説明

経路探索装置および移動端末装置

【課題】GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現すること。
【解決手段】サーバ装置30の記憶部34が、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を分岐点データ34aとして記憶し、経路探索部35eが、移動端末装置10が道路に設置された案内標識を撮影することにより得られた分岐点に係る情報を移動端末装置10から取得し、記憶部34に記憶された情報と移動端末装置10から取得した情報とに基づいて目的地までの経路を探索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までの経路を探索する経路探索装置および目的地までの経路情報を表示する移動端末装置に関し、特に、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる経路探索装置および移動端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機などの移動端末装置にGPS(Global Positioning System)を搭載し、移動端末装置を保持しているユーザの位置情報とともに、目的地までの経路情報を移動端末装置のディスプレイに表示させる経路ナビゲーションの技術が開発されている。具体的には、この技術では、移動端末装置のディスプレイにユーザの位置や目的地までの経路を示した地図を表示させる。
【0003】
移動端末装置のディスプレイは、一般にそれほど大きいものではない。そのため、道路ナビゲーションにおいては、地図の表示範囲が狭くなって、ユーザの現在位置と目的地との間の位置関係が不明確になってしまう。
【0004】
逆に、ユーザの現在位置と目的地とを地図上に同時に表示させようとすると、地図の表示範囲が広範囲になってしまい、地図の細部が表示されなくなるので、ユーザに情報を十分に伝達することが難しい。
【0005】
このような問題を解決するため、GPSにより測定したユーザの位置と目的地の情報とから目的地までの経路を探索し、探索された経路の情報を地図上に表示するとともに、音声で経路案内をおこなうことにより、ユーザに十分に情報を伝達することができるナビゲーションシステムの技術が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−138569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来技術では、GPSを利用して経路ナビゲーションを実現しているため、移動端末装置の小型化・軽量化・省電力化が難しく、また、GPS衛星により送信された電波の受信が困難な状況においてはナビゲーションができないという問題があった。
【0008】
これを具体的に説明すると、移動端末装置がGPS衛星により送信された電波を受信するためには、移動端末装置に電波の受信装置を実装する必要があるので、移動端末装置の小型化・軽量化が難しくなってくる。
【0009】
また、移動端末装置のユーザが経路ナビゲーションを利用しない場合でも、ユーザの現在位置を測定する場合の応答速度を向上させるためには、移動端末装置は定期的にGPS衛星から送信された電波を受信してGPS衛星との間の位置関係を算出する必要があり、電力を消費してしまう。
【0010】
さらに、車内で経路ナビゲーションを利用する場合などには、移動端末装置を置く位置によってはGPS衛星により送信された電波の受信が困難となり、ナビゲーションが困難になる。また、ビル街などで電波の受信がビルにより妨げられる場合や、悪天候が電波の受信に影響を及ぼす場合なども同様にナビゲーションが困難になる。
【0011】
そのため、このようなGPSを利用した経路ナビゲーションにおける欠点をいかにして克服し、効果的な経路ナビゲーションを実現することができるかが重要な課題となっている。
【0012】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる経路探索装置および移動端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、目的地までの経路を探索する経路探索装置であって、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を記憶する情報記憶手段と、道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得手段と、前記情報記憶手段により記憶された情報と前記情報取得手段により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記経路探索手段は、前記情報取得手段により取得された情報に対応する分岐点を情報記憶手段に記憶された情報から検索し、検索された分岐点と目的地とを結ぶ経路を探索することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、目的地までの経路情報を表示する移動端末装置であって、道路が分岐する分岐点に係る情報が表示された案内標識を撮影する標識撮影手段と、前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報を、当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に出力する情報出力手段と、前記情報出力手段により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段により受信された経路情報を表示する情報表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記経路探索装置による検索の結果、前記情報出力手段により出力された情報に対応する分岐点が複数検索された場合に、探索する経路に係る分岐点の指定を受け付ける分岐点指定受付手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報に基づいて前記経路探索手段により探索された経路からの逸脱を検出する経路逸脱検出手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記発明において、前記情報出力手段は、前記経路逸脱検出手段により前記経路からの逸脱が検出された場合に前記経路探索装置に前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報を再度出力し、前記情報受信手段は、前記情報出力手段により再度出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信することを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、上記発明において、前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報と前記情報受信手段により受信された経路情報とに基づいて目的地が接近したか否かを判定する目的地接近判定手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、上記発明において、前記標識撮影手段により撮影された案内標識にかかわる情報と前記情報受信手段により受信された経路情報とに基づいて前記経路探索装置による探索の結果得られた経路に含まれる分岐点を検出する分岐点検出手段と、前記分岐点検出手段により分岐点が検出された場合に当該分岐点のつぎに通過する分岐点に係る情報を表示する分岐点情報表示手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、目的地までの経路を探索する経路探索プログラムであって、道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得手順と、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係るあらかじめ記憶された情報と前記情報取得手順により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、目的地までの経路情報を表示する経路情報表示プログラムであって、道路に設置された案内標識を撮影する標識撮影手順と、前記標識撮影手順により撮影された案内標識に係る情報を当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に出力する情報出力手順と、前記情報出力手順により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信する情報受信手順と、前記情報受信手順により受信された経路情報を表示する情報表示手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、目的地までの経路情報を表示する移動端末装置を制御する移動端末装置制御回路であって、道路に設置された案内標識の撮影を制御する標識撮影制御手段と、前記標識撮影制御手段による制御により撮影された案内標識に係る情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に対する案内標識に係る情報の出力を制御する情報出力制御手段と、前記情報出力制御手段による制御により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報の受信を制御する情報受信制御手段と、前記情報受信制御手段により受信された経路情報の表示を制御する情報表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、目的地までの経路を探索する経路探索方法であって、道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得工程と、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係るあらかじめ記憶された情報と前記情報取得工程により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索工程と、を含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を記憶し、道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得し、記憶された情報と取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索することとしたので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができるという効果を奏する。
【0026】
また、本発明によれば、案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報に対応する分岐点を、記憶された上記情報から検索し、検索された分岐点と目的地とを結ぶ経路を探索することとしたので、案内標識の撮影によりユーザの現在位置を容易に特定することができ、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができるという効果を奏する。
【0027】
また、本発明によれば、道路に設置された案内標識を撮影し、撮影した案内標識に係る情報を、当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に出力し、出力した情報に応じて経路探索装置により出力された経路情報を受信し、受信した経路情報を表示することとしたので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明によれば、経路探索の結果、出力された上記情報に対応する分岐点が複数検索された場合に、探索する経路に係る分岐点の指定を受け付けることとしたので、案内標識の撮影によりユーザの現在位置が特定されなかった場合に確実に現在位置を特定することができるという効果を奏する。
【0029】
また、本発明によれば、撮影された案内標識に係る情報に基づいて探索された経路からの逸脱を検出することとしたので、経路からの逸脱を効果的に検出することができるという効果を奏する。
【0030】
また、本発明によれば、経路からの逸脱が検出された場合に、撮影された案内標識に係る情報を再度出力し、再度出力された情報に応じて経路探索装置により出力された経路情報を受信することとしたので、ユーザが経路から逸脱した場合でも新たな経路情報を効果的に取得することができるという効果を奏する。
【0031】
また、本発明によれば、撮影された案内標識に係る情報と経路探索装置から受信した経路情報とに基づいて目的地が接近したか否かを判定することとしたので、目的地の接近を効果的に検出することができるという効果を奏する。
【0032】
また、本発明によれば、撮影された案内標識に係る情報と経路探索装置から受信した経路情報とに基づいて経路探索装置による探索の結果得られた経路に含まれる分岐点を検出し、分岐点が検出された場合に当該分岐点のつぎに通過する分岐点に係る情報を表示することとしたので、ユーザがつぎに通過する分岐点の名称や進行すべき方向などの情報を効果的に得ることができるという効果を奏する。
【0033】
また、本発明によれば、道路に設置された案内標識の撮影を制御し、その制御により撮影された案内標識に係る情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に対する案内標識に係る情報の出力を制御し、その制御により出力された情報に応じて経路探索装置により出力された経路情報の受信を制御し、その制御により受信した経路情報の表示を制御することとしたので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る経路探索装置および移動端末装置の好適な実施例を詳細に説明する。
【実施例】
【0035】
まず、本発明の概念について説明する。図1は、本発明の概念について説明する図である。図1に示すように、本発明に係る経路探索システムは、移動端末装置10、基地局20、サーバ装置30により構成される。ここで、移動端末装置10と基地局20とは、無線通信により通信をおこない、基地局20とサーバ装置30とはネットワーク40を介して通信をおこなう。
【0036】
移動端末装置10は、種々の事物を撮影するカメラを搭載した携帯電話機である。なお、ここでは、移動端末装置10が携帯電話機である場合について説明するが、これに限定されず、移動させることが可能なノートパソコン、PDA(Personal Digital Assistant)などの装置であってもよい。
【0037】
この移動端末装置10は、道路案内標識50や交差点名案内標識60などの道路に設置される案内標識の画像を撮影し、その画像に係るデータ(道路案内情報/交差点名情報)を基地局20およびネットワーク40を介してサーバ装置30に送信する。また、移動端末装置10は、送信した画像に係るデータを基にして探索された目的地までの経路情報をサーバ装置30から受信し、ディスプレイなどに表示する。
【0038】
基地局20は、移動端末装置10との間で通信をおこない、移動端末装置10から受信したデータをサーバ装置30に転送し、また、サーバ装置30から受信したデータを移動端末装置10に転送する携帯電話機の基地局である。
【0039】
サーバ装置30は、移動端末装置10から画像に係るデータ(道路案内情報/交差点名情報)を受信した場合に、受信したデータから移動端末装置10の現在位置を特定し、目的地までの最適経路を探索する装置である。
【0040】
具体的には、このサーバ装置30は、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報をデータベースに記憶している。たとえば、サーバ装置30は、道路案内標識50が設置された分岐点Aを左に曲がれば、交差点名案内標識60が設置された分岐点Bに到達するといった情報を記憶している。サーバ装置30は、このような情報を順次辿ることにより、移動端末装置10の現在位置から目的地までの経路を探索する。
【0041】
ここで、移動端末装置10の現在位置は、移動端末装置10により撮影された案内標識がデータベースに情報が記憶された案内標識のうちどの案内標識に該当するかを調べることにより特定される。また、サーバ装置30は、目的地の情報をあらかじめ移動端末装置10から受け付けておき、その目的地に最も近い案内標識の位置を、探索する経路の目的地として設定する。
【0042】
このように、この経路探索処理では、サーバ装置30が、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報をデータベースにあらかじめ記憶しておき、道路に設置された案内標識を移動端末装置10が撮影することにより得られた分岐点に係る情報を取得し、データベースに記憶された情報と移動端末装置10から取得した情報とに基づいて目的地までの経路を探索することとしているので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる。
【0043】
つぎに、図1に示した移動端末装置10の機能構成について説明する。図2は、図1に示した移動端末装置10の機能構成を示す図である。図2に示すように、この移動端末装置10は、アンテナ11、無線通信部12、音声入力部13、音声出力部14、入力部15、画像撮影部16、表示部17、記憶部18、制御部19を有する。
【0044】
アンテナ11は、無線電波の送受信をおこなうアンテナである。無線通信部12は、基地局20を介して他の移動端末装置やサーバ装置30に接続し、音声通話処理やデータ通信処理をおこなう通信部である。
【0045】
音声入力部13は、音声情報を取得して、それを電気信号に変換するマイクである。音声出力部14は、通話音声や再生音を出力するスピーカーである。入力部15は、ユーザから情報の入力操作を受け付けるキーパッドなどの入力デバイスである。画像撮影部16は、案内標識などの画像撮影をおこなうカメラである。表示部17は、ディスプレイなどの表示デバイスである。
【0046】
記憶部18は、フラッシュメモリなどの記憶デバイスである。この記憶部18は、ユーザデータ18a、画像データ18b、抽出データ18c、経路データ18dを記憶している。
【0047】
ユーザデータ18aは、他の移動端末装置との間でデータ通信をおこなった際の通信データやユーザにより作成された電話帳などのデータである。画像データ18bは、画像撮影部16により撮影された画像のデータである。
【0048】
抽出データ18cは、画像撮影部16により撮影された案内標識の画像解析により抽出された案内情報(道路案内情報または交差点名情報)のデータである。図3は、図2に示した抽出データ18cの例を示す図である。
【0049】
図3に示すように、この抽出データ18cは、撮影された案内標識の種類によってデータ構造が異なるものとなる。たとえば、図1に示したような道路案内標識50が撮影された場合には、抽出データ18cは、道路案内標識50の撮影画像から抽出された、道路の分岐数(図3の例では「4」)、分岐する各道路(図3の例では「分岐No.1」〜「分岐No.4」)の角度(図3の例では「0度」、「90度」、「270度」、「180度」)、および、分岐する各道路が向かう方面の地名(図3の例では文字列「AAA」、「BBB」、「CCC」)の情報から構成される。
【0050】
また、図1に示したような交差点名案内標識60が撮影された場合には、抽出データ18cは、交差点名案内標識60の撮影画像から抽出された、交差点名(図3の例では文字列「DDD」)の情報から構成される。
【0051】
図2の説明に戻ると、経路データ18dは、サーバ装置30により探索された目的地までの経路に係るデータである。図4は、図2に示した経路データ18dの例を示す図である。
【0052】
図4に示すように、この経路データ18dには、要素数、識別子、座標、種別、文字列、分岐数、分岐No.1〜分岐No.4、分岐選択、次分岐点までの距離の情報が含まれている。
【0053】
要素数は、経路データ18dに含まれる要素の数である(図4の例では「2」)。ここで、要素とは、探索された経路において目的地まで到達するまでに経由する分岐点のことである。
【0054】
識別子は、各要素を識別する識別番号である(図4の例では「1」および「2」)。座標は、各要素に対応する分岐点の座標の情報である(図4の例では「11度22分33秒,33度44分55秒」および「11度22分34秒,33度44分55秒」)。
【0055】
種別は、各要素に対応する案内標識(各分岐点に設置された案内標識)の種別の情報である(図4の例では「道路案内標識」および「交差点名案内標識」)。文字列は、種別が「交差点名案内標識」である場合の交差点名の情報である。分岐数は、各要素に対応する分岐点における道路の分岐数の情報である(図4の例では「4」)。
【0056】
分岐No.1〜分岐No.4は、分岐する各道路の情報であり、要素が「道路案内標識」の要素である場合には、角度および文字列の情報を含んでいる。角度は、分岐する各道路の方向を示す角度(図4の例では「0度」、「90度」、「270度」、「180度」)の情報である。文字列は、分岐する各道路が向かう方面の地名(図4の例では文字列「AAA」、「BBB」、「CCC」)の情報である。
【0057】
また、要素が「交差点名案内標識」の要素である場合には、分岐No.1〜分岐No.4は、分岐する各道路の角度(図4の例では「0度」、「90度」、「270度」、「180度」)の情報を含んでいる。
【0058】
分岐選択は、各要素に対応する分岐点において進行すべきとして選択された道路の情報である(図4の例では「3」、すなわち分岐No.3に対応する道路)。なお、要素に対応する分岐点が目的地に該当する場合には、分岐選択の情報は登録されない(図4の例における識別子「2」の要素)。
【0059】
次分岐点までの距離は、分岐選択にて指定された道路を進行する場合に、つぎの分岐点に到達するまでの距離の情報である(図4の例では「400m」)。なお、要素に対応する分岐点が目的地に該当する場合には、次分岐点までの距離の情報は登録されない(図4の例における識別子「2」の要素)。
【0060】
経路データ18dにおいて、識別子、座標、種別、文字列、分岐数、分岐No.1〜分岐No.4、分岐選択、次分岐点までの距離の情報は、要素数分だけ登録される。また、分岐No.1〜分岐No.4の情報は、各要素の分岐数分だけ登録される。
【0061】
制御部19は、移動端末装置10を全体制御する制御部である。この制御部19は、通信/通話処理部19a、データ管理部19b、表示制御部19c、目的地設定処理部19d、画像撮影制御部19e、画像解析部19f、画像情報生成部19g、分岐点選択処理部19hを有する。
【0062】
通信/通話処理部19aは、音声情報や通信データのエンコードやデコードをおこなうことにより音声通話やデータ通信などの実行処理をおこなう処理部である。データ管理部19bは、各機能部間のデータの授受や、記憶部18に対するデータの書き込み、記憶部18からのデータの読み出しを管理する管理部である。
【0063】
表示制御部19cは、表示部17を制御して種々の情報を表示させる制御部である。また、表示制御部19cは、サーバ装置30から受信した経路の探索結果の情報を取得し、その後案内標識の撮影が画像撮影部16によりおこなわれた場合に、撮影された案内標識の画像から抽出データ18cを抽出し、抽出データ18cに対応する分岐点がサーバ装置30から受け付けた経路において最終地点となる分岐点の1つ手前の分岐点か否かを判定する。
【0064】
そして、表示制御部19cは、抽出データ18cに対応する分岐点が最終地点となる分岐点の1つ手前の分岐点である場合には、目的地への接近を示すメッセージを表示部17に表示させる。また、表示制御部19cは、抽出データ18cに対応する分岐点が最終地点となる分岐点の1つ手前の分岐点でない場合には、つぎに通過する分岐点の接近と進行すべき方向および距離の情報とを含んだメッセージを表示部17に表示させる。
【0065】
目的地設定処理部19dは、サーバ装置30から各地点の座標情報を含んだ地図データを受信して地図データを表示部17に表示させ、入力部15を介してユーザから目的地の入力を受け付け、さらに受け付けた目的地の座標情報をサーバ装置30に送信する処理部である。画像撮影制御部19eは、画像撮影部16を制御して案内標識などの画像撮影を実行させる制御部である。
【0066】
画像解析部19fは、画像撮影部16により撮影された案内標識の画像解析をおこない、案内標識に含まれる分岐点の情報を抽出する処理部である。具体的には、画像解析部19fは、図1に示したような道路案内標識50から画像認識および文字認識をおこなうことにより、分岐する道路の数、方向、地名の情報を抽出したり、交差点名案内標識60から交差点名の情報を抽出したりする。
【0067】
画像情報生成部19gは、画像解析部19fによる画像解析結果の情報を受け付けて、図3で説明したような、サーバ装置30に送信する抽出データ18cを生成する処理部である。
【0068】
また、画像情報生成部19gは、サーバ装置30から受信した経路の探索結果の情報を取得し、その後案内標識の撮影が画像撮影部16によりおこなわれた場合に、撮影された案内標識の画像から抽出データ18cを抽出し、抽出データ18cに対応する分岐点がサーバ装置30から受け付けた経路の情報に含まれているか否かを判定する。
【0069】
そして、画像情報生成部19gは、抽出データ18cに対応する分岐点が経路の情報に含まれていない場合に、探索された経路から移動端末装置10の位置が逸脱したと判定し、サーバ装置30に抽出データ18cを送信して経路の再探索を実行させる。
【0070】
分岐点選択処理部19hは、画像情報生成部19gにより生成された抽出データ18cがサーバ装置30に送信され、サーバ装置30がその抽出データ18cに基づいて移動端末装置10の現在位置の特定ができなかった場合に、現在位置に最も近い分岐点の選択をユーザから受け付ける処理をおこなう処理部である。
【0071】
具体的には、分岐点選択処理部19hは、抽出データ18cがサーバ装置30に送信され、その抽出データ18cに対応する分岐点がサーバ装置30により複数検出された場合に、検出されたすべての分岐点の情報をサーバ装置30から受信する。そして、分岐点選択処理部19hは、それらの分岐点を表示部17に表示させ、ユーザに現在位置に対応する分岐点の選択を実行させる。
【0072】
さらに、分岐点選択処理部19hは、ユーザから選択を受け付けた分岐点の情報をサーバ装置30に送信することにより、現在位置に対応する分岐点の情報をサーバ装置30に通知する処理をおこなう。
【0073】
つぎに、図1に示したサーバ装置30の機能構成について説明する。図5は、図1に示したサーバ装置30の機能構成を示す図である。図5に示すように、このサーバ装置30は、通信処理部31、入力部32、表示部33、記憶部34、制御部35を有する。
【0074】
通信処理部31は、データのエンコードやデコードをおこなうことにより移動端末装置10との間でデータの送受信をおこなう処理部である。入力部32は、キーボードやマウスなどの入力デバイスである。表示部33は、ディスプレイなどの表示デバイスである。
【0075】
記憶部34は、ハードディスク装置などの記憶デバイスである。この記憶部34は、分岐点データ34a、目的地データ34b、抽出データ34c、地図データ34dを記憶している。分岐点データ34aは、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を記憶したデータである。
【0076】
図6は、図5に示した分岐点データ34aの一例を示す図である。図6に示すように、この分岐点データ34aには、要素数、識別子、座標、種別、文字列、分岐数、分岐No.1〜分岐No.4の情報が含まれている。
【0077】
要素数は、分岐点データ34aに含まれる要素の数である(図6の例では「18132」)。ここで、要素とは、経路情報を構成するために用いられる分岐点のことである。識別子は、各要素を識別する識別番号である(図6の例では「1」および「2」)。座標は、各要素に対応する分岐点の座標の情報である(図6の例では「11度22分33秒,33度44分55秒」および「11度22分34秒,33度44分55秒」)。
【0078】
種別は、各要素に対応する案内標識(各分岐点に設置された案内標識)の種別の情報である(図6の例では「道路案内標識」および「交差点名案内標識」)。文字列は、種別が「交差点名案内標識」である場合の交差点名の情報である。分岐数は、各要素に対応する分岐点における道路の分岐数の情報である(図6の例では「4」)。
【0079】
分岐No.1〜分岐No.4は、分岐する各道路の情報であり、要素が「道路案内標識」に対応する要素である場合には、角度、文字列、隣接要素識別子、隣接分岐点との距離の情報を含んでいる。
【0080】
角度は、分岐する各道路の方向を示す角度(図6の例では「0度」、「90度」、「270度」、「180度」)の情報である。文字列は、分岐する各道路が向かう方面の地名(図6の例では文字列「AAA」、「BBB」、「CCC」)である。
【0081】
隣接要素識別子は、当該要素に対応する分岐点から上記角度により指定された方向に進行した場合に最初に通過する分岐点を識別する識別子(図6の例では「2」および「1」)の情報である。隣接分岐点との距離は、当該要素に対応する分岐点と隣接要素識別子により指定された分岐点との間の距離(図6の例では「400m」)の情報である。
【0082】
分岐点データ34aにおいて、識別子、座標、種別、文字列、分岐数、分岐No.1〜分岐No.4の情報は、要素数分だけ登録される。また、分岐No.1〜分岐No.4の情報は、各要素の分岐数分だけ登録される。
【0083】
図5の説明に戻ると、目的地データ34bは、移動端末装置10から受信した目的地の座標の情報である。抽出データ34cは、移動端末装置10から受信した抽出データ18cであり、この抽出データ18cは、移動端末装置10が撮影した案内標識から抽出された情報である。地図データ34dは、各地点の座標情報を含んだ地図の画像データである。
【0084】
制御部19は、サーバ装置30を全体制御する制御部である。この制御部35は、データ管理部35a、表示制御部35b、分岐点検索部35c、分岐点選択要求実行部35d、経路探索部35eを有する。
【0085】
データ管理部35aは、各機能部間のデータの授受や、記憶部34に対するデータの書き込み、記憶部34からのデータの読み出しを管理する管理部である。表示制御部35bは、表示部33を制御して種々の情報を表示させる制御部である。
【0086】
分岐点検索部35cは、移動端末装置10から受信した目的地の情報あるいは抽出データ34cを基にして、記憶部34に記憶された分岐点データ34aから目的地あるいは抽出データ34cに該当する分岐点を検索する処理部である。
【0087】
具体的には、分岐点検索部35cは、移動端末装置10から受信した目的地の座標情報と、分岐点データ34aに含まれる座標の情報とを基にして、目的地に最も近い位置にある分岐点を分岐点データ34aから検索する。
【0088】
また、分岐点検索部35cは、移動端末装置10から受信した抽出データ34cと、分岐点データ34aに含まれる道路案内標識の分岐数、各分岐点における角度、文字列、あるいは、分岐点データ34aに含まれる交差点名案内標識の文字列の情報とを比較し、抽出データ34cと一致する分岐点を移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点として分岐点データ34aから検索する。
【0089】
分岐点選択要求実行部35dは、分岐点検索部35cが移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点を抽出データ34cを基にして検索した結果、抽出データ34cと一致する分岐点が分岐点データ34aから複数検索された場合に、移動端末装置10に現在位置に対応する分岐点の選択要求を送信する処理部である。
【0090】
具体的には、分岐点選択要求実行部35dは、分岐点データ34aから分岐点が複数検索された場合に、検索された複数の分岐点の情報を移動端末装置10に送信し、移動端末装置10にユーザによる分岐点の選択受け付け処理を実行させる。
【0091】
そして、分岐点選択要求実行部35dは、ユーザにより選択された分岐点の情報を移動端末装置10から受信して、その分岐点を移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点として分岐点検索部35cに設定させる。
【0092】
経路探索部35eは、分岐点検索部35cにより検索された移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点から目的地に最も近い分岐点までの経路を探索する処理部である。具体的には、経路探索部35eは、分岐点データ34aの隣接要素識別子の情報を参照して分岐点を順次辿っていくことにより、移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点から目的地に最も近い分岐点までの経路を探索する。ここで、同じ分岐点が2回以上現れる経路が探索された場合には、経路探索部35eは、その経路を破棄して他の経路の探索をおこなう。
【0093】
また、経路が複数探索された場合には、経路探索部35eは、分岐点データ34aの隣接分岐点との距離の情報を参照し、移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点から目的地に最も近い分岐点までの距離が最も短い経路を最適な経路として選択する。なお、ここでは距離が最短である経路を選択することとしているが、通過する分岐点の数が最も少ない経路を選択することとしてもよい。
【0094】
つぎに、図2に示した移動端末装置10がおこなう経路情報表示処理の処理手順について説明する。図7−1および図7−2は、図2に示した移動端末装置10がおこなう経路情報表示処理の処理手順を示すフローチャート(1)および(2)である。
【0095】
図7−1に示すように、まず、移動端末装置10の目的地設定処理部19dは、サーバ装置30から各地点の座標情報を含んだ地図データを受信して地図データを表示部17に表示させ、入力部15を介してユーザから目的地の入力を受け付ける(ステップS101)。
【0096】
そして、画像撮影部16は、道路案内標識50または交差点名案内標識60の撮影処理を実行する(ステップS102)。続いて、画像解析部19fは、画像撮影部16が撮影した道路案内標識50の画像から分岐点において分岐する道路の数、道路の方向、分岐する道路が向かう方面の地名などを含んだ道路案内情報、または、交差点名案内標識60の画像から交差点名の情報を抽出する画像解析を実行する(ステップS103)。
【0097】
そして、画像情報生成部19gは、図3に示したような道路案内情報または交差点名情報を含んだ抽出データを生成し(ステップS104)、ユーザから受け付けた目的地の情報を含んだ目的地データと抽出データとをサーバ装置30に送信する(ステップS105)。
【0098】
その後、通信/通話処理部19aは、抽出データの応答としてサーバ装置30により送信される分岐点選択要求あるいは経路データの受信を待ち受ける(ステップS106)。ここで、分岐点選択要求とは、サーバ装置30に送信された抽出データに対応する分岐点が複数検索された場合に、そのうちのどれが現在位置に最も近い分岐点かの選択をユーザに促す情報である。この分岐点選択要求は、複数検索された分岐点のリストの情報を含んでいる。
【0099】
また、経路データは、図4に示したような、移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点から目的地に最も近い分岐点までの経路の情報であり、サーバ装置30による経路探索の結果得られた経路の情報である。
【0100】
そして、通信/通話処理部19aは、サーバ装置30から分岐点選択要求を受信したか否かを調べる(ステップS107)。分岐点選択要求を受信した場合には(ステップS107,Yes)、分岐点選択処理部19hは、分岐点選択要求に含まれる複数検索された分岐点のリストを表示部17に表示させ、ユーザから現在位置に対応する分岐点の入力を受け付ける分岐点選択処理を実行する(ステップS108)。
【0101】
そして、分岐点選択処理部19hは、入力を受け付けた分岐点のデータをサーバ装置30に送信し(ステップS109)、ステップS106に移行する。サーバ装置30は、このデータを受信して現在位置に最も近い分岐点を特定する処理をおこなう。
【0102】
サーバ装置30から分岐点選択要求を受信していない場合には(ステップS107,No)、通信/通話処理部19aは、サーバ装置30から経路データを受信したか否かを調べる(ステップS110)。
【0103】
経路データを受信していない場合には(ステップS110,No)、ステップS106に移行して、通信/通話処理部19aは、サーバ装置30により送信される分岐点選択要求あるいは経路データの受信を待ち受ける。
【0104】
経路データを受信した場合には(ステップS110,Yes)、図7−2に示すように、画像撮影部16は、道路案内標識または交差点名案内標識の撮影処理実行要求をユーザから受け付けたか否かを調べる(ステップS111)。
【0105】
撮影処理実行要求を受け付けていない場合には(ステップS111,No)、表示部17は、表示制御部19cによる制御により現在位置に最も近い分岐点から目的地に最も近い分岐点までの経路(経路に含まれる各分岐点と、各分岐点間の距離、および、各分岐点において進行すべき方向)の情報を表示し(ステップS112)、ステップS111に移行する。
【0106】
撮影処理実行要求を受け付けた場合には(ステップS111,Yes)、画像撮影部16は、道路案内標識50または交差点名案内標識60の撮影処理を実行する(ステップS113)。
【0107】
続いて、画像解析部19fは、画像撮影部16が撮影した道路案内標識50の画像から分岐点において分岐する道路の数、道路の方向、分岐する道路が向かう方面の地名などを含んだ道路案内情報、または、交差点名案内標識60の画像から交差点名の情報を抽出する画像解析を実行する(ステップS114)。
【0108】
そして、画像情報生成部19gは、図3に示したような道路案内情報または交差点名情報を含んだ抽出データを生成し(ステップS115)、抽出データと分岐数、角度、文字列の情報が一致する道路案内標識の要素、あるいは、抽出データと文字列の情報が一致する交差点名案内標識の要素が経路データ内にあるか否かを調べる(ステップS116)。
【0109】
そして、抽出データと情報が一致する要素がない場合には(ステップS116,No)、画像情報生成部19gは、サーバ装置30により探索された経路から移動端末装置10の位置が逸脱したと判定し、生成した抽出データをサーバ装置30に送信して(ステップS117)、図7−1のステップS106に移行する。サーバ装置30は、この抽出データを受信して移動端末装置10の現在位置に最も近い分岐点を検索し、再検索した分岐点の情報に基づいて目的地までの経路を再び探索する。
【0110】
抽出データと情報が一致する要素がある場合には(ステップS116,Yes)、表示制御部19cは、情報が一致する要素のつぎの要素、すなわち、情報が一致する要素に対応する分岐点を通過した後、つぎに通過する分岐点に対応する要素が経路データにあるか否かを調べる(ステップS118)。
【0111】
情報が一致する要素のつぎの要素がある場合には(ステップS118,Yes)、表示制御部19cは、その要素は経路データの最後尾の要素、すなわち、経路データの最終目的地に対応する分岐点の要素であるか否かを調べる(ステップS119)。
【0112】
つぎの要素が経路データの最後尾の要素である場合には(ステップS119,Yes)、表示部17は、表示制御部19cによる制御により、目的地への接近を示すメッセージを表示し(ステップS121)、この経路情報表示処理を終了する。
【0113】
ステップS118において、抽出データと情報が一致する要素のつぎの要素がない場合には(ステップS118,No)、そのままステップS121に移行して、表示部17は、表示制御部19cによる制御により、目的地への接近を示すメッセージを表示する。
【0114】
ステップS119において、抽出データと情報が一致する要素のつぎの要素が経路データの最後尾の要素でない場合には(ステップS119,No)、表示部17は、表示制御部19cによる制御により、分岐点の接近およびその分岐点において進行すべき方向・距離を示すメッセージを表示し(ステップS120)、ステップS111に移行する。
【0115】
つぎに、図5に示したサーバ装置30がおこなう経路探索処理の処理手順について説明する。図8は、図5に示したサーバ装置30がおこなう経路探索処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0116】
図8に示すように、まず、サーバ装置30の通信処理部31は、移動端末装置10により送信された目的地の情報を受信し(ステップS201)、さらに、図3に示したような、道路案内情報または交差点名案内情報を含んだ抽出データを受信する(ステップS202)。
【0117】
そして、分岐点検索部35cは、抽出データに対応する第1の分岐点を分岐点データ34aから検索する(ステップS203)。この第1の分岐点は、移動端末装置10の現在位置に対応する分岐点である。
【0118】
その後、分岐点選択要求実行部35dは、第1の分岐点が複数検索されたか否かを調べる(ステップS204)。第1の分岐点が複数検索された場合には(ステップS204,Yes)、分岐点選択要求実行部35dは、複数検索された第1の分岐点の情報を含んだ分岐点選択要求を移動端末装置10に送信する(ステップS205)。
【0119】
そして、分岐点選択要求実行部35dは、その分岐点選択要求に応じて移動端末装置10により送信される選択された分岐点のデータの受信を待ち受け(ステップS206)、分岐点のデータを受信したか否かを調べる(ステップS207)。
【0120】
分岐点のデータを受信していない場合には(ステップS207,No)、分岐点選択要求実行部35dは、ステップS206に移行して分岐点のデータの受信を再度待ち受ける。分岐点のデータを受信した場合には(ステップS207,Yes)、分岐点検索部35cは、選択された分岐点を第1の分岐点として設定する(ステップS208)。
【0121】
ステップS208の後、あるいは、ステップS204において第1の分岐点が1つだけ検索された場合には(ステップS204,No)、分岐点選択要求実行部35dは、移動端末装置10から受信した目的地データにより特定される目的地に最も近い第2の分岐点を分岐点データ34aから検索する(ステップS209)。
【0122】
そして、経路探索部35eは、第1の分岐点から第2の分岐点に到達する最短距離の経路を検出し(ステップS210)、検出した経路のデータを移動端末装置10に送信して(ステップS211)、この経路探索処理を終了する。なお、図7−2に示したステップS117の処理により移動端末装置10から抽出データが送信された場合には、ステップS202以降の処理が実行される。
【0123】
ところで、上記実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下に、上記各種処理を実現するプログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
【0124】
図9は、図2に示した移動端末装置10となるコンピュータのハードウェア構成を示す図である。このコンピュータは、アンテナ100、無線通信回路101、マイク102、スピーカー103、入力キー104、カメラ105、LCD106、フラッシュメモリ107、RAM(Random Access Memory)108、ROM(Read Only Memory)109、CPU(Central Processing Unit)110をバス111で接続して構成される。
【0125】
ここで、アンテナ100、無線通信回路101、マイク102、スピーカー103、入力キー104、カメラ105、LCD106、フラッシュメモリ107は、図2に示したアンテナ11、無線通信部12、音声入力部13、音声出力部14、入力部15、画像撮影部16、表示部17、記憶部18にそれぞれ対応する。
【0126】
そして、ROM109には、移動端末装置10と同等の機能を発揮するプログラム、すなわち、経路情報表示プログラム109aが記憶されている。なお、経路情報表示プログラム109aは、適宜分散して記憶することとしてもよい。
【0127】
そして、CPU110が、経路情報表示プログラム109aをROM109から読み出して実行することにより、経路情報表示プロセス110aが機能するようになる。この経路情報表示プロセス110aは、図2に示した制御部19に含まれる通信/通話処理部19a、データ管理部19b、表示制御部19c、目的地設定処理部19d、画像解析部19f、画像情報生成部19g、分岐点選択処理部19hの各機能部に対応する。
【0128】
また、フラッシュメモリ107には、ユーザデータ107a、画像データ107b、抽出データ107c、経路データ107dが記憶される。このユーザデータ107a、画像データ107b、抽出データ107c、経路データ107dは、図2に示した記憶部18に記憶されるユーザデータ18a、画像データ18b、抽出データ18c、経路データ18dにそれぞれ対応する。
【0129】
そして、CPU110は、これらのデータをフラッシュメモリ107に記憶するとともに、これらのデータをフラッシュメモリ107から読み出してRAM108に記憶させ、RAM108に記憶されたユーザデータ108a、画像データ108b、抽出データ108c、経路データ108dに基づいて各種データ処理を実行する。
【0130】
また、図10は、図5に示したサーバ装置30となるコンピュータのハードウェア構成を示す図である。このコンピュータは、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置200、表示装置201、各種プログラムを記録した記録媒体からプログラムを読み取る媒体読取装置202、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受をおこなうネットワークインターフェース203、RAM204、ROM205、CPU206、HD(Hard Disk)207をバス208で接続して構成される。
【0131】
そして、HD207には、サーバ装置30の機能と同様の機能を発揮するプログラム、すなわち、図10に示す経路探索プログラム207eが記憶されている。なお、経路探索プログラム207eは、適宜分散して記憶することとしてもよい。
【0132】
そして、CPU206が、経路探索プログラム207eをHD207から読み出して実行することにより、経路探索プロセス206aが機能するようになる。この経路探索プロセス206aは、図5に示した制御部35に含まれるデータ管理部35a、表示制御部35b、分岐点検索部35c、分岐点選択要求実行部35d、経路探索部35eの各機能部に対応する。
【0133】
また、HD207には、分岐点データ207a、目的地データ207b、抽出データ207c、地図データ207dが記憶される。なお、分岐点データ207a、目的地データ207b、抽出データ207c、地図データ207dは、図5に示した分岐点データ34a、目的地データ34b、抽出データ34c、地図データ34dにそれぞれ対応する。
【0134】
そして、CPU206は、分岐点データ207a、目的地データ207b、抽出データ207c、地図データ207dをHD207に記憶するとともに、分岐点データ207a、目的地データ207b、抽出データ207c、地図データ207dをHD207から読み出してRAM204に格納し、RAM204に格納された分岐点データ204a、目的地データ204b、抽出データ204c、地図データ204dに基づいて各種データ処理を実行する。
【0135】
ところで、図9に示した経路情報表示プログラム109aや図10に示した経路探索プログラム207eは、必ずしもROM109やHD207に記憶させておく必要はない。たとえば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード、ハードディスクドライブ(HDD)、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータに接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などにプログラムを記憶しておき、コンピュータがこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0136】
上述してきたように、本実施例では、サーバ装置30の記憶部34が、ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を分岐点データ34aとして記憶し、経路探索部35eが、道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得し、記憶部34に記憶された情報と取得した情報とに基づいて目的地までの経路を探索することとしたので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる。
【0137】
また、本実施例では、分岐点検索部35cが、案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報に対応する分岐点を、記憶部34に記憶された分岐点データ34aから検索し、経路検索部35eが、分岐点検索部35cにより検索された分岐点と目的地とを結ぶ経路を探索することとしたので、案内標識の撮影によりユーザの現在位置を容易に特定することができ、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる。
【0138】
また、本実施例では、移動端末装置10の画像撮影部16が、道路に設置された案内標識を撮影し、画像情報生成部19gが、撮影した案内標識に係る情報を、当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を記憶した分岐点データ34aとに基づいて経路探索をおこなうサーバ装置30に出力し、通信/通話処理部19aが、出力した情報に応じてサーバ装置30により出力された経路情報を受信し、表示部17が、受信した経路情報を表示することとしたので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる。
【0139】
また、本実施例では、サーバ装置30による経路探索の結果、移動端末装置10によりサーバ装置30に出力された情報に対応する分岐点が複数検索された場合に、移動端末装置10の分岐点選択処理部19hが、探索する経路に係る分岐点の指定を受け付けることとしたので、案内標識の撮影によりユーザの現在位置が特定されなかった場合に確実に現在位置を特定することができる。
【0140】
また、本実施例では、移動端末装置10の画像情報生成部19gは、画像撮影部16により撮影された案内標識に係る情報に基づいてサーバ装置30により探索された経路からの逸脱を検出することとしたので、経路からの逸脱を効果的に検出することができる。
【0141】
また、本実施例では、移動端末装置10の画像情報生成部19gは、経路からの逸脱が検出された場合に、画像撮影部16により撮影された案内標識に係る情報を再度出力し、通信/通話処理部19aは、画像情報生成部19gにより再度出力された情報に応じてサーバ装置30により出力された経路情報を受信することとしたので、ユーザが経路から逸脱した場合でも新たな経路情報を効果的に取得することができる。
【0142】
また、本実施例では、移動端末装置10の表示制御部19cは、画像撮影部16により撮影された案内標識に係る情報とサーバ装置30から受信した経路情報とに基づいて目的地が接近したか否かを判定することとしたので、目的地の接近を効果的に検出することができる。
【0143】
また、本実施例では、移動端末装置10の画像情報生成部19gは、画像撮影部16により撮影された案内標識に係る情報とサーバ装置30から受信した経路情報とに基づいてサーバ装置30による探索の結果得られた経路に含まれる分岐点を検出し、表示部17は、画像情報生成部19gにより分岐点が検出された場合に当該分岐点のつぎに通過する分岐点に係る情報を表示することとしたので、ユーザがつぎに通過する分岐点の名称や進行すべき方向などの情報を効果的に得ることができる。
【0144】
また、本実施例では、移動端末装置10の画像撮影制御部19eが、道路に設置された案内標識の画像撮影部16による撮影を制御し、画像情報生成部19gが、その制御により撮影された案内標識に係る情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなうサーバ装置30に対する案内標識に係る情報の出力を制御し、通信/通話処理部19aが、その制御により出力された情報に応じてサーバ装置30により出力された経路情報の受信を制御し、表示制御部19cが、その制御により受信した経路情報の表示を制御することとしたので、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる。
【0145】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施例にて実施されてもよいものである。
【0146】
たとえば、上記実施例では、サーバ装置30が移動端末装置10から案内標識の情報を受信して経路探索をおこなうこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーバ装置30が記憶している分岐点データ34aを移動端末装置10に記憶させ、移動端末装置10にサーバ装置30がおこなっていた経路探索処理を実行させることとしてもよい。
【0147】
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。
【0148】
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0149】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0150】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0151】
(付記1)目的地までの経路を探索する経路探索装置であって、
ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を記憶する情報記憶手段と、
道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得手段と、
前記情報記憶手段により記憶された情報と前記情報取得手段により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
を備えたことを特徴とする経路探索装置。
【0152】
(付記2)前記経路探索手段は、前記情報取得手段により取得された情報に対応する分岐点を情報記憶手段に記憶された情報から検索し、検索された分岐点と目的地とを結ぶ経路を探索することを特徴とする付記1に記載の経路探索装置。
【0153】
(付記3)目的地までの経路情報を表示する移動端末装置であって、
道路が分岐する分岐点に係る情報が表示された案内標識を撮影する標識撮影手段と、
前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報を、当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信する情報受信手段と、
前記情報受信手段により受信された経路情報を表示する情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする移動端末装置。
【0154】
(付記4)前記経路探索装置による検索の結果、前記情報出力手段により出力された情報に対応する分岐点が複数検索された場合に、探索する経路に係る分岐点の指定を受け付ける分岐点指定受付手段をさらに備えたことを特徴とする付記3に記載の移動端末装置。
【0155】
(付記5)前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報に基づいて前記経路探索手段により探索された経路からの逸脱を検出する経路逸脱検出手段をさらに備えたことを特徴とする付記3または4に記載の移動端末装置。
【0156】
(付記6)前記情報出力手段は、前記経路逸脱検出手段により前記経路からの逸脱が検出された場合に前記経路探索装置に前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報を再度出力し、前記情報受信手段は、前記情報出力手段により再度出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信することを特徴とする付記5に記載の移動端末装置。
【0157】
(付記7)前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報と前記情報受信手段により受信された経路情報とに基づいて目的地が接近したか否かを判定する目的地接近判定手段をさらに備えたことを特徴とする付記3〜6のいずれか1つに記載の移動端末装置。
【0158】
(付記8)前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報と前記情報受信手段により受信された経路情報とに基づいて前記経路探索装置による探索の結果得られた経路に含まれる分岐点を検出する分岐点検出手段と、前記分岐点検出手段により分岐点が検出された場合に当該分岐点のつぎに通過する分岐点に係る情報を表示する分岐点情報表示手段とをさらに備えたことを特徴とする付記3〜7のいずれか1つに記載の移動端末装置。
【0159】
(付記9)目的地までの経路を探索する経路探索プログラムであって、
道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得手順と、
ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係るあらかじめ記憶された情報と前記情報取得手順により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする経路探索プログラム。
【0160】
(付記10)目的地までの経路情報を表示する経路情報表示プログラムであって、
道路に設置された案内標識を撮影する標識撮影手順と、
前記標識撮影手順により撮影された案内標識に係る情報を当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に出力する情報出力手順と、
前記情報出力手順により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信する情報受信手順と、
前記情報受信手順により受信された経路情報を表示する情報表示手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする経路情報表示プログラム。
【0161】
(付記11)目的地までの経路情報を表示する移動端末装置を制御する移動端末装置制御回路であって、
道路に設置された案内標識の撮影を制御する標識撮影制御手段と、
前記標識撮影制御手段による制御により撮影された案内標識に係る情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に対する案内標識に係る情報の出力を制御する情報出力制御手段と、
前記情報出力制御手段による制御により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報の受信を制御する情報受信制御手段と、
前記情報受信制御手段により受信された経路情報の表示を制御する情報表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする移動端末装置制御回路。
【0162】
(付記12)目的地までの経路を探索する経路探索方法であって、
道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得工程と、
ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係るあらかじめ記憶された情報と前記情報取得工程により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索工程と、
を含んだことを特徴とする経路探索方法。
【産業上の利用可能性】
【0163】
以上のように、本発明に係る経路探索装置および移動端末装置は、GPSを利用することなく効果的な経路ナビゲーションを実現することができる経路探索システムに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明の概念について説明する図である。
【図2】図1に示した移動端末装置10の機能構成を示す図である。
【図3】図2に示した抽出データ18cの例を示す図である。
【図4】図2に示した経路データ18dの例を示す図である。
【図5】図1に示したサーバ装置30の機能構成を示す図である。
【図6】図5に示した分岐点データ34aの一例を示す図である。
【図7−1】図2に示した移動端末装置10がおこなう経路情報表示処理の処理手順を示すフローチャート(1)である。
【図7−2】図2に示した移動端末装置10がおこなう経路情報表示処理の処理手順を示すフローチャート(2)である。
【図8】図5に示したサーバ装置30がおこなう経路探索処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図2に示した移動端末装置10となるコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【図10】図5に示したサーバ装置30となるコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【符号の説明】
【0165】
10 移動端末装置
11 アンテナ
12 無線通信部
13 音声入力部
14 音声出力部
15 入力部
16 画像撮影部
17 表示部
18 記憶部
18a ユーザデータ
18b 画像データ
18c 抽出データ
18d 経路データ
19 制御部
19a 通信/通話処理部
19b データ管理部
19c 表示制御部
19d 目的地設定処理部
19e 画像撮影制御部
19f 画像解析部
19g 画像情報生成部
19h 分岐点選択処理部
20 基地局
30 サーバ装置
31 通信処理部
32 入力部
33 表示部
34 記憶部
34a 分岐点データ
34b 目的地データ
34c 抽出データ
34d 地図データ
35 制御部
35a データ管理部
35b 表示制御部
35c 分岐点検索部
35d 分岐点選択要求実行部
35e 経路探索部
40 ネットワーク
50 道路案内標識
60 交差点名案内標識

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地までの経路を探索する経路探索装置であって、
ある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報を記憶する情報記憶手段と、
道路に設置された案内標識の撮影により得られた分岐点に係る情報を取得する情報取得手段と、
前記情報記憶手段により記憶された情報と前記情報取得手段により取得された情報とに基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
を備えたことを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
前記経路探索手段は、前記情報取得手段により取得された情報に対応する分岐点を情報記憶手段に記憶された情報から検索し、検索された分岐点と目的地とを結ぶ経路を探索することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
目的地までの経路情報を表示する移動端末装置であって、
道路が分岐する分岐点に係る情報が表示された案内標識を撮影する標識撮影手段と、
前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報を、当該情報に含まれる分岐点に係る情報とある分岐点から所定の方向に進行した場合に通過する分岐点に係る情報とに基づいて経路探索をおこなう経路探索装置に出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段により出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信する情報受信手段と、
前記情報受信手段により受信された経路情報を表示する情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする移動端末装置。
【請求項4】
前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報に基づいて前記経路探索手段により探索された経路からの逸脱を検出する経路逸脱検出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の移動端末装置。
【請求項5】
前記情報出力手段は、前記経路逸脱検出手段により前記経路からの逸脱が検出された場合に前記経路探索装置に前記標識撮影手段により撮影された案内標識に係る情報を再度出力し、前記情報受信手段は、前記情報出力手段により再度出力された情報に応じて前記経路探索装置により出力された経路情報を受信することを特徴とする請求項4に記載の移動端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−333436(P2007−333436A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−162851(P2006−162851)
【出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】