説明

画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム

【課題】粒状性と色再現性のバランスのとれた高画質な画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置101は、コマンド解釈部111、展開部112、色変換部113、総量規制部114、および中間調処理部115を備える。コマンド解釈部111は、ユーザによる粒状性重視か色再現性重視かの選択によるコマンドを解析し、処理制御信号として色変換部113に送信する。展開部112は、入力する画像データをRGBデータに展開する。色変換部113は、RGBデータから各々の色材に対応するCMYBkおよびLk信号を生成する。この時、色変換部113は、処理制御信号に従って、Bk信号とLk信号との生成比率を制御する。総量規制部114は、使用されるトナーの総量を規制する。中間調処理部115は各トナーに対応する信号に中間調処理を施し、印刷データとしてプリンタ203に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年インクジェットプリンタでは、写真画像などの粒状感を減少させる方法として、低濃度インク(ライトインク)を用いる手法が用いられている。これは、シアンインクの他にライトシアン、マゼンタインクのほかにライトマゼンタなど、同一の色味を有する濃淡2つのインクを用いて画像を再現させる。特に低濃度領域でライトインクを用いることで粒状性を向上させ、ざらつきのない写真画像を実現している。
【0003】
電子写真でも同様の考え方で、同一の色味を有する濃淡のトナーを用いることで、低濃度領域の粒状性を向上させることが可能である。このような例として、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の他に、濃度がブラックの略1/2である淡ブラックを追加した5色のトナーで画像を形成する電子写真装置を提案している(特許文献1)。また、濃淡トナーを用いる電子写真装置が提案されている(特許文献2)。
【0004】
さらに近年、電子情報技術産業協会(JEITA)によって制定されたデジタルスチルカメラ用画像ファイルフォーマット規格(Exif)には、画像ファイルのヘッダに撮影情報や補正情報を格納できる。撮影情報とは、例えば、人物、風景、夜景などの撮影モードであり、補正情報とは、例えば、シャープネス設定やコントラスト設定などである。Exifのヘッダには、これらの情報を特定するタグ番号とその情報を示す数値が記録される。
【0005】
このExifに含まれる撮影情報や補正情報を利用することで、画像に適した画像処理を行うことができる。このような技術として、Exifに記録された撮影情報や補正情報を基に粒状性と色再現域のどちらを重視するかを決定して、墨生成量を変更するものがある(特許文献3)。
【0006】
【特許文献1】特開平8−171252号公報
【特許文献2】特開2001−290319号公報
【特許文献3】特開2004−112547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これらの5色プリンタでは、淡ブラックトナーを用いることにより、低・中濃度部の粒状性を向上させることができるのであるが、一方でトナー量が増え、総量規制値を超えやすくなるという問題があった。一般的に、電子写真プリンタの総量規制値は200%〜300%程度であり、総量規制値を超える場合には、総量規制処理により有彩色成分のトナー量を減らして総量規制値以内に収める処理を施していたので、彩度が低下し、色再現域が狭くなってしまうという問題を上記特許文献の技術では解決できなかった。
【0008】
図24は、ある色相面での色再現域を模式的に示した図である。図24中右側にあるLWがホワイトポイントであり、左側にあるLBがブラックポイントである。図24中の点Aが最高彩度点であり、ここからブラックポイントに向けて無彩色成分が増えていく。このとき、濃淡ブラックトナーを用いる5色プリンタでは、無彩色成分を2種類のトナーで表現するためにトナー使用量が多くなり、総量規制値を超えやすくなる。点Bで総量規制を超えたと仮定すると、Bからは無彩色成分が増えると共に、総量規制値以内になるように有彩色成分のトナー量を減らすため、点線で示したように色再現域が狭くなってしまう。
【0009】
この色再現域の減少は、淡ブラックトナーの使用割合が多いほど顕著となる。淡ブラックトナーの使用割合を少なくすれば、この問題は軽減されるが、その場合は、粒状性の向上がはかれない。
【0010】
画像によっては色再現域の減少が階調のつぶれとして表れ、画像全体に与える印象を極端に悪くなる場合がある。逆に、色再現域の減少がほとんど表れない画像もある。つまり、粒状性と色再現域はどちらかが優先されるべきものではなく、画像によってどちらを優先する方が望ましいかが異なるものである。
【0011】
特許文献2の技術では、画像が中間調領域であるか文字領域であるかを判別し、中間調領域にある場合は、淡トナーの使用を多くし、文字領域に対しては濃トナーの使用を多くするように濃淡画像データを生成する構成である。しかし、この技術でも、画像の中間調領域では淡トナーの使用割合が多くなるため、粒状性は良くなったとしても、色再現域が狭くなるという問題は依然として残っていた。
【0012】
また、特許文献3の技術では、濃淡ブラックトナーの使用割合によって粒状性と色再現域が変わるため、墨生成量を補正情報により制御するだけでは、粒状性と色再現域に関して最適な画像を形成することはできないという問題があった。
【0013】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされ、その目的は、画像データによって、色再現域と粒状性といずれを優先するかを適切に判定して画像処理し高品質な画像形成のための画像処理を施すことができる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、画像データに基づいて複数の色材に対応する色信号を生成し、かつ、少なくとも1色については濃淡色材それぞれに対応する濃色信号および淡色信号に分離して生成する色変換手段と、前記画像データの出力設定情報、前記画像データに付加された付加情報、および前記画像データの特徴を表す特徴量情報の少なくともいずれかを含む情報に基づいて、前記色変換手段により生成される前記少なくとも1色についての前記濃色信号および淡色信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御する濃淡比率制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記色変換手段は、前記少なくとも1色としてブラックに対応するブラック信号を、それぞれ濃ブラック色材に対応する濃ブラック信号および淡ブラック色材に対応する淡ブラック信号(以下、濃淡ブラック信号と記す)に分離して生成するものであり、前記濃淡比率制御手段は、前記色変換手段が生成した濃淡ブラック信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御するものであることを特徴とする。
【0016】
請求項3にかかる発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、色再現域を重視して画像形成する第1の画像形成モードおよび色再現域を重視せずに画像形成する第2の画像形成モードを含む画像形成モード群の中から1つのモードを選択する選択入力を受け付ける選択手段を、さらに備え、前記濃淡比率制御手段は、前記選択手段によって第1の画像形成モードが受け付けられた場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0017】
請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記選択手段が前記第1の画像形成モードの選択入力を受け付けた場合、前記色変換処手段に対して、前記ブラック信号の入力の増加に対する濃ブラック信号の出現開始を早めることにより前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0018】
請求項5にかかる発明は、請求項2〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記画像データの色情報を解析する色解析手段を、さらに備え、前記濃淡比率制御手段は、前記色解析手段によって解析される色情報によって前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0019】
請求項6にかかる発明は、請求項5に記載の画像処理装置において、前記色解析手段は、前記解析される色情報により前記画像データが色再現域を重視して画像処理を施すべきものであるか否かを判定するものであり、前記濃淡比率制御手段は、前記色変換手段が色再現域を重視すべきであると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0020】
請求項7にかかる発明は、請求項6に記載の画像処理装置において、前記色解析手段は、色空間の所定領域内に含まれる画素の割合を算出することにより、前記色再現域を重視して画像処理を施すべき画像データであるか否かを判定するものであることを特徴とする。
【0021】
請求項8にかかる発明は、請求項2〜7のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記色変換手段によって、ブラック信号の入力に対して濃ブラック信号の発生開始点を変化させることにより前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0022】
請求項9にかかる発明は、請求項5〜8のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記色解析手段は、前記画像データについて文字および写真を含む画像データのオブジェクト毎に色情報を解析するものであり、前記濃淡比率制御手段は、前記色解析手段によって解析されるオブジェクトごとの色情報に従って前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0023】
請求項10にかかる発明は、請求項6〜9のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記選択手段が前記色再現域を重視する第1の画像形成モードを受け付けた場合において、前記色解析手段が色再現域を重視して画像形成すべき原稿ではないと判定した場合、前記色解析手段の判定結果を優先して前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0024】
請求項11にかかる発明は、請求項10に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段が、前記色解析手段の判定結果を優先する制御を選択しようとする場合、前記色解析手段による判定結果を優先することを示す情報を表示する情報表示手段と、前記濃淡比率制御手段が、前記色解析手段の判定結果を優先する制御を許可する許可要求および許可しない不許可要求を受け付ける受付手段と、をさらに備え、前記濃淡比率制御手段は、前記受付手段によって受け付けられた上記いずれかの要求に従って、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0025】
請求項12にかかる発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記画像データに付加された情報がある場合、前記画像データに付加された情報(以下、付加情報と記す)を解析する情報解析手段を、さらに備え、前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析される付加情報に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0026】
請求項13にかかる発明は、請求項12に記載の画像処理装置において、前記情報解析手段は、前記付加情報として前記画像データが撮影画像データであって撮影条件についての情報が付加されている場合、該撮影条件を解析し、前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析された撮影条件に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0027】
請求項14にかかる発明は、請求項13に記載の画像処理装置において、前記情報解析手段は、前記撮影条件として撮影対象が設定された第1の撮影条件と、撮影時の撮影機器の設定情報が設定された第2の撮影条件とを解析するものであり、前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析された第1の撮影条件および第2の撮影条件の少なくともいずれかの条件に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0028】
請求項15にかかる発明は、請求項14に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記第2の撮影条件を第1の撮影条件よりも優先して、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0029】
請求項16にかかる発明は、請求項12〜15のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記付加情報に基づいて、前記画像データが粒状性を重視すべきであるか否かを判定するものであり、前記粒状性を重視すべきであると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を低くするよう制御するものであることを特徴とする。
【0030】
請求項17にかかる発明は、請求項12〜16のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記付加情報に基づいて、前記画像データが色再現域および鮮鋭性の少なくともいずれかを重視すべきであるか否かを判定するものであり、前記少なくともいずれかを重視すべきでものであると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高くするよう制御するものであることを特徴とする。
【0031】
請求項18にかかる発明は、請求項12〜17のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記情報解析手段は、前記画像データに圧縮率情報が付加されている場合における前記圧縮率情報を解析し、前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析された圧縮率が高い場合は、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0032】
請求項19にかかる発明は、請求項18に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、解析された前記圧縮率情報を解析された前記撮影条件の情報よりも優先させて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0033】
請求項20にかかる発明は、請求項18または19に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記圧縮率が低いほど、前記濃ブラック信号の生成比率を低くするよう制御するものであることを特徴とする。
【0034】
請求項21にかかる発明は、請求項12〜20のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記色変換手段により生成された複数の色材に対応する色信号に従って画像出力する画像出力装置に関する情報を取得する出力情報取得手段を、さらに備え、前記濃淡比率制御手段は、さらに、前記出力情報取得手段によって取得された前記画像出力装置に関する情報(以下、出力情報と記す)に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0035】
請求項22にかかる発明は、請求項21に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記出力情報を前記付加情報よりも優先させて、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0036】
請求項23にかかる発明は、請求項12〜22のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記出力情報取得手段は、前記画像出力装置が濃淡ブラック信号に対応する濃トナーおよび淡トナー(以下、濃淡トナーと記す)により画像出力する場合、前記濃淡トナーの残量に関する情報を取得するものであり、前記濃淡比率制御手段は、前記出力情報取得手段によって取得された濃淡トナー残量の情報に基づいて、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0037】
請求項24にかかる発明は、請求項23に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記濃淡トナー残量の情報から前記淡トナー残量が少ないと判定した場合、前記付加情報に関わらず、濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0038】
請求項25にかかる発明は、請求項21〜24のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記出力情報取得手段が前記画像出力装置の供給する記録媒体の種類についての情報(以下、給紙情報と記す)を取得する場合、前記出力情報取得手段によって取得された前記給紙情報に従って、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0039】
請求項26にかかる発明は、請求項25に記載の画像処理装置において、前記濃淡比率制御手段は、前記給紙情報に基づいて低品質の記録媒体であるか否かを判定し、低品質の記録媒体であると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0040】
請求項27にかかる発明は、画像データから複数の色材に対応する色信号を生成する色変換手段と、前記色変換手段を制御する濃淡比率制御手段と、を備えた画像処理装置の画像処理方法において、前記画像データに基づいて複数の色材に対応する色信号を生成する際に、少なくとも1色については濃淡色材それぞれに対応する濃色信号および淡色信号に分離して生成する色変換工程と、前記画像データの出力設定情報、前記画像データに付加された付加情報、および前記画像データの特徴を表す特徴量情報の少なくともいずれかを含む情報に基づいて、前記色変換工程で生成される前記少なくとも1色についての前記濃色信号および淡色信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御する画質制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0041】
請求項28にかかる発明は、請求項27に記載の画像処理方法において、前記色変換工程は、前記少なくとも1色としてブラックに対応するブラック信号を、それぞれ濃ブラック色材に対応する濃ブラック信号および淡ブラック色材に対応する淡ブラック信号(以下、濃淡ブラック信号と記す)に分離して生成するものであり、前記画質制御工程は、前記色変換工程が生成した濃淡ブラック信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御するものであることを特徴とする。
【0042】
請求項29にかかる発明は、請求項28に記載の画像処理方法において、選択手段によって、色再現域を重視して画像形成する第1の画像形成モードおよび色再現域を重視せずに画像形成する第2の画像形成モードを含む画像形成モード群の中から1つのモードを選択する選択入力を受け付ける選択工程を、さらに含み、前記画質制御工程は、前記選択工程で第1の画像形成モードの選択入力が受け付けられた場合、前記色変換工程で前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする。
【0043】
請求項30にかかる発明は、請求項28または29に記載の画像処理方法において、情報解析手段によって、前記画像データに付加された情報がある場合、前記付加された情報(以下、付加情報と記す)を解析する情報解析工程を、さらに含み、前記画質制御工程は、前記情報解析工程で解析される付加情報に基づいて、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0044】
請求項31にかかる発明は、請求項30に記載の画像処理方法において、前記情報解析工程は、前記付加情報として前記画像データが撮影画像データであって撮影条件についての情報が付加されている場合、該撮影条件を解析し、前記画質制御工程は、前記情報解析工程で解析された撮影条件に基づいて、前記色変換工程により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0045】
請求項32にかかる発明は、請求項31に記載の画像処理方法において、前記情報解析工程は、前記撮影条件として撮影対象が設定された第1の撮影条件と、撮影時の撮影機器の設定情報が設定された第2の撮影条件とを解析するものであり、前記画質制御工程は、前記情報解析工程で解析された第1の撮影条件および第2の撮影条件の少なくともいずれかの条件に基づいて、前記色変換工程により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする。
【0046】
請求項33にかかる発明は、画像処理プログラムにおいて、請求項27〜32のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0047】
請求項1にかかる発明によれば、画像データに基づいて複数の色材に対応する色信号を生成する際に、少なくとも1色については濃淡色材それぞれに対応する濃色信号および淡色信号に分離して生成し、制御情報に基づいて、少なくとも1色についての濃色信号および淡色信号の生成比率を制御することによって、濃淡色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0048】
請求項2にかかる発明によれば、少なくとも1色としてブラックを、それぞれ濃淡ブラック信号に分離して生成し、濃淡ブラック信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0049】
請求項3にかかる発明によれば、ユーザは、色再現域を重視して画像形成する第1の画像形成モードおよび色再現域を重視せずに画像形成する第2の画像形成モードを含む画像形成モード群の中から1つのモードを選択でき、第1の画像形成モードが選択された場合濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御することによって、濃ブラック色材の生成比率を高めるよう制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0050】
請求項4にかかる発明によれば、ブラック信号の入力の増加に対する濃ブラック信号の出現開始を早めることにより濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃ブラック色材の生成比率を高めるよう制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0051】
請求項5にかかる発明によれば、画像データの色情報を解析し、その解析結果に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0052】
請求項6にかかる発明によれば、画像データが色再現域を重視して画像処理を施すべきものであるか否かを判定し、色再現域を重視すべきであると判定した場合、濃ブラック色材の生成比率を高めるよう制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0053】
請求項7にかかる発明によれば、色空間の所定領域内に含まれる画素の割合を算出することにより、色再現域を重視して画像処理を施すべき画像データであることを判定して、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0054】
請求項8にかかる発明によれば、ブラック信号の入力に対して濃ブラック信号の発生開始点を変化させることにより濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0055】
請求項9にかかる発明によれば、画像データについて文字および写真を含む画像データのオブジェクト毎に色情報を解析して、解析されるオブジェクトごとの色情報に従って濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0056】
請求項10にかかる発明によれば、色再現域を重視する第1の画像形成モードを受け付けた場合において、色解析手段が色再現域を重視して画像形成すべき原稿ではないと判定した場合、色解析手段の判定結果を優先して濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して色解析を優先して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0057】
請求項11にかかる発明によれば、色解析手段の判定結果を優先する制御を選択する場合、その旨を示す情報を表示し、該旨を許可/不許可の要求を受け付けて、受け付けられた要求に従って、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、ユーザの判断も加味して粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0058】
請求項12にかかる発明によれば、画像データの付加情報を解析し、解析される付加情報に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0059】
請求項13にかかる発明によれば、撮影画像データに付加された撮影条件についての情報を解析し、解析された撮影条件に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0060】
請求項14にかかる発明によれば、撮影条件として撮影対象が設定された第1の撮影条件と、撮影時の撮影機器の設定情報が設定された第2の撮影条件とを解析し、解析された第1の撮影条件および第2の撮影条件の少なくともいずれかの条件に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0061】
請求項15にかかる発明によれば、第2の撮影条件を第1の撮影条件よりも優先して、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0062】
請求項16にかかる発明によれば、付加情報に基づいて、画像データが粒状性を重視すべきであると判定した場合、濃ブラック信号の生成比率を低くするよう制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0063】
請求項17にかかる発明によれば、付加情報に基づいて、画像データが色再現域および鮮鋭性の少なくともいずれかを重視すべきであると判定した場合、濃ブラック信号の生成比率を高くするよう制御することによって、濃ブラック色材の生成比率を高めるよう制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0064】
請求項18にかかる発明によれば、画像データの圧縮率情報を解析し、解析された圧縮率が高い場合、濃ブラック信号の生成比率を高めるように制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0065】
請求項19にかかる発明によれば、圧縮率情報を撮影条件の情報よりも優先させて、色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0066】
請求項20にかかる発明によれば、圧縮率が低いほど、濃ブラック信号の生成比率を低くするよう制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0067】
請求項21にかかる発明によれば、生成された複数の色材に対応する色信号に従って画像出力する画像出力装置に関する情報を取得し、取得された画像出力装置に関する情報(以下、出力情報と記す)に基づいて、生成される濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、出力情報を加味して粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0068】
請求項22にかかる発明によれば、出力情報を付加情報よりも優先させて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、出力情報を優先して粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0069】
請求項23にかかる発明によれば、画像出力装置が濃淡トナーにより画像出力する場合、濃淡トナーの残量に関する情報を取得し、取得された濃淡トナー残量の情報に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、トナー残量を考慮した上で粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0070】
請求項24にかかる発明によれば、濃淡トナー残量の情報から淡トナー残量が少ないと判定した場合、付加情報に関わらず、濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、トナー残量を考慮した上で粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0071】
請求項25にかかる発明によれば、画像出力装置の供給する記録媒体の種類についての情報(以下、給紙情報と記す)を取得し、取得された給紙情報に従って、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、出力する記録媒体の種類を考慮した上で粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0072】
請求項26にかかる発明によれば、給紙情報に基づいて低品質の記録媒体であると判定した場合、濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、無駄な淡トナーの消費を抑制した上で、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0073】
請求項27にかかる発明によれば、画像データに基づいて複数の色材に対応する色信号を生成する際に、少なくとも1色については濃淡色材それぞれに対応する濃色信号および淡色信号に分離して生成し、制御情報に基づいて、少なくとも1色についての濃色信号および淡色信号の生成比率を制御することによって、濃淡色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0074】
請求項28にかかる発明によれば、少なくとも1色としてブラックを、それぞれ濃淡ブラック信号に分離して生成し、濃淡ブラック信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0075】
請求項29にかかる発明によれば、ユーザは、色再現域を重視して画像形成する第1の画像形成モードおよび色再現域を重視せずに画像形成する第2の画像形成モードを含む画像形成モード群の中から1つのモードを選択でき、第1の画像形成モードが選択された場合、濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御することによって、濃ブラック色材の生成比率を高めることができるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0076】
請求項30にかかる発明によれば、画像データの付加情報を解析し、解析される付加情報に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0077】
請求項31にかかる発明によれば、撮影画像データに付加された撮影条件についての情報を解析し、解析された撮影条件に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0078】
請求項32にかかる発明によれば、撮影条件として撮影対象が設定された第1の撮影条件と、撮影時の撮影機器の設定情報が設定された第2の撮影条件とを解析し、解析された第1の撮影条件および第2の撮影条件の少なくともいずれかの条件に基づいて、濃淡信号の生成比率を制御することによって、濃淡ブラック色材の生成比率を制御できるので、粒状性と色再現域とに関して好適に画像処理を施すことができ、高品質な画像処理を提供することができる。
【0079】
請求項33にかかる発明によれば、請求項27〜32のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることができるプログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0080】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムの最良な実施の形態を、実施の形態1〜7に沿って詳細に説明する。
【0081】
(1.実施の形態1)
図1は、実施の形態1による画像形成装置を説明する図である。図1を参照しながら基本的な画像形成動作を説明する。この画像形成装置はカラー画像形成装置である。
【0082】
画像形成装置は作像ステーション35〜39、感光体5、11、17、23、29、帯電チャージャ6、12、18、24、30、露光ビーム7、13、19、25、31、現像器8、14、20、26、32、クリーニングブレード9、15、21、27、33、1次転写チャージャ10、16、22、28、34、中間転写ベルト40、2次転写ベルト41、中間転写クリーナ42、定着装置43、給紙コロ2、搬送ローラ対3、およびレジストローラ対4を備える。
【0083】
記録紙1は給紙コロ2によって一枚ずつ分離して引き出され、搬送ローラ対3へと搬送される。搬送ローラ対3は記録紙1を搬送し、レジストローラ対4へと搬送する。レジストローラ対4は不図示のレジストクラッチによってローラの回転・停止を自在にコントロールできる構成であり、後述する一連の画像形成プロセス完了まで待機するために、一旦、レジストローラ対4で記録紙1を停止させる。
【0084】
シアン版の作像ステーション35は、図1中、点線で囲んだ符号35の部分である。感光体5の周りに帯電チャージャ6、露光ビーム7、現像器8、クリーニングブレード9、および1次転写チャージャ10が配置され、一連の作像動作を行う。帯電チャージャ6よって一様に帯電された感光体5表面に対して、不図示の書き込みユニットから露光ビーム7が照射され、感光体5上に潜像が形成される。
【0085】
現像器8では感光体5上の潜像に対してシアントナーを現像せしめ、トナー像として可視化させる。さらにトナー像は、中間転写ベルト40に対して1次転写チャージャ10によって転写される。感光体5上に残留したトナーはクリーニングブレード9によって掻き取られる。さらに、再び帯電チャージャ6により帯電され、以降は上述の画像形成動作を繰り返す。
【0086】
マゼンタ版の作像ステーション36は、図1中、点線で囲んだ符号36の部分である。シアン版作像ステーション35と同様の構成であり、同様の動作によってマゼンタ版を作像し、中間転写ベルト40にマゼンタ版のトナー像を転写する。さらに、イエロー版、濃ブラック版、淡ブラック版の作像ステーション37、38、39は、同じくそれぞれのトナー像を中間転写ベルト40に転写する。
【0087】
すべての色のトナー像を転写ベルト40に転写させた後、レジストローラ対4で一旦停止させて待機させておいた記録紙1を、タイミングを合わせて再搬送させ、2次転写チャージャ41にて記録紙上にすべての色のトナーを転写させる。次いで定着装置43に搬送させて、熱と圧力を加えて未定着トナーは記録紙1に定着される。中間転写ベルト40上に残存したトナーは、中間転写クリーナ42をベルトに当接させることによって掻き取られ、中間転写ベルト40はクリーニングされる。
【0088】
ここで、ブラックは濃ブラックと淡ブラックとに分版する。ブラックは、画像データに応じて濃ブラックと淡ブラックとの比率を制御して版を作る。しかし、特に文字領域の画像においては、版ずれが起きた場合、墨色でありかつ文字である性質上、色ずれが目立ちやすい。ここでは、濃淡2つのブラックの比率を画像データに応じて制御することによって、このような課題を解決するものであるが、しかしながら、本発明はブラックを例にとって説明するが、ブラックのみに限定されるものではなく、他の色についての分版についても適用可能である。
【0089】
図2は、実施の形態1による画像処理装置の機能的ブロック図である。画像処理装置101は、画像形成装置における画像処理機能を実行する。画像処理装置101は、上記に説明した書き込みユニット(不図示)に対して画像データを生成して送信する。画像処理装置101によって送信された画像データに従って、書き込みユニットは露光ビーム7を感光体5に照射して感光体5の表面に潜像を形成する。
【0090】
実施の形態1による画像処理装置101は、コマンド解釈部111、展開部112、色変換部113、総量規制部114、および中間調処理部115を備える。画像処理装置101には、外部のパーソナルプリンタ(PC)201およびプリンタ203が接続する。
【0091】
ユーザは、外部に接続するPC201を操作して、PCで機能するアプリケーションから印刷を指示すると、プリンタドライバ202を介してPDL(Printer Descript Language)表記されたプリンタコマンドが出力される。プリンタコマンドは、文字/グラフィック/イメージの3種類のオブジェクトに対する描画コマンドからなる。入力されたPDL(ページ記述言語)によるデータは、画像展開処理を施されてPDLコマンドで表現されている文字や図形などをプリンタへ出力するための2次元ビットマップイメージに展開される。
【0092】
また、RGBデータは、図示しないスキャナ等の画像入力装置によって入力される。色変換部113は、入力したRGBデータをプリンタ203で使用する色材、即ちシアン、マゼンタ、イエロー、濃ブラック、淡ブラック(以下、C、M、Y、Bk、Lkと表記)に対応する色信号に変換する。
【0093】
このようにして、スキャナなどから読み取った画像信号、およびPDLから展開された画像信号は、セレクタを介してメモリ(不図示)に一旦蓄積され、再び読み出されて色変換部113にRGBデータとして入力される。
【0094】
ユーザはPC201上でプリンタドライバ202の印刷設定画面から「色再現域を重視する画像形成モード(画像形成モード1)」か「色再現域を重視しない画像形成モード(画像形成モード2)」かのいずれかを指示入力することができ、その際、入力した指示情報も併せて出力する。なお、印刷設定画面では、必ずしも「色再現域を重視する/しない」という表現でユーザに選択させる必要はなく、分かりやすい別の表現を用いてもよい。例えば、「画像中に暗い色が多いか?」というような質問に対して、「はい」か「いいえ」で答えさせるような形式でも良い。有彩色成分に無彩色成分が混ざった、いわゆる「暗い色」の再現性が、色再現域の大小に影響を与えるからである。
【0095】
コマンド解釈部111は、オブジェクト毎に描画コマンドを解釈し、また、PC201から入力されたユーザによる画像形成モードの指示情報など、画像データの出力設定情報を、処理制御信号sigとして出力する。
【0096】
展開部112は、解釈された描画コマンドから不図示の描画メモリ上にRGBデータとして画像データを展開する。色変換部113は、RGBデータからCMYBkLkデータを生成する。詳細は後述する。総量規制部114は、CMYBkLkデータに対して、以下の式により総量規制を行う。
if((C+M+Y+Bk+Lk)>総量規制値×255/100)
C’=C×(総量規制値×255/100−Bk−Lk)/(C+M+Y)
M’=M×(総量規制値×255/100−Bk−Lk)/(C+M+Y)
Y’=Y×(総量規制値×255/100−Bk−Lk)/(C+M+Y)
ただし、CMYBkLkデータは0〜255の値をとるものとする。
C’、M’、Y’が総量規制後の値であり、総量規制値は例えば250[%]という値である。
【0097】
中間調処理部115は、CMYBkLkデータの各々にディザ処理や誤差拡散処理などの中間調処理を施す。
【0098】
図3−1は、色変換部113の機能的ブロック図である。色変換部113の動作について説明する。色変換部113は、色補正部501、墨生成部502、UCR部503、および濃淡分版部504を有する。色補正部501は、RGBデータをCMYデータへ変換する。墨生成部502は、CMYデータから墨成分であるKデータを生成する。UCR部503は、墨生成部502で生成されたKデータに基づいてCMYデータから墨成分を差し引く。
【0099】
色変換部113に入力された標準信号RGBは、色補正部501でデバイス依存のCMY画像信号へと変換される。色補正処理は、さまざまな手法が考えられるが、ここでは以下のようなマスキング演算が行われるものとする。
C0=c11×R+c12×G+c13×B+c14
M0=c21×R+c22×G+c23×B+c24
Y0=c31×R+c32×G+c33×B+c34
但し、c11〜c34は予め定められた色補正係数で、RGB各8bit(0〜255)の画像信号に対して、CMYも8bitの信号を出力するものである。
【0100】
色補正部501からの画像信号は墨生成部502に入力され、墨生成部502はK信号を生成する。K信号は、墨生成パラメータαと墨開始点Thr1を用いて、次式のように表される。
Min(C0、M0、Y0)>Thr1のとき、K=α×(Min(C0、M0、Y0)−Thr1)
Min(C0、M0、Y0)≦Thr1のとき、K=0
このような墨生成パラメータαと墨開始点Thr1により、墨生成率を制御することができる。
【0101】
図3−2は、墨生成部502が、Min(C0、M0、Y0)の量に対して生成するK信号の量の一例を示す模式図である。図3−2中の直線301はMin(C0、M0、Y0)=0から墨が入り始めるような墨率が高い設定であり、図3−2中の直線302はMin(C0、M0、Y0)=128から墨が入り始めるような墨率が低い設定である。ここで、本実施の形態においては、直線301はMin(C0、M0、Y0)の全範囲に対して墨が入るので墨生成率100%と呼び、直線302はMin(C0、M0、Y0)の全範囲に対して50%の範囲に墨が入るので墨生成率50%と呼ぶことにする。
【0102】
さらに、UCR(下色除去)部503では、C0、M0、Y0信号と墨生成部502で生成したK信号に基づいて、墨成分を差し引いたC、M、Y信号を生成する。C、M、Y信号は墨生成パラメータβを用いて、次式のように表される。
C=C0−β×K
M=M0−β×K
Y=Y0−β×K
【0103】
図4は、濃淡分版部504が使用する分版テーブル例の模式図である。濃淡分版部504は、ユーザによる画像形成モードの指示情報である処理制御信号sigに基づいて、墨生成部502で生成されたKデータから濃ブラックデータBkと淡ブラックデータLkを生成する。この生成方法は図4に示すような分版テーブルを参照して行われる。
【0104】
分版テーブル401は、濃ブラックBkの開始点が遅いテーブルである。図中、K<D1の領域では淡ブラックLkのみしか出力されないため、淡ブラックLkの使用割合が多い。一方、図4に示された分版テーブル402は濃ブラックBkの開始点が早いテーブルであり、淡ブラックの使用割合は分版テーブル401に比べると少ない。ここで、処理制御信号sigが、「色再現域を重視する画像形成モード(画像形成モード1)」である場合には、図4の分版テーブル402を用いて濃ブラックデータBk及び淡ブラックデータLkを生成する。また、処理制御信号sigが、「色再現域を重視しない画像形成モード(画像形成モード2)」を示す場合には、図4の分版テーブル401を用いて濃ブラックデータBk及び淡ブラックデータLkを生成する。
【0105】
この理由は、図4の分版テーブル401では淡ブラックLkの使用割合が多いため、粒状性の良い画像が得られる一方、濃ブラックBkと淡ブラックLkの合計使用量が多いため、総量規制値を超えやすく、色再現域は狭くなるからである。逆に、図4の分版テーブル402では淡ブラックLkの使用割合が少ないため、粒状性向上の効果は小さいものの、濃ブラックBkと淡ブラックLkの合計使用量が少ないため、分版テーブル401に比べると総量規制値を超えにくく、色再現域は広くなるからである。
【0106】
従って、ユーザが色再現域を重視することを望んでいる場合には、図4の分版テーブル402を用いることで、色再現域を重視した画像を形成する。ただし、この場合でも、K<D2の領域までは淡ブラックLkのみが出力されるため、通常のプリンタ出力に比べると粒状性の良い画像を形成することができる。また、ユーザが色再現域を重視しない場合には、図4の分版テーブル401を用いることで、色再現域よりも粒状性を重視した画像を形成できる。
【0107】
図5−1は、濃淡分版部504が使用する他の例の分版テーブルの模式図である。図4の分版テーブルはK=255のときにBk、Lkの両方とも255になるようなテーブルであったが、必ずしもそのようなテーブルである必要はない。図5−1に示す分版テーブル591および592のように、K=255でLkは0となるようなテーブルを使用することもできる。重要なことは、Lkの使用量が多いテーブルと少ないテーブルを備え、処理制御信号sigに基づいて、最適なテーブルを選択する構成である。
【0108】
なお、画像処理モードは色再現域を重視するかしないかの2段階だけでなく、多段階であっても良い。この場合には、淡ブラックLkの使用割合が異なる分版テーブルを画像処理モードの数だけ備えて、切り替えて参照する構成にする。
【0109】
図5−2は、実施の形態1による画像処理手順を示すフローチャートである。コマンド解釈部111は、画像処理モードの入力を受け付ける状態にあって(ステップS101)、PC201から操作者が画像処理モードを入力すると、コマンド解釈部111は画像処理モードを受け付け(ステップS101のYes)、受け付けた画像処理モードが色再現性を重視するモードであるか否かを判定する(ステップS102)。
【0110】
コマンド解釈部111が、受け付けたモードは色再現性重視モードであると判定すれば(ステップS102のYes)、濃淡分版部504は分版テーブル402を使用してK信号を分版する(ステップS103)。この時、分版テーブルの他の例として、図5−1の分版テーブル592を使用しても良い。
【0111】
一方、コマンド解釈部111が色再現性重視モードではないと判定すると(ステップS102のNo)、濃淡分版部504は、分版テーブル401を使用してK信号を分版する(ステップS104)。この時、分版テーブルの他の例として、図5−1の分版テーブル591を使用しても良い。
【0112】
このように、実施の形態1によれば、ユーザが画質についての感覚的な形式で指示を入力するだけで、色再現域を重視した画像を形成するか、粒状性を重視した画像を形成するかを画像処理装置自身が判定し、内部のパラメータを適合させて処理を施すので、ユーザは所望の感覚的な画像形成モードを入力するだけで、画像処理装置は自動的にユーザが所望するような画質の画像を形成するように制御して画像データ処理することができる。
【0113】
(2.実施の形態2)
図6は、実施の形態2による画像処理装置102の機能的ブロック図である。実施の形態1と同じ符号のものは実施の形態1と同様の構成であるので説明を省略または簡略なものとし、主に、異なる符号のものについて説明する。実施の形態2による画像処理装置102は、色情報解析部126を、さらに有する。
【0114】
コマンド解釈部121は、オブジェクト毎に描画コマンドを解釈し、また、オブジェクト情報を色情報解析部126に送出する。
【0115】
色情報解析部126は、展開部112で展開されたRGBデータと、コマンド解釈部121からのオブジェクト情報とに従って、処理制御信号sigを出力する。
【0116】
図7は、実施の形態2による画像処理手順を示すフローチャートである。色情報解析部126は、コマンド解釈部121から送信されたオブジェクト情報によって、文字オブジェクトか否かを判定する(ステップS201)。文字オブジェクトであると判定した場合(ステップS201のYes)、sig=1を出力する。
【0117】
一方、文字オブジェクトでないと判定した場合、即ち、この場合、イメージオブジェクトまたはグラフィックオブジェクトの場合であるが(ステップS201のNo)、色空間の所定領域内の画素数の割合Nを算出する。Nの算出方法は、
Ave=(R+G+B)/3
S=Max(R、G、B)−Min(R、G、B)
ここで、R、G、Bの値は0〜255で、R=G=B=255を白とし、
0<Ave<50かつ0<S<100となる画素数Pを計数し、
N=P/(オブジェクトの画素数)によって算出する(ステップS203)。
【0118】
そして、算出されたNが所定の閾値thrよりも小さいと判定した場合(ステップS204のYes)、sig=2を出力し(ステップS205)、算出されたNが所定の閾値thr以上であると判定した場合(ステップS204のNo)、sig=3を出力する(ステップS206)。
【0119】
色情報解析部126から出力された処理制御信号sigに基づいて、色変換部123は、RGBデータからCMYBkLkデータを生成する。色変換部123の構成は、実施の形態1と同様である。ただし、図3−1に示す濃淡分版部504は、sig=2の場合には、図4の分版テーブル401を、sig=1及びsig=3の場合には、図4の分版テーブル402を、用いるものとする。
【0120】
ここで、AveはRGB平均値であるので、0<Ave<50というのは、ある程度高濃度の画素を意味し、Sは最大値と最小値の差なので、0<S<100というのは、低・中彩度の画素を意味する。従来技術で説明した図24に示したように、色再現域の大小が影響を与えるのは、最高彩度点からブラックポイントへ向かう途中からであり、これは高濃度で低・中彩度の領域と言える。したがって、高濃度で低・中彩度の画素が多い場合、即ちNがthr以上である場合、つまりsig=3のときには、色再現域を重視して画像を形成することが望ましいので、図4の分版テーブル402のように淡ブラックLkの使用割合が少ない分版テーブルを用いることとした。
【0121】
一方、sig=2となるのは、低濃度の画素や高彩度の画素が多いということであり、そのような画像では色再現域の大小の影響はあまり受けないので、色再現域よりも粒状性を重視して画像形成することが、高画質とすることから望ましい。従って、図4の分版テーブル401ように淡ブラックLkの使用割合が多い分版テーブルを用いることとした。
【0122】
図8は、濃ブラックのみを用いるテーブルの一例を示す模式図である。文字オブジェクトの場合には、図8のように、濃ブラックBkしか使用しない分版テーブルを用いても良い。また、文字オブジェクトの場合(sig=1の場合)、粒状性は重視されないため、図4の分版テーブル402ように淡ブラックLkの使用割合が少ない分版テーブルを用いることとしてもよい。ただし、これについては、必ずしもこれに限定する必要はない。あるいは、文字オブジェクトの場合でも他のオブジェクトと同様に、0<Ave<50かつ0<S<100となる画素数の割合からどの分版テーブルを用いるかを決定する構成としても良い。
【0123】
このように、実施の形態2では、RGBデータから色再現域を重視すべき画像か(sig=2またはsig=3)否かを判定したが、判定方法は実施の形態2で説明した方法に限定されず、色再現域を重視すべき画像か否かが判定できれば、他の方法を用いても良い。
【0124】
また、グラフィックオブジェクトでは、描画コマンドに線の色や塗りつぶしの色を指定するコマンドが含まれているので、実施の形態2で説明したように、展開されたRGBデータから色再現域を重視すべき画像か否かを判定せずに、コマンド解釈部121で描画コマンドを解釈するときに判定することも可能である。このようにコマンド解釈部121によるコマンド解釈については、文字オブジェクトを解釈する場合にも適用できる。
【0125】
このように実施の形態2の構成によれば、原稿の色情報から、色再現域を重視して画像を形成するか、粒状性を重視して画像を形成するかを判定し、判定された結果に従って好適な分版テーブルを選択して分版処理を施し、濃淡ブラック信号を生成するので、ユーザは特別な操作を必要とすることなく自動的に原稿の色情報に従って好適な分版処理を施すので、高品質な画像を得ることができる。
【0126】
(3.実施の形態3)
図9は、実施の形態3による画像処理装置の機能的ブロック図である。実施の形態2によるもの(図6)と同符号については同様の構成であるので説明を省略又は簡略なものとし、異なる符号の部分について主に説明する。
【0127】
実施の形態3による画像処理装置103は、さらに、処理制御決定部137を有する。コマンド解釈部131は、オブジェクト毎に描画コマンドを解釈する。また、実施の形態1と同様に、ユーザによる画像形成モードの指示情報の信号sig1を処理制御決定部137に送出する。さらに、オブジェクト情報を色情報解析部136に送出する。
【0128】
色情報解析部136の動作は、実施の形態2と同様であるが、ただし、出力信号としてsig2とし、これを処理制御決定部137に送出する。処理制御決定部137は、ユーザ指示情報sig1と色情報解析部136の解析結果sig2から処理制御信号sigを決定する。以下、処理制御決定部137での処理制御信号sigの決定方法と、色変換部133での制御方法について主に説明する。
【0129】
図10−1は、ユーザ指示情報sig1と色情報解析部136の解析結果のsig2とによって処理制御信号sigを決定する方法を説明する図である。図10−2は、実施の形態3による画像処理手順を説明するフローチャートである。図10−1および図10−2を参照しながら、実施の形態3による画像処理手順を説明する。
【0130】
ユーザが「色再現域を重視する画像形成モード(画像形成モード1)」を選択したことを、処理制御決定部137が判定した場合(ステップS301のYes)、処理制御決定部137は、解析結果sig2が1(文字オブジェクト)または3(文字オブジェクト以外で、高濃度で低・中彩度の画素が多い)であるか否かを判定し(ステップS302)、sig2が1または3であると判定した場合(ステップS302のYes)、処理制御決定部137は処理制御信号としてsig=2を出力し(ステップS303)、色変換部133の濃淡分版部504は、図4の淡ブラックLkの使用割合が少ない分版テーブル402を用いる(ステップS304)。これにより、色再現域を重視した画像を形成できる。
【0131】
また、ユーザが「色再現域を重視する画像形成モード(画像形成モード1)」を選択して、解析結果sig2が2(文字オブジェクト以外で、高濃度で低・中彩度の画素が少ない)である場合(ステップS302のNo)、処理制御決定部137は処理制御信号としてsig=1を出力し(ステップS305)、色変換部133の濃淡分版部504において、図4の淡ブラックLkの使用割合が多い分版テーブル401を用いる(ステップS306)。この場合には、ユーザは色再現域を重視することを指示しているが、原稿の色情報の解析から色再現域よりも粒状性を重視した方が望ましいと判定したので、ユーザの指示とは異なり、色再現域よりも粒状性を重視した画像処理を施すことになる。
【0132】
また、ユーザが「色再現域を重視しない画像形成モード(画像形成モード2)」を選択した場合には(ステップS301のNo)、解析結果sig2の値にかかわらず、処理制御信号としてsig=1を出力し(ステップS307)、色変換部133の濃淡分版部504において、図4の淡ブラックLkの使用割合が多い分版テーブル401を用いる(ステップS308)。この場合には、原稿が色再現域を重視する画像であっても、ユーザの指示通りに、色再現域よりも粒状性を重視した画像を形成する。
【0133】
つまり、図10−1において網掛け部分で示した場合は、ユーザの指示よりも原稿の解析結果を優先して画像形成することになる。これにより、ユーザが適切な指示をすることができなかった場合でも、色情報解析部136で色情報を解析し、処理制御決定部137によって適切な処理制御を選択することによって、画像データに好適である画質の画像データ処理を施すことによって高品質の画質を提供することができる。
【0134】
なお、ユーザの指示よりも原稿の解析結果を優先する場合には、その旨をPC201のモニタ(不図示)上に表示し、さらにはユーザに許可するか否かを選択入力して受け付ける構成とすることが望ましい。ユーザが許可しない場合には、ユーザの指示通りに色再現域を重視して画像形成することで、ユーザが指示した通りの画像を得ることが可能となるからである。
【0135】
(4.実施の形態4)
図11−1は、実施の形態4による画像形成装置の構成を示す図である。画像形成装置224に対して、ディスプレイなどの表示装置214、デジタルスチルカメラなどの画像入力装置213、および外部パーソナルコンピュータ(PC)212が接続している。上記接続は、ネットワーク上で接続されている構成でも良い。
【0136】
画像形成装置224は、画像入力装置213によって入力される画像データ、またはPC212内部に蓄積されている画像データを入力して印刷出力する場合、PC212によってこれらのRGB画像データを画像形成装置224の画像処理装置104へ送信指令を行う。また、画像データがExifのように撮影情報や補正情報を含んでいる場合には、それらの付加情報をも併せて送る。
【0137】
画像形成装置224内の画像処理装置104で、RGB画像データを印刷するためのデータ、即ち出力画像データに変換する画像処理が行われる。なお、画像処理装置104は、画像形成装置224内でなく、コンピュータ内のプログラムとして実装されても良い。
【0138】
図11−2は、実施の形態4による画像処理装置の機能的ブロック図である。画像処理装置104は、情報解析部141、色変換部143、総量規制部144、および中間調処理部145を備える。
【0139】
情報解析部141は、画像データに付加されている各種の情報、例えば撮影モード情報、シャープネス設定情報、およびコントラスト設定情報などを解析して、解析結果である付加情報を色変換部143に送信する。
【0140】
色変換部143は、RGB画像データとExifの付加情報が入力され、CMYBkLkデータを出力する。総量規制部144は、CMYBkLkデータに対して、以下の式により総量規制を行う。
if((C+M+Y+Bk+Lk)>総量規制値×255/100)
C’=C×(総量規制値×255/100−Bk−Lk)/(C+M+Y)
M’=M×(総量規制値×255/100−Bk−Lk)/(C+M+Y)
Y’=Y×(総量規制値×255/100−Bk−Lk)/(C+M+Y)
ただし、CMYBkLkデータは0〜255の値をとるものとする。C’、M’、Y’が総量規制後の値であり、総量規制値は例えば250(%)という値である。
【0141】
中間調処理部145は、CMYBkLkデータの各々にディザ処理や誤差拡散処理などの中間調処理を行う。
【0142】
図12は、色変換部143の機能的ブロック図である。色変換部143の処理動作について説明する。色変換部は色補正部501、墨生成部502、UCR部503、および濃淡分版部544を有する。
【0143】
色補正部501は、RGBデータをCMYデータへ変換する。墨生成部502は、CMYデータから墨成分であるKデータを生成する。UCR部503は、墨生成部502で生成されたKデータに基づいてCMYデータから墨成分を差し引く。濃淡分版部544は、墨生成部502で生成されたKデータから濃ブラックデータBkと淡ブラックデータLkを生成する。
【0144】
図13は、濃淡分版部544が使用する分版テーブルの一例を示す模式図である。濃淡分版部544が、Kデータから濃ブラックデータBkと淡ブラックデータLkを生成する方法は、図13に示すような分版テーブルを参照する。図13の分版テーブル1301は、濃ブラックBkの開始点が遅いテーブルである。K<D1の領域では淡ブラックLkのみしか出力されないため、淡ブラックLkの使用割合が多い。一方、図13の分版テーブル1302は濃ブラックBkの開始点が早いテーブルであり、淡ブラックの使用割合は分版テーブル1301に比べると少ない。
【0145】
従って、分版テーブル1301を用いると、淡ブラックLkの使用比率が高いので、粒状性の良い画像が得られる。その一方、濃ブラックBkと淡ブラックLkの合計使用量が高いので、総量規制値を超えやすく、色再現域は狭くなる。
【0146】
逆に、分版テーブル1302を用いると、淡ブラックLkの使用割合が少ないため、粒状性向上の効果は小さいものの、濃ブラックBkと淡ブラックLkの合計使用量が少ないため、分版テーブル1301に比べると総量規制値を超えにくいので、色再現域は広くなる。
【0147】
濃淡分版部544は、情報解析部141によるExifの付加情報の解析を判定して分版テーブルを切り換える。ここで、付加情報の解析を情報解析部141によって行うこととしたが、濃淡分版部544に含める構成とすることもできる。
【0148】
一般に、Exifに付加される情報はデジタルスチルカメラのメーカ・機種によって異なるが、ここでは4種類の「撮影モード」、3段階(強/中/弱)の「シャープネス設定」、3段階(強/中/弱)の「コントラスト設定」が付加されているものとして、濃淡分版部544は以下のように分版テーブルを切り換える。
【0149】
「撮影モード」が、
人物モードの場合→分版テーブル1301
セピアモードの場合→分版テーブル1301
夜景モードの場合→分版テーブル1302
風景モードの場合は、「シャープネス設定」または「コントラスト設定」が強である場合→分版テーブル1302、その他の場合→分版テーブル1301
とする。
【0150】
つまり、人物モードで撮影された画像、例えば人の顔などについては粒状性が重視されるので分版テーブル1301を用いる。また、セピアモードで撮影された画像を出力する場合には色再現域は重要でないので、分版テーブル1301を用いる。
【0151】
逆に、夜景モードで撮影された画像は暗い色が多い可能性が高く、この場合には色再現域が重視されるので分版テーブル1302を用いる。
【0152】
また、風景モードでは様々な画像が撮影されるため、粒状性と色再現域のどちらを重視するかは決められない。そこでシャープネス設定またはコントラスト設定に基づいて分版テーブルを決める。シャープネス設定が強に設定されている場合には、凹凸の変化が激しい画像であり、鮮鋭性が重視されると考えられるので、粒状性はあまり重視しなくても良い。また、コントラスト設定が強に設定されている場合には、暗い色が存在する可能性が高いと考えられる。従ってこれらの場合は、粒状性よりも色再現域を重視した分版テーブル1302を用いる。
【0153】
シャープネス設定またはコントラスト設定がその他に設定されている場合、粒状性を重視して分版テーブル1301を用いる。こうして、印刷する画像に応じて最適な濃淡ブラックの生成比率で画像を形成することができる。
【0154】
図14は、濃淡分版部544が使用する他の分版テーブル例の模式図である。図13の分版テーブルはK=255のときにBk、Lkの両方とも255になるようなテーブルであるが、必ずしもこのようなテーブルである必要はなく、分版テーブル1401および1402のようにK=255ではLkは0となるようなテーブルなど、その他の分版テーブルを用いることも可能である。
【0155】
図15は、実施の形態4による画像処理手順を説明するフローチャートである。ここでは、夜景モードが判定された場合、Lk使用量の少ない分版テーブル1302を使用する例である。PCから操作者は付加情報付きの画像データを送信すると、情報解析部141は付加情報を解析し、濃淡分版部544は、解析された付加情報から撮影モードは風景が設定されているか否かを判定する(ステップS401)。
【0156】
濃淡分版部544が、風景モードが設定されていると判断した場合(ステップS401のYes)、濃淡分版部544は、さらに、付加情報からシャープネスは強、またはコントラストは強が設定されているか否かを判定する(ステップS402)。濃淡分版部544が、上記の設定がなされていると判定した場合(ステップS402のYes)、濃淡分版部544は、分版テーブル1302を使用して分版処理を施す(ステップS403)。
【0157】
一方、濃淡分版部544が撮影モードが風景ではないと判定した場合(ステップS401のNo)、濃淡分版部544は、分版テーブル1301を使用する(ステップS404)。
【0158】
また、ステップS402で濃淡分版部544が、シャープネスは強に、またはコントラストが強に設定されていなかったと判定した場合(ステップS402のNo)、濃淡分版部544は分版テーブル1301を使用して分版処理を施す(ステップS404)。
【0159】
このようにして、画像処理装置104は、撮影モードや撮影時に設定された情報に基づいて、好適な画像出力を自動的に選択して画像出力するので、画像に適した画質で出力をすることができ、結果的に高品質の画像出力が可能な画像処理を施すことができる。ここでは、風景モードの画像データに対して、夜景モードであることを検出した場合、濃ブラック成分を多く使用することにより色再現性を高めることができるので、高画質な画像が可能な画像データ処理をすることができる。
【0160】
(5.実施の形態5)
図16−1は、実施の形態5による画像処理装置105の要部の機能的ブロック図である。実施の形態5による画像処理装置105が実施の形態4と異なる点は、情報解析部151が、Exifの付加情報として、実施の形態4の「撮影モード」、「シャープネス設定」、「コントラスト設定」に加えて、「画質モード」を解析する点である。一般的なデジタルスチルカメラでは、画質モードを変更することによって、圧縮率が変更されて画像が記録される。ここでは、画質モードとして、Economy(高圧縮率)/Normal/Fine(低圧縮率)の3種類があるものとする。
【0161】
図16−2は、濃淡分版部554が使用する分版テーブルの一例の模式図である。色変換部153の濃淡分版部554は、画質モードに応じて以下のように分版テーブルを切り換える。
【0162】
「Fine」モードの場合であって、「撮影モード」が、
人物モードの場合→分版テーブル1601
セピアモードの場合→分版テーブル1601
夜景モードの場合→分版テーブル1603
を使用する。
【0163】
また、風景モードの場合であって、
「シャープネス設定」または「コントラスト設定」が強である場合→分版テーブル1603
その他の場合→図16−2の分版テーブル1601
を使用する。
【0164】
また、「Normal」モードの場合であって、「撮影モード」が
人物モードの場合→分版テーブル1602
セピアモードの場合→分版テーブル1602
夜景モードの場合→分版テーブル1602
風景モードの場合であって、「シャープネス設定」または「コントラスト設定」が強である場合→分版テーブル1603
その他の場合
→図16−2の分版テーブル1603
を使用する。
【0165】
また、「Economy」モードの場合→分版テーブル1603を使用する。
【0166】
つまり、低圧縮率である「Fine」モードの場合には、実施の形態4と同様に、「撮影モード」、「シャープネス設定」、「コントラスト設定」に応じて、淡ブラックLkの使用割合が多い分版テーブル1601と淡ブラックLkの使用割合が少ない分版テーブル1603を切り換える。
【0167】
また、「Fine」モードよりも圧縮率が高い「Normal」モードの場合にも同様に「撮影モード」、「シャープネス設定」、「コントラスト設定」に応じて分版テーブルを切り換える。ただし、「Normal」モードで撮影した画像では「Fine」モードで撮影した画像よりも圧縮率が高いため、画像中にノイズがやや多くなる。よって、粒状性に対するユーザの重要度合いが「Fine」モードで撮影した画像に比べると低いと考えられるので、粒状性が重視される画像に対しては、分版テーブル1601よりもLkの使用割合がやや少ない分版テーブル1602を用いる。
【0168】
さらに、最も高圧縮率である「Economy」モードでは、画像中のノイズが多く、粒状性に対するユーザの重要度合いが低いと言えるので、「撮影モード」、「シャープネス設定」、「コントラスト設定」の如何に関わらず、Lkの使用割合が少ない分版テーブル1603を用いる。
【0169】
図17は、実施の形態5による画像処理手順を説明するフローチャートである。濃淡分版部554は、まず情報解析部151によって解析された付加情報から、画質モードを判定し(ステップS501)、撮影モードを判定する(ステップS502)。さらに濃淡分版部554は、シャープネスおよびコントラストの設定を判定して(ステップS503)、分版テーブル1601、1602、および1603の間で切り替えて分版処理を施す(ステップS504)。この場合は、画質モードがEconomyの場合は、濃淡分版部554は、一律に分版テーブル1603を使用して分版処理を施す。
【0170】
これにより、撮影モード、シャープネス設定、コントラスト設定、および画質モード設定を判定して、印刷する画像に応じて最適な濃淡ブラックの生成割合で画像を形成することができるので、高品質の画像を形成できる画像データを生成できる。
【0171】
(6.実施の形態6)
図18は、実施の形態6による画像処理装置106の機能的ブロック図である。実施の形態6が実施の形態4と異なるのは、出力情報取得部166が、Lkトナーの残量に関する情報を取得して解析し、色変換部163に送信することである。このLkトナーの残量に関する情報は、画像形成装置224内に設けられたセンサーなどによって取得されて、画像処理装置106へと送られてくるものである。
【0172】
色変換部163は、RGB画像データ、情報解析部141によって解析されるExifの付加情報、および出力情報取得部166によって解析されるLkトナーの残量に関する情報が入力される。ここで、Lkトナーの残量に関する情報は、Lkトナー残量が一定量以上である場合(残量が多い場合)には「0」を、Lkトナー残量が一定量未満である場合(残量が少ない場合)には「1」を、Lkトナー残量がない場合には「2」を示す信号として入力されるものとする。
【0173】
図19は、色変換部163の機能的ブロック図である。図20−1は、濃淡分版部564が使用する分版テーブルの一例を示す模式図である。このテーブルにおいてはBkトナーのみが使用され、Lkトナーは全く使用されない。
【0174】
濃淡分版部564は、分版テーブルを用いて墨生成部502で生成されたKデータからBkデータとLkデータを生成するのであるが、分版テーブルはExifの付加情報とLkトナーの残量に関する情報に基づいて以下のように切り換えられる。
【0175】
Lkトナー残量が一定量以上である場合(Lkトナー残量情報が「0」の場合)は、Exifの「撮影モード」、「シャープネス設定」、「コントラスト設定」に基づいて、実施の形態4と同様に、図13中の分版テーブル1301および1302を切り換える。
Lkトナー残量が一定量未満である場合(Lkトナー残量情報が「1」の場合)は、Exifの付加情報に関わらず分版テーブル1302を用いる。
Lkトナー残量がない場合(Lkトナー残量情報が「2」の場合)は、Exifの付加情報に関わらず図20−1の分版テーブルを用いる。
Lkトナー残量が十分にある場合には、実施の形態4と同様に粒状性を重視した分版テーブルと色再現域を重視した分版テーブルをExifの付加情報に基づいて切り換えることで、その画像に最適な濃淡ブラックの生成割合で画像を形成することができる。
【0176】
図20−2は、実施の形態6による画像処理手順を説明するフローチャートである。情報取得部166は、付加情報からトナー残量を解析し、濃淡分版部564は、解析されたトナー残量を判定する(ステップS601)。濃淡分版部564は、判定したトナー残量の情報に従って、分版テーブルを選択し、分版処理を施す(ステップS602)。
【0177】
ここで、Lkトナー残量が少ない場合には、Exifの付加情報に関わらずLkの使用割合が少ない分版テーブルを用いることにより、Lkトナーの使用量を節約して画像を形成することができる。なお、補充(交換)用のLkトナーがあるかを確認するメッセージを表示装置(不図示)または画像形成装置224に設けられた表示部(不図示)に表示して、補充(交換)用のLkトナーがある場合にはLkトナー残量が十分にある場合と同様の分版テーブルの切り換えを行うようにしても良い。
【0178】
さらに、Lkトナー残量がない場合には、Exifの付加情報に関わらず図20−1の分版テーブルを用いることにより、Lkを使用せずにBkのみを使用して画像を形成することができる。
【0179】
このようにして、トナー残量を判定して少ない場合は、他のトナーによって代用するので、トナー残量が少なくなった場合や、無い場合にも代用の他の色材を用いて画像形成することができるので、利便性の高い画像処理装置となる。
【0180】
(7.実施の形態7)
図21は、実施の形態7による画像処理装置107の機能的ブロック図である。出力情報取得部176は出力装置が格納している紙種情報を取得する。この紙種情報は、画像形成装置224内に格納されている用紙の種類を示す情報であり、ユーザによってあらかじめ設定され、画像形成装置224内に記憶しているものである。画像形成装置224内に複数種類の用紙を格納できる場合には、そのうちの使用可能な用紙の種類の情報が画像処理装置107へと送られる。
【0181】
あるいは、コンピュータ上でユーザが印刷を指示する際に、同時に出力する用紙の種類を指示し、その情報が画像処理装置107へと送られる構成であっても良い。紙種情報は、具体的には、「光沢紙」、「上質紙」、「再生紙」、「裏紙」というようなものである。そして、出力情報取得部176は、これらの紙種情報を取得する。
【0182】
色変換部173は、入力するRGB画像データ、情報解析部141によって解析されたExifの付加情報、および出力情報取得部176によって取得された紙種情報を入力する。
【0183】
図22は、色変換部173の機能的ブロック図である。濃淡分版部574は、実施の形態4と同様に、分版テーブルを用いて墨生成部502で生成されたKデータからBkデータとLkデータを生成するのであるが、ここで分版テーブルは、解析されたExifの付加情報および紙種情報に基づいて以下のように切り換えられる。
【0184】
紙種情報が「光沢紙」または「上質紙」である場合は、Exifの「撮影モード」、「シャープネス設定」、「コントラスト設定」に基づいて、実施の形態4と同様に、図13の分版テーブル1301および1302を切り換える。
【0185】
紙種情報が「再生紙」である場合は、Exifの付加情報に関わらず分版テーブル1302を用いる。
【0186】
紙種情報が「裏紙」である場合は、Exifの付加情報に関わらず図20−1の分版テーブルを用いる。
【0187】
紙種が「光沢紙」または「上質紙」である場合には、実施の形態4と同様に粒状性を重視した分版テーブルと色再現域を重視した分版テーブルをExifの付加情報に基づいて切り換えることで、その画像に最適な濃淡ブラックの生成割合で画像を形成することができる。
【0188】
また、紙種が「再生紙」である場合には、あまり品質の高くない用紙に出力することから、印刷する画像が粒状性を重視する画像であっても、ユーザは粒状性をあまり重視していない可能性が高い。よって、Exifの付加情報に関わらずLkの使用比率が低い分版テーブルを用いることにより、Lkトナーの使用量を節約して画像を形成することができる。
【0189】
さらに、紙種が「裏紙」である場合には、低品質の用紙に出力することから、ユーザが粒状性を重視している可能性は低いと言える。よって、Exifの付加情報に関わらず図20−1の分版テーブルを用いることにより、Lkを使用せずにBkのみを使用して画像を形成する。
【0190】
このようにして、実施の形態7では、さらに紙種を判定して、高画質用の紙種に対しては画像を判定してそれに相応しい画像処理を施すことによって高品質の画像処理を施すというように、画像を形成する紙種による画質の限界を判定してその限界内で好適な品質に抑える画像処理を施すことによって、紙種に対応した画質の画像形成ができる処理を施すことができる。
【0191】
ここで、色変換部173では、RGBデータから一度CMY及びKデータを生成し、そのKデータからBkとLkを生成するようにしているが、RGBデータからCMYBkLkへダイレクトに変換することも可能である。その場合には、RGB空間の格子点上における出力CMYBkLkデータを保持したルックアップテーブルを用いるので、そのルックアップテーブルを複数持ち、それを切り換える構成とすることにより、実施の形態で示したのと同じ効果を得ることができる。
【0192】
(8.ハードウェア構成など)
図23は、実施の形態による画像形成装置(MFP)のハードウェア構成を示すブロック図である。このMFPは、ファックスやスキャナなどの複合的機能を備える複合機として構成されている。図に示すように、このMFPは、コントローラ1210とエンジン部1260とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ1210は、MFP全体の制御、表示処理制御、各種制御、画像処理制御など、FCUI/F1230、操作表示部1220からの入力を制御するコントローラである。実施の形態において説明した画像処理装置は、コントローラ1210に含まれる。エンジン部1260は、PCIバスに接続可能な画像処理エンジンなどであり、例えば取得した画像データに対して誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0193】
コントローラ1210は、CPU1211と、ノースブリッジ(NB)1213と、システムメモリ(MEM−P)1212と、サウスブリッジ(SB)1214と、ローカルメモリ(MEM−C)1217と、ASIC(Application Specific Integrated Cercuit)1216と、ハードディスクドライブ1218とを有し、ノースブリッジ1213とASIC1216との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス1215で接続した構成となる。また、MEM−P1212は、ROM(Read Only Memory)1212aと、RAM(Random Access Memory)1212bとをさらに有する。
【0194】
CPU1211は、MFPの全体制御を行うものであり、NB1213、MEM−P1212およびSB1214からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0195】
NB1213は、CPU1211とMEM−P1212、SB1214、AGP1215とを接続するためのブリッジであり、MEM−P1212に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0196】
MEM−P1212は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM1212aとRAM1212bとからなる。ROM1212aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM1212bは、プログラムやデータの展開用メモリ、画像処理時の画像描画メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0197】
SB1214は、NB1213とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB1214は、PCIバスを介してNB1213と接続されており、このPCIバスには、FCUI/F1230なども接続される。
【0198】
ASIC1216は、マルチメディア情報処理用のハードウェア要素を有するマルチメディア情報処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP1215、PCIバス、HDD1218およびMEM−C1217をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
【0199】
このASIC1216は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC1216の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C1217を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部1260との間でPCIバスを介してUSB(Universal Serial Bus)1240、IEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インタフェース1250が接続される。
【0200】
MEM−C1217は、送信用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD1218は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストーレジである。
【0201】
AGP1215は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P1212に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするものである。
【0202】
ASIC1216に接続する操作表示部(キーボード)1220は、操作者からの操作入力を受け付けて、ASIC1216に受け付けられた操作入力情報を送信する。
【0203】
なお、実施の形態のMFPで実行される画像処理プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0204】
実施の形態のMFPで実行される画像処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0205】
さらに、実施の形態によるMFPで実行される画像処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施の形態のMFPで実行される画像処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0206】
実施の形態のMFPで実行される画像処理プログラムは、上述した各部(コマンド解釈部111、展開部112、色変換部113、総量規制部114、中間調処理部115、色補正部501、墨生成部502、UCR部503、濃淡分版部504など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから画像処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、コマンド解釈部111、展開部112、色変換部113、総量規制部114、中間調処理部115、色補正部501、墨生成部502、UCR部503、濃淡分版部504などなどが主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0207】
以上説明した本発明の実施の形態あるいは変形例は、説明のための一例であって、本発明はここに説明したこれらの具体例に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0208】
以上のように、本発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムは、画像処理技術に有用であり、特に、カラー画像形成装置における画像処理技術に適している。
【図面の簡単な説明】
【0209】
【図1】実施の形態1による画像形成装置を説明する図である。
【図2】実施の形態1による画像処理装置の機能的ブロック図である。
【図3−1】色変換部113の機能的ブロック図である。
【図3−2】墨生成部502が、Min(C0、M0、Y0)の量に対して生成するK信号の量の一例を示す模式図である。
【図4】濃淡分版部504が使用する分版テーブル例の模式図である。
【図5−1】濃淡分版部504が使用する他の例の分版テーブルの模式図である。
【図5−2】実施の形態1による画像処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2による画像処理装置102の機能的ブロック図である。
【図7】実施の形態2による画像処理手順を示すフローチャートである。
【図8】濃ブラックのみを用いるテーブルの一例を示す模式図である。
【図9】実施の形態3による画像処理装置の機能的ブロック図である。
【図10−1】ユーザ指示情報sig1と色情報解析部136の解析結果のsig2とによって処理制御信号sigを決定する方法を説明する図である。
【図10−2】実施の形態3による画像処理手順を説明するフローチャートである。
【図11−1】実施の形態4による画像形成装置の構成を示す図である。
【図11−2】実施の形態4による画像処理装置の機能的ブロック図である。
【図12】色変換部143の機能的ブロック図である。
【図13】濃淡分版部544が使用する分版テーブルの一例を示す模式図である。
【図14】濃淡分版部544が使用する他の分版テーブル例の模式図である。
【図15】実施の形態4による画像処理手順を説明するフローチャートである。
【図16−1】実施の形態5による画像処理装置105の要部の機能的ブロック図である。
【図16−2】濃淡分版部554が使用する分版テーブルの一例の模式図である。
【図17】実施の形態5による画像処理手順を説明するフローチャートである。
【図18】実施の形態6による画像処理装置106の機能的ブロック図である。
【図19】色変換部163の機能的ブロック図である。
【図20−1】濃淡分版部564が使用する分版テーブルの一例を示す模式図である。
【図20−2】実施の形態6による画像処理手順を説明するフローチャートである。
【図21】実施の形態7による画像処理装置107の機能的ブロック図である。
【図22】色変換部173の機能的ブロック図である。
【図23】実施の形態による画像形成装置(MFP)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図24】ある色相面での色再現域を模式的に示した図である。
【符号の説明】
【0210】
111 コマンド解釈部
112 展開部
113 色変換部
114 総量規制部
115 中間調処理部
501 色補正部
502 墨生成部
503 UCR部
504 濃淡分版部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づいて複数の色材に対応する色信号を生成し、かつ、少なくとも1色については濃淡色材それぞれに対応する濃色信号および淡色信号に分離して生成する色変換手段と、
前記画像データの出力設定情報、前記画像データに付加された付加情報、および前記画像データの特徴を表す特徴量情報の少なくともいずれかを含む情報に基づいて、前記色変換手段により生成される前記少なくとも1色についての前記濃色信号および淡色信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御する濃淡比率制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記色変換手段は、前記少なくとも1色としてブラックに対応するブラック信号を、それぞれ濃ブラック色材に対応する濃ブラック信号および淡ブラック色材に対応する淡ブラック信号(以下、濃淡ブラック信号と記す)に分離して生成するものであり、
前記濃淡比率制御手段は、前記色変換手段が生成した濃淡ブラック信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
色再現域を重視して画像形成する第1の画像形成モードおよび色再現域を重視せずに画像形成する第2の画像形成モードを含む画像形成モード群の中から1つのモードを選択する選択入力を受け付ける選択手段を、さらに備え、
前記濃淡比率制御手段は、前記選択手段によって第1の画像形成モードが受け付けられた場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記濃淡比率制御手段は、前記選択手段が前記第1の画像形成モードの選択入力を受け付けた場合、前記色変換処手段に対して、前記ブラック信号の入力の増加に対する濃ブラック信号の出現開始を早めることにより前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像データの色情報を解析する色解析手段を、さらに備え、
前記濃淡比率制御手段は、前記色解析手段によって解析される色情報によって前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記色解析手段は、前記解析される色情報により前記画像データが色再現域を重視して画像処理を施すべきものであるか否かを判定するものであり、
前記濃淡比率制御手段は、前記色変換手段が色再現域を重視すべきであると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記色解析手段は、色空間の所定領域内に含まれる画素の割合を算出することにより、前記色再現域を重視して画像処理を施すべき画像データであるか否かを判定するものであることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記濃淡比率制御手段は、前記色変換手段によって、ブラック信号の入力に対して濃ブラック信号の発生開始点を変化させることにより前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記色解析手段は、前記画像データについて文字および写真を含む画像データのオブジェクト毎に色情報を解析するものであり、
前記濃淡比率制御手段は、前記色解析手段によって解析されるオブジェクトごとの色情報に従って前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記濃淡比率制御手段は、前記選択手段が前記色再現域を重視する第1の画像形成モードを受け付けた場合において、前記色解析手段が色再現域を重視して画像形成すべき原稿ではないと判定した場合、前記色解析手段の判定結果を優先して前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記濃淡比率制御手段が、前記色解析手段の判定結果を優先する制御を選択しようとする場合、前記色解析手段による判定結果を優先することを示す情報を表示する情報表示手段と、
前記濃淡比率制御手段が、前記色解析手段の判定結果を優先する制御を許可する許可要求および許可しない不許可要求を受け付ける受付手段と、をさらに備え、
前記濃淡比率制御手段は、前記受付手段によって受け付けられた上記いずれかの要求に従って、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記画像データに付加された情報がある場合、前記画像データに付加された情報(以下、付加情報と記す)を解析する情報解析手段を、さらに備え、
前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析される付加情報に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記情報解析手段は、前記付加情報として前記画像データが撮影画像データであって撮影条件についての情報が付加されている場合、該撮影条件を解析し、
前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析された撮影条件に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記情報解析手段は、前記撮影条件として撮影対象が設定された第1の撮影条件と、撮影時の撮影機器の設定情報が設定された第2の撮影条件とを解析するものであり、
前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析された第1の撮影条件および第2の撮影条件の少なくともいずれかの条件に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記濃淡比率制御手段は、前記第2の撮影条件を第1の撮影条件よりも優先して、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記濃淡比率制御手段は、前記付加情報に基づいて、前記画像データが粒状性を重視すべきであるか否かを判定するものであり、前記粒状性を重視すべきであると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を低くするよう制御するものであることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記濃淡比率制御手段は、前記付加情報に基づいて、前記画像データが色再現域および鮮鋭性の少なくともいずれかを重視すべきであるか否かを判定するものであり、前記少なくともいずれかを重視すべきでものであると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高くするよう制御するものであることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記情報解析手段は、前記画像データに圧縮率情報が付加されている場合における前記圧縮率情報を解析し、
前記濃淡比率制御手段は、前記情報解析手段によって解析された圧縮率が高い場合は、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項12〜17のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項19】
前記濃淡比率制御手段は、解析された前記圧縮率情報を解析された前記撮影条件の情報よりも優先させて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
【請求項20】
前記濃淡比率制御手段は、前記圧縮率が低いほど、前記濃ブラック信号の生成比率を低くするよう制御するものであることを特徴とする請求項18または19に記載の画像処理装置。
【請求項21】
前記色変換手段により生成された複数の色材に対応する色信号に従って画像出力する画像出力装置に関する情報を取得する出力情報取得手段を、さらに備え、
前記濃淡比率制御手段は、さらに、前記出力情報取得手段によって取得された前記画像出力装置に関する情報(以下、出力情報と記す)に基づいて、前記色変換手段により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項12〜20のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項22】
前記濃淡比率制御手段は、前記出力情報を前記付加情報よりも優先させて、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項21に記載の画像処理装置。
【請求項23】
前記出力情報取得手段は、前記画像出力装置が濃淡ブラック信号に対応する濃トナーおよび淡トナー(以下、濃淡トナーと記す)により画像出力する場合、前記濃淡トナーの残量に関する情報を取得するものであり、
前記濃淡比率制御手段は、前記出力情報取得手段によって取得された濃淡トナー残量の情報に基づいて、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項12〜22のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項24】
前記濃淡比率制御手段は、前記濃淡トナー残量の情報から前記淡トナー残量が少ないと判定した場合、前記付加情報に関わらず、濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
【請求項25】
前記濃淡比率制御手段は、前記出力情報取得手段が前記画像出力装置の供給する記録媒体の種類についての情報(以下、給紙情報と記す)を取得する場合、前記出力情報取得手段によって取得された前記給紙情報に従って、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項21〜24のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項26】
前記濃淡比率制御手段は、前記給紙情報に基づいて低品質の記録媒体であるか否かを判定し、低品質の記録媒体であると判定した場合、前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項25に記載の画像処理装置。
【請求項27】
画像データから複数の色材に対応する色信号を生成する色変換手段と、前記色変換手段を制御する濃淡比率制御手段と、を備えた画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像データに基づいて複数の色材に対応する色信号を生成する際に、少なくとも1色については濃淡色材それぞれに対応する濃色信号および淡色信号に分離して生成する色変換工程と、
前記画像データの出力設定情報、前記画像データに付加された付加情報、および前記画像データの特徴を表す特徴量情報の少なくともいずれかを含む情報に基づいて、前記色変換工程で生成される前記少なくとも1色についての前記濃色信号および淡色信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御する画質制御工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項28】
前記色変換工程は、前記少なくとも1色としてブラックに対応するブラック信号を、それぞれ濃ブラック色材に対応する濃ブラック信号および淡ブラック色材に対応する淡ブラック信号(以下、濃淡ブラック信号と記す)に分離して生成するものであり、
前記画質制御工程は、前記色変換工程が生成した濃淡ブラック信号の生成比率(以下、濃淡信号の生成比率と記す)を制御するものであることを特徴とする請求項27に記載の画像処理方法。
【請求項29】
選択手段によって、色再現域を重視して画像形成する第1の画像形成モードおよび色再現域を重視せずに画像形成する第2の画像形成モードを含む画像形成モード群の中から1つのモードを選択する選択入力を受け付ける選択工程を、さらに含み、
前記画質制御工程は、前記選択工程で第1の画像形成モードの選択入力が受け付けられた場合、前記色変換工程で前記濃ブラック信号の生成比率を高めるよう制御するものであることを特徴とする請求項28に記載の画像処理方法。
【請求項30】
情報解析手段によって、前記画像データに付加された情報がある場合、前記付加された情報(以下、付加情報と記す)を解析する情報解析工程を、さらに含み、
前記画質制御工程は、前記情報解析工程で解析される付加情報に基づいて、前記濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項28または29に記載の画像処理方法。
【請求項31】
前記情報解析工程は、前記付加情報として前記画像データが撮影画像データであって撮影条件についての情報が付加されている場合、該撮影条件を解析し、
前記画質制御工程は、前記情報解析工程で解析された撮影条件に基づいて、前記色変換工程により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項30に記載の画像処理方法。
【請求項32】
前記情報解析工程は、前記撮影条件として撮影対象が設定された第1の撮影条件と、撮影時の撮影機器の設定情報が設定された第2の撮影条件とを解析するものであり、
前記画質制御工程は、前記情報解析工程で解析された第1の撮影条件および第2の撮影条件の少なくともいずれかの条件に基づいて、前記色変換工程により生成される濃淡信号の生成比率を制御するものであることを特徴とする請求項31に記載の画像処理方法。
【請求項33】
請求項27〜32のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20−1】
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【図20−2】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−49488(P2007−49488A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232451(P2005−232451)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】