説明

現像装置、これを備える現像塗布システム、および現像方法

【課題】フェイルセーフ機構等の作動により動作が停止した場合であっても、基板上の現像液を除去することが可能な現像装置およびこれを備える塗布現像処理システムを提供する。
【解決手段】開示される現像装置は、基板を搬送する搬送機構と、前記搬送機構により搬送される前記基板に現像液を供給する現像液供給部と、前記現像液供給部に対し、前記搬送機構により搬送される前記基板の搬送方向の下流側に設けられ、前記現像液が供給されて表面が前記現像液で覆われた前記基板が前記搬送機構により搬送される現像領域と、前記現像領域において、前記搬送機構が停止したときに前記現像領域に在る前記基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットパネルディスプレー(FPD)用のガラス基板や半導体基板などの基板に形成されたフォトレジスト膜を現像する現像装置、およびこれを備える塗布現像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
FPDを製造する工程の一つにフォトリソグラフィー工程がある。この工程においては、FPD用のガラス基板にフォトレジスト膜を形成し、このフォトレジスト膜を所定のフォトマスクを用いて露光し、露光されたフォトレジスト膜を現像する各ステップが行われる。
【0003】
FPD用のガラス基板の大型化に伴って、フォトレジスト膜の形成ステップと現像ステップは、一般に、ローラやコロなどを含む搬送機構によりガラス基板を搬送しながら行われる(たとえば特許文献1および2)。
【0004】
具体的には、フォトレジスト膜の現像ステップでは、ガラス基板を搬送しながらガラス基板上に現像液を供給し、ガラス基板表面が現像液で覆われたままガラス基板を搬送しつつフォトレジスト膜を現像し、ガラス基板を搬送しながらリンス液によって現像液を洗い流すとともにリンス液を乾燥する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−5695号公報
【特許文献2】特開2008−159663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、フォトリソグラフィー工程を行うフォトレジスト塗布現像処理システムには、他の製造装置と同様、インターロックまたはフェイルセーフなどと呼ばれる機構が設けられており、所定のセンサ等により検出された物理量が所定の基準値を超えると、フォトレジスト塗布現像処理システムは動作を停止し、待機状態に至る。
【0007】
フォトレジスト塗布現像処理システムの動作が停止した場合には、搬送機構によるガラス基板の搬送も停止されるため、表面が現像液で覆われているガラス基板は、現像液で覆われたまま放置されることとなる。その結果、フォトレジスト膜が現像液に長時間晒されることとなる。そうすると現像が進み、レジストパターンが過剰に狭くなったり、フォトレジスト膜の下地層が現像液により損傷を受けたりする場合がある。下地層が損傷すると、フォトレジスト膜を剥離してリワークすることもできず、そのガラス基板を廃棄せざるを得なくなる。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされ、フェイルセーフ機構等の作動により動作が停止した場合であっても、基板上の現像液を除去することが可能な現像装置、これを備える現像塗布システム、および現像方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、基板を搬送する搬送機構と、前記搬送機構により搬送される前記基板に現像液を供給する現像液供給部と、前記現像液供給部に対し、前記搬送機構により搬送される前記基板の搬送方向の下流側に設けられ、前記現像液が供給されて表面が前記現像液で覆われた前記基板が前記搬送機構により搬送される現像領域と、前記現像領域において、前記搬送機構が停止したときに前記現像領域に在る前記基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給部とを備える現像装置が提供される。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、基板上にフォトレジスト膜を形成するフォトレジスト膜形成装置と、露光された前記フォトレジスト膜を現像する、第1の態様の現像装置とを備える塗布現像処理システムが提供される。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、基板上にフォトレジスト膜を形成し、露光された前記フォトレジスト膜を現像する現像装置を用いて当該フォトレジスト膜を現像する方法が提供される。この方法は、露光されたフォトレジスト膜を有する基板に対し、搬送機構により基板を搬送しながら現像液を供給する工程と、前記現像液で表面が覆われた前記基板を前記搬送機構により搬送する工程と、前記現像装置において発生した又は外部機器から受信した警報信号に応答して前記搬送機構を停止する工程と、前記搬送機構を停止する工程により搬送が停止した前記基板であって、表面が前記現像液で覆われた前記基板に対して洗浄液を供給する工程とを含む、フォトレジスト膜の現像方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、フェイルセーフ機構等の作動により動作が停止した場合でも、基板上の現像液を除去することが可能な現像装置、これを備える現像塗布システム、および現像方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態による塗布現像処理システムを概略的に示す上面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムに設けられる、本発明の実施形態による現像装置を示す概略図である。
【図3】図2の現像装置を模式的に示す断面図である。
【図4】図2の現像装置の動作を説明する図である。
【図5】図3に引き続いて図2の現像装置の動作を説明する他の図である。
【図6】図2の現像装置の洗浄ノズルの変形例を示す図である。
【図7】図2の現像装置の洗浄ノズルの変形例を示す他の図である。
【図8】図2の現像装置の洗浄ノズルの他の利用例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態による加熱処理装置を説明する。以下の説明において、同一または対応する部品または部材には、同一または対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施形態によるフォトレジストの塗布現像処理システムを説明する。
図示のとおり、塗布現像処理システム100は、複数のガラス基板S(以下、単に基板Sと記す)を収容するカセットCが載置されるカセットステーション1と、基板Sにフォトレジストの塗布および現像を含む一連の処理を行う処理ステーション2と、処理ステーション2において基板Sの表面に形成されたフォトレジスト膜を露光する露光装置9との間で基板Sの受け渡しを行うインターフェースステーション4とを備えている。カセットステーション1、処理ステーション2、およびインターフェースステーション4は、図中のX方向に沿って配置されている。
【0016】
カセットステーション1は、カセットCを図中のY方向に並置可能な載置台12と、載置台12のX方向側に結合され、処理ステーション2との間で基板Sの搬入出を行う搬送装置11とを備える。搬送装置11は搬送アーム11aを有し、搬送アーム11aは、Y方向に延びるガイド10に沿って移動可能であり、上下動、前後動および水平回転可能である。
【0017】
処理ステーション2には、カセットステーション1からインターフェースステーション4に向う方向に、エキシマUV照射ユニット(e−UV)21、スクラブ洗浄ユニット(SCR)22、プレヒートユニット(PH)23、アドヒージョンユニット(AD)24、冷却ユニット(COL)25、フォトレジスト塗布ユニット(CT)26、減圧乾燥ユニット(DP)27、加熱処理ユニット(HT)28、および冷却ユニット(COL)29がこの順に配列されている。
また、処理ステーション2には、インターフェースステーション4からカセットステーション1に向う方向に、現像ユニット(DEV)30、加熱処理ユニット(HT)31、冷却ユニット(COL)32、および検査装置(IP)35がこの順に配列されている。
【0018】
これらのユニット(およびユニット間)には、現像ユニット30におけるコロ170(後述)を含むコロ搬送機構と同様のコロ搬送機構が設けられている。これにより、基板Sは、図中の矢印Aで示す搬送ラインAと、矢印Bで示す搬送ラインBとに沿って上記のユニットに順に搬送される。
【0019】
塗布現像処理システム100には種々のインターロック機構またはフェイルセーフ機構が設けられている。具体的には、上述の各ユニットには、そのユニットに応じてセンサ(図示せず)が配置されている。たとえば加熱処理ユニット28,31およびアドヒージョンユニット24には、加熱プレートの温度を測定する温度センサ(たとえば熱電対、測温抵抗体、サーミスタ等)が設けられ、これにより、加熱プレートの温度が測定される。温度センサと組み合わせて使用される温度調整器(図示せず)は警報信号を出力することができ、加熱プレートの温度が所定の温度範囲を超えたことが温度センサにより把握されると、塗布現像処理システム100の制御部(図示せず)に対して警報信号を出力する。この警報信号を入力した制御部は、塗布現像処理システム100の動作を停止する。冷却ユニット25,32にも同様に温度センサおよび温度調整器が設けられ、同様にして、塗布現像処理システム100の動作が停止される。
【0020】
センサの例はこれらに限られず、たとえばフォトレジスト塗布ユニット26にフォトレジスト液を供給するタンクには液面計が設けられて良く、タンク内のフォトレジスト液の液面が所定の高さよりも低くなった場合に、警報信号を出力して、塗布現像処理システム100の動作を停止しても良い。さらに、現像ユニット30において、現像液やリンス液がリークしないかを監視するリークセンサを設け、リークを検出して場合に、警報信号を出力して、塗布現像処理システム100の動作を停止しても良い。その他、搬送装置11や搬送アーム43(図1)が正常な動作をしているかを監視するセンサを設け、動作異常を検出した場合に、警報信号を出力して、塗布現像処理システム100の動作を停止しても良い。
【0021】
上述のように構成された塗布現像処理システム100において、基板Sは以下のように処理される。
まず、搬送装置11の搬送アーム11aにより、カセットステーション1の載置台12に載置されたカセットCから基板Sが取り出され、搬送ラインAに沿って、処理ステーション2のエキシマUV照射ユニット21へと搬送される。ここで、紫外域光を発する紫外域光ランプから基板Sに対して紫外域光が照射され、基板S上に吸着した有機物が除去される。次にスクラブ洗浄ユニット22へ基板Sが搬送され、洗浄液(たとえば脱イオン水(DIW))が基板Sに供給されつつブラシ等の洗浄部材により基板Sの表面が洗浄され、ブロワー等により乾燥される。洗浄乾燥された基板Sは、プレヒートユニット23へ搬送され、加熱されて更に乾燥される。次いで基板Sは、アドヒージョンユニット24へ搬送され、加熱した基板Sに対してヘキサメチルジシラン(HMDS)を吹き付けることにより基板Sに対して疎水化処理が行われる。疎水化処理後、基板Sは冷却ユニット25へ搬送され、基板Sに対して冷風を吹き付けることによって基板Sが冷却され、所定の温度に維持される。
【0022】
続けて基板Sは、フォトレジスト塗布ユニット26へ搬送される。フォトレジスト塗布ユニット26内では、基板Sが搬送ラインAに沿って移動しながら、基板S上にフォトレジスト液が供給され、基板S上にフォトレジスト膜が形成される。
【0023】
フォトレジスト膜が形成された基板Sは、搬送ラインA上を搬送されて、内部空間を減圧可能に構成される減圧乾燥ユニット27へ搬送され、減圧雰囲気下でフォトレジスト膜が乾燥される。次に、基板Sは加熱処理ユニット28へ搬送される。ここでは、基板Sが加熱され、フォトレジスト膜に含まれる溶剤等が除去される。加熱処理後、基板Sは冷却ユニット29へ搬送され、基板Sに対して冷風を吹き付けることによって基板Sが冷却される。
【0024】
冷却ユニット29で冷却された基板Sは、搬送ラインA上を下流側端部まで搬送された後、インターフェースステーション4の上下動、前後動および水平回転可能な搬送アーム43によって基板Sの受け渡し部であるロータリーステージ(RS)44に搬送される。次に、基板Sは、搬送アーム43によって外部装置ブロック90の周辺露光装置(EE)に搬送される。周辺露光装置(EE)では、基板Sの外周部のフォトレジスト膜を除去するため、基板Sに対して露光処理が行われる。続いて、基板Sは、搬送アーム43により露光装置9に搬送され、回路パターンに対応したパターンを有するフォトマスクを介してフォトレジスト膜が露光される。なお、基板Sは、ロータリーステージ44上のバッファカセットに一時的に収容された後に、露光装置9に搬送される場合がある。露光処理が終了した基板Sは、搬送アーム43により外部装置ブロック90のタイトラー(TITLER)に搬送され、ここで所定の情報が基板Sに書き込まれる。
【0025】
その後、基板Sは搬送ラインB上を搬送されて現像ユニット30に至る。現像ユニット30では、後述するように、露光されたフォトレジスト膜が現像液により現像され、リンス液により現像液が洗い流され、リンス液が乾燥される。
【0026】
次に、基板Sは、搬送ラインB上を搬送されて加熱処理ユニット31に至り、ここで加熱され、フォトレジスト膜に残る溶剤およびリンス液(水分)が除去される。なお、加熱処理ユニット31においても、基板Sは、コロ搬送機構によって搬送ラインB上を搬送されながら加熱される。現像ユニット30と加熱処理ユニット31との間には、現像液の脱色処理を行うi線UV照射ユニットを設けても良い。加熱処理ユニット31での加熱処理が終了した基板Sは、冷却ユニット32搬送されて、ここで冷却される。
【0027】
冷却された基板Sは、検査ユニット35へ搬送され、たとえばフォトレジストパターン(ライン)の限界寸法(CD)の測定などの検査が行われる。この後、基板Sは、カセットステーション1に設けられた搬送装置11の搬送アーム11aにより載置台12に載置された所定のカセットCに収容され、一連の処理が終了する。
【0028】
次に、図2を参照しながら、本実施形態による現像ユニット30について説明する。図2(a)は、現像ユニット30の概略上面図であり、図2(b)は、現像ユニット30の概略側面図である。これらの図においては、基板Sと現像ユニット30の各領域との位置関係を示すため、各部に基板Sが配置された状態を図示している。
図示のとおり、現像ユニット30は、基板Sを搬送するため、互いに平行に所定の間隔で並べられる複数のコロ170を備える。また、現像ユニット30には、コロ170による基板Sの搬送方向(図1に示す搬送ラインBの向きに等しい)に沿って、導入領域30A、現像液供給領域30B、第1の搬送領域30C、第2の搬送領域30D、およびリンス領域30Eが配置されている。
【0029】
複数のコロ170は、基板Sの幅よりも長く、同じ高さに配置されている。このため、基板Sはコロ170上に安定に支持される。また、コロ170の各々は、中心軸を回転中心として回転可能であり、駆動装置60により駆動されて同じ方向に回転することができる。これによりコロ170上の基板Sは所定の搬送速度で搬送される。複数のコロ170、駆動装置60、およびコロ170と駆動装置60とを結合する動力伝達機構等により、コロ搬送機構が構成される。
【0030】
導入領域30Aは、外部装置ブロック90に接続し、露光装置9において露光されたフォトレジスト膜が表面に形成された基板Sを外部装置ブロック90から受け取り、現像液供給領域30Bへと搬送する。ただし、導入領域30Aと外部装置ブロック90との間には、搬入領域が配置されても良い。搬入領域は、導入領域30Aと同様の構成を有することができ、外部装置ブロック90と現像ユニット30との間での基板Sの搬送間隔を調整するバッファーとして機能することができる。
【0031】
現像液供給領域30Bは導入領域30Aと連続するように配置されている。具体的には、導入領域30Aと現像液供給領域30Bとの境界におけるコロ170の間隔は、導入領域30A内および現像液供給領域30B内におけるコロ170の間隔とほぼ等しく、かつ、コロ170の配置高さは、導入領域30Aと現像液供給領域30Bとの間で等しい。これにより、基板Sは、導入領域30Aから現像液供給領域30Bにスムースに搬入される。また、現像液供給領域30Bには、基板Sの表面に現像液を供給する現像液供給ノズル50が設けられている。現像液供給ノズル50は、基板Sの搬送方向と直交する方向(コロ170の長手方向と平行な方向)に延び、図2(a)に示すように、基板Sの幅よりも僅かに長い。現像液供給ノズル50は、所定の間隔をおいて下方に開口する複数の孔(または現像液供給ノズル50の長手方向に延びるスリット)を有しており、基板Sの表面の全幅に対して現像液供給源(図示せず)からの現像液を供給する。また、現像液供給ノズル50は、図2(b)に示すように、導入領域30Aと現像液供給領域30Bとの境界近くに配置されている。このため、導入領域30から現像液供給領域30Bへ搬入されるとほぼ同時に基板Sに対する現像液の供給が開始される。
【0032】
第1の搬送領域30Cは現像液供給領域30Bと連続するように配置されている。基板Sは、現像液供給領域30Bにおいて供給された現像液で表面が覆われた状態で、現像液供給領域30Bから第1の搬送領域30Cへ搬入され、同じ状態で第1の搬送領域30C内を搬送される。
第2の搬送領域30Dは第1の搬送領域30Cと連続するように配置されている。第2の搬送領域30Dにおいては、基板Sの搬送方向に沿った下流側でコロ170の配置高さに差が設けられている。具体的には、第2の搬送領域30Dに位置する8つのコロ170のうち、基板Sの搬送方向上流側からの7つ目のコロ170が6つ目のコロ170よりも例えば3mmから5mm高い位置に配置され、さらに、8つ目のコロ170は6つ目のコロ170よりも例えば6mmから10mm高い位置に配置されている。このため、第2の搬送領域30D内でコロ170により搬送される基板Sは、搬送方向の前端から後端に向かって低くなるように凹状に反ることとなる。このように反ることにより、基板Sの表面を覆う現像液は、基板Sの搬送方向とは逆の方向に流れて基板Sの後端から下方へ流れ落ちる。コロ170の下方には、図示しないトレイ(またはパン)が設けられている。下方へ流れ落ちた現像液はトレイに収集され、トレイに設けられた所定の配管を通して回収される。これにより、現像液を再利用することができ、現像液を節約することが可能となる。
【0033】
上述のとおり、現像液供給領域30Bにおいて現像液供給ノズル50から現像液が基板S上に供給され、基板Sは、表面が現像液で覆われたまま現像液供給領域30B、第1の搬送領域30C、および第2の搬送領域30Dをコロ170により搬送され、この間に基板S上のフォトレジスト膜が現像される。現像時間は、使用するフォトレジストにより異なるが、現像液供給領域30B、第1の搬送領域30C、および第2の搬送領域30Dの長さと、これらの領域30B〜30Dを通過する基板Sの搬送速度とにより調整することができる。
【0034】
また、現像液供給領域30B、第1の搬送領域30C、および第2の搬送領域30Dには、図2に示すように、対応する洗浄ノズル51a、51b、51cが設けられている。本実施形態では、洗浄ノズル51a、51b、51cは、基板Sの搬送方向に沿って延びている。また、洗浄ノズル51a、51b、51cには、所定の配管により脱イオン水(DIW)の供給源が接続されている。具体的には、図3にのみ概略的に示すように、供給源55と洗浄ノズル51a〜51cとを接続する配管には、バルブVや流量調整器FC等が設けられている。このバルブVは、電気的に開閉制御が可能であり、これにより洗浄ノズル51a〜51cからのDIWの吐出が制御される。また、洗浄ノズル51a〜51cの各々は、複数の吐出部51dを有し、各吐出部51dの先端には吐出孔が形成され、ここから基板Sに向かってDIWが吐出される。吐出孔は、一定の開口径を有する円柱状の孔であっても良く、基板Sに向かう方向に開口径が広くなるテーパ状の孔であっても良く、スリットであっても良い。また、吐出孔の開口径およびテーパ角ならびに吐出部51dの間隔は、吐出部51dから吐出されるDIWが(たとえば洗浄ノズル51aと洗浄ノズル51bとの間においても)隙間無く基板Sに到達できるように決定されると好ましい。このような構成により、供給源から洗浄ノズル51a〜51cへ供給されるDIWは、複数の吐出部51dから基板Sに向かってカーテン状に吐出され、現像液をむら無く洗い流すことができる。
【0035】
図2のI−I線に沿った断面図である図3を参照すると、洗浄ノズル51bは、コロ170による基板搬送の方向と直交する方向において基板Sの一方端(図示の例では右端)の上方に配置されている。吐出部51は、図示のとおり、鉛直方向より基板Sの他方端(図示の例では左端)側に向かって傾いており、これにより、吐出部51から吐出されたDIWは、基板S上で概ね一方端から他方端に向かって流れる。このため、基板S上の現像液DLはDIWにより洗い流されることとなる。洗浄ノズル51aおよび51cもまた、洗浄ノズル51bと同一の構成を有している。洗浄ノズル51a〜51cは、フォトレジスト膜の現像、洗浄、および乾燥といった一連の処理手順において常時使用されるわけではなく、具体的な動作については後述する。
【0036】
リンス領域30Eは第2の搬送領域30Dと連続するように配置されている。具体的には、リンス領域30Eにおける基板搬送方向に沿った最上流側のコロ170は、第2の搬送領域30Dにおける基板搬送方向に沿った最下流側のコロ170に対して極端な段差ができないように配置され、最上流側のコロ170に後続するコロ170は、順次高さが低くなるように配置されている。これにより、第2の搬送領域30Dにおいて(概ね凹状に)反った基板Sは、リンス領域30Eにおいては逆向きに反り、次第に平坦になる。コロ170の長手方向や間隔等は、リンス領域30Eにおいても第2の搬送領域30D等と同じである。
【0037】
また、リンス領域30Eには、プレリンスノズル52が設けられている。プレリンスノズル52は、図2(a)に示すように、基板Sの搬送方向と直交する方向に延び、基板Sの幅よりも長く、また、下部に、所定の間隔で複数の孔が形成されている。プレリンスノズル52は、図示しないリンス液(たとえばDIW)の供給源と接続されており、基板Sの全幅にわたってリンス液を吐出する。リンス液により現像液DLが洗い流されて、フォトレジスト膜の現像が実質的に停止される。言い換えると、本実施形態においては、現像液供給ノズル50から基板Sの表面に現像液が供給されて、フォトレジスト膜の現像が始まり、プレリンスノズル52から基板Sの表面にリンス液が供給されて、フォトレジスト膜の現像が停止する。すなわち、本実施形態においては、現像液供給ノズル50からプレリンスノズル52までの範囲が現像領域に相当する。
【0038】
基板搬送方向に対してプレリンスノズル52の下流側には、リンスノズル53が設けられている。リンスノズル53は、プレリンスノズル52と同様に基板Sの全副にわたってリンス液を吐出することができ、これにより、リンス液中に溶け出した現像液をリンス液とともに洗い流すことができる。また、リンスノズル53は傾いて配置され、コロ170により形成される基板Sの傾きに沿った方向に向けてリンス液を供給できる。したがって現像液を効率よく洗い流すことができる。
リンス液により現像液が洗い流された基板Sは、リンス領域30Eと連続するように配置される乾燥領域(図示せず)へ搬送される。乾燥領域は、導入領域30A等と同様のコロ搬送機構と、コロ搬送機構により搬送される基板Sに対して清浄空気を吐出して基板Sを乾燥するエアーナイフ(図示せず)とを備えることができる。乾燥領域により乾燥された基板Sは、コロ搬送機構により加熱処理ユニット31(図1参照)に搬送される。
なお、リンス領域30Eと乾燥領域との間に、一又は複数のリンスノズルを有する他のリンス領域を設けても良い。これによれば、現像液をより確実に洗い流すことができる。
【0039】
次に、図4および図5を参照しながら、本実施形態による現像ユニット30の動作(現像方法)について説明する。
図4(a)を参照すると、コロ170により導入領域30Aから現像液供給領域30Bへ基板S1が搬送されている。基板S1が現像液供給ノズル50の下方を通過すると、現像供給ノズル50から基板S1の表面に現像液が供給され、現像液DLが基板S1の表面に留まる。
【0040】
基板S1が現像液供給ノズル50の下方を通り抜けると、基板S1の表面全面が現像液DLにより覆われ、このまま基板S1は現像液供給領域30Bから第1の搬送領域30Cへ搬送される(図4(b)参照)。このとき、基板S1の次の基板S2が、基板S1に対して所定の間隔を空けて導入領域30Aに搬入される。
【0041】
その後、基板S1は、第1の搬送領域30Cから第2の搬送領域30Dを通過してリンス領域30Eに到達すると、プレリンスノズル52から基板S1に対してリンス液が供給され、現像液DLが洗い流される(図5(a)参照)。図示の基板S1は、プレリンスノズル52の下方を通過する途中にあるため、プレリンスノズル52を通り過ぎた部分において現像液DLが洗い流され、通り過ぎていない部分には現像液DLが残っている。また、後続の基板S2においては、基板S1に対して説明したのと同様に、現像液供給ノズル50から現像液DLが供給されて表面が現像液DLにより覆われ、現像液供給領域30Bから第1の搬送領域30Cへ搬送されている。さらに、基板S2の次の基板S3が基板導入領域30Aに搬入されている。
【0042】
図5(a)に示す状態で、現像ユニット30が組み込まれる塗布現像処理システム100の加熱処理ユニット28において加熱プレートの温度異常が検出され、塗布現像処理システム100が停止し、これに伴い現像ユニット30のコロ170が停止したとする。この場合、加熱プレートでの温度異常を示す警報信号とコロ170を停止させる信号とに基づいて、洗浄ノズル51a〜51cとDIWの供給源とを繋ぐ配管に設けられるバルブ(洗浄ノズル51bに対して設けられるバルブV(図3)に相当)が開かれ、洗浄ノズル51a〜51cから基板Sに対して図3に示すようにDIWが吐出される。これにより、図5(b)に矢印で示すように、基板S1の表面に残る現像液DLと、基板S2の表面を覆う現像液DLとがDIWにより洗い流され、これらの基板上のフォトレジスト膜の現像が停止される。
【0043】
なお、たとえば加熱処理ユニット28における温度異常が検出されたときに、塗布現象処理システム100の操作パネル上に温度異常を知らせる警報を表示させても良い。警報表示から温度異常を知った操作者が、たとえば操作パネルを操作することにより、洗浄ノズル51a〜51cからDIWを吐出させても良い。
【0044】
予め定めた洗浄条件(吐出流量、吐出総量、図6を参照しつつ後述するように洗浄ノズル51a〜51cが移動可能な場合は往復回数など)に従った現像液DLの洗浄が完了すると、洗浄ノズル51a〜51cからのDIWの吐出が停止される。加熱プレートでの温度異常が修復された後に塗布現像処理システム100の動作を再開されると、現像液が供給されていない基板S3(および後続の基板)に対しては、再開後、現像液供給ノズル50から現像液が供給され、所定の期間フォトレジスト膜が現像され、プレリンスノズル52からリンス液が供給されて現像が停止され、リンス液が乾燥されて加熱処理ユニット31へ搬送される。この後、既に説明した後続の各ユニットで処理されて塗布現像処理システム100のカセットステーション1のカセットCに戻される。一方、基板S1,S2については、再開後、現像が完了していない状態でカセットステーション1のカセットCに戻されるため、リワークが行われる。すなわち、基板S1,S2の表面上のフォトレジスト膜が除去され、洗浄された後に、塗布現像処理システム100により処理される。
【0045】
なお、洗浄ノズル51a〜51cからのDIWの吐出は、塗布現像処理システム100の操作者により停止されても良く、操作者が、基板S1および基板S2を現像ユニット30から取り出しても良い。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の現像ユニット30およびこれを備える塗布現像処理システム100によれば、現像ユニット30または塗布現像処理システム100において異常が発生し、表面が現像液で覆われた基板が現像ユニット30内に残った場合であっても、洗浄ノズル51a〜51cにより現像液を洗い流すことができるため、基板上のフォトレジスト膜の下地層が現像液で損傷されたり侵食されたりするのを抑制することができる。下地層が損傷されなければ、リワークを行うことができるため、基板を廃棄する必要はなく、歩留まりの低下を避けることが可能となる。
【0047】
次に、本発明の実施形態による現像ユニット30の変形例について説明する。図6を参照すると、洗浄ノズル51bは、鉛直方向に延びる吐出部51eを有しており、基板Sの搬送方向に直交する方向(コロ170の長手方向)に移動可能である。吐出部51eにも吐出孔が形成されており、ここからDIWが吐出される。洗浄ノズル51bがDIWを吐出しながら移動することにより、基板S上の現像液DLが洗い流される。この場合、DIWを吐出しながら図中で左右に移動しても良く、また、右端から左端へ移動しながらDIWを吐出し、左端に到達したときにDIWの吐出を停止して右端まで戻り、以下、これを数回繰り返しても良い。また、これとは逆に、左端から右端へ移動しながらDIWを吐出し、右端に到達したときにDIWの吐出を停止して左端まで戻るという手順を繰り返しても良い。すなわち、洗浄ノズル51bが一の方向に移動するときにのみDIWを吐出することにより、洗浄効率を高めることができる。また、洗浄ノズル51aおよび51cについても同様な構成を有することができる。このようにしても、現像ユニット30または塗布現像処理システム100において異常が発生し、表面が現像液で覆われた基板が現像ユニット30内に残ったときでも、洗浄ノズル51a〜51cにより基板上の現像液を洗い流すことができる。
【0048】
また、現像ユニット30および塗布現像処理システム100が正常に動作している間に、洗浄ノズル51a〜51cの吐出部51d(または51e)からDIWが基板S上に垂れると、現像むらが生じるため、たとえば図7(a)に示すように吐出部51の先端が基板Sの外側上方に位置するよう洗浄ノズル51a〜51cを配置すると好ましい。また、図7(b)に示す吐出部51fは、洗浄ノズル51bに対して旋回可能に構成されている。これによれば、正常動作時には、吐出部51fの先端が基板Sの外側上方に位置し、異常により現像ユニット30および塗布現像処理システム100が停止したときに、吐出部51fの先端が基板Sの内側上方に位置することができる。また、図7(c)に示すように、図6に示した変形例の洗浄ノズル51bを、吐出部51eの先端が基板Sの外側上方に位置し得るように移動させても良い。
【0049】
さらに、洗浄ノズル51a〜51cをコロ170の洗浄に利用することも可能である。図8(a)は、現像ユニット30の一部上面図であり、図8(b)は、現像ユニット30の一部側面図である。図示のとおり、コロ170の各々に対してトレイ(または受け皿)51pが設けられている。図示の例では、トレイ51pは、その上端がコロ170の上端よりも低く位置するように配置されており、これにより、コロ170の下部のみがトレイ51p内に入ることができる。製造ロットの間の塗布現像処理システム100がアイドル状態にあるときに、洗浄ノズル51a〜51cからDIWを吐出すると、DIWがトレイ51pに溜まる。このとき、たとえばコロ170を駆動装置60(図2)により回転すると、コロ170の外周面全体がDIWにより洗浄され得る。コロ170には基板の裏面が接するため、わずかではあるにしても、汚れる場合がある。このような汚れは、通常、操作者がワイプなどで拭き取ることにより、洗浄されるが、図8に示す構成によれば、そのような拭き取り洗浄の頻度を低減することが可能となる。洗浄ノズル51a〜51cをこのように利用すれば、製造歩留まりの低下の抑制だけでなく、洗浄頻度または洗浄時間の短縮を通してスループットの向上にも寄与し得る。
なお、トレイ51pを上下動可能に構成し、コロ170を洗浄するときに上昇させて、コロ170がDIW内につかるようにしても良い。
【0050】
以上、本発明の実施形態および変形例を参照しながら本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態および変形例に限ることなく、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変更または変形が可能である。
【0051】
たとえば、上記の実施形態においては、現像液供給領域30B、第1の搬送領域30C、および第2の搬送領域30Dに対応する洗浄ノズル51a、51b、および51cを配置したが、これらの洗浄ノズル51a〜51cの代わりに、現像液供給領域30Bから第2の搬送領域30Dに亘って基板Sの搬送方向に延びる1つの洗浄ノズルを設けても良い。
【0052】
また、洗浄ノズル51a〜51cを設けることなく、プレリンスノズル52により基板S上の現像液を洗い流しても良い。具体的には、プレリンスノズル52は、現像ユニット30および塗布現像処理システム100が正常に動作しているときは、図1に示すようにリンス領域30内に位置し、コロ170が停止したときに、リンス液(またはDIW)を吐出しながらリンス領域30Eから現像液供給領域30Bまで移動できるように構成することができる。
また、洗浄ノズル51a〜51cの代わりに、基板Sの搬送方向と直交または交差する方向に延び、DIWを吐出可能で、現像液供給領域30Bから第2の搬送領域30Dに亘って基板Sの搬送方向と平行な方向に移動可能な洗浄ノズルを設けても良い。
【0053】
また、洗浄ノズル51a〜51c(または、これらの代わりの1つの洗浄ノズル)には、吐出孔を有する吐出部51dが設けられていたが、他の実施形態では、吐出部51dおよび吐出孔の代わりに、洗浄ノズル51a〜51c(1つの洗浄ノズル)の下面にスリットを設けて、スリットからDIWを吐出させても良い。
【0054】
また、基板Sの搬送方向に直交する方向(コロ170の長手方向)に移動可能な洗浄ノズル51b(図6)は、鉛直方向から傾いた吐出部51dを有しても良い。
【0055】
また、コロ170が停止したときに、基板Sを傾斜させても良い。具体的には、洗浄ノズル51a〜51c(または1つの洗浄ノズル)が上方に設けられる側(図3で言えば、基板Sの右側端)の下方に、コロ170の間を通って上下動できるように昇降ピンを配置し、昇降機構により昇降ピンを上昇させて基板Sを傾けても良い。これによれば、洗浄ノズル51a〜51c(または1つの洗浄ノズル)からのDIWにより現像液を洗い流す場合に比べ、基板S上の現像液をより迅速に洗い流すことが可能となる。
【0056】
また、洗浄ノズル51a〜51cが動作して基板上の現像液を洗い流す例として、塗布現像処理システム100の加熱処理ユニット28における温度異常によりコロ170が停止した場合を例示したが、これに限られない。たとえば、塗布現像処理システム100の冷却ユニット25,32における温度異常、フォトレジスト塗布ユニット26におけるフォトレジスト液タンク内のフォトレジスト液の残量低下、または現像ユニット30における現像液やリンス液のリークなどに対応した警報信号を利用し、コロ170を停止し、洗浄ノズル51a〜51cを動作させるようにしても良い。また、現像ユニット30を備える塗布現像処理システム100が設置されるクリーンルームで停電があったときにも、たとえばバックアップ電源により、洗浄ノズル51a〜51cを動作させるようにしても良い。また、図3に示すバルブVとしてノーマリーオープン型のバルブを使用すると好ましい。
【0057】
さらに、第2の搬送領域30Dにおける基板Sの搬送方向に沿った下流側に、基板Sの表面に対して清浄空気を吹き付けるブローノズルを設けても良い。これによれば、リンス領域30Eにおいてリンス液により現像液を洗い流すに先立って、基板S上の現像液を吹き切ることにより、リンス効果をより高めることができる。この場合、フォトレジスト膜の現像は、ブローノズルにより現像液が吹き切られることにより実質的に停止される。なお、ブローノズルからの清浄空気により基板Sの表面が完全に乾燥するのを避けるため、ブローノズルとプレリンスノズル52とは互いに近接して(たとえば30mmの間隔で)配置されると好ましい。
【0058】
また、洗浄ノズル51a〜51c(または1つの洗浄ノズル)を2種類の液体を供給できるように構成しても良い。これによれば、使用するレジストによっては、たとえば始めにDIWを吐出して現像液を洗い流し、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤で更に洗浄することも可能となる。
【0059】
上述の実施形態においては、主にFPD用のガラス基板を用いる場合を説明したが、ガラス基板に限らず樹脂基板や半導体基板を用いる場合にも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0060】
100…塗布現像処理システム、1…カセットステーション、2…処理ステーション、4…インターフェースステーション、9…露光装置、30…現像ユニット、30A…導入領域、30B…現像液供給領域、30C…第1の搬送領域、30D…第2の搬送領域、30E…リンス領域、50…現像液供給ノズル、51a〜51c…洗浄ノズル、51d,51e,51f…吐出部、52…プレリンスノズル、53…リンスノズル、60…駆動機構、170…コロ、S…基板、DL…現像液、DIW…脱イオン水。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構により搬送される前記基板に現像液を供給する現像液供給部と、
前記現像液供給部に対し、前記搬送機構により搬送される前記基板の搬送方向の下流側に設けられ、前記現像液が供給されて表面が前記現像液で覆われた前記基板が前記搬送機構により搬送される現像領域と、
前記現像領域において、前記搬送機構が停止したときに前記現像領域に在る前記基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給部と
を備える現像装置。
【請求項2】
前記洗浄液供給部が、前記基板の表面に垂直な方向から傾いた方向に沿って前記洗浄液を供給する、請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記洗浄液供給部が、前記搬送方向に沿って延び、前記搬送方向と交わる方向に移動可能である、請求項1または2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記洗浄液供給部が、前記搬送方向と交わる方向に延び、前記搬送方向と平行な方向に移動可能である、請求項1または2に記載の現像装置。
【請求項5】
前記現像領域に対して前記搬送方向の下流側に設けられ、前記搬送機構により搬送される前記基板の表面を覆う現像液が洗浄液により洗浄される洗浄領域を更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の現像装置。
【請求項6】
前記現像領域に対して前記搬送方向の下流側に設けられ、前記搬送機構により搬送される前記基板の表面を覆う現像液が洗浄液により洗浄される洗浄領域を更に備え、
前記洗浄液供給部が、前記洗浄領域において前記搬送機構により前記洗浄領域へ搬送される前記基板に対し洗浄液を供給する、請求項4に記載の現像装置。
【請求項7】
基板上にフォトレジスト膜を形成するフォトレジスト膜形成装置と、
露光された前記フォトレジスト膜を現像する、請求項1から6のいずれか一項に記載の現像装置と
を備える塗布現像処理システム。
【請求項8】
基板上にフォトレジスト膜を形成し、露光された前記フォトレジスト膜を現像する現像装置を用いて当該フォトレジスト膜を現像する方法であって、
露光されたフォトレジスト膜を有する基板に対し、搬送機構により基板を搬送しながら現像液を供給する工程と、
前記現像液で表面が覆われた前記基板を前記搬送機構により搬送する工程と、
前記現像装置において発生した又は外部機器から受信した警報信号に応答して前記搬送機構を停止する工程と、
前記搬送機構を停止する工程により搬送が停止した前記基板であって、表面が前記現像液で覆われた前記基板に対して洗浄液を供給する工程と
を含む、フォトレジスト膜の現像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−124308(P2012−124308A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273529(P2010−273529)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】