説明

経路作成誘導システムおよび経路作成サーバ

【課題】 被誘導者の年齢層に応じた適切な経路を作成して提示する。
【解決手段】 経路作成サーバ21は、複数の年齢層のそれぞれについて、路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、歩行速度を示す情報を格納したパラメータテーブル401を有する。経路生成部42は、出発地および目的地と、経路要素情報データベース402に格納された情報に基づき、出発地から目的地に至るまでの経路および所定の地点における時刻を含む経路情報を生成する。条件判定部47は、経路情報生成に際して、年令層を示す情報に基づき、パラメータテーブル401の年齢層に対応する情報を参照して、経路要素情報データベース402に含まれる、路線、施設および徒歩による経路の可否、前記施設の優先利用の是非を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地から目的地に至るまでのユーザの経路を作成し、ユーザを誘導する経路作成誘導システム、および、経路を作成する経路作成サーバに関する。
に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの現在位置や入力された特定の位置を出発地として、出発地から目的地に至るまでの時間、運賃などをユーザに提供するサービスが提案されている。たとえば、特許文献1には、旅行のプラン設定に際して、年齢層、同行者および目的地を旅行希望条件として入力し、センタ装置が、旅行希望条件に基づいて商品データを検索し、利用する交通手段や購入する商品の候補を抽出してユーザに提示し、ユーザが所望の交通手段や商品を選択するようなシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−269190号公報
【特許文献2】特開2001−5487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、旅行のプラン設定に際して、年齢層を考慮した交通手段や商品を提示するシステムは存在するが、プラン設定に際してのみ行なわれ、また、十分にきめの細かいものではなかった。特に、年齢層に応じて、利用が困難な交通機関や施設も考えられる。
【0005】
また、年齢層に基づいた経路が作成され、その経路に沿ってユーザが移動している場合に、道路や鉄道の状況の変化や、天候の変化によって、経路を変更すべき場合が考えられる。このような場合にも、従来は、年齢層に応じた適切な修正された経路を提供することが困難であった。
【0006】
本発明は、年齢層に応じた適切な経路を作成し、提示することができる経路作成誘導システムを提供することを目的とする。また、本発明は、状況の変化に応じて適切な修正された経路を作成し、提示することができる経路作成誘導システムを提供することを目的とする。また、本発明は、年齢層に応じた適切な経路を作成する経路作成サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、端末装置と、端末装置にネットワークを介してデータ通信可能な経路作成サーバと、を備えた経路作成誘導システムであって、
前記端末装置は、携帯端末を特定するID情報、出発地および目的地、並びに、被誘導者の年齢層を示す情報を前記経路作成サーバに送信するとともに、前記経路作成サーバから経路情報を受信する通信処理手段と、
前記経路情報を格納する記憶手段と、
前記記憶手段に格納された経路情報に基づき、被誘導者に対して経路を提示する経路提示手段と、を有し、
前記経路作成サーバは、複数の年齢層のそれぞれについて、路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、歩行速度を示す情報を格納したパラメータテーブルと、鉄道路線およびバス路線の経路および時刻表に関する情報、鉄道駅を含む施設に関する情報、並びに、道路の経路に関する情報を格納した経路要素情報データベースと、を含む記憶手段と、
前記端末装置から受信した出発地および目的地と、前記経路要素情報データベースに格納された情報に基づき、前記出発地から目的地に至るまでの経路および所定の地点における時刻を含む経路情報を生成する経路情報生成手段と、
前記端末装置からの情報を受信するとともに、生成された経路情報を前記端末装置に送信する通信処理手段と、を有し、
前記経路情報生成手段が、前記端末装置から受信した年令層を示す情報に基づき、前記パラメータテーブルの年齢層に対応する情報を参照して、前記経路要素情報データベースに含まれる、路線、施設および徒歩による経路の可否、前記施設の優先利用の是非を判定する条件判定手段と、
前記経路要素情報データベースに含まれる時刻表に関する情報、および、前記年齢層に示す情報に基づく、前記パラメータテーブル中の歩行速度を示す情報に基づき、前記経路情報に時刻情報を付加する時刻情報付加手段と、を含むことを特徴とする経路作成誘導システムにより達成される。
【0008】
好ましい実施態様においては、前記端末装置が、前記ネットワークを介して、交通情報を提供する交通情報提供システムおよび気象情報を提供する気象情報提供システムとデータ通信可能であり、
前記端末装置が、前記出発地および目的地を含む所定範囲の交通情報を取得する交通情報取得手段と、前記出発地および目的地を含む所定範囲の気象情報を取得する気象情報取得手段と、を有し、前記端末装置の通信処理手段が、前記所定範囲の交通情報および前記気象情報を、前記経路作成サーバに送信し、
前記経路作成サーバの経路情報生成手段が、
前記端末装置から受信した交通情報および気象情報に基づき、前記経路要素情報データベース中、利用不可能な路線、施設、徒歩による経路を特定するように構成されている。
【0009】
より好ましい実施態様においては、前記端末装置の交通情報取得手段および気象情報取得手段が、所定のタイミングで、それぞれ、交通情報および気象情報を取得し、かつ、取得した交通情報および気象情報を前記端末装置の記憶手段に格納し、前記交通情報或いは前記気象情報の何れかに変化があった場合に、前記通信処理手段が、前記変化のあった交通情報或いは気象情報を、前記経路作成サーバに送信し、
前記経路作成サーバの経路情報生成手段が、前記変化のあった交通情報或いは気象情報に基づき、経路情報を修正するように構成されている。
【0010】
また、好ましい実施態様においては、前記経路作成サーバの記憶手段に含まれるパラメータテーブルが、複数の年齢層のそれぞれについて、気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報を格納し、
前記経路情報生成手段が、受信した気象情報および前記パラメータテーブル中の、前記気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報を参照して、経路情報を生成するように構成されている。
【0011】
別の好ましい実施態様においては、前記端末装置が、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を有し、取得された現在位置を出発地とするように構成されている。
【0012】
さらに別の好ましい実施態様においては、前記端末装置が、入力された音声データに基づき、音声データの入力者の年齢層を判断する年齢層判定手段を有する。
【0013】
また、本発明の目的は、ネットワークを介して端末装置とデータ通信可能な経路作成サーバであって、
前記端末装置から、携帯端末を特定するID情報、出発地および目的地、並びに、被誘導者の年齢層を示す情報を受信する通信処理手段と、
複数の年齢層のそれぞれについて、路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、歩行速度を示す情報を格納したパラメータテーブルと、鉄道路線およびバス路線の経路および時刻表に関する情報、鉄道駅を含む施設に関する情報、並びに、道路の経路に関する情報を格納した経路要素情報データベースと、を含む記憶手段と、
前記端末装置から受信した出発地および目的地と、前記経路要素情報データベースに格納された情報に基づき、前記出発地から目的地に至るまでの経路および所定の地点における時刻を含む経路情報を生成する経路情報生成手段を有し、
前記経路情報生成手段が、前記端末装置から受信した年令層を示す情報に基づき、前記パラメータテーブルの年齢層に対応する情報を参照して、前記経路要素情報データベースに含まれる、路線、施設および徒歩による経路の可否、前記施設の優先利用の是非を判定する条件判定手段と、
前記経路要素情報データベースに含まれる時刻表に関する情報、および、前記年齢層に示す情報に基づく、前記パラメータテーブル中の歩行速度を示す情報に基づき、前記経路情報に時刻情報を付加する時刻情報付加手段と、を含み、
前記通信処理手段が、生成された経路情報を、前記端末装置に送信することを特徴とする経路作成サーバにより達成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、年齢層に応じた適切な経路を作成し、提示することができる経路作成誘導システムを提供することが可能となる。また、本発明によれば、状況の変化に応じて適切な修正された経路を作成し、提示することができる経路作成誘導システムを提供することが可能となる。また、本発明によれば、年齢層に応じた適切な経路を作成する経路作成サーバを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる経路作成誘導システムの概略を示すフローチャートである。
【図2】図2は、本実施の形態にかかる携帯端末装置のハードウェア構成を示すブロックダイヤグラムである。
【図3】図3は、本実施の形態にかかる携帯端末装置の機能を示すブロックダイヤグラムである。
【図4】図4は、本実施の形態にかかる経路作成サーバの機能を示すブロックダイヤグラムである。
【図5】図5は、携帯端末装置において実行される目的地設定処理の例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本実施の形態にかかる経路情報作成処理の例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、本実施の形態にかかるパラメータテーブルの例を示す図である。
【図8】図8は、本実施の形態にかかる経路検索処理の例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本実施の形態にかかる経路情報のデータ構造の例を示す図である。
【図10】図10は、本実施の形態にかかる携帯端末装置にて実行されるルート案内処理の例を示すフローチャートである。
【図11】図11は、本実施の形態にかかる経路作成サーバにおいて実行される経路情報更新処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる経路作成誘導システムの概略を示すフローチャートである。図1に示すように、本実施の形態にかかる経路作成誘導システムにおいては、携帯端末装置10、経路作成サーバ21、交通情報提供システム22、および、気象情報提供システム23が、ネットワーク24に接続される。携帯端末装置10は、ネットワーク24を介して、経路作成サーバ21、交通情報提供システム22および気象情報提供システム23のそれぞれとの間でデータ通信が可能である。
【0017】
携帯端末装置10は、ネットワーク24を介したデータ通信が可能な携帯電話を用いることができる。交通情報システム22は、たとえば、VICS(Vehicle Information and Communication System)であり、渋滞情報、工事情報、不通の道路の情報などを含む道路交通情報を提供することができる。さらに、交通情報システム22は、上記道路交通だけではなく、鉄道路線の遅延情報や不通情報などを提供することができる。気象情報提供システム23は、時間帯ごとの気象情報を提供することができる。
【0018】
図2は、本実施の形態にかかる携帯端末装置10のハードウェア構成を示すブロックダイヤグラムである。本実施の形態にかかる携帯端末装置10は、CPU11、入力部12、表示部13、入力インタフェース(I/F)14、RAM15、ROM16、大規模記憶装置17、マイク18、通信処理部19およびGPS受信装置20を有する。
【0019】
CPU11は、携帯端末装置10全体の制御、マイク18および入力I/F14を介した音声データ入力に基づく音声認識処理、年齢層判定処理、入力部12に含まれるスイッチの操作に基づく処理、交通情報や気象情報の取得処理、現在位置の算出処理などを実行する。入力部12は、スイッチ類を有し、被誘導者であるユーザは種々の情報を入力することができる。入力部12のスイッチは、いわゆるフルキーボードの形態であってもよいし、仮名めくり方式によりテンキーにかなが割り当てられるような形態であっても良い。表示部13は、液晶表示装置を備え、目的地までユーザを誘導するための画像を表示することができる。
【0020】
ROM16は、携帯端末装置のCPU11により実行される音声認識処理、年齢層判定処理、スイッチ処理、交通情報や気象情報の取得処理、現在位置の算出処理などのプログラムを記憶する。RAM15は、ROM16から読み出されたプログラムを一時的に記憶し、また、CPU11により実行される処理の過程で生じたデータを記憶する。大規模記憶装置17は、取り外し可能なメモリカードやハードディスクを含み、音声認識処理において照合に利用される単語データベースが格納される。また、大規模記憶装置17には、経路作成サーバ21において生成された経路情報が格納される。入力I/F14は、マイク18と接続され、マイク18により入力された音声信号をD/A変換して音声データを生成する。
【0021】
通信処理部19は、ネットワークを介して経路作成サーバ21にアクセスしてデータを送受信し、また、交通情報提供システム22および気象情報提供システム23から、それぞれ、交通情報および気象情報を受信することができる。また、GPS受信装置20は、GPS衛星からの電波を受信することができる。
【0022】
なお、本実施の形態においては、携帯端末装置10が用いられているがこれに限定されるものではなく、通常のパーソナルコンピュータを、本発明にかかる携帯端末装置10として使用しても良い。
【0023】
図3は、本実施の形態にかかる携帯端末装置の機能を示すブロックダイヤグラムである。図3に示すように、本実施の形態にかかる携帯端末装置10は、音声処理部31、言語解析部32、年齢層判定部33、目的地抽出部34、記憶装置35、気象情報取得部36、交通情報取得部37、現在位置情報取得部38、および、ガイド処理部39を有する。
【0024】
音声処理部31は、マイク18からの音声信号のレベルを検知して、音声信号が所定のレベルに達したときにD/A変換を開始して音声データを生成する。たとえば、音声データの生成は、音声信号が所定の時間だけ所定のレベルを下回った状態となるまで継続される。言語解析部32は、音声処理部31により得られた音声データを受け入れ、音声データを言語解析して、ユーザにより入力された文字列(単語)を特定する。また、目的地抽出部34は、記憶装置35中の、目的地に相当する地名を格納した辞書データと照合して、音声入力された目的地の名称を特定する。
【0025】
年齢層判定部33は、マイク18から入力された音声データに基づいて、ユーザの年齢層を判定する。年齢層の判定は、周知の手法、たとえば、たとえば特許文献2(特開2001−5487号)に開示された手法を利用することにより実現される。特許文献2においては、発声速度、声の高さ、抑揚および声の大きさに基づいて、音声を入力したユーザの性別および年齢層を判定している。本実施の形態においては、高齢者、小児および成年の3つの年齢層に分類している。特許文献2においては、小児について判定をしていないが、発声速度、声の高さ、抑揚および声の大きさに基づいて、判定することはできる。たとえば、入力された音声について、発音速度が遅く、声の高さが高く、抑揚は弱く、かつ、声の大きさが小さい場合に、音声入力したユーザが小児である判定すれば良い。無論、ユーザが、入力部12を操作して、高齢者、小児、成年の何れかの年齢層を示す情報を入力しても良い。
【0026】
気象情報取得部36は、通信処理部19を介して、気象情報提供システム22から現在位置周辺を含む領域の気象情報を取得する。交通情報取得部37は、通信処理部19を介して、交通情報提供システムから、現在位置周辺を含む領域の交通情報を取得する。現在位置情報取得部38は、GPS衛星からの信号に基づき、携帯端末装置10の現在位置を算出する。ガイド処理部39は、記憶装置35に格納された経路情報に基づく画像等を生成して表示部13の画面上に表示する。
【0027】
本実施の形態において、音声処理部31の機能は、入力I/F14およびCPU11により実現される。また、音声解析部32、年齢層判定部33、目的地抽出部34、気象情報取得部36、交通情報取得部37およびガイド処理部39の機能は、主としてCPU11により実現される。現在位置情報取得部38の機能は、GPS受信装置20およびCPU11により実現される。また、記憶装置35は、主として、RAM15および大規模記憶装置17により実現される。
【0028】
次に、本実施の形態にかかる経路作成サーバ21について説明する。図4は、本実施の形態にかかる経路作成サーバ21の機能を示すブロックダイヤグラムである。図4に示すように、経路作成サーバ21は、通信処理部41、経路生成部42、経路更新部43および記憶装置44を有する。
【0029】
通信処理部41は、ネットワーク24を介して携帯端末装置10とデータ通信する。経路生成部42は、年齢層設定部45、使用不能経路設定部25、条件判定部47および最適経路決定部48を備える。経路生成部42は、携帯端末装置10から受理した情報に基づいて、携帯端末装置の現在位置から目的地までの経路を含む経路情報を作成して、作成された経路情報を、通信処理部41を介して携帯端末装置10に送信するとともに、記憶装置44のユーザ経路データベース(DB)403に格納する。経路更新部43は、携帯端末装置10から受理した情報に基づいて、ユーザ経路DB403中に格納された経路情報に基づいて、修正された経路情報を生成する。
【0030】
図4に示すように、記憶装置44は、パラメータテーブル401、経路要素情報DB402およびユーザ経路DB403を含む。パラメータテーブル401には、後述する条件判定部47による、年齢層ごとの路線選択の判定に用いる種々の条件が格納されている。後に詳述するが、パラメータテーブル401には、たとえば、複数の年齢層のそれぞれについて、路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、徒歩による速度(歩行速度)を示す情報、気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報が格納される。
【0031】
経路要素情報DB402には、鉄道路線やバス路線における出発地、経由地および終着地の情報、鉄道路線やス路線の時刻表、鉄道駅の施設に関する情報、道路の起点、経由地および終点の情報などが格納される。ユーザ経路DB403には、各ユーザの経路情報が格納される。
【0032】
このように構成された経路作成誘導システムにおいて実行される種々の処理について以下に説明する。図5は、携帯端末装置において実行される目的地設定処理の例を示すフローチャートである。図5に示すように、CPU11(音声処理部31)は、入力I/F14においてマイク18からの音声信号の入力があるか否かを判断する(ステップ302)。ステップ302でYesと判断された場合には、CPU11の指示にしたがって、入力I/F14は、音声信号をD/A変換して、音声データを生成する(ステップ502)。生成された音声データは、記憶装置35(たとえばRAM15)中に記憶される。
【0033】
次いで、CPU11(言語解析部32)は、音声データに含まれる文字列を特定する言語解析を実行する(ステップ503)。言語解析においては、言語解析部32は、形態素解析などの手法を利用して、名詞である単語や他の品詞の文字ないし文字列を特定していく。言語解析処理については周知の手法を適用すればよいため、詳細な説明は省略する。CPU11(目的地抽出部34)は、言語解析により得られた文字列が、目的地に相当する単語であるかを判断する(ステップ504)。ステップ504においては、記憶装置35中に記憶された辞書データと照合して、単語が、ある目的地名称に合致するかが判断される。ステップ501或いはステップ504でNoと判断された場合には、再度ステップ501において新たな音声入力を待つ。
【0034】
ステップ504でYesと判断された場合には、GPS衛星からの信号に基づき現在位置情報取得部38が携帯端末装置の現在位置を取得する(ステップ505)。また、気象情報取得部36および交通情報取得部37は、通信処理部19を介して、それぞれ、気象情報提供システム23および交通情報提供システム22から、気象情報および交通情報を取得する(ステップ506)。たとえば、気象情報取得部36は、特定された目的地およびステップ505で取得された現在位置とに基づいて、これらを含む一定範囲の領域における気象情報を、気象情報提供システム23に求める。同様に、交通情報取得部37も、特定された目的地およびステップ505で取得された現在位置とに基づいて、これらを含む一定範囲の領域における交通情報を、交通情報提供システム22に求める。ステップ506で得られた気象情報および交通情報も、記憶装置35(たとえばRAM15或いは大規模記憶装置17)中に記憶される。
【0035】
次いで、CPU11(年齢層判定部33)は、記憶装置35に記憶された音声データに基づいて、音声入力したユーザの年齢層を判定する(ステップ507)。その後、通信処理部19は、記憶装置35に記憶された現在位置、目的地、年齢層、気象情報および交通情報を、携帯端末装置10の端末IDとともに、ネットワーク24を介して経路作成サーバ21に送信する(ステップ508)。
【0036】
上述した携帯端末装置10による目的地設定処理により、所定の情報が経路作成サーバ21に送信されることに応答して、経路作成サーバ21は、経路情報作成処理を実行する。図6は、本実施の形態にかかる経路情報作成処理の例を示すフローチャートである。図6に示すように、経路作成サーバ21の通信処理部41が、端末からの情報を受信すると(ステップ601)、経路生成部42の年齢層設定部45が、受信した情報から年齢層を抽出して、記憶装置44中に一時的に記憶する(ステップ602)。
【0037】
また、使用不能経路設定部46は、受信した情報から交通情報および気象情報を抽出し、交通情報および気象情報に基づき、経路要素情報DB402における経路要素中、使用することができないバス路線、鉄道路線、施設、道路などの経路要素を特定する(ステップ603)。たとえば、ステップ603において、使用不能経路設定部46は、気象情報を参照して、降雨量が所定値を超えている道路上を通るバス路線は、使用不能なものと特定する。また、使用不能経路設定部46は、交通情報において不通となっているバス路線および鉄道路線についても使用不能と判断する。その後、条件判定部47は、受信した情報から現在位置および目的地を取り出し(ステップ604)、現在位置および目的地の間の経路検索処理を実行する(ステップ605)。経路検索処理においては、バス路線、鉄道路線、徒歩などを組み合わせていくことで経路候補が作成される。
【0038】
経路検索処理において条件判定部47は、パラメータテーブル401に格納された条件を参照して、バス路線、鉄道路線、施設、道路の選択の可否を判断する。図7は、本実施の形態にかかるパラメータテーブルの例を示す図である。図7に示すように、本実施の形態にかかるパラメータテーブル401においては、高齢者(符号701参照)、小児(符号702参照)および成年(符号703)のそれぞれについて、各項目についての条件が設けられている。本実施の形態においては、パラメータテーブル401には、項目として鉄道駅などの施設におけるエレベータの優先使用の有無、当該施設にエスカレータの優先使用の有無、エレベータおよびエスカレータについての詳細条件、歩行速度、休憩時間の設定、地下鉄使用の有無、始発駅の優先使用の有無、繁華街通過の有無、雨天時における条件という項目を備える。
【0039】
エレベータおよびエスカレータに関して、ユーザが高齢者であれば、鉄道駅などの施設においてエレベータ或いはエスカレータがあることは必須であり、かつ、エレベータがあればエレベータを使用し、エレベータが無いときのみエスカレータを使用する。したがって、ユーザが高齢者であるときに、条件判定部47は、エレベータ或いはエスカレータがある鉄道駅のみをユーザが利用する鉄道駅とし、かつ、エレベータがあればエレベータを優先して使用し、エレベータを経由する経路を生成する。その一方、ユーザが小児であれば、鉄道駅においてエレベータがあればエレベータを使用させる。したがって、ユーザが小児であるときに、条件判定部47は、エレベータがあればエレベータを優先して、ユーザを誘導する経路を生成する。エレベータが無い場合には、階段或いはエスカレータを経由する経路を生成する。
【0040】
また、本実施の形態においては、歩行速度は、高齢者の歩行速度a<小児の歩行速度b<成年の歩行速度cとしている。さらに、条件判定部47は、ユーザが高齢者である場合には、経路上、1時間ごとに10分の休憩を入れる。また、条件判定部47は、ユーザが高齢者である場合には、代替交通機関が存在しない場合のみ、地下鉄を使用するような経路を生成する。同様に、条件判定部47は、ユーザが高齢者である場合には、始発駅があればユーザを始発駅に誘導するような経路とする。
【0041】
さらに、ユーザが高齢者或いは小児であれば、条件判定部47は、徒歩による経路において、繁華街を迂回する。また、気象情報で雨天となっている場合、ユーザが高齢者或いは小児であれば、条件判定部47は、徒歩による経路において、地下道があれば地下道に誘導するような経路とする。
【0042】
図8は、本実施の形態にかかる経路検索処理の例を示すフローチャートである。図8に示すように、条件判定部47は、経路候補に含まれる路線として既に選択された路線の終点(乗換地点を含む)からの路線を、経路要素情報DB402から選択する(ステップ801)。条件判定部47は、パラメータテーブル401を参照して、上記終点(乗換地点)におけるエスカレータやエレベータの設備や、選択された路線が、ユーザの年齢層に基づく条件に合致しているかを判断する(ステップ803)。ステップ803でYesと判断された場合には、条件判定部47は、当該選択された路線を、経路候補に追加する(ステップ804)。なお、経路は鉄道路線やバス路線に限らず、出発地から最寄りの鉄道駅やバス停留所に至るまでの徒歩による経路も含まれる。また、経路候補は、記憶装置44中に一時的に記憶される。
【0043】
ステップ803において、条件判定部47は、たとえば、選択された鉄道路線の乗換駅において、上述したパラメータテーブル401のエレベータおよびエスカレータに関する条件を満たしているかを判断する。また、ユーザが高齢者であり、選択された路線が地下鉄である場合には、条件判定部47は、経路要素情報DB402を検索して、代替路線として地下鉄以外の鉄道或いはバス路線が存在するかを判断し、代替路線が存在しない場合のみ地下鉄を選択し、代替路線が存在する場合は代替路線を選択する。また、ユーザが高齢者であり、かつ、前回の休憩時間から1時間が経過している場合には、条件判定部47は、乗換駅等において10分間の休憩時間を設定して、休憩すべきことを示す情報を、経路候補の一部として記憶装置44中に記憶する。
【0044】
条件判定部47は、ステップ804で選択されたバス路線、鉄道路線、道路上に目的地が存在するかを判断する(ステップ806)。ステップ806でYesと判断された場合には処理を終了する。その一方、ステップ806でNoと判断された場合には、ステップ801に戻る。
【0045】
ステップ803でNoと判断された場合には、条件判定部47は、経路候補において、先に選択されていた最後の路線の情報を削除し、経路要素情報DB402を参照して、一つ前の乗換地点を基点とする他の路線を選択する(ステップ807)。その後、ステップ803に戻る。
【0046】
本実施の形態においては、経路検索処理(ステップ605)により、3つの経路候補を作成する(ステップ606)。次いで、最適経路決定部48は、それぞれの経路候補について、所要時間を算出する(ステップ607)。所要時間の算出において、最適経路決定部48は、基本的には、経路候補に含まれる鉄道路線やバス路線の時刻表に基づいて、所要時間を算出する。さらに、交通情報に基づいて渋滞した道路を経由するバス路線については、時刻表が示す所要時間に所定の時間を加算する。また、交通情報により遅延の生じている鉄道路線についても、時刻表が示す所要時間に同様に所定の時間を加算する。また、徒歩による経路においては、パラメータテーブル401から年齢層に応じた歩行速度が参照されて所要時間が算出される。このようにして、それぞれの経路候補を構成する経路に時間情報が付加される。
【0047】
最適経路決定部48は、それぞれの経路候補の総所要時間を比較して、総所要時間がもっとも小さい経路候補を選択し(ステップ608)、選択された経路候補の情報を、携帯端末装置10の端末IDとともに、ユーザ経路DB403に記憶する(ステップ609)。通信処理部41は、ステップ608で選択された経路情報を、端末IDにより特定された携帯端末装置10宛に送信する(ステップ610)。携帯端末装置10の通信処理部19は、受信した経路情報を、記憶装置35(大規模記憶装置17或いはRAM15)に格納する。
【0048】
図9は、本実施の形態にかかる経路情報のデータ構造の例を示す図である。図9に示すように、本実施の形態にかかる経路情報データ900は、被誘導者であるユーザが高齢者であった場合であり、たとえば、徒歩、バス、鉄道、休憩などの種別、バスや鉄道の路線名、乗換地および経路詳細、並びに、時刻という項目を含む。種別がバスであれば、路線名、乗換地としての基点および終点の名称、発車時刻および到着時刻という項目を有する(符号901参照)。また、種別が徒歩であれば、経路詳細およびその地点における予定時刻という項目を有する(符号902参照)。また、種別が徒歩の場合には、経路詳細には、エレベータやエスカレータの使用についての情報も含まれる(符号903参照)。さらに、図9の例では、ユーザが高齢者であるため、休憩という種別が含まれ、当該種別に関連して、休憩開始時刻および終了時刻が含まれる(符号904参照)。
【0049】
携帯端末装置10は、所定の時間間隔で、記憶装置35に格納された経路情報を参照して、ユーザに対して所定の案内表示をするとともに、経路情報に従った経路における交通情報に沿った領域に気象情報を取得して、変化の有無を判断する。図10は、本実施の形態にかかる携帯端末装置にて実行されるルート案内処理の例を示すフローチャートである。図10に示すように、CPU11(ガイド処理部39)は、現在時刻を取得し(ステップ1001)、次いで、記憶装置35に格納された経路情報を参照し(ステップ1002)、ガイド表示の必要があるかを判断する(ステップ1003)。ステップ1003においては、現在時刻と経路情報に含まれる時刻との差が所定範囲内(たとえば2分以内)である項目が存在するかを判断すれば良い。ステップ1003でYesと判断された場合には、ガイド処理部39は、経路情報中、該当する項目を含む画像を生成して表示部13の画面上に表示する(ステップ1004)。
【0050】
次いで、気象情報取得部36および交通情報取得部37は、通信処理部19を介して、それぞれ、気象情報提供システム23および交通情報提供システム22から、気象情報および交通情報を取得する(ステップ1005)。たとえば、気象情報取得部36は、目的地および現在位置とに基づいて、これらを含む一定範囲の領域における気象情報を、気象情報提供システム23に求める。交通情報取得部37は、経路情報に基づいて、現在位置と目的地との間の経路に関する交通情報を、交通情報提供システム22に求める。なお、ステップ1005で得られた気象情報および交通情報は、記憶装置35(たとえばRAM15)中に記憶される。
【0051】
ガイド処理部39は、先のガイド処理において記憶装置35に記憶されていた気象情報および交通情報と、ステップ1005にて取得した気象情報および交通情報とをそれぞれ比較して、いずれかの情報に変化があったかを判断する(ステップ1006)。ステップ1006でYesと判断された場合には、通信処理部19は、変化のあった交通情報、気象情報を、現在位置および端末IDとともに、ネットワーク24を介して経路作成サーバ21に送信する(ステップ1007)。なお、送信する現在位置は、現在時刻に経路上に存在すべき位置であっても良いし、現在位置情報取得部38により得られた現実の現在位置であっても良い。
【0052】
図11は、本実施の形態にかかる経路作成サーバにおいて実行される経路情報更新処理の例を示すフローチャートである。図11に示す経路情報更新処理は、経路作成サーバ21の通信処理部41が、携帯端末装置10から、変化のあった交通情報、気象情報および端末IDを受信したことに応答して開始される。図11に示すように、経路作成サーバ21の通信処理部41が、携帯端末装置10からの情報を受信すると(ステップ1101)、経路更新部43は、受信した情報中の端末IDに基づいて、当該端末IDと関連付けられた経路情報を、ユーザ経路DB403から読み出す(ステップ1102)。
【0053】
経路更新部43は、ユーザ経路DB403から読み出された経路情報と、携帯端末装置10から送信された交通情報、気象情報とを参照して、経路情報に含まれる何れかの経路を変更すべきか否かを判断する(ステップ1103)。たとえば、経路情報に含まれる路線(鉄道路線やバス路線)に不通或いは所定時間以上の遅れが生じている場合、経路情報に含まれる道路が通行止めになっている場合、気象情報において、晴天であったのが雨天になる場合或いは予想降雨量が所定量を超えている場合に、ステップ1103でYesと判断される。ステップ1103でYesと判断された場合には、経路更新部43は経路検索処理を実行する(ステップ1104)。経路検索処理は、図6の符号605に示す経路経路処理とほぼ同様である。経路検索処理においては、現在位置から目的地までの経路が再度検索され、不通となっている路線や所定時間以上の遅れが生じている路線の代替路線が見出され、また、不通となっている道路以外の道路が見出され、代替路線を用いた経路情報が新たに作成される。この新たな経路情報の作成の際にも、パラメータテーブル401が参照され、年齢層ごとに路線や道路選択の適否や施設の利用の適否が判断される。
【0054】
ステップ1004が終了した後、或いは、ステップ1103でNoと判断された場合には、経路更新部43は、経路の所要時間を新たに算出する(ステップ1105)。新たな経路情報は、携帯端末装置10の端末IDとともに、ユーザ経路DB403に記憶される(ステップ1106)。また、通信処理部41は、新たな経路情報を、端末IDにより特定された携帯端末装置10宛に送信する(ステップ1107)。携帯端末装置10の通信処理部19は、受信した経路情報を、記憶装置35(大規模記憶装置17或いはRAM15)に格納する。このようにして、気象情報や交通情報に変化があった場合にも、携帯端末装置10と経路作成サーバ21との間のデータ通信により適切な修正された経路を取得することができる。
【0055】
本実施の形態においては、経路作成サーバ21は、複数の年齢層のそれぞれについて、路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、歩行速度を示す情報を格納したパラメータテーブル401と、鉄道路線およびバス路線の経路および時刻表に関する情報、鉄道駅を含む施設に関する情報、並びに、道路の経路に関する情報を格納した経路要素情報データベース402と、を含む記憶装置44と、携帯端末装置10から受信した出発地および目的地と、経路要素情報データベース402に格納された情報に基づき、出発地から目的地に至るまでの経路および所定の地点における時刻を含む経路情報を生成する経路生成部42を有する。経路情報生成部42は、携帯端末装置10から受信した年令層を示す情報に基づき、パラメータテーブル401の年齢層に対応する情報を参照して、経路要素情報データベース402に含まれる、路線、施設および徒歩による経路の可否、前記施設の優先利用の是非を判定する条件判定部47を有する。したがって、被誘導者であるユーザの年齢層に応じた適切な経路情報を生成し、携帯端末装置に提供することができる。
【0056】
また、本実施の形態においては、携帯端末装置10は、ネットワーク24を介して、交通情報を提供する交通情報提供システム22および気象情報を提供する気象情報提供システム23とデータ通信可能である。携帯端末装置10は、出発地および目的地を含む所定範囲の交通情報を取得する交通情報取得部37と、出発地および目的地を含む所定範囲の気象情報を取得する気象情報取得部36と、を有し、端末装置の通信処理部19が、所定範囲の交通情報および前記気象情報を、経路作成サーバ32に送信する。経路作成サーバ21の経路生成部42は、携帯端末装置10から受信した交通情報および気象情報に基づき、経路要素情報データベース402中、利用不可能な路線、施設、徒歩による経路を特定する。したがって、出発地(たとえば現在地)から目的地に至るまでの交通情報や気象情報にしたがった適切な経路情報を生成することが可能となる。
【0057】
さらに、本実施の形態においては、携帯端末装置10は、交通情報或いは気象情報の何れかに変化があった場合に、変化のあった交通情報或いは気象情報を、経路作成サーバ21に送信する。経路作成サーバ21は、変化のあった交通情報或いは気象情報に基づき、経路情報を修正する。これにより、携帯端末装置10を用いて誘導中であっても、交通情報や気象情報に変化があったときに、当該変化に応じた適切な経路情報による誘導が可能となる。
【0058】
たとえば、経路作成サーバ21の記憶装置44に含まれるパラメータテーブル401は、複数の年齢層のそれぞれについて、気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報を格納し、経路生成部42は、受信した気象情報およびパラメータテーブル401中の、気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報を参照して、経路情報を生成する。これにより、気象状況(雨天など)に応じた適切な経路情報を生成することができる。
【0059】
また、携帯端末装置10は、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を有し、取得された現在位置を出発地とする。したがって、出発地をキー等により入力する必要なく、出発地を設定することができる。
【0060】
さらに、携帯端末装置10は、入力された音声データに基づき、音声データの入力者の年齢層を判断する年齢層判定部33を有する。したがって、被誘導者の年齢層をキー等により入力する必要なく、特定することができる。
【0061】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0062】
たとえば、前記実施の形態においては、携帯端末装置10の現在位置情報取得部38は、GPS受信装置20から受信した信号に基づいて現在位置を算出しているがこれに限定されず、通信処理部19がデータ通信する際の基地局(図示せず)の情報を得て、現在位置を算出しても良い。
【0063】
また、前記実施の形態において、経路作成サーバ21のパラメータ記憶部401には、項目として鉄道駅などの施設におけるエレベータの優先使用の有無、当該施設にエスカレータの優先使用の有無、エレベータおよびエスカレータについての詳細条件、歩行速度、休憩時間の設定、地下鉄使用の有無、始発駅の優先使用の有無、繁華街通過の有無、雨天時における条件という項目を備えているが、上記項目に限定されるものではないことは言うまでも無い。たとえば、道路における歩道橋の使用の可否、横断歩道の優先使用の有無などの項目を含んでいても良い。
【符号の説明】
【0064】
10 携帯端末装置
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 入力I/F
15 RAM
16 ROM
17 大規模記憶装置
18 マイク
19 通信処理部
20 GPS受信装置
21 経路作成サーバ
22 交通情報提供システム
23 気象情報提供システム
31 音声処理部
32 言語解析部
33 年齢層判定部
34 目的地抽出部
35 記憶装置
36 気象情報取得部
37 交通情報取得部
38 現在位置情報取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、端末装置にネットワークを介してデータ通信可能な経路作成サーバと、を備えた経路作成誘導システムであって、
前記端末装置は、出発地、目的地、および、被誘導者の年齢層を示す情報を前記経路作成サーバに送信するとともに、前記経路作成サーバから経路情報を受信する通信処理手段と、
前記経路情報を格納する記憶手段と、
前記記憶手段に格納された経路情報に基づき、被誘導者に対して経路を提示する経路提示手段と、を有し、
前記経路作成サーバは、複数の年齢層のそれぞれについて、鉄道路線およびバス路線を含む路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、歩行速度を示す情報を格納したパラメータテーブルと、前記路線の経路および時刻表に関する情報、鉄道駅を含む施設に関する情報、並びに、道路の経路に関する情報を格納した経路要素情報データベースと、を含む記憶手段と、
前記端末装置から受信した出発地および目的地と、前記経路要素情報データベースに格納された情報とに基づき、前記出発地から目的地に至るまでの経路および経路上に位置する所定の地点における時刻を含む経路情報を生成する経路情報生成手段と、
前記端末装置からの情報を受信するとともに、生成された経路情報を前記端末装置に送信する通信処理手段と、を有し、
前記経路情報生成手段が、前記端末装置から受信した年令層を示す情報に基づき、前記パラメータテーブル中、前記受信した年齢層に対応する情報を参照して、前記経路要素情報データベースに含まれる、路線、施設および徒歩による経路の利用の可否、前記施設の優先利用の是非を判定する条件判定手段と、
前記経路要素情報データベースに含まれる前記時刻表に関する情報、および、前記受信した年齢層にしたがった、前記パラメータテーブル中の歩行速度を示す情報に基づき、前記経路情報に時刻情報を付加する時刻情報付加手段と、を含むことを特徴とする経路作成誘導システム。
【請求項2】
前記端末装置が、前記ネットワークを介して、交通情報を提供する交通情報提供システムおよび気象情報を提供する気象情報提供システムとデータ通信可能であり、
前記端末装置が、前記出発地および目的地を含む所定範囲の交通情報を取得する交通情報取得手段と、前記出発地および目的地を含む所定範囲の気象情報を取得する気象情報取得手段と、を有し、前記端末装置の通信処理手段が、前記所定範囲の交通情報および前記気象情報を、前記経路作成サーバに送信し、
前記経路作成サーバの経路情報生成手段が、
前記端末装置から受信した交通情報および気象情報に基づき、前記経路要素情報データベース中、利用不可能な路線、施設、徒歩による経路を特定するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の経路作成誘導システム。
【請求項3】
前記端末装置の交通情報取得手段および気象情報取得手段が、所定のタイミングで、それぞれ、交通情報および気象情報を取得し、かつ、取得した交通情報および気象情報を前記端末装置の記憶手段に格納し、前記交通情報或いは前記気象情報の何れかに変化があった場合に、前記通信処理手段が、前記変化のあった交通情報或いは気象情報を、前記経路作成サーバに送信し、
前記経路作成サーバの経路情報生成手段が、前記変化のあった交通情報或いは気象情報に基づき、経路情報を修正し、前記経路作成サーバの通信処理手段が、修正された経路情報を、前記端末装置に送信するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の経路作成誘導システム。
【請求項4】
前記経路作成サーバの記憶手段に含まれるパラメータテーブルが、複数の年齢層のそれぞれについて、気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報を格納し、
前記経路情報生成手段が、受信した気象情報および前記パラメータテーブル中の、前記気象状況に基づく徒歩による経路の利用の可否を示す情報を参照して、経路情報を生成するように構成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の経路作成誘導システム。
【請求項5】
前記端末装置が、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を有し、取得された現在位置を出発地とするように構成されたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の経路作成誘導システム。
【請求項6】
前記端末装置が、入力された音声データに基づき、音声データの入力者の年齢層を判断する年齢層判定手段を有することを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の経路作成誘導システム。
【請求項7】
ネットワークを介して端末装置とデータ通信可能な経路作成サーバであって、
前記端末装置から、出発地、目的地、および、被誘導者の年齢層を示す情報を受信する通信処理手段と、
複数の年齢層のそれぞれについて、鉄道路線およびバス路線を含む路線の使用の可否、鉄道駅を含む施設の使用の可否、前記施設の優先利用の是非、徒歩による経路の利用の可否、歩行速度を示す情報を格納したパラメータテーブルと、前記路線の経路および時刻表に関する情報、鉄道駅を含む施設に関する情報、並びに、道路の経路に関する情報を格納した経路要素情報データベースと、を含む記憶手段と、
前記端末装置から受信した出発地および目的地と、前記経路要素情報データベースに格納された情報とに基づき、前記出発地から目的地に至るまでの経路および経路上に位置する所定の地点における時刻を含む経路情報を生成する経路情報生成手段と、を有し、
前記経路情報生成手段が、前記端末装置から受信した年令層を示す情報に基づき、前記パラメータテーブル中、前記受信した年齢層に対応する情報を参照して、前記経路要素情報データベースに含まれる、路線、施設および徒歩による経路の利用の可否、前記施設の優先利用の是非を判定する条件判定手段と、
前記経路要素情報データベースに含まれる前記時刻表に関する情報、および、前記受信した年齢層にしたがった、前記パラメータテーブル中の歩行速度を示す情報に基づき、前記経路情報に時刻情報を付加する時刻情報付加手段と、を含み、
前記通信処理手段が、生成された経路情報を、前記端末装置に送信することを特徴とする経路作成サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−271097(P2010−271097A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121563(P2009−121563)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】