説明

皮膚疾患治療用エピナスチン含有医薬組成物

本発明は、皮膚疾患治療用新規医薬組成物に関する。この組成物は、薬学的活性化合物として抗ヒスタミン性有効量のエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩、並びに-S-又は-SH基の生物学的活性のあるドナーとしての1種以上のイオウ含有アミノ酸又はペプチド、少なくとも1種のビタミンB群、少なくとも1種の抗酸化特性を有するビタミン、及び消炎性-有効量の消炎性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する。この組成物は、医薬として許容できる添加剤も含有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚疾患治療用新規医薬組成物に関する。これらの組成物は、薬理活性化合物として、抗ヒスタミン性有効量のエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩、並びにa)-S-又は-SH基の生物学的活性のあるドナーとしてのイオウ含有アミノ酸又はペプチド、b)ビタミンB群、c)抗酸化特性を有するビタミン、及びd)消炎性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の更なる化合物を含有する。これらの組成物は、医薬として許容できる添加剤、担体及び賦形剤も含有することができる。
本発明は、蕁麻疹、湿疹、及び皮膚刺激などの皮膚疾患に由来した掻痒(痒み)の治療のための、これらの組成物の使用にも関する。
驚くべきことに、本発明において説明された組成物は、アレルギー反応に関連する皮膚疾患の治療において高い効果を示す。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
近年、アレルギー反応に関連する皮膚疾患の発症件数は、食事の変化、生活スタイルの変化、大気汚染、多くの環境の悪化による環境化学物質への曝露の増加、社会生活のストレスなどのために増加している。中でもこれらのアレルギー反応は、蕁麻疹、湿疹、皮膚刺激、及び皮膚炎に加え、掻痒、痒疹、尋常性乾癬などにより代表される痒みを伴う皮膚疾患である。
蕁麻疹は、膨疹と同義語であるが、これは一過性の浮腫である。本疾患は、皮膚の痒み感の突然の発生、それに続く膨疹(weal)のような良く限定された発疹腫脹の発症、及び引っ掻きにより増悪した爪板から掌サイズへの成長により特徴付けられる。これらの症状は、数分から数時間以内に消散し、いかなる皮膚障害も残さないことがあるが、発疹への発症のエピソードは恐らく再発するであろう。蕁麻疹の原因は、自己感作、月経困難、妊娠、食品、医薬品及び昆虫の刺傷に関連した感作、熱刺激、冷刺激、機械的刺激及び光に対する異常な反応、細菌感染症に対する遠隔反応、胃腸疾患、肝疾患及び腎疾患、内分泌障害の関与、並びに精神的要因を含み得る。
【0003】
湿疹又は皮膚炎は、皮膚の炎症反応を特徴とする最も主要な皮膚疾患である。湿疹及び皮膚炎は、まとめて湿疹性皮膚炎群と称されることが多い。これらの疾患は、外部刺激(多くの化学物質、香料、金属、洗剤、医薬品、植物、細菌、昆虫、太陽光、熱さ、冷たさ、乾燥)、内部異常(発汗、異常な皮脂分泌、異常な角化症のような局所的異常、並びにアトピー素因、感染部位、消化器系障害、腎機能不全、内分泌異常のような全身の異常)、並びに体調により引き起こされた病理的相互作用により引き起こされることが多い。湿疹性皮膚炎群は、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、貨幣状湿疹、自己感作性皮膚炎、及び限局性神経皮膚炎ビダールを含む。
主婦湿疹、進行性手掌足底角化症、おむつ皮膚炎、及び光接触皮膚炎は、非定型接触皮膚炎として分類されている。加えて、この群は、びまん性神経皮膚炎、うっ血性皮膚炎、湿疹様感染性皮膚炎、及び口周囲の皮膚炎を含む。これは広範に、放射線皮膚炎、熱傷(火傷)、及び凍傷を含む。
【0004】
掻痒は、みかけは正常な皮膚の痒み感(痒み)を特徴とする疾患である。一連の罹患した病巣は、掻痒を、汎発性掻痒と局所的掻痒に分ける。この疾患は、様々な原因に由来し、全身疾患の症状として発症することが多い。
痒疹は、際だった痒みを示し、かつ慢性又は再発性疾患に進行する丘疹又は蕁麻疹-様結節であり、並びに小児ストロフルス、苔癬様蕁麻疹、夏季痒疹、急性単純性痒疹を含む急性痒疹、亜急性単純性痒疹のような亜急性痒疹、並びに多形慢性痒疹、結節性痒疹、ヘブラ痒疹、及び慢性単純性痒疹を含む慢性痒疹に広く分類される。病理進行の機序は明らかではない。急性痒疹における昆虫の刺傷、並びに慢性痒疹における糖尿病、肝障害、白血病、ホジキン病、内臓癌、及び多血症は、原因と考えられる。
【0005】
尋常性乾癬は、炎症性皮膚疾患であり、表皮肥厚及び炎症細胞浸潤の組織学的特徴を示す。発疹は典型的には、特に機械的圧迫に接触するような、頭部、四肢の伸展側(extension side)、及び体幹の一部に発症し、そのほぼ半分において掻痒が認められる。免疫学的異常は、疾患の原因と考えることができる。
原因抗原を除去するといった環境の改善が、これらの皮膚疾患、特にアレルギー性皮膚疾患の最も重要な治療であることが強調されている。それにもかかわらず、既に検証したように、病因は複雑であり、その結果同定することは誤りを免れない。結果的に、抗ヒスタミン化合物を組合せた組成物が、皮膚疾患により生じた痒み感を含むこれらの症状の治療の選択肢とされることが頻繁である。
【0006】
エピナスチンをビタミンB群と組合せて含有する組成物が、既に説明されている。薬理活性化合物としてのロキソプロフェンナトリウム、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エピナスチン、dl-塩酸メチルエフェドリン、塩酸アンブロキソール、無水カフェイン、ビタミンB1硝酸塩、及びビタミンB2と組合せた、風邪及び鼻炎のための液体型製剤は、日本国特許公開公報である特開JP2001-199882Aの実施例4に開示されている。
薬理活性化合物としてのロキソプロフェンナトリウム、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エピナスチン、dl-塩酸メチルエフェドリン、塩酸アンブロキソール、無水カフェイン、ビタミンB1硝酸塩、及びビタミンB2と組合せた、風邪のための液体型製剤は、日本国特開JP2001-172175Aの実施例4に開示されている。
【0007】
薬理活性化合物としてのイブプロフェン、塩酸エピナスチン、ノスカピン、リン酸ベンプロピレン、塩酸アンブロキソール、塩酸トリメトキノール、無水カフェイン、ビタミンB1硝酸塩、及びビタミンB2と組合せた錠剤型鎮咳薬は、日本国特開JP10-017473Aの実施例4に開示されている。
前述の実施例は、エピナスチン、ビタミンB1、ビタミンB2などの組合せ医薬品である。これらの医薬品は全て、風邪治療薬である。
従って、アレルギー反応に関連する皮膚疾患の治療におけるエピナスチンとビタミンB群の組合せの使用には、新規性がある。
【0008】
エピナスチンを抗酸化特性を有するビタミン類と組合せて含有する組成物も、既に説明されている。薬理活性化合物として、アセトアミノフェン、リン酸ジメモルファン、塩酸エピナスチン、dl-塩酸メチルエフェドリン、塩酸ブロモヘキシン、塩化リゾチーム、無水カフェイン、及びビタミンCにより構成された液体鎮咳薬も、JP2001-097856Aの実施例5に開示されている。
薬理活性化合物として、ナプロキセン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エピナスチン、dl-塩酸メチルエフェドリン、塩酸ブロモヘキシン、塩化リゾチーム、無水カフェイン、及びビタミンCにより構成された液体鎮咳製剤も、JP2000-344682Aの実施例29に開示されている。
薬理活性化合物として、フェノプロフェン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エピナスチン、dl-塩酸メチルエフェドリン、塩酸ブロモヘキシン、塩化リゾチーム、無水カフェイン、及びビタミンCにより構成された鎮咳作用を有する液体医薬組成物は、JP11-071281Aの実施例5に開示されている。
薬理活性化合物として、フェノプロフェン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エピナスチン、dl-塩酸メチルエフェドリン、塩酸アンブロキソール、無水カフェイン、及びビタミンCを含有する液体咳止め用医薬品は、JP11-071281Aの実施例5に開示されている。
【0009】
エピナスチン及び抗酸化特性を有するビタミンを含有するこれらの医薬品は全て、鎮咳去痰薬及び風邪治療薬である。皮膚疾患治療のためのこれらの使用は、明らかにされていない。
エピナスチンを、消炎剤と組合せて含有する組成物は既に開示されている。薬理活性化合物として、塩酸フェニレフリン、塩酸エピナスチン、ヨウ化イソプロパミド、グリチルリチン酸二カリウム、塩酸リドカイン、及び無水カフェインで構成された錠剤製剤は、JPH10-298107Aの実施例3に開示されている。
この例は、エピナスチン及びグリチルリチン酸二カリウムなどで構成された併用薬剤である。この薬剤は、気道の過分泌に対する極めて強力な抑制作用を有するか又は風邪症状の治療薬であるが、皮膚疾患の治療用ではない。
【発明の開示】
【0010】
[発明の目的]
本発明の目的は、効果的改善を実現するためにその重大な効用を発揮する皮膚疾患治療のための組成物を提供することである。加えて本発明は、掻痒を随伴する皮膚疾患、特に痒み感を伴う蕁麻疹、湿疹、皮膚の張り(fit)、皮膚炎、掻痒、発疹、及び尋常性乾癬の症状の著しい改善のために有効性の高い医薬化合物を使用することによる、皮膚疾患治療用組成物を提供することを意図している。
【0011】
[発明の説明]
本発明は、皮膚疾患治療用医薬組成物に関し、ここでこれらの組成物は、薬理活性化合物として抗ヒスタミン性有効量のエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩、並びにa)イオウ含有アミノ酸又はペプチド、b)ビタミンB群、c)抗酸化特性を有するビタミン、及びd)消炎性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の更なる化合物を含有する。好ましくは抗酸化特性を有するビタミンは、フリーラジカル掃去剤である。
エピナスチンである(±)3-アミノ-9,13b-ジヒドロ-1H-ジベンズ[c,f]イミダゾ[1,5-a]アゼピン、それらの塩酸塩は、各々、H1-抗ヒスタミン特性を有する薬物である。これは、主に眼及び鼻粘膜のアレルギー反応を治療するために使用されている。
本発明の全ての組成物において、エピナスチンは、好ましくは、塩酸塩、臭化水素酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、スルホン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、硫酸塩及びリン酸塩などの塩の形をとる。遊離塩基であることもできる。好ましくは、塩酸エピナスチンである。
【0012】
エピナスチン又はそれらの薬理学的に許容できる塩の量は、適用経路によって決まる。
経口適用の場合、成人一日用量は、塩酸エピナスチン相当量で2〜20mgであり、好ましくは5〜15mg、更により好ましくは7.5〜12.5mgである。好ましくは、この量は、錠剤のような、1個又は複数の単位剤形で投与される。
局所適用の場合、塩酸エピナスチン相当量で、1〜50mg/g組成物、好ましくは2〜30mg/g組成物、更により好ましくは5〜15mg/g組成物である。
【0013】
本発明のひとつの態様において、本発明の皮膚疾患治療用医薬組成物は、エピナスチン及びイオウ含有アミノ酸又はペプチドを含有する。
イオウ含有アミノ酸又はペプチドは、-S-又は-SH基の生物学的活性のあるドナーとして作用しなければならない。イオウ含有アミノ酸は、酵素活性を維持するか又は活性化し、これによりSH基が関与している生化学反応を働かせることが知られている。
本発明の状況において、イオウ含有アミノ酸又はペプチドは、そのようなものとして、又は医薬として許容できる塩の形もしくはそれらの誘導体において使用することができる。
【0014】
これらのイオウ含有アミノ酸又はペプチドの例は、システイン、メチオニン、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、グルタチオン、シスチン、ホモシステイン、ホモシスチン、システインスルフィン酸、ランチオニン、それらの混合物に加え、それらの医薬として許容できる塩又は誘導体を含む。前述のチオール基を有する化合物のいずれかの混合したジスルフィドを使用することも可能である。しかしこれらのジスルフィドの中で、均質なジスルフィドが好ましい。これらの酸の1種以上の使用が好ましく、特にシステイン、メチオニン、タウリン及びグルタチオンに加え、それらの医薬として許容できる塩又は誘導体が好ましい。
【0015】
イオウ含有アミノ酸の量は、種類、選択された組合せ、及び適用経路に応じて変動する。
経口適用について、成人の一日用量は5〜10000mgの範囲であり、局所適用については、0.01〜200mgの範囲である。
L-システインは、本発明の状況において使用するのに好ましいイオウ含有アミノ酸のひとつである。経口適用について、成人の一日用量は通常、5〜1000mgの範囲であり、好ましくは10〜480mgの範囲であり、より好ましくは20〜240mgの範囲である。
局所適用について、投与量は、最大200mg/g組成物、好ましくは0.01〜50mg/g組成物、より好ましくは0.1〜15mg/g組成物である。
L-メチオニンは、経口製剤中で、成人の一日用量0.5〜5000mg、好ましくは1〜3000mg、より好ましくは2〜1000mgで使用される。
局所適用について、投与量は、最大200mg/g組成物、好ましくは0.01〜50mg/g組成物、より好ましくは0.1〜15mg/g組成物である。
【0016】
アミノエチルスルホン酸はタウリン又は2-アミノエチルスルホン酸としても知られているが、これは経口適用される場合、成人の一日用量は5〜10000mg、好ましくは25〜5000mg、より好ましくは30〜3000mgである。
局所適用については、投与量は最大200mg/g組成物、好ましくは0.01〜50mg/g組成物、より好ましくは0.1〜15mg/g組成物である。
グルタチオンは、γ-L-グルタミル-L-システイニル-グリシンでもあり、これは経口適用される場合、成人の一日用量は、5〜1000mg、好ましくは25〜600mg、より好ましくは50〜300mgである。
局所適用について、投薬量は、最大200mg/g組成物、好ましくは0.01〜50mg/g組成物、より好ましくは0.1〜15mg/g組成物である。
【0017】
エピナスチン及びイオウ含有アミノ酸又はペプチドの用量設定は、年齢、体重、及び発現している症状を反映することができる。
エピナスチン及びイオウ含有アミノ酸又はペプチドは、ひとつの医薬調製物中に一緒に組合せるか、又はこれらふたつの成分を、ふたつの医薬調製物中に互いに個別に製剤し、その後一緒に又は短期間内で、すなわち12時間以内、好ましくは1時間以内、より好ましくは15分以内及び特に好ましくは2分以内に投与することができる。両成分を含む、すなわち両成分が個別ではない医薬組成物が好ましい。
本発明において、エピナスチンに加え少なくとも1種のビタミンB群を含有する皮膚疾患治療用医薬組成物も提供される。ビタミンB群は、ヒト体内において補酵素の成分となるか、又はそれ自身補酵素であることにより、タンパク質、脂質及び炭水化物の代謝に重要な影響を有し、及び皮膚、爪、毛髪及び粘膜のような組織体の正常化を補助するビタミン群とみなされる。
【0018】
本発明において説明された皮膚疾患治療用医薬組成物において使用されるビタミンB群は、ビタミン様活性物質、例としてビタミンB1、例えばサイアミン、塩酸サイアミン、硝酸サイアミン、サイアミンジスルフィド硝酸塩、サイアミンジスルフィド、サイアミンジセチル硫酸塩、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、フルスチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンホチアミン、コカルボキシラーゼ及びジベンゾイルサイアミン(dibenzoylthiamaine)、並びにその塩及びそれらの誘導体など、ビタミンB2、例えばリボフラビン、酪酸リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、及びフラビンアデニンジヌクレオチド、並びにその塩及びそれらの誘導体など、ビタミンB6、例えばピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、リン酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、及びリン酸ピリドキサミン、並びにその塩及びそれらの誘導体、ビタミンB12、例えばコバラミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、及びメコバラミン、並びにその塩及びそれらの誘導体、ナイアシン、例えばニコチン酸、ニコチンアミド、ヘキサニコチン酸イノシトール、及びヘプロニカート並びにその塩及びそれらの誘導体、パントテン酸、例えばパントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、パンテノール及びパンテチン、並びにその塩及びそれらの誘導体、ビオチン、葉酸のようなビタミン、オロチン酸及びオロチン酸コリン、並びにその塩及びそれらの誘導体のようなオロチン酸、チオクト酸(リポ酸)及びチオクト酸アミド、並びにその塩及びそれらの誘導体のようなチオクト酸、p-アミノ安息香酸並びにその塩及びそれらの誘導体、イノシトール及びヘキサニコチン酸イノシトール、並びにその塩及びそれらの誘導体などのイノシトール、カルニチン、塩酸カルニチン、及びアセチル-カルニチン並びにその塩及びそれらの誘導体などのカルニチン、並びにコリン及びオロチン酸コリン並びにその塩及びそれらの誘導体などのコリンを含む。
これらのビタミンB群の1種以上の化合物を使用し、本発明を製剤化することができる。
【0019】
下記のエピナスチンとビタミンB群のひとつのビタミンの組合せが好ましい:
エピナスチン+
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、オロチン酸、チオクト酸、p-アミノ安息香酸、イノシトール、カルニチン、コリン、又は各々の塩もしくは誘導体。
この組合せがビタミンB群の少なくとも2種のビタミンを含有する場合、これらの2種のビタミンは以下が好ましい:
−リボフラビン又は酪酸リボフラビン及び塩酸ピリドキシン、
−硝酸サイアミン及びリボフラビン又は酪酸リボフラビン、
−塩酸ピリドキシン及び硝酸サイアミン、
−ニコチンアミド及び塩酸ピリドキシン、
−ニコチンアミド及び硝酸サイアミン、
−ニコチンアミド及びリボフラビン又は酪酸リボフラビン、
−塩酸ピリドキシン及び酢酸トコフェノール。
【0020】
この組合せがビタミンB群の少なくとも3種のビタミンを含有する場合、これらの3種のビタミンは以下が好ましい:
−硝酸サイアミン、リボフラビン又は酪酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、
−硝酸サイアミン、リボフラビン又は酪酸リボフラビン、ニコチンアミド、
−硝酸サイアミン、ニコチンアミド、塩酸ピリドキシン、
−ニコチンアミド、リボフラビン又は酪酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、
−塩酸ピリドキシン、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール。
この組合せがビタミンB群の少なくとも4種のビタミンを含有する場合、これらの4種のビタミンは以下が好ましい:
硝酸サイアミン、酪酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ニコチンアミド。
指定されたビタミンBのいずれかの、別の塩の形を、この指定されたものの代わりに使用してもよい。
【0021】
更に、エピナスチン及びビタミンB群に加え、他の医薬活性物質を一緒にし、本発明を製剤してもよい。例としては、システイン、メチオニン、アミノエチルスルホン酸及びグルタチオンなどのイオウ含有アミノ酸、ビタミンC、ビタミンE及びビタミンAなどの抗酸化性ビタミン、ユビキノン、パンガミック酸及びフラボノイドのような抗酸化性ビタミン様物質、エルゴカルシフェロール及びコレステロールカルシフェロールなどのD群ビタミンで構成される。
本発明を製剤化するビタミンB群の併用量は、ビタミンB群の種類に応じて変動し、成人に一日に投与される経口適用について、0.0001〜1500mgの範囲であり、及び局所適用について、これは0.1〜200mg/gの範囲である。
更に詳細に述べると、ビタミンB1並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は、成人に一日に投与される経口適用について通常、0.1〜500mgの範囲、好ましくは0.5〜200mgの範囲、より好ましくは1〜100mgの範囲であり、局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0022】
ビタミンB2並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.5〜180mgの範囲、好ましくは1〜90mgの範囲、より好ましくは2〜45mgの範囲である。局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
ビタミンB6並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.1〜500mgの範囲、好ましくは1〜200mgの範囲、より好ましくは5〜100mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
ビタミンB12並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.0001〜15mgの範囲、好ましくは0.0005〜3mgの範囲、より好ましくは0.001〜1.5mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0023】
ナイアシン並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.1〜1000mgの範囲、好ましくは1〜800mgの範囲、より好ましくは12〜400mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
成人に一日に投与される経口適用について、パントテン酸並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、0.1〜120mgの範囲、好ましくは1〜60mgの範囲、より好ましくは5〜30mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
ビオチンの併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.001〜10mgの範囲、好ましくは0.005〜1mgの範囲、より好ましくは0.01〜0.5mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
葉酸の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.01〜100mgの範囲、好ましくは0.05〜20mgの範囲、より好ましくは0.1〜10mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0024】
オロチン酸並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、1〜500mgの範囲、好ましくは5〜200mgの範囲、より好ましくは10〜100mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
チオクト酸並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、0.1〜500mgの範囲、好ましくは1〜200mgの範囲、より好ましくは2〜100mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
p-アミノ安息香酸並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、1〜1500mgの範囲、好ましくは2〜1000mgの範囲、より好ましくは10〜500mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0025】
イノシトール並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、1〜800mgの範囲、好ましくは5〜400mgの範囲、より好ましくは10〜200mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
カルニチン並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、1〜1000mgの範囲、好ましくは2〜600mgの範囲、より好ましくは10〜100mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
コリン並びにその塩及びそれらの誘導体の併用量は通常、成人に一日に投与される経口適用について、1〜1500mgの範囲、好ましくは2〜1000mgの範囲、より好ましくは10〜500mgの範囲である。及び局所適用について、これは通常200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0026】
エピナスチン及びビタミンB群の1種以上の化合物を含有する医薬組成物は、一度に又は分割量で経口投与することが可能である。局所適用目的について、一日用量は、全て一度に適用するか、又は用量に分割することができる。局所適用は、直接皮膚患部に行われなければならない。エピナスチン及びビタミンB群の用量設定は、年齢、体重、及び発現している症状を反映することができる。
加えて、エピナスチン及びビタミンB群の1種以上の化合物を含有する医薬組成物が経口投与される場合、ビタミンB群の一部又は全ては徐放型で製剤化することができる一方で、エピナスチンそれ自身又はエピナスチン及びビタミンB群の組合せは、即時放出型で製剤される。他の追加の活性成分が存在する場合、おれらは各活性成分の薬物動態特性に従い、製剤の即時放出型又は徐放型部分の、ふたつの製剤部分のいずれかであってよい。
【0027】
エピナスチン及びB群の少なくとも1種のビタミンは、ひとつの医薬調製物中に一緒に組合せられるか、又はふたつの組合せは、ふたつの医薬調製物中に互いに個別に製剤され、その後一緒に、又は短時間、すなわち12時間以内、好ましくは1時間以内、より好ましくは15分以内、特に好ましくは2分以内に投与される。両方の成分を含有する、すなわち両方の成分が分けられていない医薬組成物が好ましい。
【0028】
これらの即時放出型成分及び徐放型成分は、各々ひとつの適用単位内に存在してもよい。これらふたつの成分は、個別に製剤化することができ、その後これらは、ひとつの剤形、例えばカプセル剤などの中で、物理的に一緒にされるか、又はこれらは一緒に適用される。別の態様において、即時放出型成分及び徐放型成分は、単一の単位製剤とみなすことができる。このような単位製剤は、例えば即時放出層及び徐放層を組合せた多層錠、即時放出型顆粒剤及び徐放型顆粒剤を組合せた顆粒剤、又はこれらの顆粒剤を充填したカプセル剤、小型の即時放出型錠剤及び徐放型錠剤の組合せを充填した硬カプセル剤、及び徐放成分としてマイクロカプセル又はミクロスフェアを使用する、ドライシロップ剤もしくは懸濁シロップ剤を含む。
【0029】
更なる本発明の態様において、皮膚疾患治療用医薬組成物は、エピナスチンに加え、少なくとも1種の抗酸化性ビタミンを含有する。
エピナスチンと一緒にされる抗酸化性ビタミンの種類について、対応するビタミンが抗酸化特性を有するならば、具体的制限はない、
本発明の状況において、好ましい例は、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、及びそのようなビタミン様活性物質を含む。
ビタミンC/ビタミンC-様活性物質を考慮し、抗酸化特性を有する少なくとも1種のビタミンは、下記からなる群の1種以上より選択されることが好ましい:アスコルビン酸、アスコルビン酸金属塩、例えばアスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸アルミニウム、アスコルビン酸誘導体、例えばアスコルビルリン酸、特にアスコルビルリン酸ナトリウム又はカリウム、アスコルビルリン酸マグネシウム、アスコルビルリン酸カルシウム、及びアスコルビルリン酸アルミニウム、アスコルビル硫酸(ascorbic sulfate)、例えばアスコルビル硫酸ジナトリウム、アスコルビル硫酸カリウム、アスコルビル硫酸マグネシウム、アスコルビル硫酸カルシウム、及びアスコルビル硫酸アルミニウム、アスコルビルグルコシド、例えばアスコルビル-2-グルコシド、脂肪酸アスコルビルグルコシド、脂肪酸アスコルビル、エリトルビン酸(イソアスコルビン酸)、及びエリトルビン酸金属塩、例えばエリトルビン酸ナトリウム。
【0030】
ビタミンE/ビタミンE-様活性物質の例は、d-α-トコフェロール、dl-α-トコフェロール、酢酸d-α-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、コハク酸d-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム、ニコチン酸トコフェロール、ビタミンEリノレート(好ましくは、トコフェリルエステル、主にトコフェリルリノレートの混合物)、dl-β-トコフェロール、dl-γ-トコフェロール、d-δ-トコフェロール、及び天然の混合されたトコフェロールである。
ビタミンA/ビタミンA-様活性物質の例は、ビタミンA、酢酸レチナール、パルミチン酸レチノール、レチノールエトレチナート、ビタミンA油、タラの肝油、強力なタラの肝油であり、並びに、例えばα-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、及びリコペンも先に追加することができる。
【0031】
抗酸化特性を有する他のビタミン様活性物質の例は、ユビキノン(コエンザイムQ、ユビデカレノン)、パンガミック酸、及びフラボノイドで構成される。
これらの抗酸化性ビタミンの1種以上の化合物を用い、本発明の組成物を含有する抗酸化性ビタミンを製剤化することができる。この組成物は、指定されたビタミンを1種のみ含有することが好ましい。
エピナスチンと2種のビタミンの組合せについて、この組合せは
−ビタミンC+ビタミンE、
−ビタミンC+ビタミンA、及び
−ビタミンC+そのようなビタミン様活性物質
−ビタミンE+ビタミンA、及び
−ビタミンE+そのようなビタミン様活性物質が好ましい。
エピナスチンと3種のビタミンの組合せについて、この組合せは
−ビタミンC、ビタミンA及びビタミンEが好ましい。
【0032】
更に他の医薬活性物質を、エピナスチン及び抗酸化性ビタミンと組合せ、本発明を製剤化することができる。例は、システイン、メチオニン、アミノエチルスルホン酸又はグルタチオンなどの、イオウ系アミノ酸を含む。他の例は、エルゴカルシフェロール及びコレカルシフェロールなどの、ビタミンDである。しかしこの組合せは、他の種類のビタミン又はビタミン混合物を含むこともできる。
エピナスチン及び抗酸化性ビタミンを含有する製剤において、少なくとも1種の抗酸化性ビタミンの量は、抗酸化性ビタミンの種類に応じて変動する。これは成人の毎日の経口適用に関して0.01〜3000mgの範囲であり、局所適用について、0.1〜200mg/gの範囲である。
特に、成人に経口投与されるビタミンCに関する一日用量の範囲は、5〜3000mgの範囲、好ましくは25〜2000mgの範囲、より好ましくは50〜500mgの範囲であり、局所適用に関して、これは200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは5〜40mg/gの範囲である。
【0033】
成人に経口投与されるビタミンEに関する一日用量の範囲は、1〜500mgの範囲、好ましくは5〜300mgの範囲、より好ましくは10〜100mgの範囲である。及び局所適用に関して、これは200mg/g以内、好ましくは0.1〜60mg/gの範囲、より好ましくは0.5〜30mg/gの範囲である。
成人に経口投与されるビタミンAに関する一日用量の範囲は、10〜10000IU(国際単位)の範囲、好ましくは100〜4000IUの範囲、より好ましくは500〜2000IUの範囲である。及び局所適用に関して、これは200000IU/g以内、好ましくは100〜50000IU/gの範囲、より好ましくは1000〜10000IU/gの範囲である。
成人に経口投与されるビタミン様活性物質であるユビキノン(コエンザイムQ、ユビデカレノン)に関する一日用量の範囲は、1〜300mgの範囲、好ましくは3〜150mgの範囲、より好ましくは6〜30mgの範囲である。及び局所適用に関して、これは200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0034】
成人に経口投与されるパンガミック酸に関する一日用量の範囲は、2〜1000mgの範囲、好ましくは10〜500mgの範囲、より好ましくは20〜100mgの範囲である。及び局所適用に関して、これは200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
成人に経口投与されるフラボノイドに関する一日用量の範囲は、6〜1500mgの範囲、好ましくは30〜600mgの範囲、より好ましくは60〜300mgの範囲である。及び局所適用に関して、これは200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは1〜15mg/gの範囲である。
【0035】
エピナスチン及び抗酸化性ビタミンを含有する医薬組成物を、全て一度に又は分割部分で、経口又は局所投与することは可能である。この製剤は、局所的には直接皮膚患部へ適用される。エピナスチン及び抗酸化性ビタミンの用量設定は、年齢、体重、及び発現している症状を反映することができる。
更なる態様において、本発明の皮膚疾患治療用医薬組成物は、エピナスチンに加え、消炎剤を含有する。
本発明の組成物に使用される消炎剤は、好ましくはグリシルリチン酸(グリチルリチン)及び/又はそれらの塩、グリシルレチン酸及び/又はそれらの塩及び/又は誘導体、及び/又はトラネキサム酸及び/又はそれらの塩の群より選択される。本発明の組成物は、これらの消炎剤を1種以上含有してもよい。これらの物質は、中性の(neutral)化合物又は薬学的に許容できる塩として使用することができる。
【0036】
グリシルリチン酸、20-β-カルボキシ-11-オキソ-30-ノルアレアナ-12-エン-3-β-イル-2-O-β-D-グルコピラヌロノシル-α-D-グルコピラノシド-ウロン酸は、天然のトリテルペノイドサポニンであり、解毒、ウイルス、アレルギー反応などの治療において消炎効能を示す薬物である。これは、糖質コルチコイド性-様特性を有する。一分子グリシルレチン酸、3-β-ヒドロキシ-11-オキソオレアナ-12-エン-30-酸及び二分子グルクロン酸は、同様の薬学特性を有するこの化学物質ファミリーの別の代表である。
グリシルリチン酸の薬理学的に許容できる塩の例は、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸カリウム、グリチルリチン酸一アンモニウム、グリチルリチン酸二アンモニウムなどである。
更に、グリシルレチン酸の誘導体の例は、グリセリルグリシルレチネート、ステアリルグリシルレチネートなどである。
【0037】
トラネキサム酸、トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸は、プラスミンの作用を妨害することにより、抗炎症作用、止血作用、及び抗アレルギー作用を示す薬物である。
エピナスチン及び消炎剤を含有する組成物は、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、オロチン酸、リポ酸、p-アミノ安息香酸、イノシトール、カルニチン、及びコリンなどの、ビタミンB群及びビタミン様活性物質、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、ユビキノン、パンガミック酸、及びフラボノイドなどの、抗酸化性ビタミン及び抗酸化性ビタミン様物質、システイン、メチオニン、アミノエチルスルホン酸、及びグルタチオンなどのイオウ含有アミノ酸、並びにエルゴカルシフェロール及びコレカルシフェロールなどの、ビタミンDのような、他の薬理学的活性物質も、エピナスチン及び前記消炎剤に加え、含むことができる。
【0038】
本発明の組成物中の消炎剤の量は、消炎剤の種類、適用経路などに応じて変動するが、成人に投与される経口適用の典型量は、1〜2000mgの範囲であり、局所適用については、0.1〜200mg/gの範囲である。
グリシルリチン酸及びその塩に加えグリシルレチン酸に関して、成人に毎日経口投与される本発明の組成物の量は、好ましくは1〜800mgの範囲、好ましくは2〜400mgの範囲、より好ましくは15〜200mgの範囲である。局所適用に関して通常、200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは0.2〜20mg/gの範囲である。
トラネキサム酸及びその塩に関して、成人に毎日経口投与される本発明の組成物の量は、好ましくは10〜2000mgの範囲、好ましくは100〜1000mgの範囲、より好ましくは200〜750mgの範囲である。局所適用に関して通常、200mg/g以内、好ましくは0.1〜50mg/gの範囲、より好ましくは5〜20mg/gの範囲である。
【0039】
エピナスチン及び消炎剤を含有する医薬組成物は、単回又は複数回経口投与するか、又は1回又は複数回皮膚患部へ直接局所適用することができる。エピナスチン及び/又は消炎剤の投与量は、年齢、体重、及び発現している症状に応じて調節することができる。
加えて、エピナスチン及び消炎剤を含有する医薬組成物が経口投与される場合、これらの組成物は、エピナスチン(又はエピナスチン及び消炎剤の一部)を含有する即時放出型成分並びにこの消炎剤の一部又は全てを含有する徐放型成分を含むことができる。他の追加の活性成分が添加される場合、これらは、各活性成分の薬物動態の特徴に従い、この組成物の徐放型部分及び/又は即時放出型部分に添加することができる。
これらの即時放出型成分及び徐放型成分は、ひとつの単独製剤(単位製剤)の一部であるか、又はこれらは少なくともふたつの独立した製剤中に個別に製剤化することができる。このような単位製剤の例は、即時放出層及び徐放層を組合せた多層錠、即時放出型顆粒剤及び徐放型顆粒剤を組合せた顆粒剤、又はこれらの顆粒剤の組合せを充填したカプセル剤、小型の即時放出型錠剤及び徐放型錠剤の組合せを充填した硬カプセル剤、及び徐放成分としてマイクロカプセル又はミクロスフェアを使用する、ドライシロップ剤もしくは懸濁シロップ剤を含む。
【0040】
本発明において説明した医薬組成物は全て、錠剤、顆粒剤、細粒剤、微細粒剤、散剤、カプセル剤、キャプレット、軟カプセル剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、経口液剤、シロップ剤、ドライシロップ剤、チュアブル錠、成形錠剤、発泡錠、ドロップ、口内崩壊錠、及び口内即時崩壊錠のような任意の経口形で、並びにクリーム剤、軟膏剤、ゲル軟膏剤、坐剤、湿布剤、救急絆(tape)、外用液剤、エアゾール、ローション剤、及び泡剤のようないずれかの外用の形状で使用することができる。加えて、マイクロカプセル、ナノカプセル、ミクロスフェア、ナノスフェア、リポソームのような微粒子に形成された調製物も、前述の組成物に含まれ得る。
【0041】
更に安定性、放出、持続性、崩壊性、識別性(distinglation)、溶解性、味の隠蔽、使用の改善などの本発明の組成物の全ての特性は、当該技術分野において公知の添加剤の添加により調節することができる。
例えば、医薬活性物質は、個別の顆粒剤、多層顆粒剤、多層錠又はドライコート錠、分離された顆粒の錠剤、マイクロカプセルなどの中に分散することができる。糖衣錠、フィルムコーティング錠、コーティング顆粒剤、発泡性医薬調製物のような、コーティング調製物に加え、チュアブル調製物、口内即時崩壊調製物、口腔内溶解性調製物、マトリックス調製物を、粉砕物、固形溶液などと共に、使用することができる。甘味剤、冷却剤、抗酸化剤又は安定化剤、あるpH値への調節剤を、これらの粘度、浸透圧又は塩濃度に影響する物質に加え、添加することができる。これらの方法も組合せることができる。
【0042】
任意に、下記添加剤も添加することができる:賦形剤、基剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、超可塑化剤、コーティング剤、糖コーティング剤、可塑化剤、消泡剤、研磨剤、発泡剤、静電防止剤、乾燥剤、保湿剤、界面活性剤、溶解剤、緩衝剤、溶剤、可溶化剤、溶媒、希釈剤、安定剤、乳剤、懸濁化剤、分散剤、等張剤、エアロゾル噴射剤、吸着剤、還元剤、抗酸化剤、裏当て剤、湿潤剤、湿度調節剤、充填剤、膨張剤、接着剤、粘稠剤、柔軟剤、pH修飾剤、防腐剤、保存剤、甘味剤又はドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)のような好ましくは苦みを遮蔽する物質、矯味剤、冷凍剤、矯味矯臭剤、香料、香味剤、着色剤など。これらの添加剤はいずれも、通常の組成物法において使用することができ、このような組成物法に限定されない。
【0043】
これらの添加剤の例は、「日本医薬賦形剤要覧(JPE)2000」(Japan Pharmaceutical Excipenets Council edit, 薬事日報社発行)に説明されている。
これらの調製物は、通常の方法、例えば調製添加剤を薬理学的活性物質に添加することにより、製造することができる。
本発明に説明された組成物は、下記実施例において説明される。しかし本発明の医薬組成物は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0044】
[実施例]
[実施例1] 散剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、600mgずつに分け、散剤組成物を調製した。
塩酸エピナスチン 10g
L-システイン 240g
コーンスターチ 590g
乳糖 940g
ステアリン酸マグネシウム 20g
【0045】
[実施例2] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各120mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 30g
L-システイン 720g
乳糖 690g
微晶質セルロース 684g
軽質無水ケイ酸 18g
タルク 9g
ステアリン酸マグネシウム 9g
【0046】
[実施例3] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各250mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
L-メチオニン 400g
乳糖 510g
微晶質セルロース 546g
軽質無水ケイ酸 12g
タルク 6g
ステアリン酸マグネシウム 6g
【0047】
[実施例4] 経口液剤
下記成分を、滅菌精製水に溶解し、水酸化ナトリウムを添加しpH5に調節し、滅菌精製水で希釈し、総容量20Lを得た。得られた溶液を、50mLずつガラスボトルに移し経口液剤を提供した。
塩酸エピナスチン 4g
スルホン酸アミノエチル 400g
クエン酸 50g
クエン酸ナトリウム 10g
精製ショ糖 2400g
カラメル 60g
水酸化ナトリウム 適量
防腐剤 適量
香味剤 微量
滅菌精製水 適量
【0048】
[実施例5] シロップ剤
下記成分を、滅菌精製水に溶解し、クエン酸を添加しpH2.5に調節し、その後滅菌精製水で希釈し、総容量10Lのシロップ剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
グルタチオン 200g
精製ショ糖 4000g
塩化ナトリウム 30g
クエン酸ナトリウム 20g
クエン酸 適量
防腐剤 適量
香料 微量
滅菌精製水 適量
【0049】
[実施例6] 糖衣錠
下記成分を、通常の方法で処理し、混合粒子を提供し、この粒子を圧縮し、各240mgの錠剤を形成した。
塩酸エピナスチン 10g
L-システイン 240g
コーンスターチ 675g
乳糖 740g
微晶質セルロース 360g
ヒドロキシプロピルセルロース 90g
軽質無水ケイ酸 18g
タルク 18g
ステアリン酸マグネシウム 9g
次に、この錠剤を、コーティングパンに移し、コーティング液を用いてコートした。ヒドロキシプロピルメチルセルロース5%質量/容量含有するエチルアルコール及び精製水の等量混合物で、錠剤1錠につき10mg質量/容量の増加をもたらした。次に、タルク2%質量/容量、酸化チタン2%質量/容量、炭酸カルシウム3%質量/容量、粉末アカシア1%質量/容量、及び精製したショ糖60%質量/容量を含有する水溶液を用い、錠剤をコートし、錠剤1錠につき150mg質量/容量の増加をもたらした。最後に、精製したショ糖60%質量/容量を含有する水溶液を用い、錠剤をコートし、錠剤1錠につき30mg質量/容量の増加をもたらした。こうして糖衣錠を調製した。
【0050】
[実施例7] 顆粒剤
下記成分を、通常の方法により顆粒剤として調製し、混合粒子を調製し、並びに包装し、1包装につき1000mgの量の顆粒剤を得た。
塩酸エピナスチン 10g
DL-メチオニン 1000g
カルボキシメチルセルロースカルシウム 240g
マンニトール 1100g
コーンスターチ 508g
酒石酸 100g
アスパルターム 20g
アセスルファムカリウム 20g
香料 2g
【0051】
[実施例8] クリーム剤
下記成分を、通常の方法により処理し、総質量1kgのクリームを形成し、クエン酸ナトリウムを添加し、pH5に調節した。
塩酸エピナスチン 10.0g
L-システイン 1.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 200.0g
プロピレングリコール 150.0g
モノステアリン酸グリセリル 80.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 40.0g
アジピン酸ジイソプロピル 50.0g
クエン酸 0.1g
クエン酸ナトリウム 適量
防腐剤 適量
精製水 適量
【0052】
下記実施例9から16のいずれかは、甘味剤又は好ましくは苦み遮蔽剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)を、一日用量につき300mg未満の量で含むことができる。
[実施例9] 散剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、800mgずつに分け、散剤組成物を調製した。
塩酸エピナスチン 20.0g
リボフラビン 24.0g
塩酸ピリドキシン 100.0g
パントテン酸カルシウム 60.0g
L-システイン 320.0g
ビオチン 0.1g
オロチン酸 400.0g
チオクト酸アミド 20.0g
p-アミノ安息香酸 600.0g
コーンスターチ 1167.9g
乳糖 2040.0g
ステアリン酸マグネシウム 48.0g
【0053】
[実施例10] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各150mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 30g
硝酸サイアミン 45g
酪酸リボフラビン 36g
塩酸ピリドキシン 135g
ニコチンアミド 450g
パントテン酸カルシウム 90g
乳糖 933g
微晶質セルロース 945g
軽質無水ケイ酸 18g
タルク 9g
ステアリン酸マグネシウム 9g
【0054】
[実施例11] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各250mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
リン酸ピリドキサール 24g
酪酸リボフラビン 24g
イノシトール 36g
スルホン酸アミノエチル 72g
パンテノール 120g
塩酸カルニチン 100g
ビオチン 1g
葉酸 20g
乳糖 513g
微晶質セルロース 546g
軽質無水ケイ酸 12g
タルク 6g
ステアリン酸マグネシウム 6g
【0055】
[実施例12] 経口液剤
下記成分を、滅菌精製水に溶解し、水酸化ナトリウムを添加しpH5に調節し、滅菌精製水で希釈し、総容量20Lを得た。得られた溶液を、50mLずつをガラスボトルに移し経口液剤を提供した。
塩酸エピナスチン 4g
スルホン酸アミノエチル 80g
イノシトール 20g
硝酸サイアミン 4g
リン酸リボフラビンナトリウム 4g
塩酸ピリドキシン 4g
塩化カルニチン 40g
ニコチンアミド 10g
パントテン酸カルシウム 8g
オロチン酸コリン 40g
シアノコバラミン 0.004g
チオクト酸 2g
クエン酸 50g
クエン酸ナトリウム 10g
精製したショ糖 2400g
カラメル* 60g
水酸化ナトリウム 適量
防腐剤 適量
香料 微量
滅菌精製水 適量
*カラメルの代わりに、ドデシル硫酸ナトリウムを最大300mg/日まで使用してもよい。
【0056】
[実施例13] シロップ剤
下記成分を、滅菌精製水に溶解し、クエン酸を添加しpH2.5に調節し、その後滅菌精製水で希釈し、総容量10Lのシロップ剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
塩酸ピリドキシン 20g
リン酸リボフラビンナトリウム 40g
パンテノール 60g
精製したショ糖 4000g
塩化ナトリウム 30g
クエン酸ナトリウム 20g
クエン酸 適量
防腐剤 適量
香料 微量
滅菌精製水 適量
【0057】
[実施例14] 糖衣錠
下記成分を、通常の方法で処理し、混合粒子を提供し、この粒子を圧縮し、各250mgの錠剤を形成した。
塩酸エピナスチン 10g
パントテン酸カルシウム 15g
アスコルビン酸 200g
L-システイン 160g
コーンスターチ 630g
乳糖 740g
微晶質セルロース 360g
ヒドロキシプロピルセルロース 90g
軽質無水ケイ酸 18g
タルク 18g
ステアリン酸マグネシウム 9g
次に、この錠剤を、コーティングパンに移し、コーティング液を用いてコートした。ヒドロキシプロピルメチルセルロース5%質量/容量含有するエチルアルコール及び精製水の等量混合物で、錠剤1錠につき10mg質量/容量の増加をもたらした。次に、タルク2%質量/容量、酸化チタン2%質量/容量、炭酸カルシウム3%質量/容量、粉末アカシア1%質量/容量、及び精製したショ糖60%質量/容量を含有する水溶液を用い、錠剤をコートし、錠剤1錠につき150mg質量/容量の増加をもたらした。最後に、精製したショ糖60%質量/容量を含有する水溶液を用い、錠剤をコートし、錠剤1錠につき30mg質量/容量の増加をもたらした。こうして糖衣錠を調製した。
【0058】
[実施例15] 顆粒剤
下記成分を、通常の方法により顆粒剤として調製し、混合粒子を調製し、並びにこの粒子を包装し、1包装につき1000mgの量の顆粒剤を得た。
塩酸エピナスチン 10g
硝酸サイアミン 5g
リボフラビン 5g
塩酸ピリドキシン 10g
ニコチンアミド 10g
DL-メチオニン 1000g
カルボキシメチルセルロースカルシウム 240g
マンニトール 1100g
コーンスターチ 478g
酒石酸 100g
アスパルターム* 20g
アセスルファムカリウム 20g
香料 2g
* アスパルタームの代わりに、ドデシル硫酸ナトリウムを最大300mg/日の量で使用してもよい。
【0059】
[実施例16] クリーム剤
下記成分を、通常の方法により処理し、総質量1kgのクリームを形成し、クエン酸ナトリウムを添加し、pH5に調節した。
塩酸エピナスチン 10.0g
塩酸ピリドキシン 1.0g
酢酸トコフェロール 10.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 200.0g
プロピレングリコール 150.0g
モノステアリン酸グリセリル 80.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 40.0g
アジピン酸ジイソプロピル 50.0g
クエン酸 0.1g
クエン酸ナトリウム 適量
防腐剤 適量
精製水 適量
【0060】
[実施例17] 散剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、1包装につき600mgずつに分け、散剤組成物を調製した。
塩酸エピナスチン 10g
アスコルビン酸カルシウム 180g
L-システイン 160g
コーンスターチ 530g
乳糖 900g
ステアリン酸マグネシウム 20g
【0061】
[実施例18] 顆粒剤
下記成分を、通常の方法により顆粒剤として調製し、混合粒子を調製し、並びにこの粒子を包装し、1包装につき1000mgの量の顆粒剤を得た。
塩酸エピナスチン 10g
アスコルビン酸 250g
アスコルビン酸カルシウム 250g
リケン乾燥A-S200PT(ビタミンA 200,000 I.U./g) 0.01g
dl-α-トコフェノールコハク酸カルシウム 100g
ユビキノン 30g
パンガミック酸 50g
フラボノイド 100g
カルボキシメチルセルロースカルシウム 240g
マンニトール 1300g
コーンスターチ 527.99g
酒石酸 100g
アスパルターム 20g
アセスルファムカリウム 20g
香料 2g
【0062】
[実施例19] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各250mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 30g
dl-α-トコフェノールコハク酸カルシウム 250g
ユビキノン 75g
乳糖 310g
微晶質セルロース 575g
軽質無水ケイ酸 5g
タルク 5g
ステアリン酸マグネシウム 5g
【0063】
[実施例20] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各250mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
アスコルビン酸 200g
dl-α-トコフェロールコハク酸カルシウム 200g
リケンドライA-S200PT(ビタミンA 200,000I.U./g) 0.02g
乳糖 455.98g
微晶質セルロース 600g
軽質無水ケイ酸 12g
タルク 6g
ステアリン酸マグネシウム 6g
【0064】
[実施例21] 経口液剤
下記成分を、滅菌精製水の一部に溶解し、水酸化ナトリウムを添加しpH5に調節し、滅菌精製水で希釈し、総容量20Lを得た。得られた溶液を、50mLずつをガラスボトルに移し経口液剤を提供した。
塩酸エピナスチン 4g
アスコルビン酸 40g
アミノエチルスルホン酸 400g
クエン酸 50g
クエン酸ナトリウム 10g
精製したショ糖 2400g
カラメル 60g
水酸化ナトリウム 適量
防腐剤 適量
香料 微量
滅菌精製水 適量
【0065】
[実施例22] クリーム剤
下記成分を、通常の方法により処理し、総質量1kgのクリームを形成し、クエン酸ナトリウムを添加し、pH5に調節した。
塩酸エピナスチン 10.0g
dl-α-トコフェロール酢酸 5.0g
ビタミンA油:ビタミンA 100000I.U./g 2.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 200.0g
プロピレングリコール 150.0g
モノステアリン酸グリセリル 80.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 40.0g
アジピン酸ジイソプロピル 50.0g
クエン酸 0.1g
クエン酸ナトリウム 適量
防腐剤 適量
精製水 適量
【0066】
[実施例23] 錠剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、型を用いて圧縮し、各250mgの錠剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
グリチルリチン酸カリウム 360g
塩酸ピリドキシン 45g
ニコチンアミド 450g
パントテン酸カルシウム 60g
乳糖 481g
微晶質セルロース 506g
軽質無水ケイ酸 14g
ステアリン酸マグネシウム 10g
タルク 4g
【0067】
[実施例24] 散剤
下記成分を、均質に混合した。得られた混合粒子は、600mgずつに分け、散剤組成物を調製した。
塩酸エピナスチン 5g
トラネキサム酸 375g
コーンスターチ 238g
乳糖 270g
ステアリン酸マグネシウム 12g
【0068】
[実施例25] A層及びB層を含む2層錠剤
下記のA層及びB層の成分を、標準の方法に従い処理し、各々、混合粒子を提供し、これらの粒子を圧縮し、各250mgの2層錠剤を調製した(A層100mg、B層150mg)。
A層
塩酸エピナスチン 60g
乳糖 258g
微晶質セルロース 270g
軽質無水ケイ酸 6g
タルク 3g
ステアリン酸マグネシウム 3g
B層
グリチルリチン酸一アンモニウム 360g
塩酸ピリドキシン 72g
乳糖 330g
硬化油脂 84g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 45g
ステアリン酸マグネシウム 9g
【0069】
[実施例26] 経口液剤
下記成分を、滅菌精製水に溶解し、水酸化ナトリウムを添加しpH5に調節し、滅菌精製水で希釈し、総容量20Lを得た。得られた溶液を、50mLずつをガラスボトルに移し、経口液剤を得た。
塩酸エピナスチン 4g
グリシルリチン酸 40g
アミノエチルスルホン酸 80g
イノシトール 20g
硝酸サイアミン 4g
リン酸リボフラビンナトリウム 4g
塩酸ピリドキシン 4g
塩化カルニチン 40g
ニコチンアミド 10g
パントテン酸カルシウム 8g
クエン酸 50g
クエン酸ナトリウム 10g
精製したショ糖 2400g
カラメル 60g
水酸化ナトリウム 適量
防腐剤 適量
香料 微量
滅菌精製水 適量
【0070】
[実施例27] シロップ剤
下記成分を、滅菌精製水に溶解し、クエン酸を添加しpH2.5に調節した。その後滅菌精製水で希釈し、総容量10Lのシロップ剤を調製した。
塩酸エピナスチン 20g
グリチルリチン酸ジカリウム 220g
塩酸ピリドキシン 20g
リン酸リボフラビンナトリウム 40g
パンテノール 60g
精製したショ糖 4000g
塩化ナトリウム 30g
クエン酸ナトリウム 20g
クエン酸 適量
防腐剤 適量
香料 微量
滅菌精製水 適量
【0071】
[実施例28] 糖衣錠
下記成分を、通常の方法で処理し、混合粒子を提供し、この粒子を圧縮し、各240mgの錠剤を形成した。
塩酸エピナスチン 10g
グリチルリチン酸ジカリウム 200g
L-システイン 120g
アスコルビン酸 100g
塩酸ピリドキシン 50g
パントテン酸カルシウム 30g
酪酸リボフラビン 12g
乳糖 640g
コーンスターチ 406g
微晶質セルロース 306g
低置換ヒドロキシプロピルセルロース 130g
ヒドロキシプロピルセルロース 90g
軽質無水ケイ酸 45g
タルク 12g
ステアリン酸マグネシウム 9g
次に、この錠剤を、コーティングパンに移し、コーティング液を用いてコートした。ヒドロキシプロピルメチルセルロース5%質量/容量含有するエチルアルコール及び精製水の等量混合物で、錠剤1錠につき10mg質量/容量の増加をもたらした。次に、タルク2%質量/容量、酸化チタン2%質量/容量、炭酸カルシウム3%質量/容量、粉末アカシア1%質量/容量、及び精製したショ糖60%質量/容量を含有する水溶液を用い、錠剤をコートし、錠剤1錠につき100mg質量/容量の増加をもたらした。最後に、精製したショ糖60%質量/容量を含有する水溶液を用い、錠剤をコートし、錠剤1錠につき100mg質量/容量の増加をもたらした。こうして糖衣錠を調製した。
【0072】
[実施例29] 顆粒剤
下記成分を、通常の方法により顆粒剤として調製し、混合粒子を調製し、並びにこの粒子を包装し、1包装につき1000mgの量の顆粒剤を得た。
塩酸エピナスチン 10g
グリシルリチン酸 90g
硝酸サイアミン 5g
リボフラビン 5g
塩酸ピリドキシン 6g
ニコチンアミド 30g
オロチン酸 90g
ヘスペリジン 120g
DL-メチオニン 100g
カルボキシメチルセルロースカルシウム 240g
マンニトール 1500g
コーンスターチ 662g
酒石酸 100g
アスパルターム 20g
アセスルファムカリウム 20g
香料 2g
【0073】
[実施例30] クリーム剤
下記成分を、通常の方法により処理し、総質量1kgのクリームを形成し、クエン酸ナトリウムを添加し、pH5に調節した。
塩酸エピナスチン 10.0g
グリシルレチン酸 10.0g
塩酸ピリドキシン 1.0g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 200.0g
プロピレングリコール 150.0g
モノステアリン酸グリセリル 80.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 40.0g
アジピン酸ジイソプロピル 50.0g
クエン酸 0.1g
クエン酸ナトリウム 適量
防腐剤 適量
精製水 適量
【0074】
[実施例31] 軟膏剤
下記成分を、標準の方法に従い処理し、総質量1kgの軟膏を作成した。
塩酸エピナスチン 10g
グリシルレチン酸 10g
クロタミトン 100g
リドカイン 20g
塩酸クロロヘキシジン 2g
パラフィン 40g
セタノール 30g
白色蜜蝋 30g
白色ワセリン 適量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬理活性化合物としてエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩、並びにa)イオウ含有アミノ酸又はペプチド、b)ビタミンB群、c)抗酸化特性を有するビタミン、及びd)消炎性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、皮膚疾患治療用医薬組成物。
【請求項2】
薬理活性化合物としてエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩、並びに1種以上のイオウ含有アミノ酸又はペプチド、好ましくは1種以上のイオウ含有アミノ酸を含有する、請求項1記載の皮膚疾患治療用医薬組成物。
【請求項3】
経口適用用であることを特徴とする、請求項2記載の医薬組成物。
【請求項4】
一日当たりのエピナスチン量が、塩酸エピナスチン相当量で2〜20mgであることを特徴とする、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
局所適用用であることを特徴とする、請求項2記載の医薬組成物。
【請求項6】
エピナスチン量が、塩酸エピナスチン相当量で1〜50mg/g組成物であることを特徴とする、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
一日当たりのイオウ含有アミノ酸又はペプチドの量が、5〜10000mgであることを特徴とする、請求項3又は4記載の医薬組成物。
【請求項8】
イオウ含有アミノ酸の量が、0.01〜200mg/g組成物であることを特徴とする、請求項5又は6記載の医薬組成物。
【請求項9】
イオウ含有アミノ酸が、システイン、メチオニン、アミノエチルスルホン酸、グルタチオン、シスチン、ホモシステイン、ホモシスチン、システインスルフィン酸、及び/又はランチオニンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項2〜8のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項10】
添加剤を含有することを特徴とする、請求項2〜9のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項11】
アレルギー反応に関連する皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、請求項2〜10のいずれか1項記載の医薬組成物の使用。
【請求項12】
アレルギー反応に関連する皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、1種以上のイオウ含有アミノ酸又はペプチドを含有する医薬組成物と併用するエピナスチンを含有する医薬組成物の使用。
【請求項13】
エピナスチンを含有する組成物及び1種以上のイオウ含有アミノ酸又はペプチドを含有する組成物を、適時近傍に適用することを特徴とする、請求項12記載の使用。
【請求項14】
請求項2〜10のいずれか1項記載の医薬組成物を患者に適用することを含む、アレルギー反応に関連する皮膚疾患の治療法。
【請求項15】
エピナスチンを含有する組成物と1種以上のイオウ含有アミノ酸又はペプチドを含有する組成物とを適時近傍に適用することを含む、アレルギー反応に関連する皮膚疾患の治療法。
【請求項16】
薬理活性化合物としてエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩と、ビタミンB群の少なくとも1種のビタミンとを併有する、請求項1記載の皮膚疾患治療用医薬組成物。
【請求項17】
経口適用用であることを特徴とする、請求項16記載の医薬組成物。
【請求項18】
成人に経口適用する場合エピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の一日用量が、塩酸エピナスチン相当量で2〜20mgの範囲であることを特徴とする、請求項17記載の医薬組成物。
【請求項19】
局所適用のためのエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の量が、塩酸エピナスチン相当量で1〜50mg/g組成物の範囲であることを特徴とする、請求項16記載の医薬組成物。
【請求項20】
経口適用のためのビタミンB群の少なくとも1種のビタミンの一日用量が、0.0001〜1500mgの範囲であることを特徴とする、請求項17又は18記載の医薬組成物。
【請求項21】
局所適用のためのビタミンB群の少なくとも1種のビタミンの量が、0.1〜200mg/g製剤の範囲であることを特徴とする、請求項16又は19記載の医薬組成物。
【請求項22】
ビタミンB群の少なくとも1種のビタミンが、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、オロチン酸、チオクト酸、p-アミノ安息香酸、イノシトール、カルニチン、及び/又はコリン、並びにそれらの塩及び誘導体からなる群より選択されることを特徴とする、請求項16〜21のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項23】
ビタミンB群の1種のビタミンのみを含有することを特徴とする、請求項16〜22のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項24】
ビタミンB群の2種のビタミンを含有することを特徴とする、請求項16〜22のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項25】
ビタミンB群の3種のビタミンを含有することを特徴とする、請求項16〜22のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項26】
皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、請求項16〜25のいずれか1項記載の医薬組成物の使用。
【請求項27】
アレルギー反応に関連する皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、請求項26記載の使用。
【請求項28】
経口適用用医薬品を製造するための、請求項26又は27記載の使用。
【請求項29】
局所適用用医薬品を製造するための、請求項26又は27記載の使用。
【請求項30】
請求項16〜25のいずれか1項記載の医薬組成物を適用することを含む、皮膚疾患の治療法。
【請求項31】
該医薬組成物を、アレルギー反応に関連する皮膚疾患を治療するために適用する、請求項30記載の方法。
【請求項32】
該医薬組成物を経口適用又は局所適用する、請求項30又は31記載の方法。
【請求項33】
薬理活性化合物としてエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩、及び抗酸化特性を有する少なくとも1種のビタミンを含有する、請求項1記載の皮膚疾患治療用医薬組成物。
【請求項34】
成人に投与される場合、経口適用のためのエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の一日用量が、塩酸エピナスチン相当量で2〜20mgの範囲であることを特徴とする、請求項33記載の医薬組成物。
【請求項35】
局所適用される場合、エピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の量が、塩酸エピナスチン相当量で1〜50mg/g組成物の範囲であることを特徴とする、請求項33記載の医薬組成物。
【請求項36】
経口適用のための少なくとも1種の抗酸化性ビタミンの一日用量が、0.01〜3000mgの範囲であることを特徴とする、請求項33又は34記載の医薬組成物。
【請求項37】
局所適用の場合、少なくとも1種の抗酸化性ビタミンの量が、0.1〜200mg/g組成物の範囲であることを特徴とする、請求項33又は35記載の医薬組成物。
【請求項38】
少なくとも1種の抗酸化性ビタミンが、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、及び/又はビタミン様活性物質から選択されることを特徴とする、請求項33〜37のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項39】
組成物が、少なくとも2種の抗酸化性ビタミンを含有することを特徴とする、請求項33〜38のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項40】
組成物が、少なくとも3種の抗酸化性ビタミンを含有することを特徴とする、請求項33〜38のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項41】
皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、請求項33〜40のいずれか1項記載の組成物の使用。
【請求項42】
アレルギー反応に関連する皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、請求項41記載の使用。
【請求項43】
請求項33〜40のいずれか1項記載の医薬組成物を適用することを含む、皮膚疾患、特にアレルギー反応に関連する皮膚疾患の治療法。
【請求項44】
医薬的に有効な成分として、エピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩に加え、少なくとも1種の消炎性化合物を含有する、皮膚疾患治療のための請求項1記載の医薬組成物。
【請求項45】
経口適用用であり、成人に投与する場合のエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の一日用量が、塩酸エピナスチン相当量で2〜20mgの範囲である、請求項44記載の医薬組成物。
【請求項46】
局所適用用であり、エピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の量は、塩酸エピナスチン相当量で1〜50mg/g組成物の範囲である、請求項44記載の医薬組成物。
【請求項47】
経口適用用であり、消炎性化合物の一日用量が1〜2000mgの範囲である、請求項44又は45記載の医薬組成物。
【請求項48】
局所適用用であり、消炎性化合物の量が0.1〜200mg/g組成物の範囲である、請求項44又は46記載の医薬組成物。
【請求項49】
消炎性化合物が、グリシルリチン酸、グリチルリチン及び/又はそれらの塩;グリシルレチン酸及び/又はそれらの誘導体;及び/又はトラネキサム酸及び/又はそれらの塩からなる群より選択されることを特徴とする、請求項44〜48のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項50】
グリシルレチン酸の誘導体が、グリセリルグリシルレチネート及び/又はステアリルグリシルレチネートであることを特徴とする、請求項49記載の医薬組成物。
【請求項51】
皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、請求項44〜50のいずれか1項記載の組成物の使用。
【請求項52】
皮膚疾患が、アレルギーにより引き起こされる皮膚疾患であることを特徴とする、請求項51記載の使用。
【請求項53】
皮膚疾患治療用医薬品を製造するための、少なくとも1種の消炎性化合物を含有する医薬組成物と共に使用するエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩を含有する医薬組成物の使用。
【請求項54】
皮膚疾患が、アレルギーにより引き起こされる皮膚疾患であることを特徴とする、請求項53記載の使用。
【請求項55】
エピナスチン含有組成物が経口適用用であり、成人に投与される場合のエピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の一日用量が、塩酸エピナスチン相当量で2〜20mgの範囲であることを特徴とする、請求項53又は54記載の使用。
【請求項56】
エピナスチン含有組成物が局所適用用であり、エピナスチン又はそれらの医薬として許容できる塩の量が、塩酸エピナスチン相当量で1〜50mg/g組成物の範囲であることを特徴とする、請求項53又は54のいずれかに記載の使用。
【請求項57】
消炎性化合物含有組成物の消炎性化合物が、グリシルリチン酸、グリチルリチン及び/又はそれらの塩;グリシルレチン酸及び/又はグリセリルグリシルレチネート及び/又はそれらの塩;及び/又はステアリルグリシルレチネート及び/又はそれらの塩;及び/又はトラネキサム酸及び/又はそれらの塩の群から選択される、請求項53〜56のいずれか1項記載の使用。
【請求項58】
消炎性化合物含有組成物が経口適用用であり、消炎性化合物の一日用量が、1〜2000mgの範囲であることを特徴とする、請求項53〜57のいずれか1項記載の使用。
【請求項59】
消炎性化合物含有組成物が局所適用用であり、消炎性化合物の量が、0.1〜200mg/g組成物の範囲であることを特徴とする、請求項53〜57のいずれか1項記載の使用。

【公表番号】特表2006−522053(P2006−522053A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504940(P2006−504940)
【出願日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003440
【国際公開番号】WO2004/087167
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】