絶縁性軸受け仕組を有する動的設備のアース接続を監視する装置及び方法
磨耗して障害を引き起こすばね接触を使用せずに、絶縁性軸受け仕組を有する動的設備のアース接続を監視する、装置及び方法が提供される。その装置は、絶縁性軸受けを有する動的設備のアース接続を監視する信頼性の高い方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、一設備のアース接続を監視するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気軸受けスピンドルなどの絶縁性軸受け仕組を使用する動的設備は、使用される軸受け仕組が当然のこととして絶縁性であるので、運転中に充分にアースされ得ない。ディスクドライブ及び半導体設備などの静電気(静電気放電−ESD)に敏感な用途では、スピンドルのロータとアースの間の良好なアース接続を確実にすることが重要である。典型的なシステムでは、バネ仕掛けの接続がロータとアースの間に使用される。図1aは、この例では空気軸受けなどの絶縁性軸受け14によりステータから隔てられたロータ12が付いた、スピンドル10を有する典型的な配置の例を示す。この特定の用途においては、空気式スピンドルが試験中にディスクドライブプラッタ16を駆動しており、プラッタ16の電圧が、プラッタ16(及びロータ12)が適切にアースされていない時に引き起こり得るほどの高い電圧である場合、試験に用いられる磁気ヘッド18が簡単に損傷されるおそれがある。
【0003】
ロータのアースは通常、配列22を介して、ステータ又はフレームに物理的及び電気的に接続されたバネ仕掛け接点20によって、達成される。この接点は通常、ロータ中心にある特殊接点20に電気的に接続されており、配列22がスピンドル10まで延びて、ねじ24によりこれに接続されている。特殊接点は普通、「ボタン」と呼ばれており、本文書も明瞭化のためにこの定義を用いる。ボタン20は磨耗するものであり、及びこの接点のばねも疲労のために弛緩し、その結果、図1bに示されるように接触が遮断される場合もあるので、図1aに示される特殊接続は、信頼性の高いものではない。接触が遮断される時、アース接続が失われて、電圧及び電流に敏感な構成要素に危険な露出が生じ得る。ロータとアースの間の接続を信頼性高く監視可能にするための装置及び方法を提供して、ばね接触に頼らないことが望ましい。
【0004】
アース接続を連続的に監視する従来方法(3M社(3M Company)から、以前はクレデンステクノロジーズ社(Credence Technologies, Inc.)から購入可能なグランドマスター(Ground Master)製品に示されるものなど、この製品についての更なる詳細はhttp://www.credencetech.com/products/product.php?productId=CTC065,%20CTC065RTにて見出される)は、監視される部品の1つの電気接点しか利用できないので、この場合は採用不能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、絶縁性軸受け配列を有する動的設備のアース接続を監視する装置及び方法を提供することが望ましく、本発明が対象とするのはこの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
絶縁性軸受け配列を有する動的設備へのアース接続を監視する装置及び方法が提供されており、これは、動的部材が接点を介して適切にアースされているかどうかを判定するために、動的部材と静止部材の間の寄生静電容量を測定することを利用する。その装置は、絶縁性軸受けを有する動的設備のアース接続を監視する信頼性の高い方法を提供する。
【0007】
したがって、本発明により提供される物体は、動的部材と、動的部材から絶縁性軸受けにより隔てられた静止部材と、動的部材への接続を判定するためにアース接点と静止部材の間の静電容量を測定することによって、動的部材と静止部材の間の寄生静電容量を測定する回路とを含む。
【0008】
本発明の別の態様に従えば、絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材を有する物体のアースを監視する装置が提供される。その装置は、動的部材と静止部材の間の寄生静電容量を測定する回路、及び動的部材への接続を示す回路とを有する。
【0009】
本発明の更に別の態様に従えば、絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材を有する物体のアースを監視する方法が提供される。その方法では、装置の動的部材と静止部材の間の寄生静電容量が測定される。次に、測定された寄生静電容量に基づいて、動的部材への接続が判定される。
【0010】
本発明の実施形態の全てにおいて、動的部材のアースは、静電容量の測定を可能にする特性を有する、動的部材に接続された接点間の充分な電気的アース経路によって設けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、空気軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置及び方法に特に適用性があり、及びその背景において説明される。しかしながら、その装置は絶縁性軸受けを有する設備のいかなる物体又は動的部品と共に使用されてもよく、並びに以降において図に示されるものとは異なる回路及び構成要素を用いて実行されてもよいので、本発明に従う装置及び方法はより大きな有用性を有しており、装置及び方法のそれらの他の実行形態も本発明の範囲内であることを理解されるであろう。
【0012】
図2は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための方法を実行する回路28の好ましい実施形態の例を示す。大まかに言えば、本発明の方法、回路、及び装置は、モーターのロータとステータの間の寄生静電容量に頼って、接続を特にアース接続を監視する。それゆえに、絶縁性軸受けを有する動的物体のアース接続を寄生静電容量により監視する方法を実行する、いかなる回路又は装置も本発明の範囲内である。
【0013】
回路28には、抵抗体32を介してAC信号を接点34に提供する、既知の交流(AC)信号発振器30が含まれてもよい(接点は、図1aのボタン20と同一機能を実施するものであり、ボタン20として実行されてもよい)。ロータ12とステータの間の寄生静電容量は、図2においてコンデンサ36として表される。インダクタ38は、アースへの電気接続を提供しており、アース接続の監視に用いられる周波数において、高いインピーダンスを有する。この方法を用いると、アースは、ボタン20(図1a)のアースへの直接接続によるのではなく、監視回路によりもたらされる。この方法を用いるために、接点34は、ナイロンのねじ及びワッシャなどのような従来方法の使用によって、ステータ/フレームから電気的に分離される必要がある。
【0014】
図3a及び3bは、図2に示される装置により生成される波形を示す。特に、接点34とロータ12の間の接続が破壊される時、図2に示される回路中の点A及びBにおける信号は、図3aに示されるように、本質的に同一である。しかしながら、接点34とロータ12の間の接触が良好である時、容量性負荷が導入される結果、点Bにおける波形は、図3bに示されるように変化する。特に、点Bにおける波形はこの時、点Aにおける元信号と比較すると、振幅点及び(予め定められた時間遅れCだけの)位相遅れの両方において、より低くなっている。本発明に従えば、これらの現象(信号の振幅点差又は位相ずれ)のいずれをも、接点とロータの間の接続の監視のために利用することができる。位相ずれ/差に基づいてアースを監視するための装置の例が、以下にて図4を参照して説明され、振幅点差に基づいてアースを監視するための装置の例が、以下にて図5を参照して説明される。
【0015】
図4は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置100の実施形態の例を示す。回路28は、(図2に関して上で説明されたように)点A及びBにおける信号を出力してもよく、信号は、信号を増幅する組の任意増幅器40及び42を通過してもよい。点A及びBからの出力(又は任意の増幅器からの出力)は、典型的な位相比較器44の組入力へ供給されており、これは排他的論理和(XOR)ゲート(http://www.uoguelph.ca/~antoon/gadgets/pll/pll.html又はhttp://ocw.mit.edu/NR/rdonlyres/Electrical-Engineering-and-Computer-Science/6-331Advanced-Circuit-TechniquesSpring2002/80219724-F666-489D-8564-8B8E5DC94BCC/0/lab3.pdfにて説明されている)を用いて組み立てられる、普通に知られる回路として実行されてもよい。信号の位相が同一であるか、又は許容限度内の場合、位相比較器44は、アース接続不良を表示して、信号を有さない。信号間の位相差が予め設定された限界を超える場合、これは図示されるような階段形電圧信号で出力される、接点34とアースへの間の良好な接続を示す。良好と不良状態の間のコネクタからアースまでの静電容量の差は、典型的には相当なものである。1つのタイプの空気軸受けスピンドルの動的部材と静止部材の間の典型的な寄生静電容量は、構造に依存して1000〜4000pFの範囲であるが、動的部材との係合を解かれたコネクタのアースまでの静電容量は、数pFである。
【0016】
したがって、これら2つの段階の間に相当な位相差を予測するのはもっともである。しかしながら、それぞれのタイプの設備は異なる寄生静電容量を、したがって異なる位相差を有する可能性があるので、それぞれのタイプの設備について寄生静電容量を、及び結果として得られる位相差を評価することが賢明である。それであれば、絶縁性軸受けを有する異なる設備の全てではなくても大部分について、寄生静電容量の差にもかかわらず寄生静電容量(及び位相差)を監視可能な、本発明に従う装置を作成することが可能である。装置100には、任意に、アース接続良好/不良状態を示す、LED46及び/又はブザー48が含まれてもよい。装置100からの出力信号50は、外部警報、工具の緊急停止などの様々な目的のために使用可能である。
【0017】
図5は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置110の別の実施形態の例を示す。この装置は、アース接続を監視するのに信号の振幅変化に頼る。この装置において、接点34(回路28中の点B)からの信号が、任意の(必要に応じて信号を増幅する)増幅器60を通過し、次に、例えばダイオード62、コンデンサ64、及び抵抗体66が含まれてもよい回路によって整流される。整流器の出力は、(演算増幅器として実行される)比較器68の第一の入力に接続され、比較器の第二の入力は、基準電圧70に接続される。接点34とロータの間の接続が良好である場合、接点における信号が低く、及び比較器68は、(高い出力信号として示される)設定された基準レベル未満であることを示す。接点とロータの間の接続が遮断される場合、接点における信号が高くなって、比較器は、低い出力信号によって不良状態を示す。図4の場合のように、この装置110は、図4に示されたものと同一の出力、LED、ブザーなどを有してもよい。
【0018】
図6は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置120の更に別の実施形態の例を示す。この装置120において、回路構成要素60〜66(図5に示される)からの出力が、組込みA/D変換器82を有する、マイクロプロセッサなどのプロセシングユニット80の入力に提供される。この装置120は、図5に示される装置と同一の機能を実施し、及びその上、プロセシングユニット80により更に正確に測定及び監視が可能な信号の変化によって示されるような、ボタンとロータの間の接触の悪化について事前警告することができる。
【0019】
図7は、動的部材のアース接続を監視する更に別の方法を示す。この方法において、アース接続は、発振器周波数を判定するコンデンサの値の変化による、発振器周波数の変化に基づいて測定される。そのような発振器の数多くのタイプが一般的に知られており、及び上記方法に使用されてもよいが、例示として、コルピッツ(Collpitz)のLC発振器100が示されている。この発振器100は、トランジスタ102、抵抗体104、コンデンサ106、108、110、及び112、並びにインダクタ114及び116からなる。そのような発振器の作動は広く知られており、及び本発明の主題ではない。インダクタ114及び116が、ロータ36用のアース経路を提供する。ロータ及びステータにより形成される静電容量36も、発振周波数の確定に関与する。コンデンサ36は、接点34に依存して回路内又は回路外のいずれかになり、そのようにして発振周波数を変化させる。したがって、発振周波数を知ることにより、ロータが的確にアースされているかどうかを知ることができる。
【0020】
図7において、発振器100の出力は、任意のバッファ111に接続されており、これが発振周波数への負荷の影響を軽減する。バッファ111の出力は、コンデンサ120と、インダクタ122及びコンデンサ124を用いるLCタンクとからなる、帯域フィルタに接続されている。フィルタの出力は、次に、ダイオード126により整流されて、コンデンサ130及び抵抗体132でろ過される。この帯域フィルタは、ロータのアースとの接触が申し分のない時の発振周波数に同調されている。したがって、ロータが適切にアースされている時、発振器の周波数は、帯域フィルタの周波数に同一であるか又は充分に近く、及び検出器の出力は高い。ロータのアースが切断されると、発振周波数が変化して、検出器の出力が低下する。この状態は、良好なアース状態の閾値電圧を確定する基準電圧136をその第二の入力に接続されて有する、比較器134により検出される。一般的な555タイマー上に築かれたもの並びに他の解決策などの別のタイプの発振器が、同様に使用可能であることを記しておかなければならない。
【0021】
図8Aは、図7のものに類似の解決策を示すが、周波数偏差を判定する異なる方法を伴う。図8Aにおける装置は、図7に示されるものと同一要素の同一発振器100を有するが、図8Aにおいて発振器の特定の要素は付番されていない。この装置の場合、帯域フィルタ及び検出器の代わりに、周波数カウンタ140が使用される。図8Aの装置を用いてアース接続を測定する方法142が、図8Bのように示される。その方法では、発振器周波数が、工程144で基準電圧と比較される。発振周波数が許容限度内である場合には(工程146にて試験される)、アース状態が満足のいくものであると判定されて、方法142は、工程144へおり返す。周波数が異なると、工程148にて警報が発せられる。図8Aの装置は、マイクロコントローラを用いて容易に実行されてもよい。
【0022】
これまでの説明は本発明の特定の実施形態を参照してなされてきたが、本発明の原理と意図から逸脱すること無くこの実施形態の変更を行い得ることを、当業者は理解するであろう。本発明の範囲は、付随する請求項によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】絶縁性軸受けを有する動的設備のアースを監視するための典型的な装置を示す。
【図1b】絶縁性軸受けを有する動的設備のアースを監視するための典型的な装置を示す。
【図2】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための方法を実行する回路の好ましい実施形態の例を示す。
【図3a】図2に示される装置により生成される波形を示す。
【図3b】図2に示される装置により生成される波形を示す。
【図4】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の実施形態の例を示す。
【図5】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の別の実施形態の例を示す。
【図6】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の更に別の実施形態の例を示す。
【図7】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の更に別の実施形態の例を示す。
【図8a】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置及び方法の更に別の実施形態の例を示す。
【図8b】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置及び方法の更に別の実施形態の例を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、一設備のアース接続を監視するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気軸受けスピンドルなどの絶縁性軸受け仕組を使用する動的設備は、使用される軸受け仕組が当然のこととして絶縁性であるので、運転中に充分にアースされ得ない。ディスクドライブ及び半導体設備などの静電気(静電気放電−ESD)に敏感な用途では、スピンドルのロータとアースの間の良好なアース接続を確実にすることが重要である。典型的なシステムでは、バネ仕掛けの接続がロータとアースの間に使用される。図1aは、この例では空気軸受けなどの絶縁性軸受け14によりステータから隔てられたロータ12が付いた、スピンドル10を有する典型的な配置の例を示す。この特定の用途においては、空気式スピンドルが試験中にディスクドライブプラッタ16を駆動しており、プラッタ16の電圧が、プラッタ16(及びロータ12)が適切にアースされていない時に引き起こり得るほどの高い電圧である場合、試験に用いられる磁気ヘッド18が簡単に損傷されるおそれがある。
【0003】
ロータのアースは通常、配列22を介して、ステータ又はフレームに物理的及び電気的に接続されたバネ仕掛け接点20によって、達成される。この接点は通常、ロータ中心にある特殊接点20に電気的に接続されており、配列22がスピンドル10まで延びて、ねじ24によりこれに接続されている。特殊接点は普通、「ボタン」と呼ばれており、本文書も明瞭化のためにこの定義を用いる。ボタン20は磨耗するものであり、及びこの接点のばねも疲労のために弛緩し、その結果、図1bに示されるように接触が遮断される場合もあるので、図1aに示される特殊接続は、信頼性の高いものではない。接触が遮断される時、アース接続が失われて、電圧及び電流に敏感な構成要素に危険な露出が生じ得る。ロータとアースの間の接続を信頼性高く監視可能にするための装置及び方法を提供して、ばね接触に頼らないことが望ましい。
【0004】
アース接続を連続的に監視する従来方法(3M社(3M Company)から、以前はクレデンステクノロジーズ社(Credence Technologies, Inc.)から購入可能なグランドマスター(Ground Master)製品に示されるものなど、この製品についての更なる詳細はhttp://www.credencetech.com/products/product.php?productId=CTC065,%20CTC065RTにて見出される)は、監視される部品の1つの電気接点しか利用できないので、この場合は採用不能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、絶縁性軸受け配列を有する動的設備のアース接続を監視する装置及び方法を提供することが望ましく、本発明が対象とするのはこの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
絶縁性軸受け配列を有する動的設備へのアース接続を監視する装置及び方法が提供されており、これは、動的部材が接点を介して適切にアースされているかどうかを判定するために、動的部材と静止部材の間の寄生静電容量を測定することを利用する。その装置は、絶縁性軸受けを有する動的設備のアース接続を監視する信頼性の高い方法を提供する。
【0007】
したがって、本発明により提供される物体は、動的部材と、動的部材から絶縁性軸受けにより隔てられた静止部材と、動的部材への接続を判定するためにアース接点と静止部材の間の静電容量を測定することによって、動的部材と静止部材の間の寄生静電容量を測定する回路とを含む。
【0008】
本発明の別の態様に従えば、絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材を有する物体のアースを監視する装置が提供される。その装置は、動的部材と静止部材の間の寄生静電容量を測定する回路、及び動的部材への接続を示す回路とを有する。
【0009】
本発明の更に別の態様に従えば、絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材を有する物体のアースを監視する方法が提供される。その方法では、装置の動的部材と静止部材の間の寄生静電容量が測定される。次に、測定された寄生静電容量に基づいて、動的部材への接続が判定される。
【0010】
本発明の実施形態の全てにおいて、動的部材のアースは、静電容量の測定を可能にする特性を有する、動的部材に接続された接点間の充分な電気的アース経路によって設けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、空気軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置及び方法に特に適用性があり、及びその背景において説明される。しかしながら、その装置は絶縁性軸受けを有する設備のいかなる物体又は動的部品と共に使用されてもよく、並びに以降において図に示されるものとは異なる回路及び構成要素を用いて実行されてもよいので、本発明に従う装置及び方法はより大きな有用性を有しており、装置及び方法のそれらの他の実行形態も本発明の範囲内であることを理解されるであろう。
【0012】
図2は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための方法を実行する回路28の好ましい実施形態の例を示す。大まかに言えば、本発明の方法、回路、及び装置は、モーターのロータとステータの間の寄生静電容量に頼って、接続を特にアース接続を監視する。それゆえに、絶縁性軸受けを有する動的物体のアース接続を寄生静電容量により監視する方法を実行する、いかなる回路又は装置も本発明の範囲内である。
【0013】
回路28には、抵抗体32を介してAC信号を接点34に提供する、既知の交流(AC)信号発振器30が含まれてもよい(接点は、図1aのボタン20と同一機能を実施するものであり、ボタン20として実行されてもよい)。ロータ12とステータの間の寄生静電容量は、図2においてコンデンサ36として表される。インダクタ38は、アースへの電気接続を提供しており、アース接続の監視に用いられる周波数において、高いインピーダンスを有する。この方法を用いると、アースは、ボタン20(図1a)のアースへの直接接続によるのではなく、監視回路によりもたらされる。この方法を用いるために、接点34は、ナイロンのねじ及びワッシャなどのような従来方法の使用によって、ステータ/フレームから電気的に分離される必要がある。
【0014】
図3a及び3bは、図2に示される装置により生成される波形を示す。特に、接点34とロータ12の間の接続が破壊される時、図2に示される回路中の点A及びBにおける信号は、図3aに示されるように、本質的に同一である。しかしながら、接点34とロータ12の間の接触が良好である時、容量性負荷が導入される結果、点Bにおける波形は、図3bに示されるように変化する。特に、点Bにおける波形はこの時、点Aにおける元信号と比較すると、振幅点及び(予め定められた時間遅れCだけの)位相遅れの両方において、より低くなっている。本発明に従えば、これらの現象(信号の振幅点差又は位相ずれ)のいずれをも、接点とロータの間の接続の監視のために利用することができる。位相ずれ/差に基づいてアースを監視するための装置の例が、以下にて図4を参照して説明され、振幅点差に基づいてアースを監視するための装置の例が、以下にて図5を参照して説明される。
【0015】
図4は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置100の実施形態の例を示す。回路28は、(図2に関して上で説明されたように)点A及びBにおける信号を出力してもよく、信号は、信号を増幅する組の任意増幅器40及び42を通過してもよい。点A及びBからの出力(又は任意の増幅器からの出力)は、典型的な位相比較器44の組入力へ供給されており、これは排他的論理和(XOR)ゲート(http://www.uoguelph.ca/~antoon/gadgets/pll/pll.html又はhttp://ocw.mit.edu/NR/rdonlyres/Electrical-Engineering-and-Computer-Science/6-331Advanced-Circuit-TechniquesSpring2002/80219724-F666-489D-8564-8B8E5DC94BCC/0/lab3.pdfにて説明されている)を用いて組み立てられる、普通に知られる回路として実行されてもよい。信号の位相が同一であるか、又は許容限度内の場合、位相比較器44は、アース接続不良を表示して、信号を有さない。信号間の位相差が予め設定された限界を超える場合、これは図示されるような階段形電圧信号で出力される、接点34とアースへの間の良好な接続を示す。良好と不良状態の間のコネクタからアースまでの静電容量の差は、典型的には相当なものである。1つのタイプの空気軸受けスピンドルの動的部材と静止部材の間の典型的な寄生静電容量は、構造に依存して1000〜4000pFの範囲であるが、動的部材との係合を解かれたコネクタのアースまでの静電容量は、数pFである。
【0016】
したがって、これら2つの段階の間に相当な位相差を予測するのはもっともである。しかしながら、それぞれのタイプの設備は異なる寄生静電容量を、したがって異なる位相差を有する可能性があるので、それぞれのタイプの設備について寄生静電容量を、及び結果として得られる位相差を評価することが賢明である。それであれば、絶縁性軸受けを有する異なる設備の全てではなくても大部分について、寄生静電容量の差にもかかわらず寄生静電容量(及び位相差)を監視可能な、本発明に従う装置を作成することが可能である。装置100には、任意に、アース接続良好/不良状態を示す、LED46及び/又はブザー48が含まれてもよい。装置100からの出力信号50は、外部警報、工具の緊急停止などの様々な目的のために使用可能である。
【0017】
図5は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置110の別の実施形態の例を示す。この装置は、アース接続を監視するのに信号の振幅変化に頼る。この装置において、接点34(回路28中の点B)からの信号が、任意の(必要に応じて信号を増幅する)増幅器60を通過し、次に、例えばダイオード62、コンデンサ64、及び抵抗体66が含まれてもよい回路によって整流される。整流器の出力は、(演算増幅器として実行される)比較器68の第一の入力に接続され、比較器の第二の入力は、基準電圧70に接続される。接点34とロータの間の接続が良好である場合、接点における信号が低く、及び比較器68は、(高い出力信号として示される)設定された基準レベル未満であることを示す。接点とロータの間の接続が遮断される場合、接点における信号が高くなって、比較器は、低い出力信号によって不良状態を示す。図4の場合のように、この装置110は、図4に示されたものと同一の出力、LED、ブザーなどを有してもよい。
【0018】
図6は、絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置120の更に別の実施形態の例を示す。この装置120において、回路構成要素60〜66(図5に示される)からの出力が、組込みA/D変換器82を有する、マイクロプロセッサなどのプロセシングユニット80の入力に提供される。この装置120は、図5に示される装置と同一の機能を実施し、及びその上、プロセシングユニット80により更に正確に測定及び監視が可能な信号の変化によって示されるような、ボタンとロータの間の接触の悪化について事前警告することができる。
【0019】
図7は、動的部材のアース接続を監視する更に別の方法を示す。この方法において、アース接続は、発振器周波数を判定するコンデンサの値の変化による、発振器周波数の変化に基づいて測定される。そのような発振器の数多くのタイプが一般的に知られており、及び上記方法に使用されてもよいが、例示として、コルピッツ(Collpitz)のLC発振器100が示されている。この発振器100は、トランジスタ102、抵抗体104、コンデンサ106、108、110、及び112、並びにインダクタ114及び116からなる。そのような発振器の作動は広く知られており、及び本発明の主題ではない。インダクタ114及び116が、ロータ36用のアース経路を提供する。ロータ及びステータにより形成される静電容量36も、発振周波数の確定に関与する。コンデンサ36は、接点34に依存して回路内又は回路外のいずれかになり、そのようにして発振周波数を変化させる。したがって、発振周波数を知ることにより、ロータが的確にアースされているかどうかを知ることができる。
【0020】
図7において、発振器100の出力は、任意のバッファ111に接続されており、これが発振周波数への負荷の影響を軽減する。バッファ111の出力は、コンデンサ120と、インダクタ122及びコンデンサ124を用いるLCタンクとからなる、帯域フィルタに接続されている。フィルタの出力は、次に、ダイオード126により整流されて、コンデンサ130及び抵抗体132でろ過される。この帯域フィルタは、ロータのアースとの接触が申し分のない時の発振周波数に同調されている。したがって、ロータが適切にアースされている時、発振器の周波数は、帯域フィルタの周波数に同一であるか又は充分に近く、及び検出器の出力は高い。ロータのアースが切断されると、発振周波数が変化して、検出器の出力が低下する。この状態は、良好なアース状態の閾値電圧を確定する基準電圧136をその第二の入力に接続されて有する、比較器134により検出される。一般的な555タイマー上に築かれたもの並びに他の解決策などの別のタイプの発振器が、同様に使用可能であることを記しておかなければならない。
【0021】
図8Aは、図7のものに類似の解決策を示すが、周波数偏差を判定する異なる方法を伴う。図8Aにおける装置は、図7に示されるものと同一要素の同一発振器100を有するが、図8Aにおいて発振器の特定の要素は付番されていない。この装置の場合、帯域フィルタ及び検出器の代わりに、周波数カウンタ140が使用される。図8Aの装置を用いてアース接続を測定する方法142が、図8Bのように示される。その方法では、発振器周波数が、工程144で基準電圧と比較される。発振周波数が許容限度内である場合には(工程146にて試験される)、アース状態が満足のいくものであると判定されて、方法142は、工程144へおり返す。周波数が異なると、工程148にて警報が発せられる。図8Aの装置は、マイクロコントローラを用いて容易に実行されてもよい。
【0022】
これまでの説明は本発明の特定の実施形態を参照してなされてきたが、本発明の原理と意図から逸脱すること無くこの実施形態の変更を行い得ることを、当業者は理解するであろう。本発明の範囲は、付随する請求項によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】絶縁性軸受けを有する動的設備のアースを監視するための典型的な装置を示す。
【図1b】絶縁性軸受けを有する動的設備のアースを監視するための典型的な装置を示す。
【図2】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための方法を実行する回路の好ましい実施形態の例を示す。
【図3a】図2に示される装置により生成される波形を示す。
【図3b】図2に示される装置により生成される波形を示す。
【図4】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の実施形態の例を示す。
【図5】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の別の実施形態の例を示す。
【図6】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の更に別の実施形態の例を示す。
【図7】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置の更に別の実施形態の例を示す。
【図8a】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置及び方法の更に別の実施形態の例を示す。
【図8b】絶縁性軸受けを有する設備のアース接続を監視するための装置及び方法の更に別の実施形態の例を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的部材と、
前記動的部材から絶縁性軸受けにより隔てられた静止部材と、
前記動的部材への接続を判定するために、前記動的部材と前記静止部材との間の寄生静電容量を測定する回路と、を含む物体。
【請求項2】
前記回路は、前記動的部材への電気接点及び前記電気接点からアースへの導電性経路の一方又は両方を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項3】
前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に依存して振幅が変化する、出力信号を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項4】
前記回路は、
前記出力信号を整流し、整流された出力信号を生成する整流回路と、
前記整流された出力信号の振幅と基準信号とを比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す比較器出力信号を生成する装置と、を含む、請求項3に記載の物体。
【請求項5】
前記整流された出力信号と前記基準信号とを比較する前記装置は、比較器及びプロセシングユニットの一方又は両方を含む、請求項4に記載の物体。
【請求項6】
前記整流回路は、前記出力信号に接続されたダイオード、並びに前記ダイオードの出力とアースとの間で並列に接続されたコンデンサ及び抵抗体を含む、請求項4に記載の物体。
【請求項7】
前記回路は、(a)前記動的部材の前記アース接続を示す出力回路、及び(b)前記動的部材との前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する発振器、の一方又は両方を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項8】
前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に位相差が依存する、対の出力信号を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項9】
前記回路は、前記対の出力信号の前記位相を比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す位相出力信号を出力する位相比較器を含む、請求項8に記載の物体。
【請求項10】
前記回路は、前記動的部材の前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する発振器を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項11】
前記回路は、(a)前記発振器に接続され、前記動的部材への良好な接続が存在する時の前記発振器の周波数に同調する帯域フィルタ、及び前記帯域フィルタからの出力信号を基準信号に対し比較し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する比較器、並びに(b)前記発振器に接続され、前記発振器の前記周波数を判定し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する周波数カウンタ、の一方又は両方を含む、請求項10に記載の物体。
【請求項12】
絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材とを有する物体のアースを監視する装置であって、
動的部材と静止部材との間の寄生静電容量を測定する回路と、
前記動的部材への接続を示す回路と、を含む、装置。
【請求項13】
前記回路は、前記動的部材への電気接点及び前記電気接点からアースへの導電性経路の一方又は両方を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アース接続を判定する前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に依存して振幅が変化する、出力信号を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記アース接続を判定する回路は、
前記出力信号を整流し、整流された出力信号を生成する整流回路と、
前記整流された出力信号と基準信号とを比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す比較器出力信号を生成する装置と、を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記整流された出力信号と前記基準信号とを比較する前記装置は、比較器及びプロセシングユニットの一方又は両方を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記整流回路は、前記出力信号に接続されたダイオード、並びに前記ダイオードの出力とアースとの間で並列に接続されたコンデンサ及び抵抗体を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記アース接続を判定する前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に位相差が依存する、対の出力信号を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記アース接続を判定する回路は、前記対の出力信号の前記位相を比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す位相出力信号を出力する位相比較器を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記回路は、前記動的部材への前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する発振器を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記回路は、(a)前記発振器に接続され、前記動的部材への良好な接続が存在する時の前記発振器の周波数に同調する帯域フィルタ、及び前記帯域フィルタからの出力信号を基準信号に対し比較し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する比較器、並びに(b)前記発振器に接続され、前記発振器の前記周波数を判定し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する周波数カウンタ、の一方又は両方を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材とを有する物体のアースを監視するための方法であって、
前記動的部材と前記静止部材との間の寄生静電容量を測定する工程と、
前記測定された寄生静電容量に基づいて、前記動的部材へのアース接続を判定する工程と、を含む、方法。
【請求項23】
前記寄生静電容量を測定する工程は、前記動的部材に接続された電気接点の間の静電容量を測定する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記動的部材に接続された前記電気接点の間の前記静電容量を測定する工程は、アースまでの経路を有する前記電気接点と前記動的部材との間の前記静電容量を測定する工程を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
更に、前記動的部材の前記アース接続に依存して振幅が変化する、出力信号を出力する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記アース接続を判定する工程は、
整流回路を用いて前記出力信号を整流し、整流された出力信号を生成する工程と、
前記整流された出力信号の振幅と基準信号の振幅とを比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す比較器出力信号を生成する工程と、を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
更に、前記動的部材の前記アース接続に位相差が依存する、対の出力信号を出力する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記アース接続を判定する工程は、位相比較器を用いて前記対の出力信号の位相を比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す位相出力信号を出力する工程を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記アース接続を判定する工程は、発振器を用いて、前記動的部材への前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記アース接続を判定する工程は、(a)前記動的部材への良好な接続が存在する時の前記発振器の周波数に帯域フィルタを同調させる工程、及び前記帯域フィルタからの出力信号を基準信号と比較し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する工程、並びに(b)前記発振器に接続された周波数カウンタを使用し、前記発振器の前記周波数を判定し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する工程、の一方又は両方を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項1】
動的部材と、
前記動的部材から絶縁性軸受けにより隔てられた静止部材と、
前記動的部材への接続を判定するために、前記動的部材と前記静止部材との間の寄生静電容量を測定する回路と、を含む物体。
【請求項2】
前記回路は、前記動的部材への電気接点及び前記電気接点からアースへの導電性経路の一方又は両方を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項3】
前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に依存して振幅が変化する、出力信号を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項4】
前記回路は、
前記出力信号を整流し、整流された出力信号を生成する整流回路と、
前記整流された出力信号の振幅と基準信号とを比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す比較器出力信号を生成する装置と、を含む、請求項3に記載の物体。
【請求項5】
前記整流された出力信号と前記基準信号とを比較する前記装置は、比較器及びプロセシングユニットの一方又は両方を含む、請求項4に記載の物体。
【請求項6】
前記整流回路は、前記出力信号に接続されたダイオード、並びに前記ダイオードの出力とアースとの間で並列に接続されたコンデンサ及び抵抗体を含む、請求項4に記載の物体。
【請求項7】
前記回路は、(a)前記動的部材の前記アース接続を示す出力回路、及び(b)前記動的部材との前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する発振器、の一方又は両方を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項8】
前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に位相差が依存する、対の出力信号を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項9】
前記回路は、前記対の出力信号の前記位相を比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す位相出力信号を出力する位相比較器を含む、請求項8に記載の物体。
【請求項10】
前記回路は、前記動的部材の前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する発振器を含む、請求項1に記載の物体。
【請求項11】
前記回路は、(a)前記発振器に接続され、前記動的部材への良好な接続が存在する時の前記発振器の周波数に同調する帯域フィルタ、及び前記帯域フィルタからの出力信号を基準信号に対し比較し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する比較器、並びに(b)前記発振器に接続され、前記発振器の前記周波数を判定し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する周波数カウンタ、の一方又は両方を含む、請求項10に記載の物体。
【請求項12】
絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材とを有する物体のアースを監視する装置であって、
動的部材と静止部材との間の寄生静電容量を測定する回路と、
前記動的部材への接続を示す回路と、を含む、装置。
【請求項13】
前記回路は、前記動的部材への電気接点及び前記電気接点からアースへの導電性経路の一方又は両方を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アース接続を判定する前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に依存して振幅が変化する、出力信号を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記アース接続を判定する回路は、
前記出力信号を整流し、整流された出力信号を生成する整流回路と、
前記整流された出力信号と基準信号とを比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す比較器出力信号を生成する装置と、を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記整流された出力信号と前記基準信号とを比較する前記装置は、比較器及びプロセシングユニットの一方又は両方を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記整流回路は、前記出力信号に接続されたダイオード、並びに前記ダイオードの出力とアースとの間で並列に接続されたコンデンサ及び抵抗体を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記アース接続を判定する前記回路は、前記動的部材の前記アース接続に位相差が依存する、対の出力信号を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記アース接続を判定する回路は、前記対の出力信号の前記位相を比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す位相出力信号を出力する位相比較器を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記回路は、前記動的部材への前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する発振器を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記回路は、(a)前記発振器に接続され、前記動的部材への良好な接続が存在する時の前記発振器の周波数に同調する帯域フィルタ、及び前記帯域フィルタからの出力信号を基準信号に対し比較し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する比較器、並びに(b)前記発振器に接続され、前記発振器の前記周波数を判定し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する周波数カウンタ、の一方又は両方を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
絶縁性軸受けにより隔てられた動的部材と静止部材とを有する物体のアースを監視するための方法であって、
前記動的部材と前記静止部材との間の寄生静電容量を測定する工程と、
前記測定された寄生静電容量に基づいて、前記動的部材へのアース接続を判定する工程と、を含む、方法。
【請求項23】
前記寄生静電容量を測定する工程は、前記動的部材に接続された電気接点の間の静電容量を測定する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記動的部材に接続された前記電気接点の間の前記静電容量を測定する工程は、アースまでの経路を有する前記電気接点と前記動的部材との間の前記静電容量を測定する工程を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
更に、前記動的部材の前記アース接続に依存して振幅が変化する、出力信号を出力する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記アース接続を判定する工程は、
整流回路を用いて前記出力信号を整流し、整流された出力信号を生成する工程と、
前記整流された出力信号の振幅と基準信号の振幅とを比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す比較器出力信号を生成する工程と、を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
更に、前記動的部材の前記アース接続に位相差が依存する、対の出力信号を出力する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記アース接続を判定する工程は、位相比較器を用いて前記対の出力信号の位相を比較し、前記動的部材の前記アース接続を示す位相出力信号を出力する工程を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記アース接続を判定する工程は、発振器を用いて、前記動的部材への前記接続に依存する周波数を有する信号を生成する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記アース接続を判定する工程は、(a)前記動的部材への良好な接続が存在する時の前記発振器の周波数に帯域フィルタを同調させる工程、及び前記帯域フィルタからの出力信号を基準信号と比較し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する工程、並びに(b)前記発振器に接続された周波数カウンタを使用し、前記発振器の前記周波数を判定し、前記動的部材への前記接続の状態を示す信号を生成する工程、の一方又は両方を含む、請求項29に記載の方法。
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図1b】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【公表番号】特表2009−532707(P2009−532707A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504424(P2009−504424)
【出願日】平成19年4月3日(2007.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/065876
【国際公開番号】WO2007/118087
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月3日(2007.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/065876
【国際公開番号】WO2007/118087
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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