説明

車両の制御装置

【課題】回生不能の場合においても、実液圧と目標液圧制動力とのずれを、補償するのに好適な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】液圧制動装置により発生させる目標液圧制動力を算出する目標液圧制動力算出手段と、液圧制動装置の実液圧を検出する実液圧検出装置と、実液圧から実液圧制動力を算出する実液圧制動力算出手段と、液圧制動装置を制御して前記目標液圧制動力よりも大きな制動力を発生させた場合の実液圧制動力と目標液圧制動力とのずれを、第1モータを用いて補償する補償装置20とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車の制御装置に係り、より具体的には、自動車のブレーキ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動力発生装置としてモータを備えているハイブリッド車両や電気自動車においては、制動力発生装置として液圧により車輪に摩擦部材を押圧し制動力を付与する液圧制動装置と、駆動力および回生制動力を発生させるモータとを備えている。そして、両者の制動手段を併用して作動させることにより、運転者が要求する制動力を発生させている。このように液圧制動装置とモータを併用して作動させる場合、モータは回生制動力指示値に対する応答性・再現性が高く、目標とする目標回生制動力を精度良く得ることができる。一方、液圧により車輪に摩擦部材を押圧し制動力を付与する液圧制動装置に関しては、液圧制動力指示値に対する応答性・再現性がモータよりも低く、実液圧制動力と目標液圧制動力とに差が生じていた。
【0003】
このような課題に対し、従来技術では実液圧制動力と目標液圧制動力とのずれを、応答性・再現性が高いモータにより回生制動力を発生させて補償している。(特開2003−87904参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003−87904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、バッテリが満充電の場合や、回生した際にバッテリに充電する余力がない場合など回生不能の場合にはモータにより補償することができないという問題がある。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、回生不能の場合においても、実液圧と目標液圧制動力とのずれを、補償するのに好適な車両の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、上記目的を達成するため、車両の制御装置であって、
液圧により摩擦部材を制御し、車輪に制動力を付与することができる液圧制動装置と、
車輪に駆動力を付与することができる第1モータと、
車輪に制動力を付与及び制動時に回生発電してバッテリに充電することができる第2モータと、
前記液圧制動装置により発生させる目標液圧制動力を算出する目標液圧制動力算出手段と、
前記液圧制動装置の実液圧を検出する実液圧検出装置と、
前記実液圧から実液圧制動力を算出する実液圧制動力算出手段と、
前記液圧制動装置を制御して前記目標液圧制動力よりも大きな制動力を発生させた場合の実液圧制動力と前記目標液圧制動力とのずれを、前記第1モータを用いて補償する補償装置とを備えたことを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の車両の制御装置であって、
前記バッテリが所定の充電可能状態を満たしていない場合に、前記目標液圧制動力よりも大きい実液圧制動力を発生させるように前記液圧制動装置を制御することを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、上記目的を達成するため、請求項1または2に記載の車両の制御装置であって、
前記バッテリが所定の充電可能状態を満たしている場合に、前記目標液圧制動力よりも小さい実液圧制動力を発生させるように前記液圧制動装置を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明によれば、実液圧制動力が目標液圧制動力よりも大きくなるように制御しているため、モータを駆動させることにより実液圧制動力と目標液圧とのずれを補償することができる。そのため、モータによる回生が不能であっても、応答性・再現性が高いモータにより実液圧制動力と目標液圧制動力とのずれを補償することができる。
【0011】
第2の発明によれば、モータが回生制動力を発生させることができない場合に、目標液圧制動力よりも大きい実液圧制動力を発生させるように液圧制動装置を制御している。そのため、モータが回生制動力を発生させることができない場合も、応答性・再現性が高いモータにより実液圧制動力と目標液圧制動力とのずれを補償することができる。
【0012】
第3の発明によれば、回生制動力を発生させることができる場合は、目標液圧制動力よりも小さい実液圧制動力を発生させるように制御しているため、モータにより回生することができる。そのため、バッテリの充電ができエネルギ効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1を備えたハイブリッド車両の全体の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる車両の制御装置による制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1にかかる車両の制御装置を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態1を備えたハイブリッド車両の全体の構成を示す図である。図に示すように、ハイブリッド車両にはエンジン2設けられている。エンジン2の出力軸であるクランクシャフトは動力分割機構4に接続されている。動力分割機構4には、前輪14、16に制動力を付与及び制動時に回生発電してバッテリ26に充電することができるモータジェネレータ6(第2モータ)と、変速機8を介して前輪14、16に駆動力を付与することができる電動モータ10(第1モータ)と、ドライブシャフトシャフト12を介して前輪14、16とが接続されている。エンジン2、モータジェネレータ6、電動モータ10で発生した駆動力は動力分割機構4を介して、前輪14、16に伝達される。また、ハイブリッド車両には、各アクチュエータを制御する電子制御ユニット(以下、ECUと称する。)を備える。なお、本実施の形態1はハイブリッド車両を前提に構成されているが、本発明はこれに限られるわけではない。車両の駆動源としてモータを備えた電気自動車であってもよい。また、モータジェネレータ6と電動モータ10が分かれている構成となっているが、前輪14、16に制動力及び駆動力を付与することができ、さらに制動時に回生発電してバッテリ26に充電できる機能を持ったモータが一つだけ設けられている構成でもよい。
【0015】
エンジン2は、エンジンECU18により制御される。エンジンECU18は、ハイブリッドECU20と通信可能である。エンジンECU18は、ハイブリッドECU20からの制御信号や、エンジン2の作動状態を検出する各種センサからの信号を入力する。入力信号に基づいてエンジンECU18は、エンジン2の燃料噴射制御や点火制御、吸気制御等を行う。また、エンジンECU18は、エンジン2の作動状態に関する情報をハイブリッドECU20へ出力する。
【0016】
モータジェネレータ6と電動モータ10は、それぞれ電力変換装置22に接続されている。電力変換装置22は、モータECU24により制御される。モータECU24は、ハイブリッドECU20と通信可能である。ハイブリッドECU20からの制御信号に基づいて、電力変換装置22を制御する。電力変換装置22は、バッテリ26と接続されている。バッテリ26は、電力変換装置22を介して電動モータ10へ電気エネルギを供給する。電気エネルギを供給された電動モータ10は、回転駆動状態となり前輪14、16を駆動することができる。モータジェネレータ6は、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換することができる。変換した電気エネルギは、電力変換装置22を介してバッテリ26へ充電される。また、モータジェネレータ6で発生した電気エネルギは、電動モータ10の駆動に用いられる。車両の運動エネルギを電気エネルギに変換させる回生状態において、モータジェネレータ6は、回生制動力を発生する。回生制動力は、前輪14、16を制動させる力となる。
【0017】
バッテリ26は、バッテリECU28へバッテリ26の状態に関するデータを出力する。バッテリ26の状態に関するデータとは、例えば、バッテリ26の端子間に設置された電圧センサからの端子間電圧、バッテリ26に取り付けられた電流センサからの充放電電流、バッテリ26に取り付けられた温度センサからの電池温度である。このデータに基づいて、バッテリECU28はバッテリ26の残容量SOCを算出する。バッテリECU28は、バッテリ26の状態に関するデータやバッテリ26の残容量SOCをハイブリッドECU20に出力する。
【0018】
ハイブリッドECU20は、ECB_ECU30と通信可能である。ECB_ECU30からの出力信号をハイブリッドECU20は入力する。ECB_ECU30は、ストロークセンサ32から出力された信号を入力する。ストロークセンサ32は、ブレーキペダルの操作量を検知し、検知した値を示す信号を、ハイブリッドECU20やECB_ECU30へ出力する。また、ECB_ECU30は、車速センサ34から出力された信号を入力する。車速センサ34は、車両の走行速度を検出し、検出した値を示す信号を、ハイブリッドECU20やECB_ECU30へ出力する。
【0019】
ECB_ECU30は、液圧アクチュエータ36を制御する。液圧アクチュエータ36は、油圧発生源としてのポンプ及びアキュムレータと、ブレーキ配管とソレノイドバルブなどにより構成されている。液圧アクチュエータ36は、摩擦部材の制御を行う。摩擦部材は、前輪14、16と共に回転するブレーキ回転体に押し付けることにより摩擦制動力を発生させる。そのため、液圧アクチュエータ36や摩擦部材は、液圧制動装置として機能する。また、液圧アクチュエータ36には、図示しないマスターシリンダから摩擦部材に供給されるブレーキ液圧を検出する実液圧検出センサが設けられている。実液圧検出センサは実液圧検出装置として機能する。ECB_ECU30は、実液圧検出センサにより検出された液圧から実液圧制動力を算出する。そのため、ECB_ECU30は実液圧制動力算出手段として機能する。
【0020】
以下、回生不能の場合においても、実液圧制動力と目標液圧制動力とのずれを補償するための車両の制御装置による制御のフローチャートを説明する。図2は車両の制御装置による制御のフローチャートである。
【0021】
制動要求を受けて、ECB_ECU30は処理を開始する。運転者がブレーキペダルを操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに制動要求が発生する。
【0022】
ステップ100では、総要求制動力を演算する。具体的には、ストロークセンサ32からの入力信号に基づいてECB_ECU30が、総要求制動力を演算する。
【0023】
ステップ102では、目標回生制動力を演算する。具体的には、ステップ100で算出した総要求制動力に基づいて目標回生制動力を演算する。ステップ104では、演算された目標回生制動力を、ECB_ECU30がハイブリッドECU20へ送信する。ステップ106では、ハイブリッドECU20が、ECB_ECU30から目標回生制動力を受信する。
【0024】
ステップ108では、目標回生制動力を発生させるためにモータジェネレータ6を制御する。目標回生制動力を発生させるために、ハイブリッドECU20は、モータECU30へ目標回生制動力を送信する。モータECU30は目標回生制動力に基づいてモータジェネレータ6を制御する。ステップ110では、モータECU24からモータジェネレータ6を制御した結果として実際に発生した実回生制動力を、ハイブリッドECU20が受信する。ステップ112では、バッテリECU28からバッテリ26の残容量SOCを、ハイブリッドECUが受信する。
【0025】
ステップ114では、実回生制動力とバッテリ26の残容量SOCを、ハイブリッドECU20がECB_ECU30へ送信する。ステップ116では、ハイブリッドECU20から実回生制動力とバッテリ26の残容量SOCを、ECB_ECU30が受信する。
【0026】
ステップ118では、総要求制動力から実回生制動力を減じることにより液圧制動装置により発生させるべき制動力である目標液圧制動力を算出する。そのため、ECB_ECU30は目標液圧制動力算出手段として機能する。
【0027】
ステップ120では、所定の充電可能状態を満たしているか否かを判定する。具体的には、バッテリ26の残容量SOCからバッテリ26が満充電であるか否か、及びモータジェネレータ6により発生した電気エネルギをバッテリ26が充電することができるか否かにより判定する。モータジェネレータ6により発生した電気エネルギをバッテリ26が充電することができるか否かは、バッテリが満充電でなくてもバッテリの余力が小さい時は、バッテリ26充電中に満充電となってしまい回生が不能となってしまう場合があるため、判定をする。充電可能状態を満たしている場合(ステップ120:YES)は、ステップ122へ進む。充電可能状態を満たしていない場合(ステップ120:NO)は、ステップ124へ進む。充電可能状態を満たしている場合には、回生制動力により目標液圧制動力と実液圧制動力の補償を行うように、ステップ122以降で制御を行う。回生制動力により補償を行うことで、バッテリの充電ができエネルギ効率を向上させることができる。なお、充電可能状態を満たしているか否かの判定は、バッテリ26の残容量SOCからバッテリ26が満充電であるか否か、及びモータジェネレータ6により発生した電気エネルギをバッテリ26が充電することができるか否かのうち、どちらか一方のみで判定してもよい。
【0028】
ステップ122では、実液圧制動力が目標液圧制動力を上回らない液圧指令値を算出する。液圧指令値の算出方法として、液圧指令値と実液圧制動力との関係を示したマップから算出してもよいし、液圧指令値と実液圧制動力との関係を学習して算出してもよい。次にステップ126へ進む。なお、摩擦部材の温度によって、ブレーキの効きが変化するため液圧指令値を摩擦部材の温度に応じて補正させてもよい。例えば、摩擦部材の温度が低い場合はブレーキの効きが低下する。摩擦部材の温度は、直接検出したり、間接的に取得したりすることができる。例えば、外気温度に基づいて推定することができる。
【0029】
ステップ124では、実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることができるか否かを判定する。具体的には、実液圧検出センサにより検出された液圧から液圧の加圧をする余力があるか否かから判定する。加圧をする余力があるか否かは、予め求めておいた限界液圧と検出された液圧とを比較することにより判定する。実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることができる場合(ステップ124:YES)は、ステップ138へ進む。実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることができない場合(ステップ124:NO)は、ステップ140へ進む。なお、実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることができるか否かを、液圧制動装置に異常が発生しているか否かから判定してもよい。例えばポンプ、アキュムレータ、ソレノイドバルブ等の故障により異常が発生している場合は、実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることが困難となる。また、液圧アクチュエータ36が加熱されると、ブレーキ配管内の液が気化して滞留し、ブレーキの効きが低下する。いわゆるベーパーロック現象が発生し、ブレーキ性能が低下するおそれがある。そこで、ペーパーロック現象が発生した場合には、実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることができないと判断してもよい。また、摩擦部材が加熱されると、フェード現象が発生し、ブレーキ性能が低下するおそれがある。そこで、フェード現象が発生した場合には、実液圧制動力を目標液圧制動力よりも大きくすることができないと判断してもよい。
【0030】
ステップ138では、実液圧制動力が目標液圧制動力よりも大きくなるような液圧指令値を算出する。液圧指令値の算出方法として、液圧指令値と実液圧制動力との関係を示したマップから算出してもよいし、液圧指令値と実液圧制動力との関係を学習して算出してもよい。また、液圧指令値の上限値は液圧制動対象となる車輪16がロックしない実液圧制動力が発生する値とする。次にステップ126へ進む。なお、摩擦部材の温度によって、ブレーキの効きが変化するため液圧指令値を摩擦部材の温度に応じて補正させてもよい。摩擦部材の温度が低い場合はブレーキの効きが低下する。摩擦部材の温度は、直接検出したり、間接的に取得したりすることができる。例えば、外気温度に基づいて推定することができる。
【0031】
ステップ140では、実液圧制動力が目標液圧制動力となるような液圧指令値を算出する。液圧指令値の算出方法として、液圧指令値と実液圧制動力との関係を示したマップから算出してもよいし、液圧指令値と実液圧制動力との関係を学習して算出してもよい。また、液圧指令値の上限値は液圧制動対象となる車輪16がロックしない実液圧制動力が発生する値とする。なお、摩擦部材の温度によって、ブレーキの効きが変化するため液圧指令値を摩擦部材の温度に応じて補正させてもよい。摩擦部材の温度が低い場合はブレーキの効きが低下する。摩擦部材の温度は、直接検出したり、間接的に取得したりすることができる。例えば、外気温度に基づいて推定することができる。ステップ142では、液圧指令値に基づいて、ECB_ECU30は液圧アクチュエータ36を制御する。そして制御フローを終了する。
【0032】
ステップ126では、液圧指令値に基づいて、ECB_ECU30は液圧アクチュエータ36を制御する。ステップ128では、液圧アクチュエータ36を制御した結果として実際に発生した実液圧を、実液圧検出センサが検出する。検出した実液圧をECB_ECU30が受信する。受信した実液圧からECB_ECU30は実液圧制動力を算出する。ステップ130では、目標液圧制動力と実液圧制動力を、ECB_ECU30がハイブリッドECU20へ送信する。
【0033】
ステップ132では、ECB_ECU30から目標液圧制動力と実液圧制動力を、ハイブリッドECU20が受信する。ステップ134では、目標液圧制動力から実液圧制動力を減じることにより発生させるべき補償制動力または補償駆動力を算出する。なお、補償制動力または補償駆動力は、目標液圧制動力と実液圧制動力の比から算出してもよい。ステップ136では、補償制動力または補償駆動力を、ハイブリッドECU20がモータECU24へ送信する。目標液圧制動力よりも実液圧制動力が大きい場合は、電動モータ10を駆動させることにより補償駆動力を発生させる。実液圧制動力よりも目標液圧制動力が大きい場合は、モータジェネレータ6を制御することにより補償制動力を発生させる。そのため、ハイブリッドECU20は補償手段として機能する。そして、制御フローを終了する。
【0034】
なお、本実施の形態1では、新たに回生制動力を発生させることができない場合にのみ、実液圧制動力が目標液圧制動力よりも大きくなるように制御しているが、本発明はこれに限られるものではない。制動要求を受けた場合は、常に実液圧制動力が目標液圧制動力よりも大きくなるように制御してもよい。
【符号の説明】
【0035】
2…エンジン、4…動力分割機構、6…モータジェネレータ、8…変速機、10…電動モータ、12…ドライブシャフト、14、16…前輪、18…エンジンECU、20…ハイブリッドECU、22…電力変換装置、24…モータECU、26…バッテリ、28…バッテリECU、30…ECB_ECU、32…ストロークセンサ、34…車速センサ、36…液圧アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液圧により摩擦部材を制御し、車輪に制動力を付与することができる液圧制動装置と、
車輪に駆動力を付与することができる第1モータと、
車輪に制動力を付与及び制動時に回生発電してバッテリに充電することができる第2モータと、
前記液圧制動装置により発生させる目標液圧制動力を算出する目標液圧制動力算出手段と、
前記液圧制動装置の実液圧を検出する実液圧検出装置と、
前記実液圧から実液圧制動力を算出する実液圧制動力算出手段と、
前記液圧制動装置を制御して前記目標液圧制動力よりも大きな制動力を発生させた場合の実液圧制動力と前記目標液圧制動力とのずれを、前記第1モータを用いて補償する補償装置とを備えたことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項2】
前記バッテリが所定の充電可能状態を満たしていない場合に、前記目標液圧制動力よりも大きい実液圧制動力を発生させるように前記液圧制動装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記バッテリが所定の充電可能状態を満たしている場合に、前記目標液圧制動力よりも小さい実液圧制動力を発生させるように前記液圧制動装置を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−178896(P2012−178896A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39128(P2011−39128)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】