説明

自動タンク洗浄及び監視装置

タンク洗浄システムは、知られているシステムよりも効率的且つ効果的なタンク洗浄を提供する。このタンク洗浄システムはさらに、洗浄プロセスを監視することを可能にし、洗浄の確証を提供する。この点に関して、このタンク洗浄システムは、スプレーヘッド機構の制御及び監視を提供し、同時に、知られているシステムに関連した機械的な単純さ及び頑丈な性質を維持する。このタンク洗浄システムは、洗浄される容器の1つ又は複数の特性を自動的に考慮し、それに応じて洗浄動作を変更する。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は一般にタンク洗浄システム及び装置に関し、より具体的には、制御された洗浄及びプロセスの確証に特に適した内部タンク洗浄システム及び装置に関する。
【発明の背景】
【0002】
流体格納タンク(fluid containment tank)は、食品及び化学品の製造及び加工、医薬品製造、ブドウ酒の調製、原料の発酵など多数の工業プロセスで利用されている。タンクの内部に不必要なくず及び汚染物質が含まれていないことを保証することはしばしば決定的に重要である。例えば、一般にある高さまで充填されるタンクは、その内周の最も頻繁に充填される高さのところに「タブリング(tub ring)」を有することがある。さらに、タンク内のパドル、ミキサ及び他の器具が、コーティング又は他の堆積物を介してくずを捕捉することもある。使用中にタンクの入口及び出口が、後にタンクの内容物に再び入る可能性がある澱又はくずを捕捉することも知られている。
【0003】
タンク内の不必要な汚染物質は、加工又は製造中の完成製品の品質に不利な影響を与える可能性がある。さらに、タンク内部を十分に洗浄することに失敗すると、医薬品加工などのある種の産業に関連した法令に違反する可能性もある。したがって、製品の品質及び関連法令の厳守を保証するために、このようなタンクの内部をある間隔で洗浄する、例えばそれぞれのプロセスバッチ後に洗浄するのが普通である。
【0004】
一般に衝突洗浄(impingement cleaning)として知られている洗浄を使用してタンク及び他の容器内のくず及び残留物を洗浄するタンク洗浄機及び器具が使用可能である。一般的な1つのタイプの洗浄システムはタンク内へ挿入されるツールを使用する。この挿入されるツールはタンク内に恒久的に又は一時的に配置することができ、一般にフランジを介してタンクにシールされる。タンク内部のこのツールの棒状の延長部分は、その最も内側の端に取り付けられた回転スプレーヘッドを支持する。この棒状延長部分は、内部回転シャフトを支持する固定された管状ハウジングを備え、内部回転シャフトは、その軸を中心にしてスプレーヘッドを回転させる。加えて、スプレーヘッドは一般に、スプレーヘッドがシャフトの軸を中心にして回転するときに、スプレーヘッドがさらにシャフトに垂直な一軸上でも回転するように、固定されたハウジングに歯車を介して接続される。
【0005】
シャフトの回転とシャフトに垂直なスプレーヘッドの回転との間の関係は、固定されたハウジングにスプレーヘッドを接続する歯車の比に依存する。この比は一般に、スプレーヘッドの特定の向きと位置との組合せが、シャフトが複数回回転した後にだけ繰り返すように選択される。この技法は、タンク内部の実質的に全ての部分が、洗浄プロセス中のある時点で洗浄スプレーにさらされることを保証するために、タンク内部に対するスプレーの後続の軌跡を、シャフトが回転するたびにずらすものである。
【0006】
このシステムは単純で機械的に頑丈であるが、ある種の非効率を生み出し、動作モードによっては十分に有効とは言えないこともある。有効性に関して、上述のシステムなど知られているシステムは、一様に汚れた表面の全ての部分に対して一定の体積の洗浄液を供給するようには構成されていないことが理解される。さらに、上述のようなシステムは、内部の特定の部分に、それらの部分の既知のひどい汚れに関係したある体積の洗浄液を供給するようには構成されていない。
【0007】
例えば、容器の充填線(fill line)の付着物リングの場合、内部の充填線部分は、よりひどい汚れを被ることが知られているが、既存のシステムは、このような部分をより激しく洗浄するように、オペレータが洗浄動作をカスタマイズすることを許さない。したがって、一般的な使用において、上述のシステムは、タンクのある部分を過剰に洗浄し、他の部分を不十分に洗浄する可能性がある。最もひどく汚れた内部部分の十分な洗浄を保証するために洗浄時間を長くすることもできるが、そうすると、軽く汚れた表面に関しては、時間、洗浄流体及びエネルギーの追加の無駄となる。
【発明の目的及び概要】
【0008】
本発明の目的は、より効率的且つより効果的なタンク洗浄に適したタンク洗浄装置を提供することにある。これに関連した目的は、タンク洗浄に関係する時間及び費用を実質的に最小化するように構成されたタンク洗浄装置を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、上記の特徴を有するタンク洗浄装置であって、洗浄の確証を提供するために容易に監視することができるタンク洗浄装置を提供することにある。この点に関して、関係する目的は、スプレーヘッドの制御及び監視を提供し、同時に、歯車式のスプレーヘッド配置に関連した機械的な単純さ及び頑丈な性質を維持するタンク洗浄装置を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、タンク洗浄中に、洗浄される容器の1つ又は複数の特性に従って自動的に動作させることができる上記のタイプのタンク洗浄装置を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、上記のタイプの複数のタンク洗浄装置を備えたタンク洗浄システムを提供することにある。この点に関して、関連する目的は、複数のタンク洗浄装置の協調制御及び監視を提供するタンク洗浄システムを提供することである。
【0012】
本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照することによって明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に従って使用可能なタンク洗浄システムを備える例示的な格納タンクの切断透視図である。
【図2】図1に示されたシステムのタンク洗浄部分の拡大斜視図である。
【図3】本発明に基づくタンク洗浄システム内の例示的な相互接続を示す概略図である。
【図4】制御部分をさらに備える図2に示されたタンク洗浄装置の縦/垂直方向の部分である。
【図5】本発明に基づく例示的なタンク洗浄手順中に実行されるプロセス及びデータフローアクティビティを示す手順フロー図である。
【図6】シャフトの回転軸に沿った直線自由度を提供するタンク洗浄装置の縦/垂直方向の部分である。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0014】
本発明は、さまざまな変更及び代替構造を受け入れることができ、本発明のある例示的な実施形態が図面に示され、詳細に説明される。しかしながら、開示された特定の形態に本発明を限定する意図はなく、反対に、本発明の趣旨及び範囲に含まれる全ての変更、代替構造及び均等物を包含することが意図されていることを理解すべきである。
【0015】
次に、図面をより詳細に参照すると、タンク20の内面を選択的に洗浄するのに特に有用な例示的なタンク洗浄装置10が示されている。図2を参照して後により詳細に論じるタンク洗浄装置10は、タンク20内へ延びる管状部分30と、タンク20の外側に位置する作動部分40とを備える。
【0016】
後により詳細に論じるように、洗浄装置10の内側部分30と外側部分40は機械的に連絡し、且つ流体連通しているが、タンク20の内容積は、洗浄装置10の内側管状部分30がタンク20に入るタンク20内の位置50において、環状シール、例えば変形可能な又は圧縮可能なフランジによって外部環境からシールされる。
【0017】
洗浄プロセス中に、タンク洗浄装置10は、符号60が付けられた1つ又は複数の流れとして、洗浄流体をタンク20の壁に吹き付ける。タンク20の壁に流れ60を吹き付ける間に、タンク洗浄システム10は、流れがタンク20に衝突する位置を次第に変化させて、最終的に、フランジの内部部分、パドル、ミキサ、並びにタンク20の内部と流体連通した他の要素及び器具を含むタンク20の内面のほぼ全体を清浄するようにする。
【0018】
タンク20の内面の衝突箇所(1つ又は複数)が制御される方法は、図4を参照することによって後により詳細に論じられる。洗浄流体の衝突は、タンク20の内部のいくつかの部分に対しては直接的であり、他の部分に対しては間接的であることが理解される。例えば、器具又は他のタンク表面によって流れ(1つ又は複数)60から覆い隠される内面部分には、直接に吹き付けるのではなしに間接的に吹き掛けることができる。
【0019】
前述のとおり、例示的なタンク洗浄システム10は、タンク20内へ延びる管状部分30と、タンク20の外側に位置する作動部分40とを備える。フランジ100は、洗浄装置10の内側部分30と外側部分40とを分け、タンク壁に対して装置10をシールする役目を果たす。
【0020】
タンク20の外側に位置する作動部分40はさらに、加圧された洗浄流体(加圧流体)を受け取る入口110を備える。入口110に供給される洗浄流体の供給源は一般に加圧された貯留槽であり、そのため、装置10を流れる加圧流体の流量を正確に制御することは時に困難である。本発明によれば、その代わりに、流体の供給源を入口110に接続されたポンプとすることもできるが、全ての実施形態においてそのようにする必要はない。後により詳細に論じるように、受け取られた流体は装置10の内部部分30に運ばれ、洗浄のため、取り付けられたタンク(図1)内へ噴射される。タンク20の外側に位置する作動部分40はさらに、回転エネルギー源(図2には示されていない)を機械的に収容する露出したシャフト端120を備える。空気圧モータ又は電動機と減速歯車とのアセンブリ120は、フランジ100を貫通してタンク内へ延びるシャフトに機械的に結合される。シャフトには、シャフトの回転位置を検出するような方法で回転位置センサが取り付けられる。シャフトがフランジから外へ出る箇所は、タンクの内容物又は洗浄流体が装置10から漏れることを許さずに回転運動をタンク内部へ伝達するように、タンクの内容積と入口110の両方からシールされる。
【0021】
装置10の内部部分30はさらに、固定された管状ハウジング140と回転端部130とを備える。回転端部130はさらに、1つ又は複数のスプレーノズル160をその上に有するスプレーヘッド150を備える。
【0022】
固定された管状ハウジングは、空気圧モータ又は電動機120からの伝達又は回転運動のために、センサを介して空気圧モータ又は電動機120に機械的に位置決めされたシャフト(図示せず)を含む。目に見える外側ハウジング140は、入口110との流体連通が維持されたシャフトを含む内部通路を有する。ハウジング140内の回転するシャフトの中へ加圧流体を輸送することを可能にするために、1つ又は複数の回転シール(図示せず)を使用することができることが理解される。
【0023】
上で指摘したとおり、スプレーヘッド150に加圧流体が供給され、スプレーノズル(1つ又は複数)160から噴射される。ノズル(1つ又は複数)160から加圧流体が噴射されるときに、空気圧モータ又は電動機120に接続された露出したシャフトを介して、スプレーヘッド150を、縦軸A(すなわち内部シャフトの軸)を軸に回転させる。スプレーヘッド150が縦軸Aを軸に回転すると、スプレーヘッド150はさらに、スプレーヘッド150とハウジング140との間の歯車接続によって、垂直軸Bを軸に回転する。
【0024】
それにもかかわらず、前述のとおり、スプレーヘッドの位置及び向きを監視し、制御することができないことは、さまざまな程度の非効率及び/又は無効果につながった。上で論じたとおり、これまでは、最もひどく汚れた領域が十分に洗浄されることを保証するために、洗浄サイクルの持続時間を延長し又は強度を高める必要があった。しかしながら、こうすることはしばしば、軽く汚れた領域の過剰洗浄につながり、それに対応してプロセス時間及び洗浄流体が無駄になった。
【0025】
本発明によれば、効果的且つ効率的な洗浄及びプロセスの確証のために、スプレーヘッド150の位置及び向きを選択的に又は自動的に操作し、監視することができる。示された実施形態では、スプレーヘッド150の位置及び向きが回転位置センサによって監視され、タンク構成及び内部環境に関係付けられたいくつかのパラメータに従って、最適な洗浄を達成するように制御される。
【0026】
図3の概略図を参照することによって、本発明に基づく例示的な1つのシステムの概要を理解することができる。システム200は、タンク洗浄プロセスを制御するように相互接続されたデータ源とデータシンク(data sink)とを備える。タンク洗浄プロセスは制御モジュール220によって制御される。制御モジュール220は、コンピュータ可読媒体上にコンピュータ実行可能命令として記憶されたコンピュータ実現モジュールである。制御モジュールは、実行可能コード、翻訳されたコード、スクリプト又は他の適当なコード型で実現することができる。
【0027】
制御モジュール220はユーザインタフェース230を介して活動化される。本発明の一態様によれば、少なくとも部分的に、ユーザインタフェース230を介して洗浄プロセスを制御することもできる。ユーザインタフェースは、キーボード、タッチスクリーン、マウス、スタイラス、音声コマンドモジュール又は他の入力機構を含むことができ、さらに、スクリーン又はユーザと通信するための他の出力装置を含むことができる。ユーザからのデータの受取り、及び/又はユーザへのデータの伝達をするために、ユーザインタフェースはさらに、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、親指駆動(thumb drive)インタフェースなどの代替入力手段を含むことができる。
【0028】
本発明を実施する際、制御モジュール220は、データベース280からプロセスデータを受け取り、それに応じて洗浄プロセスの1つ又は複数のパラメータを制御する。このために、制御モジュールは、スプレーヘッド作動要素270に通信可能に結合される。スプレーヘッド作動要素270は、スプレーヘッドの位置(したがってさらに向き)を制御する。
【0029】
前述のとおり、本発明の一態様では、スプレーヘッド作動要素270が、洗浄装置のスプレーヘッドのシャフトを駆動する駆動ユニット、例えば空気圧モータである。本発明の他の態様では、スプレーヘッド作動要素270が、制動作用によってシャフトの回転を制御する制動ユニット、例えばディスク、ドラム又は電気力学的抗力ユニット(electrodynamic drag unit)である。
【0030】
本発明によればさらに、制御モジュール220がさらに、任意選択で、スプレーヘッドに供給される流体のパラメータを制御するために洗浄流体供給源250に通信可能に結合される。一般に、制御モジュール220は、ヘッドに送達される流体の圧力を制御して、スプレーヘッドのノズルから放出される洗浄流体の圧力及び/又は流量を制御する。
【0031】
制御モジュール220は、実時間プロセスデータ並びにデータベース280のデータフィールド210に示された事前に記憶されたプロセス環境データに従ってヘッド作動要素270を制御し、任意選択で流体供給源250を制御する。このために、データベース260は、スプレーヘッドの位置及び向きに関する情報の情報源260に通信可能に結合される。本発明の一態様によれば、このデータ源は、光学エンコーダ(図示せず)などの自己内蔵型の回転位置センサを備えるが、このセンサは別の種類のセンサでもよい。例えば、光検出器を、歯車の歯、穴或いは他の透過又は反射開口又は要素とともに使用して、回転を感知することもできる。
【0032】
回転位置センサは装置10の駆動シャフト上に配置されることが好ましい。モータシャフト上又はスプレーヘッド上に配置するのではなく回転位置センサをこの方法で配置することにはいくつかの利点がある。例えば、駆動シャフトは、駆動モータに比べて大幅に低い回転速度で動作し、また、回転位置センサは外部に配置され、内部に配置される場合には必要となる慎重にシールすることが不要となる。加えて、回転シールを介してヘッドから電気信号を運ぶ必要性が回避される。
【0033】
回転位置センサは、開始位置/向き及びシステム歯車によって関連付けられた2つのパラメータ(位置及び向き)を追跡するため、回転位置センサの出力を位置及び向きデータに変換する変換テーブル又はアルゴリズムが使用される。このテーブルはデータ源260の一部として実現することができ、又はデータベース280に記憶することができる。前者の場合、プロセス制御モジュール220によって使用される準備ができた位置/向きがデータベース260に提供される。後者の場合、データは、データベース260によって受け取られた後に、必要に応じて又は記憶される前に変換される。
【0034】
本発明の任意選択の一態様によればさらに、前述のとおり、プロセス制御モジュール220が洗浄流体供給源250を制御することができる。このために、データベース280は、洗浄流体供給源の1つ又は複数のパラメータに関係付けられたデータを供給するデータ源240に通信可能に結合される。例示的なパラメータは、流体圧、残留流体レベル、流体流量などを含む。このフィードバックは、プロセス制御モジュール220が流体供給源をより正確に制御することを可能にする。
【0035】
制御モジュール220が流体供給源を制御するかどうかにかかわらず、流体供給源に関するデータは、洗浄プロセスが適正に実施されることを保証するのに有用である。例えば、供給圧の予期せぬ急上昇及び/又は流体流量の低下が、ノズルの詰り、及びその結果としての洗浄プロセスの失敗を示すことがある。本発明の一態様では、洗浄プロセスが、検証された洗浄プロセスに従って完了したと誤って推定されないように、システムが失敗を知らせることが重要である。
【0036】
前述のとおり、本発明の一態様では、制御モジュール220が、上述の実時間プロセスデータと事前に記憶されたプロセス環境データの両方に従ってヘッド作動要素270を制御し、任意選択で流体供給源250を制御する。この事前記憶データは、洗浄プロセスに影響を与える任意のデータを含むことができる。例示的な事前記憶データは、駆動シャフト変換テーブル、シャフト駆動パラメータ(例えば電流/電圧/空気圧対RPM/トルク)、タンク形状データ(例えばサイズ、外形、並びに、パドル、充填線リング、ハッチ、フランジ及びポートなどの内部特徴)、及び流体流れ係数データ(例えば洗浄流体圧対流量、ノズル特性など)を含む。
【0037】
本発明の一態様に基づくタンク洗浄システムの概要を論じたが、次に、図4の切断斜視図を参照してこのシステムを物理レベルで論じる。タンク洗浄システム300は、図2に示されたタンク洗浄装置310(要素10)を備え、タンク洗浄装置310は、タンク内へ延びる管状部分320(図2、要素140)及び作動部分460(図2、要素40)と、フランジ360(図2、要素100)と、加圧洗浄流体を受け取る入口380(図2、要素110)と、露出したシャフト端390(図2、要素120)と、1つ又は複数のスプレーノズル420(図2、要素160)をその上に有するスプレーヘッド410(図2、要素150)を備えた回転端部(図2、要素130)とを含む。
【0038】
図4の切断図にはさらに、固定された管状ハウジング320の中のシャフト430が示されている。このシャフト430は、露出した端シャフト390からスプレーヘッド410を含む回転ヘッドに回転運動を伝達する。管状ハウジング320の端の歯車が切られたリング440は、スプレーヘッド410に取り付けられた歯車450とかみ合って、上で論じたようにヘッド410を回転させる。当業者は、装置310の動作原理に精通しているであろう。説明した方法で構成された1つの装置が、SPRAYING SYSTEMS COMPANY社(米イリノイ州Wheaton)製のモデルAA190タンクウォッシャーである。
【0039】
タンク洗浄装置310の動作を制御するため、モータ/歯車減速アセンブリ460が、露出した端390を介してシャフト430に、回転に関して位置決めされた状態で接続される。示された例では、アセンブリ460が、歯車の付いた空気圧駆動式のモータであるが、他のタイプのモータ及び駆動システムを使用することもできることが理解される。
【0040】
示された例では、アセンブリ460が回転センサ470を介してシャフト430に取り付けられる。回転センサは適当な任意のタイプの回転センサとすることができるが、絶対シャフト位置と実行された回転数の両方を追跡する高分解能回転センサ(例えば17ビット)であることが好ましい。絶対シャフト位置及び実行された回転数の追跡は、回転位置センサ470単独で、又はコントローラ回路510単独で、或いはこれらの2つの要素を組み合わせて実行することができる。
【0041】
回転位置センサは、リンク490を介してつながった制御回路510にデータ出力を送る。制御回路510は、洗浄動作のための制御論理(すなわちコンピュータ実行可能命令)を含むプログラム可能論理回路(PLC)とすることができる。或いは、制御回路は、適当な制御論理を実行する(例えば制御モジュール220を実現する)コンピュータ、ワークステーション又は他のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0042】
示された例では、制御回路510が、アセンブリ460に供給される空気圧を制御することによってアセンブリ460のモータ、したがってシャフト430を制御する。アセンブリ460に供給される空気圧の制御は、加圧された空気を入口540で受け取り、制御された出力を出口550で供給する電子制御された圧力調整器(I/P)520によって実行される。出口550は導管560を介してアセンブリ460に結合される。
【0043】
圧力調整器520は、電気リンク530を介して制御回路510から電気制御信号を受信する。この制御信号は、適当な任意のタイプの信号及び/又はプロトコルを含むが、本発明の好ましい一実施形態ではこの制御信号が4〜20mAの開ループ制御信号である。圧力調整器は、出口550から供給される空気の圧力を調節する。したがって、リンク530を介して受け取られるこの制御信号は、アセンブリ460及びシャフト430の速度を制御するために使用される。図4には示されていないが、任意選択で制御回路510はさらに、上で論じたように入口380で受け取られる洗浄流体の1つ又は複数のパラメータを制御する。
【0044】
あるトリガ事象が発生したとき、又はある期間が経過したときに、本発明のさまざまな態様に基づく洗浄プロセスを自動的に実行することができる。例えば、問題のタンクを使用した加工ステップの完了によって洗浄サイクルが引き起こされることができる。或いは、24時間ごとなどの所定のスケジュール後に洗浄プロセスを自動的に実施することもできる。ユーザが洗浄プロセスを始動させることもできる。
【0045】
図5のフローチャートは、上述のタンク洗浄装置及びシステムを使用してタンク洗浄手順を実行するために本発明に従って実行されるステップを示す。プロセス600の段階610で、例えばユーザがボタンを押すことによって、或いはスケジュール又は他のトリガに従って洗浄プロセスが開始される。次に、制御モジュールが、タンク内のスプレーヘッドの開始位置(例えばシャフト430に対する軸方向位置)及び向き(例えばシャフト430に垂直な一軸上の向き)を決定する。具体的には、段階620で、前述の回転位置センサの出力が読まれ、一時又は永久記憶装置、例えばデータベース280に格納される。段階630で、回転位置センサの記憶されたデータがスプレーヘッドの位置及び向きに変換される。この変換は、前述のとおり、変換テーブル又はマッピングテーブル或いはアルゴリズム変換によって実行することができる。
【0046】
決定されたスプレーヘッドの位置及び向きに基づいて、タンク洗浄システムが、段階640で、スプレー衝突位置(1つ又は複数)、及びスプレージェット(1つ又は複数)の1つ又は複数の清掃軌道を計算する。スプレーヘッドの位置及び向きデータの他に、この段階は、容器表面形状、洗浄流体供給データ(例えば流体供給圧)、流体流れ係数データなど、データベース280のデータフィールド210から得ることができる他の適当なデータも利用する。
【0047】
スプレー衝突位置及び清掃軌道が計算されれば、スプレーヘッド位置と衝突箇所との間の関係が分かる。段階650で、スプレーヘッドの位置を1つ又は複数の洗浄パラメータに関連付けるために、このデータが他のデータとともに使用される。例えば、洗浄流体圧と流れ滞留時間の両方が、タンク内部の所与の位置において達成される洗浄の程度に影響を与える。したがって、独立したこれらのパラメータの一方又は両方の調整は洗浄作用に影響を与える。
【0048】
スプレーヘッド位置と1つ又は複数の洗浄パラメータとの間の関連を計算するために段階650で使用される追加のデータは、タンク形状とタンク内の箇所の具体的な洗浄必要性の両方に関係付けられたデータを含むことができる。例えば、スプレーヘッドノズルから離れた箇所を、時間平均されたより大きなスプレー衝突力及び/又はより長いスプレー持続時間にさらすことができる。同様に、間接的に吹き掛ける必要がある箇所は、より大きなスプレー流量及び/又はより長いスプレー持続時間を必要とすることがある。他のタイプの具体的な洗浄問題は、充填線リング及びよりひどく汚れた他の領域が存在することであり、このような位置も同様に、時間平均されたより大きなスプレー衝突力及び/又はより長いスプレー持続時間にさらすことができる。
【0049】
段階660で、制御モジュールは、段階650で決定された洗浄パラメータ内で洗浄を実行するために必要な駆動シャフト制御パラメータ及び/又は流体制御パラメータを計算する。例えば、特定のヘッド位置において追加の洗浄が必要であることを洗浄パラメータが指示している場合、制御モジュールは、そのヘッド位置でヘッドの回転を減速させ、及び/又はそのヘッド位置で流体圧を増大させる信号を生成する。
【0050】
この制御信号は、制御される要素の応答特性に基づいて計算される。したがって、例えばモータ制御信号は、入力制御(電圧、PSI空気など)に対するモータのRPM応答に基づいて計算される。同様に、例えば流体圧制御信号は、入力信号タイプ(例えば電圧又は電流(4〜20mA))に対する制御要素(例えば電子制御された圧力調整器)の応答に基づいて計算される。
【0051】
制御パラメータが計算された後、制御モジュールは、段階670で、図4に示されたヘッドの歯数比によって相互に関係付けられたヘッドの位置及び向き及び/又は洗浄流体圧を、適当な制御信号を出力することによって制御する。このようにして、タンクの自動洗浄が効率的且つ効果的な方法で実行される。例えば、制御モジュールは、既知の汚れ位置に流体が誘導されるときに、流体圧を増大させ、及び/又はスプレーヘッドを減速し又は停止させることができる。
【0052】
洗浄サイクルが完了した後、本発明の一態様では制御モジュールが段階680で、洗浄確証信号を出力する。例えば、制御モジュールは、スピーカ又はピエゾ素子などによって可聴警報信号を発することができる。加えて、又は或いは、ユーザインタフェースを介してユーザに、テキスト及び/又は図形の洗浄確証メッセージを表示することもできる。このようにして、ユーザは、容器洗浄に関する適用法令及び/又は政策の遵守を保証することができる。
【0053】
本発明の上記の例は、図1に示された単一ヘッド洗浄システムを参照することによって説明したが、単一の容器内でこのような洗浄装置を複数使用することができ、それらの複数の洗浄装置を上述の原理に従って制御することができることが理解される。例えば、洗浄速度を高めるために、又は単一のスプレーヘッドが容器内部のある領域に事実上到達することができないときに、図2に示された洗浄ユニットなどの2つの洗浄ユニットを使用することが望ましいことがある。したがって、単一の容器内の2つ以上のスプレーヘッドを協調制御するために、上述のシステムが使用されることも予想される。
【0054】
上記の例は、洗浄装置の駆動シャフトを回転させる空気圧モータ駆動システムを参照して説明されたが、代わりに、他の適当な駆動システムを使用することもできることが理解される。他の適当な駆動システムは、限定はされないが、ステッパモータ、DCモータ(例えばブラシレスモータ)、ACモータ(例えば可変周波数駆動によるACモータ)、液圧モータ(例えば圧力変換器又は制御弁によって駆動される液圧モータ)などを含む。
【0055】
さらに、スプレーヘッドの位置及び向きを、例えばヘッドから噴射されるスプレーの反力による反作用駆動とすることもできる。他の実施形態でもそうだが、特にこの実施形態では、駆動制御よりも制動制御の方が有益であることがある。反作用洗浄装置は、正確に駆動することがシャフト駆動ユニットよりも難しいことがあるが、ディスク又はバンドブレーキ、電気力学的抗力ブレーキ、或いは制御可能な他の制動機構によって、精密な制動制御を提供することができる。本発明の一態様では、スプレーヘッドの位置及び向きの正確な制御を得るために、制御可能な制動が精密な位置検知と組み合わされる。
【0056】
反作用洗浄装置に関しては、単一の平面内でだけ回転するようにスプレーヘッドを固定することができる。一般に、装置が回転するときに所望のパターンで噴霧を送るように、ヘッド内に1つ又は複数の流体出口が形成される。したがって、タンクが適正に洗浄されていることの検証に関しては、本発明の一実施形態ではヘッドの速度及び回転が監視される。
【0057】
タービン駆動のタンク洗浄ユニットに関しては、駆動機構及び測定機構をタンクの内部又は外部に配置することができる。例えば、本明細書の他の場所で論じた内部駆動機構及び内部回転センサを使用することができる。この例では、必要なパススルー(pass−through)が少なくとも、センサ出力を抽出する電気パススルー、並びに回転及び洗浄用の流体を供給する液体フィードスルー(feed through)を含む。
【0058】
図2に示されたタンク洗浄装置は、相互に関係付けられた2つの回転次元において操作することができるが、本発明の代替態様では別の運動次元が提供される。例えば、本発明の他の態様では、シャフトの回転軸に沿った直線自由度が提供される。このような配置が図6に示されている。
【0059】
タンク洗浄装置700は、図2(要素10)及び図4(要素310)に示されたタンク洗浄装置と同様だが、タンク洗浄装置700には、回転シャフト720の軸に沿った直線運動度が追加される。具体的には、示された例では、回転シャフト720を取り囲む管状ハウジング750が、シールされたフランジ740を介してタンク壁(図示せず)にスライド可能に結合される。流体入口760と流体連通したシャフト720及びスプレーヘッド770の回転を可能にする上で論じた回転シールに加えて、フランジ740に対してハウジング750がシールされた状態でスライドすることを可能にするために、ベローズ730又は他の直線的にスライド可能なシール機構が使用される。
【0060】
フランジ740に対するハウジング750の直線位置は、上で論じた制御モジュールによって、ノズル780から噴射された流体ジェットの衝突箇所を変更するように制御される。ハウジングの直線位置を変更するために使用されるアクチュエータ(図示せず)は、液圧機構、ラックピニオン機構又は他の適当な機構とすることができる。
【0061】
以上の議論は全般的に、閉じたタンク及びエンクロージャの洗浄に関するものであったが、本発明がそのような洗浄に限定されないことは理解される。例えば、大タンク及び頂部が開いた他の容器の洗浄に本発明を使用することもできる。容器の開いた部分から過剰なスプレーが漏れ出ることを防ぐために、流体流れを遅くするだけでなく、所望に応じてある向きの流体流れを完全に遮断することができる。具体的には、限定はされないが、ノズル又は出口が1つだけのスプレーヘッドに関しては、そのままであればスプレーが容器の口から飛び出すときに流体流れを停止することによって、洗浄流体が節約され、不必要な混乱が回避される。
【0062】
上記の説明が、タンク洗浄システムの好ましい構成を例示する例に関することは理解される。しかしながら、本発明の他の実施態様は、上記の例とは細部を異ならしめることが企図される。前述のとおり、本発明に対する全ての参照は、その時点で論議されている本発明の特定の例を参照することが意図されており、より一般的に本発明の範囲の限定を暗示することは意図されていない。ある特徴を区別し、軽視する全ての用語は、それらの特徴が好ましいものではないことを示すことが意図されているが、特に指摘されていない限り、それらの特徴を本発明の範囲から完全に排除することは意図されていない。
【0063】
本発明を説明する文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)における用語「a」「an」及び「the」並びに同様の指示物の使用は、本明細書に特に指摘されていない限り、又は文脈によって明らかに否定されない限り、単数と複数の両方を包含すると解釈される。用語「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、及び「含む(containing)」は、特に言及がない限り、オープンエンド用語(すなわち「それを含むが、それだけに限定されない」を意味する)と解釈される。本明細書に特に指摘されていない限り、本明細書における値の範囲の記載は単に、その範囲に含まれるそれぞれの別個の値を引用する方法の略記法の役目を果たすことが意図されており、それぞれの別個の値は、あたかもその値が本明細書に個別に記載されているかのように明細書に組み込まれる。本明細書に記載された全ての方法は、本明細書に特に指摘されていない限り、又は文脈によって明らかに否定されない限り、適当な任意の順序で実行することができる。本明細書に記載された全ての例又は例示のための語句(例えば「など」)の使用は単に、本発明をよりはっきりさせることを意図したものであり、特に明記されない限り本発明の範囲を限定しない。本明細書中の用語を、本発明の実施に不可欠な請求されていない要素を示すと解釈すべきではない。
【0064】
したがって、本発明は、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載された内容の、適用可能な法律によって許された全ての変更及び均等物を含む。また、本明細書に特に指摘されていない限り、又は文脈によって明らかに否定されない限り、その全ての可能な変型における上述の要素の任意の組合せを本発明は包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレーヘッド機構に結合されたシャフトを有するタンク洗浄装置であって、前記スプレーヘッド機構がタンクの内部に洗浄流体を吹き付けるための少なくとも1つのオリフィスを有し、前記シャフトの回転が、実質的に垂直な2つの回転軸を中心とした前記スプレーヘッド機構の回転を引き起こすタンク洗浄装置と、
前記シャフトの複数回の完全な回転にわたって前記スプレーヘッド機構のそれぞれの回転軸周りの前記スプレーヘッド機構の位置に変換することができる前記シャフトに関連付けられた位置信号を出力するために、前記シャフトに取り付けられた回転検出器と、
前記シャフトの回転を引き起こすために前記シャフトに取り付けられたアクチュエータと、
前記タンクの1つ又は複数の内部特徴及び前記1つ又は複数の内部特徴において必要とされる洗浄レベルに関係付けられたデータを維持するデータベースと、
前記シャフト位置信号を受信し、前記シャフトの回転数を監視し、前記シャフト位置信号を、前記スプレーオリフィスの位置及び前記タンクの前記1つ又は複数の内部特徴に関係付けられた前記データを示すように変換するコントローラであって、前記位置信号及び前記タンクの前記1つ又は複数の内部特徴に関係付けられた前記データに基づいて、前記アクチュエータの回転速度及び/又は方向、したがって前記少なくとも1つのオリフィスの位置を制御するように構成されたコントローラと
を備えるタンク洗浄システム。
【請求項2】
前記回転検出器が回転位置センサである、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項3】
前記スプレーヘッド機構の位置に関連付けられた前記位置信号が、前記シャフトの回転角を示す角度信号と、前記シャフトが回転した回数を指す回転数信号とを含む、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項4】
前記データベースが、さらに、前記角度信号及び前記回転数信号を、前記スプレーヘッド機構に取り付けられた前記少なくとも1つのオリフィスの、前記スプレーヘッド機構のそれぞれの回転軸の周りの位置に関連付ける変換テーブルを含む、請求項3に記載のタンク洗浄システム。
【請求項5】
前記タンクの前記1つ又は複数の内部特徴に関係付けられた前記データが、前記タンクの他の内部部分よりも汚れていそうな前記タンクの少なくとも1つの内部特徴を記述したデータを含む、請求項3に記載のタンク洗浄システム。
【請求項6】
前記コントローラが、コンピューティングデバイス上で実行されるプログラムとして実現された、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項7】
前記コントローラが、プログラム可能論理回路として実現された、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項8】
前記コントローラが、タンク洗浄動作が成功裡に完了したときに検証信号を供給するように構成された、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項9】
前記スプレーヘッド機構が、タンクの内部に洗浄流体を吹き付けるための2つのオリフィスを備える、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項10】
前記タンク洗浄装置が、加圧された前記洗浄流体を洗浄流体源から受け取る入口を備え、前記コントローラが、前記洗浄流体の流れを制御するように構成された、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのオリフィスが前記タンクの内部の所定の位置に洗浄流体を誘導するときに、前記コントローラが、前記入口における前記洗浄流体の流量を変更する、請求項10に記載のタンク洗浄システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのオリフィスが前記タンクの内部の所定の位置に洗浄流体を誘導するときに、前記コントローラが、前記シャフトの回転速度を変更する、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのオリフィスが前記タンクの内部の所定の位置に洗浄流体を誘導するときに、前記コントローラが、前記シャフトの回転を停止させる、請求項1に記載のタンク洗浄システム。
【請求項14】
清掃軌道に沿って移動可能な衝突箇所においてタンクの内部に洗浄流体を吹き付けるための少なくとも1つのオリフィスを有するスプレーヘッド機構に結合されたシャフトを有するタンク洗浄装置を使用して前記タンクを洗浄する方法であって、前記少なくとも1つのオリフィスが、実質的に垂直な2つの回転軸を中心にして同時に回転可能であり、
洗浄サイクルを開始するために開始コマンドを受け取ること、
両方の軸に沿った前記スプレーヘッド機構の初期位置を決定すること、
前記スプレーヘッド機構の決定された前記初期位置に基づいて、前記タンク内の前記清掃軌道に沿った後続の一連のスプレー衝突位置を、前記シャフトの回転の関数として計算すること、
洗浄プログラムを生成するために、前記後続の一連のスプレー衝突位置によって、前記スプレーヘッド機構の位置を1つ又は複数の洗浄パラメータに関連付けること、
前記洗浄プログラムを実行するためにアクチュエータ運動を計算すること、
前記スプレーヘッド機構の位置を制御するために、計算された前記アクチュエータ運動を実現するための制御信号を出力すること、及び
前記洗浄プログラムの実行中に誤りが検出されなかった場合に、前記タンク洗浄プログラムが完了したときに、洗浄確証信号を出力すること
を含む方法。
【請求項15】
洗浄サイクルを開始するために開始コマンドを受け取る前記ステップが、ユーザ入力とスケジュールされた始動とからなるグループから選択された機構によって前記コマンドを受け取ることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記スプレーヘッド機構の初期位置を決定する前記ステップが、回転位置センサの出力を変換することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
後続の一連のスプレー衝突位置を計算する前記ステップが、その入力として、タンク表面形状、洗浄流体供給データ及びオリフィス流体流れ係数データからなるグループから選択されたデータをとる、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記後続の一連のスプレー衝突位置によって、前記スプレーヘッド機構の位置を1つ又は複数の洗浄パラメータに関連付ける前記ステップが、前記後続の一連のスプレー衝突位置のそれぞれの位置に対して滞留時間及び/又は清掃速度を設定することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記洗浄プログラムを実行するためにアクチュエータ運動を計算する前記ステップが、さらに、流体制御パラメータを計算することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
計算された前記アクチュエータ運動を実現するための制御信号を出力する前記ステップが、さらに、前記洗浄流体の圧力を制御するための制御信号を出力することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
洗浄確証信号を出力する前記ステップが、可聴通知信号、視覚通知信号、ディジタル出力及び印刷された通知信号からなるグループから選択される通知を出力することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記スプレーヘッド機構に取り付けられた前記少なくとも1つのオリフィスの機構的に決定された清掃パターンに関係付けられたデータが、より低い清掃密度を補償するためのより長い滞留時間を提供するために清掃速度を減速できるように、又は、より高い清掃密度を補償するためのより短い滞留時間を提供するために清掃速度を増大できるように、先行する清掃及び後続の清掃の変化する近接密度を示す、請求項3に記載の方法。
【請求項23】
前記タンクが、口を有する開いた容器である、請求項10に記載の方法。
【請求項24】
前記タンクの1つ又は複数の内部特徴に関係付けられたデータを維持する前記データベースが、内部フランジ、内部パドル及び内部壁領域からなるグループから選択された少なくとも1つの要素に関係するデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
タンクの内部に洗浄流体を吹き付けるための少なくとも1つのオリフィスを有するスプレーヘッド機構と、前記スプレーヘッド機構の回転を引き起こすために、前記洗浄流体の流れによって駆動されるアクチュエータとを有するタンク洗浄装置と、
前記スプレーヘッド機構の回転を検出し、前記スプレーヘッド機構の回転位置に関連付けられた位置信号を出力するために前記スプレーヘッド機構に関連付けられた回転検出器と、
前記タンクの1つ又は複数の内部特徴及び前記1つ又は複数の内部特徴において必要とされる洗浄レベルに関係付けられたデータを維持するデータベースと、
前記位置信号及び前記タンクの前記1つ又は複数の内部特徴に関係付けられた前記データを受信するコントローラであって、前記位置信号及び前記タンクの前記1つ又は複数の内部特徴に関係付けられた前記データに基づいて、前記アクチュエータへの洗浄流体の前記流れ、したがって前記スプレーヘッド機構の前記回転を制御するように構成されたコントローラと
を備えるタンク洗浄システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−513022(P2010−513022A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543013(P2009−543013)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/085742
【国際公開番号】WO2008/079581
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(595170502)スプレイング システムズ カンパニー (18)
【Fターム(参考)】