説明

車両用分岐路選択装置および車両用分岐路選択方法

【課題】車両前方に存在する分岐路の中から、自車両が進むと考えられる適切な進路を選択する。
【解決手段】自車両61の位置および地図データに基づいて、自車両前方に存在する分岐路60A,60Bを検出するとともに、検出した分岐路の情報を取得する。また、自車両61の前方に存在する先行車両62を検出するとともに、検出した先行車両62の走行状態を検出する。そして、各分岐路の情報と、先行車両の走行状態とに基づいて、分岐路60A,60Bの中から、自車両が進むと考えられる進路を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両前方に存在する分岐路の中から、自車両が進むと考えられる進路を選択する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、走行している車両の前方に分岐路が存在する場合に、分岐路の道路情報に基づいて、車両の進路を選択し、選択した進路の道路環境に応じた加減速制御を行う装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−86450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の装置では、曲率半径が最も大きな分岐路を進路に選択するため、車両が高速道路の本線から出口に向かう分岐路に進む場合でも、曲率半径が大きい本線が進路として選択されてしまうという問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による車両用分岐路選択装置および車両用分岐路選択方法は、自車両前方に存在する分岐路の情報を取得するとともに、自車両前方に存在する先行車両の走行状態を検出し、検出した分岐路の情報と、先行車両の走行状態とに基づいて、自車両前方に存在する分岐路の中から、自車両の進路を選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明による車両用分岐路選択装置および車両用分岐路選択方法によれば、自車両前方に存在する分岐路の情報と、先行車両の走行状態とに基づいて、自車両前方に存在する分岐路の中から、自車両の進路を選択するので、適切な進路を選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
−第1の実施の形態−
図1は、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置の構成を示す図である。第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置は、ナビゲーション装置1と、GPSユニット2と、自車速取得部3と、先行車情報取得部4と、進路推定部5と、加減速制御装置6とを備える。
【0008】
ナビゲーション装置1は、地図データベース11と、道路情報取得部12と、プレビューデータ作成部13と、制御目標車速演算部14とを備える。地図データベース11には、地図データが格納されている。この地図データには、道路データを構成するノードやリンクのデータ、道路の種別、道路の幅員、道路の車線数、道路の制限速度等のデータが含まれている。また、ノードやリンクのデータには、ノードの位置座標、リンクの種別、ノードから分岐しているリンクのデータ等が含まれている。
【0009】
道路情報取得部12は、地図データベース11に格納されている地図データと、GPSユニット2によって検出される自車両の位置とに基づいて、地図データ上の自車位置を特定し、地図データから、自車両の進行方向における自車位置前方の所定範囲内の道路情報をプレビュー情報として取得する。取得したプレビュー情報は、プレビューデータ作成部13に送信される。
【0010】
プレビューデータ作成部13は、道路情報取得部12によって取得されたプレビュー情報に基づいて、自車位置前方道路の道路種別、ノード点座標、リンク種別、道路幅員、車線数、車両前方の分岐路の有無、および、各分岐路の制限速度を検出し、所定のフォーマットに基づいたプレビューデータを作成する。作成したプレビューデータは、制御目標車速演算部14、および、進路推定部5に送信される。
【0011】
制御目標車速演算部14は、プレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、プレビュー範囲の各ノード点における制御目標車速を演算し、進路推定部5および加減速制御装置6に出力する。
【0012】
自車速取得部3は、車輪速センサ31および自車速演算部32を備える。車輪速センサ31は、自車両の各車輪の速度を検出する。車両が後輪駆動車の場合には、車輪速センサ31は、左右の前輪の速度を検出する。自車速演算部32は、車輪速センサ31によって検出される車輪速に基づいて、自車両の速度を算出し、進路推定部5および加減速制御装置6に出力する。
【0013】
先行車情報取得部4は、レーザレーダー41と先行車情報処理部42とを備える。レーザレーダー41は、自車両前方にレーザ光を送出し、前方に存在する物体で反射された反射光を受光することによって、先行車情報を求める。先行車情報には、自車両と同じ車線を走行している先行車の有無、先行車と自車両との車間距離、および、先行車に対する自車両の車速差が少なくとも含まれる。先行車情報処理部42は、レーザレーダー41によって求められる先行車情報を進路推定部5および加減速制御装置6に出力する。
【0014】
進路推定部5は、プレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータ、すなわち、自車両前方の道路の道路種別、ノード点座標、リンク種別、道路幅員、車線数、車両前方の分岐路の有無、および、各分岐路の制限速度の情報と、自車速演算部32によって算出される自車両の速度と、制御目標車速演算部14によって算出される制御目標車速と、先行車情報処理部42によって求められる先行車情報とに基づいて、分岐路のうち、自車両が進むと考えられる進路を推定する。進路推定結果は、加減速制御装置6に送信される。
【0015】
加減速制御装置6は、例えば、ブレーキアクチュエータおよびスロットルアクチュエータを備え、制御目標車速演算部14によって算出される制御目標車速と、自車速演算部32によって算出される自車両の速度と、先行車情報処理部42によって求められる先行車との車速差と、進路推定部5の進路推定結果とに基づいて、車両の加減速を制御する。
【0016】
図2は、ナビゲーション装置1によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。ナビゲーション装置1は、ステップS101〜ステップS106の処理を所定のサンプリング周期ごとに行う。ステップS101において、道路情報取得部12は、GPSユニット2によって検出される自車位置情報(自車位置の緯度・経度情報)を読み込んで、ステップS102に進む。
【0017】
ステップS102において、道路情報取得部12は、車輪速センサ31によって検出される車輪速を読み込んで、ステップS103に進む。ステップS103において、道路情報取得部12は、地図データベース11に格納されている地図データのうち、ステップS101で読み込んだ自車位置からの距離が所定距離内の地図データを読み込んで、ステップS104に進む。
【0018】
ステップS104において、道路情報取得部12は、ステップS101で読み込んだ自車位置情報、ステップS102で読み込んだ車輪速情報、および、ステップS103で読み込んだ地図データに基づいて、地図データ上の自車位置を特定する。地図データ上の自車位置を特定すると、ステップS105に進む。
【0019】
ステップS105において、プレビューデータ作成部13は、プレビューデータを作成する。具体的には、まず、道路情報取得部12がステップS103で読み込んだ地図データと、ステップS104で特定した自車位置とに基づいて、自車両前方の所定範囲内における道路に関する情報を地図データから取得して、プレビュー情報としてプレビューデータ作成部13に出力する。プレビューデータ作成部13は、このプレビュー情報に基づいて、所定のフォーマットに応じたプレビューデータを作成する。このプレビューデータには、例えば、道路種別、分岐点における道路の分岐角度、分岐先距離、移行距離、道路の制限速度、ノード点座標、ノード点種別、リンク種別、リンク角、分岐数、各ノード点のリンク関係等の情報が含まれる。作成されたプレビューデータは、制御目標車速演算部14および進路推定部5に出力される。
【0020】
ステップS105に続くステップS106において、制御目標車速演算部14は、プレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、プレビューデータ範囲内の各ノード点における制御目標車速を演算し、進路推定部5および加減速制御装置6に出力する。この制御目標車速は、例えば、ノード点が属している道路の制限車速である。
【0021】
図3は、自車速取得部3によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。自車速取得部3は、ステップS301〜ステップS303の処理を所定のサンプリング周期ごとに行う。ステップS301において、自車速演算部32は、車輪速センサ31によって検出される車輪速を読み込んで、ステップS302に進む。上述したように、車両が後輪駆動車の場合には、左右前輪の車輪速Vw1,Vw2を読み込む。
【0022】
ステップS302において、自車速演算部32は、ステップS301で読み込んだ車輪速Vw1,Vw2に基づいて、次式(1)より、自車両の速度Vを求める。
V=(Vw1+Vw2)/2 (1)
【0023】
ステップS302に続くステップS303において、自車速演算部32は、求めた自車速Vを進路推定部5および加減速制御装置6に出力する。
【0024】
図4は、先行車情報取得部4によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。先行車情報取得部4は、ステップS401〜ステップS402の処理を所定のサンプリング周期ごとに行う。ステップS401において、先行車情報処理部42は、レーザレーダー41から、先行車情報を読み込む。この先行車情報には、自車両と同一車線を走行している先行車の有無を示す先行車捕捉フラグと、先行車に対する自車両の車速差Vd、および、自車両と先行車との間の車間距離Dが含まれる。
【0025】
ステップS401に続くステップS402において、先行車情報処理部42は、レーザレーダー41から読み込んだ先行車情報を進路推定部5および加減速制御装置6に出力する。
【0026】
図5は、進路推定部5によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。進路推定部5は、ステップS501〜ステップS517の処理を所定のサンプリング周期ごとに行う。ステップS501では、処理対象点が分岐点であるか否かを判定する。車両が起動して、処理がスタートしてから初めてステップS501の処理を行う場合には、自車位置のノード点を処理対象点とし、それ以外の場合には、前回の処理にて進路先として選択したノード点を処理対象点とする。
【0027】
ナビゲーション装置1のプレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータには、各ノード点と連結しているリンクの数、すなわち、分岐数のデータが含まれているので、この分岐数のデータに基づいて、処理対象点が分岐点であるか否かを判定する。処理対象点が分岐点であると判定すると、全ての分岐路を進路候補として、ステップS502に進む。一方、処理対象点が分岐点ではないと判定すると、処理対象点の次のノード点(進行方向における次のノード点)を進路先の点として選択して、ステップS517に進む。
【0028】
ステップS502では、先行車情報取得部4から先行車情報を読み込む。この先行車情報には、自車両と同一車線を走行している先行車の有無を示す先行車捕捉フラグ、先行車に対する自車両の車速差Vd、および、自車両と先行車との間の車間距離Dが含まれる。先行車情報を読み込むと、ステップS503に進む。
【0029】
ステップS503では、ステップS502で読み込んだ先行車情報に含まれる先行車捕捉フラグに基づいて、自車両と同一車線を走行している先行車が存在するか否かを判定する。先行車が存在すると判定すると、ステップS504に進み、先行車が存在しないと判定すると、ステップS507に進む。
【0030】
ステップS504では、自車速取得部3から自車速Vを読み込んで、ステップS505に進む。ステップS505では、ナビゲーション装置1の制御目標車速演算部14から、進路候補の分岐先それぞれの制御目標車速を読み込んで、ステップS506に進む。
【0031】
ステップS506では、進路候補である分岐先の中から、自車両が進むと考えられる進路候補を求めるとともに、求めた進路候補が1つであるか否かを判定する。自車両が進むと考えられる進路候補を求める方法について説明する。進路推定部5は、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐先の制御目標車速に基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求める。先行車の車速Vfは、先行車情報取得部4から読み込んだ先行車両と自車両との車速差Vd、および、自車速取得部3から読み込んだ自車速Vに基づいて求める。
【0032】
ここでは、車速差Vdがプラス、すなわち、先行車の方が自車両より遅く、先行車の加速度がマイナスの時(減速時)に、先行車の車速Vfより制御目標車速が低い分岐先があれば、その分岐先を進路候補とする。先行車の加速度は、先行車の車速Vfの時間変化に基づいて求める。また、車速差Vdがマイナス、すなわち、先行車の方が自車両より速く、先行車の加速度がプラスの時(加速時)に、先行車の車速Vfより制御目標車速が高い分岐先があれば、その分岐先を進路候補とする。
【0033】
図6は、自車両61が先行車両62に追従して、高速道路を走行しており、かつ、高速道路出口への連結路60Bに向かっている状況を示す図である。高速道路本線60Aの制限速度V、すなわち、制御目標車速は100km/hであり、連結路60Bの制限車速V、すなわち、制御目標車速は70km/hとする。また、自車両61は時速90km/hで走行しており、先行車両62は連結路に進入するために減速しており、車速は80km/hであるとする。
【0034】
この場合、先行車両62の方が自車両61より遅く、かつ、先行車両62が減速している。また、出口に向かう連結路60Bの制御目標車速(制限速度)は70km/hであるため、先行車両62の車速(80km/h)より制御目標車速が低い分岐先が存在する。従って、進路推定部5は、連結路60Bを進路候補とする。
【0035】
ステップS506において、求めた進路候補が1つであると判定するとその進路候補を自車両が進むと考えられる推定進路に設定して、ステップS517に進む。一方、求めた進路候補が2つ以上あると判定すると、複数の進路候補の中から、自車両が進むと考えられる推定進路を選択する処理を行うために、ステップS507に進む。
【0036】
ステップS507では、ナビゲーション装置1のプレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、処理対象点の道路種別、および、リンク種別の情報を取得する。道路種別とは、高速道路、国道、県道など、道路の種類を表すものであり、リンク種別とは、例えば、高速道路の本線リンク、連結路リンク、合流路リンクなど、リンクの種類を表すものである。処理対象点の道路種別およびリンク種別の情報を取得すると、ステップS508に進む。
【0037】
ステップS508では、ナビゲーション装置1のプレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、進路候補の分岐路それぞれの道路種別、および、リンク種別の情報を取得する。図6の例では、分岐路60Aの道路種別は「都市間高速」であり、リンク種別は「本線」である。また、分岐路60Bの道路種別は「都市間高速」であり、リンク種別は「連結路」である。
【0038】
ステップS508に続くステップS509では、処理対象点が本線リンクに属しているか否かを判定する。ここでは、ステップS507で取得した処理対象点のリンク種別が「本線リンク」であるか否かを判定する。処理対象点が本線リンクに属していると判定すると、ステップS510に進み、本線リンクに属していないと判定すると、ステップS511に進む。
【0039】
ステップS510では、進路候補の分岐路の中に、リンク種別が本線リンクである分岐路が1つだけ存在するか否かを判定する。ここでは、ステップS508で取得した各進路候補の分岐路のリンク種別の情報に基づいて、リンク種別が「本線リンク」であるか否かを判定するとともに、本線リンクが1つだけ存在するか否かを判定する。進路候補の分岐路の中に、本線リンクが1つだけ存在すると判定すると、その進路候補を自車両が進むと考えられる推定進路に設定して、ステップS517に進む。一方、本線リンクが複数存在する場合には、本線リンクである分岐路のみを進路候補に設定し直して、ステップS511に進む。また、それ以外の場合には、進路候補を変更せずに、ステップS511に進む。
【0040】
ステップS511では、プレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、処理対象点の車線数を読み込み、ステップS512に進む。ステップS512では、プレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、進路候補の分岐路それぞれの車線数を読み込み、ステップS513に進む。
【0041】
ステップS513では、ステップS511で読み込んだ処理対象点の車線数が所定の車線数以上であるか否かを判定する。処理対象点の車線数が所定の車線数以上であると判定すると、ステップS514に進み、所定の車線数未満であると判定すると、ステップS515に進む。ステップS515では、ステップS512で読み込んだ進路候補の分岐路それぞれの車線数のうち、所定の車線数以上のものがあるか否かを判定する。進路候補の分岐路それぞれの車線数のうち、所定の車線数以上のものがあると判定すると、ステップS515に進み、所定の車線数以上のものが無いと判定すると、ステップS516に進む。
【0042】
ステップS515では、進路候補の分岐路のうち、車線数が最大の分岐路のみを進路候補に設定し直す。なお、車線数が最大の分岐路が複数存在する場合には、複数の分岐路全てが進路候補となる。ステップS515に続くステップS516では、分岐先の進路候補が複数存在する場合に、プレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、分岐点におけるリンク角が最小の分岐路を推定進路に設定する。なお、分岐ろの進路候補が1つしか存在しない場合には、その進路候補を推定進路に設定する。
【0043】
ステップS516に続くステップS517では、推定進路の進行方向におけるノード点のうち、分岐点の次のノード点が終端であるか否かを判定する。ここでは、推定進路の進行方向に存在するノード点のうち、分岐点の次のノード点と自車位置との間の距離が所定距離以上であれば、終端とする。終端ではないと判定すると、推定進路の進行方向に存在するノード点のうち、分岐点の次のノード点を処理対象点として、ステップS501に戻り、終端であると判定すると、図5に示すフローチャートの処理を終了する。
【0044】
図6を用いて説明したように、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、先行車の情報を用いて、分岐路の中から、自車両が進むと考えられる進路を選択するので、より正確な進路推定を行うことができる。例えば、曲率半径が最も大きな分岐路を進路に選択する従来の進路推定方法によれば、図6に示す状況において、本線60Aが推定進路に設定されてしまう。この場合、推定進路に設定された本線60Aの制限速度(100km/h)に基づいた加減速制御が行われてしまう。しかし、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、上述したように、連結路60Bが推定進路に設定される。
【0045】
図7は、高速道路の本線60Aを走行している自車両61が先行車両62に追従して走行している状況を示す図である。図6と同様に、高速道路本線60Aの制限速度V、すなわち、制御目標車速は100km/hであり、連結路60Bの制限車速V、すなわち、制御目標車速は70km/hとする。また、自車両61の車速は90km/hであり、先行車両62は、時速80km/hで減速中であるとする。
【0046】
この場合も、図6と同様に、先行車両62の方が自車両61より遅く、先行車両62が減速しており、また、出口に向かう連結路60Bの制御目標車速(制限速度)が先行車両62の車速より低いので、進路推定部5は、連結路60Bを推定進路に設定する。従って、実際に進む分岐路と異なる分岐路が推定進路に設定されるが、先行車両62が本線60Aの制限速度V(100km/h)より低い速度で走行しており、しかも減速していることから、前方の交通流が遅いことが予想される。すなわち、本線60Aの制限速度Vよりも低い連結路60Bの制限速度Vに基づいて、自車両の加減速制御が行われても特に問題はなく、むしろ、自車両が走行している車線の交通流に応じた加減速制御を行うことができるので、好ましいと言える。
【0047】
第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、自車両前方に存在する分岐路の情報を取得するとともに、自車両前方に存在する先行車両の走行状態を検出し、取得した分岐路の情報と、先行車両の走行状態とに基づいて、分岐路の中から、自車両の進路を選択するので、より適切な進路選択をすることができる。
【0048】
特に、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、各分岐路の制限速度と、自車両の速度と、先行車両の速度および加減速度とに基づいて、分岐路の中から、自車両の進路を選択するので、さらに適切な進路選択をすることができる。
【0049】
また、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合に、自車位置の道路の道路種別情報および各分岐路の道路種別情報に基づいて、自車両の進路を1つ選択する。これにより、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合でも、適切な進路選択をすることができる。
【0050】
また、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合に、各分岐路の車線数に基づいて、自車両の進路を1つ選択する。これにより、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合でも、適切な進路選択をすることができる。
【0051】
−第2の実施の形態−
上述した第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置では、分岐路の制限車速を制御目標車速に設定して、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐路の制御目標車速に基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求めた。第2の実施の形態における車両用分岐路選択装置では、分岐路の曲率半径に基づいて、分岐路の通過推奨速度を求め、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐路の通過推奨速度に基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求める。
【0052】
図8は、第2の実施の形態における車両用分岐路選択装置において、進路推定部5Aによって行われる処理内容を示すフローチャートである。進路推定部5Aは、ステップS501〜ステップS517の処理を所定のサンプリング周期ごとに行う。なお、図5に示すフローチャートの処理と同一の処理を行うステップには、同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0053】
ステップS501からステップS504までの処理は、図5に示すフローチャートと同様である。ステップS504に続くステップS601では、ナビゲーション装置1のプレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、各分岐路の曲率半径を演算する。曲率半径は、分岐路に含まれる複数のノード点の位置座標に基づいて、既知の方法により求めることができる。ここでは、分岐点から所定の距離内にあるノード点に基づいて、曲率半径を求める。
【0054】
ステップS601に続くステップS602では、分岐路の進路の中から、自車両が進むと考えられる進路の候補を求めるとともに、求めた進路候補が1つであるか否かを判定する。進路候補を求める方法について説明する。進路推定部5Aは、自車両の速度V、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐先の通過推奨速度Vcに基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求める。
【0055】
分岐路の通過推奨速度Vcは、次式(2)に基づいて算出する。
Vc=√(GY・R) (2)
ただし、Rは、ステップS601で求めた曲率半径であり、GYは、予め設定されている目標横加速度である。
【0056】
自車両の速度V、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐路の通過推奨速度Vcに基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求める方法について説明する。ここでは、車速差Vdがプラス、すなわち、先行車の方が自車両より遅く、先行車の加速度がマイナスの時(減速時)に、先行車の車速Vfより通過推奨速度Vcが低い分岐路があれば、その分岐路を進路候補とする。また、車速差Vdがマイナス、すなわち、先行車の方が自車両より速く、先行車の加速度がプラスの時(加速時)に、先行車の車速Vfより通過推奨速度Vcが高い分岐路があれば、その分岐路を進路候補とする。
【0057】
ステップS602では、上述した方法により求めた進路候補が1つであると判定すると、その進路候補を自車両が進むと考えられる推定進路に設定して、ステップS517に進む。一方、求めた進路候補が2つ以上あると判定すると、複数の進路候補の中から、自車両が進むと考えられる推定進路を選択する処理を行うために、ステップS507に進む。
【0058】
ステップS507に続くステップS603では、ナビゲーション装置1のプレビューデータ作成部13によって作成されたプレビューデータに基づいて、進路候補の分岐路それぞれの道路種別、および、リンク種別の情報を取得するとともに、各分岐路の曲率半径を求める。なお、ステップS601およびS602を介して、ステップS603に進んだ場合には、ステップS601で求めた曲率半径のデータを用いればよい。
【0059】
ステップS509からステップS512までの処理は、図5に示すフローチャートと同様である。ステップS512に続くステップS604では、進路候補の分岐路のうち、曲率半径が所定のしきい値以上の分岐路が存在するか否かを判定する。曲率半径が所定のしきい値以上の分岐路が存在すると判定すると、ステップS605に進み、曲率半径が所定のしきい値以上の分岐路が存在しないと判定すると、ステップS516に進む。
【0060】
ステップS605では、曲率半径が所定のしきい値以上の分岐路のうち、曲率半径が最大の分岐路のみを進路候補に設定し直して、ステップS516に進む。ステップS516およびステップS517の処理は、図5に示すフローチャートの処理と同じである。
【0061】
図9は、自車両61が先行車両62に追従して、高速道路を走行しており、かつ、高速道路出口への連結路80Bに向かっている状況を示す図である。高速道路本線80Aの通過推奨速度Vc1は100km/hであり、連結路80Bの通過推奨速度Vc2は60km/hとする。また、自車両61は時速90km/hで走行しており、先行車両62は連結路80Bに進入するために減速しており、車速は80km/hであるとする。
【0062】
この場合、先行車両62の方が自車両61より遅く、かつ、先行車両62が減速している。また、出口に向かう連結路80Bの通過推奨速度Vc2は60km/hであるため、先行車両62の車速(80km/h)より制御目標車速が低い分岐路が存在する。従って、進路推定部5Aは、連結路60Bを進路候補とする。
【0063】
一方、先行車両の情報を用いずに、曲率半径が最も大きな分岐路を進路に選択する従来の進路推定方法によれば、本線80Aが推定進路に設定されてしまうので、本線80Aの推奨通過速度(100km/h)に基づいた加減速制御が行われてしまう。
【0064】
図10は、高速道路の本線80Aを走行している自車両61が先行車両62に追従して走行している状況を示す図である。図9と同様に、高速道路本線80Aの通過推奨速度Vc1は100km/hであり、連結路80Bの通過推奨速度Vc2は60km/hとする。また、自車両61の車速は90km/hであり、先行車両62は、時速80km/hで減速中であるとする。
【0065】
この場合も、図9と同様に、先行車両62の方が自車両61より遅く、先行車が減速しており、また、出口に向かう連結路80Bの通過推奨速度Vc2が先行車62の車速より低いので、進路推定部5Aは、連結路80Bを進路候補とする。従って、実際に進む分岐路と異なる分岐路が推定進路に設定されるが、先行車両62が本線80Aの通過推奨速度Vc1(100km/h)より低い速度で走行しており、しかも減速していることから、前方の交通流が遅いことが予想される。すなわち、本線80Aの通過推奨速度Vc1よりも低い連結路80Bの通過推奨速度Vc2に基づいて、自車両の加減速制御が行われても特に問題はなく、むしろ、自車両が走行している車線の交通流に応じた加減速制御を行うことができるので、好ましいと言える。
【0066】
第2の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置と同様に、自車両前方に存在する分岐路の情報を取得するとともに、自車両前方に存在する先行車両の走行状態を検出し、取得した分岐路の情報と、先行車両の走行状態とに基づいて、分岐路の中から、自車両の進路を選択するので、より適切な進路選択をすることができる。
【0067】
特に、第2の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、各分岐路の曲率半径に応じた通過推奨速度と、自車両の速度と、先行車両の速度および加減速度とに基づいて、分岐路の中から、自車両の進路を選択するので、さらに適切な進路選択をすることができる。
【0068】
また、第2の実施の形態における車両用分岐路選択装置によれば、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合に、各分岐路の曲率半径に基づいて、自車両の進路を1つ選択する。これにより、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合でも、適切な進路選択をすることができる。
【0069】
本発明は、上述した第1および第2の実施の形態に限定されることはない。例えば、第1の実施の形態では、自車両の車速V、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐先の制御目標車速に基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求めた。しかし、先行車の車速Vf、先行車両の加速度、および、分岐路の制御目標車速に基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求めることもできる。例えば、先行車両の加速度がマイナスの時(減速時)に、先行車の車速Vfより制御目標車速が低い分岐先があれば、その分岐路を進路候補とする。また、先行車両の加速度がプラスの時(加速時)に、先行車の車速Vfより制御目標車速が高い分岐路があれば、その分岐路を進路候補とする。
【0070】
第2の実施の形態では、先行車の車速Vf、先行車両と自車両との車速差Vd、および、分岐路の通過推奨速度Vcに基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求めた。しかし、先行車の車速Vf、先行車両の加速度、および、分岐路の通過推奨速度に基づいて、自車両が進むと考えられる進路の候補を求めることもできる。例えば、先行車両の加速度がマイナスの時(減速時)に、先行車の車速Vfより通過推奨速度が低い分岐先があれば、その分岐路を進路候補とする。また、先行車両の加速度がプラスの時(加速時)に、先行車の車速Vfより通過推奨速度が高い分岐路があれば、その分岐路を進路候補とする。
【0071】
第1の実施の形態では、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合に、各分岐路の車線数に基づいて、自車両の進路を1つ選択した。しかし、各分岐路の幅員に基づいて、自車両の進路を1つ選択することもできる。例えば、幅員が最大の分岐路を推定進路として選択することができる。これにより、分岐路の情報および先行車両の走行状態に基づいて選択した分岐路が複数存在する場合でも、適切な進路選択をすることができる。
【0072】
第1の実施の形態において、車速差Vdがプラス(先行車両の方が自車両より遅い)であり、先行車両の加速度がマイナスの時(減速時)に、制御目標車速(制限車速)が最も高い分岐路を進路候補から外す処理を行うようにしてもよい。この場合、残った進路候補が1つであれば、その分岐路を推定進路に設定し、残った進路候補が複数ある場合には、推定進路を1つに決定する処理、すなわち、図5に示すフローチャートのステップS507以降の処理を行えばよい。同様に、車速差Vdがマイナスであり、先行車両の加速度がプラスの時(加速時)に、制御目標車速(制限車速)が最も低い分岐路を進路候補から外す処理を行うようにしてもよい。第2の実施の形態においても、同様の処理を行うことができる。
【0073】
図5に示すフローチャートにおいて、ステップS513〜S515の処理の代わりに、図8に示すフローチャートのステップS604およびS605の処理を行うようにしてもよい。また、図8に示すフローチャートにおいて、ステップS604およびS605の処理の代わりに、図5に示すフローチャートのステップS513〜S515の処理を行うようにしてもよい。
【0074】
第2の実施の形態では、分岐路に含まれる複数のノード点の位置座標に基づいて、分岐路の曲率半径を求めたが、各分岐路の曲率半径の情報を地図データベース11に格納されている地図データに予め含めておいてもよい。この場合、プレビューデータ作成部13は、分岐路の曲率半径をも含むプレビューデータを作成して、進路推定部5Aに出力する。また、各分岐路の通過推奨速度Vcを分岐路の曲率半径に基づいて求めたが、各分岐路の通過推奨速度Vcの情報を地図データベース11に格納されている地図データに予め含めておいてもよい。この場合、プレビューデータ作成部13は、分岐路の通過推奨速度Vcをも含むプレビューデータを作成して、進路推定部5Aに出力する。
【0075】
先行車両の車速や加速度等の走行状態を示す情報は、レーザレーダー41により検出するようにしたが、車車間通信等を利用して、先行車両から取得するようにしてもよい。また、分岐路の情報を地図データベース11から取得したが、路車間通信により、路側装置から取得することもできる。
【0076】
上述した第1の形態では、先行車両の走行状態と分岐路の情報とに基づいて、進路候補を絞り込む処理、処理対象点および分岐路のリンク種別に基づいて、進路候補を絞り込む処理、進路候補の車線数に基づいて進路候補を絞り込む処理、分岐点における分岐路のリンク角に基づいて進路候補を絞り込む処理を行った。これらの処理において、それぞれ重み付けをし、最終的に1番重い(数値の高い)分岐路を推定進路に設定することもできる。また、第2の実施の形態においても、同様の処理を行うことができる。
【0077】
特許請求の範囲の構成要素と第1および第2の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、GPSユニット2が自車位置検出手段を、地図データベース11が地図データ格納手段を、先行車情報取得部4が先行車両検出手段および先行車両走行状態検出手段を、進路推定部5が分岐路検出手段、分岐路情報取得手段、および、進路選択手段を、自車速取得部3が自車速検出手段を、道路情報取得部12が道路種別情報取得手段、車線数検出手段、幅員検出手段、曲率半径検出手段をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第1の実施の形態における車両用分岐路選択装置の構成を示す図
【図2】ナビゲーション装置によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図3】自車速取得部によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図4】先行車情報取得部によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図5】進路推定部によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図6】自車両が先行車両に追従して、高速道路を走行しており、かつ、高速道路出口への連結路に向かっている状況を示す図
【図7】高速道路の本線を走行している自車両が先行車両に追従して走行している状況を示す図
【図8】第2の実施の形態における車両用分岐路選択装置において、進路推定部によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図9】自車両が先行車両に追従して、高速道路を走行しており、かつ、高速道路出口への連結路に向かっている状況を示す図
【図10】高速道路の本線を走行している自車両が先行車両に追従して走行している状況を示す図
【符号の説明】
【0079】
1…ナビゲーション装置、2…GPSユニット、3…自車速取得部、4…先行車情報取得部、5…進路推定部、6…加減速制御装置、11…地図データベース、12…道路情報取得部、13…プレビューデータ作成部、14…制御目標車速演算部、31…車輪速センサ、32…自車速演算部、41…レーザレーダー、42…先行車情報処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
地図データを格納する地図データ格納手段と、
前記自車位置検出手段によって検出される自車位置、および、前記地図データ格納手段に格納されている地図データに基づいて、自車両前方に存在する分岐路を検出する分岐路検出手段と、
前記分岐路検出手段によって検出される分岐路の情報を取得する分岐路情報取得手段と、
自車両前方に存在する先行車両を検出する先行車両検出手段と、
前記先行車両検出手段によって検出される先行車両の走行状態を検出する先行車両走行状態検出手段と、
前記分岐路情報取得手段によって取得された分岐路の情報と、前記先行車両走行状態検出手段によって検出された先行車両の走行状態とに基づいて、前記分岐路の中から、自車両の進路を選択する進路選択手段とを備えることを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記分岐路情報取得手段は、各分岐路の制御目標車速を取得し、
前記先行車両走行状態検出手段は、先行車両の速度および加減速度を検出し、
前記進路選択手段は、前記分岐路情報取得手段によって取得された各分岐路の制御目標車速と、前記先行車両走行状態検出手段によって検出された先行車両の速度および加減速度とに基づいて、前記分岐路の中から、自車両の進路を選択する進路選択手段とを備えることを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記進路選択手段は、先行車両が減速している場合に、前記先行車両の速度より低い制御目標車速の分岐路を自車両の進路として選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用分岐路選択装置において、
自車両の速度を検出する自車速検出手段をさらに備え、
前記進路選択手段は、前記自車速検出手段によって検出された自車両の速度より前記先行車両の速度が低く、かつ、先行車両が減速している場合に、前記先行車両の速度より低い制御目標車速の分岐路を自車両の進路として選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記進路選択手段は、先行車両が加速している場合に、前記先行車両の速度より高い制御目標車速の分岐路を自車両の進路として選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項6】
請求項5に記載の車両用分岐路選択装置において、
自車両の速度を検出する自車速検出手段をさらに備え、
前記進路選択手段は、前記自車速検出手段によって検出された自車両の速度より前記先行車両の速度が高く、かつ、先行車両が加速している場合に、前記先行車両の速度より高い制御目標車速の分岐路を自車両の進路として選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項7】
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記自車位置検出手段によって検出された自車位置の道路、および、前記分岐路検出手段によって検出された分岐路の道路種別情報を取得する道路種別情報取得手段をさらに備え、
前記進路選択手段は、自車両の進路として選択するための条件に該当する分岐路が複数存在する場合に、前記道路種別情報取得手段によって取得される自車位置の道路の道路種別情報および各分岐路の道路種別情報に基づいて、自車両の進路を1つ選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項8】
請求項7に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記進路選択手段は、前記自車位置の道路の道路種別が本線である場合に、道路種別が本線の分岐路を自車両の進路として選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項9】
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記分岐路検出手段によって検出された分岐路の車線数を検出する車線数検出手段をさらに備え、
前記進路選択手段は、自車両の進路として選択するための条件に該当する分岐路が複数存在する場合に、前記車線数検出手段によって検出される各分岐路の車線数に基づいて、自車両の進路を1つ選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項10】
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記分岐路検出手段によって検出された分岐路の幅員を検出する幅員検出手段をさらに備え、
前記進路選択手段は、自車両の進路として選択するための条件に該当する分岐路が複数存在する場合に、前記幅員検出手段によって検出される各分岐路の幅員に基づいて、自車両の進路を1つ選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項11】
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記分岐路検出手段によって検出された分岐路の曲率半径を検出する曲率半径検出手段をさらに備え、
前記進路選択手段は、自車両の進路として選択するための条件に該当する分岐路が複数存在する場合に、前記曲率半径検出手段によって検出される各分岐路の曲率半径に基づいて、自車両の進路を1つ選択することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項12】
請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記分岐路情報取得手段は、各分岐路の制限速度を前記制御目標車速として取得することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項13】
請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
前記分岐路情報取得手段は、各分岐路の曲率半径に基づいて、前記制御目標車速を算出することを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項14】
請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の車両用分岐路選択装置において、
少なくとも前記進路選択手段によって自車両の進路として選択された分岐路の情報に基づいて、自車両の加減速を制御する加減速制御手段をさらに備えることを特徴とする車両用分岐路選択装置。
【請求項15】
自車両の位置および地図データに基づいて、自車両前方に存在する分岐路を検出するとともに、検出した分岐路の情報を取得し、
自車両前方に存在する先行車両を検出するとともに、検出した先行車両の走行状態を検出し、
検出した分岐路の情報と、先行車両の走行状態とに基づいて、自車両前方に存在する分岐路の中から、自車両の進路を選択することを特徴とする車両用分岐路選択方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−268157(P2008−268157A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−115365(P2007−115365)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】