説明

監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム

【課題】段階的な手段をとらなくとも一目で監視カメラ画像、三次元画像、平面図画像上での指定個所をそれぞれの画像上で正確に直に提供できる単眼視の監視カメラ映像を用いた連動表示計測システムを得る。
【解決手段】カメラ選択部31と、モード判定部32と、画角設定部33と、表示処理部34と、カメラ画像指定個所連像表示部11と、GIS画像指定個所連動表示部12と、平面図指定個所連動表示部13等を備えて、対象範囲が数キロに亘る広範囲で撮影されたカメラ画像を三次元地形モデルに対応付けて、その監視カメラが撮影した三次元GIS画像並びに平面図画像を連動表示すると共に、いずれかの画像(カメラ画像、三次元GIS画像若しくは平面図画像)上の指定位置(カーソル)を各々の画像上に連動表示し、かつその指定位置の三次元座標を知らせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影対象を監視カメラで撮影した監視カメラ画像及び該監視カメラ画像の擬似画像並びに前記撮影対象を含む平面画像を表示部に連動表示して、これらの画像上に指定個所を連動表示する監視カメラ画像を用いた連動表示計測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
火山噴火や土石流などの自然災害を監視する目的として、カメラによる監視機器(以下監視カメラという)を設置することがある。
【0003】
しかし、監視カメラからの監視カメラ映像(以下監視カメラ画像という)は火砕流や噴石などの現象の概略的な理解には有効である反面、そこから発生・到達場所といった位置情報を詳細に捉えることは、現地を熟知した一部の者を除いては困難である。
【0004】
特に、発生状況をいち早く伝達する必要性がある監視機関にとっては、この位置把握の問題は重要であり、監視カメラ画像内での事象と防災マップ等の地図情報との関係を即座に把握し得る手段が望まれている。
【0005】
通常、監視カメラ画像から位置情報を取得する手段としては、2台の監視カメラによるステレオ計測法か、1台の監視カメラによる単写真計測手法がある。
【0006】
ステレオ計測は、2台の監視カメラの映像がある程度同じ範囲を撮影するように重なり合う必要があり、単写真計測は、計測対象までの距離もしくは対象の標高が既知となっている必要がある。
【0007】
また、これらの計測にはいずれも、監視カメラの撮像面の大きさ、撮像面中心とレンズの光学中心のズレ、撮像素子の画素数やレンズ歪みといった内部標定要素と、地理座標系における監視カメラの位置と三次元座標軸に対する回転角度といった外部標定要素が必要である。
【0008】
前述の内部標定要素は、映像内にある三次元座標が既知の基準点9点以上により算出される。
【0009】
一方、外部標定要素は、同様に映像内にある三次元地理座標が既知である基準点3点以上により算出する方法と、GPSやジャイロ等の測定機器を撮影装置に取り付けて直接的に求める方法とがある。
【0010】
計測精度を向上させる上で最も理想的なのはステレオ計測法であるが、既存の監視カメラは、設置台数を最小化するためにカメラ間の重なりがあえて少なくなっておりステレオ計測が可能な映像ペアを確保できない場合が多い。
【0011】
また、計測のために監視カメラを増設することがコスト面で不利になるという問題と、災害地域という性質上、安全のため現地で基準点を配置できないことや、撮影範囲が広範囲にわたると映像内で認識できる大きさの基準点を監視カメラからの遠方地点で配置することが出来ない等の問題があることから、1台の監視カメラで、かつ、現地に基準点を必要としない計測手段の実現が求められている。
【0012】
そこで、監視カメラ画像と同じ様に見える画像を数値地図データや三次元形状データから生成し、写真映像とを重ね合わせて計測する手法が既に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2007−271869号公報
【特許文献2】特開2007−18347号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】社団法人日本写真測量学会 解析写真測量 改訂版 P.46−P56
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、特許文献1、特許文献2ともに、三次元情報と写真映像の重ね合わせ処理とその利用方法が逐次的に提案されているが、即時性が求められる実際の監視現場(夜間に火山が爆発した等)においては、例えば、写真上の座標を選択し、対応する三次元座標を出力してから、地図ソフト上に表示するといった段階的な手段を採ることによって失う時間が問題となる場合がある。
【0016】
また、実際に撮影した映像(画像)に擬似的な画像を合成表示しているので、実画像を正確に見ることはできない。見るためには、擬似的な画像を除去する等の手段をとらなければならない。
【0017】
そこで、本発明では、監視カメラ画像には何等加工を施さないようにして、かつ段階的な手段をとらなくとも一目で監視カメラ画像、三次元画像、平面図画像上での指定個所をそれぞれの画像上で正確に直に提供できる単眼視の監視カメラ映像を用いた連動表示計測システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システムは、
表示部の画面を分割して、撮影対象を監視カメラで撮影した監視カメラ画像及び該監視カメラ画像に対応する三次元画像並びに前記撮影対象を含む平面図画像を該当の画面に連動表示して、いずれかの画面に位置が指定されると、この位置にマーカを表示し、かつ他の画面の対応する位置にマーカを連動表示する監視カメラ画像を用いた連動表示計測システムであって、
前記撮影対象の三次元地形データ、前記監視カメラ画像、前記監視カメラの外部標評要素及び内部標定要素、前記撮影対象を含む平面図データを記憶した記憶手段と、
(a)前記外部標識、内部標定要素に基づいて前記三次元地形モデルに前記監視カメラの撮影地点における画角を定義する手段と、
(b)前記監視カメラ画像の画面又は三次元画像の画面に前記位置が指定された場合は、監視カメラ画像の画面又は三次元画像の画面のマーカ座標をその画面に表示している画像の座標に変換し、前記設定された画角の写真座標に変換し、この写真座標から前記三次元地形モデル上の三次元座標に変換する手段と、
(c)前記平面図画像の画面に前記位置が指定された場合は、この画面のマーク座標を前記平面図データ上の二次元座標に変換する手段と、
(d)前記(b)手段で前記三次元座標に変換される毎に、この変換された三次元座標を、前記(b)手段の座標変換の過程を逆変換して前記カメラ画像の画面又は前記三次元画像の画面上の座標を算出し、該算出された画面上の座標に前記マークを表示させる手段と、
(e)前記平面図画像の画面のマーク座標が二次元座標に変換されたとき、この変換された二次元座標を、前記三次元地形モデル上の三次元座標に変換し、該三次元座標を前記画角の写真座標に変換し、これを前記カメラ画像の画面及び三次元画像の画面の座標に変換し、該変換した画面の座標に前記マークを表示させる手段と
を備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0019】
以上のように本発明によれば、監視カメラ画像、三次元GIS画像、平面図とを連動表示させて、いずれかの画面の指定個所を同じ位置に瞬時に連動表示させるので、段階的な手段を用いなくとも一目でこれらの画像上の相対位置関係を把握できる。
【0020】
また、例えば噴火開始地点や被災範囲の位置特定・計測など、監視カメラのみでは知ることができない情報を得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施の形態の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システムの概略構成図である。
【図2】本実施の形態の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システムの特徴を説明する説明図である。
【図3】カメラ画像指定個所連動表示部11、GIS画像指定個所連動表示部12、平面画像指定個所連動表示部13の概略動作を説明する説明図である。
【図4】本実施の形態に用いる座標変換を説明する説明図である。
【図5】本実施の形態に用いる座標変換を説明する説明図である。
【図6】本実施の形態に用いる座標変換を説明する説明図である。
【図7】本実施の形態に用いる座標変換を説明する説明図である。
【図8】実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図である。
【図9】標定要素の説明図である。
【図10】実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの全体動作を説明するフローチャートである。
【図11】実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムのカメラ画像指定個所連動表示部の動作を説明するフローチャートである。
【図12】実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムのカメラ画像指定個所連動表示部の動作を説明するフローチャートである。
【図13】実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムのカメラ画像指定個所連動表示部の動作を説明するフローチャートである。
【図14】実施の形態2のGIS画像指定個所連動表示部12の構成図である
【図15】実施の形態2のGIS画像指定個所連動表示部12を説明するフローチャートである。
【図16】実施の形態2のGIS画像指定個所連動表示部12を説明するフローチャートである。
【図17】実施の形態2のGIS画像指定個所連動表示部12を説明するフローチャートである。
【図18】実施の形態3の平面図画像指定個所連動表示部14の構成図である。
【図19】実施の形態3の平面図画像指定個所連動表示部14を説明するフローチャートである。
【図20】実施の形態3の平面図画像指定個所連動表示部14を説明するフローチャートである。
【図21】実施の形態4の距離・面積計算処理の構成図である。
【図22】実施の形態4の距離・面積計算処理を説明する説明図である。
【図23】実施の形態5の視点変更の三次元画像を説明する説明図である。
【図24】実施の形態6の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図である。
【図25】実施の形態6の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの動作を説明するフローチャートである。
【図26】実施の形態6の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの動作を説明するフローチャートである。
【図27】実施の形態6のカーソル表示を説明する説明図である。
【図28】画角の設定(算出)の手法を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本実施の形態は、監視カメラ(固定)で撮影した火山、海域、平野等の対象範囲が数キロに亘る広範囲の映像(以下単にカメラ画像:静止画又は動画)を、航空レーザ計測などによって得られたデジタル標高モデル(三次元地理座標モデル)に対応付けることによって、カメラ画像又はその監視カメラが撮影している撮影範囲(画角)の三次元画像(本実施の形態では三次元GIS画像という)若しくは撮影範囲の二次元平面図画像(以下単に平面図画像という)を連動表示して、これらの画像のいずれかにおいて、指定された個所(位置、面積、線を含む)を十字マーク(本実施の形態ではカーソル又は対象地点という)で連動表示するシステムである。また、指定された個所の座標、面積、長さを表示する。
【0023】
すなわち、本実施の形態は、三次元GIS画像は三次元地形地理座標モデルに航空写真や衛星画像をテクスチャーとして貼り付けた立体画像であり、視点やテクスチャーの変更も自由に行えることを利用して、監視現場で必要とされる図面との位置の照合や、地形形状を把握するために視点を変更して観察することを可能とする。
【0024】
つまり、三次元GIS画像を用いるので、二次元の平面図画像も同様に画面(二次元平面図画面ともいう)に連動に表示することができるので、監視カメラ画像と三次元GIS画像と平面図画像(例えば地図、防災マップ等)を連動表示した場合には、いずれかの画像上において、ある個所が指定されると、その指定個所(指定位置ともいう)の相互位置関係の把握が一目で容易にわかる。
【0025】
従って、本実施の形態は、段階的な手段をとらなくとも、監視カメラ画像と、この三次元GIS画像と、平面図画像とを連動表示して指定個所の相互位置関係を敏速に把握
させている。
【0026】
以下に実施の形態を図面を用いて説明する。
【0027】
図1は本実施の形態の監視カメラ映像を用いた連動表示計測システムの概略構成図である。
【0028】
本実施の形態は、火山、山、河川、平野、島、海域等の広域な撮影対象Aを単眼の監視カメラ1(固定カメラ:複数地点でもよい)で撮影し、このカメラ画像データをLANで遠隔地点の画像蓄積装置2(サーバ)に送信して蓄積する。
【0029】
又は、カメラ画像データを外部記憶装置例えばCD−ROM3に保存させて、これを持ち帰って画像蓄積装置2に保存する。そして、これらのカメラ画像及び後述する内部標定要素、外部標定要素等をデータベース5に記憶(三次元計測用データセットとも称する)する(1)。
【0030】
前述の外部標定要素、内部標定要素による画角の設定や、画面座標と三次元地理座標の相互変換には、非特許文献1に開示されている座標変換手法を用いて計算している。
【0031】
また、データベース5に三次元地理座標モデルとそのテクスチャーデータ等(以下総称して三次元地形モデルという)を記憶していると共に、数値地図や防災マップ等の二次元平面図データを保存している。二次元地図データをテクスチャーとしても良い。
【0032】
前述の三次元地形モデルの三次元地理座標モデルは、ヘッダー情報として4隅の地理座標(緯度経度)と縦横のメッシュ数を記憶し、実データとして、メッシュの交点の順番に標高のみが記録されているデータである。
【0033】
さらに、データベース5には、カメラの内部標定要素、カメラの外部標定要素等を記憶している。
【0034】
このカメラの内部標定要素、カメラの外部標定要素は前処理部6によって算出されている。
【0035】
前処理部6は、予めトータルステーションなどで座標値が精密に計測されたターゲット板を用意し、テストターゲット板を監視カメラ1のレンズ前に設置して、このテスターターゲット板を撮影する(2)。これは、カメラの内部標定要素(撮像面の中心とレンズの光学中心のズレ=主点位置ズレ、レンズ歪み、焦点距離、・・)を正確に算出するためである。なお、撮像面サイズや画素数は事前に既知である必要がある。
【0036】
次に、各ターゲット板の座標値(トータルステーションなどで精密に求めた座標)とカメラの画像座標の関係から監視カメラの内部標定要素(主点位置ズレ、レンズ歪み、焦点距離)を算出してデータベース5に記憶する(3)。
【0037】
次に、カメラ画像に映っている尾根などの特徴的な地形の対応点を三次元地形モデル上で複数求めて(カメラ画像の地上基準点を取得)、監視カメラの外部標定要素(監視カメラの位置、姿勢)を算出する(4)。この基準点の取得は、カメラ画像とこのカメラ画像の三次元GIS画像とを画面(カメラ画像表示用画面、GIS画像用表示用画面)に表示して取得する。
【0038】
次に、三次元地形モデルから求めた三次元地理座標と、対応する監視カメラの画像座標の関係から監視カメラの外部標定要素(カメラの位置、姿勢)を求めてデータベース5に記憶する(5)。
【0039】
そして、画角設定部10が監視カメラの内部標定要素および外部標定要素を使用して監視カメラの画角を三次元地形モデル上に再現することにより、監視カメラが撮影している範囲の撮影対象Aの擬似的なカメラ映像(三次元GIS画像)を表示部20に表示させることを可能とする。つまり、監視カメラの画角を三次元地形モデル上に再現することにより、撮影対象Aに対応する三次元GIS画像を表示部20に表示している。
【0040】
一方、カメラ画像指定個所連動表示部11、GIS画像指定個所連動表示部12、平面画像指定個所連動表示部13を備え、これらは互いに連動して動作している。
【0041】
そして、カメラ画像、三次元GIS画像又は平面図画像上に指定位置を示すカーソルが指定されると、三次元GIS画像及び平面図画像の対応する座標位置に連動表示する(図2参照)。
【0042】
図2においては夜に火山を監視カメラで撮影している場合に、三次元GIS画像及び平面図画像にカーソルが連動表示されることを示している。
【0043】
図3は、カメラ画像指定個所連動表示部11、GIS画像指定個所連動表示部12、平面画像指定個所連動表示部13の概略動作を説明する説明図である。
【0044】
カメラ画像指定個所連動表示部11は、カメラ画像上での位置計測、三次元GIS画像および平面図画像上での連動計測表示を行う。
【0045】
すなわち、カメラ画像指定個所連動表示部11は、カメラ画像上の任意の位置を指定すると(7−1)、その位置にカーソルを表示(7−1−1)すると共に、三次元GIS画像上での相対的な三次元座標を算出して(7−2)、その位置にカーソルを表示し(7−2−1;図2の点線K1−1を参照)、かつ撮影範囲GIS画像上での三次元地理座標を算出し(7−3)、その三次元地形座標を表示する(7−3−1)と共に、高さ方向を除いた二次元地理座標を求め(7−4)、対応する平面図画像上の二次元地理座標にカーソルを表示する(7−4−1:図2の点線K1−2参照)。
【0046】
つまり、カメラ画像上から位置を入力した場合に、監視カメラの画角を三次元地理座標に再現することによって、各種画面間のカーソルの動きの連動を可能としている。
【0047】
さらに、カメラ画像上で任意の距離や面積を計測する場合は、距離または面積を構成する頂点(以下単に点という)をカメラ画像上で連続指定し、その都度求められる三次元地理座標を用いて、これらの距離や面積を求める(7−5)。
【0048】
GIS画像指定個所連動表示部12は、三次元GIS画像上での位置計測、平面図画像およびカメラ画像上での連動計測表示を行う。
【0049】
三次元GIS画像上の任意の位置を指定すると(8−1)、その位置(三次元GIS画像上)にカーソルを表示する(8−1−1)と共に三次元地形モデルにおける三次元地理座標を算出し(8−2)、その三次元座標を三次元GIS画像上に表示する(8−2−1)と共に、さらに高さ方向を除いた二次元地理座標を求め(8−3)、対応する平面図画像上にカーソルを表示する(8−3−1);図2においては点線K2−1参照)。
【0050】
そして、共線条件式(空間上の対象物、対象物の写真上の像点、カメラのレンズ中心の3点が同一直線上にあるためのカメラの幾何学的条件)を利用した関係式へ三次元地理座標を代入してカメラ画像上の画像座標を求め(8−4)、対応するカメラ画像上の位置にカーソルを表示する(8−4−1:図2においては点線K2−2参照)。
【0051】
つまり、三次元GIS画像上から位置を入力した場合の各種画面間のカーソルの動きの連動表示を可能としている。
【0052】
さらに、三次元GIS画像上で任意の距離や面積を計測する場合は、距離または面積を構成する点を三次元GIS画像上で連続指定し、その都度求められる三次元地理座標を用いて、これらの距離や面積を求める(8−5)。
【0053】
平面画像指定個所連動表示部13は、平面図画像上での位置計測、三次元GIS画像およびカメラ画像上での連動計測表示を行う。
【0054】
平面図画像上の任意の位置を指定すると(9−1)、その平面図画像上にカーソルを表示する(9−1−1)と共に、この平面図画像の二次元地理座標系にそのカーソル位置を定義して三次元地形モデルに含まれる地理座標モデルの三次元地理座標を求め(9−2)、平面図画像に対応する三次元GIS画像上にカーソルKiを表示する(9−2−1;図2においては点線K3−1参照)一方、三次元地理座標を求めて表示する(9−2−2)。このとき、同様に共線条件式を利用した関係式へ三次元地理座標を代入してカメラ画像上の画像座標を求め(9−3)、カメラ画像上の対応する位置にカーソルを表示する(9−3−1;図2においては点線K3−2参照)共に、平面図上の対応する位置にカーソルを連動を表示する(K1−2の点線参照)。
【0055】
また、平面図画像上で任意の距離や面積を計測する場合は、距離または面積を構成する頂点を平面図上で連続指定し、その都度求められる三次元地理座標を用いて、これらの距離や面積を求める(9−5)。
【0056】
なお、求めた三次元座標及び二次元座標は、座標値表示用のボックスを表示し、このボックスに表示させてもよい。
【0057】
<各座標系の説明>
本実施の形態は以下に図4〜図7に説明する座標系を用いている。
【0058】
(座標変換1:画面−画像座標変換)
座標変換1は、図4(a)及び図4(b)に示すように表示画面の縦横のピクセル数と画像(画像データともいう)の縦横のピクセル数の比から、表示画面上のピクセル座標(Mx,My)をカメラ画像(画像データ)上のピクセル座標(Px,Py)に変換する。また、この座標変換1を逆変換することを逆座標変換1と称する。
【0059】
(座標変換2:画像−写真座標変換)
座標変換2は、図4(c)及び図4(d)に示すように、カメラのCCD面(もしくはフィルム面)の実サイズとカメラ画像(画像データ)の縦横のピクセル数とを対応させることにより、画像データ上のピクセル座標(Px,Py)をカメラのCCD面上の実座標=写真座標(X’,Y’)に変換する。また、この座標変換2を逆変換することを逆座標変換2と称する。
【0060】
さらに、上記座標変換2には、レンズの放射方向歪曲収差や主点位置ズレ(レンズの光軸中心とCCD中心のズレ)といった写真画像の系統的な歪みを補正する一般的な式を組み合わせることによって、歪みを取り除いた写真座標を得ている。
【0061】
(座標変換3:写真−カメラ座標変換)
座標変換3は、写真座標平面をXY軸、それに直行する軸をZ軸とし、CCD中心からZ軸方向に焦点距離(f)はなれた点=光学中心を原点としたとした三次元空間を想定し、図5(a)及び図5(b)に示すように二次元座標である写真座標(X’,Y’)を光学中心からの三次元相対位置に置き換えたカメラ座標(X’,Y’,Z’)に変換する。
【0062】
この座標変換3を逆変換する変換を逆座標変換3という。
【0063】
(座標変換4:カメラ−地理座標変換)
図5(c)及び図5(d)に示すように、カメラの光学中心の地理座標、カメラ座標系の地理座標系に対する傾きを用いて、カメラ座標系を地理座標系に変換する。この座標変換4を逆変換する変換を逆座標変換4という。
【0064】
(座標変換5:画面−平面図座標変換)
図6(a)及び図6(b)に示すように、表示画面(平面図画像表示用画面)の縦横のピクセル数と平面図画像上の画面表示範囲の縦横のピクセル数の比から、表示画面上のピクセル座標(Mx,My)を画面表示範囲上のピクセル座標に変換し、さらに二次元平面図データ上の画面表示範囲の相対位置関係から、画面表示範囲上のピクセル座標を二次元平面図データ上のピクセル座標(Px,Py)に変換する。また、座標変換5の逆変換を逆座標変換5と称する。
【0065】
(座標変換6:平面図−平面地理座標変換)
座標変換6は、図6(c)及び図6(d)に示すように、二次元平面図データの4隅の地理座標と、表示された平面図画像データの縦横のピクセル数を対応させることによって、平面図画像データ上(平面図画像)のピクセル座標(Px,Py)を平面地理座標(X,Y)に変換する。また、座標変換6を逆変換することを逆座標変換6と称する。
【0066】
(座標変換7:平面−三次元地理座標変換)
座標変換7は、図7(a)及び図7(b)に示すように、平面地理座標(X,Y)に対応する標高値(Z)を、デジタル標高モデル(三次元地形モデル)より検索する。座標変換7の逆変換を逆座標変換7という。
【0067】
<実施の形態1>
図8は実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図である。本実施の形態1はカーソルの連動表示について説明する。
【0068】
図8に示すように、実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムは、表示部20と、コンピュータ本体部30(以下単に本体部30という)と、図示しないマウス、キーボード等から構成されている。
【0069】
そして、本体部30は、図8に示すように、カメラ選択部31と、モード判定部32と、画角設定部33と、表示処理部34と、カメラ画像指定個所連像表示部11と、GIS画像指定個所連動表示部12と、平面図指定個所連動表示部13等を備えて、対象範囲が数キロに亘る広範囲で撮影されたカメラ画像(例えば火山を撮影した映像)を、三次元地理座標モデルに対応付けて、その監視カメラが撮影した三次元GIS画像並びに平面図画像を連動表示すると共に、いずれかの画像(カメラ画像、三次元GIS画像若しくは平面図画像)上の指定位置(カーソル)を各々の画像上に連動表示し、かつその指定位置の三次元座標を知らせる。
【0070】
これによって、監視カメラ1が例えば夜に撮影していても、夜の監視カメラ画像上の隣に同じ三次元GIS画像が表示されているので、夜であってもどこから撮影している監視カメラの映像かが直に分る(図2参照)。
【0071】
さらに、カメラ画像上おいて指定された位置にカーソルを表示すると共に、このカメラ画像の隣に連動表示されている三次元GIS画像上の同じ位置にカールを表示し、かつ平面図画像上の三次元GIS画像上のカーソル位置の平面図画像上の位置にカーソルが連動表示されるので、段階的な手段によらなくとも一目でこれらの画像上におけるカーソルの位置関係を瞬時に把握できる。
【0072】
なお、平面図画像又は三次元GIS画像上にカーソルを表示して他の画像上(防災バップなど)にこのカーソルを連動表示することについては他の実施の形態で説明する。
【0073】
また、カメラ画像指定個所連像表示部11とGIS画像指定個所連動表示部12と平面図指定個所連動表示部13とを総称して指定個所連動表示部とも称し、GIS画像指定個所連動表示部12については後述する実施形態2として説明し、平面図指定個所連動表示部13については後述する実施の形態3として説明する。
【0074】
また、夜の監視カメラ映像上にカーソルを指定すると、三次元GIS画像上及び平面図画像上にそのカーソルが連動表示され、かつ三次元座標が表示されるので、例えば火山が爆発して、溶岩が着地した地点の三次元位置が直に分る。
【0075】
(各部の構成)
前述の監視カメラ1(固定)は異なる地点に各々配置され、これらの監視カメラ1が連続撮影した監視カメラ画像をCD−ROM2等に保存して、このCD−ROM2を監視員が定期的に解析センターに届ける。
【0076】
データベース5には、監視カメラ画像と、三次元地形データと、二次元平面図データ(数値地図、防災マップ・・)と、内部標定要素と、外部標定要素等(図9参照)を保存している。これらの情報は撮影年月日毎であり、監視カメラ毎に区分けされて保存されている。
【0077】
なお、監視カメラ画像は、映像蓄積サーバ(図示せず)に蓄積して、この映像蓄積サーバと本体部30とLANで接続して、これを表示部に表示してもよい。
【0078】
さらに、監視カメラ1と映像蓄積サーバとをLANで接続して、監視カメラからのカメラ画像データを取得するようにしてもよい。
【0079】
内部標定要素は、主点位置ズレ、レンズの歪み、焦点距離、撮像面の大きさ、解像度等であり、外部標定要素は、撮影時の監視カメラの三次元位置、姿勢、等である。これらの標定要素に関しては後述する。
【0080】
カメラ選択部31は、データベース5に保存されている監視カメラの種類(設置場所、名称、年月日等)を表示し、選択された監視カメラの番号を表示処理部34及び画角設定部33に知らせる。
【0081】
画角設定部33は、カメラ選択部31から知らせられた番号の監視カメラの標定要素(内部標定要素、外部標定要素)を使用して、三次元地形モデル上にその監視カメラの画角を定義する。この画角の設定については後述する。
【0082】
表示処理部34は、カメラ画像再生処理部34aと、GIS画像表示処理部34bと、平面図画像表示処理部34c等を備え、表示部20の画面を分割して、これらの分割画面にカメラ画像、三次元GIS画像、平面図画像、三次元位置等を表示する。
【0083】
なお、カメラ画像が表示される画面をカメラ画像表示用画面、三次元GIS画像が表示される画面をGIS画像表示用画面に、平面図画像が表示される画面を平面図画像表示用画面と称する。
【0084】
また、平面図画像は、地図、防災マップ、住宅地図、衛星写真、航空写真、等々、他の図面であってもよいし、これらを組み合わせたものであってもよいが、本実施の形態では地図を平面図画像として説明する。
【0085】
カメラ画像再生処理部34aは、カメラ選択部31から知らせられた番号の監視カメラの監視カメラ画像をデータベース5から検索して、これを表示(カメラ表示用画面)する。
【0086】
また、カメラ画像再生処理部34aは、カメラ画像が初めに指定されて、その画像上においてポイントが指定された場合は、そのポイント位置にカーソルを表示すると共に、GIS画像表示処理部34b及び平面図画像表示処理部34cにカーソル表示を行わせる。このカーソル表示は座標変換によって実現している。
【0087】
さらに、カメラ画像再生処理部34aは、GIS画像表示処理部34b又は平面図画像表示処理部34cの各々の画像が初めに指定された場合に、後述する指定個所連動表示部からカーソルピクセル座標(カメラ画像表示用画面の座標)が知らせられると、このピクセル座標にカーソルを表示する。
【0088】
GIS画像表示処理部34bは、データベース5の三次元地形モデル(三次元地形モデル及びテクスチャーデータ)を用いて監視カメラの撮影範囲(画角)に対応する三次元グラフィック画像(三次元GIS画像)を表示(GIS画像表示用画面)する。
【0089】
また、GIS画像表示処理部34bは、三次元GIS画像が初めに指定されて、その画像上においてポイントが指定された場合は、そのポイント位置にカーソルを表示すると共に、カメラ画像再生処理部34a及び平面図画像表示処理部34cにカーソル表示を行わせる。
【0090】
さらに、GIS画像表示処理部34bは、カメラ画像再生処理部34a又は平面図画像表示処理部34cの各々の画像が初めに指定された場合に、後述する指定個所連動表示部からカーソルピクセル座標(GIS画像表示用画面の座標:Mx、My)が知らせられると、このピクセル座標にカーソルを表示する。
【0091】
平面図画像表示処理部34cは、データベース5の三次元地形モデルの三次元地形モデルの平面座標及びその平面のテクスチャーデータを用いて監視カメラの位置、撮影対象物を含む平面図画像を表示(平面図画像表示画面)する。
【0092】
また、平面図画像表示処理部34cは、平面図画像が初めに指定されて、その画像上においてポイントが指定された場合は、そのポイント位置にカーソルを表示すると共に、カメラ画像再生処理部34a及びGIS画像表示処理部34bにカーソル表示を行わせる。
【0093】
さらに、平面図画像表示処理部34cは、カメラ画像再生処理部34a又はGIS画像表示処理部34bの各々の画像が初めに指定された場合に、後述する指定個所連動表示部からカーソルピクセル座標(平面図画像表示用画面の座標)が知らせられると、このピクセル座標にカーソルを表示する。
【0094】
モード判定部32は、表示部20の図示しない各ボックスのカーソルボタン(位置指定ポイント)又は計測ボタンが選択された場合は、位置指定モード(単にカーソルモードともいう)又は計測モードと判定し、かつ選択された画面を判定し、この判定結果を表示処理部34及び該当の指定個所連動表示部に知らせる。
【0095】
カメラ画像指定個所連動表示部11は、図8に示すように、カメラ画像指定個所三次元地理座標変換部40と、GIS画像用逆変換部41と、平面図画像用逆変換部42と、位置算出部43等を備えている。
【0096】
カメラ画像指定個所三次元地理座標変換部40は、カメラ画像再生処理部34aがカメラ画像表示画面のカーソル位置(カメラ画面ピクセル座標Mx、My)を、カメラ画像データピクセル座標(Px、Py)に変換し(座標変換1:図4(a)及び図4(b)参照)、このカメラ画像データピクセル座標(Px、Py)を写真座標(X´、Y´)に変換する(座標変換2:図4(c)及び図4(d)参照)。このとき、レンズ歪みを補正している。
【0097】
そして、写真座標(X´、Y´)をカメラ座標(X´、Y´、Z´)に変換し(座標変換4:図5(a)及び図5(b)参照)、カメラの光学中心の地理座標、カメラ座標系に対する傾きを用いてカメラ座標系を三次元地理座標系に変換する(座標変換4:図5(c)及び図5(d)参照)。
【0098】
位置算出部43は、三次元地理座標に変換されたカメラ座標系の光学中心と撮影範囲(写真上)のカーソルを結ぶ直線が三次元地形モデルの立体面と交差する点の座標(X,Y,Z)を三次元位置としても求め、これを表示する。
【0099】
また、位置算出部43は、二次元地理座標において、前述の点の座標(X、Y)を算出して、これを表示する。
【0100】
GIS画像用逆変換部41は、三次元地形モデルの立体面に点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上に変換し(逆座標変換4)、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する(逆座標変換3)。但し、GIS画像用逆変換部における逆座標変換は、歪み逆補正は行わない。
【0101】
但し、場合によっては歪みのある三次元GIS画像であった場合は、歪み逆補正を行うようにしてもよい。
【0102】
そして、これをGIS画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換して(逆座標変換2)、さらにこれをGIS画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換(逆座標変換1)して、GIS画像表示処理部34bに出力して、三次元GIS画像上において、カメラ画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0103】
平面図画像用逆変換部42は、三次元地形モデル上で求められたカーソル位置(X、Y、Z)を平面地理座標系(X,Y)の座標に変換して(逆座標変換7:図7(a)及び図7(b)参照)、この平面地理座標系に撮影範囲を定義し、この撮影範囲を二次元平面図データの画像座標系に定義(変換)する(逆座標変換6:図6(c)及び図6(d)参照)。
【0104】
そして、この画像座標系のピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する(逆座標変換5:図6(a)及び図6(b)参照)。
【0105】
そして、この平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示処理部34cに出力して、平面図画像上において、カメラ画像及び三次元GIS画像のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0106】
(動作)
図10は実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの全体動作を説明するフローチャートである。
【0107】
図11〜図13は実施の形態1の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムのカメラ画像指定個所連動表示部の動作を説明するフローチャートである。
【0108】
初めに初期設定処理を行う(S1)。この初期設定処理は、カメラ選択、前処理、平面図の種類(地図、防災マップのいずれか或いは両方)、各画面の表示枠のサイズ等である。
【0109】
次に、画角設定部33が三次元地形モデル(三次元地形モデル)を用いて画角(撮影範囲)を設定する(S3)。この画角の設定は、データベース5に記憶されている選択されたカメラの内部標定要素、外部標定要素等を用いて三次元地形モデル上における画角を設定する。
【0110】
つまり、カメラ座標系にCCD中心からZ方向に焦点距離はなれた点(カメラの光学中心)を原点とした三次元空間を想定し、さらにこのカメラ座標系をカメラの光学中心の三次元地形モデル上の地理座標、カメラ座標系の傾きを用いて画角を三次元地形モデル上に設定する(図10のステップS3参照)。具体的な手法は、非特許文献1と同様な変換式で定義している。
【0111】
次に、カメラ画像再生部34がデータベース5から選択されたカメラのカメラ画像を再生し、これを表示部20のカメラ画像表示用画面に表示すると共に、三次元画像表示処理部34bがデータベース5の三次元地形モデル(監視カメラが撮影している場所の三次元地理座標モデル)を用いてGIS画像表示用画面に三次元GIS画像を表示し、かつ平面図画像表示処理部34cがデータベース5の二次元平面図の平面図画像を平面図表示画面に表示する(S5)。
【0112】
このとき、平面図画像表示処理部34cは、平面図の表示が例えば地図又は防災マップだけの場合は地図又は防災マップを読み出して表示し、若しくは両方表示の場合は両方を平面図画像表示用画面に表示する。
【0113】
次に、モード判定部32がモードを判定し(S7)、この判定結果によって、カーソル連動表示、距離・面積計算処理又は視点変更処理のいずれかの処理を行う(S10、S20、S30)。そして、終了かどうかを判断して処理を終了する(S40)。
【0114】
次に、カーソル連動表示の処理を説明する。カーソル連動表示の処理は、カメラ画像指定個所連動表示部11、GIS画像指定個所連動表示部12及び平面図指定個所連動表示部13の処理が主である。
【0115】
図11、図12及び図13を用いて図8に示すカメラ画像指定個所連動表示を説明する。
【0116】
モード判定部32は、カーソル指示があるかどうかを監視する(S101)。次に、カーソル指示があった場合は、カメラ画像表示用画面、GIS画像表示用画面又は平面図画像表示用画面のいずれかであるかを判定する(S102)。カメラ画像表示画面の場合はカメラ画像指定個所連動表示部11が起動する。GIS画像表示用画面の場合はGIS画像指定個所連動表示部12が起動し(S130)、平面図画像表示用画面の場合は平面図指定個所連動表示部13が起動する(S150)。本実施の形態では、カメラ画像表示用画面とする。
【0117】
カメラ画像表示用画面と判定した場合は、カメラ画像指定個所連動表示部11が起動して以下の処理を行う。
【0118】
カメラ画像指定個所連動表示部11のカメラ画像指定個所三次元地理座標変換部40は、カメラ画像表示用画面の縦横のピクセル数とカメラ画像の縦横のピクセル数の比からカメラ画像表示用画面上のピクセル座標(Mx、My)をカメラ画像上のピクセル座標(Px、Py)に変換(カーソル含む)する座標変換1を行う(S103)。
【0119】
次に、カメラのCCD面(若しくはフィルム面)の実サイズ(撮影範囲)とカメラ画像上のピクセル座標(Px、Py)とを対応させることにより、カメラ画像上のピクセル座標(Px,Py)をカメラのCCD面上の実座標=写真座標(X’,Y’)に変換する座標変換2を行う(S104)。このとき、レンズの放射方向歪曲収差や主点位置ズレ(レンズの光軸中心とCCD中心のズレ)といった写真画像の系統的な歪みを補正する。
【0120】
次に、写真座標平面をXY軸、それに直行する軸をZ軸とし、CCD中心からZ軸方向に焦点距離(f)はなれた点=光学中心を原点としたとした三次元空間を想定し、二次元座標である写真座標(X’,Y’)を光学中心からの三次元相対位置に置き換えたカメラ
座標(X’,Y’,Z’)に変換する座標変換3を行う(S105)。
【0121】
次に、図12に示すように、カメラの光学中心の地理座標、カメラ座標系の地理座標系に対する傾きを用いて、カメラ座標系を地理座標系に変換する座標変換4を行う(S106)。つまり、三次元地形モデル上の画角を用いて設定する。
【0122】
なお、地理座標系に変換されたカメラの光学中心と写真上の対象物を結ぶ直線が、標高モデルの立体面と交差する点の座標=三次元地理座標(X,Y,Z)は位置算出部43で求めている。
【0123】
そして、GIS画像用逆変換部41及び平面図画像用逆変換部42を起動する(S107)。
【0124】
GIS画像用逆変換部41及び平面図画像用逆変換部42の処理を図13を用いて説明する。これらの変換部は同時に動作している。
【0125】
GIS画像用逆変換部41は、三次元地形モデルの点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上(撮影範囲に対応)に変換する逆座標変換4を行う(S110)。
【0126】
次に、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する逆座標変換3を行う(S111)。但し、GIS画像用逆変換部における逆座標変換は、三次元地形モデルを用いているので歪み逆補正は行わない。但し、歪みのある三次元GIS画像の場合は、逆歪み補正を
行う。
【0127】
そして、これをGIS画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換する逆座標変換2を行い(S112)、さらにこれをGIS画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆座標変換1を行う(S113)。
【0128】
そして、GIS画像表示処理部34bに表示指示情報を出力することによって、GIS画像上において、カメラ画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示させる(S114)。
【0129】
一方、平面図画像用逆変換部42は、三次元地形モデル上で求められたカーソル位置(X、Y、Z)を平面地理座標系(X,Y)の座標に変換する逆座標変換7を行う(S
120)。
【0130】
次に、この平面地理座標を平面図画像データ上の座標に変換する逆座標変換6を行う(S121)。
【0131】
次に、このピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆座標変換5を行う(S122)。
【0132】
そして、この平面図画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示処理部34cに表示指示情報を出力することにより、平面図画像上において、カメラ画像及び三次元GIS画像のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する(S123)。
【0133】
従って、例えば火山が夜に爆発して溶岩が飛んでも、その位置がどこかを三次元GIS画像上から正確に確認できると共に、その着点の位置を三次元座標で正確に知ることができ、かつ平面図画像においてもその位置を知ることができる。
【0134】
<実施の形態2>
図14は実施の形態2の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図であり、GIS画像指定個所連動表示部12の構成図である。図14においてはカメラ選択部31、画角設定部33、モード判定部32は省略する。また、位置算出部43については説明を省略する。
【0135】
図14に示すGIS画像指定個所連動表示部12は、GIS画像指定個所三次元地理座標変換部50と、カメラ画像用逆変換部51と、平面図画像用逆変換部52等を備えている。
【0136】
GIS画像指定個所三次元地理座標変換部50は、GIS画像表示処理部34bがGIS画像表示画面のカーソル位置(ピクセル座標Mx、My)を、GIS画像データピクセル座標(Px、Py)に変換し(座標変換1:図4(a)及び図4(b)参照)、このGIS画像データピクセル座標(Px、Py)を写真座標(X´、Y´)に変換する(座標変換2:図4(c)及び図4(d)参照)。このとき、レンズ歪みを補正は行わない。
【0137】
但し、歪みのある三次元GIS画像の場合は、歪み補正を行う。
【0138】
そして、写真座標(X´、Y´)をカメラ座標(X´、Y´、Z´)に変換し(座標変換4:図5(a)及び図5(b)参照)、カメラの光学中心の地理座標、カメラ座標系に対する傾きを用いてカメラ座標系を三次元地理座標系に変換する(座標変換4:図5(c)及び図5(d)参照)。
【0139】
カメラ画像用逆変換部51は、三次元地形モデルの点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上に変換し(逆座標変換4)、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する(逆座標変換3)。このとき、レンズ歪み補正を行う。
【0140】
そして、これをカメラ画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換して(逆座標変換2)、さらにこれをカメラ画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換(逆座標変換1)して、カメラ画像表示処理部34aに表示指示情報を出力して、カメラ画像上において、三次元GIS画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0141】
平面図画像用逆変換部52は、三次元地形モデル上で求められたカーソル位置(X、Y、Z)を平面地理座標系(X,Y)の座標に変換して(逆座標変換7:図7(a)及び図7(b)参照)、この平面地理座標系に定義(変換)する(逆座標変換6:図6(c)及び図6(d)参照)。
【0142】
そして、この画像座標系の撮影範囲のピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する(逆座標変換5:図6(a)及び図6(b)参照)。
【0143】
そして、この平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示処理部34cに表示指示情報を出力して、平面図画像上において、カメラ画像及び三次元GIS画像のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0144】
(動作説明)
図15〜図17は実施の形態2のGIS画像指定個所連動表示部12を説明するフローチャートである。
【0145】
GIS画像指定個所三次元地理座標変換部50は、GIS画像表示画面上のピクセル座標(Mx、My)を三次元GIS画像上のピクセル座標(Px、Py)に変換(カーソル含む)する座標変換1を行う(S131)。
【0146】
次に、画角(撮影範囲)と三次元GIS画像上のピクセル座標(Px、Py)とを対応させることにより、三次元GIS画像上のピクセル座標(Px,Py)を写真座標(X’,Y’)に変換する座標変換2を行う(S132)。
【0147】
次に、写真座標平面をXY軸、それに直行する軸をZ軸とし、CCD中心からZ軸方向に焦点距離(f)はなれた点=光学中心を原点としたとした三次元空間を想定し、二次元座標である写真座標(X’,Y’)を光学中心からの三次元相対位置に置き換えたカメラ座標(X’,Y’,Z’)に変換する座標変換3を行う(S133)。
【0148】
次に、図16に示すように、このカメラ座標系の三次元地理座標系に対する傾きを用いて、カメラ座標系を地理座標系に変換する座標変換4を行う(S134)。つまり、三次元地理座標モデル上に設定された画角を用いて変換していることになる。
【0149】
そして、カメラ画像用逆変換部51及び平面図画像用逆変換部52を起動する(S135)。
【0150】
カメラ画像用逆変換部51及び平面図画像用逆変換部52の処理を図17を用いて説明する。これらの変換部は同時に動作している。
【0151】
カメラ画像用逆変換部51は、三次元地形モデルの点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上(撮影範囲に対応)に変換する逆座標変換4を行う(S136)。
【0152】
次に、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する逆座標変換3を行う(S137)。このとき、歪み補正を行って変換している。
【0153】
次に、これをカメラ画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換する逆座標変換2を行い(S138)、さらにこれをカメラ画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆座標変換1を行う(S139)。
【0154】
そして、カメラ画像再生処理部34aに表示指示情報を出力することによって、カメラ画像上において、三次元GIS画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示させる(S140)。
【0155】
一方、平面図画像用逆変換部52は、三次元地形モデル上で求められたカーソル位置(X、Y、Z)を平面地理座標系(X,Y)の座標に変換する逆座標変換7を行う(S141)。
【0156】
次に、この平面地理座標系に定義(変換)する逆座標変換6を行う(S142)。
【0157】
次に、この画像座標系のピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆座標変換5を行う(S143)。
【0158】
そして、この平面図画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示処理部34cに表示指示情報を出力することにより、平面図画像上において、カメラ画像及び三次元GIS画像のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する(S144)。このとき、平面地理座標系のカーソルの二次元位置(X,Y)を表示させる。
【0159】
従って、例えば火山が夜に爆発して溶岩が飛んでも、その位置がどこかを平面図画像上から正確に確認できると共に、その着点の位置を二次元座標で正確に知ることができ、かつカメラ画像及び三次元GIS画像上においてもその位置を知ることができる。
【0160】
<実施の形態3>
図18は実施の形態3の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図であり、平面図画像指定個所連動表示部14の構成図である。図18においてはカメラ選択部31、モード判定部32は省略する。また、位置算出部43については説明を省略する。
【0161】
図18に示す平面図画像指定個所連動表示部14は、平面図画像指定個所三次元地理座標変換部60と、カメラ画像用逆変換部61と、GIS画像用逆変換部62等を備えている。
【0162】
平面図画像指定個所三次元地理座標変換部60は、三次元地形モデル上で求められたカーソル位置(X、Y、Z)を平面地理座標系(X,Y)の座標に変換して(逆座標変換7:図7(a)及び図7(b)参照)、この平面地理座標系に定義(変換)する(逆座標変換6:図6(c)及び図6(d)参照)。
【0163】
そして、この画像座標系の撮影範囲のピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する(逆座標変換5:図6(a)及び図6(b)参照)。
【0164】
そして、この平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示処理部34cに出力して、平面図画像上において、カメラ画像及び三次元GIS画像のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0165】
カメラ画像用逆変換処理61は、三次元地形モデルの点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上に変換し(逆座標変換4)、これを写真座標系(X´、Y´)に変換
する(逆座標変換3)。このとき、レンズ歪み補正を行う。
【0166】
そして、これをカメラ画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換して(逆座標変換2)、さらにこれをカメラ画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換(逆座標変換1)して、カメラ画像表示処理部34aに表示指示情報を出力して、カメラ画像上において、三次元GIS画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0167】
GIS画像用逆変換部62は、三次元地形モデルの立体面の点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上に変換し(逆座標変換4)、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する(逆座標変換3)。但し、GIS画像用逆変換部における逆座標変換は、歪み逆補正は行わない。但し、歪みのある三次元GIS画像の場合は、歪み逆補正を行う。
【0168】
そして、これをGIS画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換して(逆座標変換2)、さらにこれをGIS画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換(逆座標変換1)して、GIS画像表示処理部34bに表示指示情報を出力して、三次元GIS画像上において、カメラ画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示する。
【0169】
(動作説明)
図19及び図20は実施の形態3の平面図画像指定個所連動表示部14を説明するフローチャートである。
【0170】
平面図画像指定個所三次元地理座標変換部60は、平面図画像表示画面の縦横のピクセル数と平面図画像上の画面表示範囲の縦横のピクセル数の比から、平面図表示画面上のピクセル座標(Mx,My)を平面図表示画面の表示範囲上(撮影範囲に対応)のピクセル座標に変換し、さらに二次元平面図データ上の画面表示範囲の相対位置関係から、画面表示範囲上のピクセル座標を二次元平面図データ上のピクセル座標(Px,Py)に変換する座標変換5を行う(S151:図6(a)及び図6(b)参照)。
【0171】
次に、二次元平面図データの4隅の地理座標と、表示された平面図データ(撮影範囲の平面図画像)の縦横のピクセル数を対応させることによって、平面図画像上のピクセル座標(Px,Py)を平面地理座標(X,Y)に変換する座標変換6を行う(S152):図6(c)及び図6(d)参照)。
【0172】
次に、平面地理座標(X,Y)に対応する標高値(Z)を、デジタル標高モデル(三次元地理座標モデル)より検索する座標変換7を行う(S153:図7(a)及び図7(b)参照)。
【0173】
そして、GIS画像逆変換、カメラ画像用逆変換部を起動すると共に、位置算出部を起
動させる(S154)。
【0174】
GIS画像用逆変換部62は、三次元地形モデルの点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上(撮影範囲に対応)に変換する逆座標変換4を行う(S155、S156)。
【0175】
次に、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する逆座標変換3を行う(S157)。但し、GIS画像用逆変換部における逆座標変換は、三次元地形モデルを用いているので歪み逆補正は行わない。但し、歪みのある三次元GIS画像の場合は歪み逆補正を行
う。
【0176】
そして、これをGIS画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換する逆座標変換2を行い(S158)、さらにこれをGIS画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆座標変換1を行う(S159)。
【0177】
そして、GIS画像表示処理部34bに出力することによって、三次元GIS画像上において、カメラ画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示させる(S160)。
【0178】
一方、カメラ画像用逆変換部61は、三次元地形モデルの点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の写真上(撮影範囲に対応)に変換する逆座標変換4を行う(S161、S162)。
【0179】
次に、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する逆座標変換3を行う(S163)。このとき、歪み補正を行って変換している。
【0180】
次に、これをカメラ画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換する逆座標変換2を行い(S164)、さらにこれをカメラ画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆座標変換1を行う(S165)。
【0181】
そして、カメラ画像再生処理部34aに出力することによって、カメラ画像上において、三次元GIS画像上のカーソルと同じ位置にカーソルを表示させる(S166)。
【0182】
従って、平面図画像上においてカーソルを指定すると、三次元GIS画像およびカメラ画像上の対応する位置にカーソルが各々表示されると共に、三次元位置、二次元位置が表示されるので、一目で指定位置の相対関係を把握できることになる。
【0183】
<実施の形態4>
図21は実施の形態4の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図であり、距離・面積計算処理の構成図である。距離・面積計算はいずれの画面からでも可能であるが、本実施の形態ではカメラ画像から距離・面積を算出する例を説明する。
【0184】
図21に示すように、表面積・距離算出部70を備える。表面積・距離算出部は輪郭データ生成部71、輪郭点列データ生成部72及び表面積・長さ算出部73等を備える。
【0185】
また、表示処理部34のカメラ画像再生処理部34a及び平面図表示処理部34cはそれぞれが指定範囲にポリゴンを形成する機能を有する。
【0186】
輪郭データ算出部71は、カメラ画像上にポリゴン(始点と終点とを順次指定して閉じた面)が表示されると、このポリゴンの輪郭の頂点のピクセル座標を求め、これをカメラ画像指定個所連動表示部11に送出する。
【0187】
輪郭点列データ生成部72は、カメラ画像上にポリゴンが表示されると、このポリゴンの輪郭を形成する線の各々のピクセル座標を求め、これをカメラ画像指定個所連動表示部11に送出する。
【0188】
すなわち、カメラ画像指定個所連動表示部11のカメラ画像指定個所三次元地理座標変換部40は、頂点のピクセル座標(カメラ画面ピクセル座標Mx、My)を、それぞれカメラ画像データピクセル座標(Px、Py)に変換し(座標変換1)、このカメラ画像データピクセル座標(Px、Py)を写真座標(X´、Y´)に変換する(座標変換2)。このとき、レンズ歪みを補正している。
【0189】
そして、写真座標(X´、Y´)をカメラ座標(X´、Y´、Z´)に変換し(座標変換4)、カメラ座標を三次元地理座標系に変換する(座標変換4)。
【0190】
そして、平面図画像用逆変換部42が三次元地形モデル上で求められた4隅の三次元座標(X、Y、Z)を平面地理座標系(X,Y)の座標に変換して(逆座標変換7)、この平面地理座標系に定義(変換)する(逆座標変換6)。
【0191】
次に、この画像座標系の撮影範囲の頂点のピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)にそれぞれ変換する(逆座標変換5)。
【0192】
そして、この平面図画像表示画面の頂点のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示処理部34cに出力して、平面図画像上において、カメラ画像のポリゴンを同じ位置にを表示する。
【0193】
一方、GIS画像用逆変換部41は、輪郭点列データ生成部72からの点列データ(ピクセル座標)が入力すると、各点をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)に変換し(逆座標変換4)、これを写真座標系(X´、Y´)に変換する(逆座標変換3)。但し、GIS画像用逆変換部における逆座標変換は、歪み逆補正は行わない。但し、歪みのある三次元GIS画像の場合は、歪み逆補正を行う。
【0194】
そして、これの点をGIS画像座標系のピクセル座標(Px、Py)に変換して(逆座標変換2)、さらにこれらの点をGIS画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換(逆座標変換1)して、GIS画像表示処理部34bに出力する。
【0195】
従って、三次元GIS画像上においては、図22(a)に示すように三次元的にポリゴンに対応する範囲が表示されることになる。
【0196】
さらに、表面積・長さ算出部73は、表面積の算出指示に伴って位置算出部43が算出した三次元地形モデルのポリゴンに対応する各々の点の三次元を抽出して、表面積を求める(図22(b)参照。
【0197】
また、ポリゴン上において始点と終点が決定され距離指定がある場合は、始点と終点の間の各点の三次元座標を位置算出部43から求めさせて、三次元的な長さ(地表面上の距離)をもとめる(図22(b)参照)。
【0198】
なお、直線距離又は地表面上の距離の二通りを選択可能である。
【0199】
<実施の形態5>
実施の形態5は図23に示すように、視点変更ボタンの選択で視点を変えた三次元画像を表示する。このとき、三次元地形モデル上にカメラ位置を指定し、これを中心にして撮影範囲(画角)でコントロールボタン(上、左右、回転)に応じた視点の三次元GIS画像を表示する。つまり、指定されたカメラ位置及び姿勢の画角を上記実施の形態と同様にして三次元地形モデル上に設定して、この画角での撮影範囲の三次元GIS画像を表示させている。
【0200】
従って、通常、多くの火山監視カメラでは、火砕流や噴石などの発生場所(三次元地理座標)や到達距離・面積等を三次元的に定量的に抑えることができる。
【0201】
さらに、カメラ映像上でデジタイズした災害粋を数値地図画像等の平面図へ正射投影することによって、被災範囲の想定や確認が可能となる。
【0202】
なお、上記各実施の形態では、監視カメラ1が連続撮影した監視カメラ画像をCD−ROM2等に保存して、このCD−ROM2を監視員が定期的に解析センターに届けるとして説明したが、監視カメラから直接ネットワークで映像蓄積サーバーに送信して保存させてもよい。
【0203】
<実施の形態6>
なお、上記実施の形態では、カメラ画像再生処理部34aにカメラ画像指定個所連像表示部11を対応させて設け、GIS画像表示処理部34bにGIS画像指定個所連動表示部12を対応させて設け、平面図画像表示処理部34cに平面図指定個所連動表示部13を設けて説明したが以下の図24のように構成して連動表示を実現させてもよい。
【0204】
また、表示処理部34は上記各実施の形態と同様であるが、本実施の形態6ではより具体的に説明する。なお、具体的処理については様々のやり方があり、本実施の形態はその一例であることは言うまでもない。
【0205】
さらに、カメラ画像再生処理部34aは、カメラ画像再生部34ab(ビデオキャプチャー)とカメラ画像表示処理部34aaとに分けて説明する。
【0206】
図24は実施の形態6の監視カメラの画像を用いた三次元連動計測表示システムの概略構成図である。但し、図24はカメラ選択部31、モード判定部、位置算出部43については省略する。
【0207】
図24に示すように、表示部20の画面を制御する表示制御部80と、この表示制御部80が表示するための画像データを送出する表示処理部34と、画面の種類に応じた数の画像処理部を生成させる画像表示処理部作成部81等を備えている。
【0208】
さらに、座標変換部84と、選択部85等を備えている。
【0209】
表示制御部80は、表示用バッファ80aを備え、画面表示処理部作成部81からの分割数に基づく数の表示エリア(第1エリア、第2エリア・・)を表示用バッファ80aに生成する(例えば、4分割する)。
【0210】
つまり、表示制御部80は、各表示エリアのサイズを把握する。そして、この表示用バッファ80aを定期的に読み出して、その画像データを表示部20の画面に表示する。
【0211】
画像表示処理部作成部81は、入力された画面の種類を判定し、この数のエリアを表示制御部80の表示用バッファ80a(画像メモリ)に生成させると共に、画面の種類(カメラ画像、三次元GIS画像、平面図、・・・)に応じた画像表示処理部を表示処理部34に生成させる。
【0212】
このとき、画像表示処理部作成部81は、4種類の表示であれば、画面の左上のエリアはカメラ画像用のエリア(第1エリアともいう)、画面の右上は三次元GIS画像のエリア(第2エリアともいう)、左下のエリアは平面図(地図)のエリア(第3エリアともいう)、右下のエリアは防災マップのエリア(第4エリアともいう)とすることを表示処理部34に設定する。これらのエリアの条件は変更可能である。例えば、カメラ画像のエリア(第1エリア)の下の第3エリアを三次元GIS画像用のエリアとしてもよい。
【0213】
表示処理部34は、画面表示処理部作成部81からの画面の種類に応じた数の画面表示処理部を生成する。本実施の形態では、カメラ画像表示処理部34aa、GIS画像表示処理部34b、平面画像表示処理部34c等を生成し、表示制御部80の表示バッファ80aのエリアに関連付けさせ、各々が表示バッファのエリア上のイベントを監視する機能を有する。
【0214】
また、これらの画像表示処理部は、画像用表示バッファ34ad1、34bd1、34cd1・・・を生成する。また、これらの画像用表示バッファは、表示制御部80の表示用バッファに生成されたエリアに対応する領域であるのが好ましい。
【0215】
また、これらの画像表示処理部は、画像用バッファに画像が書き込まれた後に、データの書き込み指示がある毎に、新たなバッファ34ad2、34bd2・・(例えばカーソル用バッファ、三次元座標表示用バッファ・・)を生成する。この新たなバッファは、画像用バッファに対応するサイズである。
【0216】
さらに、これらの画像表示処理部は、それぞれが一定時間毎に画像用表示バッファ、新たなバッファに書き込まれたデータを合成して表示制御部80に出力する。
【0217】
表示制御部80は、各画像表示処理部から出力された画像データを表示バッファの該当のエリアに書き込む。
【0218】
例えば、カメラ画像表示処理部34aaは、起動に伴ってカメラ画像用表示バッファ34ad1を生成して、カメラ画像再生部34abを起動させ、このカメラ画像再生部34abからの再生画像が出力される毎に(動画)をカメラ画像表示用バッファ34ad1に書き込む。
【0219】
また、カメラ画像表示処理部34aaは、監視している画面(カメラ用画面:第1エリア)上においてカーソルが指定されたときは、直ちにカーソル用表示バッファ34ad2を生成すると共に、カメラ用画面の指定位置に対応するカーソル用表示バッファ34ad2の位置にカーソル(マーク)を書き込む。そして、カメラ画像表示用バッファ34ad1のカメラ画像及びカーソル用表示バッファ34ad2のカーソル画像を合成して表示制御部80に出力する。
【0220】
さらに、他の画像表示処理部からカーソルモード(カーソル表示指示を含む)であることが知らせられると、直ちにカーソル用表示バッファ34ad2を生成すると共に、選択部85で選択された座標変換によって得られたカメラ画像上のカーソル位置をカーソル用表示バッファ34ad2に書き込み、カメラ画像表示バッファ34ad1のカメラ画像と合成して表示制御部80に出力する。
【0221】
GIS画像表示処理部34bは、起動に伴ってGIS画像用表示バッファ34bd1を生成して、選択部85で選択された座標変換によって得られた撮影範囲の三次元GIS画像をデータベース5の三次元地形データから読み出して、これをGIS画像用表示バッファ34bd1に書き込む。
【0222】
また、GIS画像表示処理部34bは、監視している画面(GIS用画面:第2エリア)上においてカーソルが指定されたときは、直ちにカーソル用表示バッファ34bd2を生成すると共に、カーソル用表示バッファ34bd2に、GIS用画面の指定位置に対応する位置にカーソル(マーク)を書き込む。そして、GIS画像用表示バッファ34bd1のGIS画像とカーソル用表示バッファ34bd2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力する。
【0223】
さらに、他の画像表示処理部からカーソルモード(カーソル表示指示を含む)であることが知らせられると、直ちにカーソル用表示バッファ34bd2を生成すると共に、選択部85で選択された座標変換によって得られた三次元GIS画像上のカーソル位置をカーソル用表示バッファ34ad2に書き込む。そして、GIS画像用表示バッファ34bd1のGIS画像とカーソル用表示バッファ34bd2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力する。これによって、他の画面に指定されたカーソル位置に対応するカーソルを三次元GIS画像上に表示させる。
【0224】
平面図画像表示処理部34cは、起動に伴って平面図用表示バッファ34cd1を生成して、選択部85で選択された座標変換によって得られた所定範囲(監視カメラ位置及び撮影対象物を含む範囲)の平面図をデータベース5から読み出して、これを平面図用表示バッファ34cd1に書き込んで表示制御部80に出力する。
【0225】
また、平面図画像表示処理部34cは、監視している画面(平面図用画面:第3エリア)上においてカーソルが指定されたときは、直ちにカーソル用表示バッファ34cd2を生成すると共に、カーソル用表示バッファ34cd2に、その画面の指定位置に対応する位置にカーソル(マーク)を書き込む。そして、平面図用表示バッファ34cd1の平面図とカーソル用表示バッファ34cd2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力する。
【0226】
さらに、他の画像表示処理部からカーソルモード(カーソル表示指示を含む)であることが知らせられると、直ちにカーソル用表示バッファ34cd2を生成すると共に、選択部85で選択された座標変換によって得られたピクセル座標(カーソル用表示バッファ34cd2:平面図用画面)にカーソルを書き込みする。そして、平面図用表示バッファ34cd1の平面図画像とカーソル用表示バッファ34cd2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力する。
【0227】
座標変換部84は、座標変換1処理部101a、逆座標変換1処理部101b、座標変換2処理部102a、逆座標変換2処理部102b、座標変換3処理部103a、逆座標変換3処理部103b、座標変換4処理部104a、逆座標変換4処理部104b、逆座標変換5処理部105a、座標変換5処理部105b、逆座標変換6処理部106a、逆座標変換6処理部106b、座標変換7処理部107a、座標変換7処理部107bを備え、メモリ92を用いて座標変換を行う。
【0228】
座標変換1処理部101aは、カーソル位置読込部82からの表示画面(カメラ画像表示画面、GIS画像表示画面又は平面図画像表示画面)におけるカーソルのピクセル座標(Mx、My)を、その表示画面の画像データのピクセル座標(Px、Py)に変換する(座標変換1)。つまり、座標変換1は、表示画面の縦横のピクセル数と画像データの縦横のピクセル数の比から、表示画面上のカーソルのピクセル座標(Mx,My)を画像データ上のピクセル座標(Px,Py)に変換する座標変換1を行う。
【0229】
以下に具体的に説明する。
【0230】
例えば、初めにカメラ画像表示用画面でカーソルが指定されてそのカメラ画像表示用画面にカーソルを表示した場合に、カメラ画像表示処理部34aaがカメラ画像表示画面(表示バッファ34ad2が対応する)のカーソルのピクセル座標Mx、My(カメラ画面のカーソル座標)を出力した場合には、このカメラ画面のカーゾル座標をカメラ画像のピクセル座標(Px、Py)に変換する(座標変換1:図4(a)及び図4(b)参照)。
【0231】
また、初めにGIS画像表示画面でカーソルが指定されて、そのGIS画像表示用画面にカーソルを表示した場合に、GIS画像表示処理部34bがGIS画像表示画面(表示バッファ34bd2が対応する)のカーソルのピクセル座標Mx、My(GIS画像表示画面のカーソル座標)を出力した場合には、このGIS画像表示用画面のカーゾル座標をGIS画像データピクセル座標(Px、Py)に変換する(座標変換1:図4(a)及び図4(b)参照)。
【0232】
また、初めに平面図画像表示用画面でカーソルが指定されて、その平面図画像表示用画面にカーソルを表示した場合に、平面図画像表示処理部34cの表示バッファ34cd2のカーソルのピクセル座標Mx、My(平面図画像表示画面のカーソル座標)を出力した場合には、この平面図画像表示画面のカーゾル座標を平面図画像データのピクセル座標(Px、Py)に変換する(座標変換1:図4(a)及び図4(b)参照)。)。
【0233】
逆座標変換1処理部101bは、画像上(カメラ画像、三次元GIS画像又は平面図画像)のピクセル座標(Px,Py)の縦横比のピクセル座標と表示画面のピクセル数との比から入力された画像上のカーソルのピクセル座標(Px、Py)を表示画面上のカーソルピクセル座標(Mx、My)に変換する逆変換座標変換1を行う。
【0234】
座標変換2処理部102aは、画像データ上のカーソルのピクセル座標(Px,Py)を写真座標(X’,Y’)に変換する座標変換2を行う。
【0235】
具体的に説明する。
初めにカメラ画像表示画面でカーソルが指定されてそのカメラ画像表示用画面にカーソルを表示して前述の座標変換1によって、カーソルのピクセル座標(Mx、My)がカメラ画像上のピクセル座標(Px,Py)に変換された場合は、カメラのCCD面上の実座標=写真座標(X’,Y’)に変換する。このとき、レンズの放射方向歪曲収差や主点位置ズレ(レンズの光軸中心とCCD中心のズレ)といった写真画像の系統的な歪みを補正する。
【0236】
また、初めにGIS画像表示画面でカーソルが指定されてそのGIS画像表示画面にカーソルを表示して前述の座標変換1によって、GIS画像表示画面のカーソルのピクセル座標(Mx、My)がGIS画像上のピクセル座標(Px,Py)に変換された場合は、これをカメラのCCD面上の実座標=写真座標(X’,Y’)に変換する。
【0237】
また、初めに平面図画像表示用画面でカーソルが指定されてその平面図画像表示用画面にカーソルを表示して前述の座標変換1によって、平面図画像表示用画面のカーソルのピクセル座標(Mx、My)が平面図画像上のピクセル座標(Px,Py)に変換された場合は、これをカメラのCCD面上の実座標=写真座標(X’,Y’)に変換する。
【0238】
逆座標変換2処理部102bは、写真座標系(X’,Y’)に変換されたカーソル座標を画像データ上のカーソルのピクセル座標(Px,Py)に変換する逆座標変換2を行う。
【0239】
座標変換3処理部103aは、座標変換2によって、写真座標系(X´、Y´)に変換された画像データ上のカーソルのピクセル座標をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の座標に変換する(図5(a)及び図5(b)参照)。
【0240】
具体的に説明する。
【0241】
初めにカメラ画像表示用画面でカーソルが指定されて、そのカメラ画像表示用画面にカーソルを表示して前述の座標変換2(座標変換1を経由)によって、写真座標系(X´、Y´)に変換されたカメラ画像上のカーソルのピクセル座標をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の座標に変換する。
【0242】
また、初めにGIS画像表示用画面でカーソルが指定されて、そのGIS画像表示用画面にカーソルを表示して前述の座標変換2(座標変換1を経由)によって、写真座標系(X´、Y´)に変換された場合は、その写真座標系におけるカーソルのピクセル座標をカメラ座標系(X´、Y´、Z´)の座標に変換する。
【0243】
逆座標変換3処理部103bは、カメラ座標系(X´、Y´、Z´)のカーソル座標を写真座標系(X´、Y´)に変換する。
【0244】
座標変換4処理部104aは、画角設定処理部33で設定されている画角(位置、傾き、撮影範囲;カメラ座標系に設定された写真(写真座標系))の撮影範囲の各点をデータベース5の三次元地形モデルの各点の座標に変換する。
【0245】
また、カメラ画像表示画面又はGIS画像表示画面においてカーソルが指定された場合は、座標変換1、座標変換2、座標変換3を経由して得られたカメラ座標系における写真上のカーソル位置と光学中心とを通る直線が三次元地形データの三次元地形モデルに交差する点の三次元地理座標に変換する。
【0246】
逆座標変換4処理部104bは、座標変換4の逆を行う変換である。座標変換4で変換された、画角(位置、傾き、撮影範囲;カメラ座標系に設定された写真(写真座標系))の撮影範囲の各点の三次元地形モデルの各点の三次元座標を前述のカメラ座標系に設定された写真上の座標に変換する。
【0247】
また、カメラ画像表示用画面又はGIS画像表示用画面においてカーソルが指定された場合は、座標変換4によって変換された、三次元地形モデルのカーソルの三次元地理座標を、前述のカメラ座標系に設定された写真上の座標に変換する逆変換を行う。
【0248】
座標変換5処理部105bは、カーソル位置読込部82からの平面図画像表示用画面のカーソルのピクセル座標(Mx、My:表示バッファ34cd2より)を、平面図表示用画面の縦横のピクセル数と平面図画像データ上(平面図用メモリ35)の画面表示範囲の縦横のピクセル数との比から、平面図画像表示画面上のピクセル座標を画面表示範囲上のピクセル座標に変換する。そして、平面図画像データとこの平面画像図データ上の画面表示範囲との相対位置関係から画面表示範囲上のピクセル座標を、平面図画像データ上のピクセル座標(Px、Py)に変換する座標変換5の処理を行う(図6(a)及び図6(b)参照)。
【0249】
逆座標変換5処理部105bは、座標変換5の逆変換である。これは、変換された画面表示範囲の平面図画像データのピクセル座標(Px、Py)を平面図画像表示画面のピクセル座標(Mx、My)に変換する逆変換を行う。
【0250】
座標変換6処理部106aは、平面図画像データの4隅の座標と、二次元平面地理座標系の縦横のピクセル数とを対応させることによって、平面図画像データ上のピクセル座標(Px、Py)を二次元平面地理座標系の地理座標に変換する(図6(c)及び図6(d)参照)。
【0251】
逆座標変換6処理部106bは、座標変換6の逆変換である。これは、二次元平面地理座標系に変換された平面画像表示用画面のカーソル位置を平面図画像データ上のピクセル座標(Px、Py)に変換する。
【0252】
座標変換7処理部107aは、二次元平面地理座標系の地理座標に変換されたカーソル位置を三次元地形モデル上の三次元座標に変換する座標変換7を行う。
【0253】
逆座標変換7処理部107bは、座標変換7の逆変換である。これは、三次元地形モデルに定義されたカーソルの三次元座標を二次元平面地理座標系に変換する。
【0254】
選択部85は、画像表示の指示に伴って(システム開始)、表示処理部34から初期のカーソルが指定された画面(カメラ表示用画面、GIS表示用画面又は平面図表示用画面)を判断し、判断した画面の種類に応じて、前述の各種座標変換処理を選択する。また、選択するためのプログラムはメモリ93に記憶している。
【0255】
これらの各種座標変換処理を選択することによって、上記の実施の形態のカメラ画像指定個所連動表示部11、GIS画像指定個所連動表示部12又は平面図指定個所連動表示部13の処理を行う。
【0256】
この選択部の動作について図25及び図26のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0257】
なお、初期設定(S200)として、
画角は画角設定処理部33で既に設定(メモリ91に記憶されている)され(S201)、カメラ画像が表示され(S202)、平面図画像が表示され(S203)、三次元GIS画像が表示されている(S204)。
【0258】
前述のカメラ画像、三次元GIS画像及び平面図画像を表示するときは、表示制御部80は、画面表示処理部作成部81からの分割数に基づく数のエリアを表示用バッファ80aに生成(4分割)し、表示処理部34の各画像表示処理部(カメラ、三次元GIS、平面図)が監視する画面(第1エリア:カメラ画像表示画面、第2エリア:三次元GIS画像表示画面、・・)のサイズ(画面表示範囲ともいう)に対応したピクセル数の表示バッファ(34ad1、34bd1・・)を生成する。
【0259】
そして、前述のカメラ画像は、カメラ画像表示処理部34aaがカメラ画像再生部34abを起動させ、このカメラ画像再生部34abからの再生画像が出力される毎に、この動画をカメラ画像表示用バッファ34ad1に書き込み、これを表示制御部80に出力する。
【0260】
平面図画像表示処理部34cが、入力された撮影対象物情報(撮影対象物の位置、監視カメラの位置等)を読み込み、データベース5の二次元平面図をカメラ画像表示画面のサイズに基づくピクセル座標(Px、Py)に変換し、この二次元平面図データの内で監視カメラの位置および撮影対象物を含む所定範囲を表示範囲として平面図用表示バッファ34cd1に書き込んでこれを表示制御部80に出力する。
【0261】
GIS画像表示処理部34bは、画角設定部33で設定された画角での三次元地形データの領域の画像データ(テクスチャー)を、三次元画像表示用バッファ34bd1に読み出し、これを表示制御部80に出力する。
【0262】
この三次元GIS画像の表示にあたっては、選択部85が表示処理部34のカメラ画像表示処理部34aaからカメラ画像の表示が完了したことが知らせられると、座標変換4処理部104aを起動する。座標変換4処理部104aは、画角設定処理部33で設定されている画角(位置、傾き、撮影範囲;カメラ座標系に設定された写真(写真座標系))の写真エリア(撮影範囲ともいう)の各点をデータベース5の三次元地形データの各点の座標に変換する。つまり、三次元地形データにおける監視カメラの画角での撮影範囲に対応する領域を決定する。
【0263】
そして、選択部8が逆変換座標4処理部104bを起動させ、逆座標変換4処理部104bが三次元地形データに対応する領域の画像データの三次元座標を前述のカメラ座標系に変換し、逆座標変換3処理部を起動させて写真座標系の座標に変換させて、逆座標変換2処理部を起動させて、画像座標系(Px−Py)に変換させ、さらに逆座標変換1処理を起動させて三次元GIS画像表示用画面座標系(Mx−My)に変換する。
【0264】
そして、GIS画像表示処理部34bにこの変換された三次元地形データの撮影範囲の画像データを出力する。三次元GIS画像表示処理部34bはこれを表示バッファに書き込み、表示制御部の第2エリアに書き込むことで、図27(a)の三次元GIS画像を表示している。
【0265】
このような状態で選択部85は、カーソルが指定されたかどうかを監視する(S205)。
【0266】
これは、表示処理部34の各画像処理部(カメラ、三次元GIS、平面図)が、カーソルが指定された場合は、カーソル指定と画面の種類を選択部85に出力することによって判定する。
【0267】
次に、選択部85はカーソルが指定された画面(カメラ、三次元GIS、平面図)を判定する(S206)。
【0268】
カメラ画像表示用画面でカーソルが指定されたと判定した場合は、選択部85は座標変換1、座標変換2、座標変換3、座標変換4の順で選択起動させて監視カメラの撮影範囲に対応する三次元地形データのカーソル位置(三次元GIS画像上のカーソル位置)を得る(S207〜S210)。
【0269】
さらに、逆座標変換4、逆座標変換3、逆座標変換2、逆座標変換1の順で選択起動させ(S211〜S214)、この結果得られたGIS画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を表示バッファ34bd2に書き込むことで、三次元GIS画像上にカメラ画面に指定されたカーソルと同じ位置にカーソルを表示する(S215)。
【0270】
さらに、選択部85は図26に示すように、逆座標変換7、逆座標変換6、逆座標変換5の順で選択起動させて三次元地形データの二次元平面にカーソル位置を定義し、さらに平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を求める(S216〜S218)。
【0271】
そして、この結果得られた平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示用の表示バッファ34cd2に書き込むことで、平面図画像上にカメラ画面に指定されたカーソルの二次元位置にカーソルを表示する(S219)。
【0272】
次に、終了かどうかを判断する(S221)。終了でない場合は、処理をステップS205に戻す。
【0273】
また、ステップS205、206の処理によって三次元GIS画像表示用画面でカーソルが指定されたと判定した場合は、選択部85は座標変換1、座標変換2、座標変換3、座標変換4の順で選択起動させて三次元地形データの監視カメラの撮影範囲に対応する領域にカーソル位置を定義(X、Y、Z)する(S231〜S234)。
【0274】
さらに、逆座標変換4、逆座標変換3、逆座標変換2、逆座標変換1の順で選択起動させて三次元GIS画像画面のカーソル位置と同じカメラ画像上におけるカメラ画像表示用画面での座標を求め(S235〜S238)、このピクセル座標(Mx、My)をカメラ画像表示用の表示バッファ34ad1に書き込むことで、カメラ画像上に三次元GIS画像画面に指定されたカーソルと同じ位置にカーソルを表示する(S239)。
【0275】
さらに、選択部85は図26に示すように、逆座標変換7、逆座標変換6、逆座標変換5の順で選択起動させることで三次元GIS画像上に指定されたカーソル位置に対応する二次元平面図画像上の位置を求め(S240〜S242)、この平面図画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)を平面図画像表示用の表示バッファ34cd1に書き込むことで、平面図画像上に三次元GIS画像に指定されたカーソルの二次元位置にカーソルを表示する(S243)。
【0276】
さらに、ステップS205、206の処理によって平面図画像表示用画面でカーソルが指定されたと判定した場合は、選択部は座標変換5、座標変換6、座標変換7の順で選択起動させて平面図画像上で指定されたカーソル位置を三次元地形データに定義(X、Y、Z)する(S251〜S253)。
【0277】
そして、逆座標変換4、逆座標変換3、逆座標変換2、逆座標変換1の順で選択起動させて監視カメラの撮影範囲における三次元地形データのカーソル位置に対応する三次元GIS画像上のカーソル位置を三次元GIS画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)に変換し、これを三次元GIS画像表示処理部34bの表示バッファ34bd1に書き込みさせる((S254〜S258)。
【0278】
そして、選択部85は図26に示すように、逆座標変換4、逆座標変換3、逆座標変換2、逆座標変換1の順で選択起動させて平面図画像上のカーソル位置に対応するカメラ画像上の位置に、そのカーソルを表示させる(S259〜S263)。具体的には、カメラ画像表示用画面のピクセル座標(Mx、My)に変換し、これをカメラ画像表示処理部の表示バッファに書き込むことでカメラ画面にカーソルを表示する。
【0279】
つまり、カメラ画像表示処理部34aaがカメラ画像表示用バッファ34ad1のカメラ画像と、カーソル用表示バッファ34ad2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力し、GIS画像表示処理部34bがGIS画像用表示バッファ34bd1の監視カメラの画角(撮影範囲)での三次元GIS画像とカーソル用表示バッファ34bd2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力する。
【0280】
また、平面図画像表示処理部34cが平面図用表示バッファ34cd1の平面図画像とカーソル用表示バッファ34cd2のカーソル画像とを合成して表示制御部80に出力する。
【0281】
そして、表示制御部80が表示用バッファ80aの対応するエリアにこれらの画像を読み出して、表示バッファ80aのこれらの画像を表示部20に表示する(図27(b)参照)。
【0282】
すなわち、選択部85は、上記実施の形態と同様に、カメラ画像上でカーソルが指定された場合は、カメラ画像指定個所三次元座標変換部、GIS画像用逆変換部、平面図画像用逆変換部の機能を実行させている。
【0283】
また、GIS画像上でカーソルが指定された場合は、GIS画像指定個所三次元座標変換部、カメラ画像用逆変換部、平面図画像用逆変換部の機能を実行させている。
【0284】
さらに、平面図画像上でカーソルが指定された場合は、平面図画像指定個所三次元座標変換部、GIS画像用逆変換部、カメラ画像用逆変換部の機能を実行させている。
【0285】
従って、一つの画面において、監視カメラからのカメラ画像と、三次元GIS画像と、平面図画像とを連動表示しても、カメラ画像は何等加工が加えられていないリアルな画像であるから、このカメラ画像は信頼ができる。
【0286】
さらに、いずれかの画面において、カーソルが指定されると他の画面上の対応する位置にも同じカーソルを表示するので、信頼できるリアルなカメラ画像を見ながら位置の特定を平面図、GIS画像、カメラ画像上で地理的な空間位置を一目で把握できる。
【0287】
ここで、画角の設定について図28を用いて説明を補充する。
【0288】
地上対象物Pの地理座標系における座標(XY、Z)とカメラ座標系における座標P(xp、、z)は、次の関係式で求められる。
【0289】
このとき、カメラ座標系の地理座標系に対する傾きを(ω、ψ、κ)、カメラ投影中心の地理座標を0(X0、、Z)とする。
【数1】

【0290】
次に、上記式の回転行列Rは式2)のように表せる。
【数2】

【0291】
ここで、カメラの焦点距離をc、対象物Pとカメラ投影中心0(X0、、Z)とを結ぶ直線とCCD面との交点の画面座標をp(x,y)とすると、投影中心、画面座標、地上対象物が一直線上にあるという共線条件式は次のようにして求められる。
【数3】

【0292】
よってこの関係式を用いて、カメラの地理座標系に対する位置と姿勢((X0、、Z)&(ω、ψ、κ))すなわち外部標定要素と、カメラの焦点距離cが既知であれば、任意の地理座標(X、Y、Z)に対応するCCD面上の座標(x、y)を導きだせる。
【0293】
また、上記の式を変形し以下の式とすることで、CCD上の画面座標(x、y)と標高(Z)から、地理座標(X、Y)を求めることできる。
【数4】

【0294】
画面座標(x、y)から地理座標(X、Y、Z)を求める場合は、カメラ投影中心の標高(Z)等を初期値とし、連続的に標高Zの値を変更して上記式より地理座標(X、Y)をもとめ、求められた地理座標(X、Y)に対応する三次元地形モデルにおける実際の標高とを比較し、合致した地点を真値とする方法などがある。この際に、最もカメラに近い合致地点を選択することで地形の影に隠れて本来見えない地点を選ぶような間違いを回避することが出来る。
【0295】
なお、上記各実施の形態では、平面図画像は等高線付きの地図として説明したが、平面図は、等高線付きの地図、防災マップ、特別に凹凸を強調した赤色地図とからなる合計3種類であってもよい、この場合は、画面を5分割して上記のように各画像表示処理部を生成し、それぞれの画面においてカーソルが指定されたときに、他の対応する位置にカーソルを連動表示するようにする。
【符号の説明】
【0296】
11 カメラ画像指定個所連像表示部
12 GIS画像指定個所連動表示部
13 平面図指定個所連動表示部
31 カメラ選択部
32 モード判定部
33 画角設定部
34 表示処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の画面を分割して、撮影対象を監視カメラで撮影した監視カメラ画像及び該監視カメラ画像に対応する三次元画像並びに前記撮影対象を含む平面図画像を該当の画面に連動表示して、いずれかの画面に位置が指定されると、この位置にマーカを表示し、かつ他の画面の対応する位置にマーカを連動表示する監視カメラ画像を用いた連動表示計測システムであって、
前記撮影対象の三次元地形データ、前記監視カメラ画像、前記監視カメラの外部標評要素及び内部標定要素、前記撮影対象を含む平面図データを記憶した記憶手段と、
(a)前記外部標識、内部標定要素に基づいて前記三次元地形モデルに前記監視カメラの撮影地点における画角を定義する手段と、
(b)前記監視カメラ画像の画面又は三次元画像の画面に前記位置が指定された場合は、監視カメラ画像の画面又は三次元画像の画面のマーカ座標をその画面に表示している画像の座標に変換し、前記設定された画角の写真座標に変換し、この写真座標から前記三次元地形モデル上の三次元座標に変換する手段と、
(c)前記平面図画像の画面に前記位置が指定された場合は、この画面のマーク座標を前記平面図データ上の二次元座標に変換する手段と、
(d)前記(b)手段で前記三次元座標に変換される毎に、この変換された三次元座標を、前記(b)手段の座標変換の過程を逆変換して前記カメラ画像の画面又は前記三次元画像の画面上の座標を算出し、該算出された画面上の座標に前記マークを表示させる手段と、
(e)前記平面図画像の画面のマーク座標が二次元座標に変換されたとき、この変換された二次元座標を、前記三次元地形モデル上の三次元座標に変換し、該三次元座標を前記画角の写真座標に変換し、これを前記カメラ画像の画面及び三次元画像の画面の座標に変換し、該変換した画面の座標に前記マークを表示させる手段と
を有することを特徴とする監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。
【請求項2】
(f)ポリゴン表示の場合は、
前記監視カメラ画像又は平面図画像の画面上において指定された範囲をポリゴン表示すると共に、前記平面図画像又は監視カメラ画像上若しくは両方の画像上の対応する範囲をポリゴン化する手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。
【請求項3】
前記ポリゴンの各点の三次元座標を三次元地形モデル上に定義し、これらの各座標(X、Y、Z)を繋げて前記ポリゴンの表面積を算出して、この表面積を前記表示部にする手段と
を有することを特徴とする請求項2記載の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。
【請求項4】
始点と終点とが指定された距離算出の場合は、
前記始点と終点とに対応する前記三次元地形モデル上の座標(X、Y、Z)を求め、この2点の座標(X、Y、Z)を繋げた立体面の長さを求める手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。
【請求項5】
前記画角の設定は、
前記内部標定要素の基づく監視カメラの写真座標系(X´、Y´)を前記外部標定要素の位置、姿勢に基づいて前記三次元地形モデル上に定義することを特徴とする請求項1記載の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。
【請求項6】
前記三次元座標の変換は、
監視カメラ画像の表示画面の縦横のピクセル数と監視カメラ画像の縦横のピクセル数の比から監視カメラ画像の表示画面上のピクセル座標(Mx、My)を監視カメラ画像のピクセル座標(Px、Py)に変換する第1の座標変換手段と、
前記監視カメラの写真面の実サイズと監視カメラ画像の縦横のピクセル数とを対応させて、前記監視カメラ画像のピクセル座標(Px、Py)を監視カメラの写真座標(X´、Y´)に変換する第2の座標変換手段と、
前記写真座標に対応する平面をX、Y軸、この原点に直交する軸をZ軸とし、前記写真面からZ方向に焦点距離分だけ離れた点を光学中心とし、この光学中心を原点とした三次元空間を想定し、この三次元空間の二次元座標である写真座標(X´、Y´)を前記光学中心から三次元相対位置に置き換えたカメラ座標(X´、Y´、Z´)に変換する第3の座標変換手段と、
前記監視カメラの前記光学中心の三次元地理座標及びカメラ座標系の前記三次元地理座標に対する傾きを用いて、前記カメラ座標系を前記地理座標系に変換し、前記地理座標系に変換された前記監視カメラの前記光学中心と写真上の対象物と結ぶ直線が標高モデルの立体面と交差する点の三次元座標(X,Y,Z)を求める第4の座標変換手段と
によって変換していることを特徴とする請求項1記載の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。
【請求項7】
前記画像又はマークの連動表示は、
前記表示部の画面に画像を表示するための画像メモリを備え、該画像メモリを一定時間毎に読み出して記憶された画像を画面に表示する表示制御手段と、
前記表示部に表示するための画像の数を判定し、この数に応じて前記画像メモリのエリアを分割し、分割した各々のエリアを前記監視カメラ画像の画面、前記三次元画像の画面、前記平面図画像の画面用とする手段と、
前記監視カメラ画像の画面を監視し、前記記憶手段から読み出して前記表示制御部の監視カメラ画像のエリアに読込む手段と、
前記三次元画像の画面を監視し、前記画角での前記三次元地形モデル上の領域に対応する前記三次元画像を前記三次元画像のエリアに読込む手段と、
前記平面図画像の画面を監視し、撮影対象及び前記監視カメラの位置を含む所定範囲を表示範囲として前記記憶手段の平面図データから前記平面図画像のエリアに読込む手段と、
を備え、
前記各々の監視する手段は、
いずれかの画面に位置指定が行われたとき、この画面のエリアの前記位置にマークを書き込んで表示させると共に、該マークの画面座標を当該画面のエリアから算出し、これを前記画面のマーク座標として送出する手段と、
監視している当該画面に対してのマーク座標が入力したとき、当該画面のエリアの対応する位置にマークを書き込んで表示させる手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の監視カメラ画像を用いた連動表示計測システム。

【図8】
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【図14】
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【図18】
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【図21】
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【図22】
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【図24】
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【図27】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図19】
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【図20】
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【図23】
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【図25】
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【図26】
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【図28】
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【公開番号】特開2011−133840(P2011−133840A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24018(P2010−24018)
【出願日】平成22年2月5日(2010.2.5)
【特許番号】特許第4642136号(P4642136)
【特許公報発行日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(591074161)アジア航測株式会社 (48)
【Fターム(参考)】