球状波面を使用した複雑な表面形状の測定
【課題】 内部円錐などの複雑な表面形状を測定するための干渉方法およびシステムを提供する。
【解決手段】局部球面測定波面(例えば、球面波面および非球面波面)を使用して、円錐表面(および他の複雑表面形状)を干渉法を使用して特性化することが可能である。詳細には、複雑表面形状は、測定点基準に対して測定される。これは、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差(例えばゼロOPD)を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する仮想表面(152)の曲率半径を変化させることによって達成される。
【解決手段】局部球面測定波面(例えば、球面波面および非球面波面)を使用して、円錐表面(および他の複雑表面形状)を干渉法を使用して特性化することが可能である。詳細には、複雑表面形状は、測定点基準に対して測定される。これは、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差(例えばゼロOPD)を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する仮想表面(152)の曲率半径を変化させることによって達成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学計測に関する。
【背景技術】
【0002】
(優先権の主張)
本出願は、米国特許法§119(e)の下に、本願明細書にそのすべての内容を援用する、2001年10月16日に出願した、「MEASUREMENT OF COMPLEX SURFACE SHAPES USING A SPHERICAL WAVEFRONT」という名称の仮特許出願第60/329,627号の優先権を主張するものである。
【0003】
表面形状の正確な測定は、製造者に共通の課題である。エンジン部品、磁気記憶装置用コンポーネント、フラットパネル・ディスプレイ、成形してテクスチャを付けたプラスチック表面、メカニカル・ポンプ表面およびシール、鋳貨等は、計測を必要とする製造アイテムの一例である。これらおよび他の産業市場では、非平坦プリズム状表面を有する部品の高速かつ正確な計測の必要性が急速に増加している。このような部品には、三次元(3D)形状のせいぜい直径2mm、深さ75mm、公差0.5μm程度の表面を有していることがしばしばである三次元(3D)の円錐、シリンダおよび球が含まれている。エンジン、ポンプおよび他の水圧システムにおける基本的なビルディング・ブロックである燃料装置のバルブは、その重要な一例である。円錐形状のこのような部品を公差仕様の範囲内で製造することがより重要である。例えば、漏れに密接に関係しているため、バルブ・シートの粗さはバルブ機能にとって重要であり、規定の粗さに合致しないバルブ・シートは、漏れやすいバルブをもたらすことになる。また、このような表面の多くは、狭い円筒状の孔中に深い凹所をなしており、正確な計測には、により多くの課題がある。
【0004】
現在、燃料装置のコンポーネントに対する測定のほとんどは、機械的すなわち触覚(例えばスタイラス・ゲージ)によるものであり、この業界には、機械技法と比較した場合、処理能力、データ密度および不確実性の改善が可能な、例えば干渉を使用した光学技法への移行に対する強い関心が存在している。スタイラス・ゲージの線形トレースに対して、光学系による重要な利点の1つは、表面測定の「3D」態様にある。しかしながら、内部円錐などの工業部品の表面の多くは、ミラー、プリズムおよびレンズなどの通常の光学試験サンプルと比較すると、その特異な形状および表面テクスチャのため、光学的な測定が困難である。
【特許文献1】米国特許第6,359,692号
【特許文献2】米国特許出願第10/144,527号、
【特許文献3】米国仮出願第60/339,214号
【特許文献4】米国特許第6,195,168号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、内部円錐などの複雑な表面形状を測定するための干渉方法およびシステムを特徴としている。バルブ・システムの半分は、正確な計測を必要とする最も一般的な内部円錐である。バルブの整合部分は一般的に、ボール、整合円錐(通常、内部円錐より若干鋭角であり、場合によってはセグメント化されている)およびシリンダ(円錐との意図する接触領域に若干のテーパが施されていることがしばしばである)の3つのタイプのうちの1つである。いずれの場合においても、円錐と整合部分の間の接触表面積のため、内部円錐の「粗さは」は重要である。粗さは、円錐内に接触径で位置している理想球からの円
錐表面の偏差を表している。これが、いわゆる、システムにおけるゲージ(他のインプットと共に)と一致した圧力、燃料パルスの持続期間の精度およびリーク(滴下)である。
【0006】
バルブ接触表面は、底がノック・アウトされたパイ・プレートと見なすことが可能である。接触表面のこの描写は、一般的に3つのすべてのタイプの整合部分に対して有効である。接触表面の粗さは、すべてのタイプのバルブに対して極めて重要である。他の円錐と整合する円錐の場合、円錐角度および接触表面の直線性も同じく極めて重要である。
【0007】
通常、臨界円錐表面形状特性は、ボールあるいは類似の可動部品と整合した場合のリークの原因となる特性である。したがって、これらの部品の製造者にとって最も重要な測定は、例えば、バルブの実際の整合ボールの位置と同じ位置に置かれた仮想球を想定して、円錐表面が理想からどの程度逸脱しているかを示す測定である。したがって、円錐軸の近傍の、表面の環状円錐形状セグメントを、球の中心からのほぼ垂直の入射から見える位置に配置された光学基準点に心出しされた球に対する円錐表面形状(あるいは他の複雑な表面形状)の偏差を評価し得れば、理想的な計測技法である。
【0008】
本発明者は、局部的に球状の測定波面(例えば、球状と非球状の波面)を使用して、円錐表面(および他の複雑な表面形状)を干渉計で特性評価し得ることを認識している。詳細には、複雑な表面形状は、測定点基準に対して測定される。これは、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差(例えばゼロOPD)を生成すべく、測定波面を反射する理論試験表面に対応する仮想表面の曲率半径を変化させることによって達成される。この仮想表面は、光学測定表面と呼ばれている。光学測定表面の曲率半径は、干渉計のテレセントリック部分のOPDを走査することによって変化させ得る。
【0009】
円錐表面を有する部品の場合、点基準は整合球の中心に近い。円錐表面と正接接触するように光学測定表面の曲率半径を走査することにより、部品の表面と光学測定表面の間の間隙を測定することができる。
【0010】
好ましくは、この技法を使用して最適測定のための2つの条件を満足するようにシステムを構成しなければならない。第1に、光学測定表面は、部品の表面に局部的に整合させなければならない。つまり、光学測定表面は、部品の表面の一部に正接接触させなければならない。光学測定表面を部品の表面の一部に正接接触させることにより、システムは、部品の表面に対して直角の方向から部品を干渉計で測定することが可能である。したがって、画素の横方向の較正は、対象物の表面の3次元的性質に対して、少なくとも1次に対しては敏感ではなく、同様に、干渉計による距離測定の精度が画像化検出器の横方向の解像度によって犠牲になることもない(少なくとも1次に対しては)。干渉顕微鏡の横方向の画像解像度は、一般的に干渉測定における高さの解像度より1000倍劣っているため、このことは重要である。また、光学測定表面と部品の表面が正接接触することにより、部品の表面で反射した光を集光するための最適構成が得られ、それにより、局部部品法線に沿って光が照射され、かつ、集光されることになる。
【0011】
第2に、部品の表面は、下流側の検出器に対して焦点が合っていなければならない。下流側の検出器に対して焦点が合っていることにより、横方向の解像度(すなわち部品表面の平面内における解像度)および干渉縞の円錐トラストが最適化される。また、この条件により、部品表面の傾斜に対する測定感度が抑制される。
【0012】
この技法を使用した干渉計によるシステムは、例えばコンピュータによる制御が可能である。部品表面の一部を測定するために、コンピュータは、点基準を移動させることなく、光学測定表面の半径を連続的に変化させる。測定表面と部品の表面が接触すると、コンピュータは、干渉パターンに対応する画像を検出器を介して獲得する一方で、光学点基準
に対するこれらの交点の位置を記録する。コンピュータは、アルゴリズムを使用して部品表面を復元し、かつ、解析する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一般的には、第1の態様では、本発明は干渉方法を特徴としている。この方法には、共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ測定表面および基準表面で反射させるべく導く工程と、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成すべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程が含まれている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成している。また、この干渉方法には、測定表面の円錐部分に接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程が含まれている。
【0014】
他の態様では、本発明は、コヒーレント長を有する共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ測定表面および基準表面で反射させるべく導く工程を含んだ干渉方法を特徴としている。この方法には、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成すべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程が含まれている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を画定している。この方法には、さらに、測定表面に接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を光源のコヒーレント長より長い距離に亘って変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程が含まれている。
【0015】
他の態様では、本発明は、コヒーレンス波長を有する共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ測定表面および基準表面で反射させるべく導く工程と、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成すべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程を含んだ干渉方法を特徴としている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成している。また、この干渉方法には、測定表面の円錐部分に接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程と、ラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程が含まれている。このラジアル・ハイト・プロファイルは、特定の曲率半径における光学測定表面に対する法線に沿った、特定の曲率半径における測定表面と光学測定表面の間の距離に対応している。
【0016】
さらに他の態様では、本発明は、既知の形状を有する較正アーチファクトを使用して干渉システムを較正するための方法を特徴としている。この方法には、共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ較正アーチファクトおよび基準表面で反射させるべく導く工程と、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程が含まれている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を画定している。この方法には、さらに、較正アーチファクトに接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程と、ラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程が含まれている。このラジアル・ハイト・プロファイルは、特定の曲率半径における光学測定表面に対する法線に沿った、特定の曲率半径における較正アーチファクトと光学測定表面の間の距離に対応している。干渉システムは、このラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて較正される。
【0017】
他の態様では、本発明は、干渉システムを特徴としている。この干渉システムには、コ
ヒーレント長を有する光源と、光源から測定波面および基準波面を引き出すべく配置された干渉計が含まれている。動作中、干渉計は、測定表面および基準表面で反射させるべく、それぞれ測定波面および基準波面を導き、さらに、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを生成するべく、反射した測定波面および基準波面を導いている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を画定している。また、この干渉システムには、干渉計に結合された、測定表面に接触させるべく光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させるための並進ステージが含まれている。この並進ステージは、光源のコヒーレント長より長い距離に渡って曲率半径を変化させている。この干渉システムには、さらに、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出するべく配置された検出器(例えばCCD検出器)が含まれている。
【0018】
前述の干渉方法およびシステムは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることが可能である。
一定の光路長差をゼロ光路長差にすることが可能である。
【0019】
曲率半径を光源のコヒーレント長より長い距離に渡って変化させることが可能である。あるいは、曲率半径を光源のコヒーレント長より短い距離に渡って変化させることが可能である。また、曲率半径を位相シフトアルゴリズムに従って変化させることが可能である。
【0020】
光学測定表面を球面または非球面光学測定表面にすることが可能であり、曲率半径を固定測定基準点に対して変化させることが可能である。
測定表面に円錐表面を持たせることが可能である。
【0021】
測定波面を測定対象物で反射させるべく導く工程には、測定表面の前に配置することが可能な測定基準点に向けて測定波面を集束させる工程を含めることが可能である。同様に、基準波面を基準表面で反射させるべく導く工程には、基準表面の前に配置することができる基準焦点に向けて基準波面を集束させる工程を含めることが可能である。さらに、基準波面を基準表面の湾曲部分で反射させることが可能であり、また、基準波面を反射して基準焦点に戻すことができる。光学測定表面の曲率半径を変化させる工程には、基準焦点を移動させる工程を含めることが可能であり、また、基準焦点を移動させる工程には、基準波面を基準焦点に向けて集束させるために使用される基準光学系を移動させる工程を含めることができる。曲率半径を変化させる工程には、さらに、基準光学系の移動と同時に基準表面の湾曲部分を移動させる工程を含めることができる。
【0022】
別法として、あるいは追加として、光学測定表面の曲率半径を変化させる工程に、測定基準点を移動させる工程を含めることも可能である。測定基準点を移動させる工程には、測定波面を測定基準点に向けて集束させるために使用される測定光学系を移動させる工程を含めることが可能である。測定表面は、測定光学系の移動と同時に移動させることができる。
【0023】
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを生成するべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程には、反射した測定波面および基準波面を互いに重畳させるべく、それらを平らな像平面に結像させる工程を含めることが可能である。干渉パターンは、平らな像平面で検出することが可能である。また、測定表面と正接する光学測定表面部分を平らな像平面に画像化することも可能である。画像化する工程には、コリメート光学系を測定基準点に位置決めする工程を含めることが可能である。別法として、あるいは追加として、画像化する工程に、測定基準点の近辺に絞りを位置決めする工程を含めることも可能である。
【0024】
上記方法および/またはシステムは、干渉画像を測定表面の一部にマップすることが可能であり、干渉画像中の1つの点と干渉画像中の共通基準点の間の距離は、光学測定表面における主光線角に関係している。干渉画像中の共通基準点は、反射した測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対応させることが可能である。
【0025】
上記方法および/またはシステムは、干渉パターンに基づいてラジアル・ハイト・プロファイルを生成することが可能であり、このラジアル・ハイト・プロファイルは、特定の曲率半径における光学測定表面に対する法線に沿った、特定の曲率半径における測定表面と光学測定表面の間の距離に対応している。上記方法および/またはシステムは、ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に測定表面を復元することが可能であり、また、測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定することが可能である。
【0026】
光学測定表面は、曲率半径を変化させている間に、測定表面の一部に正接接触させることが可能である。
測定表面の横方向の位置は、反射した測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対して移動させることが可能である。
【0027】
測定表面を像平面に画像化することが可能である。また、基準表面を像平面に画像化することも可能であり、重畳した反射測定波面および基準波面は、例えば電気光学検出器を使用して、像平面で検出することが可能である。検出した干渉パターンを記録し、例えばオフライン解析に使用することが可能である。記録されたこれらの干渉パターンは、コンピュータ・プロセッサを使用して解析することが可能である。
【0028】
干渉パターンの解析には、ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に測定表面を復元する工程を含めることが可能である。コンピュータ・プロセッサを使用して、ラジアル・ハイト・プロファイルおよび/または解析を決定/実行することが可能である。解析には、さらに、例えば特定の円錐径における測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定する工程を含めることが可能である。この偏差は、理想円錐表面に対して直角をなす方向に沿って決定することが可能である。円錐角度および円錐軸などのパラメータは、理想円錐表面から決定することが可能である。
【0029】
較正アーチファクトには例えば球面を持たせることが可能である。干渉システムを較正する工程には、ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に較正アーチファクトを復元する工程を含めることが可能である。較正工程には、さらに、復元された較正アーチファクトに基づいて、測定点基準に対する較正アーチファクトの位置を決定する工程を含めることが可能である。また、較正工程には、較正アーチファクトの位置に基づいて、光学測定表面を較正アーチファクトに対して移動させる工程を含めることが可能である。
【0030】
干渉システムでは、並進ステージを使用して基準表面を移動させ、それにより光路長差を変化させることが可能である。
干渉計には、基準波面を基準表面に導き、かつ、反射した基準波面を検出器に導くべく配置された基準光学系(例えば、基準波面を基準焦点に向けて集束させる基準レンズ)を備えることが可能である。並進ステージは、基準表面および基準光学系を移動させることによって光路長差を変化させることが可能である。
【0031】
基準表面は、平らな表面または湾曲した表面(例えば球面)にすることが可能である。
干渉システムには、測定表面を干渉計内に位置決めするためのオブジェクト・マウントを備えることが可能である。このオブジェクト・マウントは、曲率半径が変化した場合に
、測定光学表面と測定表面の少なくとも一部が接触するように、測定表面(例えば円錐測定表面)を干渉計内に位置決めすることが可能である。
【0032】
干渉計には、測定波面を局部球面測定波面の形にし、かつ、反射した測定波面を検出器に導くべく配置された測定光学系を備えることが可能である。並進ステージは、オブジェクト・マウントおよび測定光学系を移動させることによって光路長差を変化させることが可能である。この測定光学系には、測定波面を測定点基準に向けて集束させる対物レンズを備えることが可能である。測定点基準は、測定光学系の光軸上に配置することが可能である。別法として、あるいは追加として、測定光学系に開口絞りを備え、測定点基準をこの開口絞りに配置することが可能である。また、コリメート光学系を測定光学系に備えることも可能であり、測定点基準をこのコリメート光学系に配置することが可能である。このコリメート光学系により、測定光学系の開口数を増加させることが可能である。
【0033】
基準表面は、測定光学系と測定表面の間に配置することが可能である。
干渉計には、測定表面の一部を像平面に画像化する画像化光学系を備えることが可能である。また、この画像化光学系は、基準表面を像平面に画像化することも可能である。並進ステージは曲率半径を変化させることが可能であり、それにより、光学測定表面と像平面に画像化される測定表面部分が接触(例えば正接接触)する。検出器は、像平面に配置することが可能である。並進ステージを移動させることにより、画像の倍率を変化させることが可能である。
【0034】
干渉計には、テレセントリック部分を備えることが可能である。並進ステージは、テレセントリック部分の測定波面と基準波面の間の光路長差を変化させることにより、光学測定表面の曲率半径を変化させることが可能である。
【0035】
いずれの干渉システムにも、検出器および並進ステージと通信する円錐トローラを備えることが可能である。動作中、円錐トローラは、並進ステージに曲率半径を変化させることが可能であり、また、検出器からの干渉信号を記録することが可能である。
【0036】
干渉計には、例えばトワイマン・グリーン干渉計またはフィゾー干渉計を使用することが可能である。
光源には、広帯域光源、狭帯域光源あるいは単色光源を使用することが可能であり、また、点光源(例えばスーパルミネセント・ダイオード)あるいは拡大光源を使用することが可能である。
【0037】
本発明による実施形態は多くの利点を有しており、例えば、粗い表面および滑らかな表面の両方を測定することが可能である。また、円錐角度が異なる円錐表面を測定することが可能である。いくつかの実施形態では、多くの光コンポーネントが測定ビームおよび基準ビームの両方に対して共通であり、測定に対する光学系の不完全性の影響を緩和している。より一般的には、本発明による実施形態により、円錐測定表面および/または他の複雑表面に関する三次元情報が提供される。
【0038】
特に定義されていない場合、本明細書において使用されているすべての技術的および科学的用語には、本発明が属する分野の技術者に広く理解されている意味と同じ意味が含まれている。本明細書の中で言及されているすべての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、そのすべてが本願明細書に援用されている。競合する場合、定義を含めて本出願が支配することになる。また、システム、方法および実施例は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明の制限を何ら意図したものではない。
【0039】
本発明の他の特徴および利点については、以下の詳細な説明および特許請求の範囲の各
請求項から明らかになるであろう。
類似の参照記号は、全図を通して類似の構成要素を表している。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】走査基準アセンブリを備えたリンニク干渉計に基づくセンサの略図。
【図2(a)】図1に示すセンサの測定光学系の詳細を示す図。
【図2(b)】図1に示すセンサの代替測定光学系を示す図。
【図3】図1に示すセンサおよびx、y、zステージを備えた干渉システムの略図。
【図4】円錐部品表面に対する測定概念を示す略図。
【図5】光線幾何学および座標の詳細を示す図。
【図6】カメラ画像への座標マッピングを示す図。
【図7】光路長差(OPD)を関数とした相対ピクセル強度をプロットした図。
【図8】半径方向の断面プロファイルを高さデータを通して示すべくプロットした図。
【図9】得られたデータをデカルト座標系を使用して3D表現で示す図。
【図10】理論円錐をデータに当てはめる場合に使用されるパラメータを示す図。
【図11】最適円錐を控除した後の半径方向の断面プロファイルを残留データを通して示すべくプロットした図。
【図12】残りの部分(適合控除後における)の丸みプロファイルを示すべくプロットした図。
【図13】部品測定サイクルの流れ図。
【図14】較正アーチファクトを備えた、図3に示す干渉システムを示す図。
【図15】測定表面較正サイクルの流れ図。
【図16】基準点較正サイクルの流れ図。
【図17(a)】干渉システムを使用した浅い円錐の測定を示す図。
【図17(b)】図17(a)に示す干渉システムを使用した急峻な円錐の測定を示す図。
【図18(a)】干渉システムを使用した円錐表面の測定を示す図。
【図18(b)】図18(a)に示す干渉システムを使用した円筒状表面の測定を示す図。
【図19(a)】高さを測定するための干渉システムによる水平方向の平らな基準の参照を示す図。
【図19(b)】図19(a)に示す干渉システムを使用した円錐表面の測定を示す図。
【図20】上向き構成で配列された、精密部品取付具によって整列した図1に示すセンサの略図。
【図21】OPDスキャナを分離可能測定光学系上に備えた上向きセンサの略図。
【図22】結合フィゾー空胴を備えたセンサの略図。
【図23】外部円錐を測定するためのセンサの略図。
【図24】拡大光源を有するセンサの略図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
したがって、本発明による装置は、円錐軸の近傍の、表面の環状円錐形状セグメントを球の中心からの近垂直入射から見える位置に配置された光学点基準に心出しされた球に対する円錐および他の複雑表面形状の偏差を全光学評価している。
【0042】
図1は、エンクロージャ105内に収納された光センサ100の一実施形態を示したものである。センサ100は、ビーム・スプリッタ120からなる干渉計、測定光学系140および基準光学系130を備えている。光源110(例えば、ハロゲン・バルブ、発光ダイオード(LED)、スーパルミネセント・ダイオード(SLD)などの低コヒーレン
ス光源)は、イルミネータ・レンズ118およびビーム・スプリッタ120を介して、基準光学系130および測定光学系140をそれぞれの測定波面および基準波面で照射している。測定波面および基準波面は、測定表面(図示せず)および基準ミラー132で反射している。像平面では、画像化光学系160が、反射した測定波面および基準波面を平らな視野像平面162に画像化している。CCDカメラ164は、平らな視野像平面162に画像化された波面を検出している。
【0043】
干渉計はリンニク干渉計に類似しており、基準光学系130は、色分散および光収差を補償するべく、本質的に測定光学系140と全く同様にできている。測定光学系140は、とりわけ、主光線111が測定基準点150を通過するよう、測定基準点150に心出しされた物空間中に局部球面測定波面を生成するように設計されている。この場合、基準点150は、測定光学系140のひとみでもある。測定光学系140には、対物レンズ141およびコリメーティング・レンズ142が含まれている。コリメーティング・レンズ142は、周辺光線を集束させ、かつ、測定光学系140の開口数を増加させている。画像化光学系160は、このコリメーティング・レンズ142を通して周辺光線112を平らな像平面162に画像化している。この測定光学系140には2つのレンズが含まれているが、より一般的には、測定光学系は、光コンポーネントをもっと少なく(例えば単一レンズ)することも、あるいはもっと多くすることも可能である。同様に、基準光学系130にも2つのレンズが含まれているが、他の実施態様では、基準光学系の光コンポーネントをもっと少なくすることも、あるいはもっと多くすることも可能である。また、他の実施態様では基準光学系が完全に省略され、かつ、湾曲した基準ミラー132が平らな基準ミラーに置き換えられている。しかしながらこの後者の実施形態では、測定光学系における色分散および光収差を補償することは不可能である。この場合、ビーム・スプリッタ120と平らな基準ミラーの間に光コンポーネントを追加することにより、測定光学系140を補償することが可能である。このような光コンポーネントは、例えば適切に選択された1つまたは複数の平行ガラス板、あるいは分散が測定光学系140によって導入される分散と整合した無限焦点テレセントリック系を備えることが可能である。
【0044】
基準光学系130は、基準波面を基準焦点136に集束させている。基準焦点136に集束した基準波面は、湾曲した基準ミラー132と接触する。湾曲した基準ミラー132の曲率は、展開する基準波面と整合しており、基準波面を反射してビーム・スプリッタ120に向けて戻している。基準光学系130および基準ミラー132は、基準焦点136をビーム・スプリッタ120に対して移動させる並進ステージ134上に取り付けられている。基準焦点136を移動させることにより、測定波面と基準波面の間の光路長差(OPD)が変化する。並進ステージ134は、基準光学系130を基準ミラー132と共に移動させることにより、干渉計のテレセントリック部分のOPDを変化させている。
【0045】
測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定のOPDを生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面152を画定している。この実施形態では、基準ミラー132は、光学測定表面152が測定波面と基準波面の間のゼロOPDの表面に対応するように配列されている。したがって、測定表面152は、空間中のゼロOPDの瞬時軌跡を表しており、限られた範囲の光線角度に渡って、少なくとも実質的にすべての点が公称曲率半径における焦点に合っている。光学測定表面152は、測定光学系140および画像化光学系160の焦点表面と一致している。したがって、光学測定表面152と一致した測定表面が平らな視野像平面162に画像化され、また、基準波面が基準ミラー132で反射するゼロOPDを有する反射測定波面を生成している。
【0046】
センサ100は、コンピュータ199の制御の下に、並進ステージ134を走査することによってOPDを変化させている間、カメラ164から電子強度データを受け取ってい
る。基準ビーム光路長を調整することにより、測定表面152の曲率半径が変化し、測定点基準150に対する測定領域が膨張する風船のように有効に走査され、かつ、基準点150が実質的に固定された状態に維持される。
【0047】
図2(a)は、部品200の円錐部品表面202を測定するべく配列された測定光学系140をより詳細に示したもので、ここでは断面で示されている。主光線211および213の両方が、コリメーティング・レンズ142の中心付近に位置する測定基準点150を通過していることに留意されたい。コリメーティング・レンズ142は、測定表面152で反射した周辺光線212および214を集束させ、実質的に平らな中間実像262に戻している。
【0048】
図2(b)は、測定基準点150にコリメーティング・レンズが配置されていない測定光学系140の代替構造を示したものである。この場合、測定光学系140は、主光線211Bおよび213Bを測定点基準150に集束させる対物レンズ141を備えている。つまり、測定基準点150は、対物レンズ141の焦点面に位置している。開口絞り244は、測定基準点150に配置されている。対物レンズ141は、測定表面202で反射した周辺光線212Bおよび214Bを集束させ、実質的に平らな中間実像262Bに戻している。
【0049】
センサ100を取り付け、かつ、位置決めするための様々なシステム構成が可能であり、例えば図3では、干渉システム300は、ベース1210に取り付けられたピラー1202上のzステージ1200(すなわち垂直並進ステージ)に取り付けられたセンサ100を備えている。同じくベース1210に取り付けられたx、yステージ1220は、部品200を位置決めしている部品取付具1222をセンサ100に対して整列させている。ベース1210は、任意選択で、測定光学系140に対する部品200の角度配向を調整するための先端傾斜ステージ(図示せず)を備えている。コンピュータ199は、ステージングを始めとするシステム全体を制御している。
【0050】
図4を参照すると、円錐部品の表面202と接触するべく、光学測定表面の局部曲率半径が変化している。図に示す光学測定表面は、曲率半径が異なる2つの光学測定表面すなわち第1の光学測定表面351と第2の光学測定表面352で部品の表面202と接触している。光学測定表面のこれらの位置は、OPD並進ステージ134(図1参照)の2つの異なる位置に対応している。第1の光学測定表面351は、交点331で部品の表面202と接触している。また、図に示す主光線311は、交点331に対する照射光路および画像化光路を表している。主光線311が部品の表面202に対して実質的に直角をなしており(つまり、光学測定表面は、交点331で部品の表面202と正接接触している)、これは、部品の表面202の変形に対する光の戻りおよび感度を最大にするためには理想的な状態であることに留意されたい。交点331の他に、2つの交点341および342が示されているが、これは、第2の光学測定表面352と部品の表面202との光接触を表している。この場合、交点341および342に対応している2つの主光線321および322は、ほぼ垂直入射の状態にあるが、主光線311とは角度が異なっており、また、異なる長さを有している。
【0051】
図5は、測定幾何学をさらに詳細に示したもので、図4に示す主光線321および322と同様の特定の主光線451の角度および長さが示されている。ここでは、勾配すなわち主光線角をθ、方位角をψ、測定基準点150から光学測定表面152までの光線長をr、また、デカルト座標をx、y、zで定義している。測定表面152が実質的に球面である場合、光線長rは、対応する仮想球の半径と同じである。図6は、主光線角θおよび方位角ψをカメラ領域562上の平らな視野画像560上にマップする方法を示したものである。通常、マッピングには座標変換が必要であり、例えば、
ρ=Pθ (1)
である。ρは、画像に投影された中央基準点650に対するカメラ画像上の半径であり、Pは、実質的に固定の倍率である。OPDが変化している間、画像化系によって主光線角θが同じ画像半径にマップされるため、光学測定表面を走査している間、システムの倍率は常に変化する。この挙動は、一定の範囲内における対象物の位置に対して一定の倍率を維持するべく追及される、より一般的なテレセントリック画像化の挙動とは極めて異なっている。したがって、測定により、主光線角θおよび方位角ψを関数とした測定半径rを直接収集することが可能である。センサ100の光学特性に応じて、他の多くのマッピングが可能である。
【0052】
例えば、単色多重波長レーザ干渉法、位相シフト干渉法、赤外干渉法および低コヒーレンス干渉法を始めとする様々な干渉距離測定技法を使用して、光線長rを決定することが可能である。
【0053】
低コヒーレンス干渉法による手法の場合、測定方法は、走査型白色干渉計(SWLI)と共に使用される方法と同様である。図7は、SWLI方法を使用して得られた単一カメラ・ピクセルのデータ・セットの一例を示したものである。ゼロOPD位置付近における干渉強度信号613の局在化は、光源110(図1参照)がスペクトル的に広帯域であり、例えば600nmを中心とする100nmのスペクトル・バンド幅を有していると仮定した干渉法の特徴である。縞が局在化することにより、光学測定表面と画像ピクセルに対応する物体点が交差した場合のモーメントを正確に決定するための手段が提供される。走査運動は正確に制御されており、したがって、所与の物体点がいつゼロOPDに位置したかについての知識を直接光線長rに置き換えることが可能である。低コヒーレンス光源を使用することにより、様々な任意の技法を表面高さの決定に適用することが可能である。例えば、第1のピクセルの干渉データが、0μmの走査位置における縞円錐トラスト611中にピーク612を有する図7に示すようなデータであると仮定すると、第2のピクセルは、異なる走査位置、例えば10μmの位置に異なる縞円錐トラスト・ピークを有することになる。したがって、これらの画像ピクセルに対応する2つの物体点の間の半径rの差は10μmである。データを処理するためには、ティー ドレッセルら(T.Dresel et al.)がApplied Optics第31巻、919〜925ページ(1992年)に記載しているように、また、米国特許第5,398,113号に記載されているように、例えばコヒーレンス・エンベロープの検出あるいは周波数領域の解析が必要である。
【0054】
コンピュータ199は、OPDを変化させている間、干渉画像を記録している。コンピュータ199は、これらの画像からr(θ、ψ)データを決定し、かつ、このr(θ、ψ)データから異なる方位方向に沿ったラジアル・ハイト・プロファイルを生成している。ラジアル・ハイト・プロファイル中の個々のデータは、特定の曲率半径における光学測定表面152に対する法線に沿った、特定の曲率半径における部品の表面202と光学測定表面152の間の差に対応している。図8は、ラジアル・ハイト・プロファイル700を示したものである。
【0055】
図9を参照すると、ラジアル・ハイト・プロファイル・データは、例えば、
x=rsin(θ)cos(ψ)
y=rsin(θ)sin(ψ)
z=−rcos(θ) (2)
を使用して、r、θ、ψ座標系からより身近なx、y、zデカルト座標系の3D表現850に変換されている。例えば非線形最小2乗適合を使用して、最適理論表面851が3D表現850に適合されている。最適理論表面から、円錐角度、機器の光軸に対する円錐の心ずれ、機器の光軸に対する軸配向(すなわち傾斜)、および3D表現850に対する
特定の直径、例えば弁座径の位置を始めとするいくつかのパラメータが抽出される。図10を参照すると、同じく、3Dデータ・セット950に対応する最適理論円錐951に対する残留プロファイルτが計算されている。この残留プロファイルは、測定した部品表面202の最適理論表面851からの偏差である。
【0056】
先行する解析によってτ(θ、ψ)データが生成されると、図11に示すように、方位方向のデータ断面によって偏差プロファイル1000が示される。偏差プロファイルは、部品の表面202を表す高さデータに対する部品の表面202と理論最適円錐の間の差である。
【0057】
図12を参照すると、コンピュータ199は、同じく、選択された直径値における最適円錐を使用して、円形スライスに対する部品表面の最適円錐からの偏差を決定している。得られる丸みプロファイルは、スタイラス・ゲージのユーザには馴染みのフォーマットである。このプロファイルは、最適円錐の軸上の仮想基準点を起点とする垂直入射ベクトルの長さの変化を表している。等価的には、図11に示す直線性プロファイルは、部品表面の理想適合円錐表面からの偏差を表している。
【0058】
図13は、反復整列手順を含む部品測定サイクルを要約した流れ図である。部品取付具に部品が置かれると、システムは、既知の位置決めパラメータおよび前回の測定からのあらゆる追加情報を使用して、センサに対して部品を位置決めする。部品が所定の位置に位置決めされると、システムは、基準波面および測定波面のOPDを変化させ、光学測定表面を部品の表面に接触させる。OPDが変化している間、システムは、検出器上に画像化された干渉パターンを記録する。次に、光学測定表面と部品の表面が接触している主光線角に対応するピクセルの位置を突き止めるべく、個々のピクセルの強度がコンピュータによってOPDを関数として処理される。コンピュータは、次に、関連するピクセルに基づいてラジアル・ハイト・プロファイルを決定する。次に、理論的および/または実験的に決定された、システムに存在するあらゆる系統的誤差を含んだシステム・エラー・マップが提供され、続いてラジアル・ハイト・プロファイルからシステム・エラー・マップが控除される。コンピュータは、次に、ラジアル・ハイト・プロファイルを3Dデカルト座標データに変換し、それにより部品表面の測定部分が復元される。3Dデカルト座標データからシステム・エラー・マップを控除することにより、解析におけるこれらの誤差が補償される。
【0059】
システム・エラー・マップを確立する方法の1つは、既知の球面鏡を測定する方法である。測定光学系140および基準光学系130が光学的に全く同じであり、かつ、互いに完璧に整列している場合、あらゆる部分の表面偏差がゼロであるマップの測定が期待される(円錐とは逆に)。この状況では、測定したすべての高さ偏差は、システムの些細な不完全性を表している。この不完全性は、測定したこのマップを次に測定する円錐の測定値から控除することによって1次まで修正することが可能である。球面鏡が完全でない場合は、システム・エラー・マップからその形状(例えば、フィゾー干渉計測定によって知ることが可能である)を控除することが可能である。
【0060】
したがって、3Dデカルト座標データによってこれらの系統的誤差が補償され、実際の部品表面の正確なレンダリングがユーザに提供される。コンピュータは、次に、3Dデカルト座標データに対する最適形状を計算し、計算した最適形状から、センサに対する部品の位置に関連するパラメータを抽出する。コンピュータおよび/またはユーザは、これらのパラメータに基づいて、部品が十分に整列しているかどうかを決定する。部品が整列していない場合、部品の位置が調整され、測定サイクルが繰り返される。部品が整列している場合、コンピュータは、得られたデータに基づいて、部品表面のより詳細な特性化に進む。
【0061】
機器を正確に較正することにより、データを容易に正しく解釈することが可能である。較正には、例えば、点基準の正確な位置および測定球の絶対半径の正確な位置を決定する工程が含まれている。
【0062】
光学測定表面の形状全体を較正する場合、適切な較正済みアーチファクトを持たせることが有用である。例えば、半径が分かっている球面アーチファクトにより、球面光学測定表面を容易に較正することが可能である。図14は、アーチファクト取付具1422によって支えられた球面アーチファクト1400を備えた、システム300に対するこのような較正手順を示したものである。アーチファクト取付具1422は、x、yステージ1220を使用して位置決めされていることに留意されたい。x、yステージ1220は、表面の較正と測定の切換えを容易にするべく、部品取付具1222およびアーチファクト取付具1422の両方をサポートしている。球面アーチファクト1400は、既知の曲率半径を有しているため、この較正によって絶対半径基準が提供され、それによりセンサ100は、例えば丸みから、単純な偏差ではなく、部品の絶対径を正確に測定することが可能である。図15は、反復整列手順を含む測定基準点位置較正サイクルを要約した流れ図である。
【0063】
センサ100に対する測定基準点150の正確な位置を決定するためには、球面アーチファクト1400の代わりに、あるいは球面アーチファクト1400に追加して円錐アーチファクトを使用することが好ましい。図16は、このような手順を要約したものである。初期測定シーケンスは、上で説明した部品表面の測定シーケンス(図13参照)と類似しているが、円錐の形状が既知であるため、3Dデカルト座標データに対する最適表面を決定する必要はない。その代わりに、コンピュータは、測定基準点に対する既知表面の位置を計算している。アーチファクトが十分に整列すると、システムは、アーチファクトを測定基準点に対して中心をずらせ、中心がずれたアーチファクトの新しいデータ・セットを獲得する。この工程は4回繰り返され、δx、−δx、δyおよび−δyの増分量だけ測定基準点に対するアーチファクトの中心が外れる。コンピュータは、データ・セットの各々に対して、既知の円錐形状を複数の中心点650位置に対するデータに当てはめ、デカルト空間に復元された円錐の既知の円錐形状に対する最小偏差に対応する位置を選択する。したがって、データ・セットの各々は、中心点650の最適位置をもたらしている。これらの最適位置の平均が、検出器上への光軸の真の投影の最良予測として使用される。当然のことではあるが、この工程は、4回より少ない(あるいは4回より多い)測定を使用して実施することが可能である。複数回の測定により、円錐アーチファクトのあらゆる形状異常あるいは欠陥の補償が促進される。
【0064】
図17(a)および17(b)は、円錐角度に対する測定幾何学の柔軟性を示したものである。図17(a)には、光学測定表面2052に対して配置された、浅い(例えば円錐角度が90°を超える)円錐表面2002を備えた部品2000が示されている。主光線2011は、浅い部品表面2002に垂直入射で入射し、反射して測定光学系140を通って戻り、名目上平らな中間実像2062を結像している。また、図17(b)には、光学測定表面2052に対して配置された、急峻な(例えば円錐角度が90°未満の)円錐表面2006を備えた部品2005が示されている。主光線2012は測定光学系140を通過し、反射して中間実像2062を結像しているが、浅い円錐表面2002とは異なる画像半径ρに対応する異なる位置に結像している。
【0065】
測定には、対象物自体のデータとして役立てるべく、他の表面からデータを捕獲する工程を含めることが可能である。例えば、周囲の円筒状ボアあるいはいくつかの他のフィーチャに対する円錐の位置および配向、例えばシリンダによって確立される軸基準に対するコアのランアウトを知ることが重要である。データは円錐の測定と同時に捕獲することが
可能であり、円錐の測定と同時に捕獲しない場合、測定と測定の間の光学点基準の正確な変位を含む2工程方法が必要である。例えば、図18(a)は、円錐部分および円筒部分を有する部品2100に対して配置された広角度測定プローブ光学系2140を示したものである。光学測定表面2152Aは、部品2100と円錐部分2101で接触している。広角度測定プローブ光学系2140は、反射した主光線2111を像表面2199に画像化している。OPDを変化させることにより、測定基準点2182からの円錐部分2101の距離を測定することが可能である。図18(b)では、光学測定表面2152Bは、部品2100と円筒部分2102で接触している。広角度測定プローブ光学系2140は、同様に、部分2102で反射した主光線2112を像表面2199に画像化している。この場合、OPDを変化させることにより、変位した測定基準点2183からの円筒部分2102の距離を測定することが可能である。軸方向の収差により、変位した測定基準点2183は、測定基準点2182から量Δζだけz方向に移動している。この変位は、式2のzをz’=z+Δζに置き換えることによってオフライン・データ解析に適応することが可能である。この場合、光線角が恐らく鋭角過ぎるため、得られる広角度測定表面2152は、必ずしも完全な球である必要はなく、また、必ずしも平らな中間実像2199にマップする必要もないことに留意されたい。残留ひずみは、システムの任意の部分で光学系によって修正することが可能である。
【0066】
図19(a)および19(b)は、基準を参照する他の実施例を示したもので、この場合、水平表面が参照されている。このアプリケーションでは、精密z軸ステージおよびx、yステージが測定光学系140を測定部品2200に対して移動させている。特に図19(a)を参照すると、システムは、最初に、第1の測定点基準2282を使用して、基準参照部品2200上の基準表面2202の位置を測定している。主光線2211は、この構成の例示的光路を追跡している。図19(b)を参照すると、システムは、第2の測定点基準2283を提供するべくセンサ変位Δzを制御した後、円錐表面2201を測定している。主光線2212は、この構成の光路を示している。この両測定により、z方向に基準表面2202を参照した円錐表面2201の測定結果が得られる。さらに進んで、基準表面2202上の異なる位置におけるzを複数回に渡って測定することにより、先端および傾斜を含んだ円錐表面2201の配向を参照することが可能である。
【0067】
この実施形態は、センサが部品の上方に配置された構成になっているが、他の構成を使用することも可能である。図20を参照すると、精密部品取付具1702は、部品200のセンサ100に対する迅速な整列を容易にしている。部品取付具1702は、モータを備えたステージ運動を必要とすることなく、また、反復整列を必要とすることなく、部品200を測定基準点150および先端に対してz軸に沿って最小の中心外れで適切に位置決めしている。この場合、部品200は、精密部品取付具1702に運動学的に調整している。
【0068】
センサ100を改変することにより、複雑表面を正確に位置決めし、かつ、測定するための機能をさらに提供することが可能である。図21を参照すると、センサ1800は、部品取付具1850に統合された分離可能な測定光学系1840を備えている。測定光学系1840のOPD走査ステージ1834は、前述の実施形態における走査基準光学系の代替として固定基準アーム1830を可能にしている。したがって測定光学系1840および部品200は、共に移動している。この走査は、干渉計のテレセントリック部分のOPDを変化させている。センサ1800は、センサ100より広いOPD位置範囲に渡って適切な焦点を維持している。センサ1800による焦点の維持は、ステージ1834が下方(または上方)へ移動している間、光学測定表面が測定基準点から遠ざかる方向(または近づく方向)に移動することによるものであるが、測定点基準は、光学測定表面と同時に下方(または上方)へ移動している。正味の効果は、光学測定表面が干渉計の残りの部分に対して実質的に同じ位置を維持し、それにより、より広い範囲の曲率半径に渡って
焦点を維持していることである(このことは、システムの倍率が1に近い場合、特に云えることである)。OPDの位置に対して焦点を維持することにより、センサの横方向の解像度が向上する。
【0069】
前述の実施形態にはリンニク・タイプの干渉計が含まれているが、他のタイプの干渉計を同じ目的に適合させることが可能である。例えば、図22は、直列動作する2つのフィゾー空胴を備えたセンサ1900を示したものである。局部基準表面1932は、測定基準点1950と光学測定表面1952の間に配置されている。スペクトル的に帯域幅の広い照射システム1910は、走査型ファブリー−ペロー・エタロン1912を照射している。エタロン1912は、ビーム・スプリッタ1920によって測定光学系1940および基準表面1932を介して測定表面(図示せず)に導かれる測定波面を透過している。一方、基準波面は、ビーム・スプリッタ1920が測定光学系1940を介して基準波面を基準表面1932に導く前に、エタロン表面1964および1966で一度反射している。反射した測定波面および基準波面は、画像化光学系1960を介して検出器に結像する。エタロンからの追加反射により、測定波面および基準波面が追加結合する。ファブリー−ペロー・エタロン1912は、エタロン表面1964と1966の間の間隙を変化させることによってOPDを変化させる走査ステージ1962上に取り付けられている。この構成の利点は、測定波面および基準波面が共通光路のほとんどを共有していること、つまり、例えば、基準波面および測定波面の両方に対してほぼ同じ影響を及ぼしている測定光学系1940の不完全性が小さいことである。センサ1900は、縞円錐トラストに優れたスーパルミネセント・ダイオード(SLD)などの比較的サイズの小さい光源に対して有効である。
【0070】
他の実施形態では、図23に示すように、センサ2300は外部円錐を画像化することが可能である。基礎をなしている原理は同じであり、外部円錐表面2301が、この場合、図に示すように部品2305の内部に存在することがあり得る測定点基準2350に対して測定される。この場合、画像化光学系2360および測定光学系2340は、主光線2311および周辺光線2212の光路で示すように収斂光学測定表面2352を適切に集束させ、カメラ2364上の平らな視野画像2362に戻すべく配置されている。また、これには、OPD並進ステージ2334によって移動する基準光学系2330および基準表面2332の改変を必然的に伴っている。光源2310およびイルミネータ・レンズ2318は、光を外部円錐表面2301に適切に集光させるべく配置されている。
【0071】
前述の実施形態は、カメラに対して無限大で画像化される照射源(例えば点光源)を有している。図24は、異なる照射レイアウトを示したもので、光源2410の大きさは、少なくとも検出器のセンシング面積の大きさであり、画像化光学系のひとみに画像化される代わりに、最終画像162上に画像化されている。可能な拡大光源は、LEDアレイ、照射散乱スクリーンなどである。
【0072】
上で説明したすべての実施形態は、深いボアを覗き込むための内視鏡光学系を追加装備することが可能である。また、測定レグまたは基準レグのいずれか一方に色分散修正光学系を備えることにより、縞円錐トラストを改善することが可能であり、また、光学設計およびデータ処理を単純化することが可能である。
【0073】
上で説明した実施形態は、低コヒーレンス干渉法に対するものであるが、他の干渉技法を使用することも可能である。例えば、長コヒーレント長光源(例えばレーザ)を使用した干渉方法を使用することも可能である。位相シフト干渉法(PSI)は、このような技法の1つである。PSIでは、検出した干渉信号の位相が、例えば、光源の波長を変化させることによって、あるいは基準表面の位置にディザーを施すことによって変化している。波長または基準表面の位置を関数とした干渉信号の位相差は、干渉計内における全光路
差に直接関係しており、全光路差自体は、曲率半径が既知の較正球を測定することにより、基準点までの表面の距離に直接関連付けることが可能である。PSIでは、位相シフト・アルゴリズムに従って干渉画像が獲得されるため、干渉信号の個々の増分変化を、基準波面と測定波面の間の既知の波長変化すなわちOPD変化に関連付けることが可能である。PSI技法の例については、ピータ デ グルート(Peter de Groot)に対する「METHOD AND SYSTEM FOR PROFILING OBJECTS HAVING MULTIPLE REFLECTIVE SURFACES
USING WAVELENGTH−TUNING PHASE−SHIFTING INTERFEROMETRY」という名称の米国特許第6,359,692号、マイケル クッチェルら(Michael Kuchel et al.,)に対する「APPARATUS AND METHOD FOR PHASE−SHIFTING INTERFEROMETRY」という名称の米国特許出願第10/144,527号、およびレスリー エル デック(Leslie L.Deck)に対する「FREQUENCY
TRANSFORM PHASE−SHIFTING INTERFEROMETRY」という名称の米国仮出願第60/339,214号に見出すことが可能である。
【0074】
また、長波長(例えば、0.75〜10μmなどの赤外)干渉技法を前述の方法およびシステムに使用することも可能である。より長い光源波長を使用することによって限定測定体積を確立し、同じくこの限定測定体積を較正球の近傍に確立することにより、点基準に対する距離不確実性を小さくすることも可能である。この場合、単相測定で十分である。また、可視波長すなわち可視光を拡散反射する表面は、より長い波長に対して鏡として使用することが可能である。したがって、長波長光源を使用して粗い表面を特性化することが可能である。当然のことではあるが、長波長干渉法の場合、システム検出器および光コンポーネントには、光源波長で適切に動作するものを選択しなければならない。長波長干渉技法については、ザビエル コロナ デ レガら(Xavier Colonna de Lega et al.)に対する「INFRARED SCANNING INTERFEROMETRY APPARATUS AND METHOD」という名称の米国特許第6,195,168号に詳細に記載されている。
【0075】
以上、本発明による多数の実施形態について説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく様々な改変を加えることが可能であることは理解されよう。例えば、円錐バルブ表面の円錐テキストの中で説明したが、本発明は、例えば交番バルブ・シート幾何学、皿孔および面取り、非円錐円筒形状表面、およびシリンダと円錐あるいは球と円錐などの表面の共通部分を始めとする他の複雑表面形状にも適用される。したがって、他の実施形態は、特許請求の範囲の各請求項の範囲内である。
【技術分野】
【0001】
本発明は光学計測に関する。
【背景技術】
【0002】
(優先権の主張)
本出願は、米国特許法§119(e)の下に、本願明細書にそのすべての内容を援用する、2001年10月16日に出願した、「MEASUREMENT OF COMPLEX SURFACE SHAPES USING A SPHERICAL WAVEFRONT」という名称の仮特許出願第60/329,627号の優先権を主張するものである。
【0003】
表面形状の正確な測定は、製造者に共通の課題である。エンジン部品、磁気記憶装置用コンポーネント、フラットパネル・ディスプレイ、成形してテクスチャを付けたプラスチック表面、メカニカル・ポンプ表面およびシール、鋳貨等は、計測を必要とする製造アイテムの一例である。これらおよび他の産業市場では、非平坦プリズム状表面を有する部品の高速かつ正確な計測の必要性が急速に増加している。このような部品には、三次元(3D)形状のせいぜい直径2mm、深さ75mm、公差0.5μm程度の表面を有していることがしばしばである三次元(3D)の円錐、シリンダおよび球が含まれている。エンジン、ポンプおよび他の水圧システムにおける基本的なビルディング・ブロックである燃料装置のバルブは、その重要な一例である。円錐形状のこのような部品を公差仕様の範囲内で製造することがより重要である。例えば、漏れに密接に関係しているため、バルブ・シートの粗さはバルブ機能にとって重要であり、規定の粗さに合致しないバルブ・シートは、漏れやすいバルブをもたらすことになる。また、このような表面の多くは、狭い円筒状の孔中に深い凹所をなしており、正確な計測には、により多くの課題がある。
【0004】
現在、燃料装置のコンポーネントに対する測定のほとんどは、機械的すなわち触覚(例えばスタイラス・ゲージ)によるものであり、この業界には、機械技法と比較した場合、処理能力、データ密度および不確実性の改善が可能な、例えば干渉を使用した光学技法への移行に対する強い関心が存在している。スタイラス・ゲージの線形トレースに対して、光学系による重要な利点の1つは、表面測定の「3D」態様にある。しかしながら、内部円錐などの工業部品の表面の多くは、ミラー、プリズムおよびレンズなどの通常の光学試験サンプルと比較すると、その特異な形状および表面テクスチャのため、光学的な測定が困難である。
【特許文献1】米国特許第6,359,692号
【特許文献2】米国特許出願第10/144,527号、
【特許文献3】米国仮出願第60/339,214号
【特許文献4】米国特許第6,195,168号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、内部円錐などの複雑な表面形状を測定するための干渉方法およびシステムを特徴としている。バルブ・システムの半分は、正確な計測を必要とする最も一般的な内部円錐である。バルブの整合部分は一般的に、ボール、整合円錐(通常、内部円錐より若干鋭角であり、場合によってはセグメント化されている)およびシリンダ(円錐との意図する接触領域に若干のテーパが施されていることがしばしばである)の3つのタイプのうちの1つである。いずれの場合においても、円錐と整合部分の間の接触表面積のため、内部円錐の「粗さは」は重要である。粗さは、円錐内に接触径で位置している理想球からの円
錐表面の偏差を表している。これが、いわゆる、システムにおけるゲージ(他のインプットと共に)と一致した圧力、燃料パルスの持続期間の精度およびリーク(滴下)である。
【0006】
バルブ接触表面は、底がノック・アウトされたパイ・プレートと見なすことが可能である。接触表面のこの描写は、一般的に3つのすべてのタイプの整合部分に対して有効である。接触表面の粗さは、すべてのタイプのバルブに対して極めて重要である。他の円錐と整合する円錐の場合、円錐角度および接触表面の直線性も同じく極めて重要である。
【0007】
通常、臨界円錐表面形状特性は、ボールあるいは類似の可動部品と整合した場合のリークの原因となる特性である。したがって、これらの部品の製造者にとって最も重要な測定は、例えば、バルブの実際の整合ボールの位置と同じ位置に置かれた仮想球を想定して、円錐表面が理想からどの程度逸脱しているかを示す測定である。したがって、円錐軸の近傍の、表面の環状円錐形状セグメントを、球の中心からのほぼ垂直の入射から見える位置に配置された光学基準点に心出しされた球に対する円錐表面形状(あるいは他の複雑な表面形状)の偏差を評価し得れば、理想的な計測技法である。
【0008】
本発明者は、局部的に球状の測定波面(例えば、球状と非球状の波面)を使用して、円錐表面(および他の複雑な表面形状)を干渉計で特性評価し得ることを認識している。詳細には、複雑な表面形状は、測定点基準に対して測定される。これは、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差(例えばゼロOPD)を生成すべく、測定波面を反射する理論試験表面に対応する仮想表面の曲率半径を変化させることによって達成される。この仮想表面は、光学測定表面と呼ばれている。光学測定表面の曲率半径は、干渉計のテレセントリック部分のOPDを走査することによって変化させ得る。
【0009】
円錐表面を有する部品の場合、点基準は整合球の中心に近い。円錐表面と正接接触するように光学測定表面の曲率半径を走査することにより、部品の表面と光学測定表面の間の間隙を測定することができる。
【0010】
好ましくは、この技法を使用して最適測定のための2つの条件を満足するようにシステムを構成しなければならない。第1に、光学測定表面は、部品の表面に局部的に整合させなければならない。つまり、光学測定表面は、部品の表面の一部に正接接触させなければならない。光学測定表面を部品の表面の一部に正接接触させることにより、システムは、部品の表面に対して直角の方向から部品を干渉計で測定することが可能である。したがって、画素の横方向の較正は、対象物の表面の3次元的性質に対して、少なくとも1次に対しては敏感ではなく、同様に、干渉計による距離測定の精度が画像化検出器の横方向の解像度によって犠牲になることもない(少なくとも1次に対しては)。干渉顕微鏡の横方向の画像解像度は、一般的に干渉測定における高さの解像度より1000倍劣っているため、このことは重要である。また、光学測定表面と部品の表面が正接接触することにより、部品の表面で反射した光を集光するための最適構成が得られ、それにより、局部部品法線に沿って光が照射され、かつ、集光されることになる。
【0011】
第2に、部品の表面は、下流側の検出器に対して焦点が合っていなければならない。下流側の検出器に対して焦点が合っていることにより、横方向の解像度(すなわち部品表面の平面内における解像度)および干渉縞の円錐トラストが最適化される。また、この条件により、部品表面の傾斜に対する測定感度が抑制される。
【0012】
この技法を使用した干渉計によるシステムは、例えばコンピュータによる制御が可能である。部品表面の一部を測定するために、コンピュータは、点基準を移動させることなく、光学測定表面の半径を連続的に変化させる。測定表面と部品の表面が接触すると、コンピュータは、干渉パターンに対応する画像を検出器を介して獲得する一方で、光学点基準
に対するこれらの交点の位置を記録する。コンピュータは、アルゴリズムを使用して部品表面を復元し、かつ、解析する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一般的には、第1の態様では、本発明は干渉方法を特徴としている。この方法には、共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ測定表面および基準表面で反射させるべく導く工程と、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成すべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程が含まれている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成している。また、この干渉方法には、測定表面の円錐部分に接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程が含まれている。
【0014】
他の態様では、本発明は、コヒーレント長を有する共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ測定表面および基準表面で反射させるべく導く工程を含んだ干渉方法を特徴としている。この方法には、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成すべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程が含まれている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を画定している。この方法には、さらに、測定表面に接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を光源のコヒーレント長より長い距離に亘って変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程が含まれている。
【0015】
他の態様では、本発明は、コヒーレンス波長を有する共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ測定表面および基準表面で反射させるべく導く工程と、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成すべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程を含んだ干渉方法を特徴としている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成している。また、この干渉方法には、測定表面の円錐部分に接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程と、ラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程が含まれている。このラジアル・ハイト・プロファイルは、特定の曲率半径における光学測定表面に対する法線に沿った、特定の曲率半径における測定表面と光学測定表面の間の距離に対応している。
【0016】
さらに他の態様では、本発明は、既知の形状を有する較正アーチファクトを使用して干渉システムを較正するための方法を特徴としている。この方法には、共通の光源から引き出された測定波面および基準波面を、それぞれ較正アーチファクトおよび基準表面で反射させるべく導く工程と、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程が含まれている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を画定している。この方法には、さらに、較正アーチファクトに接触させるべく、光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出する工程と、ラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程が含まれている。このラジアル・ハイト・プロファイルは、特定の曲率半径における光学測定表面に対する法線に沿った、特定の曲率半径における較正アーチファクトと光学測定表面の間の距離に対応している。干渉システムは、このラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて較正される。
【0017】
他の態様では、本発明は、干渉システムを特徴としている。この干渉システムには、コ
ヒーレント長を有する光源と、光源から測定波面および基準波面を引き出すべく配置された干渉計が含まれている。動作中、干渉計は、測定表面および基準表面で反射させるべく、それぞれ測定波面および基準波面を導き、さらに、互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを生成するべく、反射した測定波面および基準波面を導いている。測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を画定している。また、この干渉システムには、干渉計に結合された、測定表面に接触させるべく光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させるための並進ステージが含まれている。この並進ステージは、光源のコヒーレント長より長い距離に渡って曲率半径を変化させている。この干渉システムには、さらに、曲率半径を関数とした干渉パターンを検出するべく配置された検出器(例えばCCD検出器)が含まれている。
【0018】
前述の干渉方法およびシステムは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることが可能である。
一定の光路長差をゼロ光路長差にすることが可能である。
【0019】
曲率半径を光源のコヒーレント長より長い距離に渡って変化させることが可能である。あるいは、曲率半径を光源のコヒーレント長より短い距離に渡って変化させることが可能である。また、曲率半径を位相シフトアルゴリズムに従って変化させることが可能である。
【0020】
光学測定表面を球面または非球面光学測定表面にすることが可能であり、曲率半径を固定測定基準点に対して変化させることが可能である。
測定表面に円錐表面を持たせることが可能である。
【0021】
測定波面を測定対象物で反射させるべく導く工程には、測定表面の前に配置することが可能な測定基準点に向けて測定波面を集束させる工程を含めることが可能である。同様に、基準波面を基準表面で反射させるべく導く工程には、基準表面の前に配置することができる基準焦点に向けて基準波面を集束させる工程を含めることが可能である。さらに、基準波面を基準表面の湾曲部分で反射させることが可能であり、また、基準波面を反射して基準焦点に戻すことができる。光学測定表面の曲率半径を変化させる工程には、基準焦点を移動させる工程を含めることが可能であり、また、基準焦点を移動させる工程には、基準波面を基準焦点に向けて集束させるために使用される基準光学系を移動させる工程を含めることができる。曲率半径を変化させる工程には、さらに、基準光学系の移動と同時に基準表面の湾曲部分を移動させる工程を含めることができる。
【0022】
別法として、あるいは追加として、光学測定表面の曲率半径を変化させる工程に、測定基準点を移動させる工程を含めることも可能である。測定基準点を移動させる工程には、測定波面を測定基準点に向けて集束させるために使用される測定光学系を移動させる工程を含めることが可能である。測定表面は、測定光学系の移動と同時に移動させることができる。
【0023】
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを生成するべく、反射した測定波面および基準波面を導く工程には、反射した測定波面および基準波面を互いに重畳させるべく、それらを平らな像平面に結像させる工程を含めることが可能である。干渉パターンは、平らな像平面で検出することが可能である。また、測定表面と正接する光学測定表面部分を平らな像平面に画像化することも可能である。画像化する工程には、コリメート光学系を測定基準点に位置決めする工程を含めることが可能である。別法として、あるいは追加として、画像化する工程に、測定基準点の近辺に絞りを位置決めする工程を含めることも可能である。
【0024】
上記方法および/またはシステムは、干渉画像を測定表面の一部にマップすることが可能であり、干渉画像中の1つの点と干渉画像中の共通基準点の間の距離は、光学測定表面における主光線角に関係している。干渉画像中の共通基準点は、反射した測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対応させることが可能である。
【0025】
上記方法および/またはシステムは、干渉パターンに基づいてラジアル・ハイト・プロファイルを生成することが可能であり、このラジアル・ハイト・プロファイルは、特定の曲率半径における光学測定表面に対する法線に沿った、特定の曲率半径における測定表面と光学測定表面の間の距離に対応している。上記方法および/またはシステムは、ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に測定表面を復元することが可能であり、また、測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定することが可能である。
【0026】
光学測定表面は、曲率半径を変化させている間に、測定表面の一部に正接接触させることが可能である。
測定表面の横方向の位置は、反射した測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対して移動させることが可能である。
【0027】
測定表面を像平面に画像化することが可能である。また、基準表面を像平面に画像化することも可能であり、重畳した反射測定波面および基準波面は、例えば電気光学検出器を使用して、像平面で検出することが可能である。検出した干渉パターンを記録し、例えばオフライン解析に使用することが可能である。記録されたこれらの干渉パターンは、コンピュータ・プロセッサを使用して解析することが可能である。
【0028】
干渉パターンの解析には、ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に測定表面を復元する工程を含めることが可能である。コンピュータ・プロセッサを使用して、ラジアル・ハイト・プロファイルおよび/または解析を決定/実行することが可能である。解析には、さらに、例えば特定の円錐径における測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定する工程を含めることが可能である。この偏差は、理想円錐表面に対して直角をなす方向に沿って決定することが可能である。円錐角度および円錐軸などのパラメータは、理想円錐表面から決定することが可能である。
【0029】
較正アーチファクトには例えば球面を持たせることが可能である。干渉システムを較正する工程には、ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に較正アーチファクトを復元する工程を含めることが可能である。較正工程には、さらに、復元された較正アーチファクトに基づいて、測定点基準に対する較正アーチファクトの位置を決定する工程を含めることが可能である。また、較正工程には、較正アーチファクトの位置に基づいて、光学測定表面を較正アーチファクトに対して移動させる工程を含めることが可能である。
【0030】
干渉システムでは、並進ステージを使用して基準表面を移動させ、それにより光路長差を変化させることが可能である。
干渉計には、基準波面を基準表面に導き、かつ、反射した基準波面を検出器に導くべく配置された基準光学系(例えば、基準波面を基準焦点に向けて集束させる基準レンズ)を備えることが可能である。並進ステージは、基準表面および基準光学系を移動させることによって光路長差を変化させることが可能である。
【0031】
基準表面は、平らな表面または湾曲した表面(例えば球面)にすることが可能である。
干渉システムには、測定表面を干渉計内に位置決めするためのオブジェクト・マウントを備えることが可能である。このオブジェクト・マウントは、曲率半径が変化した場合に
、測定光学表面と測定表面の少なくとも一部が接触するように、測定表面(例えば円錐測定表面)を干渉計内に位置決めすることが可能である。
【0032】
干渉計には、測定波面を局部球面測定波面の形にし、かつ、反射した測定波面を検出器に導くべく配置された測定光学系を備えることが可能である。並進ステージは、オブジェクト・マウントおよび測定光学系を移動させることによって光路長差を変化させることが可能である。この測定光学系には、測定波面を測定点基準に向けて集束させる対物レンズを備えることが可能である。測定点基準は、測定光学系の光軸上に配置することが可能である。別法として、あるいは追加として、測定光学系に開口絞りを備え、測定点基準をこの開口絞りに配置することが可能である。また、コリメート光学系を測定光学系に備えることも可能であり、測定点基準をこのコリメート光学系に配置することが可能である。このコリメート光学系により、測定光学系の開口数を増加させることが可能である。
【0033】
基準表面は、測定光学系と測定表面の間に配置することが可能である。
干渉計には、測定表面の一部を像平面に画像化する画像化光学系を備えることが可能である。また、この画像化光学系は、基準表面を像平面に画像化することも可能である。並進ステージは曲率半径を変化させることが可能であり、それにより、光学測定表面と像平面に画像化される測定表面部分が接触(例えば正接接触)する。検出器は、像平面に配置することが可能である。並進ステージを移動させることにより、画像の倍率を変化させることが可能である。
【0034】
干渉計には、テレセントリック部分を備えることが可能である。並進ステージは、テレセントリック部分の測定波面と基準波面の間の光路長差を変化させることにより、光学測定表面の曲率半径を変化させることが可能である。
【0035】
いずれの干渉システムにも、検出器および並進ステージと通信する円錐トローラを備えることが可能である。動作中、円錐トローラは、並進ステージに曲率半径を変化させることが可能であり、また、検出器からの干渉信号を記録することが可能である。
【0036】
干渉計には、例えばトワイマン・グリーン干渉計またはフィゾー干渉計を使用することが可能である。
光源には、広帯域光源、狭帯域光源あるいは単色光源を使用することが可能であり、また、点光源(例えばスーパルミネセント・ダイオード)あるいは拡大光源を使用することが可能である。
【0037】
本発明による実施形態は多くの利点を有しており、例えば、粗い表面および滑らかな表面の両方を測定することが可能である。また、円錐角度が異なる円錐表面を測定することが可能である。いくつかの実施形態では、多くの光コンポーネントが測定ビームおよび基準ビームの両方に対して共通であり、測定に対する光学系の不完全性の影響を緩和している。より一般的には、本発明による実施形態により、円錐測定表面および/または他の複雑表面に関する三次元情報が提供される。
【0038】
特に定義されていない場合、本明細書において使用されているすべての技術的および科学的用語には、本発明が属する分野の技術者に広く理解されている意味と同じ意味が含まれている。本明細書の中で言及されているすべての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、そのすべてが本願明細書に援用されている。競合する場合、定義を含めて本出願が支配することになる。また、システム、方法および実施例は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明の制限を何ら意図したものではない。
【0039】
本発明の他の特徴および利点については、以下の詳細な説明および特許請求の範囲の各
請求項から明らかになるであろう。
類似の参照記号は、全図を通して類似の構成要素を表している。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】走査基準アセンブリを備えたリンニク干渉計に基づくセンサの略図。
【図2(a)】図1に示すセンサの測定光学系の詳細を示す図。
【図2(b)】図1に示すセンサの代替測定光学系を示す図。
【図3】図1に示すセンサおよびx、y、zステージを備えた干渉システムの略図。
【図4】円錐部品表面に対する測定概念を示す略図。
【図5】光線幾何学および座標の詳細を示す図。
【図6】カメラ画像への座標マッピングを示す図。
【図7】光路長差(OPD)を関数とした相対ピクセル強度をプロットした図。
【図8】半径方向の断面プロファイルを高さデータを通して示すべくプロットした図。
【図9】得られたデータをデカルト座標系を使用して3D表現で示す図。
【図10】理論円錐をデータに当てはめる場合に使用されるパラメータを示す図。
【図11】最適円錐を控除した後の半径方向の断面プロファイルを残留データを通して示すべくプロットした図。
【図12】残りの部分(適合控除後における)の丸みプロファイルを示すべくプロットした図。
【図13】部品測定サイクルの流れ図。
【図14】較正アーチファクトを備えた、図3に示す干渉システムを示す図。
【図15】測定表面較正サイクルの流れ図。
【図16】基準点較正サイクルの流れ図。
【図17(a)】干渉システムを使用した浅い円錐の測定を示す図。
【図17(b)】図17(a)に示す干渉システムを使用した急峻な円錐の測定を示す図。
【図18(a)】干渉システムを使用した円錐表面の測定を示す図。
【図18(b)】図18(a)に示す干渉システムを使用した円筒状表面の測定を示す図。
【図19(a)】高さを測定するための干渉システムによる水平方向の平らな基準の参照を示す図。
【図19(b)】図19(a)に示す干渉システムを使用した円錐表面の測定を示す図。
【図20】上向き構成で配列された、精密部品取付具によって整列した図1に示すセンサの略図。
【図21】OPDスキャナを分離可能測定光学系上に備えた上向きセンサの略図。
【図22】結合フィゾー空胴を備えたセンサの略図。
【図23】外部円錐を測定するためのセンサの略図。
【図24】拡大光源を有するセンサの略図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
したがって、本発明による装置は、円錐軸の近傍の、表面の環状円錐形状セグメントを球の中心からの近垂直入射から見える位置に配置された光学点基準に心出しされた球に対する円錐および他の複雑表面形状の偏差を全光学評価している。
【0042】
図1は、エンクロージャ105内に収納された光センサ100の一実施形態を示したものである。センサ100は、ビーム・スプリッタ120からなる干渉計、測定光学系140および基準光学系130を備えている。光源110(例えば、ハロゲン・バルブ、発光ダイオード(LED)、スーパルミネセント・ダイオード(SLD)などの低コヒーレン
ス光源)は、イルミネータ・レンズ118およびビーム・スプリッタ120を介して、基準光学系130および測定光学系140をそれぞれの測定波面および基準波面で照射している。測定波面および基準波面は、測定表面(図示せず)および基準ミラー132で反射している。像平面では、画像化光学系160が、反射した測定波面および基準波面を平らな視野像平面162に画像化している。CCDカメラ164は、平らな視野像平面162に画像化された波面を検出している。
【0043】
干渉計はリンニク干渉計に類似しており、基準光学系130は、色分散および光収差を補償するべく、本質的に測定光学系140と全く同様にできている。測定光学系140は、とりわけ、主光線111が測定基準点150を通過するよう、測定基準点150に心出しされた物空間中に局部球面測定波面を生成するように設計されている。この場合、基準点150は、測定光学系140のひとみでもある。測定光学系140には、対物レンズ141およびコリメーティング・レンズ142が含まれている。コリメーティング・レンズ142は、周辺光線を集束させ、かつ、測定光学系140の開口数を増加させている。画像化光学系160は、このコリメーティング・レンズ142を通して周辺光線112を平らな像平面162に画像化している。この測定光学系140には2つのレンズが含まれているが、より一般的には、測定光学系は、光コンポーネントをもっと少なく(例えば単一レンズ)することも、あるいはもっと多くすることも可能である。同様に、基準光学系130にも2つのレンズが含まれているが、他の実施態様では、基準光学系の光コンポーネントをもっと少なくすることも、あるいはもっと多くすることも可能である。また、他の実施態様では基準光学系が完全に省略され、かつ、湾曲した基準ミラー132が平らな基準ミラーに置き換えられている。しかしながらこの後者の実施形態では、測定光学系における色分散および光収差を補償することは不可能である。この場合、ビーム・スプリッタ120と平らな基準ミラーの間に光コンポーネントを追加することにより、測定光学系140を補償することが可能である。このような光コンポーネントは、例えば適切に選択された1つまたは複数の平行ガラス板、あるいは分散が測定光学系140によって導入される分散と整合した無限焦点テレセントリック系を備えることが可能である。
【0044】
基準光学系130は、基準波面を基準焦点136に集束させている。基準焦点136に集束した基準波面は、湾曲した基準ミラー132と接触する。湾曲した基準ミラー132の曲率は、展開する基準波面と整合しており、基準波面を反射してビーム・スプリッタ120に向けて戻している。基準光学系130および基準ミラー132は、基準焦点136をビーム・スプリッタ120に対して移動させる並進ステージ134上に取り付けられている。基準焦点136を移動させることにより、測定波面と基準波面の間の光路長差(OPD)が変化する。並進ステージ134は、基準光学系130を基準ミラー132と共に移動させることにより、干渉計のテレセントリック部分のOPDを変化させている。
【0045】
測定波面および基準波面の光路は、測定波面と基準波面の間に一定のOPDを生成するべく測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面152を画定している。この実施形態では、基準ミラー132は、光学測定表面152が測定波面と基準波面の間のゼロOPDの表面に対応するように配列されている。したがって、測定表面152は、空間中のゼロOPDの瞬時軌跡を表しており、限られた範囲の光線角度に渡って、少なくとも実質的にすべての点が公称曲率半径における焦点に合っている。光学測定表面152は、測定光学系140および画像化光学系160の焦点表面と一致している。したがって、光学測定表面152と一致した測定表面が平らな視野像平面162に画像化され、また、基準波面が基準ミラー132で反射するゼロOPDを有する反射測定波面を生成している。
【0046】
センサ100は、コンピュータ199の制御の下に、並進ステージ134を走査することによってOPDを変化させている間、カメラ164から電子強度データを受け取ってい
る。基準ビーム光路長を調整することにより、測定表面152の曲率半径が変化し、測定点基準150に対する測定領域が膨張する風船のように有効に走査され、かつ、基準点150が実質的に固定された状態に維持される。
【0047】
図2(a)は、部品200の円錐部品表面202を測定するべく配列された測定光学系140をより詳細に示したもので、ここでは断面で示されている。主光線211および213の両方が、コリメーティング・レンズ142の中心付近に位置する測定基準点150を通過していることに留意されたい。コリメーティング・レンズ142は、測定表面152で反射した周辺光線212および214を集束させ、実質的に平らな中間実像262に戻している。
【0048】
図2(b)は、測定基準点150にコリメーティング・レンズが配置されていない測定光学系140の代替構造を示したものである。この場合、測定光学系140は、主光線211Bおよび213Bを測定点基準150に集束させる対物レンズ141を備えている。つまり、測定基準点150は、対物レンズ141の焦点面に位置している。開口絞り244は、測定基準点150に配置されている。対物レンズ141は、測定表面202で反射した周辺光線212Bおよび214Bを集束させ、実質的に平らな中間実像262Bに戻している。
【0049】
センサ100を取り付け、かつ、位置決めするための様々なシステム構成が可能であり、例えば図3では、干渉システム300は、ベース1210に取り付けられたピラー1202上のzステージ1200(すなわち垂直並進ステージ)に取り付けられたセンサ100を備えている。同じくベース1210に取り付けられたx、yステージ1220は、部品200を位置決めしている部品取付具1222をセンサ100に対して整列させている。ベース1210は、任意選択で、測定光学系140に対する部品200の角度配向を調整するための先端傾斜ステージ(図示せず)を備えている。コンピュータ199は、ステージングを始めとするシステム全体を制御している。
【0050】
図4を参照すると、円錐部品の表面202と接触するべく、光学測定表面の局部曲率半径が変化している。図に示す光学測定表面は、曲率半径が異なる2つの光学測定表面すなわち第1の光学測定表面351と第2の光学測定表面352で部品の表面202と接触している。光学測定表面のこれらの位置は、OPD並進ステージ134(図1参照)の2つの異なる位置に対応している。第1の光学測定表面351は、交点331で部品の表面202と接触している。また、図に示す主光線311は、交点331に対する照射光路および画像化光路を表している。主光線311が部品の表面202に対して実質的に直角をなしており(つまり、光学測定表面は、交点331で部品の表面202と正接接触している)、これは、部品の表面202の変形に対する光の戻りおよび感度を最大にするためには理想的な状態であることに留意されたい。交点331の他に、2つの交点341および342が示されているが、これは、第2の光学測定表面352と部品の表面202との光接触を表している。この場合、交点341および342に対応している2つの主光線321および322は、ほぼ垂直入射の状態にあるが、主光線311とは角度が異なっており、また、異なる長さを有している。
【0051】
図5は、測定幾何学をさらに詳細に示したもので、図4に示す主光線321および322と同様の特定の主光線451の角度および長さが示されている。ここでは、勾配すなわち主光線角をθ、方位角をψ、測定基準点150から光学測定表面152までの光線長をr、また、デカルト座標をx、y、zで定義している。測定表面152が実質的に球面である場合、光線長rは、対応する仮想球の半径と同じである。図6は、主光線角θおよび方位角ψをカメラ領域562上の平らな視野画像560上にマップする方法を示したものである。通常、マッピングには座標変換が必要であり、例えば、
ρ=Pθ (1)
である。ρは、画像に投影された中央基準点650に対するカメラ画像上の半径であり、Pは、実質的に固定の倍率である。OPDが変化している間、画像化系によって主光線角θが同じ画像半径にマップされるため、光学測定表面を走査している間、システムの倍率は常に変化する。この挙動は、一定の範囲内における対象物の位置に対して一定の倍率を維持するべく追及される、より一般的なテレセントリック画像化の挙動とは極めて異なっている。したがって、測定により、主光線角θおよび方位角ψを関数とした測定半径rを直接収集することが可能である。センサ100の光学特性に応じて、他の多くのマッピングが可能である。
【0052】
例えば、単色多重波長レーザ干渉法、位相シフト干渉法、赤外干渉法および低コヒーレンス干渉法を始めとする様々な干渉距離測定技法を使用して、光線長rを決定することが可能である。
【0053】
低コヒーレンス干渉法による手法の場合、測定方法は、走査型白色干渉計(SWLI)と共に使用される方法と同様である。図7は、SWLI方法を使用して得られた単一カメラ・ピクセルのデータ・セットの一例を示したものである。ゼロOPD位置付近における干渉強度信号613の局在化は、光源110(図1参照)がスペクトル的に広帯域であり、例えば600nmを中心とする100nmのスペクトル・バンド幅を有していると仮定した干渉法の特徴である。縞が局在化することにより、光学測定表面と画像ピクセルに対応する物体点が交差した場合のモーメントを正確に決定するための手段が提供される。走査運動は正確に制御されており、したがって、所与の物体点がいつゼロOPDに位置したかについての知識を直接光線長rに置き換えることが可能である。低コヒーレンス光源を使用することにより、様々な任意の技法を表面高さの決定に適用することが可能である。例えば、第1のピクセルの干渉データが、0μmの走査位置における縞円錐トラスト611中にピーク612を有する図7に示すようなデータであると仮定すると、第2のピクセルは、異なる走査位置、例えば10μmの位置に異なる縞円錐トラスト・ピークを有することになる。したがって、これらの画像ピクセルに対応する2つの物体点の間の半径rの差は10μmである。データを処理するためには、ティー ドレッセルら(T.Dresel et al.)がApplied Optics第31巻、919〜925ページ(1992年)に記載しているように、また、米国特許第5,398,113号に記載されているように、例えばコヒーレンス・エンベロープの検出あるいは周波数領域の解析が必要である。
【0054】
コンピュータ199は、OPDを変化させている間、干渉画像を記録している。コンピュータ199は、これらの画像からr(θ、ψ)データを決定し、かつ、このr(θ、ψ)データから異なる方位方向に沿ったラジアル・ハイト・プロファイルを生成している。ラジアル・ハイト・プロファイル中の個々のデータは、特定の曲率半径における光学測定表面152に対する法線に沿った、特定の曲率半径における部品の表面202と光学測定表面152の間の差に対応している。図8は、ラジアル・ハイト・プロファイル700を示したものである。
【0055】
図9を参照すると、ラジアル・ハイト・プロファイル・データは、例えば、
x=rsin(θ)cos(ψ)
y=rsin(θ)sin(ψ)
z=−rcos(θ) (2)
を使用して、r、θ、ψ座標系からより身近なx、y、zデカルト座標系の3D表現850に変換されている。例えば非線形最小2乗適合を使用して、最適理論表面851が3D表現850に適合されている。最適理論表面から、円錐角度、機器の光軸に対する円錐の心ずれ、機器の光軸に対する軸配向(すなわち傾斜)、および3D表現850に対する
特定の直径、例えば弁座径の位置を始めとするいくつかのパラメータが抽出される。図10を参照すると、同じく、3Dデータ・セット950に対応する最適理論円錐951に対する残留プロファイルτが計算されている。この残留プロファイルは、測定した部品表面202の最適理論表面851からの偏差である。
【0056】
先行する解析によってτ(θ、ψ)データが生成されると、図11に示すように、方位方向のデータ断面によって偏差プロファイル1000が示される。偏差プロファイルは、部品の表面202を表す高さデータに対する部品の表面202と理論最適円錐の間の差である。
【0057】
図12を参照すると、コンピュータ199は、同じく、選択された直径値における最適円錐を使用して、円形スライスに対する部品表面の最適円錐からの偏差を決定している。得られる丸みプロファイルは、スタイラス・ゲージのユーザには馴染みのフォーマットである。このプロファイルは、最適円錐の軸上の仮想基準点を起点とする垂直入射ベクトルの長さの変化を表している。等価的には、図11に示す直線性プロファイルは、部品表面の理想適合円錐表面からの偏差を表している。
【0058】
図13は、反復整列手順を含む部品測定サイクルを要約した流れ図である。部品取付具に部品が置かれると、システムは、既知の位置決めパラメータおよび前回の測定からのあらゆる追加情報を使用して、センサに対して部品を位置決めする。部品が所定の位置に位置決めされると、システムは、基準波面および測定波面のOPDを変化させ、光学測定表面を部品の表面に接触させる。OPDが変化している間、システムは、検出器上に画像化された干渉パターンを記録する。次に、光学測定表面と部品の表面が接触している主光線角に対応するピクセルの位置を突き止めるべく、個々のピクセルの強度がコンピュータによってOPDを関数として処理される。コンピュータは、次に、関連するピクセルに基づいてラジアル・ハイト・プロファイルを決定する。次に、理論的および/または実験的に決定された、システムに存在するあらゆる系統的誤差を含んだシステム・エラー・マップが提供され、続いてラジアル・ハイト・プロファイルからシステム・エラー・マップが控除される。コンピュータは、次に、ラジアル・ハイト・プロファイルを3Dデカルト座標データに変換し、それにより部品表面の測定部分が復元される。3Dデカルト座標データからシステム・エラー・マップを控除することにより、解析におけるこれらの誤差が補償される。
【0059】
システム・エラー・マップを確立する方法の1つは、既知の球面鏡を測定する方法である。測定光学系140および基準光学系130が光学的に全く同じであり、かつ、互いに完璧に整列している場合、あらゆる部分の表面偏差がゼロであるマップの測定が期待される(円錐とは逆に)。この状況では、測定したすべての高さ偏差は、システムの些細な不完全性を表している。この不完全性は、測定したこのマップを次に測定する円錐の測定値から控除することによって1次まで修正することが可能である。球面鏡が完全でない場合は、システム・エラー・マップからその形状(例えば、フィゾー干渉計測定によって知ることが可能である)を控除することが可能である。
【0060】
したがって、3Dデカルト座標データによってこれらの系統的誤差が補償され、実際の部品表面の正確なレンダリングがユーザに提供される。コンピュータは、次に、3Dデカルト座標データに対する最適形状を計算し、計算した最適形状から、センサに対する部品の位置に関連するパラメータを抽出する。コンピュータおよび/またはユーザは、これらのパラメータに基づいて、部品が十分に整列しているかどうかを決定する。部品が整列していない場合、部品の位置が調整され、測定サイクルが繰り返される。部品が整列している場合、コンピュータは、得られたデータに基づいて、部品表面のより詳細な特性化に進む。
【0061】
機器を正確に較正することにより、データを容易に正しく解釈することが可能である。較正には、例えば、点基準の正確な位置および測定球の絶対半径の正確な位置を決定する工程が含まれている。
【0062】
光学測定表面の形状全体を較正する場合、適切な較正済みアーチファクトを持たせることが有用である。例えば、半径が分かっている球面アーチファクトにより、球面光学測定表面を容易に較正することが可能である。図14は、アーチファクト取付具1422によって支えられた球面アーチファクト1400を備えた、システム300に対するこのような較正手順を示したものである。アーチファクト取付具1422は、x、yステージ1220を使用して位置決めされていることに留意されたい。x、yステージ1220は、表面の較正と測定の切換えを容易にするべく、部品取付具1222およびアーチファクト取付具1422の両方をサポートしている。球面アーチファクト1400は、既知の曲率半径を有しているため、この較正によって絶対半径基準が提供され、それによりセンサ100は、例えば丸みから、単純な偏差ではなく、部品の絶対径を正確に測定することが可能である。図15は、反復整列手順を含む測定基準点位置較正サイクルを要約した流れ図である。
【0063】
センサ100に対する測定基準点150の正確な位置を決定するためには、球面アーチファクト1400の代わりに、あるいは球面アーチファクト1400に追加して円錐アーチファクトを使用することが好ましい。図16は、このような手順を要約したものである。初期測定シーケンスは、上で説明した部品表面の測定シーケンス(図13参照)と類似しているが、円錐の形状が既知であるため、3Dデカルト座標データに対する最適表面を決定する必要はない。その代わりに、コンピュータは、測定基準点に対する既知表面の位置を計算している。アーチファクトが十分に整列すると、システムは、アーチファクトを測定基準点に対して中心をずらせ、中心がずれたアーチファクトの新しいデータ・セットを獲得する。この工程は4回繰り返され、δx、−δx、δyおよび−δyの増分量だけ測定基準点に対するアーチファクトの中心が外れる。コンピュータは、データ・セットの各々に対して、既知の円錐形状を複数の中心点650位置に対するデータに当てはめ、デカルト空間に復元された円錐の既知の円錐形状に対する最小偏差に対応する位置を選択する。したがって、データ・セットの各々は、中心点650の最適位置をもたらしている。これらの最適位置の平均が、検出器上への光軸の真の投影の最良予測として使用される。当然のことではあるが、この工程は、4回より少ない(あるいは4回より多い)測定を使用して実施することが可能である。複数回の測定により、円錐アーチファクトのあらゆる形状異常あるいは欠陥の補償が促進される。
【0064】
図17(a)および17(b)は、円錐角度に対する測定幾何学の柔軟性を示したものである。図17(a)には、光学測定表面2052に対して配置された、浅い(例えば円錐角度が90°を超える)円錐表面2002を備えた部品2000が示されている。主光線2011は、浅い部品表面2002に垂直入射で入射し、反射して測定光学系140を通って戻り、名目上平らな中間実像2062を結像している。また、図17(b)には、光学測定表面2052に対して配置された、急峻な(例えば円錐角度が90°未満の)円錐表面2006を備えた部品2005が示されている。主光線2012は測定光学系140を通過し、反射して中間実像2062を結像しているが、浅い円錐表面2002とは異なる画像半径ρに対応する異なる位置に結像している。
【0065】
測定には、対象物自体のデータとして役立てるべく、他の表面からデータを捕獲する工程を含めることが可能である。例えば、周囲の円筒状ボアあるいはいくつかの他のフィーチャに対する円錐の位置および配向、例えばシリンダによって確立される軸基準に対するコアのランアウトを知ることが重要である。データは円錐の測定と同時に捕獲することが
可能であり、円錐の測定と同時に捕獲しない場合、測定と測定の間の光学点基準の正確な変位を含む2工程方法が必要である。例えば、図18(a)は、円錐部分および円筒部分を有する部品2100に対して配置された広角度測定プローブ光学系2140を示したものである。光学測定表面2152Aは、部品2100と円錐部分2101で接触している。広角度測定プローブ光学系2140は、反射した主光線2111を像表面2199に画像化している。OPDを変化させることにより、測定基準点2182からの円錐部分2101の距離を測定することが可能である。図18(b)では、光学測定表面2152Bは、部品2100と円筒部分2102で接触している。広角度測定プローブ光学系2140は、同様に、部分2102で反射した主光線2112を像表面2199に画像化している。この場合、OPDを変化させることにより、変位した測定基準点2183からの円筒部分2102の距離を測定することが可能である。軸方向の収差により、変位した測定基準点2183は、測定基準点2182から量Δζだけz方向に移動している。この変位は、式2のzをz’=z+Δζに置き換えることによってオフライン・データ解析に適応することが可能である。この場合、光線角が恐らく鋭角過ぎるため、得られる広角度測定表面2152は、必ずしも完全な球である必要はなく、また、必ずしも平らな中間実像2199にマップする必要もないことに留意されたい。残留ひずみは、システムの任意の部分で光学系によって修正することが可能である。
【0066】
図19(a)および19(b)は、基準を参照する他の実施例を示したもので、この場合、水平表面が参照されている。このアプリケーションでは、精密z軸ステージおよびx、yステージが測定光学系140を測定部品2200に対して移動させている。特に図19(a)を参照すると、システムは、最初に、第1の測定点基準2282を使用して、基準参照部品2200上の基準表面2202の位置を測定している。主光線2211は、この構成の例示的光路を追跡している。図19(b)を参照すると、システムは、第2の測定点基準2283を提供するべくセンサ変位Δzを制御した後、円錐表面2201を測定している。主光線2212は、この構成の光路を示している。この両測定により、z方向に基準表面2202を参照した円錐表面2201の測定結果が得られる。さらに進んで、基準表面2202上の異なる位置におけるzを複数回に渡って測定することにより、先端および傾斜を含んだ円錐表面2201の配向を参照することが可能である。
【0067】
この実施形態は、センサが部品の上方に配置された構成になっているが、他の構成を使用することも可能である。図20を参照すると、精密部品取付具1702は、部品200のセンサ100に対する迅速な整列を容易にしている。部品取付具1702は、モータを備えたステージ運動を必要とすることなく、また、反復整列を必要とすることなく、部品200を測定基準点150および先端に対してz軸に沿って最小の中心外れで適切に位置決めしている。この場合、部品200は、精密部品取付具1702に運動学的に調整している。
【0068】
センサ100を改変することにより、複雑表面を正確に位置決めし、かつ、測定するための機能をさらに提供することが可能である。図21を参照すると、センサ1800は、部品取付具1850に統合された分離可能な測定光学系1840を備えている。測定光学系1840のOPD走査ステージ1834は、前述の実施形態における走査基準光学系の代替として固定基準アーム1830を可能にしている。したがって測定光学系1840および部品200は、共に移動している。この走査は、干渉計のテレセントリック部分のOPDを変化させている。センサ1800は、センサ100より広いOPD位置範囲に渡って適切な焦点を維持している。センサ1800による焦点の維持は、ステージ1834が下方(または上方)へ移動している間、光学測定表面が測定基準点から遠ざかる方向(または近づく方向)に移動することによるものであるが、測定点基準は、光学測定表面と同時に下方(または上方)へ移動している。正味の効果は、光学測定表面が干渉計の残りの部分に対して実質的に同じ位置を維持し、それにより、より広い範囲の曲率半径に渡って
焦点を維持していることである(このことは、システムの倍率が1に近い場合、特に云えることである)。OPDの位置に対して焦点を維持することにより、センサの横方向の解像度が向上する。
【0069】
前述の実施形態にはリンニク・タイプの干渉計が含まれているが、他のタイプの干渉計を同じ目的に適合させることが可能である。例えば、図22は、直列動作する2つのフィゾー空胴を備えたセンサ1900を示したものである。局部基準表面1932は、測定基準点1950と光学測定表面1952の間に配置されている。スペクトル的に帯域幅の広い照射システム1910は、走査型ファブリー−ペロー・エタロン1912を照射している。エタロン1912は、ビーム・スプリッタ1920によって測定光学系1940および基準表面1932を介して測定表面(図示せず)に導かれる測定波面を透過している。一方、基準波面は、ビーム・スプリッタ1920が測定光学系1940を介して基準波面を基準表面1932に導く前に、エタロン表面1964および1966で一度反射している。反射した測定波面および基準波面は、画像化光学系1960を介して検出器に結像する。エタロンからの追加反射により、測定波面および基準波面が追加結合する。ファブリー−ペロー・エタロン1912は、エタロン表面1964と1966の間の間隙を変化させることによってOPDを変化させる走査ステージ1962上に取り付けられている。この構成の利点は、測定波面および基準波面が共通光路のほとんどを共有していること、つまり、例えば、基準波面および測定波面の両方に対してほぼ同じ影響を及ぼしている測定光学系1940の不完全性が小さいことである。センサ1900は、縞円錐トラストに優れたスーパルミネセント・ダイオード(SLD)などの比較的サイズの小さい光源に対して有効である。
【0070】
他の実施形態では、図23に示すように、センサ2300は外部円錐を画像化することが可能である。基礎をなしている原理は同じであり、外部円錐表面2301が、この場合、図に示すように部品2305の内部に存在することがあり得る測定点基準2350に対して測定される。この場合、画像化光学系2360および測定光学系2340は、主光線2311および周辺光線2212の光路で示すように収斂光学測定表面2352を適切に集束させ、カメラ2364上の平らな視野画像2362に戻すべく配置されている。また、これには、OPD並進ステージ2334によって移動する基準光学系2330および基準表面2332の改変を必然的に伴っている。光源2310およびイルミネータ・レンズ2318は、光を外部円錐表面2301に適切に集光させるべく配置されている。
【0071】
前述の実施形態は、カメラに対して無限大で画像化される照射源(例えば点光源)を有している。図24は、異なる照射レイアウトを示したもので、光源2410の大きさは、少なくとも検出器のセンシング面積の大きさであり、画像化光学系のひとみに画像化される代わりに、最終画像162上に画像化されている。可能な拡大光源は、LEDアレイ、照射散乱スクリーンなどである。
【0072】
上で説明したすべての実施形態は、深いボアを覗き込むための内視鏡光学系を追加装備することが可能である。また、測定レグまたは基準レグのいずれか一方に色分散修正光学系を備えることにより、縞円錐トラストを改善することが可能であり、また、光学設計およびデータ処理を単純化することが可能である。
【0073】
上で説明した実施形態は、低コヒーレンス干渉法に対するものであるが、他の干渉技法を使用することも可能である。例えば、長コヒーレント長光源(例えばレーザ)を使用した干渉方法を使用することも可能である。位相シフト干渉法(PSI)は、このような技法の1つである。PSIでは、検出した干渉信号の位相が、例えば、光源の波長を変化させることによって、あるいは基準表面の位置にディザーを施すことによって変化している。波長または基準表面の位置を関数とした干渉信号の位相差は、干渉計内における全光路
差に直接関係しており、全光路差自体は、曲率半径が既知の較正球を測定することにより、基準点までの表面の距離に直接関連付けることが可能である。PSIでは、位相シフト・アルゴリズムに従って干渉画像が獲得されるため、干渉信号の個々の増分変化を、基準波面と測定波面の間の既知の波長変化すなわちOPD変化に関連付けることが可能である。PSI技法の例については、ピータ デ グルート(Peter de Groot)に対する「METHOD AND SYSTEM FOR PROFILING OBJECTS HAVING MULTIPLE REFLECTIVE SURFACES
USING WAVELENGTH−TUNING PHASE−SHIFTING INTERFEROMETRY」という名称の米国特許第6,359,692号、マイケル クッチェルら(Michael Kuchel et al.,)に対する「APPARATUS AND METHOD FOR PHASE−SHIFTING INTERFEROMETRY」という名称の米国特許出願第10/144,527号、およびレスリー エル デック(Leslie L.Deck)に対する「FREQUENCY
TRANSFORM PHASE−SHIFTING INTERFEROMETRY」という名称の米国仮出願第60/339,214号に見出すことが可能である。
【0074】
また、長波長(例えば、0.75〜10μmなどの赤外)干渉技法を前述の方法およびシステムに使用することも可能である。より長い光源波長を使用することによって限定測定体積を確立し、同じくこの限定測定体積を較正球の近傍に確立することにより、点基準に対する距離不確実性を小さくすることも可能である。この場合、単相測定で十分である。また、可視波長すなわち可視光を拡散反射する表面は、より長い波長に対して鏡として使用することが可能である。したがって、長波長光源を使用して粗い表面を特性化することが可能である。当然のことではあるが、長波長干渉法の場合、システム検出器および光コンポーネントには、光源波長で適切に動作するものを選択しなければならない。長波長干渉技法については、ザビエル コロナ デ レガら(Xavier Colonna de Lega et al.)に対する「INFRARED SCANNING INTERFEROMETRY APPARATUS AND METHOD」という名称の米国特許第6,195,168号に詳細に記載されている。
【0075】
以上、本発明による多数の実施形態について説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく様々な改変を加えることが可能であることは理解されよう。例えば、円錐バルブ表面の円錐テキストの中で説明したが、本発明は、例えば交番バルブ・シート幾何学、皿孔および面取り、非円錐円筒形状表面、およびシリンダと円錐あるいは球と円錐などの表面の共通部分を始めとする他の複雑表面形状にも適用される。したがって、他の実施形態は、特許請求の範囲の各請求項の範囲内である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
干渉利用測定法であって、
測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該測定表面の円錐部分に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径を関数とした該干渉パターンを検出する工程と、
からなる方法。
【請求項2】
前記一定の光路長差がゼロ光路長差である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記曲率半径が、前記光源のコヒーレンス長より長い距離に亘って変化する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記曲率半径が前記光源のコヒーレンス長より短い距離に亘って変化する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記曲率半径が位相シフト・アルゴリズムに従って変化する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
干渉利用測定法であって、
測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該測定表面に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出する工程と、
からなり、該曲率半径が該光源のコヒーレント長より長い距離に亘って変化すること、からなる方法。
【請求項7】
前記一定の光路長差がゼロ光路長差である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記光学測定表面が球面光学測定表面である請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記光学測定表面が非球面光学測定表面である請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記曲率半径が固定測定基準点に対して変化する請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記測定表面が円錐表面を含む請求項6に記載の方法。
【請求項12】
測定対象物から反射させるべく前記測定波面を導く工程が、前記測定波面を測定基準点に向けて集束させる工程からなる請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記測定基準点が前記測定表面の前に配置された請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記基準表面から反射させるべく前記基準波面を導く工程が、前記基準波面を基準焦点に向けて集束させる工程からなる請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記基準焦点が前記基準表面の前に配置された請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基準波面が前記基準表面の湾曲部分から反射される請求項14に記載の方法。
【請求項17】
基準対象物が前記基準波面から反射されて前記基準焦点に戻る請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記光学測定表面の曲率半径を変化させる工程が、前記基準焦点を移動させる工程からなる請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記基準焦点を移動させる工程が、前記基準波面を前記基準焦点に向けて集束させるために使用される基準光学系を移動させる工程からなる請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記曲率半径を変化させる工程が、前記基準光学系の移動と同時に前記基準表面の前記湾曲部分を移動させる工程から更になる請求項19に記載の方法。
【請求項21】
互いに重畳させ、かつ、前記干渉パターンを形成するべく、前記反射された測定波面および基準波面を導く工程が、互いに重畳させるべく前記反射された測定波面および基準波面を平らな像平面に結像させる工程からなる請求項6に記載の方法。
【請求項22】
前記干渉パターンが前記平らな像平面で検出される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記測定表面と正接する前記光学測定表面の一部が前記平らな像平面に画像化される請求項21に記載の方法。
【請求項24】
互いに重畳させ、かつ、前記干渉画像を形成するべく、前記反射された測定波面および基準波面を導く工程が、互いに重畳させるべく前記反射された測定波面および基準波面を平らな像平面に結像させる工程からなる請求項13に記載の方法。
【請求項25】
前記結像させる工程が、前記測定基準点にコリメート光学系を位置決めする工程からなる請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記結像させる工程が、前記測定基準点の近辺に絞りを位置決めする工程からなる請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記干渉画像を前記測定表面の一部にマッピングする工程から更になり、前記干渉画像中の1点と前記画像中の共通基準点の間の距離が、前記光学測定表面の主光線角に関係している請求項6に記載の方法。
【請求項28】
前記画像中の前記共通基準点が、前記反射した測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対応している請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記干渉パターンに基づいてラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程から更になり、該ラジアル・ハイト・プロファイルが、特定の曲率半径における前記光学測定表面に対する法線に沿った、該特定の曲率半径における前記測定表面と前記光学測定表面の間の距離に対応している請求項6に記載の方法。
【請求項30】
前記ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に前記測定表面を復元する工程から更になる請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定する工程から更になる請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記曲率半径が変化している間に、前記光学測定表面と前記測定表面の一部が正接接触する請求項6に記載の方法。
【請求項33】
前記測定表面が像平面上に画像化される請求項6に記載の方法。
【請求項34】
前記基準表面が前記像平面に画像化される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
反射された測定波面および基準波面の重畳が前記像平面で検出される請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記測定表面の横方向の位置を、前記反射された測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対して移動させる工程から更になる請求項6に記載の方法。
【請求項37】
前記干渉パターンが電気光学検出器を使用して検出される、請求項6に記載の方法。
【請求項38】
前記検出した干渉パターンを記録する工程から更になる請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記記録した干渉パターンをコンピュータ・プロセッサを使用して解析する工程から更になる請求項38に記載の方法。
【請求項40】
干渉利用測定法であって、
測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該測定表面に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出する工程と、
特定の該曲率半径における該光学測定表面に対する法線に沿った、該特定の該曲率半径における該測定表面と該光学測定表面の間の距離に対応するラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程と、からなる方法。
【請求項41】
前記ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に前記測定表面を復元する工程から更になる請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定する工程から更になる請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記測定表面の理想円錐表面からの前記偏差が特定の円錐径で決定される請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記偏差が前記理想円錐表面に対して直角をなす方向で決定される請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記理想円錐表面から円錐角度を決定する工程から更になる請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記理想円錐表面から円錐軸を決定する工程から更になる請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記ラジアル・ハイト・プロファイルがコンピュータ・プロセッサを使用して生成される請求項40に記載の方法。
【請求項48】
既知の形状を有する較正アーチファクトを使用して干渉システムを較正するための方法であって、
干渉利用測定法であって、
測定波面を較正アーチファクトから反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該較正アーチファクトに接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出する工程と、
特定の該曲率半径における該光学測定表面に対する法線に沿った、該特定の該曲率半径における該較正アーチファクトと該光学測定表面の間の距離に対応するラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程と、
該ラジアル・ハイト・プロファイルを基に干渉システムを較正する工程と、
からなる方法。
【請求項49】
前記較正アーチファクトが球面からなる請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記較正アーチファクトが円錐表面からなる請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記干渉システムを較正する工程が、前記ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に前記較正アーチファクトを復元する工程からなる請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記干渉システムを較正する工程が、前記復元された較正アーチファクトに基づいて、測定点基準に対する前記較正アーチファクトの位置を決定する工程から更になる請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記較正アーチファクトの位置に基づいて、前記光学測定表面を前記較正アーチファクトに対して移動させる工程から更になる請求項52に記載の方法。
【請求項54】
干渉システムであって、
コヒーレント光を有する光源と、
該光源から測定波面および基準波面を引き出すべく配置された、動作中、測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導き、さらに、互いに重畳させて干渉パターンを形成するべく、反射された測定波面および基準波面
をそれぞれ導く干渉計であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成する干渉計と、
該干渉計に結合された、該測定表面に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を該光源のコヒーレント長より長い距離に亘って変化させるための並進ステージと、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出すべく配置された検出器とからなる干渉システム。
【請求項55】
前記並進ステージが前記基準表面を移動させることによって前記光路長差を変化させる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項56】
前記干渉計が、前記基準波面を前記基準表面に導き、かつ、前記反射された基準波面を前記検出器に導くべく配置された基準光学系からなる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項57】
前記並進ステージが前記基準表面および前記基準光学系を移動させることによって前記光路長差を変化させる請求項56に記載の干渉システム。
【請求項58】
前記基準光学系が、前記基準波面を基準焦点に向けて集束させる基準レンズからなる請求項56に記載の干渉システム。
【請求項59】
前記基準表面が平らな表面である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項60】
前記基準表面が湾曲した表面である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項61】
前記湾曲した表面が球面である請求項60に記載の干渉システム。
【請求項62】
前記測定表面を前記干渉計内に位置決めするためのオブジェクト・マウントから更になる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項63】
前記オブジェクト・マウントが前記測定表面を前記干渉計内に位置決めし、それにより、前記曲率半径が変化した場合に、前記測定光学表面と前記測定表面の少なくとも一部が接触する請求項62に記載の干渉システム。
【請求項64】
前記オブジェクト・マウントが、前記干渉計内に円錐測定表面を有する対象物を位置決めする請求項62に記載の干渉システム。
【請求項65】
前記干渉計が、前記測定波面を局部球面測定波面の形にし、かつ、前記反射された測定波面を前記検出器に導くべく配置された測定光学系から更になる請求項62に記載の干渉システム。
【請求項66】
前記測定光学系が、前記測定波面を測定点基準に向けて集束させる対物レンズからなる請求項65に記載の干渉システム。
【請求項67】
前記点基準が前記測定光学系の光軸上に置かれた請求項66に記載の干渉システム。
【請求項68】
前記測定光学系が開口絞りからなり、前記測定点基準が該開口絞り部分に置かれた請求項66に記載の干渉システム。
【請求項69】
前記測定光学系がコリメート光学系からなり、前記測定点基準が該コリメート光学系に置
かれた請求項66に記載の干渉システム。
【請求項70】
前記コリメート光学系が前記測定光学系の開口数を増加させる請求項69に記載の干渉システム。
【請求項71】
前記基準表面が前記測定光学系と前記測定表面の間に置かれた、請求項65に記載の干渉システム。
【請求項72】
干渉計が、前記測定表面の一部を像平面に画像化する画像化光学系からなる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項73】
前記画像化光学系が同じく前記基準表面を前記像平面に画像化する請求項72に記載の干渉システム。
【請求項74】
前記並進ステージが前記曲率半径を変化させ、それにより、前記光学測定表面と前記像平面に画像化される前記測定表面部分が接触する請求項72に記載の干渉システム。
【請求項75】
前記光学測定表面と前記像平面に画像化される前記測定表面部分が正接接触する請求項74に記載の干渉システム。
【請求項76】
前記検出器が像平面に配置された請求項72に記載の干渉システム。
【請求項77】
前記並進ステージを移動させることにより前記画像の倍率が変化する請求項76に記載の干渉システム。
【請求項78】
前記干渉計が、テレセントリック部分からなる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項79】
前記並進ステージが、前記テレセントリック部分の前記測定波面と基準波面の間の前記光路長差を変化させることによって前記光学測定表面の前記曲率半径を変化させる請求項78に記載の干渉システム。
【請求項80】
動作中、前記並進ステージに前記曲率半径を変化させ、かつ、前記検出器からの干渉信号を記録する、前記検出器および前記並進ステージと通信する円錐トローラから更になる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項81】
前記干渉計がトワイマン・グリーン干渉計である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項82】
前記干渉計がフィゾー干渉計である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項83】
前記光源が広帯域光源である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項84】
前記光源が点光源である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項85】
前記点光源がスーパルミネセント・ダイオードである請求項82に記載の干渉システム。
【請求項86】
前記光源が拡大光源である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項87】
前記検出器がCCD検出器である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項88】
前記一定の光路長差がゼロ光路長差である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項89】
前記光学測定表面と前記測定表面が正接接触する請求項54に記載の干渉システム。
【請求項1】
干渉利用測定法であって、
測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該測定表面の円錐部分に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径を関数とした該干渉パターンを検出する工程と、
からなる方法。
【請求項2】
前記一定の光路長差がゼロ光路長差である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記曲率半径が、前記光源のコヒーレンス長より長い距離に亘って変化する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記曲率半径が前記光源のコヒーレンス長より短い距離に亘って変化する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記曲率半径が位相シフト・アルゴリズムに従って変化する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
干渉利用測定法であって、
測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該測定表面に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出する工程と、
からなり、該曲率半径が該光源のコヒーレント長より長い距離に亘って変化すること、からなる方法。
【請求項7】
前記一定の光路長差がゼロ光路長差である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記光学測定表面が球面光学測定表面である請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記光学測定表面が非球面光学測定表面である請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記曲率半径が固定測定基準点に対して変化する請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記測定表面が円錐表面を含む請求項6に記載の方法。
【請求項12】
測定対象物から反射させるべく前記測定波面を導く工程が、前記測定波面を測定基準点に向けて集束させる工程からなる請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記測定基準点が前記測定表面の前に配置された請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記基準表面から反射させるべく前記基準波面を導く工程が、前記基準波面を基準焦点に向けて集束させる工程からなる請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記基準焦点が前記基準表面の前に配置された請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基準波面が前記基準表面の湾曲部分から反射される請求項14に記載の方法。
【請求項17】
基準対象物が前記基準波面から反射されて前記基準焦点に戻る請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記光学測定表面の曲率半径を変化させる工程が、前記基準焦点を移動させる工程からなる請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記基準焦点を移動させる工程が、前記基準波面を前記基準焦点に向けて集束させるために使用される基準光学系を移動させる工程からなる請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記曲率半径を変化させる工程が、前記基準光学系の移動と同時に前記基準表面の前記湾曲部分を移動させる工程から更になる請求項19に記載の方法。
【請求項21】
互いに重畳させ、かつ、前記干渉パターンを形成するべく、前記反射された測定波面および基準波面を導く工程が、互いに重畳させるべく前記反射された測定波面および基準波面を平らな像平面に結像させる工程からなる請求項6に記載の方法。
【請求項22】
前記干渉パターンが前記平らな像平面で検出される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記測定表面と正接する前記光学測定表面の一部が前記平らな像平面に画像化される請求項21に記載の方法。
【請求項24】
互いに重畳させ、かつ、前記干渉画像を形成するべく、前記反射された測定波面および基準波面を導く工程が、互いに重畳させるべく前記反射された測定波面および基準波面を平らな像平面に結像させる工程からなる請求項13に記載の方法。
【請求項25】
前記結像させる工程が、前記測定基準点にコリメート光学系を位置決めする工程からなる請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記結像させる工程が、前記測定基準点の近辺に絞りを位置決めする工程からなる請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記干渉画像を前記測定表面の一部にマッピングする工程から更になり、前記干渉画像中の1点と前記画像中の共通基準点の間の距離が、前記光学測定表面の主光線角に関係している請求項6に記載の方法。
【請求項28】
前記画像中の前記共通基準点が、前記反射した測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対応している請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記干渉パターンに基づいてラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程から更になり、該ラジアル・ハイト・プロファイルが、特定の曲率半径における前記光学測定表面に対する法線に沿った、該特定の曲率半径における前記測定表面と前記光学測定表面の間の距離に対応している請求項6に記載の方法。
【請求項30】
前記ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に前記測定表面を復元する工程から更になる請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定する工程から更になる請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記曲率半径が変化している間に、前記光学測定表面と前記測定表面の一部が正接接触する請求項6に記載の方法。
【請求項33】
前記測定表面が像平面上に画像化される請求項6に記載の方法。
【請求項34】
前記基準表面が前記像平面に画像化される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
反射された測定波面および基準波面の重畳が前記像平面で検出される請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記測定表面の横方向の位置を、前記反射された測定波面および基準波面を重畳させるために使用される画像化系の光軸に対して移動させる工程から更になる請求項6に記載の方法。
【請求項37】
前記干渉パターンが電気光学検出器を使用して検出される、請求項6に記載の方法。
【請求項38】
前記検出した干渉パターンを記録する工程から更になる請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記記録した干渉パターンをコンピュータ・プロセッサを使用して解析する工程から更になる請求項38に記載の方法。
【請求項40】
干渉利用測定法であって、
測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該測定表面に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出する工程と、
特定の該曲率半径における該光学測定表面に対する法線に沿った、該特定の該曲率半径における該測定表面と該光学測定表面の間の距離に対応するラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程と、からなる方法。
【請求項41】
前記ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に前記測定表面を復元する工程から更になる請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記測定表面の理想円錐表面からの偏差を決定する工程から更になる請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記測定表面の理想円錐表面からの前記偏差が特定の円錐径で決定される請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記偏差が前記理想円錐表面に対して直角をなす方向で決定される請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記理想円錐表面から円錐角度を決定する工程から更になる請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記理想円錐表面から円錐軸を決定する工程から更になる請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記ラジアル・ハイト・プロファイルがコンピュータ・プロセッサを使用して生成される請求項40に記載の方法。
【請求項48】
既知の形状を有する較正アーチファクトを使用して干渉システムを較正するための方法であって、
干渉利用測定法であって、
測定波面を較正アーチファクトから反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導く工程であって、測定波面と基準波面とは共通光源から引き出されることと、
互いに重畳させ、かつ、干渉パターンを形成するべく、反射した該測定波面および基準波面を導く工程であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成すべく、該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成することと、
該較正アーチファクトに接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を変化させる工程と、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出する工程と、
特定の該曲率半径における該光学測定表面に対する法線に沿った、該特定の該曲率半径における該較正アーチファクトと該光学測定表面の間の距離に対応するラジアル・ハイト・プロファイルを生成する工程と、
該ラジアル・ハイト・プロファイルを基に干渉システムを較正する工程と、
からなる方法。
【請求項49】
前記較正アーチファクトが球面からなる請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記較正アーチファクトが円錐表面からなる請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記干渉システムを較正する工程が、前記ラジアル・ハイト・プロファイルに基づいて、デカルト座標中に前記較正アーチファクトを復元する工程からなる請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記干渉システムを較正する工程が、前記復元された較正アーチファクトに基づいて、測定点基準に対する前記較正アーチファクトの位置を決定する工程から更になる請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記較正アーチファクトの位置に基づいて、前記光学測定表面を前記較正アーチファクトに対して移動させる工程から更になる請求項52に記載の方法。
【請求項54】
干渉システムであって、
コヒーレント光を有する光源と、
該光源から測定波面および基準波面を引き出すべく配置された、動作中、測定波面を測定表面から反射させるために導き、基準波面を基準表面から反射させるために導き、さらに、互いに重畳させて干渉パターンを形成するべく、反射された測定波面および基準波面
をそれぞれ導く干渉計であって、該測定波面および基準波面の光路が、該測定波面と基準波面の間に一定の光路長差を生成するべく該測定波面を反射する理論試験表面に対応する光学測定表面を形成する干渉計と、
該干渉計に結合された、該測定表面に接触させるべく、該光学測定表面の局部球面部分の曲率半径を該光源のコヒーレント長より長い距離に亘って変化させるための並進ステージと、
該曲率半径の関数として該干渉パターンを検出すべく配置された検出器とからなる干渉システム。
【請求項55】
前記並進ステージが前記基準表面を移動させることによって前記光路長差を変化させる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項56】
前記干渉計が、前記基準波面を前記基準表面に導き、かつ、前記反射された基準波面を前記検出器に導くべく配置された基準光学系からなる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項57】
前記並進ステージが前記基準表面および前記基準光学系を移動させることによって前記光路長差を変化させる請求項56に記載の干渉システム。
【請求項58】
前記基準光学系が、前記基準波面を基準焦点に向けて集束させる基準レンズからなる請求項56に記載の干渉システム。
【請求項59】
前記基準表面が平らな表面である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項60】
前記基準表面が湾曲した表面である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項61】
前記湾曲した表面が球面である請求項60に記載の干渉システム。
【請求項62】
前記測定表面を前記干渉計内に位置決めするためのオブジェクト・マウントから更になる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項63】
前記オブジェクト・マウントが前記測定表面を前記干渉計内に位置決めし、それにより、前記曲率半径が変化した場合に、前記測定光学表面と前記測定表面の少なくとも一部が接触する請求項62に記載の干渉システム。
【請求項64】
前記オブジェクト・マウントが、前記干渉計内に円錐測定表面を有する対象物を位置決めする請求項62に記載の干渉システム。
【請求項65】
前記干渉計が、前記測定波面を局部球面測定波面の形にし、かつ、前記反射された測定波面を前記検出器に導くべく配置された測定光学系から更になる請求項62に記載の干渉システム。
【請求項66】
前記測定光学系が、前記測定波面を測定点基準に向けて集束させる対物レンズからなる請求項65に記載の干渉システム。
【請求項67】
前記点基準が前記測定光学系の光軸上に置かれた請求項66に記載の干渉システム。
【請求項68】
前記測定光学系が開口絞りからなり、前記測定点基準が該開口絞り部分に置かれた請求項66に記載の干渉システム。
【請求項69】
前記測定光学系がコリメート光学系からなり、前記測定点基準が該コリメート光学系に置
かれた請求項66に記載の干渉システム。
【請求項70】
前記コリメート光学系が前記測定光学系の開口数を増加させる請求項69に記載の干渉システム。
【請求項71】
前記基準表面が前記測定光学系と前記測定表面の間に置かれた、請求項65に記載の干渉システム。
【請求項72】
干渉計が、前記測定表面の一部を像平面に画像化する画像化光学系からなる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項73】
前記画像化光学系が同じく前記基準表面を前記像平面に画像化する請求項72に記載の干渉システム。
【請求項74】
前記並進ステージが前記曲率半径を変化させ、それにより、前記光学測定表面と前記像平面に画像化される前記測定表面部分が接触する請求項72に記載の干渉システム。
【請求項75】
前記光学測定表面と前記像平面に画像化される前記測定表面部分が正接接触する請求項74に記載の干渉システム。
【請求項76】
前記検出器が像平面に配置された請求項72に記載の干渉システム。
【請求項77】
前記並進ステージを移動させることにより前記画像の倍率が変化する請求項76に記載の干渉システム。
【請求項78】
前記干渉計が、テレセントリック部分からなる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項79】
前記並進ステージが、前記テレセントリック部分の前記測定波面と基準波面の間の前記光路長差を変化させることによって前記光学測定表面の前記曲率半径を変化させる請求項78に記載の干渉システム。
【請求項80】
動作中、前記並進ステージに前記曲率半径を変化させ、かつ、前記検出器からの干渉信号を記録する、前記検出器および前記並進ステージと通信する円錐トローラから更になる請求項54に記載の干渉システム。
【請求項81】
前記干渉計がトワイマン・グリーン干渉計である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項82】
前記干渉計がフィゾー干渉計である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項83】
前記光源が広帯域光源である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項84】
前記光源が点光源である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項85】
前記点光源がスーパルミネセント・ダイオードである請求項82に記載の干渉システム。
【請求項86】
前記光源が拡大光源である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項87】
前記検出器がCCD検出器である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項88】
前記一定の光路長差がゼロ光路長差である請求項54に記載の干渉システム。
【請求項89】
前記光学測定表面と前記測定表面が正接接触する請求項54に記載の干渉システム。
【図1】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17(a)−(b)】
【図18(a)−(b)】
【図19(a)−(b)】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17(a)−(b)】
【図18(a)−(b)】
【図19(a)−(b)】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2010−25950(P2010−25950A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251104(P2009−251104)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【分割の表示】特願2003−536683(P2003−536683)の分割
【原出願日】平成14年9月13日(2002.9.13)
【出願人】(598176743)ザイゴ コーポレーション (39)
【氏名又は名称原語表記】ZYGO CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【分割の表示】特願2003−536683(P2003−536683)の分割
【原出願日】平成14年9月13日(2002.9.13)
【出願人】(598176743)ザイゴ コーポレーション (39)
【氏名又は名称原語表記】ZYGO CORPORATION
【Fターム(参考)】
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