移動端末機
【課題】移動端末機において、シンプルなデザインとしつつ、便利なユーザインタフェース環境を提供する。
【解決手段】移動端末機100は、端末機本体の前面の第1領域113aに配置され、視覚情報を表示すると共にタッチ操作により情報を入力できるタッチスクリーン部113と、前記端末機本体の前面の第2領域114aに配置され、該第2領域上の所定位置へのタッチ操作により情報を入力するタッチパッド部114と、を含む
【解決手段】移動端末機100は、端末機本体の前面の第1領域113aに配置され、視覚情報を表示すると共にタッチ操作により情報を入力できるタッチスクリーン部113と、前記端末機本体の前面の第2領域114aに配置され、該第2領域上の所定位置へのタッチ操作により情報を入力するタッチパッド部114と、を含む
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末機に関し、特に、その前面にタッチスクリーン部及びタッチキー部を備える移動端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の移動端末機は、基本的な通話機能以外にも、多くの追加機能を提供している。例えば、使用者は、移動端末機を用いてインターネット接続、ビデオ又は映画視聴、音楽鑑賞、写真撮影、スケジュール管理などの多様な機能を行うことができる。また、使用者は、移動端末機の小型化及び軽量化により移動端末機をさらに容易に携帯できるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
移動端末機の機能が多様化するにつれて、メニュー選択の回数等も増加することになるので、移動端末機の各機能をより簡単に実現するためのユーザインタフェースの必要性が高まっている。さらに、移動端末機は、使用者の必需品としてだけでなく、使用者の個性を表現するものとみなされるようにもなっており、このため、移動端末機は、その機能面だけでなく、そのデザイン面も重要になってきている。
【0004】
なお、移動端末機の中には、使用者が特定アイテム又はメニューアイコンを選択するためのタッチスクリーンを備えたものがあるが、アイテムやメニューの数に対してタッチスクリーンのサイズが小さいものが多く、該タッチスクリーンに表示されたメニューオプションやアイテムを使用者が選択しにくいことがある。例えば、アイテムやメニューが小さくなってしまい、タッチスクリーンへの使用者のタッチが認識されなかったり、使用者が2つ以上のメニューオプション又はアイテムを同時にタッチしてしまったりすることがある。また、移動端末機が提供するオプション等が多様になってきていると共に、移動端末機のデザインも複雑化しているため、使用者は、移動端末機の作動方法を習得するためにマニュアルを十分に読まなければならないこともある。
本発明は、このような課題に着目したものであり、移動端末機において、シンプルなデザインとしつつ、便利なユーザインタフェース環境を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本発明による移動端末機は、端末機本体の前面の第1領域に配置され、視覚情報を表示すると共にタッチ操作により情報を入力できるタッチスクリーン部と、前記端末機本体の前面の第2領域に配置され、該第2領域上の所定位置へのタッチ操作により情報を入力するタッチパッド部と、を含む。
【0006】
ここで、前記第1領域及び前記第2領域の前面には、透光性材質からなウィンドウが装着されることが好ましい。この場合においては、例えば、前記タッチスクリーン部が前記ウィンドウの内側に取り付けられたタッチシートを含み、このタッチシートにより前記ウィンドウを介したタッチ操作を感知する。
【0007】
また、前記タッチスクリーン部が、前記第1領域に装着されて視覚情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイの前面に装着される透光性材質からなるウィンドウと、前記ウィンドウの内側に取り付けられ、前記ウィンドウへのタッチ操作を感知するタッチシートと、を含む構成としてもよい。
【0008】
さらに、前記タッチパッド部は、前記タッチスクリーン部に選択可能なリストが表示されているときに、前記リストから項目を選択するためのカーソル又はポインタを移動させる方向キーとしての機能を有するようにしてもよい。
【0009】
さらにまた、前記端末機本体は第1本体と該第1本体に対してスライド可能に連結された第2本体とを含み、前記第1本体の前面に前記タッチスクリーン部及び前記タッチパッド部が配置され、前記第2本体の前面に数字又は文字を入力するためのキーパッドが配置されている構成としてもよい。
【0010】
本発明による移動端末機の他の目的及び構成は、添付図面に基づく本発明の好ましい実施形態についての詳細な説明により明確に理解できるであろう。
【発明の効果】
【0011】
本発明による移動端末機によると、端末機本体の前面にタッチスクリーン部及びタッチパッド部が設けられているので、シンプルな印象のデザインとしつつ、タッチスクリーン部及び/又はタッチパッド部によって入力操作を行えるので、その組み合わせによって、より多数の機能等の実現が可能となり、便利なユーザインタフェース環境を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、通常の操作時に使用者側を向く面(例えば、主たる表示部が設けられている面)を「前面」といい、その反対側となる面を「背面」という。
【0013】
図1は、本発明の第1実施形態による移動端末機100の前面斜視図である。
本実施形態による移動端末機は、第1本体110と、該第1本体110に対して少なくとも一方向に摺動(スライド移動)可能に連結された第2本体120と、を含む。
【0014】
ここで、第1本体110と第2本体120とが重なるように配置された状態(すなわち、前面側から見たときに、第1本体110によって第2本体120の(前面の)ほぼ全てが覆われた状態)を「閉状態」といい、図1に示すように、第1本体110と第2本体120とが互いに相対移動し、第2本体120の(前面の)少なくとも一部分を露出した状態を「開状態」という。
【0015】
移動端末機100は、閉状態のときには主に待ち受けモードであるが、使用者の操作によって待ち受けモードが解除されることもある。また、移動端末機100は、開状態のときは主に通話モードであるが、使用者による特定メニューオプションの選択又はキー操作によって、他のモードに移行することができる。また、移動端末機100は、開状態のときであっても、何ら操作がなされずに所定時間が経過することにより自動で待ち受けモードに移行することもある。
【0016】
図1に示すように、第1本体110のケース(ケーシング、ハウジング、カバーなど)は、フロントケース111とリアケース112とを含んで構成される。フロントケース111とリアケース112とによって形成される内部空間には、各種電子部品等が内蔵される。ここで、フロントケース111とリアケース112と間に一又は複数の中間ケースをさらに配置することもできる。また、前記ケースは、合成樹脂を射出して形成したものであってもよいし、ステンレススチール(STS)やチタン(Ti)などの金属材質で形成したものであってもよい。
【0017】
本実施形態において、第1本体110は、その前面に配置されたタッチスクリーン部113、タッチパッド部114、音響出力部115、第1映像入力部116及び第1操作部117を備えている。
フロントケース111の前面には、第1領域113aと、第2領域114aと、が形成されており、第1領域113aにはタッチスクリーン部113が配置され、第2領域114aにはタッチパッド部114が配置されている。第1領域113aと第2領域114aとは互いに隣接して形成されることが好ましいことはもちろんである。
【0018】
第1領域113aに配置されたタッチスクリーン部113は、画面に視覚情報を表示すると共に、画面へのタッチ操作によって情報を入力できるように構成されており、第2領域114aに配置されたタッチパッド部114は、第2領域114a上の所定の位置をタッチすることにより情報を入力できるように構成されている。
【0019】
音響出力部115は、例えばレシーバ又はスピーカによって実現され、第1映像入力部116は、例えば停止画像又は動画像を撮影するためのカメラモジュールによって実現される。また、第1操作部117は、押圧することによって端末機の所定機能を動作させるものであり、様々なメニューオプションを含む。
【0020】
第2本体120のケースも、第1本体110と同様に、フロントケース121とリアケース122とを含んで構成される。また、第2本体120は、第2操作部123(例えばキーパッドなど)を含む。フロントケース121又はリアケース122の少なくとも一方には、第3操作部124、音響入力部125、インタフェース126などが配置される。
【0021】
ここで、第2操作部123及び第3操作部124は、使用者が触覚的な感覚で操作する方式(tactile manner)であればいかなる方式も採用できる。例えば、第2操作部123及び第3操作部124は、使用者のプッシュ又はタッチ操作によって命令又は情報が入力されるドームスイッチ又はタッチパッドにより実現されてもよいし、ホイール、ジョグ方式又はジョイスティックなどによって実現されてもよい。
【0022】
機能的な面では、例えば、第1操作部117は、処理の開始・終了、スクロールなどの命令を入力するためのものとし、第2操作部123は、数字、文字、シンボルなどを入力するために用いるものとすることができる。また、第3操作部124は、第1映像入力部116のアクティブ化などの特殊機能を行うホットキーの役割を果たすようにすることができる。
【0023】
音響入力部125は、使用者の音声、その他の音などを入力するために、例えばマイクロホンによって実現される。
【0024】
インタフェース126は、移動端末機100が外部機器との間でデータなどを交換する通路としての機能を有する。例えば、インタフェース126は、有線又は無線イヤホンの接続のための接続端子、近距離通信のためのポート(例えば、赤外線ポート(IrDA port)、ブルートゥースポート(Bluetooth port)、無線LANポート(wireless LAN portなど)、及び、移動端末機に電源を供給するための電源供給端子のうちの少なくとも1つとすることができる。
また、インタフェース126は、SIM(subscriber identification module)、UIM(user identity module)、又は、情報保存のためのメモリカードなどの外部カードを収容するカードソケットであってもよい。
【0025】
なお、符号127はバッテリカバーを、符号132は放送受信用アンテナを、タッチパッド部114に位置する符号118はセンターキーを示している。これらの構成については後述する。
【0026】
図2は、移動端末機100の背面斜視図である。
図2を参照すると、第2本体120のリアケース122の背面には、第2映像入力部128が装着されている。この第2映像入力部128は、撮影方向が第1映像入力部116(図1を参照)の撮影方向と実質的に反対となっており、第1映像入力部116とは画素数の異なるカメラとしてもよい。
【0027】
例えば、第1映像入力部116は、テレビ電話などの場合に使用者の顔を撮影して相手に送信することがあるので、その際の負担が大きくならないように低画素とし、第2映像入力部128は、一般的な被写体を撮影し、すぐには送信などしないことが多いので、高画素とするのが好ましい。
【0028】
また、図では省略しているが、第2映像入力部128により被写体を撮影する際に、該被写体に光を照らすフラッシュが第2映像入力部128に隣接してさらに配置される。
【0029】
なお、ここでは第2映像入力部128が第2本体120に配置されているが、これに限定されるものではなく、第2映像入力部128を第1本体110のリアケース112(の背面)に配置することもできる。この場合、閉状態のときに第2本体120によって保護されるという利点がある。さらに、第2映像入力部128を別途に備えなくても、第1映像入力部116を回転可能に形成して(又は、他の方式で移動して)、第2映像入力部128の撮影方向まで撮影できるように構成することもできる。
【0030】
また、リアケース122の一端側(下端)には、通話などのためのアンテナの他、放送信号受信用アンテナ132が配置されている。なお、図1、図2は、放送信号受信用アンテナ132が収納されている状態を示しており、放送信号受信用アンテナ132は、放送信号受信時に、第2本体120から引き出すことができる。
【0031】
さらに、第1本体110のリアケース112には、第1本体110と第2本体120とを互いに摺動(スライド移動)可能に結合するスライドモジュール133の一部分が配置される。スライドモジュール133の他の部分は、第2本体120のフロントケース121に配置されているが、図2に示すように外部に露出していない。
【0032】
さらにまた、第2本体120のリアケース122には、移動端末機に電源を供給するバッテリ(図示省略)を覆うためのバッテリカバー127が装着されている。ここでは、バッテリカバー127が第2本体120の内部に着脱可能に結合されたバッテリを覆っている。但し、これに限るものではなく、バッテリを他の方式で外部装置として着脱可能に結合することもできる。
【0033】
本実施形態のバッテリカバー127は、第2本体120のリアケース122の背面の大部分を占めており、このバッテリカバー127の背面には、移動端末機100が床面や傾斜面で移動したり落下したりすることを防止するためのパターン部129が形成されている。このパターン部129は、例えば格子状又は櫛歯状のような幾何学的で規則的な模様を含むことができる。このようなパターン部129は、樹脂等をメタルベースにコーティング又は射出する方式などで形成できる。
【0034】
図3は、移動端末機100の分解斜視図であり、主として第1本体110の内部構造を説明するための図である。
【0035】
図3に示すように、第1本体110を構成するフロントケース111とリアケース112との間に形成される内部空間には、プリント基板134a、134bが装着され、これらのプリント基板134a、134bには、移動端末機100の各種機能を実行するための各種電子部品が装着される。
【0036】
プリント基板134aは第1領域113aに対応して設けられ、このプリント基板134aには、視覚情報を表示するディスプレイモジュール135が装着される。ディスプレイモジュール135は、LCDモジュール、OLED(Organic Light Emitting Diodes)モジュールなどを含む。
【0037】
ディスプレイモジュール135の外側(前面側)には、ウィンドウ136が配置され、ウィンドウ136は、ディスプレイモジュール135に表示された視覚情報が外部から見えるように透光性領域を備える。ウィンドウ136の材質としては、透明又は半透明の合成樹脂、強化ガラスなどを使用することができる。
なお、このウィンドウ136は、タッチスクリーン部113(第1領域113a)、タッチパッド部114(第2領域114a)、音響出力部115及び第1映像入力部116を覆うように設けられており(図1を参照)、該ウィンドウ136の第2領域114aに対応する領域内には貫通孔136aが形成され、音響出力部115に対応する部分には音響出力部115から音響を出力するための音響出力孔115aが形成されている。
【0038】
フロントケース111には、ウィンドウ136を載置するためのウィンドウ載置部138が形成されている。このウィンドウ載置部138は、例えば、ウィンドウ136を収容するようにフロントケース111の表面から凹んだ形状に形成される。
【0039】
ウィンドウ載置部138の周囲には支持フレーム139が装着される。この支持フレーム139の材質としては、金属又は半透光性の合成樹脂などを使用することができる。
【0040】
支持フレーム139の一領域には、押圧される第1操作部117が形成されており、プリント基板134bには、第1操作部117の押圧操作によって情報を入力するスイッチ117aが装着されている。
【0041】
ウィンドウ136の内側面(背面)には、使用者等によるウィンドウ136へのタッチを感知するためのタッチシート150が取り付けられている。このタッチシート150は、透明材質によって形成されており、フレキシブルプリント基板(FPC)141によってプリント基板134bと電気的に接続することができる。
【0042】
タッチシート150の、上記第2領域114a(図1を参照)に対応する領域内には、ウィンドウ136と同様に、貫通孔150aが形成されており、この貫通孔150aには、センターキー118が押圧可能に配置される。プリント基板134bには、センターキー118の押圧操作によって情報を入力するスイッチ118aが装着される。
また、タッチシート150の、第1操作部117に対応する領域には、該第1操作部117のための貫通孔150bが形成される。
また、タッチシート150の第1領域113aに対応する領域の縁部には、シールドパターン155が形成される。
【0043】
タッチシート150の内方側(背面側)の第2領域114aに対応する位置には、面発光する発光シート160が配置されている。この発光シート160は、ウィンドウ136の一領域を照明したり、ウィンドウ136の一領域に一定の表示をしたりするためのものである。
発光シート160は、ELシート(Electro Luminescence Sheet)を含むことができ、この発光シート160には、ウィンドウ136に形成された貫通孔136a及びタッチシート150に形成された貫通孔150aに対応する貫通孔160aが形成される。
【0044】
図4は、第1実施例によるタッチシート150の平面図であり、タッチシート150を背面側から見た図である。また、図5は、図3のV−V断面図であり、主にタッチシート150及びこれに関連する構成要素を示している。
【0045】
図4に示すように、タッチシート150は、タッチスクリーン部113を形成する第1領域151と、第1領域151から延びてタッチパッド部114を形成する第2領域152とを備える。
【0046】
第1領域151、第2領域152には、それぞれタッチ感知のための第1導電パターン156、第2導電パターン158が形成されている。これら第1導電パターン156及び第2導電パターン158は、例えばインジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)のような導電性材質がタッチシート150にパターン化されることによって形成される。
【0047】
第1領域151に形成された第1導電パターン156は、タッチシート150の一面に単一レイヤでジグザグ状に形成されている。なお、本実施形態では、図5に示すように、第1導電パターン156は、タッチシート150の内側面(背面)に形成されているが、タッチシート150の外側面(前面)に形成されてもよい。
【0048】
このように、タッチシート150の第1導電パターン156を単一レイヤで形成することにより、タッチシート150がより薄くなり、光透過率を向上できると共に、導電パターンの材料である導電性物質の使用量を抑制して材料費を節減できる。
【0049】
第1導電パターン156は、第1本体110(図1を参照)の長手方向に、すなわち、音響出力部115(図1を参照)から第1操作部117(図1を参照)へと向かってにジグザグに折曲して延びるように形成される。そして、図4に示すように、前記長手方向を上下方向とすると、ジグザグ状の第1導電パターン156の折曲点(157a、157b)が第1領域151の左側、右側に、すなわち、タッチシート150の第1本体110の短手方向の両端部近傍にそれぞれ配置される。
ここで、各折曲点(例えば、折曲点157b)に接続する2つのライン(導電パターン)は、当該折曲点(折曲点157b)を通過する水平線(すなわち、折曲点を通過して前記短手方向に延びる直線(仮想線))157cに対称となるように形成されている。
【0050】
ここで、使用者の指がタッチスクリーン部113に対応するウィンドウ136の領域に接触すると、当該指はタッチシート150の第1導電パターン156が形成された領域上に位置することになる。以下の説明では、使用者の指が第1導電パターン156の形成された領域上に位置することを、説明の便宜上、第1導電パターン156に「接触」すると表現する。
【0051】
第1導電パターン156は、使用者の指Fが該第1導電パターン156の形成された領域上に位置すると、少なくとも2つのライン(導電パターン)157d、157eに接触するように構成される。このため、2つのライン(導電パターン)157d、157e間の最大距離は、使用者の指Fの大きさ(例えば、一般的な人が人差し指でタッチするときの当該タッチ領域を意味する。以下同じ。)よりも小さく設定されている。
【0052】
また、第1導電パターン156の両端部(換言すれば、始点及び終点)X、Yは、タッチシート150の背面側の縁部に配置されたデータライン153に接続される。このデータライン153は、第1導電パターン156に入力されたタッチ信号を第1本体110(図1を参照)の内部に伝達するものであり、このため、データライン153の末端は、フレキシブルプリント基板141(図3を参照)によってプリント基板134b(図3を参照)に接続されている。
【0053】
一方、第2領域152に形成された第2導電パターン158は、予め設定された領域をタッチして情報を入力するためのキー入力部を実現するためのものである。第2導電パターン158は、複数の位置に離隔されたタッチキー部154を含む。本実施形態においては、タッチキー部154は4つ設けられ、それぞれ貫通孔150aを中心としてその上下左右に配置されている。なお、第2導電パターン158もデータライン153に接続されており、第2導電パターン158に入力されたタッチ信号、すなわち、タッチキー部154へのタッチ信号を第1本体110の内部に伝達する。
【0054】
次に、タッチシート150の第1領域151に形成された第1導電パターン156の作用について説明する。
【0055】
図4に示すように、使用者がウィンドウ136(タッチスクリーン113a)をタッチすると、使用者の指Fは第1導電パターン156における少なくとも2つのライン(導電パターン)157d、157eに接触する。
【0056】
ここで、端末機の内部で供給される電荷が第1導電パターン156のラインに沿って流れており、使用者の指Fが第1導電パターン156に接触すると、該第1導電パターン156の抵抗値が変化する。
【0057】
第1導電パターン156の2つのライン157d、157eに使用者の指Fが接触すると2つの接触点A、Bが生じ、この2つの接触点A、Bの位置が変化すると、第1導電パターン156の一端Xと一方の接触点Aとの間の距離、及び、第1導電パターン156の他端Yと他方の接触点Bとの間の距離も変化する。従って、抵抗の変化値も接触点A、Bの位置によって変化する。
【0058】
この抵抗値の変化によって、第1導電パターン156の両端X、Yで測定される電荷量がタッチ地点毎に変化し、第1導電パターン156の両端X、Yで測定された値を各タッチ領域で予め測定された設定値と比較することでタッチ位置を感知する。
【0059】
図6は、図3のVI−VI断面図である。
図3及び図6を参照すると、タッチシート150の第2領域152の内側(背面側)には発光シート160が配置されており、この発光シート160は、タッチパッド部114を内側から照明し、所定の発光パターンを提供(表示)するように構成される。
【0060】
タッチシート150の縁部には、シールドパターン155が形成されており、シールドパターン155は、導電パターンの信号(例えば、データライン153を介して伝達される信号)が外部から受ける影響、例えば電子部品から発生する電磁波の影響を抑制する。シールドパターン155は、金属のような導電性物質をタッチシート150に蒸着して形成できる。
【0061】
シールドパターン155は、データライン153に対応する位置に形成されており、データライン153が位置する(形成される)面の反対側の面に形成される。本実施形態においては、データライン153がタッチシート150の内側面(背面)に形成され、シールドパターン155がタッチシート150の外側面(前面)に形成されている。
【0062】
但し、これに限るものではなく、データライン153がタッチシート150の外側面(前面)に形成され、シールドパターン155がタッチシート150の内側面(背面)に形成されてもよい。ここで、第1導電パターン156及び第2導電パターン158は、データライン153の位置する(形成される)面と同一の面に形成される。
【0063】
発光シート160にはグラウンド161がさらに形成され、シールドパターン155は、発光シート160のグラウンド161と電気的に短絡する。ここで、発光シート160のグラウンド161とシールドパターン155との接続方式は、ケーブルによる接続又は接点間の接続などの多様な方式がある。
【0064】
シールドパターン155と、発光シート160のグラウンド161とを電気的に短絡させることにより、発光シート160で発生するノイズ等がタッチシート150の動作に与える影響を抑制(最小化)できる。
【0065】
図7A〜図7Dは、発光シート160の正面図であり、タッチパッド部114にタッチ入力されたときの発光シート160の動作を時間順に示している。
【0066】
発光シート160には、タッチパッド部114がタッチされたときにタッチキー部154を個別に照明するために個別の発光パターン162が備えられる。この発光パターン162は、複数のタッチキー部154のいずれか1つがタッチされたときに発光し、タッチキー部154にタッチ入力されたことを使用者に認知させる。
【0067】
発光パターン162は、発光シート160の、センターキー118に対応して形成された貫通孔160aの上下左右に、すなわち、タッチキー部154に対応する領域にそれぞれ位置しており、各発光パターン162は、異なる径の複数のリング状の発光パターンが同心円状に配置された構成を有する。なお、最も内側(最小径)の発光パターンについてはリング状ではなく、円全体が発光するようにしてもよい。
【0068】
以下では、タッチパッド部114の右側領域がタッチされ、このタッチ入力に伴って発光シート160の右側領域に配置された発光パターン162が発光する場合を例に説明する。なお、図では省略しているが、各発光パターン162の中心部に、タッチパッド114へのタッチ操作が必要となる場合や移動端末機を閉状態から開状態にした場合などに発光して、使用者にタッチキー部154を認知させる小径の発光部を設けたり、円発光するようにした最も内側の発光パターンを発光させたりすることが好ましい。
【0069】
図7A〜7Dにおいて、実線は発光パターン162が発光している状態を示し、点線は発光パターン162が発光していない状態を示す。また、実線で示す発光パターンのうち他の発光パターンに比べて太い実線で示したものが最も明るい状態の発光パターンを示している。
【0070】
発光パターン162は、異なる径の第1〜第4発光パターン162a〜162dを含んでいる。同心円状の各発光パターン162a〜162dは、内側から外側に向かって径の小さい順に配列される。
【0071】
ここで、各発光パターン162a〜162dは、電流の強度によって明るさが調節できる材質で形成されており、時間と共に内側から外側に向かって明るさが順に変わるように個別に制御することができる。
【0072】
本実施形態において、発光パターン162は、タッチパッド114の該当領域がタッチされると、最も明るくなる発光パターンが内側から外側に向かって順に変化するように構成される。
すなわち、タッチシート150のタッチキー部154(図4を参照)にタッチ入力されると、図7Aに示すように、制御部によって、まず最も径の小さい(最も内側の)第1発光パターン162aが最も明るくなるように制御される。その後、所定時間が経過すると、図7Bに示すように、第1発光パターン162aの明るさが暗くなり、代わりに、第2発光パターン162bの明るさが最も明るくなるように制御される。
【0073】
このような方式で、第2発光パターン162bが最も明るくなった後に所定時間が経過すると、図7Cに示すように、第3発光パターン162cが最も明るくなり、さらに所定時間が経過すると、図7Dに示すように、第4発光パターン162dが最も明るくなる。そして、第4発光パターン162dが最も明るくなってから所定時間が経過すると、第1〜第4発光パターン162a〜162dの発光が停止する。
【0074】
従って、使用者がタッチパッド部114をタッチする毎に、該当タッチキー部154に対応する発光パターン162が発光し、リング状の光が内側から外側に向かって広がるように見える視覚効果が実現され、使用者に、所定のタッチキー部154にタッチ入力されたことを効果的に認知させることができると共に、デザイン性が確保される。
【0075】
なお、反対に、最も明るくなる発光パターンを外側から内側に向かって、すなわち、第4発光パターン162dから第1発光パターン162aへと個別に制御することにより、リング状の光が時間経過と共に内側に向かって進む(小さくなる)ように見えるようにすることもできる。このようにしても、使用者に所定のタッチキー部154にタッチ入力されたことを効果的に認知させることができると共に、デザイン性を確保できる。
【0076】
なお、本実施形態では、4つの同心円状の発光パターン162a〜162dが順に配列された構成について説明したが、径の異なる同心円状の複数の発光パターンの数は4つに限るものではなく、必要に応じて多様に構成できる。
【0077】
図8A〜図8Cは、移動端末機100の動作を説明するための図であり、移動端末機100の平面図である。
【0078】
まず、図8Aに示すように、タッチスクリーン部113には、移動端末機100の各種機能を動作させるためのメニュー又はアイコンが表示される。ここで、使用者がメニュー又はアイコンをタッチすると、それに対応する機能が動作する。ここでは、使用者の指によってテキストメッセージアイコン113cがタッチされた場合を示している。
【0079】
テキストメッセージアイコン113cがタッチされると、図8Bに示すように、タッチスクリーン部113には、例えば、選択可能なリスト113dと、該リスト113dから所定の項目を選択するためのカーソル又はポインタ113eと、が表示される。
ここでは、タッチパッド部114が、カーソル又はポインタ113eを移動させる方向キーとしての機能を有しているものとする。
タッチパッド部114がタッチされると、発光シート160の発光パターン162がタッチパッド部114に表示され、該当領域がタッチされたことを使用者に認知させる。
【0080】
図8Bでは、リスト113dとして電話帳が表示されており、タッチパッド部114のほぼ中央に位置するセンターキー118の下側のタッチキー部154(図4を参照)に対応する領域をタッチすることにより、カーソル又はポインタ113eを下方に移動させることができる。そして、センターキー118を押すことによって、カーソル又はポインタ113eが位置するリストに関する情報(例えば、電話番号)をタッチスクリーン部113に表示することができる。
また、使用者がタッチキー部154(図4を参照)をタッチすることにより、同心円状形状の発光パターン162a〜162dが時間経過に応じて順に最も発光する。
【0081】
一方、使用者は、第2操作部123及び第3操作部124(図1を参照)を操作することによって、図8Cに示すように、文字、数字、シンボルなどを入力することができる。また、使用者は、第1操作部117の電話アイコンを操作することにより所定の電話番号を選択したり、所定の電話番号で電話をかけたりすることができる。
【0082】
図8A〜図8Cを参照して一例を説明してきたように、使用者は、タッチスクリーン部113及びタッチパッド部114を介して、様々なオプションを容易に選択したり、表示されたメニューやリストからを所望の項目を容易に選択したりすることができる。また、タッチパッド部114をタッチしたときに、該当領域がタッチされたことを容易に認知できる。
【0083】
ここで、タッチスクリーン部113に表示されるメニュー又はアイコン113cは、使用者のタッチ入力を便利にするために使用者の指Fの大きさに対応するサイズか、それよりも大きいサイズで表示される。また、タッチシート150(図3を参照)の第1導電パターン156(図4を参照)は、前述したようなサイズに形成されており、入力されるタッチ位置を精度よく感知できる。
【0084】
図9は、第2実施例によるタッチシート250の平面図であり、図4に対応する図である。また、図10は、図9のタッチシートが第1本体110に装着された状態を示す移動端末機100の断面図である。なお、説明の便宜のため、図10においてはタッチシート250及びこれに関連する構成要素が誇張して示されている。
【0085】
図9に示すように、タッチシート250は、第1領域251と、第1領域251から延びる第2領域252とを備えており、第1領域251には第1導電パターン256が、第2領域252には第2導電パターン258が形成される。
なお、図9及び図10においては、上記第1実施形態の構成に対応する構成要素に対しては、例えば、データライン253(第1実施形態では153)、タッチキー部254(同じく154)、フロントケース211(同じく111)、リアケース212(同じく112)、ディスプレイモジュール235(同じく135)、プリント基板234a(134a)、ウィンドウ236(136)のように、上記第1実施形態の構成要素の番号(100番台)に100を加算した200番台の番号としている。
【0086】
タッチシート250に形成された第1導電パターン256上(内側面)には透明絶縁被膜等の絶縁層264が設けられており、この絶縁層264上(内側面)には、透明材質の導電性物質を真空蒸着(例えば、スパッタリング)して形成された導電層265が設けられている。
【0087】
導電層265は第1領域251に形成され、この導電層265の縁部には、導電層265と電気的に接続されるデータライン253が配置される。ここで、データライン253は、第1領域251及び第2領域252のそれぞれを囲むように第1領域251及び第2領域252の縁部に形成されており、第1領域251の第1導電パターン256及び第2領域252の第2導電パターン258にも電気的に接続される。
【0088】
また、タッチシート250の縁部には、データライン253を介して伝達される信号が受ける外部の影響、すなわち、電子部品から発生する電磁波の影響を抑制するためのシールドパターン255が形成される。なお、シールドパターン255は、データライン253に対応する位置に形成され、データライン253が位置する(形成される)面の反対側の面に形成される。
【0089】
導電層265の縁部には、導電層265に電場を発生させる電場発生部P1〜P4が配置される。本実施形態においては、電場発生部P1〜P4は、矩形状の第1領域251の4つの角部に該当する部分にそれぞれ配置されて、データライン253に電気的に接続される。
【0090】
導電層265とデータライン253との間には、導電層265に発生する電場を線形的に補正する補正パターン259が形成される。この補正パターン259は、導電性物質が特定パターンを形成するように構成されており、補正パターン259に流れる電流と導電層265に発生した電場との間の相互作用によって電場の形態が第1領域251の長方形に対応する形態となるように補正される。
【0091】
電場発生部P1〜P4が導電層265の上に電場を発生させ、図9に示すように、第1領域251のP地点がタッチされたときの概略的な回路図を図11に示す。
【0092】
図11に示すように、導電層265に形成された電場は、タッチされたP地点を基準とし、1つのキャパシタCと4つの抵抗R1〜R4とを有する回路図で簡単に表示することができる。
【0093】
タッチされるP地点が変化すると抵抗R1〜R4の値が変化するので、P地点に蓄積される電荷量Cも変化する。この電荷量C(の変化)を測定し、該測定値と予め測定された設定値とを比較することでタッチ位置を感知する。
【0094】
この第2実施例によるタッチシート250によると、第1実施例によるタッチシート150と同様の第1導電パターン256によるタッチ感知方式(すなわち、単一レイヤによるタッチ感知方式)に加えて、真空蒸着により形成された導電層265と電場発生部P1〜P4とを利用したタッチ感知方式をさらに含むことにより、タッチシート250の厚さに大きな影響を及ぼすことなく、タッチ位置の感知精度を向上できる。
【0095】
図12は、本発明の第2実施形態による移動端末機300の前面斜視図であり、図13は、図12の移動端末機300の分解斜視図である。なお、図12及び図13において、図1にて100番台の番号で示した構成要素と同一の構成要素については、200を加算した300番台の番号としている。
【0096】
本実施形態による移動端末機300も、第1本体310の前面に第1領域313aと第2領域314aとが形成されており、第1領域313aにはタッチスクリーン部313が、第2領域314aにはタッチパッド部314が配置されている。
【0097】
図13に示すように、第1領域313aの外方側(前面側)には透光性材質のウィンドウ336が装着され、このウィンドウ336の内側には該ウィンドウ336に対するタッチを感知するためのタッチシート350が装着される。使用者によってウィンドウ336がタッチされると、タッチシート350がこのタッチを感知して端末機本体の内部にタッチ信号を伝達する。
【0098】
タッチシート350には、タッチを感知するための導電パターンが形成されている。この導電パターンは、前述した実施形態における第1導電パターン156、256と同一でもよい。また、本実施形態においても、第2実施形態と同様、導電層265と電場発生部P1〜P4とがタッチシート350に配置されている。なお、これらに関する説明は、前述したので、ここでは省略する。
【0099】
一方、第2領域314aの前面にはタッチパネル319が装着される。タッチパネル319はプレート状に形成されており、このタッチパネル319の内方側(背面側)にはタッチを感知するタッチセンサ319aが装着されている。タッチセンサ319aは、タッチパネル319の所定位置へのタッチを感知するように、複数の位置にそれぞれが離隔して配置されており、プリント基板334に装着されている。
【0100】
タッチパネル319の各タッチセンサ319aに対応する領域がタッチされると、該当するタッチセンサ319aがこのタッチを感知してプリント基板334にタッチ信号を伝達する。
【0101】
タッチパネル319の中央には貫通孔318aが形成され、この貫通孔318aには押圧可能なセンターキー318が装着される。また、センターキー318の内側(下側)にはセンターキー319の押圧により情報を入力するスイッチ318bが配置され、このスイッチ318bもプリント基板334に装着されている。
【0102】
タッチパネル319の内方側(背面側)には、タッチパネル319に発光パターンを表示する発光シート360が装着されている。この発光シート360の構成及び作用は、前述の実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、その他の構成要素についても、既に説明した構成要素と同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
【0103】
なお、以上説明した実施形態においては、スライド型の移動端末機を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ストレート型、折り畳み型、スイング型、スイベル型などの様々な構造の移動端末機に適用することができる。
【0104】
図14は、本発明の実施形態による移動端末機のブロック図である。なお、以下の説明においては、図1に示した移動端末機100に基づいて説明するが、図12の移動端末機300にも適用できる。
【0105】
図14に示すように、本発明の実施形態による移動端末機は、無線通信モジュール171と、操作部117,123,124と、映像入力部116,128と、音響入力部125と、タッチスクリーン部113と、タッチパッド部114と、音響出力部115と、センシングユニット176と、インタフェース126と、放送受信モジュール175と、メモリ174と、電源供給部130と、制御部170とを含む。
【0106】
制御部170は、移動端末機の全般的な動作を制御する。例えば、音声通話、データ通信、テレビ電話などのための関連制御及び処理を行う。また、制御部170は、このような通常の機能制御に加えて、タッチスクリーン部113とタッチパッド部114とに入力されたタッチ信号を受信し、この受信したタッチ信号に関する所定の動作を行うように他の電子部品を制御する。
【0107】
無線通信モジュール171は、アンテナを介して、例えば、(移動通信)基地局との間で無線信号を送受信する。また、無線通信モジュール171は、制御部170による制御の下で、音声データ、テキストデータ、映像データ及び制御データの送受信を担当する。そのため、無線通信モジュール171は、送信する信号を変調して送信する送信部173と、受信された信号を復調する受信部172とを含む。
【0108】
操作部117、123、124は、例えば、図1に示すように構成され、使用者が端末機の動作制御のために入力するキー入力データを制御部170に提供する。
【0109】
映像入力部116、128は、テレビ電話モード又は撮影モードにおいて、イメージセンサから得られる静止画像又は動画像などの画像フレームを処理する。処理された画像フレームは、タッチスクリーン部113に表示可能な映像データに変換されてタッチスクリーン部113に出力される。
また、映像入力部116、128で処理された画像フレームは、制御部170の制御によりメモリ174に保存されるか、無線送受信部171を介して外部に伝送される。
【0110】
音響入力部125は、通話モード、録音モード、又は音声認識モードなどでマイクロホンにより外部の音響信号を受信して電気的な音声データに処理する。処理された音声データは、通話モードである場合には、無線通信モジュール171を介して(移動通信)基地局に送信可能な形態に変換されて無線通信モジュールに出力され、録音モードである場合、メモリ174に保存されるように出力される。なお、音響入力部125は、外部の音響信号を受信する過程で発生する雑音を除去するための多様な雑音除去アルゴリズムが実現される。
【0111】
タッチスクリーン部113は、移動端末機で処理される情報を表示出力する。例えば、移動端末機が通話モードである場合には、制御部170の制御により、通話に関連するUI(User Interface)又はGUI(Graphic User Interface)を表示出力し、移動端末機がテレビ電話モード又は撮影モードである場合には、制御部170の制御により、撮影された映像、UI又はGUIを表示出力する。また、タッチスクリーン部113は、タッチ方式で情報を入力する入力装置として使用される。
【0112】
音響出力部115は、呼信号受信、通話モード、録音モード、音声認識モード、放送受信モードなどにおいて、制御部170の制御により無線通信モジュール171から受信された音響データ又はメモリ174に保存された音響データを変換して外部に出力する。また、音響出力部115は、移動端末機で行われる機能に関する音響信号(例えば、呼信号受信音、メッセージ受信音など)を出力する。
【0113】
センシングユニット176は、移動端末機の開閉状態、移動端末機の位置、使用者の接触(タッチ)の有無などの、移動端末機の現在の状態を感知して移動端末機の動作を制御するためのセンシング信号を発生する。例えば、移動端末機がスライド型である場合、移動端末機が開状態であるか閉状態であるかを感知し、制御部170に感知結果を出力して端末機の動作が制御されるようにする。また、電源供給部130が電源を供給しているか否か、インタフェース126に外部機器が結合されているか否かなどに関する感知機能を果たす。
【0114】
また、センシングユニット176は、タッチスクリーン部113又はタッチパッド部114にタッチ入力されると、このタッチを感知してタッチ信号を制御部170に伝達する。タッチシート150(図3を参照)の第1導電パターン156及び第2導電パターン158(図4を参照)にタッチ入力されると、センシングユニット176は、第1導電パターン156及び第2導電パターン158で発生する電荷量の変化を感知して制御部170に伝達する。
【0115】
また、使用者がタッチスクリーン部113に表示されたメニュー又はアイコン113c(図8Aを参照)をタッチすると、センシングユニット176は、このタッチを感知して制御部170に該当信号を印加し、制御部170は、メニュー又はアイコン113cの該当機能を動作させる。
【0116】
また、使用者がタッチパッド部114をタッチすると、センシングユニット176は、このタッチを感知して制御部170に信号を印加する。例えば、タッチパッド部114が方向キーとしての機能を有するように実現されていた場合、制御部170は、タッチスクリーン部113に表示されたリスト113d(図8Bを参照)上のカーソル113eを移動させるための信号をタッチスクリーン部114に印加すると同時に、発光パターン162(図7A〜図7Dを参照)を発光させるための信号を発光シート160(図7A〜図7Dを参照)に印加する。ここで、制御部170は、同心円状の発光パターン162a〜162dの明るさが経過時間に応じて順番に変化するように各発光パターン162a〜162dを個別制御する。
【0117】
インタフェース126は、移動端末機以外の、有線・無線ヘッドセット、外部充電器、有無線データポート、カードソケット(例えば、メモリカード、SIM/UIMカード)など、移動端末機に接続される全ての外部機器とのインタフェースの役割を果たす。このようなインタフェース126は、外部機器から受信されたデータ又は供給された電源を移動端末機内部の各構成要素に伝達し、移動端末機内部のデータを外部機器に伝送する。
【0118】
メモリ174は、制御部170の処理及び制御のためのプログラムを保存したり、入出力されるデータ(例えば、電話帳、メッセージ、静止画像、動画像など)を一時保存したりする。
【0119】
また、メモリ174には、本発明による移動端末機100の動作を制御するプログラムが保存される。このようなメモリ174は、公知のハードディスク、カードタイプのメモリ(例えばSD又はXDメモリなど)、フラッシュメモリ、RAM、ROMなどの概念を含む。
【0120】
放送受信モジュール175は、衛星又は地上波などで伝送された放送信号を受信してタッチスクリーン部113及び音響出力部115に出力可能な放送データ形態に変換して制御部170に出力する。また、放送受信モジュール175は、放送に関する付加データ(例えば、EPG(Electric Program Guide)、チャネルリストなど)を受信する。放送受信モジュール175で変換された放送データ及び付加データはメモリ174に保存される。
【0121】
電源供給部130は、制御部170の制御により外部の電源、内部の電源が供給されると、各構成要素の動作に必要な電源を供給する。
【0122】
なお、本発明が適用される移動端末機は、前述した実施形態の構成及び方法に限定されるものではなく、様々な変形が可能であり、また、各実施形態の全部又は一部を選択的に組み合わせて構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の第1実施形態による移動端末機の前面斜視図である。
【図2】上記第1実施形態による移動端末機の背面斜視図である。
【図3】上記第1実施形態による移動端末機の分解斜視図である。
【図4】第1実施例によるタッチシートの平面図である。
【図5】図3のV−V断面図である。
【図6】図3のVI−VI断面図である。
【図7】発光シートの正面図である。
【図8A】上記第1実施形態による移動端末機の動作を説明するための図である。
【図8B】上記第1実施形態による移動端末機の動作を説明するための図である。
【図8C】上記第1実施形態による移動端末機の動作を説明するための図である。
【図9】第2実施例によるタッチシートの平面図である。
【図10】上記第2実施例によるタッチシートが装着された状態を示す移動通信端末機の断面図である。
【図11】上記第2実施例によるタッチシートがタッチされたときの概略的な回路図である。
【図12】本発明の第2実施形態による移動端末機の前面斜視図である。
【図13】上記第2実施形態による移動端末機の分解斜視図である。
【図14】本発明の実施形態による移動端末機のブロック図である。
【符号の説明】
【0124】
100,300…移動端末機、110,310…第1本体、113,313…タッチスクリーン部、113a,313a…第1領域、114,314…タッチパッド部、114a,314a…第2領域、118,318…センターキー、134a,135b…プリント基板、135,335…ディスプレイモジュール、136,336…ウィンドウ、150,250,350…タッチシート、153,253…データライン、155,255…シールドパターン、156,256…第1導電パターン、157a,157b…折曲点、158,258…第2導電パターン、160,360…発光シート、162…発光パターン、259…補正パターン、264…絶縁層、265…導電層
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末機に関し、特に、その前面にタッチスクリーン部及びタッチキー部を備える移動端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の移動端末機は、基本的な通話機能以外にも、多くの追加機能を提供している。例えば、使用者は、移動端末機を用いてインターネット接続、ビデオ又は映画視聴、音楽鑑賞、写真撮影、スケジュール管理などの多様な機能を行うことができる。また、使用者は、移動端末機の小型化及び軽量化により移動端末機をさらに容易に携帯できるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
移動端末機の機能が多様化するにつれて、メニュー選択の回数等も増加することになるので、移動端末機の各機能をより簡単に実現するためのユーザインタフェースの必要性が高まっている。さらに、移動端末機は、使用者の必需品としてだけでなく、使用者の個性を表現するものとみなされるようにもなっており、このため、移動端末機は、その機能面だけでなく、そのデザイン面も重要になってきている。
【0004】
なお、移動端末機の中には、使用者が特定アイテム又はメニューアイコンを選択するためのタッチスクリーンを備えたものがあるが、アイテムやメニューの数に対してタッチスクリーンのサイズが小さいものが多く、該タッチスクリーンに表示されたメニューオプションやアイテムを使用者が選択しにくいことがある。例えば、アイテムやメニューが小さくなってしまい、タッチスクリーンへの使用者のタッチが認識されなかったり、使用者が2つ以上のメニューオプション又はアイテムを同時にタッチしてしまったりすることがある。また、移動端末機が提供するオプション等が多様になってきていると共に、移動端末機のデザインも複雑化しているため、使用者は、移動端末機の作動方法を習得するためにマニュアルを十分に読まなければならないこともある。
本発明は、このような課題に着目したものであり、移動端末機において、シンプルなデザインとしつつ、便利なユーザインタフェース環境を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本発明による移動端末機は、端末機本体の前面の第1領域に配置され、視覚情報を表示すると共にタッチ操作により情報を入力できるタッチスクリーン部と、前記端末機本体の前面の第2領域に配置され、該第2領域上の所定位置へのタッチ操作により情報を入力するタッチパッド部と、を含む。
【0006】
ここで、前記第1領域及び前記第2領域の前面には、透光性材質からなウィンドウが装着されることが好ましい。この場合においては、例えば、前記タッチスクリーン部が前記ウィンドウの内側に取り付けられたタッチシートを含み、このタッチシートにより前記ウィンドウを介したタッチ操作を感知する。
【0007】
また、前記タッチスクリーン部が、前記第1領域に装着されて視覚情報を表示するディスプレイと、前記ディスプレイの前面に装着される透光性材質からなるウィンドウと、前記ウィンドウの内側に取り付けられ、前記ウィンドウへのタッチ操作を感知するタッチシートと、を含む構成としてもよい。
【0008】
さらに、前記タッチパッド部は、前記タッチスクリーン部に選択可能なリストが表示されているときに、前記リストから項目を選択するためのカーソル又はポインタを移動させる方向キーとしての機能を有するようにしてもよい。
【0009】
さらにまた、前記端末機本体は第1本体と該第1本体に対してスライド可能に連結された第2本体とを含み、前記第1本体の前面に前記タッチスクリーン部及び前記タッチパッド部が配置され、前記第2本体の前面に数字又は文字を入力するためのキーパッドが配置されている構成としてもよい。
【0010】
本発明による移動端末機の他の目的及び構成は、添付図面に基づく本発明の好ましい実施形態についての詳細な説明により明確に理解できるであろう。
【発明の効果】
【0011】
本発明による移動端末機によると、端末機本体の前面にタッチスクリーン部及びタッチパッド部が設けられているので、シンプルな印象のデザインとしつつ、タッチスクリーン部及び/又はタッチパッド部によって入力操作を行えるので、その組み合わせによって、より多数の機能等の実現が可能となり、便利なユーザインタフェース環境を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、通常の操作時に使用者側を向く面(例えば、主たる表示部が設けられている面)を「前面」といい、その反対側となる面を「背面」という。
【0013】
図1は、本発明の第1実施形態による移動端末機100の前面斜視図である。
本実施形態による移動端末機は、第1本体110と、該第1本体110に対して少なくとも一方向に摺動(スライド移動)可能に連結された第2本体120と、を含む。
【0014】
ここで、第1本体110と第2本体120とが重なるように配置された状態(すなわち、前面側から見たときに、第1本体110によって第2本体120の(前面の)ほぼ全てが覆われた状態)を「閉状態」といい、図1に示すように、第1本体110と第2本体120とが互いに相対移動し、第2本体120の(前面の)少なくとも一部分を露出した状態を「開状態」という。
【0015】
移動端末機100は、閉状態のときには主に待ち受けモードであるが、使用者の操作によって待ち受けモードが解除されることもある。また、移動端末機100は、開状態のときは主に通話モードであるが、使用者による特定メニューオプションの選択又はキー操作によって、他のモードに移行することができる。また、移動端末機100は、開状態のときであっても、何ら操作がなされずに所定時間が経過することにより自動で待ち受けモードに移行することもある。
【0016】
図1に示すように、第1本体110のケース(ケーシング、ハウジング、カバーなど)は、フロントケース111とリアケース112とを含んで構成される。フロントケース111とリアケース112とによって形成される内部空間には、各種電子部品等が内蔵される。ここで、フロントケース111とリアケース112と間に一又は複数の中間ケースをさらに配置することもできる。また、前記ケースは、合成樹脂を射出して形成したものであってもよいし、ステンレススチール(STS)やチタン(Ti)などの金属材質で形成したものであってもよい。
【0017】
本実施形態において、第1本体110は、その前面に配置されたタッチスクリーン部113、タッチパッド部114、音響出力部115、第1映像入力部116及び第1操作部117を備えている。
フロントケース111の前面には、第1領域113aと、第2領域114aと、が形成されており、第1領域113aにはタッチスクリーン部113が配置され、第2領域114aにはタッチパッド部114が配置されている。第1領域113aと第2領域114aとは互いに隣接して形成されることが好ましいことはもちろんである。
【0018】
第1領域113aに配置されたタッチスクリーン部113は、画面に視覚情報を表示すると共に、画面へのタッチ操作によって情報を入力できるように構成されており、第2領域114aに配置されたタッチパッド部114は、第2領域114a上の所定の位置をタッチすることにより情報を入力できるように構成されている。
【0019】
音響出力部115は、例えばレシーバ又はスピーカによって実現され、第1映像入力部116は、例えば停止画像又は動画像を撮影するためのカメラモジュールによって実現される。また、第1操作部117は、押圧することによって端末機の所定機能を動作させるものであり、様々なメニューオプションを含む。
【0020】
第2本体120のケースも、第1本体110と同様に、フロントケース121とリアケース122とを含んで構成される。また、第2本体120は、第2操作部123(例えばキーパッドなど)を含む。フロントケース121又はリアケース122の少なくとも一方には、第3操作部124、音響入力部125、インタフェース126などが配置される。
【0021】
ここで、第2操作部123及び第3操作部124は、使用者が触覚的な感覚で操作する方式(tactile manner)であればいかなる方式も採用できる。例えば、第2操作部123及び第3操作部124は、使用者のプッシュ又はタッチ操作によって命令又は情報が入力されるドームスイッチ又はタッチパッドにより実現されてもよいし、ホイール、ジョグ方式又はジョイスティックなどによって実現されてもよい。
【0022】
機能的な面では、例えば、第1操作部117は、処理の開始・終了、スクロールなどの命令を入力するためのものとし、第2操作部123は、数字、文字、シンボルなどを入力するために用いるものとすることができる。また、第3操作部124は、第1映像入力部116のアクティブ化などの特殊機能を行うホットキーの役割を果たすようにすることができる。
【0023】
音響入力部125は、使用者の音声、その他の音などを入力するために、例えばマイクロホンによって実現される。
【0024】
インタフェース126は、移動端末機100が外部機器との間でデータなどを交換する通路としての機能を有する。例えば、インタフェース126は、有線又は無線イヤホンの接続のための接続端子、近距離通信のためのポート(例えば、赤外線ポート(IrDA port)、ブルートゥースポート(Bluetooth port)、無線LANポート(wireless LAN portなど)、及び、移動端末機に電源を供給するための電源供給端子のうちの少なくとも1つとすることができる。
また、インタフェース126は、SIM(subscriber identification module)、UIM(user identity module)、又は、情報保存のためのメモリカードなどの外部カードを収容するカードソケットであってもよい。
【0025】
なお、符号127はバッテリカバーを、符号132は放送受信用アンテナを、タッチパッド部114に位置する符号118はセンターキーを示している。これらの構成については後述する。
【0026】
図2は、移動端末機100の背面斜視図である。
図2を参照すると、第2本体120のリアケース122の背面には、第2映像入力部128が装着されている。この第2映像入力部128は、撮影方向が第1映像入力部116(図1を参照)の撮影方向と実質的に反対となっており、第1映像入力部116とは画素数の異なるカメラとしてもよい。
【0027】
例えば、第1映像入力部116は、テレビ電話などの場合に使用者の顔を撮影して相手に送信することがあるので、その際の負担が大きくならないように低画素とし、第2映像入力部128は、一般的な被写体を撮影し、すぐには送信などしないことが多いので、高画素とするのが好ましい。
【0028】
また、図では省略しているが、第2映像入力部128により被写体を撮影する際に、該被写体に光を照らすフラッシュが第2映像入力部128に隣接してさらに配置される。
【0029】
なお、ここでは第2映像入力部128が第2本体120に配置されているが、これに限定されるものではなく、第2映像入力部128を第1本体110のリアケース112(の背面)に配置することもできる。この場合、閉状態のときに第2本体120によって保護されるという利点がある。さらに、第2映像入力部128を別途に備えなくても、第1映像入力部116を回転可能に形成して(又は、他の方式で移動して)、第2映像入力部128の撮影方向まで撮影できるように構成することもできる。
【0030】
また、リアケース122の一端側(下端)には、通話などのためのアンテナの他、放送信号受信用アンテナ132が配置されている。なお、図1、図2は、放送信号受信用アンテナ132が収納されている状態を示しており、放送信号受信用アンテナ132は、放送信号受信時に、第2本体120から引き出すことができる。
【0031】
さらに、第1本体110のリアケース112には、第1本体110と第2本体120とを互いに摺動(スライド移動)可能に結合するスライドモジュール133の一部分が配置される。スライドモジュール133の他の部分は、第2本体120のフロントケース121に配置されているが、図2に示すように外部に露出していない。
【0032】
さらにまた、第2本体120のリアケース122には、移動端末機に電源を供給するバッテリ(図示省略)を覆うためのバッテリカバー127が装着されている。ここでは、バッテリカバー127が第2本体120の内部に着脱可能に結合されたバッテリを覆っている。但し、これに限るものではなく、バッテリを他の方式で外部装置として着脱可能に結合することもできる。
【0033】
本実施形態のバッテリカバー127は、第2本体120のリアケース122の背面の大部分を占めており、このバッテリカバー127の背面には、移動端末機100が床面や傾斜面で移動したり落下したりすることを防止するためのパターン部129が形成されている。このパターン部129は、例えば格子状又は櫛歯状のような幾何学的で規則的な模様を含むことができる。このようなパターン部129は、樹脂等をメタルベースにコーティング又は射出する方式などで形成できる。
【0034】
図3は、移動端末機100の分解斜視図であり、主として第1本体110の内部構造を説明するための図である。
【0035】
図3に示すように、第1本体110を構成するフロントケース111とリアケース112との間に形成される内部空間には、プリント基板134a、134bが装着され、これらのプリント基板134a、134bには、移動端末機100の各種機能を実行するための各種電子部品が装着される。
【0036】
プリント基板134aは第1領域113aに対応して設けられ、このプリント基板134aには、視覚情報を表示するディスプレイモジュール135が装着される。ディスプレイモジュール135は、LCDモジュール、OLED(Organic Light Emitting Diodes)モジュールなどを含む。
【0037】
ディスプレイモジュール135の外側(前面側)には、ウィンドウ136が配置され、ウィンドウ136は、ディスプレイモジュール135に表示された視覚情報が外部から見えるように透光性領域を備える。ウィンドウ136の材質としては、透明又は半透明の合成樹脂、強化ガラスなどを使用することができる。
なお、このウィンドウ136は、タッチスクリーン部113(第1領域113a)、タッチパッド部114(第2領域114a)、音響出力部115及び第1映像入力部116を覆うように設けられており(図1を参照)、該ウィンドウ136の第2領域114aに対応する領域内には貫通孔136aが形成され、音響出力部115に対応する部分には音響出力部115から音響を出力するための音響出力孔115aが形成されている。
【0038】
フロントケース111には、ウィンドウ136を載置するためのウィンドウ載置部138が形成されている。このウィンドウ載置部138は、例えば、ウィンドウ136を収容するようにフロントケース111の表面から凹んだ形状に形成される。
【0039】
ウィンドウ載置部138の周囲には支持フレーム139が装着される。この支持フレーム139の材質としては、金属又は半透光性の合成樹脂などを使用することができる。
【0040】
支持フレーム139の一領域には、押圧される第1操作部117が形成されており、プリント基板134bには、第1操作部117の押圧操作によって情報を入力するスイッチ117aが装着されている。
【0041】
ウィンドウ136の内側面(背面)には、使用者等によるウィンドウ136へのタッチを感知するためのタッチシート150が取り付けられている。このタッチシート150は、透明材質によって形成されており、フレキシブルプリント基板(FPC)141によってプリント基板134bと電気的に接続することができる。
【0042】
タッチシート150の、上記第2領域114a(図1を参照)に対応する領域内には、ウィンドウ136と同様に、貫通孔150aが形成されており、この貫通孔150aには、センターキー118が押圧可能に配置される。プリント基板134bには、センターキー118の押圧操作によって情報を入力するスイッチ118aが装着される。
また、タッチシート150の、第1操作部117に対応する領域には、該第1操作部117のための貫通孔150bが形成される。
また、タッチシート150の第1領域113aに対応する領域の縁部には、シールドパターン155が形成される。
【0043】
タッチシート150の内方側(背面側)の第2領域114aに対応する位置には、面発光する発光シート160が配置されている。この発光シート160は、ウィンドウ136の一領域を照明したり、ウィンドウ136の一領域に一定の表示をしたりするためのものである。
発光シート160は、ELシート(Electro Luminescence Sheet)を含むことができ、この発光シート160には、ウィンドウ136に形成された貫通孔136a及びタッチシート150に形成された貫通孔150aに対応する貫通孔160aが形成される。
【0044】
図4は、第1実施例によるタッチシート150の平面図であり、タッチシート150を背面側から見た図である。また、図5は、図3のV−V断面図であり、主にタッチシート150及びこれに関連する構成要素を示している。
【0045】
図4に示すように、タッチシート150は、タッチスクリーン部113を形成する第1領域151と、第1領域151から延びてタッチパッド部114を形成する第2領域152とを備える。
【0046】
第1領域151、第2領域152には、それぞれタッチ感知のための第1導電パターン156、第2導電パターン158が形成されている。これら第1導電パターン156及び第2導電パターン158は、例えばインジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)のような導電性材質がタッチシート150にパターン化されることによって形成される。
【0047】
第1領域151に形成された第1導電パターン156は、タッチシート150の一面に単一レイヤでジグザグ状に形成されている。なお、本実施形態では、図5に示すように、第1導電パターン156は、タッチシート150の内側面(背面)に形成されているが、タッチシート150の外側面(前面)に形成されてもよい。
【0048】
このように、タッチシート150の第1導電パターン156を単一レイヤで形成することにより、タッチシート150がより薄くなり、光透過率を向上できると共に、導電パターンの材料である導電性物質の使用量を抑制して材料費を節減できる。
【0049】
第1導電パターン156は、第1本体110(図1を参照)の長手方向に、すなわち、音響出力部115(図1を参照)から第1操作部117(図1を参照)へと向かってにジグザグに折曲して延びるように形成される。そして、図4に示すように、前記長手方向を上下方向とすると、ジグザグ状の第1導電パターン156の折曲点(157a、157b)が第1領域151の左側、右側に、すなわち、タッチシート150の第1本体110の短手方向の両端部近傍にそれぞれ配置される。
ここで、各折曲点(例えば、折曲点157b)に接続する2つのライン(導電パターン)は、当該折曲点(折曲点157b)を通過する水平線(すなわち、折曲点を通過して前記短手方向に延びる直線(仮想線))157cに対称となるように形成されている。
【0050】
ここで、使用者の指がタッチスクリーン部113に対応するウィンドウ136の領域に接触すると、当該指はタッチシート150の第1導電パターン156が形成された領域上に位置することになる。以下の説明では、使用者の指が第1導電パターン156の形成された領域上に位置することを、説明の便宜上、第1導電パターン156に「接触」すると表現する。
【0051】
第1導電パターン156は、使用者の指Fが該第1導電パターン156の形成された領域上に位置すると、少なくとも2つのライン(導電パターン)157d、157eに接触するように構成される。このため、2つのライン(導電パターン)157d、157e間の最大距離は、使用者の指Fの大きさ(例えば、一般的な人が人差し指でタッチするときの当該タッチ領域を意味する。以下同じ。)よりも小さく設定されている。
【0052】
また、第1導電パターン156の両端部(換言すれば、始点及び終点)X、Yは、タッチシート150の背面側の縁部に配置されたデータライン153に接続される。このデータライン153は、第1導電パターン156に入力されたタッチ信号を第1本体110(図1を参照)の内部に伝達するものであり、このため、データライン153の末端は、フレキシブルプリント基板141(図3を参照)によってプリント基板134b(図3を参照)に接続されている。
【0053】
一方、第2領域152に形成された第2導電パターン158は、予め設定された領域をタッチして情報を入力するためのキー入力部を実現するためのものである。第2導電パターン158は、複数の位置に離隔されたタッチキー部154を含む。本実施形態においては、タッチキー部154は4つ設けられ、それぞれ貫通孔150aを中心としてその上下左右に配置されている。なお、第2導電パターン158もデータライン153に接続されており、第2導電パターン158に入力されたタッチ信号、すなわち、タッチキー部154へのタッチ信号を第1本体110の内部に伝達する。
【0054】
次に、タッチシート150の第1領域151に形成された第1導電パターン156の作用について説明する。
【0055】
図4に示すように、使用者がウィンドウ136(タッチスクリーン113a)をタッチすると、使用者の指Fは第1導電パターン156における少なくとも2つのライン(導電パターン)157d、157eに接触する。
【0056】
ここで、端末機の内部で供給される電荷が第1導電パターン156のラインに沿って流れており、使用者の指Fが第1導電パターン156に接触すると、該第1導電パターン156の抵抗値が変化する。
【0057】
第1導電パターン156の2つのライン157d、157eに使用者の指Fが接触すると2つの接触点A、Bが生じ、この2つの接触点A、Bの位置が変化すると、第1導電パターン156の一端Xと一方の接触点Aとの間の距離、及び、第1導電パターン156の他端Yと他方の接触点Bとの間の距離も変化する。従って、抵抗の変化値も接触点A、Bの位置によって変化する。
【0058】
この抵抗値の変化によって、第1導電パターン156の両端X、Yで測定される電荷量がタッチ地点毎に変化し、第1導電パターン156の両端X、Yで測定された値を各タッチ領域で予め測定された設定値と比較することでタッチ位置を感知する。
【0059】
図6は、図3のVI−VI断面図である。
図3及び図6を参照すると、タッチシート150の第2領域152の内側(背面側)には発光シート160が配置されており、この発光シート160は、タッチパッド部114を内側から照明し、所定の発光パターンを提供(表示)するように構成される。
【0060】
タッチシート150の縁部には、シールドパターン155が形成されており、シールドパターン155は、導電パターンの信号(例えば、データライン153を介して伝達される信号)が外部から受ける影響、例えば電子部品から発生する電磁波の影響を抑制する。シールドパターン155は、金属のような導電性物質をタッチシート150に蒸着して形成できる。
【0061】
シールドパターン155は、データライン153に対応する位置に形成されており、データライン153が位置する(形成される)面の反対側の面に形成される。本実施形態においては、データライン153がタッチシート150の内側面(背面)に形成され、シールドパターン155がタッチシート150の外側面(前面)に形成されている。
【0062】
但し、これに限るものではなく、データライン153がタッチシート150の外側面(前面)に形成され、シールドパターン155がタッチシート150の内側面(背面)に形成されてもよい。ここで、第1導電パターン156及び第2導電パターン158は、データライン153の位置する(形成される)面と同一の面に形成される。
【0063】
発光シート160にはグラウンド161がさらに形成され、シールドパターン155は、発光シート160のグラウンド161と電気的に短絡する。ここで、発光シート160のグラウンド161とシールドパターン155との接続方式は、ケーブルによる接続又は接点間の接続などの多様な方式がある。
【0064】
シールドパターン155と、発光シート160のグラウンド161とを電気的に短絡させることにより、発光シート160で発生するノイズ等がタッチシート150の動作に与える影響を抑制(最小化)できる。
【0065】
図7A〜図7Dは、発光シート160の正面図であり、タッチパッド部114にタッチ入力されたときの発光シート160の動作を時間順に示している。
【0066】
発光シート160には、タッチパッド部114がタッチされたときにタッチキー部154を個別に照明するために個別の発光パターン162が備えられる。この発光パターン162は、複数のタッチキー部154のいずれか1つがタッチされたときに発光し、タッチキー部154にタッチ入力されたことを使用者に認知させる。
【0067】
発光パターン162は、発光シート160の、センターキー118に対応して形成された貫通孔160aの上下左右に、すなわち、タッチキー部154に対応する領域にそれぞれ位置しており、各発光パターン162は、異なる径の複数のリング状の発光パターンが同心円状に配置された構成を有する。なお、最も内側(最小径)の発光パターンについてはリング状ではなく、円全体が発光するようにしてもよい。
【0068】
以下では、タッチパッド部114の右側領域がタッチされ、このタッチ入力に伴って発光シート160の右側領域に配置された発光パターン162が発光する場合を例に説明する。なお、図では省略しているが、各発光パターン162の中心部に、タッチパッド114へのタッチ操作が必要となる場合や移動端末機を閉状態から開状態にした場合などに発光して、使用者にタッチキー部154を認知させる小径の発光部を設けたり、円発光するようにした最も内側の発光パターンを発光させたりすることが好ましい。
【0069】
図7A〜7Dにおいて、実線は発光パターン162が発光している状態を示し、点線は発光パターン162が発光していない状態を示す。また、実線で示す発光パターンのうち他の発光パターンに比べて太い実線で示したものが最も明るい状態の発光パターンを示している。
【0070】
発光パターン162は、異なる径の第1〜第4発光パターン162a〜162dを含んでいる。同心円状の各発光パターン162a〜162dは、内側から外側に向かって径の小さい順に配列される。
【0071】
ここで、各発光パターン162a〜162dは、電流の強度によって明るさが調節できる材質で形成されており、時間と共に内側から外側に向かって明るさが順に変わるように個別に制御することができる。
【0072】
本実施形態において、発光パターン162は、タッチパッド114の該当領域がタッチされると、最も明るくなる発光パターンが内側から外側に向かって順に変化するように構成される。
すなわち、タッチシート150のタッチキー部154(図4を参照)にタッチ入力されると、図7Aに示すように、制御部によって、まず最も径の小さい(最も内側の)第1発光パターン162aが最も明るくなるように制御される。その後、所定時間が経過すると、図7Bに示すように、第1発光パターン162aの明るさが暗くなり、代わりに、第2発光パターン162bの明るさが最も明るくなるように制御される。
【0073】
このような方式で、第2発光パターン162bが最も明るくなった後に所定時間が経過すると、図7Cに示すように、第3発光パターン162cが最も明るくなり、さらに所定時間が経過すると、図7Dに示すように、第4発光パターン162dが最も明るくなる。そして、第4発光パターン162dが最も明るくなってから所定時間が経過すると、第1〜第4発光パターン162a〜162dの発光が停止する。
【0074】
従って、使用者がタッチパッド部114をタッチする毎に、該当タッチキー部154に対応する発光パターン162が発光し、リング状の光が内側から外側に向かって広がるように見える視覚効果が実現され、使用者に、所定のタッチキー部154にタッチ入力されたことを効果的に認知させることができると共に、デザイン性が確保される。
【0075】
なお、反対に、最も明るくなる発光パターンを外側から内側に向かって、すなわち、第4発光パターン162dから第1発光パターン162aへと個別に制御することにより、リング状の光が時間経過と共に内側に向かって進む(小さくなる)ように見えるようにすることもできる。このようにしても、使用者に所定のタッチキー部154にタッチ入力されたことを効果的に認知させることができると共に、デザイン性を確保できる。
【0076】
なお、本実施形態では、4つの同心円状の発光パターン162a〜162dが順に配列された構成について説明したが、径の異なる同心円状の複数の発光パターンの数は4つに限るものではなく、必要に応じて多様に構成できる。
【0077】
図8A〜図8Cは、移動端末機100の動作を説明するための図であり、移動端末機100の平面図である。
【0078】
まず、図8Aに示すように、タッチスクリーン部113には、移動端末機100の各種機能を動作させるためのメニュー又はアイコンが表示される。ここで、使用者がメニュー又はアイコンをタッチすると、それに対応する機能が動作する。ここでは、使用者の指によってテキストメッセージアイコン113cがタッチされた場合を示している。
【0079】
テキストメッセージアイコン113cがタッチされると、図8Bに示すように、タッチスクリーン部113には、例えば、選択可能なリスト113dと、該リスト113dから所定の項目を選択するためのカーソル又はポインタ113eと、が表示される。
ここでは、タッチパッド部114が、カーソル又はポインタ113eを移動させる方向キーとしての機能を有しているものとする。
タッチパッド部114がタッチされると、発光シート160の発光パターン162がタッチパッド部114に表示され、該当領域がタッチされたことを使用者に認知させる。
【0080】
図8Bでは、リスト113dとして電話帳が表示されており、タッチパッド部114のほぼ中央に位置するセンターキー118の下側のタッチキー部154(図4を参照)に対応する領域をタッチすることにより、カーソル又はポインタ113eを下方に移動させることができる。そして、センターキー118を押すことによって、カーソル又はポインタ113eが位置するリストに関する情報(例えば、電話番号)をタッチスクリーン部113に表示することができる。
また、使用者がタッチキー部154(図4を参照)をタッチすることにより、同心円状形状の発光パターン162a〜162dが時間経過に応じて順に最も発光する。
【0081】
一方、使用者は、第2操作部123及び第3操作部124(図1を参照)を操作することによって、図8Cに示すように、文字、数字、シンボルなどを入力することができる。また、使用者は、第1操作部117の電話アイコンを操作することにより所定の電話番号を選択したり、所定の電話番号で電話をかけたりすることができる。
【0082】
図8A〜図8Cを参照して一例を説明してきたように、使用者は、タッチスクリーン部113及びタッチパッド部114を介して、様々なオプションを容易に選択したり、表示されたメニューやリストからを所望の項目を容易に選択したりすることができる。また、タッチパッド部114をタッチしたときに、該当領域がタッチされたことを容易に認知できる。
【0083】
ここで、タッチスクリーン部113に表示されるメニュー又はアイコン113cは、使用者のタッチ入力を便利にするために使用者の指Fの大きさに対応するサイズか、それよりも大きいサイズで表示される。また、タッチシート150(図3を参照)の第1導電パターン156(図4を参照)は、前述したようなサイズに形成されており、入力されるタッチ位置を精度よく感知できる。
【0084】
図9は、第2実施例によるタッチシート250の平面図であり、図4に対応する図である。また、図10は、図9のタッチシートが第1本体110に装着された状態を示す移動端末機100の断面図である。なお、説明の便宜のため、図10においてはタッチシート250及びこれに関連する構成要素が誇張して示されている。
【0085】
図9に示すように、タッチシート250は、第1領域251と、第1領域251から延びる第2領域252とを備えており、第1領域251には第1導電パターン256が、第2領域252には第2導電パターン258が形成される。
なお、図9及び図10においては、上記第1実施形態の構成に対応する構成要素に対しては、例えば、データライン253(第1実施形態では153)、タッチキー部254(同じく154)、フロントケース211(同じく111)、リアケース212(同じく112)、ディスプレイモジュール235(同じく135)、プリント基板234a(134a)、ウィンドウ236(136)のように、上記第1実施形態の構成要素の番号(100番台)に100を加算した200番台の番号としている。
【0086】
タッチシート250に形成された第1導電パターン256上(内側面)には透明絶縁被膜等の絶縁層264が設けられており、この絶縁層264上(内側面)には、透明材質の導電性物質を真空蒸着(例えば、スパッタリング)して形成された導電層265が設けられている。
【0087】
導電層265は第1領域251に形成され、この導電層265の縁部には、導電層265と電気的に接続されるデータライン253が配置される。ここで、データライン253は、第1領域251及び第2領域252のそれぞれを囲むように第1領域251及び第2領域252の縁部に形成されており、第1領域251の第1導電パターン256及び第2領域252の第2導電パターン258にも電気的に接続される。
【0088】
また、タッチシート250の縁部には、データライン253を介して伝達される信号が受ける外部の影響、すなわち、電子部品から発生する電磁波の影響を抑制するためのシールドパターン255が形成される。なお、シールドパターン255は、データライン253に対応する位置に形成され、データライン253が位置する(形成される)面の反対側の面に形成される。
【0089】
導電層265の縁部には、導電層265に電場を発生させる電場発生部P1〜P4が配置される。本実施形態においては、電場発生部P1〜P4は、矩形状の第1領域251の4つの角部に該当する部分にそれぞれ配置されて、データライン253に電気的に接続される。
【0090】
導電層265とデータライン253との間には、導電層265に発生する電場を線形的に補正する補正パターン259が形成される。この補正パターン259は、導電性物質が特定パターンを形成するように構成されており、補正パターン259に流れる電流と導電層265に発生した電場との間の相互作用によって電場の形態が第1領域251の長方形に対応する形態となるように補正される。
【0091】
電場発生部P1〜P4が導電層265の上に電場を発生させ、図9に示すように、第1領域251のP地点がタッチされたときの概略的な回路図を図11に示す。
【0092】
図11に示すように、導電層265に形成された電場は、タッチされたP地点を基準とし、1つのキャパシタCと4つの抵抗R1〜R4とを有する回路図で簡単に表示することができる。
【0093】
タッチされるP地点が変化すると抵抗R1〜R4の値が変化するので、P地点に蓄積される電荷量Cも変化する。この電荷量C(の変化)を測定し、該測定値と予め測定された設定値とを比較することでタッチ位置を感知する。
【0094】
この第2実施例によるタッチシート250によると、第1実施例によるタッチシート150と同様の第1導電パターン256によるタッチ感知方式(すなわち、単一レイヤによるタッチ感知方式)に加えて、真空蒸着により形成された導電層265と電場発生部P1〜P4とを利用したタッチ感知方式をさらに含むことにより、タッチシート250の厚さに大きな影響を及ぼすことなく、タッチ位置の感知精度を向上できる。
【0095】
図12は、本発明の第2実施形態による移動端末機300の前面斜視図であり、図13は、図12の移動端末機300の分解斜視図である。なお、図12及び図13において、図1にて100番台の番号で示した構成要素と同一の構成要素については、200を加算した300番台の番号としている。
【0096】
本実施形態による移動端末機300も、第1本体310の前面に第1領域313aと第2領域314aとが形成されており、第1領域313aにはタッチスクリーン部313が、第2領域314aにはタッチパッド部314が配置されている。
【0097】
図13に示すように、第1領域313aの外方側(前面側)には透光性材質のウィンドウ336が装着され、このウィンドウ336の内側には該ウィンドウ336に対するタッチを感知するためのタッチシート350が装着される。使用者によってウィンドウ336がタッチされると、タッチシート350がこのタッチを感知して端末機本体の内部にタッチ信号を伝達する。
【0098】
タッチシート350には、タッチを感知するための導電パターンが形成されている。この導電パターンは、前述した実施形態における第1導電パターン156、256と同一でもよい。また、本実施形態においても、第2実施形態と同様、導電層265と電場発生部P1〜P4とがタッチシート350に配置されている。なお、これらに関する説明は、前述したので、ここでは省略する。
【0099】
一方、第2領域314aの前面にはタッチパネル319が装着される。タッチパネル319はプレート状に形成されており、このタッチパネル319の内方側(背面側)にはタッチを感知するタッチセンサ319aが装着されている。タッチセンサ319aは、タッチパネル319の所定位置へのタッチを感知するように、複数の位置にそれぞれが離隔して配置されており、プリント基板334に装着されている。
【0100】
タッチパネル319の各タッチセンサ319aに対応する領域がタッチされると、該当するタッチセンサ319aがこのタッチを感知してプリント基板334にタッチ信号を伝達する。
【0101】
タッチパネル319の中央には貫通孔318aが形成され、この貫通孔318aには押圧可能なセンターキー318が装着される。また、センターキー318の内側(下側)にはセンターキー319の押圧により情報を入力するスイッチ318bが配置され、このスイッチ318bもプリント基板334に装着されている。
【0102】
タッチパネル319の内方側(背面側)には、タッチパネル319に発光パターンを表示する発光シート360が装着されている。この発光シート360の構成及び作用は、前述の実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、その他の構成要素についても、既に説明した構成要素と同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
【0103】
なお、以上説明した実施形態においては、スライド型の移動端末機を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ストレート型、折り畳み型、スイング型、スイベル型などの様々な構造の移動端末機に適用することができる。
【0104】
図14は、本発明の実施形態による移動端末機のブロック図である。なお、以下の説明においては、図1に示した移動端末機100に基づいて説明するが、図12の移動端末機300にも適用できる。
【0105】
図14に示すように、本発明の実施形態による移動端末機は、無線通信モジュール171と、操作部117,123,124と、映像入力部116,128と、音響入力部125と、タッチスクリーン部113と、タッチパッド部114と、音響出力部115と、センシングユニット176と、インタフェース126と、放送受信モジュール175と、メモリ174と、電源供給部130と、制御部170とを含む。
【0106】
制御部170は、移動端末機の全般的な動作を制御する。例えば、音声通話、データ通信、テレビ電話などのための関連制御及び処理を行う。また、制御部170は、このような通常の機能制御に加えて、タッチスクリーン部113とタッチパッド部114とに入力されたタッチ信号を受信し、この受信したタッチ信号に関する所定の動作を行うように他の電子部品を制御する。
【0107】
無線通信モジュール171は、アンテナを介して、例えば、(移動通信)基地局との間で無線信号を送受信する。また、無線通信モジュール171は、制御部170による制御の下で、音声データ、テキストデータ、映像データ及び制御データの送受信を担当する。そのため、無線通信モジュール171は、送信する信号を変調して送信する送信部173と、受信された信号を復調する受信部172とを含む。
【0108】
操作部117、123、124は、例えば、図1に示すように構成され、使用者が端末機の動作制御のために入力するキー入力データを制御部170に提供する。
【0109】
映像入力部116、128は、テレビ電話モード又は撮影モードにおいて、イメージセンサから得られる静止画像又は動画像などの画像フレームを処理する。処理された画像フレームは、タッチスクリーン部113に表示可能な映像データに変換されてタッチスクリーン部113に出力される。
また、映像入力部116、128で処理された画像フレームは、制御部170の制御によりメモリ174に保存されるか、無線送受信部171を介して外部に伝送される。
【0110】
音響入力部125は、通話モード、録音モード、又は音声認識モードなどでマイクロホンにより外部の音響信号を受信して電気的な音声データに処理する。処理された音声データは、通話モードである場合には、無線通信モジュール171を介して(移動通信)基地局に送信可能な形態に変換されて無線通信モジュールに出力され、録音モードである場合、メモリ174に保存されるように出力される。なお、音響入力部125は、外部の音響信号を受信する過程で発生する雑音を除去するための多様な雑音除去アルゴリズムが実現される。
【0111】
タッチスクリーン部113は、移動端末機で処理される情報を表示出力する。例えば、移動端末機が通話モードである場合には、制御部170の制御により、通話に関連するUI(User Interface)又はGUI(Graphic User Interface)を表示出力し、移動端末機がテレビ電話モード又は撮影モードである場合には、制御部170の制御により、撮影された映像、UI又はGUIを表示出力する。また、タッチスクリーン部113は、タッチ方式で情報を入力する入力装置として使用される。
【0112】
音響出力部115は、呼信号受信、通話モード、録音モード、音声認識モード、放送受信モードなどにおいて、制御部170の制御により無線通信モジュール171から受信された音響データ又はメモリ174に保存された音響データを変換して外部に出力する。また、音響出力部115は、移動端末機で行われる機能に関する音響信号(例えば、呼信号受信音、メッセージ受信音など)を出力する。
【0113】
センシングユニット176は、移動端末機の開閉状態、移動端末機の位置、使用者の接触(タッチ)の有無などの、移動端末機の現在の状態を感知して移動端末機の動作を制御するためのセンシング信号を発生する。例えば、移動端末機がスライド型である場合、移動端末機が開状態であるか閉状態であるかを感知し、制御部170に感知結果を出力して端末機の動作が制御されるようにする。また、電源供給部130が電源を供給しているか否か、インタフェース126に外部機器が結合されているか否かなどに関する感知機能を果たす。
【0114】
また、センシングユニット176は、タッチスクリーン部113又はタッチパッド部114にタッチ入力されると、このタッチを感知してタッチ信号を制御部170に伝達する。タッチシート150(図3を参照)の第1導電パターン156及び第2導電パターン158(図4を参照)にタッチ入力されると、センシングユニット176は、第1導電パターン156及び第2導電パターン158で発生する電荷量の変化を感知して制御部170に伝達する。
【0115】
また、使用者がタッチスクリーン部113に表示されたメニュー又はアイコン113c(図8Aを参照)をタッチすると、センシングユニット176は、このタッチを感知して制御部170に該当信号を印加し、制御部170は、メニュー又はアイコン113cの該当機能を動作させる。
【0116】
また、使用者がタッチパッド部114をタッチすると、センシングユニット176は、このタッチを感知して制御部170に信号を印加する。例えば、タッチパッド部114が方向キーとしての機能を有するように実現されていた場合、制御部170は、タッチスクリーン部113に表示されたリスト113d(図8Bを参照)上のカーソル113eを移動させるための信号をタッチスクリーン部114に印加すると同時に、発光パターン162(図7A〜図7Dを参照)を発光させるための信号を発光シート160(図7A〜図7Dを参照)に印加する。ここで、制御部170は、同心円状の発光パターン162a〜162dの明るさが経過時間に応じて順番に変化するように各発光パターン162a〜162dを個別制御する。
【0117】
インタフェース126は、移動端末機以外の、有線・無線ヘッドセット、外部充電器、有無線データポート、カードソケット(例えば、メモリカード、SIM/UIMカード)など、移動端末機に接続される全ての外部機器とのインタフェースの役割を果たす。このようなインタフェース126は、外部機器から受信されたデータ又は供給された電源を移動端末機内部の各構成要素に伝達し、移動端末機内部のデータを外部機器に伝送する。
【0118】
メモリ174は、制御部170の処理及び制御のためのプログラムを保存したり、入出力されるデータ(例えば、電話帳、メッセージ、静止画像、動画像など)を一時保存したりする。
【0119】
また、メモリ174には、本発明による移動端末機100の動作を制御するプログラムが保存される。このようなメモリ174は、公知のハードディスク、カードタイプのメモリ(例えばSD又はXDメモリなど)、フラッシュメモリ、RAM、ROMなどの概念を含む。
【0120】
放送受信モジュール175は、衛星又は地上波などで伝送された放送信号を受信してタッチスクリーン部113及び音響出力部115に出力可能な放送データ形態に変換して制御部170に出力する。また、放送受信モジュール175は、放送に関する付加データ(例えば、EPG(Electric Program Guide)、チャネルリストなど)を受信する。放送受信モジュール175で変換された放送データ及び付加データはメモリ174に保存される。
【0121】
電源供給部130は、制御部170の制御により外部の電源、内部の電源が供給されると、各構成要素の動作に必要な電源を供給する。
【0122】
なお、本発明が適用される移動端末機は、前述した実施形態の構成及び方法に限定されるものではなく、様々な変形が可能であり、また、各実施形態の全部又は一部を選択的に組み合わせて構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の第1実施形態による移動端末機の前面斜視図である。
【図2】上記第1実施形態による移動端末機の背面斜視図である。
【図3】上記第1実施形態による移動端末機の分解斜視図である。
【図4】第1実施例によるタッチシートの平面図である。
【図5】図3のV−V断面図である。
【図6】図3のVI−VI断面図である。
【図7】発光シートの正面図である。
【図8A】上記第1実施形態による移動端末機の動作を説明するための図である。
【図8B】上記第1実施形態による移動端末機の動作を説明するための図である。
【図8C】上記第1実施形態による移動端末機の動作を説明するための図である。
【図9】第2実施例によるタッチシートの平面図である。
【図10】上記第2実施例によるタッチシートが装着された状態を示す移動通信端末機の断面図である。
【図11】上記第2実施例によるタッチシートがタッチされたときの概略的な回路図である。
【図12】本発明の第2実施形態による移動端末機の前面斜視図である。
【図13】上記第2実施形態による移動端末機の分解斜視図である。
【図14】本発明の実施形態による移動端末機のブロック図である。
【符号の説明】
【0124】
100,300…移動端末機、110,310…第1本体、113,313…タッチスクリーン部、113a,313a…第1領域、114,314…タッチパッド部、114a,314a…第2領域、118,318…センターキー、134a,135b…プリント基板、135,335…ディスプレイモジュール、136,336…ウィンドウ、150,250,350…タッチシート、153,253…データライン、155,255…シールドパターン、156,256…第1導電パターン、157a,157b…折曲点、158,258…第2導電パターン、160,360…発光シート、162…発光パターン、259…補正パターン、264…絶縁層、265…導電層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機本体の前面の第1領域に配置され、視覚情報を表示すると共にタッチ操作により情報を入力できるタッチスクリーン部と、
前記端末機本体の前面の第2領域に配置され、該第2領域上の所定位置へのタッチ操作により情報を入力するタッチパッド部と、
を含むことを特徴とする移動端末機。
【請求項2】
前記第1領域に装着されて視覚情報を表示するディスプレイと、
前記第1領域及び前記第2領域の前面に装着される透光性材質からなるウィンドウと、
を更に含むことを特徴とする請求項1記載の移動端末機。
【請求項3】
前記タッチスクリーン部は、
前記ウィンドウの内側に取り付けられ、少なくとも前記ウィンドウを介した前記第1領域へのタッチ操作を感知するタッチシートを含むことを特徴とする請求項2記載の移動端末機。
【請求項4】
前記タッチシートは、その面上にジグザグ状に形成された第1導電パターンを含むことを特徴とする請求項3記載の移動端末機。
【請求項5】
前記第1導電パターンは、単一レイヤであることを特徴とする請求項4記載の移動端末機。
【請求項6】
前記第1導電パターンは、前記端末機本体の長手方向にジグザグに折曲して延びるように形成され、その折曲部が前記タッチシートにおける前記端末機本体の短手方向の両端部近傍に配置されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の移動端末機。
【請求項7】
前記第1導電パターンの各折曲部に接続する2つのラインは、当該折曲点を通過して前記短手方向に延びる直線に対称に形成されていることを特徴とする請求項6記載の移動端末機。
【請求項8】
前記タッチシートは、
前記第1導電パターン上に絶縁層を介して配置された導電層と、
前記タッチシートの縁部に配置され、前記導電層に電気的に接続するデータラインと、
前記導電層の縁部に配置され、前記導電層に電場を発生させる複数の電場発生部と、
を更に含むことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項9】
前記タッチシートは、矩形状に形成され、
前記複数の電場発生部は、それぞれ前記タッチシートの角部近傍に配置されることを特徴とする請求項8記載の移動端末機。
【請求項10】
前記タッチシートの縁部に形成され、前記導電層に発生した電場を線形的に補正する補正パターンを更に含むことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の移動端末機。
【請求項11】
前記タッチシートは、前記ウィンドウを介した前記第2領域上の所定位置へのタッチ操作を感知する第2導電パターンを含むことを特徴とする請求項3〜10のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項12】
前記第2導電パターンは、前記タッチシートの複数の位置に離隔して配置されることを特徴とする請求項11記載の移動端末機。
【請求項13】
グラウンドが形成され、前記タッチパッド部を内側から照明する発光シートを備え、
前記タッチシートには、前記発光シートのグラウンドに電気的に短絡するシールドパターンが形成されていることを特徴とする請求項4〜12のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項14】
前記タッチシートは、一方の面の縁部に形成されて前記第1領域及び前記第2領域上の所定位置に対応するタッチ信号を伝達するデータラインを更に含み、
前記シールドパターンは、前記タッチシートの他方の面の前記データラインに対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項13記載の移動端末機。
【請求項15】
前記発光シートは、前記第2領域上の所定位置を個別に照明する発光パターンを備え、
前記発光パターンは、複数の異なる径のリング状の発光パターンが同心円状に配置された構成を有することを特徴とする請求項13又は請求項14記載の移動端末機。
【請求項16】
前記同心円状に配置された各リング状の発光パターンのうち最も明るくなる発光パターンが内側から外側に向かって又は外側から内側に向かって順に変化するように制御する制御部を更に含むことを特徴とする請求項15記載の移動端末機。
【請求項17】
前記ウィンドウの前記第2領域に対応する領域内に形成された貫通孔に配置されたセンターキーと、
前記端末機本体の内部に配置され、前記センターキーの押圧操作によって情報を入力するスイッチと、
を更に含むことを特徴とする請求項2〜16のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項18】
前記タッチスクリーン部は、
前記第1領域に装着されて視覚情報を表示するディスプレイと、
前記ディスプレイの前面に装着される透光性材質からなるウィンドウと、
前記ウィンドウの内側に取り付けられ、前記ウィンドウへのタッチ操作を感知するタッチシートと、
を含むことを特徴とする請求項1記載の移動端末機。
【請求項19】
前記タッチパッド部は、
前記第2領域に配置されたタッチパネルと、
前記端末機本体の内部に装着され、前記タッチパネルに入力されるタッチを感知するタッチセンサと、
を含むことを特徴とする請求項18記載の移動端末機。
【請求項20】
前記タッチパネルは、プレート状に形成され、
前記タッチセンサは、前記端末機本体の内部にプリント基板の複数の位置に離隔して装着されることを特徴とする請求項19記載の移動端末機。
【請求項21】
前記タッチパネルに形成された貫通孔に配置されたセンターキーと、
前記端末機本体の内部に配置され、前記センターキーの押圧操作によって情報を入力するスイッチと、
を更に含むことを特徴とする請求項19又は請求項20記載の移動端末機。
【請求項22】
前記端末機本体は、
前記第1領域及び前記第2領域の周囲を囲む支持フレームと、
前記支持フレームの内側に装着され、前記支持フレームに配置された操作部の押圧操作によって情報を入力するように構成されるスイッチと、
を含むことを特徴とする請求項1〜21のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項23】
前記タッチパッド部は、前記タッチスクリーン部に選択可能なリストが表示されているときに、前記リストから項目を選択するためのカーソル又はポインタを移動させる方向キーとしての機能を有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項24】
前記端末機本体は、第1本体と該第1本体に対してスライド可能に連結された第2本体とを含み、
前記第1本体の前面に前記タッチスクリーン部及び前記タッチパッド部が配置され、
前記第2本体の前面に数字又は文字を入力するためのキーパッドが配置されていることを特徴とする請求項1〜23のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項1】
端末機本体の前面の第1領域に配置され、視覚情報を表示すると共にタッチ操作により情報を入力できるタッチスクリーン部と、
前記端末機本体の前面の第2領域に配置され、該第2領域上の所定位置へのタッチ操作により情報を入力するタッチパッド部と、
を含むことを特徴とする移動端末機。
【請求項2】
前記第1領域に装着されて視覚情報を表示するディスプレイと、
前記第1領域及び前記第2領域の前面に装着される透光性材質からなるウィンドウと、
を更に含むことを特徴とする請求項1記載の移動端末機。
【請求項3】
前記タッチスクリーン部は、
前記ウィンドウの内側に取り付けられ、少なくとも前記ウィンドウを介した前記第1領域へのタッチ操作を感知するタッチシートを含むことを特徴とする請求項2記載の移動端末機。
【請求項4】
前記タッチシートは、その面上にジグザグ状に形成された第1導電パターンを含むことを特徴とする請求項3記載の移動端末機。
【請求項5】
前記第1導電パターンは、単一レイヤであることを特徴とする請求項4記載の移動端末機。
【請求項6】
前記第1導電パターンは、前記端末機本体の長手方向にジグザグに折曲して延びるように形成され、その折曲部が前記タッチシートにおける前記端末機本体の短手方向の両端部近傍に配置されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の移動端末機。
【請求項7】
前記第1導電パターンの各折曲部に接続する2つのラインは、当該折曲点を通過して前記短手方向に延びる直線に対称に形成されていることを特徴とする請求項6記載の移動端末機。
【請求項8】
前記タッチシートは、
前記第1導電パターン上に絶縁層を介して配置された導電層と、
前記タッチシートの縁部に配置され、前記導電層に電気的に接続するデータラインと、
前記導電層の縁部に配置され、前記導電層に電場を発生させる複数の電場発生部と、
を更に含むことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項9】
前記タッチシートは、矩形状に形成され、
前記複数の電場発生部は、それぞれ前記タッチシートの角部近傍に配置されることを特徴とする請求項8記載の移動端末機。
【請求項10】
前記タッチシートの縁部に形成され、前記導電層に発生した電場を線形的に補正する補正パターンを更に含むことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の移動端末機。
【請求項11】
前記タッチシートは、前記ウィンドウを介した前記第2領域上の所定位置へのタッチ操作を感知する第2導電パターンを含むことを特徴とする請求項3〜10のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項12】
前記第2導電パターンは、前記タッチシートの複数の位置に離隔して配置されることを特徴とする請求項11記載の移動端末機。
【請求項13】
グラウンドが形成され、前記タッチパッド部を内側から照明する発光シートを備え、
前記タッチシートには、前記発光シートのグラウンドに電気的に短絡するシールドパターンが形成されていることを特徴とする請求項4〜12のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項14】
前記タッチシートは、一方の面の縁部に形成されて前記第1領域及び前記第2領域上の所定位置に対応するタッチ信号を伝達するデータラインを更に含み、
前記シールドパターンは、前記タッチシートの他方の面の前記データラインに対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項13記載の移動端末機。
【請求項15】
前記発光シートは、前記第2領域上の所定位置を個別に照明する発光パターンを備え、
前記発光パターンは、複数の異なる径のリング状の発光パターンが同心円状に配置された構成を有することを特徴とする請求項13又は請求項14記載の移動端末機。
【請求項16】
前記同心円状に配置された各リング状の発光パターンのうち最も明るくなる発光パターンが内側から外側に向かって又は外側から内側に向かって順に変化するように制御する制御部を更に含むことを特徴とする請求項15記載の移動端末機。
【請求項17】
前記ウィンドウの前記第2領域に対応する領域内に形成された貫通孔に配置されたセンターキーと、
前記端末機本体の内部に配置され、前記センターキーの押圧操作によって情報を入力するスイッチと、
を更に含むことを特徴とする請求項2〜16のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項18】
前記タッチスクリーン部は、
前記第1領域に装着されて視覚情報を表示するディスプレイと、
前記ディスプレイの前面に装着される透光性材質からなるウィンドウと、
前記ウィンドウの内側に取り付けられ、前記ウィンドウへのタッチ操作を感知するタッチシートと、
を含むことを特徴とする請求項1記載の移動端末機。
【請求項19】
前記タッチパッド部は、
前記第2領域に配置されたタッチパネルと、
前記端末機本体の内部に装着され、前記タッチパネルに入力されるタッチを感知するタッチセンサと、
を含むことを特徴とする請求項18記載の移動端末機。
【請求項20】
前記タッチパネルは、プレート状に形成され、
前記タッチセンサは、前記端末機本体の内部にプリント基板の複数の位置に離隔して装着されることを特徴とする請求項19記載の移動端末機。
【請求項21】
前記タッチパネルに形成された貫通孔に配置されたセンターキーと、
前記端末機本体の内部に配置され、前記センターキーの押圧操作によって情報を入力するスイッチと、
を更に含むことを特徴とする請求項19又は請求項20記載の移動端末機。
【請求項22】
前記端末機本体は、
前記第1領域及び前記第2領域の周囲を囲む支持フレームと、
前記支持フレームの内側に装着され、前記支持フレームに配置された操作部の押圧操作によって情報を入力するように構成されるスイッチと、
を含むことを特徴とする請求項1〜21のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項23】
前記タッチパッド部は、前記タッチスクリーン部に選択可能なリストが表示されているときに、前記リストから項目を選択するためのカーソル又はポインタを移動させる方向キーとしての機能を有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1つに記載の移動端末機。
【請求項24】
前記端末機本体は、第1本体と該第1本体に対してスライド可能に連結された第2本体とを含み、
前記第1本体の前面に前記タッチスクリーン部及び前記タッチパッド部が配置され、
前記第2本体の前面に数字又は文字を入力するためのキーパッドが配置されていることを特徴とする請求項1〜23のいずれか1つに記載の移動端末機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−116861(P2009−116861A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−259500(P2008−259500)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
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