説明

画像形成装置及びプロセスカートリッジ

【課題】装置の大型化を抑制しつつ温度上昇に伴うトナーの帯電性劣化やトナーの融着付着を防止し、常に良好な画像を得ることができる画像形性装置を提供する。
【解決手段】粉末現像剤を転写媒体10上に配置する配置手段1と、前記転写媒体10上に配置された粉末現像剤を加熱することにより当該粉末現像剤を前記転写媒体10上に定着させる定着手段12とを備え、且つ、少なくとも当該配置手段1に回転可能な摺動部材が設けられている画像形成装置において、当該回転摺動部材芯金内部に蓄熱材が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置内で発生する熱により部品温度が上昇することを防止した画像形成装置に関する。詳しくは、複写機、ファクシミリ、プリンタやこれら複合機などの画像形成装置に採用される画像形成装置、この画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式による画像形成装置においては、一般的に以下の(a)ないし(d)の処理により画像形成が行われる。(a)表面に一様に静電気を帯電させた感光体に対し画像を示す光を照射し、一部の静電気を放電することにより、潜像を形成する。(b)表面に潜像形成された感光体付近まで帯電したトナーを搬送し、トナーを潜像の静電気により付着させることにより、感光体表面にトナー像を形成する。(c)感光体表面に形成されたトナー像を紙等の転写媒体上に転写する。(d)トナー像の転写された転写媒体を加熱することにより、トナー像を転写媒体上に定着させる。
電子写真方式を用いた画像形成装置の中には、転写媒体に転写された未定着のトナー像を加熱して転写媒体に定着させる定着装置を備えたものが多く、感光体、トナートレイ等の温度が、トナー像を加熱する定着装置の発する熱によって上昇することがある。このような温度上昇は、トナーの温度上昇を引き起こし、その結果、帯電性劣化やトナーの溶融付着による画質不良が引き起こされたり、トナーのブロッキングが生じたりするという問題がある。
【0003】
このような問題を解消した画像形成装置として、空調系、冷却ファン系等の冷却装置を具備する種々の画像形成装置が提案されている。
空調系冷却装置を具備する画像形成装置として、特許文献1には、「感光体上残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードを備えたクリーニングユニットとクリーニングブレードの温度を調節する機能を有する空調手段とクリーニングブレードの温度を測定する温度センサと温度センサの検知に応じて空調を調節する温度制御手段が設けられた画像形成装置」が開示されている。特許文献2には、「現像ユニットとクリーニングユニットが略密閉空間内に配置され、略密閉空間が空調によってある基準温度で保たれることを特徴とする画像形成装置」が開示されている。
しかし、特許文献1および2に開示された画像形成装置では、温度調整に空気系冷却装置を用いているため、冷却装置は大掛かりとなる。このため、画像形成装置の大型化を招いてしまう。
冷却ファン系冷却装置を具備する画像形成装置として、特許文献3には、「低融点トナーを用いる現像装置を使用しトナーリサイクルを行う画像形成装置において、現像装置の冷却手段を具備したことを特徴とし、その冷却手段が冷却ファンである画像形成装置が開示されている。特許文献4には、「温度センサを設け、温度センサの検出温度がトナー溶融温度以下に設定された設定温度を超えた時にプリント動作を停止し且つファンでカートリッジを冷却することを特徴とする画像形成装置」が開示されている。特許文献5には、「低融点トナーを用いる現像装置を使用しトナーリサイクルを行う画像形成装置において、現像装置が冷却手段を具備し、その冷却手段が冷却ファンである画像形成装置」が開示されている。
しかし、冷却ファンだけでは積極的な冷却はできないので、駆動時等急激に温度上昇すると、冷却速度が追いつかない場合がある。
【0004】
その他の冷却装置を具備する画像形成装置として、特許文献6には、「トナーを冷却する手段として、供給オーガ軸が中空であって、その内側に接するようにヒートパイプが配置され、そのヒートパイプ端部にヒートシンクが設けられ、ヒートシンクに空気流を当てることで冷却する手段を有していることを特徴とする画像形成装置」が開示されている。特許文献7には、「液体を冷却する熱交換器等の冷却装置を備え、液体によって熱を除去することが可能なように冷却流路を設け、効率良く冷却することできる液体冷却式現像装置を有する画像形成装置」が開示されている。特許文献8には、「転写媒体に作成されたトナー像を熱によって定着させる画像形成装置において、像担持体表面を冷却することを特徴とする画像形性装置」が開示され、その冷却手段は像間で吸熱シートを転写領域に送り込み冷却する手段であることが開示されている。
特許文献6に記載の画像形成装置は、ヒートシンクやヒートパイプによって冷却しているが、熱伝導率によっては、急激な発熱による温度上昇に対応できない場合がある。特許文献7に記載の画像形成装置は、冷却装置として液体を冷媒として液体冷却装置と液体流路を必要としている。従って、冷却装置が大掛かりとなり、画像形成装置の大型化を招いてしまう。特許文献8に記載の画像形成装置は、転写部分を像間で吸熱シートを用いて冷却する構成なので、連続印字時等では十分な冷却ができない場合がある。特に連続印字時において、最も駆動による発熱が予測され、連続印刷時には温度上昇を招いてしまいかねない。
【0005】
【特許文献1】特開2006−313383号公報
【特許文献2】特開2003−280472号公報
【特許文献3】特開2006−201812号公報
【特許文献4】特開2001−343884号公報
【特許文献5】特開2000−206789号公報
【特許文献6】特開2007−86630号公報
【特許文献7】特開2007−24985号公報
【特許文献8】特開2007−164063号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、装置の大型化を抑制しつつ温度上昇に伴うトナーの帯電性劣化やトナーの融着付着を防止し、常に良好な画像を得ることができる画像形性装置、及びこの画像形性装置に着脱可能なプロセスカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、以下の(1)乃至(11)の発明によって、上記課題は解決される。
(1)本発明の画像形成装置は、粉末現像剤を転写媒体上に配置する配置手段と、前記転写媒体上に配置された粉末現像剤を加熱することにより当該粉末現像剤を前記転写媒体上に定着させる定着手段とを備え、且つ、少なくとも前記配置手段に回転可能な摺動部材が設けられている画像形成装置において、当該摺動部材の内部に蓄熱材が充填されていることを特徴とする。
(2)前記配置手段は、帯電した粉末現像剤を保持する現像ローラを備え、当該現像ローラは、金属からなる芯金とそれ以外の部分から構成され、前記蓄熱材が前記芯金の内部に充填されていることを特徴とする。
(3)前記配置手段は、前記現像ローラに前記粉末現像剤を供給する供給手段を備え、当該供給手段には現像ローラに接触し回転可能に配置された供給ローラが設けられ、当該供給ローラは、金属からなる芯金とそれ以外の部分から構成され、前記蓄熱材が前記芯金の内部に充填されていることを特徴とする。
(4)前記配置手段は、金属素管上に感光層が設けられた感光体を備え、前記蓄熱材が前記金属素管内に充填されていることを特徴とする。
(5)前記配置手段は、静電潜像形成可能な感光体と、感光体上の静電潜像に応じて現像された粉末現像剤を前記転写媒体上に転写する転写ローラとを備え、当該転写ローラは、金属からなる芯金とそれ以外の部分から構成され、前記蓄熱材が前記芯金の内部に充填されていることを特徴とする。
(6)前記蓄熱材の蓄熱方式が潜熱蓄積方式であることを特徴とする。
(7)前記蓄熱材の融解温度と凝固温度が前記粉末現像剤のガラス転移温度以下であることを特徴とする。
(8)前記蓄熱材が設けられた部分を冷却対象とする冷却手段が設けられていることを特徴とする。
(9)前記冷却手段は、ヒートシンクを備えることを特徴とする。
(10)前記冷却手段は、送風器を備えることを特徴とする。
(11)本発明のプロセスカートリッジは、上述のいずれかに記載の配置手段であって、少なくとも感光体を含む部分を画像形成装置に容易に着脱可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像形成装置では、摩擦熱等発熱源となる摺動部材内に蓄熱材が設けられているので、駆動時に急激な発熱が生じたとしても蓄熱材で熱を吸収することができる。このため、摺動部材の温度上昇を防止することができるので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。
また、上記蓄熱材を摩擦熱等発熱源となる、現像ローラ芯金内、供給ローラ芯金内、感光体素管内あるいは転写ローラ内に蓄熱材を設けることにより、駆動時の急激な摩擦熱が生じたとしても蓄熱材で熱を吸収することができる。このため、これらの温度上昇を防止することができるので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。この場合、感光体においては静電特性を安定に保つことができ、転写ローラにおいては転写特性を安定に保つことができる。
また、蓄熱材として潜熱蓄熱方式の材料を用いることにより、小容量で多量の熱量を蓄熱することができので、駆動時の急激な多量の摩擦熱が生じたとしても十分に熱を吸収することができる。このため、回転摺動部材の温度上昇を防止することができるので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。
また、蓄熱材の融解温度と凝固温度を粉末現像剤のガラス転移温度以下とすることにより、駆動時に摩擦熱が生じたとしても、回転摺動部材温度が粉末現像剤がガラス転移する温度に達しないので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。
また、まれに蓄熱材の蓄熱容量を越えたところまで、駆動時に摩擦熱等の熱量が生じたとしても、蓄熱材が設けられた部分を冷却対象とする冷却手段を設けたことにより、回転摺動部材温度上昇を防止することができるので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。
また、冷却手段にヒートシンクを備えることにより、簡便に効果的に対象物の熱を放熱することができる。このため、回転摺動部材の温度上昇を防止することができるので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。
また、冷却手段に送風器を備えることにより、簡便に効果的に対象物の熱を外へ排出することができる。このため、回転摺動部材温度上昇を防止することができるので、トナーの帯電性劣化やトナーの融着付着が防止され、常に良好な画像を得ることが可能となる。
また、本発明の画像形成装置を構成する配置手段を、少なくとも感光体を含む部分と一体化したプロセスカートリッジとすることにより、画像形成装置に対して容易に着脱可能とすることができるので、ユーザーメンテナンスが容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の画像形成装置を説明する。図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略断面図であり、ここではその一例としてカラー画像形成装置の要部を示している。
図1に示すように、配置手段1は、感光体ドラム2、帯電部材3、現像手段4、クリーニング手段5、中間転写ベルト7、一次転写ローラ8および二次転写ローラ9で構成されている。感光体ドラム2は、矢印方向に回転している。帯電部材3は、感光体ドラム2の表面に圧接されており、感光体ドラム2の回転により従動回転している。帯電部材3には図示しない高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体ドラム2の表面を帯電している。本実施例においては、帯電部材3にローラ状の部材を接触させて帯電させる接触帯電方式を用いているが、帯電部材と感光体ドラムが非接触の状態で帯電させる非接触帯電方式を用いても良い。露光手段6は感光体ドラム2に対して画像情報に基づいて露光し、該感光体ドラム3の表面に静電潜像を形成する。本実施例においては露光手段6にレーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、LEDアレイなどを用いる構成でも良い。
現像手段4は、図1では一成分接触現像を示しているが、それに限定されるものでなく、一成分非接触現像であっても、二成分現像であっても良い。現像手段4は、感光体ドラム2上の静電潜像をトナー像として顕像化する。現像手段4には図示しない高圧電源から所定の現像バイアスが供給される。感光体クリーニング手段5は感光体ドラム2表面の転写残トナーのクリーニングを行なう。イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色ごとに、順に中間転写ベルト7上に可視像を形成する。一次転写ローラ8と感光体ドラム2の間では図示しない高圧電源により一次転写バイアスが印加され、感光体ドラム2表面の現像剤の画像を中間転写ベルト7の表面に転写する。中間転写ベルト7は、図示しない駆動モータによって図中の矢印方向に回転駆動されるようになっており、各色の可視像を表面に順次重ねて転写することでフルカラー画像を形成する。形成されたフルカラー画像は、二次転写ローラ9と中間転写ベルト7との間に所定の電圧を印加することにより、転写材であ記録用紙10に転写され、定着装置12にて記録用紙10の上に転写された現像剤の画像が熱と圧力により定着され出力される。二次転写ローラ9で転写されずに中間転写ベルト7上に残留した現像剤は転写ベルトクリーニング手段11に回収される。
【0011】
図2は、上記配置手段に設けられた回転可能な摺動部材が現像ローラである場合の本発明の実施形態を示す断面図である。図2において、現像ローラ200は、蓄熱材からなる軸中心部201、軸中心部201の周りに形成された金属からなる芯金部202、芯金部202の周りに形成された外周部203という構成を有する。芯金部202は、アルミニウムやステンレス等の金属で形成することが望ましいが、熱伝導率が高く剛性が確保できる材料であればそれでも良い。また、外周部203を形成する材料は、弾性ゴム材料、金属材料、無機材料、有機材料のいずれであっても良く、所望の特性に応じて選択すれば良い。軸中心部201を形成する蓄熱材としては、蓄熱方式が、潜熱蓄熱方式の材料が望ましく、室温以上、望ましくは40℃以上で、且つトナーのガラス転移温度以下の範囲に融解温度と凝固温度を持つ材料がより望ましい。その蓄熱材の主材料としては、塩化カルシウム水和物、硫酸ナトリウム水和物、酢酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物等を挙げることができ、必要に応じて、融点調整剤、過冷却防止剤、相分離防止剤等の添加剤を加えることができる。
図3は、上記配置手段に設けられた回転可能な摺動部材が、現像剤を供給する供給ローラである場合の本発明の実施形態を示す断面図である。図3において、供給ローラ300は、蓄熱材からなる軸中心部301、軸中心部301の周りに形成された金属からなる芯金部302、芯金部302の周りに形成された外周部303という構成を有する。芯金部302は、アルミニウムやステンレス等の金属で形成することが望ましいが、熱伝導率が高く剛性が確保できる材料であればそれでも良い。また、外周部303を形成する材料は、弾性ゴム材料、金属材料、無機材料、有機材料のいずれであっても良く、所望の特性に応じて選択すれば良い。軸中心部301を形成する蓄熱材については、上記軸中心部201における説明と同様である。
【0012】
図4は、上記配置手段に設けられた回転可能な摺動部材が感光ドラムである場合の本発明の実施形態を示す断面図である。図4において、感光ドラム2は、芯金401の周りに本図では図示されないフランジで支持されたアルミニウム素管402が形成され、アルミニウム素管402の周りに感光層403が形成され、アルミニウム素管402の内壁に接触した状態で蓄熱材404が充填されている構成を有する。本発明における感光ドラムの特徴は、このように蓄熱材404が充填されていることである。蓄熱材については、上記軸中心部201における説明と同様である。
図5は、上記配置手段に設けられた回転可能な摺動部材が二次転写ローラである場合の本発明の実施形態を示す断面図である。図5において、二次転写ローラ9は、蓄熱材からなる軸中心部501、軸中心部501の周りに形成された金属からなる芯金部502、芯金部502の周りに形成された外周部503という構成を有する。芯金部502は、アルミニウムやステンレス等の金属で形成することが望ましいが、熱伝導率が高く剛性が確保できる材料であればそれでも良い。また、外周部503を形成する材料は、弾性ゴム材料、金属材料、無機材料、有機材料のいずれであっても良く、所望の特性に応じて選択すれば良い。軸中心部501を形成する蓄熱材については、上記軸中心部201における説明と同様である。
【0013】
図6は、本発明の実施形態に係る冷却手段を説明する図である。回転する摺動部材としての現像ローラ200の芯金部202の両端部にはヒートシンク600が設けられている。そのヒートシンク600は、スペースの都合上、片側のみに設けられていても良い。ヒートシンク600を形成する材料としては、熱伝導率の高い銅やアルミニウム等の金属が望ましいが、それに限ったことではない。またヒートシンク600は、空気流の中に位置しており、その空気流によって空冷される。この空気流は送風器601によって作られる。
図7は、図2に示す現像ローラ200の具体的な構成を示す一部切り欠き断面図である。図7において、軸中心部201には、チオ硫酸ナトリウム水和物に、融点調整剤、過冷却防止剤、相分離防止剤を添加した潜熱型蓄熱体が充填されている。芯金部202は、中空芯金であり、蓄熱材の充填容器を兼ねている。芯金部202および芯金端部202aは、SUM(快削鋼)で形成されている。芯金部202の外径は12mmである。外周部203は、ウレタン系ゴムで形成されている。204は、Oリングの形状の蓄熱材封止シールである。
【0014】
図8は、図7に示す現像ローラをプリンタ(画像形成装置)に装着し、使用したときの作用効果を示すグラフである。図7において、Aは図7に示す現像ローラを使用した場合、Bは従来の現像ローラ(蓄熱材が充填されていない一般の金属芯金を有するローラ)を使用した場合の、プリンタ動作時間に対する現像ローラ温度の経時変化を示す。図8から、本発明に係る現像ローラを使用した場合、プリントジョブ間停止時間が短く、且つプリンタを長時間使用しても現像ローラの温度上昇が小さいことがわかる。
本発明のプロセスカートリッジは、例えば、図1に示す配置手段1において、少なくとも感光体を含む部分を画像形成装置に容易に着脱可能とした構成を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る摺動部材の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る摺動部材の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図4】本発明に係る摺動部材の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図5】本発明に係る摺動部材の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図6】本発明に係る冷却手段の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図7】図2に示す現像ローラの具体的な構成を示す一部切り欠き断面図である。
【図8】図7に示す現像ローラを使用したときの作用効果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0016】
1 配置手段
2 感光体ドラム
3 帯電部材
4 現像手段
5 クリーニング手段
6 露光手段
7 中間転写ベルト
8 一次転写ローラ
9 二次転写ローラ
10 記録用紙
11 転写ベルトクリーニング手段
12 定着装置
201、301、501 軸中心部
202、302、502 芯金部
203、303、503 外周部
401 芯金
402 アルミニウム素管
403 感光層
404 蓄熱材
600 ヒートシンク
601 送風器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末現像剤を転写媒体上に配置する配置手段と、前記転写媒体上に配置された粉末現像剤を加熱することにより当該粉末現像剤を前記転写媒体上に定着させる定着手段とを備え、且つ、少なくとも前記配置手段に回転可能な摺動部材が設けられている画像形成装置において、
当該摺動部材の内部に蓄熱材が充填されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記配置手段は、帯電した粉末現像剤を保持する現像ローラを備え、当該現像ローラは、金属からなる芯金とそれ以外の部分から構成され、前記蓄熱材が前記芯金の内部に充填されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記配置手段は、前記現像ローラに前記粉末現像剤を供給する供給手段を備え、当該供給手段には現像ローラに接触し回転可能に配置された供給ローラが設けられ、当該供給ローラは、金属からなる芯金とそれ以外の部分から構成され、前記蓄熱材が前記芯金の内部に充填されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記配置手段は、金属素管上に感光層が設けられた感光体を備え、前記蓄熱材が前記金属素管内に充填されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記配置手段は、静電潜像形成可能な感光体と、感光体上の静電潜像に応じて現像された粉末現像剤を前記転写媒体上に転写する転写ローラとを備え、当該転写ローラは、金属からなる芯金とそれ以外の部分から構成され、前記蓄熱材が前記芯金の内部に充填されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記蓄熱材の蓄熱方式が潜熱蓄積方式である
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記蓄熱材の融解温度と凝固温度が前記粉末現像剤のガラス転移温度以下である
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記蓄熱材が設けられた部分を冷却対象とする冷却手段が設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記冷却手段は、ヒートシンクを備える
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記冷却手段は、送風器を備える
ことを特徴とする請求項8または9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
請求項2ないし10のいずれかに記載の配置手段であって、少なくとも感光体を含む部分を画像形成装置に容易に着脱可能とした
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−223122(P2009−223122A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69073(P2008−69073)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】