窒化物結晶製造方法とそれを用いた窒化物結晶製造装置
【課題】本発明は、窒化物結晶製造方法に関するもので、結晶の品質向上を目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌する。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌する。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化物結晶製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の窒化物結晶製造装置を図14に示す。この窒化物結晶製造装置を用いて、窒化物結晶は、以下の様にして製造されていた。
【0003】
すなわち、育成炉1と、この前記育成炉1に加熱手段を有する加熱手段2を配置し、前記加熱手段2内に設けた結晶成長容器3と、結晶成長容器3内に設置した坩堝4と、前記坩堝4内に種基板5およびアルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも一つの金属元素と、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)およびインジウム(In)からなる群から選択された少なくとも一つのIII族元素とを入れ、前期結晶成長容器3を加熱して前記金属元素の混合液6を形成し、前記結晶成長容器3内に供給管7から窒素含有ガスを導入する構成となっており、前記混合液6中でIII族元素と窒素とを反応させてIII族元素窒化物の単結晶を成長させるIII族元素窒化物単結晶の製造方法である。
【0004】
上記に示す混合液を用いた成長方法は、前記結晶成長容器3を揺動することにより、前記混合液を攪拌して、透明で転位密度が少なく均一厚みで高品位であり、かつバルク状の大きなIII族元素窒化物の単結晶を得ようとしていることが知られている(例えば、これに類似する技術は下記特許文献1に記載されている)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2004/083498号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来例における課題は、闇雲に前記結晶成長容器3を揺動させ、前記混合液6を攪拌するだけでは、混合液の流れや流速が無秩序になり、それに伴って、種基板5上の窒素濃度が不均一となる。窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なり、結晶のステップも無秩序に発生し、表面モホロジーの荒れやステップの間に前記不純物が入り込む現象であるインクルージョンが発生し、結晶の品質が劣化する問題が発生している。
【0007】
そこで本発明は、結晶の品質向上を図ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、この目的を達成するために本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌することにより、所期の目的を達成するものである。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌するので、結晶品質を向上することができる。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
すなわち、本発明においては、種基板上の平均流速を一定以上にすることにより安定的な結晶成長に必要な窒素供給量を確保するとともに、種基板上の流速バラツキを一定以下にすることにより、種基板上の窒素濃度を均一化している。その結果、窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なることは無く、結晶のステップの発生を抑制し、表面モホロジーの荒れやステップの間に不純物が入り込む現象であるインクルージョンの発生が無くなるので、結晶の品質を向上させることができることとなったものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態の1軸揺動窒化物結晶製造装置の構成図
【図2】本発明の一実施形態の2軸揺動窒化物結晶製造装置の構成図
【図3】揺動方法の説明図
【図4】各種寸法の説明図
【図5】解析モデル(メッシュデータ)図
【図6】解析及び実験条件図
【図7】解析結果(流速分布)図
【図8】流速測定ポイント図
【図9】測定ポイントの時系列解析結果図
【図10】種基板上の解析結果図
【図11】実験結果図
【図12】種基板上の平均流速解析結果と実験結果比較図
【図13】(種基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値)解析結果と実験結果比較図
【図14】従来の結晶製造装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態の1軸揺動窒化物結晶成長装置の構成図である。育成炉1は、内部を高圧に加圧できるように圧力容器で作成されており、育成炉の内部には、内部を高温に加熱できるように断熱材で囲われた加熱手段2が設置されている。この構成により、育成炉1内を加圧及び加熱が可能な構成となっている。
【0013】
次に、育成炉1内に設置する結晶成長容器3を準備する行程を説明する。まず、アルミナ等の耐熱材料で作成されたカップ状の坩堝4に、結晶を成長させる種基板5を設置する。ここで、リング状のスペーサー9の内部に種基板5を設置することにより、坩堝4内で種基板5を位置決めする。さらに、結晶材料(例えば、ガリウム、アルミニウム、インジウム)とフラックスの役割を果たすアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)またはアルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、ベリリウム、マグネシウム)とを所定の量に計って坩堝に入れる。これらアルカリ金属およびアルカリ土類金属は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。本発明の実施の形態では、結晶材料としてガリウム、アルカリ金属としてナトリウムを使用して、窒化ガリウム結晶を製造した場合で今後の説明を行う。ガリウムおよびナトリウムの秤量や取り扱いは、アルカリ金属の酸化や水分吸着を回避するために、窒素ガスやアルゴンガスやネオンガスなどで置換されたグローブボックス中で行うことが好ましい。
【0014】
次に、原料の入った坩堝4を結晶成長容器3の中に設置して、結晶成長容器3を蓋で密閉して、グローブボックスから取り出し、炉心管の内部に設置する。
【0015】
その後、原料ガス供給装置(図示せず)から供給管7を通して結晶成長容器に原料ガスを供給し、熱電対や圧力調整器によって、育成炉の温度および育成雰囲気の圧力を制御しながら加圧・加熱を行う。なお、ガリウムとナトリウムは、加熱することによって液化し、この図1に示す混合液6となる。結晶を生成するための原料の溶融および育成の条件は、原料である結晶材料やアルカリ金属の成分、および原料ガスの成分およびその圧力に依存するが、例えば、ガリウムとナトリウムを用いる本発明の実施の形態では、温度は700℃〜1100℃、好ましくは700℃〜900℃の低温が用いられる。圧力は20気圧(20×1.01325×105Pa)以上、好ましくは30気圧(30×1.01325×105Pa)〜100気圧(100×1.01325×105Pa)が用いられる。
【0016】
このように、育成温度に昇温することにより、坩堝4内でガリウムとナトリウムの融解液、つまり混合液6が形成され、この混合液6中に原料ガスが溶け込み、結晶材料と原料ガスとが反応して、種基板5の上に窒化ガリウム結晶が育成される。
【0017】
この窒化物結晶成長装置では、揺動手段8により結晶成長容器3を傾けることができるようになっており、結晶成長中に混合液6を撹拌できるようになっている。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態の2軸揺動窒化物結晶成長装置の構成図である。図1に対して揺動手段8が2ヶ所に設置されており、2方向に傾けることが可能な構成になっている。
【0019】
図1及び図2の装置を用いた揺動方法について、図3を用いて説明する。まず、図1の装置を用いる1軸揺動は、坩堝4が1方向に傾けられる運動をしており、坩堝4が振り子運動を行う。この方法では、坩堝4が傾けられた際に混合液6が一方向に流れ、その後逆方向に傾けられると混合液6も逆方向に流れる往復運動になる。
【0020】
図2の装置を用いる2軸揺動は、坩堝4が2方向に傾けられる運動をしており、90度の位相差を持ってそれぞれの方向の傾ける運動を行うと、坩堝4がすりこぎ運動を行う。この方法では、坩堝4が傾けられた際に混合液6が一方向に流れ、徐々に円周方向にズレながら流れる円周運動になる。
【0021】
本発明の実施の形態では、揺動方法・坩堝内径・揺動角度・液面高さ・結晶材料とアルカリ金属の比率・揺動速度などの条件を設定することにより、種基板5上の混合液の流れを制御している。具体的には、種基板5上の平均流速α、種基板上の最大流速平均値をA、種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、結晶成長中に式(1)及び式(2)を満たす条件が設定されている。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
式(1)の条件を満たすことにより、種基板上の平均流速が一定以上になるので、安定的な結晶成長に必要な窒素供給量を確保することが可能となる。また、式(2)の条件を満たすことにより、種基板上の流速バラツキを一定以下になるので、種基板上の窒素濃度を均一化することが可能となる。その結果、窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なることは無く、結晶のステップの発生を抑制し、表面モホロジーの荒れやステップの間に不純物が入り込む現象であるインクルージョンの発生が無くなるので、結晶の品質を向上させることができる。
【0022】
これらの条件は解析及び実験により導いた。以降、この解析及び実験について説明を行う。
【0023】
まず、今回の解析及び実験において、下記の条件は固定している。
【0024】
・ 圧力:32気圧
・ 温度:860℃
・ 揺動のスピード:1rpm
・ GaとNaの原料比(mol比): Ga:Na=1:4
・ 種基板の直径:50mm
解析においては、この条件における混合溶液の物性値(密度、粘性係数、表面張力等)を用いて、流体解析を行っている。
【0025】
図4に、各種寸法の説明を示す。種基板5や混合液6が収納される坩堝4の大きさは、内径が58mmと90mmの2種類を用意し、それぞれの坩堝4の底面に直径50mmの種基板5を設置している。この種基板5はスペーサー9を使用しているので、坩堝4の中心部分に位置決めされている。また、揺動角度は坩堝の傾き角度であり、4deg、7deg、10degの条件で行っている。さらに、種基板表面から混合液6の液面までの距離を液面高さと規定し、10mm、15mm、20mm、25mmの条件で行っている。なお、この液面高さは結晶成長中の温度条件での値であり、温度によって液面高さは変化する。今回は、860℃に固定しているため、温度による液面高さの変化はない。
【0026】
図5に、解析で用いた解析モデル図(メッシュデータ)を示す。解析には、株式会社ウェーブフロント社の汎用熱流体解析ソフトであるCFD-ACE+を用いて、自由表面を考慮した計算を行った。
【0027】
図6に、解析を行った各種条件を示す。揺動方法・坩堝内径・揺動角度・液面高さを変更しており、図6に示す組み合わせで解析(合計24条件)を行った。また、実験は図6の実験欄で○を記入している組み合わせ(合計11条件)に関して、実験を行っている。
【0028】
図7に、解析結果のある時点での流速分布を示す。解析では円形状で示す種基板上(1mm上方)の流速を検討おり、種基板上以外の部分の流速は、今回は問題にしていない。図7に示すように、坩堝内径がφ58mmでは計算で求めた流速分布の、約75%の面積部分の流速を検討しているが、坩堝内径がφ90mmでは、約30%の面積の面積部分の流速を検討している。
【0029】
次に、解析結果の一例を示す。図8に示す坩堝内径がφ58mmの坩堝で、基板中央部とX方向に20mm外周部分の2つのポイントでの時系列(1周期分)での流速結果を、図9に示す。図9には4条件の結果を示しており、1軸及び2軸揺動で、揺動角度が7deg及び10deg、液面高さは10mmの条件となっている。図9から分かるように、流速は条件によって異なるとともに、時間とともに変化し、場所によっても異なっていることが分かる。今回、種基板上の面積全体(各ポイント)の1周期での平均流速を「種基板上の平均流速」、種基板上の面積全体(各ポイント)の1周期での最大流速の平均値を「種基板上の最大流速平均値」、種基板上の面積全体(各ポイント)1周期での最大流速の最大値と最小値の差を「種基板上の最大流速バラツキ」として、解析結果を求めた。また最大流速のバラツキ具合を求める指標として「種基板上の最大流速バラツキ」を「種基板上の最大流速平均値」で割った値も求めている。
【0030】
図10に、種基板上の解析結果を示す。この結果より、1軸揺動は往復運動であるので、図9に示すように流速が小さくなる時間帯があり、種基板上の平均流速が2軸揺動に比べて小さくなっていることが分かる。また、揺動角度と液面が大きくなるほど、種基板上平均流速が大きくなっていることも分かる。結晶成長に必要な原料ガスは、混合液の撹拌によって液面から種基板上に送られるので、この種基板上の平均流速が大きいほど原料ガスが多く供給されていると考えられる。
【0031】
種基板上の最大流速バラツキ具合である「種基板上の最大流速バラツキ/種基板表の最大流速平均値」は、種基板上での結晶成長速度バラツキ(表面の凹凸)を発生させる原因となる、種基板上での原料ガス供給バラツキを表しており、1軸揺動に比べて2軸揺動が小さくなる傾向にあるが、他の条件に関しては明確な傾向は無い。
【0032】
図11に、実験結果の一例を示す。実験結果のうち4つは半月形状となっているが、半月形状の穴の開いたスペーサーを使用して実験を行っており、この結果と軸対称にした結果を合わせて1枚にすると、1枚の円形状の実験結果と同じになるように実験を行っている。この結果から分かるように、条件によって表面凹凸が多いものと少ないものがあることが分かる。次に、これらの実験結果と解析結果を比較していく。
【0033】
図12に種基板上の平均流速と実験結果を比較したものを、図13に種基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値と実験結果を比較したものを示す。棒グラフが解析結果を表し、×・○・◎が実験結果を表す。この結果より、図12と図13それぞれで単体では、実験結果を解析結果で説明することが出来ず、図12と図13をあわせて説明する必要があることが分かる。つまり、種基板上の平均流速が0.08(m/s)以上で、基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値が0.6以下にすると、結晶表面の凹凸が少なく、結晶品質が良くすることが可能となる。また、基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値を0.4以下にすると、さらに結晶品質をよくすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌することにより、結晶の品質を向上することができる。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
すなわち、本発明においては、種基板上の平均流速を一定以上にすることにより安定的な結晶成長に必要な窒素供給量を確保するとともに、種基板上の流速バラツキを一定以下にすることにより、種基板上の窒素濃度を均一化している。その結果、窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なることは無く、結晶のステップの発生を抑制し、表面モホロジーの荒れやステップの間に不純物が入り込む現象であるインクルージョンの発生が無くなるので、結晶の品質を向上させることができることとなったものである。
【0035】
したがって、たとえば、窒化物結晶製造方法として広く活用が期待されるものである。
【符号の説明】
【0036】
1 育成炉
2 加熱手段
3 結晶成長容器
4 坩堝
5 種基板
6 混合液
7 供給管
8 揺動手段
9 スペーサー
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化物結晶製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の窒化物結晶製造装置を図14に示す。この窒化物結晶製造装置を用いて、窒化物結晶は、以下の様にして製造されていた。
【0003】
すなわち、育成炉1と、この前記育成炉1に加熱手段を有する加熱手段2を配置し、前記加熱手段2内に設けた結晶成長容器3と、結晶成長容器3内に設置した坩堝4と、前記坩堝4内に種基板5およびアルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも一つの金属元素と、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)およびインジウム(In)からなる群から選択された少なくとも一つのIII族元素とを入れ、前期結晶成長容器3を加熱して前記金属元素の混合液6を形成し、前記結晶成長容器3内に供給管7から窒素含有ガスを導入する構成となっており、前記混合液6中でIII族元素と窒素とを反応させてIII族元素窒化物の単結晶を成長させるIII族元素窒化物単結晶の製造方法である。
【0004】
上記に示す混合液を用いた成長方法は、前記結晶成長容器3を揺動することにより、前記混合液を攪拌して、透明で転位密度が少なく均一厚みで高品位であり、かつバルク状の大きなIII族元素窒化物の単結晶を得ようとしていることが知られている(例えば、これに類似する技術は下記特許文献1に記載されている)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2004/083498号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来例における課題は、闇雲に前記結晶成長容器3を揺動させ、前記混合液6を攪拌するだけでは、混合液の流れや流速が無秩序になり、それに伴って、種基板5上の窒素濃度が不均一となる。窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なり、結晶のステップも無秩序に発生し、表面モホロジーの荒れやステップの間に前記不純物が入り込む現象であるインクルージョンが発生し、結晶の品質が劣化する問題が発生している。
【0007】
そこで本発明は、結晶の品質向上を図ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、この目的を達成するために本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌することにより、所期の目的を達成するものである。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌するので、結晶品質を向上することができる。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
すなわち、本発明においては、種基板上の平均流速を一定以上にすることにより安定的な結晶成長に必要な窒素供給量を確保するとともに、種基板上の流速バラツキを一定以下にすることにより、種基板上の窒素濃度を均一化している。その結果、窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なることは無く、結晶のステップの発生を抑制し、表面モホロジーの荒れやステップの間に不純物が入り込む現象であるインクルージョンの発生が無くなるので、結晶の品質を向上させることができることとなったものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態の1軸揺動窒化物結晶製造装置の構成図
【図2】本発明の一実施形態の2軸揺動窒化物結晶製造装置の構成図
【図3】揺動方法の説明図
【図4】各種寸法の説明図
【図5】解析モデル(メッシュデータ)図
【図6】解析及び実験条件図
【図7】解析結果(流速分布)図
【図8】流速測定ポイント図
【図9】測定ポイントの時系列解析結果図
【図10】種基板上の解析結果図
【図11】実験結果図
【図12】種基板上の平均流速解析結果と実験結果比較図
【図13】(種基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値)解析結果と実験結果比較図
【図14】従来の結晶製造装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態の1軸揺動窒化物結晶成長装置の構成図である。育成炉1は、内部を高圧に加圧できるように圧力容器で作成されており、育成炉の内部には、内部を高温に加熱できるように断熱材で囲われた加熱手段2が設置されている。この構成により、育成炉1内を加圧及び加熱が可能な構成となっている。
【0013】
次に、育成炉1内に設置する結晶成長容器3を準備する行程を説明する。まず、アルミナ等の耐熱材料で作成されたカップ状の坩堝4に、結晶を成長させる種基板5を設置する。ここで、リング状のスペーサー9の内部に種基板5を設置することにより、坩堝4内で種基板5を位置決めする。さらに、結晶材料(例えば、ガリウム、アルミニウム、インジウム)とフラックスの役割を果たすアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)またはアルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、ベリリウム、マグネシウム)とを所定の量に計って坩堝に入れる。これらアルカリ金属およびアルカリ土類金属は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。本発明の実施の形態では、結晶材料としてガリウム、アルカリ金属としてナトリウムを使用して、窒化ガリウム結晶を製造した場合で今後の説明を行う。ガリウムおよびナトリウムの秤量や取り扱いは、アルカリ金属の酸化や水分吸着を回避するために、窒素ガスやアルゴンガスやネオンガスなどで置換されたグローブボックス中で行うことが好ましい。
【0014】
次に、原料の入った坩堝4を結晶成長容器3の中に設置して、結晶成長容器3を蓋で密閉して、グローブボックスから取り出し、炉心管の内部に設置する。
【0015】
その後、原料ガス供給装置(図示せず)から供給管7を通して結晶成長容器に原料ガスを供給し、熱電対や圧力調整器によって、育成炉の温度および育成雰囲気の圧力を制御しながら加圧・加熱を行う。なお、ガリウムとナトリウムは、加熱することによって液化し、この図1に示す混合液6となる。結晶を生成するための原料の溶融および育成の条件は、原料である結晶材料やアルカリ金属の成分、および原料ガスの成分およびその圧力に依存するが、例えば、ガリウムとナトリウムを用いる本発明の実施の形態では、温度は700℃〜1100℃、好ましくは700℃〜900℃の低温が用いられる。圧力は20気圧(20×1.01325×105Pa)以上、好ましくは30気圧(30×1.01325×105Pa)〜100気圧(100×1.01325×105Pa)が用いられる。
【0016】
このように、育成温度に昇温することにより、坩堝4内でガリウムとナトリウムの融解液、つまり混合液6が形成され、この混合液6中に原料ガスが溶け込み、結晶材料と原料ガスとが反応して、種基板5の上に窒化ガリウム結晶が育成される。
【0017】
この窒化物結晶成長装置では、揺動手段8により結晶成長容器3を傾けることができるようになっており、結晶成長中に混合液6を撹拌できるようになっている。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態の2軸揺動窒化物結晶成長装置の構成図である。図1に対して揺動手段8が2ヶ所に設置されており、2方向に傾けることが可能な構成になっている。
【0019】
図1及び図2の装置を用いた揺動方法について、図3を用いて説明する。まず、図1の装置を用いる1軸揺動は、坩堝4が1方向に傾けられる運動をしており、坩堝4が振り子運動を行う。この方法では、坩堝4が傾けられた際に混合液6が一方向に流れ、その後逆方向に傾けられると混合液6も逆方向に流れる往復運動になる。
【0020】
図2の装置を用いる2軸揺動は、坩堝4が2方向に傾けられる運動をしており、90度の位相差を持ってそれぞれの方向の傾ける運動を行うと、坩堝4がすりこぎ運動を行う。この方法では、坩堝4が傾けられた際に混合液6が一方向に流れ、徐々に円周方向にズレながら流れる円周運動になる。
【0021】
本発明の実施の形態では、揺動方法・坩堝内径・揺動角度・液面高さ・結晶材料とアルカリ金属の比率・揺動速度などの条件を設定することにより、種基板5上の混合液の流れを制御している。具体的には、種基板5上の平均流速α、種基板上の最大流速平均値をA、種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、結晶成長中に式(1)及び式(2)を満たす条件が設定されている。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
式(1)の条件を満たすことにより、種基板上の平均流速が一定以上になるので、安定的な結晶成長に必要な窒素供給量を確保することが可能となる。また、式(2)の条件を満たすことにより、種基板上の流速バラツキを一定以下になるので、種基板上の窒素濃度を均一化することが可能となる。その結果、窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なることは無く、結晶のステップの発生を抑制し、表面モホロジーの荒れやステップの間に不純物が入り込む現象であるインクルージョンの発生が無くなるので、結晶の品質を向上させることができる。
【0022】
これらの条件は解析及び実験により導いた。以降、この解析及び実験について説明を行う。
【0023】
まず、今回の解析及び実験において、下記の条件は固定している。
【0024】
・ 圧力:32気圧
・ 温度:860℃
・ 揺動のスピード:1rpm
・ GaとNaの原料比(mol比): Ga:Na=1:4
・ 種基板の直径:50mm
解析においては、この条件における混合溶液の物性値(密度、粘性係数、表面張力等)を用いて、流体解析を行っている。
【0025】
図4に、各種寸法の説明を示す。種基板5や混合液6が収納される坩堝4の大きさは、内径が58mmと90mmの2種類を用意し、それぞれの坩堝4の底面に直径50mmの種基板5を設置している。この種基板5はスペーサー9を使用しているので、坩堝4の中心部分に位置決めされている。また、揺動角度は坩堝の傾き角度であり、4deg、7deg、10degの条件で行っている。さらに、種基板表面から混合液6の液面までの距離を液面高さと規定し、10mm、15mm、20mm、25mmの条件で行っている。なお、この液面高さは結晶成長中の温度条件での値であり、温度によって液面高さは変化する。今回は、860℃に固定しているため、温度による液面高さの変化はない。
【0026】
図5に、解析で用いた解析モデル図(メッシュデータ)を示す。解析には、株式会社ウェーブフロント社の汎用熱流体解析ソフトであるCFD-ACE+を用いて、自由表面を考慮した計算を行った。
【0027】
図6に、解析を行った各種条件を示す。揺動方法・坩堝内径・揺動角度・液面高さを変更しており、図6に示す組み合わせで解析(合計24条件)を行った。また、実験は図6の実験欄で○を記入している組み合わせ(合計11条件)に関して、実験を行っている。
【0028】
図7に、解析結果のある時点での流速分布を示す。解析では円形状で示す種基板上(1mm上方)の流速を検討おり、種基板上以外の部分の流速は、今回は問題にしていない。図7に示すように、坩堝内径がφ58mmでは計算で求めた流速分布の、約75%の面積部分の流速を検討しているが、坩堝内径がφ90mmでは、約30%の面積の面積部分の流速を検討している。
【0029】
次に、解析結果の一例を示す。図8に示す坩堝内径がφ58mmの坩堝で、基板中央部とX方向に20mm外周部分の2つのポイントでの時系列(1周期分)での流速結果を、図9に示す。図9には4条件の結果を示しており、1軸及び2軸揺動で、揺動角度が7deg及び10deg、液面高さは10mmの条件となっている。図9から分かるように、流速は条件によって異なるとともに、時間とともに変化し、場所によっても異なっていることが分かる。今回、種基板上の面積全体(各ポイント)の1周期での平均流速を「種基板上の平均流速」、種基板上の面積全体(各ポイント)の1周期での最大流速の平均値を「種基板上の最大流速平均値」、種基板上の面積全体(各ポイント)1周期での最大流速の最大値と最小値の差を「種基板上の最大流速バラツキ」として、解析結果を求めた。また最大流速のバラツキ具合を求める指標として「種基板上の最大流速バラツキ」を「種基板上の最大流速平均値」で割った値も求めている。
【0030】
図10に、種基板上の解析結果を示す。この結果より、1軸揺動は往復運動であるので、図9に示すように流速が小さくなる時間帯があり、種基板上の平均流速が2軸揺動に比べて小さくなっていることが分かる。また、揺動角度と液面が大きくなるほど、種基板上平均流速が大きくなっていることも分かる。結晶成長に必要な原料ガスは、混合液の撹拌によって液面から種基板上に送られるので、この種基板上の平均流速が大きいほど原料ガスが多く供給されていると考えられる。
【0031】
種基板上の最大流速バラツキ具合である「種基板上の最大流速バラツキ/種基板表の最大流速平均値」は、種基板上での結晶成長速度バラツキ(表面の凹凸)を発生させる原因となる、種基板上での原料ガス供給バラツキを表しており、1軸揺動に比べて2軸揺動が小さくなる傾向にあるが、他の条件に関しては明確な傾向は無い。
【0032】
図11に、実験結果の一例を示す。実験結果のうち4つは半月形状となっているが、半月形状の穴の開いたスペーサーを使用して実験を行っており、この結果と軸対称にした結果を合わせて1枚にすると、1枚の円形状の実験結果と同じになるように実験を行っている。この結果から分かるように、条件によって表面凹凸が多いものと少ないものがあることが分かる。次に、これらの実験結果と解析結果を比較していく。
【0033】
図12に種基板上の平均流速と実験結果を比較したものを、図13に種基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値と実験結果を比較したものを示す。棒グラフが解析結果を表し、×・○・◎が実験結果を表す。この結果より、図12と図13それぞれで単体では、実験結果を解析結果で説明することが出来ず、図12と図13をあわせて説明する必要があることが分かる。つまり、種基板上の平均流速が0.08(m/s)以上で、基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値が0.6以下にすると、結晶表面の凹凸が少なく、結晶品質が良くすることが可能となる。また、基板上の最大流速バラツキ/種基板上の最大流速平均値を0.4以下にすると、さらに結晶品質をよくすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように本発明は、種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌することにより、結晶の品質を向上することができる。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
すなわち、本発明においては、種基板上の平均流速を一定以上にすることにより安定的な結晶成長に必要な窒素供給量を確保するとともに、種基板上の流速バラツキを一定以下にすることにより、種基板上の窒素濃度を均一化している。その結果、窒素濃度不均一により、種基板表面の場所による結晶成長速度が異なることは無く、結晶のステップの発生を抑制し、表面モホロジーの荒れやステップの間に不純物が入り込む現象であるインクルージョンの発生が無くなるので、結晶の品質を向上させることができることとなったものである。
【0035】
したがって、たとえば、窒化物結晶製造方法として広く活用が期待されるものである。
【符号の説明】
【0036】
1 育成炉
2 加熱手段
3 結晶成長容器
4 坩堝
5 種基板
6 混合液
7 供給管
8 揺動手段
9 スペーサー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、
前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、
前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌する窒化物結晶製造方法。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
【請求項2】
前記第2の工程中に、式(3)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌する請求項1に記載の窒化物結晶製造装置。
B/A≦0.4 (3)
【請求項3】
前記第1の行程で、スペーサーを用いて種基板を坩堝内で位置決めする請求項1に記載の窒化物結晶製造装置。
【請求項1】
種基板と、結晶材料とアルカリ金属またはアルカリ土類金属を、坩堝に収納する第1の工程と、
前記坩堝を加熱して前記結晶材料と前記アルカリ金属または前記アルカリ土類金属の混合液を形成するとともに、前記坩堝に窒素ガスを供給して、前記種基板上に結晶を育成する第2の工程を備え、
前記種基板上の前記混合液の平均流速をα、前記種基板上の最大流速平均値をA、前記種基板上の前記混合液の最大流速バラツキをBとしたときに、前記第2の工程中に式(1)及び式(2)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌する窒化物結晶製造方法。
α≧0.008(m/s) (1)
B/A≦0.6 (2)
【請求項2】
前記第2の工程中に、式(3)を満たす条件で前記混合液が流動するように、前記混合液を撹拌する請求項1に記載の窒化物結晶製造装置。
B/A≦0.4 (3)
【請求項3】
前記第1の行程で、スペーサーを用いて種基板を坩堝内で位置決めする請求項1に記載の窒化物結晶製造装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−195341(P2011−195341A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−60613(P2010−60613)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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