説明

界面活性剤不含泡沫処方物

本発明は、油相と水相とを含む本質的に乳化剤不含の水中油型エマルションを含む泡沫処方物に関する。特に、本発明は、0.5重量%以下の、好ましくは0.3重量%以下の、より好ましくは0.1重量%以下の従来の乳化剤を含有する、さらにより好ましくは従来の乳化剤不含の泡沫処方物に関する。この数字は、いずれも噴霧剤なしのエマルションのそれぞれの総重量に基づく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来の乳化剤を含まないか、または本質的に含まない水中油型エマルションに基づく化粧品および皮膚科用泡沫処方物に関する。特に、本発明は、泡沫を製造するためにピッカリング(Pickering)エマルションを使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
(エマルション)
用語「エマルション」は一般に、通常は相として表現される、混和性でないかまたは限られた程度にのみ混和性である2つの液体からなる不均一系に関連する。エマルションでは、両方の液体のうちの一方が、微細な液滴の形で他方の液体中に分散している。
【0003】
この2つの液体が水と油であって、この油滴が微細に水中に分散している場合、このエマルションは水中油型エマルション(O/Wエマルション、例えば牛乳)である。O/Wエマルションの基本的特性は、水によって規定される。油中水型エマルション(W/Oエマルション、例えばバター)の場合、反対の原理が当てはまり、この場合はその基本的特性は油によって規定される。
【0004】
ある液体の中での別の液体の持続性のある分散液を得るために、従来の意味のエマルションでは、表面活性剤(乳化剤)の添加が必要である。乳化剤は、空間的に互いに離れている分子の極性部(親水性部)および非極性部(親油性部)からなる両親媒性分子構造を有する。単純なエマルションでは、一方の相の乳化剤のシェルで取り囲まれた微細に分散した液滴は、第2の相中に存在する(W/Oにおける水滴またはO/Wエマルションにおける脂質ベシクル)。乳化剤はその2つの液体間の境界面に配列するため、乳化剤はそれらの相間の表面張力を低下させる。乳化剤は、油/水相の境界に表面膜を形成し、これが液滴の不可逆的結合に対抗する。エマルションを安定化するために、乳化剤の混合物がしばしば使用される。
【0005】
用語「乳化剤」または「従来の乳化剤」は、当該技術分野で公知である。従来の乳化剤は、例えば、刊行物:非特許文献1および非特許文献2に記載されている。
【0006】
従来の乳化剤は、その分子の親水性部に依って、イオン性(アニオン性、カチオン性および両性)ならびに非イオン性乳化剤に分類することができる:
・アニオン性乳化剤の最もよく知られた例は、飽和および不飽和の高級脂肪酸の水溶性のナトリウム塩またはカリウム塩についての従来の名称である石鹸であると考えられる。
・カチオン性乳化剤の重要なメンバーは四級アンモニウム化合物である。
・非イオン性乳化剤の分子の親水性部は、しばしば、グリセロール、ポリグリセロール、ソルビタン、炭水化物またはポリオキシエチレングリコールからなり、エステル結合およびエーテル結合によってその分子の親油性部に連結されていることが最も多い。その親油性部は、典型的には脂肪アルコール、脂肪酸またはイソ脂肪酸からなる。
【0007】
分子の極性部および非極性部の構造およびサイズが変わることによって、乳化剤の親油性および親水性は大きく改変され得る。
【0008】
乳化剤を正しく選択することは、エマルションの安定性にとって非常に重要である。この点において、その系に含有されるすべての化合物の特徴が考慮される必要がある。例えば、スキンケアエマルションの場合には、極性の油成分(例えばUVフィルターなど)は不安定性につながり得る。それゆえ、乳化剤とは別に、例えばエマルションの粘度を上昇させかつ/または保護コロイドとして作用する他の安定剤がさらに使用される。
【0009】
エマルションは、様々な応用分野で使用される化粧品および/または皮膚科用調製物の分野において重要な種類の製品の位置を占める。それゆえ、様々な製品(ローションおよびクリームなど)は、スキンケア用に、特に乾燥肌を再び潤すために利用できる。スキンケアの目的は、日々の洗浄によって引き起こされる脂質および水分の減少分を補うことである。加えて、かかるスキンケア製品は、環境ストレスから(特に日光および風から)保護するはずであり、皮膚の老化を遅らせるはずである。
【0010】
化粧品用エマルションはまた、デオドラントとしても使用される。かかる処方物は、それ自体は臭いがない新しい汗が微生物によって分解されるときに生成する体臭を取り除くために使用される。
【0011】
洗浄用エマルションの形態のエマルションはまた、皮膚および皮膚付属器の洗浄用にも使用される。それらは、洗顔のために、および特に装飾用化粧品を除去するために使用されることが最も多い。かかる洗浄用エマルションは、他の洗浄用調製物(石鹸など)とは対照的に、特に皮膚に対して低刺激性であるという利点を有する。なぜなら、それらは親油性相を醸成する油および/または非極性活性薬剤、例えばビタミンEなどを含有していてもよいからである。
【0012】
(乳化剤不含エマルション)
乳化剤不含エマルションは、特別な形態のエマルションである。これらのエマルションは、より狭義の乳化剤を含まず、すなわち、より高い濃度ではミセルおよび/または他の液晶性凝集体を形成する、低分子量(5000未満の分子量)を有する両親媒性化合物、を含まない。用語「乳化剤」は、当該技術分野での通常の意味で、本願明細書中で使用される。IUPACは、乳化剤の特性を以下のように定義している:乳化剤は表面活性物質である。それらは、好ましくは油相と水相との境界面に配列し、それゆえ、表面張力を低下させる。低濃度では、乳化剤はエマルションの形成を容易にする。加えて、これらの物質は、それらが凝集および/または合体の速度を低下させるため、エマルションの安定性を高め得る。
【0013】
薬理学的エマルションおよび化粧品用エマルションを安定化するために、いわゆる真の乳化剤、すなわち、その構造およびその物理化学的挙動に従うとテンシデ(Tenside)のクラスに属する本願明細書の記載の意味での従来の乳化剤が主に使用される。それらは、両親媒性構造およびミセル会合できる能力を特徴とする。
【0014】
用語「乳化剤不含」は、当該技術分野で確立されている。薬剤師、皮膚科医およびder Gesellschaft fuer Dermopharmazie(http://www.dermotopics.de/german/ausgabe_1_03_d/emulgatorfrei_1_2003_d.htm)の他の専門家の学際的な意見の一致によって合意された用語の定義によれば、より狭義の乳化剤(従来の乳化剤)の代わりに(5000を超える分子量を有する)表面活性高分子によって安定化されている場合、処方物は、「乳化剤不含」と定義することができる。
【0015】
(ピッカリングエマルション)
乳化剤不含エマルションの特別の形態はピッカリングエマルションである。ピッカリングエマルション(固体によって安定化されているエマルション)は、微細に砕かれた固体粒子によって安定化されており、この種のエマルションによって従来の乳化剤の実質的な不使用が可能になる。
【0016】
ピッカリングエマルションでは、固体は油/水境界面に層の形で堆積し、これにより分散した相の接合が防止される。この点で、親水性相および親油性相の両方によって湿潤可能であるべきである固体粒子の湿潤特性は、特に重要である。
【0017】
(泡沫処方物)
化粧品用および/または皮膚科用エマルションの特別の応用形態は、泡沫としての応用である。泡沫処方物は、それらは容易に皮膚上に広がることができるという利点を有する。泡沫のコンシステンシーは快適と感じられ、製品は通常、良好な肌の感じを残す。特に、泡沫の物理的構造は皮膚の保護作用に対して良い方向に作用する。泡沫は、その泡沫を構成する成分の特別の均衡を必要とする複雑な物理的構造をしている。一般に、泡沫は、エマルションまたは水系テンシデ(安定剤)溶液の処方物を噴霧することによって得られる。例えば、噴霧剤を含有するエマルションは耐圧容器から分注される(かかる系もまた文献および特許文献に、エアロゾル泡沫として記載されている)。この場合、エマルションおよび噴霧剤の加圧された混合物は膨張して、小さな泡沫気泡を形成する。具体的には、油溶性気体が溶解している分散した油相が膨張する。しかしながら、泡沫はまた他の系(例えば、ポンプによる噴霧など)によっても形成することができる。
【0018】
使用の際には、均衡をとった泡沫処方物は、膜に匹敵するネットワーク構造を皮膚上に形成する2以上の相の安定な多分散構造を有する。かかるネットワーク構造は、それらは例えば水との接触に対する保護作用を作り上げるが、しかしながら環境との妨げのない気体の交換を可能にするという利点を有する。かかる泡沫では、事実上、不感蒸泄(perspiratio insensibiles)に対する障害はなく、かつ対応する熱の発生はない。従って、保護作用および醸成作用という有利な特性は、一定の発汗と組み合わされる。
【0019】
これまでに公知の泡沫処方物は、エマルションの安定化のため、およびその結果としての泡沫安定性のために役立つ従来のテンシデ/乳化剤を含有する。
【0020】
しかしながら、従来の乳化剤またはテンシデは、スキンケア製品の使用時に刺激を引き起こす(例えば、皮膚バリアの機能傷害またはマヨルカアクネ(Mallorcaakne)など)として何度も明らかにされている。しかしながら、適切な安定剤を加えることは、完全にはなくすことができない。なぜなら、上記の分散系(例えばエマルションなど)は熱力学的に不安定であるからである。
【0021】
上記のピッカリングエマルションは、乳化剤を回避するための1つの選択肢である。特許文献1または特許文献2には、しかしながらローション、クリームおよびジェルの形態でエマルションとして使用されるピッカリングエマルションが記載されている。
【0022】
特許文献3には、特に低粘度を特徴とし、それゆえ、皮膚科用布地にとって適切であるさらなるピッカリングエマルションが記載されている。かかる希薄な流体のピッカリングエマルションでさえ、煙霧を形成して噴霧することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1352639A1号明細書
【特許文献2】独国特許第10162840号明細書
【特許文献3】国際公開第2004/017930号パンフレット
【非特許文献】
【0024】
【非特許文献1】Pflegekosmetik、第4版、Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH、シュトゥットガルト、151−159頁
【非特許文献2】Fiedler Lexikon der Hilfsstoffe、第5版、Editio Cantor Verlag、アウレンドルフ、97−121頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
しかしながら、上記の文献のいずれも乳化剤不含ピッカリングエマルションに基づく泡沫処方物を明記してはいない。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本出願人らは、ピッカリングエマルションが泡沫処方物の基礎成分(Basis)として適切であることを見出した。従って、泡沫処方物の有利な特性がピッカリングエマルションの有利な特性と組み合わされる。特に、泡沫の有利な特性、すなわち物理的構造および簡便な付与、を良好な皮膚との適合性と組み合わせた泡沫処方物は、従来の乳化剤なしで、または非常に少量の従来の乳化剤を用いて生成することができる。この特性の組み合わせによって、泡沫処方物は、敏感なタイプの皮膚用の化粧品および皮膚科用処方物に特に適したものとなる。従って、有利なことに、皮膚への適合性および付与の簡便さが互いに組み合わされる。
【0027】
この点に関して、固体によって安定化されたピッカリングエマルションの泡立ちが安定な泡沫製品につながることは自明ではない、ということが第一に考慮されるべきである。泡沫は、すでに述べたように、例えば噴霧剤をO/Wエマルション系の中に組み込むことにより得られる。分散した油相に溶解した噴霧剤が泡立ちの際に気化する場合、泡沫が形成される(液体中への気体の分散)。分散した油相中に溶解した噴霧剤の泡立ちまたは膨張は、分散した油相の体積膨張(Dilatation)につながる。この点において、境界面での固体のネットワークが体積膨張応力に耐えることができて、泡立ちの際に上記処方物の破壊が起こらないことは、驚くべきことである。
【0028】
このように、本発明は、油相と、水相と、任意に噴霧剤とを含む水中油型のピッカリングエマルションを含む泡沫処方物に関する。特に、本発明は、0.5重量%以下の、好ましくは0.3重量%以下の、より好ましくは0.1重量%以下の従来の乳化剤を含有する、さらにより好ましくは従来の乳化剤不含の泡沫処方物に関する。この数字は、いずれも噴霧剤なしのエマルションのそれぞれの総重量に基づく。
【0029】
さらに、本発明は、泡沫処方物の製造のための、ピッカリングエマルション、特に従来の乳化剤を実質的に不含、または従来の乳化剤不含のピッカリングエマルションの使用に関する。
【0030】
加えて、本発明は、活性薬剤のための担体として、スキンケア薬として、皮膚洗浄用薬剤としてまたは日焼け止め剤としての、ピッカリングエマルションに基づく泡沫処方物の使用に関する。この泡沫処方物は、それゆえ化粧品、医療用製品または医薬組成物として用いることができる。
【0031】
本発明はさらに、ピッカリングエマルションに基づく泡沫処方物の製造方法に関する。この方法は、
a)水中油型のピッカリングエマルションを生成する工程と、
b)このピッカリングエマルションおよび噴霧剤を耐圧容器の中に充填する工程、または
c)このピッカリングエマルションを、このピッカリングエマルションを分注する際に泡沫を生成する耐圧容器以外の容器の中に充填する工程と
を含む。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(定義)
本発明によれば、泡沫処方物は、泡沫の形成のために明らかに適合した処方物、特にエマルションである。特に、この処方物は、噴霧剤と一緒に耐圧容器の中に充填されるか、またはこの処方物/エマルションの分注の際に泡沫の形成を可能にする耐圧容器以外の容器の中に噴霧剤なしで充填されるかのいずれかであってよい。例えば、ポンプによるスプレー容器を使用してよい。
【0033】
本発明によれば、本質的に乳化剤不含のエマルションは、0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下の従来の乳化剤を含有するようなエマルションである。本発明によれば、乳化剤不含エマルションは、従来の乳化剤を含有しないエマルションである。
【0034】
本発明によれば、ピッカリングエマルションは、固体によって安定化されるエマルションである。具体的には、本発明は特に、固体によって安定化される水中油型エマルション(O/Wエマルション)に関する。特に、本発明に係る固体によって安定化されるエマルションは、0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下の、より好ましくは0.1重量%以下の従来の乳化剤を含む。従来の乳化剤を含まない本発明に係るピッカリングエマルションが特に好適である。
【0035】
さらなる態様によれば、従来の乳化剤は、本発明によれば、アニオン性、カチオン性、両性および非イオン性のテンシデである。アニオン性テンシデの典型的なメンバーは、10−40個の炭素原子の鎖長を有する、中和された分枝状および/または非分枝状の、飽和もしくは不飽和の脂肪酸である。カチオン性テンシデの典型的なメンバーは、アンモニウム化合物である。非イオン性テンシデの典型的なメンバーは、典型的には脂肪アルコール、脂肪酸またはイソ脂肪酸からなるその分子の親油性部にエステルおよび/またはエーテル結合によって結合されている、その分子の親水性部(グリセロール、ポリグリセロール、ソルビタン、炭水化物またはポリオキシエチレングリコール)を有する。例えば、10−40個の炭素原子の鎖長および5−100のエトキシ化度を有するポリエトキシ化脂肪酸エステルは、この群に属する。さらに、10−40個の炭素原子の鎖長を有する飽和および/または不飽和、分枝状および/または非分枝状の脂肪アルコールは、非イオン性乳化剤の群に属する。従来の乳化剤は、しばしば組み合わせて使用される。本願明細書の記載の意味での従来の乳化剤は、以下の刊行物で特定される:Pflegekosmetik、第4版、Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH シュトゥットガルト、151−159頁およびFiedler Lexikon der Hilfsstoffe、第5版、Editio Cantor Verlag、アウレンドルフ、97−121頁。
【0036】
本発明のさらなる態様によれば、本発明の意味での従来の乳化剤は、すべて、高濃度ではミセルおよび/または他の液晶性凝集体を形成し得る5000未満の分子量を有する両親媒性化合物である。なおさらなる態様によれば、従来の乳化剤は、すべて、特に保存および使用の従来の温度(例えば室温など)の下では固体またはポリマーとして存在しない表面活性物質である。
【0037】
本発明によれば、固体乳化剤は、親油性および親水性の液体の両方によって湿潤可能である微粒子物質である。この点において、無機固体または有機固体が可能である。さらに、この粒子は、未処理のものであってもよいし、またはコーティングされていてもよい。粒径は、好ましくは1nm−200nmの間、より好ましくは5nm−100nmの間である。
【0038】
(ピッカリングエマルションの組成)
固体乳化剤
適切な固体乳化剤は、親油性および親水性の液体の両方によって湿潤可能である微粒子状の無機または有機の固体である。適切なメンバーは、例えば、二酸化チタン、特にコーティングされた二酸化チタン(例えばEusolex(登録商標)T−2000の名称でMerck KGaAから入手可能であるもの)、酸化スズ(例えばZ−Cote Maxの名称でBASF AGから入手可能であるもの)、二酸化ケイ素、特に高度に分散した二酸化ケイ素、Fe、ビーガム(veegum)、ベントナイトおよびエチルセルロースである。さらに、酸化アルミニウム、ナノ微粒子沈降炭酸カルシウム、石炭、酸化マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、結晶性脂肪アルコールおよび脂肪酸、ポリマー格子(例えばポリスチレンまたはポリメタクリレート)およびポリマー擬似格子を使用することができる。加えて、上述の固体乳化剤の混合物を使用することができる。コーティングされた二酸化チタンまたは酸化スズが好適である。
【0039】
本発明のエマルションは、1重量%を超える固体乳化剤、好ましくは2重量%を超える固体乳化剤、特に2−7重量%の固体乳化剤を含有する。特に好ましい実施形態では、本発明のエマルションは、3−4重量%の固体乳化剤を含有する。この数字は、いずれも噴霧剤なしのエマルションの総重量に対するものである。
【0040】
油相
油相を形成することができる適切な成分は、極性の油および非極性の油またはこれらの混合物から選択してよい。
【0041】
本発明の処方物の油相は、有利には、レシチンの群および脂肪酸トリグリセリドの群から、プロピレングリコールもしくはブチレングリコール、脂肪酸エステルの群から、動物起源または植物起源の天然ワックスの群から、エステル油の群から、ジアルキルエーテルおよび炭酸ジアルキルの群から、分枝状および非分枝状炭化水素およびワックスの群から、ならびに環状および直鎖状のシリコーンオイルの群から選択される
【0042】
特に好適であるのは、トリグリセリド、特にSasol社のMiglyol 812の名称で入手できるカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ならびにさらなる油およびワックス成分とのこれらの混合物である。
【0043】
さらに、特に好適であるのはトリグリセリド、特にSasol社のMiglyol 812/Cognis社のMyritol 312の名称で入手できるカプリル酸/カプリン酸トリグリセリドである。
【0044】
本発明のエマルションは、好ましくは10−50重量%の油相、特に好ましくは25−35重量%の油相を含有する。この数字は、いずれも噴霧剤なしのエマルションの総重量に対するものである。
【0045】
水相
水相は、化粧品用アジュバント、例えば低級アルコール(例えばエタノール、イソプロパノール)、低級ジオールもしくはポリオールおよびそれらのエーテル(例えばプロピレングリコール、グリセロール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびエチレングリコール)、泡沫安定剤およびならびに増粘剤を含有することができる。
【0046】
適切な増粘剤は、水に部分的に可溶であるか、または少なくとも水に対して分散性であって、かつ水系でゲルまたは粘度の大きい溶液を形成するポリマー増粘剤である。それらは、水分子に結合(水和)するか、または他方で、水を含んでそれらの絡み合った(verflochten)高分子の中に封入し、ここでその水の可動性が減少することで、水の粘度を上昇させる。適切なポリマーは、
・修飾された天然物質(セルロースエーテル(例えばヒドロキシプロピルセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテルなど)、
・天然化合物(例えば寒天、カラゲナン、ポリオース、デンプン、デキストリン、ゼラチン、カゼインなど)、
・合成化合物、(例えばビニルポリマー、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミドおよびポリアクリル酸誘導体など)、ならびに
・無機化合物(例えばポリケイ酸および粘土鉱物など)
である。
【0047】
好ましくは、セルロースエーテルが含有される。ヒドロキシプロピルメチルセルロースが特に好適である。
【0048】
本発明のエマルションは、好ましくは(増粘剤の乾燥重量および噴霧剤なしのエマルションの全重量に基づき)0.2−1.5重量%の増粘剤を含有する。特に好適であるのは、0.5−0.8重量%の増粘剤である。
【0049】
活性薬剤
含有される活性薬剤は、皮膚の表面に付与できるすべての活性薬剤およびその混合物から選択してよい。この活性薬剤は、美容的に、または薬理学的に作用することができる。従って、(医療用製品または医薬組成物として用いられるべき)化粧品または皮膚科用泡沫処方物が得られる。さらに、この処方物は、環境の影響に対して皮膚を保護するために用いてもよい。この活性薬剤は、完全に植物起源のものであってもよいし、または合成品であってもよい。活性薬剤の群は、成分の他の群(例えば油成分、増粘剤または固体乳化剤など)と重なり得る。例えば、いくつかの油成分(例えば、多価不飽和脂肪酸を有する油など)はまた、活性薬剤としても作用することができ、または固体乳化剤(例えば、微粒子状二酸化チタン)はUVフィルターとしての役割を果たし得る。その特徴に応じて、これらの物質は、いくつかの群に分類されるべきである。
【0050】
本発明の処方物の活性薬剤は、保湿特性およびバリア強化特性を有する物質(例えば、ヒドロビトン(Hydroviton)、NMFの模倣物、ピロリドン炭酸およびその塩、乳酸およびその塩、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコールならびに尿素など)の群、タンパク質およびタンパク質加水分解物の群の物質(例えばコラーゲン、エラスチンおよび絹タンパク質など)、グリコサミノグリカンの群の物質(例えばヒアルロン酸など)、炭水化物の群の物質(例えば、組成がヒトの角質層の炭水化物混合物に対応するペンタビチン(Pentavitin)など)、ならびに脂質および脂質前駆体(例えばセラミドなど)の群の物質から選択されることが有利である。本発明の意味でのさらなる有利な活性薬剤は、ビタミン(例えばパンテノール(Panthenol)、ナイアシン、α−トコフェロールおよびそのエステル、ビタミンAならびにビタミンC)の群から選択してよい。さらに、抗酸化物質(例えば没食子酸塩(Galate)およびポリフェノール)の群から選択される活性薬剤を使用してもよい。尿素、ヒアルロン酸およびペンタビチンは好適な物質である。
【0051】
皮膚を滑らかにする作用および皮膚再生作用を有する物質(例えばパンテノール、ビサボロール(Bisabolol)および植物ステロール)が活性薬剤として用いられることがさらに好ましい。
【0052】
本発明の意味で有利な活性薬剤はまた、植物および植物エキスである。これらは、例えば、藻類、アロエ、アルニカ、サルオガセ(Bartflechten)、コンフリー、カバノキ、イラクサ、キンセンカ、オーク、ツタ、マンサク、ヘナ、ホップ、カモミール、ラスカス、ペパーミント、マリーゴールド、ローズマリー、セージ、緑茶、ティーツリー、ツクシ、タイムおよびクルミ、ならびにこれらのエキスである。
【0053】
本発明の処方物はさらに、活性薬剤として、合成または天然起源の抗真菌薬および消毒薬/殺菌薬を含有してもよい。
【0054】
さらなる活性薬剤は、グルココルチコイド、抗生物質、鎮痛薬、消炎薬、抗リウマチ薬、抗アレルギー薬、駆虫薬、抗痒疹薬(Antipruriginosa)、乾癬治療薬、レチノイド、局所麻酔薬、静脈治療薬、角質溶解薬(Keratolytika)、充血性物質、冠動脈治療薬(硝酸塩/ニトロ化合物)、抗ウイルス薬(Virusstatika)、細胞分裂阻害剤、ホルモン、創傷治癒を促進する薬剤(例えば成長因子)、酵素製剤および殺虫剤である。
【0055】
ピッカリングエマルションのさらなる成分
上記処方物は、着色料、真珠光沢顔料、香料/香水、日焼け止め剤物質、保存料、錯化剤、抗酸化物質および駆散薬を含有してもよい。
【0056】
ピッカリングエマルションの個々の成分の上記の一覧は、個々の例示された成分は、その様々な特性によっていくつかの群に分類されてもよい、というように考慮されるべきである。
【0057】
噴霧剤
適切な噴霧剤は、例えばNO、プロパン、ブタンおよびi−ブタンである。完成した泡沫処方物は、5−15重量%、好ましくは約10重量%の噴霧剤を含有する。
【0058】
(製造方法)
本発明に係る泡沫処方物は、水中油型のエマルションまたはピッカリングエマルションを準備する工程と、このエマルションまたはピッカリングエマルション、および任意に噴霧剤を任意に加圧された容器に充填する工程とによって調製される。噴霧剤および加圧された容器の代替として、このピッカリングエマルションはまた、噴霧剤がなくてさえもこのピッカリングエマルションを泡沫として分注するのに適した、異なる容器に充填してもよい。
【0059】
具体的に、このピッカリングエマルションは以下の工程で調製される:
1.液体油相を準備する工程と、
2.固体乳化剤の懸濁液を得るために、固体乳化剤(1種または複数種)をこの油相に懸濁させる工程と、
3.水相を準備する工程と、
4.ピッカリングエマルションを得るために、この水相を上記固体乳化剤の懸濁液と均一化する工程。
【0060】
好ましくは、この油相および水相は、50−90℃、好ましくは50−70℃、特に好ましくは約60℃の温度で均一化される。
【0061】
ピッカリングエマルションが増粘剤を含む場合には、以下のさらなる工程が付加されるのが有利である:
5.増粘剤の水溶液を準備する工程と、
6.この増粘剤の溶液をピッカリングエマルションと混合する工程。
【0062】
好ましくは、上記泡沫処方物を生成するために10重量%の噴霧剤がピッカリングエマルションに加えられる。
【実施例】
【0063】
(実施例1)
最初のピッカリングエマルションの組成
10.00gの、Merck KGaA社のEusolex T 2000(アルミナ/シメチコンコーティングされた二酸化チタン)
95.00gの、Sasol社のMiglyol 812(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)
95.00gの水。
【0064】
泡沫処方物の組成
60.00gの最初のピッカリングエマルション
30.00gの、ヒプロメロース水溶液(2%)
10.00gの噴霧剤。
【0065】
最初のピッカリングエマルションの製造
Eusolex T2000を秤量し、実験室用ホモジナイザーに移し、60℃まで加熱したMiglyol 812と1分以内だけ混合し、5分以内だけ均一化した。水を60℃まで加熱し、1000回転/分で1分以内で加えた。この混合物を、3000回転/分で5分間均一化した。
【0066】
泡沫処方物の製造
30.00gのヒプロメロース溶液を、撹拌しながら60.00gの最初のピッカリングエマルションに加えた。次いでヒプロメロースを含有するピッカリングエマルションを、10.00gの噴霧剤とともにアルミニウム製の一体鋳造缶に充填した。
【0067】
泡沫の形成
微細な泡を有する安定なクリーム様の泡沫を、泡沫アプリケータを取り付けた適切な弁によってこの泡沫処方物を耐圧容器から分注して形成した。このクリーム様の泡沫の構造は、この泡沫を皮膚上に均一に分布させるのに十分な時間、維持された。
【0068】
(実施例2)
最初のピッカリングエマルションの組成
10.00gの、Merck KGaA社のEusolex T 2000(アルミナ/シメチコンコーティングされた二酸化チタン)
30.00gの、Cognis社のCetiol V(オレイン酸デシル)
30.00gの、Cognis社のMyritol 318(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)
30.00gのアーモンド油
100.00gの水。
【0069】
キサンタンガム溶液(1%)の組成
1.0gのキサンタンガム
99.00gの水。
【0070】
泡沫処方物の組成
60.00gの最初のピッカリングエマルション
30.00gの、キサンタンガム水溶液(1%)
10.00gの噴霧剤。
【0071】
最初のピッカリングエマルションの製造
Eusolex T 2000を秤量し、実験室用ホモジナイザーに移し、60℃まで加熱したCetiol V、Myritol 318およびアーモンド油の混合物と1分以内だけ混合し、5分以内だけ均一化した。水を60℃まで加熱し、1000回転/分で1分以内で加えた。この混合物を、3000回転/分で5分間均一化した。
【0072】
泡沫処方物の製造
30.00gのキサンタンガム溶液を、撹拌しながら60.00gの最初のピッカリングエマルションに加えた。このキサンタンガム溶液を含有するピッカリングエマルションを、10.00g噴霧剤とともにアルミニウム製の一体鋳造缶に充填した。
【0073】
泡沫の形成
微細な泡を有する安定なクリーム様の泡沫を、泡沫アプリケータを取り付けた適切な弁によってこの泡沫処方物を耐圧容器から分注して形成した。このクリーム様の泡沫の構造は、この泡沫を皮膚上に均一に分布させるのに十分な時間、維持された。
【0074】
(実施例3)
最初のピッカリングエマルションの組成
10.00gの、BASF社のZCote(酸化スズ)
20.00gの、Cognis社のMyritol 318(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)
10.00gの、Cognis社のCetiol V(オレイン酸デシル)
20.00gの、Cognis社のCetiol SN(セチルステアリルイソノナノエート)
20.00gのアーモンド油
120.00gの水。
【0075】
ヒプロメロース溶液(2%)の組成
2.00gのヒプロメロース
5.00gのグリセロール
5.00gの尿素
88.00gの水。
【0076】
泡沫処方物の組成
40.00gの、最初のピッカリングエマルション
52.00gの、ヒプロメロース水溶液(2%)
8.00gの噴霧剤。
【0077】
最初のピッカリングエマルションの製造
ZCoteを秤量し、実験室用ホモジナイザーに移し、Cetiol V、Myritol 318、Cetiol SNおよびアーモンド油の混合物と1分以内だけ混合し、5分以内だけ均一化した。水を、1000回転/分で1分以内で加えた。この混合物を、3000回転/分で5分間均一化した。
【0078】
泡沫処方物の製造
52.00gのヒプロメロース溶液を、撹拌しながら40.00gの最初のピッカリングエマルションに加えた。次いで、このヒプロメロースを含有するピッカリングエマルションを、8.00gの噴霧剤とともにアルミニウム製の一体鋳造缶に充填した。
【0079】
泡沫の形成
微細な泡を有する安定なクリーム様の泡沫を、泡沫アプリケータを取り付けた適切な弁によってこの泡沫処方物を耐圧容器から分注して形成した。このクリーム様の泡沫の構造は、この泡沫を皮膚上に均一に分散させるのに十分な時間、維持された。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の泡沫処方物は、すべての化粧品および皮膚科用(医療用製品または医薬組成物として)目的で用いることができる。例えば、この処方物は、スキンケア薬または皮膚洗浄薬として用いてもよい。さらに、それらは活性薬剤の担体として使用してもよく、医療における皮膚科分野で用いることもできる。特に、上記処方物は日焼け止め剤として用いてもよい。固体乳化剤の多く(例えば二酸化チタンなど)がUVAフィルターおよびUVBフィルターとして有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油相と水相とを含む、本質的に乳化剤不含の水中油型エマルションを含む泡沫処方物。
【請求項2】
前記エマルションが、0.5重量%以下の、好ましくは0.3重量%以下の、より好ましくは0.1重量%以下の従来の乳化剤を含有する、請求項1に記載の泡沫処方物。
【請求項3】
従来の乳化剤を含有しない乳化剤不含エマルションを含む、請求項1または請求項2に記載の泡沫処方物。
【請求項4】
前記エマルションがピッカリングエマルションである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の泡沫処方物。
【請求項5】
前記ピッカリングエマルションが、二酸化チタン、二酸化ケイ素、Fe、酸化亜鉛、ビーガム、ベントナイトおよびエチルセルロース、酸化アルミニウム、ナノ微粒子沈降炭酸カルシウム、石炭、酸化マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、結晶性脂肪アルコールおよび脂肪酸、ポリマー格子(ポリスチレンまたはポリメタクリレートなど)、ならびにポリマー−擬似格子、またはこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の微粒子固体乳化剤を含む、請求項4に記載の泡沫処方物。
【請求項6】
前記ピッカリングエマルションがコーティングされた二酸化チタンまたは酸化亜鉛を含む、請求項4に記載の泡沫処方物。
【請求項7】
前記油相が少なくとも1種のトリグリセリドを含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の泡沫処方物。
【請求項8】
前記トリグリセリドがカプリル酸/カプリン酸トリグリセリドを含む、請求項7に記載の泡沫処方物。
【請求項9】
前記エマルションが少なくとも1種の増粘剤を含む、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の泡沫処方物。
【請求項10】
前記増粘剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項9に記載の泡沫処方物。
【請求項11】
前記エマルションが少なくとも1種の活性薬剤を含有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の泡沫処方物。
【請求項12】
前記活性薬剤が、ヒドロビトン、ピロリドン炭酸およびその塩、乳酸およびその塩、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、尿素、コラーゲン、エラスチン、絹タンパク質、ヒアルロン酸、ペンタビチン、セラミド、パンテノール、ナイアシン、α−トコフェロールおよびそのエステル、ビタミンA、ビタミンC、没食子酸塩、ポリフェノール、パンテノール、ビサボロール、植物ステロール、グルココルチコイド、抗生物質、鎮痛薬、消炎薬、抗リウマチ薬、抗アレルギー薬、駆虫薬、抗痒疹薬、乾癬治療薬、レチノイド、局所麻酔薬、静脈治療薬、角質溶解薬、充血性化合物、冠動脈治療(硝酸塩/ニトロ化合物)、抗ウイルス薬、細胞分裂阻害剤、ホルモン、創傷治癒を促進する薬剤、成長因子、酵素製剤、殺虫剤、ならびに植物系物質(藻類、アロエ、アルニカ、サルオガセ、コンフリー、カバノキ、イラクサ、キンセンカ、オーク、ツタ、マンサク、ヘナ、ホップ、カモミール、ラスカス、ペパーミント、マリーゴールド、ローズマリー、セージ、緑茶、ティーツリー、ツクシ、タイムおよびクルミの植物エキス、またはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の泡沫処方物。
【請求項13】
泡沫処方物の製造のための、ピッカリングエマルションの使用。
【請求項14】
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の泡沫処方物の製造のための、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
活性薬剤のための担体としての、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の泡沫処方物の使用。
【請求項16】
スキンケア薬としての、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の泡沫処方物の使用。
【請求項17】
皮膚洗浄薬としての、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の泡沫処方物の使用。
【請求項18】
日焼け止め剤としての、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の泡沫処方物の使用。
【請求項19】
化粧品、医療用製品または医薬組成物の製造のための、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の泡沫処方物の使用。
【請求項20】
ピッカリングエマルションに基づく泡沫処方物を生成するための方法であって、
a)水中油型のピッカリングエマルションを生成する工程と、
b)前記ピッカリングエマルションおよび噴霧剤を耐圧容器の中に充填する工程、または
c)前記ピッカリングエマルションを、前記ピッカリングエマルションの分注の際に泡沫を生成する、耐圧容器とは異なる容器の中に充填する工程と
を含む、方法。
【請求項21】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の泡沫処方物を生成するための、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ピッカリングエマルションを生成する工程が、以下の
1.液体油相を準備する工程と、
2.固体乳化剤の懸濁液を得るために、前記油相中に1種以上の固体乳化剤を懸濁させる工程と、
3.水相を準備する工程と、
4.ピッカリングエマルションを得るために、前記水相を前記固体乳化剤の懸濁液と均一化する工程と
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記油相および前記水相が、50−90℃の間の温度で均一化される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ピッカリングエマルションが増粘剤を含み、さらに以下の
5.増粘剤の水溶液を準備する工程と、
6.前記増粘剤の溶液を前記ピッカリングエマルションと混合する工程と
を含む、請求項22または請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記泡沫処方物が10重量%の噴霧剤を含む、請求項20から請求項24のいずれか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2010−527332(P2010−527332A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506950(P2010−506950)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/055760
【国際公開番号】WO2008/138894
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(505219912)ノイブルク スキン ケア ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (5)
【氏名又は名称原語表記】NEUBOURG SKIN CARE GMBH & CO.KG
【Fターム(参考)】