説明

画像形成装置

【課題】予め設定された印刷品質ではインク残量が不足して印刷が完了できないときに、ユーザの要望を考慮した印刷品質で、使用するインク量を低減して印刷を完了する。
【解決手段】画像処理部711は、ユーザ操作により文字優先印刷モードまたは写真優先印刷モードが指定された場合、通常印刷に対応したインク量の設定された処理済デジタル画像信号に対して、対象領域の画素に対応したインク量の設定を変更する処理を行い、印刷制御部715は、インク量の設定が変更された処理済デジタル画像信号に基づいて、用紙Pに画像を印刷するように印刷部20を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿等の画像を用紙上に印刷出力する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インクジェット印刷装置等の画像形成装置においては、印刷対象の画像データから印刷に要するインク消費量を算出し、インク残量と比較して印刷が完了できないと判断した場合、印刷を中止していた。
【0003】
これに対し、特許文献1では、インク消費量がインク残量より多くて印刷が完了できない場合に、画像データを間引くことによりインク消費を抑制して印刷を完了するモードを提供するインクジェット印刷装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−326521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、画像全体の領域に対して画像データを間引いて印刷するため、画像全体の印刷品質が低下し、ユーザが印刷品質を確保したい領域まで印刷品質が低下することがあった。
【0006】
ユーザによっては、原稿画像の全体領域のうち、ある領域だけ印刷品質を保てればよく、それ以外の領域については印刷品質にこだわらず、印刷を完了したいという要望がある。そこで、このようなユーザの要望を考慮した印刷品質で印刷できる技術が望まれていた。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、予め設定された印刷品質ではインク残量が不足して印刷が完了できないときに、ユーザの要望を考慮した印刷品質で、使用するインク量を低減して印刷を完了することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、用紙に色材を付着させて画像を印刷する印刷部と、印刷対象の原稿画像の画像信号に基づいて、原稿画像を予め設定された印刷品質で印刷する通常印刷を行う際に前記印刷部で用いる各色の色材の消費量を算出する色材消費量算出部と、前記色材消費量算出部で算出した各色の色材の消費量と、各色の色材の残量とを比較して、原稿画像の通常印刷が完了可能か否かを判断する印刷可否判断部と、前記印刷可否判断部が通常印刷の完了不可能と判断した場合に、ユーザ操作に応じて、原稿画像中の文字領域および写真領域のうち一方の領域を指定する印刷条件指定部と、前記文字領域および前記写真領域のうち前記印刷条件指定部にて指定された前記一方の領域を通常印刷し、前記一方の領域以外の他方の領域を通常印刷時よりも少ない量の色材で印刷するように前記印刷部を制御する印刷制御部とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像形成装置における前記印刷制御部は、各色の色材の残量から、前記印刷条件指定部にて指定された前記一方の領域の通常印刷に用いる各色の色材の消費量を差し引いた量の各色の色材により、前記他方の領域を印刷するように前記印刷部を制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像形成装置における前記印刷制御部は、少なくとも1つの色について、前記他方の領域の画像を構成する画素を所定間隔で間引いて印刷するように前記印刷部を制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像形成装置における前記印刷制御部は、少なくとも1つの色について、前記他方の領域を通常印刷時よりも低い濃度で印刷するように前記印刷部を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像形成装置における前記色材消費量算出部は、ユーザ操作に応じて指定された所定部数だけ原稿画像を通常印刷する場合に用いる各色の色材の消費量を算出し、前記印刷可否判断部は、前記色材消費量算出部で算出した、所定部数だけ原稿画像を通常印刷する場合に用いる各色の色材の消費量と、各色の色材の残量とを用いて、所定部数の通常印刷が完了可能か否かを判断し、前記印刷条件指定部は、前記印刷可否判断部が所定部数の通常印刷の完了不可能と判断した場合に、所定部数のうち通常印刷が完了可能な部までの通常印刷を行うことを指定可能とされ、前記印刷制御部は、前記印刷条件指定部にて通常印刷が完了可能な部までの通常印刷を行うことを指定された場合、各色の色材の残量により通常印刷が完了可能な部までの通常印刷を行うように前記印刷部を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像形成装置によれば、予め設定された印刷品質ではインク残量が不足して印刷が完了できないときに、ユーザの要望を考慮した印刷品質で、使用するインク量を低減して印刷を完了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】印刷完了できない場合の印刷条件等をユーザに選択させるための選択画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図、図2は、図1に示す画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、画像読取部2と、給紙部3と、プリンタ部4と、排紙部5と、操作パネル部6と、制御ユニット7とを備える。
【0018】
画像読取部2は、画像形成装置1の上部に設けられ、スキャナ等の装置によって被複写物である原稿の画像を光電的に読み取り、画像を構成する各画素のR成分、G成分、およびB成分のデジタル画像信号を出力する。この画像読取部2から出力されたデジタル画像信号は、制御ユニット7に入力されて所定の画像処理が施され、この処理済デジタル画像信号に基づいて、プリンタ部4により用紙に画像が印刷される。
【0019】
給紙部3は、印刷媒体である用紙Pが積層載置される給紙台8と、給紙台8から用紙Pを1枚ずつピックアップして搬送する給紙ローラ9と、給紙ローラ9から搬送されてきた用紙Pを斜行補正するとともに所定のタイミングでプリンタ部4に供給するレジストローラ対10とを備える。レジストローラ対10は、図示しない駆動源により間欠的に回転駆動されるようになっている。
【0020】
プリンタ部4は、制御ユニット7から出力された処理済デジタル画像信号に基づいて、画像形成用の色材であるインクを吐出して用紙Pに付着させることにより画像を印刷するインクジェットヘッドユニット11と、給紙部3から繰り出された用紙Pをインクジェットヘッドユニット11まで搬送する搬送部12と、両面印刷時に片面印刷された用紙Pを矢印B方向に搬送する両面用搬送部13と、両面印刷時に片面印刷された用紙Pが一旦排紙される両面用スタックトレー14とを備える。
【0021】
インクジェットヘッドユニット11は、用紙Pの搬送方向と直交する方向に複数のノズルが配列されたラインタイプの複数のインクジェットヘッド11a〜11dを有する。
【0022】
インクジェットヘッド11a〜11dは、搬送部12の上方に所定間隔で配置され、給紙側から順に、C(シアン)、K(ブラック)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色のインクを用紙Pに吐出するようになっている。印刷時には、同一画素にこれらのインクを重ねて打ち込むことにより、様々な色を形成していく。インクジェットヘッド11a〜11dには、インクタンクを有するインクカートリッジからインク供給路(いずれも図示せず)を経由してインクが供給されるようになっている。
【0023】
搬送部12は、周回する環状の搬送ベルト15と、搬送ベルト15を周回駆動させる駆動ローラ16と、駆動ローラ16の従動ローラである搬送ベルトローラ17とを備える。搬送ベルト15は、多数の穴が空けられた無端ベルトからなり、図示しない吸引ファンにより空気を穴から吸引することにより発生する負圧で用紙Pを吸着し、用紙Pを矢印Aの方向に搬送する。
【0024】
排紙部5は、インクジェットヘッドユニット11により画像が印刷された用紙Pを収納する。
【0025】
操作パネル部6は、画像形成装置1の上部に設けられ、表示/入力パネル61(図2に示す)と、印刷動作等を開始させるためのスタートキー、印刷動作等を停止させるためのストップキー、印刷枚数等を入力するためのテンキー(いずれも図示せず)等の各種操作キーとを備え、ユーザ操作に基づく操作信号を制御ユニット7に出力する。
【0026】
操作パネル部6の表示/入力パネル61は、前面に配置された感圧式あるいは静電式の透明なタッチパネルと、このタッチパネルの裏面に配置された液晶表示パネル(いずれも図示せず)とを有している。ユーザは、液晶表示パネルの表示画面を見ながら、タッチパネルの表面を指などで直接触れることで各種の設定入力操作等を行うことができる。
【0027】
表示/入力パネル61は、ユーザ操作に応じて、後述する文字優先印刷モード、写真優先印刷モード等の印刷条件を指定する印刷条件指定部として機能する。
【0028】
制御ユニット7は、図2に示すように、メイン制御部71と、画像記憶部72と、インク残量記憶部73とを備える。
【0029】
メイン制御部71は、各種の演算処理やデータの入出力等の処理を実行する図示しないCPU(Central Processing Unit)を有し、CPUが図示しないメモリに記憶された制御プログラムに応じた処理を行うこと等により、画像処理部711、インク消費量算出部712、印刷可否判断部713、領域判別部714、印刷制御部715、駆動制御部716が構成される。
【0030】
画像処理部711は、画像読取部2から出力されたR成分、G成分、およびB成分のデジタル画像信号を、Y成分、M成分、C成分、およびK成分のデジタル画像信号に変換する。そして、画像処理部711は、このY成分、M成分、C成分、およびK成分のデジタル画像信号における各画素データを3ビットのデータに変換し、この3ビットの画素データにより、インクジェットヘッド11a〜11dの各ノズルからインクを吐出する際のインク量を設定する。
【0031】
ここで、3ビットで表される画素データが「000」の場合には、その画素データに対応した画素についてはインクを吐出しないことを示す。画素データが、例えば「001」のように、少なくとも1つのビットが1の場合には、その画素データに対応した画素についてはインクを吐出することを示す。
【0032】
そして、この3ビットの画素データは、上記のようにインクを吐出するか否かを示すだけでなく、吐出するインク量も示す。例えば、画素データが「001」の場合には6plのインクを吐出し、「010」の場合には12plのインクを吐出するといったように、2進数でカウントされるごとに6plずつ増加するようにインク量を設定する。したがって、3ビットの画素データにより、7段階のインク量が設定可能となる。画像処理部711は、予め設定された印刷品質に応じて、各画素に対応して吐出するインク量を設定する。
【0033】
通常印刷を行う場合の印刷品質は、ユーザが操作パネル部6の操作により予め設定した画像濃度等に応じたものであり、その印刷品質に応じて、各画素に対応して吐出するインク量が設定される。
【0034】
また、画像処理部711は、ユーザ操作により文字優先印刷モードまたは写真優先印刷モードが指定された場合、対象領域の画素に対応したインク量の設定を変更する処理を行う。
【0035】
インク消費量算出部712は、画像処理部711によりインク量の設定されたY成分、M成分、C成分、およびK成分の処理済デジタル画像信号に基づき、原稿画像を指定された部数だけ印刷する際に用いる各色のインク消費量を算出する。
【0036】
原稿画像1枚の印刷に用いる各色のインク消費量は、各色成分について、上述のように処理済デジタル画像信号における3ビットの各画素データにより設定されている各画素に応じた吐出インク量を、原稿画像1枚分について合計することにより算出される。複数枚の原稿の場合は、原稿の各ページに対して同様の計算を行い、各色成分について各ページにおけるインク消費量を算出し、それらを合計することで、複数枚の原稿を1部印刷する場合の各色のインク消費量が算出される。さらに、複数部数印刷する場合は、1部印刷する場合の各色のインク消費量に、部数を乗算することにより、指定された部数だけ印刷する際に用いる各色のインク消費量が算出される。
【0037】
印刷可否判断部713は、インク消費量算出部712で算出した各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量とを比較して、指定された部数の印刷が完了可能か否かを判断する。
【0038】
領域判別部714は、原稿画像のデジタル画像信号に基づいて、原稿画像中の文字、イラスト等で構成される文字領域と、写真で構成される写真領域とを判別する。文字領域と写真領域とは、例えば、特開2000−353247号公報に記載された公知の技術を用いて判別することができるため、領域判別の処理内容については説明を省略する。
【0039】
印刷制御部715は、画像処理部711でインク量が設定された処理済デジタル画像信号に基づいて、各インクジェットヘッド11a〜11dのインク吐出動作の駆動を制御することにより、インクジェットヘッドユニット11等で構成される印刷部20における印刷処理を制御する。
【0040】
駆動制御部716は、搬送部12等で構成され用紙Pの搬送を行う搬送駆動部30を動作させる。
【0041】
画像記憶部72は、フレームメモリ721と、ワーキングメモリ722と、駆動メモリ723とを備える。
【0042】
フレームメモリ721は、画像読取部2で読み取られた原稿画像に関するR成分、G成分、およびB成分のデジタル画像信号を、画像1枚分ずつ各成分ごとに記憶する。
【0043】
ワーキングメモリ722は、画像処理部711によりR成分、G成分、およびB成分からY成分、M成分、C成分、およびK成分に変換されたデジタル画像信号を、画像1枚分ずつ各成分ごとに記憶する。また、ワーキングメモリ722は、画像処理部711により3ビットの画素データに変換された処理済デジタル画像信号を、画像1枚分ずつ各成分ごとに記憶する。
【0044】
駆動メモリ723は、ワーキングメモリ722に記憶された3ビットの画素データから構成される処理済デジタル画像信号を記憶する。駆動メモリ723に記憶された処理済デジタル画像信号は、所定のタイミングでインクジェットヘッドユニット11に出力される。
【0045】
インク残量記憶部73は、各色のインクカートリッジにおけるインク残量を記憶する。インク残量は、インクカートリッジが交換されたときに初期値とされ、印刷が行われるごとに、インク消費量算出部712により算出された、その印刷におけるインク消費量をインク残量から減算した値が新たなインク残量としてインク残量記憶部73に記憶される。
【0046】
次に、画像形成装置1の動作について、図3〜図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0047】
画像読取部2により原稿画像の読み取り処理が行われると、ステップS10において、画像処理部711は、画像処理を実行する。この画像処理において、画像処理部711は、画像読取部2から出力された画像を構成するR成分、G成分、およびB成分のデジタル画像信号を、画像1枚分ずつ各成分ごとにフレームメモリ721に記憶する。そして、フレームメモリ721に記憶したR成分、G成分、およびB成分のデジタル画像信号を、Y成分、M成分、C成分、およびK成分のデジタル画像信号に変換し、二値化処理した後、これをワーキングメモリ722に記憶する。
【0048】
また、画像処理部711は、ワーキングメモリ722に記憶したY成分、M成分、C成分、およびK成分のデジタル画像信号における各画素データを3ビットのデータに変換し、3ビットの画素データから構成される処理済デジタル画像信号を、画像1枚分ずつ各成分ごとにワーキングメモリ722に記憶する。前述したように、処理済デジタル画像信号の3ビットの画素データにより、それぞれ対応した画素に対して、通常印刷時に吐出するインク量が設定される。
【0049】
次いで、ステップS20において、インク消費量算出部712は、インク量の設定された処理済デジタル画像信号に基づき、ユーザの操作パネル部6の操作により指定された部数だけ原稿画像を通常印刷する際に用いる各色のインク消費量を算出する。
【0050】
このインク消費量算出処理において、インク消費量算出部712は、各色成分について、上記ステップS10で処理済デジタル画像信号における3ビットの各画素データにより設定されている各画素に応じた吐出インク量を、原稿画像1枚分について合計することにより、原稿画像1枚の通常印刷に用いる各色のインク消費量を算出する。複数枚の原稿の場合は、インク消費量算出部712は、原稿の各ページに対して上記と同様の計算を行い、各色成分について各ページにおけるインク消費量を算出し、それらを合計することで、複数枚の原稿を1部だけ通常印刷する場合の各色のインク消費量を算出する。そして、インク消費量算出部712は、1部だけ通常印刷する場合の各色のインク消費量に、部数を乗算することにより、指定された部数だけ通常印刷する際に用いる各色のインク消費量を算出する。
【0051】
次いで、ステップS30において、印刷可否判断部713は、上記ステップS20においてインク消費量算出部712で算出した各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量とを比較して、指定された部数の通常印刷が完了可能か否かを判断する。
【0052】
ここで、すべての色について、インク残量からインク消費量を差し引いた値が、インクカートリッジの交換が必要となる残量として予め設定された所定量以上である場合、通常印刷が完了可能であると判断し、少なくとも1つの色について、インク残量からインク消費量を差し引いた値が所定量未満である場合、通常印刷が完了不可能であると判断する。完了可能である場合(ステップS30:YES)、ステップS170に進み、完了不可能な場合(ステップS30:NO)、ステップS40に進む。
【0053】
ステップS40では、インク消費量算出部712は、インク量の設定された処理済デジタル画像信号とインク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量とに基づき、通常印刷可能な枚数、および通常印刷完了可能な部数を算出する。
【0054】
この処理において、インク消費量算出部712は、上記ステップS20で説明した処理と同様にして、原稿のページごとに、通常印刷に用いる各色のインク消費量を算出する。また、インク消費量算出部712は、原稿画像を1部だけ通常印刷する際に用いる各色のインク消費量を算出する。
【0055】
1枚だけの原稿の場合、インク消費量算出部712は、その原稿の通常印刷に用いる各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量と、上述の予め設定された所定量とに基づき、各色のインク残量により原稿の通常印刷が何枚分だけ完了可能かを算出する。そして、最も印刷可能枚数が少ない色の印刷可能枚数を、算出目的である通常印刷可能な枚数および部数とする。
【0056】
複数枚の原稿の場合、インク消費量算出部712は、原稿のページ順に各ページの通常印刷に用いる各色のインク消費量を色ごとに加算していき、1ページ分の各色のインク消費量を加算するごとに、そのページまでの通常印刷に用いる各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量と、上述の予め設定された所定量とに基づき、各色のインク残量によりそのページまでの通常印刷が完了可能か否かを判断する。ここで、すべての色について通常印刷が完了可能である場合に、そのページまでの原稿の通常印刷が完了可能であると判断し、少なくとも1つの色について通常印刷が完了不可能である場合、そのページまでの原稿の通常印刷は完了不可能であると判断する。
【0057】
原稿の最終ページまで到達した場合は、最初のページに戻って以上の処理を繰り返し、最初に原稿の通常印刷が完了不可能であると判断されたページの前のページまでの延べページ数を、算出目的である通常印刷可能な枚数とする。
【0058】
また、インク消費量算出部712は、複数枚からなる原稿画像を1部だけ通常印刷する際に用いる各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量と、上述の予め設定された所定量とに基づき、各色のインク残量により原稿の通常印刷が何部分だけ完了可能かを算出する。そして、最も印刷可能部数が少ない色の印刷可能部数を、算出目的である通常印刷完了可能な部数とする。
【0059】
ステップS50では、メイン制御部71は、印刷完了できない場合の印刷条件等をユーザに選択させるための選択画面を表示/入力パネル61に表示させる。
【0060】
ここで表示される選択画面の一例を図6に示す。図6に示すように、選択画面40には、インク残量不足により印刷完了できない旨を表示するメッセージ41と、通常印刷を行うことを指定するための通常印刷選択ボタン42と、画像中の文字領域を優先して印刷する文字優先印刷モードを指定するための文字優先印刷選択ボタン43と、写真領域を優先して印刷する写真優先印刷モードを指定するための写真優先印刷選択ボタン44と、指定された印刷部数のうち通常印刷が可能な部までの通常印刷を行うことを指定するための部分印刷選択ボタン45と、印刷の取り消しを指定するための印刷取消ボタン46とが表示される。なお、部分印刷選択ボタン45において、ステップS40で算出した通常印刷完了可能な部数を表示してもよい。
【0061】
文字優先印刷モードは、文字領域を通常印刷し、この文字領域の通常印刷に用いるインク消費量をインク残量から差し引いた残りの量のインクを用いて写真領域を印刷するモードである。この場合、写真領域については通常印刷の場合より少ないインク量で印刷することになるため、印刷品質が低下する。
【0062】
また、写真優先印刷モードは、写真領域を通常印刷し、この写真領域の通常印刷に用いるインク消費量をインク残量から差し引いた残りの量のインクを用いて文字領域を印刷するモードである。この場合、文字領域については通常印刷の場合より少ないインク量で印刷することになるため、印刷品質が低下する。
【0063】
ユーザは、文字領域は通常の品質で印刷したいが、写真領域は通常より低い品質でもよいので印刷を完了したい場合は文字優先印刷モードを選択し、その逆の場合は写真優先印刷モードを選択することができる。
【0064】
次いで、ステップS60において、メイン制御部71は、ユーザ操作により通常印刷選択ボタン42が選択されたことを示す操作信号が操作パネル部6から入力されたか否かを判断する。通常印刷選択ボタン42が選択された場合(ステップS60:YES)、図4のステップS70に進み、通常印刷選択ボタン42が選択されなかった場合(ステップS60:NO)、ステップS120に進む。
【0065】
図4のステップS70では、画像処理部711は、ワーキングメモリ722に記憶された各成分ごとの処理済デジタル画像信号を駆動メモリ723に記憶する。そして、印刷制御部715は、駆動メモリ723に記憶された処理済デジタル画像信号を所定のタイミングでインクジェットヘッドユニット11に出力し、インクジェットヘッド11a〜11dに用紙Pの搬送速度に同期させた所定のタイミングでインクを吐出させることにより画像を印刷させる。
【0066】
次いで、ステップS80において、印刷制御部715は、ステップS40で算出した印刷可能な枚数の印刷が完了したか否かを判断する。完了した場合(ステップS80:YES)、印刷処理を停止してステップS90に進み、完了していない場合(ステップS80:NO)、ステップS70に戻る。
【0067】
印刷可能な枚数の印刷が完了した状態では、少なくとも1色のインクカートリッジの残量が、交換が必要となる残量として予め設定された所定量にまで減少している。ステップS90では、メイン制御部71は、ユーザにインク残量が少なくなった色のインクカートリッジの交換を促すメッセージを表示/入力パネル61に表示させる。
【0068】
次いで、ステップS100において、メイン制御部71は、ユーザによりインクカートリッジの交換が行われたか否かを判断する。インクカートリッジの交換が行われた場合(ステップS100:YES)、ステップS110に進み、インクカートリッジの交換が行われていない場合(ステップS100:NO)、ステップS100に戻り、インクカートリッジの交換が行われるまで待機する。
【0069】
ステップS110では、インク消費量算出部712は、ワーキングメモリ722に記憶された各成分ごとの処理済デジタル画像信号に基づき、印刷した枚数に応じた各色のインク消費量を算出する。そして、インク消費量算出部712は、算出した各色のインク消費量を、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量から減算し、その結果を新たなインク残量としてインク残量記憶部73に記憶する。インクカートリッジが交換された色については、インク残量記憶部73に記憶されたインク残量を初期値に更新する。その後、ステップS30に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0070】
ステップS60で通常印刷選択ボタン42が選択されなかった場合(ステップS60:NO)、図3のステップS120において、メイン制御部71は、ユーザ操作により文字優先印刷選択ボタン43が選択されたことを示す操作信号が操作パネル部6から入力されたか否かを判断する。文字優先印刷選択ボタン43が選択された場合(ステップS120:YES)、ステップS130に進み、文字優先印刷選択ボタン43が選択されなかった場合(ステップS120:NO)、ステップS200に進む。
【0071】
ステップS130では、領域判別部714は、フレームメモリ721に記憶した原稿画像のデジタル画像信号に基づいて、原稿画像中の文字、イラスト等で構成される文字領域と、写真で構成される写真領域とを判別する。
【0072】
次いで、ステップS140において、インク消費量算出部712は、ステップS130における領域判別部714の領域判別結果、およびワーキングメモリ722に記憶された処理済デジタル画像信号に基づき、原稿画像の文字領域を指定された部数だけ通常印刷する際に用いる各色のインク消費量を算出する。
【0073】
次いで、ステップS150において、印刷可否判断部713は、ステップS140でインク消費量算出部712において算出した文字領域の通常印刷に用いる各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量とを比較して、文字領域の通常印刷が完了可能か否かを判断する。完了可能である場合(ステップS150:YES)、ステップS160に進み、完了不可能である場合(ステップS150:NO)、ステップS190に進む。
【0074】
ステップS160では、画像処理部711は、ワーキングメモリ722に記憶された、インク量の設定された処理済デジタル画像信号に対して、写真領域の画素に対応したインク量の設定を変更する処理を行う。この設定変更処理後のインク量は、写真領域の印刷に使用するインク消費量を減少させ、文字領域の通常印刷に用いる各色のインク消費量を各色のインク残量から差し引いた残りの量のインクにより写真領域を印刷完了することができるように設定される。
【0075】
例えば、写真領域の印刷に使用するインク消費量を減少させるために、画像処理部711は、写真領域の画像を構成する画素を1画素ずつ間引いて印刷するように、3ビットの画素データから構成される各成分の処理済デジタル画像信号において、写真領域の画素については、1画素ごとに画素データが、インクを吐出しないことを示す「000」となるように設定する間引き処理を行う。
【0076】
また、写真領域において、吐出するインク量が多く設定される「101」、「110」、「111」の画素データを「000」に変更するようにしてもよい。あるいは、「001」、「010」、「011」の画素データを「000」に変更するようにしてもよい。また、「111」を「101」に変更し、「110」および「101」を「100」に変更する等してもよい。このように、当初の7段階より少ない段階でインク量を設定するように変更する階調減少処理により、写真領域は通常印刷時よりも低い濃度で印刷される。
【0077】
また、上記の間引き処理と階調減少処理とを併用してもよいし、色ごとに異なる処理を採用してもよい。
【0078】
なお、インク残量によっては、写真領域の印刷に設定するインク量が少なく、写真領域の印刷が非常に薄くなることも有り得るが、優先領域である文字領域の通常印刷が完了できればよいため、写真領域の印刷品質の低下は許容される。また、例えば、写真領域の画素データをすべて「000」として、写真領域を印刷しないようにしてもよい。
【0079】
画像処理部711は、ワーキングメモリ722に記憶された、インク量の設定変更後の各成分ごとの処理済デジタル画像信号を、駆動メモリ723に記憶する。
【0080】
次いで、ステップS170において、印刷制御部715は、駆動メモリ723に記憶された処理済デジタル画像信号を所定のタイミングでインクジェットヘッドユニット11に出力し、インクジェットヘッド11a〜11dに用紙Pの搬送速度に同期させた所定のタイミングでインクを吐出させることにより画像を印刷させる。文字優先印刷モードでは、写真領域の画像は通常印刷時より濃度が薄くなる等するが、文字領域については通常印刷の品質で印刷される。
【0081】
指定された部数の印刷が完了すると、ステップS180において、インク消費量算出部712は、ワーキングメモリ722に記憶された、インク量の設定変更後の各成分ごとの処理済デジタル画像信号に基づき、印刷に用いた各色のインク消費量を算出する。そして、インク消費量算出部712は、算出した各色のインク消費量を、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量から減算し、その結果を新たなインク残量としてインク残量記憶部73に記憶する。
【0082】
ステップS150で文字領域の通常印刷が完了不可能であると判断した場合(ステップS150:NO)、ステップS190において、メイン制御部71は、印刷完了が不可能である旨のメッセージを表示/入力パネル61に表示させる。その後、ステップS50に戻り、メイン制御部71は図6に示す選択画面40を表示/入力パネル61に表示させるが、この際、文字優先印刷選択ボタン43をグレーアウトする等してユーザが選択できないようにする。
【0083】
ステップS120で文字優先印刷選択ボタン43が選択されなかった場合(ステップS120:NO)、ステップS200において、メイン制御部71は、ユーザ操作により写真優先印刷選択ボタン44が選択されたことを示す操作信号が操作パネル部6から入力されたか否かを判断する。写真優先印刷選択ボタン44が選択された場合(ステップS200:YES)、ステップS210に進み、写真優先印刷選択ボタン44が選択されなかった場合(ステップS200:NO)、ステップS260に進む。
【0084】
ステップS210では、領域判別部714は、ステップS130と同様に、原稿画像中の文字領域と写真領域とを判別する。
【0085】
次いで、ステップS220において、インク消費量算出部712は、ステップS210における領域判別部714の領域判別結果、およびワーキングメモリ722に記憶された処理済デジタル画像信号に基づき、原稿画像の写真領域を指定された部数だけ通常印刷する際に用いる各色のインク消費量を算出する。
【0086】
次いで、ステップS230において、印刷可否判断部713は、ステップS220でインク消費量算出部712において算出した写真領域の印刷に用いる各色のインク消費量と、インク残量記憶部73に記憶された各色のインク残量とを比較して、写真領域の通常印刷が完了可能か否かを判断する。完了可能である場合(ステップS230:YES)、ステップS240に進み、完了不可能である場合(ステップS230:NO)、ステップS250に進む。
【0087】
ステップS240では、画像処理部711は、ワーキングメモリ722に記憶された、インク量の設定された処理済デジタル画像信号に対して、文字領域の画素に対応したインク量の設定を変更する処理を行う。この設定変更処理後のインク量は、文字領域の印刷に使用するインク消費量を減少させ、写真領域の通常印刷に用いる各色のインク消費量を各色のインク残量から差し引いた残りの量のインクにより文字領域を印刷完了することができるように設定される。画像処理部711は、上述のステップS160と同様に、間引き処理や階調減少処理を用いてインク量の設定変更を行い、その後、ワーキングメモリ722に記憶された、インク量の設定変更後の各成分ごとの処理済デジタル画像信号を、駆動メモリ723に記憶する。
【0088】
その後、ステップS170に進み、印刷処理およびインク残量更新処理(ステップS180)が実行される。写真優先印刷モードでは、文字領域の画像は通常印刷時より濃度が薄くなる等するが、写真領域については通常印刷の品質で印刷される。
【0089】
ステップS230で写真領域の通常印刷が完了不可能であると判断した場合(ステップS230:NO)、ステップS250において、メイン制御部71は、印刷完了が不可能である旨のメッセージを表示/入力パネル61に表示させる。その後、ステップS50に戻り、メイン制御部71は図6に示す選択画面40を表示/入力パネル61に表示させるが、この際、写真優先印刷選択ボタン44をグレーアウトする等してユーザが選択できないようにする。
【0090】
なお、ユーザが選択できないボタンがグレーアウト表示等されるのは、ステップS190およびステップS250におけるエラー表示に続いてステップS50で選択画面40が表示される場合であり、ステップS40に続いてステップS50で選択画面40の表示が行われる場合は、グレーアウト表示等はされず、ユーザはすべてのボタンを選択できる。
【0091】
ステップS200で写真優先印刷選択ボタン44が選択されなかった場合(ステップS200:NO)、ステップS260において、メイン制御部71は、ユーザ操作により部分印刷選択ボタン45が選択されたことを示す操作信号が操作パネル部6から入力されたか否かを判断する。部分印刷選択ボタン45が選択された場合(ステップS260:YES)、図5のステップS280に進み、部分印刷選択ボタン45が選択されなかった場合(ステップS260:NO)、ステップS270に進む。
【0092】
図5のステップS280では、印刷制御部715は、処理済デジタル画像信号に基づいて、通常印刷処理を実行するように印刷部20を制御する。
【0093】
次いで、ステップS290において、印刷制御部715は、ステップS40で算出した印刷可能な部まで、すなわち、ステップS40で算出した印刷完了可能部数における最終の部の最終ページまでの印刷が完了したか否かを判断する。完了した場合(ステップS290:YES)、図4のステップS90に進み、完了していない場合(ステップS290:NO)、ステップS280に戻る。
【0094】
ステップS260で部分印刷選択ボタン45が選択されなかった場合(ステップS260:NO)、ステップS270において、メイン制御部71は、ユーザ操作により印刷取消ボタン46が選択されたことを示す操作信号が操作パネル部6から入力されたか否かを判断する。印刷取消ボタン46が選択された場合(ステップS270:YES)、そのまま一連の処理を終了する。印刷取消ボタン46が選択されなかった場合(ステップS270:NO)、ステップS60に戻り、ユーザ操作が行われるまで待機する。
【0095】
上記説明のように本実施の形態では、インク残量が不足して通常印刷では印刷を完了できない場合に、印刷対象の画像の文字領域および写真領域のいずれか一方の領域を通常の品質で印刷し、他方の領域は印刷品質を抑えて通常印刷時より少ないインク量で印刷する文字優先印刷モードおよび写真優先印刷モードを設けたので、ユーザの希望する領域の画像は通常の品質で印刷することで、印刷物の画像全体の印刷品質の低下を回避しつつ、使用するインク量を低減して印刷を完了することができる。
【0096】
なお、上記実施の形態では、画像読取部2で読み取った原稿のデジタル画像信号を用いて印刷を行う場合を示したが、外部の装置から送信されたデジタル画像信号に基づいて印刷を行う場合にも本発明は適用可能である。
【0097】
また、上記実施の形態では、色材としてインクを用いるインクジェット方式の画像形成装置について説明したが、色材としてトナーを用いる電子写真式の画像形成装置にも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 画像形成装置
2 画像読取部
3 給紙部
4 プリンタ部
5 排紙部
6 操作パネル部
7 制御ユニット
11 インクジェットヘッドユニット
11a〜11d インクジェットヘッド
20 印刷部
40 選択画面
61 表示/入力パネル
71 メイン制御部
72 画像記憶部
73 インク残量記憶部
711 画像処理部
712 インク消費量算出部
713 印刷可否判断部
714 領域判別部
715 印刷制御部
721 フレームメモリ
722 ワーキングメモリ
723 駆動メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に色材を付着させて画像を印刷する印刷部と、
印刷対象の原稿画像の画像信号に基づいて、原稿画像を予め設定された印刷品質で印刷する通常印刷を行う際に前記印刷部で用いる各色の色材の消費量を算出する色材消費量算出部と、
前記色材消費量算出部で算出した各色の色材の消費量と、各色の色材の残量とを比較して、原稿画像の通常印刷が完了可能か否かを判断する印刷可否判断部と、
前記印刷可否判断部が通常印刷の完了不可能と判断した場合に、ユーザ操作に応じて、原稿画像中の文字領域および写真領域のうち一方の領域を指定する印刷条件指定部と、
前記文字領域および前記写真領域のうち前記印刷条件指定部にて指定された前記一方の領域を通常印刷し、前記一方の領域以外の他方の領域を通常印刷時よりも少ない量の色材で印刷するように前記印刷部を制御する印刷制御部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記印刷制御部は、各色の色材の残量から、前記印刷条件指定部にて指定された前記一方の領域の通常印刷に用いる各色の色材の消費量を差し引いた量の各色の色材により、前記他方の領域を印刷するように前記印刷部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記印刷制御部は、少なくとも1つの色について、前記他方の領域の画像を構成する画素を所定間隔で間引いて印刷するように前記印刷部を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷制御部は、少なくとも1つの色について、前記他方の領域を通常印刷時よりも低い濃度で印刷するように前記印刷部を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記色材消費量算出部は、ユーザ操作に応じて指定された所定部数だけ原稿画像を通常印刷する場合に用いる各色の色材の消費量を算出し、
前記印刷可否判断部は、前記色材消費量算出部で算出した、所定部数だけ原稿画像を通常印刷する場合に用いる各色の色材の消費量と、各色の色材の残量とを用いて、所定部数の通常印刷が完了可能か否かを判断し、
前記印刷条件指定部は、前記印刷可否判断部が所定部数の通常印刷の完了不可能と判断した場合に、所定部数のうち通常印刷が完了可能な部までの通常印刷を行うことを指定可能とされ、
前記印刷制御部は、前記印刷条件指定部にて通常印刷が完了可能な部までの通常印刷を行うことを指定された場合、各色の色材の残量により通常印刷が完了可能な部までの通常印刷を行うように前記印刷部を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−253681(P2010−253681A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−102791(P2009−102791)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】