説明

現像装置及びそれを用いた画像形成装置

【課題】現像ローラの磨耗を低減させ、装置の長寿命化を図り、高速でしかも高画質の画像を長期に渡って安定に得られる現像装置を提供する
【解決手段】現像ローラ3が弾性体で構成され、現像ローラ3に近接対向して金属製中間ローラ4を設け、中間ローラ4に近接対向して磁気ローラ5を設け、磁気ローラ5の表面に磁性キャリアとトナーからなる現像剤層17を形成して現像剤層17を中間ローラ4側に搬送して、現像剤層17中のトナーのみを中間ローラ4に転移してトナー層18を形成し、トナー層18を中間ローラ4から現像ローラ3へ転移して像担持体2の表面に接触させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を利用した複写機,プリンタ,ファクシミリ,それらの複合機などの画像形成装置に用いる現像装置に係り、特に磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる2成分現像剤を使用し、現像ローラ上に帯電されたトナーのみを保持させて静電潜像に接触して現像するハイブリッド方式の現像装置及びそれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を利用した複写機,プリンタ,ファクシミリ,それらの複合機などの画像形成装置における現像方式には、トナーと磁性キャリアを用いた2成分現像方式、トナーのみを現像剤として用いる1成分現像方式、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる2成分現像剤を使用し、現像ローラ上に帯電されたトナーのみを保持させて静電潜像に飛翔または接触させて該潜像を現像するようにしたハイブリッド現像方式などがある。
2成分現像方式は、キャリアによるトナーの帯電性に優れ、長寿命化が可能であると共にベタ画像の均一化などの利点がある反面、(1)現像装置が大きく複雑になる、(2)トナー飛散やキャリア引きが発生する、(3)キャリアの耐久性によって画質が変化するなどの欠点を有している。
【0003】
また、1成分現像方式は、現像装置がコンパクトでドット再現性も優れているが、(1)現像ローラの劣化のために耐久性が低く、現像装置を交換するため消耗品価格が高価になる、(2)選択現像が発生するなどの欠点を有している。一方、ハイブリッド現像方式は、2成分現像方式と1成分現像方式を組み合わせた方式で、ドット再現性に優れ、長寿命化ならびに高速の画像形成が可能な方式ではある。
【0004】
ハイブリッド現像に関する従来の技術としては、米国特許第3866574号明細書に、像担持体に対して非接触に設置したドナーローラ(現像ローラ)上に非磁性トナーで薄層を形成し、交流電界によって像担持体上の潜像に該トナーを飛翔させる提案がなされている。また米国特許第3929098号明細書には、磁気ローラを用いて現像剤をドナーローラまで搬送させ、このドナーローラ上にトナーを転移させてトナー層を形成する現像装置が示されている。
【0005】
しかしながらこれらの提案では、2成分現像剤を採用してドナーローラ上への薄層形成は可能なものの、トナーの帯電が高くなった場合にドナーローラ上のトナーの分離が困難になり、強い交流電界が必要とされる。この電界が像担持体上のトナー層を乱してしまうので、色重ねなどには間題を有していた。そのため特開平3−113474号公報には、ドナーローラと像担持体の間にワイヤからなる補助電極を設け、この補助電極に弱い交流電界を印加して現像されたトナーを乱さないようにした、所謂、パウダークラウド現像法が提案されている。
これらの従来技術は、ハイブリッド現像方式を用いた非接触現像である。非接触現像の場合、感光体と現像ローラとのギャップは、数10μmでかつ精度良く保つ必要があること及び現像ローラに交流を印加するなど、現像装置の構成が複雑になるばかりか、微細な網点画像や階調の再現性が不十分であるという問題を有している。
【0006】
一方、ハイブリッド現像方式を用いた接触型の現像装置は、特開昭55−77764号公報に現像ローラにスポンジローラを用いて接触現像を行う方法や、特許第3356948号公報、特許第3404713号公報には金属スリーブに弾性ローラを嵌合させた現像ローラを用いて接触現像を行う方法などが提案されている。
【0007】
一般に、静電潜像の形成部材として、基板が金属製のドラムで構成される感光体を用いる電子写真の画像形成装置において、現像ローラと感光体が接触して現像が安定に実施される現像領域を確保するために、現像ローラをゴムやスポンジなどの弾性体で構成し、一定の圧力で感光体に押し付ける必要がある。しかしながら、ゴムやスポンジなどで構成された現像ローラは、ブレードなどの規制部材での摺動に弱いことや磁性キャリアを用いた2成分現像剤での磨耗に弱いなどの問題がある。
【0008】
前記特許第3356948号公報、特許第3404713号公報は、この問題を解決するための提案であるが、感光体を金属スリーブで擦るため感光体表面が傷つきやすい問題や金層スリーブが弾性ローラと剥がれて現像ローラの長寿命化を図れないなどの問題を有している。
【特許文献1】米国特許第3866574号明細書
【特許文献2】米国特許第3929098号明細書
【特許文献3】特開平3−113474号公報
【特許文献4】特開昭55−77764号公報
【特許文献5】特許第3356948号公報
【特許文献6】特許第3404713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上のように、従来のハイブリッド現像方式を用いた現像装置で接触現像を実現させるためには、感光体と接触する現像ローラは弾性体で構成される必要がある。しかしながら、弾性体で構成された現像ローラを磁性キャリアとトナーで構成される2成分現像剤で擦りながら現像ローラ表面にトナーを所定量付着させる工程において、現像ローラの表面が2成分現像剤で磨耗して、表面が粗くなり、トナーの付着が不均一になることから、現像ローラの寿命が短くなる傾向があった。
【0010】
また、金属スリーブを弾性ローラの表面に嵌合させた現像ローラを用いた方法においても、感光体を金属スリーブで擦るため感光体表面が傷つきやすい問題や金属スリーブが弾性ローラと剥がれるなどの問題があり、現像ローラの長寿命化を図ることが難しかった。
【0011】
本発明の目的は、上記欠点を除去し、現像ローラの磨耗を低減させ、装置の長寿命化を図り、高速でしかも高画質の画像を長期に渡って安定に得られるハイブリッド型の現像装置とそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため本発明の第1の手段は、磁性キャリアとトナーの2成分現像剤を使用し、像担持体の表面に形成された静電潜像に前記トナーを付着して前記静電潜像を現像する現像ローラを備えた現像装置において、
前記現像ローラの少なくとも表面層が弾性体で構成され、その現像ローラに近接対向して金属製の中間ローラを設け、その中間ローラに近接対向して磁気ローラを設けて、
前記2成分現像剤と接して前記磁気ローラを回転することにより、磁気ローラの表面に磁性キャリアとトナーの混合物からなる現像剤層を形成してその現像剤層を前記金属製の中間ローラ側に搬送して、前記現像剤層中のトナーのみを前記中間ローラに転移してトナー層を形成し、その中間ローラと前記現像ローラの回転に伴って前記トナー層を中間ローラから現像ローラへ転移して、現像ローラ上のトナー層を前記像担持体の表面に接触させることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記磁気ローラおよび中間ローラの少なくともいずれか一方のローラの表面に凹凸が形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第3の手段は前記第1の手段において、前記磁気ローラに第1バイアス電源を接続し、前記中間ローラに第2バイアス電源を接続し、前記現像ローラに第3バイアス電源を接続して、
前記第1バイアス電源と前記第2バイアス電源の電位差により、前記磁気ローラ上に形成されている前記現像剤層中のトナーのみを前記中間ローラに転移する方向に作用する電界を形成し、
前記第2バイアス電源と前記第3バイアス電源の電位差により、前記中間ローラ上に形成されているトナーを前記現像ローラに転移する方向に作用する電界を形成することを特徴とするものである。
【0015】
本発明の第4の手段は前記第1の手段において、前記中間ローラの周速度vmidに対して前記現像ローラの周速度vdevが、 vmid>vdevの関係にあることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の第5の手段は前記第1の手段において、前記中間ローラ上にTm量のトナーを付着させ、その中間ローラを前記現像ローラに対して接触して回転させることにより、中間ローラ上のトナーを現像ローラに転移させて現像ローラ上にトナー付着量Tdのトナー層を形成するものであって、
現像ローラ上に所定のトナー付着量Tdを得るために、中間ローラの周速度vmidと現像ローラの周速度vdevと中間ローラ上のトナー付着量Tmの関係が、Td≒(vmid/vdev)・Tmとなるように設定したことを特徴とするものである。
【0017】
本発明の第6の手段は、感光体と、その感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、帯電した感光体の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を形成した感光体上にトナーを供給して前記静電潜像を顕像化する現像装置と、その現像装置によって前記感光体に形成されたトナー像を用紙に転写する転写装置と、転写されたトナー像を前記用紙に定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、前記現像装置が前記第1ないし第4のいずれかの手段の現像装置であることを特徴とするものである。
【0018】
本発明の第7の手段は前記第6の手段において、前記感光体の周速度vpcに対して前記現像ローラの周速度vdevが、vdev>vpcの関係にあることを特徴とするものである。
【0019】
本発明の第8の手段は前記第7の手段において、前記中間ローラの周速度vmidと前記現像ローラの周速度vdevと前記感光体の周速度vpc が、vmid>vdev>vpcの関係にあることを特徴とするものである。
【0020】
本発明の第9の手段は前記第6の手段において、前記感光体の周速度vpcに対して前記現像ローラの周速度vdevが、vdev<vpcの関係にあることを特徴とするものである。
【0021】
本発明の第10の手段は前記第9の手段において、前記中間ローラの周速度vmidと前記現像ローラの周速度vdevと前記感光体の周速度vpc が、vdev<vmid<vpcの関係にあることを特徴とするものである。
【0022】
本発明の第11の手段は前記第10の手段において、前記感光体上の静電潜像に付着させるトナー量の最大値Tpc(max)を得るために、前記現像ローラの周速度vdevと、前記感光体の周速度vpcと、前記現像ローラ上のトナー付着量Tdの関係が、Tpc(max)≒(vdev/vpc)・Tdとなるように設定されていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の第12の手段は前記第6ないし第11の手段において、前記現像装置は異なる色のトナーを個別に装填した複数の現像ユニットを有してカラー画像を形成するように構成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、少なくとも表面層を弾性体で構成された現像ローラを直接キャリアを含んだ2成分現像剤で擦ることが防げ、かつ、中間ローラ及び現像ローラに安定したトナー層を形成することができるため、現像装置の長寿命化が図れ、高速でしかも高画質の画像を長期に渡って安定に得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を例示的に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る現像装置の概略側面図である。同図に示すように現像装置1は、現像ローラ3、中間ローラ4、磁気ローラ5、規制板6、トナーホッパー7内に設けた撹拌羽根8、リセットローラ9、バイアス電源10,11,12、現像剤撹拌スクリュー15a、15bなどを備えている。
【0026】
前記現像ローラ3は感光体2と対向するように近接配置され、前記中間ローラ4は感光体2とは反対側の位置で現像ローラ3と対向するように近接配置され、前記磁気ローラ5は現像ローラ3とは反対側の位置で中間ローラ4と対向するように近接配置されて、これら現像ローラ3と中間ローラ4と磁気ローラ5はほぼ横並びになっている。前記リセットローラ9は、現像ローラ3の下方に近接配置されている。
【0027】
トナーホッパー7内のトナー13は、撹拌羽根8により開口14から2本の現像剤撹拌スクリュー15a、15bの内のスクリュー15a側の現像剤16上に投下される。現像剤16は、磁性キャリアとトナーの2成分から成る。トナーホッパー7内から投下されたトナー13は、現像剤撹拌スクリュー15a、15bの回転により現像剤16と混合・撹拌され、現像剤16のトナー濃度が均一化されると共に、磁性体キャリアとトナーは摩擦帯電により互いに逆極性に帯電する。
【0028】
磁気ローラ5は、固定されたマグネットローラ(磁石体)と同心状でその周囲を回転するスリーブから成り、スリーブは反時計回り方向に回転する。この回転により現像剤16は、磁気ローラ5の外周面に吸着してスリーブの回転と同じ反時計回り方向に移動する。磁気ローラ5の回転と共に反時計回り方向に移動した現像剤16は、磁気ローラ5の外周に対向して設けた規制板6により所定の厚みの現像剤層17に規制される。
【0029】
規制板6によって掻き取られた外側の余剰な現像剤16は現像装置1内の壁に沿ってUターンして、再び現像剤撹拌スクリュー15b側に戻され、現像剤撹拌スクリュー15a、15bの回転により撹拌される。
規制板6により規制されて磁気ローラ5の外周面に形成された現像剤層17を時計回り方向に回転している中間ローラ4に接触させると共に磁気ローラ5と中間ローラ4の間に電界を作用させることにより、この中間ローラ4の外周上にトナー層18を形成する。
【0030】
すなわち、磁気ローラ5に保持される現像剤16を構成する磁性キャリアとトナーは、摩擦帯電により互いに逆極性に帯電しているので、磁気ローラ5と中間ローラ4の間に電界を作用させることにより、現像剤16中のトナーのみが中間ローラ4の外周上に付着して、トナー層18を形成する。
その後、中間ローラ4上に形成したトナー層18を中間ローラ4と反時計回り方向に回転する現像ローラ3を周速度差を持った状態で接触させると共に、中間ローラ4と現像ローラ3の間に電界を作用させて、中間ローラ4上に形成したトナー層18を現像ローラ3に転移させて、現像ローラ3の外周上に所定のトナー層19を形成する。前述の磁気ローラ5と中間ローラ4の間ならびに中間ローラ4と現像ローラ3の間の電界の形成は、前記バイアス電源10,11,12によってなされる。
【0031】
次に、現像ローラ3上のトナー層19を現像ローラ3の回転により感光体2と対向する部分に搬送して、感光体2に接触させると共に現像部に現像電界を作用させることにより感光体2上の静電潜像を現像して、感光体2の表面にトナー画像を形成する。感光体2と接触した後の現像ローラ3上のトナー層19は、現像ローラ3に接触して回転するリセットローラ9により、一部掻き取られ、または馴らされる。
【0032】
現像剤16に用いる磁性キャリアは、その粒径が100μmを超えると中間ローラ4上のトナー層18に刷毛目状のむらが目立つようになり、40μm以下では磁性キャリア付着が増加する傾向があるために、粒径が50〜100μmの磁性キャリアと粒径が5〜11μmのトナーを混合したものを使用した。
また、本実施形態では、規制板6を通過した磁気ローラ5上の現像剤層17のトナー濃度(Wt%:トナー重量×100/磁性キャリア重量)は、トナーの帯電量や現像剤の搬送量を考慮して3〜25Wt%の間に設定すれば良いが、より望ましくは、トナー粒径と磁性キャリア粒径に応じて決定される飽和トナー濃度(7〜25Wt%の範囲)になるように、撹拌混合室内の現像剤16のトナー濃度を規制板6を通過後の現像剤層17のトナー濃度よりも高く維持できるように構成する。
【0033】
ここで飽和トナー濃度は、充分高いトナー濃度(約15Wt%)に調合した現像剤16を投入し、磁気ローラ5のスリーブを回転させた場合に規制板6を通過後のトナー濃度として測定することができる。
【0034】
また、規制板6を通過後の現像剤層17のトナー濃度が飽和値をとる理由としては、現像剤層17が規制板6を通過する際に搬送可能な最大のトナー量は、磁性キャリア表面に静電力で吸着可能なトナー量、すなわち、1〜3層程度と考えられ、それ以上が磁性キャリアやトナーの間隙に保持されていたとしても、磁気ブラシの回転移動や規制板6を通過する際の磁気ブラシの揺動や規制板6との間に働く静電力等の作用により離脱してしまうためと考えられる。
【0035】
従って搬送可能なトナー量には限界があり、その値が飽和トナー濃度に相当するものと考えられる。従って、規制板6を通過した後の現像剤層17のトナー濃度をこの飽和値に設定すれば、トナー濃度検出センサーを設置することなく(装置構成を複雑化せずに)、現像剤層16における混合比を安定に維持できる利点がある。
磁性キャリアの材質としては、フェライト、マグネタイト、鉄粉などが適している。本方式は、トナー層を一旦中間ローラ4上に形成するため、一般に用いられている直接感光体の潜像を2成分現像剤で現像する方式より、幅広い磁性キャリアを使うことができる。そのため上記金属系の磁性キャリアのほか、樹脂キャリアも用いることができることが判った。フェライトキャリアとしては、嵩比重2.2〜2.7g/cm3、飽和磁化30〜95emu/gで略球形のものを用いることができる。 また、樹脂キャリアは嵩比重1.0〜1.6g/cm3、飽和磁化60〜80emu/gの球形および不定形のものを用いることができる。
トナーは、ポリエステル樹脂を主体に色材である顔料、帯電を制御する帯電制御剤、定着工程における剥離性を補助する離型剤を適宜の量を混合し、混練、粉砕、分級して所定の粒径にした後に、シリカやアルミナなどの外添剤を添加したものを用いた。または本方式では、スチレン・アクリル樹脂などを用いたトナーも同様に使うことができる。
【0036】
磁気ローラ5は先に述べたようにスリーブとマグネットローラから構成されるが、そのうちのスリーブはステンレスなどの金属製の円筒で、その表面は、現像剤16の搬送性を良くするためにサンドブラスト等により粗さRaで0.3〜1.5程度に粗くして微細な凹凸を形成したものを用いる。また、スリーブの金属表面に円周方向に均一な間隔で垂直に溝やリブなどの凹凸を付けたローラも使用可能である。スリーブ内に配置され固定されるマグネットローラは、磁極数は4極で、各磁極部の磁力は400〜1200ガウスの範囲で着磁した。また、磁気ローラ5のスリーブの周速度vmagは中間ローラ4の周速度vmidとの比が1.0〜5.0の範囲になるよう設定した。
【0037】
規制板6は、それと磁気ローラ5のギャップaを調整することにより、磁気ローラ5の回転により磁気ローラ5上に汲み上げられた現像剤16の搬送量を規制して、磁気ローラ5上に所定の厚さの現像剤層17を作る。本実施形態では、このギャップaは0.3〜0.8mmの範囲が望ましい。
【0038】
中間ローラ4は、ステンレス、鉄にニッケルメッキをしたもの、またはアルミなどの金属で、その表面はトナー層の搬送性を良くするために、サンドブラスト等で表面粗さがRaで、0.2〜1.5程度に粗くして微細な凹凸を形成したものを用いる。磁気ローラ5と中間ローラ4は、所定の間隔、ギャップb(0.3〜1.5mmで望ましくは、0.3〜0.5mm)に保たれ、バイアス電源11とバイアス電源12の電位差で生じる電界により、磁気ローラ5上の現像剤層17中のトナーのみが、中間ローラ4に移動して、中間ローラ4上に所定の厚さのトナー層18を作る。この時、バイアス電源11とバイアス電源12の電位差は200V〜1000Vの範囲で、絶対値ではバイアス電源12の方をバイアス電源11よりも大きく設定して、この電位差で生じる電界により中間ローラ4上に所定の厚さのトナー層18が形成される。
【0039】
現像ローラ3は図2に示すように、金属の芯金20に基材として、ウレタンゴムにカーボンなどの導電剤を混合させ抵抗を106〜1010Ωcmに調整した弾性層21(硬度は、Asker-Cで40〜70°)と、同じくウレタンゴムで同様な値に抵抗を調整し、かつ硬度がAsker-Cで70〜90°で表面粗さがRzで2〜9μmの表面層22を設けたものを用いた。
【0040】
弾性層21は、弾性の確保と電気抵抗の調整の役目をもっている。また、表面層22は、トナーの搬送性を確保すると共に耐摩耗性と感光体2の磨耗を保護し、現像ローラ3の長寿命化を図る役目をもっている。
【0041】
本実施形態ではこのように2層構造の現像ローラ3を用いたが、材質はウレタンまたはシリコーンなどのゴムにカーボンなどの導電剤を混合させ抵抗を106〜1010Ωcmに調整したので、かつ硬度と表面の粗さが上記の現像ローラ3と同じようなものであれば、同様に使用可能である。
【0042】
図3は、本実施形態の現像装置1において、現像ローラ3を中間ローラ4に接触させて押し込んだときの現像ローラ3の押し込み量と中間ローラ4上から現像ローラ3に転移するトナーの量の関係を調べた特性図である。この時、現像ローラ3と中間ローラ4には、トナーの転移に適切な電位差を設けた。
【0043】
この結果から、現像ローラ3の押し込み量を0.1mm以上にするとトナーの転移量が安定することが分かる。一方、押し込み量を増すと現像ローラ3と中間ローラ4との摩擦力が増え、両者を駆動するトルクが増す。そのため本実施形態では、現像ローラ3の中間ローラ4への押し込み量は、0.l〜0.3mmの範囲が適している。
【0044】
リセットローラ9としては、本実施形態ではウレタン製の単発泡のスポンジローラを用いた。発泡率は、1インチ当り50〜70個で、硬度は、Asker-Fで60〜90°が適している。現像ローラ3へのリセットローラ9の押し込み量は、現像ローラ3上のトナーのリセット性から0.1mm以上が適しているが、この押し込み量を増やすと上述した中間ローラ4と現像ローラ3との押し込み量と同じように駆動トルクが増すことから、0.1〜0.3mmの範囲が適している。
【0045】
図4は、本実施形態の現像装置1において、中間ローラ4に接続したバイアス電源11の電圧Vmidと現像ローラ3に接続したバイアス電源10の電圧Vdevとの電位差(Vmid−Vdev)によって、中間ローラ4上のトナー層18が、どれだけ現像ローラ3へ転移できるか調べた特性図である。この試験では、中間ローラ4の周速度vmidと現像ローラ3の周速度vdevの比(周速度比K)を1.5とした。
【0046】
この結果より、電位差(Vmid−Vdev)を200V以上に設定すれば、中間ローラ4上のトナー層18のほぼ全部を現像ローラ3へ転移できることが分かる。そのため本実施形態では、この電位差を250Vとした。
【0047】
図5は、本実施形態の現像装置1において、中間ローラ4の周速度vmidと現像ローラ3の周速度vdevの比(周速度比K1)を変えて、現像ローラ3上に転移したトナー層19のトナー量Tdと中間ローラ4上のトナー層18のトナー量Tmとの比(Td/Tm)を調べた特性図である。
【0048】
この結果から、周速度比K1が1付近以外では、Td/Tmは周速度比K1にほぼ比例することが分かる。周速度比K1が1付近、つまり、中間ローラ4の周速度vmidと現像ローラ3の周速度vdevがほぼ同じ付近では、中間ローラ4上のトナー層18を現像ローラ3が擦る力が弱まるため、現像ローラ3へのトナーの転移が不安定になるためである。
【0049】
図4および図5の結果から、本実施形態の現像装置1においては、中間ローラ4上のトナー層18のトナー量Tmとこの周速度比K1によって、現像ローラ3上のトナー層19のトナー量Tdを、次式のように決めることができる。
【0050】
Td≒(vmid/vdev)・Tm=K1・Tm ‥‥‥‥(1)
周速度比K1は図5の結果から分かるように1付近は不安定であること、及び周速度比K1の値を大きく設定すると駆動トルクが増すことから、実施形態では周速度比K1を1<K1<4の範囲に設定した。
【0051】
感光体2と現像ローラ3との押し込み量は、感光体2上の静電潜像を安定に現像できるように、上述の現像ローラ3と中間ローラ4との押し込み量と同じように0.1mm以上必要であるが、これも同様に押し込み量が増すと駆動トルクも増すため、0.1〜0.3mmの範囲が適している。
【0052】
感光体2に形成されるトナー層のトナー量Tpcは、上述の現像ローラ3上のトナー層19のトナー量Td、現像ローラ3の周速度vdevと感光体2との周速度vpcの周速度比K2(vdev/vpc)、及び感光体2の潜像電位と現像ローラ3へバイアス電源10から印加した電圧との電位差によって決まるが、その最大値Tpc(max)は、次式のように決めることができる。
【0053】
Tpc(max)≒(vdev/vpc)・Td=K2・Td ‥‥‥‥(2)
周速度比K2は、上述の中間ローラ4と現像ローラ3との関係のように1付近は不安定であること、及び周速度比K2の値を大きく設定すると駆動トルクが増すことから、本実施形態では感光体2の周速度vpcに対して現像ローラ3の周速度vdevをvdev>vpcの関係になるようにして、周速度比K2を1<K2<2の範囲に設定した。
【0054】
また、周速度比K2を1以上にすると上記(1)式の関係から、中間ローラ4の回転速度が大きくなり駆動トルクが増すことから、感光体2の周速度vpcに対して現像ローラ3の周速度vdevをvdev<vpcの関係になるようにして、周速度比K2をK2<1に設定し、具体的には周速度比K2の値を0.5〜0.95の範囲にすることもできる。
【0055】
図6は、本発明の実施形態に係る現像装置1を用いた画像形成装置(レーザープリンタ23)の全体の概略構成図である。
【0056】
感光体2として有機感光体(OPC)を用い、感光体2の周速度は100〜400mm/secで、感光体2は帯電ローラ24によって−400〜−700Vに帯電させられる。次にレーザー露光装置25によって、印刷する画像の静電潜像が感光体2上に形成される。このときレーザーで露光した部分と露光しなかった部分との電位(コントラスト電位)は約350V以上とし、現像ローラ3の周速度を感光体2の周速度の約1〜約2倍とし、更に現像ローラ3に−80〜−350Vの現像バイアスを印加して反転現像を行なう。
【0057】
印刷に用いる用紙は、用紙カセット26から給紙ローラ27により給紙され、搬送ローラ28によりレジストローラ29に搬送される。感光体2上に形成されたトナー像と同期してレジストローラ29から用紙が搬送され、転写ローラ30により感光体2上のトナー像は用紙に転写される。
【0058】
次にヒートローラ31とバックアップローラ32とで構成される定着器によって、用紙上のトナー像は定着され、更に搬送ローラ33と排紙ローラ34によって排紙トレイ35に搬送される。また、転写後、感光体2上に残ったトナーはクリーニング装置36によりクリーニングされ、感光体2は再び上述の帯電、露光、現像、転写工程を受ける。
【0059】
このようなレーザープリンタ23で、前述した条件で印刷をしたところ、画像濃度1.2〜1.8(O.D)で、高速でしかも高画質の画像を長期に渡って安定に得られることができた。また、長期印刷を行った場合においても、現像ローラ3や中間ローラ4の磨耗も少なく、かつ両ローラへのトナーのフィルミングが発生することもなかった。
【0060】
これは本発明が中間ローラ4に金属製のローラを用いることにより、磁性キャリアを用いた現像剤での磨耗を減らすことができることと、弾性体で構成された現像ローラ3の表面を金属製のブレードなどを当てて擦る手段を用いることなしに、現像ローラ3上に安定したトナー層を形成できることによる。
【0061】
また、中間ローラ4、現像ローラ3、感光体2のそれぞれの周速度の関係をvmid>vdev>vpcにすることも、高速でしかも高画質の画像を安定に得られる一因となっている。一方、中間ローラ4、現像ローラ3、感光体2のそれぞれの周速度の関係をvdev< vmid<vpcにすることにより、各ローラの駆動トルクを上げることなく、高速でしかも高画質の画像を安定に得られる一因となっている。
【0062】
図7は、本発明の現像装置1を用いた他の画像形成装置(カラーレーザープリンタ37)の全体の概略構成図である。
カラーレーザープリンタ37は、各色の現像ユニットを複数のベルト搬送ローラ38a、38b、38c、38dで張架された中間転写ベルト39の側面に配置し、中間転写ベルト39上にトナーによるカラー像を形成し、そのカラー像を用紙カセット26から搬送される用紙に転写し、定着ベルト43、加熱ローラ44、加圧ローラ45、バックアップローラ46からなる定着器で熱と圧力でトナーを溶融定着してカラー画像を形成する。
【0063】
現像ユニットは4式あり、それぞれシアン色トナーを装填したC現像ユニット、マゼンタ色トナーを装填したM現像ユニット、イエロー色トナーを装填したY現像ユニット、黒色トナーを装填したK現像ユニットで構成されている。
【0064】
各現像ユニットは同じ構成になっており、ここではK現像ユニットを例に構成を説明する。K現像ユニットは、第1の実施形態のように、現像装置1K、感光体2K、帯電ローラ24K、レーザー露光装置25K、感光体2K上のトナー像を中間転写ベルト39に転写する第1転写ローラ40K、クリーニング装置36Kで構成される。
【0065】
中間転写ベルト39は、複数のベルト搬送ローラ38a、38b、38c、38dで張架され、ベルト搬送ローラ38bで駆動、搬送される。ベルトクリーナ42は中間転写ベルト39上の残留トナーを除去する。第1転写ローラ40は、感光体2に対向して中間転写ベルト39の内側に配置される。
【0066】
用紙搬送経路は、用紙を堆積する用紙カセット26から、給紙ローラ27、レジストローラ29を経て、第2転写ローラ41と中間転写ベルト39の間を通過し、定着器へ至る。
【0067】
画像を形成する場合、感光体2上を帯電ローラ24で帯電させ、レーザー露光装置25で画像に応じた光をあてて、感光体2上の電位を落とす。その部位が感光体2の回転により、現像装置1の現像ローラ3に達し、トナー層と接すると帯電しているトナーが感光体2の静電潜像に付着する。次に感光体2上のトナー画像は、第1転写ローラ40が中間転写ベルト39を押し付ける部位で中間転写ベルト39上に転写される。
【0068】
各現像ユニットの感光体上のトナー画像は、中間転写ベルト39上に転写され、カラーのトナー画像が形成される。そして中間転写ベルト39の搬送により、第2転写ローラ41の部位で搬送されてきた用紙上にトナー画像は転写される。トナー画像が転写された用紙は、定着器に搬送され、熱と圧力により、トナーが溶融定着されカラー画像が形成される。
【0069】
本実施形態では、各カラー画像の画像濃度が1.2〜1.8(O.D)で、高速でしかも高画質の画像を長期に渡って安定に得られることができた。また、長期印刷を行った場合においても、現像ローラ3や中間ローラ4の磨耗も少なく、かつ両ローラへのトナーのフィルミングが発生することもなかった。
【0070】
これは本発明が中間ローラ4に金属製のローラを用いることにより、磁性キャリアを用いた現像剤での磨耗を減らすことができることと、弾性体で構成された現像ローラ3の表面を金属製のブレードなどを当てで擦る手段を用いることなしに、現像ローラ3上に安定したトナー層を形成できることによる。
【0071】
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る現像装置の側断面図である。同図における現像装置1の構成は、第1の実施形態と基本的には同じであるが、感光体2の回転方向が異なる。すなわち第1の実施形態では時計回り方向であったが、本実施形態では反時計回り方向である。そのため現像ローラ3、中間ローラ4、磁気ローラ5の回転方向も第1の実施形態とは逆になっている。
【0072】
本実施形態で使用するトナー、磁性キャリアの条件、及び規制板6や各ローラの設定条件などは第1の実施形態で述べた条件と同じであるので、重複する説明は省略する。
【0073】
図9は、第2の実施形態に係る現像装置1を用いた画像形成装置(カラーレーザープリンタ37)の全体の概略構成図である。
各部材の構成や動作などは図7を用いて説明した画像形成装置とほぼ同じであるが、中間転写ベルト39の搬送方向が図7で説明した画像形成装置と異なる。
本実施形態においても、各カラー画像の画像濃度が1.2〜1.8(O.D)で、高速でしかも高画質の画像を長期に渡って安定に得られることができた。また、長期印刷を行った場合においても、現像ローラ3や中間ローラ4の磨耗も少なく、かつ両ローラへのトナーのフィルミングが発生することもなかった。
【0074】
本発明が中間ローラ4に金属製のローラを用いることにより、磁性キャリアを用いた現像剤での磨耗を減らすことができることと、弾性体で構成された現像ローラ3の表面を金属製のブレードなどを当てで擦る手段を用いることなしに、現像ローラ3上に安定したトナー層を形成できることによる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る現像装置の概略側面図である。
【図2】その現像装置に用いる現像ローラの断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態において、現像ローラと中間ローラの押し込み量と中間ローラから現像ローラに転移するトナー量との関係を示す特性図である。
【図4】本発明の第1の実施形態において、中間ローラと現像ローラのバイアス電圧の電位差と中間ローラから現像ローラへ転移するトナー量との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第1の実施形態において、中間ローラと現像ローラの周速度の比と中間ローラから現像ローラに転移するトナー量の比との関係を示す特性図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る現像装置を適用したレーザープリンタの全体の概略構成図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る現像装置を適用したカラーレーザープリンタの全体の概略構成図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る現像装置の概略側面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る現像装置を適用したカラーレーザープリンタの全体の概略構成図である。
【符号の説明】
【0076】
1…現像装置、2…感光体、3…現像ローラ、4…中間ローラ、5…磁気ローラ、6…規制版、7…トナーホッパー、8…撹拌羽根、9…リセットローラ、10、11、12…バイアス電源、13…トナー、14…開口、15a、15b…現像剤撹拌スクリュー、16…現像剤、17…現像剤層、18、19…トナー層、20…芯金、21…弾性層、22…表面層、23…レーザープリンタ、24…帯電ローラ、25…レーザー露光装置、26…用紙カセット、27…給紙ローラ、28…搬送ローラ、29…レジストローラ、30…転写ローラ、31…ヒートローラ、32…バックアップローラ、33…搬送ローラ、34…排紙ローラ、35…排紙トレイ、36…クリーニング装置、37…カラーレーザープリンタ、38a、38b、38c、38d…ベルト搬送ローラ、39…中間転写ベルト、40…第1転写ローラ、41…第2転写ローラ、42…ベルトクリーナ、43…定着ベルト、44…熱ローラ、45…加圧ローラ、46…バックアップローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性キャリアとトナーの2成分現像剤を使用し、像担持体の表面に形成された静電潜像に前記トナーを付着して前記静電潜像を現像する現像ローラを備えた現像装置において、
前記現像ローラの少なくとも表面層が弾性体で構成され、その現像ローラに近接対向して金属製の中間ローラを設け、その中間ローラに近接対向して磁気ローラを設けて、
前記2成分現像剤と接して前記磁気ローラを回転することにより、磁気ローラの表面に磁性キャリアとトナーの混合物からなる現像剤層を形成してその現像剤層を前記金属製の中間ローラ側に搬送して、前記現像剤層中のトナーのみを前記中間ローラに転移してトナー層を形成し、その中間ローラと前記現像ローラの回転に伴って前記トナー層を中間ローラから現像ローラへ転移して、現像ローラ上のトナー層を前記像担持体の表面に接触させることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1記載の現像装置において、前記磁気ローラおよび中間ローラの少なくともいずれか一方のローラの表面に凹凸が形成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項1記載の現像装置において、前記磁気ローラに第1バイアス電源を接続し、前記中間ローラに第2バイアス電源を接続し、前記現像ローラに第3バイアス電源を接続して、
前記第1バイアス電源と前記第2バイアス電源の電位差により、前記磁気ローラ上に形成されている前記現像剤層中のトナーのみを前記中間ローラに転移する方向に作用する電界を形成し、
前記第2バイアス電源と前記第3バイアス電源の電位差により、前記中間ローラ上に形成されているトナーを前記現像ローラに転移する方向に作用する電界を形成することを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項1記載の現像装置において、前記中間ローラの周速度vmidに対して前記現像ローラの周速度vdevが、 vmid>vdevの関係にあることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項1記載の現像装置において、前記中間ローラ上にTm量のトナーを付着させ、その中間ローラを前記現像ローラに対して接触して回転させることにより、中間ローラ上のトナーを現像ローラに転移させて現像ローラ上にトナー付着量Tdのトナー層を形成するものであって、
現像ローラ上に所定のトナー付着量Tdを得るために、中間ローラの周速度vmidと現像ローラの周速度vdevと中間ローラ上のトナー付着量Tmの関係が、Td≒(vmid/vdev)・Tmとなるように設定したことを特徴とする現像装置。
【請求項6】
感光体と、その感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、帯電した感光体の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を形成した感光体上にトナーを供給して前記静電潜像を顕像化する現像装置と、その現像装置によって前記感光体に形成されたトナー像を用紙に転写する転写装置と、転写されたトナー像を前記用紙に定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記現像装置が請求項1ないし4のいずれか1項記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成装置において、前記感光体の周速度vpcに対して前記現像ローラの周速度vdevが、vdev>vpcの関係にあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7記載の画像形成装置において、前記中間ローラの周速度vmidと前記現像ローラの周速度vdevと前記感光体の周速度vpc が、vmid>vdev>vpcの関係にあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項6記載の画像形成装置において、前記感光体の周速度vpcに対して前記現像ローラの周速度vdevが、vdev<vpcの関係にあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9記載の画像形成装置において、前記中間ローラの周速度vmidと前記現像ローラの周速度vdevと前記感光体の周速度vpc が、vdev<vmid<vpcの関係にあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項9または10記載の画像形成装置において、前記感光体上の静電潜像に付着させるトナー量の最大値Tpc(max)を得るために、前記現像ローラの周速度vdevと、前記感光体の周速度vpcと、前記現像ローラ上のトナー付着量Tdの関係が、Tpc(max)≒(vdev/vpc)・Tdとなるように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項6ないし11のいずれか1項記載の画像形成装置において、前記現像装置は異なる色のトナーを個別に装填した複数の現像ユニットを有してカラー画像を形成するように構成したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−25700(P2009−25700A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190682(P2007−190682)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(302057199)リコープリンティングシステムズ株式会社 (1,130)
【Fターム(参考)】