説明

行動履歴情報生成装置、行動履歴情報生成システム、行動履歴情報生成方法およびコンピュータプログラム

【課題】個人情報が保護された行動履歴情報を生成する。
【解決手段】所定の間隔で取得された位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置100は、行動履歴情報生成装置100の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部102と、ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部104と、位置情報取得部により取得された第1の位置情報が個人情報保護領域内の位置を示す場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部106と、第1の位置情報および第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部108と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、行動履歴情報生成装置、行動履歴情報生成システム、行動履歴情報生成方法およびコンピュータプログラムに関し、特に、個人情報が保護された行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型情報端末において、GPS(Global Positioning System)衛星から発信される位置情報を所定間隔で取得し、当該位置情報を地図上に表示することにより、携帯型情報端末を所有するユーザの行動履歴を把握する装置が普及しはじめている。また、取得された位置情報を記録して、過去の位置情報を有効に活用する技術も開示されている(例えば特許文献1)。
【0003】
特に最近では、インターネット上で日記風に記録されるブログ等に自身の行動履歴を公開することも多くなっている。ユーザが常に携帯する情報端末に、上記したような所定間隔で位置情報を取得する機能を備えれば、ユーザの行動履歴を随時インターネット上で公開することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】特開2003−14475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ユーザの行動履歴のすべてが公開されてしまうと、ユーザ自身の自宅の位置情報や他人に知られたくない行き先等の位置情報までも公開されてしまう。すなわち、ユーザがブログ等により自身の行動履歴の情報を公開した場合に、個人情報が漏洩してしまうおそれがあるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、個人情報が保護された行動履歴情報を生成することが可能な新規かつ改良された行動履歴情報生成装置、行動履歴情報生成システム、行動履歴情報生成方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、所定の間隔で取得された位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置であって、行動履歴情報生成装置の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部と、ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部と、位置情報取得部により取得された第1の位置情報が個人情報保護領域内の位置を示す場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部と、第1の位置情報および第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部と、を備えることを特徴とする、行動履歴情報生成装置が提供される。また、行動履歴情報生成部により生成される行動履歴情報は、第1の位置情報に基づいて生成される第1の行動履歴情報と、第2の位置情報に基づいて生成される第2の行動履歴情報とを含むようにしてもよい。
【0008】
かかる構成によれば、行動履歴情報生成装置の第1の位置情報を取得し、当該第1の位置情報がユーザの入力に応じて決定された個人情報保護領域内であった場合には、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報が設定される。そして、第1の位置情報と、第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報が生成する。第1の位置情報とは、行動履歴情報生成装置の本来の(真の)位置情報である。一方、第2の位置情報とは、本来の位置情報とは異なる偽の位置情報である。個人情報保護領域とは、例えば、行動履歴情報生成装置を所有するユーザの自宅の位置情報や、ユーザが非公開にしたい行き先等である。行動履歴情報生成装置により取得された第1の位置情報が、個人情報保護領域内であった場合には、真の位置情報である第1の位置情報とは異なる偽の位置情報である第2の位置情報が設定されることとなる。生成される行動履歴情報のうち、個人情報保護領域内の行動履歴は偽の位置情報である第2の位置情報から生成されることとなる。したがって、行動履歴情報生成装置により取得された位置情報から行動履歴情報を生成して、行動履歴を随時インターネット等で公開する場合に、ユーザの自宅の位置情報や他人に知られたくない行き先等の位置情報が公開されることなく、個人情報の漏洩を防止することができる。
【0009】
また、上記行動履歴情報生成部により生成された行動履歴情報を地図上に表示させる表示制御部を備え、表示制御部は、個人情報保護領域外の地図上には第1の行動履歴情報を表示させ、個人情報保護領域内の地図上には第2の行動履歴情報を表示させるようにしてもよい。また、上記表示制御部は、個人情報保護領域外の地図上には第1の行動履歴情報を表示させ、個人情報保護領域内の地図上には行動履歴情報を表示させないようにしてもよい。さらに、上記表示制御部は、個人情報保護領域外の地図上には第1の行動履歴情報を表示させ、個人情報保護領域内の地図上には行動履歴情報以外の情報を表示するようにしてもよい。
【0010】
かかる構成によれば、個人情報保護領域内においては、ユーザの自宅位置等を含む行動履歴情報は表示される。ユーザの自宅位置等が含まれない行動履歴情報が表示されるか、ユーザの自宅位置等を含む行動履歴情報はまったく表示されない。さらに、個人情報保護領域内においては、行動履歴情報とは異なる情報が表示される。これにより。ユーザの自宅の位置情報や他人に知られたくない行き先等の位置情報が隠蔽されて、個人情報の漏洩を防止することができる。
【0011】
また、第1の位置情報は、所定の点を中心として極座標で表される情報であって、第2位置情報設定部は、第1の位置情報を現す極座標を乱数的に変化させて、第2の位置情報を設定するようにしてもよい。かかる構成によれば、第2の位置情報は、第1の位置情報を乱数的に変化させた情報となり、個人情報の漏洩をより防止することが可能となる。
【0012】
また、個人情報保護領域は、ユーザにより特定される点を中心として極座標表示される範囲であって、個人情報保護領域決定部は、当該極座標を乱数的に変化させて個人情報保護領域を決定するようにしてもよい。かかる構成によれば、個人情報保護領域は、乱数的に変化する領域となり、個人情報の漏洩をより防止することが可能となる。
【0013】
また、表示制御部は、個人情報保護領域内の地図上に、第2の行動履歴情報を乱数的に変化させて表示させるようにしてもよい。かかる構成によれば、第2の行動履歴情報が乱数的に変化されて表示されるため、個人情報の漏洩をより防止することが可能となる。
【0014】
また、行動履歴情報生成部は、第1位置情報取得部により取得された第1の位置情報のみに基づいて行動履歴情報を生成し、行動履歴情報生成部により生成された第1の位置情報のみに基づく行動履歴情報を記録する行動履歴情報記録部をさらに備え、行動履歴情報記録部は、第1の位置情報が個人情報保護領域内の位置を示す場合に、個人情報保護領域内の行動履歴情報を暗号化して記録するようにしてもよい。かかる構成によれば、真の位置情報である第1の位置情報のみに基づいて生成された行動履歴情報を暗号化して記録することができる。これにより、暗号化された行動履歴情報を復号可能なユーザは、真の行動履歴情報を知ることができるため、取得した位置情報の個人情報を保護しつつ、当該位置情報を有効に活用することができる。また、ユーザが記録された行動履歴情報にアクセスした場合には、真の位置情報である第1の位置情報が復号され、ユーザ以外がアクセスした場合には、偽の位置情報である第2の位置情報が復号されるようにしてもよい。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、所定の間隔で位置情報を取得する位置情報取得装置と行動履歴情報生成サーバとが通信網を介して接続された行動履歴情報生成システムが提供される。位置情報取得装置は、位置情報取得装置の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部と、第1の位置情報を行動履歴情報生成サーバに送信する第1位置情報送信部と、ユーザにより入力された個人情報を、行動履歴情報生成サーバに送信する個人情報送信部とを備える。行動履歴情報生成サーバは、個人情報送信部により送信された個人情報に基づいて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部と、第1位置情報送信部により送信された第1の位置情報が、個人情報保護領域内の位置を示す場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部と、第1の位置情報および第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部と、を備える。
【0016】
また、行動履歴情報生成部により生成される行動履歴情報は、第1の位置情報に基づいて生成される第1の行動履歴情報と、第2の位置情報に基づいて生成される第2の行動履歴情報とを含んでもよい。また、行動履歴情報生成サーバは、行動履歴情報生成部により生成された行動履歴情報を地図上に表示させる表示制御部を備え、表示制御部は、個人情報保護領域外の地図上には第1の行動履歴情報を表示させ、個人情報保護領域内の地図上には第2の行動履歴情報を表示させるようにしてもよい。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定するステップと、位置情報取得装置が所定の間隔で位置情報取得装置の第1の位置情報を取得するステップと、第1の位置情報が個人情報保護領域内の位置を示す場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定するステップと、第1の位置情報および第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成するステップと、を含む行動履歴情報生成方法が提供される。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、所定の間隔で取得された位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置であって、行動履歴情報生成装置の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部と、 ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部と、位置情報取得部により取得された第1の位置情報が個人情報保護領域内の位置を示す場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部と、第1の位置情報および第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部と、を備える行動履歴情報生成装置として機能させるための、プログラムが提供される。
【0019】
かかるプログラムは、例えばCPU、ROMまたはRAMなどを含むコンピュータのハードウエア資源に、上記のような付加画像データ生成などの機能を実行させることができる。すなわち、当該プログラムを用いるコンピュータを、上述の位置情報記録装置として機能させることが可能である。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、実際の行動履歴情報とは別の行動履歴情報を生成して、個人情報が保護された行動履歴情報を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100について説明する。本実施形態では、所定の間隔でGPS衛星から発信される位置情報取得して、当該位置情報に基づいて行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置100に本発明の行動履歴情報生成装置を適用して説明する。
【0023】
上述したように、所定の間隔で位置情報を取得して行動履歴情報を生成して、後で、自身の行動履歴を確認したり、ブログ等に自身の行動履歴を公開したりすることが可能となる。自動的に位置情報が取得されて行動履歴が生成されれば、ユーザが煩わしい入力をすることなく、ユーザの行動履歴を随時インターネット上で公開することができる。しかし、ユーザの行動履歴のすべてが公開されてしまうと、ユーザ自身の自宅の位置情報や他人に知られたくない行き先等の位置情報までも公開されてしまい、個人情報が漏洩してしまうおそれがあるという問題があった。
【0024】
そこで、上記のような事情を一着眼点として本発明の第1の実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100が創作されるに至った。本実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100によれば、個人情報が保護された行動履歴情報を生成することができる。以下、このような行動履歴情報生成装置100について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100の機能構成を説明するブロック図である。行動履歴情報生成装置100は、GPS(図示せず)から発信される位置情報を所定間隔で取得する。本実施形態においては、GPSから発信される位置情報を第1の位置情報という。また、第1の位置情報が所定の範囲にある場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する。ここで、所定の範囲とは、ユーザの入力に応じて決定される領域であって、本実施形態においては、個人情報保護領域という。すなわち、本実施形態によれば、個人情報保護領域外では真の位置情報である第1の位置情報に基づき、個人情報保護領域内では第1の位置情報とは異なる偽の位置情報である第2の位置情報に基づき行動履歴情報を生成することにより、個人情報が保護された行動履歴情報を生成することができる。
【0026】
図1に示したように、本実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100は、第1位置情報取得部102と、個人情報保護領域決定部104と、第2位置情報設定部106と、行動履歴情報生成部108と、表示制御部110と、行動履歴情報記録部112などを備える。
【0027】
第1位置情報取得部102は、所定の間隔で第1の位置情報を取得する機能を有する。第1の位置情報とは、上述したように、行動履歴情報生成装置100の現在位置する位置情報である。具体的には、第1位置情報取得部102は、GPS衛星から発信される情報や、PHSや携帯電話用に設置された基地局で得られる情報を利用して位置情報を取得して、取得した位置情報を第2位置情報設定部106および行動履歴情報生成部108に提供される。第1位置情報取得部102は、位置情報を数分間隔または数秒間隔で取得することができる。位置情報を取得する間隔は、予め設定されていてもよいし、ユーザにより設定されるようにしてもよい。また、第1位置情報取得部102は、位置情報を取得した時点の時刻情報も、位置情報とともに第2位置情報設定部106および行動履歴情報生成部108に提供するようにしてもよい。
【0028】
個人情報保護領域決定部104は、ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定する機能を有する。個人情報保護領域とは、ユーザの自宅の位置情報や非公開にしたいユーザの行き先等の位置情報を含む領域を示すものである。ユーザにより入力される位置情報は、当該位置の地点が指定されてもよいし、当該位置を含む範囲が指定されてもよい。当該位置が点で指定される場合には、位置を含む範囲を個人情報保護領域として決定してもよい。個人情報保護の観点から、一度決定された位置情報を、乱数的に変化させるようにしたほうがよい。
【0029】
例えば、図2に示したように、ユーザにより指定された点54を中心として、半径1kmの範囲を個人情報保護領域とすることが考えられる。しかし、単純に指定された点を中心とした円を個人情報保護領域とすると、個人情報漏洩防止のために指定された領域が他人に容易に判別される可能性がある。そこで、図2に示した点54を極座標表示して、自宅を中心座標(0、0)とし、個人情報保護領域を極座標的(r、θ)に捉えることが考えられる。そして、極座標(r、θ)を乱数的に変化させて、第2位置情報設定部106に提供する。これにより、個人情報保護領域が乱数的に変化する領域となるため、単純に自宅位置を中心とした半径1kmの範囲を個人情報保護領域とするよりも、より個人情報が保護された領域を決定することが可能となる。
【0030】
図1に戻り、第2位置情報設定部106は、第1位置情報取得部102により取得された第1の位置情報が、個人情報保護領域決定部104により決定された領域内の位置を示す場合に、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する機能を有する。第2位置情報設定部106は、例えば、第1の位置情報を乱数的に変化させて第2の位置情報を設定するようにしてもよい。
【0031】
図3は、第1の位置情報を乱数的に変化させて第2の位置情報を設定した場合の、第2の位置情報を説明する説明図である。図3に示したように、「×」で表した点が第2の位置情報である。説明図50aの「×」印は、第1の位置情報が乱数的に変化した第2の位置情報を示す。同様に、50bの「×」印、50cの「×」印も第1の位置情報を乱数的に変化させた第2の位置情報を示している。このように、第1位置情報取得部102により取得された第1の位置情報を乱数的に変化させることにより、個人情報保護領域内のユーザの真の位置情報である第1の位置情報を特定不可能な、偽の位置情報である第2の位置情報を設定することが可能となる。
【0032】
図1に戻り、行動履歴情報生成部108は、第1位置情報取得部102により取得された第1の位置情報および、第2位置情報設定部106により取得された第2の位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する機能を有する。すなわち、行動履歴情報生成部108により生成される行動履歴情報には、第1の位置情報に基づいて生成される第1の行動履歴情報と、第2の位置情報に基づいて生成される第2の行動履歴情報が含まれる。行動履歴情報生成部108により生成された行動履歴情報は、表示制御部110に提供される。
【0033】
表示制御部110は、行動履歴情報生成部108により提供された行動履歴情報を地図上に表示させる機能を有する。表示制御部110は、個人情報保護領域外の地図上には第1の行動履歴情報を表示させ、個人情報保護領域内の地図上には第2の行動履歴情報を表示させる。すなわち、個人情報保護領域外には、真の位置情報に基づいた第1の行動履歴情報が表示され、個人情報保護領域内には、偽の位置情報に基づいて第2の行動履歴情報が表示されることとなる。
【0034】
図4に表示制御部110により地図上に表示される行動履歴情報の一例を示した。図4は、地図上に表示される行動履歴情報の一例を示した説明図である。図4に示したように、個人情報保護領域60aは、個人情報保護領域決定部104により、ユーザの自宅位置54の位置情報を中心座標(0、0)とし、個人情報保護領域を極座標的(r、θ)に捉えて、当該極座標を乱数的に変化させて決定された領域である。図4に示したように、個人情報保護領域内60a以外の地図上には、第1の行動履歴情報62が表示され、個人情報保護領域内60aの地図上には、第2の行動履歴情報64が表示される。
【0035】
第1の行動履歴情報62は、ユーザが自宅位置を通過する経路を示した真の位置情報である第1の位置情報に基づいて生成された行動履歴情報である。また、第2の行動履歴情報64は、第1の位置情報が個人情報保護領域内60aに位置する場合に、第1の位置情報を乱数的に変化させて設定された第2の位置情報に基づいて生成されたものである。したがって、第2の行動履歴情報64は、ユーザの真の位置情報(第1の位置情報)とは異なる偽の位置情報(第2の位置情報)に基づいて生成される。これにより、個人情報保護領域内60aにおいては、ユーザの自宅位置54を含む行動履歴情報62は表示されず、ユーザの自宅位置54が含まれない行動履歴情報64が表示されるため、ユーザの自宅の位置情報が隠蔽されて、個人情報の漏洩を防止できる。
【0036】
また、表示制御部110は、個人情報保護領域内の行動履歴情報を非表示にするようにしてもよい。図5に表示制御部110により地図上に表示される行動履歴情報の他の例を示した。図5は、地図上に表示される行動履歴情報の一例を示した説明図である。図5に示したように、個人情報保護領域60bは、図4と同様に、個人情報保護領域決定部104により決定された領域である。
【0037】
図5に示したように、個人情報保護領域60b以外の地図上には、第1の行動履歴情報62が表示され、個人情報保護領域内60aの地図上には、行動履歴情報が表示されない。上述したように、個人情報保護領域決定部104により決定される個人情報保護領域は、ユーザにより指定された点を中心座標(0、0)とし、個人情報保護領域を極座標的(r、θ)に捉え、極座標(r、θ)を乱数的に変化させて決定されるものである。したがって、図5の行動履歴情報が非表示となる領域も、乱数的に変化することとなる。これにより、ユーザの自宅位置54が含まれる行動履歴情報が所定の範囲で非表示となるため、ユーザの自宅の位置情報が隠蔽されて、個人情報の漏洩を防止できる。
【0038】
また、パスワードの設定等により、ユーザのみ真の位置情報(第1の位置情報)に基づく行動履歴情報を閲覧することができるようにしてもよい。さらには、ユーザが許可したメンバーにのみ閲覧することができるようにし、一般には非公開とすることにより、個人情報の漏洩を防止することができる。また、個人情報保護領域内の表示を位置情報とは無関係の表示、例えばユーザの似顔絵等とするようにしてもよい。
【0039】
図1に戻り、行動履歴情報記録部112は、行動履歴情報取得部102により取得された第1の位置情報のみに基づいて生成された行動履歴情報を被記録媒体に記録する機能を有する。具体的には、行動履歴情報生成部108により、第1の位置情報のみに基づいて行動履歴情報が生成され、当該行動履歴情報を記録する。そして、行動履歴情報記録部112は、第1の位置情報が個人情報保護領域内の位置を示す場合に、個人情報保護領域内の行動履歴情報を暗号化して記録するようにしてもよい。
【0040】
個人情報保護領域内の真の位置情報(第1の位置情報)に基づく行動履歴情報は、個人情報であるため保護する必要がある。したがって、個人情報保護領域内の行動履歴情報を暗号化して記録しておけば、ユーザの個人情報を保護するこが可能となる。一方で、行動履歴情報記録部112に記録された自身の行動履歴情報を後で利用したい場合もあるため、ユーザのみが復号できるように暗号化するようにしてもよい。また、ユーザ以外が暗号化された行動履歴情報を復号しようとした場合に、正しく復号ができないようにして、個人情報の漏洩を防止することができる。
【0041】
以上、行動履歴情報生成装置100の機能構成について説明した。次に、図6および図7に基づいて、行動履歴情報生成装置100の行動履歴情報生成方法について説明する。図6および図7は、行動履歴情報生成装置100における行動履歴情報生成方法の処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
図6に示したように、まず、ユーザにより個人情報保護地点が入力される(S102)。ステップS102において入力された個人情報保護地点に基づいて、個人情報保護領域が決定される(S104)。ステップS102において入力される個人情報保護地点は、ユーザの自宅の位置情報や非公開にしたいユーザの行き先等の位置情報である。当該位置情報は、当該位置の地点で指定されてもよいし、当該位置を含む範囲が指定されてもよい。上述したように、ステップS104において決定される個人情報保護領域は、ユーザにより指定された地点を中心とした円でもよい。また、ユーザにより指定された地点を中心座標として、個人情報保護領域を極座標的に捉えて、当該極座標を乱数的に変化させて個人情報保護領域を決定するようにしてもよい。
【0043】
そして、第1位置情報取得部102により、所定の間隔で行動履歴情報生成装置100の真の位置情報(第1の位置情報)が取得される(S106)。次に、ステップS106において取得された第1の位置情報が、ステップS104において決定された個人情報保護領域内であるか否かを判定する(S108)。ステップS108において、第1の位置情報が個人情報保護領域内であると判定された場合には、第1の位置情報とは異なる偽の位置情報(第2の位置情報)を設定する(S110)。ステップS108において第1の位置情報が個人情報保護領域外であった場合には、第2位置情報を設定することなく、行動履歴情報を生成する(S112)。
【0044】
ステップS112における行動履歴情報の生成について、図7に基づいて詳細に説明する。図7は、行動履歴情報の生成の処理の流れを示すフローチャートである。図7に示したように、行動履歴情報を生成する際には、まず、行動履歴情報を生成しようとする位置情報が個人情報保護領域内であるか否かを判定する(S120)。ステップS120において、位置情報が個人情報保護領域外である場合には、真の位置情報である第1の位置情報に基づいて行動履歴情報を生成する(S124)。ステップS120において、位置情報が個人情報保護領域内である場合には、偽の位置情報である第2の位置情報に基づいて行動履歴情報を生成する(S122)。
【0045】
そして、ステップS122において生成した行動履歴情報と、ステップS124において生成した行動履歴情報とを合成して、行動履歴情報を生成する(S126)。これにより、個人情報保護領域外においては、真の行動履歴情報が生成され、個人情報保護領域内においては、偽の行動履歴情報が生成されることとなる。これにより、個人情報保護領域内においては、ユーザの真の行動履歴に代えて、偽の行動履歴を生成することが可能となる。
【0046】
次に、図8に基づいて、行動履歴情報生成装置100における、行動履歴情報表示方法について説明する。図8は、行動履歴情報表示処理の流れを示すフローチャートである。図8に示したように、まず、地図上に表示しようとする行動履歴情報が個人情報保護領域内であるか否かを判定する(S130)。ステップS130において、地図上に表示しようとする行動履歴情報が個人情報保護領域内であると判定された場合には、個人情報保護領域内において行動履歴情報を表示するか否かを判定する(S132)。ステップS130において個人情報保護領域内ではないと判定された場合には、第1の行動履歴情報を表示する(S136)。
【0047】
ステップS132において、個人情報保護領域内において行動履歴情報を表示すると判定された場合には、第2の行動履歴情報を表示する(S134)。ステップS132において、個人情報保護領域内において行動履歴情報を表示しないと判定された場合には、個人情報保護領域内においては何も表示せずに処理を終了する。以上、行動履歴情報の表示処理について説明した。
【0048】
これにより、地図上の個人情報保護領域外においては、真の位置情報に基づく第1の行動履歴情報が表示され、個人情報保護領域内においては、偽の位置情報に基づく第2の行動履歴情報が表示されるか、もしくは行動履歴情報を非表示とすることができる。これにより、個人情報保護領域内においては、ユーザの真の行動履歴情報を隠蔽することができる。これにより、ユーザの行動履歴をインターネット上で公開しつつ、自宅等のユーザが保護したい情報を隠蔽して、ユーザの個人情報の漏洩を防止することが可能となる
(第2実施形態)
【0049】
第1実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100は、ユーザが常に携帯する行動履歴情報生成装置100において取得した位置情報に基づいて行動履歴情報を生成している。行動履歴情報生成装置100は、所定の間隔で位置情報を取得して行動履歴情報を生成する。したがって、上述した第1の行動履歴情報を生成したり、第2の行動履歴情報を生成したりする処理能力を有するCPU(Central Processing Unit)等が必要となってくる。行動履歴情報生成装置100は、ユーザが常に携帯する装置であるため、通常の携帯電話等の大きさ若しくはそれより小さい装置である必要がある。また、行動履歴情報を記録するための記憶容量も行動履歴情報生成装置内に必要となってくる。
【0050】
そこで、上記のような事情を一着眼点として、本発明の第2の実施形態にかかる位置情報取得装置100′および行動履歴情報生成サーバ200を含む行動履歴情報生成システム20が創作されるに至った。本実施形態においては、ユーザが所有する装置は、位置情報を取得する位置情報取得装置100′である。本実施形態にかかる行動履歴情報生成システム20によれば、位置情報取得装置100′により取得された真の位置情報である第1の位置情報を、位置情報取得装置100′と通信網を介して接続された行動履歴情報生成サーバ200に送信することができる。また、ユーザにより位置情報取得装置100′に入力された個人情報も行動履歴情報生成サーバ200に送信する。そして、行動履歴情報生成サーバ200において、第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定したり、行動履歴情報を生成したり記録したりすることができる。これにより、大量の位置情報等を処理するCPU、記憶する記憶装置を位置情報取得装置100′に備える必要がなくなり、ユーザが常に所持する位置情報取得装置100′の小型化を実現することが可能となる。
【0051】
図9に基づいて、本発明の第2実施形態にかかる行動履歴情報生成システム20の機能構成について説明する。図9は、本実施形態にかかる行動履歴情報生成システム20にかかる位置情報取得装置100′と行動履歴情報生成サーバ200の機能構成を示すブロック図である。位置情報取得装置100′と行動履歴情報生成サーバ200とは、通信網(図示せず)を介して接続されている。通信網は、位置情報取得装置100′および行動履歴情報生成サーバ200を通信可能に接続する通信回線網である。当該通信網は、例えばインターネット、電話回線網、衛星通信網等の公衆回線網や、WAN、LAN、IP−VPN等の専用回線網などで構成されており、有線、無線を問わない。
【0052】
図9に示したように、位置情報取得装置100′は、第1位置情報取得部102′と、第1位置情報送信部120と、個人情報送信部122、個人情報入力部124などを備える。第1位置情報取得部102′は、第1実施形態の第1位置情報取得部102と同様の機能を有するため、詳細な説明を省略する。第1位置情報取得部100′は、位置情報取得装置100′の現在の位置情報を取得して、当該位置情報を第1位置情報送信部120に提供する。第1位置情報送信部120は、上記した通信網を介して行動履歴情報生成サーバ200に接続可能なインタフェースであって、第1位置情報取得部102′より提供された位置情報を行動履歴情報生成サーバ200に送信する機能を有する。
【0053】
個人情報入力部124は、ユーザの入力を受け付けるインタフェースであって、ユーザにより入力された個人情報を個人情報送信部122に提供する機能を有する。ここで、ユーザにより入力される個人情報とは、上記した個人情報保護領域を決定するためのユーザ個人の情報であって、例えば、ユーザの自宅やユーザが公開したくない行き先等の位置情報である。ユーザによる位置情報の入力は、位置情報取得装置100′に備えられたディスプレイに地図等を表示し、入力キー等を用いて地図上の所望の位置を指定するようにしてもよい。または、直接、自宅等の緯度経度等を入力するようにしてもよい。
【0054】
個人情報送信部122は、通信網を介して行動履歴情報生成サーバ200に接続可能なインタフェースであって、個人情報入力部124より提供された位置情報を行動履歴情報生成サーバ200に送信する機能を有する。以上、位置情報取得装置100′の機能構成について説明した。
【0055】
次に、行動履歴情報生成サーバ200の機能構成について説明する。行動履歴情報生成サーバ200は、第1位置情報受信部202と、個人情報受信部204と、個人情報保護領域決定部206と、第2位置情報設定部206と、行動履歴情報生成部208と、表示制御部210と、行動履歴情報記録部212などを備える。第1位置情報受信部202および個人情報受信部204は、通信網を介して位置情報取得装置100′と接続可能なインタフェースである。第1位置情報受信部204は、位置情報取得装置100′から、所定間隔で取得された位置情報を受信する機能を有する。個人情報受信部204は、位置情報取得装置100′から、ユーザにより入力された個人情報を受信する機能を有する。
【0056】
個人情報保護領域決定部206は第1実施形態の個人情報保護領域決定部104と、第2位置情報設定部208は第1実施形態の第2位置情報設定部106と、行動履歴情報生成部210は第1実施形態の行動履歴情報生成部108と、表示制御部212は第1実施形態の表示制御部110と、行動履歴情報記録部214は第1実施形態の行動履歴情報記録部112と、それぞれ同様の機能を有するため詳細な説明は省略する。
【0057】
行動履歴情報生成サーバ200は、第1実施形態にかかる行動履歴情報生成装置100と同様に、子字音情報保護領域決定部206は、個人情報受信部204により受信された個人情報から、個人情報保護領域を決定する。そして、第2位置情報設定部208は、位置情報取得装置100′により取得された第1の位置情報が個人情報保護領域内であった場合には、第1の位置情報とは異なる偽の位置情報である第2の位置情報を設定する。そして、行動履歴情報生成部210により、第1の位置情報と第2の位置情報に基づいて行動履歴情報が生成される。
【0058】
そして、表示制御部212により、個人情報保護領域外においては第1の位置情報に基づく第1の行動履歴情報が表示され、個人情報保護領域内においては、第2の位置情報に基づく第2の行動履歴情報が表示されるか、もしくは行動履歴情報が表示されない(非表示)。以上、行動履歴情報生成サーバ200の機能構成について説明した。行動履歴情報生成サーバ200における、行動履歴情報生成処理の流れについては、第1実施形態の行動履歴情報生成装置200における行動履歴情報生成処理の流れと同様であるため、説明を省略する。
【0059】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる行動履歴情報生成装置の機能構成を説明するブロック図である。
【図2】同実施形態にかかる個人情報保護領域を説明する説明図である。
【図3】同実施形態にかかる第1の位置情報を乱数的に変化させた第2の位置情報を説明する説明図である。
【図4】同実施形態にかかる表示制御部により地図上に表示される行動履歴情報の一例を示した説明図である。
【図5】同実施形態にかかる表示制御部110により地図上に表示される行動履歴情報の他の例を示した説明図である。
【図6】同実施形態にかかる行動履歴情報生成装置の行動履歴情報生成方法の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】同実施形態にかかる行動履歴情報生成装置の行動履歴情報生成方法の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】同実施形態にかかる行動履歴情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態にかかる行動履歴情報生成システムの位置情報取得装置と行動履歴情報生成サーバの機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0061】
100 行動履歴情報生成装置
100′位置情報取得装置
102 102′ 第1位置情報取得部
104 206 個人情報保護領域決定部
106 208 第2位置情報設定部
108 210 行動履歴情報生成部
110 212 表示制御部
112 214 行動履歴情報記録部
120 第1位置情報送信部
122 個人情報送信部
124 個人情報入力部
200 行動履歴情報生成サーバ
202 第1位置情報受信部
204 個人情報受信部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の間隔で取得された位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置であって:
前記行動履歴情報生成装置の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部と;
ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部と;
前記位置情報取得部により取得された前記第1の位置情報が前記個人情報保護領域内の位置を示す場合に、前記第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部と;
前記第1の位置情報および前記第2の位置情報に基づいて、前記行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部と;
を備えることを特徴とする、行動履歴情報生成装置。
【請求項2】
前記行動履歴情報生成部により生成される前記行動履歴情報は、前記第1の位置情報に基づいて生成される第1の行動履歴情報と、前記第2の位置情報に基づいて生成される第2の行動履歴情報とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項3】
前記行動履歴情報生成部により生成された行動履歴情報を地図上に表示させる表示制御部を備え、
前記表示制御部は、前記個人情報保護領域外の地図上には前記第1の行動履歴情報を表示させ、前記個人情報保護領域内の地図上には前記第2の行動履歴情報を表示させることを特徴とする、請求項2に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記個人情報保護領域外の地図上には前記第1の行動履歴情報を表示させ、前記個人情報保護領域内の地図上には前記行動履歴情報を表示させないことを特徴とする、請求項2に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記個人情報保護領域外の地図上には前記第1の行動履歴情報を表示させ、前記個人情報保護領域内の地図上には前記行動履歴情報以外の情報を表示することを特徴とする、請求項2に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項6】
前記第1の位置情報は、所定の点を中心として極座標で表される情報であって、
前記第2位置情報設定部は、前記第1の位置情報を現す極座標を乱数的に変化させて、前記第2の位置情報を設定することを特徴とする、請求項1に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項7】
前記個人情報保護領域は、ユーザにより特定される点を中心として極座標表示される範囲であって、
前記個人情報保護領域決定部は、当該極座標を乱数的に変化させて前記個人情報保護領域を決定することを特徴とする、請求項1に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記個人情報保護領域内の地図上に、前記第2の行動履歴情報を乱数的に変化させて表示させることを特徴とする、請求項1および2に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項9】
前記行動履歴情報生成部は、前記第1位置情報取得部により取得された前記第1の位置情報のみに基づいて行動履歴情報を生成し、
前記行動履歴情報生成部により生成された前記第1の位置情報のみに基づく行動履歴情報を記録する行動履歴情報記録部をさらに備え、
前記行動履歴情報記録部は、前記第1の位置情報が前記個人情報保護領域内の位置を示す場合に、前記個人情報保護領域内の行動履歴情報を暗号化して記録することを特徴する、請求項1に記載の行動履歴情報生成装置。
【請求項10】
所定の間隔で位置情報を取得する位置情報取得装置と行動履歴情報生成サーバとが通信網を介して接続された行動履歴情報生成システムであって:
前記位置情報取得装置は、
前記位置情報取得装置の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部と;
前記第1の位置情報を前記行動履歴情報生成サーバに送信する第1位置情報送信部と;
ユーザにより入力された個人情報を、前記行動履歴情報生成サーバに送信する個人情報送信部と;を備え、
前記行動履歴情報生成サーバは、
前記個人情報送信部により送信された前記個人情報に基づいて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部と;
前記第1位置情報送信部により送信された前記第1の位置情報が、前記個人情報保護領域内の位置を示す場合に、前記第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部と;
前記第1の位置情報および前記第2の位置情報に基づいて、前記行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部と;を備えることを特徴とする、行動履歴情報生成システム。
【請求項11】
前記行動履歴情報生成部により生成される前記行動履歴情報は、前記第1の位置情報に基づいて生成される第1の行動履歴情報と、前記第2の位置情報に基づいて生成される第2の行動履歴情報とを含むことを特徴とする、請求項10に記載の行動履歴情報生成システム。
【請求項12】
前記行動履歴情報生成サーバは、
前記行動履歴情報生成部により生成された行動履歴情報を地図上に表示させる表示制御部を備え、
前記表示制御部は、前記個人情報保護領域外の地図上には前記第1の行動履歴情報を表示させ、前記個人情報保護領域内の地図上には前記第2の行動履歴情報を表示させることを特徴とする、請求項11に記載の行動履歴情報生成システム。
【請求項13】
ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定するステップと;
位置情報取得装置が所定の間隔で前記位置情報取得装置の第1の位置情報を取得するステップと;
前記第1の位置情報が前記個人情報保護領域内の位置を示す場合に、前記第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定するステップと;
前記第1の位置情報および前記第2の位置情報に基づいて、前記行動履歴情報を生成するステップと;
を含むことを特徴とする、行動履歴情報生成方法。
【請求項14】
コンピュータを、
所定の間隔で取得された位置情報に基づいて、行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成装置であって:
前記行動履歴情報生成装置の第1の位置情報を取得する第1位置情報取得部と;
ユーザの入力に応じて、個人情報保護領域を決定する個人情報保護領域決定部と;
前記位置情報取得部により取得された前記第1の位置情報が前記個人情報保護領域内の位置を示す場合に、前記第1の位置情報とは異なる第2の位置情報を設定する第2位置情報設定部と;
前記第1の位置情報および前記第2の位置情報に基づいて、前記行動履歴情報を生成する行動履歴情報生成部と;
を備える行動履歴情報生成装置として機能させるための、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−151370(P2009−151370A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−326337(P2007−326337)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】