説明

被覆剤の摩擦およびフィラメント間の結合を調節するための粒子によりコーティングされた繊維製品

本発明は、少なくとも1つの繊維の製品に付着する粒子を有するガラス繊維製品と、組成物と、その製品を形成するための方法とを提供する。ここで、粒子のサイズおよび量は、上記ガラス繊維製品の粘着性を低下させるのに有効であり、そして、必要に応じて、フィラメント間結合を低下させるのに有効である。良好なラミネート強度、良好な熱安定性、良好な加水分解安定性(すなわち、繊維/ポリマーマトリックス材料の界面に沿った水の移動に対する耐性)、高い湿気の存在下における腐食および反応性の低さ、反応性の酸およびアルカリ、ならびに種々のポリマーマトリックス材料との適合性は、被覆剤を除去する必要性を排除し得、これらは他の所望の特性であり、これらのうちの1以上は、本発明の特定の実施形態に従うコーティングされた繊維ストランドによって示され得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス繊維製品であって、該ガラス繊維製品は、
少なくとも1つのガラス繊維;および
該少なくとも1つのガラス繊維に付着された粒子
を備え、ここで該粒子のサイズおよび該粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターは、該ガラス繊維製品の粘着性を減少させるのに有効である、ガラス繊維製品。
【請求項2】
前記少なくとも1つのガラス繊維が、少なくとも部分的に被覆剤によりコーティングされ、該被覆剤は、被覆剤組成物の残渣であり、該被覆剤組成物は、樹脂適合性被覆剤組成物から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項3】
前記ガラス繊維製品が、ガラス繊維ストランド、ガラス繊維ヤーン、ガラス繊維プリプレグ、およびガラス繊維織物から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項4】
請求項1に記載のガラス繊維製品を含む、ガラス繊維プリプレグ。
【請求項5】
前記粒子が、10nm〜10μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項6】
前記粒子が、10nm〜5μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項7】
前記粒子が、10nm〜2μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項8】
前記粒子が、10nm〜0.6μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項9】
前記粒子が、35nm〜0.5μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項10】
前記粒子が、50nm〜0.4μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項11】
前記粒子が、0.1μm〜0.2μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項12】
前記粒子が、25nm〜50nmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項13】
前記粒子が、0.4μm〜0.6μmの範囲の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項14】
前記粒子が、多様な分布の平均寸法を有する、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項15】
前記粒子が、双峰分布の平均寸法を有する、請求項14に記載のガラス繊維製品。
【請求項16】
前記平均粒子寸法の分布が、10nm〜0.1μmの範囲の第1の極大値および0.1μm〜10μmの範囲の第2の極大値を含む、請求項14に記載のガラス繊維製品。
【請求項17】
前記平均粒子寸法の分布が、25nm〜50nmの範囲の第1の極大値および0.4μm〜0.6μmの範囲の第2の極大値を含む、請求項14に記載のガラス繊維製品。
【請求項18】
前記平均粒子寸法の分布が、第1の極大値および第2の極大値の両方を10nm〜10μmの範囲で含む、請求項14に記載のガラス繊維製品。
【請求項19】
前記粒子が、球形粒子、立方楕円形粒子、および矩形粒子から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項20】
前記粒子が、前記被覆剤の総重量に対して、0.5重量%〜60重量%の範囲の量で存在する、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項21】
前記粒子が、前記被覆剤の総重量に対して、5重量%〜60重量%の範囲の量で存在する、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項22】
前記粒子が、前記被覆剤の総重量に対して、0.5重量%〜25重量%の範囲の量で存在する、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項23】
前記粒子が、0.1μm以下の寸法を有する小粒子を含み、そして該小粒子は、前記被覆剤の総重量に対して、0.5重量%〜25重量%の範囲の量で存在する、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項24】
前記粒子が、無機粒子、有機粒子および複合粒子から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項25】
前記粒子が、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、グラファイト、二セレン化モリブデン、二硫化タンタル、二セレン化タンタル、二硫化タングステン、二セレン化タングステン、およびこれらの混合物から選択される無機粒子を含む、請求項24に記載のガラス繊維製品。
【請求項26】
前記粒子が、有機粒子から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項27】
前記粒子が、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリアミド、アラミド、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリルポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール樹脂、アミノプラスト、ポリカーボネート、ポリオレフィン、および前述のものの任意の混合物のうちの少なくとも1つから選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項28】
前記粒子が、ポリマー有機粒子を含む、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項29】
前記粒子が、ポリエチレン粒子を含む、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項30】
前記粒子が、中空の粒子および中実の粒子から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項31】
前記粒子が、有機粒子および無機粒子の混合物を含む、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項32】
前記粒子が、第1の粒子および第2の粒子を含み、該第1の粒子は、少なくとも1つのパラメーターにおいて該第2の粒子とは異なり、該少なくとも1つのパラメーターは、サイズ、形状、密度、有機組成、無機組成、親水性、疎水性、親油性、疎油性、および結晶構造から選択される、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項33】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、前記ガラス繊維製品の牽引張力を実質的に増加させることなく、該ガラス繊維製品の粘着性を低下させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項34】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、25PSI〜40PSIの範囲の少なくとも1つの圧力において牽引張力を10%を超えて増加させることなく、前記ガラス繊維製品の粘着性を低下させるために有効である、請求項33に記載のガラス繊維製品。
【請求項35】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、摩擦張力を少なくとも10%減少させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項36】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、摩擦張力を少なくとも25%減少させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項37】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、摩擦張力を少なくとも45%減少させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項38】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、摩擦張力を少なくとも50%減少させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項39】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、摩擦張力を少なくとも50g減少させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項40】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、摩擦張力を少なくとも100g減少させるために有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項41】
前記粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターが、(i)フィラメントの空間的分離、および(ii)フィラメント間の結合の程度の減少のうちの少なくとも1つに対して有効である、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項42】
前記繊維製品の牽引張力が増加される、請求項41に記載のガラス繊維製品。
【請求項43】
前記繊維製品の牽引張力が、30psi〜40psiの範囲の少なくとも1つの圧力において、少なくとも10g増加される、請求項41に記載のガラス繊維製品。
【請求項44】
前記繊維製品の牽引張力が、30psi〜40psiの範囲の少なくとも1つの圧力において、少なくとも20g増加される、請求項41に記載のガラス繊維製品。
【請求項45】
前記繊維製品の牽引張力が、30psi〜40psiの範囲の少なくとも1つの圧力において、少なくとも100%増加される、請求項41に記載のガラス繊維製品。
【請求項46】
前記繊維製品の牽引張力が、30psi〜40psiの範囲の少なくとも1つの圧力において、少なくとも150%増加される、請求項41に記載のガラス繊維製品。
【請求項47】
前記被覆剤組成物が、該被覆剤組成物の総固体含有量に対して、少なくとも1%の分散粒子を含む、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項48】
前記被覆剤組成物が、該被覆剤組成物の総固体含有量に対して、少なくとも2%の分散粒子を含む、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項49】
前記被覆剤組成物が、該被覆剤組成物の総固体含有量に対して、少なくとも4%の分散粒子を含む、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項50】
前記被覆剤組成物が、該被覆剤組成物の総固体含有量に対して、少なくとも5%の分散粒子を含む、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項51】
前記被覆剤組成物が、一次サイジング、二次サイジング、三次サイジング、およびスラッシング組成物のうちの少なくとも1つである、請求項2に記載のガラス繊維製品。
【請求項52】
前記製品が、E−ガラス繊維、D−ガラス繊維、S−ガラス繊維、Q−ガラス繊維、E−ガラス誘導体繊維、および前述のものの任意の混合物から選択される繊維を含む、請求項1に記載のガラス繊維製品。
【請求項53】
前記被覆剤組成物が、粒子サイズおよび粒子の量から選択される少なくとも1つのパラメーターを有する分散粒子と、0.5重量%〜60重量%の範囲の総固体含有量を与えるために有効な量の溶媒とを含み、該少なくとも1つのパラメーターは、該被覆剤組成物によりコーティングされたガラス繊維の粘着性を減少させるために有効である、ガラス繊維被覆剤組成物。
【請求項54】
前記総固体含有量が、1重量%〜30重量%の範囲である、請求項53に記載の被覆剤組成物。
【請求項55】
前記粒子が、10nm〜10μmの範囲の平均寸法を有する、請求項53に記載の被覆剤組成物。
【請求項56】
前記粒子が、10nm〜0.6μmの範囲の平均寸法を有する、請求項53に記載のガラス繊維被覆剤組成物。
【請求項57】
前記粒子が、無機粒子、有機粒子、および複合粒子から選択される、請求項53に記載のガラス繊維被覆剤組成物。
【請求項58】
前記粒子が、ポリマー有機粒子を含む、請求項53に記載のガラス繊維被覆剤組成物。
【請求項59】
前記粒子が、中空の粒子および中実の粒子から選択される、請求項53に記載のガラス繊維被覆剤組成物。
【請求項60】
前記被覆剤組成物が、1%未満の潤滑剤を含み、該潤滑剤は、水可溶性ポリマー、炭化水素油、ワックス、カチオン性潤滑剤、界面活性剤、および石鹸から選択される、請求項53に記載の被覆剤組成物。
【請求項61】
ガラス繊維製品の粘着性を減少させるための方法であって、該方法は、
被覆剤組成物により該ガラス繊維製品の少なくとも一部分をコーティングする工程
を包含し、ここで該被覆剤組成物は、少なくとも1つのパラメーターを有する分散粒子と、0.5重量%〜30重量%の範囲の総固体含有量を与えるために有効な量の溶媒とを含有し、該少なくとも1つのパラメーターは、該ガラス繊維製品の粘着性を減少させるために有効な粒子サイズおよび粒子の量から選択される、方法。
【請求項62】
前記粒子が、10nm〜10μmの範囲の平均粒子寸法を有する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記粒子が、10nm〜0.6μmの範囲の平均粒子寸法を有する、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
請求項61に記載の方法であって、該方法は、前記ガラス繊維製品を少なくとも1種の樹脂で浸漬する工程をさらに包含し、ここで
該ガラス繊維製品は、少なくとも2つのガラス繊維を含み、そして
前記被覆剤組成物は、少なくとも1つのパラメーターを有する分散粒子と、0.5重量%〜30重量%の範囲の総固体含有量を与えるための量の溶媒とを含有し、該少なくとも1つのパラメーターは、少なくとも2つのガラス繊維の間の樹脂浸漬を可能にするのに十分な該少なくとも2つのガラス繊維を分離するために有効な粒子サイズおよび粒子の量から選択される、方法。
【請求項65】
前記ガラス繊維製品を形成する前に、該ガラス繊維の少なくとも1つをコーティングする工程を包含する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
少なくとも1つのプロセスの間のガラス繊維に対する損傷を低減する方法であって、該プロセスは、形成、加撚、整経、織り、錬紡、フィラメントワインディング、テクスチャライズ、バルキング、編み、および編成から選択され、該方法は、コーティングされたガラス繊維を含むたて糸を使用した少なくとも1つのプロセスを実施する工程を包含し、
該コーティングされたガラス繊維は、その表面の少なくとも部分にサイジング処理の水分を減少させた残渣を有し、そして
被覆剤組成物は、少なくとも1つのパラメーターを有する分散粒子と、約1重量%〜30重量%の範囲の総固体含有量を与えるための量の溶媒とを含有し、該少なくとも1つのパラメーターは、該コーティングされたガラス繊維の粘着性を減少させるのに有効な粒子サイズおよび粒子の量から選択される、方法。
【請求項67】
前記方法が、破壊された繊維のストリッピングでの戻りを減少させる工程、および繊維の巻かれた供給源からたて糸を供給する工程を包含する、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記たて糸が、細いヤーンを含む、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
ヤーンが少なくとも1つのパッケージおよびヤーンガイドを越えて引かれる場合の該ヤーンに対する摩擦抵抗を減少させる方法であって、該方法は、コーティングされたガラス繊維を含むヤーンを使用する工程、および該少なくとも1つのパッケージおよびヤーンガイドを横切ってヤーンを供給する工程を包含し、ここで、
該コーティングされたガラス繊維は、その表面の少なくとも部分にサイジング処理の水分を減少させた残渣を有し、そして
被覆剤組成物は、該コーティングされたガラス繊維の粘着性を減少させるために有効なサイズおよび量の分散粒子と、約0.5重量%〜60重量%の範囲の総固体含有量を与えるための量の溶媒とを含有する、方法。
【請求項70】
前記ヤーンが、細いヤーンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
繊維をテクスチャライズするプロセスにおいて、繊維の間の分離を増加させる方法であって、該方法は、
コーティングされたガラス繊維をテクスチャライズする工程であって、該コーティングされたガラス繊維は、その表面の少なくとも部分にサイジング処理の水分を減少させた残渣を有する、工程
を包含し、
被覆剤組成物は、該コーティングされたガラス繊維の間の繊維の間の分離を増加させるために有効なサイズおよび量の分散粒子と、約0.5重量%〜60重量%の範囲の総固体含有量を与えるための量の溶媒とを含有する、方法。
【請求項72】
繊維をバルキングするプロセスにおいて、繊維のもつれを増加させる方法であって、該方法は、
コーティングされたガラス繊維をバルキングする工程であって、該コーティングされたガラス繊維は、その表面の少なくとも部分にサイジング処理の水分を減少させた残渣を有する、工程
を包含し、
被覆剤組成物は、該コーティングされたガラス繊維の間の繊維のもつれを増加させるために有効なサイズおよび量の分散粒子と、約0.5重量%〜60重量%の範囲の総固体含有量を与えるための量の溶媒とを含有する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6a】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2007−524774(P2007−524774A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553146(P2006−553146)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/002694
【国際公開番号】WO2005/077853
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(599087017)ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド (267)
【Fターム(参考)】