説明

箱詰め装置

【課題】簡単かつ安価に製造することができるとともに、収納箱内における物品の整列状態を安定させることができる箱詰め装置を提供する。
【解決手段】箱詰め装置は、一対の第1羽根車60と、一対の第1羽根車60を互いに逆方向に回転させる第1回転手段とを有する第1羽根車装置42を備え、一対の第1羽根車60のそれぞれの第1羽根66は、複数の物品14のうちの1つを支持する第1支持部74と、他の1つを第1支持部74よりも供給方向の前方において支持する第2支持部84とを有しており、第1支持部74および第2支持部84は、回転軸L1に対して交差する方向において段差88を有するように2段に構成されており、第1羽根66が複数の物品14を支持する回転位置にあるとき、第1支持部74が第2支持部84よりも下方に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱詰め対象たる物品(たとえば、ポテトチップ、豆、飴などの内容物が袋詰めにされた商品等)を箱の内部に収納する、箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された従来の箱詰め装置は、弾性包装体(10)を搬送する包装体送りコンベア(1)と、包装体送りコンベア(1)によって順次送られてきた複数の弾性包装体(10)を並べて停止させる整列停止台(4)と、整列停止台(4)の下方の箱詰め位置に包装体収容箱(3)を供給する送りコンベア(2)とを備えている。また、整列停止台(4)には、エア噴射孔(9)が形成されており、エア噴射孔(9)から噴射されるエアの摩擦低減効果により、弾性包装体(10)が整列停止台(4)上を円滑に進むようになっている(特許文献1の段落[0020])。そして、箱詰め装置を用いて弾性包装体(10)を箱詰めする際には、包装体送りコンベア(1)によって整列停止台(4)に複数の弾性包装体(10)を供給するとともに、送りコンベア(2)によって箱詰め位置に包装体収容箱(3)を供給し、その後、開放手段(6)で整列停止台(4)を開くことによって、整列停止台(4)上に並べられた複数の弾性包装体(10)を包装体収容箱(3)内に落下させるようにしていた。なお、上記括弧内数字は、特許文献1に記載された参照番号に対応する(以下同じ。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−329112号公報(特に段落[0020]参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の箱詰め装置では、エアの摩擦低減効果を用いて弾性包装体(10)の滑り易さを安定させることによって、整列停止台(4)上における弾性包装体(10)の位置の乱れを防止するようにしていたが、エアを噴射させるためにエアポンプおよびエアホース等が必要であるため、構成が煩雑になるとともに、製造コストが高くなるという問題があった。また、整列停止台(4)に対する弾性包装体(10)の入射角が変動した場合には、整列停止台(4)上において弾性包装体(10)の姿勢が乱れるため、包装体収容箱(3)内における弾性包装体(10)の整列状態を安定させることが困難であった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡単かつ安価に製造することができるとともに、収納箱内における物品の整列状態を安定させることができる、箱詰め装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の箱詰め装置は、物品供給装置から供給された複数の物品を供給方向に並べて支持する第1羽根を有し、その回転軸が前記供給方向に延びるようにして前記供給方向に対して直交方向に並べて配置された一対の第1羽根車と、前記第1羽根で支持された前記複数の物品を落下させるように前記一対の第1羽根車を互いに逆方向に回転させる第1回転手段とを有する第1羽根車装置を備え、前記一対の第1羽根車のそれぞれの前記第1羽根は、前記複数の物品のうちの1つを支持する第1支持部と、他の1つを前記第1支持部よりも前記供給方向の前方において支持する第2支持部とを有しており、前記第1支持部および前記第2支持部は、前記回転軸に対して交差する方向において段差を有するように2段に構成されており、前記一対の第1羽根車のそれぞれの前記第1羽根が前記複数の物品を支持する回転位置にあるとき、前記第1支持部が前記第2支持部よりも下方に位置する。
【0007】
この構成では、第1羽根が複数の物品を支持する回転位置にあるとき、第1支持部が第2支持部よりも下方に位置するので、第1支持部と第2支持部との間には、第1支持部から第2支持部に向かって立ち上がる段差が生じる。したがって、物品供給装置から第1羽根に最初に供給された物品を、上記段差に係止させることによって第1支持部上に確実に位置決めすることができるとともに、当該物品の姿勢を上記段差で整えることができる。また、最初に供給された物品が第1支持部で支持された状態では、当該物品によって上記段差が解消されるので、後続する物品を、当該物品の上を滑らせて第2支持部に供給することができる。
【0008】
前記段差の高さは、前記物品の高さと同じかそれよりも低くてもよい。
【0009】
この構成では、第1支持部で支持された物品によって上記段差を確実に解消することができる。
【0010】
前記第2支持部における前記供給方向の前端部またはその近傍には、前記第2支持部に供給された前記物品の前方への移動を阻止するストッパが設けられていてもよい。
【0011】
この構成では、物品供給装置から第1羽根に最初に供給された物品を、上記段差によって第1支持部上に位置決めすることができ、後続する物品を、ストッパによって第2支持部上に位置決めすることができる。
【0012】
前記第2支持部における前記供給方向の後端縁から前記ストッパまでの距離は、前記第2支持部で支持される前記物品の前記供給方向の長さよりも短く設計されていてもよい。
【0013】
この構成では、第2支持部で支持された物品の後端部を第2支持部から後方にはみ出させることができるので、当該後端部を第1支持部で支持された物品の前端部に重ねることが可能であり、これらの物品を一部において重なる態様で箱詰めすることができる。なお、このような箱詰め態様は、一般には「差し身詰め」と称されている。
【0014】
前記第1支持部における前記供給方向の後端部またはその近傍には、前記第1支持部に供給された前記物品の後方への移動を阻止する戻り防止部が設けられていてもよい。
【0015】
この構成では、物品供給装置から第1羽根に最初に供給された物品を、上記段差と戻り防止部とによって第1支持部上に確実に位置決めすることができる。
【0016】
前記第1羽根車の下方に配置され、前記第1羽根から落下された前記複数の物品を受ける第2羽根を有し、その回転軸が前記供給方向に延びるようにして前記供給方向に対して直交方向に並べて配置された一対の第2羽根車と、前記第2羽根で受けた前記複数の物品を落下させるように前記一対の第2羽根車を互いに逆方向に回転させる第2回転手段とを有する第2羽根車装置を備えていてもよい。
【0017】
この構成では、複数の物品を、第1羽根から第2羽根に落下させた後に、第2羽根から収納箱内に落下させるようにしているので、収納箱が第2羽根の下方の箱詰め位置に到達するまで、複数の物品を第2羽根上で待機させることができる。また、複数の物品を、一対の第1羽根車の互いに逆方向の回転に伴って第1羽根の間から落下させるとともに、一対の第2羽根車の互いに逆方向の回転に伴って第2羽根の間から落下させることができるので、それらの姿勢を保持しながら収納箱内に収納することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、第1羽根に最初に供給された物品を、第1支持部と第2支持部との間の段差で姿勢を整えながら、第1支持部上に位置決めすることができる。また、後続する物品を、第1支持部で支持された物品の上を滑らせて第2支持部に供給することができる。したがって、第1羽根上における複数の物品の位置の乱れを防止することができ、収納箱内における複数の物品の整列状態を安定させることができる。さらに、第1羽根上における物品の位置を「段差」で規制することができるので、高価な位置決め装置(エア噴射装置等)は不要であり、簡単な構成で安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は第1実施形態に係る箱詰め装置を示す斜視図である。
【図2】図2は第1実施形態に係る箱詰め装置を示す正面図である。
【図3】図3は第1羽根車装置の一部と第1ストッパの構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は部分断面図である。
【図4】図4は第2羽根車装置の一部と第2ストッパの構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は部分断面図である。
【図5】図5は第1実施形態に係る箱詰め装置の動作を示す工程図であり、(A)は第1羽根で物品を支持した状態を示す正面図、(B)は第1羽根から落下された物品を第2羽根で受けた状態を示す正面図、(C)は第2羽根から落下された物品を収納箱内に収納した状態を示す正面図である。
【図6】図6(A)は第1支持部に物品を供給する工程を示す部分断面図、図6(B)は第2支持部に物品を供給する工程を示す部分断面図である。
【図7】図7(A)は第2実施形態に係る箱詰め装置における第1羽根車を示す部分断面図であり、図7(B)は第2実施形態に係る箱詰め装置を用いて箱詰めされた物品の整列状態(差し身詰め)を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(第1実施形態)
第1実施形態に係る箱詰め装置10は、物品搬送装置12によって搬送されてきた箱詰め対象たる物品14を、収納箱搬送装置16によって搬送されてきた収納箱18内に整列させて収納するものであり、本実施形態では、箱詰め装置10、物品搬送装置12および収納箱搬送装置16が一体となって箱詰めシステム20が構成されている。
【0022】
物品14は、ポテトチップ、豆、飴などの内容物が縦ピロー袋および横ピロー袋等の包装材で包装された商品であり、箱詰め時の落下による衝撃によって内容物が破損しないものが箱詰め対象とされている。
【0023】
収納箱18は、ダンボール等からなる外装箱であり、収納箱18のサイズは、収納すべき物品14のサイズ、数、収納態様等に応じて設計されている。本実施形態の収納箱18は、合計12個の物品14を水平方向に2個並べて6段に積み重ねて収納するものであり、これら12個の物品の全体サイズに合わせて収納箱18のサイズが設計されている。また、収納箱18には、フラップ18aが設けられており、箱詰め時には、フラップ18aが開かれることによって開口部が開放される。
【0024】
[物品搬送装置の構成]
物品搬送装置12は、図1に示すように、複数の物品14を箱詰め装置10に向けて順次搬送するものであり、本実施形態では、一般的な「ベルトコンベア」が物品搬送装置12として用いられている。つまり、物品搬送装置12は、駆動モータ22によって駆動される主動ローラ24と、主動ローラ24に対して平行に配置された従動ローラ26と、主動ローラ24と従動ローラ26との間に掛け渡された環状の搬送ベルト28とを備えている。そして、箱詰めシステム20においては、物品搬送装置12が支持台(図示省略)によって所定の高さで水平に支持されており、搬送ベルト28における物品14の搬送方向の下流側端部の近傍には、物品14が通過したことを検知する物品検知センサ30が設けられている。
【0025】
なお、物品搬送装置12は、単に物品14を搬送するだけではなく、物品14を支持する回転位置にある第1羽根66上に物品14を供給する「物品供給装置」としても機能する。このため、物品搬送装置12は、第1羽根66上を物品14が慣性で前方に移動するような搬送速度で運転される。ここでは、物品14の「供給方向」は、物品搬送装置12における物品14の「搬送方向」と一致する。以下の説明では、物品14の供給方向の前方を「前」といい、供給方向の後方を「後」という。したがって、以下の説明で用いる「前後方向」は「供給方向」と一致する。
【0026】
[収納箱搬送装置の構成]
収納箱搬送装置16は、図1に示すように、収納箱18を箱詰め装置10の下方に位置する箱詰め位置Pに向けて搬送するとともに、箱詰め位置Pにおいて停止させるものであり、本実施形態では、一般的な「ローラコンベア」が収納箱搬送装置16として用いられている。つまり、収納箱搬送装置16は、収納箱18の搬送方向(以下、「収納箱搬送方向」という。)に間隔を隔てて互いに平行に配置された複数の搬送ローラ32と、各搬送ローラ32の両端部を回転自在に支持する支持枠34と、各搬送ローラ32に回転力を付与する回転機構(図示省略)とを備えている。そして、箱詰めシステム20においては、収納箱搬送装置16が箱詰め位置Pを通るようにして水平に配置されており、収納箱搬送装置16における収納箱搬送方向の下流側端部またはその近傍には、収納箱18が箱詰め位置Pに到達したことを検知する収納箱検知センサ36が配置されている。本実施形態では、「物品14の供給方向」と「収納箱搬送方向」とが一致しているため、物品搬送装置12と収納箱搬送装置16とを上下方向において対向させることが可能であり、箱詰めシステム20をコンパクトに構成することができる。
【0027】
[箱詰め装置の構成]
箱詰め装置10は、図1および図2に示すように、フレーム40と、第1羽根車装置42と、第1ストッパ44と、第2羽根車装置46と、第2ストッパ48と、制御部50とを備えている。
【0028】
<フレームの構成>
フレーム40は、図1および図2に示すように、箱詰め装置10の骨格となる部分であり、脚部52と、脚部52に第1羽根車装置42を取り付ける第1取付板54と、脚部52に第2羽根車装置46を取り付ける第2取付板56とを有している。脚部52は、収納箱搬送装置16の収納箱搬送方向に対して直交する方向の一方側において、前後方向に間隔を隔てて上下方向に延びて配置された2本の棒材52aと、収納箱搬送方向に対して直交する方向の他方側において、前後方向に間隔を隔てて上下方向に延びて配置された2本の棒材52bとを有している。そして、前側に位置する2本の棒材52aおよび52b間に第1取付板54および第2取付板56が上下2段に架け渡されている。
【0029】
<第1羽根車装置の構成>
第1羽根車装置42は、図1〜図3に示すように、物品搬送装置12(図1)から供給された複数(本実施形態では2個)の物品14(図3(B))を「所定供給方向」に並べて支持する一対の第1羽根車(first paddle wheel)60と、一対の第1羽根車60の第1羽根(first paddle)66で支持された複数の物品14を落下(実質的には同時に落下)させるように一対の第1羽根車60のそれぞれを互いに逆方向に回転させる第1回転手段62(図2)とを有している。つまり、この第1羽根車装置42は、複数の物品14を並べて下方に投下する物品整列投下装置として機能する。
【0030】
ここで、「所定供給方向」は、物品14を支持する回転位置にある第1羽根66上に当該方向から物品14が供給されると仮想した設計上の基準方向である。「所定供給方向」は、概ね水平な方向に定められる。すなわち、「所定供給方向」は基本的に「水平な方向」に定められるが、上下方向に多少傾いても構わない。上述の物品14の供給方向(本実施形態では物品搬送方向に一致する。)は、この「所定供給方向」になるように設計される。したがって、「所定供給方向」は本実施形態では、上述の「前後方向」となる。
【0031】
一対の第1羽根車60のそれぞれは、図3に示すように、水平方向に延びる回転軸L1を有する軸部64と、軸部64に対して周方向に間隔(本実施形態では120度間隔)を隔てて取り付けられた複数(本実施形態では3枚)の第1羽根66とを備えている。ここで、「回転軸」とは、第1羽根車60の回転中心を通る観念的な「軸線」を意味する用語であり、本実施形態では、軸部64の回転中心を通る「軸線(図3中の一点鎖線)」が回転軸L1となっている。
【0032】
軸部64は、略6角形の断面形状を有する棒状部材であり、軸部64の6つの側面のうちの1つおきに位置する3つの側面には、ねじ部材68が螺合される複数(本実施形態では4個)のねじ穴(図示省略)が長手方向(すなわち回転軸L1の延びる方向)に間隔を隔てて形成されており、軸部64の長手方向の前端部には、第1回転手段62(図2)の出力軸90aまたは90bが接続される入力軸64aが形成されている。そして、一対の第1羽根車60のそれぞれの軸部64が、回転軸L1どうしが平行になるようにして、供給方向(すなわち前後方向)に対して直交方向に並んで配置されており、各軸部64の前端部が第1取付板54(図1、図2)に対して回転自在に取り付けられている。2本の軸部64間の間隔は、物品14の幅(すなわち前後方向に対して直交方向の長さ)よりも十分に長く設計されており、2本の軸部64のそれぞれの長さは、2個の物品14の全体の前後方向長さよりも十分に長く設計されている。したがって、物品搬送装置12(図1)から供給された2個の物品14を、供給方向から2本の軸部64間に位置させることができる。そして、軸部64には、複数(本実施形態では3つ)の第1羽根66が回転軸L1に対して回転対称にかつ中央部から周辺部に延びるように取り付けられている。
【0033】
3つの第1羽根66のそれぞれは、複数の物品14を供給方向に並べて支持するものであり、図3に示すように、第1物品支持部材70と、第2物品支持部材72とを有している。
【0034】
<第1物品支持部材の構成>
第1物品支持部材70は、図3に示すように、第1支持部74と第1取付部材76とを有している。第1支持部74は、他の第1羽根車60における第1支持部74と協働して、物品搬送装置12から供給される複数(本実施形態では2個)の物品14のうちの1つを支持する略長方形の板状部材であり、第1支持部74の回転軸L1側の表面が物品14を支持する「支持面M1」となっている。第1支持部74の後端部には、後方に向かうにつれて回転軸L1に近づくように傾斜する傾斜部74aが形成されており、この傾斜部74aが第1支持部74に供給された物品14の後方への移動を阻止する「戻り防止部」となっている。第1支持部74(傾斜部74aを含む。)の幅は、2本の軸部64間の距離の2分の1よりも短く設計されており、長さは、軸部64の長さの2分の1程度、すなわち物品14の前後方向長さよりもやや長めに設計されている。したがって、一対の第1支持部74で物品14を支持する際には、一対の第1支持部74を2本の軸部64の間に水平方向に並べて配置することが可能であり、物品搬送装置12から供給された物品14を、一対の第1支持部74のそれぞれの支持面M1で支持することができる。なお、「戻り防止部」の構成は、上記傾斜部74aに限定されるものではなく、たとえば、第1支持部74、第1取付部材76(後述)および軸部64のいずれかの後端部に設けられた「突起」や「突条」が、第1支持部74における供給方向(すなわち前後方向)の後端部またはその近傍に設けられた「戻り防止部」として用いられてもよい。
【0035】
第1取付部材76は、第1支持部74を軸部64に取り付けるための断面略L状の部材であり、第1支持部74に取り付けられる支持部側取付片76aと、軸部64に取り付けられる軸部側取付片76bとを有している。また、軸部側取付片76bには、ねじ部材68が挿通される複数(本実施形態では2個)の貫通孔(図示省略)が形成されている。そして、支持部側取付片76aが第1支持部74における傾斜部(戻り防止部)74aを除いた部分(以下、「平坦部」という。)74bに対して溶接等によって接合されており、軸部側取付片76bが軸部64に対して2個のねじ部材68によって接合されている。
【0036】
支持部側取付片76aの前後方向長さは、第1支持部74における平坦部74bの前後方向長さとほぼ同じに設計されており、支持部側取付片76aの幅は、溶接等による接合強度を十分に確保できるように設計されている。また、図3(B)に示すように、軸部側取付片76bの前後方向長さは、第1支持部74の全体の前後方向長さとほぼ同じに設計されており、軸部側取付片76bにおける支持部側取付片76aに連続する部分の幅W1は、前後方向の全長に亘って一定に設計されている。したがって、第1羽根66が複数の物品14を支持する回転位置(図3)にあるときには、支持面M1は、回転軸L1に対して平行に延びて、上記幅W1に応じた距離だけ回転軸L1の下方に位置する。
【0037】
<第2物品支持部材の構成>
第2物品支持部材72は、図3に示すように、第2支持部84と第2取付部材86とを有している。第2支持部84は、他の第1羽根車60における第2支持部84と協働して、物品搬送装置12から供給される複数(本実施形態では2個)の物品14のうちの他の1つを支持する略長方形の板状部材であり、第2支持部84の回転軸L1側の表面が物品14を支持する「支持面M2」となっている。第2支持部84の後端部には、回転軸L1側とは反対側に向けて支持面M2に対して垂直に延びる垂下部84aが形成されており、この垂下部84aが第1支持部74に供給された物品14の前方への移動を阻止する「物品当接部」となっている。第2支持部84(垂下部84aを含む。)の幅は、2本の軸部64間の距離の2分の1よりも短く設計されており、長さは、軸部64の長さの2分の1程度、すなわち物品14の前後方向長さよりもやや長めに設計されている。したがって、一対の第2支持部84で物品14を支持する際には、一対の第2支持部84を2本の軸部64の間に水平方向に並べて配置することが可能であり、物品搬送装置12から供給された物品14を、一対の第2支持部84のそれぞれの支持面M2で支持することができる。なお、「物品当接部」の構成は、上記垂下部84aに限定されるものではなく、たとえば、第2支持部84、第2取付部材86、第1支持部74、第1取付部材76および軸部64のいずれかに設けられた「突起」や「突条」が「物品当接部」として用いられてもよいし、或いは、平坦な板状に構成された第2支持部84の後端縁がそのまま「物品当接部」として用いられてもよい。
【0038】
第2取付部材86は、第2支持部84を軸部64に取り付けるための断面略L状の部材であり、第2支持部84に取り付けられる支持部側取付片86aと、軸部64に取り付けられる軸部側取付片86bとを有している。また、軸部側取付片86bには、ねじ部材68が挿通される複数(本実施形態では2個)の貫通孔(図示省略)が形成されている。そして、支持部側取付片86aが第2支持部84における垂下部(物品当接部)84aを除いた部分(以下、「平坦部」という。)84bに対して溶接等によって接合されており、軸部側取付片86bが軸部64に対して2個のねじ部材68によって接合されている。
【0039】
支持部側取付片86aの前後方向長さは、第2支持部84における平坦部84bの前後方向長さとほぼ同じに設計されており、支持部側取付片86aの幅は、溶接等による接合強度を十分に確保できるように設計されている。また、図3(B)に示すように、軸部側取付片86bの前後方向長さは、第2支持部84の全体の前後方向長さとほぼ同じに設計されており、軸部側取付片86bの幅W2は、軸部側取付片76bの上記幅W1よりも小さく(W2<W1)、かつ、前後方向の全長に亘って一定に設計されている。これにより、第1支持部74と第2支持部84とが回転軸L1に対して交差する方向において2段に構成され、第1支持部74と第2支持部84との間に段差88が生じる。換言すると、第1支持部74および第2支持部84は、回転軸L1に対して交差する方向において段差88を有するように(すなわち、支持面M1,M2が回転軸L1に対して交差する方向に離間するように)2段に構成されている。なお、段差88の高さH1が第1支持部74で支持された物品14の高さH2よりも高い場合には、当該物品14によって段差88を解消することができず、この段差88が後続する物品14を第2支持部84に供給する際の妨げになる。そこで、本実施形態では、かかる問題を防止するために、段差88の高さH1が物品14の高さH2と同じかそれよりも低く(H1≦H2)設計されている。また、箱詰めシステム20においては、第1支持部74で支持された物品14に対して後続する物品14が衝突するのを防止するために、物品搬送装置12の搬送ベルト28が第1支持部74で支持された物品14の上面よりも上方に配置されている。
【0040】
本実施形態によれば、第1物品支持部材70と第2物品支持部材72とが互いに独立した部品として別々に構成されているので、第1物品支持部材70だけを上記幅W1が異なるものに交換することが可能であり、物品14の高さH2が変更された場合に迅速に対応することができる。
【0041】
なお、本実施形態では、第1支持部74、第1取付部材76、第2支持部84および第2取付部材86が互いに独立した部品として別々に構成されているが、これらの2つ以上が1つの部品として一体的に構成されてもよい。
【0042】
<第1回転手段の構成>
第1回転手段62は、図2に示すように、一対の第1羽根車60のそれぞれの入力軸64a(図3)に接続される2つの出力軸90a,90bと、モータ軸92aを有する駆動モータ92と、モータ軸92aに取り付けられた主動ギア94aおよび主動プーリ96aと、一方の出力軸90aに取り付けられた従動ギア94bと、他方の出力軸90bに取り付けられた従動プーリ96bと、主動プーリ96aと従動プーリ96bとの間に掛け渡されたベルト98とを有している。主動ギア94aの歯数と従動ギア94bの歯数とは同じ(1:1)に設計されており、主動プーリ96aの直径と従動プーリ96bの直径とは同じ(1:1)に設計されている。したがって、駆動モータ92を駆動して主動ギア94aおよび主動プーリ96aを回転させると、従動ギア94bおよび従動プーリ96bは、主動ギア94aおよび主動プーリ96aの回転速度と同じ回転速度で互いに逆方向に回転され、出力軸90a,90bおよびこれらに接続された2つの入力軸64aは、当該回転速度で互いに逆方向に回転される。
【0043】
モータ軸92aの回転方向および回転角度は、駆動モータ92に電気的に接続された制御部50によって制御可能であり、第1羽根66から物品14を落下させる際には、支持面M1および支持面M2が物品14を支持する位置から下方へ向けて120度回転するようにモータ軸92aの回転方向および回転角度が制御される。つまり、一対の第1羽根車60は、互いに逆方向であって物品14を落下させる方向に、360度を第1羽根66の数で除した角度毎に停止させられながら、互いに同期して回転される。なお、第1羽根車60の停止位置、すなわち、第1羽根66が物品14を支持する「回転位置」は、平面視における回転軸L1に垂直な方向(直交方向)において第1羽根66が実質的に水平になる回転角度位置である。
【0044】
<第1ストッパの構成>
第1ストッパ44は、図3に示すように、物品搬送装置12から供給された物品14を一対の第2支持部84(支持面M2)上に確実に停止させる円板状の部材であり、第1ストッパ44の中央部には、軸部64の入力軸64aが挿通される貫通孔44a(図3(A))が形成されている。そして、2つの第1ストッパ44のそれぞれが、ねじ止め、かしめ、溶接等の適宜の接合手段で一対の第1羽根車60のそれぞれの前端部に接合されることによって、これらが第2支持部84における供給方向(すなわち前後方向)の前端部またはその近傍に設けられている。なお、第1ストッパ44の形状は、特に限定されるものではなく、三角板状や六角板状であってもよい。また、本実施形態では、3つの第2支持部84(支持面M2)の全てに対して1つの第1ストッパ44を取り付けるようにしているが、3つの第2支持部84(支持面M2)のそれぞれに対して3つの第1ストッパ(図示省略)を個別に取り付けるようにしてもよい。
【0045】
<第2羽根車装置の構成>
第2羽根車装置46は、図1、図2および図4に示すように、第1羽根車60の下方に配置された一対の第2羽根車(second paddle wheel)100と、一対の第2羽根車100のそれぞれを互いに逆方向に回転させる第2回転手段102(図2)とを有している。
【0046】
一対の第2羽根車100のそれぞれは、図4に示すように、水平方向に延びる回転軸L2を有する軸部104と、軸部104に対して周方向に間隔(本実施形態では120度間隔)を隔てて取り付けられた複数(本実施形態では3枚)の第2羽根(second paddle)106とを備えている。
【0047】
軸部104は、略6角形の断面形状を有する棒状部材であり、軸部104の6つの側面のうちの1つおきに位置する3つの側面には、ねじ部材108が螺合される複数(本実施形態では4個)のねじ穴(図示省略)が長手方向(すなわち回転軸L2の延びる方向)に間隔を隔てて形成されており、軸部104の長手方向の前端部には、第2回転手段102(図2)の出力軸90aまたは90bが接続される入力軸104aが形成されている。そして、一対の第2羽根車100のそれぞれの軸部104が、回転軸L2どうしが平行になるようにして、前後方向(すなわち供給方向)に対して直交方向に並んで配置されており、各軸部104の前端部が第2取付板56(図1、図2)に対して回転自在に取り付けられている。2本の軸部104間の間隔は、物品14の幅よりも十分に長く設計されており、2本の軸部104のそれぞれの長さは、2個の物品14の全体の前後方向長さよりも十分に長く設計されている。したがって、第1羽根66から落下された2個の物品14を、一対の第2羽根車100の2本の軸部104間に収納することができる。そして、軸部104には、複数(本実施形態では3つ)の第2羽根106が回転軸L2に対して回転対称にかつ中央部から周辺部に延びるように取り付けられている。
【0048】
3つの第2羽根106のそれぞれは、図4に示すように、受板110と取付部材112とを有している。受板110は、他の第2羽根車100の受板110と協働して複数(本実施形態では2個)の物品14(図4(B))を受ける略長方形の板状部材であり、受板110の回転軸L2側の表面が物品受面Nとなっている。受板110の幅は、2本の軸部104間の距離の2分の1よりも短く設計されており、長さは、軸部104の長さとほぼ同じに設計されている。したがって、受板110によって物品14を受ける際には、2枚の受板110を2本の軸部104の間に並べて配置することが可能であり、第1羽根66から落下された2個の物品14を、2枚の受板110の物品受面Nによって受けることができる。
【0049】
取付部材112は、受板110を軸部104に取り付けるための断面略L状の棒状部材であり、受板110に取り付けられる受板側取付片112aと、軸部104に取り付けられる軸部側取付片112bとを有している。また、軸部側取付片112bには、ねじ部材108が挿通される複数(本実施形態では4個)の貫通孔(図示省略)が形成されている。そして、受板側取付片112aが受板110に対して溶接等によって接合されており、軸部側取付片112bが軸部104に対して4個のねじ部材108によって接合されている。
【0050】
受板側取付片112aおよび軸部側取付片112bのそれぞれの長さは、受板110を軸部104に対して全長に亘ってほぼ均一な強度で取り付けるために、受板110および軸部104の長さとほぼ同じに設計されており、受板側取付片112aの幅は、溶接等による接合強度を十分に確保できるように設計されている。また、軸部側取付片112bの幅は、全長に亘って均一に設計されている。したがって、物品受面Nを前後方向において水平に延ばすことができ、第1羽根66から落下された2個の物品14を前後方向においてほぼ均等に受けることができる。
【0051】
第2回転手段102は、第1回転手段62と同様に構成されているので、第1回転手段62の構成要素と対応する箇所には、当該構成要素と同じ参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0052】
一対の第2羽根車100は、第2回転手段102によって、互いに逆方向であって物品14を落下させる方向に、360度を第2羽根106の数(本実施形態では3)で除した角度毎に停止させられながら、互いに同期して回転される。第2羽根車100の停止位置、すなわち、第2羽根106が物品14を受け取る「回転位置」は、平面視における回転軸L2に垂直な方向において第2羽根106が実質的に水平になる回転角度位置である。なお、第1回転手段62および第2回転手段102の動作態様は、第1羽根車60および第2羽根車100のそれぞれの機能を有効に発揮させることができるように、制御部50によって個別に最適化されている。
【0053】
<第2ストッパの構成>
第2ストッパ48は、図4に示すように、物品受面N上を前方へ移動してきた物品14の移動を受板110(物品受面N)の前端部において阻止する円板状の部材であり、第2ストッパ48の中央部には、軸部104の入力軸104aが挿通される貫通孔48a(図4(A))が形成されている。そして、2つの第2ストッパ48のそれぞれが、ねじ止め、かしめ、溶接等の適宜の接合手段によって、一対の第2羽根車100のそれぞれの前端部に接合されている。なお、第2ストッパ48の形状は、特に限定されるものではなく、三角板状や六角板状であってもよい。また、3つの受板110(物品受面N)のそれぞれに対して3つの第2ストッパ(図示省略)を個別に取り付けるようにしてもよい。
【0054】
<制御部の構成>
制御部50(図1、図2)は、収納箱18内に物品14を箱詰めするために、箱詰めシステム20(箱詰め装置10を含む。)の動作を一括して制御するものであり、図示していないが、各種の演算処理を実行する中央演算処理装置(CPU)と、各種のデータまたはプログラムを記憶する記憶装置(ROM、RAM)と、各種の条件を入力する入力装置とを備えており、これらの装置がケース50a内に収納されている。そして、物品検知センサ30、収納箱検知センサ36、第1回転手段62および第2回転手段102のそれぞれの駆動モータ92等が電気配線(図示省略)を介して制御部50に電気的に接続されている。
【0055】
[箱詰め装置の動作]
以下には、制御部50による箱詰め装置10の箱詰め動作について説明する。制御部50の開始スイッチを「ON」にすることによって箱詰め動作が開始されると、まず、図5(A)に示すように、物品搬送装置12(図1)から第1羽根車60の第1羽根66に対して2個の物品14が順次供給され、図6(B)に示すように、最初に供給された物品14が第1支持部74の支持面M1で支持されるとともに、続いて供給された物品14が第2支持部84の支持面M2で支持される。
【0056】
つまり、最初の物品14が第1羽根66に供給されると、図6(A)に示すように、当該物品14は第1支持部74の支持面M1上を滑って前方に移動し、段差88に係止される。したがって、最初に供給された物品14は、段差88で姿勢を矯正されるとともに、第1支持部74上に確実に位置決めされる。本実施形態では、第2支持部84の後端部に「物品当接部」としての垂下部84aが設けられているので、第1支持部74で支持された物品14の先端部が第2支持部84の下方に入り込むことがなく、当該物品14を落下させる際には、当該物品14が第2支持部84に引っ掛かるのを防止することができる。また、第1支持部74の後端部に「戻り防止部」としての傾斜部74aが設けられているので、第1支持部74で支持された物品14が後方に移動するのを阻止することが可能であり、当該物品14を段差88と傾斜部(戻り防止部)74aとによって第1支持部74上に確実に位置決めすることができる。
【0057】
一方、後続する物品14が第1羽根66に供給されると、図6(B)に示すように、当該物品14は最初に供給された物品14の上を滑って第2支持部84上に配置される。本実施形態では、図3(B)に示すように、段差88の高さH1が物品14の高さH2と同じかそれよりも低く(H1≦H2)設計されているので、最初に供給された物品14によって段差88が完全に解消される。したがって、後続する物品14の姿勢が段差88によって乱れるのを防止することができる。また、第1羽根車60のそれぞれの前端部に第1ストッパ44が設けられているので、第2支持部84に供給された物品14を第1ストッパ44の後方に確実に位置決めすることができる。
【0058】
2個の物品14が第1羽根66に供給されたことを物品検知センサ30(図1)が検知すると、図5(B)に示すように、制御部50によって第1回転手段62が駆動され、一対の第1羽根車60が互いに逆方向に回転されることによって2個の物品14が第1羽根66から落下される。このとき、一対の第2羽根車100においては、第2羽根106が物品14を受け取る回転位置にあり、平面視における回転軸L2(図4)に垂直な方向において第2羽根106が実質的に水平になっている。したがって、第2羽根106に2個の物品14が落下されると、これらの物品14は、物品受面Nで受けられて第2ストッパ48の後方に前後方向に並んで位置決めされる。
【0059】
また、以上の工程と並行して、収納箱搬送装置16によって収納箱18が箱詰め位置Pに向けて搬送され、収納箱18が箱詰め位置Pに到達したことを収納箱検知センサ36が検知すると、収納箱搬送装置16による収納箱18の搬送動作が停止される。そして、図5(C)に示すように、制御部50によって第2回転手段102が駆動され、一対の第2羽根車100が互いに逆方向に回転されることによって2個の物品14が第2羽根106から収納箱18内に落下される。
【0060】
物品14の1段目の収納が完了すると、上記工程により、2段目から6段目の収納動作が実行され、6段目の収納動作が完了すると、満杯となった収納箱18が収納箱搬送装置16によって箱詰め位置Pから排出され、空の収納箱18が箱詰め位置Pに供給される。空の収納箱18が箱詰め位置Pに到達するまでは、制御部50によって第2羽根車100の動作が停止され、2個の物品14が第2羽根106の物品受面N上で待機される。したがって、この間でも第1羽根車60の動作を停止させる必要がなく、箱詰め処理能力の低下を防止することができる。
【0061】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る箱詰め装置は、第1実施形態に係る箱詰め装置10(図1、図2)における第1羽根車60の第2物品支持部材72を、図7(A)に示す他の第2物品支持部材122に変更したものであり、他の部分は箱詰め装置10と同様に構成されている。
【0062】
第2物品支持部材122(図7(A))は、第2支持部84とほぼ同様に構成された第2支持部124と、第2取付部材86とほぼ同様に構成された第2取付部材126とを有しており、第2支持部124における供給方向の後端縁から第1ストッパ44までの距離D1は、第2支持部124で支持される物品14の供給方向(すなわち左右方向)の長さD2よりも短く(D1<D2)設計されている。
【0063】
したがって、第2実施形態によれば、図7(A)に示すように、第2支持部124で支持された物品14の後端部14aを第2支持部124から後方にはみ出させて、第1支持部74で支持された物品14の前端部14bに重ねることが可能であり、図7(B)に示すように、これらの物品14を一部において重なる「差し身詰め」の態様で箱詰めすることができる。
【0064】
なお、第1および第2実施形態では、「物品供給装置」を物品搬送装置12で構成したが、「物品供給装置」はこれには限定されず、たとえば、ベルトコンベアと、このベルトコンベア上を搬送される物品を側方に押し出して第1羽根66上に供給するプッシャーとを備えるような構成としてもよい。或いは、物品搬送装置12から送出される物品14を、シュートを介して第1羽根66上に供給するような構成としてもよい。これらの構成においては、物品14の「供給方向」は、物品14の「搬送方向」と異なることとなる。
【符号の説明】
【0065】
L1,L2… 回転軸
M1,M2… 支持面
N… 物品受面
P… 箱詰め位置
10… 箱詰め装置
12… 物品搬送装置(物品供給装置)
14… 物品
16… 収納箱搬送装置
18… 収納箱
20… 箱詰めシステム
30… 物品検知センサ
36… 収納箱検知センサ
42… 第1羽根車装置
44… 第1ストッパ
46… 第2羽根車装置
48… 第2ストッパ
50… 制御部
60… 第1羽根車
66… 第1羽根
70… 第1物品支持部材
72… 第2物品支持部材
74… 第1支持部
74a… 傾斜部(戻り防止部)
76… 第1取付部材
80a,80b… 出力軸
82a… モータ軸
82… 駆動モータ
84… 第2支持部
84a… 垂下部(物品当接部)
86… 第2取付部材
88… 段差
100… 第2羽根車
102… 第2回転手段
106… 第2羽根
122… 第2物品支持部材
124… 第2支持部
126… 第2取付部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品供給装置から供給された複数の物品を供給方向に並べて支持する第1羽根を有し、その回転軸が前記供給方向に延びるようにして前記供給方向に対して直交方向に並べて配置された一対の第1羽根車と、前記第1羽根で支持された前記複数の物品を落下させるように前記一対の第1羽根車を互いに逆方向に回転させる第1回転手段とを有する第1羽根車装置を備え、
前記一対の第1羽根車のそれぞれの前記第1羽根は、前記複数の物品のうちの1つを支持する第1支持部と、他の1つを前記第1支持部よりも前記供給方向の前方において支持する第2支持部とを有しており、
前記第1支持部および前記第2支持部は、前記回転軸に対して交差する方向において段差を有するように2段に構成されており、
前記一対の第1羽根車のそれぞれの前記第1羽根が前記複数の物品を支持する回転位置にあるとき、前記第1支持部が前記第2支持部よりも下方に位置する、箱詰め装置。
【請求項2】
前記段差の高さは、前記物品の高さと同じかそれよりも低い、請求項1に記載の箱詰め装置。
【請求項3】
前記第2支持部における前記供給方向の前端部またはその近傍には、前記第2支持部に供給された前記物品の前方への移動を阻止するストッパが設けられている、請求項1または2に記載の箱詰め装置。
【請求項4】
前記第2支持部における前記供給方向の後端縁から前記ストッパまでの距離は、前記第2支持部で支持される前記物品の前記供給方向の長さよりも短く設計されている、請求項1ないし3のいずれかに記載の箱詰め装置。
【請求項5】
前記第1支持部における前記供給方向の後端部またはその近傍には、前記第1支持部に供給された前記物品の後方への移動を阻止する戻り防止部が設けられている、請求項1ないし4のいずれかに記載の箱詰め装置。
【請求項6】
前記第1羽根車の下方に配置され、前記第1羽根から落下された前記複数の物品を受ける第2羽根を有し、その回転軸が前記供給方向に延びるようにして前記供給方向に対して直交方向に並べて配置された一対の第2羽根車と、前記第2羽根で受けた前記複数の物品を落下させるように前記一対の第2羽根車を互いに逆方向に回転させる第2回転手段とを有する第2羽根車装置を備える、請求項1ないし5のいずれかに記載の箱詰め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−143939(P2011−143939A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6154(P2010−6154)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】