説明

車両の制御装置

【課題】車両の衝突時の燃料の流出を防止するとともに、場合に応じて車両の一時走行を可能にする車両の制御装置を提供することにある。
【解決手段】車両1の衝撃を複数箇所において検出可能な衝撃検出手段24と、車両1の燃料ポンプ4及びエンジン2の作動を制御する制御ユニット10とを備え、制御ユニット10は、衝撃検出手段24により衝撃が検出された時、燃料ポンプ4の作動を停止するとともに、衝撃が検出された箇所に応じてエンジン2の作動の停止・継続を決定するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制御装置に関し、特に、車両の衝撃を検出して燃料ポンプ及びエンジンの作動を制御する車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の衝突時に燃料ポンプの作動を停止する制御装置として、例えば特許文献1に記載されるようなものが提案されている。この特許文献1に記載の装置では、車体に強い衝撃を検出すると、高圧用電磁式プレッシャレギュレータを全開にして高圧ラインの燃料圧力を急激に低下させるとともに、フィードポンプの燃料供給動作を停止する。このような制御により、車両の衝突時に、燃料系の損傷箇所からの燃料噴出が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3133586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両が例えば踏み切り等で衝突して停止した場合などでは、衝突後に或る程度車両を移動させて安全を確保する必要がある場合がある。しかしながら、上記のような従来の制御装置では、車両の衝突時に高圧ラインの燃料圧力を低下させるため、それ以降の車両の移動を行うことは、どのような場合であっても常にできない。
【0005】
本発明の目的は、車両の衝突時の燃料の流出を防止するとともに、場合に応じて車両の一時走行を可能にする車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の車両の制御装置は、車両の衝撃を複数箇所において検出可能な衝撃検出手段と、車両の燃料ポンプ及びエンジンの作動を制御する制御手段とを備え、制御手段は、衝撃検出手段により衝撃が検出された時、燃料ポンプの作動を停止するとともに、衝撃が検出された箇所に応じてエンジンの作動の停止・継続を決定するように構成される、ことを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明においては、制御手段は、衝撃が検出されたとき、燃料ポンプの作動を停止するとともに、衝撃が検出された箇所に応じてエンジンの作動の停止・継続を決定するので、燃料の流出やエンジンの損傷の可能性が低い箇所における衝突の場合には、燃料ポンプの作動は停止するものの、エンジンの作動の継続を決定することができる。したがって、この場合、燃料ポンプからエンジンまでの燃料供給経路内の残燃料により車両が衝突後も或る程度移動することが可能となる。よって、乗員の安全性を確保しながら、衝突後の車両の退避走行が可能となる。また、衝撃が検出された箇所が燃料の流出やエンジンの損傷の可能性が高い箇所である場合には、エンジンの作動の停止を決定することができるから、燃料の流出、引火が防止され、乗員の安全を確保することができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、エンジンは、車両の前方側に配設され、エンジンに供給される燃料を貯蔵する燃料タンクが、車両の後方側に配設され、エンジンと燃料タンクとの間には燃料供給経路が配設されており、制御手段は、衝撃検出手段より車両の後方側における衝撃が検出された時、エンジンの作動の継続を決定するように構成される。
このように構成された本発明においては、制御手段は、車両の後方側の衝撃を検出した場合、エンジンの作動の継続を決定するように構成されている。ここで、エンジンは車両の前方側に配設されているため、車両の後方側に衝突があった場合、エンジンの損傷は少ないと考えることができる。そこで、本発明においては、燃料ポンプの作動を停止するが、エンジンの作動は継続させる。これにより、燃料ポンプからエンジンまでの燃料供給経路内の残燃料で車両を或る程度移動させることができ、車両の退避走行等が可能となる。
【0009】
本発明において、好ましくは、エンジンとエンジンに供給される燃料を貯蔵する燃料タンクとを接続する燃料供給経路が、車両の車幅方向中央に対していずれか一方側にオフセットして配設され、制御手段は、衝撃検出手段により燃料供給経路が配設された側とは反対側の衝撃を検出したとき、エンジンの作動の継続を決定するように構成される。
このように構成された本発明においては、車両の衝突時、衝突した側が、燃料供給経路が配設された側とは反対側である場合、燃料供給経路の損傷の可能性は少ないと考えることができる。そこで、本発明においては、燃料ポンプの作動を停止するが、エンジンの作動は継続させる。これにより、燃料ポンプからエンジンまでの燃料供給経路内の残燃料で車両を或る程度移動させることができ、退避走行等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両の制御装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車両の構成部品の配置を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車両の制御装置の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の制御装置の構成を示す図である。この図1に示すように、車両1の制御装置は、燃料噴射弁12及び点火プラグ14を有するエンジン2と、エンジン2に燃料を圧送する燃料ポンプ4と、エンジン2を空冷する電動ファン6と、車両1の衝突を検出するための加速度センサ7を備えたエアバッグ装置8と、エンジン2、燃料ポンプ4、電動ファン6、及びエアバッグ装置8の動作を制御する制御ユニット10と、を備える。
【0012】
図2は、本発明の一実施形態に係る車両の構成部品の配置を示す概略図である。この図2に示すように、エンジン2は、車両1の前方側に配置されており、車両1の底部に位置するアンダーフロア26の前方に取り付けられている。また、燃料ポンプ4は、燃料を貯蔵する燃料タンク30に取り付けられており、この燃料タンク30は、車両1の後方側において、アンダーフロア26上に取り付けられている。アンダーフロア26には、排気管(図示せず)を収容するための上方に突出するトンネル部28が形成されており、このトンネル部28は、車幅方向略中央に、車両の前後方向に沿って形成されている。
【0013】
エンジン2と燃料ポンプ4との間には、燃料タンク30からの燃料をエンジン2に供給するための燃料供給ライン32と、エンジン2からの余分な燃料を燃料タンク30に戻す燃料戻りライン34とで構成される燃料供給経路が設けられている。これらの燃料供給ライン32及び燃料戻りライン34は、アンダーフロア26のトンネル部28下方に配置された排気管の熱の影響を受けないように、トンネル部28から離して、つまり車幅方向中央に対して車幅方向左または右にオフセットして配置されている。本実施形態では、燃料供給ライン32及び燃料戻りライン34は、車幅方向左にオフセットして配置されている。
電動ファン6は、図2には示されないが、エンジン2の前方に配置される。
【0014】
エアバッグ装置8は、運転席のハンドル(図示せず)に取り付けられており、また、加速度センサ7は、例えばフロアトンネルに取り付けられている。加速度センサ7は、本実施形態では、静電容量式のものが採用されており、可動電極及び固定電極を有する検出部を備える。このような構造の加速度センサ7では、車両1に衝撃が加わることにより可動電極が移動すると、固定電極との間に静電容量の変化が生じ、これを検出部で検出して加速度を計算する構造となっている。本実施形態では、可動電極は、車両1の前後方向に可動に配置されており、したがって加速度センサ7は、前方からの衝突に起因する車両1の加速度、及び後方からの衝突に起因する車両1の加速度の両方を1つの加速度センサ7で検出するようになっている。そして、検出された加速度は、制御ユニット10に出力されるようになっている。
【0015】
また、車両1には、車両1の側方からの衝撃を検出するために、4つの内圧センサ16,18,20,22が設けられている。これらの内圧センサ16,18,20,22は、車両前方の運転席側(右側)及び助手席側(左側)のドア、及び車両後方の運転席側及び助手席側のドアの、インナーパネルとアウターパネルとの間にそれぞれ取り付けられている。内圧センサ16,18,20,22は、インナーパネルとアウターパネルとで囲まれる空間内の圧力を検出して制御ユニット10に出力する。
ここで、本実施形態では、エアバッグ装置8の加速度センサ7、及び内圧センサ16,18,20,22によって、車両への衝撃を複数箇所において検出する衝撃検出手段24が構成されている。したがって、本実施形態では、衝撃検出手段24は、車両1の前方方向、後方方向、及び4つの箇所における側方方向からの衝撃を検出することができ、前方方向及び後方方向においては、加速度により衝撃を検出し、側方方向においては、内圧により衝撃を検出するようになっている。
【0016】
制御ユニット10は、加速度センサ7からの加速度の信号を受け、加速度が所定値以上であれば、車両1が衝突したと判断してエアバッグ装置8の作動信号を出力する。
制御ユニット10は、エアバッグ装置8の加速度センサ7で検出された加速度を監視し、加速度センサ7からの加速度が前述のエアバッグ装置8作動のための加速度の所定値以上である場合には、車両1が前方又は後方からの衝突による衝撃を受けたと判断する。つまり、本実施形態では、エアバッグ装置8を作動させる加速度の閾値を、エンジン2及び燃料ポンプ4等の作動の制御の際に前突または後突が発生したか否かを判断するための閾値としても利用している。
また、制御ユニット10は、4つの内圧センサ16,18,20,22で検出された内圧を監視し、4つの内圧センサ16,18,20,22からの内圧が所定値以上となった場合には、車両1が側方からの衝突による衝撃を受けたと判断する。そして、制御ユニット10は、その衝撃がどの箇所で生じたかに応じて燃料ポンプ4、エンジン2の燃料噴射弁12、エンジン2の点火プラグ14、及び電動ファン6の動作の停止、継続を決定する。
【0017】
具体的には、本実施形態では、制御ユニット10は、車両1が衝突したと判断した場合には燃料ポンプ4及び電動ファン6を停止すると共に、その衝突が前突または左側突の場合には、更に燃料噴射弁12及び点火プラグ14の作動も停止し、後突または右側突の場合には、燃料噴射弁12及び点火プラグ14の作動を継続するように構成されている。
【0018】
このような構造の本実施形態の車両1の制御装置は、次のように動作する。
図3は、本発明の一実施形態に係る車両の制御装置の制御を示すフローチャートである。この図3に示すように、まず、車両1の制御装置は、ステップS1において、衝撃検出手段24からの各種信号読み込みを行う。具体的には、加速度センサ7からの加速度の検出信号及び内圧センサ16,18,20,22からの内圧の検出信号を読み込む。次に、ステップS2において、加速度センサ7で検出された加速度が所定値αを超えているか否かを判断する。加速度が所定値αを超えている場合には、制御ユニット10は、車両1が衝突したと判断して、ステップS3においてエアバッグ装置8を作動させる。
【0019】
その後、制御ユニット10は、ステップS4において、加速度センサ7で検出された加速度が、前方からの衝撃、即ち前突によるものか、後方からの衝撃、即ち後突によるものかを判断する。衝突が前突であった場合、エンジン2は車両1の前方側に配置されているため、エンジン2が損傷したり、車両1の前方側の燃料供給経路が損傷したりしている可能性がある。そこで、制御ユニット10は、衝突が前突であった場合には、ステップS5において燃料噴射弁12の作動を停止し、ステップS6において点火プラグ14の作動を停止して燃料点火を停止することにより、エンジンの作動を停止する。
【0020】
そして、ステップS7において、制御ユニット10は、燃料ポンプ4の作動も停止し、ステップS8において、電動ファン6の作動も停止する。なお、電動ファン6の作動を停止するのは、電動ファン6のモータ等に摺動部が含まれている場合、摺動によって発生した火花が、流出した燃料の着火源となるおそれを防止するためである。
このようにして、前突が発生した場合には、制御ユニット10は燃料ポンプ4及び電動ファン6を停止するとともにエンジン2の作動を停止する。
【0021】
ステップS4において、加速度センサ7からの加速度が後突により生じたものである場合、車両1の前方側に配置されたエンジン2や燃料タンク30よりも前方側に配置された燃料供給経路が損傷する可能性は低い。そこで、制御ユニット10は、ステップS7に進み、燃料ポンプ4を停止し、ステップS8において電動ファン6を停止する。
このようにして、後突が発生した場合には、制御ユニット10は、燃料ポンプ4及び電動ファン6を停止するが、燃料噴射弁12及び点火プラグ14の作動は継続する。
【0022】
一方、ステップS2において、加速度センサ7で検出された加速度が所定値αより小さい場合、制御ユニット10は、前突または後突がなかったと判断してステップS9に進む。ステップS9において、制御ユニット10は、内圧センサ16,18,20,22で検出された内圧が所定値以上であるか否かを判断する。
内圧センサ16,18,20,22からの内圧が所定値以上である場合、制御ユニット10は、側突が発生したと判断し、ステップS10においてその側突が左右どちら側で発生したかを判断する。具体的には、検出された内圧が所定値以上となった内圧センサが、運転席側の内圧センサ16,18のいずれかである場合には、制御ユニット10は、運転席側(右側)からの側突が発生したと判断する。また、検出された内圧が所定値以上となった内圧センサが、助手席側の内圧センサ17,19のいずれかである場合には、制御ユニット10は、助手席側(左側)からの側突が発生したと判断する。
【0023】
ステップS10において、側突が左側からの衝突である場合には、燃料供給ライン32及び燃料戻りライン34が車両左側にオフセットして配置されているので、燃料供給経路が損傷する可能性がある。そこで、制御ユニット10はステップS5〜ステップS8において、正突の場合と同様に、燃料噴射弁12、点火プラグ14、燃料ポンプ4、及び電動ファン6の作動を停止する。
このようにして、左側突が発生した場合には、制御ユニット10は燃料ポンプ4及び電動ファン6を停止するとともにエンジン2の作動を停止する。
【0024】
ステップS10において、側突が右側からの衝突である場合には、燃料供給経路が損傷する可能性は低い。そこで、制御ユニット10は、ステップS7及びステップS8において、燃料ポンプ4及び電動ファン6の作動を停止する。
このようにして、右側突が発生した場合には、制御ユニット10は、燃料ポンプ4及び電動ファン6を停止するが、燃料噴射弁12及び点火プラグ14の作動は継続する。
【0025】
ステップS9において、内圧センサ16,18,20,22からの内圧が所定値より小さい場合、制御ユニット10は、衝突が発生していないと判断し、ステップS11〜ステップS14において、燃料ポンプ4、燃料噴射弁12、点火プラグ14、及び電動ファン6の作動を継続する。
【0026】
このように構成された本実施形態によれば、次のような優れた効果を得ることができる。
制御ユニット10が、加速度センサ7からの加速度及び内圧センサ16,18,20,22からの内圧を監視し、前突または左側突が発生した場合には、エンジン2、燃料ポンプ4及び電動ファン6の作動を停止し、後突または右側突が発生した場合には、エンジン2の作動を継続すると共に、燃料ポンプ4及び電動ファン6の作動を停止する。
衝突が発生した箇所に応じてエンジン2の作動の継続、停止を決定するので、後突または右側突のような、燃料供給経路やエンジン2が損傷する可能性が低い場合には、燃料ポンプ4を停止すると共にエンジン2の作動を継続することにより、燃料供給経路に残った燃料を使用してエンジン2を作動して車両1を或る程度移動させることができる。したがって、例えば踏切での衝突の場合などに衝突後車両1を移動させて車両1を退避させることができ、確実に乗員の安全を確保することができる。
また、前突または左側突のような、燃料供給経路やエンジン2が損傷する可能性がある場合には燃料ポンプ4とともにエンジン2の作動を停止させて、燃料の流出、引火を防止することができるので、乗員の安全を確保することができる。
【0027】
エアバッグ装置8の加速度センサ7からの加速度の検出信号を用いて前突または後突を判断するので、前突または後突を検出するための検出手段を別途も受ける必要がないから、構造を簡単にすることができる。また、加速度センサ7が前突及び後突の両方を検出することができるので、これによっても検出手段の設置数を少なくすることができる。
【0028】
衝突が検出された場合に、点火プラグ14及び伝動ファン8の作動も停止するので、火花が、流出した燃料の着火源となるおそれを防止することができる。
【0029】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく本発明の範囲内で任意に設定することができる。例えば、前突を検出するための加速度センサの閾値は、エアバッグ装置を作動させるための閾値を利用する必要はなく、別途閾値を設けてもよい。また、前突及び後突を検出するための衝撃検出手段は、エアバッグ装置用の加速度センサを利用しなくても、別途加速度センサ等の衝撃検出手段を設けてもよい。加速度センサは、前突用及び後突用に別途設けられていてもよい。
側突用の検出手段には、エンジン及び燃料ポンプの作動停止、継続の制御を行うためだけのセンサを用いる必要はなく、例えばサイドエアバッグ装置が設けられている場合など、側突を検出できる手段が予め車両に設けられている場合には、その検出手段の検出信号を利用して衝撃の検出を行ってもよい。
【0030】
更に、衝撃検出手段は、どのような検出方式のものを採用してもよく、任意の数取り付けてよい。また、衝撃検出手段は、前突、後突、右側突、及び左側突の全てを検出できるものに限らず、これらのうちの必要な方向にのみ衝撃検出手段を設けてもよい。要するに、衝撃検出手段は、複数の箇所における衝撃を検出することができるものであれば、その数、設置位置、検出方式等は任意である。
【0031】
エンジン、燃料ポンプ(燃料タンク)、燃料供給経路の配置は、任意に設定できる。例えば、エンジンを車両の後方側に配置し、燃料タンクを車両の前方側に配置してもよい。この場合には、前突が検出された場合には、エンジンの作動を継続するように制御すればよい。また、燃料供給経路を車幅方向中央よりも右側にオフセットして配置してもよい。この場合には、左側からの側突が検出された場合に、エンジンの作動を継続するように制御すればよい。要するに、燃料供給経路が、衝突箇所とは車幅方向反対側に配置されている場合には、エンジンの作動を継続するように制御すればよい。また、エンジン及び/又は燃料供給経路が、衝突箇所から遠い側に配置されている場合には、エンジンの作動を継続し、衝突箇所から近い側に配置されている場合には、エンジンの作動を停止するように制御すればよい。
【符号の説明】
【0032】
1 車両
2 エンジン
4 燃料ポンプ
7 加速度センサ
10 制御ユニット
16,18,20,22 内圧センサ
24 衝撃検出手段
32 燃料供給ライン
34 燃料戻りライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の衝撃を複数箇所において検出可能な衝撃検出手段と、前記車両の燃料ポンプ及びエンジンの作動を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記衝撃検出手段により衝撃が検出された時、燃料ポンプの作動を停止するとともに、衝撃が検出された箇所に応じてエンジンの作動の停止・継続を決定するように構成される、
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項2】
前記エンジンは、前記車両の前方側に配設され、前記エンジンに供給される燃料を貯蔵する燃料タンクが、前記車両の後方側に配設され、前記エンジンと前記燃料タンクとの間には燃料供給経路が配設されており、
前記制御手段は、前記衝撃検出手段より前記車両の後方側における衝撃が検出された時、エンジンの作動の継続を決定するように構成される、
請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記エンジンと前記エンジンに供給される燃料を貯蔵する燃料タンクとを接続する燃料供給経路が、前記車両の車幅方向中央に対していずれか一方側にオフセットして配設され、
前記制御手段は、前記衝撃検出手段により前記燃料供給経路が配設された側とは反対側の衝撃を検出したとき、前記エンジンの作動の継続を決定するように構成される、
請求項1に記載の車両の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−255360(P2012−255360A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127970(P2011−127970)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】