説明

美肌用組成物

【課題】エラスターゼやヒアルロニダーゼ等の阻害活性を有する新規な成分を有する美肌用組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の美肌用組成物は、フコキサンチンを有効成分とすることを特徴とする。
また、本発明の美肌用組成物は、フコキサンチンを含有する海藻類及び/又は褐藻類の抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の美肌用組成物は、飲食品、動物用飼料、哺乳類動物(ヒトも含む)用医薬品、哺乳類動物(ヒトも含む)用皮膚外用剤に含有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エラスターゼ活性及びヒアルロニダーゼ活性等を優位に阻害し、これにより、しわ、肌荒れ、肌のくすみなど、種々の皮膚の老化症状を改善する美肌用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
老化皮膚では、線維芽細胞の活性低下に伴い、真皮マトリックス成分であるエラスチン線維の質的、量的な変化が起こる。即ち、エラスチン線維は老化に伴い変性崩壊し、変わってアミノ酸組成の異なるエラスチンが代償性に生産されて機能障害が進行する。老化した皮膚においては、このような増殖能の低下、生理的機能低下が観察される。
【0003】
エラスチンの変性、破壊は、エラスチン分解酵素であるエラスターゼの過剰発現によって起こる。従って、エラスターゼ活性を抑制することは、皮膚に弾力性やハリを与え、皮膚の老化防止に重要である。
【0004】
また、ヒアルロン酸は齢をとるにつれて減少し、本来の機能である細胞間隙に水を保持したり、組織内にゼリー状のマトリックスを形成して細胞を保持したり、皮膚の潤滑性と柔軟性を保ち、外力(機械的障害)および細菌感染を防止する機能低下がおこる。その結果、皮膚は柔軟性を失って、シワ、たるみ、かさつき等の老化現象が発生する。そこで、ヒアルロン酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの活性を抑制することは、皮膚に弾力性やハリを与え、皮膚の老化防止に重要である。
【0005】
また、加齢に伴い発生するしわやたるみを予防・改善することは、美容上の重要な課題である。しわやたるみは日光に曝される部分に著しく、日光に曝された皮膚にしわやたるみが発生する現象を特に光老化と呼んでいる。光老化したしわ部分では、真皮中のコラーゲン量が著しく減少していることが知られている。一方、コラーゲンは真皮マトリックスの90%以上を占め、紫外線によって活性化されるコラゲナーゼによって分解が亢進されることも知られている。これらのことから、皮膚中のコラーゲンの減少が、皮膚のしわやたるみを引き起す主な原因であると考えられている。従って、コラーゲンの減少を抑制し得る剤を提供できれば、光老化のみならず、加齢に伴うしわやたるみを予防・改善することができる。
【0006】
従って、エラスターゼ、ヒアルロニダーゼ、コラゲナーゼ等の活性を抑制することは、皮膚に弾力性やハリを与え、皮膚の老化防止に重要である。そこで、現在までこれら皮膚老化を予防する目的でいくつかのエラスターゼ阻害剤やヒアルロニダーゼ阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤が開発されている。
【0007】
また、11〜25歳位の年齢層においては、美肌の観点から忘れてはならないものとして、にきびがある。
にきびは、正式には尋常性座瘡と呼ばれる。患者の70〜80%は11〜25歳の年齢層に集中しており、軽いにきびは皮膚病というより青年期の皮膚の特徴の一つであるともいえる。しかし、重症のにきびは、みた目にも悪く、治癒後にも痕跡を残すことが多く、また人によってはにきびができていることだけで精神的に憂鬱となり、日常生活や社会活動にまで影響を及ぼすことも少なくない。従って、美容的な見地からも早く適切な処置を行い、正常できれいな皮膚に回復させる必要がある。
【0008】
にきびの成因は、皮脂腺が肥大して皮脂の分泌が過剰になり毛嚢内に皮脂が溜まる,毛嚢孔の角化が亢進する,細菌の影響等の要素が絡み合うものとされている。
そこで、にきびを予防・治療するために嫌気性菌であるP.
acnes由来のリパーゼを阻害するもの等が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、カロテノイドの1種であるフコキサンチンは、抗酸化剤として用いることができることが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、フコキサンチンが、エラスターゼ、コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼを阻害し、これにより皮膚の老化を予防、治療する作用を有することは知られておらず、また、チロシナーゼを阻害することにより美白作用を有し、更に、P. acnes由来のリパーゼを阻害し、これにより、にきびを予防、治療することができることは知られていない。
【0010】
このような背景の下、フコキサンチンがエラスターゼやヒアルロニダーゼ、チロシナーゼを阻害し、更に、P. acnes由来のリパーゼを阻害することを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
即ち、本発明は、エラスターゼ、コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼを阻害し、これにより皮膚の老化を予防、治療する作用を有し、また、チロシナーゼを阻害することにより美白作用を有し、更に、P. acnes由来のリパーゼを阻害し、これにより、にきびを予防、治療することができる新規な成分を有する美肌用組成物を提供することを目的とする。
【0012】
【特許文献1】特開平07−224278号公報
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の美肌用組成物は、フコキサンチンを有効成分とすることを特徴とする。
また、本発明の美肌用組成物は、フコキサンチンを含有する海藻類及び/又は褐藻類の抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の美肌用組成物は、飲食品、動物用飼料、哺乳類動物(ヒトも含む)用医薬品、哺乳類動物(ヒトも含む)用皮膚外用剤に含有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を詳細に説明する。
フコキサンチン(Fucoxanthin)は、その化学式が下記の通り知られた既知の物質であり、純度の高いものは橙色の柱状結晶構造を有する。
【化1】

【0015】
上記フコキサンチンを得る方法は特に限定されないが、天然物から抽出することが好ましい。より安定なフコキサンチンを得ることができるからである。
また、天然物からフコキサンチンを得る場合、その原料は特に限定されないが、例えば、海藻類、褐藻類等が挙げられる。尚、これらは、何れか一方のみを用いても良いし、両方を併用しても良い。
【0016】
上記「海藻類」は特に限定されないが、例えば、コンブ、ワカメ、アラメ、ホンダワラ、アカモク、ヒジキ等を用いることが好ましい。これらはフコキサンチンを比較的多量に含有するものであり、かつ資源としても潤沢に存在し、工業的に原料として資するものであるからである。尚、これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。
上記「褐藻類」としては、例えば、コンブ科(Laminariaceae)、ツルモ科(Chordaceae)等のコンブ目(Laminariales)、ヒバマタ科(Fucaceae)、ホンダワラ科(Sargassaceae)等のヒバマタ目(Fucales)、ナガマツモ科(Chordaceae)、モズク科(Spermatochnaceae)等のナガマツモ目(Chordariales)に属する褐藻類等がより好ましいがこれらに限定されない。尚、これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。
尚、上記海藻類及び褐藻類は、これらうちの両方の抽出物を用いても良いし、何れか一方の抽出物を用いても良い。
【0017】
上記海藻類や褐藻類からフコキサンチンを得る抽出方法は特に限定されないが、たとえば、極性溶媒抽出、超臨界抽出等が挙げられる。尚、これらのうちの何れか一方のみを行っても良いし、これらの両方を行っても良い。また、この抽出は、それぞれの方法を1回だけ行っても良いし、2回以上行っても良い。
【0018】
ここで、極性溶媒抽出にて抽出する場合、用いる極性溶媒は特に限定されないが、たとえば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、ヘキサン等が挙げられる。これらのうち、水、メタノール、エタノールが好ましい。有効成分を効率よく抽出できるからである。尚、これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。
【0019】
抽出溶媒として水を使用する場合には、抽出温度20〜100℃、好ましくは40〜70℃程度で行うとよい。これは、抽出温度が低すぎると、有効成分が抽出されにくいためである。抽出用の水の種類は、特に限定されず、水道水、蒸留水、ミネラル水、アルカリイオン水等を使用することができる。
【0020】
抽出溶媒として含水アルコールを使用する場合、アルコール濃度30以上、好ましくは50wt%以上であることが好ましい。30wt%未満の場合、有効成分の抽出量が低下しやすくなるからである。また、抽出温度は、0〜95℃、好ましくは20〜80℃程度で行うとよい。なお、含水エタノール抽出は、有効成分の含有率を向上させるため、種々の濃度で繰り返すとよい。
【0021】
また、極性溶媒にて抽出する場合、その抽出方法は特に限定されず、例えば、連続抽出、浸漬抽出、向流抽出等任意の方法を採用することができ、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。尚、上述した方法にて抽出を行う場合、これらのうちの1つのみを行っても良いし、これらの方法を組み合わせても良い。また、これらの抽出は、1回のみ行っても良いし、2回以上行っても良い。
【0022】
具体的な方法としては、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、攪拌しながら有効成分を溶出させる。例えば、抽出溶媒として水または含水アルコールを用いる場合には、抽出原料の5〜100倍量程度(重量比)の極性溶媒を使用し、1分〜150時間程度抽出を行う。溶媒中に有効成分を溶出させた後、ろ過して抽出残渣を除くことによって、抽出液を得る。その後、常法に従って抽出液に希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施し、高濃度のフコキサンチンを含有する抽出物を得る。
なお、精製方法としては、例えば、活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂、液−液向流分配等の方法が挙げられる。
【0023】
更に、超臨界抽出により抽出を行う場合、このときに用いる超臨界流体は特に限定されないが、たとえば、二酸化炭素及び窒素等が挙げられる。尚、これらは1種のみを用いても良いし、2種類以上併用しても良い。また、これらのうち特に二酸化炭素が好ましい。より容易に有効成分を抽出することができるからである。また、このときの抽出方法は、公知の方法にて行えばよい。その後、常法に従って抽出液に希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施し、高濃度のフコキサンチンを含有する抽出物を得る。
【0024】
本発明は、前記美肌用組成物を含有する食品を提供する。この食品は、有効成分として前記抽出物を、例えば成人の一回の服用量につき、100〜1,000mg、好ましくは250〜500mgの量で含有し得る。本発明の美肌用組成物において、前記有効成分の含有量は、年齢等により変化してよい。
【0025】
本発明の美肌用組成物は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、食用油(サラダ油)、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、佃煮類(昆布佃煮、のり佃煮、小魚佃煮等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の美容用組成物を適宜配合するとよい。
【0026】
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の食品素材を使用することができる。さらに、健康維持機能をもった本美肌用組成物には、他の抗酸化物質や健康食品素材などの配剤、(例えば、抗酸化物質、還元型アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、還元型グルタチン、トコトリエノール、ビタミンA誘導体、リコピン、β−クリプトキサンチン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、尿酸、ユビキノン、コエンザイムQ10、葉酸、ニンニクエキス、アリシン、セザミン、リグナン類、カテキン、イソフラボン、カルコン、タンニン類、フラボノイド類、クマリン、イソクマリン類、ブルーベリーエキス、アルブチン、タンニン、アントシアニン、リンゴポリフェノール、ブドウ種子エキス、エラジ酸、コウジ酸、サージ抽出物健康食品素材、V.(ビタミン)A、V.B1、V.B2、V.B6、V.B12、V.C、V.D、V.E、V.P、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸カルシウム、EPA、オリゴ糖、食物繊維、スクアレン、大豆レシチン、タウリン、ドナリエラ、プロテイン、オクタコサノール、DHA、卵黄レシチン、リノール酸、ラクトフェリン、マグネシウム、亜鉛、クロム、セレン
、カリウム、ヘム鉄、カキ肉エキス、キトサン、キチンオリゴ糖、コラーゲン、コンドロイチン、ウコン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、生姜、霊芝、シジミエキス、スッポン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、生姜、霊芝、オオバコ、カミツレ、カモミール、セイヨウタンポポ、ハイビスカス、ハチミツ、ボーレン、ローヤルゼリー、ライム、ラベンダー、ローズヒップ
、ローズマリー、セージ、ビフィズス菌、フェーカリス菌、ラクリス、小麦胚芽油、ゴマ油、シソ油、大豆油、中鎖脂肪酸、アガリクス、イチョウ葉エキス、ウコン、コンドロイチン、玄米胚芽エキス、レイシ、タマネギ、DHA、 EPA、 DPA、 甜茶、冬虫夏草、ニンニク、蜂の子、パパイヤ、プーアル、プロポリス、メグスリの木、ヤブシタケ、ロイヤルゼリー、ノコギリヤシ、ヒアルロン酸、コラーゲン、ギャバ、ハープシールオイル、サメ軟骨、グルコサミン、レシチン、ホスファチジルセリン、田七ニンジン、桑葉、大豆抽出物、エキナセア、エゾウコギ、大麦抽出物、オリーブ葉、オリーブ実、ギムネマ、バナバ、サラシア、ガルシニア、キトサン、セントジョーンズワート、ナツメ、ニンジン、パッションフラワー、ブロッコリー、プラセンタ、ハトムギ、ブドウ種子、ピーナッツ種皮、ビルベリー、ブラックコホシュ、マリアアザミ、月桂樹、セージ、ローズマリー、ラフマ、黒酢、ゴーヤー、マカ、紅花、亜麻、ウーロン茶、花棘、カフェイン、カプサイシン、キシロオリゴ糖、グルコサミン、ソバ、シトラス、食物繊維、プロテイン、プルーン、スピルリナ、大麦若葉、核酸、酵母、椎茸、梅肉、アミノ酸、深海鮫抽出物、ノニ、カキ肉、スッポン、シャンピニオン、オオバコ、アセロラ、パイナップル、バナナ、モモ、アンズ、メロン、イチゴ、ラズベリー、オレンジ、フコイダン、メシマコブ、クランベリー、コンドロイチン硫酸、亜鉛、鉄、セラミド、シルクペプチド、グリシン、ナイアシン、チェストツリー、セラミド、L-システイン、L-カルニチン、赤ワイン葉、ミレット、ホーステール、ビオチン、センテラアジアティカ、ハスカップ、ピクノジェノール、フキ、ルバーブ、クローブ、ローズマリー、カテキン、プーアル、クエン酸、ビール酵母、メリロート、ブラックジンガー、ショウガ、ガジュツ、ナットウキナーゼ、ベニコウジ、トコトリエノール、ラクトフェリン、シナモン、韃靼ソバ、ココア、ユズ種子エキス、シソの実エキス、ライチ種子エキス、月見草エキス、黒米エキス、α−リポ酸、ギャバ、生コーヒー豆エキス、フキエキス、キウイ種子エキス、温州みかんエキス、アカショウガエキス、アスタキサンチン)なども配合することができる。
【0027】
具体的な製法としては、本発明の美肌用組成物をそのまま、抽出物の場合は粉末デキストリンとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また必要に応じてアラビアガム等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、固形食品に添加することも可能である。また、エキスの場合はそのまま、もしくは例えば、水、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に分散溶解して、飲料に添加することも可能である。
【0028】
本発明の美肌用組成物は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明の美肌用組成物を適宜配合して製造することができる。尚、上記薬品は、ヒトに用いても良いし、ヒト以外の哺乳類動物に用いても良い。本発明の美肌用組成物に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
【0029】
本発明による美肌用組成物の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤等の形態で経口投与することができる。また、水溶性製剤は、液剤として経口的に投与することができる。さらに非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、本発明の美肌用組成物をエタノールや水など適当な可溶化剤に分散させた後、パップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。また本美肌用組成物の水溶性製剤は、そのままで、あるいは分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、パップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。
【0030】
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として5〜200mg、子供では通常0.5〜100mg程度投与することができる。
【0031】
本発明の美肌用組成物を薬品として使用する際の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.0001〜30wt%、非経口投与による場合は、0.0001〜30wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。医薬組成物は、前記美肌用組成物以外に、医薬分野において常用される既知の他の化合物、および経口投与に適した形態に成型するのに必要な化合物を包含していてもよい。そのような化合物としては、例えば、乳糖、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カオリン、タルク、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
【0032】
また、本発明の美肌用組成物は、哺乳類の動物用飼料に含有することができる。上記動物用飼料は、上記飲食品と同様の方法にて含有することができる。また、上記動物用飼料は、使用する動物は特に限定されず、例えば、牛、豚等の家畜用動物、犬、猫、ハムスタ等の伴侶動物(ペットとして飼われている動物)等にも使用することができる。
また、例えば、伴侶動物の飼料として、穀粉、食肉等を用いることができる。このとき、穀粉としては、小麦粉、米粉、ライ麦粉、えんばく粉、ひえ粉、あわ粉、トウモロコシ粉、大豆粉などが例示でき、これらの穀粉は2種以上を併用してもよい。穀粉を使用することにより、伴侶動物に炭水化物などの栄養素を供給することができる。上記の穀粉の中で小麦粉を使用するのが最も好ましく、小麦粉としては、強力粉、中力粉、薄力粉を単独又は適宜組み合わせて使用することができ、また係る小麦粉と他の穀粉を併用してもよい。更に、加熱処理後の動物用飼料の弾力を調整するために、小麦粉と小麦グルテン、大豆蛋白質などを組み合わせてもよい。なお、小麦粉に含まれるグルテンに由来する網目構造は、加熱処理されると、膨化した組織構造を構成することができ、食感の改善に寄与する。
【0033】
本発明で使用される食肉は特に限定されず、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、山羊肉、兎肉、七面鳥肉、馬肉などを使用するこができるが、風味の点から鶏肉が好適に使用される。上記の食肉は常法により家畜類を屠殺し解体して得られる。なお、中間水分又は低水分状態の製品の品質劣下は主に脂肪の酸化により生じるので、使用する食肉は脂肪含量が少ないか脂肪を取り除いた赤身肉が好適に使用される。また、食肉の共存は、良質の動物性蛋白質の強化と共に伴侶動物に対する嗜好性の改善を図ることができる。
【0034】
伴侶動物の飼料は種々の方法により調製することができるが、好ましい方法としては、穀粉(好ましくは小麦粉)及び食肉を含有した練りあがり原料混合物(以下、「ドウ」という。)を調製し、成形後、加熱処理する方法が例示できる。ドウ中の穀粉及び食肉の組成は特に限定されないが、通常、穀粉5〜60%程度、好ましくは10〜50%程度、食肉5〜80%程度、好ましくは20〜50%程度、及び必要量の水からなるように調整される。また、Aw調整剤を使用する場合には、当該Aw調整剤は5〜30%程度、好ましくは10〜20%程度となるように添加される。なお、水の使用量は、ドウが混練・成形できる程度に、穀粉、食肉、Aw調整剤などの使用量に応じて適宜調整すればよい。
ドウの調製方法は特に限定されないが、好ましくは、まず食肉をサイレントカッター、チョッパーなどにより細挽する。この際、細挽した食肉に気泡が十分に含まれるように細切しておくのが好ましい。ついで、細挽した食肉に、穀粉、水及び必要に応じてAw調整剤などを添加し、十分に混練して気泡を含有させることにより含泡体ドウを調製することができる。ドウの調製に際して、起泡剤を添加してもよく、特に穀粉として小麦粉以外の穀粉を使用する場合には起泡剤を使用するのが好ましい。起泡剤の添加により、ドウ中に微細な気泡を均一に含有させることができる。起泡剤としては各種起泡剤が使用できるが、気泡の安定性などの点から、大豆蛋白系起泡剤及び/又は酵素分解大豆蛋白系起泡剤を使用するのが好ましい。
【0035】
かくして調製されたドウを成形し、加熱処理することにより、本発明の伴侶動物の飼料が得られる。ドウの成形は、本発明の伴侶動物用飼料を伴侶動物が食する際の食べ易さ、飼い主の取扱い易さなどに応じて適宜な形状に成形すればよく、例えば、板状、スティック状、円板状、ドーナツ状、ハート形状などが例示される。また、同一の配合から調製したドウから、各々異なる色調の色素で染色し、又は野菜又はフルーツなどを配合して異なる外観の複数のドウを調製し、それらを多層状又は同心円状に組み合わせて成形することもできる。
成形されたドウの加熱手段は特に限定されず、例えば、オーブン加熱、マイクロ波加熱などが例示される。これらの加熱方法は公知であり、常法に準じて加熱処理を行えばよい。加熱処理後の飼料の水分含量は、通常20〜40%程度である。上記の加熱処理により、水分の蒸発と気泡の膨張によりドウは膨化し、また短時間に水分が蒸発するのでAwが低下し、保存性が向上する。また、穀粉として小麦粉を使用した場合には、加熱処理により、小麦粉に含まれるグルテンに由来する網目構造が固定化し、食感が改善される。なお、オーブン加熱の場合には、飼料に独特の色調(狐色)や香気を生じさせることができる利点があり、一方、マイクロ波加熱による場合には、ドウの内部から加熱することができるので、均質に膨化させることが可能であり、均一な気泡を有する飼料を得ることができる利点がある。上記の加熱処理に際して、得られた飼料のAwが0.6〜0.9の範囲になるように調整するのが好ましい。前述のように、Awをこの範囲に調整することより、飼料の保存性を著しく高めることができる。
【0036】
かくして得られた上記伴侶動物の飼料は、パン状の性状を有する飼料であり、ソフトな食感と適度な柔軟性と弾力性を有するので、幼犬、老齢犬や猫などの歯の弱い伴侶動物の飼料、おやつなどとして好適である。勿論、健常な成犬や成猫の飼料、おやつなどとしても利用することができる。上記動物用飼料は、包装容器に適当量を収納し、密封することにより製品化される。包装容器としては、酸素ガス非透過性の包材を使用するのが好ましい。包装の形態としては、真空包装、不活性ガス充填包装などが例示されるが、脱酸素剤(例えば、エージレスTM等)と共に不活性ガス充填包装するのが好ましい。係る包装形態によれば、保存期間中における酸素による品質劣化と微生物の増殖を防止することができる。
【0037】
本発明の美肌用組成物は、皮膚外用剤(化粧品、医薬品および医薬部外品を含む。)として用いても、美肌作用を期待することができる。尚、上記皮膚外用剤は人間に用いても良いし、人間以外の哺乳類動物に用いても良い。
本発明の美肌用組成物を配合しうる皮膚外用剤の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け・日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
また、本発明の美肌用組成物を配合しうる医薬品または医薬部外品の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等が挙げられる。
【0038】
上記形態の皮膚外用剤には、本発明による美肌用組成物の他に、その美肌作用を損なわない範囲で化粧品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合される成分、油分、高級アルコール、脂肪酸、紫外線吸収剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、香料、防腐剤等を配合することができる。
例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0039】
(1)油分の例
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、キウイ種子油、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0040】
(2)高級アルコールの例
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
【0041】
(3)脂肪酸の例
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。
【0042】
(4)紫外線吸収剤の例
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2、4、6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1、3、5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3、4-ジメトキシフェニルメチレン)-2、5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
【0043】
(5)粉体・顔料の例
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0044】
(6)界面活性剤の例
アニオン性界面活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
【0045】
(7)多価アルコール、糖の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
【0046】
(8)高分子の例
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、BFGoodrich社製)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン、BF Goodrich社製)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
【0047】
(9)生理活性成分の例
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、免疫賦活剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キナエキス、キューカンバ-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の免疫賦活剤、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロテノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス等の育毛剤などが挙げられる。
【0048】
(10)酸化防止剤の例
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロテノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなどの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙げられる。
【0049】
(11)溶媒の例
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【実施例】
【0050】
以下に、本発明を具体化した実施例について、詳細に説明する。
〔実施例〕
フコキサンチン含有昆布抽出物の製造
生昆布21重量部を48時間水に浸漬したのち、99wt%エタノール50.8重量部添加して、40度で1時間抽出を行った。その後、濾過を行って残渣と抽出液(一次抽出液)64重量部とを分離した。そして、この残渣を更に、99wt%エタノール50.8重量部にて50度で1時間抽出を行い、その後、濾過して残渣と抽出液(二次抽出液)49.0重量部とを分離した。
上記一次抽出液64重量部と、二次抽出液19重量部とを混合して混合溶液を調製し、この混合溶液にカラム処理を行い、フコキサンチン含有昆布抽出物とした。尚、同様の方法にて3種類のフコキサンチン含有昆布抽出物(実施例1〜実施例3)を得た。
【0051】
上記実施例1〜実施例3のフコキサンチン含有昆布抽出物のフコキサンチンの含有量をHPLCで測定したところ、8.57wt%(実施例1)、5.91wt%(実施例2)、3.88wt%(実施例3)であった。
【0052】
〔美肌作用の機能評価〕
試験例1
エラスターゼ阻害作用の測定
試験方法
96穴プレートを用意し、1穴に対してそれぞれ実施例1の10、30、100、300μg/ml溶液(溶媒;ジメチルスルフォキシド(DMSO)+水)50μlおよびエラスターゼ溶液50μlを添加し、さらに基質溶液(DQエラスチン溶液)100μlを添加し混合した。その20分後、励起波長485nm、測定波長530nmで蛍光を測定した。ブランクとして酵素(エラスターゼ)無添加の場合の蛍光を引いた値(A)を算出し、この値(A)に基づいてコントロールに対する阻害率を算出した。その結果を図1に示す。
【0053】
結果及び試験例1における実施例の効果
図1によれば、コンブ抽出物は10〜300μg/mLにおいて濃度依存的にエラスターゼ酵素を阻害し,エラスターゼ酵素阻害作用があることが確認できた。これにより、フコキサンチン含有昆布抽出物の含有量が大きい程エラスターゼ阻害活性が強く、エラスターゼの過剰発現を効果的に抑制することができ、従って、エラスチンの変性が、起こりにくくなり、皮膚に弾力性やハリを与え、皮膚の老化を防止することができることが確認された。
【0054】
試験例2
ヒアルロニダーゼ阻害作用の測定
試験方法
ヒアルロニダーゼを0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)に溶解して2.1mg/mLに調製した液0.05mLと実施例1の試料とをそれぞれ濃度10、30、100、300、1000μg/mlとなるように混合した。その後、37℃で20分間インキュベートした後、酵素活性化剤であるCompound 48/80を0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)に溶解して0.5mg/mLに調製した液0.1mLを加えて37℃で20分間インキュベートした。次に、基質であるヒアルロン酸カリウムを0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)に溶解して0.8mg/mLに調製した液0.25mLを入れ、37℃で40分間インキュベートした後、0.4N水酸化ナトリウム水溶液を0.1mL加えて反応を停止させた。これにpH9.1に調製した0.8Mホウ酸溶液0.1mLを加えて3分間煮沸し、放冷後、p−DMAB溶液(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド10g、10N塩酸12.5mL、酢酸87.5mL)を酢酸で10倍希釈した溶液3mLを加えて、37℃で20分間インキュベートし発色させた。その後、585nmにおける吸光度を測定し、以下の式によりヒアルロニダーゼ活性阻害率を求めた。なお、試料溶解には10%DMSOを用いたが、これは本試験結果に何ら影響を及ぼさないことを確認した。その結果を図2に示す。
【0055】
阻害率(%)={(A−B)−(C−D)}/(A−B)×100
A:対照溶液(反応後)の585nmにおける吸光度
B:対照溶液(反応前)の585nmにおける吸光度
C:試料溶液(反応後)の585nmにおける吸光度
D:試料溶液(反応前)の585nmにおける吸光度
【0056】
結果及び試験例2における実施例の効果
図2によれば、フコキサンチン含有昆布抽出物の実施例1の試料濃度30〜1000μg/mlの範囲で濃度依存的にヒアルロニダーゼ阻害活性を有することが確認された。これにより、フコキサンチン含有昆布抽出物の含有量が大きい程、高いヒアルロニダーゼ阻害活性を有するので、ヒアルロン酸の加水分解を効果的に防止することができ、皮膚の炎症時に活性化を効果的に防止することができ、更に、皮膚細胞間隙に水を保持したり、組織内にゼリー状のマトリックスを形成して細胞を保持したり、皮膚の潤滑性と柔軟性を保つことができるため、高い保湿作用を有することが確認された。
【0057】
試験例3
コラゲナーゼ阻害試験の測定
試験方法
I型コラゲナーゼと0.25mg/mlのフルオレセインイソチオシアネート(FITC)で標識した1型コラーゲン・トリス塩酸緩衝液に、溶解した実施例3の試料溶液(濃度10,30,100,300,1000μg/m)を混合し、37℃で2時間インキュベートした。これに酵素反応停止液を添加し、37℃で30分間インキュベーションした後、エタノール沈殿法により分解されたコラーゲンを含む上清を回収した。蛍光分光光度計を用いて上清の蛍光強度(励起波長495nm,蛍光波長520nm)を測定し、以下の式を用いてコラゲナーゼ阻害率を算出した。その結果を図3に示す。
コラゲナーゼ阻害率(%)=[(試料未添加時の蛍光強度)−(試料添加時の蛍光強度)]/(試料未添加時の蛍光強度)×100
【0058】
結果及び試験例3における実施例の効果
図3に示されるように、コンブ抽出物は30〜1000μg/mLにおいて濃度依存的にコラゲナーゼ酵素を阻害することが確認された。これにより、コラーゲンの分解を抑制し、従って、皮膚に弾力性やハリを与え、皮膚の老化を防止することができることが判る。
【0059】
試験例4
チロシナーゼ活性阻害効果の測定
試験方法
以下の方法でチロシナーゼ活性阻害効果を測定した。
実施例1のサンプルを濃度10、30、100、300、1000μg/mlとなるように入れた各ウエルにPBSを加え、プレートを振動させてよく細胞膜を破壊し、マイクロプレートリーダーで475
nmの吸光度を測定してこれを0分時の吸光度とした。その後すばやく5μlの10
mMのL−DOPA溶液を加えて、37℃のインキュベータに移し、60分間反応させた。1分間プレートを振動させ、60分時の吸光度(475nm)を測定した。本実施例のフコキサンチン含有昆布抽出物を添加していない試料(コントロール)の場合の0分時と60分時の吸光度差に対するフコキサンチン含有昆布抽出物添加試料の前記吸光度差をチロシナーゼ活性率とした。その結果を図4に示す。
【0060】
結果及び試験例4における実施例の効果
図4によれば、実施例1の試料濃度10〜100μg/mlにおいて酵素チロシナーゼの働きを濃度依存的に阻害することが確認できる。これにより、チロシンからドーパ、ドーパからドーパキノンに変化し、ついで5,6−ジヒドロキシインドフェノール等の中間体を経てメラニンを生成することが抑制され、従って、美白作用を有することが確認された。
【0061】
試験例5
アクネ菌(P. acnes)由来リパーゼ阻害作用
試験方法
(1)アクネ菌(P.acnes)由来粗リパーゼ分画の調製
P.acnes(岐阜大学から購入)をGAM液体培地で培養後、遠心分離(3000rpm、10min) をして菌体を回収した。その後、回収した菌体にPBSを加えて、超音波破砕をし、再び遠心分離をしてから、上清を回収した。そして、上清をPBSで3日間透析後、凍結乾燥をして、アクネ菌由来の粗リパーゼ分画を得た。
【0062】
(2)タンパク定量
回収したアクネ菌由来リパーゼのタンパク質をBCA protein assayを用いて測定した。BCA protein assay reagent Aとreagent Bを10:0.2の割合で混合し、96穴プレートに200μL播種した。その後、粗リパーゼ分画を25μL加えて37℃で30分インキュベートし、吸光度(570nm)を測定した。
その結果、粗リパーゼ分画のタンパク質量は5.15%(1gあたり51.5mg)であった。
【0063】
(3)リパーゼ阻害作用の測定
リパーゼキットS(大日本製薬)を用いて行った。試験管に発色液390μL、濃度10、30、100、300μg/mlの実施例1の抽出物溶液25μL、粗リパーゼ分画(50mg/mL)25μL、エステラーゼ阻害剤10μLを加え、30℃の恒温槽で5分間予備加温した。その後、基質液を50μL加え、遮光しながら30℃で30分反応させた後、反応停止液を500μL加え415nmの吸光度を測定した。その結果を図6に示す。
【0064】
結果及び試験例5における実施例の効果
図5によれば、試料濃度10〜300μg/mlの範囲内において濃度依存的にアクネ菌由来リパーゼ阻害作用が確認された。これにより、本実施例のフコキサンチン含有昆布抽出物は、にきびの予防や治療するための美肌用組成物として用いることができることが確認された。
【0065】
試験例6
B16メラノーマ細胞におけるメラニン生成抑制作用の測定
実施例2の1、3、10、30、10μg/ml
B16細胞を2 mMテオフィリン含有MEM培地(10%FCS、ペニシリン/ストレプトマイシン含有)にサスペンド(5×104 cells/mL)し、48穴プレートに200 μLずつ播種した。実施例2のサンプル最終濃度が0,1,3,10,100μg/mLとなるように10%DMSO培地でサンプルを調製し,これらの濃度のサンプル溶液(20 μL)を添加して3日間培養後、細胞を超音波破砕(1N NaOH)した。破砕液200μlを96穴プレートに分注し、415nmにおける吸光度を測定した。その結果を図6に示す。
【0066】
結果及び試験例6における実施例の効果
図6によれば、実施例2のコンブ抽出物は,3〜100μg/mLにおいて濃度依存的にB16メラノーマ細胞のメラニン色素生成に対する抑制作用が認められた。
これにより、メラニンの生成を抑制し、美白作用を有することが確認された。
【0067】
試験例7
コラーゲン産生促進作用の測定
使用細胞、試薬、器材
ヒト皮膚線維芽細胞(facial dermis)、白人女性、36才、Lot.No.1388(東洋紡績株式会社)
ヒト用皮膚線維芽細胞増殖培地(東洋紡績株式会社)
Ultra DOMA-PF Liquid(無タンパク質培地)(タカラバイオ株式会社)
Procollagen type I C-peptide(PIP)EIA Kit(タカラバイオ株式会社)
【0068】
試験方法
1.試薬の調製
(1)コンブ抽出物溶液(最終濃度の20倍溶液、以下「前サンプル溶液」という)の調製
コンブ抽出物を10%DMSO_PBS(-)に最終濃度(各0、0.1、0.3、1、3、10μg/mL)の20倍(各0、2、6、20、60、200μg/mL)の濃度となるように溶解して前サンプル溶液を得た。
(2)MTT溶液
MTT
5mg/mLとなるようにPBS(-)で調製した。
(3)0.04N塩酸イソプロパノール
塩酸0.36mLをイソプロパノールで100mLに希釈した。
【0069】
試験方法
1.ヒト皮膚線維芽細胞の培養(操作は滅菌下で実施した。)
(1)CO2インキュベータを立ち上げ、37℃、5%CO2、加湿し、半日以上放置した。
(2)ヒト用皮膚線維芽細胞増殖培地(東洋紡績株式会社)を滅菌済みのプラスチックチューブ50mL×2本に分注した。また25cm2平底フラスコに5mL培地を分注した。
(3)液体窒素入りの細胞保存容器からヒト用皮膚線維芽細胞を取り出した。ふたがきちんと閉まっていることを確認し、サンプル管の半分を水につけ、37℃、1分間温浴させ細胞を解凍した。
(4)解凍した細胞を培地の入った平底フラスコに入れ、CO2インキュベータで培養した。
(5)一晩培養後、培地を交換した。その後1日おきに培地を交換し、60%Confluenceになるまで培養した。(週末は2倍量の培地で培養した。)
(6)Confluence後、0.2%Trypsin-0.02%EDTA-PBS(−)Buffer溶液を1mL加え、細胞が剥れるまで室温で2〜4分放置した(顕微鏡で観察)。
(7)細胞が剥れたら直ちに培地を10mL加え、遠沈管に移し、100rpm、5分、4℃で遠心を行った。
(8)遠心後直ちに培地を取り除き、新しい培地を10mL入れ、ゆるやかにピペッティングをして攪拌した。
(9)攪拌後、(8)の培地を培地15mLの入った75cm2平底フラスコに入れた。
(10)CO2インキュベータで培養し、その後1日おきに培地を交換し、60%Confluenceになるまで培養した。(週末は2倍量の培地で培養した。)
(11)その後、必要な細胞数が得られるまで、(6)〜(10)の操作を繰り返し行った。(ただし、平底フラスコは225 cm2のものを用いて、培地は45mL加えた培養した。)
【0070】
2.コラーゲン産生促進試験
(1)細胞が5×10個/mLとなるようにヒト用皮膚線維芽細胞増殖培地で希釈した。
(2)その細胞を5000個ずつ(0.1mLずつ)、48Well Plateに巻き、ヒト用皮膚線維芽細胞増殖培地を0.2mLずつ加えいれ、CO2インキュベータで50%Confluenceになるまで1日間培養した。
(3)50%Confluenceになったら、培地を取り除き、Ultra DOMA-PF
Liquid(無タンパク質培地)を0.38mLずつ分注し、上記前サンプル溶液を20μL入れ3日間培養した(90%Confluenceになるくらいまで)。
(4)3日間培養した培地のコラーゲン量を測定するまで、培地を凍結した。
(5)培地を室温解凍し、蒸留水で2倍希釈したものをProcollagen
type I
C−peptide(PIP)EIA Kitを用いて測定した(なお、ブランクとして培地を用いた。)。その結果を図7に示す。
【0071】
3.線維芽細胞数の測定
(1)細胞培養後、培地を取り除き、新しいUltra DOMA-PF Liquid培地を加え、再び取り除き、サンプルの除去を行った。その後新しいUltra DOMA-PF Liquid 0.1mL入れ、MTT溶液を0.01mLずつ分注し、CO2インキュベータで4hr培養した。
(2)培養後、0.04N塩酸イソプロパノールを0.1mLずつ分注し、MTTを呈色させた。
(3)その後、超音波破砕をし、破砕液を130μLずつ96Wellプレートに移し替えた。
(4)測定波長570nm、リファレンス波長650nmにおける吸光度を測定し、下記の計算式で細胞数を測定した。その結果を図7に示す。
細胞の増殖度(%)=(AS570−AS650)/(AC570−AC650)×100
AS570:サンプル添加した570nmの吸光度
AS650:サンプル添加した650nmの吸光度
AC570:コントロール(0μg/mL)の570nmの吸光度
AC650:コントロール(0μg/mL)の650nmの吸光度
【0072】
結果及び試験例7における実施例の効果
図7によれば、ヒト皮膚線維芽細胞(facial dermis)を用いたコラーゲン産生促進試験において、コンブ抽出物は3〜10μg/mLでプロコラーゲン産生量の増加が認められ、コラーゲン産生促進作用が認められた。特に10μg/mLではMTT Assayにより細胞数が減少していたのにも関わらず、プロコラーゲン産生量は増加していた。これにより、本発明のフコキサンチン含有昆布抽出物は濃度依存的にコラーゲンの産生を促進し、皮膚の老化を防止することが確認された。
【0073】
本実施例の効果
本実施例のフコキサンチン含有昆布抽出物は、エラスターゼ、ヒアルロニダーゼ、コラゲナーゼを阻害し、コラーゲンの産生を促進するので、皮膚の老化を予防することができる。チロシナーゼの阻害活性を有し、また、メラニンの生成を抑制するので、皮膚の美白作用を有する。更に、アクネ菌由来リパーゼ阻害作用を有するので、ニキビの発生の予防、治療に効果的である。従って、本実施例のフコキサンチン含有昆布抽出物は美肌用組成物として用いることができる。
【0074】
〔配合例〕
以下に本発明の美肌用組成物(フコキサンチン含有昆布抽出物)の配合例を挙げるが、下記配合例は本発明を限定するものではない。
配合例1:チューインガム
砂糖 53.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.5
100.0wt%
【0075】
配合例2:グミ
還元水飴 40.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブドウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
ブドウ果汁 4.0
ブドウフレーバー 0.6
色素 0.02
フコキサンチン含有昆布抽出物 1.0
100.0wt%
【0076】
配合例3:キャンディー
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.4
100.0wt%
【0077】
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.4
香料 微量
水 残余
100.0wt%
【0078】
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.05
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0079】
配合例6:ソフトカプセル
ブドウ種子油 87.0wt%
乳化剤 12.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 1.0
100.0wt%
【0080】
配合例7:錠剤
乳糖 54.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 1.0
100.0wt%
【0081】
配合例8:顆粒内服剤(医薬品)
フコキサンチン含有昆布抽出物 1.0wt%
乳糖 30.0
コーンスターチ 60.0
結晶セルロース 8.0
ポリビニールピロリドン 1.0
100.0wt%
【0082】
配合例9:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.5
精製水 3.9
100.0wt%
【0083】
配合例10:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン-
モノステアレート 2.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0084】
配合例11:化粧水
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.1
精製水 残余
100.0wt%
【0085】
配合例12:ボディージェル
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 2.0
水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサ抽出物 1.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 1.0
1、3−ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
【0086】
配合例13:乳液
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 1.0
L−アルギニン 1.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.5
水酸化カリウム 0.1
香料 微量
精製水 残余
100.0wt%
【0087】
配合例14:浴用剤(液状)
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
【0088】
配合例15:キャットフード
とうもろこし 34.0wt%
小麦粉 35.0
ミートミール 15.0
牛脂 8.9
食塩 1.0
かつおエキス 4.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 1.0
タウリン 0.1
ビタミン類 0.5
ミネラル類 0.5
100.0wt%
【0089】
配合例16:ドッグフード
とうもろこし 30.0wt%
肉類(チキン) 15.0
脱脂大豆 10.0
小麦粉 25.0
糟糠類 5.0
フコキサンチン含有昆布抽出物 5.0
動物性油脂 8.9
オリゴ糖 0.1
ビタミン 0.5
ミネラル 0.5
100.0wt%
【産業上の利用可能性】
【0090】
以上説明したように、本発明は、エラスターゼ阻害、ヒアルロニダーゼ阻害、チロシナーゼ阻害、及びアクネ菌由来リパーゼ阻害作用等の作用を有するので、肌の老化を効果的に防止し、更に美白作用を有し、更に、ニキビを効果的に予防することができる新規の美肌用組成物、並びにそれを含有する飲食品、哺乳類動物用飼料、並びにヒトを含む哺乳類動物用の医薬品、皮膚外用剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】実施例のエラスターゼ阻害活性の測定結果を示すグラフである。
【図2】実施例のヒアルロニダーゼ阻害活性の測定結果を示すグラフである。
【図3】実施例のコラゲナーゼ阻害活性の測定結果を示すグラフである。
【図4】実施例のチロシナーゼ阻害作用の測定結果を示すグラフである。
【図5】実施例のリパーゼ阻害作用の測定結果を示すグラフである。
【図6】実施例のB16メラノーマ細胞におけるメラニン生成抑制作用の測定結果を示すグラフである。
【図7】実施例のヒアルロン酸産生促進作用の測定結果を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フコキサンチンを有効成分とする美肌用組成物。
【請求項2】
フコキサンチンを含有する海藻類及び/又は褐藻類から選ばれる少なくとも1種の抽出物を有効成分とする美肌用組成物。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の美肌用組成物を含有とする飲食品。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の美肌用組成物を含有する動物用飼料。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の美肌用組成物を含有する哺乳類動物(ヒトも含む)用医薬品。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の美肌用組成物を含有する哺乳類動物(ヒトも含む)用皮膚外用剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−291004(P2008−291004A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158910(P2007−158910)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(594045089)オリザ油化株式会社 (96)
【出願人】(594165332)株式会社小倉屋山本 (4)
【Fターム(参考)】