説明

走行台車の駆動軸支持構造

【課題】コンパクトで負荷容量の高い自動調心ころ軸受を有する走行台車の駆動軸支持構造を提供する。
【解決手段】走行台車11は、レール12上を走行する車輪13と、車輪13を回転駆動する駆動軸14と、駆動軸14を回転自在に支持する軸受21とを備える。駆動軸14を支持する自動調心ころ軸受21は、内輪と、外輪と、複列に配置された複数の球面ころと、隣接する球面ころの間隔を保持する保持器とを備える。保持器は、一対のリング部と、柱部と、球面ころの抜け止め部とを有する。そして、抜け止め部は、球面ころのピッチ円の上側に位置して、球面ころの長さ方向端部の径方向外側への移動を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、走行台車、特に屋根開閉装置やコンテナクレーン等に使用されている走行台車の駆動軸支持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の屋根開閉装置が、例えば、特開2004−244819号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されている屋根開閉装置は、屋根パネルと、屋根パネルを移動搬送させる走行台車とを備える。また、走行台車は、レール上を走行する車輪と、駆動装置に連結されて車輪を回転駆動する駆動軸と、駆動軸を回転自在に支持する軸受とで構成されている。
【0003】
上記構成の走行台車は、大型の屋根パネルを比較的ゆっくりと移動搬送させるので、走行台車の駆動軸を支持する軸受は重荷重低速回転環境下で使用されることとなる。そこで、このような環境で使用される軸受としては、図12および図13に示すような自動調心ころ軸受111が使用されることがある。
【0004】
図12を参照して、自動調心ころ軸受111は、内輪112と、外輪113と、内輪112および外輪113の間に複列に配置された複数の球面ころ114と、複数の球面ころ114の間隔を保持する保持器115とを備える。
【0005】
図13を参照して、保持器115は、リング部とリング部の端面から突出する柱部115aとを有し、隣接する柱部115aの間に球面ころ114を収容するポケット115bを有する。柱部115aは、球面ころ114のピッチ円を跨いで径方向に延在し、球面ころ114の径方向への抜け止めおよび隣接する球面ころ114の間隔を一定に保つ機能を有する。
【0006】
上記構成の自動調心ころ軸受111は、他の軸受と比較して定格荷重が高く、また、駆動軸の撓みに対して調心性を有しているので、走行台車の駆動軸を支持する軸受として好適である。
【特許文献1】特開2004−244819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、開閉式の屋根を有する建造物の大型化に伴って屋根パネルも大型化している。一方で、屋根開閉装置自体はコンパクト化が望まれている。移動搬送する屋根パネルを大型化すると、走行台車の駆動装置を高出力化することが必要となり、駆動軸を支持する軸受に負荷される荷重が増大する。これにより、従来の自動調心ころ軸受111では、負荷容量不足による軸受寿命の低下が問題となる。なお、この問題は、走行台車の駆動軸に接続する駆動装置を高出力化した場合に留まらず、従来と荷重条件の同じ自動調心ころ軸受111をコンパクト化しようとする場合にも生じ得る。
【0008】
高荷重に対応する最も簡単な方法は、自動調心ころ軸受111を大型化することであるが、屋根開閉装置のコンパクト化の観点から自動調心ころ軸受111を大型化することは適切ではない。
【0009】
そこで、自動調心ころ軸受111の軸受サイズを維持したまま、定格荷重を向上させることが望まれる。自動調心ころ軸受111の定格荷重を向上させる方法としては、内輪112および外輪113の間に配置する球面ころ114の本数を増加させるか、ころ径を大きくすることが考えられる。
【0010】
しかし、例えば、ころ本数を増加させる場合、自動調心ころ軸受111の球面ころの左右には保持器115の柱部115aが配置されており、柱部115aの強度確保の観点から柱部115aの太さを一定値以上にする必要がある。その結果、隣接する球面ころ114の間隔を小さくして収容可能な球面ころ114の本数を増やすことは困難であった。
【0011】
そこで、この発明の目的は、コンパクトで負荷容量の高い自動調心ころ軸受を有する走行台車の駆動軸支持構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る走行台車の駆動軸支持構造は、レール上を走行する車輪と、車輪を回転駆動する駆動軸と、駆動軸を回転自在に支持する軸受とを備える。駆動軸を支持する軸受は、内輪と、外輪と、内輪および外輪の間に配置された複数の球面ころと、一対のリング部、一対のリング部の間に位置する柱部、および球面ころの脱落を防止する抜け止め部を有する樹脂製保持器とを備える自動調心ころ軸受である。そして、球面ころの長さ方向中央部に対面する柱部の中央領域は、球面ころのピッチ円の下側に位置し、抜け止め部は、球面ころのピッチ円の上側に位置し、球面ころの転動面に当接してこの球面ころの径方向への移動を規制する。また、抜け止め部は、球面ころの長さ方向端部に対面する柱部の端部領域に設けられている。
【0013】
隣接する球面ころの間隔はピッチ円上で最小となるので、ころ径が最大となる長さ方向中央部で柱部をピッチ円から外れた領域に配置することにより、隣接する球面ころの間隔を小さくすることができる。その結果、より多くの球面ころを収容することが可能となるので、自動調心ころ軸受の定格荷重が向上する。そして、このような自動調心ころ軸受を走行台車の駆動軸を支持する軸受に採用することにより、コンパクトで耐荷重性に優れた走行台車の駆動軸支持構造を得ることができる。
【0014】
好ましくは、一対のリング部のうちの少なくとも一方は、その外径面が複数の球面ころのころ中心より外側に位置する。軸受組立て時の球面ころの傾きを有効に抑制できるので、軸受の取扱いが容易となる。
【0015】
この発明の他の局面に係る走行台車の駆動軸支持構造は、レール上を走行する車輪と、車輪を回転駆動する駆動軸と、駆動軸を回転自在に支持する軸受とを備える。駆動軸を支持する軸受は、内輪と、外輪と、内輪および外輪の間に配置された複数の球面ころと、複数の球面ころの間隔を保持する保持器とを備える自動調心ころ軸受である。そして、保持器は、複数の球面ころの端面に対面するリング部と、隣接する球面ころの間に位置し、リング部の内側面から軸方向に突出する突出部とを有し、突出部の突出長さをAとし、リング部の内側面から球面ころの最大径部分に至るまでの軸方向長さをBとしたとき、A<Bの関係が成立する。
【0016】
上記構成の保持器は、突出部の先端が、隣接する球面ころの間隔が最小となる最大径部に対面する位置まで達しないので、隣接する球面ころの間隔を小さくすることができる。その結果、より多くの球面ころを収容することが可能となるので、軸受サイズを維持したまま定格荷重を向上した自動調心ころ軸受を得ることができる。そして、このような自動調心ころ軸受を走行台車の駆動軸を支持する軸受に採用することにより、コンパクトで耐荷重性に優れた走行台車の駆動軸支持構造を得ることができる。なお、本明細書中「リング部の内側面」とは、リング部の球面ころと対面する端面を指すものとする。
【0017】
好ましくは、保持器は、隣接する突出部の間に、球面ころの一方側端部を受け入れる凹部を有する。上記構成の保持器は、リング部の端面に設けられた複数の凹部が隣接する球面ころの間隔を一定に保つ機能に加え、球面ころの脱落を防止する機能を有する。これにより、球面ころの円滑な回転を維持すると共に、球面ころの脱落を防止することができる。
【0018】
さらに好ましくは、保持器は球面ころの両端に配置される。このように、球面ころの両端に保持器を配置することにより、さらに効果的に球面ころの円滑な回転を維持することができる。
【0019】
好ましくは、保持器は内輪の小鍔部の内側に係合する係合部を有する。これにより、特に、保持器を球面ころの両端に独立して配置した場合でも、軸受回転時に保持器が脱落するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、収容可能な球面ころの本数を増加させることにより、軸受サイズを維持したまま自動調心ころ軸受の定格荷重を向上することができる。そして、このような自動調心ころ軸受を走行台車の駆動軸を支持する軸受に採用することにより、コンパクトで耐荷重性に優れた走行台車の駆動軸支持構造を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1〜図6を参照して、この発明の一実施形態に係る走行台車の駆動軸支持構造を説明する。図1はこの発明の一実施形態に係る走行台車11を示す図であって、図2は図1に示す走行台車の駆動軸を支持する自動調心ころ軸受を示す図、図3〜図6は図2に示す自動調心ころ軸受に使用する保持器を示す図である。
【0022】
図1を参照して、走行台車11は、レール12上を走行する車輪13と、駆動装置(図示省略)に連結されて車輪13を回転駆動する駆動軸14と、駆動軸14をハウジング(図示省略)に対して回転自在に支持する軸受21とを備え、屋根パネル(図示省略)に取り付けられてレール12上を移動する。
【0023】
図2を参照して、駆動軸14を支持する軸受21は、内輪22と、外輪23と、内輪22および外輪23の間に複列に配置された複数の球面ころ24と、隣接する球面ころ24の間隔を保持する保持器25とを備える自動調心ころ軸受である。また、内輪22の外径面には複列の軌道面が形成され、外輪23の内径面には軸受中心を曲率中心とする球面の軌道面が形成されている。
【0024】
図3を参照して、保持器25は、一対のリング部25aおよび25bと、一対のリング部25a,25bの間に位置する柱部25cと、柱部25cのリング部25a側の端部領域に位置し、球面ころ24の長さ方向端部の径方向外側への移動を規制する抜け止め部25dとを有し、射出成型によって製造される樹脂製保持器である。
【0025】
次に、図4は図3のIV−IVにおける断面図である。図4を参照して、リング部25a近傍の柱部25cは、球面ころ24のピッチ円を跨いで径方向に延在し、球面ころ24に対向する壁面は球面ころ24の転動面に沿う曲面形状である。球面ころ24のピッチ円より上側の開口端の開口幅wは、球面ころ24のころ径wより小さく設定されており、球面ころ24の径方向外側への移動を規制する。また、球面ころ24のピッチ円より下側の開口端の開口幅wも球面ころ24のころ径wより小さく設定されており、球面ころ24の径方向内側への移動を規制する。
【0026】
次に、図5は図3のV−Vにおける断面図である。図5を参照して、ポケットの長さ方向中央部に位置する柱部25cは、球面ころ24のピッチ円の下側に位置し、球面ころ24に対向する端面は球面ころ24の転動面に沿う曲面形状である。また、ポケット内部に突出した凸部(図3の斜線部)によって、ポケットの開口幅wを球面ころ24のころ径wより小さく設定することにより、球面ころ24の径方向内側への移動を規制する。
【0027】
次に、図6は図3のVI−VIにおける断面図である。図6を参照して、リング部25aの外径面は、球面ころ24のころ中心よりも外側に位置しており、リング部25bの外径面は、球面ころ24のころ中心よりも内側に位置している。
【0028】
上記構成の自動調心ころ軸受21において、隣接する球面ころ24の間隔はピッチ円上で最小となる。そこで、柱部25cをピッチ円から外れた領域に配置することにより、隣接する球面ころ24の間隔を小さくすることができる。その結果、より多くの球面ころ24を収容することが可能となるので、軸受サイズを維持したまま定格荷重の向上した自動調心ころ軸受21を得ることができる。
【0029】
また、上記構成の保持器25は、リング部25bの側に球面ころ24の径方向への移動を規制する手段を有していないので、軸受組立て時に球面ころ24とリング部25aの外径面との当接部分を基点として球面ころ24が傾く可能性がある。そこで、図6に示すように、リング部25bの外径面を球面ころ24のころ中心より外側に配置することにより、軸受組立て時の球面ころの傾きを有効に抑制できるので、軸受の組立てが容易となる。
【0030】
上記の実施形態においては、リング部25aの側にのみ抜け止め部25dを設けた例を示したが、これに限ることなく、リング部25bの側にも抜け止め部を設けてもよい。
【0031】
また、抜け止め部25dは柱部25cの一部とした例を示したが、これに限ることなく、柱部から離れた位置、例えば、球面ころ24の端面に対面するリング部25a,25bの壁面から突出する凸部であって、球面ころ24の転動面に当接して球面ころ24の径方向の移動を規制するものであってもよい。
【0032】
次に、図7〜図11を参照して、図1に示す走行台車11の駆動軸14を支持する自動調心ころ軸受の他の実施例を説明する。なお、図7はこの発明の他の実施形態に係る自動調心ころ軸受31であって、図8〜図11は図7に示す自動調心ころ軸受31に使用する保持器を示す図である。
【0033】
図7を参照して、自動調心ころ軸受31は、両端に小鍔部32aを有する内輪32と、外輪33と、内輪32および外輪33の間に複列に配置された複数の球面ころ34と、複数の球面ころ34の間隔を保持する保持器35および36とを備える。なお、保持器35および36は、それぞれ独立して回転するので、自動調心ころ軸受31の両端部に配置される保持器36には、脱落を防止するために内輪32の小鍔部32aの内側に係合する係合部36aを設ける。
【0034】
図8および図9を参照して、保持器35は、複数の球面ころ34の端面に対面するリング部35aと、隣接する球面ころ34の間に位置し、リング部35aの内側面から軸方向に突出する突出部35cと、隣接する突出部35cの間に、球面ころ34の一方側端部を受け入れる凹部35bとを有する。そして、突出部35cの突出長さをAとし、リング部35aの内側面から球面ころ34の最大径部分に至るまでの軸方向長さをBとしたとき、A<Bの関係が成立するように設定されている。また、この保持器35は、銅合金等により形成された円筒状の材料の端面に切削加工によって凹部35bを形成する揉み抜き保持器である。なお、保持器36も同様の構造である。
【0035】
さらに、図10を参照して、保持器35の突出部35bは、球面ころ34のピッチ円を跨いで径方向に延在し、球面ころ34の転動面に対向する壁面は、球面ころ34の転動面に沿う曲面形状である。この突出部35bは、球面ころ34の転動面に当接してその回転を案内すると共に、球面ころ34の径方向外側および径方向内側への抜けを防止する。また、図11に示す保持器36も同様である。
【0036】
上記構成の自動調心ころ軸受31は、保持器35,36が一対となって構成され、保持器35,36の突出部の先端が球面ころ34の最大径部に対面する位置に達しないので、隣接する球面ころ34の間隔を小さくすることができる。その結果、より多くの球面ころ34を収容することが可能となるので、軸受サイズを維持したまま定格荷重を向上した自動調心ころ軸受31を得ることができる。
【0037】
図8〜図11に示した保持器として、揉み抜き保持器の例を示したが、これに限ることなく、射出成型による樹脂保持器にも適用可能である。
【0038】
上記の各実施形態に係る自動調心ころ軸受21,31を屋根開閉装置の屋根パネルを移動搬送する走行台車11等の駆動軸14を支持する軸受として使用することにより、走行台車の耐久性が向上し、メンテナンス費用の削減効果が期待できる。また、軸受に負荷される荷重が従来と同程度であれば軸受サイズを小さくすることができるので、走行台車11をコンパクト化することができる。さらに、軸受回転時の摩擦および発熱を低減し、大気中へのCOの排出を削減可能な走行台車を得ることができる。
【0039】
なお、図1に示す走行台車11において、駆動軸14を支持するために複列自動調心ころ軸受21を2個配置した例を示したが、1個であってもよいし、3個以上配置してもよい。さらには、この発明の一実施形態に係る自動調心ころ軸受21,31と、円錐ころ軸受等の他の軸受を組み合わせて配置してもよい。
【0040】
さらに、この発明は、屋根開閉装置に使用される走行台車11に留まらず、コンテナクレーン等の大型構造物に使用される走行台車の駆動軸支持構造に広く適用することが可能である。
【0041】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この発明は、走行台車の駆動軸支持構造に有利に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明の一実施形態に係る走行台車の駆動軸支持構造を示す図である。
【図2】図1に示す駆動軸を支持する自動調心ころ軸受の一例を示す図である。
【図3】図2に示す自動調心ころ軸受に使用される保持器を径方向から見た図である。
【図4】図3に示す保持器のIV−IVにおける断面図である。
【図5】図3に示す保持器のV−Vにおける断面図である。
【図6】図3に示す保持器のVI−VIにおける断面図である。
【図7】図1に示す駆動軸を支持する自動調心ころ軸受の他の例を示す図である。
【図8】図7に示す自動調心ころ軸受に使用される保持器を軸方向から見た図である。
【図9】図7に示す自動調心ころ軸受に使用される保持器を径方向から見た図である。
【図10】図7のX−Xにおける断面図である。
【図11】図7のXI−XIにおける断面図である。
【図12】走行台車の駆動軸を支持する従来の自動調心ころ軸受を示す図である。
【図13】図12に示す自動調心ころ軸受のXIII−XIIIにおける断面図である。
【符号の説明】
【0044】
11 走行台車、12レール、13 車輪、14 駆動軸、21,31,111 自動調心ころ軸受、22,32,112 内輪、32a 小鍔部、23,33,113 外輪、24,34,114 球面ころ、25,35,36,115 保持器、25a,25b,35a リング部、25c,115a 柱部、25d 抜け止め部、35b 凹部、35c 突出部、36a 係合部、115b ポケット。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール上を走行する車輪と、
前記車輪を回転駆動する駆動軸と、
前記駆動軸を回転自在に支持する軸受とを備える走行台車の駆動軸支持構造であって、
前記駆動軸を支持する軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪および前記外輪の間に配置された複数の球面ころと、一対のリング部、前記一対のリング部の間に位置する柱部、および前記球面ころの脱落を防止する抜け止め部を有する樹脂製保持器とを備え、前記球面ころの長さ方向中央部に対面する前記柱部の中央領域は、前記球面ころのピッチ円の下側に位置し、前記抜け止め部は、前記球面ころのピッチ円の上側に位置し、前記球面ころの転動面に当接してこの球面ころの径方向への移動を規制する自動調心ころ軸受である、走行台車の駆動軸支持構造。
【請求項2】
前記抜け止め部は、前記球面ころの長さ方向端部に対面する前記柱部の端部領域に設けられている、請求項1に記載の走行台車の駆動軸支持構造。
【請求項3】
前記一対のリング部のうちの少なくとも一方は、その外径面が前記複数の球面ころのころ中心より外側に位置する、請求項1または2に記載の走行台車の駆動軸支持構造。
【請求項4】
レール上を走行する車輪と、
前記車輪を回転駆動する駆動軸と、
前記駆動軸を回転自在に支持する軸受とを備える走行台車の駆動軸支持構造であって、
前記駆動軸を支持する軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪および前記外輪の間に配置された複数の球面ころと、前記複数の球面ころの間隔を保持する保持器とを備え、前記保持器は、前記複数の球面ころの端面に対面するリング部と、隣接する球面ころの間に位置し、前記リング部の内側面から軸方向に突出する突出部とを有し、前記突出部の突出長さをAとし、前記リング部の内側面から前記球面ころの最大径部分に至るまでの軸方向長さをBとしたとき、A<Bの関係が成立する自動調心ころ軸受である、走行台車の駆動軸支持構造。
【請求項5】
前記保持器は、隣接する前記突出部の間に、前記球面ころの一方側端部を受け入れる凹部を有する、請求項4に記載の走行台車の駆動軸支持構造。
【請求項6】
前記保持器は、前記球面ころの両端に配置される、請求項4または5に記載の走行台車の駆動軸支持構造。
【請求項7】
前記保持器は、前記内輪の小鍔部の内側に係合する係合部を有する、請求項4〜6のいずれかに記載の走行台車の駆動軸支持構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−8445(P2008−8445A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181192(P2006−181192)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】