この前壁32Bと所定間隔を有して対向配置された第3区画壁35C、オーガ式搬送機構39の下流側端部の第4区画壁35E、及びその第4区画壁35Eとオーガ39Bの軸方向(本実施形態では、幅方向)において所定間隔を有して対向配置された第5区画壁35Fにより囲まれた空間である。
【0055】
また、第1区画壁35Aと第3区画壁35Cとは幅方向に延びて連続しており、これら第1区画壁35A及び第3区画壁35Cのさらに前方には、図5に示すように、これら区画壁35A、35Cと平行にもう1つの区画壁35Gが設けられており、この区画壁35A、35Cと区画壁35G間に、オーガ式搬送機構39の搬送路39Aが構成されている。第1区画壁35の一端は、図4に示すように、箱本体32の一方の側壁(本実施形態では左側壁)の内面と間隔をおいて、その間に、搬送路39Aと収容部31とを連通させる開口部を形成している。搬送路39Aの他端は、検知用空間37Aに、第4区画壁35Eに形成された連通口35Hを介して連通している。
【0056】
オーガ式搬送機構39は、搬送路39Aに沿って延びる軸部39C及びこの軸部39C周りに設けられた螺旋状の羽根39Dを有するオーガ39B、及び区画壁35A、35C、35G等にて構成された搬送路39Aを有するケーシング部からなる。軸部39Cは、その両端において箱本体32の左側壁と、それに対し搬送路39A、検知用空間37A及び空間41Bを挟んで反対側に設けた軸受壁35Kとに、中心軸線のまわりに回転可能に支持されている。軸部39Cが貫通する区画壁35E、35Fの連通口35H、35Jは、軸部39Cの外径よりも大きい外径を有しており、後述するように現像剤の流通を可能にしている。
【0057】
また、センサアクチュエータ37Bは、幅方向に延びる揺動軸37D、揺動軸37Dの長手方向一端側(図5の左端側)に設けられ検知用空間37A内に上下方向に変位可能に位置する変位部37E、及び揺動軸37Dの長手方向他端側(図5の右端側)に設けられて前壁32Bを貫通して箱本体32外まで突出した遮光部37F等を有して構成されている。
【0058】
変位部37Eは、軸部39Cの下に位置し、その幅方向両側を空間37Aの底から立ち上がった一対の壁37Cに近接させている。したがって、変位部37Eはその上面に、オーガ39Bによって連通口35Hから送り出された現像剤を受け、その現像剤の重量により下方に揺動する。変位部37E上の現像剤は、一対の壁37Cによって簡単には横へ落下しない。
【0059】
そして、遮光部37Fは、図6(a)に示すように、揺動軸37Dを挟んで変位部37Eと反対側に延びているともに、遮光部37Fの重力による揺動軸37D周りのモーメントが変位部37Eの重力による揺動軸37D周りのモーメントより大きくなるように設定されている。
【0060】
このため、変位部37Eの上面に現像剤が載っていない状態(図6(a)参照)または現像剤が少ない状態では、遮光部37Fは重力により下降付勢されている。変位部37Eの上面に載った現像剤の重量が大きくなると(図6(b)参照)、遮光部37Fは上方位置に変位する。
【0061】
また、遮光部37Fのうち箱本体32から外部に突出した部分は、図5に示すように、光が通過可能な透明な部材(本実施形態では、アクリル樹脂製の部材)からなる検出窓体37Gにて覆われており、この検出窓体37Gを挟んで両側には、遮光部37Fの変位を検出するための透過型光学検出部37Hが設けられている。因みに、透過型光学検出部37Hは、装置本体に設けられているため、図5では仮想線(二点鎖線)で示す。
【0062】
そして、透過型光学検出部37Hは、発光部及び受光部等からなるもので、発光部から出射された光を受光部で受光する状態(以下、ON状態という。)と、発光部から出射された光が遮光部37Fにて遮られて受光部で受光できない状態(以下、OFF状態という。)とを検知することにより、遮光部37Fの変位を検出する。
【0063】
本実施形態では、センサアクチュエータ37Bの遮光部37Fは、検知用空間37Aに送られた現像剤の量が少なく変位部37Eが自由に変位できる状態では、周期的に揺動するロッカアーム37Jに連動して上下方向に揺動する。つまり、遮光部37Fは、ロッカアーム37Jの上方に突出する部分37Faを有しており、ロッカアーム37Jが上方へ揺動するとき、部分37Faを介して持ち上げられ、ロッカアーム37Jが下降するとき遮光部37Fも重力によりロッカアーム37Jにともなって下降する。
【0064】
オーガ39Bの軸部39Cは、図7に示すように、軸端に偏心ピン39Gを有している。ロッカアーム37Jは、揺動軸部を挟んで反対方向に延びる二又部をその偏心ピン39Gに係合させている。したがって、オーガ39Bの回転により、ロッカアーム37Jは上下方向に揺動する。
【0065】
このため、変位部37Eの上面に現像剤が載っていないか、少ない状態では、ロッカアーム37Jと遮光部37Fとが一体となって検出器37Hを周期的にON−OFF変化させる。変位部37Eの上面に載った現像剤の重量が所定値に達した場合には、センサアクチュエータ37B(遮光部37F)の揺動が停止し、ロッカアーム37Jのみ揺動するため、透過型光学検出部37Hから出力される検出信号(ON状態及びOFF状態)の波形が、上記状態とは変化する。そこで、本実施形態では、この変化を検知して検知用空間37Aに溜まった現像剤の量が所定量を超えたか否かを判定している。
【0066】
ところで、センサアクチュエータ37Bの揺動軸37Dは、検知用空間37Aよりも図5において右側、すなわち搬送路39Aと検知用空間37Aとの並びの延長方向にその並び方向と平行に延びており、検知用空間37Aから所定の間隔をおいた右端に、遮光部37Fを備えている。つまり、揺動軸37Dの右端側と検知用空間37Aとの間には、空間41Bが設けられている。空間41Bは、後述する予備収容部41の入口部41Aと連通する入口空間(以下、入口空間という)として機能する。オーガ39Bの軸部39Cは、図5に示すように、第5区画壁35F及び入口空間41Bを貫通して揺動軸37Dの右端を超えた部位まで延びており、その軸端にロッカアーム37Jを駆動する偏心ピン39Gを備えている。
【0067】
このため、入口空間41Bは、オーガ式搬送機構39による現像剤の搬送方向において、検知用空間37Aよりも搬送方向下流側であって、センサアクチュエータ37B(揺動軸37D)の右端側よりも搬送方向上流側に設けられている。また、予備収容部41の入口部41Aは、検知用空間37Aからセンサアクチュエータ37B(揺動軸37D)の右端側に向かう方向、つまり搬送方向と直交する方向に開口している。
【0068】
予備収容部41は、検知用空間37Aに連通して設けられ検知用空間37Aから溢れ出た現像剤を収容するための空間である。この予備収容部41は、区画壁35B〜35Dにより構成され幅方向に延びている。
【0069】
区画壁35Dは、箱本体の前壁32Bと間隔を置いて設けられ、その前壁32Bとの間に、揺動軸37Dの遮光部37Fを有する軸端側、オーガ39Bの偏心ピンを有する軸端側、及びロッカアーム37Jを収容している。
【0070】
区画壁35Bは、区画壁35C、35Dの後方に間隔を置いて設けられ、区画壁35C、35Dとの間に予備収容部41を形成している。予備収容部41と入口空間41Bとは、区画壁35Cと35Dとの間に位置する入口部41Aにより連通している。
【0071】
搬送路39A、検知用空間37A、予備収容部41及び入口空間41Bは、底部を箱本体32の底壁で、上部を蓋体34でそれぞれ閉塞されている。
そして、オーガ39Bの軸部39Cのうち入口空間41Bに対応する部位39Eには、入口空間41B内の現像剤、つまり検知用空間37Aから流出した現像剤を予備収容部41側に送り出す送り手段をなす送りブレード39Fが設けられている。
【0072】
なお、送りブレード39Fは、図8及び図9に示すように、軸部39C(部位39E)の回転中心から径方向に延びる板状のものであり、軸部39Cが回転すると、部位39E及び送りブレード39Fも一体的に回転するため、入口空間41Bに流入してきた現像剤は、入口空間41Bにおいて送りブレード39Fに接触する高さまで溜まってくると、送りブレード39Fによって予備収容部41に送り出される。
【0073】
3.本実施形態に係る現像剤収容装置の特徴
本実施形態では、収容部31に現像剤が所定量以上溜まると、現像剤は、区画壁35の一端と箱本体32の左側壁との間の開口部からオーガ39Bへ供給され、回転しているオーガ39Bの羽根39Dにより、搬送路39Aに沿って搬送される。現像剤は、連通口35Hから検知用空間37Aに入り、センサアクチュエータ37Bの変位部37E上に載る。変位部37E上の現像剤が所定量以上になると、それまで、ロッカアーム37Jと一緒に一定の周期で上下に揺動を繰り返していたセンサアクチュエータ37Bの揺動が止まり(図(b)に示す状態)、検出器37Hから出力される信号が変化する。これにより、画像形成装置1の制御部は、収容部31内の現像剤がニアフル状態(もうすぐ満杯になる状態)であることを判断し、表示パネル等にその旨表示し、ユーザに知らせる。制御部は、この後も所定枚数までの画像形成を継続する。
【0074】
つまり、収容部31に現像剤が所定量以上溜まった状態でさらに溜まった現像剤の一部を検知機構37に搬送して、検知機構37内の現像剤の量により、収容部31に溜まった現像剤の量を推定し、画像形成装置1の動作を制御している。実施形態では、現像剤の重量を検知しているが、収容部31内の現像剤の量を重量で管理することも、また体積に換算して管理することもできる。
【0075】
ニアフルの検知後も画像形成を継続することで、現像剤は、さらに検知用空間37Aに搬送されるが、所定量(ニアフルを検知したときの量よりも大きくてもよい)を超える現像剤は、オーガ式搬送機構39によって搬送された現像剤により検知用空間37Aの連通口35Jから押し出され、入口空間41Bに流れ込む。さらに、入口空間41Bに溜まった現像剤は、ブレード39Fにより予備収容部41に送り出される。
【0076】
したがって、検知用空間37A内に現像剤が所定量溜まった状態で、さらに搬送機構39によって現像剤が搬送されても、検知用空間37A内で現像剤が過度に圧縮されることがなく、その際に現像剤同士が擦れ合うことによる摩擦熱により現像剤が検知用空間37Aに固着してしまうことを抑制することができる。その結果、予備収容部41内に現像剤が満杯に近づく予定枚数になるまでは、現像剤固着によるオーガ39B及びセンサアクチュエータ37Bに動作障害をきたすことなく、画像形成装置1を停止させることなく稼働させることが可能となる。
【0077】
検知用空間37Aは、区画壁35C、35E、35F等により囲まれて搬送機構39の下流側の端部に連通して形成されているので、搬送機構39によって搬送されてきた現像剤を保持し、現像剤が所定量になったときに変位部37Eを動作させることができる。つまり、センサアクチュエータ37Bをニアフル状態で精度よく動作させることができる。
【0078】
また、検知用空間37Aよりも搬送機構39の搬送方向下流側に設けた入口空間41Bへ、検知用空間37Aから現像剤を送り出すので、現像剤収容箱30を上下方向に厚くすることなく扁平にできる。また、予備収容部41を、入口空間41Bから搬送方向と直交する後方向に配置していることでも、同様に現像剤収容箱30を扁平にできる。
【0079】
さらに、検知用空間37Aから流出した現像剤を入口空間41Bから予備収容部41側に送り出す送りブレード39Fを備えているので、検知用空間37Aに搬送されてきた現像剤を確実に予備収容部41に流入させることができる。したがって、ニアフル状態の検知後も溜めることができる現像剤の量を多くすることができるとともに、検知用空間37A、入口空間41Bでの現像剤の過度な圧縮及び現像剤の固着等の発生を確実に抑制することができる。
【0080】
また、本実施形態では、送りブレード39Fがオーガ39Bの軸部39Cに設けられているので、送りブレード39Fのための駆動源を設けることなく、オーガ39Bと送りブレード39Fとを同期させながら容易に駆動することができる。このため、送りブレード39Fのための駆動源を別個に設ける必要がない。
【0081】
本実施形態では、センサアクチュエータ37Bの一端の変位部37Eを検知用空間37Aに配置し、他端の遮光部37Fを、検知用空間37Aから搬送機構39による搬送方向下流側に離れた位置に配置し、さらに、入口空間41Bを、検知用空間37Aよりも搬送方向下流であって遮光部37Fよりも搬送方向上流側に設けている。このため、検知用空間37Aから流出した現像剤は、入口空間41Bに流入し、遮光部37Fまで達することが少なくなる。したがって、現像剤が遮光部37Fに付着したり、検知窓体37G内に侵入することが少なくなり、ニアフル状態の誤検知を少なくできる。
【0082】
4.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、検知用空間37Aが特許請求の範囲に記載された検知部及び第2空間に相当し、オーガ式搬送機構39が特許請求の範囲に記載された搬送手段に相当し、入口空間41Bが特許請求の範囲に記載された第1空間に相当し、ベルトクリーナユニット19が特許請求の範囲に記載された現像剤収容装置に相当し、送りブレード39Fが特許請求の範囲に記載された送り手段に相当する。
【0083】
(その他の実施形態)
現像剤検知機構37としては、上記実施形態の構成のほか公知の種々のものを適用することができる。例えば、検知用空間37Aの周囲の壁を透明として、その空間を透過する光によって現像剤の存否またはその量を検出する透過型光学検出器を用いる。また、上記実施形態の遮光部37F及び透過型光学検出器37Hにかえて、磁石とそれによって操作されるセンサとを用いることもできる。これら、光学式あるいは磁気式の非接触式検出機構を用いることで、現像剤収容箱30の壁に検出用の貫通孔を形成する必要がないから現像剤漏れの問題を生じない。
【0084】
予備収容部41の大きさは、ニアフル状態の検知後に画像形成できる枚数の設定によって任意に決めることができる。このため、請求項1及び7に記載の発明は、入口空間41Bのみを予備収容部41としてもよい。また、予備収容部41は、入口空間41Bの下に連続して形成することもできる。
【0085】
また、上述の実施形態では、オーガ39Bの軸部39Cに送りブレード39Fを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、送りブレード39Fを廃止する、又は送りブレード39F専用の駆動機構を設ける等としてもよい。
【0086】
検知用空間37Aは、区画壁35C、35E、35F及び前壁32Bにより形成したが、変位部37Eの両側に立つ一対の壁37Cとその後側どうしを連結する壁とによって形成することもできる。また、検知用空間37Aから予備収容部41へ現像剤を供給するために、軸部39Cが貫通する連通口35H、35Jでなく、軸部39Cとは異なる位置に形成した開口または切り欠きを用いることができる。
【0087】
その他、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0088】
1…画像形成装置、3…筐体、3A…排紙トレイ、5…画像形成部、
7…プロセスユニット、9…露光器、11…定着器、13…ベルトユニット、
14…給紙トレイ、15…転写ローラ、17…フィーダ機構、
19…ベルトクリーナユニット、21…クリーニングローラ、
22…クリーニングシャフト、23…剥離ブレード、24…飛散防止ブレード、
25…アジテータ、26…バックアップローラ、27…オーガ、
29…クランクシャフト、30…現像剤収容箱、31…収容部、32…箱本体、
33…蓋体、37…現像剤検知機構、37A…検知用空間、
37B…センサアクチュエータ、37D…揺動軸、37E…変位部、
37F…遮光部、37G…検出窓体、37H…透過型光学検出部、
37J…ロッカアーム、39…オーガ式搬送機構、39A…搬送路、
39B…オーガ、39C…軸部、39D…羽根、39F…送りブレード、
41…予備収容部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤像を記録シートに転写することにより、記録シートに画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられ、画像形成に用いられずに回収された現像剤が収容される収容部を有する現像剤収容装置であって、
前記収容部が設けられた箱体と、
現像剤の量が所定量を超えたか否かを検知するためその現像剤を収容する検知部と、
前記収容部内の現像剤を前記検知部に搬送する搬送手段と、
前記検知部に連通し、現像剤を収容することができる予備収容部と
を備えることを特徴とする現像剤収容装置。
【請求項2】
一端側が前記検知部内の現像剤の量に応じて変位し、他端側が、前記搬送手段による現像剤の搬送方向において、前記検知部より搬送方向下流側まで延びたセンサアクチュエータと、そのセンサアクチュエータの他端側により操作される検出器とを備え、
前記予備収容部の入口部は、前記検知部より搬送方向下流であって、前記センサアクチュエータの他端側よりも搬送方向上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤収容装置。
【請求項3】
前記センサアクチュエータの他端側は、前記箱体に設けられた検出窓に隣接する位置で変位可能であり、
さらに、前記検出窓の外に設けられた非接触式検出器により前記センサアクチュエータの他端側の変位が検出されることを特徴とする請求項2に記載の現像剤収容装置。
【請求項4】
前記検知部と前記センサアクチュエータの他端側との間には、前記予備収容部の入口部と連通する第1空間が設けられており、
前記予備収容部の入口部は、前記検知部から前記センサアクチュエータの他端側に向かう方向と直交する方向に開口していることを特徴とする請求項2又は3に記載の現像剤収容装置。
【請求項5】
前記検知部から流出した現像剤を前記予備収容部側に送り出す送り手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の現像剤収容装置。
【請求項6】
前記搬送手段は、回転部材の回転により現像剤を搬送し、
前記送り手段は、回転部材の回転により現像剤を送り出しており、
さらに、前記搬送手段の回転部材と前記送り手段の回転部材とは、一体化されていることを特徴とする請求項5に記載の現像剤収容装置。
【請求項7】
前記検知部は、区画壁により囲まれて前記搬送手段の下流側の端部に連通して形成され、前記搬送手段よって搬送されてきた現像剤を溜める第2空間を有し、
前記予備収容部は、前記搬送手段よって前記第2空間へ搬送されてきた現像剤のうち所定量を超える現像剤を前記第2空間から受け取るように前記第2空間に連通していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に現像剤収容装置。
【請求項8】
前記搬送手段は、前記収容部から前記検知部に繋がる搬送路並びに前記搬送路内に収納されて前記搬送路に沿って延びる軸部及びこの軸部周りに設けられた螺旋状の羽根を有するオーガにより構成され、
前記検知部は、区画壁により囲まれて前記オーガよって搬送されてきた現像剤を溜める第2空間を有し、
前記軸部は、前記区画壁を貫通して少なくとも前記第1空間まで延びており、
さらに、前記軸部のうち前記第1空間内の部位には、前記第1空間内の現像剤を前記予備収容部側に送り出す送り手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の現像剤収容装置。
【請求項9】
現像剤像を記録シートに転写することにより、記録シートに画像を形成する画像形成手段と、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の現像剤収容装置とを備え、
前記検知部により前記収容部に溜まった現像剤の量が所定量を超えたことが検知された後も画像形成を許容することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−242523(P2011−242523A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113249(P2010−113249)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】