説明

被検査体における形状検査を行う方法及び被検査体における形状検査装置

【課題】撮像した画像を用いて被検査体における凸部について正面の形状とともに側面をも同時に観察し、検査工程に要する時間を短縮するとともに、簡易な構成により被検査体における凸部の高さを求められるようにする。
【解決手段】一方の面において断面が二等辺三角形で同形同大の山形形状部が複数反復して一方向に延在するように連接された形状とされ他方の面が平坦な面であり透明材料からなるマイクロプリズムシート(MPS)を被検査体(S)に近接した位置に配置し、このマイクロプリズムシートを介して被検査体を撮像可能な位置に撮像装置10を配置する。撮像装置で撮像された画像により被検査体における凸部の正面とともに凸部の側面が観察され、被検査体上の1点に対応する画像上の2点の間隔に比例する量として被検査体における凸部の高さが求められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査体における形状検査を行う方法及び被検査体における形状検査装置に関するものであり、特に製造工程における半導体素子の面上の凸部のような微小な対象物の側面を含む形状の観察、凸部の高さの測定を可能にした被検査体における形状検査を行う方法及び被検査体における形状検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の情報端末機器、可搬型の情報処理装置、ゲーム機等種々のデジタル機器において小型化、高機能化が急速に進行しており、これに伴って機器には高密度の実装技術が不可欠となっている。デジタル機器の中枢部であるCPU、メモリー等のICにおいて、リードの形態はSOPからBALLへ、さらにBUMPへと改良されてきた。ミリメートル単位のリードから数百ミクロンのBUMPになり、それとともに寸法検査精度への要求が高まり、製造工程での接合においてBUMPの高さが特に重要になめため、高さを高精度で測定することが求められるようになっている。
【0003】
また、半導体製造の後工程において、ICの外観検査は、出荷直前の最終検査として重要な工程である。このような外観検査として、リード間の異物、印刷の良否の検査、パッケージの欠け等の2次元画像処理面による検査と、リードの浮きやボール、バンプの高低差(コプラナリティ)の評価等の3次元検査がある。
【0004】
撮像装置を用いてこのような対象物を観察する場合に、凸部の正面部分を観察する状態では通常側面部は観察されない。側面部を観察するには対象物と撮像装置の角度関係を変えて観察を行う必要があり、そのため検査工程はその分多くなり、それだけの時間を要することになる。また、検査工程としては、側面部の観察とともに、高さの測定を行うことも望まれるということがある。
【0005】
被検査体における形状検査に関する技術として、次のような文献に開示されている。特許文献1は錠剤のPTP包装機において光照射された錠剤を撮像手段により撮像して得られた画像について三次元計測法により錠剤の高さを求め、これに基づいて錠剤の異常の有無を検出するようにした外観検査装置に関するものである。特許文献2には、照明光源を有し被検物からの反射光を結像させるコンフォーカル光学系と照明光源を有し斜め方向の反射光を結像させる斜法像観察光学系とを備え被検物の高さ測定を可能にした形状測定装置について記載されている。また、特許文献3には、基盤に対し防振手段を介して設けられたステージ上に載置された検査対象物をXYZ移動手段に取り付けられた画像取り込み手段で撮像し、フォーカス変位計により高さ測定を行うようにした形状検査装置について記載されている。
【0006】
特許文献1,2に示される装置では照明光源、撮像手段を2組備えるようにしており、装置の構成として規模が大きくなり、装置の経費も多く要する。特許文献3に記載のものは、一方向から観察されるものであって、正面を観察する場合に側面を同時に観察することはできず、高さ測定のための手段は形状検査とは別途備えられるものである。このため、側面を観察する工程が付加されることになり、また、装置の規模が大がかりになる。
【0007】
【特許文献1】特開2004−28604号公報
【特許文献2】特開2002−13917号公報
【特許文献3】特開2000−205840号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
製造工程における半導体素子の面上におけるリード、バンプ等の凸部の形状を観察する場合に、正面から見た形状のほか側面の形状、状態を同時に観察できれば、それだけ工程を少なくできることになる。リードの浮き、バンプの高さを測定する際に、2組の照明手段、撮像手段を備えるものでは装置の構成が大規模になり、それだけ経費を要するものになる。1組の照明手段、撮像装置で2回の撮像を行うものでは、それだけ撮像工程が多くなり、検査工程に多くの時間を要することになる。このようなことから、簡易な測定装置の構成により半導体素子等の被検査体の面における凸部の正面と側面とについて同時に観察できるようにし、また、高さを測定できるようにする形状検査装置が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前述した課題を解決すべくなしたものであり、本願の請求項1に係る被検査体における形状検査を行う方法は、一方の面において断面が二等辺三角形で同形同大の山形形状部が複数反復して一方向に延在するように連接された形状とされ他方の面が平坦な面であり透明材料からなるマイクロプリズムシートを被検査体に近接した位置に配置することと、前記マイクロプリズムシートを介して被検査体を撮像可能な位置に撮像装置を配置することと、前記撮像装置で撮像された画像により被検査体における凸部の正面とともに前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向の被検査体における凸部の側面を観察することと、からなるものである。
【0010】
本願の請求項2に係る被検査体における形状検査を行う方法は、被検査体について前記撮像装置で撮像された画像における前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向に間隔をおいた被検査体上の1点に対応する前記画像上の2点の間の間隔に比例する量として被検査体における凸部の高さを求めるようにしたものである。
【0011】
また、本願の請求項3に係る被検査体における形状検査装置は、被検査体を載置するための載置台と、該載置台上に載置された被検査体に載置された被検査体の上側で近接した位置に保持された透明材料からなるマイクロプリズムシートと、該マイクロプリズムシートを介して載置台上の被検査体を撮像するための撮像装置とを備えてなり、前記マイクロプリズムシートは一方の面において断面が二等辺三角形で同形同大の山形形状部が複数反復して一方向に延在するように連接された形状とされ他方の面が平坦な面であるものであって、前記撮像装置で撮像された画像により被検査体における凸部の正面とともに前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向の被検査体における凸部の側面が観察されるようにしたものである。
【0012】
本願の請求項4に係る被検査体における形状検査装置は、被検査体について前記撮像装置で撮像された画像における前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向に間隔をおいた被検査体上の1点に対応する前記画像上の2点の間の間隔に比例する量として被検査体における凸部の高さを求める演算処理部をさらに備えているものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、断面が二等辺三角形で同形同大の山形形状部が複数反復して一方向に延在するように連接されてなるマイクロプリズムシートを介して被検査体を撮像手段により撮像することにより、1回の撮像で被検査体における凸部について正面から見た形状とともに側面をも同時に観察することができ、検査工程に要する時間を短縮することができる。また、マイクロプリズムシートの屈折作用を用いて、簡易な構成により被検査体における凸部の高さを求めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明による被検査体の形状検査装置は図1に示すような概略的構成を有する。1は被検査体Sを載置するための載置台であり、2,2はマイクロプリズムシートMPSを載置台1上に載置された被検査体Sに近接した位置に保持するマイクロプリズムシート保持部であり、3は支柱、4は支柱に上下位置調節可能に設けられた調節保持部、5は調節保持部4に一体的に設けられ撮像装置10を取り付けるための撮像装置取付け部材であり、撮像レンズLを備えた撮像装置10が載置台1上に載置された被検査体Sを撮像可能な位置において撮像装置取付け部材5に取り付けられる。20は撮像装置10での撮像により取得された画像について被検査体における高さを算出するための演算処理部であり、撮像装置10とは接続されたケーブルによりデータ移送がなされる。
【0015】
撮像装置10のレンズLは近接撮像光学系ないし顕微鏡撮像光学系をなすもので一般的に複数枚のレンズからなる撮像レンズ系である。
図2はマイクロプリズムシートMPSの一部を拡大した断面図で示したものであり、マイクロプリズムシートMPSは一方の面に断面が二等辺三角形上で同形同大の山形形状部Mが稜線を平行にして1つの方向に多数並列的に延在するように形成され、他方の面は平坦な面として透明材料で形成されたものである。
【0016】
マイクロプリズムシートMPSの材質は、光学的に均質で等方性である透明なものがよく、例えばポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等あるいはガラスがあげられるが、特に制限はない。また、その屈折率は好ましくは1.5〜1.65程度のものがよい。
【0017】
山形形状部Mの寸法例として、間隔aが50μm、高さbが25μm、山形形状部Mの下側からの厚さcが125μmの程度とする。この例による山形形状部Mの頂角は90°であるが、頂角は必ずしも90°である必要はない。また、隣接する山形形状部の間隔は数十μm程度であり、この寸法が数μmより小さいと回折格子としての作用になるため、マイクロプリズムシートとしては適切でなくなる。このマイクロプリズムシートMPSの平面的寸法は被検査体を撮像する際に被検査体からの光がマイクロプリズムシートMPSを透過した上で撮像レンズ系に取り込まれるのに十分な大きさとすればよい。
【0018】
(1)マイクロプリズムシートの光学的作用
本発明による被検査体の形状検査装置ではマイクロプリズムシートMPSの屈折作用を利用して被検査体における凸部の側面を観察可能にし、凸部の高さを測定するのであるが、マイクロプリズムシートMPSによる光の屈折作用について図3を参照して説明する。図3(a)のようにマイクロプリズムシートMPSの山形形状部側の面への垂直な入射光線IBは山形形状部のいずれかの斜面と平坦な面とで屈折し、入射方向に角度θをなして対称的な方向に出射光TBとして出射する。図3(b)のようにマイクロプリズムシートMPSの平坦な面に垂直方向から角度θをなす方向への入射光IBは平坦な面と斜面とで屈折して垂直方向への出射光TBとなる。図3の(a)と(b)とは光の逆進性の関係にある。
【0019】
このように、マイクロプリズムシートMPSの山形形状部側に入射した光が2方に分かれ屈折して出射し、この出射と同じ角度をなして入射する対称的な2方向からの入射光は屈折してマイクロプリズムシートMPSに垂直方向に出射する。この屈折の角度θはマイクロプリズムシートMPSの材質の屈折率n、山形形状部Mの頂角の大きさに依存する量である。例えば図2のような山形形状部の頂角が90°でマイクロプリズムシートMPSの材質の屈折率nが1.5の場合に、θは約25°となる。
【0020】
図3(a),(b)で逆向きの方向に、すなわちマイクロプリズムシートMPSの平坦な面の側に垂直に入射した光も山形形状部の斜面での屈折により対称的な2つの方向に出射するが、この場合マイクロプリズムシートとしての屈折の角度は図3(a),(b)の場合とは異なったものになる。このことは、楔形プリズムでの入射角と出射角の差としての振れ角が入射角により変わるという性質によるものである。ここでの説明として、図3(a),(b)の形での出射光の角度をマイクロプリズムシートMPSとしての屈折角θとする。
【0021】
図4は、被検査体のある1点からの光がマイクロプリズムシートMPS、結像レンズLを通過して結像する状況を示す図である。被検査体の1点SPからの光は種々の方向でマイクロプリズムシートMPSに向かい、マイクロプリズムシートを透過し屈折して出射して結像レンズLに向かう。プリズムの屈折角に従い出射した光のうち結像レンズに入らない方向の光SL(点線)は結像に関与できない。このように、マイクロプリズムシートMPSに入射した光はマイクロプリズムシートMPSの山形形状部Mとの位置関係で種々の方向に屈折するが、実質的に結像に関与するのはMLのように光軸に平行な光である。
【0022】
光軸に平行な光ML(実線)は結像レンズLにより結像面IP上の異なる2点に結像する。これは、被検査体の1点Pからの光がマイクロプリズムシートMPS上の2点から出たのと同様になるためである。このように被検査体の1点からの光が2点に結像する作用はマイクロプリズムシートMPSの山形形状部Mが延在する図4での左右方向に関するものであり、マイクロプリズムMPS面においてこれに垂直な方向はマイクロプリズムMPSによる作用は生じない。
【0023】
図5はマイクロプリズムシートMPSを介して被検査体を観察する状況を斜視図で示す図である。被検査体Sは直方体形状であり、上面がA、対向する2組の側面がB,C及びE,Dであり、下側が底面となっている。このような被検査体Sからの光がマイクロプリズムシートMPSに向かう状況を側方から見ると、図6に示すようになる。
【0024】
被検査体Sの側面B,Cからの光はプリズムシートMPSからの高さが異なり、高さの異なる位置からの光はマイクロプリズムシートMPSで屈折する位置が異なることになり、結像レンズLにより結像面IP上で異なるそれぞれ2点の位置に結像する。被検査体Sの上面A上の各点からの光は前述したようにそれぞれ異なる2点の位置に結像する。このようにマイクロプリズムシートの屈折の作用を用いて被検査体における凸部の側面の観察、高さの測定がなされるのであるが、その際マイクロプリズムシートMPSは被検査体上にごく近接した位置に配置すること、あるいは被検査体上に載せるようにして配置するのが望ましい。マイクロプリズムシートが被検査体からある程度離れると、分離した2点の広がりが大きくなり、視野からはみ出して、観察、高さの測定に適切でなくなる。
【0025】
(2)被検査体における凸部の側面の観察
マイクロレンズシートMPSを介在させずに被検査体Sを直接結像レンズLにより結像面IP上に結像させた場合は、図7(a)のように、被検査体Sと同形の上面Aのみが見える像となる。
【0026】
図5のように、マイクロプリズムシートMPSを介在させ結像レンズLにより結像面IP上に形成される被検査体Sの像は図7(b)のようになり、被検査体Sの上面Aが横方向に伸び、両側に側面B,Cが見える像となる。上面Aが横方向に伸びた状態になるのは前述したように、対象物の1点がマイクロプリズムシートの屈折作用により2点に結像することによる。
【0027】
図7(b)のように、マイクロプリズムシートMPSを介して結像させることにより、被検査体Sの上面Aと側面B,Cとが観察される。側面B、CはマイクロプリズムレンズシートMPSの山形形状部が反復して延在する方向にある側面であり、これに直交する方向の側面D,Eは観察されない。マイクロプリズムシートMPSを、光軸を中心軸として90°回転させて被検査体Sを結像させると、上面Aが縦方向に伸び、側面B,Cはなく、側面D,Eが上下に見られる像となる。このように、被検査体と結像レンズとの間にマイクロプリズムシートMPSを配置することにより、凸部の上面とともに側面が観察される。
【0028】
(3)高さの測定
撮像光学系においてマイクロプリズムシートMPSを介在させることにより、被検査体における高さを測定することができる。図8(a),(b)はマイクロプリズムシートMPSを介在させる結像光学系により高さを求める考え方を示す図である。撮像レンズの結像倍率をαとし、マイクロプリズムシートMPSは屈折角がθであり、被検査体、マイクロプリズムシートMPS、撮像レンズが図8(a)のような位置関係になるように設定されている。高さの測定に関しては、マイクロプリズムシートMPSが被検査体Sの凸部の上側で近接した位置になるように設定配置するのがよい。
【0029】
マイクロプリズムシートが被検査体の凸部の一点Pから高さhの位置にあるとして、点Pから光軸に対してマイクロプリズムシートMPSの屈折角θの方向の光がマイクロプリズムシートMPSの点Q,Qの位置で屈折して光軸方向に進み、レンズLの結像作用により結像面IP上の2点N,Nとして結像する。マイクロプリズムシートMPS上の点Q,Qの間隔をd、結像面IPにおける点N,Nの間隔をwとすると、図8(a)において、
d/2=h×tan(θ) ……………… (1)
であり、撮像光学系の倍率をαとすると、結像面上での点N,N間の距離wは
w=α×d ……………… (2)
となる。
【0030】
この関係をみるには、図8(b)のように考えるのがよい。図8(b)で、P,PはQ,Qから下方に延長した位置でともに実質的にPと同等の高さにある。すなわち、P,Pは被検査体の凸部の一点Pと光学的に等価な位置であり、Pの間隔はdであって、それぞれP,Pからの光が直進してレンズLにより結像面IP上のN,Nの位置に結像すると考えることができる。
【0031】
そうすると、式(1),(2)から高さhは
h=w/2α×tan(θ) ……………… (3)
となる。
【0032】
式(3)で、αは撮像光学系により、また、θはマイクロプリズムシートMPSにより定まる量であるので、撮像された画像におけるwの値からhが求められ、被検査体における凸部の高さが算出されることになる。
【0033】
実際に高さを算出する上では、撮像光学系、マイクロプリズムシートの配置により式(3)の関係として、画像における幅wと凸部の高さhとの関係を検量線として求めておき、特定の被検査体についての撮像で得られた画像におけるwの値とこの検量線とから高さhを求めるようにするのがよい。図1の被検査体における形状検査装置における演算処理部20においては、撮像装置10での撮像により得られた画像における高さを求める対象となる部分に関し2点間の距離wを求め、それから高さを求める演算を行う機能を備えるものとする。この演算処理部20としては、画像中に対象となる部分についての2点を指定するためのマーク付与手段、式(3)の関係を表す検量線のデータの保持手段等の機能をさらに備えるのがよい。
【0034】
式(3)の関係では、被検査体の凸部における一点Pについての撮像された画像における幅wから高さを求めている。被検査体の凸部が一点として観測されるのでなく、面として観測される場合には、図7(b)のように、マイクロプリズムシートMPSの作用によりこの面の横方向の幅が伸びることを利用して高さが求められる。この場合には、撮像光路中にマイクロプリズムシートMPSに介在させた状態と、介在させない状態との2つの画像を取得し、面として観測される凸部の横方向の幅の差s′−sを求める。この横方向の幅の差s′−sが式(3)におけるwに相当することになり、これを用いて高さが求められる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による被検査体における形状検査装置の概略的構成を示す図である。
【図2】マイクロプリズムシートの部分的拡大断面図である。
【図3】(a),(b)マイクロプリズムシートへの入射光、出射光の関係を示す図である。
【図4】被検査体のある1点からの光がマイクロプリズムシートを介在して結像する状況を示す図である。
【図5】マイクロプリズムシートを介して被検査体を観察する状況を斜視図で示す図である。
【図6】被検査体Sからの光がマイクロプリズムシートMPSに向かう状況を側方から見る
【図7】(a)マイクロプリズムシートを介在させずに撮像した被検査体の像を示す図であり、(b)マイクロプリズムシートを介在させて撮像した被検査体の像を示す図である。
【図8】(a)マイクロプリズムシートMPSを介在させる結像光学系により高さを求める考え方を示す図である。(b)高さを求める考え方を示すした(a)と同等の図である。
【符号の説明】
【0036】
1 載置台
2 保持部
3 支柱
4 調節保持部
5 撮像装置取付け部材
10 撮像装置
20 演算処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面において断面が二等辺三角形で同形同大の山形形状部が複数反復して一方向に延在するように連接された形状とされ他方の面が平坦な面であり透明材料からなるマイクロプリズムシートを被検査体に近接した位置に配置することと、
前記マイクロプリズムシートを介して被検査体を撮像可能な位置に撮像装置を配置することと、
前記撮像装置で撮像された画像により被検査体における凸部の正面とともに前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向の被検査体における凸部の側面を観察することと、
からなることを特徴とする被検査体における形状検査を行う方法。
【請求項2】
被検査体について前記撮像装置で撮像された画像における前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向に間隔をおいた被検査体上の1点に対応する前記画像上の2点の間の間隔に比例する量として被検査体における凸部の高さを求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の被検査体における形状検査を行う方法。
【請求項3】
被検査体を載置するための載置台と、該載置台上に載置された被検査体に載置された被検査体の上側で近接した位置に保持された透明材料からなるマイクロプリズムシートと、該マイクロプリズムシートを介して載置台上の被検査体を撮像するための撮像装置とを備えてなり、前記マイクロプリズムシートは一方の面において断面が二等辺三角形で同形同大の山形形状部が複数反復して一方向に延在するように連接された形状とされ他方の面が平坦な面であるものであって、前記撮像装置で撮像された画像により被検査体における凸部の正面とともに前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向の被検査体における凸部の側面が観察されることを特徴とする被検査体における形状検査装置。
【請求項4】
被検査体について前記撮像装置で撮像された画像における前記マイクロプリズムシートの山形形状部が反復して延在する方向に間隔をおいた被検査体上の1点に対応する前記画像上の2点の間の間隔に比例する量として被検査体における凸部の高さを求める演算処理部をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の被検査体における形状検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−101672(P2010−101672A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271615(P2008−271615)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】