説明

画像形成装置およびその制御方法

【課題】 画像データを高画質でより小さく圧縮できる画像形成装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】 画像処理プロセッサにおいて、第1メディアンフィルタ回路、エッジ抽出回路、第2メディアンフィルタ回路、低解像度変換回路、第3メディアンフィルタ回路を選択的に生成する。コントローラは、第1メディアンフィルタ回路の処理を経た画像データにおける文字画像領域のレイアウトを解析し、低解像度変換回路の処理を経た画像データを上記解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離し、分離した文字画像データおよび背景画像データをそれぞれ圧縮し、圧縮した背景画像データを画像処理プロセッサに入力するとともに、第3メディアンフィルタ回路の処理を経た背景画像データおよび上記圧縮した文字画像データをファイル化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像データに対する例えば圧縮処理の機能を備えた画像形成装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複合型複写機(MFP)などの画像形成装置は、原稿からスキャンした画像データ、あるいはネットワーク接続された外部機器(いわゆるクライアント端末)から入力される画像データを、用紙にプリントしたり小さいサイズに圧縮して保存する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−71832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような画像形成装置では、画像データを高画質でより小さく圧縮できることが望まれる。
【0005】
本発明の実施形態の目的は、画像データを高画質でより小さく圧縮できる画像形成装置およびその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の画像形成装置は、入力される画像データのR,G,B成分をメディアンフィルタ処理する第1メディアンフィルタ回路、この第1メディアンフィルタ回路を経た画像データにおける文字画像領域のエッジを抽出するエッジ抽出回路、前記入力される画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理する第2メディアンフィルタ回路、この第2メディアンフィルタ回路を経た画像データを低解像度化する低解像度変換回路、入力される背景画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理する第3メディアンフィルタ回路、の選択的な生成が可能な画像処理プロセッサと、前記第1メディアンフィルタ回路を生成し、この第1メディアンフィルタ回路の処理終了後にその第1メディアンフィルタ回路に代えて前記エッジ抽出回路を生成し、上記第1メディアンフィルタ回路の処理を経た画像データにおける文字領域のレイアウトを前記エッジ抽出回路の抽出結果に基づき解析し、前記エッジ抽出回路の処理終了後にそのエッジ抽出回路に代えて前記第2メディアンフィルタ回路を生成し、この第2メディアンフィルタ回路の処理終了後にその第2メディアンフィルタ回路に代えて前記低解像度変換回路を生成し、この低解像度変換回路の処理を経た画像データを前記解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離してそれぞれ圧縮し、圧縮した背景画像データを前記画像処理プロセッサに入力するとともに、前記低解像度変換回路の処理終了後にその低解像度変換回路に代えて前記第3メディアンフィルタ回路を生成し、この第3メディアンフィルタ回路の処理を経た背景画像データおよび前記圧縮した文字画像データをファイル化するコントローラと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施形態の制御回路を示すブロック図。
【図2】一実施形態における第1メディアンフィルタ回路の具体的な構成を示すブロック図。
【図3】一実施形態における第2および第3メディアンフィルタ回路の具体的な構成を示すブロック図。
【図4】一実施形態の処理の流れを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1において、1は複合型の画像形成装置いわゆるMFPで、コピー機能、スキャン機能、プリント機能など複数の機能を併せ持つ。このMFP1は、コントローラとして機能するCPU10を有する。このCPU10に、バス11を接続する。このバス11に、記憶手段であるメインメモリ12、外部インタフェース13、記憶手段であるハードディスクドライブ(HDD)14、記憶手段であるローカルメモリ15、スキャナ16、プリンタ17、コントロールパネル20、および画像処理プロセッサ30を接続する。
【0009】
ローカルメモリ15は、画像処理プロセッサ30で処理される画像データの一時記憶用である。スキャナ16は、MFP1にセットされる原稿の画像を光学的に読取る。プリンタ17は、画像データを用紙にプリントする。コントロールパネル20は、ユーザによる動作条件設定を行うためのもので、表示部21および操作部22を有する。
【0010】
上記外部インタフェース13に、ネットワークケーブル60を介して複数のクライアント端末たとえばパーソナルコンピュータ61を接続する。これらパーソナルコンピュータ61は、内蔵の各種アプリケーションプログラム(ワープロ、表計算、プレゼンテーション、DTPソフトウェアなど)により画像データを生成し、生成した画像データをMFP1に送る。
【0011】
上記画像処理プロセッサ30は、ダイナミック・リコンフィグラブル・プロセッサ(Dynamic Reconfigurable Processor)であり、制御手段として機能するDCPU31を有し、CPU10からの指示に基づくDCPU31の制御により、メディアンフィルタ回路(第1メディアンフィルタ回路)32、エッジ抽出回路33、メディアンフィルタ回路(第2メディアンフィルタ回路)34、低解像度変換回路35、メディアンフィルタ回路(第3メディアンフィルタ回路)36を選択的に生成するとともに、メディアンフィルタ回路32,34,36内の閾値をそれぞれ設定する。
【0012】
上記メディアンフィルタ回路32は、入力される画像のR,G,B成分をメディアンフィルタ処理するもので、図2に示すように、RGB分解処理部41、メイン処理部42、選択部43、およびRGB合成処理部44を含む。
【0013】
RGB分解処理部41は、入力される画像データをRGB分解する。メイン処理部42は、RGB分解処理部41で得られるR(赤色)成分,G(緑色)成分,B(青色)成分をそれぞれメディアンフィルタ処理する。このメディアンフィルタ処理は、n個×n個の画素からなる局所領域内の各画素の値(濃度レベル)をその大きさ順に並べ、上記局所領域の中央に存する画素の値を上記並び順の真ん中位置に存する値として置き換える周知の処理である。この処理により、画像上の粒子状のノイズいわゆる“ざらつき”が除去される。
【0014】
選択部43は、メイン処理部42の処理を経たR成分,G成分,B成分の値とRGB分解処理部41で得られるR成分,G成分,B成分の値との差が予め設定された閾値以上の場合はメイン処理部42の処理を経たR成分,G成分,B成分を選択し、閾値未満の場合はRGB分解処理部41で得られるR成分,G成分,B成分を選択する。RGB合成処理部44は、選択部43で選択されるR成分,G成分,B成分をRGB合成して最終出力する。閾値を用いた選択により、細い線画像や細かい文字画像などの劣化を防ぐようにしている。
【0015】
上記エッジ抽出回路33は、メディアンフィルタ回路32を経た画像データにおける文字画像領域のエッジを抽出する。上記メディアンフィルタ回路34は、上記入力される画像データのR成分,G成分,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理するもので、図3に示すように、RGB−HSV変換処理部51、メイン処理部52、選択部53、およびHSV−RGB変換処理部54を含む。
【0016】
RGB−HSV変換処理部51は、上記入力される画像データのR成分,G成分,B成分をそれぞれHSV変換する。メイン処理部52は、RGB−HSV変換処理部51で得られるH(色相)成分,S(彩度)成分,V(輝度)成分のうちV成分のみメディアンフィルタ処理する。このメディアンフィルタ処理も、n個×n個の画素からなる局所領域内の各画素の値(濃度レベル)をその大きさ順に並べ、上記局所領域の中央に存する画素の値を上記並び順の真ん中位置に存する値として置き換える周知の処理である。V(輝度)成分のみのメディアンフィルタ処理により、H(色相)成分およびS(彩度)成分はそのまま保持しながらV(輝度)成分に含まれるノイズが除去される。色相および彩度がそのまま保持されるので、画像の色が変わるといった不具合を回避できる。
【0017】
選択部53は、メイン処理部52の処理を経たH成分,S成分,V成分の値とRGB−HSV変換処理部51で得られるH成分,S成分,V成分の値との差が予め設定された閾値以上の場合はメイン処理部52の処理を経たH成分,S成分,V成分を選択し、閾値未満の場合はRGB−HSV変換処理部51で得られるH成分,S成分,V成分を選択する。HSV−RGB変換処理部54は、選択部53で選択されるH成分,S成分,V成分をRGB変換して最終出力する。上記のように、メディアンフィルタ処理をV(輝度)成分のみに施すので、色相および彩度に悪影響を及ぼすことなく、閾値をできるだけ高く設定してノイズ除去効果を高めることができる。ひいては、後述のファイル化処理により得られるファイルのサイズを小さくできる。
【0018】
上記低解像度変換回路35は、メディアンフィルタ回路34を経た画像データを低解像度化する。上記メディアンフィルタ回路36は、入力される背景画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理するもので、上記メディアンフィルタ回路34と同じく図3の構成を有する。同じ構成なので、その説明は省略する。
【0019】
一方、CPU10は、スキャナ16またはパーソナルコンピュータ61からの画像データの入力に際して上記メディアンフィルタ回路32を生成し、このメディアンフィルタ回路32の処理終了後にそのメディアンフィルタ回路32に代えて上記エッジ抽出回路33を生成し、上記メディアンフィルタ回路32の処理を経た画像データにおける文字領域のレイアウトを上記エッジ抽出回路33の抽出結果に基づき解析し、上記エッジ抽出回路33の処理終了後にそのエッジ抽出回路33に代えてメディアンフィルタ回路34を生成し、このメディアンフィルタ回路34の処理終了後にそのメディアンフィルタ回路34に代えて上記低解像度変換回路35を生成し、この低解像度変換回路35の処理を経た画像データを上記解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離してそれぞれ圧縮し、圧縮した背景画像データを画像処理プロセッサ30に入力するとともに、上記低解像度変換回路35の処理終了後にその低解像度変換回路35に代えてメディアンフィルタ回路36を生成し、このメディアンフィルタ回路36の処理を経た背景画像データおよび上記圧縮した文字画像データをファイル化するもので、DRP制御手段10a、レイアウト解析処理手段10b、文字/背景圧縮処理手段10c、およびファイル化処理手段10dを含む。
【0020】
すなわち、DRP制御手段10aは、画像処理プロセッサ30におけるディアンフィルタ回路32、エッジ抽出回路33、メディアンフィルタ回路34、低解像度変換回路35、メディアンフィルタ回路36の選択的な生成を画像処理プロセッサ30のDCPU31に対し指示するとともに、生成したメディアンフィルタ回路32,34,36で使用する閾値の設定を画像処理プロセッサ30のDCPU31に対し指示する。レイアウト解析処理手段10bは、メディアンフィルタ回路32の処理を経た画像データにおける文字領域のレイアウトを上記エッジ抽出回路33の抽出結果に基づき解析する。文字/背景圧縮処理手段10cは、上記低解像度変換回路35の処理を経た画像データを上記レイアウト解析処理手段10bの解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離してそれぞれ圧縮する。ファイル化処理手段10dは、メディアンフィルタ回路36の処理を経た背景画像データおよび上記文字/背景圧縮処理手段10cで圧縮した文字画像データをPDFファイル化する。
【0021】
次に、図4を参照しながら動作について説明する。
CPU10は、スキャナ16またはパーソナルコンピュータ61からの画像データの入力に際し、画像処理プロセッサ30において、メディアンフィルタ回路32を生成するとともにそのメディアンフィルタ回路32の閾値を設定する。生成されたメディアンフィルタ回路32は、上記入力される画像のR,G,B成分をメディアンフィルタ処理する。
【0022】
CPU10は、メディアンフィルタ回路32の処理終了後、そのメディアンフィルタ回路32に代えてエッジ抽出回路33を生成する。生成されたエッジ抽出回路33は、メディアンフィルタ回路32を経た画像データにおける文字画像領域のエッジを抽出する。
【0023】
CPU10は、メディアンフィルタ回路32の処理を経た画像データにおける文字領域のレイアウトをエッジ抽出回路33の抽出結果に基づき解析する。
【0024】
CPU10は、エッジ抽出回路33の処理終了後、そのエッジ抽出回路33に代えてメディアンフィルタ回路34を生成する。生成されたメディアンフィルタ回路34は、上記入力される画像データのR成分,G成分,B成分をHSV変換してそのV(輝度)成分のみメディアンフィルタ処理する。
【0025】
CPU10は、メディアンフィルタ回路34の処理終了後、そのメディアンフィルタ回路34に代えて低解像度変換回路35を生成する。生成された低解像度変換回路35は、メディアンフィルタ回路34を経た画像データを低解像度化する。
【0026】
CPU10は、低解像度変換回路35の処理を経た画像データを上記解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離してそれぞれ圧縮する。
【0027】
CPU10は、圧縮した背景画像データを画像処理プロセッサ30に入力するとともに、上記低解像度変換回路35の処理終了後にその低解像度変換回路35に代えてメディアンフィルタ回路36を生成する。生成されたメディアンフィルタ回路36は、上記入力される背景画像データのR成分,G成分,B成分をHSV変換してそのV(輝度)成分のみメディアンフィルタ処理する。
【0028】
CPU10は、メディアンフィルタ回路36の処理を経た背景画像データおよび上記圧縮した文字画像データを1つのPDFファイルにファイル化する。このPDFファイルは、メインメモリ12に記憶された後、例えばハードディスクドライブ14に保存される。
【0029】
このように、画像処理プロセッサ30においてメディアンフィルタ回路32を生成し、入力される画像データのR,G,B成分をメディアンフィルタ処理することにより、画像上の粒子状のノイズいわゆる“ざらつき”を除去することができる。
【0030】
画像処理プロセッサ30においてメディアンフィルタ回路34を生成し、入力される画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV(輝度)成分のみメディアンフィルタ処理することにより、圧縮処理前の画像において、色相および彩度はそのまま保持しながら輝度成分に含まれるノイズが除去される。色相および彩度がそのまま保持されるので、画像の色が変わるといった不具合を回避できる。
【0031】
画像処理プロセッサ30においてメディアンフィルタ回路36を生成し、圧縮された背景画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV(輝度)成分のみメディアンフィルタ処理することにより、圧縮処理後の背景画像において、色相および彩度はそのまま保持しながら輝度成分に含まれるノイズが除去される。色相および彩度がそのまま保持されるので、背景画像の色が変わるといった不具合を回避できる。
【0032】
メディアンフィルタ回路34,36ではV(輝度)成分のみにメディアンフィルタ処理を施すので、色相および彩度に悪影響を及ぼすことなく、メディアンフィルタ回路34,36の閾値をできるだけ高く設定してノイズ除去効果を高めることができる。ひいては、後述のファイル化処理により得られるファイル化されるPDFファイルのサイズを小さくできる。
【0033】
以上のように、画像データを高画質でより小さく圧縮できる。
【0034】
1つの画像処理プロセッサ30上で複数の回路を1つずつ順に生成するので、複数の回路をそれぞれ個別に設けるASICなどの固定的なハードウェアを使用する場合に比べ、構成の簡略化とコストの低減が図れる。
【0035】
なお、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
1…MFP、10…CPU(コントローラ)、10a…DRP制御手段、10b…レイアウト解析処理手段、10c…文字/背景圧縮処理手段、10d…ファイル化処理手段、30…画像処理プロセッサ(DRP)、32…メディアンフィルタ回路(第1メディアンフィルタ回路)、33…エッジ抽出回路、34…メディアンフィルタ回路(第2メディアンフィルタ回路)、35…低解像度変換回路、36…メディアンフィルタ回路(第3メディアンフィルタ回路)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される画像データのR,G,B成分をメディアンフィルタ処理する第1メディアンフィルタ回路、この第1メディアンフィルタ回路を経た画像データにおける文字画像領域のエッジを抽出するエッジ抽出回路、前記入力される画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理する第2メディアンフィルタ回路、この第2メディアンフィルタ回路を経た画像データを低解像度化する低解像度変換回路、入力される背景画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理する第3メディアンフィルタ回路、の選択的な生成が可能な画像処理プロセッサと、
前記画像データの入力に際して前記第1メディアンフィルタ回路を生成し、この第1メディアンフィルタ回路の処理終了後にその第1メディアンフィルタ回路に代えて前記エッジ抽出回路を生成し、前記第1メディアンフィルタ回路の処理を経た画像データにおける文字画像領域のレイアウトを前記エッジ抽出回路の抽出結果に基づいて解析し、前記エッジ抽出回路の処理終了後にそのエッジ抽出回路に代えて前記第2メディアンフィルタ回路を生成し、この第2メディアンフィルタ回路の処理終了後にその第2メディアンフィルタ回路に代えて前記低解像度変換回路を生成し、この低解像度変換回路の処理を経た画像データを前記解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離してそれぞれ圧縮し、圧縮した背景画像データを前記画像処理プロセッサに入力するとともに、前記低解像度変換回路の処理終了後にその低解像度変換回路に代えて前記第3メディアンフィルタ回路を生成し、この第3メディアンフィルタ回路の処理を経た背景画像データおよび前記圧縮した文字画像データをファイル化するコントローラと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像処理プロセッサは、ダイナミック・リコンフィグラブル・プロセッサである、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1メディアンフィルタ回路は、前記入力される画像データをRGB分解するRGB分解処理部と、このRGB分解処理部で得られるR成分,G成分,B成分をそれぞれメディアンフィルタ処理するメイン処理部と、このメイン処理部の処理を経たR成分,G成分,B成分の値と前記RGB分解処理部で得られるR成分,G成分,B成分の値との差が閾値以上の場合は前記メイン処理部の処理を経たR成分,G成分,B成分を選択し閾値未満の場合は前記RGB分解処理部で得られるR成分,G成分,B成分を選択する選択部と、この選択部で選択されるR成分,G成分,B成分をRGB合成して最終出力するRGB合成処理部と、を含み、
前記第2メディアンフィルタ回路は、前記入力される画像データのR成分,G成分,B成分をそれぞれHSV変換するRGB−HSV変換処理部と、このRGB−HSV変換処理部で得られるH成分,S成分,V成分のうちV成分のみメディアンフィルタ処理するメイン処理部と、このメイン処理部の処理を経たH成分,S成分,V成分の値と前記RGB−HSV変換処理部で得られるH成分,S成分,V成分の値との差が閾値以上の場合は前記メイン処理部の処理を経たH成分,S成分,V成分を選択し閾値未満の場合は前記RGB−HSV変換処理部で得られるH成分,S成分,V成分を選択する選択部と、この選択部で選択されるH成分,S成分,V成分をRGB変換して最終出力するHSV−RGB変換処理部と、を含み、
前記第3メディアンフィルタ回路は、前記入力される背景画像データのR成分,G成分,B成分をそれぞれHSV変換するRGB−HSV変換処理部と、このRGB−HSV変換処理部で得られるH成分,S成分,V成分のうちV成分のみメディアンフィルタ処理するメイン処理部と、このメイン処理部の処理を経たH成分,S成分,V成分の値と前記RGB−HSV変換処理部で得られるH成分,S成分,V成分の値との差が閾値以上の場合は前記メイン処理部の処理を経たH成分,S成分,V成分を選択し閾値未満の場合は前記RGB−HSV変換処理部で得られるH成分,S成分,V成分を選択する選択部と、この選択部で選択されるH成分,S成分,V成分をRGB変換して最終出力するHSV−RGB変換処理部と、を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記画像処理プロセッサにおける前記第1メディアンフィルタ回路、前記エッジ抽出回路、前記第2メディアンフィルタ回路、前記低解像度変換回路、前記第3メディアンフィルタ回路の選択的な生成を指示するとともに、前記第1メディアンフィルタ回路の閾値、前記第2メディアンフィルタ回路の閾値、前記第3メディアンフィルタ回路の閾値をそれぞれ設定する、
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像処理プロセッサは、前記第1メディアンフィルタ回路、前記エッジ抽出回路、前記第2メディアンフィルタ回路、前記低解像度変換回路、前記第3メディアンフィルタ回路の選択的な生成を前記コントローラからの指示に応じて制御する制御手段を含み、
前記コントローラは、前記画像処理プロセッサにおける前記第1メディアンフィルタ回路、前記エッジ抽出回路、前記第2メディアンフィルタ回路、前記低解像度変換回路、前記第3メディアンフィルタ回路の選択的な生成を指示する制御手段と、前記第1メディアンフィルタ回路の処理を経た画像データにおける文字画像領域のレイアウトを前記エッジ抽出回路の抽出結果に基づいて解析するレイアウト解析処理手段と、前記低解像度変換回路の処理を経た画像データを前記レイアウト解析処理手段の解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離してそれぞれ圧縮する文字/背景圧縮処理手段と、前記第3メディアンフィルタ回路の処理を経た背景画像データおよび前記文字/背景圧縮処理手段で圧縮した文字画像データをファイル化するファイル化処理手段と、を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
複数の回路の選択的な生成が可能な画像処理プロセッサを有する画像形成装置において、
入力される画像データのR,G,B成分をメディアンフィルタ処理する第1メディアンフィルタ回路、この第1メディアンフィルタ回路を経た画像データにおける文字画像領域のエッジを抽出するエッジ抽出回路、前記入力される画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理する第2メディアンフィルタ回路、この第2メディアンフィルタ回路を経た画像データを低解像度化する低解像度変換回路、入力される背景画像データのR,G,B成分をHSV変換してそのV成分のみメディアンフィルタ処理する第3メディアンフィルタ回路、を前記画像処理プロセッサ上で順に生成する手順と、
前記第1メディアンフィルタ回路の処理を経た画像データにおける文字画像領域のレイアウトを前記エッジ抽出回路の抽出結果に基づいて解析する手順と、
前記低解像度変換回路の処理を経た画像データを前記解析結果に基づき文字画像データと背景画像データとに分離する手順と、
前記分離した文字画像データおよび背景画像データをそれぞれ圧縮する手順と、
前記圧縮した背景画像データを前記画像処理プロセッサに入力する手順と、
前記第3メディアンフィルタ回路の処理を経た背景画像データおよび前記圧縮した文字画像データをファイル化する手順と、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−16012(P2012−16012A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143053(P2011−143053)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】