説明

複合成形可能な化粧積層板ドアパネル

化粧積層板ドアパネルは、両方向に引き伸ばし可能な化粧シートから構成された樹脂含浸化粧層と、両方向に引き伸ばし可能なクラフト紙から構成された樹脂含浸コア層とを含む複合成形可能な化粧積層板を含む。ドアパネルはまた、化粧積層板が接合される基材を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連特許に関する相互参照)
本出願は、2004年5月14日に出願された係属中の「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第10/845,068号の部分的な継続であり、且つ2002年2月7日に出願された係属中の「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第09/683,735号の部分的な継続である。
【0002】
本発明は、化粧積層ドアパネルに関する。より詳しくは、本発明は、化粧積層板ドアパネルの製造において、樹脂含浸クラフト紙及び化粧紙から構成される複合成形可能な化粧積層板の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
天然材料を化粧積層板で複製する技術が長年にわたり相当向上してきたので、化粧積層板は広く使用されるようになった。例えば、化粧積層板は、カウンタートップ、家具、売場装備品、看板、柱包装材、アプライアンス前面、プッシュアンドキックプレート(push and kick plates)、天井パネル、住宅用木工家具、壁パネル、レストラン/食品提供装置用の装飾トリム及びアクセントの製作において、天然素材に取って代わっている。
【0004】
積層板産業は、化粧積層板の機能性を向上しようと絶えず努めている。化粧積層板製造における進歩により、これらの材料は、設計上取って代わるべき材料と同程度又は優れたものになっている。
【0005】
化粧積層板は、一般に、一体構造を形成するために熱及び圧力下で接合された合成樹脂含浸紙シートからなる複数の層を含む。通常の方法では、化粧積層板シート組立体は下から上へ、1つ以上のフェノール樹脂含浸シートのコア層を含み、この上に、化粧メラミン含浸シートが位置する。さらに、化粧シートは、メラミン含浸オーバーレイで被覆されてもよい。
【0006】
また、基材を化粧積層板に接合してこれに剛性を与えてもよい。基材は、ガラス繊維強化熱硬化性ポリエステル樹脂積層板等のような予備硬化プラスチック積層板、ハードボード、木屑板又はパーティクルボード、合板等のような木製品、セメント−石綿板、シートロック、石膏ボード等のような鉱物ベースのボード、又は基材の組み合わせでもよい。
【0007】
化粧積層板は、一般に、樹脂含浸コア及び化粧シートを鋼板の間に配置し、積層板を圧密して樹脂を硬化させる程度に十分な時間、熱及び圧力を積層スタックに施すことによって製造される。圧力及び熱により、紙シート内の樹脂は流動して硬化させられ、シートを圧密して当該技術分野において化粧高圧積層板と称される一体の積層体にする。最後に、成形された化粧積層板は、補強基材、例えば、合板、ハードボード、石膏ボード、パーティクルボード等に接合される。
【0008】
以前、化粧積層板は、ドアパネルの製造に使用されてきた。化粧積層板は、ドアパネルの対向表面に固定される。化粧積層板の弾性及び耐久性により、化粧積層板は鋼被覆表面材及び自然木ドアに代わる理想的な選択肢となっている。
【0009】
従来のドアパネルの表面材料は、ドアパネルが使用される環境によって課せられる要求に常に適切であるとは限らない。例えば、ビニル、粉末被覆材、塗料、低基本重量の紙、ベニヤ単板及び無垢木材のような材料が、ドアパネルの製造に使用されてきた。これらの材料のすべては、いろいろな意味で化粧積層板よりも劣る表面特性を有する。これには、コスト、耐汚染性、耐衝撃性、耐熱性、及び耐掻き傷/擦り傷性が含まれる。
【0010】
しかし、従来の化粧積層板の製造に利用される樹脂及び紙は、硬化後の化粧積層板の形状を変更できる能力(すなわち、次の成形工程を通して)を制限する。このことは、化粧積層板が曲がらず、平らでない表面の周りで化粧積層板の成形を必要とする用途にとってまったく不適切であることを意味しない。しかしながら、現在利用できる化粧積層板は、表面に相当ばらつきのある基材に「巻き付ける」能力が制限される。
【0011】
このように、ドアパネルの製造における化粧積層板の有用性は、湾曲面が限定されたドアパネルに限定される。多くの消費者は、様々な表面ファセット及び審美的に快いデザインを有するドアを好むので、これは重要な要因である。
【0012】
両方が現在係属中であり、また参考として本出願に組み込まれている、2002年2月7日に出願された「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第09/683,735号、及び2004年5月14日に出願された「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第10/845,068号に開示された複合成形可能な化粧積層板の開発に先行して、不規則な及び/又は平らでない表面の周りに従来の化粧積層板を成形できないことを補償するために、様々な技術が開発されてきたが、当業者は、成形作業に十分に適した化粧積層板を開発することができなかった。これらの技術の成果は限定的なものに過ぎず、化粧積層板の製造業者は、非常に限られた数の方法で化粧積層板を後成形することに限定されたままである。「複合成形」、「複合成形可能な」という用語及びこれらの変形表現は、単一軸線に限定されない3次元空間に、すなわち、多数の軸線の周りにかつ異なる曲率及び半径で化粧積層板を成形することを説明するために、本明細書の本文にわたって用いられる。
【0013】
具体的に、また上に参照した用途に開示した複合成形可能な化粧積層板を除いて、製造業者は、現在、例えば化粧積層板が単一軸線の周りに後成形される作業面縁部又は一体跳ねよけパネル/作業面構造体の成形の際に、単一平面内に(すなわち、2次元的に)位置する単一軸線の周りに化粧積層板を後成形できるに過ぎない。すなわち、現行の後成形では、化粧積層板をカウンタートップの縁部の周りに巻き付けることができるが、カウンタートップの隅部の周りの積層板の巻き付けを許容する程度には十分に開発されていない。高圧化粧積層板を僅かに複合成形することが可能であるが、この僅かな複合成形は著しく制限され、圧倒的多数の商業目的に適切でない。
【0014】
現在の技術では、化粧積層板の成形は3次元空間に限定されている。本発明者の理解によれば、高圧化粧積層板は、現在、1.27cmよりも大きな主曲率半径を有する3次元表面に限定される当該3次元表面の上方又はその上に成形されている。このように、ドアパネルの高度な輪郭の対向表面は、上記の構造体によって必要とされる3次元に基づくプロフィールの周りに複合成形できる化粧積層板を現在使用できないため、化粧積層板によって提供される耐久性、コスト及び快い外観を利用できない。
【0015】
上述の複合成形可能な化粧積層板の開発は、ドアパネル製造の分野に対する化粧積層板の有用な用途の拡大を可能にしてきた。このことを念頭において、複合成形可能な化粧積層板を有するドアパネルを製造するための本発明の技術が開発され、ドアパネルを成形するための従来の技術の欠点の多くを克服してきた。
【発明の開示】
【0016】
したがって、本発明の目的は、両方向に引き伸ばし可能な化粧シートから構成された樹脂含浸化粧層と、両方向に引き伸ばし可能なクラフト紙から構成された樹脂含浸コア層とを有する複合成形可能な化粧積層板を含む化粧積層板ドアパネルを提供することである。パネルはまた、化粧積層板が接合される基材を含む。
【0017】
本発明の目的はまた、複合成形可能な化粧積層板ドアパネルを製造する方法を提供することである。本方法は、化粧シートが両方向に引き伸ばし可能であるように化粧シートを調製する工程と、クラフト紙が両方向に引き伸ばし可能であるようにクラフト紙を調製する工程と、前処理されたクラフト紙を樹脂で含浸する工程と、化粧シートとクラフト紙とを複合成形可能な基材に層状に積み重ねる工程と、層状に積み重ねられた化粧紙、クラフト紙及び基材を接合して、パネルを形成する工程とによって達成される。
【0018】
本発明の他の目的は、化粧シートとクラフト紙とを複合成形可能な基材に層状に積み重ねる工程と、層状に積み重ねられた化粧紙、クラフト紙及び基材を熱及び圧力下で同時に圧密かつ形成して、パネルを形成する工程とによって、複合成形可能な化粧積層板ドアパネルを製造する方法を提供することである。
【0019】
本発明の他の目的及び利点は、本発明のある実施形態を規定する添付図に関連して検討した場合、次の詳細な説明から明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の詳細な実施形態をここに開示する。しかし、開示した実施形態は、様々な形態で具体化できる本発明を単に例示するものに過ぎないことを理解すべきである。したがって、ここに開示した詳細は、限定的であると解釈されるべきでなく、単に特許請求の範囲の基礎として、及び本発明の製造及び/又は使用の方法について当業者に教示する基礎として解釈されるべきである。
【0021】
図1と図2を参照すると、本発明に従って製造されたドアパネル10が開示されている。本発明の好ましい実施形態によれば、ドアパネル10は、完全なドア20の外面11a、11b(それらの間に空間22を有する)を形成する。ドア20は、当業者に公知の方法で組み立てられる。さらに、当業者は、本発明の精神から逸脱することなしに、ドアパネルを他のドア構造に利用できることを理解するであろう。
【0022】
ドアパネル10は、高圧化粧積層板の対向表面14が形成される基材12を含む。好ましい実施形態によれば、基材12及び高圧化粧積層板の対向表面14の両方は、複合成形可能である。このように、またより詳細に以下に説明するように、基材12及び高圧化粧積層板の対向表面14は、単一の工程で成形されることが好ましいが、それらは引き続く組立のために個々に成形してもよいことが考えられる。
【0023】
化粧積層板の対向表面14が単一の工程又は多数の工程で成形されるかどうかに関係なく、圧縮成形は、本発明による化粧積層板の対向表面14を製造するために利用される基本的な工程である。一般に、成形工程は、発生された負荷を地面に伝達するためのフレーム、プラテンの間に配置されたすべての熱負荷部分について最高149℃のプラテン温度を維持できる加熱された2つのプラテン、圧力をプラテンに印加するための方法、及びサイクルの活動を調整する制御システムを利用する。圧力を印加するための方法は、化粧積層板の対向表面14の名目上の予想表面積にわたって、最高20.68MPaの圧力を達成できなければならない。
【0024】
本発明による化粧積層板の対向表面14は、化粧積層板の膨張又は化粧積層板の収縮を介して、3次元に沿って、すなわち、2本の有限主曲率半径を有する表面に沿って複合成形してもよい。上述のように、「複合成形」、「複合成形可能な」という用語及びこれらの変形表現は、単一軸線に限定されない3次元空間に、すなわち、多数の軸線の周りにかつ異なる曲率及び半径で化粧積層板を成形することを説明するために、本明細書の本文にわたって用いられる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態によれば、複合成形可能な化粧積層板は、両方が参考として本出願に組み込まれている、2002年2月7日に出願された「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第09/683,735号、及び2004年5月14日に出願された「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第10/845,068号に開示された複合成形可能な化粧積層板である。しかし、当業者は、本発明の精神から逸脱することなしに、他の複合成形可能な化粧積層板を利用できることを理解するであろう。
【0026】
このことを念頭において、また図3を参照すると、好ましい複合成形可能な化粧積層板の対向表面14は、少なくとも約20%〜50%引き伸ばされることができる両方向に引き伸ばし可能な化粧紙26から構成された樹脂含浸化粧層24と、少なくとも約20%〜50%引き伸ばされることができる両方向に引き伸ばし可能な少なくとも1枚のクラフト紙30から構成された樹脂含浸コア層28とを含む。特定の範囲が上に開示されているが、100%の高い引き伸ばし率の紙が、当該技術分野で知られており、おそらくは本発明に従って使用できるであろう。化粧紙26及びクラフト紙30の引き伸ばし可能な性質により、積層板が以下に説明する方法で複合成形されるときに、化粧積層板の対向表面14の膨張及び収縮が可能になる。本発明の好ましい実施形態によれば、複合成形可能な化粧積層板の対向表面14は、単一シートの両方向に引き伸ばし可能な樹脂含浸化粧紙26と、単一シートの両方向に引き伸ばし可能な樹脂含浸クラフト紙30とを含む。
【0027】
積層板の対向表面14は、化粧紙26が両方向に引き伸ばし可能であるように化粧紙を前処理し、前処理された化粧紙26を樹脂で含浸し、クラフト紙30が両方向に引き伸ばし可能であるようにクラフト紙を前処理し、前処理したクラフト紙30を樹脂で含浸し、化粧紙26及びクラフト紙30を層状に積み重ねて、層状の化粧紙26及びクラフト紙30を熱及び圧力下で圧密して、化粧積層板の対向表面14のシートを形成することによって製造される。本発明の好ましい実施形態による特定の層状パターンが開示されているが、本発明の精神から逸脱することなく、層状パターンを幾分変更してもよい。
【0028】
化粧層24は、コア層28の真上に配置された化粧紙26である。化粧層24は、完成した化粧積層板の対向表面14の美観を実質的に担っている。化粧層は、広範囲のシートから選択できる。例えば、化粧層は、べた色(例えば白色)であってもよく、あるいは審美的に魅力のあるパターンを含んでもよい。
【0029】
上述したように、化粧層24は、積層板の対向表面14に魅力的な外観を提供する。化粧層24が積層板の対向表面14の外面を形成する場合、化粧層24はまた、最終的な化粧積層板の対向表面14の表面特性を規定する。例えば、化粧層24の組成は、化学剤、熱、光、衝撃及び摩耗に対する化粧積層板の耐性を規定することを補助する。
【0030】
本発明によれば、化粧層24は、単一シートの化粧紙26から構成される。これらの化粧紙シートは、一般に、水アルコール又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の水溶液で含浸した高品質の50〜125連量(1平方メートル当たり80〜202グラム)の顔料充填のα−セルロース紙から製造される。しかし、樹脂含浸に先行して、化粧紙26はx方向及びy方向の両方にクレープ加工される。本発明の好ましい実施形態によれば、シンダス、インク(Cindus,Inc.)のx方向クレープシステムを用いて紙26がクレープ加工される。具体的には、x方向クレープ加工とは、ウェブの方向に直交して配置された交差する組のクレープ加工クリンクルが紙シート内に形成されるクレープ加工システムを意味する。あらゆる方向に引き伸ばし可能なこの種のシートは、ケンプ(Kemp)の米国特許第2,008,181号、ケンプの米国特許第2,008,182号、ケンプの米国特許第2,071,347号、ロー(Rowe)の米国特許第2,399,256号、ローの米国特許第2,567,967号、ローの米国特許第2,610,935号、及びクレンブリンク(Krehnbrink)の米国特許第3,476,644号を含む多くの特許の教示に従って作製されてきた。さらに、これらのシートは、クレープ加工のしわ付け性質に起因する収縮又は圧縮を可能にする。
【0031】
クレープ加工方法については、上述の特許に詳細に説明されている。要約すると、この方法は、紙シートを水中に浸す工程と、樹脂がドラムに付着するように樹脂をシートに塗布する工程と、最後に、刃を用いてシートをドラムから剥ぎ取り、表面から削り取られる塗料とかなり同様に紙がしわになるようにする工程とを含む。次に、クレープ加工した化粧紙26を水アルコール又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の水溶液で含浸される。本発明の好ましい実施形態に従って使用されるx方向クレープ加工された化粧紙26は、当業界で使用される標準紙よりもゆっくりと樹脂を吸収することが判明している。x方向クレープ加工に適切な紙は、全体的に寸法決めされ、これにより、紙の飽和性が低減される。このように、約30%〜35%のみの樹脂含有量を有する化粧紙シート26が、本発明に従って使用されてきた(従来の化粧シートは、一般に、約50%以上の樹脂含有量を有する)。しかし、その結果得られる表面性能は、50%の樹脂含有量を有する標準紙を組み込んだ高圧積層板と同様である。本発明のこの好ましい実施形態によるx方向クレープ加工された化粧紙26は、約20%〜35%の両方向の伸びを示している。
【0032】
次に、樹脂含浸化粧紙26は、乾燥され、部分的に硬化され、最後にシートに切断される。化粧紙シートの顔料充填のα−セルロース紙は、べた色、装飾デザイン、又は木、大理石、皮革等のような天然素材のグラビア印刷による複製を含んでもよい。セルロース紙の審美的特徴は、化粧積層板の対向表面14の完成時に積層板の装飾デザインとして現される。
【0033】
コア層28は、フェノール樹脂含浸の少なくとも1枚のシートのクラフト紙30から形成されることが好ましいが、本発明の精神から逸脱することなく他の材料を使用できる。コア層28は、同様に安定した構造部材を提供しつつ、結果的に得られる積層板の対向表面14の厚さを最小限に抑え、かつ結果的に得られる化粧積層板の対向表面14の複合成形性を向上させるように、非常に薄く構成される。このことを念頭において、また本発明の好ましい実施形態によれば、コア層28は、単一シートのフェノール樹脂含浸クラフト紙30を含む。クラフト紙30をx方向クレープ加工する前に、クラフト紙の基本重量は80ポンド/連(1連=3000フィート2)又は1平方メートル当たり129グラムであったが、当業者は、本発明の精神から逸脱することなく、この基本重量が変更可能であることを理解するであろう。
【0034】
本発明の好ましい実施形態による単一シートのクラフト紙が上に開示されているが、本発明の精神から逸脱することなく多数のシートのクラフト紙を使用してもよいことが判明している。例えば、2枚のシートのクラフト紙は、非常に優れた結果をもたらし、一方、3枚及び4枚のシートのコア層は複合成形可能であるが、薄いコア層の細部を生じない。本発明の事前に試験した実施形態によれば、単一のコアシート及び単一の化粧シートを含む複合成形可能な積層板は、約0.483mmの厚さを有し、2枚のコアシート及び単一の化粧シートを含む複合成形可能な積層板は、約0.737mmの厚さを有し、3枚のコアシート及び単一の化粧シートを含む複合成形可能な積層板は、約1.054mmの厚さを有し、4枚のコアシート及び単一の化粧シートを含む複合成形可能な積層板は、約1.422mmの厚さを有する。
【0035】
上述の化粧紙26の場合と同様に、コア層28のクラフト紙30は、x方向とy方向の両方向に「しわ付け」を提供するようにクレープ加工される。紙30もまた、シンダス、インク(Cindus,Inc.)のx方向クレープシステムを用いてクレープ加工される。その結果得られるx方向クレープ加工されたクラフト紙は、20%〜50%引き伸ばしが可能である。
【0036】
次に、x方向クレープ加工されたクラフト紙30はフェノール樹脂で完全に含浸されて、部分的に硬化される(β−ステージ化)。32.0%〜50.0%の間の樹脂含有量が本発明に使用された。しかし、化粧紙を通した化粧面へのフェノール樹脂の移動を最小にするために、32.0%〜36.0%の樹脂含有量が好ましい。
【0037】
本発明の好ましい実施形態によるx方向クレープ加工されたクラフト紙及び化粧紙が開示されているが、本発明に従って、両方向の引き伸ばし性をもたらす他のクレープ加工紙を使用してもよい。例えば、本発明に従ってイタリアの「成形紙」を使用できることが考えられる。「成形紙」は、本発明に従って必要とされる引き伸ばし特性をもたらす細かくクレープ加工された紙である。例えば、カルチエ・カリオラロ(Cartiere Cariolaro)SpA及びグルッポ(Gruppo)XdiXグルッポは、このような紙を製造している。この紙に関する情報は、www.cariolaro.com/cariolaro/Eng//MouldPaper.htmに容易に見つけることができる。
【0038】
化粧積層板の対向表面14は、従来の化粧積層板と大部分同一の方法で形成される。最初に、化粧層及びコア層24、28が、積層レイアップとして積み重ねられて、鋼板の間に配置される。次に、積層板を圧密して樹脂を硬化させる程度に十分な時間(一般に、約25分間〜1時間)、110℃〜155℃の範囲の温度及び約5.52MPa〜11.03MPaの圧力が積層レイアップに施される。使用される熱及び圧力は、一般に、後成形サイクル又は「グリーナー」後成形サイクルにも一致する。様々な実施形態に従って以下に説明するように、部分的にのみ硬化される積層体が望ましい場合、時間、温度及び圧力を調整することが可能である。
【0039】
圧力及び熱は、紙シート内の樹脂が流動し、硬化し、シートを圧密して高圧化粧積層板と関連技術で称される一体成形の積層体にするように強制する。一般に、1つ以上の積層体が一度に成形される。複数の組み立てられたシートをスタックに挿入することによって、多数の積層板が形成される。組み立てられたシートの間に剥離シートが配置されて、共に積み重ねられた様々な積層板を分離する。圧密後、剥離シートにより、個々の積層板を分離できる。
【0040】
上述の化粧積層板の対向表面14は、以下に説明する方法で化粧積層板の対向表面14を所望の3次元形状に形成して、形成された化粧積層板を、例えば、複合成形可能なMDFの基材12に固定することによって、ドアパネル10の構造に使用される。以下にかなり詳細に説明するように、化粧積層板の対向表面14及び基材12は、一段階工程を使用して形成されかつ結合される。しかし、当業者は、本発明の精神から逸脱することなしに、多数段階工程を利用できることを理解するであろう。
【0041】
化粧積層板の対向表面14の複合成形は、積層板が加熱、成形及び引き続く冷却中に裂けず又は座屈することなく、膨張かつ収縮できるので容易である。本発明の好ましい実施形態によれば、またより詳細に以下に説明するように、接着剤結合層31は、化粧積層板の対向表面14と基材32との間に配置されることが好ましい。本発明の精神から逸脱することなく、様々な接着剤を使用することが可能である。例えば、複合成形可能な化粧積層板の対向表面は、適切な接着剤(例えば、PVA)で被覆された一体のフィルム又は伸長性の紙層から構成される一体の接着裏材で製造してもよい。同様に、従来のコンタクト接着剤を使用してもよい。本発明の好ましい実施形態による用途に考えられる接着剤は、EVA及びPVAである。
【0042】
メラミン含浸化粧シート及びフェノール樹脂含浸コア層から構成された化粧積層板の対向表面が開示されているが、本発明の精神から逸脱することなしに、他の複合成形可能な積層板を利用してもよい。例えば、複合成形可能な化粧積層板の対向表面は、参考として本出願に組み込まれている「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する2004年5月14日に出願された米国特許出願第10/845,068号に開示された複合成形可能な化粧積層板の対向表面と同様でもよい。
【0043】
図4を参照すると、好ましいドアパネル10の断面図が開示されている。本実施形態によれば、化粧積層板の対向表面14及び基材32は、同時に、すなわち、一段階工程を介して形成される。
【0044】
より詳しくは、また本発明の好ましい実施形態によれば、複合成形可能な積層板ドアパネル10は、両方向に引き伸ばし可能な化粧紙26から構成された樹脂含浸化粧層24と、両方向に引き伸ばし可能なクラフト紙30から構成された樹脂含浸コア層28と、可撓性の中密度繊維板(MDF)基材32とを含む。
【0045】
本実施形態に従って使用される繊維板基材32の厚さは、約0.3175cmである。本発明の好ましい実施形態によれば、繊維板基材32はMDFである。MDFは、マッチモールドプレスを用いてMDFの成形を可能にするように特別に製造される。MDFは本発明の好ましい実施形態に従って使用されるが、本発明の精神から逸脱することなく成形可能な他の同様のMDFを使用できる。
【0046】
基材はまた、複数のシートのフェノール樹脂含浸クラフト紙から構成してもよいことが考えられる。この変形例によれば、MDF基材用の置き換えとして使用されるフェノール樹脂含浸クラフト紙は、上述の複合成形可能な化粧積層板の製造に使用される両方向に引き伸ばし可能な成形可能クラフト紙と同一の方法で製造されることが好ましいであろう。しかし、当業者は、基材の実質的形成が必要とされない用途に、従来のフェノール樹脂含浸クラフト紙を利用できることを理解するであろう。
【0047】
本発明の実施形態のドアパネル10は、繊維板基材32と、圧密された積層板の対向表面14とをそれらの間の接着結合層31で積み重ねて形成することによって形成される。より詳しくは、ドアパネル10は、化粧積層板の対向表面14と一体的に結合されたフィルムから構成される一体の接着結合層(又は適切な接着剤で被覆された伸長性の紙層)31を含む。例えば、また本発明の好ましい実施形態によれば、接着結合層31は、基材32に露出される側面のPVAで被覆された低基本重量のオーバーレイ紙である。しかし、接着結合層はまた、PVA被覆されたプラスチックフィルムの形態をとってもよいことが考えられる。
【0048】
本発明の別の実施形態によれば、複合成形された積層板の対向表面が追加の耐久性及び/又は衝撃抵抗性を必要とする状態では、化粧積層板の対向表面は、コア層内のオーバーレイシート及び/又は追加のx方向クレープ加工されたクラフトシートで形成してもよい。オーバーレイシートに関し、オーバーレイシートはメラミン含浸紙シートであることが好ましく、そのストレッチ特性を高めるように同様に処理される。完全な化粧積層板の対向表面を形成するために、プレスかつ加熱されると、オーバーレイ紙層内の樹脂により、下層の化粧シートに対する損傷を防止する障壁が形成される。オーバーレイ紙層はまた、最終の化粧積層板の対向表面の表面特性を規定する。例えば、オーバーレイ層の組成は、化学剤、熱、光、衝撃及び摩耗に対する化粧積層板の抵抗性を規定することを補助する。参考として本出願に組み込まれている、2004年5月14日に出願された「複合成形可能な化粧積層板」(”COMPOUND FORMABLE DECORATIVE LAMINATE”)と題する米国特許出願第10/845,068号に記載されているように、オーバーレイはまた、100%ポリエステルシート又はポリエステル/レーヨンのブレンドであることができるであろう。
【0049】
オーバーレイシート又は追加のコア層シートが積層板に組み込まれるべきことが決定された場合、成形された積層板は、上述したような複合成形になお非常に適していることが判明している。しかし、このような積層板は、上述の2枚のシートの積層板の場合ほどぴったりと半径が曲がることはまったく不可能であることも判明している。
【0050】
ドアパネルの大量生産に適用するために、様々な「一段階」工程が考えられる。好ましい実施形態によれば、また図3、図4、図5と図6を参照すると、ドアパネル10を圧縮成形するための一段階工程が開示される。本実施形態によれば、複合成形可能な化粧積層板の対向表面14及び0.3175cmのMDF基材32の予備接合された組立体が使用される。最初に、ウィルソンアート(Wilsonart)LW3000PVA接着剤を使用して、圧密された化粧積層板の対向表面14、接着結合層31及び基材32が予備接合されて、予備圧縮の化粧積層板ドアパネル組立体を形成する。本発明の好ましい実施形態によれば、積層板の対向表面14の非化粧側及び基材32の片側が、約0.076mm(ウェット)の接着剤で被覆されて、接着結合層31を形成する。
【0051】
次に、合板の部片を組立体の頂部に配置して、接着結合層31の一晩の乾燥/セットアップを可能にすることによって、予備圧縮の化粧積層板ドアパネル組立体がプレスされる。しかし、当業者は、本発明の精神から逸脱することなく、ホットプレス操作も使用できることを理解するであろう。より詳しくは、本発明に従って使用される熱間及び冷間プレス操作は、従来のプレス技術である。当業者が確実に認識するように、冷間又は熱間プレスの間の選択は、熱間プレスが一般により急速であり、また単一のプレス操作中に多数の組立体を接合する際に冷間プレスを利用できることを考慮して、様々な操作上の制約に基づき決定される。
【0052】
予備圧縮の化粧積層板ドアパネル組立体が形成されると、ドアスキンマッチドモールド33a、33bがモールドプレスプラテン33に取り付けられる。本発明の好ましい実施形態によれば、マッチドモールド33a、33bは、約1.27cmの特徴部の深さを有するが、それよりも深いことができるであろう。プレスプラテン33は、138℃に加熱され、この状態に維持される。マッチドモールド33a、33bは、プレス前に、約135℃の定常状態表面温度に達することが可能である。
【0053】
次に、上述の予備接合された化粧積層板ドアパネル組立体は、予熱するために、MDF側を下にして下方マッチドモールド33aに配置される。反対側(化粧)面が約93.3℃の温度に達すると、パネルが取り除かれる。次に、ドアパネル組立体のMDF側に水が吹き付けられ、MDF側は、下方マッチドモールド33aに対するその位置に戻される。次に、プレスプラテン33は、約20秒の時間閉じられ、パネルに対し約15.00MPaの最大有効圧力に達する。プレスプラテン33は、この状態に約60秒間維持され、開放される。この工程はガス抜きを必要としないことを指摘したい。その後、形成された化粧積層板ドアパネル10は取り出され、マッチドモールド33a、33bに対し優れた合致性を示すはずである。接合線又は基材のふくれ、割れ、歪み、離層、変色、又はテレグラフィングがあってはならない。上述の工程の変形例によれば、上述の化粧積層板の対向表面は、2つのフェノールコア層を含む。再びガス抜き工程なしに、1つのみのフェノールコア層を有する化粧積層板の対向表面を置き換えることによって、同様の肯定的な結果が獲得される。この場合、10.00MPaの最大有効パネル圧力で、プレス閉鎖時間を60秒に低減することが可能であった。
【0054】
さらに別の実施形態によれば、また図7、図8と図9を参照すると、化粧積層板ドアパネル110は、圧密された複合成形可能な化粧積層板の対向表面114と、基材132との間に配置された接着剤フィルム131による一段階工程を利用して形成される。上述の工程と同様に、ドアスキンマッチドモールド133a、133bは、モールドプレスプラテン133に取り付けられる。プレスプラテン133は、138℃に加熱され、この状態に維持される。マッチドモールド133a、133bは、プレス前に、約135℃の定常状態表面温度に達することが可能である。次に、基材132の一方又は両方の面が、例えば、プラテンプレスタイプの加熱装置133を使用して約93.3℃の温度に加熱される。表面の一方又は両方が微細水滴で覆われるように、基材132の面の一方又は両方に水が吹き付けられる。その後、接着剤フィルム131は基材132に配置され、化粧積層板の対向表面114の未圧密の層126、130は(積層板レイアップとほぼ同一の方法で)接着剤フィルム131の頂部に配置される。次に、この3つの構成要素の予備圧縮化粧積層板ドアパネル組立体は、加熱されたプラテンプレス133のマッチモールド半部133a、133bの間に配置される。加熱されたプラテンプレス133は、切り離し、破砕等なしに成形化粧積層板ドアパネル110を製造する程度に十分な速度で閉じられる。好ましい実施形態によれば、閉鎖時間は、約10.00MPa〜15.00MPaのピーク定格圧力で約二(2)分である。プラテンプレス133は、化粧積層板ドアパネル110の完全な塑性変形、及び接着剤フィルム131の結合層を介した化粧積層板の対向表面114に対する基材132の接合を保証する程度に十分な時間、ピーク圧力に維持される。好ましい実施形態によれば、ホールド時間は、約45秒〜約60秒の範囲にある。次に、プラテンプレス133が開放され、形成された化粧積層板ドアパネル110が取り出される。
【0055】
なお別の実施形態によれば、また図10、図11と図12を参照すると、化粧積層板ドアパネル210は、一段階工程を介して形成され、塗布される接着剤は、圧密された複合成形可能な化粧積層板の対向表面214と、基材232との間に配置される。本実施形態によれば、適切なコンタクト接着剤231aは、化粧積層板の対向表面214の非化粧面に巻かれるか又は噴霧される。コンタクト接着剤231bはまた、基材232の一方の側面に塗布される。好ましい実施形態によれば、コンタクト接着剤はEVA又はPVAである。塗布されると、それぞれの化粧積層板の対向表面214及び基材232の被覆表面は、部分的に乾燥することが可能である。次に、基材232の未被覆の側面が、プラテンプレスタイプの加熱装置233を使用して約93.3℃の温度に加熱される。次に、表面が微細水滴で覆われるように、基材232の面の未被覆の側面に水が吹き付けられる。その後、化粧積層板の対向表面214の非化粧面、すなわち、接着剤で被覆された化粧積層板の対向表面214の側面が基材232の被覆側面に配置される。次に、予備圧縮の化粧積層板ドアパネル組立体が、加熱されたプラテンプレス233のマッチドモールドの2つの半部233a、233bの間に配置される。プラテンプレス233は、切り離し、破砕等なしに成形部片を製造する程度に十分な速度で閉じられる。好ましい実施形態によれば、プレスの閉鎖時間は、化粧積層板ドアパネルにおける約10.00MPa〜15.00MPaのピーク定格圧力で約二(2)分である。プラテンプレス233は、化粧積層板ドアパネル210の完全な塑性変形、及び化粧積層板の対向表面214に対する基材232の接合を保証する程度に十分な時間、ピーク圧力に維持される。好ましい実施形態によれば、ホールド時間は、約45秒〜約60秒の範囲にある。その後、次に、プラテンプレス233が開放され、成形された化粧積層板ドアパネル110が回復される。
【0056】
第2の実施形態を参照して上に簡単に述べたように、化粧積層板の対向表面は、複数の未圧密の別個のシートから構成された従来の積層板レイアップとしての基材でプレスしてもよいことが考えられる。この技術により、プレス前に必要とされる工程を最小にすることによって処理が速められ、したがって、本発明に従って開示される他の実施形態に適用できることが信じられる。同様に、化粧積層板の対向表面は、基材で複合成形する前に低圧積層板として処理してもよいことが考えられる。
【0057】
好ましい実施形態について図示しかつ説明してきたが、このような開示によって本発明を限定する意図はなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神と範囲内に含まれるすべての修正及び代替構造を網羅することが意図されることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に従って形成されたドアパネルの斜視図である。
【図2】図1に示したドアパネルの断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による本発明の複合成形可能な積層板の概略図である。
【図4】本発明による基材を有する複合成形可能な化粧積層板の概略図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態によるプレス工程の図面である。
【図6】本発明の好ましい実施形態によるプレス工程の図面である。
【図7】本発明のさらに別の実施形態による成形工程の図面である。
【図8】本発明のさらに別の実施形態による成形工程の図面である。
【図9】本発明のさらに別の実施形態による成形工程の図面である。
【図10】本発明のなお別の実施形態による成形工程の図面である。
【図11】本発明のなお別の実施形態による成形工程の図面である。
【図12】本発明のなお別の実施形態による成形工程の図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧積層板ドアパネルであって、
両方向に引き伸ばし可能な化粧シートから構成された樹脂含浸化粧層と、両方向に引き伸ばし可能なクラフト紙から構成された樹脂含浸コア層とを有する複合成形可能な化粧積層板と、
前記化粧積層板が接合される基材と、
を備える化粧積層板ドアパネル。
【請求項2】
前記化粧層がメラミン樹脂で含浸される、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項3】
前記コア層がフェノール樹脂で含浸される、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項4】
前記化粧シートが、前記化粧シートに引き伸ばし性を付与するようにx方向クレープ加工される、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項5】
前記クラフト紙が、前記クラフト紙に引き伸ばし性を付与するようにx方向クレープ加工される、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項6】
前記化粧シートが、少なくとも約20%引き伸ばされることができる、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項7】
前記クラフト紙が、少なくとも約20%引き伸ばされることができる、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項8】
前記基材が中密度繊維板である、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項9】
前記基材が複合成形可能である、請求項8に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項10】
前記基材が複合成形可能である、請求項1に記載の化粧積層板ドアパネル。
【請求項11】
複合成形可能な化粧積層板ドアパネルを製造する方法であって、
化粧シートが両方向に引き伸ばし可能であるように前記化粧シートを調製する工程と、
クラフト紙が両方向に引き伸ばし可能であるように前記クラフト紙を調製する工程と、
前処理された前記クラフト紙を樹脂で含浸する工程と、
前記化粧シートと前記クラフト紙とを複合成形可能な基材に層状に積み重ねる工程と、
前記層状に積み重ねられた化粧紙、クラフト紙及び基材を接合して、パネルを形成する工程と、
を含む方法。
【請求項12】
前記化粧シートをメラミン樹脂で含浸する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記クラフト紙を含浸する前記工程が、前記クラフト紙をフェノール樹脂で含浸する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記化粧シートを調製する前記工程が、前記化粧シートに引き伸ばし性を付与するようにx方向クレープ加工する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記クラフト紙を調製する前記工程が、前記クラフト紙に引き伸ばし性を付与するようにx方向クレープ加工する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記調製された化粧シートが、少なくとも約20%引き伸ばされることができる、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記調製されたクラフト紙が、少なくとも約20%引き伸ばされることができる、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記基材が中密度繊維板である、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
層状に積み重ねる前記工程の前に前記化粧シートと前記クラフト紙とを圧密する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
接合する前記工程が、前記化粧紙、クラフト紙及び基材を熱及び圧力下でプレスして、パネルを形成する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
層状に積み重ねる前記工程が、結合層を前記クラフト紙と前記基材との間に配置する工程を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
接合する前記工程が、前記化粧紙、クラフト紙及び基材を同時にプレスして形成する工程を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
層状に積み重ねる前記工程が、結合層を前記クラフト紙と前記基材との間に配置する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項24】
複合成形可能な化粧積層板ドアパネルを製造する方法であって、
化粧シートとクラフト紙とを複合成形可能な基材に層状に積み重ねる工程と、前記層状に積み重ねられた化粧紙、クラフト紙及び基材を熱及び圧力下で同時に圧密かつ形成して、パネルを形成する工程と、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−528829(P2008−528829A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552124(P2007−552124)
【出願日】平成18年1月3日(2006.1.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/044371
【国際公開番号】WO2006/080985
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(507017668)プリマーク アールダブリュピー ホールディングス,インコーポレイティド (3)
【Fターム(参考)】