組織切除プローブの案内カテーテル
遠位端部と、切除プローブを人体サイトに案内するための近位端部を備える案内カテーテルであって、案内カテーテルは、切除プローブを収納するように形成された遠位端部に配置された装着部材を含む。装着部材は、遠位端部を組織面に取り付けるように形成されている。案内カテーテルは、遠位端部に装着された切除プローブが組織面に沿って移動し連続切除を行うように操作される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、一般に医療デバイスの分野に属する。より特定すれば、この発明は、対象を身体サイトに案内する案内カテーテル(delivery catheter)に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
医学上の難治の心臓不整脈(refractory cardiac arrhythmia)は、カテーテル切除術を用いて治療される。しかしながら、組織表面(ここでは、「連続切除」"linear ablation”として参照される)に亘る連続トレース(trace)に沿って心臓の組織を切除することは、この手法によっては達成が困難である。心臓組織における連続切除は、最もありふれた心房性の(atrial fibrillation)繊維性れん縮のような不整脈の治療用に受け入れられた手法である。この手法においては、処置の成功には1本以上の組織切除線が通常必要とされる。しかしながら、カテーテル切除術において連続した切除ラインを発生させることは達成困難である。したがって、切除は、切除カテーテルを利用する一般に好ましい経皮性カテーテルによる切除術を利用するよりは、処置される個体が開胸されて、心臓組織が露出する直視下の心臓手術の手法において行われる。心臓組織が露出する直視下の心臓手術の手法は、より外傷性であり、完全に侵襲的ではあるが、それでもやはり標準的な切除手法である。時として、切除は、肺静脈(pulmonary vein)に面する心臓部で行われる必要がある。開胸中、心臓外科医によってこの領域を直接視認することができないことはこの直視下の心臓手術を複雑にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の概要
この発明は、第1の様相において、切除プローブを体内のサイトに案内するための案内カテーテルを提供し、このサイトにおいて組織の切除を行う。案内カテーテルは、1つの切除プローブをカテーテルの遠位端部の近傍に移送するように形成される。この案内カテーテルは、案内カテーテルの近位端部を所定サイトの組織表面に取り付けるための手段を含む。この案内カテーテルはまた、切除プローブをカテーテルから延出して体腔内で操作できるように形成され、所定サイト内の選択可能な部位においてこれを組織表面に接触させ、前記の部位において、組織を切除する。切除プローブの操作はまた、切除を行おうとするサイトの組織表面の選択可能なトレースに沿う連続切除を可能にする。
【0004】
切除プローブを移送する案内カテーテルの遠位端部は、切除を行おうとする人体のサイトに案内される。カテーテルの遠位端部は、次いで、所定サイトにおいて組織表面に取り付けられる。次いで、切除プローブが操作されて、カテーテルから延出し、前記サイトの所望の部位において組織表面と接触し、その部位で組織の切除を実行する。プローブは、サイトの組織表面の連続切除を実行するように操作される。
【0005】
この発明はまた、この発明の案内カテーテルと切除プローブを備える組織切除デバイスとを含むシステムを提供する。この案内カテーテルと切除デバイスは、切除プローブが、案内カテーテルによって、案内カテーテルの遠位端部に移送されることを可能にするように形成される。この切除デバイスはまた、加熱したり冷却したりする切除エネルギーをプローブに伝える装備(utility)を含むことが好ましい。切除プローブは、切除エネルギーをプローブと接触する組織に伝える。切除プローブによって伝えられる切除エネルギーは、高周波(RF)、マイクロウエーブ、レーザ、超音波、熱、低温エネルギー(cryo energy)等の形態であることができる。よくわかるとおり、この発明は、特定の切除カテーテルに限定されるものではない。プローブは、湾曲したり、閉じたループを規定することができるが、本件発明においては、必須の要件として直線的である。
【0006】
このシステムはまた、切除を行おうとする人体サイトに先ず案内される案内ワイヤを含む。切除プローブを遠位端部に移送する案内カテーテルが、次いで、案内ワイヤに装着され、案内ワイヤに沿ってサイトへと移送される。例えば、案内カテーテルは、心房内の隔壁(intra-atrial septum)を通過して左心房(atrium)に案内される。
【0007】
切除エネルギーをプローブに伝える装備は、プローブに連結されるか、切除エネルギーをプローブに伝えることを可能にする誘導的関係においてプローブと関連する。
【0008】
この発明の別の様相によって、(a)切除プローブをこの発明の案内カテーテルの遠位端部に装着する、(b)案内カテーテルの遠位端部を、組織切除を行おうとする人体のサイトに案内する、(c)切除プローブを案内カテーテルの遠位端部から延出して切除プローブを操作し、切除を行おうとするサイトにおける所望の部位において組織表面に接触させる、(d)切除エネルギーを、所望の部位において有効な組織切除をもたらすのに充分な強さと時間だけ組織に付与すること、を含む医学的手法が提供される。
【0009】
当該技術分野の当業者は、切除エネルギーの強さとその付与時間の長さの両方を決定すべきである。これは、有効な組織切除をもたらすために必要な、強さと時間を決定するのに適切な臨床的試行の枠組みの範囲内において、例えば、組織切除術に関する科学文献、医師の個人的経験をベースとして、または、人間のみならず、多様な動物モデル(例えば、豚)において実行された限られた何組かの実験に依存して、決定されるべきである。
【0010】
伝えられる切除エネルギーは、高周波(RF)、マイクロウエーブ、レーザ、超音波、熱、低温エネルギー(cryo energy)等の形態であることができる。プローブは、金属のような熱伝達材料で作られることが好ましい。エネルギーは、1具体例によれば、公知のようにエネルギー源から直接プローブに伝えられるこができる。例えば、プローブは、例えば、冷却気体のようなエネルギー伝達流体とともに、そのような流体源から供給されるルーメンを備えることができ、そのようなルーメンは、適切な導管装置を介して長い案内カテーテルを通過してプローブに供給される。プローブは、案内カテーテルの長さに沿って延出するワイヤのリード線によって電源に接続された内部電子加熱装置を備えることができる。更に、プローブの加熱は、誘導加熱法によって達成される。熟練者には明らかなとおり、この発明は、切除エネルギーのタイプに限定されるものでもなく、エネルギーがプローブに伝えられる態様に限定されるものでもない。その反対に、使用されているすべてのエネルギー伝達技術、または、その他の態様で当分野に知られているシステムは、この発明のシステムとカテーテルに採用することができる。また、上に説明した切除エネルギー伝達手段が、結論的なものではなく、むしろ1つの例であることも明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の1具体例によれば、付属装置は、切除しようとする組織と向き合い、プローブを収容する開放側を備える1つのトラフを規定する付属装置の本体を含む。前記プローブは、前記付属装置の本体と深く関連しているが、その代わりに、付属装置の本体が、プローブの外側から前記トラフ内部で連続して移動して操作されることが可能なように設計されても差し支えない。後者の場合のプローブの設計例として、付属装置の本体が、カーテルの遠位端部に嵌合され、プローブが、このようにカテーテルに沿って付属装置の本体のトラフに案内される。
【0012】
付属装置の本体は、前記本体を支持するための前記プローブと、前記組織と向き合うプローブの両側に配置される付属部材を含む。1例によれば、前記付属部材は、小フックまたは小刺し針(microprods)である。
【0013】
他の具体例によれば、前記付属部材は、負圧または真空によって組織表面に取り付けられる複数の吸引ダクトまたはカップである。この場合の取り付けは、カップ内に形成される真空によって起こる。カップは、取り付けプロセス中に真空が形成される受動真空カップであってよい。これに代えて、そして、好ましくは、真空が積極的真空であって、各真空カップが、案内カテーテルを通って延出する導管を介して本体の外部に配置された真空源に連結されている。
【0014】
好ましいけれども、それのみという訳ではない発明の実施態様は、心臓組織の切除である。この手法においては、案内ワイヤが、皮膚の切開口を通して静脈、典型的には、大腿部の静脈内に挿入され、先ず、右心房に、そこから心房内の隔壁を通って左心房に案内される。次いで、切除プローブを遠位端部に案内するこの発明の案内カテーテルが、案内ワイヤに装着され、左右どちらかの心房に移動される。案内カテーテルの遠位端部は、辛抱の内側面に取り付けられ、組織が切除される。切除の態様は、典型的には、外科手術上の迷路(Maze)手法に基づいており、肺静脈(pulmonary vein)と多様な切除ラインを周回すること(encircling)、および左右の両心房中の諸部位(points)を完全に含む。このシステムは、心室不整脈の手術にも有効である。切除によって治療することが可能な心臓不整脈の他のタイプは、これらに限られる訳ではないが、心房頻脈(Venticular Tachycardia)(VT)、上部心房頻脈(supra Venticular Tachycardia)(SVT)、心房性動悸(Atrial Flutter)およびパーキンソン氏病(Wolf Parkinson White)(WPW)を含む。右心房用には、案内カテーテルの遠位端部が、大腿部の静脈に挿入されて右心房に案内されることができ、次いで、三尖弁(tricuspid valve)を通って右心室に案内される。左心房内において切除を行うためには、案内カテーテルの遠位端部が上に述べたように左心房に案内され、次いで、僧帽弁(mitral valve)を経て左心房に案内される。カテーテルの遠位端部が、大動脈弁を介して左心房に案内される場合もある。切除はまた、右心房が原発である或る不整脈について右心房内で行われることがある。
【0015】
このように、この発明は、その第1の様相において、切除プローブを身体サイトに案内する遠位端部と近位端部を備える軸を有する案内カテーテルを提供し、下記の(a)、(b)を含む、すなわち、
(a)遠位端部に配置されて切除プローブを受け入れる装着部材、および、
(b)遠位端部を組織表面に取り付ける取り付け部材。
【0016】
この発明は、その第2の様相において、
-この発明の案内カテーテルおよび、
-切除プローブを備える組織切除デバイスであって、案内カテーテルと切除デバイスが、切除プローブを案内カテーテルの遠位端部に装着することを可能にするデバイスを含む医用システムを提供する。
【0017】
この発明は、その第3の様相において、人体組織を切除する方法を提供し、前記方法は下記の(a)〜(d)すなわち、
(a)組織切除プローブをこの発明の案内カテーテルの遠位端部に案内すること、
(b)案内カテーテルの遠位端部を組織切除を行おうとする人体のサイトへ案内すること、
(c)切除プローブを案内カテーテルの遠位端部から延出して、切除プローブを操作して1または複数の所望の部位で、切除を行おうとするサイトの組織表面に接触させること、および、
(d)1または複数の所望の各部位において、有効な組織の切除をもたらす強さと時間で組織に切除エネルギーを付与すること、
を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
発明の詳細な説明
この発明をよりよく理解するための説明を、添付図面を参照しつつ、いくつかの非限定的な特定の具体例を参照して行う。
【0019】
先ず、図7A〜7Fを参照すると、これらの図は、この発明の1具体例による組織切除プローブを人体のサイトに案内するための案内カテーテルを示している。図7Aに見られるように、案内カテーテル700は、近位端部704と遠位端部706を有する細長い可撓性のシャフト702を有する。この遠位端部706は、テーパが付与され、端末開口部708に終わる。側面開口部710は、その遠位端部706近傍のシャフト702の壁内に配置されている。カテーテル700の近位端部704は、ハンドル712と以下に詳細に説明するコントローラ714を有する。
【0020】
図7Bは、長手方向断面における案内カテーテル700を示す。カテーテル700のシャフト702は、外殻部716をを含む。外殻部716の内部には、内側スリーブ718が存在する。この内側スリーブ718は、ハンドル712内の開口部726から、ハンドル712とコントローラ714を通り外殻部716を経て延出し、側面開口部710の近傍にある遠位端部715に終わる。外殻部716と内側スリーブ718の間のスペースに配置された螺旋状バネ720が内側スリーブ718を囲む。
【0021】
内側スリーブ718は、そのルーメン内に切除カテーテルのシャフトを受け入れるように形成されている。図7Cは、切除カテーテル724が、内側スリーブ718内に挿入された後の案内カテーテル700を示している。切除カテーテルは、ハンドル712の端部の開口部726を通って挿入され、内側スリーブ718内をスライドして、切除カテーテル724が、内側スリーブ718の遠位端部に到達する。この部位は上記のとおり、開口部710にきわめて接近した位置である。切除カテーテル724は、当分野に知られた任意のタイプのもので差し支えなく、また、高周波(RF)、低温エネルギー(cryo energy)のような切除エネルギーの任意のものを使用することができる。切除カテーテルは、(図示しない)近位端部において、(やはり図示しない)切除エネルギー源に接続される。切除カテーテルの遠位端部は、以下に説明するように、切除エネルギーを人体組織に案内するためのプローブ728を含む。
【0022】
図7Cに示す形態における案内カテーテル700と切除カテーテル724にあっては、案内カテーテルの遠位端部706が、人体内に挿入され、組織の切除を行おうとする人体のサイトに案内される。例えば、(図示しない)案内ワイヤが、皮膚の切開口を経て人体内に挿入され、次いで、血管網(vasculature)を介して心臓のような人体サイトに案内され、ここで切除が行われる。案内カテーテル700は、次に、案内ワイヤに装着され、遠位端部706が、案内ワイヤ上において切除が実行されるサイトに案内される。これに代えて、案内カテーテル700の遠位端部706が、鼓動する心臓に対する外科手法(beating heart surgical procedure)を行う間に心外膜(epicardial)のサイトに案内されてもよい。
【0023】
図7Dは、切除が行われる人体のサイトに案内された後の案内カテーテル700を示す。このサイトは、例えば、心室(ventricle)のような体腔730である。図7Dに示す装置における案内カテーテル700にあっては、コントローラ714が回転される。このコントローラは、外殻部716の内側面の螺旋状のネジ山736と嵌り合う外側面の螺旋状ネジ山734を備えるシリンダ状延出部732を有する。コントローラ714の時計方向の回転は、近位端部704から眺めたとき、延出部732のシャフト702の遠位端部706に向かう進出を生じる。コントローラ714の目盛りマーク713は、コントローラ714が、その初期位置から回転された総量を示す。延出部732が、シャフト702の内側において、遠方に移動するにつれて、延出部732は、バネ720を圧縮する。このようなバネ720の圧縮は、バネ720のシャフト702内での回転を生じ、バネをシャフト702内で遠くへ移動するので、バネ720の遠位端部は、開口部708を通り抜けて、シャフト720の遠位端部706を越えて延出する。
【0024】
バネ720は、その遠位端部において、鋭い尖端715をなして終わっている。したがって、バネ720が回転を続行するにつれて、開口部708を越えて延出するバネ720の一部が、図7Eに示すように体腔730の壁内で人体組織738内にねじ込まれ、案内カテーテル700の遠位端部706を体腔730の壁に取り付ける。コントローラ714は、コントローラの不要な回転を防止するための(図示しない)ロック機構を備えている。
【0025】
この瞬間に、切除カテーテル724の遠位端部は、側面の開口部710を通過させられる。このことは、ハンドル712の開口部726から延出する切除カテーテル724の露出部分725を杷持して、カテーテルを遠位へスライドさせることによって行われる。螺旋状バネ720の隣接屈曲部間のスペースは、切除カテーテルの直径よりも小さいので、切除カテーテルは、バネ720の隣接屈曲部間を通り抜けることが阻止される。しかしながら、図7Dおよび7Eにおいて矢印740で示すバネ720の1屈曲部は、螺旋状バネ720の他の屈曲部よりも幅が広い。屈曲部740のスペースは、切除カテーテル724の直径よりも大きく、螺旋状バネ720が組織738内にねじ込まれた図7Eに示す案内カテーテル700の形態においては、屈曲部740が、開口部710に配置される。この形態においては、切除カテーテル724の遠位へのスライドが、図7Fに示すように、切除カテーテルの遠位端部の開口部710の通過を生じさせる。
【0026】
図7Fの形態においては、切除カテーテル724の遠位端部が、開口部710を通って延出し、部位742において人体組織と接触する。次いで、切除エネルギーが、切除カテーテルに伝えられて、部位742において組織の切除が行われる。
【0027】
開口部710は、好ましくは、シャフト702の周囲の約180度を占める内側スリーブ718の壁内で1つの弓形を占める。この場合、切除カテーテルは、ハンドル712から延出する切除カテーテルの露出部分を杷持し、切除カテーテルの露出部分を回転することによって、内側スリーブ内において、シャフト702の長手方向軸を中心として回転されることができる。このように、開口部710から延出する切除カテーテルの露出部分は、切除カテーテルが、内側スリーブ718内で回転されるにしたがって、弓形をほぼ180度まで掃過(sweep out)するであろう。切除カテーテルが、開口部710から延出する方向は、したがって、選択することができる。同時にまた、体腔730内の切除カテーテルの遠位端部の位置は、切除カテーテルのシャフト702の長手方向の移動によって変更することができる。更には、切除カテーテルの遠位端部が、体腔730内で移動されるにつれて切除カテーテルに切除エネルギーを付与することは、体腔730の壁において、連続した切除を行うことが可能になる。
【0028】
組織の切除が完了したとき、切除カテーテル724は、近位方向に引っ張られて、切除カテーテル724の遠位端部が内側スリーブ718内に後退し、図7Eに示す形態を回復する。螺旋状バネの遠位端部は、次いで、近位端部からその初期位置を逆に眺めたとき、コントローラを反時計方向に回転することによって組織から緩められ、コントローラの目盛り713によって決定されるように、案内カテーテルを図7Dに示す形態に復帰させる。
【0029】
図7Gは、遠位端部706´を有する案内カテーテル700の代替装置750を示す。装置750においては、遠位端部706´は、テーパが付与されておらず、図7A〜図7Fに示される遠位端部706の装置のような側面開口部710は存在しない。
【0030】
図7Hは、切除を行おうとする人体のサイトに案内された後の遠位端部706´を有する案内カテーテル750を示す。このサイトは、例えば、心室のような体腔730であることができる。図7Hに示す装置の案内カテーテル750にあっては、コントローラ714が回転され、図7A〜図7Fに関して上に説明したように、バネ720を圧縮する。こうしてバネ720を圧縮すると、バネ720が、シャフト720の内部で回転を生じ、シャフト720を介して遠位方向に移動するので、バネ720の遠位端部が遠位の開口部758を通過してシャフト720の遠位端部706´を越えて延出する。この遠位端部706´は、図7Hに示すように、体腔730の壁から一定間隔だけ離間するように維持され、以下に説明するように、切除カテーテル724が開口部758を通り抜けて外に出ることを可能にする。
【0031】
このように、バネ720が回転を続け、開口部758を越えて延出するバネ720の一部が、体腔730の壁内で人体組織738にねじ込まれ、遠位端部706´が、図7Iに示すように、体腔730の壁から分離される。
【0032】
この瞬間に、切除カテーテル724の遠位端部は、開口部758を通り抜ける。これは、ハンドル712内で開口部726から延出する切除カテーテル724の露出部分725を杷持して、切除カテーテル724を遠位方向にスライドさせることによって行われる。螺旋状バネ720の隣接屈曲部の間のスペースは、切除カテーテルの直径よりも小さいので、切除カテーテルは、バネ720の隣接屈曲部の間を通過することが阻止される。しかしながら、図7Gおよび7Hにおいて矢印740によって示されるバネ720の1屈曲部は、螺旋状バネ720の他の屈曲部よりも幅が広い。屈曲部740のスペースは、切除カテーテル724の直径よりも大きく、組織738にねじ込まれた螺旋状バネ720を備える図7Gに示す案内カテーテル700の形態においては、屈曲部740は、開口部758を越えて配置され、体腔730内で露出される。この形態では、切除カテーテル724の遠位方向へのスライドが、図7Iに示すように、切除カテーテルの遠位端部が開口部758を通り抜けさせ、屈曲部740の間を通過させる。
【0033】
図7Iの形態において、切除カテーテル724の遠位端部は、開口部758を通過して延出し、部位752において人体の組織と接する。次いで、切除エネルギーが切除プローブに伝えられ、部位742において組織の切除が起きる。
【0034】
切除カテーテルは、ハンドル712から延出する切除カテーテルの露出部分を杷持し、切除カテーテルの露出部分を回転することによって、内側スリーブ内においてシャフト702の長手方向軸を中心に回転されることができる。このようにして、開口部710から延出する切除カテーテルの露出部分は、切除カテーテルが、内側スリーブ718内において回転されるにしたがって、弓形を約360度に亘って掃過するであろう。切除プローブが、開口部758から延出する方向は、こうして選択することができる。同時にまた、体腔730内の切除カテーテルの遠位端部の配置は、案内カテーテルのシャフト702の長手方向の移動によって変化させることができる。更には、切除カテーテルの遠位端部が、体腔730内で移動されるにしたがって、切除カテーテル724に切除エネルギーを与えることによって体腔730の壁において連続する切除が行われることを可能にする。
【0035】
図8A〜図8Fは、この発明の別の具体例に従って、組織切除プローブを人体のサイトに案内する案内カテーテル800を示す。図8Aに見られるように、案内カテーテル800は、近位端部804と遠位端部806を有する可撓性のシャフト802を備えている。シャフト802は、2つのルーメン803と805を有する。ルーメン803は、その近位端部に開口部807を、その遠位端部に開口部808を有する。ルーメン803は、以下に説明するように、1つの切除カテーテルを受け入れるように形成される。ルーメン805は、その遠位端部に開口部809を、その近位端部に開口部815を有する。ルーメン805は、カテーテル800の遠位端部806を人体のサイトに案内する間はルーメン805内に収納されており、次いで、開口部809を介して延出して、以下に説明するように組織の表面に取り付けられる取り付け部材を備えている。ルーメン805内における取り付け部材の移動は、以下に説明するように、ルーメン805の近位端部804に配置されたコントローラ814によって制御される。
【0036】
図8Bは、長手方向断面における案内カテーテル800を示す。取り付け機構は、尖端812に終わる螺旋状部材810を含む。螺旋状部材810は、螺旋状部材810からルーメン805の長さに沿ってコントローラ814に延出する可撓性ロッド816によって、コントローラ814に取り付けられる。固定リング820に対するコントローラ814の回転は、ロッド816を回転させ、ロッド816の回転が、螺旋状部材810を回転させる。コントローラ814の長手方向の移動は、ロッド816の長手方向の移動は、ロッド816を長手方向に移動させ、ロッド816の長手方向の移動が、螺旋状部材810を長手方向に移動させる。したがって、コントローラ814と、ルーメン805の遠位端部806に向かうルーメン805の遠位端部805の間に間隙部818が存在する図8Bの位置からのコントローラ814の長手方向の移動は、以下に説明するように、螺旋状部材810が、開口部809を通過してルーメン809の遠位端部を越えて延出する原因をなす。
【0037】
ルーメン808は、切除カテーテルのシャフトをそのルーメン内に収納するように形成される。図8Cは、切除カテーテル824が、ルーメン808内に挿入された後の案内カテーテル800を示す。この切除カテーテルは、ルーメン808の遠位端部において、開口部807を経て挿入され、切除カテーテル824の遠位端部が、ルーメン808の遠位端部に配置されるまでルーメン808内をスライドする。切除カテーテル824は、当分野に知られた任意の切除カテーテルのタイプであって差し支えなく、高周波エネルギー(RF)または、低温エネルギー(cryo energy)のような任意のタイプの切除エネルギーを使用することができる。切除カテーテルは、(図示しない)切除エネルギー源に、(図示しない)近位端部において接続される。切除カテーテルの遠位端部は、以下に説明するように、切除エネルギーを人体組織に伝えるためのプローブ828を含む。
【0038】
図8Cに示す形態をなす案内カテーテル800と切除カテーテル824にあっては、案内カテーテルの遠位端部806が、人体内に挿入され、組織の切除が行われる人体サイトに案内される。例えば、(図示しない)案内ワイヤが、皮膚の切開口を介して人体内に挿入され、次いで、血管網を経て心臓のような人体のサイトに案内され、そこで切除が行われる。案内カテーテル800は、案内ワイヤに装着され、その遠位端部が、切除が行われるサイトに案内されて案内ワイヤ面に装着される。これに代えて、案内カテーテル800の遠位端部806が、外科の手順において心外膜(epicardial)のサイトに案内されても差し支えない。
【0039】
図8Dは、切除を行おうとする人体のサイトに案内された後の案内カテーテル800を示す。このサイトは、例えば、心室のような体腔830であることができる。遠位端部906と組織表面833の間に間隙部831が存在する図8Dに示す装置における案内カテーテル800にあっては、コントローラ814は、遠位端部806に向かって長手方向に移動され、螺旋状部材810が、開口部809を通り抜けて、図8Eに示すように、ルーメン805の遠位端部を越えて延出する状態をもたらす。
【0040】
この瞬間に、コントローラ814が、近位端部804から眺めたとき、時計方向に回転される。上記のように、コントローラ814の回転は、螺旋状部材810を回転させる。螺旋状部材810は、その遠位端部が尖端812に終わっている。したがって、コントローラ814が、回転を続けるにしたがって、螺旋状部材810が、図8Fに示すように、体腔830の壁中で人体組織838内にねじ込まれ、案内カテーテル800の遠位端部806が、体腔830の壁に取り付けられる。螺旋状部材810が、体腔830の壁にねじ込まれるにつれて、コントローラ814は、ルーメン805の近位端部に向かって更に引き込まれる。コントローラ814の面における目盛りマーク813(図8A参照)は、コントローラ814が、その初期位置から回転された総量を示す。コントローラ814は、コントローラの不要な回転を阻止する(図示しない)ロック機構を備えている。
【0041】
今や、切除カテーテル824の遠位端部が、ルーメン803の遠位端部において開口部808を通過させられる。これは、ルーメン803の近位端部において開口部807から延出する切除カテーテル824の露出部分を杷持し、切除カテーテルを、図8Gに示すように、遠位方向にスライドさせることによって行われる。
【0042】
図8Gに示す形態においては、切除カテーテル824の遠位端部は、開口部808を通って延出し、部位842において人体組織と接触する。切除エネルギーが、次いで、切除カテーテルに伝えられ、部位842において組織の切除が行われる。
【0043】
切除カテーテル824は、ルーメン803から延出する切除カテーテルの露出部分825を杷持し、切除カテーテルの露出部分825を回転することによって、ルーメン803の長手方向軸を中心としてルーメン803内で回転することができる。こうして、開口部808から延出する切除カテーテルの露出部分は、切除カテーテルがルーメン803内で回転されるにしたがって、弓形を360度まで掃過する。切除プローブが、開口部808から延出する方向は、選択することができる。切除カテーテルの遠位端部が、体腔830内において移動されるにしたがって、切除プローブ828に切除エネルギーを付与することは、体腔830の壁面で連続切除が行われることを可能にする。
【0044】
組織の切除が完了すると、切除カテーテル824は、近位方向に引っ張られて切除カテーテル824の遠位端部をルーメン803内に収納して図8Fに示す形態を回復する。螺旋状部材810は、次に、目盛り813によって決定されるその初期位置を、近位端部からふり返って眺めたとき、コントローラを反時計方向に回転することによって、組織838から緩められ、案内カテーテルが、図8Dに示す形態にもたらされる。案内カテーテル800は、次いで、人体から取り外される。
【0045】
今度は、カテーテル50の一方の端部の長手方向断面図である図2を参照する。カテーテル50の端部には、隔壁(septum)54とリム56の間に規定された間隙部52が形成されている。間隙部52は、(図示しない)真空源に至る吸引ダクトに向かって開放されている。間隙部52内に真空を形成することは、カテーテル50を心臓の筋肉組織のような組織部60に強固に取り付けることを可能にする。カテーテル50の側部壁は、開口部62を有し、(カテーテルを矢印68の長手方向に押して、組織部60との接触をもたらすために)カテーテル66のプローブ64の引き出しを可能にする。
【0046】
今度は、切除カテーテル26の切除プローブ24を組織に取り付けるための取り付け本体22を有する案内カテーテル20の端部部分を示す図1A、1Bを参照する。取り付け本体22は、必然的にカテーテル20の長手方向軸に対し直角に配向されており(この直角配向は、1例に過ぎないことを理解すべきであり、角度は直角以外の角度でもよい)、そして、切除プローブ24を収容するトラフ状の凹部28を備える。その底面には、内側キャビティ32を介して真空源36に至る吸引ダクト34と結合する複数の開口部30が形成されている。取り付け本体が、組織に強固に取り付けられるのは、まさにこの真空装置によってであり、切除カテーテル26の切除プローブ24は、それによって、切除対象である組織部と向き合って接触する。切除カテーテルは、切除エネルギーを切除プローブに伝えるためのユニット40と結合される。切除エネルギーは、例えば、cryoタイプの切除のための冷却液等であることができる。
【0047】
他の具体例の説明において、図2の具体例におけるものと同様な部材は、100だけ変更された類似の番号が付与される。すなわち、図3A、3Bには100台の番号、図4A、4Bには、200番台の番号、図5A、5Bには、300番台の番号、図6A、6Bには、400番台の番号が付与される(例えば、図3A、3Bの部材150、164、図4A、4Bの部材250、264、はそれぞれ、機能的に図2の部材50、64と同じである等)。読者は機能の説明に関しては、図2を参照すべきである。
【0048】
図3は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。図3の案内カテーテルの遠位端部の具体例における取り付け機構は、矢印172によって示されるように回転されるとき、組織内へねじ込まれる螺旋状取り付け部材170を含み、それによって、カテーテル150を図3Bに示すように、組織160に取り付ける。切除プローブ164は、次いで、図2のものと類似の態様で組織160に取り付けられる。
【0049】
図4は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。図4の具体例の案内カテーテルは、遠位端部中に圧縮状態で保持されるフック274を含む取り付け機構を含み、一旦レリースされると、部材260において遠位の方向に押されることによって、組織内に挿入されて、図4Bに見られるように、カテーテルを組織260と向き合って強固に保持する。
【0050】
図5は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。図5の具体例の案内カテーテルは、図2の具体例のものと類似の吸引型取り付け部材に加えて、ワイヤ384によって引っ張られることによってピボット382を中心として回転することができるレリース可能なスリーブ部材380を含む。ワイヤ384が一旦引っ張られると、部材384が回転して、切除カテーテル366のプローブ364をトラフ状の凹部386内に収納することができ、プローブ364を組織360に強固に保持することができる。
【0051】
図6は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。案内カテーテルの遠位端部は、シリコンゴムのような可撓性材料で製造され、図6Aに見られる形態では、遠位端部を組織切除を行おうとする人体サイトに案内するために、カテーテルの端部と一緒に圧縮状態を維持する吸引カップ490を含む取り付け機構を含む。遠位端部を人体のサイトに案内した後、吸引カップは遠位方向に押圧され、図6Bに見られる配置位置に向かって開放され、完全に作用可能な吸引カップを生じる。この吸引カップは、(図示しない)真空源に結合された吸引ダクト458に結合されている。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1A】組織表面に取り付けるための吸引取り付け部材を備えるこの発明の1具体例の案内カテーテルの遠位端部の底部の斜視図。
【図1B】切除プローブを収容するための図1Aの案内カテーテルの長手方向断面図。
【図2】吸引取り付け機構を有するこの発明の別の具体例の案内カテーテルを示す図であって、切除プローブが、組織表面と接触している状態で図示されている。
【図3A】組織とネジ形に係合するための螺旋状取り付け部材を備える切除プローブを収容する案内カテーテルを示す図。
【図3B】組織内に係合された螺旋状取り付け部材と組織と接触している切除プローブを備える図3Aのカテーテルを示す図。
【図4A】カテーテル内部で曲げられ、一旦レリースされると組織内に挿入されて、カテーテルの遠位端部で組織に取り付けられるフックを含む発明の別の具体例における取り付け機構を有する案内カテーテルを示す図。
【図4B】レリースされた後、組織内に挿入されたフックを示し、プローブは組織と向き合って接している。
【図5A】切除プローブを収容し、これを組織に強固に保持することができる移動可能なトラフ状部材と結合される吸引取り付け装置を含む取り付け機構を有するこの発明の案内カテーテルを示す。
【図5B】移動されたトラフ状部材で組織に取り付けられ、切除カテーテルを組織に強固に保持する図5Aの案内カテーテルを示す図。
【図6A】折り畳まれた状態で保持され、遠位端部からレリースされることができる吸引型カップを含む吸引型取り付け機構を有する別の具体例による案内カテーテルを示す図。
【図6B】完全に開放されて組織に強固に取り付けられた吸引カップを有する組織に取り付けられた図5Aのカテーテルを示す図。
【図7A】この発明の1具体例による切除デバイス用の案内カテーテル。
【図7B】図7Aと同趣旨の図。
【図7C】図7Aと同趣旨の図。
【図7D】図7Aと同趣旨の図。
【図7E】図7Aと同趣旨の図。
【図7F】図7Aと同趣旨の図。
【図7G】図7Aと同趣旨の図。
【図7H】図7Aと同趣旨の図。
【図7I】図7Aと同趣旨の図。
【図7J】図7Aと同趣旨の図。
【図8A】別の具体例による切除デバイス用の案内カテーテルを示す。
【図8B】図8Aと同趣旨の図。
【図8C】図8Aと同趣旨の図。
【図8D】図8Aと同趣旨の図。
【図8E】図8Aと同趣旨の図。
【図8F】図8Aと同趣旨の図。
【図8G】図8Aと同趣旨の図。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、一般に医療デバイスの分野に属する。より特定すれば、この発明は、対象を身体サイトに案内する案内カテーテル(delivery catheter)に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
医学上の難治の心臓不整脈(refractory cardiac arrhythmia)は、カテーテル切除術を用いて治療される。しかしながら、組織表面(ここでは、「連続切除」"linear ablation”として参照される)に亘る連続トレース(trace)に沿って心臓の組織を切除することは、この手法によっては達成が困難である。心臓組織における連続切除は、最もありふれた心房性の(atrial fibrillation)繊維性れん縮のような不整脈の治療用に受け入れられた手法である。この手法においては、処置の成功には1本以上の組織切除線が通常必要とされる。しかしながら、カテーテル切除術において連続した切除ラインを発生させることは達成困難である。したがって、切除は、切除カテーテルを利用する一般に好ましい経皮性カテーテルによる切除術を利用するよりは、処置される個体が開胸されて、心臓組織が露出する直視下の心臓手術の手法において行われる。心臓組織が露出する直視下の心臓手術の手法は、より外傷性であり、完全に侵襲的ではあるが、それでもやはり標準的な切除手法である。時として、切除は、肺静脈(pulmonary vein)に面する心臓部で行われる必要がある。開胸中、心臓外科医によってこの領域を直接視認することができないことはこの直視下の心臓手術を複雑にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の概要
この発明は、第1の様相において、切除プローブを体内のサイトに案内するための案内カテーテルを提供し、このサイトにおいて組織の切除を行う。案内カテーテルは、1つの切除プローブをカテーテルの遠位端部の近傍に移送するように形成される。この案内カテーテルは、案内カテーテルの近位端部を所定サイトの組織表面に取り付けるための手段を含む。この案内カテーテルはまた、切除プローブをカテーテルから延出して体腔内で操作できるように形成され、所定サイト内の選択可能な部位においてこれを組織表面に接触させ、前記の部位において、組織を切除する。切除プローブの操作はまた、切除を行おうとするサイトの組織表面の選択可能なトレースに沿う連続切除を可能にする。
【0004】
切除プローブを移送する案内カテーテルの遠位端部は、切除を行おうとする人体のサイトに案内される。カテーテルの遠位端部は、次いで、所定サイトにおいて組織表面に取り付けられる。次いで、切除プローブが操作されて、カテーテルから延出し、前記サイトの所望の部位において組織表面と接触し、その部位で組織の切除を実行する。プローブは、サイトの組織表面の連続切除を実行するように操作される。
【0005】
この発明はまた、この発明の案内カテーテルと切除プローブを備える組織切除デバイスとを含むシステムを提供する。この案内カテーテルと切除デバイスは、切除プローブが、案内カテーテルによって、案内カテーテルの遠位端部に移送されることを可能にするように形成される。この切除デバイスはまた、加熱したり冷却したりする切除エネルギーをプローブに伝える装備(utility)を含むことが好ましい。切除プローブは、切除エネルギーをプローブと接触する組織に伝える。切除プローブによって伝えられる切除エネルギーは、高周波(RF)、マイクロウエーブ、レーザ、超音波、熱、低温エネルギー(cryo energy)等の形態であることができる。よくわかるとおり、この発明は、特定の切除カテーテルに限定されるものではない。プローブは、湾曲したり、閉じたループを規定することができるが、本件発明においては、必須の要件として直線的である。
【0006】
このシステムはまた、切除を行おうとする人体サイトに先ず案内される案内ワイヤを含む。切除プローブを遠位端部に移送する案内カテーテルが、次いで、案内ワイヤに装着され、案内ワイヤに沿ってサイトへと移送される。例えば、案内カテーテルは、心房内の隔壁(intra-atrial septum)を通過して左心房(atrium)に案内される。
【0007】
切除エネルギーをプローブに伝える装備は、プローブに連結されるか、切除エネルギーをプローブに伝えることを可能にする誘導的関係においてプローブと関連する。
【0008】
この発明の別の様相によって、(a)切除プローブをこの発明の案内カテーテルの遠位端部に装着する、(b)案内カテーテルの遠位端部を、組織切除を行おうとする人体のサイトに案内する、(c)切除プローブを案内カテーテルの遠位端部から延出して切除プローブを操作し、切除を行おうとするサイトにおける所望の部位において組織表面に接触させる、(d)切除エネルギーを、所望の部位において有効な組織切除をもたらすのに充分な強さと時間だけ組織に付与すること、を含む医学的手法が提供される。
【0009】
当該技術分野の当業者は、切除エネルギーの強さとその付与時間の長さの両方を決定すべきである。これは、有効な組織切除をもたらすために必要な、強さと時間を決定するのに適切な臨床的試行の枠組みの範囲内において、例えば、組織切除術に関する科学文献、医師の個人的経験をベースとして、または、人間のみならず、多様な動物モデル(例えば、豚)において実行された限られた何組かの実験に依存して、決定されるべきである。
【0010】
伝えられる切除エネルギーは、高周波(RF)、マイクロウエーブ、レーザ、超音波、熱、低温エネルギー(cryo energy)等の形態であることができる。プローブは、金属のような熱伝達材料で作られることが好ましい。エネルギーは、1具体例によれば、公知のようにエネルギー源から直接プローブに伝えられるこができる。例えば、プローブは、例えば、冷却気体のようなエネルギー伝達流体とともに、そのような流体源から供給されるルーメンを備えることができ、そのようなルーメンは、適切な導管装置を介して長い案内カテーテルを通過してプローブに供給される。プローブは、案内カテーテルの長さに沿って延出するワイヤのリード線によって電源に接続された内部電子加熱装置を備えることができる。更に、プローブの加熱は、誘導加熱法によって達成される。熟練者には明らかなとおり、この発明は、切除エネルギーのタイプに限定されるものでもなく、エネルギーがプローブに伝えられる態様に限定されるものでもない。その反対に、使用されているすべてのエネルギー伝達技術、または、その他の態様で当分野に知られているシステムは、この発明のシステムとカテーテルに採用することができる。また、上に説明した切除エネルギー伝達手段が、結論的なものではなく、むしろ1つの例であることも明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の1具体例によれば、付属装置は、切除しようとする組織と向き合い、プローブを収容する開放側を備える1つのトラフを規定する付属装置の本体を含む。前記プローブは、前記付属装置の本体と深く関連しているが、その代わりに、付属装置の本体が、プローブの外側から前記トラフ内部で連続して移動して操作されることが可能なように設計されても差し支えない。後者の場合のプローブの設計例として、付属装置の本体が、カーテルの遠位端部に嵌合され、プローブが、このようにカテーテルに沿って付属装置の本体のトラフに案内される。
【0012】
付属装置の本体は、前記本体を支持するための前記プローブと、前記組織と向き合うプローブの両側に配置される付属部材を含む。1例によれば、前記付属部材は、小フックまたは小刺し針(microprods)である。
【0013】
他の具体例によれば、前記付属部材は、負圧または真空によって組織表面に取り付けられる複数の吸引ダクトまたはカップである。この場合の取り付けは、カップ内に形成される真空によって起こる。カップは、取り付けプロセス中に真空が形成される受動真空カップであってよい。これに代えて、そして、好ましくは、真空が積極的真空であって、各真空カップが、案内カテーテルを通って延出する導管を介して本体の外部に配置された真空源に連結されている。
【0014】
好ましいけれども、それのみという訳ではない発明の実施態様は、心臓組織の切除である。この手法においては、案内ワイヤが、皮膚の切開口を通して静脈、典型的には、大腿部の静脈内に挿入され、先ず、右心房に、そこから心房内の隔壁を通って左心房に案内される。次いで、切除プローブを遠位端部に案内するこの発明の案内カテーテルが、案内ワイヤに装着され、左右どちらかの心房に移動される。案内カテーテルの遠位端部は、辛抱の内側面に取り付けられ、組織が切除される。切除の態様は、典型的には、外科手術上の迷路(Maze)手法に基づいており、肺静脈(pulmonary vein)と多様な切除ラインを周回すること(encircling)、および左右の両心房中の諸部位(points)を完全に含む。このシステムは、心室不整脈の手術にも有効である。切除によって治療することが可能な心臓不整脈の他のタイプは、これらに限られる訳ではないが、心房頻脈(Venticular Tachycardia)(VT)、上部心房頻脈(supra Venticular Tachycardia)(SVT)、心房性動悸(Atrial Flutter)およびパーキンソン氏病(Wolf Parkinson White)(WPW)を含む。右心房用には、案内カテーテルの遠位端部が、大腿部の静脈に挿入されて右心房に案内されることができ、次いで、三尖弁(tricuspid valve)を通って右心室に案内される。左心房内において切除を行うためには、案内カテーテルの遠位端部が上に述べたように左心房に案内され、次いで、僧帽弁(mitral valve)を経て左心房に案内される。カテーテルの遠位端部が、大動脈弁を介して左心房に案内される場合もある。切除はまた、右心房が原発である或る不整脈について右心房内で行われることがある。
【0015】
このように、この発明は、その第1の様相において、切除プローブを身体サイトに案内する遠位端部と近位端部を備える軸を有する案内カテーテルを提供し、下記の(a)、(b)を含む、すなわち、
(a)遠位端部に配置されて切除プローブを受け入れる装着部材、および、
(b)遠位端部を組織表面に取り付ける取り付け部材。
【0016】
この発明は、その第2の様相において、
-この発明の案内カテーテルおよび、
-切除プローブを備える組織切除デバイスであって、案内カテーテルと切除デバイスが、切除プローブを案内カテーテルの遠位端部に装着することを可能にするデバイスを含む医用システムを提供する。
【0017】
この発明は、その第3の様相において、人体組織を切除する方法を提供し、前記方法は下記の(a)〜(d)すなわち、
(a)組織切除プローブをこの発明の案内カテーテルの遠位端部に案内すること、
(b)案内カテーテルの遠位端部を組織切除を行おうとする人体のサイトへ案内すること、
(c)切除プローブを案内カテーテルの遠位端部から延出して、切除プローブを操作して1または複数の所望の部位で、切除を行おうとするサイトの組織表面に接触させること、および、
(d)1または複数の所望の各部位において、有効な組織の切除をもたらす強さと時間で組織に切除エネルギーを付与すること、
を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
発明の詳細な説明
この発明をよりよく理解するための説明を、添付図面を参照しつつ、いくつかの非限定的な特定の具体例を参照して行う。
【0019】
先ず、図7A〜7Fを参照すると、これらの図は、この発明の1具体例による組織切除プローブを人体のサイトに案内するための案内カテーテルを示している。図7Aに見られるように、案内カテーテル700は、近位端部704と遠位端部706を有する細長い可撓性のシャフト702を有する。この遠位端部706は、テーパが付与され、端末開口部708に終わる。側面開口部710は、その遠位端部706近傍のシャフト702の壁内に配置されている。カテーテル700の近位端部704は、ハンドル712と以下に詳細に説明するコントローラ714を有する。
【0020】
図7Bは、長手方向断面における案内カテーテル700を示す。カテーテル700のシャフト702は、外殻部716をを含む。外殻部716の内部には、内側スリーブ718が存在する。この内側スリーブ718は、ハンドル712内の開口部726から、ハンドル712とコントローラ714を通り外殻部716を経て延出し、側面開口部710の近傍にある遠位端部715に終わる。外殻部716と内側スリーブ718の間のスペースに配置された螺旋状バネ720が内側スリーブ718を囲む。
【0021】
内側スリーブ718は、そのルーメン内に切除カテーテルのシャフトを受け入れるように形成されている。図7Cは、切除カテーテル724が、内側スリーブ718内に挿入された後の案内カテーテル700を示している。切除カテーテルは、ハンドル712の端部の開口部726を通って挿入され、内側スリーブ718内をスライドして、切除カテーテル724が、内側スリーブ718の遠位端部に到達する。この部位は上記のとおり、開口部710にきわめて接近した位置である。切除カテーテル724は、当分野に知られた任意のタイプのもので差し支えなく、また、高周波(RF)、低温エネルギー(cryo energy)のような切除エネルギーの任意のものを使用することができる。切除カテーテルは、(図示しない)近位端部において、(やはり図示しない)切除エネルギー源に接続される。切除カテーテルの遠位端部は、以下に説明するように、切除エネルギーを人体組織に案内するためのプローブ728を含む。
【0022】
図7Cに示す形態における案内カテーテル700と切除カテーテル724にあっては、案内カテーテルの遠位端部706が、人体内に挿入され、組織の切除を行おうとする人体のサイトに案内される。例えば、(図示しない)案内ワイヤが、皮膚の切開口を経て人体内に挿入され、次いで、血管網(vasculature)を介して心臓のような人体サイトに案内され、ここで切除が行われる。案内カテーテル700は、次に、案内ワイヤに装着され、遠位端部706が、案内ワイヤ上において切除が実行されるサイトに案内される。これに代えて、案内カテーテル700の遠位端部706が、鼓動する心臓に対する外科手法(beating heart surgical procedure)を行う間に心外膜(epicardial)のサイトに案内されてもよい。
【0023】
図7Dは、切除が行われる人体のサイトに案内された後の案内カテーテル700を示す。このサイトは、例えば、心室(ventricle)のような体腔730である。図7Dに示す装置における案内カテーテル700にあっては、コントローラ714が回転される。このコントローラは、外殻部716の内側面の螺旋状のネジ山736と嵌り合う外側面の螺旋状ネジ山734を備えるシリンダ状延出部732を有する。コントローラ714の時計方向の回転は、近位端部704から眺めたとき、延出部732のシャフト702の遠位端部706に向かう進出を生じる。コントローラ714の目盛りマーク713は、コントローラ714が、その初期位置から回転された総量を示す。延出部732が、シャフト702の内側において、遠方に移動するにつれて、延出部732は、バネ720を圧縮する。このようなバネ720の圧縮は、バネ720のシャフト702内での回転を生じ、バネをシャフト702内で遠くへ移動するので、バネ720の遠位端部は、開口部708を通り抜けて、シャフト720の遠位端部706を越えて延出する。
【0024】
バネ720は、その遠位端部において、鋭い尖端715をなして終わっている。したがって、バネ720が回転を続行するにつれて、開口部708を越えて延出するバネ720の一部が、図7Eに示すように体腔730の壁内で人体組織738内にねじ込まれ、案内カテーテル700の遠位端部706を体腔730の壁に取り付ける。コントローラ714は、コントローラの不要な回転を防止するための(図示しない)ロック機構を備えている。
【0025】
この瞬間に、切除カテーテル724の遠位端部は、側面の開口部710を通過させられる。このことは、ハンドル712の開口部726から延出する切除カテーテル724の露出部分725を杷持して、カテーテルを遠位へスライドさせることによって行われる。螺旋状バネ720の隣接屈曲部間のスペースは、切除カテーテルの直径よりも小さいので、切除カテーテルは、バネ720の隣接屈曲部間を通り抜けることが阻止される。しかしながら、図7Dおよび7Eにおいて矢印740で示すバネ720の1屈曲部は、螺旋状バネ720の他の屈曲部よりも幅が広い。屈曲部740のスペースは、切除カテーテル724の直径よりも大きく、螺旋状バネ720が組織738内にねじ込まれた図7Eに示す案内カテーテル700の形態においては、屈曲部740が、開口部710に配置される。この形態においては、切除カテーテル724の遠位へのスライドが、図7Fに示すように、切除カテーテルの遠位端部の開口部710の通過を生じさせる。
【0026】
図7Fの形態においては、切除カテーテル724の遠位端部が、開口部710を通って延出し、部位742において人体組織と接触する。次いで、切除エネルギーが、切除カテーテルに伝えられて、部位742において組織の切除が行われる。
【0027】
開口部710は、好ましくは、シャフト702の周囲の約180度を占める内側スリーブ718の壁内で1つの弓形を占める。この場合、切除カテーテルは、ハンドル712から延出する切除カテーテルの露出部分を杷持し、切除カテーテルの露出部分を回転することによって、内側スリーブ内において、シャフト702の長手方向軸を中心として回転されることができる。このように、開口部710から延出する切除カテーテルの露出部分は、切除カテーテルが、内側スリーブ718内で回転されるにしたがって、弓形をほぼ180度まで掃過(sweep out)するであろう。切除カテーテルが、開口部710から延出する方向は、したがって、選択することができる。同時にまた、体腔730内の切除カテーテルの遠位端部の位置は、切除カテーテルのシャフト702の長手方向の移動によって変更することができる。更には、切除カテーテルの遠位端部が、体腔730内で移動されるにつれて切除カテーテルに切除エネルギーを付与することは、体腔730の壁において、連続した切除を行うことが可能になる。
【0028】
組織の切除が完了したとき、切除カテーテル724は、近位方向に引っ張られて、切除カテーテル724の遠位端部が内側スリーブ718内に後退し、図7Eに示す形態を回復する。螺旋状バネの遠位端部は、次いで、近位端部からその初期位置を逆に眺めたとき、コントローラを反時計方向に回転することによって組織から緩められ、コントローラの目盛り713によって決定されるように、案内カテーテルを図7Dに示す形態に復帰させる。
【0029】
図7Gは、遠位端部706´を有する案内カテーテル700の代替装置750を示す。装置750においては、遠位端部706´は、テーパが付与されておらず、図7A〜図7Fに示される遠位端部706の装置のような側面開口部710は存在しない。
【0030】
図7Hは、切除を行おうとする人体のサイトに案内された後の遠位端部706´を有する案内カテーテル750を示す。このサイトは、例えば、心室のような体腔730であることができる。図7Hに示す装置の案内カテーテル750にあっては、コントローラ714が回転され、図7A〜図7Fに関して上に説明したように、バネ720を圧縮する。こうしてバネ720を圧縮すると、バネ720が、シャフト720の内部で回転を生じ、シャフト720を介して遠位方向に移動するので、バネ720の遠位端部が遠位の開口部758を通過してシャフト720の遠位端部706´を越えて延出する。この遠位端部706´は、図7Hに示すように、体腔730の壁から一定間隔だけ離間するように維持され、以下に説明するように、切除カテーテル724が開口部758を通り抜けて外に出ることを可能にする。
【0031】
このように、バネ720が回転を続け、開口部758を越えて延出するバネ720の一部が、体腔730の壁内で人体組織738にねじ込まれ、遠位端部706´が、図7Iに示すように、体腔730の壁から分離される。
【0032】
この瞬間に、切除カテーテル724の遠位端部は、開口部758を通り抜ける。これは、ハンドル712内で開口部726から延出する切除カテーテル724の露出部分725を杷持して、切除カテーテル724を遠位方向にスライドさせることによって行われる。螺旋状バネ720の隣接屈曲部の間のスペースは、切除カテーテルの直径よりも小さいので、切除カテーテルは、バネ720の隣接屈曲部の間を通過することが阻止される。しかしながら、図7Gおよび7Hにおいて矢印740によって示されるバネ720の1屈曲部は、螺旋状バネ720の他の屈曲部よりも幅が広い。屈曲部740のスペースは、切除カテーテル724の直径よりも大きく、組織738にねじ込まれた螺旋状バネ720を備える図7Gに示す案内カテーテル700の形態においては、屈曲部740は、開口部758を越えて配置され、体腔730内で露出される。この形態では、切除カテーテル724の遠位方向へのスライドが、図7Iに示すように、切除カテーテルの遠位端部が開口部758を通り抜けさせ、屈曲部740の間を通過させる。
【0033】
図7Iの形態において、切除カテーテル724の遠位端部は、開口部758を通過して延出し、部位752において人体の組織と接する。次いで、切除エネルギーが切除プローブに伝えられ、部位742において組織の切除が起きる。
【0034】
切除カテーテルは、ハンドル712から延出する切除カテーテルの露出部分を杷持し、切除カテーテルの露出部分を回転することによって、内側スリーブ内においてシャフト702の長手方向軸を中心に回転されることができる。このようにして、開口部710から延出する切除カテーテルの露出部分は、切除カテーテルが、内側スリーブ718内において回転されるにしたがって、弓形を約360度に亘って掃過するであろう。切除プローブが、開口部758から延出する方向は、こうして選択することができる。同時にまた、体腔730内の切除カテーテルの遠位端部の配置は、案内カテーテルのシャフト702の長手方向の移動によって変化させることができる。更には、切除カテーテルの遠位端部が、体腔730内で移動されるにしたがって、切除カテーテル724に切除エネルギーを与えることによって体腔730の壁において連続する切除が行われることを可能にする。
【0035】
図8A〜図8Fは、この発明の別の具体例に従って、組織切除プローブを人体のサイトに案内する案内カテーテル800を示す。図8Aに見られるように、案内カテーテル800は、近位端部804と遠位端部806を有する可撓性のシャフト802を備えている。シャフト802は、2つのルーメン803と805を有する。ルーメン803は、その近位端部に開口部807を、その遠位端部に開口部808を有する。ルーメン803は、以下に説明するように、1つの切除カテーテルを受け入れるように形成される。ルーメン805は、その遠位端部に開口部809を、その近位端部に開口部815を有する。ルーメン805は、カテーテル800の遠位端部806を人体のサイトに案内する間はルーメン805内に収納されており、次いで、開口部809を介して延出して、以下に説明するように組織の表面に取り付けられる取り付け部材を備えている。ルーメン805内における取り付け部材の移動は、以下に説明するように、ルーメン805の近位端部804に配置されたコントローラ814によって制御される。
【0036】
図8Bは、長手方向断面における案内カテーテル800を示す。取り付け機構は、尖端812に終わる螺旋状部材810を含む。螺旋状部材810は、螺旋状部材810からルーメン805の長さに沿ってコントローラ814に延出する可撓性ロッド816によって、コントローラ814に取り付けられる。固定リング820に対するコントローラ814の回転は、ロッド816を回転させ、ロッド816の回転が、螺旋状部材810を回転させる。コントローラ814の長手方向の移動は、ロッド816の長手方向の移動は、ロッド816を長手方向に移動させ、ロッド816の長手方向の移動が、螺旋状部材810を長手方向に移動させる。したがって、コントローラ814と、ルーメン805の遠位端部806に向かうルーメン805の遠位端部805の間に間隙部818が存在する図8Bの位置からのコントローラ814の長手方向の移動は、以下に説明するように、螺旋状部材810が、開口部809を通過してルーメン809の遠位端部を越えて延出する原因をなす。
【0037】
ルーメン808は、切除カテーテルのシャフトをそのルーメン内に収納するように形成される。図8Cは、切除カテーテル824が、ルーメン808内に挿入された後の案内カテーテル800を示す。この切除カテーテルは、ルーメン808の遠位端部において、開口部807を経て挿入され、切除カテーテル824の遠位端部が、ルーメン808の遠位端部に配置されるまでルーメン808内をスライドする。切除カテーテル824は、当分野に知られた任意の切除カテーテルのタイプであって差し支えなく、高周波エネルギー(RF)または、低温エネルギー(cryo energy)のような任意のタイプの切除エネルギーを使用することができる。切除カテーテルは、(図示しない)切除エネルギー源に、(図示しない)近位端部において接続される。切除カテーテルの遠位端部は、以下に説明するように、切除エネルギーを人体組織に伝えるためのプローブ828を含む。
【0038】
図8Cに示す形態をなす案内カテーテル800と切除カテーテル824にあっては、案内カテーテルの遠位端部806が、人体内に挿入され、組織の切除が行われる人体サイトに案内される。例えば、(図示しない)案内ワイヤが、皮膚の切開口を介して人体内に挿入され、次いで、血管網を経て心臓のような人体のサイトに案内され、そこで切除が行われる。案内カテーテル800は、案内ワイヤに装着され、その遠位端部が、切除が行われるサイトに案内されて案内ワイヤ面に装着される。これに代えて、案内カテーテル800の遠位端部806が、外科の手順において心外膜(epicardial)のサイトに案内されても差し支えない。
【0039】
図8Dは、切除を行おうとする人体のサイトに案内された後の案内カテーテル800を示す。このサイトは、例えば、心室のような体腔830であることができる。遠位端部906と組織表面833の間に間隙部831が存在する図8Dに示す装置における案内カテーテル800にあっては、コントローラ814は、遠位端部806に向かって長手方向に移動され、螺旋状部材810が、開口部809を通り抜けて、図8Eに示すように、ルーメン805の遠位端部を越えて延出する状態をもたらす。
【0040】
この瞬間に、コントローラ814が、近位端部804から眺めたとき、時計方向に回転される。上記のように、コントローラ814の回転は、螺旋状部材810を回転させる。螺旋状部材810は、その遠位端部が尖端812に終わっている。したがって、コントローラ814が、回転を続けるにしたがって、螺旋状部材810が、図8Fに示すように、体腔830の壁中で人体組織838内にねじ込まれ、案内カテーテル800の遠位端部806が、体腔830の壁に取り付けられる。螺旋状部材810が、体腔830の壁にねじ込まれるにつれて、コントローラ814は、ルーメン805の近位端部に向かって更に引き込まれる。コントローラ814の面における目盛りマーク813(図8A参照)は、コントローラ814が、その初期位置から回転された総量を示す。コントローラ814は、コントローラの不要な回転を阻止する(図示しない)ロック機構を備えている。
【0041】
今や、切除カテーテル824の遠位端部が、ルーメン803の遠位端部において開口部808を通過させられる。これは、ルーメン803の近位端部において開口部807から延出する切除カテーテル824の露出部分を杷持し、切除カテーテルを、図8Gに示すように、遠位方向にスライドさせることによって行われる。
【0042】
図8Gに示す形態においては、切除カテーテル824の遠位端部は、開口部808を通って延出し、部位842において人体組織と接触する。切除エネルギーが、次いで、切除カテーテルに伝えられ、部位842において組織の切除が行われる。
【0043】
切除カテーテル824は、ルーメン803から延出する切除カテーテルの露出部分825を杷持し、切除カテーテルの露出部分825を回転することによって、ルーメン803の長手方向軸を中心としてルーメン803内で回転することができる。こうして、開口部808から延出する切除カテーテルの露出部分は、切除カテーテルがルーメン803内で回転されるにしたがって、弓形を360度まで掃過する。切除プローブが、開口部808から延出する方向は、選択することができる。切除カテーテルの遠位端部が、体腔830内において移動されるにしたがって、切除プローブ828に切除エネルギーを付与することは、体腔830の壁面で連続切除が行われることを可能にする。
【0044】
組織の切除が完了すると、切除カテーテル824は、近位方向に引っ張られて切除カテーテル824の遠位端部をルーメン803内に収納して図8Fに示す形態を回復する。螺旋状部材810は、次に、目盛り813によって決定されるその初期位置を、近位端部からふり返って眺めたとき、コントローラを反時計方向に回転することによって、組織838から緩められ、案内カテーテルが、図8Dに示す形態にもたらされる。案内カテーテル800は、次いで、人体から取り外される。
【0045】
今度は、カテーテル50の一方の端部の長手方向断面図である図2を参照する。カテーテル50の端部には、隔壁(septum)54とリム56の間に規定された間隙部52が形成されている。間隙部52は、(図示しない)真空源に至る吸引ダクトに向かって開放されている。間隙部52内に真空を形成することは、カテーテル50を心臓の筋肉組織のような組織部60に強固に取り付けることを可能にする。カテーテル50の側部壁は、開口部62を有し、(カテーテルを矢印68の長手方向に押して、組織部60との接触をもたらすために)カテーテル66のプローブ64の引き出しを可能にする。
【0046】
今度は、切除カテーテル26の切除プローブ24を組織に取り付けるための取り付け本体22を有する案内カテーテル20の端部部分を示す図1A、1Bを参照する。取り付け本体22は、必然的にカテーテル20の長手方向軸に対し直角に配向されており(この直角配向は、1例に過ぎないことを理解すべきであり、角度は直角以外の角度でもよい)、そして、切除プローブ24を収容するトラフ状の凹部28を備える。その底面には、内側キャビティ32を介して真空源36に至る吸引ダクト34と結合する複数の開口部30が形成されている。取り付け本体が、組織に強固に取り付けられるのは、まさにこの真空装置によってであり、切除カテーテル26の切除プローブ24は、それによって、切除対象である組織部と向き合って接触する。切除カテーテルは、切除エネルギーを切除プローブに伝えるためのユニット40と結合される。切除エネルギーは、例えば、cryoタイプの切除のための冷却液等であることができる。
【0047】
他の具体例の説明において、図2の具体例におけるものと同様な部材は、100だけ変更された類似の番号が付与される。すなわち、図3A、3Bには100台の番号、図4A、4Bには、200番台の番号、図5A、5Bには、300番台の番号、図6A、6Bには、400番台の番号が付与される(例えば、図3A、3Bの部材150、164、図4A、4Bの部材250、264、はそれぞれ、機能的に図2の部材50、64と同じである等)。読者は機能の説明に関しては、図2を参照すべきである。
【0048】
図3は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。図3の案内カテーテルの遠位端部の具体例における取り付け機構は、矢印172によって示されるように回転されるとき、組織内へねじ込まれる螺旋状取り付け部材170を含み、それによって、カテーテル150を図3Bに示すように、組織160に取り付ける。切除プローブ164は、次いで、図2のものと類似の態様で組織160に取り付けられる。
【0049】
図4は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。図4の具体例の案内カテーテルは、遠位端部中に圧縮状態で保持されるフック274を含む取り付け機構を含み、一旦レリースされると、部材260において遠位の方向に押されることによって、組織内に挿入されて、図4Bに見られるように、カテーテルを組織260と向き合って強固に保持する。
【0050】
図5は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。図5の具体例の案内カテーテルは、図2の具体例のものと類似の吸引型取り付け部材に加えて、ワイヤ384によって引っ張られることによってピボット382を中心として回転することができるレリース可能なスリーブ部材380を含む。ワイヤ384が一旦引っ張られると、部材384が回転して、切除カテーテル366のプローブ364をトラフ状の凹部386内に収納することができ、プローブ364を組織360に強固に保持することができる。
【0051】
図6は、この発明の案内カテーテルの遠位端部の別の具体例を示す。案内カテーテルの遠位端部は、シリコンゴムのような可撓性材料で製造され、図6Aに見られる形態では、遠位端部を組織切除を行おうとする人体サイトに案内するために、カテーテルの端部と一緒に圧縮状態を維持する吸引カップ490を含む取り付け機構を含む。遠位端部を人体のサイトに案内した後、吸引カップは遠位方向に押圧され、図6Bに見られる配置位置に向かって開放され、完全に作用可能な吸引カップを生じる。この吸引カップは、(図示しない)真空源に結合された吸引ダクト458に結合されている。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1A】組織表面に取り付けるための吸引取り付け部材を備えるこの発明の1具体例の案内カテーテルの遠位端部の底部の斜視図。
【図1B】切除プローブを収容するための図1Aの案内カテーテルの長手方向断面図。
【図2】吸引取り付け機構を有するこの発明の別の具体例の案内カテーテルを示す図であって、切除プローブが、組織表面と接触している状態で図示されている。
【図3A】組織とネジ形に係合するための螺旋状取り付け部材を備える切除プローブを収容する案内カテーテルを示す図。
【図3B】組織内に係合された螺旋状取り付け部材と組織と接触している切除プローブを備える図3Aのカテーテルを示す図。
【図4A】カテーテル内部で曲げられ、一旦レリースされると組織内に挿入されて、カテーテルの遠位端部で組織に取り付けられるフックを含む発明の別の具体例における取り付け機構を有する案内カテーテルを示す図。
【図4B】レリースされた後、組織内に挿入されたフックを示し、プローブは組織と向き合って接している。
【図5A】切除プローブを収容し、これを組織に強固に保持することができる移動可能なトラフ状部材と結合される吸引取り付け装置を含む取り付け機構を有するこの発明の案内カテーテルを示す。
【図5B】移動されたトラフ状部材で組織に取り付けられ、切除カテーテルを組織に強固に保持する図5Aの案内カテーテルを示す図。
【図6A】折り畳まれた状態で保持され、遠位端部からレリースされることができる吸引型カップを含む吸引型取り付け機構を有する別の具体例による案内カテーテルを示す図。
【図6B】完全に開放されて組織に強固に取り付けられた吸引カップを有する組織に取り付けられた図5Aのカテーテルを示す図。
【図7A】この発明の1具体例による切除デバイス用の案内カテーテル。
【図7B】図7Aと同趣旨の図。
【図7C】図7Aと同趣旨の図。
【図7D】図7Aと同趣旨の図。
【図7E】図7Aと同趣旨の図。
【図7F】図7Aと同趣旨の図。
【図7G】図7Aと同趣旨の図。
【図7H】図7Aと同趣旨の図。
【図7I】図7Aと同趣旨の図。
【図7J】図7Aと同趣旨の図。
【図8A】別の具体例による切除デバイス用の案内カテーテルを示す。
【図8B】図8Aと同趣旨の図。
【図8C】図8Aと同趣旨の図。
【図8D】図8Aと同趣旨の図。
【図8E】図8Aと同趣旨の図。
【図8F】図8Aと同趣旨の図。
【図8G】図8Aと同趣旨の図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端部と、切除プローブを人体サイトに案内する近位端部を備えるシャフトを有する案内カテーテルであって、下記の(a)(b)を含む案内カテーテル。
(a)切除プローブを収納するように形成された遠位端部に配置された装着部材、および、
(b)遠位端部を組織表面に取り付けるように形成された取り付け部材
【請求項2】
遠位端部に装着された切除プローブを操作して、前記プローブを更に、遠位端部から、方向の範囲から選択された1つの方向に延出させる請求項1に記載の案内カテーテル。
【請求項3】
遠位端部に装着された切除プローブ操作して、前記プローブを更に組織表面に沿って移動させて連続切除を行う請求項2に記載の案内カテーテル。
【請求項4】
取り付け部材は、組織を貫くことができるフックまたは、小刺し針(microprods)を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項5】
取り付け部材は、1または複数の吸引ダクトまたはカップを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項6】
1または複数の吸引カップは、案内カテーテルのシャフトに沿って延出する導管を介して真空源と結合される請求項5に記載の案内カテーテル。
【請求項7】
取り付け部材は、回転されて、人体組織にねじ込まれる螺旋状ワイヤを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項8】
方向の範囲が、シャフト内の孔によって決定される請求項2または3に記載の案内カテーテル
【請求項9】
シャフトは外周部を有し、孔は外周部の弓形を呈する請求項8に記載の案内カテーテル。
【請求項10】
弓形は外周部の約180度の範囲に広がっている請求項9に記載の案内カテーテル。
【請求項11】
シャフトの近位端部に配置されたコントローラを更に含み、コントローラの回転は、螺旋状ワイヤの回転と結合される請求項7に記載の案内カテーテル。
【請求項12】
コントローラは、目盛りを備えており、螺旋状ワイヤが回転された程度の表示を提供する請求項11に記載の案内カテーテル。
【請求項13】
コントローラの回転は、シャフト中において、コントローラから螺旋状ワイヤに向かって延出する螺旋状バネによって、螺旋状ワイヤの回転と結合される請求項11または12に記載の案内カテーテル。
【請求項14】
螺旋状バネの一部は、案内カテーテルの遠位端部を通って延出し、切除カテーテルは、前記バネの延出部分において前記螺旋状バネの隣り合う屈曲部の間を通過することができ、前記切除カテーテルは、前記螺旋状バネの前記隣り合う屈曲部の間を通り抜けた後360度に亘って回転される請求項13に記載の案内カテーテル。
【請求項15】
切除カテーテルを収納するように形成された第1のルーメンと装着部材を備える第2のルーメンとを有する請求項1に記載の案内カテーテル。
【請求項16】
装着部材は、ロッドを介してコントローラと結合された螺旋状ワイヤを含むので、螺旋状ワイヤの移動は、コントローラの移動と結合される請求項15に記載の案内カテーテル。
【請求項17】
案内ワイヤに装着されるように形成された請求項1〜16のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項18】
-請求項1〜16のいずれか1項に記載の案内カテーテルと
-切除プローブを有する組織切除デバイスと
を含む医用システムであって、
案内カテーテルと切除プローブは、切除プローブが、案内カテーテルの遠位端部に装着されることができるように形成される医用システム。
【請求項19】
切除エネルギーを切除プローブに伝えるための装備を更に含む請求項18に記載の医用システム。
【請求項20】
案内カテーテルが、案内ワイヤに装着されるように形成され、システムが更に案内ワイヤを含む請求項18または19に記載の医用システム。
【請求項21】
切除プローブが直線状である請求項18〜20のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項22】
切除プローブが湾曲されている請求項18〜20のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項23】
心臓組織の切除に用いられる請求項18〜22のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項24】
切除エネルギーが、高周波(RF)、マイクロウエーブ、レーザ、超音波、および、低温(cryo)エネルギーの中から選択される請求項18〜23のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項25】
前記切除プローブは、切除プローブが心臓の内部から心臓の組織を切除する心臓内カテーテル操作術用に形成された請求項23に記載の医用システム。
【請求項26】
下記の(a)〜(e)を含む人体組織の切除方法。
(a)切除プローブを、請求項1〜11のいずれか1項に記載の案内カテーテルの遠位端部に装着すること
(b)案内カテーテルの遠位端部を、組織切除を行おうとする人体のサイトに案内すること
(c)案内カテーテルの遠位端部を組織表面に案内すること
(d)切除プローブを、案内カテーテルの遠位端部から延出して、切除プローブを操作し、切除を行おうとするサイトにおいて、組織表面の1または複数の所望の部位と接触させること
(e)切除エネルギーを、1または複数の所望の各部位において、有効な組織切除を生じるための強さと、時間で組織に付与すること
【請求項27】
切除エネルギーが組織に付与されて連続切除が行われるにしたがって、切除プローブが、組織表面に亘って移動される請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記プローブが、高周波(RF)プローブ、マイクロウエーブプローブ、レーザプローブ、および、超音波プローブの中から選択されるいずれか1つである請求項26または27に記載の方法。
【請求項1】
遠位端部と、切除プローブを人体サイトに案内する近位端部を備えるシャフトを有する案内カテーテルであって、下記の(a)(b)を含む案内カテーテル。
(a)切除プローブを収納するように形成された遠位端部に配置された装着部材、および、
(b)遠位端部を組織表面に取り付けるように形成された取り付け部材
【請求項2】
遠位端部に装着された切除プローブを操作して、前記プローブを更に、遠位端部から、方向の範囲から選択された1つの方向に延出させる請求項1に記載の案内カテーテル。
【請求項3】
遠位端部に装着された切除プローブ操作して、前記プローブを更に組織表面に沿って移動させて連続切除を行う請求項2に記載の案内カテーテル。
【請求項4】
取り付け部材は、組織を貫くことができるフックまたは、小刺し針(microprods)を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項5】
取り付け部材は、1または複数の吸引ダクトまたはカップを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項6】
1または複数の吸引カップは、案内カテーテルのシャフトに沿って延出する導管を介して真空源と結合される請求項5に記載の案内カテーテル。
【請求項7】
取り付け部材は、回転されて、人体組織にねじ込まれる螺旋状ワイヤを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項8】
方向の範囲が、シャフト内の孔によって決定される請求項2または3に記載の案内カテーテル
【請求項9】
シャフトは外周部を有し、孔は外周部の弓形を呈する請求項8に記載の案内カテーテル。
【請求項10】
弓形は外周部の約180度の範囲に広がっている請求項9に記載の案内カテーテル。
【請求項11】
シャフトの近位端部に配置されたコントローラを更に含み、コントローラの回転は、螺旋状ワイヤの回転と結合される請求項7に記載の案内カテーテル。
【請求項12】
コントローラは、目盛りを備えており、螺旋状ワイヤが回転された程度の表示を提供する請求項11に記載の案内カテーテル。
【請求項13】
コントローラの回転は、シャフト中において、コントローラから螺旋状ワイヤに向かって延出する螺旋状バネによって、螺旋状ワイヤの回転と結合される請求項11または12に記載の案内カテーテル。
【請求項14】
螺旋状バネの一部は、案内カテーテルの遠位端部を通って延出し、切除カテーテルは、前記バネの延出部分において前記螺旋状バネの隣り合う屈曲部の間を通過することができ、前記切除カテーテルは、前記螺旋状バネの前記隣り合う屈曲部の間を通り抜けた後360度に亘って回転される請求項13に記載の案内カテーテル。
【請求項15】
切除カテーテルを収納するように形成された第1のルーメンと装着部材を備える第2のルーメンとを有する請求項1に記載の案内カテーテル。
【請求項16】
装着部材は、ロッドを介してコントローラと結合された螺旋状ワイヤを含むので、螺旋状ワイヤの移動は、コントローラの移動と結合される請求項15に記載の案内カテーテル。
【請求項17】
案内ワイヤに装着されるように形成された請求項1〜16のいずれか1項に記載の案内カテーテル。
【請求項18】
-請求項1〜16のいずれか1項に記載の案内カテーテルと
-切除プローブを有する組織切除デバイスと
を含む医用システムであって、
案内カテーテルと切除プローブは、切除プローブが、案内カテーテルの遠位端部に装着されることができるように形成される医用システム。
【請求項19】
切除エネルギーを切除プローブに伝えるための装備を更に含む請求項18に記載の医用システム。
【請求項20】
案内カテーテルが、案内ワイヤに装着されるように形成され、システムが更に案内ワイヤを含む請求項18または19に記載の医用システム。
【請求項21】
切除プローブが直線状である請求項18〜20のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項22】
切除プローブが湾曲されている請求項18〜20のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項23】
心臓組織の切除に用いられる請求項18〜22のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項24】
切除エネルギーが、高周波(RF)、マイクロウエーブ、レーザ、超音波、および、低温(cryo)エネルギーの中から選択される請求項18〜23のいずれか1項に記載の医用システム。
【請求項25】
前記切除プローブは、切除プローブが心臓の内部から心臓の組織を切除する心臓内カテーテル操作術用に形成された請求項23に記載の医用システム。
【請求項26】
下記の(a)〜(e)を含む人体組織の切除方法。
(a)切除プローブを、請求項1〜11のいずれか1項に記載の案内カテーテルの遠位端部に装着すること
(b)案内カテーテルの遠位端部を、組織切除を行おうとする人体のサイトに案内すること
(c)案内カテーテルの遠位端部を組織表面に案内すること
(d)切除プローブを、案内カテーテルの遠位端部から延出して、切除プローブを操作し、切除を行おうとするサイトにおいて、組織表面の1または複数の所望の部位と接触させること
(e)切除エネルギーを、1または複数の所望の各部位において、有効な組織切除を生じるための強さと、時間で組織に付与すること
【請求項27】
切除エネルギーが組織に付与されて連続切除が行われるにしたがって、切除プローブが、組織表面に亘って移動される請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記プローブが、高周波(RF)プローブ、マイクロウエーブプローブ、レーザプローブ、および、超音波プローブの中から選択されるいずれか1つである請求項26または27に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【公表番号】特表2007−500035(P2007−500035A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521768(P2006−521768)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000690
【国際公開番号】WO2005/009265
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(506031616)エー.エフ.エム.・メディカル・システムズ・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000690
【国際公開番号】WO2005/009265
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(506031616)エー.エフ.エム.・メディカル・システムズ・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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