説明

生物学的有効成分の安定性及び貯蔵寿命を向上させるための連続的マルチマイクロカプセル封入方法

本発明は、マイクロカプセル、並びにエマルションのin-situ界面重合による連続的な水中油中水型マイクロカプセル封入法に関する。本発明の調合物は、マイクロカプセルが分散した連続水相を含み、このマイクロカプセルは油滴を含み、そして個々の油滴(これは場合によっては油溶性材料を含む)の内部には、水または水性抽出物または水分散性もしくは水溶性材料が分散している。この油滴は、天然由来の重合性材料によって封入される。このようなマイクロカプセルは、噴霧乾燥法に適しており、乾燥粉末、凍結乾燥した自己乳化性粉末、ゲル、クリーム及び任意の液体の形として使用される。上記マイクロカプセルに含まれる有効化合物は、健康及び他の生物学的目的に有益なものである。このような調合物は、任意の部類の食品に配合するのに好適であり、特に栄養補給食品の製造や、並びに化粧品(例えば、若返りクリーム、防しわクリーム、ゲル、浴用及びシャワー用消費製品及びスプレー)の製造に好適である。該調合物は、食品、微生物の培養のための培地、及び栄養補強食品に加えられる化合物、特に分解もしくは酸化し易い化合物を安定化するのに好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロカプセル、並びにエマルションのin-situ界面重合による水中油中水型マイクロカプセル封入の連続的方法に関する。この調合物は、連続水相を含む。この水相中には、油滴を含むマイクロカプセルが分散しており、そして各々の油相の液滴(これは場合によっては油溶性材料を含む)内には、水、または水性抽出物または水分散性材料もしくは水溶性材料が分散している。上記の油滴は、天然由来の重合性材料でカプセル封入されている。このようなマイクロカプセルは、噴霧乾燥プロセスに好適であり、そして乾燥粉末、凍結乾燥された自己乳化性の粉末、ゲル、クリーム及び任意の液状の形として使用される。このマイクロカプセル中に含まれる有効化合物は、健康及び他の生物学的目的に有益なものである。該調合物は、任意の部類の食品に導入するのに好適であり、特に栄養補給食品の製造や、並びに化粧品(例えば、若返りクリーム、防しわクリーム、ゲル、浴用及びシャワー用消費製品及びスプレー)の製造に好適である。該調合物は、食品、微生物の培養のための培地、及び栄養補強食品に加えられる化合物、特に分解もしくは酸化し易い化合物を安定化するのに好適である。
【0002】
本発明の分野は、生物学的有効材料の調合方法、及び生物学的有効材料の使用、特に食品、より具体的には機能性食品の栄養補強食品での使用に相当し、そしてマイクロカプセル封入方法、これによって製造されたマイクロカプセル、及び前記マイクロカプセルがある種の化合物を含む場合に(なお、これらの化合物の一部は本明細書において初めて開示されるものである)関してこれらの適用(使用)を含む。
【0003】
注:
特殊用語の使用:
“A、B及び/またはC”を含む表現は、A、A+B、B、C、A+C、B+C、A+B+C及びそれの並び換えの組み合わせを許す表現を意味する。
略語:
以下のリストは、本発明の分野において通常使用される用語である。
W=水
O=油
W/O=油中水型エマルション
O/W=水中油型エマルション
(W/O)W=水中油中水型エマルション
a.i=有効成分。本発明では、これは生物学的有効成分を意味する。但し、成分が生物学的機能のために使用されていないことが文脈上明らかな場合は除く。単数形または複数形の使用は、文脈から導き出される。
UV=紫外線
FA=炭素原子数が6を超える炭素鎖を有する脂肪酸
SFA=飽和脂肪酸
MUFA=モノ不飽和脂肪酸(不飽和結合数1)
PUFA=ポリ不飽和脂肪酸(不飽和結合数2以上)
HUFA=高ポリ不飽和脂肪酸(不飽和結合数4以上)
w−3=UFAオメガ−3,すなわち、少なくともカルボキシル基の反対側から鎖を数えて三番目の炭素に不飽和を含むもの。
w−6=UFAオメガ−6,カルボキシル基の反対側から鎖を数えた場合に最初の不飽和(少なくとも一つ)が3番目ではなく6番目にあることを除き、W−3と同じ。
【0004】
w−3及びw−6の略語は、単数形もしくは複数形のいずれかで言及される。FA、SFA、UFA、MUFA、PUFA、HUFAは、これらが複数の場合には複数形で表す場合もある(例えばHUFAs)。
GMOs=遺伝子変性有機体
【背景技術】
【0005】
マイクロカプセル封入
マイクロカプセル封入技術は公知であり、そして多くの分野(医薬、農薬、染料など)に使用されている。化合物の放出が制御されるようにこれらをマイクロカプセル封入するのには様々な形がある。マイクロカプセルという用語の正確で詳しい定義及び詳しい従来技術については、 “Controlled Release Systems: Fabrication Technology"(制御放出システム:製造技術),1998年,ボリュームI, Dean Hsieh編集,CRD Press, FloridaのFong, M.著の“Techologies of microencapsulation”(マイクロ封入技術)を参照されたい。この文献中には、“マイクロカプセル”という用語は、しばしば、エマルション、マイクロスフェアー、リポゾームなどの他の製剤法と混合されがちであることが説明されている。“真の”マイクロカプセル(我々が本発明においてマイクロカプセルと呼ぶもの)は、その内部に“コア”としてのマイクロカプセル封入された材料を有する壁(ポリマー)によって各相が物理的に分離されていることに基づく。“真の”マイクロカプセル封入(本発明においてそう称するもの)は、材料をポリマー性マトリックス中に、各相の明らかな物理的分離無しに分散または混合することによる製剤技術とは混同してはならない。マイクロカプセルを単純なエマルションと考えることを避けるために注意をしなければならない。マトリックスカプセル封入、並びにW/OW(水中油中水型)、W/O(油中水型)及びO/W(水中油型)のエマルションに関する非常に沢山の文献(特許及び科学論文)が存在している。真のマイクロカプセル(以下、マイクロカプセルと称する)に関する従前の全ての特許と本発明との基本的な相違点は、我々は、マイクロカプセルの壁によって囲まれたW/O型エマルションを創造し、そしてこれらのマイクロカプセルは水中に分散もしくは乳化しており、更に、これらのマイクロカプセルはコア中により小さなマイクロカプセルを含むことができ、それ故、マルチマイクロカプセルであることにある。一面では、本明細書に開示されるマイクロカプセル(及びこれらの製造方法)は、上記の壁が、重合及び架橋されるヒドロコロイドの混合物からなり、そしてその構造の硬化が温度の上昇によって起こること、及び上記方法は、各工程の間での待ち時間が無くかつ連続的な攪拌下に進行することを特徴とする。本方法と類似するマイクロカプセル封入方法を開示する特許もしくは科学文献は存在しない。
【0006】
本発明の方法と類似のマイクロカプセル封入法を開示している文献または科学文献は存在しない。本発明に関して最も近似する従来技術は、米国特許第6,234,464号に代表される。
【0007】
米国特許第6,234,464号は、FA(脂肪酸)のマイクロカプセル封入法を開示している。本発明との違いは、i)米国特許第6,234,464号では、マイクロカプセルのコアはO(油)相のみであるが、本発明では、コアはW/O相である点、ii)米国特許第6,234,464号では、コアはマルチマイクロカプセル封入された液滴を含まないが、本発明では、コアは、より大きなマイクロカプセルの内部にランダムに分布したマイクロカプセルを含む点、iii)米国特許第6,234,464号では、壁は二種のヒドロコロイドに限られ、更に二つの相に分離及び分化するが、本発明では、二種を超えるヒドロコロイドを簡便に組み合わせることができ、また分化された層状構造は存在しない点; iv)米国特許第6,234,464号では、例1に記載の方法の際に、マイクロカプセルを硬化するためにのpH調節段階と冷却段階を含むが、本発明では、“第一層”及びその後に“第二層”を形成させる必要がない点(本発明では、ヒドロコロイドは一緒に重合及び架橋させる); v)米国特許第6,234,464号では、他の化合物とは接触しないが、本発明では、油相または二つの水相のいずれかに、安定化剤及び酸化防止剤が使用されることが推奨され得る点; vi) 米国特許第6,234,464号で行われる硬化段階は冷却によるものであるが、我々は温度の上昇を利用し、そして本発明では壁はより強固である点; vii)米国特許第6,234,464号では、壁から水を除いて乾燥マイクロカプセルを得るためにエタノールが使用されるが、本発明では、エタノールを使用しないで乾燥マイクロカプセル(粉末の形)を得ることができる点にある。
【0008】
上記の相違点は多数であるが、これらは方法に関するものである。これによって形成されるマイクロカプセルもまた、かなりの異なる特性を、特に熱的性質、有効成分(米国特許第6,234,464号はFAしか記載していない)の制御放出などに関して示す。他の開示されたマイクロカプセル封入方法及びそれによって製造されるマイクロカプセルはいずれも、米国特許第6,234,464号よりも本発明とは異なっている。
食品おけるFAの使用
ある種のUFAs、特にMUFAs、PUFAs及びHUFAsが健康に有益であることは当業者には既知である。我々は、w−3とw−6を区別することができる。科学及び疫学的研究の刊行物の後に、多くの特許が出願された。これらは、このような研究に基づいて、そもそも始めからヒトによって食されてきたこれらの天然の化合物の使用を特許請求するものである。本願の発明者らが知る限りは、スフィンゴリピドまたはセレブロシドのいずれかとFAと組み合わせて使用することを特許請求している特許は存在しない。
【0009】
食品におけるこれらの化合物の使用方法は、マイクロカプセル封入など非常に様々であるが、本発明のようなUFAsのマイクロカプセル封入(任意の食品中に、マイクロカプセル封入されたUFAsを、著しく分解させることなく、組み入れることを可能にすることを特徴とするマイクロカプセル封入法)はどの方法にも記載されていない。
【0010】
UFAsと酸化防止剤との組み合わせは開示されているが(欧州特許出願公開第404058号、米国特許第5,855,944号)、本明細書に記載のものに類似するマイクロカプセルは使用されておらず、そして食品を工業的に加工した際のUFAsの品質(すなわち、UFAsが分解しないこと)または単純に貯蔵寿命安定性についての十分な研究が欠けている。
【0011】
多くのUFAsの源が存在しており、実際上、それらの全ては、特許文献に記載される以前に科学文献に開示されている。本特許の新規性は、UFAsの源にあるのではなく、天然の源(またはGMOs)から得られるかまたは有機合成によって得られるUFAsのマイクロカプセル封入、並びに食品及び他の用途に使用するためのマイクロカプセルにある。
【0012】
幼児用食品
本発明の特定の態様の一つは、本発明の調合物を幼児用食品に使用することである。牛乳には、母乳中に存在するある種のUFAsが欠けている。この種の栄養補助は他で特許請求されているが、マイクロカプセル化された材料及び最終消費までのUFAsの最適な保存に関してはこのような開示はされていない(国際公開第9213086号)。
知能の発達
知能または少なくとも潜在的な知能をDNA組み替え技術によって高めることが現在議論されている。W−3、W−6及びW−9のUFAsの正しいバランスの良い消費による大脳皮質(ここに知能が存在する)の発達、並びに神経伝達におけるある種のスフィンゴリピドの役割を記載する様々な科学文献に基づき及びヒトの代謝経路を知ることにより、本発明者らは、人間特有の特徴としてのヒトの潜在能力、特に知力を最大限に発達させるという社会の新しい要求に対する解決策を、ある種の天然の化合物を食事に加えることによって見出した。我々は、本明細書において、知能の潜在的な発達を高めるためのW−3、W−6及びW−9とスフィンゴリピド、特にセレブロシドの組み合わせの使用を開示するものである。本発明者らは、上記の目的のためのこれらの化合物の使用はこれまで知らず、特に本明細書に記載のようなマイクロカプセル封入された材料の形、更にはマイクロカプセルの形ではなおさら知らない。知能に関連してw−3及びw−6及びw−9の使用には既に化学的な根拠がある。Biol. Neonate 1998, 74:416-429及び“Evidence for the unique function of DHA during evolution of the modern hominid brain”(現代のヒト科動物の脳の進化の間のDHAのユニークな働きについての証明),Lipids 1999, ボリューム34(S): 39〜47頁を参照されたい。後者の文献は、ヒト科動物からヒトへ知能が発達した際のDHAの役割を指摘している。
酸化防止剤、保護剤及びUV線ブロッカー、及び遊離基ブロッカーの使用
癌から白内障まで多くの病気の原因は、酸化反応、すなわち酸化体、UV光及び/または遊離基によって誘発される酸化プロセスによるDNAの分解を原因とする。広い範囲の病気を予防するために、天然の酸化防止剤などを使用することに関する多くの発明がある(欧州特許出願公開第1344516号、同第1064910号)。しかし、本発明は、酸化防止剤化合物または抽出物が、我々のマイクロカプセル封入技術のおかげで消費者がこれらの化合物を完全な品質及び機能的状態で(すなわち分解した状態ではなく)入手できる程度までに、工業的プロセス及び強負荷環境中をそれらの酸化防止能力を保持するという要望を達成する。
【発明の開示】
【0013】
本発明の詳細な説明
我々は、
(a) 第一段階において、油相(これは、場合によっては、少なくとも一種の生物学的有効材料を含む)に、重合開始剤及び場合によっては少なくとも一種の生物学的有効材料を含む水相を加え、但し、上記の二つの相のうちの少なくとも一方には少なくとも一種の界面活性剤が存在し、更に上記の二つの相のうちの少なくとも一方には生物学的有効材料が存在し、
(b) 第二段階において、[(a)に]、少なくとも一種のヒドロコロイドを含む水溶液もしくは水性分散液を加え、この際、これは、相の反転を起こし、そして前記ヒドロコロイドは、新しく形成した液滴(油中水型エマルション)の壁上で堆積及び重合し始め、そして、場合によってはカチオンの存在下に、ヒドロコロイドポリマーの架橋も起こし、
(c) 第三段階において、[(b)に]、少なくとも一種の保護コロイドを含む水溶液もしくは水性分散液を加え、この際、この保護コロイドは、油中の水の液滴の表面上に堆積し、そしてそれ自体と及びヒドロコロイドと重合及び架橋し、
(d) 第四段階において、[(c)に]、油中水型液滴の大きさを小さくする第一の界面活性剤の水溶液もしくは水性分散液を加え、
(e) 第五段階において、大きさを小さくするプロセスの間に、部分的に生じたマイクロカプセルを解集塊化及び再集塊化させ、最終的に、より大きな液滴の中に別の液滴を封入させ(マルチマイクロカプセル封入)、
(f) 油(油中水型)液滴が少なくとも一種のヒドロコロイド及び少なくとも一種の保護コロイドで覆われるのに十分な時間が過ぎたら、上記の液滴の壁を強化するために温度を上昇させ、この時に、これらの液滴は、既に、水中に懸濁したマイクロカプセルまたはマルチマイクロカプセルであり、
(g) 場合によっては、得られた調合物をダストを得るために乾燥し、場合によっては、これを、水和剤(wettable powders)、ゲル、化粧もしくは医療用クリーム、微生物の培地を得るために(またはこれらと該マイクロカプセルとを混合するために)、従来技術によって再調剤し; 場合によっては、マイクロカプセルの乾燥調合物のために添加剤を加え(随意に、抗集塊化剤)、
(h) 任意の段階(g)を除いて、全ての工程を連続的な攪拌下に行う、
ことを特徴とする、生物学的有効材料のin-situ界面重合による連続的マルチマイクロカプセル封入方法並びにそのマイクロカプセル及び使用に関する。
【0014】
同一の発明についての別の形での説明となる図面に基づいた本方法のより詳しい説明では、我々は、図面に基づき、
(a) 二つの異なる溶液(図1)である1a(油)及び1b(水)を、1aに1bを加えることによって混合し、この際、これらの溶液は、有効成分、及び場合によっては、遊離のカチオンもしくは後で遊離させる封鎖されたカチオンを含み、
(b) 1aまたは1b中に存在し得る食用乳化剤のおかげで、油相(9)中の水滴(10)のエマルションが形成される。この段階は、エマルション1cの生成をもって完了し、この際、油相(9)中に、有効成分(好ましくは脂溶性)を可溶化もしくは分散し; また、有効成分(好ましくは水溶性)を含む水滴(10)において水中油型のエマルションも生じる。この際、場合によっては有効成分の水中もしくは油中への溶解性を有効成分の誘導体化によって変化させる、
(c) 次いで、得られたエマルション[1c]に、場合によっては少なくとも一種の有効成分を含む、少なくとも一種のヒドロコロイド(重合及び架橋可能なもの)の溶液2bを加え、
(d) 次いで相の反転が続き、連続相(24)、すなわち水中に分散した油中の水(12)のエマルションである液滴(11)を分散させ、
(e) その後、(図5)、保護コロイドとして作用する少なくとも一種のヒドロコロイド(15)を含む溶液もしくは分散液(5a)を加える。第一の乳化剤を含む溶液もしくは分散液はエマルション2aに加える。
(f) 粒径が約1〜30μmまで小さくなり重合及び架橋反応が終了したと考えられたら、約30〜70℃の温度を60〜100℃に高める、
ことを特徴とする、マイクロカプセルの製造方法を開示する。
本発明の好ましい態様
好ましい態様は、該マイクロカプセルを機能性食品に加えて使用することなので、マイクロカプセルを、熱、圧力及び特定の範囲のpHでの分解について試験した。
【0015】
ヒドロコロイド及び保護コロイドは、最初に、溶液もしくは水性分散液の形で加えることができる。
【0016】
第一の乳化剤及び保護コロイドは、保護コロイド及び粘度調節剤の群から選択することができる。なぜならば、ヒドロコロイドはこれらの全ての特徴を有するからである。
【0017】
本明細書の記載の方法において成功裏な調合物により適当な部類の化合物(機能的に満足なこと、すなわち、これは生物学的有効成分並びに他の生体もしくは鉱物材料の機能的に満足なカプセル封入に役立つ。機能的に満足なとは、材料がマイクロカプセル封入された目的に工業的に有用であることと解釈される。この際、各々の機能は、最終の用途に大きく依存する。)は、キトサン、デンプン、デキストリン、シクロデキストリン、セルロース、リグニン、ペクチン、アルギン酸アガー、カラギネート、ゼラチン、ガーゴム、アラビアゴム、トラガカントゴム、リグノスルホネート、キャラバンゴム、イナゴマメゴム、サポニン、キサンタンゴム、シードゴム、ガラクトマンナン、アラバノガラクトマンナン、ベータ−グルカン、イヌリン、サイリウム、アカシアゴムの全ての異性体及び立体化学配置、該ヒドロコロイドを構成するモノマーもしくはオリゴマーの量及び品質に関してそれらの全てのバリエーション、並びに上記ヒドロコロイドの全ての誘導体化された化合物である。
【0018】
第一の乳化剤の親水性−親油性値(HLB)は、便宜的に9〜16、好ましくは12〜14の間で選択することができる。
【0019】
エマルション1c(10)は、典型的には、50〜500μm、好ましくは70〜200μmの粒度を有する(粒度測定には全てMaster Sizer(R)レーザー装置を使用した)。
【0020】
本方法の終了後は、生成したマイクロカプセルは、0.1〜100μm、好ましくは1〜30μm、より好ましくは1〜5μmの範囲の粒度を有する。この粒度は集塊プロセスにより時間とともに変化し得るが、これは、調合物の全構造が変化しないならば或程度は望ましいものであり得る。
【0021】
エマルションの粒度を小さくするための剪断応力及び通常の攪拌は、従来技術の攪拌機(錨型、歯形、及びこれらの組み合わせ)によって供され、そして回転速度はおおよそ3000〜25000rpmである。これらの値は、本方法の段階と反応器の寸法に依存する。マイクロカプセルを一旦形成した後は、あまり大きな動的/熱的エネルギーを供することは、マイクロカプセルが破壊されるのを防ぐという理由から、推奨されない。
【0022】
コロイドの特定の種類はヒドロゲルであり、場合によっては、ヒドロコロイドを、アルブミン、アルギネート、ポリカルボキシレート、ポリ−L−ラクチド、デンプン及び誘導体に基づくヒドロゲルに置き換えることができる。実験的に測定された放出速度(媒体、例えばヨーグルトなどによって影響される)に依存してヒドロコロイドのさまざまな組み合わせを使用することができ、それにより、我々は、重合度、壁の固さ、壁の厚さ、及び所定の材料に対する透過性、及び電気的性質を変えることができる。
【0023】
壁を形成する材料についてこのように様々なものを使用できるという事実は、粘度調節剤及び乳化剤にも当てはまる。これらはいずれも、第一の乳化剤(好ましくは大豆レシチンに基づく乳化剤)として(1c)、好ましくはポリソルベートを形成されるために使用されるものである。
【0024】
上記マイクロカプセルは乾燥状態で得ることができ、また、液相または固体もしくは固化可能なマトリックス中に再分散することもできる。該マイクロカプセルの外側の媒体は、壁の構造を維持するのを助ける化合物、例えば、イオン強度や浸透圧を調節する剤などを含むことができる。また、マイクロカプセル内には金属カチオンが存在することができる。金属カチオンは、その生成後に、壁の構造を維持する助けをする。ペクチンで得られたマイクロカプセルの壁の中のカルシウムイオンがその例である。
【0025】
有効成分は、本方法の任意の段階で加えることができる。例えば、食材をマイクロカプセルと混合する段階に加えることもできる。しかし、明らかに、これらの有効材料がマイクロカプセル内部に組み込まれることが好ましい。この際、マイクロカプセルが食品に使用されることが予定される場合には、有効成分は溶液1a、1b、2b、5aから供するかまたは最終食品加工の任意の段階で加えることができ、これは本発明の好ましい態様の一つである。
【0026】
酸化プロセスを防止することが重要である(例えばUFAs及び酸化防止剤の場合)。それで、本本法は、好ましくは、全ての波長の光から保護しかつ無菌の状態において、不活性ガス(窒素、ヘリウム)の存在下に減圧下で行うことができる。
【0027】
本明細書において、水相と記載する場合には、これは、水単独を除いて、(i)水性抽出物に基づく溶液もしくは分散液、(ii)アルコール含有率が40%までで残りは水である溶液もしくは分散液、及び(iii)水中に可溶性もしくは分散可能な化合物(簡単に言えば極性化合物)の溶液もしくは分散液を指す。
【0028】
油相とは、機能的に満足な疎水相(これは安定な調合物を与え、食品中に配合することができるかまたは他の特定の用途に使用することができ、望む効果を達成する)、例えば蜂蜜もしくはワックスを指すものと理解されたい。
【0029】
また、水、アルコールもしくは油の異なる熱的性質、並びに相間の透過係数によって、マイクロカプセルの内側及び外側の熱応力を減少させるように水相もしくは油相の熱的性質を変え得ることも考慮されなければならない。マイクロカプセルの内側及び外側における溶液及び分散液による熱エネルギーの蓄積は、有効成分を劣化から保護するために使用することができる。食品用の微生物的安定化剤(microbiological stabilizers)を加えることができる。
【0030】
本発明の態様の一つは、微生物的安定化剤によって覆われた乾燥マイクロカプセルに関する。ある種の用途、特に化粧料の用途では、マイクロカプセルが乾燥状態の時に(または湿った形でもよい)、これらをゲル、オイル、香料用のアルコール性溶液などに加えることができる。本発明の態様の一つでは、該マイクロカプセルはフレーバー(芳香料)を含み、そして香水に使用されるか、またはゲルや、バスクリームもしくはソープに香りを供する。
【0031】
該マイクロカプセルは全ての種の食品に使用することができる。このような食品の例としては、次のものには限定されないが、穀物類及びその派生品(随意にミューズリー、ミルクシリアル(cereals for milk)など)、パン、ケーキ類、乳製品、栄養補助剤、糖類及びその派生品(随意にチョコレート、スイート類、ヌガー、マジパン)、甘味規定食(カロリーの少ないもの)、摂生食及び糖尿病食、油類及びその派生品、ミルク及びその派生品、卵、緑色野菜及び野菜類、マメ科植物、果物、根茎類及びその派生品、茎菜類、スナック類、アペタイザー、根菜類(随意に甘草)、月桂樹及び野生品、果物のプリザーブ、ドライフルーツ、食肉、ソーセージ、魚、貝類及び甲殻類並びにこれらの保存食、アルコール飲料及びノンアルコール飲料、炭酸飲料及び非炭酸飲料、ジュース、シロップ、ネクター、スパイス、調味料、予備調理済み食品、予備加工済み食品(冷凍パン)、ピザ、蜂蜜などが挙げられる。
【0032】
本発明の主たるより有用な態様は、給食(ヒト及び他の動物(魚や微生物さえもこれに含む)の給食)であるが、該マイクロカプセルは、他の目的、特に情報化学物質、誘引剤、防虫剤、殺虫剤、消毒剤(sterilizers)、除草剤、殺真菌剤(fungicides)、殺菌剤(germicides)、殺ウイルス剤(またはウイルス感染を予防するための材料)、遺伝子ベクター(遺伝子治療や、組み合えDNA技術の目標のためのもの)、芳香料、ガスもしくは液体に混入している化合物の指示薬、トイレ用薬品、家庭用品においても毒性製品の摂取を回避するための収斂味剤などをカプセル封入するためにも使用することができる。
【0033】
本発明は、カプセル封入された材料の放出を最大限に避けるために壁の材料及び他の要因をそれに適合させて、臭いがでないように実施することができる。これは、魚油に由来するオメガ−3/−6/−9を豊富に含む材料に特に有用である。このようにすることで、望ましくない臭いが最大限に低減される。
【0034】
以下に記載の例に示すように、本出願人は、ある種の化合物をカプセル封入するために最も適当なパラメータを求め; 所望の放出速度などを得; 次の独立した可変要素、すなわち壁の組成、乳化剤、攪拌機の回転速度、攪拌機のタイプ、粘度調節剤などを選択し; 並びに調合物もしくはマイクロカプセルの品質を表す独立した要件を選択するために必要な試験数の低減のために、通常の高等統計技術を使用した。本発明の再実施に含まれる要因の数が多いことから本発明を再現する際はこの種の試験数の低減が推奨される。因子画分の計画、好ましくは2、4、8、16、32及び64ブロックの因子、半飽和画分、ボックス−ベーンケン計画、中央複合計画、プラケット−バルマン計画を用いて分散分析もしくは多重分散分析を使用した。本発明は、50,000を超える異なる調合物についての5年間の期間を実験に費やした結果であるが、上記の統計技術を使用しない場合には、実験の数は、少なくとも、数十倍のオーダーで増えたであろうと思われる。
【0035】
本発明を或る一の面から捉えた定義として、我々は、マルチマイクロカプセル封入の連続的方法によって得られるマイクロカプセルであって、(a)これらのマイクロカプセルが、ヒトの健康に有益な有効成分を含むこと; (b)マイクロカプセルの壁が、少なくとも二種のヒドロコロイドの混合物から組成され、この際、この混合物は重合及び架橋されており、かつ前記ヒドロコロイドは可食性であること; (c) 重合度、架橋及びヒドロコロイドの性質が、有効成分の制御放出に並びに酸素及び/または光及び/または温度に対する保護に影響を与えること; (d) マイクロカプセルが、その内部に、油中水型のエマルションを含み、この際、任意に油相、任意に水相または任意に両方の相中に有効成分が存在すること; (e) これらはより小さなマイクロカプセルを含むことができ(マルチマイクロカプセル封入は、少なくとも、五重にマルチカプセル封入するまで可能である)、そしてマイクロカプセルの粒度が、0.1μm〜100μmの範囲、好ましくは1μm〜10μmの範囲であること、及び(f) これらは、in-situ界面重合のためのマルチマイクロカプセル封入の連続的方法によって製造されることを特徴とする、上記マイクロカプセルを言及することができる。
【0036】
上記方法によって形成されたマイクロカプセルは、pH、温度、イオン強度、浸透性、揮発、マイクロカプセルの壁を溶解する化合物の存在からなる群のうちの少なくとも一つの選択された要因によってそれらの内容物を放出することができる。
【0037】
形成されたマイクロカプセルは、ヒトの飲食に関連する実施においては、有害な及び/またはむしろ望まれない微生物に対する保護や、該調合物もしくは食品の予測される起こり得る微生物集落形成に対する保護に関する従来技術に属する通常の食品加工プロセス、特に処理工程に対して耐性を示し、そして本発明は、滅菌、微生物の安定化、パスツリゼーション、UHT、オゾン化処理、UV及びガンマ線処理、滅菌照射などの単位処理工程に付すことができるマイクロカプセルを供するものである。
【0038】
他の態様では、該調合物は、重金属、生物学的有効材料の分解により生ずる有害生成物、生物学的有効化合物の製造に使用した農薬、及び健康に有害な他の材料が存在しないことが分析された品質証明を伴う。
【0039】
本発明の他の態様では、該マイクロカプセルは、栄養素、同化産物、病原の微生物を同定することを助ける化合物(選択的同化産物または蛍光物質または放射性標識物質など)を供するために使用される。これらの化合物は、任意に、培地(例えばアガーポテト−デキストロース)のpHの変化によって、酵素(例えば、同じ微生物培養の酵素)または他の代謝生成物(例えばアルコールまたは放出された酵素)の産生のために放出することができる。
【0040】
該マイクロカプセルは、天然もしくは人工甘味料、塩、胡椒、スパイス及び一般に調味料に加えることができる。食品への上記の各種調味料の添加は、食品の栄養値を高めるかまたは食品の健康に対する利益を高める。
【0041】
同マイクロカプセルの壁の保護またはその中に含まれる有効化合物をより強化するためには、紫外線の酸化作用を防止する化合物をマイクロカプセルの内部または外部に含めることが好ましい。
【0042】
好ましい態様の一つは、マイクロカプセル封入する材料が、健康を維持するかまたは病気を予防するか、あるいは病気を治療するのに非常に好適であるものとして科学者及び公衆に知られている化合物である態様である。しかしながら、ある種の化合物(主に、酸化防止剤、及び脂肪酸オメガ−3、オメガ−6及びオメガ−9)の使用を特許請求する特許の数を考慮すると、圧倒的な割合で、これらの化合物の有益な効果が文献及びカンファレンスにおいて科学会によって発表された後に、これらの特許が出願されていることを指摘する必要がある。それゆえ、本発明の課題は、健康によいことが知られている化合物をマイクロカプセル封入した形で使用することである。なぜならば、我々のマイクロカプセル封入方法は、消費者もしくは他の動物によって最終的に飲食されるまで、有効化合物の有益な性質を全て維持できるからである(すなわち、その分解を回避できる)。本明細書に記載する化合物は、実質的にその全てが、20年以上も前から有益なものとして記載されていたものあるか、または一千年もの間もしくは人類の起源からさえもヒトが意識的にもしくは無意識に使用していたものである。このような意味合いでは、本発明者らは、長い間使用されてきた食材として、マイクロカプセル封入するべき以下に挙げる化合物の非限定的な群(これらは完全にもしくは部分的に組み合わせて使用されるか、または個々に使用される)、すなわち、緑茶、紅茶、ココア、赤ワインもしくは赤葡萄または葡萄の残渣(搾りかす)、サイダーまたはリンゴもしくはリンゴジュース、胚芽もしくは穀物ふすま、人参、唐辛子のさや、ニンニク、ラディッシュ(特に、スパイシーラディッシュ)を選択する。
【0043】
既に説明したように、本発明は、様々な種の材料の調合を可能にするものであり、新規な点は、マイクロカプセル封入された材料が、可食性の材料でマイクロカプセル封入され、そして該マルチカプセルの構造のおかげで、従来技術で達成される程度よりも著しく高程度に、工業的プロセスまたは台所で分解してしまうことから保護される点にある。
【0044】
本発明者らが行った非常に数多くの実験の後かつ化学的に類似する化合物が本方法及びマイクロカプセル中で同じように挙動するという事実(例えば、どちらもモノテルペン類であるピネン及びリモネンは、マイクロカプセル封入時や、それらの放出時のいずれにも違いはなく、またセスキテルペン類であるコパエンでさえも、モノテルペン類と異ならないであろうし、更に、追加的な官能基を有するリモネンオキシドも、これらの官能基はマイクロカプセルの形成に影響を与えないために、エマルションの形成時においてそれほど異なる挙動を示さない)を考慮して、化合物が特殊な乳化剤の必要性などプロセスに影響を与える場合については、本発明者等は予測をして、上に挙げたものに限るが、異なる乳化剤、ポリマーなどを使用したが、以下の化合物もしくは材料をカプセル封入する方法においてはどのような困難性も解消することができる:
(a) 総称としてフラボノイド類及び誘導体: アントシアニジン類、プロ−アントシアニジン類、オリゴマープロシアニジン、イソフラボン類、カルコン類、カテキン、エピハテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン、没食子酸エピガロカテキン、エリオシトリン、ナリルチン、ルチン、ナリンギン、ミリシトリン、ヘスペリジン、ミリセチン、エリオジクチオール、フィゼチン、ケルセチン、ナリンゲニン、ルテオリン、ヘスペリチン、ケンフェロール、イソラムネチン、アピゲニン、ラムネチン、ガランギン、ケルシトリン、ケルセチン、ジオスメチン、タクシフォリン、ガランジン、ビオチャニンA、ゲニステイン、エリオジクチオール、クリシン、ヒドロキシチロソール、オレユーロペイン、ガバルジン、リコカルコン、ダイゼイン、マタイレシノール、セコイソラリシレシノール、エンテロジオール、エンテロラクトン、エクオール、デスメチルアンゴレンシン、ルテオフェロール(luteoferol)、ルテオリニジン、アピフェロール(apiferol)、アピゲニジン、ロイコシアニジン、タクシフォリン、ペラルゴニジン; 及びこれらの誘導体
(b) 総称としてフェノール酸類及び誘導体(好ましくはエステル、グリコシド、ルチノシド及びアミン); 没食子酸、シナピン酸、シリング酸、カフェー酸、クロロゲン酸、フェルラ酸、(o-、m-またはp-)クマル酸、グアヤコール、(o-、m-またはp-)クレゾール、4-エチルフェノール、4-ビニルグアイコール、オイゲノール、p-ヒドロキシ安息香酸、プロカテク酸(procatechuic acid)、バニリン酸、ヒドロキシケイ皮酸、総称としてのタンニン類、タンニン、エラギオタンニン類、ガロタンニン類; 及びこれらの誘導体
(c) ヒドロキシケイ皮酸とアントラニル酸からなる構造的に組み合わされたアミド類(アベンアントラアミド類(avenanthramides))、アベナステロール(avenasterol)、ヒドロキシケイ皮酸及び長鎖脂肪酸もしくはアルコール、及びこれらの誘導体; インドールアミン類(例えばメラトニン); イヌリン、グルタチオン(glutation)
(d) 総称としてのテルペノイド類及び誘導体、モノテルペン類、ジテルペン類、セスキテルペン類、トリテルペン類、テトラテルペン類(カロテノイド類もこれに含む); アルファ-カロテン、フィトエン、シクロアルテノール、ベータ−カロテン、アイオノン、ゼアキサンチン、カプサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、ビオラキサンチン、ムタトキサンチン、ルテオキサンチン、オーロキサンチン(auroxanthin)、ネオキサンチン、アポカロチナール、キサントフィル類; 及びこれらの誘導体
(e) 次の種、すなわちブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン、tert−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,6−ジターブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン; 及びこれらの誘導体、トコフェノロール類(例えばアルファ、ベータ、ガンマ及びデルタトコフェロール類及びこれらの誘導体); トコトリエノール類(アルファ、ベータ、ガンマ及びデルタトコトリエノール類及びこれらの誘導体); トコクロマノール類の種の食品工業に慣用の合成酸化防止剤及び誘導体
(f) アルファリポ酸; コエンザイムQ−10; ビタミン類; アミノ酸(好ましくはL−アルギニン、シスチナ及びシステイン)及びこれらの対応する有機ポリマー、例えばオリゴペプチド、ペプチド、好ましくはカルノシン、カルニチン、グルタチオン; 酵素; 酵素阻害剤(好ましくはフェノラーゼ類またはオキシジェナーゼ類またはリポオキシジェナーゼ類またはリパーゼ類阻害剤
(g) 鉱物及び微量要素、特に生体内レドックスプロセスに関与するもの、例えばセレン、亜鉛、マグネシウム
関心がある材料(任意の物理的状態の純粋なもしくは混合物の形の材料)の抽出による従来技術の方法を考慮した上で上記の化合物(または未知の化合物または既に知られているが上には挙げていない化合物)を選択し得るところの天然の源は、食材に添加される添加剤が食品の主な部分もしくは基本的な部分になるかあるいはそうではないかを考慮して、食品に使用することが受け入れられている植物性添加剤から選択することができる。本発明者らは、麻酔剤を生成する幾つかの植物を医薬品に使用できることを考えている。最後に、以下のリストには、既知の治療効果を有する植物並びにハーボリステリー(herboristery)及びパラファーマシー(parapharmacy)に使用されている植物を挙げる。このリストは、化合物の単離、または水性溶液もしくはアルコール性溶液、または適当な粒度まで粉砕した葉、根、茎、花、果実の分散液のいずれかを介して、並びにこのような有効物質または任意の形に予備加工した有効物質の親液性調合物を介してマイクロカプセル封入するべき天然の有効成分の非限定的な例である。このリストとは、非限定的な意味で次の通りである。
メディカゴ・サティバ(Medicago sativa)、ピメナル・オフィシナリス(Pimenal officinalis)、ハイビスカス・アベルモスクス(Hibiscus abelmoschus)、アンジェリカ・アーカンジェリカ(Angelica archangelica)、ガリピエ・オフィシナリス(Galipea officinalis)、ピンピネラ・アニスム(Pimpinella anisum)、フェルラ・フェチダ(Ferula foetida)、フェルラ・アサフェチダ(Ferula asafetida)、メリッサ・オフィシナリス(Melissa officinalis)、ミロキシロン・ペライラエ(Myroxylon pereirae)、オシマム・バジリカム(Ocimum basilicum)、ピメンタ・アクリス(Pimenta acris)、シトラス・アウランチウム・ベルガミア(Citrus aurantium bergamia)、プルヌス・アミグダラス(Prunus amygdalus)、シトラス・アウランチウム(Citrus aurantium)、シトラス・アウランチウム・アマラ(Citrus aurantium amara)、ピパー・ニグラム(Piper nigrum)、プルヌス・スピノサ(Prunus spinosa)、アニバ・ロゼオドラ(Aniba rosaeodora)、カメリア・オレイフェラ(Camelia oleifera)、カメリア・シネンシス(Camelia sinensis)、カルム・カリビ(Carum carvi)、エレッタリア・カルダモマム(Elettaria cardamomum)、セラトニア・シリクア(Ceratonia siliqua)、ダウクス・カロタ(Daucus carota)、ダクス・カロタ・サチバ(Dacus carota sativa)、カスカリア(Cascarilla)、アピウム・グラベオレンズ(Apium graveolens)、アンテミス・ノビリス(Anthemis nobilis)、マトリカリア・カモミラ(Matricaria chamomilla)、アンテミス・ノビリス(Anthemis nobilis)、アントリスクス・セレフォリウム(Anthriscus cerefolium)、シコリウム・インチバス(Cichorium intybus)、シンナモマムspp.(Cinnamomum spp.)、シンナモマム・ゼイラニクム(Cinnamomum zeylanicum)、シムボポゴン・ナルダス(Cymbopogon nardus)、サルビア・スクラエア(Salvia sclarea)、トリフォリウム・プラテンス(Trifolium pratense)、テオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)、コフェア・アラビカ(Coffea arabica)、コリアンドリウム・サチバム(Coriandrium sativum)、クミヌム・シミヌム(Cuminum cyminum)、タラキサクム・オフィシナル(Taraxacum officinale)、サンブクス・ニグラ(Sambucus nigra)、エーデルワイス(Edelweiss)、ヘリクリスム・イタリクム(Helichrysum italicum)、フェニクルム・ブルガレ(Foeniculum vulgare)、トリゴネラ・フェヌムグレクム(Trigonella foenumgraecum)、アラビドプシスspp.(Arabidopsis spp.)、ジンギバー・オフィシナル(Zingiber officinale)、シトラス・グランディス(Citrus grandis)、シジウム・グアバ(Psidium guajava)、ハムルス・ルプス(Humulus lupus)、マルビウム・バルガレ(Marrubium vulgare)、モナルダ・プンクタタ( Monarda punctata)、ヒソップス・オフィシナルス(Hyssopus officinals)、ジャスミヌム・オフィシナル(Jasminum officinale)、ジャスミヌム・グランジフロルム(Jasminum grandiflorum)、ユニペルスspp.(Juniperus spp.)、ユニペルス・コムニス(Juniperus comunis)、 ユーカリプタス・オフィシナリス(Eucaliptus officinalis)、コーラ・アクミナタ(Cola acuminata)、ラウルス・ノビリス(Laurus nobilis)、ラバンデュラspp.(Lavandula spp. )、ランバンデュラ・ヒブリダ(Lavandula hybrida)、タククス・バッカータ(Taxus baccata)、シトラス・メディカ・リモヌム(Citrus medica limonum)、ミリスチカ・フラガンス(Myristica fragans)、マルジョラナ・ホルテシス(Marjorana hortensis)、ティムスspp.(Thymus spp.)、ティムス・オフィシナリス(Thymus officinalis)、ティムス・マスチキナ(Thymus mastichina)、イレクス・パラグアレンシス(Ilex paraguarensis)、カモミラ・レクチタ(Chamomilla recutita)、サッカルム・オフィシナルム(Saccharum officinarum)、ミリスチカ・フラガンス(Myristica fragans)、アリウム・セパ(Allium cepa)、シトラス・アウランチウム・ドゥルシス(Citrus aurantium dulcis)、カルム・ペトロセリヌム(Carum petroselinum)、メンタ・プレギウム(Mentha pulegium)、メンタ・ピペリタ(Mentha piperita)、ピメンタ・オフィシナリス(Pimenta officinalis)、キマフィラ・ウムベラーテ(Chimaphila umbellate)、プニカ・グラナツム(Punica granatum)、ペラルゴニウムspp.(Pelargonium spp.)、ペラルゴニウム・グラベオレンズ(Pelargonium graveolens)、ロスマリヌス・オフィシナリス(Rosmarinus officinalis)、クロクス・サチバス(Crocus sativus)、サルビアapp.(Salvia app.)、サルビア・オフィシナリス(Salvia officinalis)、メンタ・スピカタ(Mentha spicata)、メンタ・ビリディス(Mentha viridis)、サツレイア・ホルテンシス(Satureia hortensis)、サツレヤ・ホルテンシス(Satureja hortensis)、オリガヌム・マヨラナ(Origanum majorana)、タマリンダス・インディカ(Tamarindus indica)、シトラス・レチクラタ(Citrus reticulata)、アルテミシア・ドラクンクルス(Artemisia dracunculus)、テア・シネンシス(Thea sinensis)、チムス・ブルガリス(Thymus vulgaris)、ポリアンセス・ツベロザ(Polianthes tuberosa)、クルクマ・ロンガ(Curcuma longa)、プルヌス・セロチナ(Prunus serotina)、チムス・セルピルム(Thymus serpillum)、サツレヤ・モンタナ(Satureja Montana)、カナンガ・オドラタ(Cananga odorata)、クルクマ・ゼドアリア(Curcuma zedoaria)、プランタゴ・マヨール(Plantago major)、アダンソニア・ディジタタ(Adansonia digitata)、アナサス・コモサス(Ananas comosus)、アルトカルプス・アルチリス(Artocarpus altilis)、カリカ・パパヤ(Carica papaya)、リコペルシコン・エスクレンツム(Lycopersicon esculentum)、セファロフスspp.(Cephalophus spp.)、バクシニウム・ミルチルス(Vaccinium myrtillus)、チムス・アラゴネンシス(Thymus aragonensis)、チムスspp.(Thymus spp.)、シトラス・アウランチイフォリア(Citrus aurantiifolia)、シトラス・パラジシ(Citrus paradisi)、ククミス・メロ(Cucumis melo)、ククルビタspp.(Cucurbita spp.)、ビチスspp.(Vitis spp.)、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)、マンギフェラ・インディカ(Mangifera indica)、ラミアセアエ(Lamiaceae)(コレウス(Coleus)、ヘデオマ(Hedeoma)、ヒプチス(Hyptis)、レオヌルス(Leonurus)、レウカス(Leucas)、リコプス(Lycopus)、マルビウム(Marrubium)、メンタ(Mentha)、マナルダ(Monarda)、ペリラ(Perilla)、プルネラ(Prunella)、サルビア(Salvia)、スタキス(Stachys)、テウクリウム(Teucrium)、チムス(Thymus))、カンナビスspp.(Cannabis spp.)、ディジタリス・ラナタ(Digitalis lanata)、アドニス・ベルナリス(Adonis vernalis)、エスクルス・ヒッポカスタヌム(Aesculus hippocastanum)、フラジヌス・リコフィラ(Frazinus rhychophylla)、アグリモニア・スパトリア(Agrimonia supatoria)、ラウボルフィア・セペンチナ(Rauvolfia sepentina)、アンドログラフィス・パニクラタ(Andrographis paniculata)、アレカ・カテチュー(Areca catechu)、アトロパ・ベラドンナ(Atropa belladonna)、ベルベリス・ブルガリス(Berberis vulgaris)、アルジシア・ヤポニカ(Ardisia japonica)、ベツラ・アルバ(Betula alba)、アナナス・コモスス(Ananas comosus)、カメリア・シネンシス(Camellia sinensis)、シンナモマム・カンホラ(Cinnamomum camphora)、カンプトテカ・アクミナタ(Camptotheca acuminata)、ポテンチラ・フラガリオイデス(Potentilla fragarioides)、エリトロキシルム・コカ(Erythroxylum coca)、パパベル・ソムニフェルム(Papaver somniferum)、コルキクム・アウツムナル(Colchicum autumnale)、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、ディギタリス・プルプレア(Digitalis purpurea)、ディジタリス・ラナタ(Digitalis lanata)、グラウシウム・フラブム(Glaucium flavum)、パパベル・ソムニフェルム(Papaver somniferum)、ゴッシピウムspp.(Gossypium spp.)、ヒヨスシアムス・ニゲル(Hyoscyamus niger)、カンプトテカ・アクミナタ(Camptotheca acuminata)、ピパー・メチスチクム(Piper methysticum)、ロベリア・インフラタ(Lobelia inflata)、クロタラリア・セシリフローラ(Crotalaria sessiliflora)、ニコチアナ・タバクム(Nicotiana tabacum)、フィソスチグマ・ベネノスム(Physostigma venenosum)、エフェドラ・シニカ(Ephedra sinica)、シンコナ・レドゲリアナ(Cinchona ledgeriana)、ロドデンドロン・モール(Rhododendron molle)、ダツラspp.(Datura spp.)、タククス・ブレビフォリア(Taxus brevifolia)、ストリクノス・ヌクス−ボミカ(Strychnos nux-vomica)、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)、テオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)、バレリアナ・オフィシナリス(Valeriana officinalis)、パウシニスタリア・ヨヒンベ(Pausinystalia yohimbe)、エフェドラspp.(Ephedra spp.)、クラテグス・オキシアカンタ(Crataegus oxyacantha)、ハマメリス・ビルギニアナ(Hamamelis virginiana)、ヒドラスティス・カナデンシス(Hydrastis Canadensis)、ヒペリクム・ペルホラツム(Hypericum perforatum)、ポテンチラ・エレクトラ(Potentilla erectra)、レドゥム・パルストレ(Ledum palustre)、サルビア・オフィシナリス(Salvia officinalis)、カモミラ・レクチタ(Chamomilla recutita)、アルクトスタヒロス・ウバ(Arctostaphylos uva)、ユーコンミア・ウルモイデス(Eucommia ulmoides)、ミチルス・ガロプロビンシアリス(Mytilus galloprovincialis)、ジプラジウム・エスクレンツム(Diplazium esculentum)、マニホット・ウチルリスシミア(Manihot utillissima)、サウロポウス・アンドロギヌス(Sauropous androgynus)、テルミナリア・アルジュナ(Terminalia arjuna)、イベリス・アマラ(Iberis amara)、クラタエグスspp.(Crataegus spp.)、アルブツス・ウネド(Arbutus unedo)、シナラ・スコリムス(Cynara scolymus)、アマランツス・カウダツス(Amaranthus caudatus)、アルコルネア・ラキシフローラ(Alchornea laxiflora)、アルピニア・オフィシナルム(Alpinia officinarum)、キサントフィロミセス・デンドロロウス(Xanthophyllomyces dendrorhous)、クラタエグス・モノギナ(Crataegus monogyna)、タククス・ユンナネンシス(Taxus yunnanensis)、バコパ・モンニエラ(Bacopa monniera)、シスツス・アルビドゥス(Cistus albidus)、オシマム・バシリクム(Ocimum basilicum)、ロスマリヌス・オフィシナリス(Rosmarinus officinalis)、チムス・ブルガリス(Thymus vulgaris)、ビキサ・オレラナ(Bixa orellana)、センテラ・アシアチカ(Centella asiatica)、ウルチカ・ジオイカ(Urtica dioica)、アグロシベ・アエゲリタ(Agrocybe aegerita)、クラタエグス・ラエビガタ(Crataegus laevigata)、サツレヤ・ホルテンシス(Satureja hortensis)、クロクス・サチブス(Crocus sativus)、コクシニア・インディカ(Coccinia indica)、ブリジア・マライ(Brugia malayi)、ルブスspp.(Rubus spp.)、シリブム・マリアヌム(Silybum marianum)、カンナビスspp.(Cannabis spp.)、カンナビス・サチバ(Cannabis sativa)、ヒペリクム・ペルホラツム(Hypericum perforatum)、ルス・コリアリア(Rhus coriaria)、オレア・エーロパエア(Olea europaea)、シクロピア・インターメディア(Cyclopia intermedia)、ギンクゴ・ビロバ(Ginkgo biloba)、ケンチヌス・レピデウス(Lentinus lepideus)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、サルガススム・ミクラカンサム(Sargassum micracanthum)、ピヌス・ラジアタ(Pinus radiata)、ピヌスsp.(Pinus sp.)、フアセオルス・
ムンゴ(Phaseoulus mungo)、シセル・アリエチヌム(Cicer arietinum)、ビグナ・シネンシス(Vigna sinensis)、フアセオルス・アウレウス(Phaseolus aureus)、ドリコス・ラブラブ(Dolichos lablab)、カヤヌス・カヤン(Cajanus cajan)、ビシア・ファバ(Vicia faba)、ドリコス・ビフロルス(Dolichos biflorus)、フアセオルス・ルナツス(Phaseolus lunatus)、フアセオルス・アコニチフォリウス(Phaseolus aconitifolius)、ピスム・サチバム(Pisum sativum)、ソホカルプス・テトラゴノロブス(Psophocarpus tetragonolobus)、アラキス・ヒポアゲア(Arachis hypoagea)、ブラッシカspp.(Brassica spp.)、 ブラッシカ・カンペストリス(Brassica campestris)、ブラッシカ・ナプス(Brassica napus)、バレリアナ・オフィシナリス(Valeriana officinalis)、エキナセア・プルプレア(Echinacea purpurea)、エキナセア・パリダ(Echinacea pallida)、エキナセア・アングスチフォリア(Echinacea angustifolia)、グリキリザ・グラブラ(Glcyrrhiza glabra)、セロニア・レペンス(Seronea repens)、バクシニウム・マクロカルポン(Vaccinium macrocarpon)、タンセツム・パルテヌウム(Tancetum parthenuum)、タンセツム・パルテヌウム(Tancetum parthenuum)、バクシニウム・マクロカルポン(Vaccinium macrocarpon)、穀物、シードフルーツ、ワイルドベリー、マメ科植物(leguminosae)、緑茶、紅茶、及び長鎖不飽和脂肪酸を産生できる微生物。
【0045】
先進国における他の関心事は、プロバイティック有機体の摂取である。この有機体とは、それらの代謝または(外来)有機体中のそれの存在のおかげで、感染(特にカンジダ症)に対して保護し、コレステロール及びグリセリドレベルを減少させ、そして消化と腸の動きを助ける有機体と理解される。通常、これらの有機体は、ヨーグルトや他の乳製品に導入されるが、本発明では、所謂プロバイオティック食品中に存在する生きているバクテリア、酵母及びカビをカプセル封入することができ、更にこれらは、マイクロカプセル封入及び食品工業の各種工程、例えばホモジナイゼーション及びパスツリゼーション並びにある種の熱調理もしくはホームメードベーキングの後でも生き続ける。これは、このプロバイオティック有機体を多くの食品に加える目的で新規性を示唆している。好ましくは、我々は、非限定的に、プロバイオティックバクテリア、随意に乳酸菌、より好ましくは次の群、すなわち: ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus caseii.)、L.アシドフィラス(L. acidophilus)、L.ラムノサス(L. rhamnosus)、L.パラカゼイ(L. paracasei)、L.ガゼリ(L. gasseri)、L.フェルメンタム(L. fermentum)、L.プランタルム(L. plantarum)、L.サリバリウス(L. salivarius)、L.クリスパタス(L. crispatus)、L.ブルガリクス(L. bulgaricus)、L.フェルメンタム(L. fermentum)、L.ロイテリ(L. reuteri)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、B.ビフィダム(B. bifidum)、スプレプトコッカス・ターモフィラス(Streptococcus termophilus)、S.ボビス(S. bovis)、エンテロコッカス・デュランズ(Enterococcus durans)、E.フェカリス(E. faecalis)、E.ガリナルム(E. Gallinarum)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、プロピオニバクテリウム・フレウデンレイケイ(Propionibacterium freudenreicheii)、またはプロバイオティックバクテリアの有益な性質を特徴づける有益な遺伝子を挿入することによって遺伝子的に変性されたバクテリアもしくは真菌もしくは酵母から選択する。また、前述の請求項の任意の適当な組み合わせによる生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、該調合物中に存在する生物学的有効材料の少なくとも一つが、プロバイオティック酵母、好ましくはサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、クルイベロマイセス・マルキシアヌス(Kluyveromices marxianus)、ロドトルラ・ルブラ(Rhodotorula rubra)、スポロボロマイセス・プニセウス(Sporobolomyces puniceus)、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、ロイコスポリジウム・スコッチ(Leucosporidium scotti )から選択されるプロバイオティック酵母からなることを特徴とする上記方法、並びに概調合物中に存在する生物学的有効材料の少なくとも一つがプロバイオティック真菌、好ましくはチ+ーズ中に存在するかまたはチーズと同時に生ずるかもしくはチーズに由来する真菌からなることを特徴とする、マイクロカプセル封入方法も提供される。
【0046】
オメガ3/6/9FAへの関心は、巨大な科学会、並びに政府、大学及び医学研究によって追従されており、これらの化合物の有益さが証明されている。数多くの特許が、これらの研究から推論できる結果(様々な種類のオメガFAの定められた比率の結果も含まれる)の保護を求めている。本発明は、このような特許された分野に関するものではなく、従来技術と比較して極めて良好な性能を有する我々のマイクロカプセルの使用を保護しようとするものである。これに関連して、本発明者らは、脳の発達、特に大脳皮質(ここに知能が存在する)及び他の箇所(例えば網膜)における化学的及び生物学的役割を考慮した後に、UFAsとスフィンゴリピドとのエステル化によって形成される新しい種の化合物のマイクロカプセル化の安定性と好適性を検証した。UFAsとセレブロシドとの組み合わせは、我々が知る限りは前例になく、さらに、例えば本発明者らが、Dondoni et al. (1990), J. Org. Chem. 55(5):1439-1446及びZimmermann (1986) Tetrahedron 27 (4): 481-484に従う改良した合成法に従い合成した供給結合化合物(A)及び(B)に使用することはなおさら前例としては認識していない。
【0047】
我々は、35%の収率(最初のアラキドン酸の含有量を基準とした値)で、化合物B(R3: CH2CH3, R4: CO-(CH2)2-(CH2-CH=CH)4-CH2-CH3)を合成した。合成した化合物が少量であったために、我々は、LC−MSデータ(アグリエント1100シリーズLC/MSDトラップ)のみを得ることができ、その際、ピークが、アラキドン酸の典型的なフラグメント(M/Z: 79, 67, 91, 55, 108, 318 [M+]) と共に、スフィンゴリピド側の特有のフラクショネーションピークを有することを確認した。エステル化及びベンゾイル化の後にスフィンゴリピドブランチ(sphingolipids branch)も分析した。205nmではUV吸収は観察されなかった。これは、トランス異性化を起こすことなく二重結合が残っていることを示す。ステアリドネートをR1の位置でエステル化してR2がHであるものを合成した場合も結果は同様であった。それ故、本発明において、我々は、有効材料(生物学的有効材料)の少なくとも一つが、下記の化学構造式(A)及び(B)に相当する全てのエナンチオマー及び/または異性体の形の化合物の群から選択されるマイクロカプセル封入方法を示す。
【0048】
化合物A
【0049】
【化1】

式中、
1は、オメガ−3もしくはオメガ−6脂肪酸エステル、またはオメガ−9脂肪酸エステルであり、
2は、オメガ−3もしくはオメガ−6脂肪酸エステルである。
【0050】
化合物B
【0051】
【化2】

式中、
3は、オメガ−3もしくはオメガ−6もしくはオメガ−9脂肪酸エステルであり。
4は、オメガ−3もしくはオメガ−6もしくはオメガ−9脂肪酸エステル、または共有結合したオリゴサッカライドである。
【0052】
これらの化合物A及びBは、これまで開示されていないセレブロシド及び/またはスフィンゴリピドの追加的な源を体内に輸送することができる。
【0053】
態様の一つは、上記式(A)及び/または(B)で定義される少なくとも一種の化合物が存在することを特徴とするマイクロカプセル封入方法; 並びに先の請求項に従う、胎児及び母乳で生育中の乳児(すなわち、この場合は、本発明のマイクロカプセルの調合物が加えられた適当な形の食品を母親が摂取することを介して摂取させる)の潜在的な知能の発達に使用するべきマイクロカプセルの調合物もしくは乳幼児及び子供用の調製ミルクに使用するべきマイクロカプセルの調合物であって、オメガ−3及びオメガ−6を0.5〜10.0、好ましくは1.4〜5.7の比率で含み、かつセレブロシドを0.005%〜1%の割合で含み、及び/または場合によっては化合物(A)及び/または(B)、場合によっては更にオメガ−9を含むことを特徴とする前記調合物; 及び先の請求項の任意の組み合わせによる幼児用調合物に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、オメガ−6が加えられず、かつこれとは独立して及び場合によっては、ガンマ−リノレン酸が1.25%の率で加えられることを特徴とする前記調合物である。
【0054】
セレブロシドの比率に関連して、大脳皮質及び知能の発達を高めるために使用するマイクロカプセルの調合物は、オメガ−3とオメガ−6脂肪酸を好ましくは1.4〜5.7の比率で含み、かつセレブロシドを0.005%〜1%の割合で及び場合によっては化合物(A)及び/または(B)を含むことを特徴とする。
【0055】
本発明において好ましい脂肪酸としては、次のものには限定されないが、A及びBの代替物も含むものとして、オレイン酸、ステラジオン酸、エイコサペンタン酸、ドコサヘキサン酸、ドコサペンタン酸、リノール酸、共役リノール酸類、ガンマ−リノレン酸、アルファ−リノレン酸、ジホモガンマ−リノレン酸、アラキドン酸及びオレイン酸の群である。
【0056】
これらのFAは、ヒトの体内の事前の血液輸送(human body previous blood transport)においてそれらの放出を促す他の化合物と共役させることができる。これらのFAは、グリセリド類(好ましくはモノ−、ジ−及びトリグリセリド)、ホスフォリピド、スフィンゴリピド、ミエリン、アミン、エーテル、糖類、グリコシド、オリゴサッカライド、窒素化及び/または酸素化及び/またはリン酸化及び/または硫酸化複素環式類または置換された芳香族環と、それらの全ての不飽和部を維持してまたは維持しないで結合させることができるか及び/または共有結合させることができる。
【0057】
アラキドン酸は不飽和度(4)が高いために非常に不安定である。これは他のUFAsも同様である。本発明のマイクロカプセルは、消費者によって使用されるまで元々の分子の完全な状態を保護する。酸化防止剤による保護では、我々は、酸化され易い有効成分、特に不飽和脂肪酸が、定められた化学構造によって定義されるかまたは酸化防止剤として性質を有する抽出物もしくはジュースである他の有効成分によって保護されており、この際、前記の酸化防止剤は、それらの疎水性とは無関係に、水相もしくは油相、好ましくは上記の容易に酸化され得る材料が存在している相中に存在していることを特徴とする、マイクロカプセルの分散液からなる調合物を提案する。
【0058】
本発明の特別な特徴の一つは、好ましい態様の一つでは3未満のpHにおいて、有効成分を放出できることである(そのために、有効成分は胃の中だけで放出される)。生分解性を考慮して実験的に選択されたヒドロコロイド類の組み合わせでは、これは、3.5を超えるpHではマイクロカプセルの壁に穴がない個々の状況に適合させたマイクロカプセルであることができるか、壁の破壊(及びそれに次ぐ内容物の放出)が3未満のpHにおいて迅速に生ずるマイクロカプセルであることができるか、または壁の破壊及び内容物の放出が動物の胃の条件下において起こることを特徴とするマイクロカプセルであって、マイクロカプセルの壁の材料が、動物の胃のpH範囲または動物の酵素消化の能力に合わせて適切に選択された前記マイクロカプセルであることができる。
【0059】
長鎖のFA(すなわち炭素原子数が6を超えるもの)は天然の源に存在る。w−6及びw−9は植物中に普通に存在するが、w−3は植物中に見出すのは比較的困難である。これらは主に魚類中に存在する。w−6及びw−9の通常の(従来技術の)源の他、w−3の他の源は次のものである。
(a) 植物起源: ムラサキ科(Boraginaceae)(ボラゴspp.(Borago spp.)、ボラゴ・オフィシナリス(Borago officinalis))、アマ科(Linaceae)(リヌム・ウシタチジマム(Linum usitatissimum)、リヌム・アルベンス(Linum arvense)、リヌム・サチバム(Linum sativum)); アカバナ科(Onograceae)(オエノテラ・ビエンニス(Oenothera biennis)); スグリ科(Grossulariaceae)(リベス・ニグラム(Ribes nigrum))、トウモロコシ油(Zea Mais)、ゴシッピウム・ヒルスツム(Gossypium hirsutum)、カルタマス・チンクトリウス(Carthamus tinctorius)、グリシンマックス(Glycine max)。
(b) 藻類、好ましくは: オゴノリ科(Graciliariceae)(グラシラリアspp.(Gracilaria spp)); スギノリ科(Gigartinaceae)(イリダエアspp.(Iridaea spp.)); ツカサノリ科(Kallymeniaceae)(カロピリス・バリエガタ(Callopyllis variegata)); ドゥルビラセアエ(Durvillaceae)(ドゥルビラエア・アンタルチカ(Durvillaea antartica)); ミリン科 (Solieriaceae)(ヨウケマ・コトーニ(Euchema cottoni)); テングサ科(Gelidiaceae)(ゲリジウムspp.(Gelidium spp)); ロッソニアセアエ(Lossoniaceae)(レッソニア・ニグレスセンズ(Lesonia nigrescens)); スギノリ科(Gigantinaceae)(ギガルチナspp,(Gigartina spp.)); レッソニアセアエ(Lessoniaceae)(マクロシスティスspp.(Macrocystis spp.)); ウシケノリ科(Bangiaceae)(ポルフィラspp.(Porphyra spp.)); クリプテコジニウムspp.(Crypthecodinium spp.)。
(c) 動物起源、通常は魚油、好ましくは: エンガウリダエ(Engaulidae)(リセングラウリス・オリダス(Lycengraulis olidus)); ニシン科(Clupeidae)(サルディナ・ピルカルダス(Sardina pilchardus)); サンマ科(Scomberesocidae)(スコンベロソックス・サウラス・スコンブロイデス(Scomberesox saurus scombroides)); キンメダイ科(Berycidae)(ベリークス・スプレンデンス)); カタクチイワシ科(Engraulidae)(エングラウリス・リンゲンス(Engraulis ringens)); ウミヘビ科(Ophichthyidae)(オフィクタスspp.(Ophichthus spp.)); ハタ科(Serranidae)(ヘミルツジャヌス・マクロフタルマス(Hemilutjanus macrophthalmus)); サバ科(Scombridae)(スンナスspp.(Thunnus spp.)、特にスンナス・アルバカレス(Thunnus albacares)、スンナス・アラルンガ(Thunnus alalunga)、スンナス・オベサス(Thunnus obesus)); ニベ科(Sciaenidae)(サイノスシオン・アナリス(Cynoscion analis)); メジロザメ科(Carcharhinidae)(プリオナセ・グラウカ(Prionace glauca)); ノルマニクテュス科(Normanichthyidae)(ノルマニクテュス・クロッケリ(Normanichthys crockeri)); スズキ科(Percichthyidae)(ポリプリオン・オキシゲネイオス(Polyprion oxygeneios)); ノトセニア科(Nototheniidae)(ディスソスチクス・エレギノイデス(Dissostichus eleginoides)); テンジクダイ科(Apogonidae)(エピゴナス・クラシカウダス(Epigonus crassicaudus)); アマダイ科(Branchiostegidae)(プロラチルス・ユギュラリス(Prolatilus jugularis)); サバ科(Scombridae)(スンナスspp.(Thunnus spp.)、スンナス・アルバカレス(Thunnus albacares)、スンナス・アラルンガ(Thunnus alalunga)、スンナス・オベサス(Thunnus obesus)、サルダspp.(Sarda spp.)、サルダ・チリエンシス(Sarda chiliensis)、スコムベル・ジャポニクス・ペルアヌス(Scomber japonicus peruanus)); ニベ科(Sciaenidae)(サイノスシオン・アナリス(Cynoscion analis))、メジロザメ科(Carcharhinidae)、ノルマニクテュス科(ノルマニクテュス・クロッケリ(Normanichthys crockeri)); スズキ科(Percichthyidae)(ポリプリオン・オキシゲネイオス(Polyprion oxygeneios)); ノトセニア科(Nototheniidae)(オオクチ(Bacalao de profundidad)); テンジクダイ科(Apogonidae)(エピゴナス・クラシカウダス(Epigonus crassicaudus)); アマダイ科(Branchiostegidae)(プロラチルス・ユギュラリス(Prolatilus jugularis)); タカノハダイ科(Cheilodactylidae)(ケイロダクチラス・ガイー(Cheilodactylus gayi)); タラ科(Gadidae)(サリロタ・オウストラリス(Salilota australis)); イサキ科(Pomadasyidae); フサカサゴ科(Scorpaenidae); ハタ科(Serranidae); コイ科(Cyprinidae); カワハギ科(Monacanthidae); イボダイ科(Centrolophidae); アシロ科(Ophidiidae); フサカサゴ科(Scorpaenidae); シイラ科(Coryphaenidae); チャンニクチダエ(Channichthydae); ニベ科(Sciaenidae); アプロダクテュルス科(Aplodactylidae); アジ科(Carangidae)(トラクラス・サイメトリクス・ムルフィイ(Trachurus symetricus murphyi)); ダルマガレイ科(Bothidae)(パラリクチュクス・ミクロップス(Paralichthys microps)); ボラ科(Mugilidae); ニシン科(Clupeidae); プリアカチダエ(Priacathidae); メルルーサ科(Merlucciidae)(メルルクシウス・ガイー・ガイー(Merluccius gayi gayi)、メルルクシウス・オウストラリス(Merluccius australis)); マクルロヌス科(Macruronidae)(マクルロヌス・マゲラニクス(Macruronus magellanicus)); タラ科(Gadidae)(ミクロメシステイウス・オウストラリス(Micromesistius australis)); メジナ科(Girellidae); ヒウチダイ科(Trachichthyidae); アジ科(Carangidae); イスズミ科(Kyphosidae); ゾウギンザメ科(Callorhynchidae); ベラ科(Labridae); ソコダラ科(Macrouridae); トウゴロウイワシ科(Atherinidae); ウバウオ科(Gobiesocidae); オナガザメ科(Alopiidae); ガラクシアス科(Galaxiidae); ガンギエイ科(Rajidae); シマガツオ科(Bramidae); アジ科(Carangidae); ノトテニア科(Nototheniidae); サイアニダエ(Scianidae); トラギス科(Mugiloididae); サケ科(Salmonidae)(サルモspp.(Salmo spp.)、サルモ・サラル(Salmo salar)、オンコルヒュンクスspp.(Oncorhynchus spp.)、オンコルヒュンクス・キストク(Oncorhynchus kisutch)、オンコルヒュンクス・ミキス(Oncorhynchus mykiss)、オンコルヒュンクス・トスカウィトスカ(Oncorhynchus tshawytscha)); ニシン科(Clupeidae)(サルディノプスspp.(Sardinops spp.)、サルディノプス・サガックス(Sardinops sagax)、クルペア・ベンティンキー(Clupea bentincki)); イサキ科(Pomadasyidae); クロタチカマス科(Gempylidae); ネズミザメ科(Lamnidae)(イスラスspp.(Isurus spp.)、イスラス・オキシリンクス(Isurus oxyrinchus)); ドチザメ科(Triakidae); アサヒギンポ科(Clinidae); スコプタルムス科(Scophthalmidae); ベラ科(Labridae); 及びより好ましくは、大西洋真鯖(Atlantic mackerel)、エングラウリス・エンクラシコラス(Engraulis encrasicholus)、ポマトムス・サルタトリックス(Pomatomus saltatrix)、サルダ・サルダ(Sarda sarda)、サルディナ・ピルカルダス(Sardina pilchardus)、ブレボーチア・チランヌス(Brevoortia tyrannus)、ブレボーチア・パトロヌス(Brevoortia patronus)、クロロスコムブラス・クリスルス(Chloroscombrus chrysurus)、オウキシス・サザード(Auxis thazard)、スコムベル・スコムブルス(Scomber scombrus)、スコンベル・ジャポニクス(Scomber japonicus)、アローザ・エスチバリス(Alosa aestivalis)、クルペア・ハレングス(Clupea harengus)、エトルメウス・テレス(Etrumeus teres)、アルゼンチナ・シラス(Argentina silus)、イクタルルス・プンクタツス(Ictalurus punctatus)。
【0060】
(d)微生物起源、好ましくは: サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomices cerevisiae)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、シゾキトリウムspp.(Schizochytrium spp.)、トラウストキトリウム・オウレウム(Thraustochytrium aureum)、トラウストキトリウム・ロゼウム(Thraustochytrium roseum)、トラウストキトリウム・ストリアツム(Thraustochytrium striatum)、モルチリエラspp.(Mortiriella spp.)、フィチウムspp.(Phytium spp.)、アスペルギルスspp.(Aspergillus spp)、アスペルギルス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・シドウィ(Aspergillus sydowi)、フサリウムspp.(Fusarium spp.)、フサリウム・エクイセチ(Fusarium equiseti)、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)。
【0061】
本発明の態様の一つは、神経の発達、特に脳の発達、より具体的には胎児、新生児及び子供のこれらの発達を高めるためのマイクロカプセル化された調合物であって、上記式B及び/またはAの化合物の少なくとも一種が存在することを特徴とする上記調合物である。
【0062】
他の態様は、該マイクロカプセル化された調合物が加えられた適当な食品を母乳を与える女性が摂取することを通じて、胎児及び母乳で育成している乳児の潜在的な知能を高めるためにマイクロカプセル化された調合物を使用する方法である。また、w−3とw−6を0.5〜10、好ましくは1.4〜5.7の比率で含み、かつセレブロシドを0.005%〜1%の割合で、及び/または場合によっては化合物A+Bを含むことを特徴とする、幼児用食品及びミルクも態様の一つである。確実な科学的根拠に基づくものではないが、w−6に対するw−3の比率には多くの比率が推奨されている。他方、想定できる全ての比率の組み合わせをカバーする特許も存在する。本発明者らは、様々な国々の医療施設によってより受け入れられている範囲を使用した。本発明の新規性は、セレブロシド及び任意に化合物A+Bを配合すること、並びにUFAsの異臭または分解無く消費者にUFAsを供する方法にある。本発明者らは、w−3を用いてミルクを調製する工業的プロセスにおいては、w−3の初期含有量の50%がホモジナイゼーション及びパスツリゼーションの間に失われること確認した。パイロットプラントとで確認したところ、本発明のマイクロカプセルは工業的には最も悪いケースにおいても、w−3の損失量は最大でも7%である。また、我々は、幼児用処方に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、オメガ−6を加えず、そして独立して及び任意に、ガンマ−リノレン酸が1.25%の割合で加えられることを特徴とする上記調合物を特許請求する。更にまた、好ましい態様の一つでは、我々は、オメガ−3とオメガ−6を0.5〜10.0、好ましくは1.4〜5.7の比率で含み、かつセレブロシドを0.005〜1%の割合で、及び/または場合によっては化合物(A)及び/または(B)を含むことを特徴とする、マイクロカプセル化された調合物を大脳脂質及び知能の発達の向上のために使用する。
【0063】
本発明者らは、マイクロカプセルの調合物を含む飲料(清涼飲料)であって、飲料がマイクロカプセルを含み、そしてこのマイクロカプセルが油相中にオメガ−6及び/またはオメガ−3脂肪酸を含み、場合によっては、マイクロカプセルの水相もしくは油相または両方に酸化防止剤が加えられ、そして飲料が、グレープ、パイナップル及び少なくとも一種の柑橘系類、好ましくはタンジェリン、オレンジ、マンドリン、レモンから選択される少なくとも一種の柑橘類のフレーバーまたは抽出物を含み、そして前記オメガ−3及びオメガ−6脂肪酸が、パスツリゼーションなどの慣用の微生物安定化工程を含む工業的プロセスの後に、オメガ−3の損失量が7%未満で少なくとも一ヶ月、飲料中で安定したまま維持されることを特徴とする上記飲料を調合した。オメガ−3源の不快な臭いをマスクするための100を超える試みの後に、本発明者らは、魚油もしくはアマ油の臭いの存在を検出できない最良の解決策をパネル試験により試みた。本発明の他の態様は、本発明のマイクロカプセルを含む果汁であって、
(a) 前記マイクロカプセルが、食用アマニ油の商業的調合物に由来するオメガ−3脂肪酸を含み、
(b) 油相が、前記アマニ油と、大豆化合物に基づく乳化剤を含み、
(c) 水相が、アルギネート及び/またはアラビアゴム及び/またはカッパ−カラゲネート及び/またはガーゴムの種の様々な副部類に属するヒドロコロイドの混合物、HLBが10〜14の食用第一乳化剤、及び食用粘度調節剤を含み、
(d) マイクロカプセルの調合物のpHが3〜6であり、調製された時点のマイクロカプセルの平均粒度が1〜10μmであり、
(e) 上記果汁の主成分がオレンジ果汁である、
ことを特徴とする上記果汁である。場合により、上記果汁を構成する果物は、柑橘類、パイナップル、グレープから選択され、そして150mlの果汁を基準にした数値として、w−3を20〜200mgの範囲、w−6を10〜100mgの範囲、及びw−9を5〜50mgの範囲で含み、w−3:w−6の比率は約3:1である。
【0064】
ヒドロコロイドもしくはヒドロゲルの種類については、本発明者等は低pH(例えばヒトの胃のpH)において破壊するマイクロカプセル、または低pHに耐性があるマイクロカプセル(すなわち、このマイクロカプセルは胃を通り抜けることができ(インスリンなどのある種のホルモンに好ましい)そしてマイクロカプセルの壁は腸内のpHが高まった時に破壊される)、並びにバクテリアによって攻撃され得る壁(例えば、壁材料としてデンプンを用いる。アミラーゼ類が壁を破壊するであろう)、または咀嚼による圧力によって攻撃され得る壁、または唾液の存在下にゲル化してフレーバー(例えばメントール)を非常に素早く放出する壁を調製することができる。
【0065】
本発明はヒトの消費に限定されないため、該マイクロカプセルは、各々の動物に特定の条件に合わせて設計することができる(例えば、ブタは、ヒトとは異なり、口腔内に多くのアミラーゼ類を有する。壁材料としてデンプンを用いて調製されたマイクロカプセルは、飼料の消費を高める良好な味を飼料に与えるのに好適であろう。それゆえ、養殖者にとって利益となる。)
本発明のマイクロカプセル及び適当な調合物は、有効成分が農業(この用語は、養殖及び動物の飼育も含む)由来する(“生物学的”及び/または“生態学的”)食品に使用するのに適しておりかつ望ましい。なぜならば、これは自然には異質な物が介在することのない健康的な食事に沿うからである。明らかに、この態様及び他の多くの態様においては、全ての材料は可食なものでなければならない。
【0066】
他の態様では、上の段落に記載したものとは正反対の趣旨とはなるが、該調合物は、有効成分を得るために、GMOs、ハイブリッド野菜種もしくは人為淘汰によって得られた野菜種、並びに任意の技術によって選択された微生物系統を利用する。この態様は可能であるが、消費者は一般的にはGMOsを好まないので望ましくない。
【0067】
食品としての使用の他、本方法によって製造されたマイクロカプセルは、医療用調合物に含ませることができ、そして医療用調合物の特有の有効成分として、マイクロカプセル中に存在していない有効成分と組み合わされるか、または有効成分はマイクロカプセル(もしくはマイクロカプセルの調合物)中に存在することができ、この際、医療用調合物という用語には、放射線造影のための材料、腫瘍学的放射線治療、腫瘍学的熱治療または任意の波長の光を照射することによる腫瘍学的治療のためのシードも包含される。好ましい態様の一つでは、放射線造影剤は、医療用途に、分解しないで胃を通り抜けて最終的には排泄される該マイクロカプセルと(有効成分として)組み合わせるのに非常に好適である。この医療用途としては、例えば、血漿中の酵素に敏感なマイクロカプセル壁材料の分解に基づく出血の検出などが挙げられる。
【0068】
健康によい有効成分の多くが、特に酸化に対して、不安定であるため、一つの態様は、製品が最終的に消費されるまで食品もしくは飲料からカプセルを分離した状態にしておくことである。この際、場合によっては、圧力によってマイクロカプセルの調合物(好ましくは乾燥調合物)を食品もしくは飲料に放出する容器を使用する。
【0069】
本発明のより深い理解のために、19つの図面を添付する。これらを引用する例を読むことで説明はより明らかに理解される。
【実施例】
【0070】
以下の例は、例示的な目的で記載したものであり、これらは、以下に記載の例からの変更が実験室での調合及び/または大量生産において簡単に為し得る物である限り、特許請求の範囲に記載の調合物に対してなんら限定を課すものとは見なすことはできない。
【0071】
また、本出願人は、本明細書に記載の情報を用いて調合が行われた場合にはそれの評価を明確なものとするために、特別な方法を開発して実施例に記載の手順によって調製した調合物を分析した。これらの分析方法は、新たに上市された製品の認可のための保険に関する政府規則を満たすためにも利用することができる。
【0072】
例1
この例には、オレンジジュースに使用するのに好適な調合物を調製するために使用した有効成分を記載する。
1.1−成分
油相 [%]
アマ油 25.00
エマルプル(Emulpur) 1.00
水相
蒸留水* 20.00
ローズマリー抽出物 2.80
ニンジンジュース 7.30
オルリスタット(リパーゼ阻害剤) 1.00
1.2−カプセル封入及び乳化成分
[%]
アルギネート溶液** 25.00
ガーゴム(水中4%) 15.40
ラメギン(Lamegin) 2.50
ケルトロール(Keltrol) 0.30
* 追加で0.5%CaCl2、0.1%アスコルビン酸、0.08%ニパギル(nipagil)(全て水中での量)
**アルギネート溶液 = 水中5%のマヌコールLB(Manucol LB)
1.2 工程
−油相: ボトル中に秤量し、そして超音波浴中でホモジナイズする。
−水相: ボトル中に秤量し、そして超音波浴中でホモジナイズする。
−W/Oエマルション: 反応器中に前記油相、次いで水性相を入れ、そして7350rpm及び25分間で攪拌機によりエマルションを調製する。
−(W/O)Wエマルション: アルギネート溶液を加え、350rpm及び35℃で攪拌する。
−粒度の低減: 少し後に、アラビアゴムを入れ、そして8350rpm及び35℃で攪拌する。
−粒度の更なる低減: 少し後に、ラメギンを加え、8135rpm及び35℃でUltraturraxで攪拌する。
−マイクロカプセルの硬化: 3000rpm及び75℃で120分間攪拌する。
−粘度調節剤の添加: 20分後、ケルトロールを5000rpmで加える。
−冷却: 水浴を止め、5〜10℃まで冷ます。
−充填(fillup): 包装中で直接充填する。
物理化学的パラメータ:
pH=6.5
粒度:
D(v:0.5): 12.57μm(平均値) D(v:0.9):26.39μm(百分位数90)
例2〜11
表1に、一連のマイクロカプセル封入プロセスを示す。これらのマイクロカプセル封入は、上記の一般手順に従い行った。過去の特許に記載のデータは、多くの場合に、本願において特許請求される調合物を再現もしくは得るためには十分ではない。
【0073】
これらの試験の成分及び結果はどちらも表1に示す。調合物成分の有効成分、すなわち油相の有効成分及び水相の有効成分を示す。粒度について記載したデータは、百分位数50−D(v:0.5)及び百分位数90−D(v:0.9)に相当する。
【0074】
最後の列には生じた調合物の品質を示す。表に示されるように、組成が多少違っても、不良に調合されたマイクロカプセル化材料が生じ得る。
【0075】
例12
この態様では、或る特定のpHにおけるマイクロカプセルの放出を示す。マイクロカプセルは胃のpHにおいて破壊されるが、同じく酸性である(但し胃中ほどに酸性は強くない)ヨーグルト中では完全な状態を保持する。
【0076】
本例の目的は、プロバイオティックヨーグルト中に存在するマイクロカプセル化されたリボフラビン(本発明に従うもの)の放出速度を試験することである。
【0077】
このヨーグルトは、一つ前のヨーグルトの製造から保持しておいた“イン・ハウス”発酵培養菌を用いて昔からの手製の方法で製造したものである(20kg)。
【0078】
調合物の組成は次の通りである(百分率は全有効成分に対する値である)。
− リボフラビン100μg/kgヨーグルト(全有効成分の0.1%未満)
− ラクトバチラス・カゼイ10%(1cm2当たり500個のコロニーを有する培養菌の水溶液)
− アベナ・サチバ(Avena sativa)抽出液90%。
【0079】
上記調合物は、架橋したヒドロコロイドとしてアルギネートを、そして保護ヒドロコロイドとしてセラトニア・シリクアゴムとアラビアゴムとの混合物を用いて、上記カプセル封入化一般手順に従い調製した。
【0080】
実験には、差異及び空値サンプルを示すものとして、カプセル封入していない材料も使用した。
A) 酸性媒体(1HCl、pH2.5に緩衝)(胃の条件)における試験
B) pH4.0のアイソトニック溶液(有機農場で生産されたオーガニックヨーグルト中の条件)におけるビタミンB2の輸送速度(delivery rate)の試験
A−酸性媒体での結果−
胃の条件下において調合物GAT032541からビタミンB2の放出が起こることが明らかに示される。
【0081】
30分後の放出されたリボフラビンの平均量は21.5μg/kg(すなわち、換算すると秤量したサンプルの約30〜40%)であり、60分後は25.7μg/kg(すなわち、換算すると秤量したサンプルの約40〜50%)である。
【0082】
カプセル封入していない材料の放出速度は予測した通りこれより速い。30分後は、ビタミンB2の平均放出量は46.8%(すなわち、秤量したサンプルの40〜50%)であり、60分後は47.2μg/kg(すなわち、換算すると秤量したサンプルの約65〜75%)である。
【0083】
空試験は、リボフラビンの放出を示さなかった(気液クロマトグラフィピークによる)。
B−ヨーグルト媒体における結果−
調合物GAT 032541は、少なくとも一ヶ月半は、ヨーグルト中においてビタミンB2を放出しない。
【0084】
カプセル封入してないサンプルは、30分後に0.021μg/gの若干の放出を示し、60分後には0.032μg/gの放出量を示した。
【0085】
空サンプルは、ビタミンB2含有量について顕著な変化は無かった。
【0086】
例13
本発明の革新的な特徴の一つは、従来技術のマイクロカプセル封入や他の調合方法と比較して、より長い時間有効成分を安定した状態に保つことができるということである。当然ながら、このことは、元々安定している有効成分(例えば鉱物類)の場合には関係はない。
【0087】
我々は、有効成分を変化させずに保持する貯蔵能力について試験を行った。
【0088】
カプセル封入方法は、基本的に、例1に記載の方法であるが、第二の壁をキサンタンガム(Fluka社製)で形成し、乳化剤としてはSoftenol(R)3767(1%)を、そして粘度調節剤としてはGlycosperse(R)(1%)を使用し、そしてw−3及びw−6脂肪酸の源としては魚油(クルペア・ハレングス)を使用した。
【0089】
この実験の結果を以下の表に示す。なお、我々は、45℃での60日間のこれらの脂肪酸の安定性は格別な結果であると評価するものである。
【0090】
【表1】

例14
新しい調合物を開発するにあたっての主な問題は、過去の調合物から実際の結果を推量することの困難性にある。多くの成分(及び量)がマイクロカプセル封入に存在し得るかぎり、良好な統計的確証に必要な実験の数は莫大に多くなる。我々は、実験計画に関する従来技術による統計技術を用いてこの問題を解決した。我々は、フォールデッド・プラケット−バルマン実験計画法を利用した(なお、この分析の目的においては、我々の興味は主因子のみにあり、交互作用には関心はない)。3つのセンターポイントと、許容可能なレベルの偶然の差の自由度(error degrees of freedom)(19)を使用した。これは、
以下の最終調合物に対する影響を検証するために、(通常の実験計画法において必要な64回の試験(全ての組み合わせについての実験)の代わりに)27回の試験を正当化する。
− 油相(ブドウ種子油[50%]+サーモン魚油[50%]):2水準、10%−30%
− 天然抽出物(グレープマーク[50%]+脱カフェインした緑茶[50%]):2水準、10%−20%
− アルギネート溶液: 2水準、5%−10%
− カラゲーナンゴム溶液: 2水準、5%−10%
− ユッカ・グラウカ抽出物: 2水準、3%−5%
− ホモジナイゼーション: 2水準、実施−不実施
− 噴霧乾燥: 2水準、実施−不実施
この場合に独立した可変値は、工業用のマイクロカプセル、特に清涼飲料に加えるためのマイクロカプセルの適切さを反映する値である。この“アクセプタビリティ・インデックス(acceptability index)”を評価するために、以下の式を使用した。
【0091】
【数1】

我々は、一連の実験を通じて、各々の粒度(及び他の可変値)について0〜1の値を与えるテーブルを作製した。“密度”(実際の意味の密度ではない)は0の値を有し得る。なぜならば、定義された範囲の外では、密度は考慮されないからである。また、アクセプタビリティ・インデックスは他の可変値の制約に依存する(例えば、未反応ポリマーの程度が40%より多い場合には、残りのパラメータの値に関わらず、我々は0の値をアクセプタビリティ・インデックスに付与する)。各々の値の重要性を正当化する一定値は、特に、清涼飲料用に定められたものである。これらの実験計画を用いない場合には、より多くの作業が必要となることは明らかである。
【0092】
この方法により、我々は、以下に示すようにランダム化デザインを得る(Statgraphics(R))。“−1”は低い方の水準を、そして“1”は高い方の水準を示す(最後の例は、アクセプタビリティ・インデックス(Acc.Index)である)。
【0093】
【表2】

表2に示した上記ANOVA分析の結果は、検証したパラメータの全てが最終製品のアクセプタビリティに影響を与えることを示している。これは、統計学を熟知した者ならば誰でも解するように、p値(全ての場合において<0.05)によって示される。それゆえ、健康増進清涼飲料の調合物の開発では、試験した全ての上記可変値の効果はいずれも無視することはできない。
【0094】
清涼飲料用のこの種のマイクロカプセル封入において重要なパラメータの殆ど、ホモジナイゼーションが最終のマイクロカプセルに非常に大きな影響を持つことが顕著である。
【0095】
例15
バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)の胞子の調合物(例9に従う。但し、第二の乳化剤を加えることによって前の結果を向上させている−スパン65.5%−)の安定性を試験した。その後、これらの胞子が実際に生存できることを試験した(ポテトデキストロース−アガー中に播種してコロニーを発達させる)。
【0096】
異なる老化時間おける分散液の粒度の安定性に基づくマイクロカプセルの安定性の結果を図9に示す。これはマイクロカプセルの粒度(マルチカプセル封入の場合には外径)の分布を示す。異なる曲線は、異なる貯蔵時間及び温度によるものである。
A = 初期(時間=0、T=25℃)
B = 3℃で60日後
C = 25℃で60日後
D = 25℃で90日後
各々の曲線の形は相同であり、これは、カプセルの破壊が起こらなかったことを意味する。
【0097】
なお、粒度はマイクロカプセルの粒度であることに留意されたい(カウンターが1,000,000回の粒度測定数に達した時に値をプロットした)。もし媒体中に胞子が放出されていたら、曲線の形が変化し、また左側にシフトしていただろうと考えられる。なぜならば、バシラス・サブチリスの胞子の大きさは1〜2μmだからである。
【0098】
例16
上記の調合物分析方法において、粘度と剪断応力との関係の図を得た。
【0099】
図10〜12に示されるピークは本発明の調合物の特徴である。これは、マイクロカプセル封入された調合物が、負荷された力(剪断応力)によってその内部構造を次第に減じることを示している。しかし、ある期間(力)の後に、調合物のマクロ分子構造を安定に維持していた凝集力が破られる(すなわち、ピークが現れるまで)。また、マイクロカプセルは破壊されず、むしろ、マイクロカプセルを分散状態に維持していた構造が、析出、コアセルベーション及び調合物の歪み(distortion)を起こすことなく破壊されることに留意されたい。マクロ分子凝集力(主に静電力)が低い場合は(図13)、ピークは観察されないが、剪断応力が負荷されると粘度が次第に減少する。なぜならば、このような低い粘度範囲では、凝集力は容易に破られるからである。この種の挙動は本発明の調合物において許容されるが、図10〜12に示すものよりは望ましくない。曲線が殆ど線状である場合には(図13の下の方の曲線)、これは、ニュートン挙動を有する液体であることを意味するが、これは本発明の調合物にとって都合のよいものではない。
【0100】
例17
この例には、鉱物類をカプセル封入した本発明の他の態様を示す。
【0101】
顕微鏡写真(図14)に、マイクロカプセルのコア内に無機鉱物類が含まれていることが認識できる。セレン(適当な酵母培養菌に由来するもの)及びクエン酸亜鉛を加えた。油相中に形成したクエン酸亜鉛の結晶(楕円及び矢印)が明らかに認められる。また同時に、周りの小さな粒子が前記の結晶を含むより大きなマイクロカプセル内に封入された真のマイクロカプセルであるマルチカプセル封入の効果が観察される。
【0102】
例18
本例では、二つの異なるタイプのマイクロカプセルを示す。
【0103】
顕微鏡写真(図15)では、単独のマイクロカプセル(矩形内)と、内部に別のマイクロカプセルを含むマイクロカプセル(楕円内)が認められる。光と焦点の調節は、これらの比較された二つのタイプのマイクロカプセルが同時に対物レンズから離れるように調節しなければならない。光の屈折の大きさな差は、マイクロカプセル封入の程度を示す。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】図1は、様々な生物学的有効成分(3、4、5、6)を用いて形成した第一のエマルションを示す。1aは油相であり(1:油)、そして1bは水相である(2:水)。矢印7及び8が示すように、1bを1aに加えて、油相9中に水滴10を含むエマルション1cを形成する。
【図2】図2は、本方法における前記エマルション液1cへのヒドロコロイド(26)溶液2bの添加(矢印27)を示す。このエマルション液1cは、この添加の後、2aと表す。2a中にはW/O/Wエマルション−分散液を確認することができる。この際、水性の連続相は24であり、11は、油中水型分散エマルションを表し、これはマイクロカプセルのコアとなり、そして12は、“油”滴11の内部水相である。
【図3】図3は、前記水性相中で起こるヒドロコロイドの重合反応を表すものである。
【図4】図4は、前記重合がより進行した状態を表すものであり、ヒドロコロイド(14)は、重合しているだけではなく、架橋もしている。
【図5】図5は、保護コロイド15の添加を示すものであり、この保護コロイド15はポリマー性構造14中に統合される。5aは保護コロイド類の溶液を表し、そして5bは、初期のマイクロカプセルに保護コロイドが組み込まれた様子を表す。
【図6】図6は、第一の乳化剤の溶液6aを、図2の2aに示す連続水相(24)に加えるところを示すものである。17は、第一の乳化剤(この乳化剤は水中油型エマルション用のものとして慣用の様々な種の乳化剤からなることもできるし、またはこのような乳化剤と水中油型エマルション用の乳化剤との混合物であることもできる)が半形成したマイクロカプセルを分割して、粒度を低減させ得るところを示している。
【図7】図7には、マイクロカプセルの最終的な構造を示す。図6に示した分割及び再構成プロセスの結果、より大きなマイクロカプセル(22)中に小さなマイクロカプセル(25、21)が存在することができる。また、保護コロイド18並びに重合及び架橋されたヒドロコロイド19も合わせて示す。7bには、追加のヒドロコロイド(点線40)(例えば、キトサン類)が組み込まれたマイクロカプセルを示す。これによりマイクロカプセルが強化される。
【図8】図8は、本発明のマイクロカプセルの典型的な粒度分布を示す。
【図9】図9は、本発明のマイクロカプセルの典型的な粒度分布を示す。
【図10】図10は、本発明により調製されたマイクロカプセルの典型的なτ:νビスコシグラムを示す。
【図11】図11は、本発明により調製されたマイクロカプセルの典型的なτ:νビスコシグラムを示す。
【図12】図12は、本発明により調製されたマイクロカプセルの典型的なτ:νビスコシグラムを示す。
【図13】図13は、本発明により調製されたマイクロカプセルの典型的なτ:νビスコシグラムを示す。
【図14】図14は、マイクロカプセル及び/またはその中に封入された材料または連続相中の材料の顕微鏡写真である。
【図15】図15は、マイクロカプセル及び/またはその中に封入された材料または連続相中の材料の顕微鏡写真である。
【図16】図16は、マイクロカプセル及び/またはその中に封入された材料または連続相中の材料の顕微鏡写真である。
【図17】図17は、本発明(実施例)に記載のようにマイクロカプセル封入されたオメガ3及びオメガ6の温度及び貯蔵安定性と、商業的に入手し得る“既に添加する用意のできた(ready to add)”オメガ3及びオメガ6の温度及び貯蔵安定性との比較を示す。標準的な試験条件下において、商業的な製品と比較して、本発明のマイクロカプセルの安定性に関して明白により優れた性能が示される。
【図18】図18は、十分に保護されていないUFAsを含む食品が工業的プロセスもしくは長期貯蔵に付された場合に生ずる不快な風味を有し及び毒性及び/または発癌性の物質の広く文献に記載されている典型的なものを示す。
【図19】図19は、ガスクロマトグラフィ及びマススペクトロメトリー及び水素炎イオン化検出によって測定した、オメガ−3及びオメガ−6脂肪酸を含みそしてマイクロカプセル封入されていない食品における図18に示した一部の化合物の現象を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的有効材料のin-situ界面重合による連続的マルチ−マイクロカプセル封入法であって、
(a) 第一段階において、重合開始剤、場合によっては及び少なくとも一種の生物学的有効材料を含む水相を、油相(これは、場合によっては、少なくとも一種の生物学的有効材料を含む)に加え、この際、上記二つの相のうちの少なくとも一方には少なくとも一種の界面活性剤が存在し、かつ上記二つの相のうちの少なくとも一方には生物学的有効材料が存在し;
(b) 第二段階において、[(a)に]、少なくとも一種のヒドロコロイドを含む水溶液もしくは水性分散液を加え、この際、これは、相の反転を起こし、そして前記ヒドロコロイドは、新しく形成した液滴(油中水型エマルション)の壁上で堆積及び重合し始め、そして、場合によってはカチオンの存在下に、ヒドロコロイドポリマーの架橋も起こし、
(c) 第三段階において、[(b)に]、少なくとも一種の保護コロイドを含む水溶液もしくは水性分散液を加え、この際、この保護コロイドは、油中の水の液滴の表面上に堆積し、そしてそれ自体と及び前記ヒドロコロイドと重合及び架橋し、
(d) 第四段階において、[(c)に]、前記油中水型液滴の大きさを小さくする第一の界面活性剤の水溶液もしくは水性分散液を加え、
(e) 第五段階において、大きさを小さくするプロセスの間に、部分的に生じたマイクロカプセルを解集塊化及び再集塊化させ、最終的には、より大きな液滴の中に別の液滴を封入させ(マルチマイクロカプセル封入)、
(f) 油(油中水型)液滴が少なくとも一種のヒドロコロイド及び少なくとも一種の保護コロイドで覆われるのに十分な時間が過ぎたら、上記の液滴の壁を強化するために温度を上昇させ、この時に、これらの液滴は、既に、水中に懸濁したマイクロカプセルまたはマルチマイクロカプセルであり、
(g) 場合によっては、得られた調合物をダストを得るために乾燥し、場合によっては、これを、水和剤(wettable powders)、ゲル、化粧もしくは医療クリーム、浴用製品、微生物の培地を得るために従来技術によって再調剤し; 場合によっては、マイクロカプセルの乾燥調合物のために添加剤(随意に、抗集塊化剤)を加え、
(h) 任意の段階(g)を除いて、全ての工程を連続的な攪拌下に行う、
ことを特徴とする上記方法。
【請求項2】
マイクロカプセルの懸濁液の調製方法であって、
(a) 二つの異なる溶液(図1)である1a(油)及び1b(水)を、1aに1bを加えることによって混合し、この際、これらの溶液は、有効成分、場合によっては及び遊離のカチオンもしくは後で遊離する封鎖されたカチオンを含み、
(b) 1aまたは1b中に存在し得る食用乳化剤のおかげで、油相(9)中の水滴(10)のエマルションが形成され、この段階は、エマルション1cの生成をもって完了し、この際、油相(9)中に、有効成分(好ましくは油溶性)を可溶化もしくは分散し; また、有効成分(好ましくは水溶性)を含む水滴(10)において水中油型のエマルションも生じ、この際、場合によっては、有効成分の水中もしくは油中への溶解性を有効成分の誘導体化によって変化させ、
(c) 次いで、得られたエマルション[1c]に、場合によっては少なくとも一種の有効成分を含む、少なくとも一種のヒドロコロイド(重合及び架橋可能なもの)の溶液2bを加え、
(d) 次いで相の反転が続き、連続相(24)、すなわち水中に分散した油中の水(12)のエマルションである分散した液滴(11)を得、
(e) 粒径が約1〜30μmまで小さくなり重合及び架橋反応が終了したと考えられたら、約30〜70℃の温度を60〜100℃に高め、
(f) 最後に、食品等級粘度調節剤を加え、
(g) 場合によっては、得られた調合物を、噴霧乾燥もしくは任意の従来技術によって乾燥すること、及びこれらを集めて、乾燥粉末、自己乳化性粉末、ゲル、クリーム、または例えば油分散液等のこれらを含み得る任意の他の形とすること、及び凍結乾燥工程に付すことができる、
ことを特徴とする、上記方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入法であって、保護コロイドは、請求項1の段階(c)または請求項2の段階(e)に記載の溶液中に存在することから、ヒドロコロイド及び保護コロイドの両方を水性溶液もしくは分散液の形で一緒に添加して、請求項1の段階(d)を省くことを特徴とする、上記方法。
【請求項4】
請求項1に記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、保護コロイドがヒドロコロイドの化学群に属するものであることを特徴とする、上記方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入法であって、ヒドロコロイド及び保護コロイドが、好ましくは、キトサン、デンプン、デキストリン、シクロデキストリン、セルロース、リグニン、ペクチン、アガー、アルギネート、カラゲーナン、ゼラチン類、ガーゴム、アラビアゴム、ゼラチン、トラガカントゴム、リグノスルホネート、カラヤゴム、イナゴマメガム、サポニン、キサンタンゴム、シードゴム、ガラクトマンナン、アラバノガラクタム、ベータ−グルカン、イヌリン、サイリウム、アカシアゴムの全ての異性体及び立体化学形態、該ヒドロコロイドを構成するモノマーもしくはオリゴマーの量及び割合に関してそれらの全てのバリエーション、それらの全ての提供形(presentation forms)、それらの金属カチオンの塩または窒素化、硫酸化もしくはリン酸化化合物、並びに上記ヒドロコロイドの任意の誘導体化された形のものから選択されることを特徴とする、上記方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記第一の乳化剤が、9〜16、好ましくは12〜14の親水−親油バランスを有することを特徴とする、上記方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、生じた上記第一のエマルションにおいて、油滴が50〜500μm、好ましくは70〜200μmの粒度を有することを特徴とする、上記方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、最終的に生じたマイクロカプセル(7b)が、0.1〜100μm、好ましくは1〜30μm、より好ましくは1〜5μmの粒度を有することを特徴とする、上記方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、生じたマイクロカプセル(7b)が、集塊化によって経時的に可変の粒度を有し、この粒度は、このマイクロカプセルの調合物が消費される時に最適な粒度であることを特徴とする、上記方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、エマルションの生成及び粒度の低減に使用される攪拌機の1分間当たりの回転数が3000〜25000の範囲であり、但し、その値は、第一のエマルションを生成する時にはより大きく、かつ最終的にマイクロカプセルを生成する時及び粘度調節剤を加える時はより低いことを特徴とする、上記方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、二種の攪拌機が使用され、この際、一方は歯形攪拌機であり、他方は錨型攪拌機であることを特徴とする、上記方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、壁を構成する少なくとも一種のヒドロコロイドが、ヒドロゲル、随意に、アルブミン、アルギネート、ポリカルボキシレート、ポリ−L−ラクチド、澱粉及びこれらの全ての誘導体によって置き換えられることを特徴とする、上記方法。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、ヒドロコロイドの水溶液が、請求項5に従い選択されるヒドロコロイド及び/または請求項12に記載のヒドロゲルの二元もしくは三元混合物を含むことを特徴とする、上記方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、ヒドロコロイドの水溶液が、請求項5に従い選択されるヒドロコロイドの二元もしくは三元混合物を含むことを特徴とする、上記方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、マイクロカプセルまたはこれらが分散している水性相が、マイクロカプセルの構造を構造的に助けるかまたは安定化させる化合物を含むことを特徴とする、上記方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、マイクロカプセルが分散している連続水相が生物学的有効材料を含み、そして前記有効材料は、ヒドロコロイド溶液、保護コロイド溶液または第一の乳化剤溶液のいずれかの中の溶液、分散液またはエマルションの形で添加されたものであり、これらの溶液は適当な前記請求項に従い使用されることを特徴とする、上記方法。
【請求項17】
請求項1〜6のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、次に挙げる条件、すなわち真空下、減圧下、不活性ガス(随意に、窒素、ヘリウム)の存在下、任意の波長から保護された状態、無菌状態のうちの少なくとも一つの条件下において行われることを特徴とする、上記方法。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記水性溶液もしくは分散液が、(i) 水性抽出物に基づく溶液もしくは分散液; 40%以下の量でアルコール(分子量は144以下)を含む溶液もしくは分散液; (iii) 水中に可溶性かもしくは分散可能な化合物の溶液もしくは分散液、によって置き換えられることを特徴とする、上記方法。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、前記油相が、水素化したオイルまたはワックス、最終的には蜂蜜を含むことを特徴とする、上記方法。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記水相及び/または油相が熱調節体として働き、マイクロカプセル及び液相中(マイクロカプセルの内側及び外側の両方)に含まれる生物学的有効成分を温度変化に対して安定化させ、場合によっては、凝固点を低下させるかもしくは高める化合物を添加し、この際、これらの化合物は、調合物それ自体またはマイクロカプセルの熱的性質を改変するために油相に加えることができることを特徴とする、上記方法。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記方法の任意の段階において、油相及び/または水相に微生物的安定化剤を加えることを特徴とする、上記方法。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記方法の任意の段階において、マイクロカプセルの乾燥調合物(最終的には、凍結乾燥した形、ダストの形、顆粒の形)のために従来技術による微生物的安定化剤を加えることを特徴とする、上記方法。
【請求項23】
請求項1〜22の任意の適当な組み合わせによるマイクロカプセル封入方法であって、マイクロカプセルの乾燥の後に、これらを、油相もしくはゲルもしくは半固形材料もしくはエタノール性溶液もしくは有機溶剤中で再調剤及び分散させることを特徴とする、上記方法。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、得られたマイクロカプセルを、任意の食品(固形もしくは液状もしくはガスを含むもの)、随意に、次のものには限定されないが、穀物類及びその派生品(随意に、ミューズリー、ミルクシリアル(cereals for milk))、パン、ケーキ類、乳製品、栄養補助剤、糖類及びその派生品(随意に、チョコレート、スイート類、ヌガー、マジパン)、甘味規定食(カロリーの少ないもの)、摂生食及び糖尿病食、油類及びその派生品、ミルク及びその派生品、卵、緑色野菜及び野菜類、マメ科植物、果物、根茎類及びその派生品、茎菜類、スナック類、アペタイザー、根菜類(随意に、甘草)、月桂樹及び野生品、果物のプリザーブ、ドライフルーツ、食肉、ソーセージ、魚、貝類及び甲殻類並びにこれらの保存食、アルコール飲料及びノンアルコール飲料、炭酸飲料及び非炭酸飲料、ジュース、シロップ、ネクター、スパイス、調味料、予備調理済み食品、予備加工済み食品(冷凍パン)、ピザ、蜂蜜に使用することを特徴とする、上記方法。
【請求項25】
請求項1〜24の任意の適当な組み合わせによるマイクロカプセル封入方法であって、生物学的有効材料が、魚油もしくはアマ油に由来するオメガ−3脂肪酸、場合により及びオメガ−6及び/またはオメガ−9脂肪酸の群から選択される少なくとも一種の化合物であり、そしてこれらのオメガ脂肪酸は、場合によっては、酸化剤(好ましくは緑茶由来のもの)と組み合わされ、そしてこうして得られたマイクロカプセルを、繊維含有率が高いパン、クッキー、ミューズリーまたは穀物製品に使用し、この際、オメガ−3及びオメガ−6(存在する場合)及びオメガ−9(存在する場合)の全含有率は、最終製品(例えばクッキー)の100グラム当たりで約50mg〜400mgであることを特徴とする、上記方法。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか一つに記載の生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、マイクロカプセル封入の主な目的が、消費者(ヒトもしくはヒト以外)にとって望ましくない臭いもしくは風味、随意に、魚の臭いと風味及び他の生物学的有効成分に由来するものの放出を防ぐことであることを特徴とする、上記方法。
【請求項27】
連続的なマイクロカプセル封入方法によって製造されるマイクロカプセルであって、
(a) 生物学的有効材料を含むこと、
(b) マイクロカプセルの壁が、少なくとも二種のヒドロコロイド(ヒドロコロイドの特別なケースとしてヒドロゲルもこれに含む)の混合物によって形成され、そしてこの混合物は重合及び架橋されること、
(c) 重合及び架橋の程度及びヒドロコロイドの性質が、放出速度並びに酸素及び/または光及び/または温度に対する保護に影響を与えること、
(d) マイクロカプセルがそのコア内に油中水型エマルションを含み、この際、生物学的有効材料が、場合により油相中に、場合により水性相中に及び場合により全ての連続相中に存在し、更に、マイクロカプセルのコアは、より小さいなマイクロカプセルを含んでいてもよい(少なくとも5重にマルチマイクロカプセル封入が可能である)こと、
(e) Master Sizer(マスター・サイザー)タイプのレーザー装置を用いて測定した平均粒度が0.1〜100μm、好ましくは1〜10μmであること、
(f) マイクロカプセルが、in-situ界面重合方法による連続的なマルチマイクロカプセル封入方法によって製造されること、
を特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか一つに従い製造されるマイクロカプセルであって、生物学的有効材料が、pH、温度、圧力、イオン力、浸透性、揮発、マイクロカプセルの壁を溶解する材料(例えば酵素や化学物質)の存在の群に属する少なくとも一つの要因によって放出される、上記マイクロカプセル。
【請求項29】
請求項1〜28の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルの調合物であって、この調合物が、調製したばかりの最終調合物中の有害な微生物及び/または望ましくない微生物に対する保護、並びに該調合物またはこれを加える食品において起こり得る微生物の集落形成に対する保護に関連する通常の工業的単位処理工程に耐性があり、この際、この単位処理工程は、例えば、滅菌、微生物の安定化、パスツリゼーション、UHT、オゾン化処理、UVもしくはガンマ線処理、化学的抗菌剤の添加であることを特徴とする、上記調合物。
【請求項30】
請求項1〜29の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらが、一定した比率でもしくはほぼ一定した比率で同化産物及び/または栄養素を微生物培養物に供するために使用することを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項31】
請求項1〜30の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらが、同化産物及び/または栄養素を微生物培養物に供するために使用され、そして少なくとも一種の有効成分が或る特定の培地pHにおいて遊離されることを特徴とする、前記マイクロカプセル。
【請求項32】
請求項1〜31の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらが、同化産物及び/または栄養素を微生物培養物に供するために使用され、そして少なくとも一種の有効成分が、少なくとも一種の酵素の或る特定の培地濃度において遊離されることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項33】
請求項1〜32の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらが、同化産物及び/または栄養素を微生物培養物に供するために使用され、そして少なくとも一種の有効成分が、生物学的有効成分の放出を促す化学物質、好ましくはエタノールの或る特定の濃度において遊離されることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項34】
請求項1〜33の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらが、保健材料に利益を供するために使用され、そしてマイクロカプセルが天然もしくは合成甘味料、塩、胡椒、スパイス及び他の調味料に、他の食品へのこれらの調味料の添加がこの食品の栄養値もしくは健康上の利益を高めるように加えられることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項35】
請求項1〜34の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらが、UV保護剤及び/またはブロッカー及び/または安定化剤を含むことを特徴とする、前記マイクロカプセル。
【請求項36】
請求項1〜35の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルの調合物であって、有効成分が、緑茶、紅茶、ココア、赤ワインもしくは赤葡萄または葡萄の搾りかす、サイダー、リンゴもしくはリンゴジュース、胚芽もしくは穀物ふすま、人参、唐辛子のさや、ニンニク、ホースラディシュ(特に、スパイシーホースラディシュ)からなる群から選択される、上記調合物。
【請求項37】
請求項1〜36の任意の適当な組み合わせに従う、ヒトもしくは他の動物の健康に有益な生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、調合物中に存在する生物学的有効化合物の少なくとも一種が、好ましくは、次のものの郡から選択されることを特徴とする上記方法。
(a) 総称としてフラボノイド類及び誘導体: アントシアニジン類、プロ−アントシアニジン類、オリゴマープロシアニジン、イソフラボン類、カルコン類、カテキン、エピハテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン、没食子酸エピガロカテキン、エリオシトリン、ナリルチン、ルチン、ナリンギン、ミリシトリン、ヘスペリジン、ミリセチン、エリオジクチオール、フィゼチン、ケルセチン、ナリンゲニン、ルテオリン、ヘスペリチン、ケンフェロール、イソラムネチン、アピゲニン、ラムネチン、ガランギン、ケルシトリン、ケルセチン、ジオスメチン、タクシフォリン、ガランジン、ビオチャニンA、ゲニステイン、エリオジクチオール、クリシン、ヒドロキシチロソール、オレユーロペイン、グラブリジン、リコカルコン、ダイゼイン、マタイレシノール、セコイソラリシレシノール、エンテロジオール、エンテロラクトン、エクオール、デスメチルアンゴレンシン、ルテオフェロール(luteoferol)、ルテオリニジン、アピフェロール(apiferol)、アピゲニジン、ロイコシアニジン、タクシフォリン、ペラルゴニジン; 及びこれらの誘導体;
(b) 総称としてフェノール酸類及び誘導体(好ましくはエステル、グリコシド、ルチノシド及びアミン); 没食子酸、シナピン酸、シリング酸、カフェー酸、クロロゲン酸、フェルラ酸、(o-、m-またはp-)クマル酸、グアヤコール、(o-、m-またはp-)クレゾール、4-エチルフェノール、4-ビニルグアイコール、オイゲノール、p-ヒドロキシ安息香酸、プロカテク酸(procatechuic acid)、バニリン酸、ヒドロキシケイ皮酸、総称としてのタンニン類、タンニン、エラギオタンニン類、ガロタンニン類; 及びこれらの誘導体;
(c) ヒドロキシケイ皮酸とアントラニル酸からなる構造的に組み合わされたアミド類(アベンアントラアミド類(avenanthramides))、アベナステロール(avenasterol)、ヒドロキシケイ皮酸及び長鎖脂肪酸もしくはアルコール、及びこれらの誘導体; インドールアミン類(例えばメラトニン); イヌリン、グルタチオン(glutation);
(d) 総称としてのテルペノイド類及び誘導体、モノテルペン類、ジテルペン類、セスキテルペン類、トリテルペン類、テトラテルペン類(カロテノイド類もこれに含む); アルファ-カロテン、フィトエン、シクロアルテノール、ベータ−カロテン、アイオノン、ゼアキサンチン、カプサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、ビオラキサンチン、ムタトキサンチン、ルテオキサンチン、オーロキサンチン(auroxanthin)、ネオキサンチン、アポカロチナール、キサントフィル類; 及びこれらの誘導体;
(e) 次の種、すなわちブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン、tert−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,6−ジターブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン; 及びこれらの誘導体、トコフェノロール類(例えばアルファ、ベータ、ガンマ及びデルタトコフェロール類及びこれらの誘導体); トコトリエノール類(アルファ、ベータ、ガンマ及びデルタトコトリエノール類及びこれらの誘導体); トコクロマノール類の種の食品に慣用の合成酸化防止剤及び誘導体;
(f) アルファリポ酸; コエンザイムQ−10; ビタミン類; アミノ酸(好ましくはL−アルギニン、シスチナ及びシステイン)及びこれらの対応する有機ポリマー、例えばオリゴペプチド、ペプチド、好ましくはカルノシン、カルニチン、グルタチオン; 酵素; 酵素阻害剤(好ましくはフェノラーゼ類またはオキシジェナーゼ類またはリポオキシジェナーゼ類またはリパーゼ類阻害剤;
(g) 鉱物及び微量要素、特に生体内レドックスプロセスに関与するもの、例えばセレン、亜鉛、マグネシウム。
【請求項38】
請求項1〜37の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入法であって、調合物中に存在する生物学的有効化合物の少なくとも一種の起源が次に挙げるものにあることを特徴とする、上記方法。
メディカゴ・サティバ(Medicago sativa)、ピメナル・オフィシナリス(Pimenal officinalis)、ハイビスカス・アベルモスクス(Hibiscus abelmoschus)、アンジェリカ・アーカンジェリカ(Angelica archangelica)、ガリピエ・オフィシナリス(Galipea officinalis)、ピンピネラ・アニスム(Pimpinella anisum)、フェルラ・フェチダ(Ferula foetida)、フェルラ・アサフェチダ(Ferula asafetida)、メリッサ・オフィシナリス(Melissa officinalis)、ミロキシロン・ペライラエ(Myroxylon pereirae)、オシマム・バジリカム(Ocimum basilicum)、ピメンタ・アクリス(Pimenta acris)、シトラス・アウランチウム・ベルガミア(Citrus aurantium bergamia)、プルヌス・アミグダラス(Prunus amygdalus)、シトラス・アウランチウム(Citrus aurantium)、シトラス・アウランチウム・アマラ(Citrus aurantium amara)、ピパー・ニグラム(Piper nigrum)、プルヌス・スピノサ(Prunus spinosa)、アニバ・ロゼオドラ(Aniba rosaeodora)、カメリア・オレイフェラ(Camelia oleifera)、カメリア・シネンシス(Camelia sinensis)、カルム・カリビ(Carum carvi)、エレッタリア・カルダモマム(Elettaria cardamomum)、セラトニア・シリクア(Ceratonia siliqua)、ダウクス・カロタ(Daucus carota)、ダクス・カロタ・サチバ(Dacus carota sativa)、カスカリア(Cascarilla)、アピウム・グラベオレンズ(Apium graveolens)、アンテミス・ノビリス(Anthemis nobilis)、マトリカリア・カモミラ(Matricaria chamomilla)、アンテミス・ノビリス(Anthemis nobilis)、アントリスクス・セレフォリウム(Anthriscus cerefolium)、シコリウム・インチバス(Cichorium intybus)、シンナモマムspp.(Cinnamomum spp.)、シンナモマム・ゼイラニクム(Cinnamomum zeylanicum)、シムボポゴン・ナルダス(Cymbopogon nardus)、サルビア・スクラエア(Salvia sclarea)、トリフォリウム・プラテンス(Trifolium pratense)、テオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)、コフェア・アラビカ(Coffea arabica)、コリアンドリウム・サチバム(Coriandrium sativum)、クミヌム・シミヌム(Cuminum cyminum)、タラキサクム・オフィシナル(Taraxacum officinale)、サンブクス・ニグラ(Sambucus nigra)、エーデルワイス(Edelweiss)、ヘリクリスム・イタリクム(Helichrysum italicum)、フェニクルム・ブルガレ(Foeniculum vulgare)、トリゴネラ・フェヌムグレクム(Trigonella foenumgraecum)、アラビドプシスspp.(Arabidopsis spp.)、ジンギバー・オフィシナル(Zingiber officinale)、シトラス・グランディス(Citrus grandis)、シジウム・グアバ(Psidium guajava)、ハムルス・ルプス(Humulus lupus)、マルビウム・バルガレ(Marrubium vulgare)、モナルダ・プンクタタ(Monarda punctata)、ヒソップス・オフィシナルス(Hyssopus officinals)、ジャスミヌム・オフィシナル(Jasminum officinale)、ジャスミヌム・グランジフロルム(Jasminum grandiflorum)、ユニペルスspp.(Juniperus spp.)、ユニペルス・コムニス(Juniperus comunis)、 ユーカリプタス・オフィシナリス(Eucaliptus officinalis)、コーラ・アクミナタ(Cola acuminata)、ラウルス・ノビリス(Laurus nobilis)、ラバンデュラspp.(Lavandula spp. )、ランバンデュラ・ヒブリダ(Lavandula hybrida)、タククス・バッカータ(Taxus baccata)、シトラス・メディカ・リモヌム(Citrus medica limonum)、ミリスチカ・フラガンス(Myristica fragans)、マルジョラナ・ホルテシス(Marjorana hortensis)、ティムスspp.(Thymus spp.)、ティムス・オフィシナリス(Thymus officinalis)、ティムス・マスチキナ(Thymus mastichina)、イレクス・パラグアレンシス(Ilex paraguarensis)、カモミラ・レクチタ(Chamomilla recutita)、サッカルム・オフィシナルム(Saccharum officinarum)、ミリスチカ・フラガンス(Myristica fragans)、アリウム・セパ(Allium cepa)、シトラス・アウランチウム・ドゥルシス(Citrus aurantium dulcis)、カルム・ペトロセリヌム(Carum petroselinum)、メンタ・プレギウム(Mentha pulegium)、メンタ・ピペリタ(Mentha piperita)、ピメンタ・オフィシナリス(Pimenta officinalis)、キマフィラ・ウムベラーテ(Chimaphila umbellate)、プニカ・グラナツム(Punica granatum)、ペラルゴニウムspp.(Pelargonium spp.)、ペラルゴニウム・グラベオレンズ(Pelargonium graveolens)、ロスマリヌス・オフィシナリス(Rosmarinus officinalis)、クロクス・サチバス(Crocus sativus)、サルビアapp.(Salvia app.)、サルビア・オフィシナリス(Salvia officinalis)、メンタ・スピカタ(Mentha spicata)、メンタ・ビリディス(Mentha viridis)、サツレイア・ホルテンシス(Satureia hortensis)、サツレヤ・ホルテンシス(Satureja hortensis)、オリガヌム・マヨラナ(Origanum majorana)、タマリンダス・インディカ(Tamarindus indica)、シトラス・レチクラタ(Citrus reticulata)、アルテミシア・ドラクンクルス(Artemisia dracunculus)、テア・シネンシス(Thea sinensis)、チムス・ブルガリス(Thymus vulgaris)、ポリアンセス・ツベロザ(Polianthes tuberosa)、クルクマ・ロンガ(Curcuma longa)、プルヌス・セロチナ(Prunus serotina)、チムス・セルピルム(Thymus serpillum)、サツレヤ・モンタナ(Satureja Montana)、カナンガ・オドラタ(Cananga odorata)、クルクマ・ゼドアリア(Curcuma zedoaria)、プランタゴ・マヨール(Plantago major)、アダンソニア・ディジタタ(Adansonia digitata)、アナサス・コモサス(Ananas comosus)、アルトカルプス・アルチリス(Artocarpus altilis)、カリカ・パパヤ(Carica papaya)、リコペルシコン・エスクレンツム(Lycopersicon esculentum)、セファロフスspp.(Cephalophus spp.)、バクシニウム・ミルチルス(Vaccinium myrtillus)、チムス・アラゴネンシス(Thymus aragonensis)、チムスspp.(Thymus spp.)、シトラス・アウランチイフォリア(Citrus aurantiifolia)、シトラス・パラジシ(Citrus paradisi)、ククミス・メロ(Cucumis melo)、ククルビタspp.(Cucurbita spp.)、ビチスspp.(Vitis spp.)、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)、マンギフェラ・インディカ(Mangifera indica)、ラミアセアエ(Lamiaceae)(コレウス(Coleus)、ヘデオマ(Hedeoma)、ヒプチス(Hyptis)、レオヌルス(Leonurus)、レウカス(Leucas)、リコプス(Lycopus)、マルビウム(Marrubium)、メンタ(Mentha)、マナルダ(Monarda)、ペリラ(Perilla)、プルネラ(Prunella)、サルビア(Salvia)、スタキス(Stachys)、テウクリウム(Teucrium)、チムス(Thymus))、カンナビスspp.(Cannabis spp.)、ディジタリス・ラナタ(Digitalis lanata)、アドニス・ベルナリス(Adonis vernalis)、エスクルス・ヒッポカスタヌム(Aesculus hippocastanum)、フラジヌス・リコフィラ(Frazinus rhychophylla)、アグリモニア・スパトリア(Agrimonia supatoria)、ラウボルフィア・セペンチナ(Rauvolfia sepentina)、アンドログラフィス・パニクラタ(Andrographis paniculata)、アレカ・カテチュー(Areca catechu)、アトロパ・ベラドンナ(Atropa belladonna)、ベルベリス・ブルガリス(Berberis vulgaris)、アルジシア・ヤポニカ(Ardisia japonica)、ベツラ・アルバ(Betula alba)、アナナス・コモスス(Ananas comosus)、カメリア・シネンシス(Camellia sinensis)、シンナモマム・カンホラ(Cinnamomum camphora)、カンプトテカ・アクミナタ(Camptotheca acuminata)、ポテンチラ・フラガリオイデス(Potentilla fragarioides)、エリトロキシルム・コカ(Erythroxylum coca)、パパベル・ソムニフェルム(Papaver somniferum)、コルキクム・アウツムナル(Colchicum autumnale)、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、ディギタリス・プルプレア(Digitalis purpurea)、ディジタリス・ラナタ(Digitalis lanata)、グラウシウム・フラブム(Glaucium flavum)、パパベル・ソムニフェルム(Papaver somniferum)、ゴッシピウムspp.(Gossypium spp.)、ヒヨスシアムス・ニゲル(Hyoscyamus niger)、カンプトテカ・アクミナタ(Camptotheca acuminata)、ピパー・メチスチクム(Piper methysticum)、ロベリア・インフラタ(Lobelia inflata)、クロタラリア・セシリフローラ(Crotalaria sessiliflora)、ニコチアナ・タバクム(Nicotiana tabacum)、フィソスチグマ・ベネノスム(Physostigma venenosum)、エフェドラ・シニカ(Ephedra sinica)、シンコナ・レドゲリアナ(Cinchona ledgeriana)、ロドデンドロン・モール(Rhododendron molle)、ダツラspp.(Datura spp.)、タククス・ブレビフォリア(Taxus brevifolia)、ストリクノス・ヌクス−ボミカ(Strychnos nux-vomica)、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)、テオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)、バレリアナ・オフィシナリス(Valeriana officinalis)、パウシニスタリア・ヨヒンベ(Pausinystalia yohimbe)、エフェドラspp.(Ephedra spp.)、クラテグス・オキシアカンタ(Crataegus oxyacantha)、ハマメリス・ビルギニアナ(Hamamelis virginiana)、ヒドラスティス・カナデンシス(Hydrastis Canadensis)、ヒペリクム・ペルホラツム(Hypericum perforatum)、ポテンチラ・エレクトラ(Potentilla erectra)、レドゥム・パルストレ(Ledum palustre)、サルビア・オフィシナリス(Salvia officinalis)、カモミラ・レクチタ(Chamomilla recutita)、アルクトスタヒロス・ウバ(Arctostaphylos uva)、ユーコンミア・ウルモイデス(Eucommia ulmoides)、ミチルス・ガロプロビンシアリス(Mytilus galloprovincialis)、ジプラジウム・エスクレンツム(Diplazium esculentum)、マニホット・ウチルリスシミア(Manihot utillissima)、サウロポウス・アンドロギヌス(Sauropous androgynus)、テルミナリア・アルジュナ(Terminalia arjuna)、イベリス・アマラ(Iberis amara)、クラタエグスspp.(Crataegus spp.)、アルブツス・ウネド(Arbutus unedo)、シナラ・スコリムス(Cynara scolymus)、アマランツス・カウダツス(Amaranthus caudatus)、アルコルネア・ラキシフローラ(Alchornea laxiflora)、アルピニア・オフィシナルム(Alpinia officinarum)、キサントフィロミセス・デンドロロウス(Xanthophyllomyces dendrorhous)、クラタエグス・モノギナ(Crataegus monogyna)、タククス・ユンナネンシス(Taxus yunnanensis)、バコパ・モンニエラ(Bacopa monniera)、シスツス・アルビドゥス(Cistus albidus)、オシマム・バシリクム(Ocimum basilicum)、ロスマリヌス・オフィシナリス(Rosmarinus officinalis)、チムス・ブルガリス(Thymus vulgaris)、ビキサ・オレラナ(Bixa orellana)、センテラ・アシアチカ(Centella asiatica)、ウルチカ・ジオイカ(Urtica dioica)、アグロシベ・アエゲリタ(Agrocybe aegerita)、クラタエグス・ラエビガタ(Crataegus laevigata)、サツレヤ・ホルテンシス(Satureja hortensis)、クロクス・サチブス(Crocus sativus)、コクシニア・インディカ(Coccinia indica)、ブリジア・マライ(Brugia malayi)、ルブスspp.(Rubus spp.)、シリブム・マリアヌム(Silybum marianum)、カンナビスspp.(Cannabis spp.)、カンナビス・サチバ(Cannabis sativa)、ヒペリクム・ペルホラツム(Hypericum perforatum)、ルス・コリアリア(Rhus coriaria)、オレア・エーロパエア(Olea europaea)、シクロピア・インターメディア(Cyclopia intermedia)、ギンクゴ・ビロバ(Ginkgo biloba)、ケンチヌス・レピデウス(Lentinus lepideus)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、サルガススム・ミクラカンサム(Sargassum micracanthum)、ピヌス・ラジアタ(Pinus radiata)、ピヌスsp.(Pinus sp.)、フアセオルス・ム
ンゴ(Phaseoulus mungo)、シセル・アリエチヌム(Cicer arietinum)、ビグナ・シネンシス(Vigna sinensis)、フアセオルス・アウレウス(Phaseolus aureus)、ドリコス・ラブラブ(Dolichos lablab)、カヤヌス・カヤン(Cajanus cajan)、ビシア・ファバ(Vicia faba)、ドリコス・ビフロルス(Dolichos biflorus)、フアセオルス・ルナツス(Phaseolus lunatus)、フアセオルス・アコニチフォリウス(Phaseolus aconitifolius)、ピスム・サチバム(Pisum sativum)、ソホカルプス・テトラゴノロブス(Psophocarpus tetragonolobus)、アラキス・ヒポアゲア(Arachis hypoagea)、ブラッシカspp.(Brassica spp.)、 ブラッシカ・カンペストリス(Brassica campestris)、ブラッシカ・ナプス(Brassica napus)、バレリアナ・オフィシナリス(Valeriana officinalis)、エキナセア・プルプレア(Echinacea purpurea)、エキナセア・パリダ(Echinacea pallida)、エキナセア・アングスチフォリア(Echinacea angustifolia)、グリキリザ・グラブラ(Glcyrrhiza glabra)、セロニア・レペンス(Seronea repens)、バクシニウム・マクロカルポン(Vaccinium macrocarpon)、タンセツム・パルテヌウム(Tancetum parthenuum)、タンセツム・パルテヌウム(Tancetum parthenuum)、バクシニウム・マクロカルポン(Vaccinium macrocarpon)、穀物、シードフルーツ、ワイルドベリー、マメ科植物(leguminosae)、緑茶、紅茶、及び長鎖不飽和脂肪酸を産生できる微生物。
【請求項39】
請求項1〜38の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、生物学的有効材料の少なくとも一種がプロバイオティックバクテリアを含む、前記方法。
【請求項40】
請求項1〜39の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、調合物中に存在する生物学的有効材料の少なくとも一種が、プロバイオティックバクテリア、随意に乳酸菌、より好ましくは、ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei.)、L.アシドフィラス(L. acidophilus)、L.ラムノサス(L. rhamnosus)、L.パラカゼイ(L. paracasei)、L.ガゼリ(L. gasseri)、L.フェルメンタム(L. fermentum)、L.プランタルム(L. plantarum)、L.サリバリウス(L. salivarius)、L.クリスパタス(L. crispatus)、L.ブルガリクス(L. bulgaricus)、L.フェルメンタム(L. fermentum)、L.ロイテリ(L. reuteri)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、B.ビフィダム(B. bifidum)、スプレプトコッカス・ターモフィラス(Streptococcus termophilus)、S.ボビス(S. bovis)、エンテロコッカス・デュランズ(Enterococcus durans)、E.フェカリス(E. faecalis)、E.ガリナルム(E. Gallinarum)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、プロピオニバクテリウム・フレウデンレイケイ(Propionibacterium freudenreicheii)、またはプロバイオティックバクテリアの有益な性質を特徴づける有益な遺伝子を挿入することによって遺伝子的に変性されたバクテリアもしくは真菌もしくは酵母からなる群から選択されるプロバイオティックバクテリアを含むことを特徴とする、上記方法。
【請求項41】
請求項1〜40の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、調合物中に存在する生物学的有効材料の少なくとも一種が、プロバイオティック酵母、好ましくはサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、クルイベロマイセス・マルキシアヌス(Kluyveromices marxianus)、ロドトルラ・ルブラ(Rhodotorula rubra)、スポロボロマイセス・プニセウス(Sporobolomyces puniceus)、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、ロイコスポリジウム・スコッチ(Leucosporidium scotti )から選択されるプロバイオティック酵母からなることを特徴とする、上記方法。
【請求項42】
請求項1〜41の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、調合物中に存在する生物学的有効成分の少なくとも一種がプロバイオティック真菌、好ましくはチーズ中に存在するかまたはチーズと同時に生ずるかもしくはチーズに由来する真菌からなることを特徴とする、上記方法。
【請求項43】
請求項1〜42の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、生物学的有効材料の少なくとも一種が、次の分子構造(A)及び(B)で表される任意の化合物並びにこれらの全ての立体化学的及び異性体的相当物の群から選択されることを特徴とする、上記方法。
【化1】

[式中、
1は、エステル化されたオメガ−3もしくはオメガ−6脂肪酸であり、
2は、エステル化されたオメガ−3もしくはオメガ−6脂肪酸である]
【化2】

[式中、
3は、エステル化されたオメガ−3もしくはオメガ−6脂肪酸であり、
4は、エステル化されたオメガ−3もしくはオメガ−6脂肪酸である]
【請求項44】
請求項1〜43の任意の適当な組み合わせによる生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、生物学的有効材料の少なくとも一種が、好ましくは、
任意の異性体及び/または立体化学的構造の少なくとも一種の不飽和長鎖脂肪酸(炭素原子数は少なくとも6)及びこれらの任意の誘導体(好ましくはエステル、エーテル、グリセリド、ホスフォリピド、スフィンゴリピド、より好ましくはジグリセリド、トリグリセリド、ホスフォリピド、または化合物A及び/またはB): ステラジオン酸、エイコサペンテン酸、ドコサヘキセン酸、ドコサペンテン酸、リノール酸、共役リノール酸類、リノレン酸、ガンマ−リノレン酸、アルファ−リノール酸、ジホモガンマ−リノレン酸、アラキドン酸、オレイン酸からなることを特徴とする、上記方法。
【請求項45】
請求項1〜44の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、前記脂肪酸が、オレイン酸、ステラジオン酸、エイコサペンタン酸、ドコサヘキセン酸、リノール酸、共役リノール酸、ガンマ−リノレン酸、アルファ−リノレン酸、ジホモガンマ−リノレン酸、アラキドン酸から選択されることを特徴とする、上記方法。
【請求項46】
請求項1〜45の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、生物学的有効材料の少なくとも一種が、好ましくは、少なくとも一種の不飽和長鎖脂肪酸(炭素原子数は少なくとも6)からなり、但し、前記不飽和長鎖脂肪酸は、好ましくは、天然化合物に関してその不飽和結合の全てもしくは一部を維持したままでまたは維持しないで共役しているか、及び/またはグリセリド類(より好ましくはモノ−、ジ−及びトリグリセリドエステル)、ホスフォリピド、スフィンゴリピド、ミエリン、アミン、アミド、エーテル、糖類、オリゴサッカライド、ポリサッカライド、窒素化、リン酸化、酸素化、硫酸化した複素環式類、置換された芳香族環と共有結合していることを特徴とする、上記方法。
【請求項47】
請求項1〜46の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記不飽和長鎖脂肪酸(炭素原子数は少なくとも6)が、それの医療的価値によって選択される、上記方法。
【請求項48】
請求項1〜47の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、上記不飽和長鎖脂肪酸(炭素原子数は少なくとも6)が、以下の天然源に由来するものであるか、または以下の天然源の遺伝子変性有機体に由来するものであり、そしてこれらの天然源は、好ましくは次のものであることを特徴とする上記方法。
(a) 植物源: ムラサキ科(Boraginaceae)(ボラゴspp.(Borago spp.)、ボラゴ・オフィシナリス(Borago officinalis))、アマ科(Linaceae)(リヌム・ウシタチジマム(Linum usitatissimum)、リヌム・アルベンス(Linum arvense)、リヌム・サチバム(Linum sativum)); アカバナ科(Onograceae)(オエノテラ・ビエンニス(Oenothera biennis)); スグリ科(Grossulariaceae)(リベス・ニグラム(Ribes nigrum))、トウモロコシ油(Zea Mais)、ゴシッピウム・ヒルスツム(Gossypium hirsutum)、カルタマス・チンクトリウス(Carthamus tinctorius)、グリシンマックス(Glycine max);
(b) 藻類、好ましくは: オゴノリ科(Graciliariceae)(グラシラリアspp.(Gracilaria spp)); スギノリ科(Gigartinaceae)(イリダエアspp.(Iridaea spp.)); ツカサノリ科(Kallymeniaceae)(カロピリス・バリエガタ(Callopyllis variegata)); ドゥルビラセアエ(Durvillaceae)(ドゥルビラエア・アンタルチカ(Durvillaea antartica)); ミリン科 (Solieriaceae)(ヨウケマ・コトーニ(Euchema cottoni)); テングサ科(Gelidiaceae)(ゲリジウムspp.(Gelidium spp)); ロッソニアセアエ(Lossoniaceae)(レッソニア・ニグレスセンズ(Lesonia nigrescens)); スギノリ科(Gigantinaceae)(ギガルチナspp,(Gigartina spp.)); レッソニアセアエ(Lessoniaceae)(マクロシスティスspp.(Macrocystis spp.)); ウシケノリ科(Bangiaceae)(ポルフィラspp.(Porphyra spp.)); クリプテコジニウムspp.(Crypthecodinium spp.);
(c) 動物源、通常は魚油、好ましくは: エンガウリダエ(Engaulidae)(リセングラウリス・オリダス(Lycengraulis olidus)); ニシン科(Clupeidae)(サルディナ・ピルカルダス(Sardina pilchardus)); サンマ科(Scomberesocidae)(スコンベロソックス・サウラス・スコンブロイデス(Scomberesox saurus scombroides)); キンメダイ科(Berycidae)(ベリークス・スプレンデンス)); カタクチイワシ科(Engraulidae)(エングラウリス・リンゲンス(Engraulis ringens)); ウミヘビ科(Ophichthyidae)(オフィクタスspp.(Ophichthus spp.)); ハタ科(Serranidae)(ヘミルツジャヌス・マクロフタルマス(Hemilutjanus macrophthalmus)); サバ科(Scombridae)(スンナスspp.(Thunnus spp.)、特にスンナス・アルバカレス(Thunnus albacares)、スンナス・アラルンガ(Thunnus alalunga)、スンナス・オベサス(Thunnus obesus)); ニベ科(Sciaenidae)(サイノスシオン・アナリス(Cynoscion analis)); メジロザメ科(Carcharhinidae)(プリオナセ・グラウカ(Prionace glauca)); ノルマニクテュス科(Normanichthyidae)(ノルマニクテュス・クロッケリ(Normanichthys crockeri)); スズキ科(Percichthyidae)(ポリプリオン・オキシゲネイオス(Polyprion oxygeneios)); ノトセニア科(Nototheniidae)(ディスソスチクス・エレギノイデス(Dissostichus eleginoides)); テンジクダイ科(Apogonidae)(エピゴナス・クラシカウダス(Epigonus crassicaudus)); アマダイ科(Branchiostegidae)(プロラチルス・ユギュラリス(Prolatilus jugularis)); サバ科(Scombridae)(スンナスspp.(Thunnus spp.)、スンナス・アルバカレス(Thunnus albacares)、スンナス・アラルンガ(Thunnus alalunga)、スンナス・オベサス(Thunnus obesus)、サルダspp.(Sarda spp.)、サルダ・チリエンシス(Sarda chiliensis)、スコムベル・ジャポニクス・ペルアヌス(Scomber japonicus peruanus)); ニベ科(Sciaenidae)(サイノスシオン・アナリス(Cynoscion analis))、メジロザメ科(Carcharhinidae)、ノルマニクテュス科(ノルマニクテュス・クロッケリ(Normanichthys crockeri)); スズキ科(Percichthyidae)(ポリプリオン・オキシゲネイオス(Polyprion oxygeneios)); ノトセニア科(Nototheniidae)(オオクチ(Bacalao de profundidad)); テンジクダイ科(Apogonidae)(エピゴナス・クラシカウダス(Epigonus crassicaudus)); アマダイ科(Branchiostegidae)(プロラチルス・ユギュラリス(Prolatilus jugularis)); タカノハダイ科(Cheilodactylidae)(ケイロダクチラス・ガイー(Cheilodactylus gayi)); タラ科(Gadidae)(サリロタ・オウストラリス(Salilota australis)); イサキ科(Pomadasyidae); フサカサゴ科(Scorpaenidae); ハタ科(Serranidae); コイ科(Cyprinidae); カワハギ科(Monacanthidae); イボダイ科(Centrolophidae); アシロ科(Ophidiidae); フサカサゴ科(Scorpaenidae); シイラ科(Coryphaenidae); チャンニクチダエ(Channichthydae); ニベ科(Sciaenidae); アプロダクテュルス科(Aplodactylidae); アジ科(Carangidae)(トラクラス・サイメトリクス・ムルフィイ(Trachurus symetricus murphyi)); ダルマガレイ科(Bothidae)(パラリクチュクス・ミクロップス(Paralichthys microps)); ボラ科(Mugilidae); ニシン科(Clupeidae); プリアカチダエ(Priacathidae); メルルーサ科(Merlucciidae)(メルルクシウス・ガイー・ガイー(Merluccius gayi gayi)、メルルクシウス・オウストラリス(Merluccius australis)); マクルロヌス科(Macruronidae)(マクルロヌス・マゲラニクス(Macruronus magellanicus)); タラ科(Gadidae)(ミクロメシステイウス・オウストラリス(Micromesistius australis)); メジナ科(Girellidae); ヒウチダイ科(Trachichthyidae); アジ科(Carangidae); イスズミ科(Kyphosidae); ゾウギンザメ科(Callorhynchidae); ベラ科(Labridae); ソコダラ科(Macrouridae); トウゴロウイワシ科(Atherinidae); ウバウオ科(Gobiesocidae); オナガザメ科(Alopiidae); ガラクシアス科(Galaxiidae); ガンギエイ科(Rajidae); シマガツオ科(Bramidae); アジ科(Carangidae); ノトテニア科(Nototheniidae); サイアニダエ(Scianidae); トラギス科(Mugiloididae); サケ科(Salmonidae)(サルモspp.(Salmo spp.)、サルモ・サラル(Salmo salar)、オンコルヒュンクスspp.(Oncorhynchus spp.)、オンコルヒュンクス・キストク(Oncorhynchus kisutch)、オンコルヒュンクス・ミキス(Oncorhynchus mykiss)、オンコルヒュンクス・トスカウィトスカ(Oncorhynchus tshawytscha)); ニシン科(Clupeidae)(サルディノプスspp.(Sardinops spp.)、サルディノプス・サガックス(Sardinops sagax)、クルペア・ベンティンキー(Clupea bentincki)); イサキ科(Pomadasyidae); クロタチカマス科(Gempylidae); ネズミザメ科(Lamnidae)(イスラスspp.(Isurus spp.)、イスラス・オキシリンクス(Isurus oxyrinchus)); ドチザメ科(Triakidae); アサヒギンポ科(Clinidae); スコプタルムス科(Scophthalmidae); ベラ科(Labridae); 及びより好ましくは、大西洋真鯖(Atlantic mackerel)、エングラウリス・エンクラシコラス(Engraulis encrasicholus)、ポマトムス・サルタトリックス(Pomatomus saltatrix)、サルダ・サルダ(Sarda sarda)、サルディナ・ピルカルダス(Sardina pilchardus)、ブレボーチア・チランヌス(Brevoortia tyrannus)、ブレボーチア・パトロヌス(Brevoortia patronus)、クロロスコムブラス・クリスルス(Chloroscombrus chrysurus)、オウキシス・サザード(Auxis thazard)、スコムベル・スコムブルス(Scomber scombrus)、スコンベル・ジャポニクス(Scomber japonicus)、アローザ・エスチバリス(Alosa aestivalis)、クルペア・ハレングス(Clupea harengus)、エトルメウス・テレス(Etrumeus teres)、アルゼンチナ・シラス(Argentina silus)、イクタルルス・プンクタツス(Ictalurus punctatus);
(d)微生物源、好ましくは: サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomices cerevisiae)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、シゾキトリウムspp.(Schizochytrium spp.)、トラウストキトリウム・オウレウム(Thraustochytrium aureum)、トラウストキトリウム・ロゼウム(Thraustochytrium roseum)、トラウストキトリウム・ストリアツム(Thraustochytrium striatum)、モルチリエラspp.(Mortiriella spp.)、フィチウムspp.(Phytium spp.)、アスペルギルスspp.(Aspergillus spp)、アスペルギルス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・シドウィ(Aspergillus sydowi)、フサリウムspp.(Fusarium spp.)、フサリウム・エクイセチ(Fusarium equiseti)、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)。
【請求項49】
請求項1〜48の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、請求項1または2において配合される上記不飽和脂肪酸オメガ−3及び/またはオメガ−6及び/またはオメガ−9が、魚油または植物油または微生物油(microbial oil)あるいはこれらの混合物に基づく、食品に配合するべき商業製品に由来するものであることを特徴とする、上記方法。
【請求項50】
請求項1〜49の任意の適当な組み合わせに従う生物学的有効材料のマイクロカプセル封入方法であって、オメガ−3、オメガ−6、セレブロシド、場合によっては及びオメガ−9を組み合わせて、大脳皮質の発達または維持または回復を高めることを特徴とする、上記方法。
【請求項51】
請求項1〜50の任意の適当な組み合わせに従って製造されたマイクロカプセルの懸濁液を含む調合物であって、有効化合物としてまたは追加的な有効化合物として、各々任意の異性体及び/または立体化学的構造のリノール酸、共役リノール酸、アラキドン酸、ドコサヘキセン酸、エイコサペンテン酸、ステラジオン酸、アルファ−リノレン酸、ジホモガンマリノレン酸、オレイン酸、リノレン酸を含むことを特徴とする、上記方法。
【請求項52】
神経の発達、特に脳の発達、より具体的には胎児、新生児、乳児及び子供におけるこれらの発達のために使用するべきマイクロカプセルの調合物であって、上記式(A)及び/または(B)によって定義される少なくとも一種の化合物が存在することを特徴とする、上記調合物。
【請求項53】
上記マイクロカプセルの調合物が加えられた適当な食品を母乳を与える女性が摂取することを介して、胎児及び母乳で育成している乳児の潜在的な知能を発達させるためか、または幼児及び子供に与えるミルク調合物に使用する、請求項1〜52に従うマイクロカプセルの調合物であって、オメガ−3脂肪酸とオメガ−6脂肪酸を、0.5〜10.0、好ましくは1.4〜5.7の比率で含み、かつセレブロシドを0.005%〜1%の割合で含み、場合によっては及び/または化合物(A)及び/または(B)、場合によっては更にオメガ−9脂肪酸を含むことを特徴とする、上記調合物。
【請求項54】
請求項1〜53の任意の適当な組み合わせに従う、幼児用調合物に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、オメガ−6脂肪酸が加えられず、そしてこれとは独立してそして場合によっては、ガンマ−リノレン酸が1.25%の割合で加えられることを特徴とする、上記調合物。
【請求項55】
大脳皮質及び知能の発達を向上させるために使用するマイクロカプセルの調合物であって、オメガ−3脂肪酸及びオメガ−6脂肪酸を、好ましくは0.5〜10、好ましくは1.4〜5.7の比率で含み、かつセレブロシドを0.005%〜1%の割合で含み、場合によっては更に化合物(A)及び/または(B)を含むことを特徴とする、上記調合物。
【請求項56】
請求項1〜55の任意の適当な組み合わせに従い製造されるマイクロカプセルの調合物を含む飲料であって、該飲料がマイクロカプセルを含み、そして前記マイクロカプセルが、油相中にオメガ−6脂肪酸及び/またはオメガ−3脂肪酸を含み、更に場合によっては酸化防止剤が、マイクロカプセルの水相にもしくはマイクロカプセルの油相にあるいはこれらの相の両方に加えられ、かつ上記飲料は、追加的に、グレープ、パイナップル及び少なくとも一種の柑橘類、好ましくはタンジェリン、オレンジ、マンダリン、レモン、ライムから選択される少なくとも一種の柑橘類の群からのフレーバーもしくは抽出物を含み、そして上記オメガ−3脂肪酸及びオメガ−6脂肪酸は、パスツリゼーションのような慣用の微生物学的安定化工程などの工業的プロセスの後にも少なくとも1ヶ月間は、オメガ−3の損失量7%未満で、飲料中で安定していることを特徴とする、上記飲料。
【請求項57】
請求項1〜56の任意の適当な組み合わせに従い製造されるマイクロカプセルであって、3.5を超えるpHにおいて安定している(マイクロカプセルの壁が開口しない)ことを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項58】
請求項1〜57の任意の適当な組み合わせに従い製造されるマイクロカプセルであって、マイクロカプセルの壁の破壊(及びそれに次ぐ内容物の放出)が3未満のpHにおいて直ぐに起こることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項59】
マイクロカプセルの壁の破壊及び内容物の放出が、ヒトの胃の条件においてpHが下がることにより起こることを特徴とする、請求項1に記載の方法に従い形成されたマイクロカプセル。
【請求項60】
マイクロカプセルの壁の破壊及び内容物の放出が、ヒトの胃の条件において酵素消化によって起こることを特徴とする、請求項1に記載の方法に従い形成されたマイクロカプセル。
【請求項61】
マイクロカプセルの壁の破壊及び内容物の放出が、動物の胃の条件下に起こり、この際、マイクロカプセルの壁の材料が、動物の胃のpH範囲及びそれの酵素消化能力に合わせて適切に選択されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の方法に従い形成されたマイクロカプセル。
【請求項62】
請求項1〜61の任意の適当な組み合わせに従い製造された、オメガ−3及び/またはオメガ−6及び/またはオメガ−9及び/またはスフィンゴリピドのタイプの成分を含む、摂取に適したマイクロカプセルであって、前記マイクロカプセルは、国内もしくは国際的な公衆医療勧告に従う割合で幼児用調合物中に含ませ、そしてビタミンE及び/またはビタミンC並びにこれら両方のビタミンの誘導体(特に、親油性もしくは親水性に影響を与える誘導体)で安定化されていることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項63】
請求項1〜62の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、有効成分がホルモンであることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項64】
請求項1〜63の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、上記ヒドロコロイド及び保護コロイドが、同一の属及び種の動物が同じ胃のpH範囲を有することを考慮しながら動物の胃のpH範囲によって選択されることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項65】
請求項1〜64の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、上記ヒドロコロイド及び保護コロイドが、同一の属及び種の動物が同じ胃のpH範囲を有することを考慮しながらヒトも含めた動物の胃のpH範囲に従い選択され、そして少なくとも一種の有効化合物が胃中に放出されることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項66】
請求項1〜65の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、酸性の食品、好ましくはヨーグルト、ジュース、清涼飲料に使用されることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項67】
請求項1〜66の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、マイクロカプセルの壁の破壊が、少なくとも、最終的には或る特定のpHにおいて活性化されて、少なくとも一種の酵素の攻撃の故に起こることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項68】
請求項1〜67の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、マイクロカプセルの壁の破壊が、最終的にはpHによって、ヒトを含む動物の口腔内に存在する酵素の故に完全にもしくは部分的に起こることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項69】
請求項1〜68の任意の適当な組み合わせに従う、幼児用調合物に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、全ての有効成分、場合によっては及び全ての調合物成分が、生物学的及び/または生態学的農業(養殖及び動物の飼育も含む)によって生産されたものであることを特徴とする、上記調合物。
【請求項70】
請求項1〜69の任意の適当な組み合わせに従う、幼児用調合物に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、有効成分を得るために、遺伝子変性された有機体、ハイブリッド野菜種または人為淘汰によって得られた野菜種、並びに任意の手段で得られた微生物培養物が使用されたことを特徴とする、上記調合物。
【請求項71】
請求項1〜70の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、動物、特に牛、鳥類の飼育、養殖及びペットのための食品に使用されることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項72】
請求項1〜71の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、これらのマイクロカプセルが医療用調合物に使用され、この際、医療用調合物の特有の有効成分として、これらのマイクロカプセルは、マイクロカプセル内に存在しない有効成分と組み合わされるか、または有効成分はマイクロカプセルもしくはマイクロカプセル調合物中に存在することを特徴とし、但し、医療用調合物という用語には、放射線造影剤や、放射線治療、熱治療または任意の波長の光を照射することによる治療のためのシードも含まれる、上記マイクロカプセル。
【請求項73】
請求項1〜72の任意の適当な組み合わせによるマイクロカプセルであって、これらが、任意の組成のパラファーマシー製品に加えられ、この際、マイクロカプセルの有効成分は、前記パラファーマシー製品中に任意の濃度で存在することを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項74】
食用に適した有効成分を含む食用材料を用いて形成されたマイクロカプセルを含む食品調合物であって、マイクロカプセルと食品との間の物理的な分離が摂食時に除かれるために、ちょうど摂食の時にマイクロカプセルが上記食品調合物(任意のタイプの食品または栄養補助剤)に加えられることを特徴とする、上記食品調合物。
【請求項75】
有効成分を含むマイクロカプセルを含有する食品調合物であって、バリヤまたはメンブレンによるマイクロカプセルと食品調合物の残りの部分との間の(食品調合物の貯蔵の間の)物理的な分離によって、マイクロカプセルがちょうど摂食の時に食品調合物に加えられ、この際、前記食品調合物へのマイクロカプセルの添加は、摂食の前にまたは食品調合物中にマイクロカプセルが正しく分散することを可能にするような適当な時間枠内で、上記のバリアもしくはメンブレンの破壊によって為され、そして飲料の場合には、上記マイクロカプセルは好ましくは容器中に封入され、そしてこの容器への外的な圧力の負荷及びマイクロカプセルを飲料から分離していたメンブレンの破壊によって、飲料中に前記マイクロカプセルが分散させしめられ、そし前記の容器は、好ましくは、飲料容器の蓋のところにあることを特徴とする、上記食品調合物。
【請求項76】
請求項1〜75の任意の適当な組み合わせに従うマイクロカプセルであって、マイクロカプセルの壁の材料が、マイクロカプセルが消費者(ヒトまたは他の動物)の口腔内にある時に溶解もしくは崩壊するかまたは有効材料を遊離させ、この際、消費者は、少なくとも一種のマイクロカプセル封入された材料の官能的品質を認識することができることを特徴とする、上記マイクロカプセル。
【請求項77】
壁中に存在するヒドロコロイドまたは壁特有の化合物の少なくとも一種が、ヒドロゲルであるか、あるいは高可溶性か及び/または消費者(ヒトまたは他の動物)の口腔内にある水分でゲル化可能なポリマーであることを特徴とする、請求項51のマイクロカプセル。
【請求項78】
請求項1〜77の任意の適当な組み合わせに従う、幼児用調合物に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、マイクロカプセルの最終調合物中に存在する使用した全ての材料が、食品用途に認可されたもであるかまたは可食のものであることを特徴とする、上記調合物。
【請求項79】
請求項1〜78の任意の適当な組み合わせに従う、幼児用調合物に使用するためのマイクロカプセルの調合物であって、マイクロカプセルの最終調合物に存在する使用した全ての材料が食品用途に認可されたものであり、この食品用途への認可とは、マイクロカプセルの調合物が製造及び/または消費される国または地域における法規制に考慮したものであることを特徴とする、上記調合物。
【請求項80】
請求項1〜79の任意の適当な組み合わせに従い製造されたマイクロカプセルを含むジュースであって、
(a) 前記マイクロカプセルが、食用アマニ油の商業的調合物に由来するオメガ−3脂肪酸を含むこと、
(b) 油相が、前記アマニ油、及び大豆化合物に基づく乳化剤を含むこと、
(c) 水相が、アルギネート及び/またはアラビアゴム及び/またはカッパ−カラゲネート及び/またはガーガムの種の異なる副部類のヒドロコロイドの混合物、及びHLBが10〜14の食用第一乳化剤、及び食用粘度調節剤を含むこと、
(d) マイクロカプセルの調合物のpHが3〜6であり、できあがったばかりのマイクロカプセルの平均粒度が1〜10μmであること、
(e) ジュースの主成分がオレンジジュースであること、
を特徴とする、上記ジュース。
【請求項81】
果物が、柑橘類、パイナップル、グレープから選択されることを特徴とする、請求項80のジュース。
【請求項82】
150mLのジュース当たりで、オメガ−3を20〜200mgの範囲で、オメガ−6を10〜100mgの範囲で、そしてオメガ−9を5〜50mgの範囲で含み、そしてオメガ−6に対するオメガ−3の比率が約3〜1であることを特徴とする、請求項83または84のジュース。
【請求項83】
請求項1〜82の任意の適当な組み合わせに従う、マイクロカプセルの分散液を含む調合物であって、酸化され易い有効成分、特に不飽和脂肪酸が、特定の化学構造によって定めることができるかまたは酸化防止性を有する抽出物もしくはジュースである他の有効成分によって保護され、この際、前記の酸化防止剤は、それらの疎水性とは独立して、水相中にもしくは油相中に、好ましくは酸化され易い材料が存在する相中に存在することを特徴とする、上記調合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2007−521135(P2007−521135A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544472(P2006−544472)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/ES2004/000562
【国際公開番号】WO2005/058476
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(506207750)ゲーアーテー・フォルムラツィオーン・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【Fターム(参考)】