説明

縦型熱処理装置およびパーティクル付着防止方法

【課題】熱処理炉内に被処理基板が搬入された時点からその被処理基板を帯電させることができ,これと同時に熱処理炉内のパーティクルを同じ極性に帯電させることができる縦型熱処理装置およびパーティクル付着防止方法を提供する。
【解決手段】最上段のウエハW1が炉口140Aに到達すると,このウエハW1の表面にイオン化窒素ガス412が接触し,その表面はマイナスに帯電し,これと同時にパーティクル414にもイオン化窒素ガス412が接触し,マイナスに帯電するため,相互間に斥力が生じ,ウエハW1へのパーティクル414の付着が確実に防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,被処理基板に所定の熱処理を施す縦型熱処理装置および被処理基板に対するパーティクル付着防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては,半導体ウエハ(以下,単に「ウエハ」とも言う)等の被処理基板に対して熱処理を行うために,例えば縦型熱処理装置が用いられる。この縦型熱処理装置は,複数のウエハを多段に保持したウエハボートなどの保持手段を熱熱処理炉の中に収容し,不純物拡散処理,酸化膜形成処理,またはCVD(Chemical Vapor Deposition)処理等の各種熱処理を行うものである。
【0003】
このような縦型熱処理装置では,ウエハに対する所定の熱処理が繰り返されると熱処理炉内の部材,例えば内壁やウエハボートに反応副生成物が堆積していく可能性がある。この反応副生成物が剥離してパーティクルとなってウエハ表面に付着してしまうと,ウエハの製造スループットを低下させる虞がある。
【0004】
上述したのは縦型熱処理装置についてであるが,パーティクルがウエハに付着する問題は他の種類の基板処理装置でも発生する。このため従来,様々な装置についてパーティクルをウエハに付着させないための技術が案出されている。例えば特許文献1には,ウエハを搬送する搬送装置内でパーティクルをウエハに付着させないための技術が記載されている。これは,パーティクル帯電装置を用いてパーティクルを帯電させるとともに,電場形成装置を用いてウエハの周囲にパーティクルの帯電極性と同じ極性の電場を形成することにより,ウエハとパーティクルとの間に斥力を生じさせて,これによってウエハへのパーティクルの付着を防止するものである。
【0005】
【特許文献1】特開2005−116823号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,上記特許文献1に記載の発明の場合,ウエハとパーティクルはそれぞれ別個の装置から電荷が与えられて帯電するため,両者の帯電のタイミングを合わせるのは容易ではないという問題がある。もしウエハとパーティクルのうち一方が先に帯電してしまうと,本来,ウエハとパーティクルの間に斥力を発生させようとしているのにもかかわらず,他方が同じ極性に帯電するまでの期間はウエハとパーティクルの間に引力が生じてしまい,かえってウエハにパーティクルを付着させてしまうことになる。
【0007】
また,縦型熱処理装置においては,熱処理炉内の温度が例えば400℃程度あるので,ウエハを保持したウエハボートが熱処理炉内に搬入されると,炉内温度によってウエハとウエハボートが僅かに膨張する。このとき,ウエハを構成するシリコンとウエハボートを構成する材料例えば石英ガラスとでは熱膨張率に差があるため,ウエハとウエハボートとの接触部分が擦れ,ウエハボートに堆積している反応副生成物が剥がれ,これがパーティクルとなってウエハに付着する可能性がある。
【0008】
ところが,上記特許文献1に記載の発明では,ウエハの搬入が完了し電場形成装置を動作してからでないとウエハを帯電させることができないので,もしこのような特許文献1に記載の発明を縦型熱処理装置にそのまま適用しても,熱処理炉内に搬入している最中にウエハにパーティクルが付着してしまう虞がある。
【0009】
さらに,上記特許文献1に記載の発明によれば,ウエハの周囲に電場を形成するために例えば金属からなる電力供給ラインを室内に引き込む必要がある。これに対して,熱処理中に炉内が高温になる縦型熱処理装置の場合,炉内に金属を配置することは金属コンタミネーションの原因となるため好ましくない。
【0010】
以上のように,上記特許文献1に記載の発明を縦型熱処理装置の熱処理炉にそのまま適用することはできず,たとえ適用したとしても,ウエハに対するパーティクルの付着を的確に防止することができないという問題が残る。
【0011】
本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,熱処理炉内に被処理基板が搬入された時点からその被処理基板を帯電させることができ,これと同時に熱処理炉内のパーティクルを同じ極性に帯電させることができる縦型熱処理装置およびパーティクル付着防止方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,複数の被処理基板を上下方向に所定間隔で保持する保持手段と,前記保持手段を下方の炉口から収容して,前記各被処理基板に対して熱処理を施す熱処理炉と,前記熱処理炉の炉口を塞ぐ蓋体上に前記保持手段を支持して前記熱処理炉内への搬入搬出を行う昇降機構と,所定の気体をイオン化してイオン化気体を生成し,このイオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給するイオン化気体供給手段と,を備えたことを特徴とする縦型熱処理装置が提供される。
【0013】
また,複数の被処理基板を上下方向に所定間隔で保持する保持手段と,前記保持手段を下方の炉口から収容して,前記各被処理基板に対して熱処理を施す熱処理炉と,前記熱処理炉の炉口を塞ぐ蓋体上に前記保持手段を支持して前記熱処理炉内への搬入搬出を行う昇降機構と,所定の気体をイオン化してイオン化気体を生成し,このイオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給するイオン化気体供給手段と,前記昇降機構により前記保持手段を上昇させて,前記保持手段が保持している複数の被処理基板のうちの最上段の被処理基板が前記炉口に達したときから,前記イオン化気体供給手段によって前記イオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給させることによって,前記炉口から次々と搬入されていく前記被処理基板に向けて前記イオン化気体を供給させる制御部と,を備えたことを特徴とする縦型熱処理装置が提供される。
【0014】
この縦型熱処理装置によれば,被処理基板は熱処理炉に搬入されてすぐに炉口近傍においてイオン化気体に接触するため,その時点で被処理基板は所定の極性に帯電することになる。また,炉口近傍にパーティクルが浮遊していても,このパーティクルもイオン化気体に接触して,被処理基板と同時に同じ極性に帯電する。したがって,被処理基板とパーティクルとの間に斥力が生じ,被処理基板へのパーティクルの付着が防止される。
【0015】
前記イオン化気体供給手段は,前記所定の気体をマイナスまたはプラスのいずれか一方にイオン化することが好ましい。これによれば,被処理基板とパーティクルを確実に同じ極性に帯電させることができる。
【0016】
前記イオン化気体供給手段は,前記イオン化気体を前記炉口の開口面に沿うように供給することが好ましい。このようにすれば,被処理基板の表面全域にイオン化気体が行き渡るようになり,表面全体を均一に帯電させることができるようになる。したがって,被処理基板の表面のいずれの箇所にもパーティクルが付着しないようにできる。
【0017】
また,前記イオン化気体供給手段は,前記熱処理炉の側面全周にわたって設けられた供給口から前記イオン化気体を供給することが好ましい。そして,前記供給口を前記熱処理炉の側壁に設けられた複数の孔により構成するようにしてもよい。このような構成によれば,炉口近傍の全域にイオン化気体を安定的に供給することができるようになるため,被処理基板の表面全体をより均一に帯電させることができる。したがって,被処理基板の表面へのパーティクル付着をより確実に防止することができる。
【0018】
上記の縦型熱処理装置は,さらに,前記熱処理炉の最上部に排気手段を設け,前記イオン化気体供給手段から前記熱処理炉内に前記イオン化気体を供給しながら前記排気手段で排気することによって,前記熱処理炉の炉口近傍に供給される前記イオン化気体を前記熱処理炉に充満させ,さらに最上部の前記排気手段へ向う前記イオン化気体の流れを形成することが好ましい。この構成によれば,炉口から熱処理炉外へイオン化気体を流出させることなく,熱処理炉内にイオン化気体を充満させることができる。したがって,熱処理炉内に浮遊しているすべてのパーティクルを被処理基板と同じ極性に帯電させることができる。この結果,被処理基板が熱処理炉内の所定の位置まで搬入されたときにも,この被処理基板の表面へのパーティクル付着を防止することができる。
【0019】
上記課題を解決するために,本発明の他の観点によれば,複数の被処理基板を上下方向に所定間隔で保持する保持手段と,前記保持手段を下方の炉口から収容して,前記各被処理基板に対して熱処理を施す熱処理炉と,前記熱処理炉の炉口を塞ぐ蓋体上に前記保持手段を支持して前記熱処理炉内への搬入搬出を行う昇降機構とを備えた縦型熱処理装置において,前記熱処理炉内に収容した前記各被処理基板へのパーティクルの付着を防止する方法であって,前記保持手段を前記昇降機構により上昇させて,前記保持手段が保持している複数の被処理基板のうちの最上段の被処理基板が前記炉口に達したときから,イオン化気体供給手段によって所定の気体をイオン化したイオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給することによって,前記炉口から次々と搬入されていく前記被処理基板に向けて前記イオン化気体を供給することを特徴とするパーティクル付着防止方法が提供される。
【0020】
この方法によれば,被処理基板は熱処理炉に搬入されてすぐに炉口近傍においてイオン化気体に接触するため,その時点で被処理基板は所定の極性に帯電することになる。また,炉口近傍にパーティクルが浮遊していても,このパーティクルもイオン化気体に接触して,被処理基板と同時に同じ極性に帯電する。したがって,被処理基板とパーティクルとの間に斥力が生じ,被処理基板へのパーティクルの付着が防止される。また,炉口から熱処理炉内に次々と搬入されていく各被処理基板を帯電させることができる。したがって,熱処理炉内に搬入されるすべての被処理基板について,パーティクルの付着を効率よく防止することができる。
【0021】
また,前記イオン化気体供給手段から前記熱処理炉内に前記イオン化気体を供給しながら前記熱処理炉の最上部に設けた排気手段で排気することによって,前記熱処理炉の炉口近傍に供給される前記イオン化気体を前記熱処理炉に充満させ,さらに最上部の前記排気手段へ向う前記イオン化気体の流れを形成することが好ましい。これによって,炉口から熱処理炉外へイオン化気体を流出させることなく,熱処理炉内にイオン化気体を充満させることができる。したがって,熱処理炉内に浮遊しているすべてのパーティクルを被処理基板と同じ極性に帯電させることができる。この結果,被処理基板が熱処理炉内の所定の位置まで搬入されたときにも,この被処理基板の表面へのパーティクル付着を防止することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば,熱処理炉内に被処理基板が搬入された時点からその被処理基板と熱処理炉内のパーティクルを同時に同じ極性に帯電させることができるため,被処理基板へのパーティクルの付着が確実に防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
(縦型熱処理装置の構成例)
まず,本実施形態にかかる縦型熱処理装置の構成例について図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態である縦型熱処理装置を概略的に示す縦断面である。
【0025】
この縦型熱処理装置100は,複数枚例えば25枚の被処理基板例えば半導体ウエハWを収納したキャリア102を筐体104内に搬入搬出(ロード・アンロード)するためのロードポート110と,このロードポート110から搬入された複数のキャリア102を収納,保管するキャリアステージ120と,多数枚例えば75枚のウエハを多段に保持したウエハボート(保持手段)130を収容してウエハWに所定の熱処理例えばCVD処理を施す熱処理炉140と,ウエハボート130に移載されるウエハWを収容するキャリア102が載置されるFIMSポート150と,制御部160を備えている。
【0026】
キャリア102は,容器本体内に複数枚のウエハWを水平状態で上下方向に所定間隔で多段に収納可能であり,容器本体の前面に着脱可能な蓋(図示せず)を備えたいわゆる密閉型運搬容器である。キャリア102は,例えば,OHT(天井走行型搬送装置),AGVやRGV(床走行型搬送装置),PGV(手押し型搬送装置)によって運搬される。
【0027】
熱処理炉140は,筐体104内の後部上方に設置されており,下部が炉口140Aとして開口された縦長の処理容器としての反応管142と,反応管142の周囲を覆うように設けられ,反応管142内の雰囲気を所定の温度例えば300〜1200℃に加熱制御可能な加熱機構としてのヒータ144とを備えている。なお,反応管142は,例えば高い耐熱性と電気絶縁性を有する石英ガラスで構成される。また,ヒータ144は,例えば抵抗発熱体で構成される。
【0028】
また,熱処理炉140の反応管142には,その内部に処理ガスやパージ用の不活性ガスを導入するための複数のガス導入管が接続されているとともに,その内部の圧力を調整するための真空ポンプと圧力制御弁が排気管を介して接続されている。なお,熱処理炉140の構成の詳細については後述する。
【0029】
筐体104内には,熱処理炉140を設置するための例えばステンレス鋼製のベースプレート106が水平に設けられている。ベースプレート106には,熱処理炉140の炉口140Aに対応する位置に開口部(図示せず)が形成されている。ウエハボート130は,この開口部を通じて熱処理炉140内にロードされ,また熱処理炉140内からアンロードされる。
【0030】
熱処理炉140の下方には,筐体104,ベースプレート106,および隔壁108によって囲まれたローディングエリア170が設けられている。熱処理炉140内にロードされるウエハボート130は,このローディングエリア170にて待機する。また,ローディングエリア170には,熱処理炉140の炉口140Aを下方から密閉する蓋体172,昇降回転機構174,蓋体172が下降したときに炉口140Aを遮蔽(遮熱)するためのシャッタ機構(図示せず),アンロードされたウエハボート130とFIMSポート150上のキャリア102との間でウエハWの移載を行う移載機構176,および隔壁108に形成された開口部(図示せず)を密閉可能な扉機構178が配置されている。
【0031】
ウエハボート130は,大口径例えば直径300mmのウエハWを水平状態で上下方向に所定間隔で多段に支持するボート本体130Aおよびこのボート本体130Aを支える脚部130Bから構成されている。このウエハボート130の材料としては,石英ガラスなどを採用することができる。
【0032】
蓋体172には,昇降回転機構174が取り付けられている。このため,蓋体172は,垂直方向への昇降動作が可能であり,熱処理炉140の炉口140Aを開状態または閉状態とすることができる。また,蓋体172には,炉口140Aを加熱または保温する機構(図示せず)が設けられている。
【0033】
ウエハボート130の脚部130Bは,昇降回転機構174の回転軸に連結されている。この構成により,ウエハボート130は,蓋体172と連動した垂直方向への昇降動作が可能であるとともに,水平回転動作も可能である。したがって,ウエハボート130は,水平方向の回転角度が調整された状態で熱処理炉140内へロードされる。
【0034】
筐体104内の前部にはキャリア102の搬送および保管を行う搬送保管エリア180が設けられている。この搬送保管エリア180と上記のローディングエリア170は,隔壁108によって仕切られている。
【0035】
搬送保管エリア180の下部には,FIMSポート150が配置されている。このFIMSポート150は,キャリア102が載置される台150Aと,キャリア102の容器本体の前面周縁部が隔壁108に当接するようにキャリア102を固定する固定機構(図示せず)と,キャリア102の蓋を開閉する蓋開閉機構(図示せず)とを備えている。なお,このFIMSポート150を並列に2つ備えるようにしてもよい。
【0036】
搬送保管エリア180の後方上部には,キャリアステージ120が設けられている。キャリアステージ120は,例えば,第1〜第3の載置棚120A,120B,120Cを有し,それぞれにキャリア102を載置して保管できるように構成されている。
【0037】
搬送保管エリア180の前方上部には,ロードポート110,キャリアステージ120,およびFIMSポート150の間でキャリア102の搬送,移載を行うキャリアトランスファ182が設けられている。
【0038】
ロードポート110は,キャリア102を載置する台110Aと,キャリア102を搬送保管エリア180内に搬入搬出するための開口部110Bとを備えている。ロードポート110へのキャリア102の搬送およびロードポート110からのキャリア102の搬出は,例えば床面走行型搬送装置または作業員によって行われる。
【0039】
制御部160は,縦型熱処理装置100の各種制御例えばキャリア102の搬送制御,ウエハWの移載制御,熱処理のプロセス制御等を行う。また,ロードポート110の上方の正面壁部には,制御部160の入出力表示部として機能する例えばタッチパネル式の表示装置123を設けるようにしてもよい。
【0040】
なお,表示装置123の上方に第2のロードポートを備えるようにしてもよい。また,表示装置123の裏面側のスペースを利用して,第4の載置棚を備えるようにしてもよい。
【0041】
(熱処理炉の構成例)
次に,熱処理炉140の構成例について図面を参照しながら説明する。図2は,熱処理炉140の縦断面を示すとともに,この熱処理炉140に接続されているイオン化気体供給手段200と排気手段300の構成例を示している。
【0042】
上述のように,熱処理炉140は,主として反応管142と,この反応管142を覆うヒータ144から構成されている。反応管142の側面最下部には給気口146が形成されており,反応管142の最上部には排気口148が形成されている。
【0043】
イオン化気体供給手段200は,熱処理炉140の反応管142内に対して,給気口146を介してイオン化した気体を供給するものである。イオン化する気体としては,例えばドライエアーまたは不活性ガスを用いることができる。以下,窒素(N)ガスを用いた場合に即して本実施形態を説明する。なお,気体の選定に際しては,その気体がイオン化エネルギーの小さい元素(分子)を含むことを考慮するようにしてもよい。
【0044】
このような機能を有するイオン化気体供給手段200は,窒素ガス供給源202,給気バルブ204,ガス供給管206,およびイオン発生装置210から構成されている。窒素ガス供給源202は,ガス供給管206を介して反応管142の給気口146に接続されている。ガス供給管206には,給気バルブ204が備えられている。
【0045】
イオン発生装置210は,先端が針状の電極212と,電極212に電気的に接続された電源214から構成されている。電極212は,その先端がガス供給管206内に位置するように配置されている。この電極212に対して電源214から例えば高い電圧の交流パルス電圧を印加すると,ガス供給管206を流れる窒素ガスをマイナスイオン化およびプラスイオン化させることができる。このように,本実施形態にかかるイオン発生装置210は,いわゆるパルス放電方式のイオナイザとして構成されている。これに代えて,コロナ放電方式のイオナイザを採用してもよい。
【0046】
また,イオン発生装置210として,プラスイオンとマイナスイオンのいずれか一方のみを発生させるイオナイザを用いてもよく,発生させる両イオンの割合を変えることができるイオナイザを用いてもよい。
【0047】
排気手段300は,熱処理炉140においてウエハWに対する所定の熱処理を行う際に,反応管142内の雰囲気を外部に排出して,反応管142内の圧力を制御する機能を有する。この排気手段300によれば,上述のイオン化気体供給手段200が反応管142内の最下部に供給したイオン化した窒素ガス(以下,「イオン化窒素ガス」という)を反応管142内に充満させ,さらに最上部に導いた後,外部に排出することができる。また,排気手段300を備えることによって,イオン化窒素ガスが炉口140Aからローディングエリア170に流れ込むことを防止することができる。
【0048】
ローディングエリア170にパーティクルが浮遊している場合,もし,そこへイオン化窒素ガスが流れ込むと,まずパーティクルがイオン化してしまい,このイオン化したパーティクルと未だイオン化していない部材との間に引力が生じ,その部材にパーティクルが付着する虞がある。排気手段300を備えることによってこのような問題を回避することができる。
【0049】
このような機能を有する排気手段300は,真空ポンプ302,メイン排気管304,メイン排気バルブ306,サブ排気管308,およびサブ排気バルブ310から構成されている。真空ポンプ302は,メイン排気管304を介して反応管142の排気口148に接続されている。メイン排気管304には,メイン排気バルブ306が備えられている。また,メイン排気管304には,メイン排気バルブ306をバイパスするようにサブ排気管308が接続されている。サブ排気管308には,サブ排気バルブ310が接続されている。
【0050】
イオン化気体供給手段200を構成する窒素ガス供給源202,給気バルブ204,およびイオン発生装置210,並びに,排気手段300を構成する真空ポンプ302,メイン排気バルブ306,およびサブ排気バルブ310は,制御部160によって動作制御される。
【0051】
(パーティクル付着防止の原理)
以上のように構成された本実施形態にかかる熱処理炉140によれば,反応管142内にロードされたウエハWへのパーティクルの付着を的確に防止することができる。この熱処理炉140におけるパーティクル付着防止の原理について図面を参照しながら説明する。図3は,このパーティクル付着防止方法の効果を確認するために行った実験内容を説明するための概要図である。
【0052】
本実施形態にかかるウエハWへのパーティクルの付着防止技術の特徴の一つは,単一の装置(イオナイザ)で生成したイオンをウエハとパーティクルに供給することにある。発明者らは,このような方法によれば,パーティクルとウエハを一括して同じ極性に帯電させて両者間に斥力を生じさせ,結果としてウエハへのパーティクルの付着を防止することができるとの予想を立てた。そして,この予想の正否を確認するために,次のような実験を行った。
【0053】
まず,図3に示すように,上部が開いた2つの測定室400A,400Bを用意し,それぞれに同一サイズの実験用ウエハWA,WBを載置する。次にイオナイザ(図示せず)によってマイナスイオン402を発生させる。そして,このマイナスイオン402を測定室400Aにのみ供給する。このようにすれば,測定室400A内にはマイナスイオン402が充満し,実験用ウエハWAの表面はマイナスイオン402によってマイナスに帯電すると考えられる。
【0054】
その後,パーティクル404を測定室400Aと測定室400Bに対して供給する。このとき,パーティクル404のサイズや数などの条件は,測定室400Aと測定室400Bの間で同一とされる。
【0055】
この実験を行って得られた結果を図4に示す。図4に示すグラフの縦軸は,実験用ウエハWBの表面に付着したパーティクル404の数に対する実験用ウエハWAの表面に付着したパーティクル404の数の比率を示している。したがって,この比率が“1倍”の場合は,実験用ウエハWAと実験用ウエハWBに同じ数のパーティクル404が付着していることになる。また,比率が“1倍”より小さければ,実験用ウエハWAの方が実験用ウエハWBよりも付着しているパーティクル404の数が少ないことになる。一方,図4に示すグラフの横軸は,イオナイザで生成される全イオンに対するマイナスイオンの割合を示している。イオナイザがマイナスイオンのみを生成する場合には,この割合は“100%”となる。
【0056】
この実験では,イオナイザが一方の極性(ここではマイナス)のイオンを高い割合で生成した場合に,実験用ウエハWAに付着したパーティクル404の数が実験用ウエハWBに付着したパーティクル404の数に比べて約30%少なくなるという結果が得られた。すなわち,ウエハとパーティクルに対して同じ極性のイオンを供給すれば,ウエハへのパーティクルの付着を大幅に抑制できることが明らかになった。
【0057】
これに対して,イオナイザが生成する全イオンのうち,例えば70%がマイナスイオンで残りの30%がプラスイオンの場合,図4に示すように,実験用ウエハWBに比べて実験用ウエハWAの方がパーティクルの付着数が多くなってしまう。マイナスイオンとプラスイオンが混在していると,ウエハとパーティクルが逆極性に帯電し,両者に引力が生じてしまう可能性があるためと考えられる。
【0058】
以上の実験結果から,マイナスイオンまたはプラスイオンのいずれか一方をウエハとパーティクルに供給すれば,同極性に帯電した2つの物体間には斥力が生じるという原理に基づいて,ウエハへのパーティクルの付着が防止され得ることが明らかになった。
【0059】
(熱処理炉におけるウエハへのパーティクル付着防止方法)
本実施形態にかかる熱処理炉140におけるウエハWへのパーティクル付着防止方法について,図面を参照しながら説明する。なお,ここでは,イオン化窒素ガス412をマイナスの極性に帯電させる場合について説明する。
【0060】
図5Aは,ウエハボート130が上昇し,ウエハボート130に保持されている例えば75枚のウエハW1〜W75のうち,最上段のウエハW1が熱処理炉140の炉口140Aに達した時点での,炉口140A付近のイオン化窒素ガス412の状態を示している。また,図5Bは,図5Aの状態からウエハボート130がさらに上昇し,ウエハボート130に保持されている例えば75枚のウエハW1〜W75のすべてが反応管142内にロードされ,蓋体172によって炉口140Aが塞がれた時点での,反応管142内のイオン化窒素ガス412の状態を示している。図6は,ウエハW1〜W75が反応管142内にロードされる際の,各ウエハW1〜W75へのパーティクル414の付着防止方法の工程を説明するためのタイミングチャートである。なお,図5Aと図5Bでは,説明の簡略化のため,ウエハボート130の記載を省略している。
【0061】
図6に示すように,まず時刻T1にて制御部160は,昇降回転機構174を制御してウエハボート130を上昇させる。このとき,制御部160は,サブ排気バルブ310を開状態として,反応管142内の雰囲気を,排気口148,メイン排気管304,サブ排気管308,および真空ポンプ302を経由して外部に排気する。これによって,反応管142内には比較的弱い上昇気流(図5A中では黒矢印で示す)が生じる。
【0062】
次に,時刻T2にて制御部160は,窒素ガス供給源202に指令を与えてここから窒素ガスを送出させるとともに,給気バルブ204を開状態とする。また,制御部160は,電源214から電極212にパルス電圧が印加されるように,イオン発生装置210に指令を与える。これによって,ガス供給管206を流れてくる窒素ガスが電極212付近でイオン化されてイオン化窒素ガス412となり反応管142内に供給される。このとき,イオン化窒素ガス412を構成する窒素分子はすべて一方の極性(ここではマイナス)にイオン化されることが好ましい。
【0063】
ところで,イオン化窒素ガス412を反応管142内に取り込む給気口146は,反応管142の最下部に形成されている。また,給気口146のガス噴出方向は,ウエハボート130に保持されているウエハWの平面方向と平行をなすように調整されている。このような構成によれば,給気口146から反応管142内に導入されたイオン化窒素ガス412を炉口140Aの開口面全域に行き渡らせることができる。
【0064】
このような状態になったところで,図5Aに示すように,最上段のウエハW1が炉口140Aに到達すると,このウエハW1の表面全体にイオン化窒素ガス412が接触し,その表面はマイナスに帯電する。また,炉口140A近傍にパーティクル414が浮遊している場合,このパーティクル414もイオン化窒素ガス412に接触し,マイナスに帯電する。このように,ウエハW1とパーティクル414は,同じ極性であるマイナスに帯電するため,相互間に斥力が生じる。したがって,ウエハW1へのパーティクル414の付着が防止される。
【0065】
また,時刻T2以降もサブ排気バルブ310は開状態を維持する。このため,反応管142内に継続して導入されるイオン化窒素ガス412は,排気口148の方向へ上昇していく。したがって,反応管142内に浮遊しているパーティクルは次々とマイナスに帯電していくことになる。
【0066】
時刻T2から時刻T3までウエハボート130が上昇していくと,2段目以下のウエハW2〜W75も順番に炉口140Aに到達する。そして,ここでイオン化窒素ガス412と接触し,マイナスに帯電していく。
【0067】
次に,時刻T3にて,図5Bに示すようにすべてのウエハW1〜W75が反応管142へロードされると,ウエハボート130の上昇が停止し,炉口140Aが蓋体172によって塞がれる。このとき,反応管142内に充満しているイオン化窒素ガス412によって,すべてのウエハW1〜W75の表面はマイナスに帯電しており,パーティクル414もマイナスに帯電している。したがって,すべてのウエハW1〜W75に対してパーティクル414の付着が防止される。
【0068】
この時刻T3にてサブ排気バルブ310を閉じて,これに代えてメイン排気バルブ306を開き始める。そして,時刻T4にてメイン排気バルブ306を全開にして反応管142内のガスを排気していき所定の圧力に調整する。このとき,ウエハW1〜W75に付着することなく浮遊しているパーティクル414は,反応管142内のイオン化窒素ガス412およびその他のガスと共に反応管142の外部へ排出される。
【0069】
続く時刻T5にて,給気バルブ204を閉じて反応管142内へのイオン化窒素ガス412の供給を停止する。また,このときイオン発生装置210において,電源214から電極212に対するパルス電圧の印加も停止する。
【0070】
時刻T5以降,反応管142内が所定の圧力に調整されると,続いてヒータ144によって反応管142内の温度が調整され,ウエハW1〜W75に対する所定の熱処理が実行される。
【0071】
以上のように,本実施形態によれば,ウエハWが炉口140Aに達した時点でそのウエハWの表面をイオン化窒素ガス412によって所定の極性に帯電させることができる。また,炉口140Aの近傍に浮遊しているパーティクル414があれば,そのパーティクル414についても同時に同じ極性に帯電させることができる。したがって,ウエハWへのパーティクル414の付着を確実に防止することができる。
【0072】
また,反応管142内に導入されたイオン化窒素ガス412は,下のローディングエリア170に流れ出すことなく反応管142内を上方に導かれる。したがって,ローディングエリア170における各部材へのパーティクルの付着が防止されるとともに,反応管142内に浮遊しているパーティクルをすべて所定の極性に帯電させることができる。この結果,ウエハWを反応管142内にロードしてもこのウエハWへのパーティクル414の付着が防止される。
【0073】
また,本実施形態によれば,ウエハWとパーティクル414は,単一のイオン発生装置210が生成したイオン化窒素ガス412に接触することによって帯電する。したがって,複雑な制御を行うことなく,両者を同時にかつ同じ極性に帯電させることができる。このため,ウエハWへのパーティクル414の付着がより確実に防止される。
【0074】
また,本実施形態によれば,ウエハWやその周辺を帯電させるために金属配線などを反応管142内に備える必要がない。したがって,金属コンタミネーションの問題は発生しない。
【0075】
ところで,図2に示す給気口146は,反応管142の側面最下部に設けた一つの孔によって構成されたものである。これに代えて,反応管142の側面最下部の全周にわたって複数の孔を設けることによってイオン化窒素ガス412の給気口を構成するようにしてもよい。この構成によれば,イオン化窒素ガス412を炉口140Aの開口面全域に均一に行き渡らせることができる。したがって,ウエハWの表面がより均一に帯電され,そこへのパーティクル付着をより確実に防止することができる。
【0076】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0077】
例えば,イオン化窒素ガス412が上記のようにマイナスに帯電している場合だけでなく,プラスに帯電している場合でも同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は,半導体製造装置などに設けられる縦型熱処理装置とこの装置における被処理基板へのパーティクル付着防止方法に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態にかかる縦型熱処理装置を概略的に示す縦断面図である。
【図2】同実施形態にかかる熱処理炉の構成を示す縦断面図である。
【図3】同実施形態にかかるパーティクル付着防止方法の効果を確認するために行った実験の内容を説明するための概要図である。
【図4】図3の実験結果を示すグラフである。
【図5A】最上段のウエハが熱処理炉の炉口に達した時点での,炉口付近のイオン化窒素ガスの状態を示す模式図である。
【図5B】すべてのウエハが反応管内にロードされた際の反応管内におけるイオン化窒素ガスの状態を示す模式図である。
【図6】本実施形態にかかるウエハへのパーティクルの付着防止方法の工程を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0080】
100 縦型熱処理装置
102 キャリア
104 筐体
106 ベースプレート
110 ロードポート
110B 開口部
120 キャリアステージ
120A〜120C 載置棚
123 表示装置
130 ウエハボート
130A ボート本体
130B 脚部
140 熱処理炉
140A 炉口
142 反応管
144 ヒータ
146 給気口
148 排気口
150 FIMSポート
150A 台
160 制御部
170 ローディングエリア
172 蓋体
174 昇降回転機構
178 扉機構
180 搬送保管エリア
182 キャリアトランスファ
200 イオン化気体供給手段
202 窒素ガス供給源
204 給気バルブ
206 ガス供給管
210 イオン発生装置
212 電極
214 電源
300 排気手段
302 真空ポンプ
304 メイン排気管
306 メイン排気バルブ
308 サブ排気管
310 サブ排気バルブ
400A,400B 測定室
402 マイナスイオン
412 イオン化窒素ガス
404,414 パーティクル
W ウエハ
WA,WB 実験用ウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被処理基板を上下方向に所定間隔で保持する保持手段と,
前記保持手段を下方の炉口から収容して,前記各被処理基板に対して熱処理を施す熱処理炉と,
前記熱処理炉の炉口を塞ぐ蓋体上に前記保持手段を支持して前記熱処理炉内への搬入搬出を行う昇降機構と,
所定の気体をイオン化してイオン化気体を生成し,このイオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給するイオン化気体供給手段と,
を備えたことを特徴とする縦型熱処理装置。
【請求項2】
前記イオン化気体供給手段は,前記所定の気体をマイナスまたはプラスのいずれか一方にイオン化することを特徴とする請求項1に記載の縦型熱処理装置。
【請求項3】
前記イオン化気体供給手段は,前記イオン化気体を前記炉口の開口面に沿うように供給することを特徴とする請求項1に記載の縦型熱処理装置。
【請求項4】
前記イオン化気体供給手段は,前記熱処理炉の側面全周にわたって設けられた供給口から前記イオン化気体を供給することを特徴とする請求項3に記載の縦型熱処理装置。
【請求項5】
前記供給口は前記熱処理炉の側壁に設けられた複数の孔により構成されることを特徴とする請求項4に記載の縦型熱処理装置。
【請求項6】
さらに,前記熱処理炉の最上部に排気手段を設け,前記イオン化気体供給手段から前記熱処理炉内に前記イオン化気体を供給しながら前記排気手段で排気することによって,前記熱処理炉の炉口近傍に供給される前記イオン化気体を前記熱処理炉に充満させ,さらに最上部の前記排気手段へ向う前記イオン化気体の流れを形成することを特徴とする請求項1に記載の縦型熱処理装置。
【請求項7】
複数の被処理基板を上下方向に所定間隔で保持する保持手段と,前記保持手段を下方の炉口から収容して,前記各被処理基板に対して熱処理を施す熱処理炉と,前記熱処理炉の炉口を塞ぐ蓋体上に前記保持手段を支持して前記熱処理炉内への搬入搬出を行う昇降機構とを備えた縦型熱処理装置において,前記熱処理炉内に収容した前記各被処理基板へのパーティクルの付着を防止する方法であって,
前記保持手段を前記昇降機構により上昇させて,前記保持手段が保持している複数の被処理基板のうちの最上段の被処理基板が前記炉口に達したときから,イオン化気体供給手段によって所定の気体をイオン化したイオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給することによって,前記炉口から次々と搬入されていく前記被処理基板に向けて前記イオン化気体を供給することを特徴とするパーティクル付着防止方法。
【請求項8】
前記イオン化気体供給手段から前記熱処理炉内に前記イオン化気体を供給しながら前記熱処理炉の最上部に設けた排気手段で排気することによって,前記熱処理炉の炉口近傍に供給される前記イオン化気体を前記熱処理炉に充満させ,さらに最上部の前記排気手段へ向う前記イオン化気体の流れを形成することを特徴とする請求項7に記載のパーティクル付着防止方法。
【請求項9】
複数の被処理基板を上下方向に所定間隔で保持する保持手段と,
前記保持手段を下方の炉口から収容して,前記各被処理基板に対して熱処理を施す熱処理炉と,
前記熱処理炉の炉口を塞ぐ蓋体上に前記保持手段を支持して前記熱処理炉内への搬入搬出を行う昇降機構と,
所定の気体をイオン化してイオン化気体を生成し,このイオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給するイオン化気体供給手段と,
前記昇降機構により前記保持手段を上昇させて,前記保持手段が保持している複数の被処理基板のうちの最上段の被処理基板が前記炉口に達したときから,前記イオン化気体供給手段によって前記イオン化気体を前記熱処理炉の側面から前記炉口近傍に供給させることによって,前記炉口から次々と搬入されていく前記被処理基板に向けて前記イオン化気体を供給させる制御部と,
を備えたことを特徴とする縦型熱処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−177211(P2008−177211A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6837(P2007−6837)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】