統合されたクリーナ及びドライヤシステム
物体の統合されたクリーニングのための方法及び装置は、同じプロセスチャンバにおける一連の湿式クリーニング及び真空乾燥を含む。本発明の統合されたクリーニングプロセスは、部材の移動を排除することができ、システム信頼性を高める。クリーニングされた物体を脱気及び汚染除去するために、真空汚染除去を提供することができる。1つの実施の形態において、クリーナシステムは、例えばスループットを高めるために、様々な移動を、ロボットによって行われる統合された移動に組み合わせる。例えば、統合されたロボット移動は、閉鎖された容器をインプットロードポートから取り上げ、蓋及び本体を一緒に移動させ、次いで、本体及び蓋を別々に、クリーニングされるためにクリーナの適当な位置へ配置することを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、米国特許仮出願第61/218067号明細書の優先権を主張する。その発明の名称は"Integrated cleaner and drier system"であり、引用したことで本明細書に記載されたものとする。
【0002】
本発明は、半導体製造工業において使用されるウェハキャリヤのような加工物若しくは加工物容器をクリーニングするための装置及び方法に関する。
【0003】
背景
半導体構成部材の製造は、粒子、不純物、又は異物の制御等の清浄度を要求する。これらの粒子の存在は、加工されたウェハにおける良好なデバイスの歩留りに影響する恐れがある。つまり、これらのウェハの搬送は一般的に特別な搬送容器において行われる。この特別な搬送容器は、例えば、カセット、キャリヤ、又はトレー、また閉鎖可能若しくは封止可能な容器又はボックスを含み、FOUP(Front Opening Unified Pod)、FOSB(Front Opening Shipping Box)、SMIF(Standard Mechanical Interface)のポッド若しくはボックスを含む。FOUPは一般的にウェハを支持するために2つの対面した長い側における櫛状の案内を有しており、取外し可能カバーによって閉鎖することができる。カバーが取り外されている場合、FOUPは中空の容器であり、矩形の表面領域を備えたポット状の基礎を有している。
【0004】
半導体ウェハを加工する際に要求される清浄度の基準を維持するために、FOUPを時折クリーニングする必要がある。クリーニングプロセスを特別なクリーニング及び乾燥機器において行うことができる。清浄度の要求が高まっているため、現代の半導体工場でのクリーニングサイクルの回数は増加している。例えば1つのウェハから次のウェハへの伝播汚染を回避するためにFOUPを使用するたびにクリーニングすることが望ましい場合もある。
【0005】
つまり、FOUPの完全なクリーニングのために必要な時間を短縮することが望ましい。さらに、特にクリーニングサイクルの回数が増加していることを考慮し、クリーニング消耗品をできるだけ少なく保つことも望ましい。これに対して、現代の半導体工場の清浄度要求を満たすために、クリーニングは極めて徹底的でなければならない。
【0006】
概要
本発明は、半導体加工物容器等の対象物の統合されたクリーニングのための方法及び装置を開示する。1つの実施の形態において、本発明は、同じプロセスチャンバにおける湿式クリーニング及び真空乾燥の連続を開示する。この統合されたクリーニングプロセスは、部材の移動を排除し、システム信頼性を高めることができる。この真空乾燥プロセスは、乾燥ガスを排除し、作動消耗品を減じることができる。その他の構成要素を含むことができる。この構成要素は、乾燥プロセスを補助しかつ液体凍結を阻止するためのIR加熱機構、及び乾燥プロセス及び終点を開始するための湿度センサを含む。
【0007】
1つの実施の形態において、本発明は、統合されたクリーニングプロセス及びシステムを開示し、最小限の残留液体による有効な対象物クリーニングを提供する。クリーニングプロセスは、金属汚染物等の不純物及び汚染粒子を除去するために、超音波、エアロゾル又は高圧によって供給されるクリーニング化学物質及び脱イオン水を含むことができる。乾燥プロセスは、IRランプヒータ等のヒータによる真空乾燥を含むことができ、このヒータは、移動部品を用いることなく、クリーニングされた対象物を乾燥する。1つの実施の形態において、湿式クリーニング及び真空乾燥プロセスは、同じクリーニングチャンバにおいて順次に行われる。クリーニングプロセスの間に液体蒸気を除去するために湿式クリーニングプロセスの間に真空ポンピングを行うこともできる。
【0008】
1つの態様において、本発明のクリーニングは、真空乾燥を補助するために最小限の残留液体を提供する。例えば、クリーニング液及びすすぎ液の所定量を配給することができ、例えば微細な液滴とエアロゾル気泡とを噴霧する。キャリヤガスを液体デリバリと混合することができる。高温ガス及び高温液体を利用することができる。迅速蒸発液体を使用することができ、これは例えば沸点が低く蒸気圧力が高いアルコールである。液体保持及び液体デッドスポットなしに良好な排水によって液体を除去することができる。例えば液体クリーニングサイクル中にクリーニングチャンバ内の真空圧力を維持することによって、液体蒸気を排気及び低いチャンバ圧力によって除去することができる。有効なクリーニングのために周期的クリーニングプロセスを行うことができる。対象物における残留液体を減じるために高温ガスパージを提供することができ、これは、その後の乾燥プロセスを促進する。クリーニングプロセスを最適化するためにシミュレーションが行われ、これは例えばクリーニングノズルの位置及び流れを最適化するためである。例えば、クリーニング溶剤は、クリーニング面の近くに集中させることができ、クリーニングされる対象物の角に配置することができる。容器の内側と外側とで異なるクリーニングプロセスを用いることができる。例えば、内側クリーニングの重点を、金属汚染除去及び揮発性有機成分の脱気に置くことができる。さらに、外側クリーニングよりも内側クリーニングをより徹底的に行うことができ、これにより、液体クリーナの消費を減じる。
【0009】
1つの実施の形態において、本発明は、高いスループットを伴う有効な真空乾燥プロセスを開示する。本発明の真空乾燥は、部材の移動を提供しないので、これにより、クリーニング後の残留液体の迅速な蒸発を補助するための真空周囲環境とともに、システム信頼性を高めることができる。クリーニングチャンバを、有効なポンピング及び高いポンピングコンダクタンスを備えた構成を提供するように設計することができる。蒸気凝縮を減じるためにポンピング経路には最小限の障害物がある。本発明の真空乾燥は、さらに、残留液体の蒸発を補助し且つ液体凍結を阻止するために、IRヒータ等の加熱器工を有することができる。IRヒータの分配は、クリーニングされる対象物に均一な熱エネルギを提供するように配置することができ、液体蒸発及び蒸発速度の均一性を可能にする。例えば凝縮を最小限にするために、チャンバ壁部ヒータを設けることもできる。
【0010】
1つの実施の形態において、クリーニングプロセス及びシステムは、真空汚染除去及び/又は脱気を含むことができる。汚染除去プロセスを、統合されたクリーナ・ドライヤチャンバにおいて、又は別個の真空チャンバにおいて行うことができる。汚染除去プロセスを、付加的にクリーニング及び乾燥プロセスの後に行うことができるか、又はクリーニングを行わずに別個に行うことができる。例えば、汚染除去プロセスは、新たな容器のためのガス抜き等の、プラスチックエージングを提供することができる。
【0011】
1つの実施の形態において、本発明は、例えば容器クリーナ等の容器プロセシングシステムにおいて、基板容器を引き渡すための装置及び方法を開示する。1つの実施の形態において、本発明は、様々な容器の移動を、ロボットによって取り扱われる統合された移動に組み合わせる。例えば、統合されたロボット移動は、閉鎖された容器を、インプットロードポートから又はクリーナシステム内の中間ステーションから取り上げ、蓋及び本体を一緒に移動し、次いで本体及び蓋を、クリーニングされるクリーナにおける適切な位置に、別個に配置することを含む。統合された移動は、ロードポートからクリーニング位置への引渡し中における、蓋のロック解除及び/又は本体からの蓋の分離を含むこともできる。統合された移動は、その他の動作、例えば蓋をロック解除又は分離するために、閉鎖された容器を回転させることを含むこともできる。
【0012】
1つの実施の形態において、本発明は、基板容器の統合された引渡し移動を含み、これは、容器の蓋及び本体を一緒に引き渡し、これらを適切なクリーニングステーションに別々に配置することを含む。機構を反転させることもでき、クリーニングの後に蓋及び本体を別々に取り上げ、アウトプットロードポートへの引渡し中にこれらを組み立て所定の位置にロックする。ロボットは、閉鎖された容器をロードポートから取り上げ且つ閉鎖された容器をロードポートへ搬送することができ、これにより、付加的な分離又は組立てステーションを排除する。1つの実施の形態において、統合された引渡し移動は、容器移動中の容器の本体から蓋のロック解除又は容器の本体への蓋のロックを行うための、現場ロック解除及び/又はロッキング機構を有する。ロック解除・ロッキング機構は、ロボットであることもできるし、ロボットの近くに位置決めすることもできる。統合された引渡し移動は、ロック解除・ロック機構を収容するための付加的な移動も含むことができる。例えば、統合された引渡し移動は、ロック解除前に蓋を底部に有するように容器を回転又は傾斜させることができ、これにより、移動中の、ロック解除された容器の安定性を提供する。
【0013】
1つの実施の形態において、本発明は、基板容器のための統合された引渡しロボットを有しており、容器の蓋及び本体を保持するための1つ又は2つ以上のグリッパと、本体から蓋をロック解除するための又は本体に蓋をロックするための選択的なロック解除・ロック機構とを含んでいる。統合されたロボットを、容器クリーナ、例えば同じチャンバにおけるクリーニング及び乾燥能力を備えた統合されたクリーナにおいて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1A及び図1Bは、液体が重力によって落下することができるように位置決めされた、クリーニングされる物品の典型的な構成を、残留液体を除去することを補助するためのガスノズルとともに示す図である。
【図2】図2A及び図2Bは、クリーニングされる物品の表面に面した液体ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図3】クリーニングされる物品の複数の面に面した液体ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図4】FOUPを包囲する液体ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図5】クリーニングされる物品内の内部ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図6】図6A及び図6Bは、本発明の実施の形態による、要基本対の内部に液体流れを供給する内部ノズルの選択された構成を示す図である。
【図7】図7A及び図7Bは、容器本体及び蓋の外面に液体流を供給する外側ノズルの選択された構成を示す図である。
【図8】図8A及び図8Bは、本発明の実施の形態による、容器本体の内部に容器本体熱エネルギを供給する内部IRヒータの選択された構成を示す図である。
【図9】図9A及び図9Bは、容器本体及び蓋の外面に熱エネルギを供給する外側IRヒータの構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態による統合されたクリーニングのためのフローチャートを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態による統合されたクリーニングのための別のフローチャートを示す図である。
【図12】従来技術によるクリーナシステムを示す図である。
【図13】複数の基板を保持する典型的な閉鎖された容器を示す図であり、図13B(A)〜(C)は、図13Aに示された容器と同じ容器を、基板なしに示す図である。
【図14】複数の基板を保持する典型的な閉鎖された容器を示す図であり、図14B(A)〜(C)は、図14Aに示された容器と同じ容器を、基板成しに示す図である。
【図15】本発明の実施の形態による典型的なクリーニング装置を、一連の容器配置とともに示す図である。
【図16】図15に示されたクリーニング装置を、一連の容器取出しとともに示す図である。
【図17】本発明による実施の形態による一連の典型的なロボット移動を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態による典型的な統合された移動の典型的な連続を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態による典型的な統合された移動別の典型的な連続を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態による典型的な統合された移動の別の典型的な連続を示す図である。
【図21】ロードポートからクリーニングステーションへの容器の引渡しのための典型的なフローチャートを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態による、ロードポートからクリーニングステーションへ容器を引き渡すためのフローチャートを示す図である。
【図23】本発明の実施の形態による、クリーニングステーションからロードポートへ容器を引き渡すためのフローチャートを示す図である。
【0015】
好適な実施の形態の詳細な説明
本発明は、物品、特に半導体物品、例えばカセット、FOUP、ホルダ等をクリーニングすることに関する。1つの実施の形態において、本発明は、組み立てられた複数の部分を有する対象物、例えば別個の本体及び別個の蓋を有する容器(例えばFOUP又はFOSB)のための、クリーニングプロセスを提供する。本体及び蓋は、半導体基板の搬送及び貯蔵の間、組み立てられ、例えば互いにロックされ、クリーニングの間、分解、例えば別々の部分に分離される。容器は、一般的に、ロックされた状態でクリーナへ提供され、クリーナによってロック解除され、クリーニングされ、再びロックされる。1つの構成において、クリーニング液を排出することを助けるために、蓋はクリーニングチャンバにおいて鉛直に位置決めされる。容器本体は、開口が、真空ポンプのポンピングポートが配置されているクリーニングチャンバの底部に面するように位置決めされる。クリーニングチャンバの操作を、手動で操作することができるが、電子制御装置又はコンピュータによって自動的に操作されることが好ましい。
【0016】
1つの実施の形態において、本発明の改良されたクリーニングプロセスは、同じプロセスチャンバにおける統合された一連の液体クリーニング及び真空乾燥を含む。本発明の液体クリーニングは、より短いクリーニング時間で水及びクリーニング液及び化学物質を節約することができ、クリーニング液、界面活性剤、熱、撹拌された又はエアロゾル液体流の組合せにより清浄度及び粒子除去を改良する。本発明の真空乾燥は、部材の移動を排除し、システム信頼性を高めることができる。
【0017】
クリーニング方法は、有機金属、無機金属、天然酸化物及び粒子状物質等の粒子及び/又は汚染物を除去するための方法及び露汚れ(ウォータースポット)を除去するための方法から成る。クリーニングは、カセット、FOUP、FOSB、ホルダ等の半導体物品のための不可欠な要求である。決定的なクリーニングにおいて、数ミクロンからサブミクロンレベルの範囲の粒子の除去及び微量汚染物(金属又はイオン)の低減は、半導体クリーニング工業の懸念の一部となっている。
【0018】
1つの実施の形態において、本発明は、統合されたクリーニングプロセス及びシステムを開示し、最小限の残留液体で有効な対象物クリーニングを提供する。1つの態様において、最小限の残留液体は、その後の乾燥プロセス、例えば真空乾燥を補助することができる。1つの態様において、クリーニングされる物品は、最小限の液体捕捉で、例えば水平面に位置決めされる。さらに、潜在的なトラップ位置において、残留液体を最小限にし且つ乾燥プロセスを補助することを助けるために、あらゆる捕捉された液体を吹き飛ばすために、ガスノズルを配置することができる。ガスノズルは好適には窒素又はろ過空気を提供するが、液体又は通気された液体(aerated liquid)を提供することもできる。1つの態様において、ガスノズルはクリーニング作用を行うことができ、液体ノズルは、捕捉された液体を除去することができる。
【0019】
図1Aは、液体11が重力によって落下することができるように位置決めされた、クリーニングされる物品10の典型的な構成を示している。窒素、ろ過空気、液体、又は通気された液体を提供する底部ガスノズル12は、表面張力によって捕捉された残留液体を除去することを助けるために、物品の底部に向けられていることができる。
【0020】
図1Bは、クリーニングされる物品10の別の典型的な構成を、あらゆる残留液体を除去することを補助するために物品10に向けられた複数のガスノズルと共に示している。例えば、底部ガスノズル12を、表面張力によって捕捉された残留液体を除去することを助けるために、物品の底部に向けることができる。さらに、上部ガスノズル13を、水平面に捕捉された残留液体を除去することを助けるために、上面に向けることができ、別のガスノズル14を、残留液体を捕捉することができる物品の不規則形状に向けることができる。
【0021】
物品をクリーニングするために、複数の液体ノズルを物品表面に向けることができる。液体ノズルは、クリーニング液と、すすぎ液(例えばDI水)と、物品をクリーニング及び汚染除去するために設計されたその他の化学的液体、例えば界面活性剤又は金属除去剤との混合物を供給することができる。液体の量は、例えばキャリヤガス(例えば窒素、空気、又は不活性ガス)と共に微細な液滴及びエアロゾルガスを噴霧することによって、注意深く制御することができる。液体ノズルを、窒素又はろ過空気等のガス、又はガス・液体混合物を供給するように構成することもできる。沸点が低く且つ蒸気圧力が高いアルコール等の、迅速蒸発液体を使用することができる。例えば、蒸発により迅速な乾燥を補助するために、高温キャリヤガス及び高温液体を利用することもできる。さらに、液体保持及び液体デッドスポットなしに良好な排水で液体を除去することができるように、チャンバ、及び物品の位置決めを設計することができる。さらに、液体蒸気を、迅速排出及び低いチャンバ圧力によって、例えば乾燥ガスのパージングによって及び/又は液体クリーニングサイクル中のクリーニングチャンバ内の真空圧力を維持することによって、除去することができる。
【0022】
1つの実施の形態において、クリーニングノズル(ガス又は液体)を、クリーニング面の近く、特に角に配置することができる。また、クリーニングプロセスを、容器の外側よりも内側により集中させることができ、これにより外側液体クリーニングを低減する。ノズルの数及びノズルの位置は、システムの構成を単純化し、最小限の残留液体で有効クリーニングを最大化するように設計されている。概して、ノズルは、下方へ噴霧するように高い位置に配置されている。また、ノズルは、有効クリーニングのために物品の角に向けられている。高い流量が好ましく、これにより、ノズルの数が少なく保たれる。角がない場合、例えばFOUPドアに面している場合、ノズルは、より均一な流れを提供するように緊密に分配されている。
【0023】
図2Aは、物品10の表面20に面した液体ノズル21の典型的な構成を示している。この構成において、複数のノズル21はマニホールド22によって接続されている。マニホールド22を様々な角度で位置決めすることができるが、好適には、重力によってマニホールドに付着される残留液体を最小限にするために鉛直に位置決めされている。ノズルは表面22に重なるように設計されており、完全なクリーニングを保証するために表面の完全な被覆を提供している。ノズルは、例えば十分なクリーニング力を有するために、小さな角度の流れを提供することができる。衝突角度は、より大きな力を得るために表面に対して垂直であることができるが、表面をより広く被覆するために表面に沿っていることもできる。1つの態様において、クリーニングされる物品は半導体容器である。これにより、汚染は、小さな粒子又は金属汚染物である傾向があるが、本発明は、中圧及びより大きな被覆面積のための小さな衝突角度を有するクリーニングノズルを開示する。図2Bは、物品10の端部に配置された2つの液体ノズル24の別の典型的な構成を示している。ノズルは、物品10の角に配置されており、表面全体を被覆するように構成されている。
【0024】
図3Aは、マニホールド32によって接続された、物品30の複数の表面に面した液体ノズル31の典型的な構成を示している。コーナノズル31Aは、側面の一部とともに、上面を被覆するように構成されている。その他のノズルは、側面の複数のセクションを被覆するように設計されている。図3Bは、物品30の角に配置されており且つ物品の表面全体を被覆するように構成された液体ノズル34の別の典型的な構成を示している。
【0025】
図4は、FOUP40を包囲する液体ノズル41の典型的な構成を示している。ノズルは、角に配置されており、FOUPの表面全体を被覆するように構成されている。この構成は、平面図又は側面図で見た場合であることができる。平面図又は側面図で見た構成において、ノズル41はそれぞれ鉛直又は水平のマニホールド(図示せず)内に埋め込まれていることができ、それぞれのマニホールドは複数のノズルを有している。ノズル41は一般的には小さな被覆角度を有している。なぜならば、ノズル41は、物品の外側に位置決めされており、外面をクリーニングするように設計されているからである。
【0026】
内部クリーニングのために、ノズルは好適には物品のキャビティ内に位置決めされており、これにより、球範囲(4π立体角)まで提供する。好適な実施の形態において、物品の開口は、捕捉される液体を最小限にするために下に向けられている。ノズルは、好適には、物品の内部に向かって上を向いている。内部ノズルマニホールドは鉛直に配置されており、上部における球ノズルは開口に進入している。
【0027】
図5は、物品50内の内部ノズルの典型的な構成を示している。好適には球形ノズルである中央ノズル51は、内面上部の近くに位置決めされており、上面及び周囲面に液体を噴霧する。液体は上面から流れ落ちることができ、上面をクリーニングした後に周囲面をさらにクリーニングする。同じく好適には球形ノズルである複数の角ノズル52は、表面の角に集中するために内面の内側角に向けられている。
【0028】
典型的なクリーニングプロセスにおいて、クリーニング溶剤等のクリーニング液は、FOUP容器及びドア等の物品に噴霧される。界面活性剤、洗剤、又は汚染物/金属除去剤等の添加剤が、例えば吸引又はポンピングによって水又はその他の液体に添加されてよい。汚染物/金属除去剤は、キレート剤等の金属除去剤であることができる。界面活性剤の代わりに、高アルカリ性洗剤が使用されてよい。例えば、汚染物の除去を助けるために、UV光を加えることができる。クリーニング及び/又は汚染物除去が完了した後、DI水等のすすぎ液を噴霧することによって物品はすすぎが行われる。周期的なクリーニング/すすぎプロセスを、有効なクリーニングのために行うことができる。クリーニング液は、リサイクルのために収集することができる。
【0029】
1つの実施の形態において、クリーニングプロセスは、クリーニングされる物品の表面に集中させられ、これにより、チャンバ表面に衝突する液体の量を最小限にする。ノズルは好適には、クリーニングされる表面を被覆するように注意深く制御された噴霧角度と、チャンバ表面へ逃げる最小限の液体とを有するように、物品の表面に向けられている。チャンバ表面における液体の量を最小限にすることは、その後の乾燥プロセスを改良することができる。
【0030】
1つの実施の形態において、クリーニングプロセスは、その後の乾燥プロセスを助けるために小さな液滴を提供する。さらに、液滴をさらに一層小さな液滴に分割するために、パージされたガス又は液体噴霧を提供することができる。例えば表面の底部において液体が結合する領域において、例えば液体を吹き飛ばすことによって、大きな結合した液体を小さな液滴に分割するために、ガス又は液体噴霧を提供することができる。
【0031】
1つの実施の形態において、クリーニング環境は、乾燥空気、不活性ガス、又は非反応性ガスである。例えば、物品を投入した後、プロセスチャンバ内の空気を排気し、不活性ガス(例えばアルゴン)又は非反応性ガス(例えば窒素)と置き換えることができる。1つの態様において、液体クリーニングの間、チャンバはパージされる。別の態様において、チャンバは、例えばプロセスチャンバ内の液体蒸気を周囲へ除去することを助けるために、チャンバは封止され、大気圧より低い圧力に維持される。減じられた圧力は、数十トル、トル、又はミリトルの範囲であることができる。1つの態様において、揮発性を高めるために液体を加熱することができ、これは、残留液体の除去の容易さを高める。エネルギコストを減じるために、加熱された液体をリサイクルすることができる。さらに、例えばIRランプ又はUVランプによって、物品及びプロセスチャンバを加熱することもできる。
【0032】
クリーニング後、容器をすすぐことができる。高温空気流等の選択的なガスパージを、容器表面に残っている液体の量をさらに減じるために利用することができる。ノズルを、クリーニングのための液体、すすぎのための液体、及び容器表面から液体を押し流すためのガスを提供するように構成することもできる。
【0033】
1つの実施の形態において、本発明は、容器本体から分離されており且つクリーニングチャンバ内に容器本体の近くに位置決めされた容器蓋をクリーニングするともに、容器本体の内側及び外側をクリーニングすることを含む、容器クリーニングのための最適な構成を開示する。
【0034】
図6A〜図6B及び図7A〜図7Bは、本発明の実施の形態によるクリーニングチャンバの側面図及び平面図を示している。容器は、クリーニングチャンバ60内に配置された本体61と、容器蓋62とを有している。本体61と蓋62とは互いに解離され、クリーニングチャンバ60の別々の位置に位置決めされている。さらに、本体と、蓋とは、余分な残留液体が容器本体及び蓋の表面に残ることを阻止するように位置決めされている。1つの実施の形態において、クリーニングチャンバ60の底部に配置された排水口(図示せず)へ液体が重力によって流れるように、蓋は鉛直に位置決めされている。同様に、内部液体ノズル63,64がよりクリーンな液体を供給するように、本体も鉛直に位置決めされ、開口部が底部に配置される。
【0035】
1つの実施の形態において、液体ノズルは、容器の内側及び外側それぞれをクリーニングするために本体キャビティの内側(63及び64)及び外側(71,72,73及び74)に位置決めされている。液体速度、被覆、容器表面における液体の滞留時間、及び容器における応力の分布を最適化するために、様々なノズル構成が試験された。
【0036】
図6A及び図6Bは、液体流65,66又は67を供給する内部ノズル63及び64の選択された構成を示している。1つの構成において、ノズル63は本体キャビティの中央に配置されており、液体流65をまっすぐ容器本体の上部に向かって供給する。別の構成において、ノズル64は本体キャビティの角に配置されており、液体流を容器本体の角に向かって供給する。図示のように、ノズル64は、中央のノズル63と角との間のほぼ中間に配置されている。ノズル64は、高い位置66又は中間の位置67において液体流を供給することができる。さらに、高い流れ及び流れもシミュレーションされる。
【0037】
概して、流れの動作は流量に応じて著しく変化せず、低い流量では滞留時間が著しく増大する。より高い流量では、流速の分布はより均一である。中央の流れ65は、容器表面の効率的な被覆を提供しない。さらに、中間位置の流れ67は、高い位置の流れ66よりも良好な流れ均一性を提供する。つまり、シミュレーション結果は、内部容器クリーニングのための最適な構成が、容器の角を向いた、できるだけ大きな流量を有する、中間の高さに配置された4つのノズルを含むことを示している。
【0038】
図7A及び図7Bは、容器本体及び蓋の外面に液体流を供給する外部ノズル71,72及び73の選択された構成を示している。1つの構成において、ノズル71は、容器の4つの角に配置されており、外側の角に向かって液体流を供給する。別の構成では、ノズル72及び73は容器外面の中央に配置されており、液体流を容器本体及び容器蓋の中央に向かって供給する。共通の供給管が、例えばフロントノズル及びバックノズルによって、本体及び蓋の表面に向かって流れを供給することができる。別の構成において、ノズル73及び75は、容器のそれぞれの面に向かって分配されており、例えば各表面のための2つのノズルが分配されている。さらに、ノズルは、液体を高い位置76又は低い位置77において供給することができる。さらに、高い流れ及び流れもシミュレーションされる。
【0039】
中央のノズル72によって角はフラッシングされない。内部クリーニング流の寄与により、より高い位置の流れによって、より高い均一性を達成することができる。分配された流れ72は、より高い均一性を提供するが、液体の使用消費量が大きいことにより、より低い効率を有する。つまり、シミュレーション結果は、外側容器クリーニングのための最適な構成が、容器の角に向けられた、高い位置に配置された4つの角ノズル71と、蓋の表面にそれぞれ向けられた2つのノズル75とを、できるだけ高い流量で含むことを示す。
【0040】
1つの実施の形態において、本発明は、最良の表面クリーニングのためのノズル位置の最適な構成を備えた、容器をクリーニングするためのチャンバを開示する。さらに、この構成は、最小限の残留液体を提供し、その後の真空乾燥プロセスを助ける。
【0041】
1つの実施の形態において、本発明は、物品クリーニングプロセスのための有効な真空乾燥を開示する。この真空乾燥は、部材の移動を提供せず、システム信頼性を改善する。この真空乾燥は、液体クリーニング中に液体蒸気を除去するのを助けるために液体クリーニング段階の間のパージング又は真空周囲環境とともに、クリーニングプロセスから生じる最小限の残留液体によってさらに改善することができる。この乾燥プロセスは、少ない液体を用いるクリーニングプロセスによって、及びチャンバ表面に最小限の液体を生じるクリーニング構成によって、改善することもできる。
【0042】
クリーニングチャンバは、有効なポンピング及び高いポンピングコンダクタンスを備えた構成を提供するように設計することができる。蒸気凝縮を減じるためにポンピング経路に最小限の障害物がある。液体蒸気捕捉を減じるためにポンピング経路に最小限のデッドスペースがある。例えば、ポンピングポートはチャンバの底部に配置されている。なぜならば、物品の開口部は、液体を排出しやすくするためにチャンバ底部に向いているからである。乾燥ガスノズルは、大きな液滴を回避するために又は液滴表面張力を減じるために、凝縮領域又は液体結合領域に提供することができる。
【0043】
この真空乾燥は、さらに、残留液体蒸発を助けかつ液体凍結を回避するために、IRヒータ等の加熱機構を有することができる。例えば、凝縮を最小限にし且つ残留液体を除去することを助けるために、1つ又は複数のチャンバ壁部ヒータを設けることもできる。IRヒータを物品の外側及び内側に、クリーニングされる物品表面に対面するように、位置決めすることができる。IRヒータは、均一な加熱を提供するために好適には物品の中央に分配されている。加熱機構は、チャンバ又は物品に一定の温度を提供することができる。加熱は、最低でも、例えば蒸発のための十分な熱エネルギを提供するように設定することができ、室温を維持する。例えば100℃未満又は60℃未満における蒸発プロセスを増大するために、加熱を付加することができる。高温のために、安全の目的で断熱を提供することができる。さらに、凝縮を回避しかつ乾燥プロセスを補助するために、ポンピングマニホールド及び真空ポンプを加熱することができる。
【0044】
1つの実施の形態において、IRヒータは、容器表面に均一な熱エネルギを提供する。プラスチック材料から形成された容器の場合、ホットスポット(容器損傷につながる恐れがある)を回避し且つコールドスポット(非効率な乾燥につながる恐れがある)を回避するために、均一な温度分布が望ましい。つまり、1つの実施の形態において、このシステムは、容器内面及び外面に加熱均一性を提供するIRヒータ構成を開示する。
【0045】
図8A〜図8B及び図9A〜図9Bは、本発明の実施の形態による内部及び外部のIRヒータを備えたクリーニングチャンバの側面図及び平面図を示している。1つの実施の形態において、IRヒータは、容器の内面及び外面をそれぞれ加熱するために本体キャビティの内側(47,48及び49)及び外側(56,57,58及び59)に位置決めされている。熱エネルギの分布、温度均一性、及び加熱プロセスの効率を最適化するために、様々なヒータ構成が試験された。
【0046】
図8A及び図8Bは、内部ヒータ47,48及び49の選択された構成を示している。1つの構成において、ヒータ49は本体キャビティの中央に配置されており、容器本体の全ての内面を加熱する。別の構成においては、ヒータ48は、本体キャビティの表面に対面して配置される。さらに別の構成では、ヒータ47は、本体キャビティの角の近くに配置される。選択されたIRヒータは、ダブルランプであり、より広い表面エネルギを提供する。さらに、ダブルランプの向き付けも研究されている。
【0047】
シミュレーション結果は、内部容器加熱のための最適な構成が、2つ又は4つのヒータ48がより少ないコールドスポット又はホットスポットとともにより良好な熱均一性を提供することを示す。
【0048】
図9A及び図9Bは、外部ヒータ56,57,58及び59の選択された構成を示しており、容器本体及び蓋の外面に熱エネルギを供給する。各ヒータ58はそれぞれ1つの容器表面に面している。ヒータ57は2つの表面、つまり容器本体の1つの表面と、蓋の1つの表面とに面しているので、より良好なエネルギ供給のためにより高いエネルギ(ヒータ58よりも約10〜40%高い)を必要とする。ヒータ56は、容器の上部に位置決めされており、ヒータ58と同じ電力を使用することができる。ヒータ59は、本体表面の上部に位置決めされており、より少ないエネルギ(ヒータ58よりも約10〜40%少ない)を使用する。
【0049】
1つの実施の形態において、本発明は、最良の表面クリーニングのためのノズル位置の最適な構成を備えた、クリーニング容器のためのチャンバを開示する。さらに、この構成は、最小限の残留液体を提供し、その後の真空乾燥プロセスを助ける。
【0050】
1つの実施の形態において、クリーニングチャンバ内の湿度レベルを測定するために、1つ又は複数の湿度センサを設けることができ、これらの湿度センサは、次いで、乾燥プロセスを監視し且つ乾燥プロセスの終点を検出するために使用することができる。
【0051】
1つの実施の形態において、本発明は、同じクリーニングチャンバにおいて順次に行われる統合された湿式クリーニング及び真空乾燥を開示する。さらに、クリーニングプロセス中の液体蒸気を除去するために湿式クリーニングプロセス中に真空ポンピングを行うこともできる。物品をクリーニングすることに加え、このクリーニングプロセス及びチャンバは、新たな物品をコンディショニングすることができ、例えば新たなプラスチック容器を脱気及び/又はエージングすることができる。
【0052】
1つの実施の形態において、クリーニング及び真空乾燥を同じクリーニングチャンバにおいて行うことができ、クリーニングされる物品の移動を最小限にすることによってスループットを高めることができる。真空乾燥及び液体クリーニングは両立可能なプロセスであり、従って、両者を、干渉せずに同じプロセスチャンバにおいて行うことができる。さらに、液体蒸気除去を高めるためにクリーニングプロセス中に真空を提供することができ、乾燥時間をさらに短縮する。クリーニング液又はすすぎ液の揮発性を高めることを補助するためにクリーニングプロセス中に熱を加えることもでき、乾燥時間をさらに短縮する。
【0053】
1つの実施の形態において、本発明は、加熱された真空汚染除去及び脱気プロセス及びチャンバを開示する。物品からの揮発性有機成分及びその他の汚染粒子の蒸発を加速させるために、IRヒータ等のヒータを、真空中の物品に提供することができる。1つの実施の形態において、汚染除去チャンバを乾燥チャンバに統合することができ、乾燥チャンバのヒータ及び真空構成要素を利用する。別の実施の形態において、例えばプロセシングスループットを増大するために、汚染除去チャンバは、別個の加熱される真空チャンバを有する。
【0054】
1つの実施の形態において、このシステムは、クリーニングプロセスを制御するための制御装置を有している。制御装置は、オペレータ又はホストからの入力を受け取ることができ、どの物品のためにどのクリーニングが行われるかを知らせる。例えば、幾つかの容器がクリーニング及び乾燥され、次いで、脱気のために、加熱された真空汚染除去を受ける。場合によっては、幾つかの容器は、クリーニング又は乾燥なしでの脱気のために、加熱された真空へ直接に送られる。
【0055】
1つの実施の形態において、このシステムは、進入及び退出する物品を検査するための検査ステーションを有する。例えば、クリーニング及び真空プロセスの前に容器を検査することができる。場合によっては、クリーニング及び/又は汚染除去の前に、選択された容器のみが検査される。場合によっては、クリーニング又は汚染除去なしで、幾つかの容器のみに検査が行われる。場合によっては、幾つかの容器は、検査及び汚染除去プロセスのみが行われる。
【0056】
1つの実施の形態において、このシステムは、オペレータアクセスのためのマニュアルロードポート、又はオーバーヘッドトランスポート(OHT)等の自動ロードポートを有する。ローダバッファも設けることができる。
【0057】
1つの実施の形態において、本発明は、物品をクリーニング及び乾燥するためのチャンバを開示しており、このチャンバは、物品にクリーニング混合物を供給するための液体供給システムと、チャンバに大気圧よりも低い圧力を供給するための真空システムと、物品に熱エネルギを供給するためのヒータシステムとを有しており、物品は同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、物品はクリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、物品は、液体凍結を回避するために熱エネルギを用いて真空乾燥される。1つの実施の形態において、クリーニング混合物は、液体クリーナ及び気体キャリヤガスの混合物を含む。液体供給システムはさらに、クリーニング混合物を供給した後に物品にすすぎ混合物を供給することができるか、又はクリーニング混合物を供給した後に物品にパージガスを供給することができる。チャンバはさらに、加熱された真空周囲において物品を脱気及び汚染除去することを含むことができる。真空ポンプシステムは、液体及び気体材料を排出することができる。
【0058】
1つの実施の形態において、本発明は、容器をクリーニング及び乾燥するためのクリーナシステムを開示しており、このクリーナシステムは、容器を収容するためのロードポートと、容器の表面にクリーニング混合物を供給するための複数のノズルを有する真空の封止されたクリーニングチャンバと、容器の表面に熱エネルギを供給するための複数のIRヒータと、クリーニングチャンバに大気圧よりも低い圧力を供給するためのポンピングシステムと、ロードポートとクリーニングチャンバとの間で容器を引き渡すためのロボット操作システムとを有しており、容器は同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、容器は、クリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、容器は、液体凍結を回避するために熱エネルギを利用して真空乾燥される。1つの実施の形態において、複数のノズルはさらに、クリーニング混合物を供給した後に容器にすすぎ混合物を供給する。複数のノズルは、さらに、クリーニング混合物を供給した後に容器にパージガスを供給することができる。容器は、分配され且つクリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を有することができる。真空ポンプは、液体材料及び気体材料を排出することができる。クリーニングは、大気圧より低い圧力において行われる。1つの実施の形態において、システムは、容器を脱気及び汚染除去するための別個のチャンバを有している。
【0059】
1つの実施の形態において、本発明は、半導体物品をクリーニングする方法を開示し、この方法は、クリーニング溶剤を供給するためのクリーニングノズルと、真空乾燥のためのヒータ及び真空システムとを有する統合されたクリーニングチャンバを使用する。図10は、本発明の実施の形態による統合されたクリーニングのためのフローチャートを示している。操作80は、物品にクリーニングプロセスを提供する。操作82は、同じプロセスチャンバにおいて且つ部材を移動させずに、物品に真空乾燥プロセスを提供する。操作84は、同じプロセスチャンバにおいて又は異なるプロセスチャンバにおいて、選択的な加熱された/真空汚染除去プロセスを提供する。プロセス変化を提供することができ、例えば、クリーニングプロセスは、クリーニングのためにクリーニング溶剤(又はクリーニング混合物)を供給し、その後、すすぎ溶剤、次いで残留液体を除去するためのパージガスを提供することを含む。真空乾燥プロセスは、プロセスチャンバを封止し、プロセスチャンバを大気圧より低い圧力、例えば10トル、トル、又はトルより低い範囲にポンピングすることを含むことができる。典型的なクリーニング及び乾燥プロセスを行う時間は、数分間、例えば10分未満であることができる。加熱された真空汚染除去プロセスは、より高い温度及びより低い圧力で、又は乾燥プロセスと同じ温度及び圧力で行うことができる。典型的な汚染除去プロセスを行う時間は1時間未満であることができる。
【0060】
1つの実施の形態において、本発明は、物品をクリーニングする方法を開示し、この方法は、プロセスチャンバにおいて液体クリーニング混合物を用いて物品をクリーニングし、同じプロセスチャンバにおいて物品を真空乾燥し、少なくとも真空乾燥時間のうちの一部の間だけ物品に熱エネルギを提供することを含む。この方法は、さらに、同じプロセスチャンバにおいてすすぎ混合物を用いて物品をすすぎ、同じプロセスチャンバにおいてパージガスを用いて物品をパージし、同じプロセスチャンバにおいて加熱された真空周囲において物品を汚染除去し、又は異なるプロセスチャンバにおいて加熱された真空周囲において物品を脱気及び汚染除去することを含むことができる。1つの実施の形態において、物品は、分解され且つクリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を含む。
【0061】
図11は、本発明の1つの実施の形態による統合されたクリーニングのための別のフローチャートを示している。操作90は、クリーニングされる物品をインプットロードポートからプロセスチャンバへ引き渡す。物品が複数の部分を有する場合、物品は別々の部分に分解され、それぞれの部分は、プロセスチャンバ内の適切な位置へ引き渡される。例えば、FOUPを、(例えば独立型解放ステーションによって又はロボット引渡し中のロボットエフェクタによって)開放させることができ、次いで、本体及び蓋はプロセスチャンバのバスケットに配置される。バスケットは次いで下降させられる。物品を提供した後、プロセスチャンバは閉鎖される。操作92は、クリーニングノズルを作動させ、液体流を物品に向かって提供する。1つの実施の形態において、液体は加熱される。液体は、溶剤混合物、例えば液体とデリバリガスとの混合物であることができる。1つの実施の形態において、チャンバは封止され、大気圧より低い圧力にポンピングされる。排出システムはクリーニング液を排出することができる。さらに、ポンピングプロセスは、気体、蒸気、液体、又はこれらのあらゆる組合せを押し出すことができ、プロセスチャンバから気体及び液体を除去する。1つの実施の形態において、ヒータが作動され、物品及び/又はプロセスチャンバ壁部を加熱する。クリーニングの後、すすぎ溶剤又は混合物を、すすぎのためにノズルによって物品に提供することができる。物品表面に残っている液滴を減じるために、選択的なガスパージを後で提供することができる。蒸気の除去を促進するために、溶剤混合物及びガスを加熱することができる。
【0062】
操作94は、物品を真空乾燥するためのノズル供給システムを停止させる。液滴が物品表面において凍結することを低減するために物品を加熱するために、ヒータを作動させることができる。クリーニングプロセス中に真空ポンプが作動させられているならば、その作動を維持することができるか、又はより迅速な液体蒸発のためにチャンバ圧力をさらに減じるためにポンピング速度を増大することができる。クリーニングプロセスが大気圧において又は大気圧よりも高い圧力において行われる場合、残留液体の真空蒸発のためのチャンバ圧力を減じるために、真空ポンプが作動させられる。クリーニングプロセス中にヒータが作動させられていると、その作動を維持することができるか、又はより迅速な液体蒸発のために物品表面温度をさらに高めるためにその温度を上昇させることができる。物品を加熱せずにクリーニングプロセスが行われるならば、液体凍結を回避するためにヒータを作動させることができる。
【0063】
統合された汚染除去のために、例えば汚染除去がプロセスチャンバに組み込まれているならば、操作96はさらに、揮発性有機成分除去のための加熱された真空汚染除去プロセス、又はその他の汚染除去作業を行う。ヒータ温度及びチャンバ圧力は、乾燥プロセスと同じであるか、又は乾燥プロセスとは異なることができる。一般的に、汚染除去は乾燥時間より長い。
【0064】
別個の汚染除去チャンバの場合、物品、例えば、容器本体及び容器蓋は一緒に、クリーニングチャンバから汚染除去チャンバへ引き渡される。汚染除去チャンバにおいて、汚染除去プロセスが行われる。
【0065】
汚染除去の後、操作98は、物品をアウトプットロードポートへ引き渡す。複数部分物品、例えば本体及び蓋を有する容器の場合、ロードポートに到達するために複数の部分が組み立てられて互いにロックされる。例えば、プロセスチャンバは開放し、バスケットが上昇する。本体及び蓋は、(汚染除去チャンバ又はクリーニングチャンバの)バスケットから取り出され、ロードポートへ提供する前に蓋は本体に組み付けられてロックされる(手作業のローディングプラットフォーム又は自動オーバーヘッド搬送)。インプットロードポート及びアウトプットロードポートは同じロードポートであることができる。択一的に、インプットロードポート及びアウトプットロードポートは、例えば、クリーニングされた容器を汚染することを回避するために又はクリーニングスループットを高めるために、異なるロードポートであることができる。
【0066】
1つの実施の形態において、本発明は、特に容器本体及び容器蓋を含む半導体容器等の複数の部分から成る物品のために、より迅速なスループットのための改良されたロボット引渡しを開示する。
【0067】
基板容器をクリーニングするための従来の慣用のクリーニング装置においては、FOUPがインプットロードポートから取り上げられ、FOUPオープナステーションに配置され、そこで蓋が開放されて本体から分離される。次いで、ロボットは本体及び蓋を別々に取り上げ、それぞれをクリーニングステーションへ引き渡し、そこで蓋及び本体がクリーニングされる。クリーニングの後、クリーニングされた本体及び蓋は、アウトプットステーションへ送られる前に互いに組み立てられるために組立てステーションへ引き渡される。クリーニングプロセスを開始することができる前に、多くのロボット移動が行われる可能性があり、クリーニングプロセスのスループットに影響する。
【0068】
図12は、従来の容器クリーナシステム100を示しており、この容器クリーナシステム100は、インプットロードポート102、アウトプットステーション104、オープナステーション106、組立てステーション108、蓋クリーニングステーション110、本体クリーニングステーション112、及び本体ドライヤステーション114を有している。作動中、本体101A及び蓋101Bを含んだ空のFOUP101が、オペレータによって又は自動搬送によって、インプットロードポート102に配置される。FOUP101は、一般的に閉鎖されており、つまり、本体101A及び蓋101Bは互いに係合させられており、ユニットとして引き渡される。第1のロボット移動120は、閉鎖されたFOUP101をオープナステーション106へ引き渡す。オープナステーション106において、ロボットオープナ機構はFOUP101を開放し、蓋101Bを本体101Aから分離する。分離後、第2のロボット移動122は蓋101Bを蓋クリーニングステーション110へ引き渡す。クリーニング後、第3のロボット移動124は、クリーニングされた蓋101Bを、クリーニングされた本体と組み立てられるために、組立てステーション108へ引き渡す。蓋101Bが分離ステーション106から引き渡された後、第4のロボット移動126は本体101Aを本体クリーニングステーション112へ引き渡し、第5のロボット移動128はクリーニングされた本体をドライヤステーション114へ引き渡す。第6のロボット移動130は、次いで、クリーニング及び乾燥された本体を、クリーニングされた蓋と組み立てられるために、組立てステーションへ引き渡す。組立て後、閉鎖されたFOUPは第7の移動132によってアウトプットステーション104へ引き渡される。つまり、容器クリーナシステムにおいて多くのロボット移動が行われる可能性がある。
【0069】
1つの実施の形態において、本発明は、統合されたロボット移動によって、複数の部分から成る物品又は半導体基板容器をクリーニングするための方法及び自動化された装置を提供する。また、本発明は、容器本体及び蓋を一緒に、インプットポートから、クリーニングされる別々の位置へ、又は別々のクリーニング位置からアウトプットポートへ引き渡す。1つの実施の形態において、本発明は、容器本体及び蓋を互いから自動的にロック解除(例えば解離)する及び/又は互いにロック(例えば再結合)する。本発明の利点は、クリーナシステム内の移動回数を単純化し、クリーナの構成要素を単純化し、より小さな設置面積を提供し、より良好なプロセス効率につながるということを含む。この自動化された装置は、半導体システムのために引渡しロボット、及びロボットを使用するクリーナシステム等の半導体システムを有する。
【0070】
以下に、本体及び蓋を有する容器を説明する。しかしながら、本発明はそれに限定されず、例えばクリーニングのために組み立てたり分解したりすることができる複数の部分を有するあらゆる物品に適用することができる。
【0071】
本発明の実施の形態による容器は、別個の容器本体及び蓋を有しており、容器本体と蓋とは、閉鎖された容器を形成するように結合及びロックすることができる。さらに、容器は、基板を保持するための支持構成部材と、オペレータ又は自動搬送によって操作又は搬送される操作構成部材と、手動又は自動で結合又は解離されるロッキング構成部材とを有することができる。例えば、係合部材は蓋と本体とを互いに固定することができ、係合部材が解放されると、蓋を本体から分離することができる。容器の上面に設けられたグリッパにより、ロボット又はオペレータは、製造設備における位置の間で容器を運搬することができる。
【0072】
図13Aは、複数の基板207を保持する典型的な閉鎖された容器201を示している。典型的な操作条件において、基板207は、操作及び貯蔵を容易にするために水平に位置決めされており、つまり、容器201は一般的に図示のように位置決めされており、その際、蓋と本体とは互いに隣り合って配置されている。蓋を本体から解放するために、オペレータ又は自動操作装置等の側部開放機構を蓋に係合させることができる。蓋開放機構は、一般的に、蓋を本体から分離するための分離動作と、容器本体の内部に配置された基板207へのアクセスのために容器の内部を露出させるための上方移動又は下方移動とを含む。
【0073】
図13Bは、同じ容器201を示しているが、基板を有していない。容器は、複数の基板207を保持するように構成された容器本体201Aと、容器蓋201Bと、ロッキング機構205とを有する。図13B(A)は、蓋201Bと本体201Aとを互いにロックするために係合させられた(205A)1つ又は2つ以上のロッキング機構205を有する空の閉鎖された容器を示している。1つのロッキング機構205が単純化されて概略的に示されている。図13B(B)は、蓋と本体とをロック解除又は解離するために解放された(205B)ロッキング機構205を有する空の容器を示している。図13B(C)は、ロッキング機構が解放され、蓋と本体とが分離された(210)空の容器を示している。
【0074】
図14Aは、複数の基板を保持する別の典型的な閉鎖された容器301を示している。典型的な作動条件において、容器301は、一般的に、図示のように位置決めされており、その際、蓋と本体とは互いに上下に配置されている。蓋を本体から下降させ、基板307にアクセスするために蓋カバーを解放するために、オペレータ又は自動操作装置等の底部開放機構を蓋に係合させることができる。蓋解放機構は、一般的に、基板307が蓋に配置されたまま蓋を本体から分離するための蓋の下方移動を含み、これにより、基板をロボットアクセスのために露出させる。
【0075】
図14Bは、同じ容器301を示しているが、基板を有していない。容器は、複数の基板307を保持するように構成された容器本体301Aと、容器蓋301Bと、1つ又は2つ以上のロッキング機構305とを有し、2つのロッキング機構が図示されている。図14B(A)は、蓋301Bと本体301Aとを互いにロックするためにロッキング機構305が係合させられた(305A)空の閉鎖された容器を示している。図14B(B)は、蓋と本体とをロック解除又は解離させるために解放された(305B)ロッキング機構305を備えた空の容器を示している。図14Bは、ロッキング機構が解放され、蓋と本体とが分離された(310)空の容器を示している。
【0076】
1つの実施の形態において、本発明は、様々な容器移動をロボット統合移動に組み込む、容器を引き渡すための方法及び装置を開示する。典型的な統合された移動は、全ての部分(例えば容器の蓋及び本体)を一緒に引き渡し、これらの部分をクリーニングのために別々に異なる位置に配置することを含む。別の典型的な統合された移動は、容器の引渡し中に蓋と本体とをロック解除/ロックすることを含む。
【0077】
図15は、本発明の実施の形態による典型的なクリーニング装置400を示しており、クリーニングステーション432を有するハウジング430に結合されたロードポート402と、クリーニングされる容器を操作するためのロボット404とを有している。クリーニング装置400は、コンピュータ制御装置、排気ファン及びダクト、クリーナ供給部及び排出部等のその他の構成要素(図示せず)をも有する。クリーニング装置400は、複数のクリーニングステーション、別個の汚染除去/脱気ステーション(加熱される真空汚染除去チャンバ等)、及び検査ステーションを有することもできる。
【0078】
図15(A)に示したように、容器201は、クリーニング装置400によってクリーニングされるためにロードポート402に積載される。容器201は、通常、空であり、閉鎖及びロックされた位置を占めており、これは、容器本体201Aと蓋201Bとが互いに結合され、ロッキング機構205が係合させられていることを意味する。容器201を、手動で、例えばオペレータによって、又は自動化された形式で、例えばオーバーヘッドホイスト搬送(OHT)等の自動化された搬送によってロードポート402に配置することができる。ロードポート402は、インプット/アウトプットロードポート、又はインプット/アウトプットロードポートに接続された中間ロードポートであることができる。1つのロードポート402が示されているが、複数のロードポートをハウジング430に接続することができる。ロードポート402はインプット/アウトプットロードポートとしても示されており、これは、同じロードポートがインプット及びアウトプットのために使用されることを意味するが、クリーニング装置400に専用のインプット及びアウトプットロードポートを設けることもできる。図示のように、容器201はロックされた位置を占めているが、ロック解除された位置、又はロック解除されて本体と蓋とに分離された位置のような別の構成を利用することもできる。
【0079】
1つの実施の形態において、ロードポート402は、外部環境に接続されたインプットドアを有することができる。インプットドアが開放した後、容器201は、手動で又は自動化を用いて支持部材(図示せず)に配置され、インプットドアが閉鎖される。ロードポート402内の環境が、例えばクリーンな空気層流を発生するために上側からのブローイングファンと底部における排気ダクトとによって、クリーニングされる。ロードポートがクリーニングされた後、ロードポート402をハウジング430に結合するアウトプットドアが開放され、ロボット404を容器201にアクセスさせる。択一的に、クリーニング装置400は、インプット又はアウトプットドアを有さず、単にロードポート402及びハウジング430におけるクリーニング環境だけを有している。その場合、ロードポート402に配置された容器201は、即座にロボット404によってアクセスすることができる。
【0080】
ロボット404は、ロックされた構成において容器201全体をロードポート402から取り上げ、容器201をハウジング430(図15(B))へ引き渡す。引渡し中に、容器は、ロボット404又はハウジング430に配置された機構によってロック解除される(405A)。例えば、蓋又は本体が下を向くようにロボットアームを移動、回動又は回転させることによって、ロボット404による付加的な移動を加えることができる。この位置において、蓋及び本体は重力によって支持されるので、ロック解除後は、蓋と本体とは分離されない。例えば、ロボット404は、容器の蓋を掴むロボットアームを有する。ロックされた構成において、本体はロッキング機構によって蓋に結合されており、これにより、容器は全体として搬送される。蓋が容器の底部に配置されるようにロボットアームを回動させた後、ロッキング機構が解放される。本体は依然として重量によって蓋に結合されており、蓋に押し付けられている。
【0081】
次いで、ロボット404は、ロック解除された容器をクリーニングステーション432へ引き渡し、容器本体と、蓋とを順次に配置する(図15(C)、図15(D))。1つの実施の形態において、クリーニングステーション432は、本体及び蓋の配置を容易にするために上方移動又は下方移動を行うバスケットを有することができる。クリーニングステーション432は、ハウジング430環境からクリーニングステーションを隔離するためのドアを有することができる。例えば、クリーニングステーション432はハウジング430よりもクリーンであることができるか、又はクリーニングステーション432は真空ステーションであることができるが、ハウジング430は大気圧下である。ロボット404は、蓋と本体とを別々に掴むために別個のグリッパを有することができ、これにより、蓋と本体とを適切な位置において解放することができる。ロボットは、蓋又は本体を掴むグリッパを有することができ、本体は重量によって上部に、ロック解除された状態で結合されている。次いで、ロボットアームは、例えばクリーニング位置における幾つかの支持部材によって、本体をクリーニング位置に配置する。その後、ロボットアームは蓋のクリーニング位置へ移動し、蓋をクリーニング位置に配置するためにグリッパを解放する。
【0082】
容器の別個の部材(例えば蓋及び本体)を適切なクリーニング位置に配置した後、蓋及び本体をクリーニングするためにクリーニングステーション432のクリーニング作用が開始される。クリーニング作用は、液体又はガスクリーニング、容器部材を乾燥するための乾燥作用、又はクリーニング及び乾燥の組合せを含むことができる。1つの実施の形態において、クリーニング作用は、上述のような真空汚染除去とともに、真空乾燥を伴う統合されたクリーニングを利用する。
【0083】
1つの典型的な実施の形態において、クリーニングステーション432は統合されたクリーニング及びドライヤシステムを有する。統合されたクリーニングシステムは、選択的なIR加熱及び湿度センサモニタリングとともに、同じプロセスチャンバにおける一連の湿式クリーニング及び真空乾燥を提供する。クリーニングプロセスは、金属汚染物等の不純物及び汚染粒子を除去するために、超音波、エアロゾル、又は高圧噴霧によって提供される、クリーニング化学物質及び脱イオン水を含むことができる。クリーニングプロセスは、例えば、高温ガス、高温液体、迅速蒸発液体クリーナとともに所定量のクリーニング及びすすぎ液を配給する等の、真空乾燥を助けるために最小限の残留液体、及び液体保持及び液体デッドスポットなしの良好な排水を提供することもできる。有効なクリーニングのために周期的なクリーニングプロセスを行うことができる。
【0084】
図16は、容器回収の一連のステップにおける同じクリーニング装置を示している。クリーニングの後、ロボットは、蓋を回収し(図16(A))、本体へ移動し、本体を回収する(図16(B))。クリーニングステーションが隔離されたドアを有するならば、ドアを開放する前に、クリーニングステーションの環境をまず外側ハウジングと等しくすることができる。例えば、クリーニングステーションが真空下であるならば、隔離されたドアを開放する前にクリーニングステーションを大気圧にするためにパージガスが導入される。
【0085】
本体及び蓋を回収した後、ロボットは本体及び蓋をロードポートへ引き渡す。引渡し中、蓋及び本体は結合され、蓋と本体とを互いにロックするために(505A)ロック機構が係合させられ(図16(C))、ロボットはロックされた容器をロードポートへ移動させる(図16(D))。蓋と本体とをロックするために、容器をロック解除するのと同じ機構を使用することができる。ロボットは、例えば、本体が重量によって蓋の上に支持されることを保証するために、本体と蓋とを適切な向きで取り上げる。さらに、容器をロックした後、ロードポートに到達する前に容器を適切な向きに位置決めすることができる。インプットのための同じロードポートを、アウトプットのために使用することができるが、別のアウトプットポートを使用することもできる。
【0086】
1つの実施の形態において、統合された移動は、容器を適切な向きで位置決めするための向付け動作を含む。例えば、向付け動作は、容器本体を蓋の上に(又は蓋を本体の上に)位置決めするようにロボットアームを回動させ、アウトプットロードポートに嵌るように容器を回動させることを含む。
【0087】
図17は、本発明の実施の形態による一連の典型的なロボット移動を示している。図17(A)は、係合したロッキング機構205とともに、本体201A及び蓋201Bを有する容器201を示している。図17(B)は、蓋において容器201を取り上げるロボットを示している。択一的に、ロボットは、容器本体等の別の位置において容器を取り上げることができる。ロボットは、容器本体及び蓋等の、複数の位置において容器を取り上げることができる。容器を取り上げた後、ロボットは、クリーニングステーション等の適切な位置へ容器を移動させる。移動中、例えば、容器を重力602と整合させるように容器を方向付けるためにロボットアームを回転させる(601)等の、付加的な動作を行うことができる。図17(C)において、本体が蓋の上に位置するように容器は方向付けられる。なぜならば、ロボットは蓋によって容器を掴むからである。この向きにおいて、ロック機構が解放された後、本体は重力によって蓋の上に支持される。図17(D)において、ロッキング機構は解放される(605B)。適切な向きにおいて、蓋だけがロボットアームによって掴まれているとしても、蓋と本体とは依然としてロボットによって操作される。
【0088】
容器が本体の位置に到達すると、本体はその位置に配置される(図17(E))。ロボットは引渡しを継続し、蓋の位置へ移動する。蓋の位置に到達すると、ロボットは蓋を配置し、スタンバイ位置へ戻る(図17(F))。択一的に、本体及び蓋を並行して、例えばほぼ同時に適切な位置に配置することができる。
【0089】
1つの実施の形態において、本発明は、引渡し中の選択的なロッキング又はロック解除動作及び選択的な向付け動作とともに、容器の蓋及び本体を全体として引き渡すことを含む、統合された引渡し移動を行うためのロボットシステムを開示している。ロボットは、容器をロッキング又はロック解除するための選択的な機構とともに、容器の蓋及び本体を操作するための1つ又は2つ以上のグリッパを有することができる。
【0090】
図18は、本発明の実施の形態によるロボットとともに、典型的な一連の典型的な統合された移動を示している。ロボット700は、容器本体を操作するための第1のグリッパ702と、容器蓋を操作するための第2のグリッパ704と、容器をロック又はロック解除するためのロッキング/ロック解除部材706とを有する。ロボット700は、容器部材を掴み且つ配置するための、回転及び移動等のその他の動作を行うこともできる。グリッパ702及び704は、同期した移動を可能にするために共通のアームに結合されている。ロボット700は、典型的な構成を示しているが、他の構成、例えば、共通のアームが2つ以上のグリッパアームに結合されていて、それぞれのグリッパアームが容器の部材を操作するような構成も、本発明の範囲に含まれている。
【0091】
図18(A)は、容器本体201Aを掴むアーム702と、容器蓋201Bを掴むアーム704とを備えた、容器201を掴むロボット700を示している。容器201の複数の部材を掴む複数のアームを備えることにより、容器の向きは重要ではなく、例えば容器をあらゆる向きで位置決めすることができる。容器201はロックされた構成205で示されており、ロボットのロッキング/ロック解除部材706はスタンバイ位置にある、例えば引っ込められている。この図は、容器が通常は空であり且つ閉鎖された(例えばロックされた)状態でロードポートに配置された後にロボットによって受け取られたばかりの容器を示すことができる。ロボット700は、ロードポートまで延長することができ、本体201A又は蓋201Bのそれぞれに接近して掴むアーム702又は704を有している。
【0092】
容器を受け取った後、ロボット700は容器を、クリーニングステーションにおける位置等の適切な位置へ引き渡す。引渡し中に、容器のロッキング又はロック解除及び組立て又は分離等の付加的な動作を行うことができる。図18(B)は、ロック解除動作の典型的な構成を示しており、容器をロック解除するために係合状態(706A)に延長した、例えば蓋を本体にロックするロックを解放している部材706を有している。ロック解放動作が完了した後、部材706はスタンバイ位置へ戻る、例えば引っ込められる。図18(C)は、分離動作の典型的な構成を示しており、本体を蓋から分離するように移動する(702A)アーム702を有している。択一的に、蓋を本体から分離するためにアーム704を移動させたり、アーム702及び704を一緒に移動させたりするような、別の移動を行うことができる。本体及び蓋をクリーニング位置に配置する場合、分離動作を、アーム702及び704のそれぞれの移動と組み合わせることができる。
【0093】
蓋が本体からロック解除された後、本体及び蓋を順次に(又は逐次に)適切な位置に配置することができる。例えば、図18(D)は、本体のクリーニング位置へ移動する(702B)アーム702を有している。クリーニング位置に到達すると、アーム702は、本体を適切な向き及び位置に配置することができ、スタンバイ位置へ戻ることができる。順次に又は同時に、アーム704は蓋を適切な向き及び位置において引き渡すことができる。
【0094】
択一的に、本体及び蓋を並行して、例えばほぼ同時に適切な位置に配置することができる。例えば、アーム702及び704はほぼ同時に本体及び蓋の適切な位置へ移動しており、この位置に本体及び蓋は並行して配置される。
【0095】
クリーニング後に容器を回収するために、一連の動作を逆の順序で行うことができ、例えば、蓋及び本体を順次に取り上げ、ロードポートへの引渡し中に組み立て且つロックする。
【0096】
図19は、本発明の実施の形態による別のロボットとともに、別の典型的な一連の典型的な統合された移動を示している。ロボット800は、容器本体を操作するための第1のグリッパ802と、容器蓋を操作するための第2のグリッパ804とを有している。ロボット800は、容器部材を掴み且つ配置するために、回転及び移動等の他の動作を行うこともできる。
【0097】
図19(A)は、容器本体201Aを掴むアーム802及び容器蓋201Bを掴むアーム804を備えた、容器201を掴むロボット80を示している。容器を受け取った後、ロボット800は容器を、クリーニングステーションにおける位置等の適切な位置へ引き渡す。引渡し中に、容器のロッキング又はロック解除及び組立て又は分離等の付加的な動作を行うことができる。図19(B)は、ロック解除動作の典型的な構成を示しており、ロボット800は、容器をロック解除するための、例えば蓋を本体にロックするロックを解放しているロッキング又はロック解除部材806を通過している。ロボットは、部材806がロックをロック解除するために十分に長くロッキング又はロック解除部材806に停止することができるか、又はロボットは、通過動作がロックをロック解除しながら部材806を通過することができる。ロックをロック解除し且つ蓋を本体から分離するための分離動作を行った後(図19(C))、ロボットは、順次に又は並行して、蓋及び本体を配置するための適切な位置へ移動する(図19(D))。
【0098】
クリーニング後に容器を回収するために、一連の動作を逆の順序で行うことができ、例えば蓋及び本体を順次に取り上げ、ロードポートへの引渡し中に組み立て且つロックする。
【0099】
図20は、本発明の実施の形態による別のロボットとともに、別の典型的な一連の典型的な統合された移動を示している。ロボット900は、容器を操作するためのグリッパ904と、容器のロックをロック又はロック解除するためのロッキング又はロック解除部材906とを有している。ロボット900は、容器部材を掴み且つ配置するための、回転及び移動等の別の動作を行うこともできる。ロボット900は、蓋201Bを取り扱うアーム900の典型的な構成を示しているが、他の構成、例えば、容器の本体又はその他の部材を取り扱うアーム、又はロッキング機構又は付加的な作動を介して、容器の複数の部材を操作するように設計された一つのアームが、本発明の範囲に含まれる。
【0100】
図20(A)は、例えばロードポートから蓋201Bを掴み、次いで容器全体を、容器の部材が適切な位置において配置されるクリーニングステーションへ引き渡す、アーム904を示している。アーム904は、蓋のみを掴むが、本体と蓋とはロッキング機構205によって結合されているので容器全体も移動する。容器受取り動作の間はロッキング又はロック解除部材906はスタンバイ位置へ引っ込められている。
【0101】
クリーニングステーションへの容器の引渡し中に、容器を方向付け、ロッキング又はロック解除し、組み立てる又は分離する等の、付加的な移動が行われる。図20(B)は、本体が蓋の上に位置する構成になるようにロボットアームが容器を方向付ける方向付け動作903を示している。この向きにおいて、蓋と本体との間のロック機構205が解放されるとしても本体は重量によって蓋によって支持される。この向きは、アーム904が容器の1つの部材のみを掴むとしてもアーム904が容器の全ての部材を支持することができるように構成されている。
【0102】
容器が適切な向きに方向付けられた後、ロッキング又はロック解除部材906は、ロック205をロック解除するために係合させられ(906A)(図20(C))、ロックが解放された後、解離される(906B)(図20(D))。択一的に、ロック205をロック解除するためにロボットが通過することができるように、ロッキング又はロック解除部材をクリーナに位置決めすることができる。ロードポートからクリーニングステーションへの容器の引渡し中に、方向付け及びロック解除動作が生じる。
【0103】
ロボットは、容器を引き渡すために移動を継続し、本体を配置するための位置に到達する。ロックが解放された状態で、容器の部材が分離されることを回避するためにロボットは容器を適切に方向付けられた状態に保つ。次いで、例えばクリーニングステーションに配置された支持部材912によって本体がその位置に配置される(図20(E))。択一的に、ロボットは、本体をその位置へ移動させるためのアクチュエータ(図示せず)を有する。ロボットは、蓋を配置するために蓋のクリーニング位置へ移動し続ける(図20(F))。本体及び蓋の配置は、択一的に並行して行うことができる。容器の回収移動は、逆の順序で行うことができる。
【0104】
1つの実施の形態において、本発明は、容器をクリーニングするためのクリーナシステム等の、統合された移動を行うためのロボットを有するシステムを開示する。別の実施の形態において、本発明は、容器の全ての部材を同時に引渡し、容器引渡し全体の間に容器の部材をロック解除又はロッキングし且つ組み立てる又は分離することを含む、容器引渡しの統合された移動のための方法を開示する。
【0105】
1つの実施の形態において、複数の部分から成る物品を引き渡すための本発明の装置は、物品を保持しかつ物品を第1のステーションから第2のステーションへ引き渡すための引渡し機構を有しており、この引渡し機構は、第1のステーションから物品を受け取るか又は第1のステーションへ物品を提供し;第2のステーションの別個の位置へ又はこれらの位置から物品のそれぞれの部分を引き渡すための部分引渡し機構を有しており、装置は、第1のステーションから第2のステーションへの引渡しの間に複数の部分を解離させるか又は第2のステーションから第1のステーションへの引渡しの間に複数の部分を結合する。この装置は、さらに、物品の複数の部分をロック又はロック解除するためのアクセス機構を有することができる。
【0106】
1つの実施の形態において、本発明は、容器をクリーニングするためのクリーナシステムを開示し、それぞれの容器は少なくとも容器本体及び容器蓋を含む。システムは、容器を保持するための1つ又は2つ以上のロードポートと;分離された構成において容器をクリーニングするためのクリーニングチャンバとを有しており、容器本体と蓋とが解離され、クリーニングチャンバにおける別々の位置に配置され;1つ又は2つ以上のロードポートのうちの1つのロードポートとクリーニングチャンバとの間で容器を引き渡すための引渡し機構を有しており、引渡し機構は、ロードポートにおいて、本体及び蓋が組み立てられた状態で容器を引き取り若しくは引き渡し、クリーニングチャンバにおいて、本体及び蓋が分解及び分離された状態で容器を引き渡し、引渡し機構は、引渡しの間に同時進行で本体及び蓋を組み立てるか又は分解する。引渡し機構は、本体及び蓋をクリーニングチャンバにおける別々の位置に順次に又は並行して提供するための部分引渡し機構を含むことができる。引渡し機構は、本体及び蓋をクリーニングチャンバにおける別々の位置から順次に又は並行して受け取るための部分引渡し機構を含むことができる。
【0107】
図21は、本体及び蓋を有する容器等の、複数の部分を有する物品をロードポートからクリーニングステーションへ搬入するための典型的なフローチャートを示している。操作2000において、ロボットはロードポートから容器を受け取る。蓋が本体に係合させられた状態で容器をロックすることができる。択一的に、容器をロックせずに組み立てることができるか、又は容器は分離された本体及び蓋を有することができる。実施の形態において、ロボットは、容器の複数の部分を支持することができるように容器を受け取る。例えば、本体と蓋とが互いにロックされているならば、容器のあらゆる部分を保持することによって容器を支持することができる。なぜならば、本体と蓋とは互いに結合されているからである。本体と蓋とがロックされずに組み立てられているならば、両方の部分が保持されることを保証するために注意が払われるべきである。例えば、ロボットグリッパは、容器を保持するために両方の部分を互いに押し付けることができる。2つの部分が互いに上下に位置する場合、下側の部分を保持することによって両方の部分を支持することができる。本体及び蓋が別個であるならば、本体及び蓋は、ロボットによって操作される前に互いに組み立てることができる。択一的に、ロボットは引渡しの前に別々の部分を受け取ってよい。
【0108】
容器を受け取った後、操作2001は容器をクリーニングステーション等のプロセスステーションへ引き渡す。引渡し中に、操作2002は選択的に容器を分解のための、例えば蓋を本体からロック解除しかつ分離するための適切な位置へ方向付ける。例えば、容器は、本体及び蓋が互いに上下に位置し、これにより、上側の部品を下側の部品によって支持することを重力が助けるように方向付けられる。この方向付けは選択的であるが、複数の部分をロック解除することが容器全体の安定性に影響するような形式で容器が受け取られる場合には必要である。
【0109】
また、引渡し中に、操作2003において複数の部分はロック解除され分離される。受け取られた容器の状態に応じて、様々な操作を行うことができる。例えば、ロボットによって受け取られた時に容器が既にロック解除されているならば、ロック解除機構は不要である。容器が既にロック解除及び分離されているならば、操作全体は不要である。
【0110】
引渡し中のロック解除及び分離の後に、操作2004において容器の複数の部分はクリーニングステーションにおける適切な位置へ提供される。引渡し中に複数の部分の方向付け、ロック解除及び分離が完了され、これにより、複数の部品が目標位置に到達した時に複数の部分がすぐに供給されるように、タイミングを計算することができる。
【0111】
クリーニングステーションからロードポートへの取出し操作は逆の順序で行われ、複数の部分は順次受け取られ、アウトプットロードポートへの搬送中に組み立てられ且つロックされる。
【0112】
図22は、容器をロードポートからクリーニングステーションへ引き渡すためのフローチャートを示している。操作1002において、ロボットは閉鎖された容器をロードポートから受け取る。クリーニング操作のために、容器は空であり、蓋と本体とを互いにロックするためにロッキング機構は係合させられている。容器をロードポートに手動で又は自動的に、例えば自動搬送から配置することができる。操作1004において、ロボットは容器全体を目標位置、例えばクリーニングステーションへ引き渡す。容器の複数の部材のための別々のクリーニング位置のために、ロボットは1つの位置から別の位置へ順次に移動することができる。例えば、ロボットはまず本体クリーニング位置へ移動し、次いで、本体を本体クリーニング位置に配置した後に蓋クリーニング位置へ移動することができる。操作1006において、ロボットは、引渡し中にロッキング機構をロック解除するのに適した位置へ容器を方向付ける。これは、選択的な操作であり、容器の部材が、容器の1つの部材を掴む1つのグリッパアームによって支持されることを可能にする。ロック解除部材は、ロボットの一体の部分であることができ、ロボットの移動中にロック解除動作が行われることを可能にする。ロック解除後、容器の部材は重量によって互いに保持され、さらなるロボット移動は、容器の部材を一緒に保持するように設計されている。操作1010において、第1のクリーニング位置、例えば本体のためのクリーニング位置に到達した後、ロボットは本体(又は蓋)を適切なクリーニング位置に配置する。操作1012において、本体(又は蓋)をクリーニング位置において解放した後、ロボットは第2のクリーニング位置へ移動する。操作1014において、ロボットは、容器の残りの部分、例えば蓋を第2のクリーニング位置に配置する。
【0113】
図23は、容器をクリーニングステーションからロードポートへ引き渡すためのフローチャートを示している。操作1102において、ロボットは容器の1つの部材、例えば本体の蓋を第1のクリーニング位置から取り上げる。操作1104において、ロボットは第2のクリーニング位置へ移動する。操作1106において、ロボットは、容器の残りの部材、例えば本体又は蓋を第2のクリーニング位置において取り上げる。操作1106において、ロボットは蓋及び本体をロードポートへ引き渡す。操作1110において、引渡し中に、蓋及び本体は、例えばロボットに配置されたロッキング部材によって、互いに係合及びロックされる。操作1112において、引渡し中に、ロボットは、ロックされた容器を、ロードポート配置に適した向きに位置決めする。
【0114】
1つの実施の形態において、本発明は、統合された引渡し機構を用いて半導体物品を引き渡すための方法を開示する。本発明は、組み立てられた構成における複数の部分から成る物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、物品を引渡し機構によって第1のステーションと第2のステーションとの間で移動させ、物品の複数の部分を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、複数の部分が第2のステーションにおける別々の位置に配置される、複数の部分から成る物品を引き渡す方法を開示する。1つの実施の形態において、物品は、本体部分と蓋部分とを含む容器である。組み立てられた構成における複数の部分から成る物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、互いにロックされた複数の部分を有する物品を第1のステーションから引渡し機構へ受け取ることを含むことができる。組み立てられた構成における複数の部分から成る物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、互いにロックされた複数の部分を有する物品を第1のステーションへ提供することを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションにおける適切な位置へ順次に提供することを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションにおける適切な位置へ並行して提供することを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、複数の部分を第2のステーションにおける適切な位置から引渡し機構へ順次に受け取ることを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構へ引き渡すことは、複数の部分を第2のステーションにおける適切な位置から引渡し機構へ並行して受け取ることを含むことができる。1つの実施の形態において、方法は、さらに、物品を移動させる間に複数の部分をロック解除し;物品を移動させる間に複数の部分をロックし;物品を移動させる間に複数の部分を分解し;物品を移動させる間に複数の部分を組み立て;第2のステーションにおいて複数の部分をクリーニングし;第2のステーションにおいて複数の部分を順次にクリーニング及び真空乾燥することを含む。
【0115】
本発明は、本発明の思想及び本質的な特徴から逸脱することなくその他の特定の形態で具体化されてもよく、従って、この実施の形態は全ての点で例示的であり、制限的ではないと考えられることが望ましく、発明の範囲を示すためには前記説明ではなく添付の請求項が参照される。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【技術分野】
【0001】
この出願は、米国特許仮出願第61/218067号明細書の優先権を主張する。その発明の名称は"Integrated cleaner and drier system"であり、引用したことで本明細書に記載されたものとする。
【0002】
本発明は、半導体製造工業において使用されるウェハキャリヤのような加工物若しくは加工物容器をクリーニングするための装置及び方法に関する。
【0003】
背景
半導体構成部材の製造は、粒子、不純物、又は異物の制御等の清浄度を要求する。これらの粒子の存在は、加工されたウェハにおける良好なデバイスの歩留りに影響する恐れがある。つまり、これらのウェハの搬送は一般的に特別な搬送容器において行われる。この特別な搬送容器は、例えば、カセット、キャリヤ、又はトレー、また閉鎖可能若しくは封止可能な容器又はボックスを含み、FOUP(Front Opening Unified Pod)、FOSB(Front Opening Shipping Box)、SMIF(Standard Mechanical Interface)のポッド若しくはボックスを含む。FOUPは一般的にウェハを支持するために2つの対面した長い側における櫛状の案内を有しており、取外し可能カバーによって閉鎖することができる。カバーが取り外されている場合、FOUPは中空の容器であり、矩形の表面領域を備えたポット状の基礎を有している。
【0004】
半導体ウェハを加工する際に要求される清浄度の基準を維持するために、FOUPを時折クリーニングする必要がある。クリーニングプロセスを特別なクリーニング及び乾燥機器において行うことができる。清浄度の要求が高まっているため、現代の半導体工場でのクリーニングサイクルの回数は増加している。例えば1つのウェハから次のウェハへの伝播汚染を回避するためにFOUPを使用するたびにクリーニングすることが望ましい場合もある。
【0005】
つまり、FOUPの完全なクリーニングのために必要な時間を短縮することが望ましい。さらに、特にクリーニングサイクルの回数が増加していることを考慮し、クリーニング消耗品をできるだけ少なく保つことも望ましい。これに対して、現代の半導体工場の清浄度要求を満たすために、クリーニングは極めて徹底的でなければならない。
【0006】
概要
本発明は、半導体加工物容器等の対象物の統合されたクリーニングのための方法及び装置を開示する。1つの実施の形態において、本発明は、同じプロセスチャンバにおける湿式クリーニング及び真空乾燥の連続を開示する。この統合されたクリーニングプロセスは、部材の移動を排除し、システム信頼性を高めることができる。この真空乾燥プロセスは、乾燥ガスを排除し、作動消耗品を減じることができる。その他の構成要素を含むことができる。この構成要素は、乾燥プロセスを補助しかつ液体凍結を阻止するためのIR加熱機構、及び乾燥プロセス及び終点を開始するための湿度センサを含む。
【0007】
1つの実施の形態において、本発明は、統合されたクリーニングプロセス及びシステムを開示し、最小限の残留液体による有効な対象物クリーニングを提供する。クリーニングプロセスは、金属汚染物等の不純物及び汚染粒子を除去するために、超音波、エアロゾル又は高圧によって供給されるクリーニング化学物質及び脱イオン水を含むことができる。乾燥プロセスは、IRランプヒータ等のヒータによる真空乾燥を含むことができ、このヒータは、移動部品を用いることなく、クリーニングされた対象物を乾燥する。1つの実施の形態において、湿式クリーニング及び真空乾燥プロセスは、同じクリーニングチャンバにおいて順次に行われる。クリーニングプロセスの間に液体蒸気を除去するために湿式クリーニングプロセスの間に真空ポンピングを行うこともできる。
【0008】
1つの態様において、本発明のクリーニングは、真空乾燥を補助するために最小限の残留液体を提供する。例えば、クリーニング液及びすすぎ液の所定量を配給することができ、例えば微細な液滴とエアロゾル気泡とを噴霧する。キャリヤガスを液体デリバリと混合することができる。高温ガス及び高温液体を利用することができる。迅速蒸発液体を使用することができ、これは例えば沸点が低く蒸気圧力が高いアルコールである。液体保持及び液体デッドスポットなしに良好な排水によって液体を除去することができる。例えば液体クリーニングサイクル中にクリーニングチャンバ内の真空圧力を維持することによって、液体蒸気を排気及び低いチャンバ圧力によって除去することができる。有効なクリーニングのために周期的クリーニングプロセスを行うことができる。対象物における残留液体を減じるために高温ガスパージを提供することができ、これは、その後の乾燥プロセスを促進する。クリーニングプロセスを最適化するためにシミュレーションが行われ、これは例えばクリーニングノズルの位置及び流れを最適化するためである。例えば、クリーニング溶剤は、クリーニング面の近くに集中させることができ、クリーニングされる対象物の角に配置することができる。容器の内側と外側とで異なるクリーニングプロセスを用いることができる。例えば、内側クリーニングの重点を、金属汚染除去及び揮発性有機成分の脱気に置くことができる。さらに、外側クリーニングよりも内側クリーニングをより徹底的に行うことができ、これにより、液体クリーナの消費を減じる。
【0009】
1つの実施の形態において、本発明は、高いスループットを伴う有効な真空乾燥プロセスを開示する。本発明の真空乾燥は、部材の移動を提供しないので、これにより、クリーニング後の残留液体の迅速な蒸発を補助するための真空周囲環境とともに、システム信頼性を高めることができる。クリーニングチャンバを、有効なポンピング及び高いポンピングコンダクタンスを備えた構成を提供するように設計することができる。蒸気凝縮を減じるためにポンピング経路には最小限の障害物がある。本発明の真空乾燥は、さらに、残留液体の蒸発を補助し且つ液体凍結を阻止するために、IRヒータ等の加熱器工を有することができる。IRヒータの分配は、クリーニングされる対象物に均一な熱エネルギを提供するように配置することができ、液体蒸発及び蒸発速度の均一性を可能にする。例えば凝縮を最小限にするために、チャンバ壁部ヒータを設けることもできる。
【0010】
1つの実施の形態において、クリーニングプロセス及びシステムは、真空汚染除去及び/又は脱気を含むことができる。汚染除去プロセスを、統合されたクリーナ・ドライヤチャンバにおいて、又は別個の真空チャンバにおいて行うことができる。汚染除去プロセスを、付加的にクリーニング及び乾燥プロセスの後に行うことができるか、又はクリーニングを行わずに別個に行うことができる。例えば、汚染除去プロセスは、新たな容器のためのガス抜き等の、プラスチックエージングを提供することができる。
【0011】
1つの実施の形態において、本発明は、例えば容器クリーナ等の容器プロセシングシステムにおいて、基板容器を引き渡すための装置及び方法を開示する。1つの実施の形態において、本発明は、様々な容器の移動を、ロボットによって取り扱われる統合された移動に組み合わせる。例えば、統合されたロボット移動は、閉鎖された容器を、インプットロードポートから又はクリーナシステム内の中間ステーションから取り上げ、蓋及び本体を一緒に移動し、次いで本体及び蓋を、クリーニングされるクリーナにおける適切な位置に、別個に配置することを含む。統合された移動は、ロードポートからクリーニング位置への引渡し中における、蓋のロック解除及び/又は本体からの蓋の分離を含むこともできる。統合された移動は、その他の動作、例えば蓋をロック解除又は分離するために、閉鎖された容器を回転させることを含むこともできる。
【0012】
1つの実施の形態において、本発明は、基板容器の統合された引渡し移動を含み、これは、容器の蓋及び本体を一緒に引き渡し、これらを適切なクリーニングステーションに別々に配置することを含む。機構を反転させることもでき、クリーニングの後に蓋及び本体を別々に取り上げ、アウトプットロードポートへの引渡し中にこれらを組み立て所定の位置にロックする。ロボットは、閉鎖された容器をロードポートから取り上げ且つ閉鎖された容器をロードポートへ搬送することができ、これにより、付加的な分離又は組立てステーションを排除する。1つの実施の形態において、統合された引渡し移動は、容器移動中の容器の本体から蓋のロック解除又は容器の本体への蓋のロックを行うための、現場ロック解除及び/又はロッキング機構を有する。ロック解除・ロッキング機構は、ロボットであることもできるし、ロボットの近くに位置決めすることもできる。統合された引渡し移動は、ロック解除・ロック機構を収容するための付加的な移動も含むことができる。例えば、統合された引渡し移動は、ロック解除前に蓋を底部に有するように容器を回転又は傾斜させることができ、これにより、移動中の、ロック解除された容器の安定性を提供する。
【0013】
1つの実施の形態において、本発明は、基板容器のための統合された引渡しロボットを有しており、容器の蓋及び本体を保持するための1つ又は2つ以上のグリッパと、本体から蓋をロック解除するための又は本体に蓋をロックするための選択的なロック解除・ロック機構とを含んでいる。統合されたロボットを、容器クリーナ、例えば同じチャンバにおけるクリーニング及び乾燥能力を備えた統合されたクリーナにおいて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1A及び図1Bは、液体が重力によって落下することができるように位置決めされた、クリーニングされる物品の典型的な構成を、残留液体を除去することを補助するためのガスノズルとともに示す図である。
【図2】図2A及び図2Bは、クリーニングされる物品の表面に面した液体ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図3】クリーニングされる物品の複数の面に面した液体ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図4】FOUPを包囲する液体ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図5】クリーニングされる物品内の内部ノズルの典型的な構成を示す図である。
【図6】図6A及び図6Bは、本発明の実施の形態による、要基本対の内部に液体流れを供給する内部ノズルの選択された構成を示す図である。
【図7】図7A及び図7Bは、容器本体及び蓋の外面に液体流を供給する外側ノズルの選択された構成を示す図である。
【図8】図8A及び図8Bは、本発明の実施の形態による、容器本体の内部に容器本体熱エネルギを供給する内部IRヒータの選択された構成を示す図である。
【図9】図9A及び図9Bは、容器本体及び蓋の外面に熱エネルギを供給する外側IRヒータの構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態による統合されたクリーニングのためのフローチャートを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態による統合されたクリーニングのための別のフローチャートを示す図である。
【図12】従来技術によるクリーナシステムを示す図である。
【図13】複数の基板を保持する典型的な閉鎖された容器を示す図であり、図13B(A)〜(C)は、図13Aに示された容器と同じ容器を、基板なしに示す図である。
【図14】複数の基板を保持する典型的な閉鎖された容器を示す図であり、図14B(A)〜(C)は、図14Aに示された容器と同じ容器を、基板成しに示す図である。
【図15】本発明の実施の形態による典型的なクリーニング装置を、一連の容器配置とともに示す図である。
【図16】図15に示されたクリーニング装置を、一連の容器取出しとともに示す図である。
【図17】本発明による実施の形態による一連の典型的なロボット移動を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態による典型的な統合された移動の典型的な連続を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態による典型的な統合された移動別の典型的な連続を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態による典型的な統合された移動の別の典型的な連続を示す図である。
【図21】ロードポートからクリーニングステーションへの容器の引渡しのための典型的なフローチャートを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態による、ロードポートからクリーニングステーションへ容器を引き渡すためのフローチャートを示す図である。
【図23】本発明の実施の形態による、クリーニングステーションからロードポートへ容器を引き渡すためのフローチャートを示す図である。
【0015】
好適な実施の形態の詳細な説明
本発明は、物品、特に半導体物品、例えばカセット、FOUP、ホルダ等をクリーニングすることに関する。1つの実施の形態において、本発明は、組み立てられた複数の部分を有する対象物、例えば別個の本体及び別個の蓋を有する容器(例えばFOUP又はFOSB)のための、クリーニングプロセスを提供する。本体及び蓋は、半導体基板の搬送及び貯蔵の間、組み立てられ、例えば互いにロックされ、クリーニングの間、分解、例えば別々の部分に分離される。容器は、一般的に、ロックされた状態でクリーナへ提供され、クリーナによってロック解除され、クリーニングされ、再びロックされる。1つの構成において、クリーニング液を排出することを助けるために、蓋はクリーニングチャンバにおいて鉛直に位置決めされる。容器本体は、開口が、真空ポンプのポンピングポートが配置されているクリーニングチャンバの底部に面するように位置決めされる。クリーニングチャンバの操作を、手動で操作することができるが、電子制御装置又はコンピュータによって自動的に操作されることが好ましい。
【0016】
1つの実施の形態において、本発明の改良されたクリーニングプロセスは、同じプロセスチャンバにおける統合された一連の液体クリーニング及び真空乾燥を含む。本発明の液体クリーニングは、より短いクリーニング時間で水及びクリーニング液及び化学物質を節約することができ、クリーニング液、界面活性剤、熱、撹拌された又はエアロゾル液体流の組合せにより清浄度及び粒子除去を改良する。本発明の真空乾燥は、部材の移動を排除し、システム信頼性を高めることができる。
【0017】
クリーニング方法は、有機金属、無機金属、天然酸化物及び粒子状物質等の粒子及び/又は汚染物を除去するための方法及び露汚れ(ウォータースポット)を除去するための方法から成る。クリーニングは、カセット、FOUP、FOSB、ホルダ等の半導体物品のための不可欠な要求である。決定的なクリーニングにおいて、数ミクロンからサブミクロンレベルの範囲の粒子の除去及び微量汚染物(金属又はイオン)の低減は、半導体クリーニング工業の懸念の一部となっている。
【0018】
1つの実施の形態において、本発明は、統合されたクリーニングプロセス及びシステムを開示し、最小限の残留液体で有効な対象物クリーニングを提供する。1つの態様において、最小限の残留液体は、その後の乾燥プロセス、例えば真空乾燥を補助することができる。1つの態様において、クリーニングされる物品は、最小限の液体捕捉で、例えば水平面に位置決めされる。さらに、潜在的なトラップ位置において、残留液体を最小限にし且つ乾燥プロセスを補助することを助けるために、あらゆる捕捉された液体を吹き飛ばすために、ガスノズルを配置することができる。ガスノズルは好適には窒素又はろ過空気を提供するが、液体又は通気された液体(aerated liquid)を提供することもできる。1つの態様において、ガスノズルはクリーニング作用を行うことができ、液体ノズルは、捕捉された液体を除去することができる。
【0019】
図1Aは、液体11が重力によって落下することができるように位置決めされた、クリーニングされる物品10の典型的な構成を示している。窒素、ろ過空気、液体、又は通気された液体を提供する底部ガスノズル12は、表面張力によって捕捉された残留液体を除去することを助けるために、物品の底部に向けられていることができる。
【0020】
図1Bは、クリーニングされる物品10の別の典型的な構成を、あらゆる残留液体を除去することを補助するために物品10に向けられた複数のガスノズルと共に示している。例えば、底部ガスノズル12を、表面張力によって捕捉された残留液体を除去することを助けるために、物品の底部に向けることができる。さらに、上部ガスノズル13を、水平面に捕捉された残留液体を除去することを助けるために、上面に向けることができ、別のガスノズル14を、残留液体を捕捉することができる物品の不規則形状に向けることができる。
【0021】
物品をクリーニングするために、複数の液体ノズルを物品表面に向けることができる。液体ノズルは、クリーニング液と、すすぎ液(例えばDI水)と、物品をクリーニング及び汚染除去するために設計されたその他の化学的液体、例えば界面活性剤又は金属除去剤との混合物を供給することができる。液体の量は、例えばキャリヤガス(例えば窒素、空気、又は不活性ガス)と共に微細な液滴及びエアロゾルガスを噴霧することによって、注意深く制御することができる。液体ノズルを、窒素又はろ過空気等のガス、又はガス・液体混合物を供給するように構成することもできる。沸点が低く且つ蒸気圧力が高いアルコール等の、迅速蒸発液体を使用することができる。例えば、蒸発により迅速な乾燥を補助するために、高温キャリヤガス及び高温液体を利用することもできる。さらに、液体保持及び液体デッドスポットなしに良好な排水で液体を除去することができるように、チャンバ、及び物品の位置決めを設計することができる。さらに、液体蒸気を、迅速排出及び低いチャンバ圧力によって、例えば乾燥ガスのパージングによって及び/又は液体クリーニングサイクル中のクリーニングチャンバ内の真空圧力を維持することによって、除去することができる。
【0022】
1つの実施の形態において、クリーニングノズル(ガス又は液体)を、クリーニング面の近く、特に角に配置することができる。また、クリーニングプロセスを、容器の外側よりも内側により集中させることができ、これにより外側液体クリーニングを低減する。ノズルの数及びノズルの位置は、システムの構成を単純化し、最小限の残留液体で有効クリーニングを最大化するように設計されている。概して、ノズルは、下方へ噴霧するように高い位置に配置されている。また、ノズルは、有効クリーニングのために物品の角に向けられている。高い流量が好ましく、これにより、ノズルの数が少なく保たれる。角がない場合、例えばFOUPドアに面している場合、ノズルは、より均一な流れを提供するように緊密に分配されている。
【0023】
図2Aは、物品10の表面20に面した液体ノズル21の典型的な構成を示している。この構成において、複数のノズル21はマニホールド22によって接続されている。マニホールド22を様々な角度で位置決めすることができるが、好適には、重力によってマニホールドに付着される残留液体を最小限にするために鉛直に位置決めされている。ノズルは表面22に重なるように設計されており、完全なクリーニングを保証するために表面の完全な被覆を提供している。ノズルは、例えば十分なクリーニング力を有するために、小さな角度の流れを提供することができる。衝突角度は、より大きな力を得るために表面に対して垂直であることができるが、表面をより広く被覆するために表面に沿っていることもできる。1つの態様において、クリーニングされる物品は半導体容器である。これにより、汚染は、小さな粒子又は金属汚染物である傾向があるが、本発明は、中圧及びより大きな被覆面積のための小さな衝突角度を有するクリーニングノズルを開示する。図2Bは、物品10の端部に配置された2つの液体ノズル24の別の典型的な構成を示している。ノズルは、物品10の角に配置されており、表面全体を被覆するように構成されている。
【0024】
図3Aは、マニホールド32によって接続された、物品30の複数の表面に面した液体ノズル31の典型的な構成を示している。コーナノズル31Aは、側面の一部とともに、上面を被覆するように構成されている。その他のノズルは、側面の複数のセクションを被覆するように設計されている。図3Bは、物品30の角に配置されており且つ物品の表面全体を被覆するように構成された液体ノズル34の別の典型的な構成を示している。
【0025】
図4は、FOUP40を包囲する液体ノズル41の典型的な構成を示している。ノズルは、角に配置されており、FOUPの表面全体を被覆するように構成されている。この構成は、平面図又は側面図で見た場合であることができる。平面図又は側面図で見た構成において、ノズル41はそれぞれ鉛直又は水平のマニホールド(図示せず)内に埋め込まれていることができ、それぞれのマニホールドは複数のノズルを有している。ノズル41は一般的には小さな被覆角度を有している。なぜならば、ノズル41は、物品の外側に位置決めされており、外面をクリーニングするように設計されているからである。
【0026】
内部クリーニングのために、ノズルは好適には物品のキャビティ内に位置決めされており、これにより、球範囲(4π立体角)まで提供する。好適な実施の形態において、物品の開口は、捕捉される液体を最小限にするために下に向けられている。ノズルは、好適には、物品の内部に向かって上を向いている。内部ノズルマニホールドは鉛直に配置されており、上部における球ノズルは開口に進入している。
【0027】
図5は、物品50内の内部ノズルの典型的な構成を示している。好適には球形ノズルである中央ノズル51は、内面上部の近くに位置決めされており、上面及び周囲面に液体を噴霧する。液体は上面から流れ落ちることができ、上面をクリーニングした後に周囲面をさらにクリーニングする。同じく好適には球形ノズルである複数の角ノズル52は、表面の角に集中するために内面の内側角に向けられている。
【0028】
典型的なクリーニングプロセスにおいて、クリーニング溶剤等のクリーニング液は、FOUP容器及びドア等の物品に噴霧される。界面活性剤、洗剤、又は汚染物/金属除去剤等の添加剤が、例えば吸引又はポンピングによって水又はその他の液体に添加されてよい。汚染物/金属除去剤は、キレート剤等の金属除去剤であることができる。界面活性剤の代わりに、高アルカリ性洗剤が使用されてよい。例えば、汚染物の除去を助けるために、UV光を加えることができる。クリーニング及び/又は汚染物除去が完了した後、DI水等のすすぎ液を噴霧することによって物品はすすぎが行われる。周期的なクリーニング/すすぎプロセスを、有効なクリーニングのために行うことができる。クリーニング液は、リサイクルのために収集することができる。
【0029】
1つの実施の形態において、クリーニングプロセスは、クリーニングされる物品の表面に集中させられ、これにより、チャンバ表面に衝突する液体の量を最小限にする。ノズルは好適には、クリーニングされる表面を被覆するように注意深く制御された噴霧角度と、チャンバ表面へ逃げる最小限の液体とを有するように、物品の表面に向けられている。チャンバ表面における液体の量を最小限にすることは、その後の乾燥プロセスを改良することができる。
【0030】
1つの実施の形態において、クリーニングプロセスは、その後の乾燥プロセスを助けるために小さな液滴を提供する。さらに、液滴をさらに一層小さな液滴に分割するために、パージされたガス又は液体噴霧を提供することができる。例えば表面の底部において液体が結合する領域において、例えば液体を吹き飛ばすことによって、大きな結合した液体を小さな液滴に分割するために、ガス又は液体噴霧を提供することができる。
【0031】
1つの実施の形態において、クリーニング環境は、乾燥空気、不活性ガス、又は非反応性ガスである。例えば、物品を投入した後、プロセスチャンバ内の空気を排気し、不活性ガス(例えばアルゴン)又は非反応性ガス(例えば窒素)と置き換えることができる。1つの態様において、液体クリーニングの間、チャンバはパージされる。別の態様において、チャンバは、例えばプロセスチャンバ内の液体蒸気を周囲へ除去することを助けるために、チャンバは封止され、大気圧より低い圧力に維持される。減じられた圧力は、数十トル、トル、又はミリトルの範囲であることができる。1つの態様において、揮発性を高めるために液体を加熱することができ、これは、残留液体の除去の容易さを高める。エネルギコストを減じるために、加熱された液体をリサイクルすることができる。さらに、例えばIRランプ又はUVランプによって、物品及びプロセスチャンバを加熱することもできる。
【0032】
クリーニング後、容器をすすぐことができる。高温空気流等の選択的なガスパージを、容器表面に残っている液体の量をさらに減じるために利用することができる。ノズルを、クリーニングのための液体、すすぎのための液体、及び容器表面から液体を押し流すためのガスを提供するように構成することもできる。
【0033】
1つの実施の形態において、本発明は、容器本体から分離されており且つクリーニングチャンバ内に容器本体の近くに位置決めされた容器蓋をクリーニングするともに、容器本体の内側及び外側をクリーニングすることを含む、容器クリーニングのための最適な構成を開示する。
【0034】
図6A〜図6B及び図7A〜図7Bは、本発明の実施の形態によるクリーニングチャンバの側面図及び平面図を示している。容器は、クリーニングチャンバ60内に配置された本体61と、容器蓋62とを有している。本体61と蓋62とは互いに解離され、クリーニングチャンバ60の別々の位置に位置決めされている。さらに、本体と、蓋とは、余分な残留液体が容器本体及び蓋の表面に残ることを阻止するように位置決めされている。1つの実施の形態において、クリーニングチャンバ60の底部に配置された排水口(図示せず)へ液体が重力によって流れるように、蓋は鉛直に位置決めされている。同様に、内部液体ノズル63,64がよりクリーンな液体を供給するように、本体も鉛直に位置決めされ、開口部が底部に配置される。
【0035】
1つの実施の形態において、液体ノズルは、容器の内側及び外側それぞれをクリーニングするために本体キャビティの内側(63及び64)及び外側(71,72,73及び74)に位置決めされている。液体速度、被覆、容器表面における液体の滞留時間、及び容器における応力の分布を最適化するために、様々なノズル構成が試験された。
【0036】
図6A及び図6Bは、液体流65,66又は67を供給する内部ノズル63及び64の選択された構成を示している。1つの構成において、ノズル63は本体キャビティの中央に配置されており、液体流65をまっすぐ容器本体の上部に向かって供給する。別の構成において、ノズル64は本体キャビティの角に配置されており、液体流を容器本体の角に向かって供給する。図示のように、ノズル64は、中央のノズル63と角との間のほぼ中間に配置されている。ノズル64は、高い位置66又は中間の位置67において液体流を供給することができる。さらに、高い流れ及び流れもシミュレーションされる。
【0037】
概して、流れの動作は流量に応じて著しく変化せず、低い流量では滞留時間が著しく増大する。より高い流量では、流速の分布はより均一である。中央の流れ65は、容器表面の効率的な被覆を提供しない。さらに、中間位置の流れ67は、高い位置の流れ66よりも良好な流れ均一性を提供する。つまり、シミュレーション結果は、内部容器クリーニングのための最適な構成が、容器の角を向いた、できるだけ大きな流量を有する、中間の高さに配置された4つのノズルを含むことを示している。
【0038】
図7A及び図7Bは、容器本体及び蓋の外面に液体流を供給する外部ノズル71,72及び73の選択された構成を示している。1つの構成において、ノズル71は、容器の4つの角に配置されており、外側の角に向かって液体流を供給する。別の構成では、ノズル72及び73は容器外面の中央に配置されており、液体流を容器本体及び容器蓋の中央に向かって供給する。共通の供給管が、例えばフロントノズル及びバックノズルによって、本体及び蓋の表面に向かって流れを供給することができる。別の構成において、ノズル73及び75は、容器のそれぞれの面に向かって分配されており、例えば各表面のための2つのノズルが分配されている。さらに、ノズルは、液体を高い位置76又は低い位置77において供給することができる。さらに、高い流れ及び流れもシミュレーションされる。
【0039】
中央のノズル72によって角はフラッシングされない。内部クリーニング流の寄与により、より高い位置の流れによって、より高い均一性を達成することができる。分配された流れ72は、より高い均一性を提供するが、液体の使用消費量が大きいことにより、より低い効率を有する。つまり、シミュレーション結果は、外側容器クリーニングのための最適な構成が、容器の角に向けられた、高い位置に配置された4つの角ノズル71と、蓋の表面にそれぞれ向けられた2つのノズル75とを、できるだけ高い流量で含むことを示す。
【0040】
1つの実施の形態において、本発明は、最良の表面クリーニングのためのノズル位置の最適な構成を備えた、容器をクリーニングするためのチャンバを開示する。さらに、この構成は、最小限の残留液体を提供し、その後の真空乾燥プロセスを助ける。
【0041】
1つの実施の形態において、本発明は、物品クリーニングプロセスのための有効な真空乾燥を開示する。この真空乾燥は、部材の移動を提供せず、システム信頼性を改善する。この真空乾燥は、液体クリーニング中に液体蒸気を除去するのを助けるために液体クリーニング段階の間のパージング又は真空周囲環境とともに、クリーニングプロセスから生じる最小限の残留液体によってさらに改善することができる。この乾燥プロセスは、少ない液体を用いるクリーニングプロセスによって、及びチャンバ表面に最小限の液体を生じるクリーニング構成によって、改善することもできる。
【0042】
クリーニングチャンバは、有効なポンピング及び高いポンピングコンダクタンスを備えた構成を提供するように設計することができる。蒸気凝縮を減じるためにポンピング経路に最小限の障害物がある。液体蒸気捕捉を減じるためにポンピング経路に最小限のデッドスペースがある。例えば、ポンピングポートはチャンバの底部に配置されている。なぜならば、物品の開口部は、液体を排出しやすくするためにチャンバ底部に向いているからである。乾燥ガスノズルは、大きな液滴を回避するために又は液滴表面張力を減じるために、凝縮領域又は液体結合領域に提供することができる。
【0043】
この真空乾燥は、さらに、残留液体蒸発を助けかつ液体凍結を回避するために、IRヒータ等の加熱機構を有することができる。例えば、凝縮を最小限にし且つ残留液体を除去することを助けるために、1つ又は複数のチャンバ壁部ヒータを設けることもできる。IRヒータを物品の外側及び内側に、クリーニングされる物品表面に対面するように、位置決めすることができる。IRヒータは、均一な加熱を提供するために好適には物品の中央に分配されている。加熱機構は、チャンバ又は物品に一定の温度を提供することができる。加熱は、最低でも、例えば蒸発のための十分な熱エネルギを提供するように設定することができ、室温を維持する。例えば100℃未満又は60℃未満における蒸発プロセスを増大するために、加熱を付加することができる。高温のために、安全の目的で断熱を提供することができる。さらに、凝縮を回避しかつ乾燥プロセスを補助するために、ポンピングマニホールド及び真空ポンプを加熱することができる。
【0044】
1つの実施の形態において、IRヒータは、容器表面に均一な熱エネルギを提供する。プラスチック材料から形成された容器の場合、ホットスポット(容器損傷につながる恐れがある)を回避し且つコールドスポット(非効率な乾燥につながる恐れがある)を回避するために、均一な温度分布が望ましい。つまり、1つの実施の形態において、このシステムは、容器内面及び外面に加熱均一性を提供するIRヒータ構成を開示する。
【0045】
図8A〜図8B及び図9A〜図9Bは、本発明の実施の形態による内部及び外部のIRヒータを備えたクリーニングチャンバの側面図及び平面図を示している。1つの実施の形態において、IRヒータは、容器の内面及び外面をそれぞれ加熱するために本体キャビティの内側(47,48及び49)及び外側(56,57,58及び59)に位置決めされている。熱エネルギの分布、温度均一性、及び加熱プロセスの効率を最適化するために、様々なヒータ構成が試験された。
【0046】
図8A及び図8Bは、内部ヒータ47,48及び49の選択された構成を示している。1つの構成において、ヒータ49は本体キャビティの中央に配置されており、容器本体の全ての内面を加熱する。別の構成においては、ヒータ48は、本体キャビティの表面に対面して配置される。さらに別の構成では、ヒータ47は、本体キャビティの角の近くに配置される。選択されたIRヒータは、ダブルランプであり、より広い表面エネルギを提供する。さらに、ダブルランプの向き付けも研究されている。
【0047】
シミュレーション結果は、内部容器加熱のための最適な構成が、2つ又は4つのヒータ48がより少ないコールドスポット又はホットスポットとともにより良好な熱均一性を提供することを示す。
【0048】
図9A及び図9Bは、外部ヒータ56,57,58及び59の選択された構成を示しており、容器本体及び蓋の外面に熱エネルギを供給する。各ヒータ58はそれぞれ1つの容器表面に面している。ヒータ57は2つの表面、つまり容器本体の1つの表面と、蓋の1つの表面とに面しているので、より良好なエネルギ供給のためにより高いエネルギ(ヒータ58よりも約10〜40%高い)を必要とする。ヒータ56は、容器の上部に位置決めされており、ヒータ58と同じ電力を使用することができる。ヒータ59は、本体表面の上部に位置決めされており、より少ないエネルギ(ヒータ58よりも約10〜40%少ない)を使用する。
【0049】
1つの実施の形態において、本発明は、最良の表面クリーニングのためのノズル位置の最適な構成を備えた、クリーニング容器のためのチャンバを開示する。さらに、この構成は、最小限の残留液体を提供し、その後の真空乾燥プロセスを助ける。
【0050】
1つの実施の形態において、クリーニングチャンバ内の湿度レベルを測定するために、1つ又は複数の湿度センサを設けることができ、これらの湿度センサは、次いで、乾燥プロセスを監視し且つ乾燥プロセスの終点を検出するために使用することができる。
【0051】
1つの実施の形態において、本発明は、同じクリーニングチャンバにおいて順次に行われる統合された湿式クリーニング及び真空乾燥を開示する。さらに、クリーニングプロセス中の液体蒸気を除去するために湿式クリーニングプロセス中に真空ポンピングを行うこともできる。物品をクリーニングすることに加え、このクリーニングプロセス及びチャンバは、新たな物品をコンディショニングすることができ、例えば新たなプラスチック容器を脱気及び/又はエージングすることができる。
【0052】
1つの実施の形態において、クリーニング及び真空乾燥を同じクリーニングチャンバにおいて行うことができ、クリーニングされる物品の移動を最小限にすることによってスループットを高めることができる。真空乾燥及び液体クリーニングは両立可能なプロセスであり、従って、両者を、干渉せずに同じプロセスチャンバにおいて行うことができる。さらに、液体蒸気除去を高めるためにクリーニングプロセス中に真空を提供することができ、乾燥時間をさらに短縮する。クリーニング液又はすすぎ液の揮発性を高めることを補助するためにクリーニングプロセス中に熱を加えることもでき、乾燥時間をさらに短縮する。
【0053】
1つの実施の形態において、本発明は、加熱された真空汚染除去及び脱気プロセス及びチャンバを開示する。物品からの揮発性有機成分及びその他の汚染粒子の蒸発を加速させるために、IRヒータ等のヒータを、真空中の物品に提供することができる。1つの実施の形態において、汚染除去チャンバを乾燥チャンバに統合することができ、乾燥チャンバのヒータ及び真空構成要素を利用する。別の実施の形態において、例えばプロセシングスループットを増大するために、汚染除去チャンバは、別個の加熱される真空チャンバを有する。
【0054】
1つの実施の形態において、このシステムは、クリーニングプロセスを制御するための制御装置を有している。制御装置は、オペレータ又はホストからの入力を受け取ることができ、どの物品のためにどのクリーニングが行われるかを知らせる。例えば、幾つかの容器がクリーニング及び乾燥され、次いで、脱気のために、加熱された真空汚染除去を受ける。場合によっては、幾つかの容器は、クリーニング又は乾燥なしでの脱気のために、加熱された真空へ直接に送られる。
【0055】
1つの実施の形態において、このシステムは、進入及び退出する物品を検査するための検査ステーションを有する。例えば、クリーニング及び真空プロセスの前に容器を検査することができる。場合によっては、クリーニング及び/又は汚染除去の前に、選択された容器のみが検査される。場合によっては、クリーニング又は汚染除去なしで、幾つかの容器のみに検査が行われる。場合によっては、幾つかの容器は、検査及び汚染除去プロセスのみが行われる。
【0056】
1つの実施の形態において、このシステムは、オペレータアクセスのためのマニュアルロードポート、又はオーバーヘッドトランスポート(OHT)等の自動ロードポートを有する。ローダバッファも設けることができる。
【0057】
1つの実施の形態において、本発明は、物品をクリーニング及び乾燥するためのチャンバを開示しており、このチャンバは、物品にクリーニング混合物を供給するための液体供給システムと、チャンバに大気圧よりも低い圧力を供給するための真空システムと、物品に熱エネルギを供給するためのヒータシステムとを有しており、物品は同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、物品はクリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、物品は、液体凍結を回避するために熱エネルギを用いて真空乾燥される。1つの実施の形態において、クリーニング混合物は、液体クリーナ及び気体キャリヤガスの混合物を含む。液体供給システムはさらに、クリーニング混合物を供給した後に物品にすすぎ混合物を供給することができるか、又はクリーニング混合物を供給した後に物品にパージガスを供給することができる。チャンバはさらに、加熱された真空周囲において物品を脱気及び汚染除去することを含むことができる。真空ポンプシステムは、液体及び気体材料を排出することができる。
【0058】
1つの実施の形態において、本発明は、容器をクリーニング及び乾燥するためのクリーナシステムを開示しており、このクリーナシステムは、容器を収容するためのロードポートと、容器の表面にクリーニング混合物を供給するための複数のノズルを有する真空の封止されたクリーニングチャンバと、容器の表面に熱エネルギを供給するための複数のIRヒータと、クリーニングチャンバに大気圧よりも低い圧力を供給するためのポンピングシステムと、ロードポートとクリーニングチャンバとの間で容器を引き渡すためのロボット操作システムとを有しており、容器は同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、容器は、クリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、容器は、液体凍結を回避するために熱エネルギを利用して真空乾燥される。1つの実施の形態において、複数のノズルはさらに、クリーニング混合物を供給した後に容器にすすぎ混合物を供給する。複数のノズルは、さらに、クリーニング混合物を供給した後に容器にパージガスを供給することができる。容器は、分配され且つクリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を有することができる。真空ポンプは、液体材料及び気体材料を排出することができる。クリーニングは、大気圧より低い圧力において行われる。1つの実施の形態において、システムは、容器を脱気及び汚染除去するための別個のチャンバを有している。
【0059】
1つの実施の形態において、本発明は、半導体物品をクリーニングする方法を開示し、この方法は、クリーニング溶剤を供給するためのクリーニングノズルと、真空乾燥のためのヒータ及び真空システムとを有する統合されたクリーニングチャンバを使用する。図10は、本発明の実施の形態による統合されたクリーニングのためのフローチャートを示している。操作80は、物品にクリーニングプロセスを提供する。操作82は、同じプロセスチャンバにおいて且つ部材を移動させずに、物品に真空乾燥プロセスを提供する。操作84は、同じプロセスチャンバにおいて又は異なるプロセスチャンバにおいて、選択的な加熱された/真空汚染除去プロセスを提供する。プロセス変化を提供することができ、例えば、クリーニングプロセスは、クリーニングのためにクリーニング溶剤(又はクリーニング混合物)を供給し、その後、すすぎ溶剤、次いで残留液体を除去するためのパージガスを提供することを含む。真空乾燥プロセスは、プロセスチャンバを封止し、プロセスチャンバを大気圧より低い圧力、例えば10トル、トル、又はトルより低い範囲にポンピングすることを含むことができる。典型的なクリーニング及び乾燥プロセスを行う時間は、数分間、例えば10分未満であることができる。加熱された真空汚染除去プロセスは、より高い温度及びより低い圧力で、又は乾燥プロセスと同じ温度及び圧力で行うことができる。典型的な汚染除去プロセスを行う時間は1時間未満であることができる。
【0060】
1つの実施の形態において、本発明は、物品をクリーニングする方法を開示し、この方法は、プロセスチャンバにおいて液体クリーニング混合物を用いて物品をクリーニングし、同じプロセスチャンバにおいて物品を真空乾燥し、少なくとも真空乾燥時間のうちの一部の間だけ物品に熱エネルギを提供することを含む。この方法は、さらに、同じプロセスチャンバにおいてすすぎ混合物を用いて物品をすすぎ、同じプロセスチャンバにおいてパージガスを用いて物品をパージし、同じプロセスチャンバにおいて加熱された真空周囲において物品を汚染除去し、又は異なるプロセスチャンバにおいて加熱された真空周囲において物品を脱気及び汚染除去することを含むことができる。1つの実施の形態において、物品は、分解され且つクリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を含む。
【0061】
図11は、本発明の1つの実施の形態による統合されたクリーニングのための別のフローチャートを示している。操作90は、クリーニングされる物品をインプットロードポートからプロセスチャンバへ引き渡す。物品が複数の部分を有する場合、物品は別々の部分に分解され、それぞれの部分は、プロセスチャンバ内の適切な位置へ引き渡される。例えば、FOUPを、(例えば独立型解放ステーションによって又はロボット引渡し中のロボットエフェクタによって)開放させることができ、次いで、本体及び蓋はプロセスチャンバのバスケットに配置される。バスケットは次いで下降させられる。物品を提供した後、プロセスチャンバは閉鎖される。操作92は、クリーニングノズルを作動させ、液体流を物品に向かって提供する。1つの実施の形態において、液体は加熱される。液体は、溶剤混合物、例えば液体とデリバリガスとの混合物であることができる。1つの実施の形態において、チャンバは封止され、大気圧より低い圧力にポンピングされる。排出システムはクリーニング液を排出することができる。さらに、ポンピングプロセスは、気体、蒸気、液体、又はこれらのあらゆる組合せを押し出すことができ、プロセスチャンバから気体及び液体を除去する。1つの実施の形態において、ヒータが作動され、物品及び/又はプロセスチャンバ壁部を加熱する。クリーニングの後、すすぎ溶剤又は混合物を、すすぎのためにノズルによって物品に提供することができる。物品表面に残っている液滴を減じるために、選択的なガスパージを後で提供することができる。蒸気の除去を促進するために、溶剤混合物及びガスを加熱することができる。
【0062】
操作94は、物品を真空乾燥するためのノズル供給システムを停止させる。液滴が物品表面において凍結することを低減するために物品を加熱するために、ヒータを作動させることができる。クリーニングプロセス中に真空ポンプが作動させられているならば、その作動を維持することができるか、又はより迅速な液体蒸発のためにチャンバ圧力をさらに減じるためにポンピング速度を増大することができる。クリーニングプロセスが大気圧において又は大気圧よりも高い圧力において行われる場合、残留液体の真空蒸発のためのチャンバ圧力を減じるために、真空ポンプが作動させられる。クリーニングプロセス中にヒータが作動させられていると、その作動を維持することができるか、又はより迅速な液体蒸発のために物品表面温度をさらに高めるためにその温度を上昇させることができる。物品を加熱せずにクリーニングプロセスが行われるならば、液体凍結を回避するためにヒータを作動させることができる。
【0063】
統合された汚染除去のために、例えば汚染除去がプロセスチャンバに組み込まれているならば、操作96はさらに、揮発性有機成分除去のための加熱された真空汚染除去プロセス、又はその他の汚染除去作業を行う。ヒータ温度及びチャンバ圧力は、乾燥プロセスと同じであるか、又は乾燥プロセスとは異なることができる。一般的に、汚染除去は乾燥時間より長い。
【0064】
別個の汚染除去チャンバの場合、物品、例えば、容器本体及び容器蓋は一緒に、クリーニングチャンバから汚染除去チャンバへ引き渡される。汚染除去チャンバにおいて、汚染除去プロセスが行われる。
【0065】
汚染除去の後、操作98は、物品をアウトプットロードポートへ引き渡す。複数部分物品、例えば本体及び蓋を有する容器の場合、ロードポートに到達するために複数の部分が組み立てられて互いにロックされる。例えば、プロセスチャンバは開放し、バスケットが上昇する。本体及び蓋は、(汚染除去チャンバ又はクリーニングチャンバの)バスケットから取り出され、ロードポートへ提供する前に蓋は本体に組み付けられてロックされる(手作業のローディングプラットフォーム又は自動オーバーヘッド搬送)。インプットロードポート及びアウトプットロードポートは同じロードポートであることができる。択一的に、インプットロードポート及びアウトプットロードポートは、例えば、クリーニングされた容器を汚染することを回避するために又はクリーニングスループットを高めるために、異なるロードポートであることができる。
【0066】
1つの実施の形態において、本発明は、特に容器本体及び容器蓋を含む半導体容器等の複数の部分から成る物品のために、より迅速なスループットのための改良されたロボット引渡しを開示する。
【0067】
基板容器をクリーニングするための従来の慣用のクリーニング装置においては、FOUPがインプットロードポートから取り上げられ、FOUPオープナステーションに配置され、そこで蓋が開放されて本体から分離される。次いで、ロボットは本体及び蓋を別々に取り上げ、それぞれをクリーニングステーションへ引き渡し、そこで蓋及び本体がクリーニングされる。クリーニングの後、クリーニングされた本体及び蓋は、アウトプットステーションへ送られる前に互いに組み立てられるために組立てステーションへ引き渡される。クリーニングプロセスを開始することができる前に、多くのロボット移動が行われる可能性があり、クリーニングプロセスのスループットに影響する。
【0068】
図12は、従来の容器クリーナシステム100を示しており、この容器クリーナシステム100は、インプットロードポート102、アウトプットステーション104、オープナステーション106、組立てステーション108、蓋クリーニングステーション110、本体クリーニングステーション112、及び本体ドライヤステーション114を有している。作動中、本体101A及び蓋101Bを含んだ空のFOUP101が、オペレータによって又は自動搬送によって、インプットロードポート102に配置される。FOUP101は、一般的に閉鎖されており、つまり、本体101A及び蓋101Bは互いに係合させられており、ユニットとして引き渡される。第1のロボット移動120は、閉鎖されたFOUP101をオープナステーション106へ引き渡す。オープナステーション106において、ロボットオープナ機構はFOUP101を開放し、蓋101Bを本体101Aから分離する。分離後、第2のロボット移動122は蓋101Bを蓋クリーニングステーション110へ引き渡す。クリーニング後、第3のロボット移動124は、クリーニングされた蓋101Bを、クリーニングされた本体と組み立てられるために、組立てステーション108へ引き渡す。蓋101Bが分離ステーション106から引き渡された後、第4のロボット移動126は本体101Aを本体クリーニングステーション112へ引き渡し、第5のロボット移動128はクリーニングされた本体をドライヤステーション114へ引き渡す。第6のロボット移動130は、次いで、クリーニング及び乾燥された本体を、クリーニングされた蓋と組み立てられるために、組立てステーションへ引き渡す。組立て後、閉鎖されたFOUPは第7の移動132によってアウトプットステーション104へ引き渡される。つまり、容器クリーナシステムにおいて多くのロボット移動が行われる可能性がある。
【0069】
1つの実施の形態において、本発明は、統合されたロボット移動によって、複数の部分から成る物品又は半導体基板容器をクリーニングするための方法及び自動化された装置を提供する。また、本発明は、容器本体及び蓋を一緒に、インプットポートから、クリーニングされる別々の位置へ、又は別々のクリーニング位置からアウトプットポートへ引き渡す。1つの実施の形態において、本発明は、容器本体及び蓋を互いから自動的にロック解除(例えば解離)する及び/又は互いにロック(例えば再結合)する。本発明の利点は、クリーナシステム内の移動回数を単純化し、クリーナの構成要素を単純化し、より小さな設置面積を提供し、より良好なプロセス効率につながるということを含む。この自動化された装置は、半導体システムのために引渡しロボット、及びロボットを使用するクリーナシステム等の半導体システムを有する。
【0070】
以下に、本体及び蓋を有する容器を説明する。しかしながら、本発明はそれに限定されず、例えばクリーニングのために組み立てたり分解したりすることができる複数の部分を有するあらゆる物品に適用することができる。
【0071】
本発明の実施の形態による容器は、別個の容器本体及び蓋を有しており、容器本体と蓋とは、閉鎖された容器を形成するように結合及びロックすることができる。さらに、容器は、基板を保持するための支持構成部材と、オペレータ又は自動搬送によって操作又は搬送される操作構成部材と、手動又は自動で結合又は解離されるロッキング構成部材とを有することができる。例えば、係合部材は蓋と本体とを互いに固定することができ、係合部材が解放されると、蓋を本体から分離することができる。容器の上面に設けられたグリッパにより、ロボット又はオペレータは、製造設備における位置の間で容器を運搬することができる。
【0072】
図13Aは、複数の基板207を保持する典型的な閉鎖された容器201を示している。典型的な操作条件において、基板207は、操作及び貯蔵を容易にするために水平に位置決めされており、つまり、容器201は一般的に図示のように位置決めされており、その際、蓋と本体とは互いに隣り合って配置されている。蓋を本体から解放するために、オペレータ又は自動操作装置等の側部開放機構を蓋に係合させることができる。蓋開放機構は、一般的に、蓋を本体から分離するための分離動作と、容器本体の内部に配置された基板207へのアクセスのために容器の内部を露出させるための上方移動又は下方移動とを含む。
【0073】
図13Bは、同じ容器201を示しているが、基板を有していない。容器は、複数の基板207を保持するように構成された容器本体201Aと、容器蓋201Bと、ロッキング機構205とを有する。図13B(A)は、蓋201Bと本体201Aとを互いにロックするために係合させられた(205A)1つ又は2つ以上のロッキング機構205を有する空の閉鎖された容器を示している。1つのロッキング機構205が単純化されて概略的に示されている。図13B(B)は、蓋と本体とをロック解除又は解離するために解放された(205B)ロッキング機構205を有する空の容器を示している。図13B(C)は、ロッキング機構が解放され、蓋と本体とが分離された(210)空の容器を示している。
【0074】
図14Aは、複数の基板を保持する別の典型的な閉鎖された容器301を示している。典型的な作動条件において、容器301は、一般的に、図示のように位置決めされており、その際、蓋と本体とは互いに上下に配置されている。蓋を本体から下降させ、基板307にアクセスするために蓋カバーを解放するために、オペレータ又は自動操作装置等の底部開放機構を蓋に係合させることができる。蓋解放機構は、一般的に、基板307が蓋に配置されたまま蓋を本体から分離するための蓋の下方移動を含み、これにより、基板をロボットアクセスのために露出させる。
【0075】
図14Bは、同じ容器301を示しているが、基板を有していない。容器は、複数の基板307を保持するように構成された容器本体301Aと、容器蓋301Bと、1つ又は2つ以上のロッキング機構305とを有し、2つのロッキング機構が図示されている。図14B(A)は、蓋301Bと本体301Aとを互いにロックするためにロッキング機構305が係合させられた(305A)空の閉鎖された容器を示している。図14B(B)は、蓋と本体とをロック解除又は解離させるために解放された(305B)ロッキング機構305を備えた空の容器を示している。図14Bは、ロッキング機構が解放され、蓋と本体とが分離された(310)空の容器を示している。
【0076】
1つの実施の形態において、本発明は、様々な容器移動をロボット統合移動に組み込む、容器を引き渡すための方法及び装置を開示する。典型的な統合された移動は、全ての部分(例えば容器の蓋及び本体)を一緒に引き渡し、これらの部分をクリーニングのために別々に異なる位置に配置することを含む。別の典型的な統合された移動は、容器の引渡し中に蓋と本体とをロック解除/ロックすることを含む。
【0077】
図15は、本発明の実施の形態による典型的なクリーニング装置400を示しており、クリーニングステーション432を有するハウジング430に結合されたロードポート402と、クリーニングされる容器を操作するためのロボット404とを有している。クリーニング装置400は、コンピュータ制御装置、排気ファン及びダクト、クリーナ供給部及び排出部等のその他の構成要素(図示せず)をも有する。クリーニング装置400は、複数のクリーニングステーション、別個の汚染除去/脱気ステーション(加熱される真空汚染除去チャンバ等)、及び検査ステーションを有することもできる。
【0078】
図15(A)に示したように、容器201は、クリーニング装置400によってクリーニングされるためにロードポート402に積載される。容器201は、通常、空であり、閉鎖及びロックされた位置を占めており、これは、容器本体201Aと蓋201Bとが互いに結合され、ロッキング機構205が係合させられていることを意味する。容器201を、手動で、例えばオペレータによって、又は自動化された形式で、例えばオーバーヘッドホイスト搬送(OHT)等の自動化された搬送によってロードポート402に配置することができる。ロードポート402は、インプット/アウトプットロードポート、又はインプット/アウトプットロードポートに接続された中間ロードポートであることができる。1つのロードポート402が示されているが、複数のロードポートをハウジング430に接続することができる。ロードポート402はインプット/アウトプットロードポートとしても示されており、これは、同じロードポートがインプット及びアウトプットのために使用されることを意味するが、クリーニング装置400に専用のインプット及びアウトプットロードポートを設けることもできる。図示のように、容器201はロックされた位置を占めているが、ロック解除された位置、又はロック解除されて本体と蓋とに分離された位置のような別の構成を利用することもできる。
【0079】
1つの実施の形態において、ロードポート402は、外部環境に接続されたインプットドアを有することができる。インプットドアが開放した後、容器201は、手動で又は自動化を用いて支持部材(図示せず)に配置され、インプットドアが閉鎖される。ロードポート402内の環境が、例えばクリーンな空気層流を発生するために上側からのブローイングファンと底部における排気ダクトとによって、クリーニングされる。ロードポートがクリーニングされた後、ロードポート402をハウジング430に結合するアウトプットドアが開放され、ロボット404を容器201にアクセスさせる。択一的に、クリーニング装置400は、インプット又はアウトプットドアを有さず、単にロードポート402及びハウジング430におけるクリーニング環境だけを有している。その場合、ロードポート402に配置された容器201は、即座にロボット404によってアクセスすることができる。
【0080】
ロボット404は、ロックされた構成において容器201全体をロードポート402から取り上げ、容器201をハウジング430(図15(B))へ引き渡す。引渡し中に、容器は、ロボット404又はハウジング430に配置された機構によってロック解除される(405A)。例えば、蓋又は本体が下を向くようにロボットアームを移動、回動又は回転させることによって、ロボット404による付加的な移動を加えることができる。この位置において、蓋及び本体は重力によって支持されるので、ロック解除後は、蓋と本体とは分離されない。例えば、ロボット404は、容器の蓋を掴むロボットアームを有する。ロックされた構成において、本体はロッキング機構によって蓋に結合されており、これにより、容器は全体として搬送される。蓋が容器の底部に配置されるようにロボットアームを回動させた後、ロッキング機構が解放される。本体は依然として重量によって蓋に結合されており、蓋に押し付けられている。
【0081】
次いで、ロボット404は、ロック解除された容器をクリーニングステーション432へ引き渡し、容器本体と、蓋とを順次に配置する(図15(C)、図15(D))。1つの実施の形態において、クリーニングステーション432は、本体及び蓋の配置を容易にするために上方移動又は下方移動を行うバスケットを有することができる。クリーニングステーション432は、ハウジング430環境からクリーニングステーションを隔離するためのドアを有することができる。例えば、クリーニングステーション432はハウジング430よりもクリーンであることができるか、又はクリーニングステーション432は真空ステーションであることができるが、ハウジング430は大気圧下である。ロボット404は、蓋と本体とを別々に掴むために別個のグリッパを有することができ、これにより、蓋と本体とを適切な位置において解放することができる。ロボットは、蓋又は本体を掴むグリッパを有することができ、本体は重量によって上部に、ロック解除された状態で結合されている。次いで、ロボットアームは、例えばクリーニング位置における幾つかの支持部材によって、本体をクリーニング位置に配置する。その後、ロボットアームは蓋のクリーニング位置へ移動し、蓋をクリーニング位置に配置するためにグリッパを解放する。
【0082】
容器の別個の部材(例えば蓋及び本体)を適切なクリーニング位置に配置した後、蓋及び本体をクリーニングするためにクリーニングステーション432のクリーニング作用が開始される。クリーニング作用は、液体又はガスクリーニング、容器部材を乾燥するための乾燥作用、又はクリーニング及び乾燥の組合せを含むことができる。1つの実施の形態において、クリーニング作用は、上述のような真空汚染除去とともに、真空乾燥を伴う統合されたクリーニングを利用する。
【0083】
1つの典型的な実施の形態において、クリーニングステーション432は統合されたクリーニング及びドライヤシステムを有する。統合されたクリーニングシステムは、選択的なIR加熱及び湿度センサモニタリングとともに、同じプロセスチャンバにおける一連の湿式クリーニング及び真空乾燥を提供する。クリーニングプロセスは、金属汚染物等の不純物及び汚染粒子を除去するために、超音波、エアロゾル、又は高圧噴霧によって提供される、クリーニング化学物質及び脱イオン水を含むことができる。クリーニングプロセスは、例えば、高温ガス、高温液体、迅速蒸発液体クリーナとともに所定量のクリーニング及びすすぎ液を配給する等の、真空乾燥を助けるために最小限の残留液体、及び液体保持及び液体デッドスポットなしの良好な排水を提供することもできる。有効なクリーニングのために周期的なクリーニングプロセスを行うことができる。
【0084】
図16は、容器回収の一連のステップにおける同じクリーニング装置を示している。クリーニングの後、ロボットは、蓋を回収し(図16(A))、本体へ移動し、本体を回収する(図16(B))。クリーニングステーションが隔離されたドアを有するならば、ドアを開放する前に、クリーニングステーションの環境をまず外側ハウジングと等しくすることができる。例えば、クリーニングステーションが真空下であるならば、隔離されたドアを開放する前にクリーニングステーションを大気圧にするためにパージガスが導入される。
【0085】
本体及び蓋を回収した後、ロボットは本体及び蓋をロードポートへ引き渡す。引渡し中、蓋及び本体は結合され、蓋と本体とを互いにロックするために(505A)ロック機構が係合させられ(図16(C))、ロボットはロックされた容器をロードポートへ移動させる(図16(D))。蓋と本体とをロックするために、容器をロック解除するのと同じ機構を使用することができる。ロボットは、例えば、本体が重量によって蓋の上に支持されることを保証するために、本体と蓋とを適切な向きで取り上げる。さらに、容器をロックした後、ロードポートに到達する前に容器を適切な向きに位置決めすることができる。インプットのための同じロードポートを、アウトプットのために使用することができるが、別のアウトプットポートを使用することもできる。
【0086】
1つの実施の形態において、統合された移動は、容器を適切な向きで位置決めするための向付け動作を含む。例えば、向付け動作は、容器本体を蓋の上に(又は蓋を本体の上に)位置決めするようにロボットアームを回動させ、アウトプットロードポートに嵌るように容器を回動させることを含む。
【0087】
図17は、本発明の実施の形態による一連の典型的なロボット移動を示している。図17(A)は、係合したロッキング機構205とともに、本体201A及び蓋201Bを有する容器201を示している。図17(B)は、蓋において容器201を取り上げるロボットを示している。択一的に、ロボットは、容器本体等の別の位置において容器を取り上げることができる。ロボットは、容器本体及び蓋等の、複数の位置において容器を取り上げることができる。容器を取り上げた後、ロボットは、クリーニングステーション等の適切な位置へ容器を移動させる。移動中、例えば、容器を重力602と整合させるように容器を方向付けるためにロボットアームを回転させる(601)等の、付加的な動作を行うことができる。図17(C)において、本体が蓋の上に位置するように容器は方向付けられる。なぜならば、ロボットは蓋によって容器を掴むからである。この向きにおいて、ロック機構が解放された後、本体は重力によって蓋の上に支持される。図17(D)において、ロッキング機構は解放される(605B)。適切な向きにおいて、蓋だけがロボットアームによって掴まれているとしても、蓋と本体とは依然としてロボットによって操作される。
【0088】
容器が本体の位置に到達すると、本体はその位置に配置される(図17(E))。ロボットは引渡しを継続し、蓋の位置へ移動する。蓋の位置に到達すると、ロボットは蓋を配置し、スタンバイ位置へ戻る(図17(F))。択一的に、本体及び蓋を並行して、例えばほぼ同時に適切な位置に配置することができる。
【0089】
1つの実施の形態において、本発明は、引渡し中の選択的なロッキング又はロック解除動作及び選択的な向付け動作とともに、容器の蓋及び本体を全体として引き渡すことを含む、統合された引渡し移動を行うためのロボットシステムを開示している。ロボットは、容器をロッキング又はロック解除するための選択的な機構とともに、容器の蓋及び本体を操作するための1つ又は2つ以上のグリッパを有することができる。
【0090】
図18は、本発明の実施の形態によるロボットとともに、典型的な一連の典型的な統合された移動を示している。ロボット700は、容器本体を操作するための第1のグリッパ702と、容器蓋を操作するための第2のグリッパ704と、容器をロック又はロック解除するためのロッキング/ロック解除部材706とを有する。ロボット700は、容器部材を掴み且つ配置するための、回転及び移動等のその他の動作を行うこともできる。グリッパ702及び704は、同期した移動を可能にするために共通のアームに結合されている。ロボット700は、典型的な構成を示しているが、他の構成、例えば、共通のアームが2つ以上のグリッパアームに結合されていて、それぞれのグリッパアームが容器の部材を操作するような構成も、本発明の範囲に含まれている。
【0091】
図18(A)は、容器本体201Aを掴むアーム702と、容器蓋201Bを掴むアーム704とを備えた、容器201を掴むロボット700を示している。容器201の複数の部材を掴む複数のアームを備えることにより、容器の向きは重要ではなく、例えば容器をあらゆる向きで位置決めすることができる。容器201はロックされた構成205で示されており、ロボットのロッキング/ロック解除部材706はスタンバイ位置にある、例えば引っ込められている。この図は、容器が通常は空であり且つ閉鎖された(例えばロックされた)状態でロードポートに配置された後にロボットによって受け取られたばかりの容器を示すことができる。ロボット700は、ロードポートまで延長することができ、本体201A又は蓋201Bのそれぞれに接近して掴むアーム702又は704を有している。
【0092】
容器を受け取った後、ロボット700は容器を、クリーニングステーションにおける位置等の適切な位置へ引き渡す。引渡し中に、容器のロッキング又はロック解除及び組立て又は分離等の付加的な動作を行うことができる。図18(B)は、ロック解除動作の典型的な構成を示しており、容器をロック解除するために係合状態(706A)に延長した、例えば蓋を本体にロックするロックを解放している部材706を有している。ロック解放動作が完了した後、部材706はスタンバイ位置へ戻る、例えば引っ込められる。図18(C)は、分離動作の典型的な構成を示しており、本体を蓋から分離するように移動する(702A)アーム702を有している。択一的に、蓋を本体から分離するためにアーム704を移動させたり、アーム702及び704を一緒に移動させたりするような、別の移動を行うことができる。本体及び蓋をクリーニング位置に配置する場合、分離動作を、アーム702及び704のそれぞれの移動と組み合わせることができる。
【0093】
蓋が本体からロック解除された後、本体及び蓋を順次に(又は逐次に)適切な位置に配置することができる。例えば、図18(D)は、本体のクリーニング位置へ移動する(702B)アーム702を有している。クリーニング位置に到達すると、アーム702は、本体を適切な向き及び位置に配置することができ、スタンバイ位置へ戻ることができる。順次に又は同時に、アーム704は蓋を適切な向き及び位置において引き渡すことができる。
【0094】
択一的に、本体及び蓋を並行して、例えばほぼ同時に適切な位置に配置することができる。例えば、アーム702及び704はほぼ同時に本体及び蓋の適切な位置へ移動しており、この位置に本体及び蓋は並行して配置される。
【0095】
クリーニング後に容器を回収するために、一連の動作を逆の順序で行うことができ、例えば、蓋及び本体を順次に取り上げ、ロードポートへの引渡し中に組み立て且つロックする。
【0096】
図19は、本発明の実施の形態による別のロボットとともに、別の典型的な一連の典型的な統合された移動を示している。ロボット800は、容器本体を操作するための第1のグリッパ802と、容器蓋を操作するための第2のグリッパ804とを有している。ロボット800は、容器部材を掴み且つ配置するために、回転及び移動等の他の動作を行うこともできる。
【0097】
図19(A)は、容器本体201Aを掴むアーム802及び容器蓋201Bを掴むアーム804を備えた、容器201を掴むロボット80を示している。容器を受け取った後、ロボット800は容器を、クリーニングステーションにおける位置等の適切な位置へ引き渡す。引渡し中に、容器のロッキング又はロック解除及び組立て又は分離等の付加的な動作を行うことができる。図19(B)は、ロック解除動作の典型的な構成を示しており、ロボット800は、容器をロック解除するための、例えば蓋を本体にロックするロックを解放しているロッキング又はロック解除部材806を通過している。ロボットは、部材806がロックをロック解除するために十分に長くロッキング又はロック解除部材806に停止することができるか、又はロボットは、通過動作がロックをロック解除しながら部材806を通過することができる。ロックをロック解除し且つ蓋を本体から分離するための分離動作を行った後(図19(C))、ロボットは、順次に又は並行して、蓋及び本体を配置するための適切な位置へ移動する(図19(D))。
【0098】
クリーニング後に容器を回収するために、一連の動作を逆の順序で行うことができ、例えば蓋及び本体を順次に取り上げ、ロードポートへの引渡し中に組み立て且つロックする。
【0099】
図20は、本発明の実施の形態による別のロボットとともに、別の典型的な一連の典型的な統合された移動を示している。ロボット900は、容器を操作するためのグリッパ904と、容器のロックをロック又はロック解除するためのロッキング又はロック解除部材906とを有している。ロボット900は、容器部材を掴み且つ配置するための、回転及び移動等の別の動作を行うこともできる。ロボット900は、蓋201Bを取り扱うアーム900の典型的な構成を示しているが、他の構成、例えば、容器の本体又はその他の部材を取り扱うアーム、又はロッキング機構又は付加的な作動を介して、容器の複数の部材を操作するように設計された一つのアームが、本発明の範囲に含まれる。
【0100】
図20(A)は、例えばロードポートから蓋201Bを掴み、次いで容器全体を、容器の部材が適切な位置において配置されるクリーニングステーションへ引き渡す、アーム904を示している。アーム904は、蓋のみを掴むが、本体と蓋とはロッキング機構205によって結合されているので容器全体も移動する。容器受取り動作の間はロッキング又はロック解除部材906はスタンバイ位置へ引っ込められている。
【0101】
クリーニングステーションへの容器の引渡し中に、容器を方向付け、ロッキング又はロック解除し、組み立てる又は分離する等の、付加的な移動が行われる。図20(B)は、本体が蓋の上に位置する構成になるようにロボットアームが容器を方向付ける方向付け動作903を示している。この向きにおいて、蓋と本体との間のロック機構205が解放されるとしても本体は重量によって蓋によって支持される。この向きは、アーム904が容器の1つの部材のみを掴むとしてもアーム904が容器の全ての部材を支持することができるように構成されている。
【0102】
容器が適切な向きに方向付けられた後、ロッキング又はロック解除部材906は、ロック205をロック解除するために係合させられ(906A)(図20(C))、ロックが解放された後、解離される(906B)(図20(D))。択一的に、ロック205をロック解除するためにロボットが通過することができるように、ロッキング又はロック解除部材をクリーナに位置決めすることができる。ロードポートからクリーニングステーションへの容器の引渡し中に、方向付け及びロック解除動作が生じる。
【0103】
ロボットは、容器を引き渡すために移動を継続し、本体を配置するための位置に到達する。ロックが解放された状態で、容器の部材が分離されることを回避するためにロボットは容器を適切に方向付けられた状態に保つ。次いで、例えばクリーニングステーションに配置された支持部材912によって本体がその位置に配置される(図20(E))。択一的に、ロボットは、本体をその位置へ移動させるためのアクチュエータ(図示せず)を有する。ロボットは、蓋を配置するために蓋のクリーニング位置へ移動し続ける(図20(F))。本体及び蓋の配置は、択一的に並行して行うことができる。容器の回収移動は、逆の順序で行うことができる。
【0104】
1つの実施の形態において、本発明は、容器をクリーニングするためのクリーナシステム等の、統合された移動を行うためのロボットを有するシステムを開示する。別の実施の形態において、本発明は、容器の全ての部材を同時に引渡し、容器引渡し全体の間に容器の部材をロック解除又はロッキングし且つ組み立てる又は分離することを含む、容器引渡しの統合された移動のための方法を開示する。
【0105】
1つの実施の形態において、複数の部分から成る物品を引き渡すための本発明の装置は、物品を保持しかつ物品を第1のステーションから第2のステーションへ引き渡すための引渡し機構を有しており、この引渡し機構は、第1のステーションから物品を受け取るか又は第1のステーションへ物品を提供し;第2のステーションの別個の位置へ又はこれらの位置から物品のそれぞれの部分を引き渡すための部分引渡し機構を有しており、装置は、第1のステーションから第2のステーションへの引渡しの間に複数の部分を解離させるか又は第2のステーションから第1のステーションへの引渡しの間に複数の部分を結合する。この装置は、さらに、物品の複数の部分をロック又はロック解除するためのアクセス機構を有することができる。
【0106】
1つの実施の形態において、本発明は、容器をクリーニングするためのクリーナシステムを開示し、それぞれの容器は少なくとも容器本体及び容器蓋を含む。システムは、容器を保持するための1つ又は2つ以上のロードポートと;分離された構成において容器をクリーニングするためのクリーニングチャンバとを有しており、容器本体と蓋とが解離され、クリーニングチャンバにおける別々の位置に配置され;1つ又は2つ以上のロードポートのうちの1つのロードポートとクリーニングチャンバとの間で容器を引き渡すための引渡し機構を有しており、引渡し機構は、ロードポートにおいて、本体及び蓋が組み立てられた状態で容器を引き取り若しくは引き渡し、クリーニングチャンバにおいて、本体及び蓋が分解及び分離された状態で容器を引き渡し、引渡し機構は、引渡しの間に同時進行で本体及び蓋を組み立てるか又は分解する。引渡し機構は、本体及び蓋をクリーニングチャンバにおける別々の位置に順次に又は並行して提供するための部分引渡し機構を含むことができる。引渡し機構は、本体及び蓋をクリーニングチャンバにおける別々の位置から順次に又は並行して受け取るための部分引渡し機構を含むことができる。
【0107】
図21は、本体及び蓋を有する容器等の、複数の部分を有する物品をロードポートからクリーニングステーションへ搬入するための典型的なフローチャートを示している。操作2000において、ロボットはロードポートから容器を受け取る。蓋が本体に係合させられた状態で容器をロックすることができる。択一的に、容器をロックせずに組み立てることができるか、又は容器は分離された本体及び蓋を有することができる。実施の形態において、ロボットは、容器の複数の部分を支持することができるように容器を受け取る。例えば、本体と蓋とが互いにロックされているならば、容器のあらゆる部分を保持することによって容器を支持することができる。なぜならば、本体と蓋とは互いに結合されているからである。本体と蓋とがロックされずに組み立てられているならば、両方の部分が保持されることを保証するために注意が払われるべきである。例えば、ロボットグリッパは、容器を保持するために両方の部分を互いに押し付けることができる。2つの部分が互いに上下に位置する場合、下側の部分を保持することによって両方の部分を支持することができる。本体及び蓋が別個であるならば、本体及び蓋は、ロボットによって操作される前に互いに組み立てることができる。択一的に、ロボットは引渡しの前に別々の部分を受け取ってよい。
【0108】
容器を受け取った後、操作2001は容器をクリーニングステーション等のプロセスステーションへ引き渡す。引渡し中に、操作2002は選択的に容器を分解のための、例えば蓋を本体からロック解除しかつ分離するための適切な位置へ方向付ける。例えば、容器は、本体及び蓋が互いに上下に位置し、これにより、上側の部品を下側の部品によって支持することを重力が助けるように方向付けられる。この方向付けは選択的であるが、複数の部分をロック解除することが容器全体の安定性に影響するような形式で容器が受け取られる場合には必要である。
【0109】
また、引渡し中に、操作2003において複数の部分はロック解除され分離される。受け取られた容器の状態に応じて、様々な操作を行うことができる。例えば、ロボットによって受け取られた時に容器が既にロック解除されているならば、ロック解除機構は不要である。容器が既にロック解除及び分離されているならば、操作全体は不要である。
【0110】
引渡し中のロック解除及び分離の後に、操作2004において容器の複数の部分はクリーニングステーションにおける適切な位置へ提供される。引渡し中に複数の部分の方向付け、ロック解除及び分離が完了され、これにより、複数の部品が目標位置に到達した時に複数の部分がすぐに供給されるように、タイミングを計算することができる。
【0111】
クリーニングステーションからロードポートへの取出し操作は逆の順序で行われ、複数の部分は順次受け取られ、アウトプットロードポートへの搬送中に組み立てられ且つロックされる。
【0112】
図22は、容器をロードポートからクリーニングステーションへ引き渡すためのフローチャートを示している。操作1002において、ロボットは閉鎖された容器をロードポートから受け取る。クリーニング操作のために、容器は空であり、蓋と本体とを互いにロックするためにロッキング機構は係合させられている。容器をロードポートに手動で又は自動的に、例えば自動搬送から配置することができる。操作1004において、ロボットは容器全体を目標位置、例えばクリーニングステーションへ引き渡す。容器の複数の部材のための別々のクリーニング位置のために、ロボットは1つの位置から別の位置へ順次に移動することができる。例えば、ロボットはまず本体クリーニング位置へ移動し、次いで、本体を本体クリーニング位置に配置した後に蓋クリーニング位置へ移動することができる。操作1006において、ロボットは、引渡し中にロッキング機構をロック解除するのに適した位置へ容器を方向付ける。これは、選択的な操作であり、容器の部材が、容器の1つの部材を掴む1つのグリッパアームによって支持されることを可能にする。ロック解除部材は、ロボットの一体の部分であることができ、ロボットの移動中にロック解除動作が行われることを可能にする。ロック解除後、容器の部材は重量によって互いに保持され、さらなるロボット移動は、容器の部材を一緒に保持するように設計されている。操作1010において、第1のクリーニング位置、例えば本体のためのクリーニング位置に到達した後、ロボットは本体(又は蓋)を適切なクリーニング位置に配置する。操作1012において、本体(又は蓋)をクリーニング位置において解放した後、ロボットは第2のクリーニング位置へ移動する。操作1014において、ロボットは、容器の残りの部分、例えば蓋を第2のクリーニング位置に配置する。
【0113】
図23は、容器をクリーニングステーションからロードポートへ引き渡すためのフローチャートを示している。操作1102において、ロボットは容器の1つの部材、例えば本体の蓋を第1のクリーニング位置から取り上げる。操作1104において、ロボットは第2のクリーニング位置へ移動する。操作1106において、ロボットは、容器の残りの部材、例えば本体又は蓋を第2のクリーニング位置において取り上げる。操作1106において、ロボットは蓋及び本体をロードポートへ引き渡す。操作1110において、引渡し中に、蓋及び本体は、例えばロボットに配置されたロッキング部材によって、互いに係合及びロックされる。操作1112において、引渡し中に、ロボットは、ロックされた容器を、ロードポート配置に適した向きに位置決めする。
【0114】
1つの実施の形態において、本発明は、統合された引渡し機構を用いて半導体物品を引き渡すための方法を開示する。本発明は、組み立てられた構成における複数の部分から成る物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、物品を引渡し機構によって第1のステーションと第2のステーションとの間で移動させ、物品の複数の部分を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、複数の部分が第2のステーションにおける別々の位置に配置される、複数の部分から成る物品を引き渡す方法を開示する。1つの実施の形態において、物品は、本体部分と蓋部分とを含む容器である。組み立てられた構成における複数の部分から成る物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、互いにロックされた複数の部分を有する物品を第1のステーションから引渡し機構へ受け取ることを含むことができる。組み立てられた構成における複数の部分から成る物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、互いにロックされた複数の部分を有する物品を第1のステーションへ提供することを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションにおける適切な位置へ順次に提供することを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションにおける適切な位置へ並行して提供することを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことは、複数の部分を第2のステーションにおける適切な位置から引渡し機構へ順次に受け取ることを含むことができる。物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構へ引き渡すことは、複数の部分を第2のステーションにおける適切な位置から引渡し機構へ並行して受け取ることを含むことができる。1つの実施の形態において、方法は、さらに、物品を移動させる間に複数の部分をロック解除し;物品を移動させる間に複数の部分をロックし;物品を移動させる間に複数の部分を分解し;物品を移動させる間に複数の部分を組み立て;第2のステーションにおいて複数の部分をクリーニングし;第2のステーションにおいて複数の部分を順次にクリーニング及び真空乾燥することを含む。
【0115】
本発明は、本発明の思想及び本質的な特徴から逸脱することなくその他の特定の形態で具体化されてもよく、従って、この実施の形態は全ての点で例示的であり、制限的ではないと考えられることが望ましく、発明の範囲を示すためには前記説明ではなく添付の請求項が参照される。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品をクリーニング及び乾燥するためのチャンバにおいて、
クリーニング混合物を物品に提供する液体提供システムと、
大気圧よりも低い圧力をチャンバに提供する真空システムと、
熱エネルギを物品に提供するヒータシステムとが設けられており、
物品が同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、
物品がクリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、
液体凍結を回避するために物品が熱エネルギを用いて真空乾燥されることを特徴とする、物品をクリーニング及び乾燥するためのチャンバ。
【請求項2】
前記クリーニング混合物が、液体クリーナと気体キャリヤガスとの混合物を含む、請求項1記載のチャンバ。
【請求項3】
液体提供システムがさらに、クリーニング混合物を提供した後にすすぎ混合物を物品に提供する、請求項1記載のチャンバ。
【請求項4】
液体提供システムがさらに、クリーニング混合物を提供した後にパージガスを物品に提供する、請求項1記載のチャンバ。
【請求項5】
加熱された真空環境において物品を脱気及び汚染除去することを含む、請求項1記載のチャンバ。
【請求項6】
真空ポンプシステムが液体及び気体材料を排出する、請求項1記載のチャンバ。
【請求項7】
容器をクリーニング及び乾燥するためのクリーナシステムにおいて、
容器を受け取るためのロードポートと、
真空封止されたクリーニングチャンバとが設けられており、該クリーニングチャンバが、クリーニング混合物を容器の表面に提供するための複数のノズルと、熱エネルギを容器の表面に提供するための複数のIRヒータと、大気圧よりも低い圧力をクリーニングチャンバに提供するためのポンピングシステムとを有しており、
容器をロードポートとクリーニングチャンバとの間で引き渡すためのロボット操作システムが設けられており、
容器が同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、
容器がクリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、
液体凍結を回避するために容器が熱エネルギを用いて真空乾燥されることを特徴とする、容器をクリーニング及び乾燥するためのクリーナシステム。
【請求項8】
複数のノズルがさらに、クリーニング混合物を提供した後にすすぎ混合物を容器に提供する、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
複数のノズルがさらに、クリーニング混合物を提供した後にパージガスを容器に提供する、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
容器を脱気及び汚染除去するための別個のチャンバが設けられている、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
容器が、分解され、クリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を有する、請求項7記載のシステム。
【請求項12】
真空ポンプシステムが、液体及び気体材料を排出する、請求項7記載のシステム。
【請求項13】
クリーニングが、大気圧よりも低い圧力で行われる、請求項7記載のシステム。
【請求項14】
物品をクリーニングする方法において、
プロセスチャンバにおいて液体クリーニング混合物を用いて物品をクリーニングし、
同じプロセスチャンバにおいて物品を真空乾燥し、
真空乾燥時間の少なくとも一部の間、熱エネルギを物品に提供することを特徴とする、物品をクリーニングする方法。
【請求項15】
同じプロセスチャンバにおいてすすぎ混合物を用いて物品をすすぐ、請求項14記載の方法。
【請求項16】
同じプロセスチャンバにおいてパージガスを用いて物品をパージする、請求項14記載の方法。
【請求項17】
同じプロセスチャンバにおける加熱された真空環境において物品を脱気及び汚染除去する、請求項14記載の方法。
【請求項18】
異なるプロセスチャンバにおける加熱された真空環境において物品を脱気及び汚染除去する、請求項14記載の方法。
【請求項19】
物品が、分解され且つクリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を有する、請求項14記載の方法。
【請求項20】
複数の部分から成る物品を引き渡すための装置において、
物品を保持し且つ該物品を第1のステーションと第2のステーションとの間で引き渡すための引渡し機構が設けられており、
該引渡し機構が物品を第1のステーションから受け取るか又は物品を第1のステーションへ提供し、
物品の個々の部分を第2のステーションの別々の位置へ又は該別々の位置から引き渡すための部分引渡し機構が設けられており、
前記装置は、第1のステーションから第2のステーションへの引渡し中に複数の部分を解離させるか又は第2のステーションから第1のステーションへの引渡し中に複数の部分を結合することを特徴とする、複数の部分から成る物品を引き渡すための装置。
【請求項21】
物品の複数の部分をロック又はロック解除するためのアクセス機構が設けられている、請求項20記載の装置。
【請求項22】
容器をクリーニングするためのクリーナシステムにおいて、それぞれの容器が少なくとも容器本体及び容器蓋を有しており、
容器を保持するための1つ又は2つ以上のロードポートが設けられており、
容器を分離された状態でクリーニングするためのクリーニングチャンバが設けられており、容器本体と蓋とは解離され、クリーニングチャンバ内の別々の位置に配置されるようになっており、
1つ又は2つ以上のロードポートのうちの1つのロードポートと、クリーニングチャンバとの間で容器を引き渡すための引渡し機構が設けられており、該引渡し機構が、ロードポートにおいて、本体と蓋とが組み立てられた状態の容器を引き渡し、且つクリーニングチャンバにおいて、本体と蓋とが分解されて分離された状態の容器を引き渡すようになっており、
引渡し機構が、引渡し中に同時進行で本体と蓋とを組み立てるか又は分解することを特徴とする、容器をクリーニングするためのクリーナシステム。
【請求項23】
引渡し機構が、本体と蓋とを互いにロックするためのロッキング機構及び本体と蓋とをロック解除するためのロック解除機構のうちの一方を有している、請求項22記載のクリーナシステム。
【請求項24】
引渡し機構が、本体及び蓋をクリーニングチャンバ内の別々の位置に順次に又は並行して提供するための部分引渡し機構を有している、請求項22記載のクリーナシステム。
【請求項25】
引渡し機構が、本体及び蓋をクリーニングチャンバ内の別々の位置から順次に又は並行して受け取るための部分引渡し機構を有している、請求項22記載のクリーナシステム。
【請求項26】
複数の部分から成る物品を引き渡す方法において、
複数の部分が組み立てられた状態の物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、
物品を引渡し機構によって第1のステーションと第2のステーションとの間で移動させ、
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、複数の部分が第2のステーションにおける別々の位置に配置されることを特徴とする、複数の部分から成る物品を引き渡す方法。
【請求項27】
前記物品が、本体部分及び蓋部分を含む容器である、請求項26記載の方法。
【請求項28】
複数の部分が組み立てられた状態の物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、互いにロックされた複数の部分を有する物品を第1のステーションから引渡し機構へ受け取ることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項29】
複数の部分が組み立てられた状態の物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、互いにロックされた複数の部分を有する物品を引渡し機構から第1のステーションへ提供することを含む、請求項26記載の方法。
【請求項30】
物品を移動させる間に複数の部分をロック解除する、請求項26記載の方法。
【請求項31】
物品を移動させる間に複数の部分をロックする、請求項26記載の方法。
【請求項32】
物品を移動させる間に複数の部分を分解する、請求項26記載の方法。
【請求項33】
物品を移動させる間に複数の部分を組み立てる、請求項26記載の方法。
【請求項34】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションの適当な位置へ順次に提供することを含む、請求項26記載の方法。
【請求項35】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションの適当な位置へ並行して提供することを含む、請求項26記載の方法。
【請求項36】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を第2のステーションの適当な位置から引渡し機構へ順次に受け取ることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項37】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を第2のステーションの適当な位置から引渡し機構が並行して受け取ることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項38】
複数の部分を第2のステーションにおいてクリーニングする、請求項26記載の方法。
【請求項39】
複数の部分を第2のステーションにおいて順次にクリーニング及び真空乾燥する、請求項26記載の方法。
【請求項1】
物品をクリーニング及び乾燥するためのチャンバにおいて、
クリーニング混合物を物品に提供する液体提供システムと、
大気圧よりも低い圧力をチャンバに提供する真空システムと、
熱エネルギを物品に提供するヒータシステムとが設けられており、
物品が同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、
物品がクリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、
液体凍結を回避するために物品が熱エネルギを用いて真空乾燥されることを特徴とする、物品をクリーニング及び乾燥するためのチャンバ。
【請求項2】
前記クリーニング混合物が、液体クリーナと気体キャリヤガスとの混合物を含む、請求項1記載のチャンバ。
【請求項3】
液体提供システムがさらに、クリーニング混合物を提供した後にすすぎ混合物を物品に提供する、請求項1記載のチャンバ。
【請求項4】
液体提供システムがさらに、クリーニング混合物を提供した後にパージガスを物品に提供する、請求項1記載のチャンバ。
【請求項5】
加熱された真空環境において物品を脱気及び汚染除去することを含む、請求項1記載のチャンバ。
【請求項6】
真空ポンプシステムが液体及び気体材料を排出する、請求項1記載のチャンバ。
【請求項7】
容器をクリーニング及び乾燥するためのクリーナシステムにおいて、
容器を受け取るためのロードポートと、
真空封止されたクリーニングチャンバとが設けられており、該クリーニングチャンバが、クリーニング混合物を容器の表面に提供するための複数のノズルと、熱エネルギを容器の表面に提供するための複数のIRヒータと、大気圧よりも低い圧力をクリーニングチャンバに提供するためのポンピングシステムとを有しており、
容器をロードポートとクリーニングチャンバとの間で引き渡すためのロボット操作システムが設けられており、
容器が同じチャンバにおいてクリーニング及び乾燥され、
容器がクリーニング混合物を用いて液体クリーニングされ、
液体凍結を回避するために容器が熱エネルギを用いて真空乾燥されることを特徴とする、容器をクリーニング及び乾燥するためのクリーナシステム。
【請求項8】
複数のノズルがさらに、クリーニング混合物を提供した後にすすぎ混合物を容器に提供する、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
複数のノズルがさらに、クリーニング混合物を提供した後にパージガスを容器に提供する、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
容器を脱気及び汚染除去するための別個のチャンバが設けられている、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
容器が、分解され、クリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を有する、請求項7記載のシステム。
【請求項12】
真空ポンプシステムが、液体及び気体材料を排出する、請求項7記載のシステム。
【請求項13】
クリーニングが、大気圧よりも低い圧力で行われる、請求項7記載のシステム。
【請求項14】
物品をクリーニングする方法において、
プロセスチャンバにおいて液体クリーニング混合物を用いて物品をクリーニングし、
同じプロセスチャンバにおいて物品を真空乾燥し、
真空乾燥時間の少なくとも一部の間、熱エネルギを物品に提供することを特徴とする、物品をクリーニングする方法。
【請求項15】
同じプロセスチャンバにおいてすすぎ混合物を用いて物品をすすぐ、請求項14記載の方法。
【請求項16】
同じプロセスチャンバにおいてパージガスを用いて物品をパージする、請求項14記載の方法。
【請求項17】
同じプロセスチャンバにおける加熱された真空環境において物品を脱気及び汚染除去する、請求項14記載の方法。
【請求項18】
異なるプロセスチャンバにおける加熱された真空環境において物品を脱気及び汚染除去する、請求項14記載の方法。
【請求項19】
物品が、分解され且つクリーニングチャンバに別々に位置決めされる複数の部分を有する、請求項14記載の方法。
【請求項20】
複数の部分から成る物品を引き渡すための装置において、
物品を保持し且つ該物品を第1のステーションと第2のステーションとの間で引き渡すための引渡し機構が設けられており、
該引渡し機構が物品を第1のステーションから受け取るか又は物品を第1のステーションへ提供し、
物品の個々の部分を第2のステーションの別々の位置へ又は該別々の位置から引き渡すための部分引渡し機構が設けられており、
前記装置は、第1のステーションから第2のステーションへの引渡し中に複数の部分を解離させるか又は第2のステーションから第1のステーションへの引渡し中に複数の部分を結合することを特徴とする、複数の部分から成る物品を引き渡すための装置。
【請求項21】
物品の複数の部分をロック又はロック解除するためのアクセス機構が設けられている、請求項20記載の装置。
【請求項22】
容器をクリーニングするためのクリーナシステムにおいて、それぞれの容器が少なくとも容器本体及び容器蓋を有しており、
容器を保持するための1つ又は2つ以上のロードポートが設けられており、
容器を分離された状態でクリーニングするためのクリーニングチャンバが設けられており、容器本体と蓋とは解離され、クリーニングチャンバ内の別々の位置に配置されるようになっており、
1つ又は2つ以上のロードポートのうちの1つのロードポートと、クリーニングチャンバとの間で容器を引き渡すための引渡し機構が設けられており、該引渡し機構が、ロードポートにおいて、本体と蓋とが組み立てられた状態の容器を引き渡し、且つクリーニングチャンバにおいて、本体と蓋とが分解されて分離された状態の容器を引き渡すようになっており、
引渡し機構が、引渡し中に同時進行で本体と蓋とを組み立てるか又は分解することを特徴とする、容器をクリーニングするためのクリーナシステム。
【請求項23】
引渡し機構が、本体と蓋とを互いにロックするためのロッキング機構及び本体と蓋とをロック解除するためのロック解除機構のうちの一方を有している、請求項22記載のクリーナシステム。
【請求項24】
引渡し機構が、本体及び蓋をクリーニングチャンバ内の別々の位置に順次に又は並行して提供するための部分引渡し機構を有している、請求項22記載のクリーナシステム。
【請求項25】
引渡し機構が、本体及び蓋をクリーニングチャンバ内の別々の位置から順次に又は並行して受け取るための部分引渡し機構を有している、請求項22記載のクリーナシステム。
【請求項26】
複数の部分から成る物品を引き渡す方法において、
複数の部分が組み立てられた状態の物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、
物品を引渡し機構によって第1のステーションと第2のステーションとの間で移動させ、
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡し、複数の部分が第2のステーションにおける別々の位置に配置されることを特徴とする、複数の部分から成る物品を引き渡す方法。
【請求項27】
前記物品が、本体部分及び蓋部分を含む容器である、請求項26記載の方法。
【請求項28】
複数の部分が組み立てられた状態の物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、互いにロックされた複数の部分を有する物品を第1のステーションから引渡し機構へ受け取ることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項29】
複数の部分が組み立てられた状態の物品を第1のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、互いにロックされた複数の部分を有する物品を引渡し機構から第1のステーションへ提供することを含む、請求項26記載の方法。
【請求項30】
物品を移動させる間に複数の部分をロック解除する、請求項26記載の方法。
【請求項31】
物品を移動させる間に複数の部分をロックする、請求項26記載の方法。
【請求項32】
物品を移動させる間に複数の部分を分解する、請求項26記載の方法。
【請求項33】
物品を移動させる間に複数の部分を組み立てる、請求項26記載の方法。
【請求項34】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションの適当な位置へ順次に提供することを含む、請求項26記載の方法。
【請求項35】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を引渡し機構から第2のステーションの適当な位置へ並行して提供することを含む、請求項26記載の方法。
【請求項36】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を第2のステーションの適当な位置から引渡し機構へ順次に受け取ることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項37】
物品の複数の部分を第2のステーションと引渡し機構との間で引き渡すことが、複数の部分を第2のステーションの適当な位置から引渡し機構が並行して受け取ることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項38】
複数の部分を第2のステーションにおいてクリーニングする、請求項26記載の方法。
【請求項39】
複数の部分を第2のステーションにおいて順次にクリーニング及び真空乾燥する、請求項26記載の方法。
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図17F】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図20F】
【図21】
【図22】
【図23】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図17F】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図20F】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2012−531035(P2012−531035A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515620(P2012−515620)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052745
【国際公開番号】WO2010/146561
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(506000944)ダイナミック マイクロシステムズ セミコンダクター イクイップメント ゲーエムベーハー (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052745
【国際公開番号】WO2010/146561
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(506000944)ダイナミック マイクロシステムズ セミコンダクター イクイップメント ゲーエムベーハー (9)
【Fターム(参考)】
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