説明

発電発光装置および方法

【課題】センサによる検出結果の通知をより効率よく行うことができるようにする。
【解決手段】発電発光タイル10のDSSC112は、太陽光等の、カバー層111を透過する透過光により発電を行う。DSSC12の発電により得られた電力は、DSSC112の下側に設けられた蓄電部114に蓄電される。DSSC112の下側に設けられるLED113は、蓄電部114に蓄電された電力を用いてDSSC112の下で発光する。回路115は、DSSC112の起電力を監視し、その起電力の低減を感知するとLED113を発光させる。LED113が発光することにより、歩行者(人)の存在が、周囲に通知される。本発明は、例えば、発電発光装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電発光装置および方法に関し、特に、センサによる検出結果の通知をより効率よく行うことができるようにした発電発光装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、太陽光発電パネル等を用いて発電を行い、その発電により得られた電力で動作する電子機器が存在する。
【0003】
例えば、太陽電池で充電し、夜間に発光する道路鋲が考えられた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−345522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の道路鋲は、交差点や道路における注意を運転者や歩行者へ喚起するものであり、歩行者の存在を検出し、その検出結果を運転者や他の人へ知らせるという通知機能はなかった。
【0006】
また、特許文献1に記載の道路鋲は、太陽電池の部分が表面の大半を占め、発光部が小さかった。そのため通知性能が極めて低く、センサによる検出結果の通知に用いる等、多様な用途に適用することが困難であった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えばより多様な用途に適用する事ができるように、センサによる検出結果の通知をより効率よく行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面は、光エネルギーを電気エネルギーに変換するとともに、入射光を透過する光発電手段と、前記光発電手段により発電された電力を蓄電する蓄電手段と、前記発電手段の発電により得られる電圧を監視し、前記発電手段が遮光されることにより発生する前記電圧の降下を検出する検出手段と、前記光発電手段の下側に設けられ、前記検出手段により前記電圧の降下が検出された場合、発光する発光手段とを備える発電発光装置である。
【0009】
前記光発電手段に並列に接続され、前記光発電手段の発電により得られる小容量の電力を蓄電する小容量蓄電手段をさらに備えることができる。
【0010】
前記発光手段は、所定の時間発光し、消灯することができる。
【0011】
前記発光手段は、所定の時間発光し、徐々に消灯することができる。
【0012】
前記検出手段は、複数の前記光発電手段の発電により得られる電圧を監視し、各前記光発電手段について前記電圧の降下を検出することができる。
【0013】
複数の前記発光手段による発光をそれぞれ制御し、前記検出手段により前記電圧の降下が検出された前記光発電手段と異なる位置の前記発光手段を発光させる制御手段をさらに備えることができる。
【0014】
前記検出手段による前記電圧の降下の検出の履歴を記憶する記憶手段をさらに有し、前記制御手段は、前記検出手段により前記電圧の降下が検出された前記光発電手段の位置、および、前記記憶手段により記憶される、過去に前記検出手段により前記電圧の降下が検出された前記光発電手段の位置に基づいて、将来、前記電圧の効果が検出される位置を予測し、予測した前記位置の前記発光手段を発光させることができる。
【0015】
前記光発電手段の端子が、ファスナの務歯状に形成され、スライダを用いて他の光発電手段と直列または並列に接続可能とされることができる。
【0016】
前記光発電手段の端子が、球状の凹凸状に形成され、嵌合により他の光発電手段と直列または並列に接続可能とされることができる。
【0017】
他の装置と通信可能な通信手段をさらに備えることができる。
【0018】
本発明の一側面は、また、発電発光装置の発電発光方法であって、光発電手段が、光エネルギーを電気エネルギーに変換するとともに、入射光を透過し、蓄電手段が、発電された電力を蓄電し、検出手段が、発電により得られる電圧を監視し、遮光されることにより発生する前記電圧の降下を検出し、発光手段が、前記光発電手段の下側に設けられ、前記電圧の降下が検出された場合、発光する発電発光方法である。
【0019】
本発明の一側面においては、光エネルギーが電気エネルギーに変換されるとともに、入射光が透過され、発電された電力が蓄電され、発電により得られる電圧が監視され、遮光されることにより発生する前記電圧の降下が検出され、前記電圧の降下が検出された場合、光発電手段の下側で発光される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、発電や発光を行うことができる。特に、センサによる検出結果の通知をより効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】シリコン系太陽電池を用いた発電発光タイルの断面図である。
【図2】シリコン系太陽電池を用いた発電発光タイルの上面図である。
【図3】本発明を適用した発電発光タイルの断面図である。
【図4】本発明を適用した発電発光タイルの上面図である。
【図5】色素増感型太陽電池の主な構成例を示す断面図である。
【図6】本発明を適用した発電発光タイルの主な構成例を示すブロック図である。
【図7】コンデンサについて説明する図である。
【図8】本発明を適用した発電発光タイルの利用例を説明する図である。
【図9】発光制御の例を説明する図である。
【図10】歩行者通知処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明を適用した発電発光タイルの利用例を説明する図である。
【図12】本発明を適用した発電発光タイルの利用例を説明する図である。
【図13】本発明を適用した発電発光タイルユニットの構成例を示すブロック図である。
【図14】本発明を適用した発電発光システムの構成例を示すブロック図である。
【図15】歩行者通知処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図16】歩行者予測通知処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図17】本発明を適用した発電発光タイルの他の構成例を示すブロック図である。
【図18】本発明を適用した発電発光タイルユニットの他の構成例を示す図である。
【図19】発電発光タイルユニットの連結方法の例を示す図である。
【図20】発電発光タイルユニットの連結方法の例を示す図である。
【図21】発電発光タイルユニットの直列接続の例を示す図である。
【図22】発電発光タイルユニットの並列接続の例を示す図である。
【図23】発電発光タイルユニットの直列並列併用接続の例を示す図である。
【図24】本発明を適用した発電発光システムの他の構成例を示すブロック図である。
【図25】発電発光タイルユニットの主な構成例を示すブロック図である。
【図26】通信デバイスの主な構成例を示すブロック図である。
【図27】移動経路案内サーバの主な構成例を示すブロック図である。
【図28】移動経路案内の様子の例を説明する図である。
【図29】移動経路案内処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(発電発光タイル)
2.第2の実施の形態(発電発光システム)
3.第3の実施の形態(発電発光システム)
【0023】
<1.第1の実施の形態>
[シリコン系太陽電池を用いた発電発光タイル]
図1は、シリコン系太陽電池を用いた発電発光タイルの構成を説明するための断面図である。図1に示される発電発光タイル1は、例えば、道路等に設置され、歩行者(人)が発電発光タイル1上に位置すると、発光して人が存在することを周囲の人や車両に通知する装置である。
【0024】
図1に示されるように、発電発光タイル1は、上面となる透明のカバー層11の下にアモルファスシリコン等を用いた、所謂、シリコン系太陽電池(SC12−1乃至SC12−3)が設けられている。以下において、SC12−1乃至SC12−3を互いに区別して説明する必要が無い場合、単にSC12と称する。SC12は、太陽光等の、カバー層11を透過する透過光により発電を行う。つまり、SC12は、カバー層11の透過光を電気エネルギー(電力)に変換する。SC12の発電により得られた電力は、SC12の下側に設けられた蓄電部14に蓄電される。
【0025】
カバー層11の下側には、各SC12と並べられて、LED(Light Emitting Diode)13−1乃至LED13−4が設けられている。以下において、LED13−1乃至LED13−4を互いに区別して説明する必要が無い場合、単に、LED13と称する。LED13は、蓄電部14に蓄電された電力を用いて発光する。LED13から出力された出力光は、カバー層11を透過して発電発光タイル1の周囲に放出される。つまり、LED13は、発電発光タイル1の外部への通知機能として動作する。
【0026】
蓄電部14の下には、発電発光タイル1の動作の制御等を行う電子回路(回路15)が設けられている。
【0027】
発電発光タイル1のカバー層11の上に歩行者(人)の足が位置すると、その足の影となり、SC12へ届く光量が低減する。したがってSC12の発電における起電力が低減する。回路15は、SC12の起電力を監視し、その起電力の低減を感知するとLED13を発光させる。LED13が発光することにより、歩行者(人)の存在が、周囲に通知される。
【0028】
このように発電発光タイル1は、外部からの電力供給を必要とせずに、センサによる検出結果の通知を行うことができる。したがって、発電発光タイル1は、より低コストに歩行者の存在の通知を行うことができる。
【0029】
図2は、この発電発光タイル1を上面からみた上面図である。図2に示されるように、発電発光タイル1には、SC12−1乃至SC12−3、並びに、LED13−1乃至LED13−4が並べて配置される。
【0030】
このように発電発光タイル1は、特許文献1に記載の道路鋲に比べて、発光部(LED13)をより大きくとることができ、通知性能を向上させることができる。つまり、発電発光タイル1は、より効率よく通知を行うことが出来るので、より多様な用途に適用する事ができる。
【0031】
[DSSCを用いた発電発光タイル]
図3は、本発明を適用した発電発光タイルの構成を説明するための断面図である。図3に示される発電発光タイル100は、図1の発電発光タイル1と同様の装置であり、例えば、道路等に設置され、歩行者(人)が発電発光タイル100上に位置すると、発光して人が存在することを周囲の人や車両に通知する。
【0032】
図3に示されるように、発電発光タイル100は、上面となる透明のカバー層111の下に色素増感型太陽電池(DSSC(Dye Sensitized Solar Cell)112−1乃至DSSC112−3)が設けられている。以下において、DSSC12−1乃至DSSC12−3を互いに区別して説明する必要が無い場合、単にDSSC112と称する。
【0033】
DSSC112は、太陽光等の、カバー層111を透過する透過光により発電を行う。つまり、DSSC112は、カバー層111の透過光を電気エネルギー(電力)に変換する。DSSC12の発電により得られた電力は、DSSC112の下側に設けられた蓄電部114に蓄電される。
【0034】
DSSC112は、増感色素を担持させたチタニア多孔質電極と対極との間に電解液を介在させた構造を有し、有機色素を用いて光起電力を得る太陽電池であり、光を透過させることができる。そのため、図3に示されるように、LED113−1乃至LED113−3は、DSSC112−1乃至DSSC112−3の下側に設けられる。以下において、LED113を互いに区別して説明する必要が無い場合、単にLED113と称する。
【0035】
LED113は、蓄電部114に蓄電された電力を用いてDSSC112の下で発光する。LED113から出力された出力光は、DSSC112とカバー層111を透過して発電発光タイル100の周囲に放出される。つまり、LED113は、発電発光タイル100の外部への通知機能として動作する。
【0036】
蓄電部114の下には、発電発光タイル100の動作の制御等を行う電子回路(回路115)が設けられている。
【0037】
発電発光タイル100のカバー層111の上に歩行者(人)の足が位置すると、その足の影となり、DSSC112へ届く光量が低減する。したがってDSSC112の発電における起電力が低減する。回路115は、DSSC112の起電力を監視し、その起電力の低減を感知するとLED113を発光させる。LED113が発光することにより、歩行者(人)の存在が、周囲に通知される。
【0038】
なお、発電発光タイル100には、カバー層111の上にかかる圧力を検出する感圧センサ116が設けられている。つまり、感圧センサ116は、歩行者(人)の足がカバー層111を踏んだことを感知する。回路115は、感圧センサ116によりカバー層111の上に歩行者(人)の足が検出されると、LED113を発光させ、歩行者(人)の存在を、周囲に通知させる。
【0039】
例えば、夜間のように暗い環境下においては、DSSC112による検出が困難になる。そこで、そのような場合、回路115は、歩行者(人)の検出を、感圧センサ116により行うようにする。このようにすることにより、発電発光タイル100は、夜間においても歩行者(人)の存在を検出し、通知することができる。もちろん、DSSC112による検出と、感圧センサ116による検出を併用するようにしてもよい。
【0040】
なお、発電発光タイル100のカバー層111の上面には、LED113の発光を妨げないような位置に、歩行者(人)がカバー層111の上面において滑らないように滑り止め117−1乃至滑り止め117−4が設けられている。以下において滑り止め117−1乃至滑り止め117−4を互いに区別して説明する必要が無い場合、単に滑り止め117と称する。
【0041】
このように発電発光タイル100は、外部からの電力供給を必要とせずに、センサによる検出結果の通知を行うことができる。したがって、発電発光タイル100は、より低コストに歩行者の存在の通知を行うことができる。
【0042】
図4は、この発電発光タイル100を上面からみた上面図である。上述したように、発電発光タイル100の場合、LED113は、全てDSSC112の下に設けられている。つまり、図4においてDSSC112の部分が全て発光部となる。
【0043】
このように発電発光タイル100は、発電発光タイル1よりも発光部(LED13)をより大きくとることができ、通知性能を向上させることができる。つまり、発電発光タイル100は、より効率よく通知を行うことが出来るので、より多様な用途に適用する事ができる。
【0044】
[DSSC]
図5は、図3のDSSC112の構成例を説明するための断面図である。図5に示されるようにDSSC112は、上側のガラス基板111と下側のガラス基板123の間に、TiO2電極121、半導体極の導電性透明電極である白金電極(Pt)122、および、レドックス種を含むイオン液体や有機溶媒をはじめとする電解層等が設けられる
【0045】
TiO2電極121は、基本的には、20-30nm程度のTiO2粒子が用いられた透明性の高い電極である。例えば200-400nm程度の粒子を用いて、光を拡散させたり、遮断したりする。例えば、透明性の高い電極は、20-30nm粒子を4-8um程度で形成する。また、例えば、拡散性を付与してパネル自体が光るようにする(すりガラスのような構造を形成する)ためには、20-30nm粒子:200-400nm粒子=8:2を4-8um程度で形成する。さらに例えば、光を遮断する場合は、200-400nm粒子を4um以上形成する。
【0046】
また、その対極として、白金をアイランド上にFTO上に形成させる(Pt122)。方法は、スパッタ、蒸着等のドライ成膜および白金前駆体溶液を用いたウェット成膜があげられる。例えば、FTO膜上に塩化白金酸のエタノール溶液(H2 PtCl6 :EtOH,0.1wt%)を30mLスプレーで噴霧した後、電気炉にて450℃の温度で30分間焼成することにより白金微粒子を焼結する。生成した粒子は、数nmから数10nmのサイズとなる。
【0047】
以上のように、DSSC112は、任意の透過度で、太陽光やLEDからの出射光を透過させるようにすることができる。
【0048】
[発電発光タイルの構成]
図6は、本発明を適用した発電発光タイル100の主な電気的構成例を示すブロック図である。
【0049】
図6の例において、発電発光タイル100は、4つのDSSC112(DSSC112−1乃至DSSC112−4)が直列に接続されている。このDSSC112の接続数は任意である。また、DSSC112−1乃至DSSC112−4には、それぞれ、コンデンサ131−1乃至コンデンサ131−4が並列に接続される。換言すれば、これらのコンデンサ131−1乃至コンデンサ131−4も互いに直列に接続される。以下において、コンデンサ131−1乃至コンデンサ131−4を互いに区別して説明する必要が無い場合、単にコンデンサ131と称する。コンデンサ131の数は任意である。
【0050】
互いに直列に接続されたDSSC112の両端には、その両端間の電圧をデジタルデータに変換するAD変換部132と、DSSC112が発電により生成した電力を蓄電する蓄電部114が設けられている。
【0051】
蓄電部114は、任意の2次電池若しくはコンデンサにより構成される。蓄電部114に蓄電された電力は、各部の動作に使用される。
【0052】
発電発光タイル100は、さらに、感圧センサ116、制御部140、および出力部142を有する。
【0053】
感圧センサ116は、上述したように発電発光タイル100(カバー層111)の上にかかる圧力を検出することにより、発電発光タイル100(カバー層111)の上の、歩行者(人)の足を検出する。なお、感圧センサ111の代わりに、振動センサを用いるようにしてもよい。
【0054】
制御部140は、発電発光タイル100の各部を制御する。出力部142は、図3のLED113を有する。また、出力部142は、例えば、音声メッセージや音楽等の音声情報を出力するスピーカを有するようにしてもよい。
【0055】
発電発光タイル100は、さらに、入力部141および記憶部143を有するようにしてもよい。
【0056】
入力部141は、例えば、キーボード、マウス、ボタン、若しくはタッチパネルなどの任意の入力デバイスや入力端子等よりなり、ユーザや他の装置等の外部からの情報入力を受け付け、入力された情報を制御部140に提供する。
【0057】
記憶部143は、例えば、フラッシュメモリ等のSSD(Solid State Drive)やハードディスクなどよりなり、制御部140から供給される情報を記憶したり、記憶している情報を制御部140に供給したりする。
【0058】
さらに、発電発光タイル100には、ドライブ145が適宜接続される。ドライブ145には、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア146が適宜装着される。例えば、ドライブ145は、制御部140に制御され、そのリムーバブルメディア146からコンピュータプログラムを読み出し、それを記憶部143にインストールする。
【0059】
[コンデンサ]
次に、図6のコンデンサ131について説明する。図6のコンデンサ131は、DSSC112をセンサとして用いるときの感度調整を行うためのものである。
【0060】
DSSC112と並列にコンデンサ131を接続することで、DSSC112によって発電された電力の一部を蓄えることができる。DSSC112が歩行者(人)の足などによって遮光された場合、DSSC112の発電電圧が減少する。このときコンデンサ131に蓄えられた電力が放電することで、電圧低下を時間的に伸ばすことが可能となる。
【0061】
例えば、図7Aに示されるように、DSSC112のみの場合の、遮光されてからの電圧降下が曲線151のようになるとする。このDSSC112にコンデンサ131を並列に接続することにより、遮光されてからの電圧降下は、曲線152のようになる。つまり、電圧降下が遅延時間τだけ遅延する。
【0062】
なお、この遅延時間τ[sec]は、Cをコンデンサ131の容量[F]とし、RをDSSC112およびコンデンサ131に接続される、配線等の抵抗値とすると、以下の式(1)のように表すことができる。
【0063】
τ=CR ・・・(1)
【0064】
このように電圧低下が遅れると、制御部140による電圧降下の検出感度が鈍ることになる。つまり、コンデンサ131の静電容量等により、DSSC112のセンサとしての感度が調整されることになる。
【0065】
例えば、DSSC112が枯葉などによって一時的に光が遮光された場合、DSSC112の発電電圧が一時的に減少するが、コンデンサ131に蓄えられた電力が放電することで、電圧の一時低下による誤検出を防止することができる。
【0066】
仮に、コンデンサ131が接続されていない場合、例えば、図7Bに示されるように、遮光時間τdark > 検出時間τdetの関係式において誤検出が発生する。
【0067】
これを防止するためには、遮光時間τdark < 検出時間τdet+遅延時間τとなるようなコンデンサを追加する。
【0068】
[応用例1]
以上のような発電発光タイル100は、例えば、図8に示されるように歩行者用道路161等に敷き詰め、歩行者(人)の存在を周囲の人や車両の運転者等に通知する安全用表示機として使用することができる。
【0069】
歩行者162が、発電発光タイル100が敷き詰められた歩行者用道路161を歩くと、上述したように歩行者162が踏んだ発電発光タイル100のLED113が発光する。歩行者162の周囲の人や運転者は、この光により、歩行者162の存在をより容易に把握することができる。
【0070】
特に、夜間や夕方のように、歩行者162が見えづらい状態においては、発電発光タイル100の光が逆に見やすくなり、より有効である。
【0071】
また、特に、車の交通量が多い、歩道の狭い箇所においては、歩行者162の存在を把握できないと危険であるのでより有用である。
【0072】
なお、DSSC112は、多様な色に形成することができるので、例えば、歩道として、違和感のない色調にすることもできる。また、DSSC112を用いることにより、発電発光タイル100の製造コストを低減させることができる。また、発電発光タイル100は、歩行者162に踏まれたときのみ発光するので、常に発光する道路鋲よりも消費電力を低減させることができる。
【0073】
タイルサイズは、10cm-100cm程度が挙げられる、対象とされる歩行者の歩幅と施工コストによって決めることが望ましい。例えば、成人男性を対象とした場合は、約70cm角以下、成人女性を対象にした場合は、約60cm角以下としてもよい。
【0074】
一般的には、子供(一人での外出を考えると対象は小学1年生くらい 平均身長110cmでは、平均歩幅は36-50cm程度となる)では、30cm角以下のパネルサイズが好ましい。一方、あまり小さいタイルを用いると、必要タイル数が増えるためコストが高くなる。通常の歩道であれば、30cm角のタイルが望ましい。
【0075】
なお、歩行者162に踏まれたときのLED113の発光時間を長くすることにより、歩行者162が歩行すると、例えば、図9Aに示されるように、複数の発電発光タイル100が同時に発光するので、歩行者162の存在をより強く通知することができる(歩行者162の存在を認識し易くすることができる)。
【0076】
図9Aにおいて、各四角は、歩行者用道路161に敷き詰められた発電発光タイル100を示しており、四角171乃至四角176は、歩行者162に踏まれて発光した状態の発電発光タイル100を示している。
【0077】
この発光時間は、残したい軌跡の長さによって規定される。軌跡の長さは、1-10m程度が挙げられるが、あまり短いと、他者からの視認性が悪くなる。また、長すぎると、常に発光された状態となり、歩行者の存在の喚起性が弱くなる。好適には、3-5m程度である。例えば、最高速度や横断歩道を示す道路標示は、長さ5mとされており、車からの視認性が高い長さと考えられる。
【0078】
日本人の平均歩行速度は、4km/h, 1.1m/sといわれているため、約5秒点灯させるようにしてもよい。また、歩行者の進行方向を分かりやすくするため、例えば、図9Bに示されるように、発光は時間とともに減衰するようにしてもよい。
【0079】
図9Bにおいて、各四角は、歩行者用道路161に敷き詰められた発電発光タイル100を示しており、四角181乃至四角188は、歩行者162に踏まれて点灯した発電発光タイル100が徐々に消灯していく様子を示している。歩行者162が歩いている場合、歩行者162の現在位置から離れた発電発光タイル100ほど暗くなり、最後に消灯する。
【0080】
このとき、発電発光タイル100が、例えば、点灯してから所定時間かけて減衰するようにしてもよいし、点灯して所定時間経過後、徐々に減衰し、消灯するようにしてもよい。
【0081】
[歩行者通知処理の流れ]
このような歩行者162の通知を行うために制御部140により実行される歩行者通知処理の流れの例を、図10のフローチャートを参照して説明する。
【0082】
歩行者通知処理が開始されると、制御部140は、ステップS101において、DSSC112の電圧や感圧センサ116の出力等のセンサ出力を取得する。ステップS102において、制御部140は、取得したセンサ出力に基づいて、歩行者162の足を検出したか否か(歩行者162に踏まれたか否か)を判定する。足を検出したと判定された場合、制御部140は、処理をステップS103に進める。
【0083】
ステップS103において、制御部140は、出力部142を制御し、LED113を所定時間発光させる。所定時間経過後、さらに、ステップS104において、制御部140は、出力部142を制御し、LED113を徐々に消灯させ、処理をステップS105に進める。
【0084】
また、ステップS102において、足を検出していない(踏まれていない)と判定された場合、制御部140は、処理をステップS105に進める。ステップS105において、制御部140は、歩行者通知処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定された場合、処理をステップS101に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0085】
また、ステップS105において、歩行者通知処理を終了すると判定された場合、制御部140は、歩行者通知処理を終了する。
【0086】
以上のようにすることにより、発電発光タイル100は、LED113の発光量により、歩行者162の存在だけでなく、歩行者162の進行方向も通知することができる。
【0087】
[応用例2]
同様の方法で、例えば、図11に示されるように、発電発光タイル100を防犯用器具として使用することができる。図11の例においては、私有地の門扉190から家194までの飛び石191や玄関敷石192として発電発光タイル100が設置されている。
【0088】
訪問者が門扉190から家194の玄関に向かうために、この飛び石191や玄関敷石192を踏むと、それら(発電発光タイル100)が上述したように発光する。この発光により、家194の住人は、訪問者若しくは私有地への侵入者の存在をより容易に把握することができる。
【0089】
上述した歩行者用道路の場合と同様に、LED113の発光時間を長くすることにより、訪問者若しくは私有地への侵入者がより目立つようにすることができる。
【0090】
[応用例3]
同様の方法で、例えば、発電発光タイル100を、娯楽性を高める器具として使用することができる。例えば、図12Aに示されるように、発電発光タイル100を歩道橋195の階段等に敷き詰め、歩行者が踏むと出力部142のLED113が発光するとともに、出力部142のスピーカから音声が出力されるようにしてもよい。
【0091】
例えば、図12Bに示されるように、歩道橋195の階段の各段の発電発光タイル100から互いに異なる音程の音が出力されるようにし、各段をピアノの鍵盤のようにすることもできる。
【0092】
この場合、発電発光タイル100の発光は、歩行者がどの鍵盤を踏んでいるか(鳴らしているか)を示すものとして利用されるので、発光してから短時間で消灯させるのが望ましい。
【0093】
また、例えば、図12Cに示されるように、発電発光タイル100が点灯してから消灯するまでの時間を長くし、歩行者がどの段まで上ったか(あるいは降りたか)を示すようにしてもよい。
【0094】
このように発電発光タイル100を敷き詰めることにより、歩行者通路(若しくは階段等)に、音や光等で娯楽性を持たせることができる。つまり、これにより、歩行者の興味を誘い、発電発光タイル100が敷き詰められた部分を歩きたいと思わせるようにすることができる。したがって、歩いてもらいたい経路に発電発光タイル100を敷き詰め、このように娯楽性を持たせることにより、歩行者を暗にその経路に誘導することができる。例えば、車道を横断したい歩行者に、歩道橋195を使用するように促すことができる。
【0095】
<2.第2の実施の形態>
[発電発光タイルユニット]
なお、以上のような発電発光タイルにおいて、1つの制御部が制御するDSSCやLEDは複数であってもよく、また、それらを互いに独立して動作させるようにすることもできる。
【0096】
例えば、DSSC112とLED113を用いて発電発光タイルユニットを形成し、1つの制御部で、複数のこのような発電発光タイルユニットの個々の検出や発光を制御するようにしてもよい。
【0097】
図13に示される発電発光タイルユニット200は、DSSC112、LED113、および蓄電部114を1つずつ有し、さらに、制御スイッチ201および抵抗202を有する。DSSC112には、DSSC112において発電された電力を蓄える蓄電部114が並列に接続される。さらにDSSC112の正負両端子間には、制御スイッチ201、抵抗202、およびLED203が直列に接続される。
【0098】
制御スイッチ201は、発電発光タイルユニット200の外部の制御部に制御され、発光素子であるLED113の発光(点灯および消灯)を制御する。抵抗202は、各部に流れる電流を制限するためのものである。
【0099】
例えば、DSSC112が十分に発電している間は、制御スイッチ201が解放され、DSSC112において得られた電力は蓄電部114に蓄電される。例えば人の足などで影になり、DSSC112の電圧が降下すると、制御スイッチ201が短絡され、蓄電部114の電力がLED113に供給され、LED113が発光(点灯)する。
【0100】
なお、上述した発電発光タイル100の場合と同様に、感圧センサ116や振動センサ等、歩行者の足を検出するための他のセンサを設けるようにしてもよい。
【0101】
図14に示される発電発光システム210は、このような発電発光タイルユニット200を複数制御するシステムである。
【0102】
図14に示される発電発光システム210は、4つの発電発光タイルユニット200(発電発光タイルユニット200−1乃至発電発光タイルユニット200−4)を有する。発電発光タイルユニット200−1乃至発電発光タイルユニット200−4は、制御部220により制御される。
【0103】
例えば、発電発光タイルユニット200−1のDSSC112−1、発電発光タイルユニット200−2のDSSC112−2、発電発光タイルユニット200−3のDSSC112−3、の発電の電圧、並びに、発電発光タイルユニット200−4のDSSC112−4は、制御部220により監視される。
【0104】
また、発電発光タイルユニット200−1の制御スイッチ201−1、発電発光タイルユニット200−2の制御スイッチ201−2、発電発光タイルユニット200−3の制御スイッチ201−3、並びに、発電発光タイルユニット200−4の制御スイッチ201−4の短絡・解放は、それぞれ、制御部220に制御される。
【0105】
制御部220は、各DSSC112の発電電圧を監視し、各LED113を自由に発光させることができる。
【0106】
発電発光システム210は、適宜、入力部221、出力部222、および記憶部223を有する。
【0107】
入力部221は、例えば、キーボード、マウス、ボタン、若しくはタッチパネルなどの任意の入力デバイスや入力端子等よりなり、ユーザや他の装置等の外部からの情報入力を受け付け、入力された情報を制御部220に提供する。
【0108】
出力部222は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ、スピーカ、若しくは出力端子などよりなり、制御部220から供給される情報を画像や音声としてユーザに提供したり、所定の信号として他の装置に出力したりする。
【0109】
記憶部223は、例えば、フラッシュメモリ等のSSD(Solid State Drive)やハードディスクなどよりなり、制御部220から供給される情報を記憶したり、記憶している情報を制御部220に供給したりする。
【0110】
さらに、発電発光システム210には、ドライブ225が適宜接続される。ドライブ225には、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア226が適宜装着される。例えば、ドライブ225は、制御部220に制御され、そのリムーバブルメディア226からコンピュータプログラムを読み出し、それを記憶部223にインストールする。
【0111】
制御部220は、電圧低下を検出したDSSC112(足等が検出されたDSSC112)に対して、任意のLED113(足等が検出されたDSSC112の発電発光タイルユニット200以外の発電発光タイルユニット200のLED113を含む)を発光させることができる。
【0112】
例えば、歩行者(人)に踏まれた発電発光タイルユニット200と異なる発電発光タイルユニット200のLED113を点灯させることもできる。
【0113】
[歩行者通知処理の流れ]
その場合の歩行者通知処理の流れの例を図15のフローチャートを参照して説明する。
【0114】
歩行者通知処理が開始されると、制御部220は、ステップS201において、各DSSC112の電圧等のセンサ出力を取得する。ステップS202において、制御部220は、取得したセンサ出力に基づいて、歩行者(人)の足を検出したか否か(歩行者に踏まれたか否か)を判定する。足を検出したと判定された場合、制御部220は、処理をステップS203に進める。
【0115】
ステップS203において、制御部220は、足の検出位置(足を検出した発電発光タイルユニット200)とは異なる、その検出位置に対応する位置(発電発光タイルユニット200)のLED113を所定時間発光させる。所定時間経過後、さらに、ステップS204において、制御部220は、そのLED113を徐々に消灯させ、処理をステップS205に進める。
【0116】
また、ステップS202において、足を検出していない(踏まれていない)と判定された場合、制御部220は、処理をステップS205に進める。ステップS205において、制御部220は、歩行者通知処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定された場合、処理をステップS201に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0117】
また、ステップS205において、歩行者通知処理を終了すると判定された場合、制御部220は、歩行者通知処理を終了する。
【0118】
以上のようにすることにより、発電発光システム210の制御部220は、例えば、歩行者に踏まれている発電発光タイルユニット200の周辺の発電発光タイルユニット200を発光させることができる。このようにすることにより、歩行者に踏まれ、その足によって隠ぺいされている部分を発光させるよりも、歩行者の足の影にならない周辺を発光させることができ、歩行者の存在をより強く周囲に通知することができる(周囲の人間がその歩行者に気づき易くなる)。
【0119】
また、制御部220が、歩行者の現在の検出結果と過去の検出結果とから、歩行者の進行方向を予測し、将来歩行者に踏まれると予測される発電発光タイルユニット200のLEDを点灯させるようにしてもよい。
【0120】
その場合の歩行者予測通知処理の流れの例を図16のフローチャートを参照して説明する。
【0121】
歩行者予測通知処理が開始されると、制御部220は、ステップS221において、各DSSC112の電圧等のセンサ出力を取得する。ステップS222において、制御部220は、取得したセンサ出力に基づいて、歩行者(人)の足を検出したか否か(歩行者に踏まれたか否か)を判定する。足を検出したと判定された場合、制御部220は、処理をステップS223に進める。
【0122】
ステップS223において、制御部220は、今回足が検出された位置(踏まれた発電発光タイルユニット200)と、記憶部223等に保持させていた過去に検出された位置の履歴情報に基づいて、将来の検出位置(例えば次に踏まれる発電発光タイルユニット200)を予測する。
【0123】
例えば、過去の検出位置と今回の検出位置が直線で結ばれる場合、将来の検出位置は、その直線上の、今回の検出位置からみて過去の検出位置とは逆向きに、今回の検出位置と過去の検出位置との距離だけ、今回の検出位置から離れた位置であると予測することができる。
【0124】
ステップS224において、制御部220は、予測した将来の検出位置のLED113を所定時間発光させる。
【0125】
ステップS225において、制御部220は、今回検出された位置を、例えば記憶部223に履歴として記憶し、処理をステップS226に進める。
【0126】
また、ステップS222において、足を検出していない(踏まれていない)と判定された場合、制御部220は、処理をステップS226に進める。ステップS226において、制御部220は、歩行者予測通知処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定された場合、処理をステップS221に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0127】
また、ステップS226において、歩行者予測通知処理を終了すると判定された場合、制御部220は、歩行者予測通知処理を終了する。
【0128】
[遮光物判定]
以上のようにすることにより、発電発光システム210の制御部220は、例えば、歩行者が踏みそうな発電発光タイルユニット200を、歩行者が踏むよりも先に点灯させることができる。このようにすることにより、例えば、娯楽性を向上させたり、案内表示を行ったりすることができる。
【0129】
なお、以上においては、制御部220が、各発電発光タイルユニット200を個別に制御するように説明したが、これに限らず、例えば、図17Aに示されるように、各発電発光タイルユニット200を互いに直列に接続した状態で制御するようにしてもよい。
【0130】
この場合、制御部220は、各DSSC112が直列に接続され、その両端の電圧、すなわち、各DSSC112により発電される電圧の合計値を監視する。
【0131】
例えば、図17Bに示されるように、発電発光タイルユニット200の上に歩行者の足221が乗ると、その足221によりDSSC112が遮光され、そのDSSC112による発電の電圧が降下する。
【0132】
図17Cに示される電流−電圧特性(I-V特性)の曲線231乃至曲線235のように、この電圧の合計値は、影になるDSSC112の数(若しくは面積)に応じて変化する。例えば、4つのDSSC112が発電しているときのI-V特性が曲線231であるとすると、遮光されるDSSC112が1つずつ増えるごとに、I-V特性は、曲線232、曲線233、曲線234、曲線235のように変化する。
【0133】
したがって、電圧降下量を監視することにより、制御部220は、DSSC112がいくつ遮光されたかを判別することができる。制御部220は、この大きさによって遮光しているものが足であるか否かを判別し、足であると判定された場合のみLED113を発光させるようにしてもよい。
【0134】
[発電発光タイルユニット連結方法]
上述した発電発光タイルを複数連結させる方法について説明する。
【0135】
例えば、図18に示されるように、正方形若しくは長方形の発電発光タイルユニット250の4辺に、正の電極(+)と負の電極(−)を2辺ずつ、互いに対向するように設ける。
【0136】
図18の例の場合、発電発光タイルユニット250の、正の電極251と負の電極253とが互いに対向する辺に設けられ、正の電極252と負の電極254とが互いに対向する辺に設けられる。
【0137】
このような構造の発電発光タイルユニット250において、各電極を図19Aに示されるように、ファスナの務歯形状とする。図19Aに示されるファスナ260の務歯261は、発電発光タイルユニット250−1の電極(正極または負極)であり、務歯262は、発電発光タイルユニット250−2の電極(正極または負極)である。このようにすることにより、図19Aに示されるように、発電発光タイルユニット250−1と、発電発光タイルユニット250−2は、スライダ263によって容易に連結することができる。
【0138】
この場合、発電発光タイルユニット250は、直列に(正極と負極とを)接続することもできるし、並列に(正極同士、若しくは、負極同士を)接続することもできる。
【0139】
例えば、図19Bに示されるように、発電発光タイルユニット250−1乃至発電発光タイルユニット250−4をマトリクス状に連結することもできる。この例の場合、発電発光タイルユニット250−1と発電発光タイルユニット250−2、並びに、発電発光タイルユニット250−3と発電発光タイルユニット250−4とが直列に接続され、発電発光タイルユニット250−1と発電発光タイルユニット250−3、並びに、発電発光タイルユニット250−2と発電発光タイルユニット250−4とが並列に接続されている。
【0140】
この場合、発電発光タイルユニット250−1のDSSC112−1、発電発光タイルユニット250−2のDSSC112−2、発電発光タイルユニット250−3のDSSC112−3、および発電発光タイルユニット250−4のDSSC112−4は、図19Cに示されるように、DSSC112−1とDSSC112−2、並びに、DSSC112−3とDSSC112−4とが直列に接続され、DSSC112−1とDSSC112−3、並びに、DSSC112−2とDSSC112−4とが並列に接続されている。
【0141】
このように、端子をファスナ状とすることにより、ユーザは、容易に、複数の発電発光タイルユニット250(DSSC112)を任意に連結させることができる。
【0142】
なお、発電発光タイルユニット250の正負の電極の形状は任意であり、上述したファスナ260状でなくてもよい。例えば図20Aに示されるように、球状の凹凸形状を有するようにしてもよい。
【0143】
図20Aの例においては、正極端子271が球状の凸型に形成され、負極端子272が球状の凹型に形成される。
【0144】
この正極端子271と負極端子272は、図20Bに示されるように、矢印281および矢印282に示されるように互いに押しつけられると、球状の凹凸部が嵌合し、発電発光タイルユニット250が連結される。
【0145】
この状態において、正極端子271と負極端子272は、矢印283および矢印284に示されるように動かすことができる。これにより、発電発光タイルユニット250は、平面的な連結だけでなく、立体的な連結も可能になる。
【0146】
なお、図20Bに示されるように嵌合された状態から、正極端子271と負極端子272を、矢印285および矢印286に示されるように、互いに引き離す方向に引っ張ると、図20Aに示されるように、嵌合されていた正極端子271と負極端子272が分離し、発電発光タイルユニット250同士の連結が解放される。
【0147】
また、図20Cに示されるように、負極並列接続用部材291を用いることにより、負極同士を連結させることができる。また、正極並列接続用部材292を用いることにより、正極同士を連結させることができる。
【0148】
[連結の様子]
発電発光タイルユニット250を直列に連結する様子の例を図21に示す。図21Aにおいては、発電発光タイルユニット250−1の負極端子272と、発電発光タイルユニット250−2の正極端子271とが、互いに直列に連結されている。この場合、発電発光タイルユニット250−1の負極端子272と、発電発光タイルユニット250−2の正極端子271は、図20Aに示されるように嵌合されている。
【0149】
なお、直列接続の両端の電極には、外部の他の装置と接続するための外部端子(外部端子293−1および外部端子293−2)を接続するようにしてもよい。
【0150】
この状態において、図21Bに示されるように、発電発光タイルユニット250−1のDSSC112−1と発電発光タイルユニット250−2のDSSC112−2とが、直列に接続される。
【0151】
また、発電発光タイルユニット250を並列に連結する様子の例を図22に示す。図22Aにおいては、発電発光タイルユニット250−1の負極端子272と、発電発光タイルユニット250−2の負極端子272とが、負極並列接続用部材291を用いて、互いに並列にに連結されている。
【0152】
この場合、発電発光タイルユニット250−1の負極端子272と、発電発光タイルユニット250−2の負極端子272は、図20Cに示されるように、負極並列接続用部材291を介して連結されている。(両電極が負極並列接続用部材291と嵌合されている)。
【0153】
この状態において、図22Bに示されるように、発電発光タイルユニット250−1のDSSC112−1と発電発光タイルユニット250−2のDSSC112−2とが、並列に接続される。
【0154】
さらに、発電発光タイルユニット250をマトリクス状に連結する様子の例を図22に示す。図23Aの例においては、発電発光タイルユニット250−1と発電発光タイルユニット250−2とが、図21の場合と同様に直列に接続されている。同様に、発電発光タイルユニット250−3と発電発光タイルユニット250−4とが、図21の場合と同様に直列に接続されている。
【0155】
また、それと同時に、発電発光タイルユニット250−1と発電発光タイルユニット250−3とが、図22の場合と同様に、負極並列接続用部材291を介して並列に接続されている。同様に、発電発光タイルユニット250−2と発電発光タイルユニット250−4とが、図22の場合と同様に、負極並列接続用部材291を介して並列に接続されている。
【0156】
この状態において、図23Bに示されるように、発電発光タイルユニット250−1のDSSC112−1と発電発光タイルユニット250−2のDSSC112−2とが直列に接続され、発電発光タイルユニット250−3のDSSC112−3と発電発光タイルユニット250−4のDSSC112−4とが直列に接続され、DSSC112−1とDSSC112−3とが並列に接続され、DSSC112−2とDSSC112−4とが並列に接続される。
【0157】
以上のように、発電発光タイルユニットの正極端子および負極端子を、球状の凹凸形状とすることにより、複数の発電発光タイルユニットをより容易に、並列若しくは直列に連結することができる。
【0158】
<2.第2の実施の形態>
[発電発光システム]
なお、発電発光タイルユニットが他の装置と通信を行うことができるようにしてもよい。例えば、発電発光タイルユニットが携帯電話機等の通信デバイスと無線通信を行うことができるようにしてもよい。また、例えば、発電発光タイルユニット同士で有線通信または無線通信を行うことができるようにしてもよい。
【0159】
図24は、本発明を適用した発電発光システムの例を説明する図である。図24に示される発電発光システム300は、移動経路案内サーバ301と、通信デバイス302と、通路に敷き詰められた複数の発電発光タイルユニット303(発電発光タイルユニット303−1乃至発電発光タイルユニット303−5等)を有し、各発電発光タイルユニット303のLEDが発光することにより、通信デバイス302のユーザに対して目的地までの移動経路を案内するサービスを提供する。
【0160】
移動経路案内サーバ301は、地図情報と、各発電発光タイルユニット303の識別情報を記憶する。各発電発光タイルユニット303の識別情報と地図情報とが関連付けられ、個の情報から、各発電発光タイルユニット303がどの位置に設置されているかが識別可能とされている。
【0161】
通信デバイス302は、例えば携帯電話機等よりなり、移動経路案内のサービスを受けるユーザにより操作される。通信デバイス302は、移動経路案内サーバ301と例えば無線通信により通信することができる。また、通信デバイス302は、発電発光タイルユニット303と例えば無線通信により通信することができる。
【0162】
発電発光タイルユニット303は、自分自身の識別情報を記憶する。また、発電発光タイルユニット303は、通信デバイス302と例えば無線通信により通信することができる。さらに、発電発光タイルユニット303は、他の発電発光タイルユニット303と例えば無線通信により通信することができる。なお、発電発光タイルユニット303が、上述した発電発光タイルや発電発光タイルユニット等と同様に発電したり発光したりすることができることは言うまでも無い。
【0163】
目的地までの移動経路案内サービスの提供を望むユーザは、通信デバイス302を操作し、移動経路案内サーバ301と通信させ、目的地を示す情報を提供することにより、移動経路案内サービス提供の要求を行う。
【0164】
移動経路案内サーバ301は、提供された目的地を示す情報に基づいて、現在地からその目的地までの適切な経路を特定する。目的地までの経路が決定すると、移動経路案内サーバ301は、その経路上に設置される発電発光タイルユニット303の識別情報群を通信デバイス302に供給する。
【0165】
通信デバイス302は、そのユーザが居る位置に設置された発電発光タイルユニット303と通信を行い、移動経路案内サーバ301から取得した識別情報群を提供する。
【0166】
発電発光タイルユニット303は、供給された識別情報群に自分自身の識別情報が含まれる場合、LEDを所定時間発光させる。また、発電発光タイルユニット303は、供給された識別情報群を、隣に設置された発電発光タイルユニット303に伝送する。各発電発光タイルユニット303は、以上の処理を繰り返すことにより、識別情報群を各発電発光タイルユニット303に伝送する。
【0167】
このようにして、通路に敷き詰められた発電発光タイルユニット303のうち、現在地と目的地との間に位置する、移動経路案内サーバ301により指定された発電発光タイルユニット303が発光(点灯若しくは点滅)することにより、ユーザに対して目的地まで誘導する経路案内が提供される。
【0168】
[発電発光タイルユニット]
図25は、この場合の発電発光タイルユニット303の主な構成例を示すブロック図である。
【0169】
図25に示されるように、発電発光タイルユニット303は、1つの発電発光タイルユニット200、制御部320、入力部321、出力部322、記憶部323、および通信部324を有する。
【0170】
制御部320は、上述したように他の例と同様に発電発光タイルユニット200の発電や発光を制御する。また制御部320は、入力部321、出力部322、記憶部323、および通信部324を制御する。
【0171】
入力部321は、例えば、キーボード、マウス、ボタン、若しくはタッチパネルなどの任意の入力デバイスや入力端子等よりなり、ユーザや他の装置等の外部からの情報入力を受け付け、入力された情報を制御部320に提供する。
【0172】
出力部322は、CRTディスプレイ、LCD等のディスプレイ、スピーカ、若しくは出力端子などよりなり、制御部320から供給される情報を画像や音声としてユーザに提供したり、所定の信号として他の装置に出力したりする。
【0173】
記憶部323は、例えば、フラッシュメモリ等のSSDやハードディスクなどよりなり、制御部320から供給される情報や、発電発光タイルユニット303の識別情報を記憶したり、記憶している情報を制御部320に供給したりする。
【0174】
通信部324は、例えば、有線LAN(Local Area Network)や無線LANのインタフェースやモデムなどよりなり、インターネットを含むネットワークを介して他の装置との通信処理を行う。例えば、通信部324は、制御部320に制御され、通信デバイス302や他の発電発光タイルユニット303と通信したり、インターネットを含むネットワークを介してコンピュータプログラムを取得し、それを記憶部323にインストールしたりする。
【0175】
さらに、発電発光タイルユニット303には、ドライブ325が適宜接続される。ドライブ325には、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア326が適宜装着される。例えば、ドライブ325は、制御部320に制御され、そのリムーバブルメディア326からコンピュータプログラムを読み出し、それを記憶部323にインストールする。
【0176】
[通信デバイス]
図26は、通信デバイス302の主な構成例を示すブロック図である。
【0177】
図26において、通信デバイス302のCPU(Central Processing Unit)351は、ROM(Read Only Memory)352に記憶されているプログラム、または記憶部363からRAM(Random Access Memory)353にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM353にはまた、CPU351が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0178】
CPU351、ROM352、およびRAM353は、バス354を介して相互に接続されている。このバス354にはまた、入出力インタフェース360も接続されている。
【0179】
入出力インタフェース360には、キーボード、マウスなどよりなる入力部361、CRTやLCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部362、ハードディスクなどより構成される記憶部363、有線や無線のLANインタフェースなどにより構成される通信部364が接続されている。通信部364は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。例えば、通信部364は、移動経路案内サーバ301や発電発光タイルユニット303と通信を行う。
【0180】
入出力インタフェース360にはまた、必要に応じてドライブ365が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア366が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部363にインストールされる。
【0181】
[移動経路案内サーバ]
図27は、移動経路案内サーバ301の主な構成例を示すブロック図である。
【0182】
図27に示されるように、移動経路案内サーバ301は、制御部380、入力部381、出力部382、記憶部383、通信部384、およびドライブ385を有する。
【0183】
制御部380は、移動経路案内サーバ301の各部の動作を制御する。また、制御部380は、移動経路案内サービスの提供に関する処理を実行する。
【0184】
入力部381は、例えば、キーボード、マウス、ボタン、若しくはタッチパネルなどの任意の入力デバイスや入力端子等よりなり、ユーザや他の装置等の外部からの情報入力を受け付け、入力された情報を制御部380に提供する。
【0185】
出力部382は、CRTディスプレイ、LCD等のディスプレイ、スピーカ、若しくは出力端子などよりなり、制御部380から供給される情報を画像や音声としてユーザに提供したり、所定の信号として他の装置に出力したりする。
【0186】
記憶部383は、例えば、フラッシュメモリ等のSSDやハードディスクなどよりなり、地図情報、発電発光タイルユニット303の識別情報、および、移動経路案内サービスの提供を実現するために実行されるプログラムやデータ等を記憶したり、記憶している情報を制御部380に供給したりする。
【0187】
通信部384は、例えば、有線LANや無線LANのインタフェースやモデムなどよりなり、インターネットを含むネットワークを介して他の装置との通信処理を行う。例えば、通信部384は、制御部380に制御され、通信デバイス302と通信したり、インターネットを含むネットワークを介してコンピュータプログラムを取得し、それを記憶部383にインストールしたりする。
【0188】
ドライブ385には、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア386が適宜装着される。例えば、ドライブ385は、制御部380に制御され、そのリムーバブルメディア386からコンピュータプログラムを読み出し、それを記憶部383にインストールする。
【0189】
[移動経路案内サービス]
以上のような構成の各装置が互いに通信を行うことにより、上述したように、ユーザに対して移動経路案内サービスが提供される。
【0190】
例えば図28に示されるように、通路に発電発光タイルユニット303が敷き詰められているとする。ユーザ401が矢印411に示されるような経路の移動を所望し、通信デバイス302を操作すると、通信デバイス302には、移動経路案内サーバ301から、この矢印411に示される経路上に位置する発電発光タイルユニット303の識別情報群が提供される。
【0191】
通信デバイス302は、この識別情報群を、ユーザ401が位置する発電発光タイルユニット303である発電発光タイルユニット421に提供する。発電発光タイルユニット421は、供給された識別情報群に自分自身の識別情報が含まれているので、自ら発光する。それととともに、発電発光タイルユニット421は、その識別情報群を、近隣の他の発電発光タイルユニット303に提供する。
【0192】
このように識別情報群が伝搬され、その識別情報群により指定される、矢印411により示される経路上に設置された発電発光タイルユニット303がそれぞれ発光する。図28の例の場合、発電発光タイルユニット421乃至発電発光タイルユニット431が発光する。
【0193】
このように発電発光タイルユニット303は、1つおきまたは複数おきに発光させるようにしてもよいし、経路上に並ぶ発電発光タイルユニット303を全て発光させるようにしてもよい。また、発光する発電発光タイルユニット303は、1列であってもよいし、複数列であってもよい。
【0194】
さらに、発光の色や明るさは任意である。また、それらが時間的に変化するようにしてもよい。さらに、点滅や、点灯および消灯等の発光パターンも任意であり、時間的に変化させるようにしてもよい。また、案内を受けるユーザ毎に、発光の色や明るさ、若しくは発光パターン等を変えるようにしてもよい。
【0195】
例えば、図28において、矢印412に示されるような経路で進むユーザ402に対しては、発電発光タイルユニット441乃至発電発光タイルユニット445に示されるように、ユーザ401に対する移動経路案内の際の発電発光タイルユニット303の発光色とは異なる色で移動経路案内が行われるようにしてもよい。
【0196】
また、各発電発光タイルユニット303がユーザの位置を検出し、その検出結果を利用して、移動案内に不要な、移動案内を受けるユーザの位置より後ろ(目的地と反対側)の発電発光タイルユニット303は、消灯させるようにしてもよい。
【0197】
このように、発電発光タイルユニット303は、他の装置と通信を行うことにより、他の装置と連携して、センサによる検出結果の通知をより効率よく行うことができ、より多様な用途に利用することができる。
【0198】
[移動案内処理の流れ]
図29のフローチャートを参照して移動案内処理の流れの例を説明する。移動案内処理が開始されると、ユーザが位置する発電発光タイルユニット303は、ステップS341において、通信デバイス302と通信を行い、自分自身の識別情報であるタイルIDを提供する。このタイルIDは、ユーザの現在位置を示す情報となる。
【0199】
通信デバイス302は、ステップS321において、そのタイルIDを取得すると、ステップS322において、通信デバイス302は、供給されたタイルIDとユーザが入力した目的地を示す情報とを移動経路案内サーバ301に提供する。
【0200】
移動経路案内サーバ301は、ステップS301において、そのタイルIDと目的地を示す情報とを取得すると、ステップS302において、ユーザの現在位置から目的地までの移動経路を特定する。ステップS303において、移動経路案内サーバ301は、目的地までの移動経路上に位置する発電発光タイルを特定し、そのタイルID(タイルID群)を通信デバイス302に提供する。
【0201】
通信デバイス302は、ステップS323において、そのタイルID群を取得すると、ステップS324において、そのタイル群を、ユーザが位置する発電発光タイルユニット303に提供する。
【0202】
ユーザが位置する発電発光タイルユニット303は、ステップS342において、そのタイルID群を取得する。ステップS343において、ユーザが位置する発電発光タイルユニット303は、そのタイルID群を、他の発電発光タイルユニット303に提供する。
【0203】
タイルID群に自分自身の識別情報が含まれる場合、発電発光タイルユニット303は、ステップS344において、所定時間発光する。
【0204】
同様に、ユーザが位置する発電発光タイルユニット303の近隣の発電発光タイルユニット303は、ステップS361において、タイルID群を取得すると、ステップS362において、そのタイルID群を、他の発電発光タイルユニット303に提供し、タイルID群に自分自身の識別情報が含まれる場合、ステップS363において、所定時間発光する。
【0205】
このような処理が各発電発光タイルユニット303において実行され、タイルID群が伝送される。
【0206】
そして、タイルID群に自分自身の識別情報も含まれず、かつ、他に伝送すべき発電発光タイルユニット303が存在しない場合、発電発光タイルユニット303は、ステップS381において、他の発電発光タイルユニット303から供給されたタイルID群を取得し、処理を終了する。
【0207】
このように、発電発光タイルユニット303は、他の装置と通信を行うことにより、他の装置と連携して、センサによる検出結果の通知をより効率よく行うことができ、より多様な用途に利用することができる。
【0208】
なお、発電発光タイルユニット303は、発電素子としてDSSCを用いているので、屋内光により発電した電力でも十分に動作することができる。つまり、この移動経路案内サービスは、例えば、病院や公共施設等のような屋内において提供することができる。
【0209】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0210】
上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0211】
この記録媒体は、例えば、図6に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc - Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、若しくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア146により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されている記憶部143に含まれるハードディスクなどにより構成される。
【0212】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0213】
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0214】
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成が、複数の装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成が、まとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成が付加されるようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部が他の装置(または他の処理部)の構成に含まれるようにしてもよい。つまり、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0215】
100 発電発光タイル, 112 DSSC, 113 LED, 114 蓄電部, 140 制御部, 200 発電発光タイルユニット, 210 発電発光システム, 220 制御部, 250 発電発光タイルユニット, 260 ファスナ, 271 正極端子, 272 負極端子, 300 発電発光システム, 301 移動経路案内サーバ, 302 通信デバイス, 303 発電発光タイルユニット, 324 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光エネルギーを電気エネルギーに変換するとともに、入射光を透過する光発電手段と、
前記光発電手段により発電された電力を蓄電する蓄電手段と、
前記発電手段の発電により得られる電圧を監視し、前記発電手段が遮光されることにより発生する前記電圧の降下を検出する検出手段と、
前記光発電手段の下側に設けられ、前記検出手段により前記電圧の降下が検出された場合、発光する発光手段と
を備える発電発光装置。
【請求項2】
前記光発電手段に並列に接続され、前記光発電手段の発電により得られる小容量の電力を蓄電する小容量蓄電手段をさらに備える
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項3】
前記発光手段は、所定の時間発光し、消灯する
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項4】
前記発光手段は、所定の時間発光し、徐々に消灯する
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項5】
前記検出手段は、複数の前記光発電手段の発電により得られる電圧を監視し、各前記光発電手段について前記電圧の降下を検出する
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項6】
複数の前記発光手段による発光をそれぞれ制御し、前記検出手段により前記電圧の降下が検出された前記光発電手段と異なる位置の前記発光手段を発光させる制御手段をさらに備える
請求項5に記載の発電発光装置。
【請求項7】
前記検出手段による前記電圧の降下の検出の履歴を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記検出手段により前記電圧の降下が検出された前記光発電手段の位置、および、前記記憶手段により記憶される、過去に前記検出手段により前記電圧の降下が検出された前記光発電手段の位置に基づいて、将来、前記電圧の効果が検出される位置を予測し、予測した前記位置の前記発光手段を発光させる
請求項6に記載の発電発光装置。
【請求項8】
前記光発電手段の端子が、ファスナの務歯状に形成され、スライダを用いて他の光発電手段と直列または並列に接続可能とされる
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項9】
前記光発電手段の端子が、球状の凹凸状に形成され、嵌合により他の光発電手段と直列または並列に接続可能とされる
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項10】
他の装置と通信可能な通信手段をさらに備える
請求項1に記載の発電発光装置。
【請求項11】
発電発光装置の発電発光処理において、
光発電手段が、光エネルギーを電気エネルギーに変換するとともに、入射光を透過し、
蓄電手段が、発電された電力を蓄電し、
検出手段が、発電により得られる電圧を監視し、遮光されることにより発生する前記電圧の降下を検出し、
発光手段が、前記光発電手段の下側に設けられ、前記電圧の降下が検出された場合、発光する
発電発光方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−22948(P2012−22948A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−161258(P2010−161258)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】